JP2016138547A - エジェクタ及びヒートポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタの性能を向上させるための一流体微粒化技術を提供する。【解決手段】エジェクタ(11)は、第1ノズル(40)の先端部に配置された霧化機構(44)を備えている。霧化機構(44)は、複数のオリフィス(51a,51b)と、複数のオリフィス(51a,51b)から噴射された複数の噴流のそれぞれが衝突する衝突板(53)とを含む。衝突板(53)は、噴流が衝突する衝突面として、エジェクタ(11)の出口に向かってそれぞれ延びる第1主面(53p)及び第2主面(53q)を有する。複数のオリフィス(51a,51b)は、衝突板(53)の第1主面(53p)の側に配置された複数の第1オリフィス(51a)と、衝突板(53)の第2主面(53q)の側に配置された複数の第2オリフィス(51b)とを含む。【選択図】図2A

Description

本開示は、一流体微粒化技術を応用したエジェクタ及びそのエジェクタを用いたヒートポンプ装置に関する。
微粒化技術は、液体燃料の燃焼技術などのエネルギー関連技術に加え、噴霧塗装、噴霧乾燥、調湿、農薬散布、消火などの各種産業分野に応用されている。噴霧ノズルに要求される性能は、噴霧ノズルの用途によって様々である。また、噴霧ノズルの微粒化原理については、乱流による微粒化、噴霧を広げて薄膜化させることを含む微粒化、遠心力を用いた微粒化、二流体の相互作用による微粒化など様々な原理が検討されている。しかし、一流体微粒化原理を応用し、大流量、高い微粒化性能、早い噴霧速度、狭い噴霧角度、更には縮流噴霧を同時に実現できるノズルは存在しない。
エジェクタは、真空ポンプ、冷凍サイクル装置などの様々な機器に減圧手段として使用されている。図18に示すように、特許文献1に記載された冷凍サイクル装置300は、圧縮機102、凝縮器103、エジェクタ104、セパレータ105及び蒸発器106を備えている。エジェクタ104は、駆動流としての冷媒液を凝縮器103から受け取り、蒸発器106から供給された冷媒蒸気を吸入及び昇圧させてセパレータ105に向けて吐出する。セパレータ105において冷媒液と冷媒蒸気とが分離される。圧縮機102は、エジェクタ104によって昇圧された冷媒蒸気を吸入する。これにより、圧縮機102の圧縮仕事が低減し、冷凍サイクルのCOP(coefficient of performance)が向上する。
図19に示すように、エジェクタ104は、ノズル140、吸引口141、混合部142及び昇圧部143を有する。ノズル140の出口の近くには、ノズル140の内部と外部とを連通する複数の連通口144が設けられている。冷媒蒸気は、吸引口141からエジェクタ104に吸い込まれる。吸い込まれた冷媒蒸気の一部が連通口144を通じてノズル140の内部に導かれる。
また、エジェクタ104のノズル140は、出口の近くに縮径部を有する。縮径部において冷媒の流速が上がり、圧力が下がる。従って、ノズル140に供給された冷媒(駆動流)は、縮径部において液相から気液二相へと変化する。つまり、図19に示すエジェクタ104は、二相流エジェクタと呼ばれるエジェクタである。
特許第3158656号公報
エジェクタの性能は、駆動流と吸引流との間の運動量の輸送が効率的に行われるかどうかに依存する。本開示は、エジェクタの性能を向上させるための液体の一流体微粒化技術を提供することを目的とする。
すなわち、本開示は、
液相の作動流体が供給される第1ノズルと、
気相の作動流体が吸い込まれる第2ノズルと、
前記第1ノズルの先端部に配置され、前記液相の作動流体を液相状態のまま霧化させる霧化機構と、
前記霧化機構で生成された霧状の作動流体と前記第2ノズルに吸い込まれた前記気相の作動流体とを混合して流体混合物を生成する混合部と、
を備えたエジェクタであって、
前記霧化機構は、複数のオリフィスと、前記複数のオリフィスから噴射された複数の噴流のそれぞれが衝突する衝突板とを含み、
前記衝突板は、前記噴流が衝突する衝突面として、前記エジェクタの出口に向かってそれぞれ延びる第1主面及び第2主面を有し、
前記複数のオリフィスは、前記衝突板の前記第1主面の側に配置された複数の第1オリフィスと、前記衝突板の前記第2主面の側に配置された複数の第2オリフィスとを含む、エジェクタを提供する。
上記の技術によれば、液相の作動流体(駆動流)の運動量が効率的に気相の作動流体(吸引流)に輸送されうる。従って、エジェクタの性能が向上する。
本開示の実施形態1に係るエジェクタの断面図 図1に示すエジェクタの霧化機構の部分拡大断面図 図1に示すエジェクタの霧化機構の平面図 図1に示すエジェクタの混合部のA-A線に沿った断面図 衝突板の片面のみに噴流を衝突させたときに生じる課題を示す図 衝突板の両面に噴流を衝突させたときに得られる効果を示す図 霧化機構の衝突板と混合部の内壁面との位置関係を示す図 霧化機構の衝突板と混合部の内壁面との位置関係を示す別の図 変形例に係る霧化機構の平面図 図6に示す霧化機構によって得られる効果を示す図 別の変形例に係る霧化機構の平面図 さらに別の変形例に係る霧化機構の部分拡大断面図 図9Aに示す霧化機構の平面図 さらに別の変形例に係る霧化機構の部分拡大断面図 さらに別の変形例に係る霧化機構の衝突板と混合部の内壁面との位置関係を示す図 本開示の実施形態2に係るエジェクタの断面図 図11に示すエジェクタの霧化機構の部分拡大断面図 図11に示すエジェクタの霧化機構の平面図 図11に示すエジェクタの混合部のB-B線に沿った断面図 さらに別の変形例に係る霧化機構の平面図 さらに別の変形例に係る霧化機構の平面図 さらに別の変形例に係る霧化機構の平面図 エジェクタを用いたヒートポンプ装置の構成図 従来の冷凍サイクル装置の構成図 図18の冷凍サイクル装置に使用されたエジェクタの断面図
駆動流が気体又は大きいボイド率を有する二相流であり、吸引流が気体である場合、駆動流と吸引流とを混合させるだけで駆動流と吸引流との間で運動量が効率的に輸送されうる。しかし、駆動流が液体であり、吸引流が気体である場合、速度の緩和時間(駆動流の速度と吸引流の速度とが概ね等しくなるまでの時間)が大きいため、駆動流から吸引流への運動量の輸送が進行しにくい。その結果、エジェクタの高効率な駆動を期待できない。
