JP2016135263A - 密封容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器本体から抽出容器を容易かつ衛生的に取り出せると共に、抽出容器取り出し後に外蓋体を素早く容器本体に取着することが可能な密封容器を提供する。
【解決手段】有底筒状の容器本体1と、容器本体1を密封するための外蓋体2と、を備えた密封容器であって、抽出飲料用粉粒体を収容するための有底筒状の抽出容器3と、抽出容器3に施蓋状に取着されると共に取手部51を有する内蓋体5と、を備えた抽出ユニット4を具備し、上記容器本体1は注ぎ口部18を有し、上記抽出ユニット4は、容器本体1の内部に差し込まれて容器本体1の上部に着脱自在に保持された状態で抽出ユニット4の外部側と容器本体1との間を抽出飲料が通過するための流路部を、備えている。
【選択図】図1
【解決手段】有底筒状の容器本体1と、容器本体1を密封するための外蓋体2と、を備えた密封容器であって、抽出飲料用粉粒体を収容するための有底筒状の抽出容器3と、抽出容器3に施蓋状に取着されると共に取手部51を有する内蓋体5と、を備えた抽出ユニット4を具備し、上記容器本体1は注ぎ口部18を有し、上記抽出ユニット4は、容器本体1の内部に差し込まれて容器本体1の上部に着脱自在に保持された状態で抽出ユニット4の外部側と容器本体1との間を抽出飲料が通過するための流路部を、備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、抽出飲料用の密封容器に関する。
従来、有底筒状の容器本体と、容器本体を密封状に施蓋する外蓋体と、を備えた飲料用の密封容器は、外蓋体の下面側に、茶葉や珈琲豆の粉等の抽出飲料用粉粒体が収容可能な抽出容器を取着したものがあった(例えば、特許文献1参照)。
しかし、従来の密封容器は、所定抽出時間後に(所望の濃さになった際に)、容器本体から外蓋体を取り外し、外蓋体から抽出容器を取り外した後、外蓋体を容器本体に取着する必要があり、手間と時間がかかるといった問題があった。また、外蓋体から抽出容器を取り外す際に、手がひどく濡れてしまうといった問題や、抽出飲料が接触する虞の高い外蓋体の下面側に手が触れる場合があり、そのまま外蓋体を容器本体に取着するのは不衛生であるといった問題や、抽出飲料用粉粒体が外蓋体の裏面側に付着している場合があり抽出飲料に混入してしまうといった問題があるため、抽出容器を取り外した外蓋体を洗浄してから容器本体に取着する必要があった。
そこで、本発明は、容器本体から抽出容器を容易かつ衛生的に取り出せると共に、抽出容器取り出し後に外蓋体を素早く容器本体に取着することが可能な密封容器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の密封容器は、有底筒状の容器本体と、該容器本体を密封するための外蓋体と、を備えた密封容器に於て、抽出飲料用粉粒体を収容するための有底筒状の抽出容器と、該抽出容器に施蓋状に取着されると共に取手部を有する内蓋体と、を備えた抽出ユニットを具備し、上記容器本体は注ぎ口部を有し、上記抽出ユニットは、上記容器本体の内部に差し込まれて該容器本体の上部に着脱自在に保持された状態で該抽出ユニットの外部側と上記容器本体との間を抽出飲料が通過するための流路部を、備えているものである。
また、上記外蓋体は、上記容器本体の上方開口部に螺着するための雄ネジ部と、該雄ネジ部の下方位置に配設される外周凹溝と、該外周凹溝に外嵌状に取着された円環状のシール材と、を有し、さらに、上記外蓋体は、上記容器本体に螺着して上記シール材が上記容器本体のシール用段差面に密着して該容器本体を密閉した状態で上記容器本体内の上記抽出ユニットに当接して上記容器本体の開口側への移動を阻止する下端面を、有するものである。
また、上記外蓋体は、上記容器本体の上方開口部に螺着するための雄ネジ部と、該雄ネジ部の下方位置に配設される外周凹溝と、該外周凹溝に外嵌状に取着された円環状のシール材と、を有し、さらに、上記外蓋体は、上記容器本体に螺着して上記シール材が上記容器本体のシール用段差面に密着して該容器本体を密閉した状態で上記内蓋体の上記取手部が差し込まれる凹部を、有するものである。
