JP2016136248A - 感光性組成物及びプリント配線板 - Google Patents

感光性組成物及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性を高めて変色を抑え、かつ耐光性を高めることができる感光性組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係る感光性組成物は、カルボキシル基を有する重合性重合体と、光重合開始剤と、25℃で液状ではないエポキシ化合物と、酸化チタンと、酸化チタンとは異なる無機フィラーとを含み、前記25℃で液状ではないエポキシ化合物として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、又はトリアジン骨格を有するエポキシ化合物を含有し、前記酸化チタンの含有量が5重量%以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上にソルダーレジスト膜を形成したり、発光ダイオードチップなどの光半導体素子が搭載される基板上に、光を反射するレジスト膜を形成したりするために好適に用いられる感光性組成物に関する。また、本発明は、上記感光性組成物を用いたプリント配線板に関する。
従来、配線が上面に設けられた基板上に、パターン状のソルダーレジスト膜であるソルダーレジストパターンが形成されたプリント配線板が多く用いられている。
また、様々な電子機器用途において、プリント配線板の上面に光半導体素子(例えば、発光ダイオード(LED))が搭載されている。光半導体素子から発せられた光の内、上記プリント配線板の上面側に到達した光も利用するために、プリント配線板の上面に白色ソルダーレジスト膜が形成されていることがある。この場合には、光半導体素子の表面からプリント配線板とは反対側に直接照射される光だけでなく、プリント配線板の上面側に到達し、白色ソルダーレジスト膜により反射された反射光も利用できる。従って、光半導体素子から生じた光の利用効率を高めることができる。
上記白色ソルダーレジスト膜を形成するための材料の一例として、下記の特許文献1には、(A)カルボキシル基含有樹脂、(B)光重合開始剤、(C)エポキシ樹脂、及び、(D)(メタ)アクリルモノマーを含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物が開示されている。この感光性樹脂組成物は、(B)光重合開始剤として、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含有し、かつ、(C)エポキシ樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂を含有する。
特許第5507023号公報
光半導体素子が搭載されたプリント配線板を得る場合に、レジスト膜は、光半導体素子の実装工程などで、高温下に晒される。従来の組成物では、高温下に晒されたレジスト膜が変色したり、反射率が低下したりすることがある。
また、光半導体素子が搭載されたプリント配線板では、レジスト膜は、光半導体素子から発せられた光が照射される。特許文献1に記載の組成物では、光が照射されたときに光を充分に反射しない。また、特許文献1に記載の組成物は、光反射用途は積極的には想定されていない。
また、レジスト膜を形成するための従来の組成物では、光が照射されたときに変色することがある。
このように、レジスト膜を形成するための従来の組成物では、高い耐熱性と、高い耐光性との双方を両立することが困難である。
本発明の目的は、耐熱性を高めて変色を抑え、かつ耐光性を高めることができる感光性組成物を提供することである。また、本発明の目的は、上記感光性組成物を用いたプリント配線板を提供することである。
本発明によって好ましくは解決しようとする課題に関して、本発明の限定的な目的は、耐熱性及び耐光性を高めるとともに、長期間高温高湿条件下に晒されても、反射率の低下を抑制することができる感光性組成物及び該感光性組成物を用いたプリント配線板を提供することである。
本発明の広い局面によれば、カルボキシル基を有する重合性重合体と、光重合開始剤と、25℃で液状ではないエポキシ化合物と、酸化チタンと、酸化チタンとは異なる無機フィラーとを含み、前記25℃で液状ではないエポキシ化合物として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、又はトリアジン骨格を有するエポキシ化合物を含有し、前記酸化チタンの含有量が5重量%以上である、感光性組成物が提供される。
本発明に係る感光性組成物のある特定の局面では、前記酸化チタン100重量部に対して、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、及びトリアジン骨格を有するエポキシ化合物の合計の含有量が1重量部以上、50重量部以下である。
本発明に係る感光性組成物のある特定の局面では、前記感光性組成物は、前記酸化チタンとして、ルチル型酸化チタンを含有する。
本発明に係る感光性組成物のある特定の局面では、前記感光性組成物は、前記無機フィラーとして、タルク又はシリカを含有する。
本発明に係る感光性組成物は、ソルダーレジスト膜を形成するために好適に用いられる。
本発明の広い局面によれば、回路を表面に有するプリント配線板本体と、前記プリント配線板本体の前記回路が設けられた表面上に配置されたソルダーレジスト膜とを備え、前記ソルダーレジスト膜が上述した感光性組成物の硬化物膜である、プリント配線板が提供される。
本発明に係るプリント配線板のある特定の局面では、前記プリント配線板は、前記プリント配線板本体の前記回路が設けられた表面の上方に配置された光半導体素子を備える。