駆動流が液体であり、吸引流が気体である場合、エジェクタの混合室は二相流で満たされる。駆動流から吸引流への運動量の輸送の主要因は、粘性抵抗などに起因する噴霧抗力である。気体で満たされた混合室に液体を噴射すると、分散相が液滴、連続相が気体の気液二相の噴霧流が形成される。分散相と連続相とが相対速度を有する二相流において、運動量の輸送は、液滴の運動方程式に支配される。液滴の運動方程式によれば、液滴と気体との間の接触面積が大きければ大きいほど、運動量の輸送が短時間で進行しうる。すなわち、エジェクタのサイズが限られるという制約のもとで、液滴の合計の表面積が大きければ大きいほど(個々の液滴の直径が小さければ小さいほど)、運動量の輸送が効率的に進行しうる。
一方、噴霧された駆動流(噴霧流)がエジェクタの内壁面に衝突した場合、複数の液滴が合体することによる表面積の減少と運動量が力として消費されることとによって、エジェクタの性能が低下する。また、液滴同士が衝突した場合にも、複数の液滴が合体することによって粒子径が増加する。その結果、液滴の合計の表面積が減少し、エジェクタの性能が低下する。さらに、駆動流を噴射するための機構部で液ダレが発生する場合にも、液滴の合計の表面積が減少し、エジェクタの性能が低下する。
上記の知見に基づき、本発明者らは、エジェクタの内壁面への液滴の衝突、液滴の合体、及び、駆動流を噴射するための機構部における液ダレを抑制するための技術を想到するに至った。
本開示の第1態様は、
液相の作動流体が供給される第1ノズルと、
気相の作動流体が吸い込まれる第2ノズルと、
前記第1ノズルの先端部に配置され、前記液相の作動流体を液相状態のまま霧化させる霧化機構と、
前記霧化機構で生成された霧状の作動流体と前記第2ノズルに吸い込まれた前記気相の作動流体とを混合して流体混合物を生成する混合部と、
を備えたエジェクタであって、
前記霧化機構は、複数のオリフィスと、前記複数のオリフィスから噴射された複数の噴流のそれぞれが衝突する衝突板とを含み、
前記衝突板は、前記噴流が衝突する衝突面として、前記エジェクタの出口に向かってそれぞれ延びる第1主面及び第2主面を有し、
前記複数のオリフィスは、前記衝突板の前記第1主面の側に配置された複数の第1オリフィスと、前記衝突板の前記第2主面の側に配置された複数の第2オリフィスとを含む、エジェクタを提供する。
第1態様によれば、オリフィスから噴射された噴流が衝突板に衝突し、薄い液膜が生成される。液膜は不安定であり、速やかに微粒化されて混合部に供給される。混合部において、霧状の作動流体が気相の作動流体に混合され、流体混合物が生成される。この流体混合物は、微細噴霧流の形態を有する。液相の作動流体を霧化することによって、液相の作動流体と気相の作動流体との間の接触面積が増加する。衝突板に噴流が衝突することによって生成された液膜において、衝突板の表面近傍の流速は遅い。流速の遅い流れ、及び、跳水現象によって減速した流れは、液体の表面張力によって衝突板の先端面に回り込み、液ダレを発生させる。本開示の第1態様によれば、衝突板の第1主面及び第2主面に噴流を衝突させるため、衝突板の先端面で発生しうる液ダレを抑制することができる。従って、第1態様のエジェクタでは、液相の作動流体(駆動流)の運動量が効率的に気相の作動流体(吸引流)に輸送されうる。すなわち、本開示によれば、優れた性能を有するエジェクタを提供できる。
本開示の第2態様は、第1態様に加え、前記エジェクタの中心軸を含む断面において、(a)前記衝突板の前記第1主面の延長線が前記混合部の内壁面に交差している、又は、(b)前記混合部の出口側の開口面において前記エジェクタの前記中心軸から前記混合部の内壁面までの距離がrで表されるとき、前記衝突板の前記第1主面の延長線と前記混合部の前記出口側の開口面との交点が、前記混合部の前記出口側の開口面と前記混合部の前記内壁面との境界からr/4までの範囲にある、エジェクタを提供する。第2態様によれば、噴霧流を混合部の全体に均一に拡散させつつ、混合部の内壁面に噴霧流が衝突することをなるべく回避することができる。その結果、混合部の内壁面に噴霧流が衝突することに起因する運動量の損失及び複数の液滴の合体を抑制することができ、ひいては、エジェクタの効率が向上する。
本開示の第3態様は、第1又は第2態様に加え、前記霧化機構は、複数の前記衝突板を有する、エジェクタを提供する。第3態様によれば、エジェクタの大流量化に対応しやすい。
本開示の第4態様は、第2態様に加え、前記エジェクタの前記中心軸から前記混合部の前記内壁面に向かう方向に沿って、複数の前記衝突板が設けられており、前記混合部の前記内壁面に最も近い位置に配置された前記衝突板において、前記第1主面が前記第2主面よりも前記混合部の前記内壁面の近くに位置し、かつ、前記要件(a)又は(b)を満たす、エジェクタを提供する。このような構成によれば、複数の衝突板が設けられている場合にも第2態様で説明した効果が得られる。
本開示の第5態様は、第1〜第4態様のいずれか1つに加え、前記霧化機構を前記エジェクタの出口側から平面視したとき、前記複数の第1オリフィスが第1の仮想円の上に配置され、前記複数の第2オリフィスが前記第1の仮想円と同心の関係にある第2の仮想円の上に配置されている、エジェクタを提供する。このような配置によれば、液相の作動流体の回り込みによる液ダレが十分に抑制される。
本開示の第6態様は、第1〜第5態様のいずれか1つに加え、前記衝突板の前記第1主面及び前記第2主面は、円錐面又は円柱面である、エジェクタを提供する。このような形状の衝突板によって、混合部に向けて噴霧流を均一に供給することができる。
本開示の第7態様は、第1〜第4態様のいずれか1つに加え、前記エジェクタの前記中心軸から前記混合部の前記内壁面に向かう方向に沿って、複数の前記衝突板が設けられており、前記霧化機構を前記エジェクタの出口側から平面視したとき、前記複数のオリフィスは、互いに同心の関係にある複数の仮想円の上に配置されており、互いに隣り合う前記仮想円のそれぞれの間に前記衝突板が配置されている、エジェクタを提供する。第7態様によれば、エジェクタの大流量化に対応しやすい。
本開示の第8態様は、第7態様に加え、前記衝突板の前記第1主面及び前記第2主面は、前記複数の仮想円と同心の関係にある円錐面又は円柱面である、エジェクタを提供する。このような形状の衝突板によって、混合部に向けて噴霧流を均一に供給することができる。
本開示の第9態様は、第1〜第4態様のいずれか1つに加え、前記霧化機構を前記エジェクタの出口側から平面視したとき、前記複数の第1オリフィスが第1の仮想直線の上に配置され、前記複数の第2オリフィスが前記第1の仮想直線に平行な第2の仮想直線の上に配置されている、エジェクタを提供する。このような配置によれば、液相の作動流体の回り込みによる液ダレが十分に抑制される。
