JP2016140911A - 縞鋼板の板厚測定方法および板厚測定装置 - Google Patents

縞鋼板の板厚測定方法および板厚測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の突起部が圧延方向に対して斜めに周期的に形成されている縞鋼板の板厚のオンライン測定を可能とする。【解決手段】熱間圧延機10で圧延して得られた縞鋼板1の板厚をオンラインで測定するにあたり、熱間圧延機10の出側に縞鋼板全幅の板厚を同時測定可能な多チャンネルタイプの板厚計50を設置し、その板厚計50で縞鋼板1の全幅板厚プロファイルデータを測定し、縞鋼板の突起部配置仕様から換算した換算板厚プロファイルデータをあらかじめ求めておき、全幅板厚プロファイルデータと換算板厚プロファイルデータとを比較することにより、縞鋼板1の板厚の誤差を評価する。【選択図】 図5

Description

本発明は、鋼板表面に複数の突起部が、圧延方向に対して斜めに周期的に形成されている縞鋼板の板厚をオンラインで測定する縞鋼板の板厚測定方法および板厚測定装置に関する。
縞鋼板は、鋼板表面に複数の突起部が所定パターンで存在した鋼板であり、熱間圧延ラインにて模様付きの仕上圧延ロールによって圧延されてコイル状に巻き取られて製造される。従来、熱間圧延ラインにおいては、突起部が正しく形成されているか否かを確認するため、X線またはγ線板厚計を用いて板厚をオンラインで測定している。
X線板厚計を用いて縞鋼板の板厚を測定する技術としては、特許文献1に記載された技術がある。特許文献1の技術は、突起部が圧延方向に沿って連続して存在している縞鋼板に対応したものであり、圧延機出側または中間に位置する板幅計の横振れ信号を用いて、X線板厚計であるX線Cフレームを板幅の横振れに追従して移動させることにより、常に突起部あるいは突起部間の底部の板厚を測定するものである。
特開平9−38706号公報
しかし、複数の突起部が圧延方向に対して斜めに周期的に形成されている縞鋼板の場合、上記特許文献1の技術では、X線板厚計の検出器で放射線量を積算する時間(サンプリング時間)においてX線視野から突起部が外れてしまい、X線板厚計による突起部の板厚測定値が、突起部の実測板厚よりも小さくなるため、オンラインで板厚を測定することが困難である。このため、複数の突起部が圧延方向に対して斜めに形成されている縞鋼板の板厚測定は、オフライン位置での手測定で実施せざるを得ない。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、複数の突起部が圧延方向に対して斜めに周期的に形成されている縞鋼板の板厚のオンライン測定を可能とする技術を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の(1)〜(20)を提供する。
(1) 熱間圧延機で圧延して得られた縞鋼板の板厚をオンラインで測定する縞鋼板の板厚測定方法であって、
前記熱間圧延機の出側に縞鋼板全幅の板厚を同時測定可能な多チャンネルタイプの板厚計を設置し、前記板厚計で縞鋼板の全幅板厚プロファイルデータを測定し、
前記縞鋼板の突起部配置仕様から換算した換算板厚プロファイルデータをあらかじめ求めておき、前記全幅板厚プロファイルデータと前記換算板厚プロファイルデータとを比較することにより、前記縞鋼板の板厚の誤差を評価することを特徴とする縞鋼板の板厚測定方法。
(2) 前記換算板厚プロファイルデータは、最小の測定単位区画において、前記縞鋼板の前記突起部配置仕様から求めた板厚の換算値に基づいて求められることを特徴とする(1)に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
(3) 前記板厚計は、板厚方向に配列された複数の検出器を有し、前記最小の測定単位区画は、その前記縞鋼板の幅方向の長さが前記検出器の視野幅であり、その前記縞鋼板の圧延方向の長さが前記検出器のサンプリング期間中の鋼板移動距離であって、縞鋼板パターンの繰り返し最小単位であることを特徴とする(2)に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
(4) 前記全幅板厚プロファイルデータのうち鋼板幅方向の変位の影響を受けていないデータのみを抽出して縞鋼板の板厚の誤差を評価することを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定方法。
(5) 板厚測定の際のサンプリング時間内における縞鋼板の幅方向の変位量を検出し、その変位量があらかじめ設定された閾値よりも小さい場合に、鋼板幅方向の変位の影響を受けていないデータとみなすことを特徴とする(4)に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