本発明に係る感光性組成物は、カルボキシル基を有する重合性重合体と、光重合開始剤と、25℃で液状ではないエポキシ化合物と、酸化チタンと、酸化チタンとは異なる無機フィラーとを含み、上記25℃で液状ではないエポキシ化合物として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、又はトリアジン骨格を有するエポキシ化合物を含有し、上記酸化チタンの含有量が5重量%以上であるので、耐熱性を高めて変色を抑え、かつ耐光性を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る感光性組成物を用いたレジスト膜を有するLEDデバイスの一例を模式的に示す部分切欠正面断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(感光性組成物)
本発明に係る感光性組成物は、カルボキシル基を有する重合性重合体(A)と、光重合開始剤(B)と、25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)と、酸化チタン(D)と、酸化チタンとは異なる無機フィラー(E)とを含む。本発明に係る感光性組成物では、25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、又はトリアジン骨格を有するエポキシ化合物を含有する。本発明では、酸化チタン(D)とともに、特定のエポキシ化合物が用いられている。本発明に係る感光性組成物では、酸化チタンの含有量が5重量%以上である。
本発明では、上述した構成が備えられているので、耐熱性を高めて変色を抑え、かつ耐光性を高めることができる。例えば、光半導体素子が搭載されたプリント配線板を得る場合に、レジスト膜は、光半導体素子の実装工程などで、高温下に晒される。本発明に係る感光性組成物の使用により、高温下に晒されたレジスト膜等の硬化物膜が変色するのを抑制することができる。すなわち、本発明では、耐熱性を高めることができ、具体的には耐熱変色防止性を高めることができ、より具体的には耐熱黄変防止性を高めることができる。
さらに、本発明では、上述した構成が備えられているので、本発明によって好ましくは解決される課題に関して、硬化物膜が高温下に晒されても、反射率の低下を抑制することができる。
また、光半導体素子が搭載されたプリント配線板では、レジスト膜は、光半導体素子から発せられた光が照射される。本発明に係る感光性組成物の使用により、レジスト膜等の硬化物膜による光の反射率を高めることができる。しかも、本発明に係る感光性組成物の使用により、レジスト膜等の硬化物膜の耐光性が高くなるので、光が長期間照射されても、高い光の反射率を維持することができる。
さらに、本発明では、上述した構成が備えられているので、レジスト膜等の硬化物膜の表面のべたつきを抑えることができる。
以下、本発明に係る感光性組成物に含まれている各成分の詳細を説明する。
(重合性重合体(A))
上記重合性重合体(A)はカルボキシル基を有する。カルボキシル基を有する重合性重合体(A)は重合性を有し、重合可能である。上記重合性重合体(A)がカルボキシル基を有することで、感光性組成物の現像性が良好になる。上記重合性重合体(A)としては、例えば、カルボキシル基を有するアクリル樹脂、カルボキシル基を有するエポキシ樹脂及びカルボキシル基を有するオレフィン樹脂が挙げられる。なお、「樹脂」は、固形樹脂に限定されず、液状樹脂及びオリゴマーも含む。
上記重合性重合体(A)は、下記のカルボキシル基含有樹脂(a)〜(e)であることが好ましい。
(a)不飽和カルボン酸と重合性不飽和二重結合を有する化合物との共重合によって得られるカルボキシル基含有樹脂
(b)カルボキシル基含有(メタ)アクリル共重合樹脂(b1)と、1分子中にオキシラン環及びエチレン性重合性不飽和二重結合を有する化合物(b2)との反応により得られるカルボキシル基含有樹脂
(c)1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基及び重合性不飽和二重結合を有する化合物と、重合性不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に、不飽和モノカルボン酸を反応させた後、生成した反応物の第2級の水酸基に飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂
(d)水酸基含有ポリマーに、飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させた後、生成したカルボキシル基を有するポリマーに、1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基及び重合性不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られる水酸基及びカルボキシル基含有樹脂
(e)芳香環を有するエポキシ化合物と飽和多塩基酸無水物又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる樹脂、又は芳香環を有するエポキシ化合物と不飽和二重結合を少なくとも1つ有するカルボキシル基含有化合物とを反応させた後、飽和多塩基酸無水物又は不飽和多塩基酸無水物をさらに反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂
上記感光性組成物100重量%中、上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)の含有量は、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以上、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、感光性組成物の硬化性が良好になる。
