JP2016146454A - 電子部品実装装置、及び基板支持部材の並べ替え方法 - Google Patents

電子部品実装装置、及び基板支持部材の並べ替え方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板支持部材の並べ替え作業を迅速に実施できる電子部品実装装置を提供する。【解決手段】電子部品実装装置は、電子部品を保持可能なノズルを有し、ノズルに保持された電子部品を基板に実装する実装ヘッドと、所定面内において実装ヘッドを移動する実装ヘッド移動装置と、実装ヘッドに設けられ、所定面と直交しノズルを通る移動軸に沿ってノズルを移動するノズル移動装置と、上面と、上面から突出する突出部と、ベースプレートに支持される下面とを有し、ベースプレートに支持されている状態で基板の裏面を支持可能な基板支持部材と、光学系を有し、移動軸に対して光学系の光軸が傾斜するように実装ヘッドに設けられ、ベースプレートに支持されている基板支持部材の突出部と移動軸とが交わる状態で突出部の画像データを取得する撮像装置と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、電子部品実装装置、及び基板支持部材の並べ替え方法に関する。
電子機器の製造工程において、実装ヘッドを使って電子部品を基板に実装する電子部品実装装置が使用される。電子部品実装装置において、バックアップピン又は基板支持ピンと呼ばれる基板支持部材が使用される場合がある。基板支持部材は、基板の撓みを抑制するために、基板の裏面を支持する。基板支持部材は、ベースプレートに着脱可能に設けられる。基板の大きさ、基板の厚み、及び基板の裏面の電子部品の有無などに基づいて、基板支持部材の並べ替えが実施される。加工ヘッド(実装ヘッド)を使ってバックアップピンを並べ替える技術が特許文献1に開示されている。基板支持ピンをその基板支持ピンの先端に対向する方向から撮像装置で撮像し、取得した画像に基づいて基板支持ピン位置の適、不適を判定する技術が特許文献2に開示されている。
特開平03−108800号公報 特開平11−195899号公報
撮像装置を使って基板支持部材の位置を確認しながら実装ヘッドを使って基板支持部材を並べ替える場合、その並べ替え作業に時間を要すると、電子部品実装装置の段取り処理に要する時間が長期化する可能性がある。その結果、実装処理を早期に開始することが困難となる可能性がある。
本発明の態様は、基板支持部材の並べ替え作業を迅速に実施できる電子部品実装装置、及び基板支持部材の並べ替え方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、電子部品を保持可能なノズルを有し、前記ノズルに保持された前記電子部品を基板に実装する実装ヘッドと、所定面内において前記実装ヘッドを移動する実装ヘッド移動装置と、前記実装ヘッドに設けられ、前記所定面と直交し前記ノズルを通る移動軸に沿って前記ノズルを移動するノズル移動装置と、上面と、前記上面から突出する突出部と、ベースプレートに支持される下面とを有し、前記ベースプレートに支持されている状態で前記基板の裏面を支持可能な基板支持部材と、光学系を有し、前記移動軸に対して前記光学系の光軸が傾斜するように前記実装ヘッドに設けられ、前記ベースプレートに支持されている前記基板支持部材の前記突出部と前記移動軸とが交わる状態で前記突出部の画像データを取得する撮像装置と、を備える電子部品実装装置が提供される。
本発明の第1の態様によれば、実装ヘッドに設けられた撮像装置を使って基板支持部材の位置を確認しながら実装ヘッドに設けられたノズルを使って基板支持部材を並べ替えるとき、ノズルの移動軸に対して傾斜方向から基板支持部材の突出部の画像データが取得される。これにより、実装ヘッドを頻繁に移動させたり、大きく移動させたりしなくても、撮像装置を使って基板支持部材の位置を確認しながらノズルを使って基板支持部材を並べ替えることができる。基板支持部材の並べ替え作業において、実装ヘッドを頻繁に移動させたり、大きく移動させたりする必要が生じる場合、その実装ヘッドの移動により、基板支持部材の並べ替え作業が長期化する可能性がある。ノズルの移動軸に対して傾斜方向から基板支持部材の突出部の画像データが取得されるので、基板支持部材の並べ替え作業において、実装ヘッドの移動が抑制される。したがって、基板支持部材の並べ替え作業が迅速に実施される。また、基板支持部材は突出部を有し、撮像装置は突出部の画像データを取得する。傾斜方向から基板支持部材の画像データが取得される場合、突出部が設けられることにより、撮像装置は、基板支持部材を高精度に認識することができる。
本発明の第1の態様において、前記ノズルは、前記基板支持部材を保持可能であり、前記移動軸に沿って移動して、前記ベースプレートに前記基板支持部材を置く設置処理、及び前記ベースプレートから前記基板支持部材を離す回収処理の少なくとも一方を実施してもよい。
これにより、基板支持部材の設置が終了してから撮像装置による基板支持部材の撮像が開始されるまでの時間の長期化、及び撮像装置による基板支持部材の撮像が終了してから基板支持部材の回収が開始されるまでの時間の長期化が抑制される。したがって、電子部品実装装置の段取り処理に要する時間の長期化が抑制される。
本発明の第1の態様において、前記撮像装置は、前記設置処理の終了後及び前記回収処理の開始前の一方又は両方において前記画像データを取得し、前記設置処理の終了時点から前記画像データの取得時点までの期間、及び前記画像データの取得時点から前記回収処理の開始時点までの期間おいて、前記実装ヘッドの位置は実質的に変化しなくてもよい。
これにより、設置処理においては、ノズルを用いて基板支持部材の設置が終了した後、所定面内において実装ヘッドを移動することなく、傾斜方向から基板支持部材の突出部の画像データが迅速に取得される。回収処理においては、傾斜方向から基板支持部材の突出部の画像データが取得された後、所定面内において実装ヘッドを移動することなく、ノズルを用いて基板支持部材が迅速に回収される。
本発明の第1の態様において、前記画像データに基づいて、前記所定面内における前記基板支持部材の位置を導出する導出部を備えてもよい。
これにより、突出部の画像データを用いて取得された突出部の位置データに基づいて、基板支持部材の位置が精度良く導出される。
本発明の第1の態様において、前記所定面内の原点に対する前記実装ヘッドの位置データを検出する位置検出装置を備え、前記導出部は、前記位置検出装置で検出された前記位置データと前記撮像装置で取得された前記画像データとに基づいて、前記原点に対する前記基板支持部材の位置を導出してもよい。
これにより、原点に対する基板支持部材の位置が導出されるので、複数の基板支持部材が設けられる場合、それら複数の基板支持部材のそれぞれを、原点を基準として所期の位置に並べることができる。
本発明の第1の態様において、前記突出部の表面は、球面を含んでもよい。
これにより、突出部の位置が精度良く検出される。
本発明の第1の態様において、前記実装ヘッドに設けられ、前記ノズル移動装置により上下方向に移動可能であり、前記基板支持部材の高さ検出において前記基板支持部材の上端部に接触するように移動される検出ノズルと、前記検出ノズルの高さを検出するノズル位置検出装置と、前記実装ヘッドの可動範囲に配置され、加えられた力を検出するロードセルと、前記ロードセルの上方に配置された前記検出ノズルを下降して、前記ロードセルから出力された検出値に基づいて、前記検出ノズルが基準高さに配置されたときの前記ノズル位置検出装置の基準値を導出する制御装置と、を備えてもよい。
これにより、基板支持部材の高さを検出するための専用の検出ノズルを使って、基板支持部材の高さを精度良く検出することができる。実装ヘッドに対する検出ノズルの高さを検出するノズル位置検出装置が設けられ、ロードセルに対して検出ノズルを下降させたときのロードセルの検出値に基づいてノズル位置検出装置の検出値の基準値が導出される。ロードセルを使ってノズル位置検出装置の基準値が正確に導出されるので、その基準値を使って基板支持部材の高さを精度良く検出することができる。
本発明の第1の態様において、前記検出ノズルの下端部が接触する前記ロードセルの検出面は、前記基板支持部材が前記ベースプレートに支持されたときの前記基板支持部材の目標高さと同じ高さに配置され、前記制御装置は、前記ベースプレートに支持されている前記基板支持部材の上端部に前記検出ノズルを接触させたときの前記ノズル位置検出装置の検出値と前記基準値とに基づいて、前記ベースプレートにおける前記基板支持部材の設置状態が異常か否かを判定してもよい。
これにより、ノズル位置検出装置の検出値と基準値とに基づいて、ベースプレートにおける基板支持部材の設置状態が異常か否かを迅速に判定することができる。基板支持部材の目標高さと同じ高さになるように、ロードセルの検出面の位置が調整されているので、ロードセルを使ってノズル位置検出装置の基準値を導出し、検出ノズルを基板支持部材の上端部に接触させた後、煩雑な演算処理を行うことなく、検出値と基準値との差に基づいて、基板支持部材の設置状態が異常か否かを判定することができる。
本発明の第1の態様において、前記設置状態が異常であると判定されたとき、前記異常を示す警報データを出力する出力装置を備えてもよい。
これにより、作業者は、設置状態が異常であることを速やかに認識することができる。
本発明の第1の態様において、前記ベースプレートに搬送される複数の前記基板支持部材が収容されるピンストック装置を備え、前記制御装置は、前記ピンストック装置に収容されている前記基板支持部材の上端部に前記検出ノズルを接触させたときの前記ノズル位置検出装置の検出値と前記基準値とに基づいて、前記ピンストック装置における前記基板支持部材の収容状態が異常か否かを判定してもよい。
これにより、ベースプレートに搬送する前に、ピンストック装置において収容状態が異常な基板支持部材を検出することができる。収容状態が異常である場合、その基板支持部材自体が異常である可能性が高い。ベースプレートに搬送する前に、収容状態の異常の有無を判定して、基板支持部材の異常の有無を判定することにより、異常な基板支持部材がベースプレートに搬送されてしまうことが抑制される。
本発明の第1の態様において、前記実装ヘッドは、前記ノズル移動装置により駆動され、前記ノズル及び前記検出ノズルを着脱可能なシャフトを備え、前記ノズルの下端部は、前記シャフトに対して上下方向に相対移動可能であり、前記検出ノズルの下端部は、前記シャフトに対して相対移動しなくてもよい。
ノズルがシャフトに対して相対移動可能なので、ノズルを用いて電子部品を基板に実装するとき、ノズルに加わる荷重が緩和される。検出ノズルがシャフトに対して相対移動しないので、ロードセルに接触しても、検出ノズルはシャフトに対して動かない。そのため、ノズル位置検出装置の基準値が安定して導出される。また、基板支持部材に接触しても、検出ノズルはシャフトに対して動かない。そのため、基板支持部材の高さが安定して検出される。
本発明の第1の態様において、前記ノズルに保持された前記基板支持部材が前記ベースプレートに置かれ、前記撮像装置により前記画像データが取得された後、前記基板支持部材の上方に前記検出ノズルが配置されるように前記実装ヘッドが移動して、前記基板支持部材の高さ検出のために前記検出ノズルが下降してもよい。
これにより、ノズルを使って基板支持部材をベースプレートに設置し、撮像装置を使って所定面内における基板支持部材の位置を検出し、基板支持部材の高さを検出する一連の動作を含む段取り処理が、短時間で効率良く実施される。
