JP2016145304A - 重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】生体蓄積性が低い含フッ素(メタ)アクリル酸エステルをモノマーとして使用し、かつ良好な撥水撥油性を有する、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を提供する。【解決手段】本発明に係る重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとして含む非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックと、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとする含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックとからなる水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体に、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させることにより製造される。【選択図】なし
Description
本発明は、非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックと含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックとからなる含フッ素2ブロック共重合体に関する。さらに詳しくは、非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックの側鎖に重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体に関する。
CH2=CHCO2CH2CH2RfまたはCH2=C(CH3)CO2CH2CH2Rfのような含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、撥水撥油剤等の表面処理剤の原料モノマーとして多量に使用されている。しかしながら近年、炭素数8以上のパーフルオロアルキル基(Rf)を有する上記モノマーは生体蓄積性が高いことから、その使用が困難となっている。この問題を回避するために、炭素数6以下のパーフルオロアルキル基を有する含フッ素(メタ)アクリル酸エステルを使用することが推奨されている。
例えば特許文献1には、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルをモノマーとして使用した含フッ素ブロック共重合体が開示されている。また、特許文献2には、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基を有するアクリル酸エステルとして、CnF2n+1(CH2CF2)a(CF2CF2)b(CH2CH2)cOCOCH=CH2が開示されている。
しかしながら、特許文献1で開示されている含フッ素ブロック共重合体は、撥水撥油性および防汚性が十分でなかった。また、特許文献2に開示されているフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルは、撥水撥油剤合成モノマーとして使用可能である旨が記載されているものの、当該フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルを使用した含フッ素ブロック共重合体に関する報告はなかった。
そこで、上記課題を解決するために、本発明の目的は、生体蓄積性が低いフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルをモノマーとして使用し、かつ、良好な撥水撥油性および防汚性を有する、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとして含む非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックと、
下記一般式(1)
(一般式(1)中、R1は水素原子またはメチル基であり、a=b=0、または、aは1〜3の整数であって、かつ、bは1〜2の整数であり、nは1〜6の整数である。a≠0かつb≠0の場合、−CnF2n+1は−(CF2CH2)b−基のCH2基に結合しており、−(CF2CF2)a−基は−(CF2CH2)b−のCF2基に結合している。)
で表されるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび
下記一般式(2)
(一般式(2)中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rfは炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であり、mは3〜30の整数である。)
で表されるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとする含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックと
からなる水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体に、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させることにより製造されることを特徴とする。
下記一般式(1)
で表されるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび
下記一般式(2)
で表されるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとする含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックと
からなる水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体に、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させることにより製造されることを特徴とする。
前記水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体が、
下記一般式(3)
(一般式(3)中、R2およびR3はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1から3のアルキル基であり、R2およびR3どちらか一方にひとつのカルボキシル基を含んでいてもよい。R4は炭素数1〜18の直鎖状アルキル基である。)
で表されるトリチオ炭酸エステルの存在下、リビングラジカル重合により製造されたものであることが好ましい。
下記一般式(3)
で表されるトリチオ炭酸エステルの存在下、リビングラジカル重合により製造されたものであることが好ましい。
また、前記水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の数平均分子量が5,000〜100,000であることが好ましい。
本発明に係る重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、適切な条件下で硬化することにより無機基材または樹脂基材表面に撥水撥油性および防汚性を付与することができる。また、本発明に係る重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、活性エネルギー線硬化型樹脂またはその有機溶剤溶液に対する、重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物の相溶化剤としても好適に使用することができる。
(重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体)
本発明に係る重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとして含む非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックと、
下記一般式(1)
で表されるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび
下記一般式(2)
で表されるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとする含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックとからなる水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体に、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させることにより製造される。式(1)中、R1は水素原子またはメチル基であり、a=b=0、または、aは1〜3の整数であって、かつ、bは1〜2の整数であり、nは1〜6の整数である。a≠0かつb≠0の場合、−CnF2n+1は−(CF2CH2)b−基のCH2基に結合しており、−(CF2CF2)a−基は−(CF2CH2)b−のCF2基に結合している。式(2)中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rfは炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であり、mは3〜30の整数である。
本発明に係る重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとして含む非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックと、
下記一般式(1)
下記一般式(2)
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸エステル」という語句は、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの両方を包含する概念として用いられる。また、化合物や溶媒について付される「非フッ素」なる語句は、「含フッ素」ではないこと、すなわち、分子内にフッ素原子を含まないことを明確にする意味で用いられる。
非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックは、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーを重合することにより形成される。水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、1,3−ジヒドロキシアダマンタンモノ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックは、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとして含んでいてもよい。このような非フッ素(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル等が挙げられる。
含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックは、上記一般式(1)で表されるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび上記一般式(2)表されるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルをランダム共重合することにより形成される。上記一般式(1)で表されるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的に、
