JP2010196919A - エジェクタ方式の減圧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー損失を抑制して混合部での液相流体と気相流体との混合を促進するエジェクタ方式の減圧装置を提供する。
【解決手段】エジェクタ装置4は、ノズル410と、ノズル410の噴出口415から噴出される液冷媒による吸引力によって外部のガス冷媒が吸引される吸引口416と、噴出口415の下流側に設けられる通路であり、噴出口415から噴出される液冷媒と吸引口416から吸引されるガス冷媒とを混合させる通路を構成する混合部42と、混合部42の下流側に設けられる通路であり、流通する冷媒を減速して圧力を上昇させるディフューザ部43と、混合部42を構成する通路横断面の中央部に少なくとも設けられ、混合部42の通路の上流側と下流側とが連通する連通孔423を多数有する多孔部材であるメッシュ部材422と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、流体を減圧する減圧手段であり、高速で噴出する作動流体の巻き込み作用によって流体輸送を行う運動量輸送式ポンプであるエジェクタ方式の減圧装置に関する。
エジェクタ方式の減圧装置においてノズルから噴出された液冷媒は、その液滴の大きさが不均一であり、液滴がもつ慣性力の特性により、混合部の通路の中心軸付近で粒径の大きな液滴が分布し、管壁付近で拡散し易い粒径の小さい液滴が分布する傾向にある。一方、吸引口より吸引されたガス冷媒は、混合部で管壁寄りを流れる傾向にあるため、粒径の小さい液滴とは混合し易いが、粒径の大きな液滴とは十分に混合せず、混合部内で液冷媒とガス冷媒とが均一に混合されない。
そこで、特許文献1に記載の従来のエジェクタ方式の減圧装置は、ノズルの噴出口から噴出される液冷媒と、吸引口より吸引されたガス冷媒とを均一に混合させる混合手段として、混合部内の中心部に配置されたスワラーまたはニードル弁を備えている(例えば、特許文献1参照)。
この減圧装置においてノズルの噴出口より噴出された冷媒の液滴は、スワラーまたはニードル弁に衝突して混合部内の管壁方向へ拡散されて微細化され、吸引口から吸引されたガス冷媒と混合するようになる。この混合部における液冷媒とガス冷媒との混合によってエジェクタの効率向上を図っている。
特開平6−2964号公報
しかしながら、上記従来の減圧装置においては、粒径の大きな液滴は混合部の通路に設けたスワラーまたはニードル弁に衝突して管壁側に拡散するため、液滴の流れ方向が大きく変化する。この方式では、液冷媒の流れを大きく変えることによるエネルギー損失や、流れ方向を変えられた液滴が管壁に衝突することによるエネルギー損失等が大きいという問題がある。また、衝突によって液滴の微細化を図る方式であるため、液滴が混合部内で十分に微細化されないという問題もある。したがって、さらなるエジェクタの効率向上の余地がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、エネルギー損失を抑制し、かつ混合部での液相流体と気相流体との混合を促進するエジェクタ方式の減圧装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲および下記各手段に記載の括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
すなわち、請求項1に記載のエジェクタ方式の減圧装置に係る発明は、流入した流体を減圧膨張するノズル(410)と、ノズルの噴出口(415)から噴出される液相流体による吸引力によって気相流体が吸引される吸引口(416)と、ノズルの噴出口の下流側に設けられる通路であって、ノズルから噴出される液相流体と吸引口から吸引される気相流体とを混合させる通路を構成する混合部(42)と、混合部の下流側に設けられる通路であって、流通する流体を減速して圧力を上昇させるディフューザ部(43)と、混合部を構成する通路横断面の中央部に少なくとも設けられ、混合部の通路の上流側と下流側とを連通する連通孔(423)を複数個有する多孔部材(422)と、を備え、
混合部の通路を流れる液相流体は、多孔部材の連通孔を通過するときに細分化されることを特徴とする。