(光重合開始剤(B))
上記感光性組成物は、光重合開始剤(B)を含むので、光の照射により感光性組成物を硬化させることができる。光重合開始剤(B)は特に限定されない。光重合開始剤(B)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光重合開始剤(B)としては、例えば、アシルフォスフィンオキサイド、ハロメチル化トリアジン、ハロメチル化オキサジアゾール、イミダゾール、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、アントラキノン、ベンズアンスロン、ベンゾフェノン、アセトフェノン、チオキサントン、安息香酸エステル、アクリジン、フェナジン、チタノセン、α−アミノアルキルフェノン、オキシム、及びこれらの誘導体が挙げられる。上記光重合開始剤(B)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
硬化物膜の耐熱性及び耐光性をより一層高くし、硬化物膜の表面のべたつきをより一層抑制する観点からは、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤が好ましい。
上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)100重量部に対して、上記光重合開始剤(B)の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上、好ましくは30重量部以下、より好ましくは15重量部以下である。上記光重合開始剤(B)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、感光性組成物の感光性が効果的に高くなる。
(25℃で液状ではないエポキシ化合物(C))
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールS型エポキシ化合物、ジグリシジルフタレート化合物、トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ化合物、ビキシレノール型エポキシ化合物、ビフェノール型エポキシ化合物、テトラグリシジルキシレノイルエタン化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型化合物、臭素化ビスフェノールA型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、キレート型エポキシ化合物、グリオキザール型エポキシ化合物、アミノ基含有エポキシ化合物、ゴム変性エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンフェノリック型エポキシ化合物、シリコーン変性エポキシ化合物及びε−カプロラクトン変性エポキシ化合物が挙げられる。
本発明では、25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)を用い、しかも25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、又はトリアジン骨格を有するエポキシ化合物を用いる。この特定のエポキシ化合物を用いることで、耐熱性及び耐光性を高めることができ、表面のべたつきを抑えることができる。
25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)は、上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)が有するカルボキシル基と反応して、感光性組成物を硬化させるように作用する。25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記感光性組成物は、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、及びトリアジン骨格を有するエポキシ化合物の中の1種又は2種以上を含む。上記感光性組成物は、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物を含有していてもよく、ビフェニル型エポキシ化合物を含有していてもよく、トリアジン骨格を有するエポキシ化合物を含有していてもよい。上記感光性組成物は、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物を含有していてもよい。上記感光性組成物は、ビフェニル型エポキシ化合物、又はトリアジン骨格を有するエポキシ化合物を含有していてもよい。
上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)100重量部に対して、上記25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上、好ましくは50重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。上記25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の耐熱性、耐光性及び電気絶縁性がより一層高くなり、表面のべたつきがより一層抑えられる。