本発明の第2の態様に従えば、所定面内において移動可能な実装ヘッドに設けられ基板に実装される電子部品を保持可能なノズルで、上面と、前記上面から突出する突出部と、ベースプレートに支持される下面とを有する基板支持部材を保持して、前記所定面と直交し前記ノズルを通る移動軸に沿って前記ノズルを移動して、ベースプレートに前記基板支持部材を置く設置処理、及び前記ベースプレートから前記基板支持部材を離す回収処理の少なくとも一方を実施することと、光学系を有し、前記移動軸に対して前記光学系の光軸が傾斜するように前記実装ヘッドに設けられた撮像装置で、前記設置処理の終了後及び前記回収処理の開始前の一方又は両方において、前記ベースプレートに支持されている前記基板支持部材の前記突出部と前記移動軸とが交わる状態で、前記突出部の画像データを取得することと、前記画像データに基づいて、前記所定面内における前記基板支持部材の位置を導出して、前記基板支持部材を並べ替えることと、を含む基板支持部材の並べ替え方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、ノズルの移動軸に対して傾斜方向から基板支持部材の突出部の画像データが取得されるので、基板支持部材の設置処理及び回収処理において、実装ヘッドを頻繁に移動させたり、大きく移動させたりしなくても、撮像装置を使って基板支持部材の位置を確認しながらノズルを使って基板支持部材を並べ替えることができる。したがって、基板支持部材の並べ替え作業が迅速に実施される。また、基板支持部材は、突出部を有し、撮像装置は、その突出部の画像データを取得する。突出部が設けられているので、傾斜方向から基板支持部材の画像データを取得する場合、撮像装置は、基板支持部材を高精度に認識することができる。
本発明の第2の態様において、前記実装ヘッドに設けられ、前記ノズル移動装置により上下方向に移動可能であり、前記基板支持部材の高さ検出において前記基板支持部材の上端部に接触するように移動される検出ノズルを、前記実装ヘッドの可動範囲に配置され、加えられた力を検出するロードセルの上方に配置することと、前記ロードセルの上方に配置された前記検出ノズルを下降して、前記ロードセルから出力された検出値に基づいて、前記検出ノズルが基準高さに配置されたときの、前記実装ヘッドに対する前記検出ノズルの高さを検出可能なノズル位置検出装置の基準値を導出することと、前記ベースプレートに支持されている前記基板支持部材の上端部に前記検出ノズルを接触させたときの前記ノズル位置検出装置の検出値を取得することと、前記検出値と前記基準値とに基づいて、前記ベースプレートにおける前記基板支持部材の設置状態が異常か否かを判定することと、を含んでもよい。
これにより、基板支持部材の高さを精度良く検出でき、ベースプレートにおける基板支持部材の設置状態が異常か否かを判定することができる。
本発明の態様によれば、基板支持部材の並べ替え作業を迅速に実施できる電子部品実装装置、及び基板支持部材の並べ替え方法が提供される。
図1は、本実施形態に係る電子部品実装装置の一例を示す斜視図である。 図2は、本実施形態に係る実装ヘッドの一例を模式的に示す図である。 図3は、本実施形態に係るノズルの一例を示す図である。 図4は、本実施形態に係る基板支持部材の一例を示す図である。 図5は、本実施形態に係るバックアップピンの一部を示す斜視図である。 図6は、本実施形態に係るノズルに保持されるバックアップピンの一例を示す側面図である。 図7は、本実施形態に係る撮像装置及びノズルの一例を示す図である。 図8は、本実施形態に係る設置処理の一例を説明するための図である。 図9は、本実施形態に係る設置処理の一例を説明するための図である。 図10は、本実施形態に係る設置処理の一例を説明するための図である。 図11は、本実施形態に係る回収処理の一例を説明するための図である。 図12は、本実施形態に係る回収処理の一例を説明するための図である。 図13は、本実施形態に係る回収処理の一例を説明するための図である。 図14は、本実施形態に係る制御装置の一例を示す機能ブロック図である。 図15は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を示すフローチャートである。 図16は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を説明するための模式図である。 図17は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を説明するための模式図である。 図18は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を説明するための模式図である。 図19は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を説明するための模式図である。 図20は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を説明するための模式図である。 図21は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を説明するための模式図である。 図22は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を説明するための模式図である。 図23は、本実施形態に係る電子部品実装装置の一例を示す斜視図である。 図24は、本実施形態に係る実装ヘッドの一例を示す図である。 図25は、本実施形態に係るロードセルの一例を示す図である。 図26は、本実施形態に係る電子部品実装装置の一例を示す機能ブロック図である。 図27は、本実施形態に係る検出ノズルの基準高さを検出する方法の一例を示すフローチャートである。 図28は、本実施形態に係るバックアップピンの設置方法の一例を示すフローチャートである。 図29は、本実施形態に係るバックアップピンの設置方法の一例を示す模式図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。一部の構成要素を用いない場合もある。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。所定面内において第1軸と平行な方向をX軸方向(第1軸方向)とし、所定面内において第1軸と直交する第2軸と平行な方向をY軸方向(第2軸方向)とし、第1軸及び第2軸のそれぞれと直交する第3軸と平行な方向をZ軸方向(第3軸方向)とする。第1軸(X軸)を中心とする回転方向(傾斜方向)をθX方向とし、第2軸(Y軸)を中心とする回転方向(傾斜方向)をθY方向とし、第3軸(Z軸)を中心とする回転方向(傾斜方向)をθZ方向とする。所定面は、XY平面である。本実施形態において、所定面は、水平面と平行であることとする。Z軸方向は、所定面と直交する方向である。本実施形態においては、Z軸方向は、鉛直方向(上下方向)である。
[電子部品実装装置の概要]
図1は、本実施形態に係る電子部品実装装置100の一例を示す斜視図である。図1に示すように、電子部品実装装置100は、ベースフレーム114と、電子部品Cを供給する電子部品供給装置200と、電子部品供給装置200が設置される設置部102と、基板Pを搬送する基板搬送装置103と、基板搬送装置103の搬送経路に設けられ、基板Pを保持する基板クランプ機構104と、基板クランプ機構104に保持された基板Pの裏面を支持する基板支持部材300と、電子部品Cを保持可能なノズル30を有する実装ヘッド106と、XY平面内において実装ヘッド106を移動可能な実装ヘッド移動装置107と、実装ヘッド106に設けられ、実装ヘッド106に対してノズル30をZ軸方向及びθZ方向に移動可能なノズル移動装置140と、電子部品実装装置100を制御する制御装置120とを備えている。
電子部品供給装置200は、フィーダとも呼ばれる。設置部102は、フィーダバンクとも呼ばれる。設置部102、基板搬送装置103、実装ヘッド106、及び実装ヘッド移動装置107などは、ベースフレーム114に支持される。
[基板搬送装置]
基板搬送装置103は、ベースプレート400と、ベースプレート400の上方で基板Pを搬送可能な搬送ベルトとを有する。本実施形態において、基板Pは、基板搬送装置103の搬送ベルトにより、X軸方向に搬送される。基板クランプ機構104は、基板搬送装置103の搬送経路において基板Pを保持する。基板クランプ機構104は、Y軸方向の基板Pの両端部をクランプする。
基板クランプ機構104は、実装処理が実施される実装位置PJbで基板Pを固定する。実装位置PJbは、電子部品Cを基板Pに実装する実装処理が実施される位置である。実装位置PJbは、電子部品Cが実装される基板Pと対向する位置を含む。
[実装ヘッド]
実装ヘッド106は、電子部品Cを保持するノズル30を有し、ノズル30に保持された電子部品Cを基板支持部材300に支持された基板Pに実装する。実装ヘッド106は、電子部品供給装置200から供給された電子部品Cをノズル30で保持して基板Pの表面に実装する。実装ヘッド106は、部品供給処理が実施される部品供給位置PJa、及び実装処理が実施される実装位置PJbを含むXY平面内において移動可能である。部品供給位置PJaは、電子部品供給装置200から実装ヘッド106に電子部品Cを供給する部品供給処理が実施される位置である。部品供給位置PJaは、電子部品供給装置200の少なくとも一部と対向する位置を含み、電子部品供給装置200から供給される電子部品Cと対向する位置を含む。
実装ヘッド移動装置107は、基板Pの上方及び電子部品供給装置200の上方で、実装ヘッド106を移動する。実装ヘッド移動装置107は、電子部品供給装置200から供給される電子部品Cと対向する部品供給位置PJa、及び電子部品Cが実装される基板Pと対向する実装位置PJbを含むXY平面内において実装ヘッド106を移動可能である。実装ヘッド移動装置107による実装ヘッド106の可動範囲は、実装ヘッド106の作業エリアを含む。実装ヘッド移動装置107の作動により、実装ヘッド106はXY平面を移動可能である。
実装ヘッド移動装置107は、実装ヘッド106をX軸方向にガイドするX軸ガイドレール107aと、X軸ガイドレール107aをY軸方向にガイドするY軸ガイドレール107bと、実装ヘッド106をX軸方向に移動するための動力を発生するX駆動部109と、実装ヘッド106をY軸方向に移動するための動力を発生するY駆動部110とを備えている。
本実施形態において、実装ヘッド106は、X軸ガイドレール107aに支持される。X駆動部109は、モータのようなアクチュエータを含み、X軸ガイドレール107aに支持されている実装ヘッド106をX軸方向に移動するための動力を発生する。X駆動部109の作動により、実装ヘッド106は、X軸ガイドレール107aにガイドされながらX軸方向に移動する。
X軸ガイドレール107aは、Y軸ガイドレール107bに支持される。Y駆動部110は、モータのようなアクチュエータを含み、Y軸ガイドレール107bに支持されているX軸ガイドレール107aをY軸方向に移動するための動力を発生する。Y駆動部110の作動により、X軸ガイドレール107aは、Y軸ガイドレール107bにガイドされながらY軸方向に移動する。X軸ガイドレール107aがY軸方向に移動すると、そのXガイドレール107aに支持されている実装ヘッド106は、X軸ガイドレール107aと一緒にY軸方向に移動する。本実施形態において、Y駆動部110は、X軸ガイドレール107aを介して、実装ヘッド106をY軸方向に移動する。
