JP2016143673A - ヒューズ付きサーミスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 柔軟性を失わず薄型化が可能なヒューズ付きサーミスタを提供すること。【解決手段】 絶縁性フィルム2と、絶縁性フィルムの表面にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部3と、薄膜サーミスタ部の上に櫛部4aを有して互いに対向してパターン形成された一対の櫛型電極4と、一対の櫛型電極に接続され絶縁性フィルムの表面にパターン形成された一対のパターン電極5と、薄膜サーミスタ部に隣接配置されて絶縁性フィルムの表面に形成されていると共に、一対のパターン電極のうち少なくとも一方の途中に導体薄膜でパターン形成され一定以上の温度で溶断するヒューズエレメント10を有したヒューズ部7とを備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、過電流が発生した際の熱暴走時に保護回路としてヒューズ機能を有するヒューズ付きサーミスタに関する。
近年、特許文献1に記載されているように、絶縁性フィルム上にサーミスタ薄膜を直接成膜したフィルム型サーミスタセンサが開発されている。このフィルム型サーミスタセンサは、温度センサ等として用いられ、薄いポリイミド等の絶縁性フィルムを基材とすることで薄型かつフレキシブルなセンサであり、曲面等にも貼り付けて設置可能である。
また、従来、サーミスタの異常発熱を防ぐためにヒューズ部を設けたものが提案されている。例えば、特許文献2には、可溶金属線部及びその保持部材を備えたヒューズ機能部と、PTC素子とを備えた正特性サーミスタが提案されている。この正特性サーミスタのPTC素子は、セラミックスからなる略直方体状のものが用いられ、保持部材としては、可溶金属線部を保持する合成樹脂又はマイカ等で形成されたものが用いられている。
なお、ヒューズ単体としては、例えば特許文献3には、ガラスクロス樹脂基板、アルミナ等のセラミックス基板又は合成樹脂基板等の絶縁基板と、この絶縁基板上に設けられたポリイミド樹脂層と、このポリイミド樹脂層上にヒューズパターンを構成して設けられたヒューズエレメントとを具備したものが記載されている。
なお、ヒューズ単体としては、例えば特許文献3には、ガラスクロス樹脂基板、アルミナ等のセラミックス基板又は合成樹脂基板等の絶縁基板と、この絶縁基板上に設けられたポリイミド樹脂層と、このポリイミド樹脂層上にヒューズパターンを構成して設けられたヒューズエレメントとを具備したものが記載されている。
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、ポリイミド等の絶縁性フィルムを基材として使用した場合、温度測定中に過電流が発生すると、周囲の状況によって熱暴走を引き起こす可能性がある。このように熱暴走が発生した場合、程度によってはサーミスタ素子が熱破壊される可能性があるが、破壊モードは熱による樹脂フィルムの炭化によってショートモードで破壊される可能性がある。このため、サーミスタにヒューズ機能を付加することが検討されている。しかしながら、特許文献2のようにヒューズ機能部を有したサーミスタが提案されているが、このサーミスタでは、PTC素子とヒューズ機能部とが別部材であり、給電端子部材を介して互いに接続されているが、各部材に柔軟性がなく全体としても厚くなってしまうという問題があった。また、ヒューズ単体としては特許文献3に記載のものがあるが、このような厚い絶縁基板を用いたヒューズを表面実装してフィルム型サーミスタと接続すると、やはり全体的に厚くなってしまうと共に柔軟性を失ってしまう不都合があった。
すなわち、ポリイミド等の絶縁性フィルムを基材として使用した場合、温度測定中に過電流が発生すると、周囲の状況によって熱暴走を引き起こす可能性がある。このように熱暴走が発生した場合、程度によってはサーミスタ素子が熱破壊される可能性があるが、破壊モードは熱による樹脂フィルムの炭化によってショートモードで破壊される可能性がある。このため、サーミスタにヒューズ機能を付加することが検討されている。しかしながら、特許文献2のようにヒューズ機能部を有したサーミスタが提案されているが、このサーミスタでは、PTC素子とヒューズ機能部とが別部材であり、給電端子部材を介して互いに接続されているが、各部材に柔軟性がなく全体としても厚くなってしまうという問題があった。