JP2016145938A - 画像処理装置 - Google Patents

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Kiyoyuki Kawai
清幸 川井
大西 道久
Michihisa Onishi
道久 大西
達弘 冨山
Tatsuhiro Tomiyama
達弘 冨山
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Abstract

【課題】レーザ光を走査して画像を形成する画像処理装置において、スペックルノイズの低減を効果的かつ低コストで実現する。
【解決手段】レーザ光源と、レーザ光源から出射されるレーザ光を走査する走査手段と、走査手段から照射された走査光を、出射角が互いに異なる複数の分割光に分割する分割手段と、複数の分割光を屈折させ、像側の共役点において一点に集光させる屈折手段と、共役点に配置され、屈折手段からの出射光による像が形成されるスクリーンと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光を用いて車両のウインドシールドの前方に虚像を形成するヘッドアップディスプレイ装置その他の画像処理装置に関する。
特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイでは、レーザ光を可動式のMEMSミラーに照射し、このMEMSミラーの動作によって表示画像をスクリーン上に形成させている。このスクリーンは、両面にマイクロレンズアレイ等の光分散素子を備えている。このような構成においては、スクリーンへの入射光を分散させることができ、これによりスペックルノイズの除去および画素輝点の抑制を可能としている。
特開2012−226304号公報
しかしながら、特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイのようにMEMSミラーによってレーザ光を走査する装置においては、1画素の表示時間が非常に短くなることから、マイクロレンズアレイで入射光を分散させるのみでは、多数発生しているスペックルパターンを変化させることが難しく、スペックルノイズを十分除去することは困難であった。
そこで本発明は、レーザ光を走査して画像を形成する画像処理装置において、スペックルノイズの低減を効果的かつ低コストで実現することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の画像処理装置は、レーザ光源と、レーザ光源から出射されるレーザ光を走査する走査手段と、走査手段から照射された走査光を、出射角が互いに異なる複数の分割光に分割する分割手段と、複数の分割光を屈折させ、像側の共役点において一点に集光させる屈折手段と、共役点に配置され、屈折手段からの出射光による像が形成されるスクリーンと、を備えることを特徴としている。
この構成においては、走査手段によって走査されたレーザ光は、分割手段によって異なる出射角を有する多数の分割光に変換され、さらに、これらの分割光は1点に集光される。集光点においては、多数の異なる出射角を持った光が重畳されて複雑な干渉パターンが発生するため、スクリーン上に形成された画像は、空間的に高い周波数成分まで有することとなる。走査手段による走査に伴う微小なビームスポット位置の変動で変化した干渉パターンは互いに相関性の低いパターンであるため、人間の視覚においては、時間的に積分されることから、スペックルノイズが低減された画像が知覚される。
本発明の画像処理装置において、分割手段は走査光を回折させる回折手段であって、複数の分割光は、走査光を回折手段に入射することによって得られる、出射角及び位相が互いに異なる複数の回折光であることが好ましい。
これにより、回折手段によって複雑な波面と角度をもった多数の分割光に変換されることから、屈折手段による集光点においては、多数の異なる位相および角度を持った光が重畳されて複雑な干渉パターンが発生する。したがって、スクリーン上に形成された画像は、空間的により高い周波数成分まで有することとなるため、スペックルノイズがさらに低減された画像が生成することができる。
本発明の画像処理装置において、回折手段は、回折格子、ランダム位相板、拡散板、レンチキュラーレンズ、又はマイクロレンズアレイであることが好ましい。
本発明の画像処理装置において、屈折手段は正の屈折力を有するレンズであることが好ましい。
本発明の画像処理装置において、分割手段は、屈折手段の物体側の共役点に配置されていることが好ましい。
これにより、屈折手段により集光度をさらに高めることができるため、高精細の画像を提供することが可能となる。
本発明の画像処理装置において、走査手段と分割手段の間に第1レンズが配置され、第1レンズは、走査手段から照射された走査光を、分割手段の光軸に平行な光として分割手段側へ出射させることが好ましい。