ノズルから混合部に噴出された液相流体については、通路横断面の中央部寄りを流れる液滴と、混合部の通路壁面寄りを流れる液滴とではその大きさが異なり、前者の方が大きい傾向にある。そこで、この発明によれば、ノズルから混合部に噴出された液相流体を、多孔部材に通すことによって、連通孔を通過するときにその粒径が小さくなり、細分化することができる。そして、細分化された液相流体は吸引口から吸引された気相流体と混合されるので、混合部での液相流体と気相流体が均一に混合して、エジェクタの効率が向上することになる。これによれば、液相流体の流れ方向を大きく変えることによるエネルギー損失を回避できる、また、流れを混合部の通路壁側に向ける方式でないため、衝突によるエネルギー損失も回避できるため、損失が小さく十分なエジェクタの効率向上が図れる。したがって、エネルギー損失を抑制するとともに、混合部での液相流体と気相流体との混合を促進するエジェクタ方式の減圧装置が得られる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、多孔部材は網目状のメッシュ部材で構成されることを特徴とする。この発明によれば、多数の連通孔を有する多孔部材を簡単に作成することができ、部材の構造面、コスト面において有用な多孔部材を提供できる。さらに、多数の連通孔を網目構造によって得られるため、通路軸方向における多孔部材の厚みを薄くすることができ、流体に与える通路抵抗を低減できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、メッシュ部材の網目部分は、混合部を構成する通路横断面の中央部に設けられ、
混合部を形成する管壁面(421)とメッシュ部材の網目部分との間には、網目部分を支持する支持部材(424)が設けられるとともに、流体が流通する通路が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、混合部の管壁面と網目部分との間には支持部材と通路が設けられているため、通路横断面の中央部寄りを流れる液滴の大きい流体は網目部分で細分化され、管壁寄りを流れる液滴の小さい流体は網目部分に邪魔されずに管壁寄りの通路を流れて細分化された液相流体と下流側で混ざるようになる。これにより、通路抵抗を抑えつつ、液相流体の細分化が図れるエジェクタ方式の減圧装置を提供できる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、さらに支持部材は、通路横断面の中央部に設けられる網目部分を延長した網目状部材で構成されることを特徴とする。この発明によれば、通路横断面の中央部の網目部分と支持部材とを連続する網目部分で形成する。これにより、網目部分と支持部分とを結合するための処理(例えば、溶接、ろう付け接合等)、部品点数等を削減することができ、生産性の向上が図れる。
第1実施形態のエジェクタ装置が用いられる蒸気圧縮式冷凍サイクルの一例を示した模式図である。 第1実施形態のエジェクタ装置の構成を示した模式的な断面図である。 第1実施形態のエジェクタ装置に用いられる多孔部材の第1例を示した正面図である。 第1実施形態の多孔部材の第2例を示した正面図である。 第1実施形態の多孔部材の第3例を示した正面図である。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態である第1実施形態について図1から図5を用いて説明する。図1は、エジェクタ方式の減圧装置(エジェクタ装置4)を備えた蒸気圧縮式冷凍サイクルの一例を示している。この蒸気圧縮式冷凍サイクル1は、圧縮機2と、この圧縮機2から吐出された高圧冷媒の熱を放熱する放熱器3と、この放熱器3の下流側の高圧冷媒を減圧膨張させる減圧装置としてのエジェクタ装置4と、空気と液相冷媒とを熱交換させる蒸発器7と、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離器5と、を備えている。本実施形態では、サイクル内を循環する流体として、例えば二酸化炭素(冷媒)を用いており、圧縮機2により吐出される高圧冷媒は臨界圧力以上となる。図1中の矢印は、サイクル内の冷媒の流れを示している。
圧縮機2は、電動モータにより駆動されて、冷媒を吸入、圧縮、および吐出するものであり、吐出冷媒温度または吐出冷媒圧力を所定値となるように可変的に制御することができる。また、圧縮機2は、電磁クラッチおよびベルトを介して車両走行用エンジンにより回転駆動されるもの、例えば、外部からの制御信号により吐出容量を連続的に可変制御できる斜板式可変容量型圧縮機で構成してもよい。