上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)100重量部に対して、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、及びトリアジン骨格を有するエポキシ化合物の合計の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上、好ましくは50重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、及びトリアジン骨格を有するエポキシ化合物の合計の含有の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の耐熱性、耐光性及び電気絶縁性がより一層高くなり、表面のべたつきがより一層抑えられる。
また、上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)100重量部に対して、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上、好ましくは50重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)100重量部に対して、ビフェニル型エポキシ化合物、及びトリアジン骨格を有するエポキシ化合物の合計の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上、好ましくは50重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。
(酸化チタン(D))
上記感光性組成物は、酸化チタン(D)を含むので、反射率が高いレジスト膜などの硬化物膜を形成できる。また、酸化チタン(D)を用いることによって、酸化チタン(D)以外の他の無機フィラーのみを用いた場合と比較して、反射率が高いレジスト膜などの硬化物膜を形成できる。上記感光性組成物に含まれている酸化チタン(D)は特に限定されない。酸化チタン(D)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記酸化チタン(D)は、ルチル型酸化チタン又はアナターゼ型酸化チタンであることが好ましい。ルチル型酸化チタンの使用により、耐熱黄変性により一層優れた硬化物膜が得られる。上記アナターゼ型酸化チタンは、ルチル型酸化チタンよりも、硬度が低い。このため、アナターゼ型酸化チタンの使用により、硬化物膜の加工性が高くなる。
上記酸化チタン(D)は、ケイ素酸化物又はシリコーン化合物により表面処理されたルチル型酸化チタンを含むことが好ましい。上記酸化チタン(D)100重量%中、上記ケイ素酸化物又はシリコーン化合物により表面処理されたルチル型酸化チタンの含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、好ましくは100重量%(全量)以下である。上記ケイ素酸化物又はシリコーン化合物により表面処理されたルチル型酸化チタンの使用により、硬化物膜の耐熱黄変性がより一層高くなる。
ケイ素酸化物又はシリコーン化合物により表面処理されたルチル型酸化チタンとしては、例えば、ルチル塩素法酸化チタンである石原産業社製の品番:CR−90や、ルチル硫酸法酸化チタンである石原産業社製の品番:R−550等が挙げられる。
光の反射率を高めるために、上記感光性組成物100重量%中、酸化チタン(D)の含有量は5重量%以上である。本発明では、酸化チタン(D)の含有量は5重量%以上であっても、上記の組成を採用することで、硬化物膜の耐熱性及び耐光性が高くなり、硬化物膜の表面のべたつきが抑えられる。
上記感光性組成物100重量%中、酸化チタン(D)の含有量、及びルチル型酸化チタンの含有量はそれぞれ、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、好ましくは80重量%以下、より好ましくは75重量%以下、更に好ましくは70重量%以下である。酸化チタン(D)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜が高温に晒されたときに、より一層変色し難くなる。さらに、塗工に適した粘度を有する感光性組成物を容易に調製できる。
上記酸化チタン(D)100重量部に対して、25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)の含有量は、好ましくは1重量部以上、より好ましくは5重量部以上、好ましくは50重量部以下、より好ましくは30重量部以下、更に好ましくは15重量部以下である。上記酸化チタン(D)100重量部に対して、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、及びトリアジン骨格を有するエポキシ化合物の合計の含有量は好ましくは1重量部以上、より好ましくは5重量部以上、好ましくは50重量部以下、より好ましくは30重量部以下、更に好ましくは15重量部以下である。25℃で液状ではないエポキシ化合物(C)の含有量及びビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、及びトリアジン骨格を有するエポキシ化合物の合計の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の耐熱性及び耐光性がより一層高くなり、硬化物膜の表面のべたつきがより一層抑えられる。
(酸化チタンとは異なる無機フィラー(E))