本開示の第10態様は、第1〜第4態様のいずれか1つに加え、前記霧化機構は、複数の前記衝突板を有し、前記霧化機構を前記混合部の出口側から平面視したとき、前記複数のオリフィスは、互いに平行な複数の仮想直線の上に配置されており、互いに隣り合う前記仮想直線のそれぞれの間に前記衝突板が配置されている、エジェクタを提供する。第10態様によれば、エジェクタの大流量化に対応しやすい。
本開示の第11態様は、第1〜第8態様のいずれか1つに加え、前記エジェクタの中心軸に垂直な断面において、前記混合部の前記内壁面が円形を示す、エジェクタを提供する。混合部の断面形状が霧化機構におけるオリフィスの配置と相似関係にある、言い換えれば、混合部の断面形状が噴霧流の拡散形状と相似関係にあることにより、エジェクタの体積効率を向上させることが可能となる。
本開示の第12態様は、第1、第9及び第10態様のいずれか1つに加え、前記エジェクタの中心軸に垂直な断面において、前記混合部の前記内壁面が多角形を示す、エジェクタを提供する。混合部の断面形状が霧化機構におけるオリフィスの配置と相似関係にある、言い換えれば、混合部の断面形状が噴霧流の拡散形状と相似関係にあることにより、エジェクタの体積効率を向上させることが可能となる。
本開示の第13態様は、第1〜第12態様のいずれか1つに加え、前記複数の第1オリフィスと前記複数の第2オリフィスとが前記衝突板に沿って互い違いに配置されている、エジェクタを提供する。第13態様によれば、液ダレの抑制効果をより十分に得ることが可能になる。
本開示の第14態様は、第1〜第13態様のいずれか1つに加え、前記流体混合物を減速することによって静圧を回復させるディフューザ部をさらに備えた、エジェクタを提供する。ディフューザ部において、流体混合物の速度が減らされ、これにより、流体混合物の静圧が回復する。
本開示の第15態様は、
液相の作動流体が供給される第1ノズルと、
気相の作動流体が吸い込まれる第2ノズルと、
前記第1ノズルの先端部に配置され、前記液相の作動流体を液相状態のまま霧化させる霧化機構と、
前記霧化機構で生成された霧状の作動流体と前記第2ノズルに吸い込まれた前記気相の作動流体とを混合して流体混合物を生成する混合部と、
を備えたエジェクタであって、
前記霧化機構は、複数のオリフィスと、前記複数のオリフィスから噴射された複数の噴流のそれぞれが衝突する衝突板とを含み、
前記衝突板は、前記噴流が衝突する衝突面として、前記エジェクタの出口に向かって延びる主面を有し、
前記エジェクタの中心軸を含む断面において、(a)前記衝突板の前記主面の延長線が前記混合部の内壁面に交差している、又は、(b)前記混合部の出口側の開口面において前記エジェクタの前記中心軸から前記混合部の内壁面までの距離がrで表されるとき、前記衝突板の前記主面の延長線と前記混合部の前記出口側の開口面との交点が、前記混合部の前記出口側の開口面と前記混合部の前記内壁面との境界からr/4までの範囲にある、エジェクタを提供する。
第15態様によれば、噴霧流を混合部の全体に均一に拡散させつつ、混合部の内壁面に噴霧流が衝突することをなるべく回避することができる。その結果、混合部の内壁面に噴霧流が衝突することに起因する運動量の損失及び複数の液滴の合体を抑制することができ、ひいては、エジェクタの効率が向上する。
本開示の第16態様は、
冷媒蒸気を圧縮する圧縮機と、
冷媒液が流れる熱交換器と、
前記圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と、前記熱交換器から流出した前記冷媒液とを用いて冷媒混合物を生成する、第1〜第15態様のいずれか1つのエジェクタと、
前記エジェクタから前記冷媒混合物を受け取り、前記冷媒混合物から前記冷媒液を抽出する抽出器と、
前記抽出器から前記熱交換器を経由して前記エジェクタに至る液経路と、
前記冷媒液を貯留し、前記冷媒液を蒸発させることによって前記圧縮機で圧縮されるべき前記冷媒蒸気を生成する蒸発器と、
を備えた、ヒートポンプ装置を提供する。
第16態様によれば、エジェクタに供給された冷媒液を駆動流として利用し、圧縮機からの冷媒蒸気をエジェクタに吸入させる。エジェクタは、冷媒液と冷媒蒸気とを用いて冷媒混合物を生成する。圧縮機が担うべき仕事を減らせるので、圧縮機での圧縮比を大幅に削減しつつ、従来と比較して同等又はそれ以上のヒートポンプ装置の効率を達成できる。また、ヒートポンプ装置を小型化することも可能となる。
本開示の第17態様は、第16態様に加え、前記エジェクタから吐出された前記冷媒混合物の圧力は、前記エジェクタに吸い込まれる前記冷媒蒸気の圧力より高く、前記エジェクタに供給される前記冷媒液の圧力より低い、ヒートポンプ装置を提供する。第17態様によれば、冷媒の圧力を効率的に上げることができる。
本開示の第18態様は、第16又は第17態様に加え、前記冷媒は、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒である、ヒートポンプ装置を提供する。
本開示の第19態様は、第16〜第18態様のいずれか1つに加え、前記冷媒は、主成分として水を含む、ヒートポンプ装置を提供する。主成分が水の冷媒は、環境に対する負荷が小さい。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態1)
図1に示すように、エジェクタ11は、第1ノズル40、第2ノズル41、混合部42、ディフューザ部43及び霧化機構44を有する。ディフューザ部43は省略されていてもよい。第1ノズル40は、エジェクタ11の中心部に配置された筒状の部分である。第1ノズル40には、駆動流としての冷媒液(液相の作動流体)が供給される。第2ノズル41は、第1ノズル40の周りに環状の空間を形成している部分である。第2ノズル41に冷媒蒸気(気相の作動流体)が吸い込まれる。混合部42は、第1ノズル40及び第2ノズル41の両方に連通している筒状の部分である。霧化機構44は、混合部42に面するように第1ノズル40の先端部に配置されている。霧化機構44は、冷媒液を液相状態のまま霧化させる機能を有する。霧化機構44で生成された霧状の冷媒と第2ノズル41に吸い込まれた冷媒蒸気とが混合部42で混合され、冷媒混合物(流体混合物)が生成される。ディフューザ部43は、混合部42に連通している筒状の部分であって、冷媒混合物をエジェクタ11の外部に吐出させる開口部を有する。ディフューザ部43の内径は、上流側から下流側に向かって徐々に拡大している。ディフューザ部43において、冷媒混合物の速度が減らされ、これにより、冷媒混合物の静圧が回復する。ディフューザ部43が省略されている場合には、混合部42にて冷媒混合物の静圧が回復する。第1ノズル40、第2ノズル41、混合部42、ディフューザ部43及び霧化機構44は、共通の中心軸Oを持っている。