また、上記容器本体は、樹脂製であって、底面視で角の丸い四角形状の角筒状底部側周壁部を有し、上記角筒状底部側周壁部は、底面から50mm以下の高さ範囲を、1辺が63mm以上80.5mm以下に設定しているものである。
また、上記外蓋体は、上記容器本体の上方開口部に螺着するための雄ネジ部と、該雄ネジ部の下方位置に配設される外周凹溝と、該外周凹溝に外嵌状に取着された円環状のシール材と、を有し、さらに、上記外蓋体は、上記容器本体に螺着して上記シール材が上記容器本体のシール用段差面に密着して該容器本体を密閉した状態で上記容器本体内の上記抽出ユニットに当接して上記容器本体の開口側への移動を阻止する下端面を、有するものである。
また、上記外蓋体は、上記容器本体の上方開口部に螺着するための雄ネジ部と、該雄ネジ部の下方位置に配設される外周凹溝と、該外周凹溝に外嵌状に取着された円環状のシール材と、を有し、さらに、上記外蓋体は、上記容器本体に螺着して上記シール材が上記容器本体のシール用段差面に密着して該容器本体を密閉した状態で上記内蓋体の上記取手部が差し込まれる凹部を、有するものである。
また、上記容器本体は、樹脂製であって、底面視で角の丸い四角形状の角筒状底部側周壁部を有し、上記角筒状底部側周壁部は、底面から50mm以下の高さ範囲を、1辺が63mm以上80.5mm以下に設定しているものである。
本発明によれば、容器本体から抽出容器を容易かつ迅速に取り出すことができると共に、抽出容器取り出し後、直ぐに、外蓋体を容器本体に取着することができる。抽出容器を取り出す際に手がひどく濡れず、容器本体の収納や冷蔵庫の開閉を衛生的に行うことができる。容器本体から抽出容器を取り出す際に、外蓋体の下面側に手が接触する虞がなく、衛生的であると共に外蓋体を洗浄する手間と時間を削減できる。
以下、図示の実施形態に基づき本発明を詳説する。
本発明に係る密封容器は、図1及び図2に示すように、有底筒状の容器本体1と、容器本体1に螺着して上方開口部を密封状に施蓋する外蓋体2と、を備えている。
本発明に係る密封容器は、図1及び図2に示すように、有底筒状の容器本体1と、容器本体1に螺着して上方開口部を密封状に施蓋する外蓋体2と、を備えている。
外蓋体2は、容器本体1の上方開口部に螺合するための雄ネジ部21と、雄ネジ部21の下方位置に配設される外周凹溝22と、が耐熱性樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)で一体成形された施蓋部材20を有している。
さらに、外蓋体2は、施蓋部材20の外周凹溝22に外嵌状に取着する円環状のシール材23(例えば、シリコン製のOリング)を有している。
さらに、外蓋体2は、施蓋部材20の外周凹溝22に外嵌状に取着する円環状のシール材23(例えば、シリコン製のOリング)を有している。
図1と図2及び図6に示すように、容器本体1は、樹脂製一体成形品であって、耐熱性樹脂製(例えば、AS樹脂製)である。
開口内周面14に、外蓋体2の雄ネジ部21が螺着するための(雌ネジ作用を有する)一対の螺着用凸(条)部11,11をラジアル内方へ突設している。また、開口内周面14の下方位置に外蓋体2のシール材23と接触するための平面視円環状のシール用段差面(段差部)12を有している。
そして、シール用段差面12の下方位置の上部内周面13を、下方縮径型のテーパ状に形成している。
開口内周面14に、外蓋体2の雄ネジ部21が螺着するための(雌ネジ作用を有する)一対の螺着用凸(条)部11,11をラジアル内方へ突設している。また、開口内周面14の下方位置に外蓋体2のシール材23と接触するための平面視円環状のシール用段差面(段差部)12を有している。
そして、シール用段差面12の下方位置の上部内周面13を、下方縮径型のテーパ状に形成している。