平行光を出射することによって、走査手段からの入射角度の違いの影響を抑え、分割手段上の位置によらずに分割光の特性を保つことができ、これにより、スクリーンに生成する画像の品質を高めることができる。
本発明の画像処理装置において、屈折手段とスクリーンの間に第2レンズが配置され、第2レンズは、屈折手段からの出射光を、スクリーンの光軸に平行な光としてスクリーン側へ出射させることが好ましい。
平行光を出射することによって、屈折手段からの入射角度の違いの影響を抑え、スクリーン上の位置によらずに生成される画像の品質を高めることができる。
本発明の画像処理装置において、レーザ光源は振幅変調した光を出射することが好ましい。
本発明の画像処理装置において、スクリーンは屈折手段からの入射光を拡散させる拡散手段であることが好ましい。
本発明の画像処理装置は、車両に設置され、スクリーンで結像した像に基づいてウインドシールドに投影画像を生成する投影光学系を備えることが好ましい。
本発明の画像処理装置において、分割手段は走査光を分割集光させるマイクロレンズアレイであって、複数の分割光は、走査光をマイクロレンズアレイに入射することによって得られる、出射角及び出射位置が互いに異なる複数の分割光であることが好ましい。
本発明によると、レーザ光を走査して画像を形成するために1画素の表示時間が短い画像処理装置であっても、スペックルノイズの低減を効果的かつ低コストで実現することができる。
第1実施形態に係る画像処理装置の構成を示す側面図である。 図1に示す画像処理装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すレーザ光源の構成を示す図である。 (A)は図1に示すランダム位相板の構成を示す平面図、(B)は(A)のIVB−IVB線における断面図である。 第1実施形態の画像処理装置の実施例を用いた実験結果を示す画像である。 図5のA−A’線における光強度(輝度)の振幅特性を示すグラフである。 (A)は、第3実施形態における分割手段としてのマイクロレンズアレイの構成を示す平面図、(B)は(A)に示すマイクロレンズアレイの側面図である。
以下、本発明の実施形態に係る画像処理装置について図面を参照しつつ詳しく説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態は、本発明の画像処理装置を車両用ヘッドアップディスプレイ装置に適用した実施形態である。図1は、第1実施形態に係る画像処理装置10の構成を示す側面図である。図2は、図1に示す画像処理装置10の構成を示すブロック図である。図3は、図1に示すレーザ光源20の構成を示す図である。図4(A)はランダム位相板42の構成を示す平面図、図4(B)は、図4(A)のIVB−IVB線における断面図である。各図には、基準座標としてX−Y−Z座標が示されている。Z方向は、第1レンズ41、ランダム位相板42、正レンズ43、第2レンズ44、及びスクリーン45の光軸方向に沿っており、X−Y面はZ方向に直交する面である。
図1又は図2に示すように、画像処理装置10は、レーザ光源20と、走査手段としてのスキャナ30と、第1レンズ41と、分割手段としてのランダム位相板42と、屈折手段としての正レンズ43と、第2レンズ44と、拡散手段としてのスクリーン45と、投影光学系としての投影ミラー51と、レーザドライバ21と、スキャナドライバ31と、制御部70と、メモリ71とを備える。ここで、第1レンズ41、ランダム位相板42、正レンズ43、第2レンズ44、及びスクリーン45は、図1に示すように、光軸の延長線がZ方向に沿って互いに重なるように、スキャナ30側から投影ミラー51側へ順に配置されている。
レーザ光源20は、振幅変調された可視領域のレーザ光を平行光として出射する光源であって、レーザドライバ21から供給される電流量に応じた強度の光を出射する。この光は、その進行方向に直交する断面が点状の光であって、振幅の変調、及び、レーザドライバ21から供給される電流量は制御部70によって制御される。
図3に示すように、レーザ光源20は、3つのレーザーダイオード22a、23a、24aと、3つのコリメータレンズ22b、23b、24bと、ミラー22cと、2つのダイクロイックプリズム23c、24cとを備える。
レーザーダイオード22aは、赤色のレーザ光を出射するレーザーダイオードであり、レーザーダイオード22aから出射されたレーザ光はコリメータレンズ22bで平行光とされ、ミラー22cによってダイクロイックプリズム23c側へ反射される。
レーザーダイオード23aは、緑色のレーザ光を出射するレーザーダイオードであり、レーザーダイオード23aから出射されたレーザ光はコリメータレンズ23bで平行光とされ、ダイクロイックプリズム23cによってダイクロイックプリズム24c側へ反射される。ダイクロイックプリズム23cは、コリメータレンズ23bから出射された緑色光を反射させるとともに、ミラー22cで反射された赤色光をダイクロイックプリズム24c側へ透過させる。