図2A及び図2Bに示すように、霧化機構44は、噴射部51及び衝突板53(衝突面形成部)を有する。噴射部51は、第1ノズル40の先端部に取り付けられた部分である。噴射部51には、複数のオリフィス51a及び51b(噴射口)が形成されている。複数のオリフィス51a及び51bは、第1ノズル40と混合部42とを連通するように、噴射部51を貫通している。複数のオリフィス51a及び51bを通じて、冷媒液が第1ノズル40から衝突板53に向けて噴射される。すなわち、噴射部51は、冷媒液の噴流を生成することができる。衝突板53には、複数のオリフィス51a及び51bから噴射された複数の噴流のそれぞれが衝突する。これにより、微細噴霧流が生成される。
衝突板53は、噴射部51から噴射された噴流が衝突する衝突面として、第1主面53p及び第2主面53qを有する。第1主面53p及び第2主面53qは、それぞれ、エジェクタ11の出口に向かって延びている。複数のオリフィス51a及び51bは、複数の第1オリフィス51a及び複数の第2オリフィス51bを含む。複数の第1オリフィス51aは、衝突板53の第1主面53pの側に配置されている。複数の第2オリフィス51bは、衝突板53の第2主面53qの側に配置されている。第1オリフィス51aから噴射された噴流が衝突板53の第1主面53pに衝突する。第2オリフィス51bから噴射された噴流が衝突板53の第2主面53qに衝突する。このように、霧化機構44は、衝突板53の両面に噴流が衝突するように構成されている。「主面」とは、最も広い面積を有する面を意味する。
図4Aに示すように、衝突板47の片面のみに冷媒液の噴流JFを衝突させたとき、衝突板47の表面に噴流の膜jfが形成される。噴流の膜jfは、衝突板47に沿って流れ、衝突板47の先端から飛び出しながら微粒化する。このとき、噴流の膜jfには、速度勾配が形成される。すなわち、噴流の膜jfの速度は、衝突板47に近い位置で遅く、衝突板47から離れた位置で速い。流速の差及び表面張力に起因して、衝突板47の先端面に冷媒液が回り込み、液ダレWDが発生し、滴下する。このような液ダレWDは、エジェクタの性能を低下させる原因の1つである。
図4Bに示すように、衝突板47の両面に冷媒液の噴流JFをそれぞれ衝突させたとき、噴流の膜jfは、衝突板47の両面に形成される。図4Bの例においても、衝突板47の先端面に冷媒液が回り込み、液ダレが発生する。しかし、一方の面で発生した液ダレは、他方の面の噴流の膜jfに巻き込まれて微粒化される。つまり、本実施形態における霧化機構44によれば、液ダレの発生を抑制しつつ、効率的に噴霧流を生成することができる。
図2Aに示すように、本実施形態において、衝突板53は、噴射部51の表面からエジェクタ11の出口に向かって延びている筒状の部分である。第1主面53p及び第2主面53qは、ともに円錐面である。詳細には、第1主面53pは、エジェクタ11の出口に近づくにつれて、中心軸Oから第1主面53pまでの距離が増加するように形成されている。第2主面53qは、エジェクタ11の出口に近づくにつれて、中心軸Oから第2主面53qまでの距離が減少するように形成されている。このような形状の衝突板53によって、混合部42に向けて噴霧流を均一に供給することができる。ただし、衝突板の形状は特に限定されない。
図2Aに示すように、第1オリフィス51aの中心軸は、衝突板53の第1主面53pに対して傾斜しており、衝突板53と交差する。第2オリフィス51bの中心軸は、衝突板53の第2主面53qに対して傾斜しており、衝突板53と交差する。また、第1オリフィス51aの軸及び第2オリフィス51bの軸は、それぞれ、混合部42の内壁面42pに対して傾斜していてもよい。オリフィス51a及び51bの開口形状(断面形状)は特に限定されない。オリフィス51a及び51bの開口形状は、例えば、円形、楕円形又は矩形である。オリフィス51a及び51bの形状、数、配置などを適切に定めることによって、噴霧流における液滴の大きさを均一化することが可能である。
図2Bに示すように、複数の第1オリフィス51aは、衝突板53の第1主面53pに沿って、等角度間隔で配置されている。つまり、複数の第1オリフィス51aが第1の仮想円C1の上に配置されている。同様に、複数の第2オリフィス51bは、衝突板53の第2主面53qに沿って、等角度間隔で配置されている。つまり、複数の第2オリフィス51bは、第1の仮想円C1と同心の関係にある第2の仮想円C2の上に配置されている。中心軸Oの周りの同じ角度位置に第1オリフィス51aと第2オリフィス51bの組が配置されている。円錐面である第1主面53pは、第1の仮想円C1及び第2の仮想円と同心の関係にある。円錐面である第2主面53qも、第1の仮想円C1及び第2の仮想円C2と同心の関係にある。このような配置によれば、冷媒液の回り込みによる液ダレが十分に抑制される。また、複数の第1オリフィス51aが軸対称に配置されており、複数の第2オリフィス51bが軸対称に配置されている。そのため、噴霧流における液滴の径のバラツキが抑制される。なお、第1オリフィス51aの数は、第2オリフィス51bの数に一致していてもよいし、異なっていてもよい。
図3に示すように、エジェクタ11の中心軸Oに垂直な断面において、混合部42の内壁面42pが円形を示す。本実施形態において、衝突面としての第1主面53p及び第2主面53qがそれぞれ円錐面である。従って、噴霧流も混合部42において円錐状に拡散する。混合部42の断面形状が霧化機構44におけるオリフィス51a及び51bの配置と相似関係にある、言い換えれば、混合部42の断面形状が噴霧流の拡散形状と相似関係にあることにより、エジェクタ11の体積効率を向上させることが可能となる。
本実施形態において、混合部42は、断面積(内径)が漸減している部分と一定の断面積(内径)を有する部分とで構成されている。ただし、後述するように、断面積が漸減している部分のみで混合部42が構成されていてもよい。
先に説明したように、エジェクタ11の性能を向上させるためには、霧化機構44で生成された噴霧流が混合部42の内壁面42pになるべく衝突しないことが望ましい。中心軸Oから最も離れた位置にある衝突面(第1主面53p)の傾斜に加えて、衝突面と混合部42の内壁面42pとの位置関係が重要である。本実施形態では、以下に説明する構造が採用されている。