さらに、図1及び図3と図4に示すように、容器本体1に差し込まれて内嵌状に取着すると共に珈琲豆や茶葉等の抽出飲料用粉粒体を収容するために抽出ユニット4を備えている。
抽出ユニット4は、抽出飲料用粉粒体を収容するための有底筒状の抽出容器3と、抽出容器3の上方開口部に施蓋状に螺着すると共に容器本体1の上部内周面13に着脱自在に内嵌状に取着される取手付きの内蓋体5と、を備えている。
抽出ユニット4は、抽出飲料用粉粒体を収容するための有底筒状の抽出容器3と、抽出容器3の上方開口部に施蓋状に螺着すると共に容器本体1の上部内周面13に着脱自在に内嵌状に取着される取手付きの内蓋体5と、を備えている。
抽出容器3は、上部に雄ネジ部32を有し、外周壁部にラジアル方向に流体が通過可能な抽出フィルタ部(抽出膜部)31を有している。
抽出容器3は、外周壁部に窓部38aが形成されると共に上部に雄ネジ部32が形成される有底筒状部材38と、窓部38aを覆うように配設されたフィルタ部材(メッシュ部材)39と、を一体成形したものである。具体的には、有底筒状部材38を、耐熱性樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)で金型成型(形)する際に、窓部38aに対応するように、予め作成した耐熱性樹脂(例えば、ポリエステル樹脂)製のフィルタ部材39を、インサートして、一体成形したものである。
抽出容器3は、外周壁部に窓部38aが形成されると共に上部に雄ネジ部32が形成される有底筒状部材38と、窓部38aを覆うように配設されたフィルタ部材(メッシュ部材)39と、を一体成形したものである。具体的には、有底筒状部材38を、耐熱性樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)で金型成型(形)する際に、窓部38aに対応するように、予め作成した耐熱性樹脂(例えば、ポリエステル樹脂)製のフィルタ部材39を、インサートして、一体成形したものである。
図3乃至図5に示すように、内蓋体5は、有蓋短円筒形状の樹脂製一体成形品であって、上面5aに門型(アーチ型)の取手部51が突設され、内周面5cに抽出容器3の雄ネジ部32と螺着するための(雌ネジ作用を有する)一対の螺着用凸(条)部59,59がラジアル内方に突設されている。
さらに、内蓋体5は、抽出容器3に螺着した施蓋完了状態で抽出容器3の上端面3aと対面状となる内蓋体5の施蓋面5dに、一対の小凸部70,70を突設している。
上記施蓋完了状態で、小凸部70,70が内蓋体5の施蓋面5dに当接し、抽出容器3の上端面3aと、内蓋体5の施蓋面5dとを、密着させず、所定間隙寸法Z(小凸部70の突出寸法と同寸法)をもった、空気抜き用の間隙S(図7及び図8参照)を形成するように設けている。
上記施蓋完了状態で、小凸部70,70が内蓋体5の施蓋面5dに当接し、抽出容器3の上端面3aと、内蓋体5の施蓋面5dとを、密着させず、所定間隙寸法Z(小凸部70の突出寸法と同寸法)をもった、空気抜き用の間隙S(図7及び図8参照)を形成するように設けている。
次に、容器本体1と内蓋体5(抽出ユニット4)の取着構造について説明する。図6及び図7に示すように、容器本体1の上部内周面13を下方へ向かって縮径(縮小)するテーパ状に形成している。言い換えると、容器本体1は、上部に下方縮径型のテーパ状内周面13を有している。そして、内蓋体5の外周面5b(筒壁)からラジアル外方へ突出して、容器本体1の上部内周面13に上下直線状に接触する上下位置決め用の複数の縦凸条部55を設けている。
縦凸条部55は、平面視で所定の中心角度をもって、外周面5bから放射状(等間隔)に、8個、突設している。縦凸条部55は、容器本体1と同軸心状に内蓋体5を配設して、その内蓋体5を容器本体1の底部に向かって移動させると、容器本体1の上部内周面13に上下直線状に接触する側面視傾斜状の突出先端面(テーパ状内周面13と同じ傾斜角度をもったラジアル外方端面)55aを有している。縦凸条部55は6〜12個設けるのが好ましい。5個以下であると、姿勢安定性が悪化し、13個以上であると、着脱が困難になるため、容器本体1の上部内周面13を高精度に成形しなければならない。