また、ヒューズ単体としては特許文献3に記載のものがあるが、このような厚い絶縁基板を用いたヒューズを表面実装してフィルム型サーミスタと接続すると、やはり全体的に厚くなってしまうと共に柔軟性を失ってしまう不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、柔軟性を失わず薄型化が可能なヒューズ付きサーミスタを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るヒューズ付きサーミスタは、絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルムの表面にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部と、前記薄膜サーミスタ部の上及び下の少なくとも一方に櫛部を有して互いに対向してパターン形成された一対の櫛型電極と、前記一対の櫛型電極に接続され前記絶縁性フィルムの表面にパターン形成された一対のパターン電極と、前記薄膜サーミスタ部に隣接配置されて前記絶縁性フィルムの表面に形成されていると共に、一対の前記パターン電極のうち少なくとも一方の途中に導体薄膜でパターン形成され一定以上の温度で溶断するヒューズエレメントを有したヒューズ部とを備えていることを特徴とする。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、絶縁性フィルムの表面に形成されたパターン電極の途中に導体薄膜でパターン形成され一定以上の温度で溶断するヒューズエレメントを有したヒューズ部を備えているので、ヒューズ部も薄膜サーミスタ部と共に絶縁性フィルム上への導体薄膜の積層で構成されて柔軟性を有していることで、全体の柔軟性が失われず薄型化を図ることができる。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、絶縁性フィルムの表面に形成されたパターン電極の途中に導体薄膜でパターン形成され一定以上の温度で溶断するヒューズエレメントを有したヒューズ部を備えているので、ヒューズ部も薄膜サーミスタ部と共に絶縁性フィルム上への導体薄膜の積層で構成されて柔軟性を有していることで、全体の柔軟性が失われず薄型化を図ることができる。
第2の発明に係るヒューズ付きサーミスタは、第1の発明において、前記ヒューズ部上に樹脂層がパターン形成されていることを特徴とする。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、ヒューズ部上に樹脂層がパターン形成されているので、樹脂層がヒューズエレメントを溶断させ易くし、消弧性を向上させることができる。特に、ヒューズエレメントが絶縁性フィルムと樹脂層とで挟まれていることで、熱放散が抑制されて、溶断し易くなる。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、ヒューズ部上に樹脂層がパターン形成されているので、樹脂層がヒューズエレメントを溶断させ易くし、消弧性を向上させることができる。特に、ヒューズエレメントが絶縁性フィルムと樹脂層とで挟まれていることで、熱放散が抑制されて、溶断し易くなる。
第3の発明に係るヒューズ付きサーミスタは、第2の発明において、前記櫛型電極から前記ヒューズ部までの前記パターン電極が、前記ヒューズ部の線幅よりも広い幅で前記樹脂層の下部まで延在していることを特徴とする。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、櫛型電極からヒューズ部までのパターン電極が、ヒューズ部の線幅よりも広い幅で樹脂層の下部まで延在しているので、隣接した薄膜サーミスタ部の熱を幅広なパターン電極を介して樹脂層下のヒューズ部まで伝え易くなり、ヒューズ部への熱伝導性が向上し、溶断の高い応答性が得られる。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、櫛型電極からヒューズ部までのパターン電極が、ヒューズ部の線幅よりも広い幅で樹脂層の下部まで延在しているので、隣接した薄膜サーミスタ部の熱を幅広なパターン電極を介して樹脂層下のヒューズ部まで伝え易くなり、ヒューズ部への熱伝導性が向上し、溶断の高い応答性が得られる。