図5Aに示すように、エジェクタ11の中心軸Oを含む断面において、衝突板53の第1主面53pの延長線L1が混合部42の内壁面42pに交差している。延長線L1と内壁面42pとの交点K1は、混合部42の出口側の開口面42qと混合部42の内壁面42pとの境界Kよりもやや上流側に位置している。噴霧流は、衝突板53の先端面に形成される液だまりとの干渉により、延長線L1よりもやや内側(中心軸Oに近い側)に向かって拡散する。従って、図5Aに示す構成によれば、噴霧流を混合部42の全体に均一に拡散させつつ、混合部42の内壁面42pに噴霧流が衝突することをなるべく回避することができる。その結果、混合部42の内壁面42pに噴霧流が衝突することに起因する運動量の損失及び複数の液滴の合体を抑制することができ、ひいては、エジェクタ11の効率が向上する。
あるいは、図5Bに示すように、エジェクタ11の中心軸Oを含む断面において、衝突板53の第1主面53pの延長線L1と混合部42の出口側の開口面42qとの交点K2が、混合部42の出口側の開口面42qと混合部42の内壁面42pとの境界Kからr/4までの範囲にある。ただし、混合部42の出口側の開口面42qにおいて、エジェクタ11の中心軸Oから混合部42の内壁面42pまでの距離がrで表されるものとする。図5Bに示す構成によっても、噴霧流を混合部42の全体に均一に拡散させつつ、混合部42の内壁面42pに噴霧流が衝突することをなるべく回避することができる。
もちろん、エジェクタ11の中心軸Oを含む断面において、衝突板53の第1主面53pの延長線L1は、境界Kに交差していてもよい。また、図5Aに示す要件を満たす延長線L1と混合部42の内壁面42pとのなす角度は、例えば、10度以下である。図5Bに示す要件を満たす延長線L1と混合部42の内壁面42p(詳細には、内壁面42pの延長線)とのなす角度は、例えば、10度以下である。
図6に示すように、変形例に係る霧化機構44Bにおいて、第1オリフィス51a及び第2オリフィス51bは、衝突板53に沿って互い違いに配置されている。言い換えれば、中心軸Oの周りにおいて、第1オリフィス51aと第2オリフィス51bとが交互に配置されている。図7に示すように、第1オリフィス51aから噴射された噴流JF1が第1主面53pに衝突して液膜(噴霧流)が形成される。このとき、衝突板53の先端面において、図4Aを参照して説明した液ダレが発生しやすい。しかし、衝突板53の第2主面53qの側にも液膜が存在するので、本実施形態では、液ダレが抑制されうる(図4B参照)。さらに、液ダレは、液膜の両端近傍の領域48で発生しやすい。しかし、第2オリフィス51bから噴射された噴流JF2が隣り合う噴流JF1と噴流JF1との間に存在すると、衝突板53の先端面において液が幅方向に逃げにくい。そのため、液ダレの抑制効果をより十分に得ることが可能になる。また、第1オリフィス51aと第2オリフィス51bとが交互に配置されていると、動圧の影響及び表面張力によって液膜同士が合流することを抑制できる。
図8に示すように、別の変形例に係る霧化機構44Cにおいて、オリフィス51a及び51bの開口形状は矩形である。すなわち、霧化機構44Cは、スリット状のオリフィス51a及び51bを有する。本変形例においても、中心軸Oの周りにおいて、第1オリフィス51aと第2オリフィス51bとが交互に配置されている。
図9A及び図9Bに示すように、さらに別の変形例に係る霧化機構44Dにおいて、複数(本実施形態では2つ)の衝突板53が設けられている。詳細には、エジェクタ11の中心軸Oから混合部42の内壁面42pに向かう方向に沿って、複数の衝突板53が配置されている。複数のオリフィス51a及び51bは、互いに同心の関係にある複数の仮想円(図示省略)の上に配置されている。互いに隣り合う仮想円のそれぞれの間に衝突板53が配置されている。筒状の衝突板53も仮想円と同心の関係にある。衝突板53の第1主面53p及び第2主面53qは、先に説明したように、円錐面でありうる。本変形例によれば、エジェクタ11の大流量化に対応しやすい。また、小さい断面積を有するオリフィス51a及び51bを採用しやすい。
第1オリフィス51aと第2オリフィス51bは、中心軸Oの周りにおいて、交互に配置されていてもよい。
霧化機構44Dによれば、混合部42の内壁面42pに最も近い位置に配置された衝突板53において、第1主面53pが第2主面53qよりも混合部42の内壁面42pの近くに位置している。そして、混合部42の内壁面42pに最も近い第1主面53pが図5A及び図5Bを参照して説明した要件を満たす。すなわち、その第1主面53pの延長線L1が混合部42の内壁面42pに交差しているか、その第1主面53pの延長線L1と混合部42の出口側の開口面42qとの交点K2が境界Kからr/4までの範囲にある。このような構成によれば、複数の衝突板53が設けられている場合にも図5A及び図5Bを参照して説明した効果が得られる。
また、図9Cに示すように、さらに別の変形例に係る霧化機構44Eにおいては、図9A及び図9Bを参照して説明した霧化機構44Dから第2オリフィス51bが省略されている。つまり、衝突板53の数、第1オリフィス51aの数などを適切に設計すれば、衝突板53の両面に噴流を衝突させることなく、均一な噴霧流を混合部42に供給できる可能性もある。
図10に示すように、さらに別の変形例に係る霧化機構44Fにおいても、複数(本実施形態では2つ)の衝突板53が設けられている。各衝突板53の第1主面53p及び第2主面53qは、円柱面である。つまり、第1主面53p及び第2主面53qは中心軸Oに平行である。混合部42の内壁面42pに最も近い第1主面53pの延長線L1が図5A及び図5Bを参照して説明した要件を満たす。図10に示す例では、延長線L1が境界Kに交差している。このような構成によっても、先に説明した効果を得ることができる。
図10に示す例において、混合部42の断面積は、出口側の開口面42qに向かって漸減している。このような構造も本開示のエジェクタに好適に採用されうる。
(実施形態2)
図11、図12A及び図12Bに示すように、本実施形態に係るエジェクタ61において、霧化機構46は、平面視で矩形の形状を有する。詳細には、霧化機構46は、矩形の噴射部71及び平板状の衝突板73を有する。噴射部71には、複数のオリフィス71a及び71bが形成されている。衝突板73は、噴射部71から噴射された噴流が衝突する衝突面として、第1主面73p及び第2主面73qを有する。第1主面73p及び第2主面73qは、それぞれ、エジェクタ61の出口に向かって延びている。第1主面73p及び第2主面73qは、ともに平坦面である。第1主面73pは、第2主面73qに対して少し傾いている。複数のオリフィス71a及び71bは、複数の第1オリフィス71a及び複数の第2オリフィス71bを含む。複数の第1オリフィス71aは、衝突板73の第1主面73pの側に配置されている。複数の第2オリフィス71bは、衝突板73の第2主面73qの側に配置されている。第1オリフィス71aから噴射された噴流が衝突板73の第1主面73pに衝突する。第2オリフィス71bから噴射された噴流が衝突板73の第2主面73qに衝突する。