3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,7,7,8,8,8−ウンデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ペンタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,10,10,10−ペンタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,7,7,9,9,10,10,10−トリデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナデカフルオロドデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,11,11,12,12,12−ヘプタデカフルオロドデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,7,7,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘプタデカフルオロドデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,11,11,12,12,13,13,14,14,14−ヘンエイコサフルオロテトラデシル(メタ)アクリレート
が挙げられる。この中で、特に、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナデカフルオロドデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレートが好ましい。
3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,7,7,8,8,8−ウンデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ペンタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,10,10,10−ペンタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,7,7,9,9,10,10,10−トリデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナデカフルオロドデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,11,11,12,12,12−ヘプタデカフルオロドデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,7,7,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘプタデカフルオロドデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,11,11,12,12,13,13,14,14,14−ヘンエイコサフルオロテトラデシル(メタ)アクリレート
が挙げられる。この中で、特に、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナデカフルオロドデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレートが好ましい。
上記一般式(2)表されるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルにおいて、Rfはパーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基またはパーフルオロn−プロピル基であり、mは3〜30の整数である。mが単一数値を持つ一種類のパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを用いても良いし、mが3〜30の数値をもつパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの混合物を用いてもよい。
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロック10〜90重量%と、含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロック10〜90重量%とからなることが好ましい。より好ましくは、非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックが10〜80重量%であり、含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックが20〜90重量%である。含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックが10重量%未満では、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体の防汚効果が十分に発揮されない場合がある。一方、含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックが90重量%を超えると、非フッ素多官能性不飽和モノマーおよび非フッ素溶媒に対する、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体の溶解性が低下する傾向にある。また、防汚効果がそれ以上向上せず、不経済である。
また、含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロック中の、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの割合は、重量比80/20〜20/80である。パーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの割合が20重量%未満では、十分な防汚性が得られない。一方、パーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの割合が80重量%を超えると、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとの共重合性反応において、重合率が低下する場合がある。
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の数平均分子量は5,000〜100,000である。数平均分子量が5,000未満では、含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックの鎖長が短くなり、撥水撥油性および防汚性が低下する。一方、数平均分子量が100,000を超えると、非フッ素多官能性不飽和モノマーおよび非フッ素溶媒に対する、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体の溶解性が低下する傾向にある。
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体のフッ素含量は5〜50重量%であり、好ましくは10〜40重量%である。フッ素含量が5重量%未満では、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体の撥水撥油性および防汚性が不十分である。一方、フッ素含量が50重量%を超えても、撥水撥油性および防汚性は改善されず不経済である。
(重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体の製造方法)
重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体に、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させることによって製造される。イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、1,1−(ビス(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等が挙げられる。
重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体に、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させることによって製造される。イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、1,1−(ビス(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等が挙げられる。
重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を製造する際、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルのイソシアネート基と、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体に含まれる水酸基とのモル当量比(−NCO/−OH)は0.2〜1.2であることが好ましい。より好ましくは0.5〜1.2である。モル当量比が0.2未満であると、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体の重合性が低下する。一方、モル当量比が1.2を超えると、未反応のイソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルが生じるため不経済である。
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体と、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルとの反応は、ウレタン化触媒存在下で行うことが好ましい。ウレタン化触媒としては、有機スズ化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物または有機アミン化合物を用いることができる。また、有機アミン系化合物と有機スズ化合物を併用して用いてもよい。
ウレタン化触媒として用いられる有機スズ化合物としては、例えば、ジラウリン酸ジブチルスズ、ビス(2−エチルヘキサン酸)スズ、ジブチルスズビス(2,4-ペンタンジオネート)等が挙げられる。
有機チタン化合物としては、例えば、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)等が挙げられる。
有機ジルコニウム化合物としては、例えば、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラ(アセチルアセトネート)等が挙げられる。
有機アミン化合物としては、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン、ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N,N,N,N−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N,N−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン等が挙げられる。また、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンの有機酸塩も用いることができる。1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンの有機酸塩としては、例えば、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンのギ酸塩、2−エチルヘキサン酸塩、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、オルソフタル酸塩が挙げられる。
また、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体と、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルとの反応は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエン等の非フッ素溶媒または1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン等の含フッ素溶媒中で行うことができる。なお、非フッ素溶媒と含フッ素溶媒の混合溶媒を使用してもよい。
重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を製造した後、当該共重合体を含む溶液に、ウレタン化触媒、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび有機溶媒を必要に応じて適宜追加することにより、製造することができる。