第4の発明に係るヒューズ付きサーミスタは、第2又は第3の発明において、前記樹脂層が、前記薄膜サーミスタ部及び前記櫛型電極の上部まで延在して形成されて前記薄膜サーミスタ部及び前記櫛型電極を覆う保護膜とされていることを特徴とする。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、樹脂層が、薄膜サーミスタ部及び櫛型電極の上部まで延在して形成されて薄膜サーミスタ部及び櫛型電極を覆う保護膜とされているので、隣接した薄膜サーミスタ部の熱が樹脂層を介してもヒューズ部へ伝わり、ヒューズ部への熱伝導性が向上し、溶断の高い応答性が得られる。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、樹脂層が、薄膜サーミスタ部及び櫛型電極の上部まで延在して形成されて薄膜サーミスタ部及び櫛型電極を覆う保護膜とされているので、隣接した薄膜サーミスタ部の熱が樹脂層を介してもヒューズ部へ伝わり、ヒューズ部への熱伝導性が向上し、溶断の高い応答性が得られる。
第5の発明に係るヒューズ付きサーミスタは、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記ヒューズエレメントが、前記絶縁性フィルムに直接成膜されたCr又はNiCrの接合層と、前記接合層上に形成されたCu層と、前記Cu層上に形成されたSn層との積層膜で構成されていることを特徴とする。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、ヒューズエレメントが、絶縁性フィルムに直接成膜されたCr又はNiCrの接合層と、接合層上に形成されたCu層と、Cu層上に形成されたSn層との積層膜で構成されているので、Cu層が接合層を介して絶縁性フィルムに接着されると共に、ヒューズ部の自己発熱および流入する熱によってSn層が溶融する際に、Sn層がCu層に拡散して低融点化し、ヒューズエレメントが溶断する。
すなわち、このヒューズ付きサーミスタでは、ヒューズエレメントが、絶縁性フィルムに直接成膜されたCr又はNiCrの接合層と、接合層上に形成されたCu層と、Cu層上に形成されたSn層との積層膜で構成されているので、Cu層が接合層を介して絶縁性フィルムに接着されると共に、ヒューズ部の自己発熱および流入する熱によってSn層が溶融する際に、Sn層がCu層に拡散して低融点化し、ヒューズエレメントが溶断する。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るヒューズ付きサーミスタによれば、絶縁性フィルムの表面に形成されたパターン電極の途中に導体薄膜でパターン形成され一定以上の温度で溶断するヒューズエレメントを有したヒューズ部を備えているので、ヒューズ部も薄膜サーミスタ部と共に絶縁性フィルム上への導体薄膜の積層で構成されて柔軟性を有していることで、全体の柔軟性が失われず薄型化を図ることができる。
すなわち、本発明に係るヒューズ付きサーミスタによれば、絶縁性フィルムの表面に形成されたパターン電極の途中に導体薄膜でパターン形成され一定以上の温度で溶断するヒューズエレメントを有したヒューズ部を備えているので、ヒューズ部も薄膜サーミスタ部と共に絶縁性フィルム上への導体薄膜の積層で構成されて柔軟性を有していることで、全体の柔軟性が失われず薄型化を図ることができる。
以下、本発明に係るヒューズ付きサーミスタにおける第1実施形態を、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる図面の一部では、各部を認識可能又は認識容易な大きさとするために必要に応じて縮尺を適宜変更している。
本実施形態のヒューズ付きサーミスタ1は、図1及び図2に示すように、絶縁性フィルム2と、絶縁性フィルム2の表面にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部3と、薄膜サーミスタ部3の上に櫛部4aを有して互いに対向してパターン形成された一対の櫛型電極4と、一対の櫛型電極4に接続され絶縁性フィルム2の表面にパターン形成された一対のパターン電極5と、薄膜サーミスタ部3に隣接配置されて絶縁性フィルム2の表面に形成されていると共に、一対のパターン電極5のうち少なくとも一方の途中に導体薄膜でパターン形成され一定以上の温度で溶断するヒューズエレメント10を有したヒューズ部7とを備えている。
上記ヒューズ部7上には、樹脂層8がパターン形成されている。
また、本実施形態のヒューズ付きサーミスタ1は、薄膜サーミスタ部3及び櫛型電極4を覆う樹脂で形成された保護膜9を備えている。
上記櫛型電極4からヒューズ部7までのパターン電極5は、ヒューズ部7の線幅よりも広い幅で樹脂層8の下部まで延在している。本実施形態では、ヒューズ部7に接続されるパターン電極5の幅は、薄膜サーミスタ部3の幅以上に設定される。
また、本実施形態のヒューズ付きサーミスタ1は、薄膜サーミスタ部3及び櫛型電極4を覆う樹脂で形成された保護膜9を備えている。