放熱器3は、圧縮機2から吐出された高圧冷媒と図示しない送風機により強制的に送風される車室外空気との間で熱交換を行うことにより、高圧冷媒を冷却する熱交換器である。例えば、放熱器3を給湯機に利用する場合には、放熱器3は水・冷媒熱交換器であり、圧縮機2により吐出された高圧冷媒と給湯水とを熱交換することにより給湯水が加熱され、冷媒が冷却されることになる。
エジェクタ装置4は、放熱器3と接続された冷媒通路8を通って流入した冷媒を減圧膨張させることにより蒸発器7で蒸発させた気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機2の吸入圧力を上昇させる。
気液分離器5は、エジェクタ装置4から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える分離手段である。ガス冷媒が溜まる気液分離器5の気相冷媒部は圧縮機2の吸引側と接続され、液冷媒が溜まる気液分離器5の液相冷媒部は蒸発器7に接続されている。液相冷媒部と蒸発器7の間には固定式の絞り部6が設けられ、気液分離器5から流出した液相冷媒が減圧されてから蒸発器7に流入するようになっている。
次に、エジェクタ方式の減圧装置の一例として、軸方向を水平方向に一致させて設置するエジェクタ装置4を図2〜図5を用いて詳細に説明する。図2はエジェクタ装置4の内部構成を示した模式的な断面図である。図2に示すように、エジェクタ装置4は、大きく分けて、吸引部41、混合部42、ディフューザ部43(昇圧部)を備えている。吸引部41は、流入した冷媒を減圧膨張するノズル410と、ボディ40に形成され、ノズル410の噴出口415から噴出される液冷媒による吸引力によって外部のガス冷媒が吸引される吸引口416と、を備え、エジェクタ装置4のボディ40の一方側に配置される部分である。
混合部42は、ボディ40の軸方向の中央部に配置される部分であり、ノズル410の噴出口415の下流側に設けられる通路であって、ノズル410から噴出される液冷媒と吸引口416から吸引されるガス冷媒とを混合させる通路を構成している。混合部42は、吸引口416の下流側に設けられた流路でもあり、ノズル410からの高速度の冷媒流と吸引口416から吸引された冷媒とが混合され、さらに下流側でディフューザ部43と接続されている。
ディフューザ部43は、ボディ40の他方側に配置される部分であり、通路断面積が徐々に大きくなる形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する機能を有する。また、混合部42とディフューザ部43とを総称して昇圧部と呼ぶこともできる。ディフューザ部43下流側の流出口431は、冷媒流れ方向下流側に配置された気液分離器5の気相冷媒部に冷媒配管を介して接続されている。
吸引部41の吸引口416は、蒸発器7からの低圧冷媒の導入方向をノズル410の軸心に対してずらして配置され、ノズル410の軸心方向に対して略直交する方向に冷媒が流入するようにボディ40に設けられている。低圧冷媒は、ノズル410の噴出口415から噴出された冷媒によって吸引口416に吸引されて、ノズル410の外周面との間に形成された通路417に流入し、ボディ40の内周面に沿うようにノズル410の周辺に導入される。吸引口416からボディ40の内部に流入した冷媒は、ボディ40の内周面に沿って円弧を描くように旋回しながら混合部42の軸心に向けて流下していく。
ノズル410の流入口411には、放熱器3を流出した冷媒を取り入れるための冷媒通路8を形成する高圧側の冷媒配管が接続されている。ボディ40の吸引口416には、蒸発器7を流出した冷媒を取り入れるための冷媒通路9を形成する低圧側の冷媒配管が接続されている。
ノズル410は、流入口411と、通路断面積が流入口411から徐々に狭まっている狭まり通路412と、狭まり通路412の下流端部から一定の通路断面積を形成する小径通路413(以下、喉部413ともいう)と、小径通路413から下流に向けて徐々に通路断面積が大きくなるように形成された拡がり通路414と、ノズル410の最下流端部であって拡がり通路414の出口である噴出口415と、を備えている。冷媒通路8を通って流入口411に流入した高圧冷媒は、ノズル410の軸方向に進んで、狭まり通路412、小径通路413、拡がり通路414を順に流れ、等エントロピー的に減圧膨張される。
このように冷媒は、エジェクタ装置4内において、ノズル410の入口の圧力がノズル410内で急激に減圧膨張され、ノズル410の出口の圧力が最低となる。そして、ノズル410の噴出口415から噴射された液冷媒は、混合部42で吸引口416から吸引されるガス冷媒と混合されることにより、圧力はなだらかに上昇し、さらにディフューザ部43での減速によって上昇するようになる。