ウレタン化触媒は、イソシアネート化する水酸基に対して、0.000001〜0.01モル等量用いられる。イソシアネート化する水酸基とは、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の水酸基である。
重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体の製造は、不飽和基の重合を抑制するために、重合禁止剤存在下で行うことが好ましい。重合禁止剤として、例えば、4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等を用いることができる。重合禁止剤は、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体に対して、1〜5,000ppmの範囲で用いられる。
また、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体と、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルとの反応は、0〜100℃で行うことができる。重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体の重合反応を抑制するため、0〜60℃で行うことがより好ましい。
(水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の製造方法)
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、制御リビングラジカル重合によって製造することができる。制御リビングラジカル重合の代表的な方法としては、可逆的付加開裂連鎖移動重合(RAFT重合)、原子移動ラジカル重合(ATRP)およびニトロキシドを介したラジカル重合(NMP)が挙げられる。
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、制御リビングラジカル重合によって製造することができる。制御リビングラジカル重合の代表的な方法としては、可逆的付加開裂連鎖移動重合(RAFT重合)、原子移動ラジカル重合(ATRP)およびニトロキシドを介したラジカル重合(NMP)が挙げられる。
なお、ATRPでは、銅触媒等の金属触媒を用いるため、重合工程後に金属触媒を除去する工程が必要となる場合がある。NMPでは、比較的高い重合温度が必要である。一方、RAFT重合では、製造工程上の制約がなく、また重合制御が容易なため水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の製造に好適である。
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、下記(A)法または(B)法のいずれかにより製造されるのが好ましい。
(A)法は、第一工程と第二工程とを含む。以下、第一工程を「(A)法第一工程」、第二工程を「(A)法第二工程」という。
(A)法第一工程は、トリチオ炭酸エステルおよびラジカル重合開始剤存在下、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーを重合し、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体を製造する工程である。
(A)法第二工程は、(A)法第一工程で得られた水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体存在下、下記一般式(1)
で表わされるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび
で表わされるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルをランダム共重合する工程である。式(1)中、R1は水素原子またはメチル基であり、a=b=0、または、aは1〜3の整数であって、かつ、bは1〜2の整数であり、nは1〜6の整数である。また、a≠0かつb≠0の場合、−CnF2n+1は−(CF2CH2)b−基のCH2基に結合しており、−(CF2CF2)a−基は−(CF2CH2)b−のCF2基に結合している。式(2)中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rfは炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であり、mは3〜30の整数である。
(A)法第一工程では、上記の水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルをモノマーとして用いることができる。また、重合に用いるモノマーとして、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステル以外に、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを用いてもよい。共重合可能な非フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、上記のものを用いることができる。
(A)法第一工程において、トリチオ炭酸エステルはRAFT剤として用いられる。トリチオ炭酸エステルは、特に限定されないが、重合速度および重合収率の観点から、本発明では下記一般式(3)で表わされるものを好適に用いることができる。
式(3)中、R2およびR3はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1から3のアルキル基であり、R2およびR3どちらか一方にひとつのカルボキシル基を含んでいてもよい。好ましいR2およびR3として、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、2−カルボキシエチル基等が挙げられる。R4は炭素数1〜18の直鎖状アルキル基である。トリチオ炭酸エステルの耐加水分解性を考慮すると、R4は炭素数6〜18の直鎖状アルキル基が好ましい。
トリチオ炭酸エステルの具体例としては、2−シアノ−2−プロピルドデシルトリチオ炭酸エステル、4−シアノ−4−〔(ドデシルスルファニルチオカルボニル)スルファニル〕ペンタン酸、シアノメチルドデシルトリチオ炭酸エステル等が挙げられる。
トリチオ炭酸エステルの使用量の目安は、下式によって求めることができる。
W(RAFT)=W(A)×M(RAFT)/MW(PA)
ここで、
W(RAFT):トリチオ炭酸エステルの使用量(g)
W(A):非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの総使用量(g)
M(RAFT):トリチオ炭酸エステルの分子量(g/mol)
MW(PA):水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体の目標分子量(g/mol)
である。
W(RAFT)=W(A)×M(RAFT)/MW(PA)
ここで、
W(RAFT):トリチオ炭酸エステルの使用量(g)
W(A):非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの総使用量(g)
M(RAFT):トリチオ炭酸エステルの分子量(g/mol)
MW(PA):水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体の目標分子量(g/mol)
である。
トリチオ炭酸エステルの使用量は、非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの総使用量に対して0.1〜10重量%であることが好ましい。なお、非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの総使用量とは、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー全量である。
(A)法第一工程で用いられる重合溶媒は、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの溶解性、および得られる重合体の溶解性を考慮し適宜選択される。重合溶媒としては、例えば、含フッ素溶媒、非フッ素溶媒、または非フッ素溶媒と含フッ素溶媒の混合溶媒が用いられる。この中で、非フッ素溶媒がより好ましい。非フッ素溶媒としては、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン等が挙げられる。
溶媒の使用量は、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー全量に対して0〜300重量%であることが好ましい。より好ましくは0〜200重量%である。300重量%を超えると、重合速度が遅くなるため実用的でない。
水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーの重合は、0〜150℃で行われるのが好ましく、40〜100℃で行われるのがより好ましい。0℃未満では、十分な重合速度が達成されず重合収率の低下につながる場合がある。一方、150℃を超えると、トリチオ炭酸エステルのフラグメントを重合体末端に含まない不活性な、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体が生成し易くなる傾向にある。
(A)法第一工程で用いられるラジカル重合開始剤は、重合反応を特段の不具合なく円滑に進めることができるものであれば特に限定されないが、アゾ系ラジカル重合開始剤が好適に用いられる。本発明で好適に用いられるアゾ系ラジカル重合開始剤の具体例として、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、4,4−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤は、トリチオ炭酸エステルに対して5〜35モル%用いられるのが好ましい。より好ましくは10〜30モル%である。5モル%より少ないと、重合収率の低下につながる場合がある。また、35モル%より多いと、トリチオ炭酸エステルのフラグメントを重合体末端に含まない不活性な、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体が生成し易くなる傾向にある。
(A)法第一工程で用いられる重合反応容器の材質は、トリチオ炭酸エステルの分解や重合反応の停止等、重合反応を行う上での不具合が生じない限り特に限定されないが、硼ケイ酸ガラスまたはステンレスが好ましい。本発明で用いることのできる硼ケイ酸ガラス製重合反応容器として、一般的に市販されている硼ケイ酸ガラス製容器でも良いが、重合反応途中でトリチオ炭酸エステルが分解し重合反応が停止するか、安定的に高い重合収率を達成することができない等の問題が懸念される場合には、硼ケイ酸強化ガラス製容器が推奨される。硼ケイ酸強化ガラスは硼ケイ酸ガラスを風冷強化または化学強化することによって製造される。
硼ケイ酸強化ガラス製容器の具体例として、耐圧ガラス工業株式会社製Hiper Glass(登録商標)シリンダー等が挙げられる。例えば、HPG−10、HPG−96、TEM−U1000N、TEM−V−100、TEM−V−200、TEM−V−300、TEM−V−500、TEM−4−B1−2L、TEM−4−B1−4L(何れも耐圧ガラス工業株式会社製)が挙げられる。
(A)法第二工程では、上記一般式(1)で表わされるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび上記一般式(2)で表わされるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルがモノマーとして用いられる。具体的な化合物は、上記のものを用いることができる。
(A)法第二工程は、具体的に、下記I法またはII法の方法により行うことができる。
I法:(A)法第一工程で得られた重合溶液に、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを加え、必要に応じて重合溶媒およびラジカル重合開始剤を加えて重合する方法
II法:(A)法第一工程で得られた水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体を単離した後、単離した重合体に、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステル、重合溶媒およびラジカル重合開始剤を加えて重合する方法