レーザーダイオード24aは、青色のレーザ光を出射するレーザーダイオードであり、レーザーダイオード24aから出射されたレーザ光はコリメータレンズ24bで平行光とされ、ダイクロイックプリズム24cによってスキャナ30側へ反射される。ダイクロイックプリズム24cは、コリメータレンズ24bから出射された青色光を反射させるとともに、ダイクロイックプリズム23cから出射した、赤色光と緑色光の合成光をスキャナ30側へ透過させる。
なお、レーザ光源20は、単色のレーザーダイオードで構成してもよい。
スキャナ30は、例えばガルバノミラーであって、2次元スキャナとして、スキャナドライバ31によって反射面33が2つの回動軸を中心として回動する。レーザ光源20から出射したレーザ光は、回動する反射面33で反射されることにより走査光として出射される。この走査においては、まず、Y方向に沿った第1の回動軸(不図示)を中心とした回動によって1ライン分の光が第1レンズ41上に照射される。次に、X方向に沿った第2の回動軸32を中心とした所定量の回動の後に、第1の回動軸を中心とする回動を行うことによって次の1ライン分の光がY方向下側に照射され、これらを繰り返すことによって1フレーム分の光が第1レンズ41上に照射される。スキャナ30の回動方向及び回動速度は、制御部70によって制御され、制御部70からの制御信号にしたがって、スキャナドライバ31はスキャナ30を回動させる。スキャナ30の第2の回動軸32は、ランダム位相板42の光軸42xの延長線上に配置されている。
第1レンズ41は、正の屈折力を有するレンズであって、スキャナ30からの反射光をランダム位相板42の光軸42xに平行にして、ランダム位相板42側へ出射させる。
ランダム位相板42は、第1レンズ41からの入射光を回折させ、出射角及び位相が互いに異なる複数の回折光を出射させる。ランダム位相板42は、例えば樹脂の成形によって形成される。ランダム位相板42は、例えば図4(A)に示すように、正方形の微細なセルSに分割され、各セルSのZ方向における厚みに変化を持たせている。さらに、隣接するセル間において、透過光の位相が概ねπ/2ずつ異なるように設定している。また、セルSの平面積(X−Y面における面積)は、照射される光のビーム径よりも小さく設定している。
ランダム位相板42においては、スキャナ30で照射されるラインに対応するように、Y方向上側から8つのラインパターン421、422、423、424、425、426、427、428が形成されている。各ラインパターンは8つのセルSで構成される。これらのラインパターンは、図4(B)に例示するように、Z方向において互いに対向する2面(入射面42aと出射面42b)のうち入射面42aに複数の凸部42c(レンズレット)が形成されており、これによって厚みに変化をもたせている。これらの凸部42cは、前記平面に直交する方向(Z方向)に突出しており、その凸部の突出量の分布が不規則になるように配置され、4種類の突出量の凸部42c0、42c1、42c2、42c3がそれぞれ設定される。このような構成により、ランダム位相板42は、その複雑な波面によって、0次光、1次光、2次光、・・等の高次の回折光を発生することができる。したがって、入射光を分割して、多数の異なる、出射角及び位相の回折光を生成できるため、入射した走査光の空間的規則性を乱すことが可能となる。
ここで、凸部42cは、出射面42bに設けても良いし、入射面42aと出射面42bの両方に設けても良い。また、分割手段としては、ランダム位相板のほか、回折格子、拡散板、レンチキュラーレンズ、又はマイクロレンズアレイを用いることができる。また、分割手段としては、走査光の出射角のみが異なる複数の分割光を形成する素子であってもよい。さらにまた、第1レンズ41を省略して、スキャナ30からの出射光がランダム位相板42へ直接入射するように構成しても複数の分割光を得ることができる。
正レンズ43は、両凸正レンズであって、ランダム位相板42の各点(各画素)から出射された回折光を、出射点ごとに、像側の共役点f2において1点にそれぞれ集光させる。正レンズ43の面形状は、ランダム位相板42の面形状に基づいて、ランダム位相板42で分割された光が共役点f2で1点に集光するように設計する。正レンズ43の共役点f2においては、ランダム位相板42で分割されて出射角と位相が異なった複数の光によって干渉縞を生じるとともに、集光によって像が形成される。なお、屈折手段としては、正レンズ43に代えて、別の形状の正の屈折力を有する単レンズや、凹面鏡や、複数のレンズで構成され、全体として正の屈折力を有する光学系としてもよい。
第2レンズ44は、正の屈折力を有するレンズであって、正レンズ43から入射する光をスクリーン45の光軸45cに平行な光としてスクリーン45側へ出射させる。スクリーン45は、例えば、第2レンズ44からの入射光を発散角を有する拡散光として投影ミラー51側へ出射するディフューザである。