図2は、本実施形態に係る実装ヘッド106の一例を模式的に示す図である。実装ヘッド106は、電子部品Cを着脱可能に保持するノズル30を有する。実装ヘッド106は、部品供給位置PJa及び実装位置PJbのそれぞれにノズル30が配置されるように、XY平面内において移動可能である。実装ヘッド106は、電子部品供給装置200から供給された電子部品Cをノズル30で保持して基板Pに実装する。
ノズル30は、部品供給位置PJaにおいて、電子部品供給装置200から供給された電子部品Cを保持する。ノズル30は、部品供給位置PJaにおいて電子部品Cを保持した後、実装位置PJbまで搬送し、基板Pに実装する。実装位置PJbにおいて電子部品Cが基板Pに実装された後、ノズル30は、電子部品Cを解放する。これにより、基板Pに電子部品Cが実装される。
実装ヘッド106は、ノズル30をZ軸方向及びθZ方向に移動可能に支持する。実装ヘッド106は、ノズル30をZ軸方向及びθZ方向に移動可能なノズル移動装置140を有する。ノズル移動装置140は、実装ヘッド106に設けられ、ノズル30をZ軸方向に移動するZ駆動部150と、実装ヘッド106に設けられ、ノズル30をθZ方向に移動(回転)するθZ駆動部160とを含む。Z駆動部150は、モータのようなアクチュエータを含み、ノズル30をZ軸方向に移動するための動力を発生する。θZ駆動部160は、モータのようなアクチュエータを含み、ノズル30をθZ方向に移動するための動力を発生する。
すなわち、本実施形態において、ノズル30は、実装ヘッド移動装置107及び実装ヘッド106に設けられたノズル移動装置140により、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、及びθZ方向の4つの方向に移動可能である。なお、ノズル30は、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、θX方向、θY方向、及びθZ方向の6つの方向に移動可能でもよい。
Z駆動部150は、XY平面と直交しノズル30を通る移動軸MXに沿ってノズル30を移動する。移動軸MXは、ノズル30を通るZ軸と平行な軸(仮想軸)である。ノズル30が中心軸を有する場合、その中心軸と移動軸MXとは一致する。ノズル30は、移動軸MXに沿って、Z軸方向に移動する。
実装ヘッド106は、物体の画像データを取得可能な撮像装置170を有する。撮像装置170は、光学系と、光学系を介して物体の画像(光学像)を取得する撮像素子とを有する。
実装ヘッド106において、ノズル30と撮像装置170とは、XY平面内の異なる位置に設けられる。実装ヘッド106が移動することにより、撮像装置170及びノズル30は、実装ヘッド106と一緒にXY平面内を移動する。
撮像装置170は、電子部品Cの画像データ、基板Pの画像データ、基板Pに実装された電子部品Cの画像データ、及び基板支持部材300の画像データを取得可能である。撮像装置170は、部品供給位置PJaにおいて、電子部品Cの画像データを取得可能である。撮像装置170は、実装位置PJbにおいて、基板Pの画像データ、及び基板Pに実装された電子部品Cの画像データを取得可能である。撮像装置170により取得された画像データに基づいて、部品供給位置PJaにおける電子部品Cの画像データから電子部品Cの姿勢や有無を記録又は検査したり、実装位置PJbにおける電子部品Cの実装前後の画像データから実装の有無や位置を記録又は検査したりすることができる。
また、本実施形態においては、撮像装置170は、基板支持部材300に基板Pが支持されていない状態において、基板支持部材300の画像を取得可能である。
[ノズル]
図3は、本実施形態に係るノズル30の一例を示す図である。ノズル30は、ノズル本体35と、ノズル本体35に支持され、電子部品Cを保持する保持部32とを有する。保持部32は、固定アーム32Aと、可動アーム32Bと、可動アーム32Bを移動可能な駆動部33とを有する。可動アーム32Bは、ノズル本体35に支持される。可動アーム32Bは、支点34を中心に回転可能である。支点34は、可動アーム32Bとノズル本体35とを回転可能に接続するヒンジ機構を含む。可動アーム32Bは、支点34を回転軸として、固定アーム32Aと対向する部分が固定アーム32Aに近づく方向及び遠ざかる方向の一方から他方へ移動するように、回転可能である。駆動部33は、可動アーム32Bのうち固定アーム32Aと対向する部分が固定アーム32Aに近づく方向及び遠ざかる方向の一方から他方へ移動するように、可動アーム32Bを移動可能である。
保持部32は、電子部品Cを解放可能に保持する。保持部32は、固定アーム32Aと可動アーム32Bとで、電子部品Cを挟んで保持する。ノズル30は、固定アーム32Aと可動アーム32Bとの間に電子部品Cの少なくとも一部が存在する状態で、固定アーム32Aと可動アーム32Bとの距離を小さくすることによって、電子部品Cを保持する。
[基板支持装置]
次に、本実施形態に係る基板支持部材300について説明する。図4は、本実施形態に係る基板支持部材300の一例を示す図である。図4に示すように、電子部品実装装置100は、基板Pの裏面Pbを支持する基板支持部材300を備えている。基板支持部材300は、基板クランプ機構104に保持された基板Pの裏面Pbを支持する。基板支持部材300は、ピン状の部材であり、バックアップピン300とも呼ばれる。以下の説明においては、基板支持部材300を適宜、バックアップピン300、と称する。
電子部品実装装置100は、ベースプレート400を有する。バックアップピン300は、ベースプレート400の支持面401に支持される。バックアップピン300は、ベースプレート400に支持されている状態で、基板Pの裏面Pbを支持する。電子部品Cは、基板クランプ機構104に保持され、バックアップピン300に支持された基板Pの表面Paに実装される。
バックアップピン300は、上面301と、上面301から突出する突出部302と、ベースプレート400に支持される下面303とを有する。基板Pの裏面Pbは、突出部302に支持される。本実施形態において、支持面401は、XY平面と平行である。バックアップピン300は、支持面401と平行なXY平面内において複数設けられる。複数のバックアップピン300で基板Pの裏面Pbが支持されることにより、基板Pの撓みが抑制される。
バックアップピン300は、マグネット304を有する。マグネット304は、バックアップピン300とベースプレート400とを固定するための磁力を発生する。本実施形態において、下面303は、マグネット304の下面を含み、ベースプレート400の支持面401と対向する。マグネット304が発生する磁力により、バックアップピン300とベースプレート400とが固定される。
バックアップピン300の中心軸と下面303とは直交する。上面301は、下面303の反対方向を向く。突出部302は、上面301から上方に突出する。基板Pの裏面Pbは、突出部302の上端部に支持される。
図5は、本実施形態に係るバックアップピン300の一部を示す斜視図である。図5は、突出部302を含むバックアップピン300の上部の一例を示す斜視図である。図5に示すように、バックアップピン300は、Z軸方向に延在するピン本体300Aと、ピン本体300Aの上端部に支持される球体300Bとを有する。上面301は、ピン本体300Aに配置される。突出部302は、球体300Bの少なくとも一部を含む。本実施形態において、突出部302の表面は、球面を含む。
本実施形態において、ピン本体300Aは、ステンレス鋼製である。球体300Bは、セラミックス製である。ピン本体300Aと球体300Bとは、接着剤で接続される。球体300Bの一部がピン本体300Aの上面301の上方に配置されるように、ピン本体300Aと球体300Bとが接続される。
[ノズルによるバックアップピンの設置処理及び回収処理]
本実施形態において、バックアップピン300は、ノズル30に保持される。図6は、ノズル30に保持されるバックアップピン300の一例を示す側面図である。図6に示すように、ノズル30は、バックアップピン300を保持可能である。ノズル30は、ピン本体300Aの上部を保持する。ノズル30の保持部32は、固定アーム32Aと可動アーム32Bとで、バックアップピン300を挟んで保持する。
ノズル30は、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300を保持した状態で、移動軸MXに沿って+Z方向に移動(上昇)することにより、ベースプレート400からバックアップピン300を離すことができる。
ノズル30は、ベースプレート400から離れているバックアップピン300を保持した状態で、実装ヘッド106の作動によりXY平面内を移動することにより、バックアップピン300を搬送することができる。
ノズル30は、ベースプレート400から離れているバックアップピン300を保持した状態で、移動軸MXに沿って−Z方向に移動(下降)することにより、ベースプレート400にバックアップピン300を置くことができる。
以下の説明においては、バックアップピン300を保持したノズル30が、移動軸MXに沿って移動して、ベースプレート400にバックアップピン300を置く処理を適宜、設置処理、と称し、バックアップピン300を保持したノズル30が、移動軸MXに沿って移動して、ベースプレート400からバックアップピン300を離す処理を適宜、回収処理、と称する。
[撮像装置]
次に、本実施形態に係る撮像装置170について説明する。図7は、本実施形態に係る撮像装置170及びノズル30の一例を示す図である。図7に示すように、撮像装置170及びノズル30は、実装ヘッド106に設けられる。
撮像装置170は、光学系171と、光学系171を介して物体の画像を取得する撮像素子172とを有する。光学系171は、複数の光学素子(レンズ)を含む。光学系171は、凸レンズを含んでもよいし、凹レンズを含んでもよい。なお、図7では、便宜上、光学系171が1つの光学素子から構成されるように示されている。光学系171は、光軸AXを有する。撮像素子172は、CCDイメージセンサでもよいし、CMOSイメージセンサでもよい。
XY平面内において、撮像装置170は、ノズル30とは異なる位置に設けられる。撮像装置170は、ノズル30の移動軸MXに対して光学系171の光軸AXが傾斜するように、実装ヘッド106に設けられる。上述のように、ノズル30の移動軸MXは、Z軸と平行である。光学系171の光軸AXとノズル30の移動軸MXとがなす角度θは、約30[°]である。
図7に示すように、撮像装置170は、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300の突出部302と移動軸MXとが交わる状態で、突出部302の画像データを取得する。
[設置処理]
次に、本実施形態に係るバックアップピン300の設置処理の一例について説明する。本実施形態において、設置処理とは、ノズル30でバックアップピン300を保持して、移動軸MXに沿ってノズル30を移動して、ベースプレート400にバックアップピン300を置く処理をいう。
図8、図9、及び図10は、本実施形態に係る設置処理の一例を説明するための図である。図8のステップAに示すように、バックアップピン300がノズル30に保持された状態でベースプレート400に搬入される。ノズル30は、バックアップピン300とベースプレート400とが離れた状態で、バックアップピン300を搬入する。