I法:(A)法第一工程で得られた重合溶液に、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを加え、必要に応じて重合溶媒およびラジカル重合開始剤を加えて重合する方法
II法:(A)法第一工程で得られた水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体を単離した後、単離した重合体に、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステル、重合溶媒およびラジカル重合開始剤を加えて重合する方法
(A)法第二工程で用いられる重合溶媒は、(A)法第一工程で得られた水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの溶解性を考慮し適宜選択される。重合溶媒としては、例えば、含フッ素溶媒、非フッ素溶媒、または含フッ素溶媒と非フッ素溶媒の混合溶媒が用いられる。含フッ素溶媒としては、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等が挙げられる。非フッ素溶媒としては、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン等が挙げられる。
溶媒の使用量は、(A)法第一工程で得られた水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体と(A)法第二工程で新たに加えられる含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの総重量に対して、50〜200重量%であることが好ましい。50重量%未満では、重合の進行に伴い反応溶液の粘度が高くなり撹拌混合が困難となる場合がある。一方、200重量%を超えると、重合速度が遅くなり実用的でない。
フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの共重合は、0〜150℃で行われるのが好ましく、40〜100℃で行われるのがより好ましい。0℃未満では、十分な重合速度が達成されず重合収率の低下につながる場合がある。一方、150℃を超えると、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルまたはパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体が副生し易くなる傾向にある。
(A)法第二工程で用いられるラジカル重合開始剤としては、(A)法第一工程で用いられるラジカル重合開始剤と同様のものが挙げられる。
ラジカル重合開始剤は、(A)法第一工程で得られた水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体に含まれるトリチオ炭酸エステルのフラグメント対して、5〜35モル%用いられる。より好ましくは10〜30モル%である。5モル%より少ないと、重合収率の低下につながる場合がある。一方、35モル%より多いと、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルまたはパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体が副生し易くなる傾向にある。
(A)法第二工程で用いられる重合反応容器の材質としては、(A)法第一工程で用いられる重合反応容器の材質と同様のものが挙げられる。
次に、(B)法について説明する。(B)法は、第一工程と第二工程とを含む。以下、第一工程を「(B)法第一工程」、第二工程を「(B)法第二工程」という。
(B)法第一工程は、トリチオ炭酸エステルおよびラジカル重合開始剤存在下、上記一般式(1)で表されるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび上記一般式(2)で表されるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを共重合し、含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体を製造する工程である。式(1)中、R1は水素原子またはメチル基であり、a=b=0、または、aは1〜3の整数であって、かつ、bは1〜2の整数であり、nは1〜6の整数である。また、a≠0かつb≠0の場合、−CnF2n+1は−(CF2CH2)b−基のCH2基に結合しており、−(CF2CF2)a−基は−(CF2CH2)b−のCF2基に結合している。式(2)中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rfは炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であり、mは3〜30の整数である。
(B)法第二工程は、(B)法第一工程で得られた含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体の存在下、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを重合する工程である。
(B)法第一工程では、上記一般式(1)で表わされるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび上記一般式(2)で表されるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルがモノマーとして用いられる。具体的な化合物は、上記のものを用いることができる。
(B)法第一工程において、トリチオ炭酸エステルはRAFT剤として用いられる。トリチオ炭酸エステルは、特に限定されないが、重合速度および重合収率の観点から、本発明では上記一般式(3)で表わされるものを好適に用いることができる。トリチオ炭酸エステルとしては、具体的に上記のものを用いることができる。
トリチオ炭酸エステルの使用量の目安は、下式によって求めることができる。
W(RAFT)=W(FA)×M(RAFT)/MW(PFA)
ここで、
W(RAFT):トリチオ炭酸エステルの使用量(g)
W(FA):含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの使用量(g)
M(RAFT):トリチオ炭酸エステルの分子量(g/mol)
MW(PFA):含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体の目標分子量(g/mol)
である。
W(RAFT)=W(FA)×M(RAFT)/MW(PFA)
ここで、
W(RAFT):トリチオ炭酸エステルの使用量(g)
W(FA):含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの使用量(g)
M(RAFT):トリチオ炭酸エステルの分子量(g/mol)
MW(PFA):含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体の目標分子量(g/mol)
である。
トリチオ炭酸エステルの使用量は、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの総重量に対して0.1〜10重量%であることが好ましい。
フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの共重合は、無溶媒(塊状)下で、または適当な有機溶媒中で行うことができる。重合溶媒としては、例えば、含フッ素溶媒、または含フッ素溶媒と非フッ素溶媒との混合溶媒が用いられる。含フッ素溶媒としては、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等が挙げられる。非フッ素溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン等が挙げられる。
溶媒の使用量は、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの総重量に対して0〜300重量%であることが好ましい。より好ましくは0〜200重量%である。300重量%を超えると、重合速度が遅くなるため実用的でない。
また、フッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの共重合は、0〜150℃で行われるのが好ましく、40〜100℃で行われるのがより好ましい。0℃未満では、十分な重合速度が達成されず重合収率の低下につながる場合がある。一方、150℃を超えると、トリチオ炭酸エステルのフラグメントを重合体末端に含まない、不活性な含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が生成し易くなる傾向にある。
(B)法第一工程で用いられるラジカル重合開始剤は、重合反応を特段の不具合なく円滑に進めることができるものであれば特に限定されないが、アゾ系ラジカル重合開始剤が好適に用いられる。本発明で好適に用いられるアゾ系ラジカル重合開始剤の具体例として、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、4,4−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤は、トリチオ炭酸エステルに対して5〜35モル%用いられるのが好ましい。より好ましくは10〜30モル%である。5モル%より少ないと、重合収率の低下につながる場合がある。また、35モル%より多いと、トリチオ炭酸エステルのフラグメントを重合体末端に含まない、不活性な含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体が生成し易くなる傾向にある。
(B)法第一工程で用いられる重合反応容器の材質は、トリチオ炭酸エステルの分解や重合反応の停止等、重合反応を行う上での不具合が生じない限り特に限定されないが、硼ケイ酸ガラスまたはステンレスが好ましい。本発明で用いることのできる硼ケイ酸ガラス製重合反応容器として、一般的に市販されている硼ケイ酸ガラス製容器でも良いが、重合反応途中でトリチオ炭酸エステルが分解し重合反応が停止するか、安定的に高い重合収率を達成することができない等の問題が懸念される場合には、硼ケイ酸強化ガラス製容器が推奨される。硼ケイ酸強化ガラスは硼ケイ酸ガラスを風冷強化または化学強化することによって製造される。
硼ケイ酸強化ガラス製容器の具体例として、耐圧ガラス工業株式会社製Hiper Glass(登録商標)シリンダー等が挙げられる。例えば、HPG−10、HPG−96、TEM−U1000N、TEM−V−100、TEM−V−200、TEM−V−300、TEM−V−500、TEM−4−B1−2L、TEM−4−B1−4L(何れも耐圧ガラス工業株式会社製)が挙げられる。
なお、(B)法第一工程のフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルの共重合が、硼ケイ酸強化ガラス製容器を用いることで容易かつ効率的に行うことが可能となる場合がある。要因は明らかではないが、おそらく容器表面がトリチオ炭酸エステルに対して化学的または物理的に不活性な構造を有しているためであると推測される。したがって、(B)法第一工程は、硼ケイ酸強化硝子製容器またはステンレス製容器中で行うことが好ましい。
(B)法第二工程では、上記の水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルをモノマーとして用いることができる。また、重合に用いるモノマーとして、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステル以外に、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを用いてもよい。共重合可能な非フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、上記のものを用いることができる。
(B)法第二工程は、具体的に、下記I法またはII法の方法により行うことができる。
I法:(B)法第一工程で得られた重合溶液に、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーと、必要に応じて重合溶媒およびラジカル重合開始剤を加えて重合する方法