上記無機フィラー(E)は、酸化チタンとは異なる無機フィラーである。上記無機フィラー(E)は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記無機フィラー(E)の具体例としては、シリカ、アルミナ、マイカ、ベリリア、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、ホウ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、焼成クレー等のクレー、タルク、炭化ケイ素、架橋アクリルの樹脂粒子及びシリコーン粒子等が挙げられる。上記無機フィラー(E)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
硬化物膜の耐熱性及び耐光性をより一層高くし、硬化物膜の表面のべたつきをより一層抑制する観点からは、上記感光性組成物は、タルク又はシリカを含むことが好ましく、シリカを含むことがより好ましい。上記感光性組成物は、タルクを含んでいてもよい。
上記感光性組成物100重量%中、上記無機フィラー(E)の含有量、及びタルクとシリカとの合計の含有量はそれぞれ、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上、更に好ましくは3重量%以上、好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。上記無機フィラー(E)の含有量、及びタルクとシリカとの合計の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の耐熱性及び耐光性がより一層高くなり、表面のべたつきがより一層抑えられる。
上記感光性組成物100重量%中、上記酸化チタン(D)と上記無機フィラー(E)のとの合計の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、更に好ましくは20重量%以上、好ましくは80重量%以下、より好ましくは60重量%以下、更に好ましくは40重量%以下である。上記酸化チタン(D)と上記無機フィラー(E)との合計の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の耐熱性及び耐光性がより一層高くなり、表面のべたつきがより一層抑えられる。
上記感光性組成物において、上記酸化チタン(D)と上記無機フィラー(E)との含有量の重量比(酸化チタン(D)の含有量:無機フィラー(E)の含有量は、好ましくは0.1:99.9〜99.9:0.1、より好ましくは1:99〜99:1、更に好ましくは1:9〜9:1である。
(他の成分)
硬化性をより一層高めるために、本発明に係る感光性組成物は、カルボキシル基を有する重合性重合体(A)とは異なる成分として、重合性単量体を含むことが好ましい。上記感光性組成物は、カルボキシル基を有する重合性重合体(A)と重合性単量体との双方を含むことが好ましい。上記重合性単量体は重合性を有し、重合可能である。上記重合性単量体は特に限定されない。上記重合性単量体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記重合性単量体は、重合性不飽和基含有単量体であることが好ましい。上記重合性単量体における重合性不飽和基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基及びビニルエーテル基などの重合性不飽和二重結合を有する官能基が挙げられる。硬化物膜の架橋密度を高めることができるため、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
上記重合性不飽和基含有単量体は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物であることが好ましい。上記(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールもしくはプロピレングリコールなどのグリコールのジ(メタ)アクリレート変性物や、多価アルコール、多価アルコールのエチレンオキサイド付加物もしくは多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物の多価(メタ)アクリレート変性物や、フェノール、フェノールのエチレンオキサイド付加物もしくはフェノールのプロピレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート変性物や、グルセリンジグリシジルエーテルもしくはトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート変性物や、メラミン(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えば、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール及びトリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレートが挙げられる。上記フェノールの(メタ)アクリレートとしては、例えば、フェノキシ(メタ)アクリレート及びビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート変性物が挙げられる。
「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルとメタクリロイルとを意味する。「(メタ)アクリル」は、アクリルとメタクリルとを意味する。「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートとを意味する。
上記重合性単量体が含まれる場合には、該重合性単量体と上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)との合計100重量%中、上記重合性単量体の含有量は好ましくは5重量%以上、好ましくは50重量%以下である。上記重合性単量体の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、感光性組成物が十分に硬化する。さらに、硬化物膜の架橋密度が適度になり、十分な解像度が得られ、かつ硬化物膜が黄変しにくくなる。