制御装置120は、実装ヘッド移動装置107を制御して、XY平面内におけるノズル30及びそのノズル30に保持されているバックアップピン300の位置を調整する。XY平面内におけるノズル30及びそのノズル30に保持されているバックアップピン300の位置が調整された後、制御装置120は、ノズル移動装置140を制御して、バックアップピン300を保持したノズル30を、移動軸MXに沿って下方に移動する。これにより、図9のステップBに示すように、バックアップピン300の下面303とベースプレート400の支持面401とが接触し、バックアップピン300がベースプレート400に支持される。バックアップピン300とベースプレート400とは、バックアップピン300に設けられているマグネット304が発生する磁力によって固定される。
ベースプレート400にバックアップピン300を置く設置処理(ステップBの処理)の終了後、図10のステップCに示すように、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300の突出部302と移動軸MXとが交わる状態で、撮像装置170により突出部302の画像データが取得される。
本実施形態においては、ベースプレート400にバックアップピン300が置かれた設置処理の終了時点から、撮像装置170による突出部302の画像データの取得時点までの期間において、実装ヘッド106の位置は実質的に変化しない。すなわち、制御装置120は、XY平面内の座標(Xa、Ya)に実装ヘッド106が配置された状態で、ノズル30を下降してバックアップピン300をベースプレート400に設置した後、その座標(Xa、Ya)を変動させることなく、座標(Xa、Ya)に実装ヘッド106が配置された状態で、撮像装置170による突出部302の画像データの取得を開始する。撮像装置170で取得された画像データは、制御装置120に出力される。
[回収処理]
次に、本実施形態に係るバックアップピン300の回収処理の一例について説明する。本実施形態において、回収処理とは、ノズル30でバックアップピン300を保持して、移動軸MXに沿ってノズル30を移動して、ベースプレート400からバックアップピン300を離す処理をいう。
図11、図12、及び図13は、本実施形態に係る回収処理の一例を説明するための図である。図11のステップDに示すように、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300の突出部302と移動軸MXとが交わる状態で、撮像装置170により突出部302の画像データが取得される。
ベースプレート400に支持されているバックアップピン300の突出部302の画像データを取得する処理(ステップDの処理)の終了後、図12のステップEに示すように、制御装置120は、ノズル30でバックアップピン300を保持できるように、実装ヘッド移動装置107を制御して、XY平面内におけるノズル30の位置を調整する。XY平面内におけるノズル30の位置が調整された後、制御装置120は、ノズル移動装置140を制御して、ノズル30を移動軸MXに沿って下方に移動する。これにより、図12のステップEに示すように、バックアップピン300がノズル30で保持される。
バックアップピン300がノズル30で保持された後、制御装置120は、ノズル移動装置140を制御して、バックアップピン300を保持したノズル30を、移動軸MXに沿って上方に移動する。これにより、図13のステップFに示すように、バックアップピン300の下面303とベースプレート400の支持面401とが離れる。バックアップピン300とベースプレート400とが離れた後、実装ヘッド移動装置107の作動により、バックアップピン300を保持したノズル30がXY平面内において移動する。これにより、バックアップピン300がベースプレート400から搬出される。
本実施形態においては、撮像装置170による突出部302の画像データの取得時点から、ベースプレート400からバックアップピン300が離される回収処理の開始時点までの期間において、実装ヘッド106の位置は実質的に変化しない。すなわち、制御装置120は、XY平面内の座標(Xb、Yb)に実装ヘッド106が配置された状態で、撮像装置170による突出部302の画像データの取得を実施し、画像データの取得が終了した後、その座標(Xb、Yb)を変動させることなく、座標(Xb、Yb)に実装ヘッド106が配置された状態で、ノズル30を下降してバックアップピン300を保持し、その後、ノズル30を上昇して、ベースプレート400からバックアップピン300を離す。撮像装置170で取得された画像データは、制御装置120に出力される。
[制御装置]
次に、本実施形態に係る制御装置120について説明する。図14は、本実施形態に係る制御装置120の一例を示す機能ブロック図である。制御装置120は、コンピュータシステムを含む。コンピュータシステムは、CPUのようなプロセッサ、及びROM又はRAMのようなメモリを含む。
図14に示すように、撮像装置170と制御装置120とは接続される。撮像装置170の撮像結果は、制御装置120に出力される。
また、図14に示すように、本実施形態においては、電子部品実装装置100は、XY平面内の装置原点(Xo、Yo)に対する実装ヘッド106の位置データを検出する位置検出装置180を備えている。位置検出装置180は、例えば、実装ヘッド106に設けられたエンコーダヘッドと、ベースフレーム114に設けられたスケール部材とを有するエンコーダシステムを含み、電子部品実装装置100に設定されたXY平面内の装置原点(Xo、Yo)に対する実装ヘッド106の位置データを取得可能である。位置検出装置180と制御装置120とは接続される。位置検出装置180の検出結果は、制御装置120に出力される。
制御装置120は、撮像装置170の撮像結果及び位置検出装置180の検出結果に基づいて、実装ヘッド移動装置107及びノズル移動装置140を制御する。実装ヘッド移動装置107は、X駆動部109及びY駆動部110を含む。ノズル移動装置140は、Z駆動部150及びθZ駆動部160を含む。
制御装置120は、撮像装置170で撮像された突出部302の画像データ、及び位置検出装置180で検出されたXY平面内における実装ヘッド106の位置データを取得するデータ取得部121と、データ取得部121で取得された突出部302の画像データに基づいて、XY平面内におけるバックアップピン300の位置を導出する導出部122と、導出部122で導出されたバックアップピン300の位置に基づいて、実装ヘッド移動装置107及びノズル移動装置140の少なくとも一方に制御信号を出力する制御部123と、記憶部124と、を備えている。
本実施形態において、導出部122は、位置検出装置180で検出された実装ヘッド106の位置データと撮像装置170で取得された突出部302の画像データとに基づいて、装置原点(Xo、Yo)に対するXY平面内におけるバックアップピン300の実測位置(Xm、Ym)を導出する。
[位置検出方法]
次に、本実施形態に係る位置検出方法の一例について、図15から図19を参照して説明する。図15は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を示すフローチャートである。図16から図19は、本実施形態に係る位置検出方法の一例を説明するための模式図である。
図7等を参照して説明したように、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300の突出部302と移動軸MXとが交わる状態で、突出部302の画像データが撮像装置170によって取得される(ステップS10)。撮像装置170は、ノズル30の移動軸MXに対して光学系171の光軸AXが傾斜した状態で、突出部302の画像データを取得する。撮像装置170で取得された画像データは、制御装置120に出力される。制御装置120のデータ取得部121は、撮像装置170からの画像データを取得する。
図16は、撮像装置170により取得されたバックアップピン300の一部を示す画像データの一例を示す図である。バックアップピン300の画像データは、突出部302の画像データ302Dを含む。
本実施形態において、撮像装置170は、撮像領域FAを有する。撮像領域FAは、光学系171の視野領域を含む。撮像装置170は、撮像領域FAの基準位置(Xf、Yf)を有する。基準位置(Xf、Yf)は、例えば、撮像領域FAの中心でもよい。
次に、制御装置120の導出部122は、取得した画像データを縮小する(ステップS20)。例えば、データ取得部121に取得された画像データのサイズが「640×480画素」である場合、「320×240画素」に縮小される。画像データの縮小により、後述するハフ変換を含む種々の演算処理の高速化が図れる。
次に、導出部122は、画像データを二値化し(ステップS30)、画像データからノイズを除去した後(ステップS40)、画像データから突出部302を示す画像データ302Dを抽出し、ラベリングする(ステップS50)。撮像装置170で取得された画像データには、突出部302の画像データ302Dの他に、バックアップピン300の周囲に配置されている他の物体の画像データも含まれている可能性がある。ステップS50では、撮像装置170を使って取得された画像データから、突出部302を示す画像データ302Dを抽出する処理が実施される。
次に、導出部122は、画像データのうち、演算処理の対象となる画像データを含むように領域を設定する(ステップS60)。領域の設定は、少なくとも突出部302を示す画像データ302Dを含むように行われる。
次に、導出部122は、画像データ302Dから、突出部302の重心位置を取得するための演算処理を実施する(ステップS70)。また、導出部122は、突出部302を示す画像データ302Dから突出部302の輪郭(エッジ)を抽出する(ステップS80)。
図17は、抽出された画像データ302Dの輪郭を示す図である。図17に示すように、画像データ302Dのうち、突出部302の輪郭を示す輪郭データLDは、球体300Bの表面(球面)の輪郭を示す球面データLDsと、ピン本体300Aと球体300Bとの境界を示す境界データLDbとを含む。球面データLDsは、半円弧状の輪郭データである。
次に、導出部122は、輪郭データLDから、球面データLDsを抽出する処理を実施する(ステップS90)。すなわち、図18に示すように、輪郭データLDのうち、球体300Bの球面の輪郭を示す球面データLDsが抽出され、ピン本体300Aと球体300Bとの境界を示す境界データLDbが除去される。上述したように、ピン本体300Aと球体300Bとは接着剤で接続されている。境界データLDbは、接着剤の形状を含むデータである。接着剤の形状は、一定ではない可能性が高い。また、撮像装置170の撮像角度を含む撮像条件によって、得られる境界データLDbが変動する可能性がある。つまり、境界データLDbは、不安定なデータである可能性が高い。本実施形態においては、境界データLDbが除去され、球面データLDsのみが抽出される。これにより、不安定なデータに基づく演算処理が実施されることが抑制される。また、境界データLDbが除去されることにより、演算処理に使用されるデータ量が低減されるため、演算の負荷が抑えられ、高速な演算処理が実現される。
次に、導出部122は、画像データのうち、演算処理の対象となる画像データを含むように領域を設定する(ステップS100)。領域の設定は、少なくとも突出部302の球面データLDsを含むように行われる。
次に、導出部122は、抽出された球面データLDsを使って、ハフ変換を実施する(ステップS110)。ハフ変換とは、デジタル画像処理で用いられる特徴抽出法の一つである。本実施形態においては、ハフ変換により、球面データLDs上の複数の点から、中心位置の座標が(Xm、Ym)であり、所定半径を有する円が検出される。