II法:(B)法第一工程で得られた含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体を単離した後、単離した重合体に、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー、重合溶媒およびラジカル重合開始剤を加えて重合する方法
I法:(B)法第一工程で得られた重合溶液に、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーと、必要に応じて重合溶媒およびラジカル重合開始剤を加えて重合する方法
II法:(B)法第一工程で得られた含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体を単離した後、単離した重合体に、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー、重合溶媒およびラジカル重合開始剤を加えて重合する方法
(B)法第二工程で用いられる重合溶媒は、(B)法第一工程で得られた含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体および水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルの溶解性を考慮し適宜選択される。重合溶媒としては、例えば、含フッ素溶媒、非フッ素溶媒、または含フッ素溶媒と非フッ素溶媒の混合物が用いられる。含フッ素溶媒としては、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等が挙げられる。非フッ素溶媒としては、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン等が挙げられる。
溶媒の使用量は、(B)法第一工程で得られた含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体と(B)法第二工程で新たに加えられるモノマーの総重量に対して、50〜200重量%であることが好ましい。50重量%未満では、重合の進行に伴い反応溶液の粘度が高くなり撹拌混合が困難となる場合がある。一方、200重量%を超えると、重合速度が遅くなり実用的でない。
水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーの重合は、0〜150℃で行われるのが好ましく、40〜100℃で行われるのがより好ましい。0℃未満では、十分な重合速度が達成されず重合収率の低下につながる場合がある。一方、150℃を超えると、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エスエルの単独重合体が副生し易くなる傾向にある。
(B)法第二工程で用いられるラジカル重合開始剤としては、(B)法第一工程で用いられるラジカル重合開始剤と同様のものが挙げられる。
ラジカル重合開始剤は、(B)法第一工程で得られた含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの重合体に含まれるトリチオ炭酸エステルのフラグメント対して、5〜35モル%用いられる。より好ましくは10〜30モル%である。5モル%より少ないと、重合収率の低下につながる場合がある。一方、35モル%より多いと、水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エスエルの単独重合体が副生し易くなる傾向にある。
(B)法第二工程で用いられる重合反応容器の材質としては、(B)法第一工程で用いられる重合反応容器と同様のものが挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(1)原料
使用した原料の略称を以下に示す。
AIBN:2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)〔和光純薬社製〕
V−65:2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔和光純薬社製〕
MEK:メチルエチルケトン
MTF:1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン
MIBK:メチルイソブチルケトン
CPDTC:2−シアノ−2−プロピルドデシルトリチオ炭酸エステル〔Aldrich社製〕
FAAC6:3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート
FAAC10(2H):3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナデカフルオロドデシルアクリレート
PO6AC:CH2=CHCO2−CH2CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]4−OCF2CF2CF3
PO20AC:CH2=CHCO2−CH2CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]18−OCF2CF2CF3
(ただし、[OCF2CF(CF3)]の繰り返し数である18は、平均値である)
MMA:メタクリル酸メチル〔和光純薬社製〕
HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル〔和光純薬製〕
AOI:2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート〔和光純薬社製〕
BHT:2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール〔和光純薬社製〕
DBTDL:ジラウリン酸ジブチルスズ〔和光純薬社製〕
MQ:4−メトキシフェノール〔和光純薬社製〕
使用した原料の略称を以下に示す。
AIBN:2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)〔和光純薬社製〕
V−65:2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔和光純薬社製〕
MEK:メチルエチルケトン
MTF:1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン
MIBK:メチルイソブチルケトン
CPDTC:2−シアノ−2−プロピルドデシルトリチオ炭酸エステル〔Aldrich社製〕
FAAC6:3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート
FAAC10(2H):3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナデカフルオロドデシルアクリレート
PO6AC:CH2=CHCO2−CH2CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]4−OCF2CF2CF3
PO20AC:CH2=CHCO2−CH2CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]18−OCF2CF2CF3
(ただし、[OCF2CF(CF3)]の繰り返し数である18は、平均値である)
MMA:メタクリル酸メチル〔和光純薬社製〕
HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル〔和光純薬製〕
AOI:2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート〔和光純薬社製〕
BHT:2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール〔和光純薬社製〕
DBTDL:ジラウリン酸ジブチルスズ〔和光純薬社製〕
MQ:4−メトキシフェノール〔和光純薬社製〕
(2)測定方法および評価方法
測定方法および評価方法を以下に示す。
〔組成〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の組成は、1H―NMRにより算出した。
装置:JEOL:JNM−LA300(日本電子社製)
溶媒:クロロホルム−dまたはアセトン−d6
ケミカルシフト:TMS基準
〔分子量〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、GPCを用い、ポリスチレン換算で算出した。
カラム:Shodex(登録商標)KF−807(昭和電工社製) 4本
測定温度:40℃
サンプル注入量:100μl
流出速度:1ml/min
溶離液:テトラヒドロフラン
〔GPC曲線形状〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の分子量分布が単峰性であるか多峰性であるかを、GPC曲線で判定した。
〔重合率〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の最終的な重合率は、下記式により算出した。
重合率=重合溶液の固形分濃度(実測値)/重合率100%と仮定したときの重合溶液の固形分濃度(計算値)
〔変性率〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体中の水酸基が、重合性不飽和基に変換された割合(変性率)は、1H―NMRにより算出した。具体的な算出方法は後述する。
〔接触角〕
水およびn−ヘキサデカンに対する接触角をDropMaster DM500(協和界面科学株式会社製)により測定した。
〔マジックインク弾き性〕
樹脂皮膜表面に、黒色油性ペンハイマッキー6mm(登録商標、ゼブラ社製)で線を描き、マジックインクの塗り具合を目視で観察した。マジックインクが弾かれ、不連続な液滴状になる場合を「○」、マジックインクが弾かれない場合を「×」と評価した。
〔マジックインク拭き取り性〕
樹脂皮膜表面に、黒色油性ペンハイマッキー1mm(登録商標、ゼブラ社製)で線を描く工程、5秒間放置およびウェスで拭き取る工程を1サイクルとして、ウェスで樹脂皮膜表面のマジックインクを拭き取ることができなくなるまでの繰り返し回数を計測した。
測定方法および評価方法を以下に示す。
〔組成〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の組成は、1H―NMRにより算出した。
装置:JEOL:JNM−LA300(日本電子社製)
溶媒:クロロホルム−dまたはアセトン−d6
ケミカルシフト:TMS基準
〔分子量〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、GPCを用い、ポリスチレン換算で算出した。
カラム:Shodex(登録商標)KF−807(昭和電工社製) 4本
測定温度:40℃
サンプル注入量:100μl
流出速度:1ml/min
溶離液:テトラヒドロフラン
〔GPC曲線形状〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の分子量分布が単峰性であるか多峰性であるかを、GPC曲線で判定した。
〔重合率〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の最終的な重合率は、下記式により算出した。
重合率=重合溶液の固形分濃度(実測値)/重合率100%と仮定したときの重合溶液の固形分濃度(計算値)
〔変性率〕
水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体中の水酸基が、重合性不飽和基に変換された割合(変性率)は、1H―NMRにより算出した。具体的な算出方法は後述する。
〔接触角〕
水およびn−ヘキサデカンに対する接触角をDropMaster DM500(協和界面科学株式会社製)により測定した。
〔マジックインク弾き性〕
樹脂皮膜表面に、黒色油性ペンハイマッキー6mm(登録商標、ゼブラ社製)で線を描き、マジックインクの塗り具合を目視で観察した。マジックインクが弾かれ、不連続な液滴状になる場合を「○」、マジックインクが弾かれない場合を「×」と評価した。
〔マジックインク拭き取り性〕
樹脂皮膜表面に、黒色油性ペンハイマッキー1mm(登録商標、ゼブラ社製)で線を描く工程、5秒間放置およびウェスで拭き取る工程を1サイクルとして、ウェスで樹脂皮膜表面のマジックインクを拭き取ることができなくなるまでの繰り返し回数を計測した。
(実施例1−1)
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