ノズル410の喉部413を流出した冷媒は、拡がり通路414を流れるとき、その液滴の大きさが不均一な分布を示す。液滴がもつ慣性力の特性により、混合部42の通路の中心軸付近で粒径の大きな液冷媒X2が存在し、管壁面421寄りには液冷媒X2よりも粒径の小さい液冷媒X1がすでに拡散して存在する。そして、吸引口416より吸引されたガス冷媒は、管壁面421寄りを流れるため、液冷媒X1とは混合するが、液冷媒X2とは混合しにくく、混合部42内で液冷媒とガス冷媒とが均一に混合されず、エジェクタの効率が十分に確保できない。
そこで、本実施形態では、図2および図3に示すように、混合部42を構成する通路に多孔部材の第1例であるメッシュ部材422が設けている。図3は、エジェクタ装置4に用いられる多孔部材の第1例を示した正面図であり、図2のIII−III切断面を矢印方向に見た図である。なお、図3では、見易くするため、ディフューザ部43は図示せず、混合部42のみ図示している。
メッシュ部材422は、混合部42の通路の上流側と下流側とが連通する多数の連通孔423を有する多孔部材の一例であり、通過する液冷媒の粒径を細かくする液相流体細分化手段である。メッシュ部材422は、混合部42の通路横断面の中央部に少なくとも設けられ、多数の連通孔423を液冷媒が通過するときに、通過前の粒径よりも小さい粒径に細分化し、下流側でガス冷媒と混合され易い状態に変化させる機能を有する。
メッシュ部材422の網目部分は、混合部42の通路横断面の中央部に設けられている。混合部42を形成する管壁面421と網目部分との間には、網目部分を支持する3個の支持部材424が設けられるとともに、ガス冷媒等が抵抗なく流通する通路が形成される。網目部分は、管壁面421に固定される支持部材424によって支持されているため、混合部42の通路において所定の位置に保持されている。このため、円形の網目部分および支持部材424と管壁面421との間に3つの隙間が形成されており、この3つの隙間にはすでに拡散している、管壁面421寄りを流れる比較的粒径の小さい液冷媒X1およびガス冷媒が通過する。そして、液冷媒X1およびガス冷媒は、メッシュ部材422よりも下流側の混合部42で、網目部分のメッシュサイズに対応した大きさに細分化された液冷媒X3と混合し、液冷媒とガス冷媒とが均一に混合されるようになる。
また、網目部分が金属で形成されている場合には、支持部材424も同じ金属で形成されており、両者の接合部および管壁面421と支持部材424との接合部は、ろう付け接合、溶接(TIG溶接、アーク溶接、スポット溶接等)、かしめ等により固定される。メッシュ部材422の網目部分は、線材を網目状に織り込んで形成されるため、多数の連通孔423を形成することができ、通路にまたがっている面積に対して開口率を大きくとることができる。また、1つの連通孔423の大きさを広範囲に設定することが可能なため、細分化したい液滴の寸法が得られるように網目部分のメッシュサイズを設定することが容易である。また、網目部分は、例えば、SUS304,SUS316,SUS310等のステンレス鋼材で形成され、300メッシュから400メッシュの範囲の目開きを有するメッシュ構造を採用することができる。
また、多孔部材は、図4に示す第2例のような形態であってもよい。図4に示すように、第2例の多孔部材は、4個の支持部材424が網目部分の周囲に放射状に延設される構成である。また、支持部材424は5個以上であってもよい。支持部材424の数量を大きくすれば、網目部分をより安定して支持することができ、また、1個当たりの支持部材424の表面積を小さくすることができ、網目部分周囲の冷媒が偏った流れとなることを回避できる。
多孔部材の第3例について図5を参照しながら説明する。図5は、多孔部材の第3例であるメッシュ部材422Aを示した正面図である。図5に示すように、通路断面中央部の網目部分を支持する支持部材は、網目部分をそのまま延長した網目状部材で構成されている。つまり、混合部42の通路断面の中央部に設けられた網目部分が三角形状であり、この三角形状の網目部分の頂点部分が管壁面421まで放射状に延設されて支持部材を構成している。この支持部材は網目状部材で構成されているため、この支持部分においても通過する冷媒は小さい液滴に細分化されうる。三角形状のメッシュ部分と管壁面421との間に3つの隙間が形成される。前述の第1例と同様に、第3例の3つの隙間には管壁面421寄りを流れる比較的粒径の小さい液冷媒X1およびガス冷媒が通過する。そして、液冷媒X1およびガス冷媒は、メッシュ部材422Aよりも下流側の混合部42で、網目部分のメッシュサイズに対応した大きさに細分化された液冷媒X3と混合し、液冷媒とガス冷媒とが均一に混合されるようになる。