図12Bに示すように、複数の第1オリフィス71aは、衝突板73の第1主面73pに沿って、等間隔で配置されている。つまり、霧化機構46をエジェクタ61の出口側から平面視したとき、複数の第1オリフィス71aが第1の仮想直線G1の上に配置されている。同様に、複数の第2オリフィス71bは、衝突板73の第2主面73qに沿って、等間隔で配置されている。つまり、複数の第2オリフィス71bが第1の仮想直線G1に平行な第2の仮想直線G2の上に配置されている。第1主面73pは、第1の仮想直線G1及び第2の仮想直線G2と平行である。第2主面73qも、第1の仮想直線G1及び第2の仮想直線G2と平行である。このような配置によれば、液相の作動流体の回り込みによる液ダレが十分に抑制される。
なお、図11の断面図は、エジェクタ61の中心軸Oを含み、かつ、オリフィス71aの並び方向(及び/又はオリフィス71bの並び方向)に垂直な断面図である。
図13に示すように、エジェクタ61の中心軸Oに垂直な断面において、混合部42の内壁面42pが多角形を示す。詳細には、当該断面において内壁面42pが示す形状は矩形である。本実施形態において、衝突面としての第1主面73p及び第2主面73qがそれぞれ平坦面である。従って、噴霧流は、混合部42において矩形状に拡散する。混合部42の断面形状が霧化機構46のオリフィス71a及び71bの配置と相似関係にある、言い換えれば、混合部42の断面形状が噴霧流の拡散形状と相似関係にあることにより、エジェクタ61の体積効率を向上させることが可能となる。
図14に示すように、変形例に係る霧化機構46Bにおいて、第1オリフィス71a及び第2オリフィス71bは、衝突板73に沿って互い違いに配置されている。第1実施形態において図6及び図7を参照して説明したように、このような構成によれば、液ダレの抑制効果をより十分に得ることが可能になる。
図15に示すように、別の変形例に係る霧化機構46Cにおいて、オリフィス71a及び71bの開口形状は矩形である。すなわち、霧化機構46Cは、スリット状のオリフィス71a及び71bを有する。
図16に示すように、別の変形例に係る霧化機構46Dは、複数(本実施形態では3つ)の衝突板73を有している。複数のオリフィス71a及び71bは、互いに平行な複数の仮想直線(図示省略)の上に配置されている。互いに隣り合う仮想直線のそれぞれの間に衝突板73が配置されている。本変形例によれば、エジェクタ61の大流量化に対応しやすい。また、小さい断面積を有するオリフィス71a及び71bを採用しやすい。
以上に説明したいくつかの実施形態及び変形例の構成は、技術的な矛盾が生じない限り、互いに組み合わせることができる。
(エジェクタを用いたヒートポンプ装置の実施形態)
図17に示すように、本実施形態のヒートポンプ装置200(冷凍サイクル装置)は、第1熱交換ユニット10、第2熱交換ユニット20、圧縮機31及び蒸気経路32を備えている。第1熱交換ユニット10及び第2熱交換ユニット20は、それぞれ、放熱側回路及び吸熱側回路を形成している。第2熱交換ユニット20で生成された冷媒蒸気が圧縮機31及び蒸気経路32を経由して第1熱交換ユニット10に供給される。
ヒートポンプ装置200には、常温(日本工業規格:20℃±15℃/JIS Z8703)での飽和蒸気圧が負圧(絶対圧で大気圧よりも低い圧力)の冷媒が充填されている。そのような冷媒としては、水、アルコール又はエーテルを主成分として含む冷媒が挙げられる。ヒートポンプ装置200の運転時において、ヒートポンプ装置200の内部の圧力は大気圧よりも低い。圧縮機31の入口の圧力は、例えば、0.5〜5kPaAの範囲にある。圧縮機31の出口の圧力は、例えば、5〜15kPaAの範囲にある。冷媒として、凍結防止などの理由から、水を主成分として含み、エチレングリコール、ナイブライン、無機塩類などが質量%に換算して10〜40%混合された冷媒を用いることもできる。「主成分」とは、質量比で最も多く含まれた成分を意味する。
第1熱交換ユニット10は、エジェクタ11、第1抽出器12、第1ポンプ13及び第1熱交換器14を備えている。エジェクタ11、第1抽出器12、第1ポンプ13及び第1熱交換器14が配管15a〜15dによってこの順番で環状に接続されている。
エジェクタ11は、配管15dによって第1熱交換器14に接続され、蒸気経路32によって圧縮機31に接続されている。エジェクタ11には、第1熱交換器14から流出した冷媒液が駆動流として供給され、圧縮機31で圧縮された冷媒蒸気が吸引流として供給される。エジェクタ11は、クオリティ(乾き度)の小さい冷媒混合物を生成し、第1抽出器12に供給する。冷媒混合物は、液相状態又はクオリティの非常に小さい気液二相状態の冷媒である。エジェクタ11から吐出された冷媒混合物の圧力は、例えば、エジェクタ11に吸い込まれる冷媒蒸気の圧力より高く、エジェクタ11に供給される冷媒液の圧力より低い。
第1抽出器12は、エジェクタ11から冷媒混合物を受け取り、冷媒混合物から冷媒液を抽出する。つまり、第1抽出器12は、冷媒液と冷媒蒸気とを分離する気液分離器としての役割を担っている。第1抽出器12からは基本的に冷媒液のみが取り出される。第1抽出器12は、例えば、断熱性を有する耐圧容器によって形成されている。ただし、冷媒液を抽出できる限り、第1抽出器12の構造は特に限定されない。配管15b〜15dは、第1抽出器12から第1熱交換器14を経由してエジェクタ11に至る液経路15を形成している。第1ポンプ13は、第1抽出器12の液出口と第1熱交換器14の入口との間において液経路15に設けられている。第1ポンプ13によって、第1抽出器12に貯留された冷媒液が第1熱交換器14に圧送される。第1ポンプ13の吐出圧力は大気圧よりも低い。第1ポンプ13は、当該第1ポンプ13の吸入口から第1抽出器12の中の冷媒液の液面までの高さを考慮に入れた有効吸込ヘッドが必要吸込ヘッド(required NPSH)よりも大きくなるような位置に配置されている。第1ポンプ13は、第1熱交換器14の出口とエジェクタ11の液入口との間に配置されていてもよい。
第1熱交換器14は、フィンチューブ熱交換器、シェルチューブ熱交換器などの公知の熱交換器によって形成されている。ヒートポンプ装置200が室内の冷房を行う空気調和装置である場合、第1熱交換器14は室外に配置され、室外の空気を冷媒液によって加熱する。