内容量96mlのHiper Glass(登録商標)シリンダー(HPG−96:耐圧ガラス工業株式会社製)にマグネット撹拌子、MMA 2.8g、HEA 0.70g、CPDTC 42mg、AIBN 4.0mgおよびMIBK 2.5gを仕込んだ。液体窒素にシリンダーを浸漬し内容物を凍結後、油回転式真空ポンプにより5分間脱気した。ニードルバルブを閉じた後、85℃のオイルバスにシリンダーを16時間浸漬し、重合反応を行った。これにより、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。実施例1−1の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図1の破線で示す。
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
内容量96mlのHiper Glass(登録商標)シリンダー(HPG−96:耐圧ガラス工業株式会社製)にマグネット撹拌子、MMA 2.8g、HEA 0.70g、CPDTC 42mg、AIBN 4.0mgおよびMIBK 2.5gを仕込んだ。液体窒素にシリンダーを浸漬し内容物を凍結後、油回転式真空ポンプにより5分間脱気した。ニードルバルブを閉じた後、85℃のオイルバスにシリンダーを16時間浸漬し、重合反応を行った。これにより、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。実施例1−1の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図1の破線で示す。
(第二工程:FAAC10(2H)とPO6ACとの共重合)
第一工程終了後、上記シリンダー内に、FAAC10(2H) 0.9g、PO6AC 0.6g、V−65 3.0mg、MIBK 4.5gを加えた。液体窒素にシリンダーを浸漬し内容物を凍結後、油回転式真空ポンプにより5分間脱気した。ニードルバルブを閉じた後、60℃のオイルバスにシリンダーを16時間浸漬し、重合反応を行った。これにより、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。内容物の固形分濃度より、第一工程を含めた最終的な重合率は97%であることが分かった。
得られた重合溶液の一部をn−ヘキサンに滴下し、再沈殿操作を行った。その後、減圧下60℃で乾燥させることにより、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。得られた共重合体の組成、分子量、多分散度PDI(Mw/Mn)およびGPC曲線形状を表1に示す。実施例1−1の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図1の実線で示す。
第一工程終了後、上記シリンダー内に、FAAC10(2H) 0.9g、PO6AC 0.6g、V−65 3.0mg、MIBK 4.5gを加えた。液体窒素にシリンダーを浸漬し内容物を凍結後、油回転式真空ポンプにより5分間脱気した。ニードルバルブを閉じた後、60℃のオイルバスにシリンダーを16時間浸漬し、重合反応を行った。これにより、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。内容物の固形分濃度より、第一工程を含めた最終的な重合率は97%であることが分かった。
得られた重合溶液の一部をn−ヘキサンに滴下し、再沈殿操作を行った。その後、減圧下60℃で乾燥させることにより、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。得られた共重合体の組成、分子量、多分散度PDI(Mw/Mn)およびGPC曲線形状を表1に示す。実施例1−1の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図1の実線で示す。
(第三工程:水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体とAOIの反応)
第二工程終了後、上記シリンダー内にAOI 0.85g、DBTDL 10mg、BHT 15mg、MQ 20mg、MIBK 3.5gを加えた。油回転式真空ポンプによりシリンダー内部を脱気した後、20℃で2時間反応を行った。これにより、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。
得られた重合溶液の一部をn−ヘキサンに滴下し、再沈殿操作を行った。その後、減圧下60℃で30分間乾燥させることにより、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。下記式により求めたAOIによる水酸基の変性率を表1に示す。
変性率=(a×y)/(b×x)
a=変性後アクリロイル基(CH2=CHC(=O)−)の3位cisプロトン(6.44ppm)ピーク強度
b=変性後MMAのα位CH3基プロトン(0.7〜1.1ppm)ピーク強度/3
x=変性前HEAの側鎖1位CH2プロトン(4.10ppm)ピーク強度/2
y=変性前MMAのα位CH3基プロトン(0.7〜1.1ppm)ピーク強度/3
第二工程終了後、上記シリンダー内にAOI 0.85g、DBTDL 10mg、BHT 15mg、MQ 20mg、MIBK 3.5gを加えた。油回転式真空ポンプによりシリンダー内部を脱気した後、20℃で2時間反応を行った。これにより、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。
得られた重合溶液の一部をn−ヘキサンに滴下し、再沈殿操作を行った。その後、減圧下60℃で30分間乾燥させることにより、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。下記式により求めたAOIによる水酸基の変性率を表1に示す。
変性率=(a×y)/(b×x)
a=変性後アクリロイル基(CH2=CHC(=O)−)の3位cisプロトン(6.44ppm)ピーク強度
b=変性後MMAのα位CH3基プロトン(0.7〜1.1ppm)ピーク強度/3
x=変性前HEAの側鎖1位CH2プロトン(4.10ppm)ピーク強度/2
y=変性前MMAのα位CH3基プロトン(0.7〜1.1ppm)ピーク強度/3
(実施例1−2)
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
実施例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。実施例1−2の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図2の破線で示す。
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
実施例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。実施例1−2の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図2の破線で示す。
(第二工程:FAAC10(2H)とPO6ACの共重合)
FAAC10(2H)を0.45g、PO6ACを0.45g、V−65を3.0mg、MIBKを3.0gに変更した以外は、実施例1−1の第二工程と同様の方法で、60℃、16時間、共重合反応を行った。ついで、得られた重合溶液にFAAC10(2H) 0.30g、PO6AC 0.30g、V−65を3.0mg、MIBK 1.0gを再度加え、実施例1−1の第二工程と同様の方法で60℃、16時間、共重合反応を行い、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は99%であった。実施例1−2の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図2の実線で示す。
FAAC10(2H)を0.45g、PO6ACを0.45g、V−65を3.0mg、MIBKを3.0gに変更した以外は、実施例1−1の第二工程と同様の方法で、60℃、16時間、共重合反応を行った。ついで、得られた重合溶液にFAAC10(2H) 0.30g、PO6AC 0.30g、V−65を3.0mg、MIBK 1.0gを再度加え、実施例1−1の第二工程と同様の方法で60℃、16時間、共重合反応を行い、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は99%であった。実施例1−2の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図2の実線で示す。
(第三工程:水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体とAOIの反応)
MIBKを4.0gに変更した以外は、実施例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
MIBKを4.0gに変更した以外は、実施例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
(実施例1−3)
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
実施例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。実施例1−3の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図3の破線で示す。
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
実施例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。実施例1−3の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図3の破線で示す。
(第二工程:FAAC10(2H)とPO6ACの共重合)
FAAC10(2H)を0.36g、PO6ACを0.54g、V−65 3.0mg、MIBKを3.5gに変更した以外は、実施例1−2の第二工程と同様の方法で60℃、16時間、共重合反応を行った。ついで、得られた重合溶液にFAAC10(2H) 0.24g、PO6AC 0.36g、V−65 3.0mg、MIBK 1.0gを再度加え、実施例1−2の第二工程と同様の方法で60℃、16時間、共重合反応を行い、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は98%であった。実施例1−3の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図3の実線で示す。
FAAC10(2H)を0.36g、PO6ACを0.54g、V−65 3.0mg、MIBKを3.5gに変更した以外は、実施例1−2の第二工程と同様の方法で60℃、16時間、共重合反応を行った。ついで、得られた重合溶液にFAAC10(2H) 0.24g、PO6AC 0.36g、V−65 3.0mg、MIBK 1.0gを再度加え、実施例1−2の第二工程と同様の方法で60℃、16時間、共重合反応を行い、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は98%であった。実施例1−3の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図3の実線で示す。
(第三工程:水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体とAOIの反応)
実施例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
実施例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
(実施例1−4)
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
実施例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。実施例1−4の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図4の破線で示す。
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
実施例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。実施例1−4の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図4の破線で示す。
(第二工程:FAAC6とPO6ACの共重合)
