JP2016152694A - 回転機及びその固定子用の締め金 - Google Patents

回転機及びその固定子用の締め金 Download PDF

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拓也 倉澤
Takuya Kurasawa
拓也 倉澤
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】回転機の駆動中に発生する渦電流の増加を抑制する。【解決手段】複数の円環状の電磁鋼板14を軸方向に積層して形成される固定子鉄心12と、固定子鉄心12の内周側に配され、固定子鉄心12の軸方向両端において外部に露出する固定子巻線13と、固定子鉄心12の軸方向両端において、固定子巻線13の外周側に配され、複数の電磁鋼板14を軸方向に固定する、円環状の固定子用締め金11とを備え、固定子用締め金11の内周面11aに溝11bが形成されている回転機を用いることで、回転機の駆動中に発生する渦電流の増加を抑制することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、回転機及びその固定子用の締め金に関する。
回転機の固定子(鉄心)は、軸方向に積層された複数の電磁鋼板で構成されている(下記特許文献1参照)。
回転機の駆動中、固定子及び回転子の表面には渦電流が発生する。そこで、固定子鉄心を一体ではなく複数の電磁鋼板で構成することで、固定子鉄心の表面が複数の小面積の面から成ることになり、固定子鉄心の表面に流れる渦電流の経路が短くなるため、渦電流を低減することができる。
固定子鉄心の軸方向両端部には円環状の締め金が配され、積層された複数の電磁鋼板を締め金で固定する。なお、固定子鉄心の内周側には固定子巻線が配され、固定子鉄心の軸方向両端部からはこの固定子巻線が露出しており、締め金は、固定子鉄心の軸方向両端部において露出した固定子巻線の外周側に配される。
特開2012‐100430号公報
上記締め金にも、回転子からの漏れ磁束、及び、固定子巻線に流れる電流による磁束が通ることにより渦電流が流れる。従来はこの渦電流を抑制する方法がなかったために損失が発生していた。
本発明は、上述のような技術的状況に鑑みてなされたものであり、駆動中に発生する渦電流の増加を抑制する回転機及びその固定子用の締め金を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る回転機は、
複数の円環状の電磁鋼板を軸方向に積層して形成される固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の内周側に配され、前記固定子鉄心の軸方向両端において外部に露出する固定子巻線と、
前記固定子鉄心の軸方向両端において、前記固定子巻線の外周側に配され、前記複数の電磁鋼板を軸方向に固定する、円環状の固定子用締め金とを備え、
前記固定子用締め金の内周面に溝が形成されていることを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る回転機は、
上記第1の発明に係る回転機において、
前記溝が、前記固定子用締め金の前記内周面において、周方向に沿って全周にわたり形成された一本以上の溝であることを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る回転機は、
上記第1の発明に係る回転機において、
前記溝が、前記固定子用締め金の前記内周面において、周方向に所定間隔毎に配され、それぞれ軸方向に形成された、複数の溝であることを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る回転機は、
上記第3の発明に係る回転機において、
前記複数の溝が、それぞれ前記固定子用締め金の前記内周面及びおもて面に形成されていることを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る固定子用締め金は、
回転機の固定子鉄心の軸方向両端において、固定子巻線の外周側に配され、前記固定子鉄心を構成する複数の電磁鋼板を軸方向に固定する円環状の固定子用締め金であって、
内周面に溝が形成されていることを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る固定子用締め金は、
上記第5の発明に係る固定子用締め金において、
前記溝が、前記内周面において、周方向に沿って全周にわたり形成された一本以上の溝であることを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係る固定子用締め金は、
上記第5の発明に係る固定子用締め金において、