縦凸条部55は、平面視で所定の中心角度をもって、外周面5bから放射状(等間隔)に、8個、突設している。縦凸条部55は、容器本体1と同軸心状に内蓋体5を配設して、その内蓋体5を容器本体1の底部に向かって移動させると、容器本体1の上部内周面13に上下直線状に接触する側面視傾斜状の突出先端面(テーパ状内周面13と同じ傾斜角度をもったラジアル外方端面)55aを有している。縦凸条部55は6〜12個設けるのが好ましい。5個以下であると、姿勢安定性が悪化し、13個以上であると、着脱が困難になるため、容器本体1の上部内周面13を高精度に成形しなければならない。
図7に示すように、容器本体1のテーパ状内周面13に、内蓋体5の縦凸条部55の突出先端面55aが密着することで、内嵌状態となり、内蓋体5が下方側(容器本体1の底部側)へ移動するのを阻止し、内蓋体5が所定の上下位置に位置決めされて取着される。なお、内蓋体5の取手部51を把持して上方へ引き上がれば、容器本体1から内蓋体5(抽出ユニット4)を容易に取り外すことが可能であり、抽出ユニット4を空の状態で容器本体1に取着して上下逆さまにしても抽出ユニット4の自重で容器本体1から抜け落ちることがない程度の嵌合力で取着されている。
図8に示すように、容器本体1に抽出ユニット4を挿入して内嵌状に取付けた後に、容器本体1に外蓋体2を螺着して、シール材23がシール用段差面(段差部)12に密着して、容器本体1と外蓋体2の間を密閉した抽出密封状態で、外蓋体2(の下面側)が、内蓋体5(の上面5a側)に当接するように設けている。つまり、内蓋体5は、上面5a側に、抽出密封状態で外蓋体2の下端面2dが当接する押さえ受け面56aを有している。より具体的には、図6に示すように、内蓋体5の外周面5bに、周方向に沿って、ラジアル外方へ、突設した複数の横凸条部(外周凸条部)56の上面を、押さえ受け面56aとしている。
横凸条部56は、周方向(軸心廻り)に隣り合う縦凸条部55の上端部と縦凸条部55の上端部の間を、周方向に連結するように、断続的に4箇所設けている。横凸条部56は、2〜6個に設けるのが好ましい。
横凸条部56は、周方向(軸心廻り)に隣り合う縦凸条部55の上端部と縦凸条部55の上端部の間を、周方向に連結するように、断続的に4箇所設けている。横凸条部56は、2〜6個に設けるのが好ましい。
図8に示すように、上述の抽出密封状態で外蓋体2が内蓋体5に当接することで、抽出を早めるために容器本体1を振った場合や、横向き姿勢に倒した場合に、抽出ユニット4(内蓋体5)が容器本体1の開口側へ移動する(抜ける)ことや、傾くことを阻止し、所定の位置及び姿勢に保持する。つまり、外蓋体2を、抽出ユニット4(内蓋体5)の抜け止めかつ姿勢保持用部材と併用している。
また、外蓋体2の下面側に、抽出密封状態で、内蓋体5の取手部51が差し込まれる下方開口状の収納空間(取手逃がし空間)を形成する底面視円形状の凹部25を設けている。取手部51を設けながらも外蓋体2と内蓋体5を上下方向に接近させて配設でき、容器本体1の内部を広く有効に使用できる(或いは、全体を上下方向にコンパクトにできる)。
また、図1と図2に示すように、容器本体1の上部周壁に、短円筒状のスリーブ部材6を外嵌状に取着している。容器本体1の上部周壁に設けた拡径段差面19に、スリーブ部材6の上端面61を当接させて、上下方向の位置決めを行うと共に、上方への抜けを防止している。また、スリーブ部材6は、ポリプロピレン樹脂等の耐熱性樹脂で一体成形したものである。
容器本体1に熱湯を入れた際に、スリーブ部材6を把持することで、高温の熱が使用者へ伝達されにくく、持ち運びが容易となる。
容器本体1に熱湯を入れた際に、スリーブ部材6を把持することで、高温の熱が使用者へ伝達されにくく、持ち運びが容易となる。