スクリーン45の入射点においては、位相と出射角度の異なる多数の光が重畳され、空間的に多数の干渉パターンが重ね合わせられるため、複雑な干渉パターンが発生する。このため、スクリーン45へ入射した光は、空間的に高い周波数成分までもち、スキャナ30によるスキャンに伴う僅かなビームスポット位置の変化において干渉パターンが大きく変化することから、互いに相関性の低い干渉パターンに変化する。このような光を人間が見ると、相関性の低い多数の干渉パターンが時間的に積分された形で認識されるため、スペックルノイズが低減された画像として知覚される。
ここで、ランダム位相板42は正レンズ43の物体側の共役点f1に配置され、第2レンズ44を正レンズ43の像側の共役点f2に配置されている。これにより、ランダム位相板42を出射点とする光が第2レンズ44上の1点に精度良く集光するため、高精細の画像を得ることができる。
また、第2レンズ44を省略して、正レンズ43の像側の共役点f2にスクリーン45を配置してもよい。この場合、ランダム位相板42の各点から出射され、正レンズ43で屈折された複数の光は、出射点ごとに、スクリーン45において1点にそれぞれ集光する。
投影ミラー51は、反射面51aを有する凹面鏡(拡大鏡)である。スクリーン45で結像した画像を含む投影光は、投影ミラー51で拡大・反射される。この反射光は、車両のウインドシールド61の表示領域に投影される。この表示領域は半反射面として機能するため、入射したイメージ光は、運転者に向けて反射されるとともに、ウインドシールドの前方位置P1に虚像が形成される。ウインドシールド61の前方の虚像を目視することで、運転者の目Eには、ステアリングホイールの上方の前方に各種の情報が表示されているように見える。ここで、投影ミラー51による反射光を別の投影ミラーに入射させ、このミラーでさらに拡大・反射させる構成も可能である。
図5は、第1実施形態の画像処理装置10の実施例を用いた実験結果を示す画像であり、図6は、図5のA−A’線における光強度(輝度)の振幅特性を示すグラフである。図5は、スクリーン45に形成された画像のうち、Y方向の中央付近を撮影した写真である。図6の横軸はX方向における座標に対応する。図5と図6に示す実施例においては、ランダム位相板42のX−Y面中央に円形の貫通孔を設けている。また、ランダム位相板42に照射される光は、その面内において光強度、波長ともに均一のものとしている。
図5に示すように、貫通孔に対応するX方向中央部分の略円形領域Cにおいて光強度の高いスペックルが現れており、図6においても、貫通孔に対応する範囲のピクセル(横軸の約150〜300)において200以上の高い光強度が現れ、大きなP−P値(peak to peak value)を有するスペックルが発生していることが分かる。これに対して、X方向中央部分(図5の領域C)以外では、光強度が低く抑えられており、図1に示す構成によってスペックルが大幅に低減されていることが確認できる。また、図5の領域Cとそれ以外の領域とのスペックルコントラストとして0.11〜0.15が計測された。この計測結果は、主観的にはスペックルがほとんど気にならないレベルであるであることを示している。
以上のように構成されたことから、第1実施形態に係る画像処理装置によれば、次の効果を奏する。
レーザ光源を用いたディスプレイでは、干渉パターンとしてのスペックルがノイズとして知覚される。2次元の空間光変調器を用いたディスプレイでは、フレーム期間(例えば1/60秒=16.7ms)でスペックルパターンを変化させることにより、積分した画像を使用者の目に知覚させることで残像効果を利用してスペックルノイズの大幅な低減が可能である。しかしながら、第1実施形態の画像処理装置10のように2次元スキャナを用いて画像を形成するディスプレイでは、1画素の表示期間が数十nsしかないため、この期間にスペックルパターンを多数変化させることが困難であり、使用者に知覚されない程度にスペックルノイズを低減させることが難しい。これに対して、電気光学効果素子を用いて高速でスペックルパターンを変化させる手法が提案されているが、コストが高くなるという問題がある。
このような問題に対して、上記第1実施形態の画像処理装置10においては、スキャナ30によって走査されたレーザ光を、分割手段としてのランダム位相板42によって複雑な波面と角度をもった多数の光に変換し、さらに、正レンズ43を用いて集光してスクリーン45上に結像させている。この結像点では多数の異なる位相および角度を持った光が重畳されて複雑な干渉パターンが発生する。このため、スクリーン45上に形成された画像は、空間的に高い周波数成分まで有することとなるため、スキャナ30による走査に伴う微小なビームスポット位置の変動で干渉パターンが大きく変化する。このように変化させた干渉パターンは相関性の低いパターンであるため、人間の視覚においては、時間的に積分されることから、スペックルノイズが低減された画像が知覚される。
<第2実施形態>