前記溝が、前記内周面において、周方向に所定間隔毎に配され、それぞれ軸方向に形成された、複数の溝であることを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係る固定子用締め金は、
上記第7の発明に係る固定子用締め金において、
前記複数の溝が、それぞれ前記内周面及びおもて面に形成されていることを特徴とする。
上記第1の発明に係る回転機によれば、複数の円環状の電磁鋼板を軸方向に積層して形成される固定子鉄心と、前記固定子鉄心の内周側に配され、前記固定子鉄心の軸方向両端において外部に露出する固定子巻線と、前記固定子鉄心の軸方向両端において、前記固定子巻線の外周側に配され、前記複数の電磁鋼板を軸方向に固定する、円環状の固定子用締め金とを備え、前記固定子用締め金の内周面に溝が形成されているので、渦電流が流れる経路が短くなり、渦電流の増加を抑制することができる。
上記第2の発明に係る回転機によれば、上記第1の発明に係る回転機において、前記溝が、前記固定子用締め金の前記内周面において、周方向に沿って全周にわたり形成された一本以上の溝であるので、渦電流の増加を抑制することができるだけでなく、簡単に作製することができる。
上記第3の発明に係る回転機によれば、上記第1の発明に係る回転機において、前記溝が、前記固定子用締め金の前記内周面において、周方向に所定間隔毎に配され、それぞれ軸方向に形成された、複数の溝であるので、渦電流が流れる経路が短くなり、渦電流の増加を抑制することができる。
上記第4の発明に係る回転機によれば、上記第3の発明に係る回転機において、前記複数の溝が、それぞれ前記固定子用締め金の前記内周面、おもて面、外周面、及び、裏面を一周するようにして形成されているので、渦電流が流れる経路がより短くなり、渦電流の増加をさらに抑制することができる。
上記第5の発明に係る固定子用締め金によれば、回転機の固定子鉄心の軸方向両端において、固定子巻線の外周側に配され、前記固定子鉄心を構成する複数の電磁鋼板を軸方向に固定する、円環状の固定子用締め金であって、内周面に溝が形成されているので、渦電流が流れる経路が短くなり、渦電流の増加を抑制することができる。
上記第6の発明に係る固定子用締め金によれば、上記第5の発明に係る固定子用締め金において、前記溝が、前記内周面において、周方向に沿って全周にわたり形成された一本の溝であるので、渦電流の増加を抑制することができるだけでなく、簡単に作製することができる。
上記第7の発明に係る固定子用締め金によれば、上記第5の発明に係る固定子用締め金において、前記溝が、前記内周面において、周方向に所定間隔毎に配され、それぞれ軸方向に形成された、複数の溝であるので、渦電流が流れる経路が短くなり、渦電流の増加を抑制することができる。
上記第8の発明に係る固定子用締め金によれば、上記第7の発明に係る固定子用締め金において、前記複数の溝が、それぞれ前記内周面、おもて面、外周面、及び、裏面を一周するようにして形成されているので、渦電流が流れる経路がより短くなり、渦電流の増加をさらに抑制することができる。
本発明の実施例1に係る回転機の固定子を示す斜視図である。 本発明の実施例1に係る回転機の固定子用締め金を説明する図である。(a)は回転機の軸方向から見た固定子用締め金の正面図、(b)は(a)のA部分の拡大図、(c)は固定子用締め金の一部を切り取った斜視図を示している。 本発明の実施例2に係る回転機の固定子用締め金を説明する図である。(a)は回転機の軸方向から見た固定子用締め金の正面図、(b)は(c)のB部分の拡大図、(c)は固定子用締め金の一部を切り取った斜視図を示している。
以下、本発明に係る回転機及びその固定子用締め金を実施例にて図面を用いて説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1に係る回転機及びその固定子用締め金について、図1,2を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の実施例1に係る回転機は、複数の円環状の電磁鋼板14を軸方向に積層して形成される固定子鉄心12と、固定子鉄心12の内周側に配され、固定子鉄心12の軸方向両端において外部に露出する固定子巻線13と、固定子鉄心12の軸方向両端において、固定子巻線13の外周側に配され、複数の電磁鋼板14を軸方向に固定する、円環状の固定子用締め金11とを備えている。
各電磁鋼板14には、放射状にキー溝(図示略)が配設されており、軸方向に延伸するキー15が該キー溝に設けられる。これによって、複数の電磁鋼板14は円周方向に揃えられる。
図2(a)〜(c)に示すように、本実施例では、締め金11の内周面11aに、周方向に沿って全周にわたり一本の溝11bが形成されている。なお、溝11bは一本に限定されず、複数であってもよい。