FAAC10(2H)の代わりにFAAC6を用いた以外は、実施例1−31の第二工程と同様の方法で、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は96%であった。実施例1−4の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図4の実線で示す。
FAAC10(2H)の代わりにFAAC6を用いた以外は、実施例1−31の第二工程と同様の方法で、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は96%であった。実施例1−4の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図4の実線で示す。
(第三工程:水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体とAOIの反応)
実施例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
実施例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
(実施例1−5)
(第一工程:FAAC10(2H)とPO20ACの共重合)
内容量96mlのHiper Glass(登録商標)シリンダー(HPG−96:耐圧ガラス工業株式会社製)にマグネット撹拌子、FAAC10(2H) 0.70g、PO20AC 1.05g、CPDTC 42mg、AIBN 4.0mgおよびMTF 0.5gを仕込んだ。液体窒素にシリンダーを浸漬し内容物を凍結後、油回転式真空ポンプにより5分間脱気した。ニードルバルブを閉じた後、90℃のオイルバスにシリンダーを10時間浸漬し重合反応を行った。このようにして、FAAC10(2H)とPO20ACの共重合体を含む溶液を得た。
(第一工程:FAAC10(2H)とPO20ACの共重合)
内容量96mlのHiper Glass(登録商標)シリンダー(HPG−96:耐圧ガラス工業株式会社製)にマグネット撹拌子、FAAC10(2H) 0.70g、PO20AC 1.05g、CPDTC 42mg、AIBN 4.0mgおよびMTF 0.5gを仕込んだ。液体窒素にシリンダーを浸漬し内容物を凍結後、油回転式真空ポンプにより5分間脱気した。ニードルバルブを閉じた後、90℃のオイルバスにシリンダーを10時間浸漬し重合反応を行った。このようにして、FAAC10(2H)とPO20ACの共重合体を含む溶液を得た。
(第二工程:MMAとHEAの共重合)
第一工程終了後、上記シリンダー内に、MMA 0.60g、HEA 0.15g、AIBN 4.0mg、MTF 3.0gを加えた。液体窒素にシリンダーを浸漬し内容物を凍結後、油回転式真空ポンプにより5分間脱気した。ニードルバルブを閉じた後、85℃のオイルバスにシリンダーを16時間浸漬し重合反応を行った。このようにして水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。内容物の固形分濃度より、第一工程を含めた最終的な重合率は92%であることが分かった。
第一工程終了後、上記シリンダー内に、MMA 0.60g、HEA 0.15g、AIBN 4.0mg、MTF 3.0gを加えた。液体窒素にシリンダーを浸漬し内容物を凍結後、油回転式真空ポンプにより5分間脱気した。ニードルバルブを閉じた後、85℃のオイルバスにシリンダーを16時間浸漬し重合反応を行った。このようにして水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。内容物の固形分濃度より、第一工程を含めた最終的な重合率は92%であることが分かった。
(第三工程:水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体とAOIの反応)
第二工程終了後、上記シリンダー内にAOI 0.18g、DBTDL 5mg、BHT5mg、MQ 10mg、MTF 1.5gを加えた以外は、実施例1−1の第三工程と同様の方法で重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た(有効成分35重量%)。上記有効成分35wt%の溶液をMTFで35倍に希釈し、有効成分1.0重量%の溶液としたものを実施例3で用いた。
第二工程終了後、上記シリンダー内にAOI 0.18g、DBTDL 5mg、BHT5mg、MQ 10mg、MTF 1.5gを加えた以外は、実施例1−1の第三工程と同様の方法で重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た(有効成分35重量%)。上記有効成分35wt%の溶液をMTFで35倍に希釈し、有効成分1.0重量%の溶液としたものを実施例3で用いた。
(比較例1−1)
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
MIBKの代わりにMEKを2.5g用いた以外は実施例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。比較例1−1の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図5の破線で示す。
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
MIBKの代わりにMEKを2.5g用いた以外は実施例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。比較例1−1の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図5の破線で示す。
(第二工程:FAAC10(2H)の重合)
第一工程終了後、シリンダー内にFAAC10(2H) 1.5g、V−65 3.0mg、MEK 2.0gを加え、実施例1−1と同様に重合を行い水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は98%であった。比較例1−1の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図5の実線で示す。
第一工程終了後、シリンダー内にFAAC10(2H) 1.5g、V−65 3.0mg、MEK 2.0gを加え、実施例1−1と同様に重合を行い水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は98%であった。比較例1−1の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図5の実線で示す。
(第三工程:水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体とAOIの反応)
MIBKの代わりにMEKを6.0g用いた以外は、実施例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
MIBKの代わりにMEKを6.0g用いた以外は、実施例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
(比較例1−2)
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
比較例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。比較例1−2の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図6の破線で示す。
(第一工程:MMAとHEAの共重合)
比較例1−1の第一工程と同様の方法で、MMAとHEAの共重合体を含む溶液を得た。比較例1−2の第一工程で得られた重合体のGPC曲線を図6の破線で示す。
(第二工程:FAAC6の重合)
FAAC10(2H)の代わりにFAAC6を用いた以外は、比較例1−1の第二工程と同様の方法で、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は99%であった。比較例1−2の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図6の実線で示す。
FAAC10(2H)の代わりにFAAC6を用いた以外は、比較例1−1の第二工程と同様の方法で、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体を含む溶液を得た。第一工程を含めた最終的な重合率は99%であった。比較例1−2の第二工程で得られた重合体のGPC曲線を図6の実線で示す。
(第三工程:水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体とAOIの反応)
比較例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
比較例1−1の第三工程と同様の方法で、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を得た。
(実施例2−1〜2−5)
ウレタンアクリレート系UV硬化型ハードコート樹脂(ビームセット(登録商標)575CB(荒川化学工業株式会社製))100重量部、MEK150重量部、および、実施例1−1〜1−5で得られた重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体(固形分約36重量%)溶液2.8重量部(有効成分添加量1.0重量部)を混合し、紫外線硬化型樹脂組成物溶液を得た。この紫外線硬化型樹脂組成物溶液を76mm×26mm×1.0mmのスライドガラスに均一に塗布し、オーブン中60℃で5分間放置し溶媒を除去した。その後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置により紫外線(180mJ/cm2)を照射し、厚さ約100μmの樹脂皮膜をガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表3に示す。
ウレタンアクリレート系UV硬化型ハードコート樹脂(ビームセット(登録商標)575CB(荒川化学工業株式会社製))100重量部、MEK150重量部、および、実施例1−1〜1−5で得られた重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体(固形分約36重量%)溶液2.8重量部(有効成分添加量1.0重量部)を混合し、紫外線硬化型樹脂組成物溶液を得た。この紫外線硬化型樹脂組成物溶液を76mm×26mm×1.0mmのスライドガラスに均一に塗布し、オーブン中60℃で5分間放置し溶媒を除去した。その後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置により紫外線(180mJ/cm2)を照射し、厚さ約100μmの樹脂皮膜をガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表3に示す。
(比較例2−1〜2−2)
比較例1−1または1−2で得られた重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体(固形分約36重量%)溶液2.8重量部(有効成分添加量1.0重量部)を用いた以外は、実施例2−1〜2−5と同様の方法で約100μmの樹脂皮膜をガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表3に示す。
比較例1−1または1−2で得られた重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体(固形分約36重量%)溶液2.8重量部(有効成分添加量1.0重量部)を用いた以外は、実施例2−1〜2−5と同様の方法で約100μmの樹脂皮膜をガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表3に示す。
(比較例2−3)
ウレタンアクリレート系UV硬化型ハードコート樹脂(ビームセット(登録商標)575CB(荒川化学工業株式会社製))100重量部およびMEK150重量部を混合し、紫外線硬化型樹脂組成物溶液を得た。この紫外線硬化型樹脂組成物溶液を76mm×26mm×1.0mmのスライドガラスに均一に塗布し、オーブン中60℃で5分間放置し溶媒を除去した。その後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置により紫外線(180mJ/cm2)を照射し、厚さ約100μmの樹脂皮膜をガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表3に示す。