(6) 前記あらかじめ設定された閾値は、前記検出器の視野幅であることを特徴とする(5)に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
(7) 縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置を元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする(4)から(6)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定方法。
(8) 縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置から算出した鋼板幅方向のセンタ位置を元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする(4)から(6)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定方法。
(9) 縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置と、エッジ位置から算出した鋼板幅方向のセンタ位置とを元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする(4)から(6)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定方法。
(10) 前記板厚計は、X線板厚計またはγ線板厚計であることを特徴とする(1)から(9)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定方法。
(11) 熱間圧延機で圧延して得られた縞鋼板の板厚をオンラインで測定する縞鋼板の板厚測定装置であって、
前記熱間圧延機の出側に設置された、縞鋼板全幅の板厚を同時測定可能な多チャンネルタイプの板厚計と、
前記縞鋼板の突起部配置仕様から換算した換算板厚プロファイルデータをあらかじめ求めておき、前記板厚計で測定した全幅板厚プロファイルデータと前記換算板厚プロファイルデータとを比較することにより、前記縞鋼板の板厚の誤差を評価する演算処理部と
を有することを特徴とする縞鋼板の板厚測定装置。
(12) 前記演算処理部は、最小の測定単位区画において、前記縞鋼板の前記突起部配置仕様から求めた板厚の換算値に基づいて前記換算板厚プロファイルデータを求めることを特徴とする(11)に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
(13) 前記板厚計は、板厚方向に配列された複数の検出器を有し、前記最小の測定単位区画は、その前記縞鋼板の幅方向の長さが前記検出器の視野幅であり、その前記縞鋼板の圧延方向の長さが前記検出器のサンプリング期間中の鋼板移動距離であって、縞鋼板パターンの繰り返し最小単位であることを特徴とする(12)に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
(14) 前記演算処理部は、前記全幅板厚プロファイルデータのうち鋼板幅方向の変位の影響を受けていないデータのみを抽出して縞鋼板の板厚の誤差を評価することを特徴とする(11)から(13)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定装置。
(15) 前記演算処理部は、板厚測定の際のサンプリング時間内における縞鋼板の幅方向の変位量を検出し、その変位量があらかじめ設定された閾値よりも小さい場合に、鋼板幅方向の変位の影響を受けていないデータとみなすことを特徴とする(14)に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
(16) 前記演算処理部において、前記あらかじめ設定された閾値は、前記検出器の視野幅であることを特徴とする(15)に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
(17) 前記演算処理部は、縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置を元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする(14)から(16)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定装置。
(18) 前記演算処理部は、縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置から算出した鋼板幅方向のセンタ位置を元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする(14)から(16)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定装置。