高温に晒されたときに硬化物膜が黄変するおそれを小さくするために、上記感光性組成物は、酸化防止剤を含むことが好ましい。上記酸化防止剤は、ルイス塩基性部位を有することが好ましい。硬化物膜の黄変をより一層抑制する観点からは、上記酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤であることが好ましい。硬化物膜の黄変を更に一層抑制する観点からは、上記酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤であることが好ましい。すなわち、上記感光性組成物は、フェノール系酸化防止剤を含むことが好ましい。
上記フェノール系酸化防止剤の市販品としては、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 1076、IRGANOX 1135、IRGANOX 245、IRGANOX 259、及びIRGANOX 295(以上、いずれもチバジャパン社製)、アデカスタブ AO−30、アデカスタブ AO−40、アデカスタブ AO−50、アデカスタブ AO−60、アデカスタブ AO−70、アデカスタブ AO−80、アデカスタブ AO−90、及びアデカスタブ AO−330(以上、いずれもADEKA社製)、Sumilizer GA−80、Sumilizer MDP−S、Sumilizer BBM−S、Sumilizer GM、Sumilizer GS(F)、及びSumilizer GP(以上、いずれも住友化学工業社製)、HOSTANOX O10、HOSTANOX O16、HOSTANOX O14、及びHOSTANOX O3(以上、いずれもクラリアント社製)、アンテージ BHT、アンテージ W−300、アンテージ W−400、及びアンテージ W500(以上、いずれも川口化学工業社製)、並びにSEENOX 224M、及びSEENOX 326M(以上、いずれもシプロ化成社製)等が挙げられる。
上記リン系酸化防止剤としては、シクロヘキシルフォスフィン及びトリフェニルフォスフィン等が挙げられる。上記リン系酸化防止剤の市販品としては、アデアスタブ PEP−4C、アデアスタブ PEP−8、アデアスタブ PEP−24G、アデアスタブ PEP−36、アデアスタブ HP−10、アデアスタブ 2112、アデアスタブ 260、アデアスタブ 522A、アデアスタブ 1178、アデアスタブ 1500、アデアスタブ C、アデアスタブ 135A、アデアスタブ 3010、及びアデアスタブ TPP(以上、いずれもADEKA社製)、サンドスタブ P−EPQ、及びホスタノックス PAR24(以上、いずれもクラリアント社製)、並びにJP−312L、JP−318−0、JPM−308、JPM−313、JPP−613M、JPP−31、JPP−2000PT、及びJPH−3800(以上、いずれも城北化学工業社製)等が挙げられる。
上記アミン系酸化防止剤としては、トリエチルアミン、ジシアンジアミド、メラミン、エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−トリル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン及び第四級アンモニウム塩誘導体等が挙げられる。
上記カルボキシル基を有する重合性重合体(A)100重量部に対して、上記酸化防止剤の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは5重量部以上、好ましくは30重量部以下、より好ましくは15重量部以下である。上記酸化防止剤の含有量が上記下限以上及び上限以下であると、耐熱黄変性がより一層高くなる。
上記感光性組成物は、着色剤、消泡剤、硬化剤、硬化促進剤、離型剤、表面処理剤、難燃剤、粘度調節剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、可塑剤、抗菌剤、防黴剤、レベリング剤、安定剤、カップリング剤、タレ防止剤又は蛍光体等を含んでいてもよい。
(感光性組成物の他の詳細及びプリント配線板)
上記感光性組成物は、例えば、各配合成分を撹拌混合した後、3本ロールにて均一に混合することにより調製できる。
上記感光性組成物を硬化させるために用いられる光源としては、紫外線又は可視光線等の活性エネルギー線を発光する照射装置が挙げられる。上記光源としては、例えば、超高圧水銀灯、Deep UV ランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ及びエキシマレーザーが挙げられる。これらの光源は、上記感光性組成物の構成成分の感光波長に応じて適宜選択される。光の照射エネルギーは、所望とする膜厚又は感光性組成物の構成成分により適宜選択される。光の照射エネルギーは、一般に、10〜3000mJ/cmの範囲内である。
上記感光性組成物は、レジスト膜を形成するために用いれ、LEDデバイスのレジスト膜を形成するためにより好適に用いられ、ソルダーレジスト膜を形成するために更に好適に用いられる。上記感光性組成物は、レジスト組成物であることが好ましく、ソルダーレジスト組成物であることが好ましい。
本発明に係るプリント配線板は、回路を表面に有するプリント配線板本体と、該プリント配線板本体の上記回路が設けられた表面上に配置されたレジスト膜とを備える。該レジスト膜が、本発明に係る感光性組成物の硬化物膜であり、本発明に係る感光性組成物により形成されている。上記レジスト膜は、ソルダーレジスト膜であることが好ましい。上記プリント配線板は、上記プリント配線板本体の回路が設けられた表面の上方に配置された光半導体素子を備えることが好ましい。