次に、上記構成における蒸気圧縮式冷凍サイクル1の作動について説明する。図示しない制御装置が、圧縮機2の電磁クラッチに通電すると、電磁クラッチが接続状態となり、例えば車両走行用エンジンから回転駆動力が圧縮機2に伝達される。圧縮機2が起動すると、気液分離器5の気相冷媒部から気相冷媒が圧縮機2に吸入され、圧縮された冷媒が放熱器3に向けて吐出される。圧縮機2から吐出された高圧冷媒は放熱器3に流入し、ここで室外空気と熱交換して放熱して冷却される。冷却された冷媒は、ノズル410の流入口411からエジェクタ装置4内に流入する。
エジェクタ装置4に流入した冷媒は、ノズル410で等エントロピー的に減圧されて膨張する。したがって、ノズル410で冷媒の圧力エネルギーが速度エネルギーに変換され、このノズル410の噴出口415から液冷媒は高速度となって噴出する。このとき、高速度で噴出する冷媒流の冷媒吸引作用により、蒸発器7からガス冷媒(低圧冷媒)を吸引口416に吸引する。
ノズル410から噴出した液冷媒は、混合部42でメッシュ部材422(多孔部材)を通過して細分化された後、メッシュ部材422の下流側で吸引口416に吸引されたガス冷媒と均一に混合されてからディフューザ部43に流入する。ディフューザ部43では通路面積の拡大により、冷媒の速度(膨張)エネルギーが圧力エネルギーに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。
そして、ディフューザ部43の流出口431から流出した冷媒は、気液分離器5内に流入する。気液分離器5内で分離された気相冷媒は、圧縮機2に吸入されて再圧縮される。一方、気液分離器5で分離された液相冷媒は、絞り部6で減圧された後、蒸発器7に流入し、室内空気と熱交換して蒸発し、室内空気を冷却する。
本実施形態のエジェクタ装置4がもたらす作用効果について述べる。エジェクタ装置4は、ノズル410と、ノズル410の噴出口415から噴出される液冷媒による吸引力によって外部のガス冷媒が吸引される吸引口416と、噴出口415の下流側に設けられる通路であって噴出口415から噴出される液冷媒と吸引口416から吸引されるガス冷媒とを混合させる通路を構成する混合部42と、混合部42の下流側に設けられる通路であって流通する冷媒を減速して圧力を上昇させるディフューザ部43と、混合部42を構成する通路横断面の中央部に少なくとも設けられ、混合部42の通路の上流側と下流側とが連通する連通孔423を多数有する多孔部材であるメッシュ部材422と、を備える。
この構成によれば、混合部42を流れる液冷媒のうち粒径の大きい液滴がその慣性力の大きさのため通路横断面の中央部寄りを流れ易いことを利用し、この液滴を多孔部材の連通孔に通すことにより、小さく細分化させてより粒径の小さい液滴にすることができる。多孔部材によって細分化された液滴は、拡散し易く管壁面421付近を流れる粒径の小さい液滴および吸引口416から吸引されたガス冷媒と下流側で混ざり合うため、気相冷媒と液相冷媒との均一な混合状態が実現でき、エジェクタの効率の向上が得られる。さらに、粒径の大きい液滴はその流れ方向を大きく変えることなく、また管壁面421に積極的に衝突させる方式でもなく細分化されるため、エネルギーの損失が小さく、混合部42の冷媒の均一な混合状態を実現できる。
また、液相流体細分化手段である多孔部材は、網目状のメッシュ部材422で構成されている。これによれば、多孔部材に多数の連通孔を有する構造を簡単に作成することができ、広範囲の開口率を設定することも可能となる。また、メッシュを構成する線材の線径や目開きを調整することにより、要求能力や使用状況に応じた適切な液相流体細分化手段を提供することができる。また、網目構造であるため、通路軸方向における多孔部材の厚みを薄くでき、冷媒に与える抵抗を低減することができる。
また、メッシュ部材422の網目部分は、混合部42を構成する通路横断面の中央部に設けられており、混合部42の管壁面421とメッシュ部材422の網目部分との間には、網目部分を支持する支持部材424が設けられるとともに、冷媒が流通する通路が形成されている。