第2熱交換ユニット20は、蒸発器21、ポンプ22(第3ポンプ)及び第2熱交換器23を有する。蒸発器21は、冷媒液を貯留し、冷媒液を蒸発させることによって圧縮機31で圧縮されるべき冷媒蒸気を生成する。蒸発器21、ポンプ22及び第2熱交換器23が配管24a〜24cによって環状に接続されている。蒸発器21は、例えば、断熱性を有する耐圧容器によって形成されている。配管24a〜24cは、蒸発器21に貯留された冷媒液を第2熱交換器23を経由して循環させる循環路24を形成している。ポンプ22は、蒸発器21の液出口と第2熱交換器23の入口との間において循環路24に設けられている。ポンプ22によって、蒸発器21に貯留された冷媒液が第2熱交換器23に圧送される。ポンプ22の吐出圧力は大気圧よりも低い。ポンプ22は、当該ポンプ22の吸入口から蒸発器21の中の冷媒液の液面までの高さが必要吸込ヘッド(required NPSH)よりも大きくなるような位置に配置されている。
第2熱交換器23は、フィンチューブ熱交換器、シェルチューブ熱交換器などの公知の熱交換器によって形成されている。ヒートポンプ装置200が室内の冷房を行う空気調和装置である場合、第2熱交換器23は室内に配置され、室内の空気を冷媒液によって冷却する。
本実施形態において、蒸発器21は、循環路24を循環することによって加熱された冷媒液を内部で直接的に蒸発させる熱交換器である。蒸発器21に貯留された冷媒液は、循環路24を循環する冷媒液に直接接触する。つまり、蒸発器21の中の冷媒液の一部が第2熱交換器23で加熱されて、飽和状態の冷媒液を加熱する熱源として使用される。配管24aの上流端は、蒸発器21の下部に接続されていることが望ましい。配管24cの下流端は、蒸発器21の中間部に接続されていることが望ましい。なお、第2熱交換ユニット20は、蒸発器21に貯留された冷媒液が循環路24を循環する他の冷媒液と混ざらないように構成されていてもよい。例えば、蒸発器21がシェルチューブ熱交換器のような熱交換構造を有している場合、循環路24を循環する熱媒体によって蒸発器21に貯留された冷媒液を加熱し、蒸発させることができる。第2熱交換器23には、蒸発器21に貯留された冷媒液を加熱するための熱媒体が流れる。
蒸気経路32は、上流部分32a及び下流部分32bを有する。蒸気経路32には、圧縮機32が配置されている。蒸気経路32の上流部分32aによって蒸発器21の上部が圧縮機32の吸入口に接続されている。蒸気経路32の下流部分32bによって圧縮機32の吐出口がエジェクタ11の第2ノズル41に接続されている。圧縮機32は、遠心式圧縮機又は容積式圧縮機である。蒸気経路32には、複数の圧縮機が設けられていてもよい。圧縮機32は、上流部分32aを通じて第2熱交換ユニット20の蒸発器21から冷媒蒸気を吸い込み、圧縮する。圧縮された冷媒蒸気は、下流部分32bを通じてエジェクタ11に供給される。
本実施形態によれば、エジェクタ11において冷媒の温度及び圧力が上げられる。圧縮機31が担うべき仕事を減らせるので、圧縮機31での圧縮比を大幅に削減しつつ、従来と比較して同等又はそれ以上のヒートポンプ装置200の効率を達成できる。また、ヒートポンプ装置200を小型化することも可能となる。
ヒートポンプ装置200は、冷房専用の空気調和装置に限定されない。第1熱交換器14が吸熱用熱交換器として機能し、第2熱交換器23が放熱用熱交換器として機能するように、四方弁、三方弁などの流路切替部が設けられていてもよい。このようにすれば、冷房運転と暖房運転とを切り替え可能な空気調和装置が得られる。また、ヒートポンプ装置200は、空気調和装置に限定されず、チラー、蓄熱装置などの他の装置であってもよい。第1熱交換器14の加熱対象及び第2熱交換器23の冷却対象は、空気以外の気体又は液体であってもよい。
また、第1熱交換ユニット10から第2熱交換ユニット20に冷媒を戻すための戻し経路33が設けられていてもよい。戻し経路33には、キャピラリ、膨張弁などの膨張機構34が設けられている。本実施形態では、第1抽出器12に貯留された冷媒を蒸発器21に転送できるように、戻し経路33によって第1抽出器12と蒸発器21とが接続されている。典型的には、第1抽出器12の下部と蒸発器21の下部とが戻し経路33によって接続される。冷媒液は、膨張機構34において減圧されながら、戻し経路33を通って第1抽出器12から蒸発器21に戻される。
なお、戻し経路33は、第1熱交換ユニット10のどの位置から分岐していてもよい。例えば、戻し経路33は、エジェクタ11と第1抽出器12とを接続している配管15aから分岐していてもよいし、第1抽出器12の上部から分岐していてもよい。さらに、第1熱交換ユニット10から第2熱交換ユニット20に冷媒を戻すことは必須ではない。例えば、第1熱交換ユニット10は、余分な冷媒を適宜排出できるように構成されていてもよく、第2熱交換ユニット20は、冷媒を適宜補充できるように構成されていてもよい。
本明細書に開示されたエジェクタ及びヒートポンプ装置は、家庭用エアコン、業務用エアコンなどの空気調和装置に特に有用である。
11,61 エジェクタ
12 第1抽出器
13 第1ポンプ
14 第1熱交換器
15 液経路
15a〜15d 配管
21 蒸発器
22 第2ポンプ
23 第2熱交換器
24 循環路
31 圧縮機
32 蒸気経路
40 第1ノズル
41 第2ノズル
42 混合部
42p 内周面
42q 開口面
43 ディフューザ部
44,44B,44C,44E,44F,46,46B,46C,46D 霧化機構
51,71 噴射部
51a,71a 第1オリフィス
51b,71b 第2オリフィス
53,73 衝突板
53p,73p 第1主面
53q,73q 第2主面
200 ヒートポンプ装置
O 中心軸

Claims (19)

  1. 液相の作動流体が供給される第1ノズルと、
    気相の作動流体が吸い込まれる第2ノズルと、
    前記第1ノズルの先端部に配置され、前記液相の作動流体を液相状態のまま霧化させる霧化機構と、
    前記霧化機構で生成された霧状の作動流体と前記第2ノズルに吸い込まれた前記気相の作動流体とを混合して流体混合物を生成する混合部と、
    を備えたエジェクタであって、
    前記霧化機構は、複数のオリフィスと、前記複数のオリフィスから噴射された複数の噴流のそれぞれが衝突する衝突板とを含み、
    前記衝突板は、前記噴流が衝突する衝突面として、前記エジェクタの出口に向かってそれぞれ延びる第1主面及び第2主面を有し、