上記櫛型電極4からヒューズ部7までのパターン電極5は、ヒューズ部7の線幅よりも広い幅で樹脂層8の下部まで延在している。本実施形態では、ヒューズ部7に接続されるパターン電極5の幅は、薄膜サーミスタ部3の幅以上に設定される。
上記絶縁性フィルム2は、略長方形状とされ、例えば厚さ7.5〜125μmのポリイミド樹脂シートで帯状に形成されている。
上記薄膜サーミスタ部3は、例えばTiAlNのサーミスタ材料で形成されている。特に、薄膜サーミスタ部3は、一般式:TixAlyNz(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。
上記薄膜サーミスタ部3は、例えばTiAlNのサーミスタ材料で形成されている。特に、薄膜サーミスタ部3は、一般式:TixAlyNz(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。
上記パターン電極5及び櫛型電極4は、薄膜サーミスタ部3上に形成された膜厚5〜100nmのCr又はNiCrの接合層6aと、該接合層6a上にAu等の貴金属で膜厚50〜1000nmで形成されたCu層6bとを有している。
上記ヒューズエレメント10は、絶縁性フィルム2に直接成膜されたCr又はNiCrの接合層6aと、接合層6a上に形成されたCu層6bと、Cu層6b上に形成されたSn層10aとの積層膜で構成されている。
すなわち、パターン電極5及び櫛型電極4は、ヒューズ部7の接合層6a及びCu層6bと同時にパターン形成される。
上記ヒューズエレメント10は、絶縁性フィルム2に直接成膜されたCr又はNiCrの接合層6aと、接合層6a上に形成されたCu層6bと、Cu層6b上に形成されたSn層10aとの積層膜で構成されている。
すなわち、パターン電極5及び櫛型電極4は、ヒューズ部7の接合層6a及びCu層6bと同時にパターン形成される。
ヒューズ部7は、接合層6a及びCu層6bによりコ字状にパターン形成されており、パターン電極5との接続部を含んだ4つの角部に矩形状のSn層10aをパターン形成して4つのヒューズエレメント10を間隔を空けて有している。このようにコ字状やミアンダ形状のヒューズ部7とすることで、直線状にした場合に比べて全長が長くなって高抵抗化でき、特に過電流時に温度が高くなる角部にヒューズエレメント10を設けることで、自己発熱による溶断性を高めている。
一対の櫛型電極4は、互いに対向状態に配されて交互に複数の櫛部4aが並んだ櫛型パターンとされている。なお、図1では、概略的に図示しているため、図示している櫛部4aの本数は少ないが、より多くの櫛部4aを配することが好ましい。
なお、櫛部4aは、絶縁性フィルム2の延在方向に沿って延在している。
なお、櫛部4aは、絶縁性フィルム2の延在方向に沿って延在している。
一対のパターン電極5は、櫛型電極4に一端部が接続され、他端部が絶縁性フィルム2の両側部に配されて電極パッドを構成している。
上記保護膜9は、絶縁性樹脂膜等であり、例えば厚さ20μmのポリイミド膜が採用される。
上記保護膜9は、絶縁性樹脂膜等であり、例えば厚さ20μmのポリイミド膜が採用される。
このヒューズ付きサーミスタ1では、過電流が発生し、薄膜サーミスタ部3で熱暴走が生じて破壊を起こす段階になると、薄膜サーミスタ部3が低抵抗になると共に多くの熱を発生することで、直列に接続された近傍のヒューズ部7の電流量が増え、さらに熱がヒューズ部7に流入することで、ヒューズエレメント10の溶断が起こり、安全に破壊に至る。また、ヒューズエレメント10が導体薄膜の積層であるので、熱暴走による破壊等の数mAの低い電流値でも、ヒューズエレメント10が溶断可能な一定温度以上に達し、溶断することが可能である。
このように本実施形態のヒューズ付きサーミスタ1では、絶縁性フィルム2の表面に形成されたパターン電極5の途中に導体薄膜でパターン形成され一定以上の温度で溶断するヒューズエレメント10を有したヒューズ部7を備えているので、ヒューズ部7も薄膜サーミスタ部3と共に絶縁性フィルム2上への導体薄膜の積層で構成されて柔軟性を有していることで、全体の柔軟性が失われず薄型化を図ることができる。
また、ヒューズ部7上に樹脂層8がパターン形成されているので、樹脂層8がヒューズエレメント10を溶断させ易くし、消弧性を向上させることができる。特に、ヒューズエレメント10が樹脂の絶縁性フィルム2と樹脂層8とで挟まれていることで、熱放散が抑制されて、溶断し易くなる。
また、櫛型電極4からヒューズ部7までのパターン電極5が、ヒューズ部7の線幅よりも広い幅で樹脂層8の下部まで延在しているので、隣接した薄膜サーミスタ部3の熱を幅広なパターン電極5を介して樹脂層8下のヒューズ部7まで伝え易くなり、ヒューズ部7への熱伝導性が向上し、溶断の高い応答性が得られる。