渦電流は締め金11の表面に流れるため、締め金11に溝11bが形成されることにより、渦電流が流れる経路が分割されて短くなる。これによって渦電流の増加を抑制することができ、渦電流による回転機の電力損失あるいは動力損失を低減することができる。
特に締め金11の内周面11aは、固定子巻線12からの漏れ磁束の影響で渦電流が発生しやすいため、本実施例では締め金11の内周面11aに溝11bを形成するようにしてある。
なお、上述では、溝11bが締め金11の内周面11aの周方向に沿って全周にわたり形成される一本のものとしたが、本実施例はこれに限定されるものではなく、内周面11aに溝11bが形成されていれば溝11bの形状はどのようなものであってもよく、何本であってもよい。ただし、上述のように内周面11aの周方向に沿って全周にわたり溝11bが形成されるものとすることで、渦電流の増加をより抑制するだけでなく、簡単に作製することができる。
[実施例2]
本発明の実施例2に係る回転機及びその固定子用締め金について、図3を用いて説明する。
本発明の実施例2に係る回転機の基本的な構成は、図1に示したものと同じである。つまり、図1に示したように、複数の円環状の電磁鋼板14を軸方向に積層して形成される固定子鉄心12と、固定子鉄心12の内周側に配され、固定子鉄心12の軸方向両端において外部に露出する固定子巻線13と、固定子鉄心12の軸方向両端において、固定子巻線13の外周側に配され、複数の電磁鋼板14を軸方向に固定する、円環状の固定子用締め金11とを備えている。
本発明の実施例2に係る回転機では、図3(a)〜(c)に示すように、固定子用締め金21の周方向に所定間隔毎に配されるようにして複数の溝21bが形成されている。複数の溝21bは、それぞれ円環状の締め金21の内周面21a、おもて面21c、外周面21e、及び、裏面21dを一周するようにして形成されている。
上述のようにして締め金21に溝21bを形成することにより、実施例1と同様、渦電流が流れる経路が短くなる。これによって渦電流の増加を抑制することができ、渦電流による回転機の電力損失あるいは動力損失を低減することができる。
なお、上述では、複数の溝21bがそれぞれ締め金21の内周面21a、おもて面21c、外周面21e、及び、裏面21dを一周するようにして形成されているものとしたが、本実施例はこれに限定されるものではない。すなわち、複数の溝21bが、それぞれ少なくとも締め金21の内周面21a及びおもて面において形成されていれば、上述のように一周していなくともよい。ただし、溝21bが一周するようにして形成されていれば、分割される面が増え、さらに渦電流の増加を抑制することができる。
本発明は、回転機及びその固定子用の締め金として好適である。
11,21 固定子用締め金
11a、21a 内周面
11b,21b 溝
11c ボルト穴
12 固定子鉄心
13 固定子巻線
14 電磁鋼板
15 キー

Claims (8)

  1. 複数の円環状の電磁鋼板を軸方向に積層して形成される固定子鉄心と、
    前記固定子鉄心の内周側に配され、前記固定子鉄心の軸方向両端において外部に露出する固定子巻線と、
    前記固定子鉄心の軸方向両端において、前記固定子巻線の外周側に配され、前記複数の電磁鋼板を軸方向に固定する、円環状の固定子用締め金とを備え、
    前記固定子用締め金の内周面に溝が形成されていることを特徴とする回転機。
  2. 前記溝が、前記固定子用締め金の前記内周面において、周方向に沿って全周にわたり形成された一本以上の溝であることを特徴とする、請求項1に記載の回転機。
  3. 前記溝が、前記固定子用締め金の前記内周面において、周方向に所定間隔毎に配され、それぞれ軸方向に形成された、複数の溝であることを特徴とする、請求項1に記載の回転機。
  4. 前記複数の溝が、それぞれ前記固定子用締め金の前記内周面及びおもて面に形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の回転機。
  5. 回転機の固定子鉄心の軸方向両端において、固定子巻線の外周側に配され、前記固定子鉄心を構成する複数の電磁鋼板を軸方向に固定する円環状の固定子用締め金であって、
    内周面に溝が形成されていることを特徴とする固定子用締め金。
  6. 前記溝が、前記内周面において、周方向に沿って全周にわたり形成された一本以上の溝であることを特徴とする、請求項5に記載の固定子用締め金。
  7. 前記溝が、前記内周面において、周方向に所定間隔毎に配され、それぞれ軸方向に形成された、複数の溝であることを特徴とする、請求項5に記載の固定子用締め金。
  8. 前記複数の溝が、それぞれ前記内周面及びおもて面に形成されていることを特徴とする、請求項7に記載の固定子用締め金。
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