つづいて、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、第1実施形態のレーザ光源20とスキャナ30に代えて、1次元空間光変調器(SLM)を有するレーザ光源と1次元スキャナを用いた点が第1実施形態と異なる。それ以外の構成は第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と同じ部材については同じ参照符号を使用して説明する。
第2実施形態の画像処理装置においては、1次元空間変調器で変調した、進行方向の直交断面が線状のレーザ光が1次元スキャナに照射され、1次元スキャナによる走査光が第1レンズ41に照射される。第1レンズ41に照射される光は、形成する1フレームの画像のうちの1ライン分(X方向に沿ったライン)の画素に対応する。1次元スキャナは、第1実施形態のスキャナ30の第2の回動軸32と同様の構成・配置の回動軸を備えている。1次元スキャナによる走査においては、レーザ光源からの1度の照射でX方向に沿った1ライン分が第1レンズ41上に照射され、1次元スキャナの回動によって次の1ライン分がY方向下側に照射され、これを繰り返すことによって1フレーム分の光が照射される。1次元スキャナの回動方向及び回動速度は、第1実施形態のスキャナ30と同様に、制御部70によって制御され、制御部70からの制御信号にしたがって、スキャナドライバ31はスキャナ30を回動させる。
第1レンズ41は、1次元スキャナによるスキャン位置にかかわらず、第1実施形態と同様に、ランダム位相板42の光軸42xと平行な光を出射する。第1レンズ41からの出射光は、ランダム位相板42に入射し、出射角及び位相が互いに異なる複数の回折光として出射する。これらの複数の回折光は、正レンズ43によって、ランダム位相板42上の各出射点に対応するように、第2レンズ44上で結像される。第2レンズ44は、正レンズ43から入射した光をスクリーン45の光軸45cに平行な光として、スクリーン45側へ出射される。スクリーン45の入射点では、第1実施形態と同様に、位相と角度の異なる多数の光が重畳され、空間的に多数の干渉パターンが重畳され、複雑な干渉パターンが発生する。このため、スクリーン45に入射した光は、空間的に高い周波数成分まで有し、1次元スキャナによる走査に伴って干渉パターンが大きく変化するため、互いに相関性の低い干渉パターンに変化する。このような光を人間が見ると、相関性の低い多数の干渉パターンが時間的に積分された形で認識されるため、スペックルノイズが低減された画像として知覚される。スクリーン45は、拡散手段として、入射光に適当な発散角を与えて出射させる。
第2実施形態の画像処理装置は、断面が線状のレーザ光を1次元スキャナで走査するものであるが、このような画像処理装置においても1ラインの表示期間が短いため、従来はスペックルノイズを低減することが難しかった。これに対して、第2実施形態の画像処理装置では、1次元スキャナによって走査されたレーザ光を、ランダム位相板42によって複雑な波面と角度をもった多数の光に変換し、さらに、正レンズ43を用いて集光してスクリーン45上に結像させている。このため、スクリーン45上の結像点では多数の異なる位相および角度を持った光が重畳されて複雑な干渉パターンが発生し、スクリーン45上に形成された画像は、空間的に高い周波数成分まで有することとなる。1次元スキャナによる走査に伴う微小なビームスポット位置の変動で干渉パターンが大きく変化し、このように変化させた干渉パターンは相関性の低いパターンであるため、人間の視覚においては、時間的に積分されることから、スペックルノイズが低減された画像が知覚される。
なお、その他の構成、作用、効果は第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
第3実施形態においては、第1実施形態及び第2実施形態のランダム位相板42に代えて、分割手段としてマイクロレンズアレイを用いている。それ以外の構成は、第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
図7(A)は、第3実施形態における分割手段としてのマイクロレンズアレイ142の構成を示す平面図、図7(B)は図7(A)に示すマイクロレンズアレイ142の側面図である。マイクロレンズアレイ142には、Z方向に突出する微小な凸レンズ142aが、X方向及びY方向に一定の間隔で複数設けられている。マイクロレンズアレイ142は、その光軸がZ方向に沿うように、凸レンズ142aが第1レンズ41に対向するように配置される。
第1レンズ41から出射した光は、Z方向に平行に進み、対応する位置の凸レンズ142aにそれぞれ入射する。各凸レンズ142aに入射した光は、分割光としてそれぞれ出射され、かつ、凸レンズ142aの屈折力に応じてそれぞれ集光され、正レンズ43に入射する。このようにしてマイクロレンズアレイ142から出射される複数の分割光は、マイクロレンズアレイ142の出射面142b上の出射位置が互いに異なる。ここで、各凸レンズ142aの形状を異なるものとすると、各凸レンズから出射される光は出射角が互いに異なる光となる。また、第1レンズ41を設けずに、スキャナ30からの出射光を直接マイクロレンズアレイ142に入射させるようにした構成も可能であって、この場合も各凸レンズから出射角が互いに異なる光が出射する。