導出部122は、XY平面内におけるバックアップピン300の位置である実測位置を導出する(ステップS120)。実測位置とは、撮像装置170で取得された画像データに基づいて導出されるXY平面内におけるバックアップピン300の位置である。図19に示すように、本実施形態においては、ハフ変換により求められた中心位置(Xm、Ym)が実測位置である。
撮像領域FAには、基準位置(Xf、Yf)が設定されている。導出部122は、撮像領域FAにおける基準位置(Xf、Yf)と実測位置(Xm、Ym)との相対位置を導出する。
[バックアップピンの並べ替え]
導出された実測位置(Xm、Ym)に基づいて、バックアップピン300の並べ替えが行われる。図20は、XY平面内における装置原点(Xo、Yo)と、撮像装置170の位置(Xc、Yc)と、撮像装置170の撮像領域FAの基準位置(Xf、Yf)と、実測位置(Xm、Ym)との関係を示す模式図である。また、図20には、XY平面内におけるバックアップピン300の目標位置(Xr、Yr)が示されている。バックアップピン300の目標位置(Xr、Yr)は、基板Pの大きさ、基板Pの厚み、基板Pの裏面Pbの電子部品Cの有無、及び基板Pの裏面Pbにおける電子部品Cの位置などに基づいて、基板Pの撓みが抑制されるように決定される。複数のバックアップピン300のそれぞれが目標位置(Xr、Yr)に配置されるように、バックアップピン300の並べ替えが実施される。
上述のように、装置原点(Xo、Yo)に対する実装ヘッド106の位置は、位置検出装置180によって検出される。撮像装置170は、実装ヘッド106に固定されており、XY平面内における実装ヘッド106と撮像装置170との相対位置は、例えば実装ヘッド106の設計データ等から導出される既知データである。その既知データは、記憶部124に記憶されている。位置検出装置180によって、装置原点(Xo、Yo)に対する実装ヘッド106の位置が検出されることにより、導出部122は、位置検出装置180の検出結果と既知データとに基づいて、装置原点(Xo、Yo)に対する撮像装置170の位置(Xc、Yc)を導出することができる。このように、本実施形態においては、位置検出装置180は、装置原点(Xo、Yo)に対する撮像装置170の位置を検出することができる。
撮像装置170の位置(Xc、Yc)と、その撮像装置170の撮像領域FAの基準位置(Xf、Yf)との相対位置は、例えば撮像装置170の設計データ等から導出される既知データである。その既知データは、記憶部124に記憶されている。また、撮像装置170で取得された画像データに基づいて導出されるXY平面内におけるバックアップピン300の実測位置(Xm、Ym)と、基準位置(Xf、Yf)との相対位置は、図19に示したように、画像データに基づいて導出される。したがって、導出部122は、位置検出装置180で検出されたXY平面内の装置原点(Xo、Yo)に対する実装ヘッド106(撮像装置170)の位置(Xc、Yc)と、撮像装置170で取得された画像データとに基づいて、装置原点(Xo、Yo)に対するバックアップピン300の実測位置(Xm、Ym)を導出することができる。
導出部122は、装置原点(Xo、Yo)に対する実測位置(Xm、Ym)と、装置原点(Xo、Yo)に対する目標位置(Xr、Yr)との偏差を導出する。制御部123は、実測位置(Xm、Ym)と目標位置(Xr、Yr)との偏差に基づいて、バックアップピン300が目標位置(Xr、Yr)に配置されるように、実装ヘッド移動装置107及びノズル移動装置140を動かすための制御信号を出力する。
例えば、図8から図10を参照して説明したように、設置処理においては、ノズル30で搬送されたバックアップピン300がベースプレート400に設置された後、撮像装置170により突出部302の画像データが取得される。設置処理においては、目標位置(Xr、Yr)にバックアップピン300が設置されるように、図8及び図9を参照して説明したステップA及びステップBの処理が実施される。ステップA及びステップBの処理においては、バックアップピン300が目標位置(Xr、Yr)に配置されるように、制御部123が、位置検出装置180の検出結果に基づいて、実装ヘッド移動装置107を制御する。その後、ステップCの処理において、撮像装置170により、ベースプレート400に設置されたバックアップピン300の突出部302の画像データが取得され、その取得された画像データに基づいて、ベースプレート400に設置されたバックアップピン300の実測位置(Xm、Ym)が導出される。
ステップCにおいて導出された実測位置(Xm、Ym)と目標位置(Xr、Yr)との偏差が許容範囲内であると判定された場合、そのバックアップピン300の設置処理が完了する。一方、ステップCにおいて導出された実測位置(Xm、Ym)と目標位置(Xr、Yr)との偏差が許容範囲を超えていると判定された場合、そのバックアップピン300の置き直し処理が実施される。制御部123は、ステップCにおいて導出された実測位置(Xm、Ym)と目標位置(Xr、Yr)との偏差の値に基づいて、バックアップピン300を目標位置(Xr、Yr)に設置するための実装ヘッド移動装置107の駆動量に関する補正量を算出する。制御部123は、算出した補正量に基づいて、バックアップピン300が目標位置(Xr、Yr)に設置されるように、実装ヘッド移動装置107に出力する制御信号を決定する。制御部123は、ノズル30を使ってバックアップピン300をベースプレート400から離した後、決定された制御信号を出力して、XY平面内において実装ヘッド移動装置107を移動させる。実装ヘッド106が移動され、XY平面内における実装ヘッド106(ノズル30)の位置が決定された後、制御部123は、バックアップピン300を保持しているノズル30を下降する。これにより、バックアップピン300の置き直し処理が完了する。
また、図11から図13を参照して説明したように、回収処理においては、撮像装置170により突出部302の画像データが取得された後、ノズル30を使ってベースプレート400からバックアップピン300が搬出される。回収処理においては、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300が目標位置(Xr、Yr)に設置されているか否かが判定される。図11を参照して説明したステップDの処理においては、撮像装置170により、ベースプレート400に設置されたバックアップピン300の突出部302の画像データが取得され、その取得された画像データに基づいて、ベースプレート400に設置されたバックアップピン300の実測位置(Xm、Ym)が導出される。ステップDにおいて導出された実測位置(Xm、Ym)と目標位置(Xr、Yr)との偏差が許容範囲内であると判定された場合、そのバックアップピン300の回収処理は実施されない。
一方、ステップDにおいて導出された実測位置(Xm、Ym)と目標位置(Xr、Yr)との偏差が許容範囲を超えていると判定された場合、あるいは、そのバックアップピン300が不要なバックアップピン300であると判定された場合、そのバックアップピン300の回収処理が実施される。制御部123は、図12及び図13を参照して説明したステップE及びステップFの処理を実施して、バックアップピン300をベースプレート400から回収する。
[効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、実装ヘッド106に設けられた撮像装置170を使ってバックアップピン300の位置を確認しながら実装ヘッド106に設けられたノズル30を使ってバックアップピン300を並べ替えるとき、ノズル30の移動軸MXに対して傾斜方向からバックアップピン300の突出部302の画像データを撮像装置170で取得するようにしたので、実装ヘッド106を頻繁に移動させたり、大きく移動させたりしなくても、撮像装置170を使ってバックアップピン300の位置を確認しながらノズル30を使ってバックアップピン300を並べ替えることができる。
すなわち、ノズル30及び撮像装置170が実装ヘッド106の異なる位置に設けられている場合において、ノズル30の移動軸MXと撮像装置170の光学系171の光軸AXとが平行である場合、設置処理においては、ノズル30を移動軸MXに沿って移動してノズル30に保持されたバックアップピン300をベースプレート400に設置した後、実装ヘッド106をXY平面内で移動して、撮像装置170をバックアップピン300の直上に配置して、バックアップピン300の画像データを取得する必要がある。すなわち、移動軸MXと光軸AXとが平行である場合、バックアップピン300をベースプレート400に設置した後、撮像装置170でバックアップピン300の画像データを取得する前に、実装ヘッド106をXY平面内において移動させる必要がある。また、ノズル30の移動軸MXと撮像装置170の光学系171の光軸AXとが平行である場合、回収処理においては、撮像装置170をバックアップピン300の直上に配置して、バックアップピン300の画像データを取得した後、実装ヘッド106をXY平面内で移動して、ノズル30をバックアップピン300の直上に配置し、ノズル30を移動軸MXに沿って移動して、そのノズル30でバックアップピン300を保持する必要がある。すなわち、移動軸MXと光軸AXとが平行である場合、撮像装置170でバックアップピン300の画像データを取得した後、バックアップピン300をベースプレート400から離す前に、実装ヘッド106をXY平面内において移動させる必要がある。このように、ノズル30と撮像装置170とが実装ヘッド106の異なる位置に設けられている場合において、ノズル30の移動軸MXと撮像装置170の光学系171の光軸AXとが平行である場合、バックアップピン300の設置処理及び回収処理を含むバックアップピン300の並べ替え作業において、実装ヘッド106を頻繁に移動させたり、大きく移動させたりする必要が生じる可能性がある。その結果、その実装ヘッド106の移動により、バックアップピン300の並べ替え作業が長期化する可能性がある。
本実施形態によれば、実装ヘッド106においてノズル30の移動軸MXに対して撮像装置170が傾斜方向からバックアップピン300の突出部302の画像データを取得するので、バックアップピン300の並べ替え作業において、実装ヘッド106の移動が抑制される。したがって、バックアップピン300の並べ替え作業が迅速に実施される。
また、本実施形態においては、バックアップピン300は、突出部302を有し、撮像装置170は、その突出部302の輪郭の画像データを取得する。傾斜方向からバックアップピン300の画像データが取得される場合、突出部302が設けられている場合のほうが、突出部302が設けられていない場合に比べて、撮像装置170は、バックアップピン300を高精度に認識することができる。そのため、実測位置(Xm、Ym)が高精度に検出される。
また、本実施形態によれば、ノズル30は、バックアップピン300を保持可能であり、移動軸MXに沿って移動して、ベースプレート400にバックアップピン300を置く設置処理、及びベースプレート400からバックアップピン300を離す回収処理を実施する。これにより、バックアップピン300の設置が終了してから撮像装置170によるバックアップピン300の撮像が開始されるまでの期間における実装ヘッド106の移動が抑制され、撮像装置170によるバックアップピン300の撮像が終了してからバックアップピン300の回収が開始されるまでの期間における実装ヘッド106の移動が抑制される。したがって、バックアップピン300の並べ替え作業を含む電子部品実装装置100の段取り処理に要する時間の長期化が抑制される。