また、容器本体1は、平面視で円形状に形成し、底面視で角の丸い四角形(正方形)状に形成している。つまり、開口部側を円筒状に形成し、底部側へ向かうにつれて縮小(縮径)しながら角筒状に変化するように周壁を形成している。そして、底面(設置面)から50mm以下の高さの範囲を、一辺が63mm以上80.5mm以下(底辺が約70mm×70mmの四角柱状の1リットルスタンダードサイズの牛乳パックの90%〜115%)に形成している。このように形成することで、冷蔵庫のドアポケットや牛乳パック(紙パックジュース)用ホルダ部に縦置き可能としながらも、内部容積を大きくできる。また、容器本体1の軸心を水平状とした横置き姿勢(寝かせ姿勢)の際に、底部側の角筒状周壁部によって、転がりを防止できる。
また、図6に示すように、内蓋体5は、横凸条部56を突設していない縦凸条部55と縦凸条部55の間を、抽出飲料が通過する流路部57としている。軸心廻りに複数の流路部57を有しているので、容器本体1の注ぎ口部18に容易に対応させることができる。
また、図4に示すように、内蓋体5は、上面5aの中央部を弯曲凸型に形成し(ドーム型に膨出させ)、縦凸条部55や横凸条部56の角部や隅部や連結部をアール状に形成して、内蓋体5の上面5a側に結露等により水滴が溜まらないように形成している。
また、図4及び図5に示すように、流路部57に接する(隣接する)縦凸条部55と横凸条部56の連結角部58を、半径が3mm以上のアール形状(R形状)とするのが、上面5aの水滴が容器本体1の底部側へ流れやすくなって望ましい。
また、縦凸条部55と横凸条部56の連結隅部や、縦凸条部55と外周面5bとの隅部や、横凸条部56と外周面5bとの隅部、縦凸条部55と横凸条部56と外周面5bとの隅部を、3mm以上のアール形状とすると、清掃性が高まって(洗浄が容易となって)好ましい。
また、図4に示すように、内蓋体5は、上面5aの中央部を弯曲凸型に形成し(ドーム型に膨出させ)、縦凸条部55や横凸条部56の角部や隅部や連結部をアール状に形成して、内蓋体5の上面5a側に結露等により水滴が溜まらないように形成している。
また、図4及び図5に示すように、流路部57に接する(隣接する)縦凸条部55と横凸条部56の連結角部58を、半径が3mm以上のアール形状(R形状)とするのが、上面5aの水滴が容器本体1の底部側へ流れやすくなって望ましい。
また、縦凸条部55と横凸条部56の連結隅部や、縦凸条部55と外周面5bとの隅部や、横凸条部56と外周面5bとの隅部、縦凸条部55と横凸条部56と外周面5bとの隅部を、3mm以上のアール形状とすると、清掃性が高まって(洗浄が容易となって)好ましい。
次に、本発明の使用方法(作用)について説明する。
先ず、図9(a)に示すように、容器本体1に所定量の水を貯め、珈琲豆の粉(挽いたもの)である抽出飲料用粉粒体が収納されている抽出ユニット4を、水へ沈めるように、容器本体1に差し込む。
すると、図9(b)に示すように、水が抽出フィルタ部31を通過して抽出容器3内に流入する。その流入に伴って、抽出ユニット4内の空気が、小凸部70によって形成された間隙Sを介して、外部に排出される。
先ず、図9(a)に示すように、容器本体1に所定量の水を貯め、珈琲豆の粉(挽いたもの)である抽出飲料用粉粒体が収納されている抽出ユニット4を、水へ沈めるように、容器本体1に差し込む。
すると、図9(b)に示すように、水が抽出フィルタ部31を通過して抽出容器3内に流入する。その流入に伴って、抽出ユニット4内の空気が、小凸部70によって形成された間隙Sを介して、外部に排出される。
ここで、仮に、小凸部70を設けていないとすると、内蓋体5の施蓋面5dと、抽出容器3の上端面3aが密着し、抽出容器3の開口部からの空気の流出が阻止される。すると、水が抽出容器3内に流入することが困難となり、抽出ユニット4の沈下に伴い、水が押しのけられ、容器本体1からオーバーフローする虞がある。つまり、小凸部70によって、空気抜き路(排気路)を形成し、抽出容器3に確実に水が流入するようにして、容器本体1からのオーバーフローを防止している。特に、珈琲用の抽出フィルタ部31は、目の細かい膜状であり、水の流入がスムーズに行われない虞があるため、珈琲用の抽出ユニット4に最適である。