これによれば、網目部分の半径方向外方の周辺には支持部材424と冷媒通路が設けられているため、液滴の大きい液冷媒は網目部分で細分化され、管壁面421寄りを流れる液滴の小さい液冷媒およびガス冷媒は網目部分が抵抗とならず管壁面421寄りの冷媒通路をスムーズに流れ、細分化された液冷媒と下流側で混ざり合うようになる。換言すれば、混合部42の通路断面の全体に亘って網目部分がある構造と比べて、冷媒の流動損失を低減することができる。このため、冷媒に与える抵抗を低減でき、エネルギー損失を抑えたエジェクタ装置4を提供できる。
また、支持部材424Aは、通路横断面の中央部に設けられる網目部分を延長した網目状部材で構成される。これによれば、支持部材424Aと通路横断面の中央部の網目部分とが連続する一体のメッシュ構造となる。このため、網目部分と支持部分とを結合するための溶接やろう付け接合等が不要となり、部品点数の削減が図れ、液相流体細分化手段を有するエジャクタ装置4の生産性向上が図れる。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態では、多孔部材としてメッシュ部材を採用しているが、この形態に限定されるものではない。多孔部材は、混合部の通路を流れる冷媒が通過しうる複数個の連通孔を備える部材であればよく、例えば、多数の連通孔が形成されたパンチングメタル部材、上流側端面から下流側端面にかけて貫通する多数の連通孔を備えた多孔質体等であってもよい。
上記実施形態におけるエジェクタ装置4は、車両用空調装置や、給湯機用または室内空調用のヒートポンプサイクルに適用することができる。また、エジェクタ装置4の固定場所は、車両のような移動体でもよいし、定位置に置かれた固定物体であってもよい。
また、上記実施形態においては、冷媒の種類を二酸化炭素としているが、フロン系冷媒、HC系冷媒、二酸化炭素などの蒸気圧縮式の超臨界サイクルおよび亜臨界サイクルのいずれにも適用することができる。
また、上記実施形態におけるエジェクタ装置4は、ノズル410の通路開度を調節する機能を有する弁棒を備える構成であってもよい。この場合には、エジェクタ装置4は、弁棒を軸方向に変位させる駆動力を提供するマグネットロータと、励磁コイルを有してステッピングモータで構成され、マグネットロータに回転力を提供するアクチュエータと、を備える。
42…混合部
43…ディフューザ部
410…ノズル
415…噴出口
416…吸引口
421…管壁面
422,422A…メッシュ部材(多孔部材)
423…連通孔
424,424A…支持部材

Claims (4)

  1. 流入した流体を減圧膨張するノズル(410)と、
    前記ノズルの噴出口(415)から噴出される液相流体による吸引力によって外部の気相流体が吸引される吸引口(416)と、
    前記ノズルの前記噴出口の下流側に設けられる通路であって、前記ノズルから噴出される前記液相流体と前記吸引口から吸引される前記気相流体とを混合させる通路を構成する混合部(42)と、
    前記混合部の下流側に設けられる通路であって、流通する流体を減速して圧力を上昇させるディフューザ部(43)と、
    前記混合部を構成する通路横断面の中央部に少なくとも設けられ、前記混合部の前記通路の上流側と下流側とを連通する連通孔(423)を複数個有する多孔部材(422)と、
    を備え、
    前記混合部の前記通路を流れる液相流体は、前記多孔部材の前記連通孔を通過するときに細分化されることを特徴とするエジェクタ方式の減圧装置。
  2. 前記多孔部材は網目部分を有するメッシュ部材で構成されることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ方式の減圧装置。
  3. 前記メッシュ部材の網目部分は、前記混合部を構成する通路横断面の中央部に設けられ、
    前記混合部を形成する管壁面(421)と前記網目部分との間には、前記網目部分を支持する支持部材(424)が設けられるとともに、前記流体が流通する通路が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のエジェクタ方式の減圧装置。
  4. さらに前記支持部材は、前記通路横断面の中央部に設けられる前記網目部分を延長した網目状部材で構成されることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタ方式の減圧装置。
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