(19) 前記演算処理部は、縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置と、エッジ位置から算出した鋼板幅方向のセンタ位置とを元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする(14)から(16)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定装置。
(20) 前記板厚計は、X線板厚計またはγ線板厚計であることを特徴とする(11)から(19)のいずれかに記載の縞鋼板の板厚測定装置。
本発明では、縞鋼板の突起部配置仕様から換算した換算板厚プロファイルデータをあらかじめ求めておき、全幅板厚プロファイルデータと換算板厚プロファイルデータとを比較することにより、縞鋼板の板厚の誤差を評価する。このため、複数の突起部が圧延方向に対して斜めに規則的に形成されている縞鋼板の板厚のオンライン測定が可能となる。
本発明の一実施形態に係る縞鋼板の板厚測定方法が適用される板厚測定装置を備えた熱間圧延設備を示す概略図である。 図1の熱間圧延設備に設けられた板厚測定装置の板厚計を示す概略図である。 図2の板厚計により縞鋼板の板厚を測定している状態を説明するための図である。 X線板厚計において得られる縞鋼板の板厚プロファイルを模式的に示す図である。 本発明の一実施形態における縞鋼板の板厚測定の原理を説明するために縞鋼板の一例を示す平面図である。 縞鋼板に蛇行等の幅方向の変位が生じた場合の板厚測定方法を説明するための図である。 本発明が適用される縞鋼板の他の例を示す平面図である。 本発明の実施例に適用した縞鋼板の突起部の配置および寸法を示す平面図およびA−A断面図である。 図8の縞鋼板の板厚プロファイルデータを示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る縞鋼板の板厚測定方法が適用される板厚測定装置を備えた熱間圧延設備を示す概略図である。この熱間圧延設備は、7台の仕上圧延機(F1〜F7)を備えた仕上圧延機群10で圧延して得られた縞鋼板1を、ランナウトテーブル20で冷却した後、巻取設備30で巻取るものであり、仕上圧延機群10の出側に板厚測定装置40を有している。板厚測定装置40は、板厚計50と、板厚計50からの測定信号を演算処理する演算処理部60とを有している。
仕上圧延機群10は、粗圧延機群によって粗圧延された鋼板を7台の仕上圧延機(F1〜F7)で仕上圧延して、適当な板厚の縞鋼板1を得るものであり、例えば、最終の仕上圧延機(F7)に溝付きロールを組み込んで、複数の突起部が形成された縞鋼板1を形成する。複数の突起部は、圧延方向に対して斜めにかつ周期的に形成されている。
板厚測定装置40の板厚計50は、X線板厚計として構成されており、図2にも示すように、Cフレーム51と、Cフレーム51の上側フレーム51aの内部に設けられたX線源52と、Cフレーム51の下側フレーム51bの内部に設けられた検出部53とを有し、縞鋼板1の全幅の板厚を同時測定可能な多チャンネルタイプとして構成されている。すなわち、検出部53は板幅方向に配列された複数の検出器54を有しており、図3に示すように、X線源52から放射状に射出され、縞鋼板1を透過したX線が各検出器54により検出され、これにより縞鋼板1の全幅同時に板厚測定可能となる。したがって、連続して通板される縞鋼板1の板厚プロファイルを全幅同時に測定することができる。検出部53の各検出器54は、所定のサンプリング時間内にサンプリングされたX線に基づいて板厚を計測する。このときのX線は放射状をなし、放射角度により板厚の測定値に誤差を生じるため、板厚の角度補正を行う。なお、板厚計50として、X線の代わりにγ線を用いたγ線板厚計を用いてもよい。
縞鋼板1は、突起部が圧延方向に対して斜めに形成されているため、特許文献1のように突起部あるいは突起部間の平坦部(底部)の板厚を直接的にオンライン測定することは困難である。そこで、本実施形態では、板厚計50で縞鋼板1の全幅板厚プロファイルデータを測定し、演算処理部60において、この全幅板厚プロファイルデータと、あらかじめ求められた縞鋼板1の突起部配置仕様から換算した換算板厚プロファイルデータとを比較し、縞鋼板1の実際の板厚(実板厚)を評価(測定)する。具体的には、目標板厚からの偏差(誤差)を評価する。
以下具体的に説明する。
板厚計50で縞鋼板の板厚を測定する際、検出器54のX線測定にかかるサンプリング時間内においてX線視野に突起部と平坦部の両方をX線が透過するため、得られる板厚プロファイルは、図4に模式的に示すように、板厚の測定値は突起部2の実板厚よりも低く測定されて板厚プロファイルは平坦化する。また、図5に示すように、圧延方向に対して斜めにかつ周期的に突起部2が形成された縞鋼板1においては、突起部2の周期的形状の差異から、A、B、Cで示す最小の測定単位区画では測定値に偏差が生じる。このため、板厚計50により、実際の板厚よりも小さい値でかつ周期的に変化する全幅板厚プロファイルデータを得ることができる。