このように、マイクロレンズアレイ142から、出射角及び出射位置が互いに異なる複数の分割光を出射させることにより、スキャナ30によって走査されたレーザ光が、複雑な波面と角度をもった多数の光に変換されるため、第1実施形態又は第2実施形態と同様に、スペックルノイズの低減を効果的かつ低コストで実現することができる。
なお、その他の構成、作用、効果は第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
以上のように、本発明に係る画像処理装置は、レーザ光を走査して画像を形成する画像処理装置に有用であって、スペックルノイズを効果的かつ低コストで低減できる点で有用である。
10 画像処理装置
20 レーザ光源
22a、23a、24a レーザーダイオード
22b、23b、24b コリメータレンズ
22c ミラー
23c、24c ダイクロイックプリズム
30 スキャナ(走査手段)
41 第1レンズ
42 ランダム位相板(分割手段、回折手段)
42a 入射面
42b 出射面
42c 凸部
42x 光軸
43 正レンズ(屈折手段)
44 第2レンズ
45 スクリーン(拡散手段)
45c 光軸
51 投影ミラー(投影光学系)
61 ウインドシールド
142 マイクロレンズアレイ(分割手段)

Claims (11)

  1. レーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されるレーザ光を走査する走査手段と、
    前記走査手段から照射された走査光を、出射角が互いに異なる複数の分割光に分割する分割手段と、
    前記複数の分割光を屈折させ、像側の共役点において一点に集光させる屈折手段と、
    前記共役点に配置され、前記屈折手段からの出射光による像が形成されるスクリーンと、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記分割手段は前記走査光を回折させる回折手段であって、前記複数の分割光は、前記走査光を前記回折手段に入射することによって得られる、出射角及び位相が互いに異なる複数の回折光である
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記回折手段は、回折格子、ランダム位相板、拡散板、レンチキュラーレンズ、又はマイクロレンズアレイである
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記屈折手段は正の屈折力を有するレンズである
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記分割手段は、前記屈折手段の物体側の共役点に配置されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記走査手段と前記分割手段の間に第1レンズが配置され、
    前記第1レンズは、前記走査手段から照射された前記走査光を、前記分割手段の光軸に平行な光として前記分割手段側へ出射させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記屈折手段と前記スクリーンの間に第2レンズが配置され、
    前記第2レンズは、前記屈折手段からの出射光を、前記スクリーンの光軸に平行な光として前記スクリーン側へ出射させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記レーザ光源は振幅変調した光を出射する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記スクリーンは前記屈折手段からの入射光を拡散させる拡散手段である
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記画像処理装置は、車両に設置され、
    前記スクリーンで結像した像に基づいてウインドシールドに投影画像を生成する投影光学系を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記分割手段は前記走査光を分割集光させるマイクロレンズアレイであって、前記複数の分割光は、前記走査光を前記マイクロレンズアレイに入射することによって得られる、出射角及び出射位置が互いに異なる複数の分割光であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
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