なお、間隙Sの所定間隙寸法Z(小凸部70の突出寸法)を、0.1mm以上1mm未満に設定しているため、容器本体1を横置き姿勢にしても、水を吸って膨張した抽出飲料用粉粒体が間隙Sから大量に排出されることはない。
また、図5に示すように内蓋体5の内周面5cに、内周長の5%以上25%以下の長さの(傾斜)一文字状の螺着用凸(条)部59を、2つ設けて、抽出容器3と螺着可能に構成しているので、内周面5cを一周以上するような雌ネジ部(螺旋状凸条部)を設けた場合に比べて、螺着状態であっても空気の排気が容易である。
なお、間隙Sの所定間隙寸法Z(小凸部70の突出寸法)を、0.1mm以上1mm未満に設定しているため、容器本体1を横置き姿勢にしても、水を吸って膨張した抽出飲料用粉粒体が間隙Sから大量に排出されることはない。
また、図5に示すように内蓋体5の内周面5cに、内周長の5%以上25%以下の長さの(傾斜)一文字状の螺着用凸(条)部59を、2つ設けて、抽出容器3と螺着可能に構成しているので、内周面5cを一周以上するような雌ネジ部(螺旋状凸条部)を設けた場合に比べて、螺着状態であっても空気の排気が容易である。
そして、図7に示すように、容器本体1に抽出ユニット4を内嵌状に取着後、図8に示すように、外蓋体2を螺着して容器本体1を密封すると共に抽出ユニット4の抜けが防止された抽出密封状態で、収納場所に応じて、縦置き姿勢又は横置き姿勢にして、所定抽出時間(所望の濃さになるまで)、冷蔵庫等に保管する。
次に、所定抽出時間後(所望の濃さになった場合)、図10(a)に示すように外蓋体2を取り外し、内蓋体5の取手部51を把持して持ち上げて、容器本体1から抽出ユニット4(内蓋体5が取着された抽出容器3)を取り出す。その後、図10(b)に示すように、抽出ユニット4を載置するだけで、直ぐに、外蓋体2を、容器本体1に螺着でき、抽出ユニット取り出し完了状態(抽出飲料保存状態)となる。取手部51を把持することで手が抽出飲料でひどく濡れず衛生的(清潔)に作業を進めることができる。
ここで、仮に、内蓋体5を省略し、外蓋体2に抽出容器3を直接取着した構成とすると、所定抽出時間後に、容器本体1から外蓋体2を取り外し、外蓋体2から抽出容器3を取り外した後に、外蓋体2を取着する必要があり、手間と時間がかかるといった問題が発生する。また、外蓋体2から抽出容器3を取り外す際に、手が濡れてしまうといった問題や、飲料が接触する虞の高い外蓋体2の下面側に手が触れる場合があり、そのまま外蓋体2を容器本体1に取着するのは不衛生であるといった問題や、抽出飲料用粉粒体が外蓋体2の裏面側に付着している場合があり抽出飲料に混入してしまうといった問題があるため、抽出容器3を取り外した外蓋体2を洗浄する必要があり、時間と手間がかかる。つまり、本発明は、このような問題を解決している。
次に、抽出ユニット4の他の例を図11に示す。
図11の抽出ユニット4は、図3の抽出ユニット4と比べて、抽出容器3の長さ(長手方向寸法)が長く、内容積が大きいものである。また、抽出フィルタ部31を設けている(フィルタ部材39を張設している)面積が広く、抽出フィルタ部31の網目(フィルタ部材39の目)も粗い(大きい)ものである。このようなものは、ハーブや茶葉のように、珈琲の粉(珈琲豆を挽いたもの)に比べて大きな抽出飲料用粉粒体に最適である。言い換えると、図3の抽出ユニット4は、珈琲の粉のように、細かい(小さい)抽出飲料用粉粒体に最適である。なお、図11の抽出ユニット4の他の構成は図3乃至図10で説明した抽出ユニット4と同様である。
図11の抽出ユニット4は、図3の抽出ユニット4と比べて、抽出容器3の長さ(長手方向寸法)が長く、内容積が大きいものである。また、抽出フィルタ部31を設けている(フィルタ部材39を張設している)面積が広く、抽出フィルタ部31の網目(フィルタ部材39の目)も粗い(大きい)ものである。このようなものは、ハーブや茶葉のように、珈琲の粉(珈琲豆を挽いたもの)に比べて大きな抽出飲料用粉粒体に最適である。言い換えると、図3の抽出ユニット4は、珈琲の粉のように、細かい(小さい)抽出飲料用粉粒体に最適である。なお、図11の抽出ユニット4の他の構成は図3乃至図10で説明した抽出ユニット4と同様である。