一方、鋼板が蛇行していないと仮定した場合、縞鋼板1内の板幅方向長さがx、圧延方向長さがyの長方形の測定単位区画(xmim≦x≦xmax,ymim≦y≦ymax)における突起部高さの板厚計50による測定値HMeasureと実測値Hactualとの間には、以下の(1)式に示す関係が成立する。
Figure 2016140911
したがって、縞鋼板1の突起部配置仕様において設定された突起部2の配置に基づいて、上記(1)式から上述した最小の測定単位区画A,B,Cの板厚の換算値((1)式のHMeasure)を求めることにより、換算板厚プロファイルデータを得ることができる。そして、このようにして求めた換算板厚プロファイルデータと全幅板厚プロファイルデータを比較することにより、縞鋼板の突起部および平坦部の実板厚の誤差(すなわち、目標板厚からの偏差)を評価(測定)することができる。
上記最小の測定単位区画は、その幅方向の長さが一つの検出器54に対応する長さであり、その圧延方向の長さが繰り返しパターンが得られる最小長さである。すなわち、縞鋼板は同じパターンが繰り返されるものであるため、圧延方向の最小長さを繰り返しパターンの最小単位に定めれば、板厚の換算値は、同一のX線視野のもとでは、圧延方向に関しては、常に同じ値となる。一方、板幅方向の位置により圧延方向のパターンが変わるので、板幅方向の板厚の換算値は板幅方向の位置により変化する。本実施形態の板厚計50においては、最小の測定単位区画は、その幅方向の長さが検出器54のX線視野幅であり、その圧延方向の長さがサンプリング周期中の鋼板移動距離である。したがって、サンプリング期間中の鋼板移動距離が、圧延方向の繰り返しパターンの最小単位になるようにする。以上により、高精度で図5に示すような突起部2が圧延方向に対して斜めにかつ周期的に形成された縞鋼板1の板厚の誤差を評価することができる。
以上の板厚測定は、縞鋼板に蛇行やキャンバー等による幅方向の変位が存在していないか極めて小さい場合にはそのまま適用することが可能である。ただし、縞鋼板に蛇行やキャンバー等による幅方向の変位が生じた場合は、縞鋼板1は幅方向に変位しながら板厚計50を通過するため、サンプリング時間内でX線視野が幅方向に変動して突起部の板厚測定精度が低下してしまう。
そこで、蛇行等の幅方向の変位が生じる場合には、以下に説明するように、演算処理部60において、蛇行等の幅方向の変位が小さいデータのみを抽出する。
図6を参照して、その手法について説明する。
演算処理部60では、板厚計50の板幅方向に複数配列された検出器54によりサンプリング時間単位ごとに測定された全幅板厚プロファイルT(x、s)の板厚変位から、図6(a)に示すように、幅方向における左右の鋼板エッジ位置El(s)、Er(s)を検出し、これらのエッジ位置El(s)、Er(s)に基づいて、鋼板センタ位置Ce(s)をCe(s)={El(s)−Er(s)}/2として計算する。ここで、xはライン幅方向における位置、sはサンプリングNo.を示す。
このCe(s)に基づいて、サンプリング時間単位ごとの縞鋼板の蛇行等による縞鋼板の幅方向変位量M(s)=Ce(s)−Ce(s−1)を求める。この幅方向変位量M(s)を検出器のX線視野幅αと比較する。図6(b)に示すように、サンプリング時間内においてX線視野幅αよりも鋼板の蛇行等による幅方向変位量M(s)が小さいデータは、幅方向の変位の影響が小さく精度の高いデータと判定することができ、一方、サンプリング時間内においてX線視野幅αよりも幅方向変位量M(s)が大きいデータは、幅方向の変位の影響が大きく精度の低いデータと判定することができる。一般的に、縞鋼板の蛇行等による幅方向の変位は、縞鋼板が幅方向の片側方向のみではなく、両側方向に移動するため、必ず幅方向の変位がない部分が発生する。このため、サンプリング時間内において少なくとも1か所で蛇行等の影響がないデータを得ることができる。したがって、幅方向変位量M(s)とX線視野幅αを比較して、蛇行等の影響があるα≦M(s)のデータを除外し、蛇行等の影響を受けていないとみなせるα>M(s)のデータのみを抽出する。これにより、縞鋼板に蛇行等の幅方向の変位が生じても、高精度で板厚の誤差の評価を行うことができる。
以上のように、本実施形態によれば、縞鋼板の全幅の板厚を同時測定可能な多チャンネルタイプの板厚計を用いて縞鋼板の全幅板厚プロファイルデータを測定し、この全幅板厚プロファイルデータと、事前に求めた縞鋼板1の突起部配置仕様から換算した換算板厚プロファイルデータとを比較し、縞鋼板1の実際の板厚と目標板厚との偏差(誤差)を評価する。このため、縞鋼板1の突起部2が圧延方向に対して斜めに形成された場合であっても、高精度で板厚の誤差を評価することができる。