また、櫛型電極4からヒューズ部7までのパターン電極5が、ヒューズ部7の線幅よりも広い幅で樹脂層8の下部まで延在しているので、隣接した薄膜サーミスタ部3の熱を幅広なパターン電極5を介して樹脂層8下のヒューズ部7まで伝え易くなり、ヒューズ部7への熱伝導性が向上し、溶断の高い応答性が得られる。
さらに、ヒューズエレメント10が、絶縁性フィルム2に直接成膜されたCr又はNiCrの接合層6aと、接合層6a上に形成されたCu層6bと、Cu層6b上に形成されたSn層10aとの積層膜で構成されているので、Cu層6bが接合層6aを介して絶縁性フィルム2に接着されると共に、熱が流入してSn層10aが溶融する際に、Sn層10aがCu層6bに拡散して低融点化し、ヒューズエレメント10が溶断する。
次に、本発明に係るヒューズ付きサーミスタの第2実施形態について、図3を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、保護膜9と樹脂層8とを分離してパターン形成しているのに対し、第2実施形態のヒューズ付きサーミスタ21では、図3に示すように、樹脂層29が、薄膜サーミスタ部3及び櫛型電極4の上部まで延在して形成されている点である。すなわち、第2実施形態では、樹脂層29が、薄膜サーミスタ部3及び櫛型電極4を覆う保護膜としても機能しており、樹脂層29が薄膜サーミスタ部3及び櫛型電極4を覆う保護膜と一体化して、薄膜サーミスタ部3とヒューズ部7とが樹脂層29で繋がっている。
したがって、第2実施形態のヒューズ付きサーミスタ21では、樹脂層29が、薄膜サーミスタ部3及び櫛型電極4の上部まで延在して形成されて薄膜サーミスタ部3及び櫛型電極4を覆う保護膜とされているので、隣接した薄膜サーミスタ部3の熱が樹脂層29を介してもヒューズ部7へ伝わり、ヒューズ部7への熱伝導性が向上し、溶断の高い応答性が得られる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態では、一対のパターン電極のうち一方にヒューズ部を接続しているが、一対のパターン電極の両方にそれぞれヒューズ部を接続しても構わない。
例えば、本実施形態では、一対のパターン電極のうち一方にヒューズ部を接続しているが、一対のパターン電極の両方にそれぞれヒューズ部を接続しても構わない。
1,21…ヒューズ付きサーミスタ、2…絶縁性フィルム、3…薄膜サーミスタ部、4…櫛型電極、4a…櫛部、5…パターン電極、6a…接合層、6b…Cu層、7…ヒューズ部、8,29…樹脂層、9…保護膜、10…ヒューズエレメント、10a…Sn層
Claims (5)
- 絶縁性フィルムと、
該絶縁性フィルムの表面にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部と、
前記薄膜サーミスタ部の上及び下の少なくとも一方に櫛部を有して互いに対向してパターン形成された一対の櫛型電極と、
前記一対の櫛型電極に接続され前記絶縁性フィルムの表面にパターン形成された一対のパターン電極と、
前記薄膜サーミスタ部に隣接配置されて前記絶縁性フィルムの表面に形成されていると共に、一対の前記パターン電極のうち少なくとも一方の途中に導体薄膜でパターン形成され一定以上の温度で溶断するヒューズエレメントを有したヒューズ部とを備えていることを特徴とするヒューズ付きサーミスタ。 - 請求項1に記載のヒューズ付きサーミスタにおいて、
前記ヒューズ部上に樹脂層がパターン形成されていることを特徴とするヒューズ付きサーミスタ。 - 請求項2に記載のヒューズ付きサーミスタにおいて、
前記櫛型電極から前記ヒューズ部までの前記パターン電極が、前記ヒューズ部の線幅よりも広い幅で前記樹脂層の下部まで延在していることを特徴とするヒューズ付きサーミスタ。 - 請求項2又は3に記載のヒューズ付きサーミスタにおいて、
前記樹脂層が、前記薄膜サーミスタ部及び前記櫛型電極の上部まで延在して形成されて前記薄膜サーミスタ部及び前記櫛型電極を覆う保護膜とされていることを特徴とするヒューズ付きサーミスタ。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のヒューズ付きサーミスタにおいて、
前記ヒューズエレメントが、前記絶縁性フィルムに直接成膜されたCr又はNiCrの接合層と、前記接合層上に形成されたCu層と、前記Cu層上に形成されたSn層との積層膜で構成されていることを特徴とするヒューズ付きサーミスタ。
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