なお、本発明の説明を容易にするために、水平面状の設置面に、容器本体1の軸心(長手方向)を鉛直状として載置した起立姿勢を基準姿勢として、方向を説明している。したがって、方向を基に、使用状態の姿勢を限定するものではない。例えば、容器本体1の軸心を水平状とした横置き姿勢で、冷蔵庫の棚に載置して、抽出や冷蔵保存を行うことも可能である。また、方向を言い換えると、上下方向とは軸心方向(長手方向や縦方向)と言える。
なお、本発明は、設計変更可能であって、小凸部70を、抽出容器3(有底筒状部材38)の上端面3aに突設させても良い。内蓋体5の取手部51の形状は図示した以外にも(鍋蓋の)ツマミ型等自由である。外蓋体2の把持部24は、図示した円周壁型以外に、側面視門型や、ツマミ型等とするも良い。また、押さえ受け面56aは、上面5a側であれば、上面5aの一部や、取手部51、縦凸条部55の上端面、とするも良い。また、抽出飲料用粉粒体(飲料用原料)とは、珈琲豆を粉砕した粉粒体、或いは、緑茶や麦茶等の日本茶、中国茶、紅茶、ハーブ等の粉粒体(葉片を含む)である。つまり、抽出される飲料は、日本茶、中国茶、紅茶、ハーブティ等の茶、又は、珈琲(コーヒー)等である。
以上のように、本発明の密封容器は、有底筒状の容器本体1と、容器本体1を密封するための外蓋体2と、を備えた密封容器に於て、抽出飲料用粉粒体を収容するための有底筒状の抽出容器3と、抽出容器3に施蓋状に取着すると共に容器本体1の内部に着脱自在に取着される取手付きの内蓋体5と、を備えたので、容器本体1から抽出容器3を容易かつ迅速に取り出せると共に抽出容器3を容器本体1から取り出した後、直ぐに外蓋体2を容器本体1に取着でき、素早く冷蔵庫等の保管場所に戻すことができる。抽出容器3を取り出す際に手がひどく濡れず、容器本体1の移動や冷蔵庫の開閉を衛生的に行うことができる。外蓋体2の下面側に手が接触する虞がなく、衛生的で、外蓋体2を洗浄する手間と時間を削減できる。
また、抽出容器3に内蓋体5を取着した施蓋完了状態で、抽出容器3の上端面3aと、上端面3aと対面状となる内蓋体5の施蓋面5dと、の間に、空気抜き用の間隙Sを形成するための小凸部70を、上端面3a及び施蓋面5dの一方に突設したので、水が貯えられた容器本体1に、抽出ユニット4(内蓋体5が螺着した抽出容器3)を、挿入した際に、水がスムーズに抽出ユニット4内に流れて、容器本体1から水がオーバーフローするのを防止でき、清潔で衛生的に作業できる。
また、容器本体1の内周面13を下方縮径型のテーパ状に形成し、内蓋体5に、上部内周面13に上下直線状に接触する上下位置決め用の複数の縦凸条部55を設けて、容器本体1に内蓋体5を内嵌状に取着可能に構成したので、容器本体1に対して、抽出ユニット4(内蓋体5が螺着した抽出容器3)を容易かつ迅速に着脱できる。構造が簡素で部品点数を少なくできると共に、樹脂成形を容易に行うことができる。また、容器本体1の上部内周面13が真円に形成されていなくても、ガタつきなく、確実に安定した姿勢を保持できると共に、所定の上下位置に確実に位置決めできる。
1 容器本体
2 外蓋体
2d 下端面
3 抽出容器
4 抽出ユニット
5 内蓋体
12 シール用段差面
18 注ぎ口部
21 雄ネジ部
22 外周凹溝
23 シール材
25 凹部
51 取手部
57 流路部
2 外蓋体
2d 下端面
3 抽出容器
4 抽出ユニット
5 内蓋体
12 シール用段差面
18 注ぎ口部
21 雄ネジ部
22 外周凹溝
23 シール材
25 凹部
51 取手部
57 流路部