ウレタンアクリレート系UV硬化型ハードコート樹脂(ビームセット(登録商標)575CB(荒川化学工業株式会社製))100重量部およびMEK150重量部を混合し、紫外線硬化型樹脂組成物溶液を得た。この紫外線硬化型樹脂組成物溶液を76mm×26mm×1.0mmのスライドガラスに均一に塗布し、オーブン中60℃で5分間放置し溶媒を除去した。その後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置により紫外線(180mJ/cm2)を照射し、厚さ約100μmの樹脂皮膜をガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表3に示す。
(実施例3)
(1)重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物の調製
容量50mlのシュレンク管に、マグネット撹拌子、フルオロリンク(登録商標)D4000 2.0g、カレンズBEI 0.24g、DBTDL 9.0mg、MQ 3.0mg、およびMTF 5.0gを入れ、油回転式ポンプにより内部を脱気後、コックを閉じた。これを、60℃のオイルバスに5時間浸漬した。冷却後、生成物の一部を抜き取り、赤外吸収分光計によりイソシアネート基の有無を確認したところ、イソシアネート基に起因する2260cm−1の吸収が認められないことから、反応が完了したことを確認した。次に、減圧下で反応混合物からMTFを留去し、下記に示す重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を得た。なお、下記式においてyは14、zは14である。
但し、yおよびzは19F−NMR分析より求めた値である。下記I(-ppm)は、所定の19F−NMRケミカルシフトのピーク積分値を示す。
y=2×{I(-54.8ppm)+I(-56.4ppm)+I(-58.1ppm)}/{I(-84.1ppm)+I(-86.1ppm)+I(-86.4ppm)+I(-86.1ppm)}
z={I(-91.8ppm)+I(-93.4ppm)}/{I(-84.1ppm)+I(-86.1ppm)+I(-86.4ppm)+I(-86.1ppm)}
(1)重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物の調製
容量50mlのシュレンク管に、マグネット撹拌子、フルオロリンク(登録商標)D4000 2.0g、カレンズBEI 0.24g、DBTDL 9.0mg、MQ 3.0mg、およびMTF 5.0gを入れ、油回転式ポンプにより内部を脱気後、コックを閉じた。これを、60℃のオイルバスに5時間浸漬した。冷却後、生成物の一部を抜き取り、赤外吸収分光計によりイソシアネート基の有無を確認したところ、イソシアネート基に起因する2260cm−1の吸収が認められないことから、反応が完了したことを確認した。次に、減圧下で反応混合物からMTFを留去し、下記に示す重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を得た。なお、下記式においてyは14、zは14である。
但し、yおよびzは19F−NMR分析より求めた値である。下記I(-ppm)は、所定の19F−NMRケミカルシフトのピーク積分値を示す。
y=2×{I(-54.8ppm)+I(-56.4ppm)+I(-58.1ppm)}/{I(-84.1ppm)+I(-86.1ppm)+I(-86.4ppm)+I(-86.1ppm)}
z={I(-91.8ppm)+I(-93.4ppm)}/{I(-84.1ppm)+I(-86.1ppm)+I(-86.4ppm)+I(-86.1ppm)}
(2)紫外線硬化型樹脂溶液Aの調製
ウレタンアクリレート系UV硬化型樹脂ヒタロイド(登録商標)7909−1(固形分80重量%:日立化成株式会社製)125重量部、MEK 123重量部、およびHCPK 2重量部を混合し、紫外線硬化型樹脂溶液Aを得た(樹脂固形分40重量%)。
ウレタンアクリレート系UV硬化型樹脂ヒタロイド(登録商標)7909−1(固形分80重量%:日立化成株式会社製)125重量部、MEK 123重量部、およびHCPK 2重量部を混合し、紫外線硬化型樹脂溶液Aを得た(樹脂固形分40重量%)。
(3)樹脂被膜の形成
紫外線硬化型樹脂溶液A 250重量部に、重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物 0.03重量部および実施例1−5で得られた重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体溶液(有効成分1.0重量%) 1.00重量部を添加した。得られた紫外線硬化型樹脂組成物溶液を振とう混合した後、分散状態を確認するために、溶液の透明度を目視で観察した。また、溶液を一晩静置後、容器底部における不溶分の沈殿の有無を確認した。再び振とう混合した後、この溶液を76mm×26mm×1.0mmのスライドガラスに均一に塗布し、オーブン中60℃で5分間放置し溶媒を除去した。その後窒素雰囲気下、紫外線照射装置により紫外線(180mJ/cm2)を照射し、厚さ約100μmの樹脂皮膜をスライドガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の透明度を目視で観察した。曇りの有無を表4に示す。また、樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表4に示す。
紫外線硬化型樹脂溶液A 250重量部に、重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物 0.03重量部および実施例1−5で得られた重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体溶液(有効成分1.0重量%) 1.00重量部を添加した。得られた紫外線硬化型樹脂組成物溶液を振とう混合した後、分散状態を確認するために、溶液の透明度を目視で観察した。また、溶液を一晩静置後、容器底部における不溶分の沈殿の有無を確認した。再び振とう混合した後、この溶液を76mm×26mm×1.0mmのスライドガラスに均一に塗布し、オーブン中60℃で5分間放置し溶媒を除去した。その後窒素雰囲気下、紫外線照射装置により紫外線(180mJ/cm2)を照射し、厚さ約100μmの樹脂皮膜をスライドガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の透明度を目視で観察した。曇りの有無を表4に示す。また、樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表4に示す。
(比較例3)
紫外線硬化型樹脂溶液A 250重量部に、重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物 0.03重量部を添加した。得られた紫外線硬化型樹脂組成物溶液を振とう混合した後、溶液の透明度を目視で観察した。また、溶液を一晩静置後、容器底部における不溶分の沈殿の有無を確認した。再び振とう混合した後、この溶液を76mm×26mm×1.0mmのスライドガラスに均一に塗布し、オーブン中60℃で5分間放置し溶媒を除去した。その後窒素雰囲気下、紫外線照射装置により紫外線(180mJ/cm2)を照射し、厚さ約100μmの樹脂皮膜をスライドガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の透明度を目視で観察した。曇りの有無を表4に示す。また、樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表4に示す。
紫外線硬化型樹脂溶液A 250重量部に、重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物 0.03重量部を添加した。得られた紫外線硬化型樹脂組成物溶液を振とう混合した後、溶液の透明度を目視で観察した。また、溶液を一晩静置後、容器底部における不溶分の沈殿の有無を確認した。再び振とう混合した後、この溶液を76mm×26mm×1.0mmのスライドガラスに均一に塗布し、オーブン中60℃で5分間放置し溶媒を除去した。その後窒素雰囲気下、紫外線照射装置により紫外線(180mJ/cm2)を照射し、厚さ約100μmの樹脂皮膜をスライドガラス上に形成させた。樹脂皮膜表面の透明度を目視で観察した。曇りの有無を表4に示す。また、樹脂皮膜表面の静的接触角、動的接触角、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性の評価結果を表4に示す。
実施例2−1〜2−5では、本発明に係る重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を用いることで、当該共重合体を加えていない比較例2−3と比較して、樹脂表面に良好な撥水撥油性を付与することができ、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性に優れていることが分かった。一方、比較例2−1および比較例2−2では、含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックを構成するモノマーとしてFAAC10(2H)、FAAC6のみを使用し、パーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを使用しなかったため、マジックインク拭き取り性に劣ることが分かった。
また、実施例3では、本発明に係る重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体を活性エネルギー線硬化型樹脂の有機溶剤溶液に添加することで、重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物の溶解性を向上させ、均一で透明な溶液を形成させることができることが分かった。また、当該溶液を基材に塗布して溶媒を除去した後、活性エネルギー線により硬化させることで、光透過性が良好で、かつ、撥水撥油性、マジックインク弾き性およびマジックインク拭き取り性に優れた樹脂被膜が得られることが分かった。
以上より、本発明に係る重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体は、紫外線等で硬化することにより有機基材または無機基材上に撥水撥油塗膜および防汚塗膜を形成することができる。また、活性エネルギー線硬化型樹脂またはその有機溶剤溶液に対する、重合性不飽和基を有するパーフルオロポリエーテル化合物の相溶化剤としても好適である。
Claims (3)
- 水酸基を有する非フッ素(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとして含む非フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックと、
下記一般式(1)
で表されるフッ素化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび
下記一般式(2)
で表されるパーフルオロポリエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとする含フッ素(メタ)アクリル酸エステル系重合体ブロックと
からなる、水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体に、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させることにより製造されることを特徴とする、重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体。 - 前記水酸基を有する含フッ素2ブロック共重合体の数平均分子量が5,000〜100,000であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の重合性不飽和基を有する含フッ素2ブロック共重合体。
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- 2015-02-09 JP JP2015023479A patent/JP2016145304A/ja active Pending
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