また、全幅板厚プロファイルデータのうち縞鋼板の蛇行等による幅方向の変位の影響を受けているデータを除外し、幅方向の変位の影響を受けていないデータのみを抽出して縞鋼板の板厚を求めるので、蛇行等による幅方向の変位が生じても、測定精度低下が生じることなく高精度で縞鋼板の板厚(板厚の誤差)を評価することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形が可能である。例えば縞鋼板の突起部の配置形態は上記実施形態に例示したものに限るものではなく、例えば図7に示すような配置形態等、他の配置形態であってもよい。また、上記実施形態において、全幅板厚プロファイルの求め方はあくまでも例示であってこれに限るものではない。
また、上記実施形態では、幅方向変位量を把握するために、鋼板センタ位置Ce(s)を用いたが、幅板厚プロファイルの板厚変位から検出した鋼板エッジ位置El(s)、Er(s)をそのまま用いてもよく、センタ位置とエッジ位置の両方を同時に用いてもよい。また、幅方向変位の閾値としてX線視野幅αを用いたが、これに限るものではない。
さらに、上記実施形態では、多チャンネル板厚計の光源が一つの場合について示したが、光源が複数であってもよい。さらにまた、上記実施形態では、多チャンネルの板厚計としてX線板厚計またはγ線板厚計を用いた場合を示したが、これに限らずレーザー板厚計等の他の板厚計を用いることもできる。
以下、本発明の実施例について説明する。ここでは、X線視野幅が4mmであり、全幅同時に板厚測定可能な多チャンネルタイプのX線板厚計を使用し、圧延方向に対して斜めの複数の突起部が図5と同様に配置された縞鋼板の板厚測定を行った。図8は、その縞鋼板の突起部の配置および寸法を示す平面図およびA−A断面図である。図8に示すように、突起部の幅は6mm、長さは26mmである。X線板厚測定の測定単位区画としては、図8に示すA、B、Cに示すものを用い、蛇行影響を受けていないデータを自動的に抽出し、蛇行の影響を排除して縞鋼板全幅の板厚測定を行った。その際の縞鋼板の板厚測定結果を図9に示す。図9に示すように、測定単位区画A、B、Cに対応するように測定値に偏差が生じて複数のピークが発生した。ピーク高さ(偏差)は140μmでありピーク間隔は28.2mmであった。また、縞鋼板の突起部配置仕様において設定された突起部の配置に基づいて、事前に上記(1)式から測定単位区画A、B、Cにおける換算値を算出しておき、板厚測定結果と比較した結果、測定結果の偏差と測定単位区画A、B、Cにおける換算値の偏差が一致した結果となり、測定単位区画A、Bの間隔と板厚プロファイルのピーク間隔も同様に一致した。このことから、縞鋼板の突起部の板厚が設定通りであることが確認された。
1 縞鋼板
2 突起部
10 仕上圧延機群
20 ランナウトテーブル
30 巻取設備
40 板厚測定装置
50 板厚計
51 Cフレーム
52 X線源
53 検出部
54 検出器
60 演算処理部
A,B,C;測定単位区画

Claims (20)

  1. 熱間圧延機で圧延して得られた縞鋼板の板厚をオンラインで測定する縞鋼板の板厚測定方法であって、
    前記熱間圧延機の出側に縞鋼板全幅の板厚を同時測定可能な多チャンネルタイプの板厚計を設置し、前記板厚計で縞鋼板の全幅板厚プロファイルデータを測定し、
    前記縞鋼板の突起部配置仕様から換算した換算板厚プロファイルデータをあらかじめ求めておき、前記全幅板厚プロファイルデータと前記換算板厚プロファイルデータとを比較することにより、前記縞鋼板の板厚の誤差を評価することを特徴とする縞鋼板の板厚測定方法。
  2. 前記換算板厚プロファイルデータは、最小の測定単位区画において、前記縞鋼板の前記突起部配置仕様から求めた板厚の換算値に基づいて求められることを特徴とする請求項1に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
  3. 前記板厚計は、板厚方向に配列された複数の検出器を有し、前記最小の測定単位区画は、その前記縞鋼板の幅方向の長さが前記検出器の視野幅であり、その前記縞鋼板の圧延方向の長さが前記検出器のサンプリング期間中の鋼板移動距離であって、縞鋼板パターンの繰り返し最小単位であることを特徴とする請求項2に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
  4. 前記全幅板厚プロファイルデータのうち鋼板幅方向の変位の影響を受けていないデータのみを抽出して縞鋼板の板厚の誤差を評価することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
  5. 板厚測定の際のサンプリング時間内における縞鋼板の幅方向の変位量を検出し、その変位量があらかじめ設定された閾値よりも小さい場合に、鋼板幅方向の変位の影響を受けていないデータとみなすことを特徴とする請求項4に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