上記目的を達成するために、本発明の密封容器は、有底筒状の容器本体と、該容器本体を密封するための外蓋体と、を備えた密封容器に於て、抽出飲料用粉粒体を収容するための有底筒状の抽出容器と、該抽出容器に施蓋状に取着されると共に取手部を有する内蓋体と、を備えた抽出ユニットを具備し、上記容器本体は注ぎ口部を有し、上記抽出ユニットは、上記容器本体の内部に差し込まれて該容器本体の上部に着脱自在に保持された状態で該抽出ユニットの外部側と上記容器本体との間を抽出飲料が通過するための流路部を、備え、上記外蓋体は、上記容器本体の上方開口部に螺着するための雄ネジ部と、該雄ネジ部の下方位置に配設される外周凹溝と、該外周凹溝に外嵌状に取着された円環状のシール材と、を有し、さらに、上記外蓋体は、上記容器本体に螺着して上記シール材が上記容器本体のシール用段差面に密着して該容器本体を密閉した抽出密封状態で上記容器本体内の上記抽出ユニットに当接して上記容器本体の開口側への移動を阻止する下端面を、有し、かつ、上記外蓋体は、上記抽出密封状態で上記内蓋体の上記取手部が差し込まれる凹部を、有し、上記外蓋体は、上記抽出密封状態で上記凹部の天井面に上記取手部の上端部が接近状態となるように、構成され、上記容器本体は、樹脂製であって、底部側へ向かうにつれて縮小する周壁を有し、かつ、底面視で角の丸い正方形状の角筒状底部側周壁部を有し、上記角筒状底部側周壁部は、底面から50mm以下の高さ範囲を、1辺が63mm以上80.5mm以下に設定しているものである。
Claims (4)
- 有底筒状の容器本体(1)と、該容器本体(1)を密封するための外蓋体(2)と、を備えた密封容器に於て、
抽出飲料用粉粒体を収容するための有底筒状の抽出容器(3)と、該抽出容器(3)に施蓋状に取着されると共に取手部(51)を有する内蓋体(5)と、を備えた抽出ユニット(4)を具備し、
上記容器本体(1)は注ぎ口部(18)を有し、
上記抽出ユニット(4)は、上記容器本体(1)の内部に差し込まれて該容器本体(1)の上部に着脱自在に保持された状態で該抽出ユニット(4)の外部側と上記容器本体(1)との間を抽出飲料が通過するための流路部(57)を、備えていることを特徴とする密封容器。 - 上記外蓋体(2)は、上記容器本体(1)の上方開口部に螺着するための雄ネジ部(21)と、該雄ネジ部(21)の下方位置に配設される外周凹溝(22)と、該外周凹溝(22)に外嵌状に取着された円環状のシール材(23)と、を有し、
さらに、上記外蓋体(2)は、上記容器本体(1)に螺着して上記シール材(23)が上記容器本体(1)のシール用段差面(12)に密着して該容器本体(1)を密閉した状態で上記容器本体(1)内の上記抽出ユニット(4)に当接して上記容器本体(1)の開口側への移動を阻止する下端面(2d)を、有する請求項1記載の密封容器。 - 上記外蓋体(2)は、上記容器本体(1)の上方開口部に螺着するための雄ネジ部(21)と、該雄ネジ部(21)の下方位置に配設される外周凹溝(22)と、該外周凹溝(22)に外嵌状に取着された円環状のシール材(23)と、を有し、
さらに、上記外蓋体(2)は、上記容器本体(1)に螺着して上記シール材(23)が上記容器本体(1)のシール用段差面(12)に密着して該容器本体(1)を密閉した状態で上記内蓋体(5)の上記取手部(51)が差し込まれる凹部(25)を、有する請求項1記載の密封容器。 - 上記容器本体(1)は、樹脂製であって、底面視で角の丸い四角形状の角筒状底部側周壁部を有し、
上記角筒状底部側周壁部は、底面から50mm以下の高さ範囲を、1辺が63mm以上80.5mm以下に設定している請求項1,2又は3記載の密封容器。
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JP2016036839A JP2016135263A (ja) | 2016-02-29 | 2016-02-29 | 密封容器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2016-02-29 JP JP2016036839A patent/JP2016135263A/ja active Pending
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