    前記複数のオリフィスは、前記衝突板の前記第1主面の側に配置された複数の第1オリフィスと、前記衝突板の前記第2主面の側に配置された複数の第2オリフィスとを含む、エジェクタ。
  2. 前記エジェクタの中心軸を含む断面において、(a)前記衝突板の前記第1主面の延長線が前記混合部の内壁面に交差している、又は、(b)前記混合部の出口側の開口面において前記エジェクタの前記中心軸から前記混合部の内壁面までの距離がrで表されるとき、前記衝突板の前記第1主面の延長線と前記混合部の前記出口側の開口面との交点が、前記混合部の前記出口側の開口面と前記混合部の前記内壁面との境界からr/4までの範囲にある、請求項1に記載のエジェクタ。
  3. 前記霧化機構は、複数の前記衝突板を有する、請求項1又は2に記載のエジェクタ。
  4. 前記エジェクタの前記中心軸から前記混合部の前記内壁面に向かう方向に沿って、複数の前記衝突板が設けられており、
    前記混合部の前記内壁面に最も近い位置に配置された前記衝突板において、前記第1主面が前記第2主面よりも前記混合部の前記内壁面の近くに位置し、かつ、前記要件(a)又は(b)を満たす、請求項2に記載のエジェクタ。
  5. 前記霧化機構を前記エジェクタの出口側から平面視したとき、前記複数の第1オリフィスが第1の仮想円の上に配置され、前記複数の第2オリフィスが前記第1の仮想円と同心の関係にある第2の仮想円の上に配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエジェクタ。
  6. 前記衝突板の前記第1主面及び前記第2主面は、円錐面又は円柱面である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエジェクタ。
  7. 前記エジェクタの前記中心軸から前記混合部の前記内壁面に向かう方向に沿って、複数の前記衝突板が設けられており、
    前記霧化機構を前記エジェクタの出口側から平面視したとき、前記複数のオリフィスは、互いに同心の関係にある複数の仮想円の上に配置されており、
    互いに隣り合う前記仮想円のそれぞれの間に前記衝突板が配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエジェクタ。
  8. 前記衝突板の前記第1主面及び前記第2主面は、前記複数の仮想円と同心の関係にある円錐面又は円柱面である、請求項7に記載のエジェクタ。
  9. 前記霧化機構を前記エジェクタの出口側から平面視したとき、前記複数の第1オリフィスが第1の仮想直線の上に配置され、前記複数の第2オリフィスが前記第1の仮想直線に平行な第2の仮想直線の上に配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエジェクタ。
  10. 前記霧化機構は、複数の前記衝突板を有し、
    前記霧化機構を前記混合部の出口側から平面視したとき、前記複数のオリフィスは、互いに平行な複数の仮想直線の上に配置されており、
    互いに隣り合う前記仮想直線のそれぞれの間に前記衝突板が配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエジェクタ。
  11. 前記エジェクタの中心軸に垂直な断面において、前記混合部の前記内壁面が円形を示す、請求項1〜8のいずれか1項に記載のエジェクタ。
  12. 前記エジェクタの中心軸に垂直な断面において、前記混合部の前記内壁面が多角形を示す、請求項1、9及び10のいずれか1項に記載のエジェクタ。
  13. 前記複数の第1オリフィスと前記複数の第2オリフィスとが前記衝突板に沿って互い違いに配置されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載のエジェクタ。
  14. 前記流体混合物を減速することによって静圧を回復させるディフューザ部をさらに備えた、請求項1〜13のいずれか1項に記載のエジェクタ。
  15. 液相の作動流体が供給される第1ノズルと、
    気相の作動流体が吸い込まれる第2ノズルと、
    前記第1ノズルの先端部に配置され、前記液相の作動流体を液相状態のまま霧化させる霧化機構と、
    前記霧化機構で生成された霧状の作動流体と前記第2ノズルに吸い込まれた前記気相の作動流体とを混合して流体混合物を生成する混合部と、
    を備えたエジェクタであって、
    前記霧化機構は、複数のオリフィスと、前記複数のオリフィスから噴射された複数の噴流のそれぞれが衝突する衝突板とを含み、
    前記衝突板は、前記噴流が衝突する衝突面として、前記エジェクタの出口に向かって延びる主面を有し、
    前記エジェクタの中心軸を含む断面において、(a)前記衝突板の前記主面の延長線が前記混合部の内壁面に交差している、又は、(b)前記混合部の出口側の開口面において前記エジェクタの前記中心軸から前記混合部の内壁面までの距離がrで表されるとき、前記衝突板の前記主面の延長線と前記混合部の前記出口側の開口面との交点が、前記混合部の前記出口側の開口面と前記混合部の前記内壁面との境界からr/4までの範囲にある、エジェクタ。
  16. 冷媒蒸気を圧縮する圧縮機と、
    冷媒液が流れる熱交換器と、
    前記圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と、前記熱交換器から流出した前記冷媒液とを用いて冷媒混合物を生成する、請求項1〜15のいずれか1項に記載のエジェクタと、
    前記エジェクタから前記冷媒混合物を受け取り、前記冷媒混合物から前記冷媒液を抽出する抽出器と、
    前記抽出器から前記熱交換器を経由して前記エジェクタに至る液経路と、
    前記冷媒液を貯留し、前記冷媒液を蒸発させることによって前記圧縮機で圧縮されるべき前記冷媒蒸気を生成する蒸発器と、
    を備えた、ヒートポンプ装置。
  17. 前記エジェクタから吐出された前記冷媒混合物の圧力は、前記エジェクタに吸い込まれる前記冷媒蒸気の圧力より高く、前記エジェクタに供給される前記冷媒液の圧力より低い、請求項16に記載のヒートポンプ装置。
  18. 前記冷媒は、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒である、請求項16又は17に記載のヒートポンプ装置。
  19. 前記冷媒は、主成分として水を含む、請求項16〜18のいずれか1項に記載のヒートポンプ装置。

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