  6. 前記あらかじめ設定された閾値は、前記検出器の視野幅であることを特徴とする請求項5に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
  7. 縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置を元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
  8. 縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置から算出した鋼板幅方向のセンタ位置を元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
  9. 縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置と、エッジ位置から算出した鋼板幅方向のセンタ位置とを元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
  10. 前記板厚計は、X線板厚計またはγ線板厚計であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定方法。
  11. 熱間圧延機で圧延して得られた縞鋼板の板厚をオンラインで測定する縞鋼板の板厚測定装置であって、
    前記熱間圧延機の出側に設置された、縞鋼板全幅の板厚を同時測定可能な多チャンネルタイプの板厚計と、
    前記縞鋼板の突起部配置仕様から換算した換算板厚プロファイルデータをあらかじめ求めておき、前記板厚計で測定した全幅板厚プロファイルデータと前記換算板厚プロファイルデータとを比較することにより、前記縞鋼板の板厚の誤差を評価する演算処理部と
    を有することを特徴とする縞鋼板の板厚測定装置。
  12. 前記演算処理部は、最小の測定単位区画において、前記縞鋼板の前記突起部配置仕様から求めた板厚の換算値に基づいて前記換算板厚プロファイルデータを求めることを特徴とする請求項11に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
  13. 前記板厚計は、板厚方向に配列された複数の検出器を有し、前記最小の測定単位区画は、その前記縞鋼板の幅方向の長さが前記検出器の視野幅であり、その前記縞鋼板の圧延方向の長さが前記検出器のサンプリング期間中の鋼板移動距離であって、縞鋼板パターンの繰り返し最小単位であることを特徴とする請求項12に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
  14. 前記演算処理部は、前記全幅板厚プロファイルデータのうち鋼板幅方向の変位の影響を受けていないデータのみを抽出して縞鋼板の板厚の誤差を評価することを特徴とする請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
  15. 前記演算処理部は、板厚測定の際のサンプリング時間内における縞鋼板の幅方向の変位量を検出し、その変位量があらかじめ設定された閾値よりも小さい場合に、鋼板幅方向の変位の影響を受けていないデータとみなすことを特徴とする請求項14に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
  16. 前記演算処理部において、前記あらかじめ設定された閾値は、前記検出器の視野幅であることを特徴とする請求項15に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
  17. 前記演算処理部は、縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置を元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
  18. 前記演算処理部は、縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置から算出した鋼板幅方向のセンタ位置を元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
  19. 前記演算処理部は、縞鋼板の板厚を測定する測定周期ごとに前記全幅板厚プロファイルデータから検出した鋼板幅方向のエッジ位置と、エッジ位置から算出した鋼板幅方向のセンタ位置とを元に、鋼板幅方向の変位を算出することを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
  20. 前記板厚計は、X線板厚計またはγ線板厚計であることを特徴とする請求項11から請求項19のいずれか1項に記載の縞鋼板の板厚測定装置。
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