また、本実施形態によれば、撮像装置170は、設置処理の終了後及び回収処理の開始前において画像データを取得し、設置処理の終了時点から画像データの取得時点までの期間、及び画像データの取得時点から回収処理の開始時点までの期間おいて、実装ヘッド106の位置は実質的に変化しない。これにより、設置処理においては、ノズル30を用いてバックアップピン300の設置が終了した後、XY平面内において実装ヘッド106を移動することなく、傾斜方向からバックアップピン300の突出部302の画像データを迅速に取得することができる。また、回収処理においては、傾斜方向からバックアップピン300の突出部302の画像データを取得した後、XY平面内において実装ヘッド106を移動することなく、ノズル30を用いてバックアップピン300を迅速に回収することができる。
また、本実施形態によれば、画像データに基づいて、XY平面内におけるバックアップピン300の実測位置(Xm、Ym)を導出する導出部122が設けられる。これにより、突出部302の画像データを用いて取得された突出部302の位置データに基づいて、バックアップピン300の位置を精度良く導出することができる。
また、本実施形態によれば、XY平面内の装置原点(Xo、Yo)に対する実装ヘッド106の位置(Xc、Yc)を検出する位置検出装置180が設けられ、導出部122は、位置検出装置180で検出された実装ヘッド106の位置(Xc、Yc)と撮像装置170で取得された画像データとに基づいて、装置原点(Xo、Yo)に対するバックアップピン300の実測位置(Xm、Ym)を導出する。これにより、装置原点(Xo、Yo)に対するバックアップピン300の実測位置(Xm、Ym)が導出されるので、複数のバックアップピン300が設けられる場合、それら複数のバックアップピン300のそれぞれを、装置原点(Xo、Yo)を基準として所期の位置に並べることができる。
また、本実施形態によれば、突出部302の表面は、球面を含む。これにより、突出部302の実測位置(Xm、Ym)を精度良く検出することができる。
なお、上述の実施形態においては、突出部302の表面が球面を含むこととした。突出部302の表面は、球面でなくてもよい。突出部302の表面は、曲面を含んでいればよい。また、突出部302は、円錐状でもよいし、角錐状でもよい。なお、XY平面内における突出部302の中心と移動軸MXとが交わる場合、突出部302の表面は、移動軸MXに対して回転対称であることが好ましい。これにより、撮像装置170は、様々な傾斜方向から突出部302を撮像した場合でも、ほぼ同一形状(同一条件)で画像データを取得することができる。
なお、上述の実施形態においては、ハフ変換を用いて、実測位置(Xm、Ym)を導出することとした。突出部302の輪郭データを求めた後、その輪郭データから導出される外形を有する部材の重心位置を、実測位置(Xm、Ym)としてもよい。
なお、上述の実施形態においては、突出部302の輪郭データから重心位置を求めているが、光の反射による写り方の影響で突出部302の輪郭抽出が困難な場合がある。このような場合を考慮して、バックアップピン300の上面301を白く加工し、その上面301を含む囲まれた領域の重心結果を位置認識に利用してもよい。
図21に示すように、バックアップピン300の上面301を白く加工する。そして、白く加工された上面301を含む領域を認識し、図22に示すように、重心位置を求め、位置認識に利用してもよい。
[バックアップピンの高さ検出]
上述の実施形態においては、撮像装置170を用いてXY平面内におけるバックアップピン300の位置を検出する例について説明した。例えばベースプレート400の支持面401とバックアップピン300の下面303との間に異物が存在する場合、その異物に起因して、バックアップピン300の高さが目標高さに対してずれる可能性がある。バックアップピン300の高さとは、基板Pの裏面Pbを支持する突出部302の上端部のZ軸方向の位置である。バックアップピン300の高さが目標高さに対してずれると、基板Pの撓みを十分に抑制することができない可能性がある。そのため、バックアップピン300の高さを検出することが要望される。
本実施形態においては、バックアップピン300の高さを検出する方法について説明する。バックアップピン300の高さを検出する場合、高さ検出用の検出ノズル30S及びロードセル500が使用される。
図23は、本実施形態に係る電子部品実装装置100Aの一例を示す斜視図である。図23に示すように、電子部品実装装置100Aは、ロードセル500と、交換用の複数のノズル30を保持するノズルストック装置600と、設置部102に設置され、バックアップピン300を収容するピンストック装置700とを備えている。
検出ノズル30Sは、バックアップピン300の高さ検出に使用される。電子部品Cを基板Pに実装する実装処理において、検出ノズル30Sは、ノズルストック装置600に保持される。電子部品実装装置100Aの段取り処理においてバックアップピン300の高さを検出するとき、実装ヘッド106に検出ノズル30Sが装着される。
ピンストック装置700は、設置部(フィーダバンク)102に設置される。ベースプレート400に搬送される複数のバックアップピン300がピンストック装置700に収容される。ベースプレート400に対するバックアップピン300の設置処理において、ノズル30は、ピンストック装置700からバックアップピン300を搬出し、ベースプレート400に搬入する。バックアップピン300の回収処理において、ノズル30は、ベースプレート400からバックアップピン300を搬出し、ピンストック装置700に搬入する。
以下の説明において、ピンストック装置700からのバックアップピン300の搬出、及びピンストック装置700へのバックアップピン300の搬入が実施される位置を適宜、ピン交換位置PJc、と称する。ピン交換位置PJcは、ピンストック装置700の少なくとも一部と対向する位置を含み、ピンストック装置700に収容されているバックアップピン300と対向する位置を含む。
また、以下の説明において、ノズルストック装置600と対向する位置を適宜、ノズル交換位置PJd、と称する。ノズル交換位置PJdは、ノズルストック装置600の少なくとも一部と対向する位置を含み、ノズルストック装置600に保持されているノズル30又は検出ノズル30Sと対向する位置を含む。
図24は、本実施形態に係る実装ヘッド106の一例を模式的に示す図である。図24に示すように、実装ヘッド106は、ノズル移動装置140により駆動される複数のシャフト31を有する。ノズル移動装置140は、複数のシャフト31に対応して複数設けられる。ノズル30は、シャフト31の下端部に装着される。シャフト31は、ノズル30を着脱可能である。ノズル移動装置140は、シャフト31を移動することによって、ノズル30を移動する。Z駆動部150及びθZ駆動部160を含むノズル移動装置140が複数設けられることにより、複数のノズル30は、別々に移動可能である。
電子部品実装装置100Aの段取り処理において、バックアップピン300の高さ検出及び並べ替え作業が実施される。バックアップピン300の高さ検出において、実装ヘッド106に検出ノズル30Sが設けられる。バックアップピン300の高さ検出及び並べ替え作業においては、複数のシャフト31のうち、少なくとも一つのシャフト31に検出ノズル30Sが装着され、少なくとも一つのシャフト31にバックアップピン300を保持するためのノズル30が装着される。シャフト31は、検出ノズル30Sを着脱可能である。シャフト31に装着された状態で、検出ノズル30Sは、ノズル移動装置140により上下方向(Z軸方向)に移動可能である。
ノズル30は、ノズル本体35と、保持部32と、シャフト31に固定される固定部36とを有する。ノズル本体35は、固定部36にZ軸方向にスライド可能に接続される。すなわち、本実施形態において、ノズル30の下端部を含む保持部32及びノズル本体35は、シャフト31に対して上下方向に相対移動可能である。ノズル本体35の周囲にばね37が配置される。ばね37により、ノズル本体35及び保持部32にZ軸方向の弾性力が付与される。Z軸方向に移動可能な保持部32に弾性力が付与されるので、保持部32に保持された電子部品Cを基板Pに実装するとき、保持部32に加わる荷重が緩和される。
検出ノズル30Sは、電子部品C及びバックアップピン300を保持しない。検出ノズル30Sは、シャフト31に対して相対移動しない。
図25は、ロードセル500の一例を示す図である。ロードセル500は、ベースフレーム114又はベースプレート400に固定されている。すなわち、ロードセル500の位置は、実質的に変化しない。
ロードセル500は、実装ヘッド106の可動範囲に対向可能に配置され(上下方向に重なるように)、加えられた力(荷重)を検出する。ロードセル500の上面(検出面)501に力が加えられた場合、ロードセル500は、その力に基づいて電気信号を出力する。ロードセル500から出力された電気信号(検出信号)は、制御装置120に供給される。本実施形態において、ロードセル500の上面501は、ベースプレート400の支持面401に支持されたときのバックアップピン300の目標高さと同じ高さに配置される。
制御装置120は、ロードセル500を用いて、検出ノズル30Sの基準高さを導出する。以下の説明において、ロードセル500と対向する位置を適宜、基準高さ検出位置PJe、と称する。
実装ヘッド移動装置107は、電子部品供給装置200の上方、基板Pの上方、ノズルストック装置600の上方、ピンストック装置700の上方、及びロードセル500の上方で、実装ヘッド106を移動する。実装ヘッド106は、部品供給位置PJa、実装位置PJb、ピン交換位置PJc、ノズル交換位置PJd、及び基準高さ検出位置PJeを含むXY平面内において移動可能である。
図26は、本実施形態に係る電子部品実装装置100Aの一例を示す機能ブロック図である。電子部品実装装置100Aは、制御装置120と、実装ヘッド移動装置107と、ノズル移動装置140と、撮像装置170と、XY平面内における実装ヘッド106の位置を検出する位置検出装置180と、実装ヘッド106に対する検出ノズル30Sの高さ(Z軸方向の位置)を検出するノズル位置検出装置190と、ロードセル500と、表示装置800と、記憶装置130とを備えている。
ノズル位置検出装置190は、例えば、シャフト31に設けられたエンコーダヘッドと、実装ヘッド106に設けられたスケール部材とを有するエンコーダシステムを含み、実装ヘッド106に対するシャフト31の下端部のZ軸方向の位置を検出可能である。シャフト31に検出ノズル30Sが装着されている場合、ノズル位置検出装置190によりシャフト31のZ軸方向の位置が検出されることによって、制御装置120は、そのシャフト31に装着されている検出ノズル30SのZ軸方向の位置を検出することができる。検出ノズル30Sとシャフト31との相対位置は変化しない。そのため、制御装置120は、ノズル位置検出装置190により検出されたシャフト31のZ軸方向の位置の検出値に基づいて、検出ノズル30Sの下端部のZ軸方向の位置を導出することができる。
図27は、検出ノズル30Sの基準高さを検出する方法の一例を示すフローチャートである。制御装置120は、実装ヘッド移動装置107を制御して、ロードセル500の上面501の上方に、検出ノズル30Sを移動させる(ステップSA10)。