図1に、本発明の一実施形態に係る感光性組成物を用いて形成されたソルダーレジスト膜を有するLEDデバイスの一例を模式的に部分切欠正面断面図で示す。
図1に示すLEDデバイス1では、基板2の表面2a(上面)上に、感光性組成物により形成されたレジスト膜3が配置されている。基板2の表面2a上に、レジスト膜3が積層されている。レジスト膜3は、パターン膜である。よって、基板2の表面2aの一部の領域では、レジスト膜3は形成されていない。レジスト膜3が形成されていない部分の基板2の表面2aには、電極4a,4bが設けられている。基板2は、プリント配線板本体であることが好ましい。基板2の表面2a(上面)上に、回路が形成されていることが好ましい。
基板2の表面2a上に、即ち基板2の表面2aの上方に、光半導体素子であるLEDチップ7が配置されている。レジスト膜3の表面3a(表面)上に、LEDチップ7が積層されている。レジスト膜3を介して、基板2の表面2a上にLEDチップ7が配置されている。LEDチップ7の下面7aの外周縁には、端子8a,8bが設けられている。はんだ9a,9bにより、端子8a,8bが電極4a,4bと電気的に接続されている。この電気的な接続により、LEDチップ7に電力を供給できる。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。本発明は以下の実施例に限定されない。
実施例及び比較例では、以下の材料1)〜12)を用いた。
1)アクリルポリマー1(カルボキシル基を有する重合性重合体、下記合成例1で得られたアクリルポリマー1)
(合成例1)
温度計、攪拌機、滴下ロート及び還流冷却器を備えたフラスコに、溶剤であるエチルカルビトールアセテートと、触媒であるアゾビスイソブチロニトリルとを入れ、窒素雰囲気下で80℃に加熱し、メタクリル酸とメチルメタクリレートとを30:70のモル比で混合したモノマーを2時間かけて滴下した。滴下後、1時間攪拌し、温度を120℃に上げた。その後、冷却した。得られた樹脂の全てのモノマー単位の総量のモル量に対するモル比が10となる量のグリシジルアクリレートを加え、触媒として臭化テトラブチルアンモニウムを用い100℃で30時間加熱して、グリシジルアクリレートとカルボキシル基とを付加反応させた。冷却後、フラスコから取り出して、固形分酸価60mgKOH/g、重量平均分子量15000、二重結合当量1000のカルボキシル基含有樹脂を50重量%(不揮発分)含む溶液を得た。以下、この溶液をアクリルポリマー1と呼ぶ。
2)DPHA(アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ダイセル・オルネクス社製)
3)TPO(光ラジカル発生剤である光重合開始剤、BASFジャパン社製)
4)157S(ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、三菱化学社製、25℃で固体)
5)YX−4000(ビフェニル型エポキシ樹脂、三菱化学社製、25℃で固体)
6)TEPIC(トリアジン骨格を有するエポキシ樹脂、日産化学社製、25℃で固体)
7)828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製、25℃で液状)
8)CR−50(酸化チタン、石原産業社製)
9)FH105(タルク、富士タルク社製)
10)5X(シリカ、龍森社製)
11)KS7710(消泡剤、コンパウンド型シリコーンオイル、ポリジメチルシロキサン、信越化学工業社製)
12)エチルカルビトールアセテート(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、溶媒、ダイセル社製)
(実施例1)
合成例1で得られたアクリルポリマー1を15重量部と、DPHA(アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ダイセル・オルネクス社製)5重量部とTPO(光ラジカル発生剤である光重合開始剤、BASFジャパン社製)2重量部と、157S(ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、三菱化学社製、25℃で固体)8重量部と、CR−50(酸化チタン、石原産業社製)40重量部と、FH105(タルク、富士タルク社製)10重量部と、KS7710(消泡剤、コンパウンド型シリコーンオイル、ポリジメチルシロキサン、信越化学工業社製)1重量部と、エチルカルビトールアセテート(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、溶媒、ダイセル社製)30重量部とを配合し、混合機(練太郎ARE−310、シンキー社製)にて3分間混合した後、3本ロールにて混合し、混合物を得た。その後、上記混合機を用いて、得られた混合物を3分間脱泡することにより感光性組成物であるレジスト材料を得た。
(実施例2〜6及び比較例1〜5)
使用した材料の種類及び配合量を下記の表に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物であるレジスト材料を得た。
(評価)
(1)測定サンプルの作製