制御装置120は、ノズル移動装置140を制御して、ロードセル500の上方に配置されている検出ノズル30Sを下降させる(ステップSA20)。検出ノズル30Sは、ロードセル500の上面501と間隙を介して対向している状態から、ロードセル500に向かって下降する。
制御装置120は、ロードセル500の検出値が予め決められている第1の閾値以上になったか否かを判定する(ステップSA30)。
ステップSA30において、ロードセル500の検出値が第1の閾値以上になっていないと判定したとき(ステップSA30:No)、制御装置120は、検出ノズル30Sの下降を継続する。
ステップSA30において、ロードセル500の検出値が第1の閾値以上になったと判定したとき(ステップSA30:Yes)、制御装置120は、検出ノズル30Sの下端部がロードセル500の上面501に接触したと判定する(ステップSA40)。
制御装置120は、ロードセル500の検出値が第1の閾値になったときのノズル位置検出装置190の検出値を記憶装置130に記憶する(ステップSA50)。ロードセル500の検出値が第1の閾値になったときのノズル位置検出装置190の検出値は、ノズル位置検出装置190の基準値を示す。また、ロードセル500の検出値が第1の閾値になったときの検出ノズル30Sの高さは、検出ノズル30Sの基準高さを示す。制御装置120は、ロードセル500の上方に配置された検出ノズル30Sを下降して、ロードセル500から出力された検出値に基づいて、検出ノズル30Sが基準高さに配置されたときのノズル位置検出装置190の基準値を導出することができる。
次に、本実施形態に係るバックアップピン300の設置方法の一例について説明する。図28は、本実施形態に係るバックアップピン300の設置方法の一例を示すフローチャートである。図29は、バックアップピン300の設置方法の一例を示す模式図である。バックアップピン300をベースプレート400に設置するとき、図24に示したように、ノズル30及び検出ノズル30Sの両方が実装ヘッド106に装着される。
制御装置120は、実装ヘッド106の可動範囲に配置されたロードセル500の上方に検出ノズル30Sを配置した後、その検出ノズル30Sを下降して、ロードセル500から出力された検出値に基づいて、検出ノズル30Sが基準高さに配置されたときのノズル位置検出装置190の基準値を導出する(ステップSB10)。導出されたノズル位置検出装置190の基準値は、記憶装置130に記憶される。
制御装置120は、実装ヘッド106をピン交換位置PJcに移動する(ステップSB20)。すなわち、制御装置120は、実装ヘッド移動装置107を制御して、ピンストック装置700に収容されているバックアップピン300の上方に、検出ノズル30Sを移動させる。
制御装置120は、検出ノズル30Sを使って、ピンストック装置700に配置されているバックアップピン300の高さを検出する(ステップSB30)。バックアップピン300の高さ検出において、検出ノズル30Sは、バックアップピン300の上端部に接触するように移動される。図29に示すように、制御装置120は、ノズル移動装置140を制御して、ピンストック装置700に収容されているバックアップピン300の上方に配置されている検出ノズル30Sを、バックアップピン300に向かって下降させる。
制御装置120は、ピンストック装置700に収容されているバックアップピン300の上端部に検出ノズル30Sを接触させたときのノズル位置検出装置190の検出値を取得する。
制御装置120は、取得したノズル位置検出装置190の検出値と、記憶装置130に記憶されているノズル位置検出装置190の基準値とに基づいて、ピンストック装置700に収容されているバックアップピン300の高さが異常か否かを判定する(ステップSB40)。
本実施形態において、バックアップピン300の下面300を支持するピンストック装置700の支持面701の高さと、ベースプレート400の支持面401の高さとは等しい。また、バックアップピン300の下面303と突出部302の上端部との距離(バックアップピン300の高さ寸法)は、既知データである。また、ロードセル500の上面501は、バックアップピン300がベースプレート400の支持面401に支持されたときのバックアップピン300の目標高さと同じ高さに配置されている。
したがって、下面303と支持面701との間に異物が存在せず、ピンストック装置700におけるバックアップピン300の収容状態が正常である場合、そのバックアップピン300の高さを検出したときのノズル位置検出装置190の検出値と、記憶装置130に記憶されているノズル位置検出装置190の基準値との差は、予め決められている第2の閾値よりも小さい。一方、下面303と支持面701との間に異物が存在し、ピンストック装置700におけるバックアップピン300の収容状態が異常である場合、ノズル位置検出装置190の検出値と基準値との差は、第2の閾値以上となる。
制御装置120は、ピンストック装置700の支持面701に支持されているバックアップピン300の高さを検出ノズル30Sを使って検出したときのノズル位置検出装置190の検出値と、ロードセル500を使って導出されたノズル位置検出装置190の基準値との差に基づいて、ピンストック装置700におけるバックアップピン300の収容状態が異常か否かを判定し、ピンストック装置700の支持面701に支持されているバックアップピン300の高さが異常か否かを判定する。
ステップSB40において、バックアップピン300の高さが異常であると判定されたとき(ステップSB40:Yes)、制御装置120は、そのバックアップピン300の下面303に異物が付着しており、収容状態が異常であると判定し、ピンストック装置700に収容されている他のバクアップピン300を選択する(ステップSB50)。制御装置120は、選択した他のバックアップピン300について、ステップSB30の処理を実施する。また、制御装置120は、収容状態が異常と判定されたバックアップピン300の存在を示す警報データを表示装置800に表示させる。
ステップSB40において、バックアップピン300の高さが正常であり、収容状態が正常であると判定されたとき(ステップSB40:No)、制御装置120は、実装ヘッド106に装着されているノズル30を使って、正常と判定されたバックアップピン300をピンストック装置700から搬出し(ステップSB60)、ベースプレート400に搬入する(ステップSB70)。
ノズル30に保持されたバックアップピン300がベースプレート400の支持面401に置かれた後、制御装置120は、上述の実施形態に従って、撮像装置170により突出部302の画像データを取得し、XY平面内におけるバックアップピン300の位置を検出する(ステップSB80)。
次に、制御装置120は、ノズル30によるバックアップピン300の保持が解除されている状態で、実装ヘッド移動装置107を制御して、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300の上方に検出ノズル30Sが配置されるように、実装ヘッド106を移動させる。図24に示したように、1つの実装ヘッド106にノズル30及び検出ノズル30Sの両方が装着されているので、ノズル30を使ってバックアップピン300を支持面401に置き、撮像装置170による画像データの取得が終了してから、バックアップピン300の上方に検出ノズル30Sを配置するまでの実装ヘッド106の移動距離は短い。
制御装置120は、検出ノズル30Sを使って、ベースプレート400に配置されているバックアップピン300の高さを検出する(ステップSB90)。バックアップピン300の高さ検出において、検出ノズル30Sは、バックアップピン300の上端部に接触するように移動される。制御装置120は、ノズル移動装置140を制御して、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300の上方に配置されている検出ノズル30Sを、バックアップピン300に向かって下降させる。
制御装置120は、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300の上端部に検出ノズル30Sを接触させたときのノズル位置検出装置190の検出値を取得する。
制御装置120は、取得したノズル位置検出装置190の検出値と、記憶装置130に記憶されているノズル位置検出装置190の基準値とに基づいて、ベースプレート400に支持されているバックアップピン300の高さが異常か否かを判定する(ステップSB100)。また、制御装置120は、撮像装置170で取得した画像データに基づいて、XY平面内におけるバックアップピン300の位置が異常が否かを判定する。
下面303と支持面401との間に異物が存在せず、ベースプレート400におけるバックアップピン300の設置状態が正常である場合、そのバックアップピン300の高さを検出したときのノズル位置検出装置190の検出値と、記憶装置130に記憶されているノズル位置検出装置190基準値との差は、予め決められている第2の閾値よりも小さい。一方、下面303と支持面401との間に異物が存在し、ベースプレート400におけるバックアップピン300の設置状態が異常である場合、ノズル位置検出装置190の検出値と基準値との差は、第2の閾値以上となる。
制御装置120は、ベースプレート400の支持面401に支持されているバックアップピン300の高さを検出ノズル30Sを使って検出したときのノズル位置検出装置190の検出値と、ロードセル500を使って導出されたノズル位置検出装置190の基準値との差に基づいて、ベースプレート400におけるバックアップピン300の設置状態が異常か否かを判定し、ベースプレート400の支持面401に支持されているバックアップピン300の高さが異常か否かを判定する。
ステップSB100において、バックアップピン300の高さが異常であると判定されたとき(ステップSB100:Yes)、制御装置120は、そのバックアップピン300の下面303に異物が付着しており、バックアップピン300の設置状態が異常であると判定する。制御装置120は、設置状態が異常と判定されたバックアップピン300をベースプレート400から搬出する措置、又は設置状態が異常と判定されたバックアップピン300の存在を示す警報データを表示装置800に表示させる措置を講ずる(ステップSB110)。
ステップSB100において、バックアップピン300の高さが正常であり、バックアップピン300の設置状態が正常であると判定されたとき(ステップSB100:No)、そのバックアップピン300についての処理が終了し、次のバックアップピン300の設置処理が開始される。
以上説明したように、本実施形態によれば、バックアップピン300の高さを検出するための専用の検出ノズル30Sを使って、バックアップピン300の高さを精度良く検出することができる。ロードセル500に向かって検出ノズル30Sを下降させたときのロードセル500の検出値に基づいて、ノズル位置検出装置190の検出値の基準値が正確に導出されるので、その基準値を使って、バックアップピン300の高さを精度良く検出することができる。