80mm×90mm、厚さ0.8mmのFR−4基板を用意した。この基板上に、スクリーン印刷法により、100メッシュのポリエステルバイアス製の版を用いて、ベタパターンでレジスト材料を印刷した。印刷後、80℃のオーブン内で20分間乾燥させ、レジスト材料層を基板上に形成した。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、紫外線照射装置を用い、レジスト材料層に波長365nmの紫外線を、照射エネルギーが400mJ/cmとなるように100mW/cmの紫外線照度で4秒間照射した。その後、未露光部のレジスト材料層を除去してパターンを形成するために、炭酸ナトリウムの1重量%水溶液にレジスト材料層を浸漬して現像し、基板上にレジスト膜を形成した。その後、150℃のオーブン内で1時間加熱しレジスト膜を後硬化させることにより、測定サンプルとしてのレジスト膜を得た。得られたレジスト膜の厚みは20μmであった。
(2)耐熱黄変防止性(耐熱変色防止性、耐熱性)
測定サンプルを加熱オーブン内に入れ、270℃で5分間加熱した。
色彩・色差計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて、熱処理される前の評価サンプルのL*、a*、b*を測定した。また熱処理された後の評価サンプルのL*、a*、b*を測定し、これら2つの測定値からΔE*abを求めた。熱処理された後の評価サンプルのΔE*abから、耐熱黄変防止性を以下の基準で判定した。なお、ΔE*abが大きいほど、加熱前後で黄変が進行している傾向があった。
[耐熱黄変防止性の判定基準]
○:ΔE*abが0.5以下
△:ΔE*abが0.5を超え、1以下
×:ΔE*abが1を超える
(3)耐熱反射率保持性
測定サンプルを加熱オーブン内に入れ、270℃で5分間加熱した。
色彩・色差計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて、熱処理される前後の評価サンプルのY値を測定し、Y値差(熱処理前Y値−熱処理後Y値)から、耐熱反射率保持性を以下の基準で判定した。
[耐熱反射率保持性の判定基準]
○:Y値差が0.2以下
△:Y値差が0.2を超え、1以下
×:Y値差が1を超える
(4)耐光性
波長365nmの紫外線を、照射エネルギーが1000mJ/cmとなるように100mW/cmの紫外線照度で10秒間照射した。
色彩・色差計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて、紫外線処理される前の評価サンプルのL*、a*、b*を測定した。また紫外線処理された後の評価サンプルのL*、a*、b*を測定し、これら2つの測定値からΔE*abを求めた。紫外線処理された後の評価サンプルのΔE*abから、耐光性を以下の基準で判定した。
[耐光性の判定基準]
○:ΔE*abが0.5以下
△:ΔE*abが0.5を超え、1以下
×:ΔE*abが1を超える
(5)フィルム貼り付き性
80mm×90mm、厚さ0.8mmのFR−4基板上に、スクリーン印刷法により、100メッシュのポリエステルバイアス製の版を用いて、ベタパターンで、得られたレジスト材料を印刷した。印刷後、80℃のオーブン内で20分間乾燥させ、レジスト材料層(レジスト膜)を基板上に形成し、室温まで放冷した。
レジスト膜が形成された基板において、レジスト膜にネガフィルムを押し当て、その後、ネガフィルムを剥がした。ネガフィルムの剥離時のフィルムの貼り付き状態から、フィルム貼り付き性を以下の基準で判定した。
[フィルム貼り付き性の判定基準]
○:フィルム剥離時にレジスト膜に後が残らない
△:フィルム剥離時にレジスト膜にわずかに跡が残る
×:フィルム剥離時にレジスト膜にはっきりと跡が残る
結果を下記の表1に示す。
Figure 2016136248
1…LEDデバイス
2…基板
2a…表面
3…レジスト膜
3a…表面
4a,4b…電極
7…LEDチップ
7a…下面
8a,8b…端子
9a,9b…はんだ

Claims (7)

  1. カルボキシル基を有する重合性重合体と、
    光重合開始剤と、
    25℃で液状ではないエポキシ化合物と、
    酸化チタンと、
    酸化チタンとは異なる無機フィラーとを含み、
    前記25℃で液状ではないエポキシ化合物として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、又はトリアジン骨格を有するエポキシ化合物を含有し、
    前記酸化チタンの含有量が5重量%以上である、感光性組成物。
  2. 前記酸化チタン100重量部に対して、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、及びトリアジン骨格を有するエポキシ化合物の合計の含有量が1重量部以上、50重量部以下である、請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 前記酸化チタンとして、ルチル型酸化チタンを含有する、請求項1又は2に記載の感光性組成物。
  4. 前記無機フィラーとして、タルク又はシリカを含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性組成物。
  5. ソルダーレジスト膜を形成するために用いられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性組成物。
  6. 回路を表面に有するプリント配線板本体と、
    前記プリント配線板本体の前記回路が設けられた表面上に配置されたソルダーレジスト膜とを備え、
    前記ソルダーレジスト膜が請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性組成物の硬化物膜である、プリント配線板。
  7. 前記プリント配線板本体の前記回路が設けられた表面の上方に配置された光半導体素子を備える、請求項6に記載のプリント配線板。
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