また、本実施形態においては、検出ノズル30Sの下端部が接触するロードセル500の検出面501は、バックアップピン300がベースプレート400に支持されたときのバックアップピン300の目標高さと同じ高さに配置されている。そのため、ノズル位置検出装置190の検出値と基準値とに基づいて、ベースプレート400におけるバックアップピン300の設置状態が異常か否かを迅速に判定することができる。バックアップピン300の目標高さと同じ高さになるように、ロードセル500の検出面501の位置が調整されているので、ロードセル500を使ってノズル位置検出装置190の基準値を導出し、検出ノズル30Sをバックアップピン300の上端部に接触させた後、煩雑な演算処理を行うことなく、検出値と基準値との差に基づいて、バックアップピン300の設置状態が異常か否かを判定することができる。
また、本実施形態によれば、設置状態が異常であると判定されたとき、異常を示す警報データを表示する表示装置800が設けられる。これにより、作業者は、設置状態が異常であることを速やかに認識することができる。
また、本実施形態においては、ピンストック装置700に収容されているバックアップピン300の高さが検出され、ノズル位置検出装置190の検出値と基準値とに基づいて、ピンストック装置700におけるバックアップピン300の収容状態が異常か否かが判定される。これにより、ベースプレート400に搬送される前に、ピンストック装置700において異常なバックアップピン300を検出することができる。そのため、異常なバックアップピン300がベースプレート400に搬送されてしまうことが抑制される。
また、本実施形態においては、ノズル30はシャフト31に対して相対移動可能であるので、ノズル30を用いて電子部品Cを基板Pに実装するとき、ノズル30に加わる荷重が緩和される。
また、本実施形態においては、検出ノズル30Sがシャフト31に対して相対移動しない。ロードセル500に接触しても、検出ノズル30Sはシャフト31に対して動かないので、ノズル位置検出装置190の基準値を安定して導出することができる。また、バックアップピン300に接触しても、検出ノズル30Sはシャフト31に対して動かないので、バックアップピン300の高さを安定して検出することができる。
また、本実施形態においては、ノズル30に保持されたバックアップピン300がベースプレート400に置かれ、撮像装置170により画像データが取得された後、バックアップピン300の上方に検出ノズル30Sが配置されるように実装ヘッド106が移動して、バックアップピン300の高さ検出のために検出ノズル30Sが下降される。ノズル30を使ってバックアップピン300をベースプレート400に設置し、撮像装置170を使ってXY平面内におけるバックアップピン300の位置を検出し、バックアップピン300の高さを検出する一連の動作が連続して行われるので、その一連の動作を含む段取り処理が短時間で効率良く実施される。
なお、本実施形態において、設置状態又は収容状態が異常なバックアップピン300が存在する場合、表示装置800に警報データを表示させることとした。表示装置800のような出力装置のみならず、音を発生する警報装置、印刷物を出力する印刷装置、及び光を発生する発光装置のような出力装置を使って、異常なバックアップピン300の存在を示す警報が出力されてもよい。
また、上述の実施形態では、ロードセル500の上面501は、バックアップピン300がベースプレート400の支持面401に支持されたときのバックアップピン300の目標高さと同じ高さに配置されている。これに代えて、ロードセル500の上面501と、ベースプレート400に支持されたバックアップピンの上面が異なる高さに配置し、基準値に基づいて、バックアップピン高さを検出して、その良否を判断することも容易に考えられる。
30 ノズル
30S 検出ノズル
31 シャフト
32 保持部
100 電子部品実装装置
100A 電子部品実装装置
106 実装ヘッド
107 実装ヘッド移動装置
120 制御装置
121 データ取得部
122 導出部
123 制御部
124 記憶部
140 ノズル移動装置
170 撮像装置
171 光学系
172 撮像素子
180 位置検出装置
190 ノズル位置検出装置
300 バックアップピン(基板支持部材)
301 上面
302 突出部
303 下面
400 ベースプレート
401 支持面
500 ロードセル
600 ノズルストック装置
700 ピンストック装置
AX 光軸
C 電子部品
MX 移動軸
P 基板
Pa 表面
Pb 裏面
PJa 部品供給位置
PJb 実装位置
PJc ピン交換位置
PJd ノズル交換位置
PJe 基準高さ検出位置

Claims (14)

  1. 電子部品を保持可能なノズルを有し、前記ノズルに保持された前記電子部品を基板に実装する実装ヘッドと、
    所定面内において前記実装ヘッドを移動する実装ヘッド移動装置と、
    前記実装ヘッドに設けられ、前記所定面と直交し前記ノズルを通る移動軸に沿って前記ノズルを移動するノズル移動装置と、
    上面と、前記上面から突出する突出部と、ベースプレートに支持される下面とを有し、前記ベースプレートに支持されている状態で前記基板の裏面を支持可能な基板支持部材と、
    光学系を有し、前記移動軸に対して前記光学系の光軸が傾斜するように前記実装ヘッドに設けられ、前記ベースプレートに支持されている前記基板支持部材の前記突出部と前記移動軸とが交わる状態で前記突出部の画像データを取得する撮像装置と、
    を備える電子部品実装装置。
  2. 前記ノズルは、前記基板支持部材を保持可能であり、前記移動軸に沿って移動して、前記ベースプレートに前記基板支持部材を置く設置処理、及び前記ベースプレートから前記基板支持部材を離す回収処理の少なくとも一方を実施する、
    請求項1に記載の電子部品実装装置。
  3. 前記撮像装置は、前記設置処理の終了後及び前記回収処理の開始前の一方又は両方において前記画像データを取得し、
    前記設置処理の終了時点から前記画像データの取得時点までの期間、及び前記画像データの取得時点から前記回収処理の開始時点までの期間おいて、前記実装ヘッドの位置は実質的に変化しない、
    請求項2に記載の電子部品実装装置。
  4. 前記画像データに基づいて、前記所定面内における前記基板支持部材の位置を導出する導出部を備える、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子部品実装装置。
  5. 前記所定面内の原点に対する前記実装ヘッドの位置データを検出する位置検出装置を備え、
    前記導出部は、前記位置検出装置で検出された前記位置データと前記撮像装置で取得された前記画像データとに基づいて、前記原点に対する前記基板支持部材の位置を導出する、
    請求項4に記載の電子部品実装装置。
  6. 前記突出部の表面は、球面を含む、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子部品実装装置。
  7. 前記実装ヘッドに設けられ、前記ノズル移動装置により上下方向に移動可能であり、前記基板支持部材の高さ検出において前記基板支持部材の上端部に接触するように移動される検出ノズルと、
    前記検出ノズルの高さを検出するノズル位置検出装置と、
    前記実装ヘッドの可動範囲に配置され、加えられた力を検出するロードセルと、
    前記ロードセルの上方に配置された前記検出ノズルを下降して、前記ロードセルから出力された検出値に基づいて、前記検出ノズルが基準高さに配置されたときの前記ノズル位置検出装置の基準値を導出する制御装置と、
    を備える請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子部品実装装置。
  8. 前記検出ノズルの下端部が接触する前記ロードセルの検出面は、前記基板支持部材が前記ベースプレートに支持されたときの前記基板支持部材の目標高さと同じ高さに配置され、
    前記制御装置は、前記ベースプレートに支持されている前記基板支持部材の上端部に前記検出ノズルを接触させたときの前記ノズル位置検出装置の検出値と前記基準値とに基づいて、前記ベースプレートにおける前記基板支持部材の設置状態が異常か否かを判定する、
    請求項7に記載の電子部品実装装置。
  9. 前記設置状態が異常であると判定されたとき、前記異常を示す警報データを出力する出力装置を備える、
    請求項8に記載の電子部品実装装置。
  10. 前記ベースプレートに搬送される複数の前記基板支持部材が収容されるピンストック装置を備え、
    前記制御装置は、前記ピンストック装置に収容されている前記基板支持部材の上端部に前記検出ノズルを接触させたときの前記ノズル位置検出装置の検出値と前記基準値とに基づいて、前記ピンストック装置における前記基板支持部材の収容状態が異常か否かを判定する、
    請求項8又は請求項9に記載の電子部品実装装置。
  11. 前記実装ヘッドは、前記ノズル移動装置により駆動され、前記ノズル及び前記検出ノズルを着脱可能なシャフトを備え、
    前記ノズルの下端部は、前記シャフトに対して上下方向に相対移動可能であり、
    前記検出ノズルの下端部は、前記シャフトに対して相対移動しない、
    請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の電子部品実装装置。
  12. 前記ノズルに保持された前記基板支持部材が前記ベースプレートに置かれ、前記撮像装置により前記画像データが取得された後、前記基板支持部材の上方に前記検出ノズルが配置されるように前記実装ヘッドが移動して、前記基板支持部材の高さ検出のために前記検出ノズルが下降する、
    請求項7から請求項11のいずれか一項に記載の電子部品実装装置。
  13. 所定面内において移動可能な実装ヘッドに設けられ基板に実装される電子部品を保持可能なノズルで、上面と、前記上面から突出する突出部と、ベースプレートに支持される下面とを有する基板支持部材を保持して、前記所定面と直交し前記ノズルを通る移動軸に沿って前記ノズルを移動して、ベースプレートに前記基板支持部材を置く設置処理、及び前記ベースプレートから前記基板支持部材を離す回収処理の少なくとも一方を実施することと、
    光学系を有し、前記移動軸に対して前記光学系の光軸が傾斜するように前記実装ヘッドに設けられた撮像装置で、前記設置処理の終了後及び前記回収処理の開始前の一方又は両方において、前記ベースプレートに支持されている前記基板支持部材の前記突出部と前記移動軸とが交わる状態で、前記突出部の画像データを取得することと、
    前記画像データに基づいて、前記所定面内における前記基板支持部材の位置を導出して、前記基板支持部材を並べ替えることと、
    を含む基板支持部材の並べ替え方法。
  14. 前記実装ヘッドに設けられ、前記ノズル移動装置により上下方向に移動可能であり、前記基板支持部材の高さ検出において前記基板支持部材の上端部に接触するように移動される検出ノズルを、前記実装ヘッドの可動範囲に配置され、加えられた力を検出するロードセルの上方に配置することと、
    前記ロードセルの上方に配置された前記検出ノズルを下降して、前記ロードセルから出力された検出値に基づいて、前記検出ノズルが基準高さに配置されたときの、前記実装ヘッドに対する前記検出ノズルの高さを検出可能なノズル位置検出装置の基準値を導出することと、
    前記ベースプレートに支持されている前記基板支持部材の上端部に前記検出ノズルを接触させたときの前記ノズル位置検出装置の検出値を取得することと、
    前記検出値と前記基準値とに基づいて、前記ベースプレートにおける前記基板支持部材の設置状態が異常か否かを判定することと、
    を含む請求項13に記載の基板支持部材の並べ替え方法。
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