JP2016134344A - 大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出方法 - Google Patents

大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出方法 Download PDF

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好美 岡村
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【課題】大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを、簡便且つ安価に検出する手段を提供する。【解決手段】メチルレッド、メチレンブルー及びインジゴカルミンからなる群より選択される少なくとも1種の色素で染色された、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布(ラジカル検出手段12)を準備する、ラジカル検出用布準備工程、前記ラジカル検出用布準備工程で準備されたラジカル検出用布を、大気圧非平衡放電プラズマで処理する、プラズマ処理工程、前記プラズマ処理工程で得られたラジカル検出用布の色相変化に基づき、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出する。【選択図】図1

Description

本発明は、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出方法に関する。本発明はまた、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布及び装置に関する。
大気圧非平衡放電プラズマ技術は、近年、国内外での研究が盛んに行われている新しいプラズマ発生技術である。大気圧非平衡放電プラズマは、プラズマ中から生じる長寿命のラジカル生成率が高い。このような特徴から、大気圧非平衡放電プラズマ技術は、様々な技術分野、例えば、食品製造分野及び医療分野における殺菌又は滅菌のドライプロセスへの利用が期待されている。例えば、歯科医療分野において、消毒液等を使用しないドライプロセスとして、大気圧非平衡放電プラズマを用いるインプラント手術後の消毒及び殺菌装置が開発されている。
大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出手段としては、現在のところ、高額な装置及び高度な技術を要するレーザートムソン散乱計測法、レーザー誘起蛍光法、及び発光分光法等が知られている。他方、より簡便なラジカルの検出手段の開発も進められている。
例えば、特許文献1は、(A)吸着指示薬、キレート滴定・金属指示薬からなる群より選択される1種以上の化合物と、(B)有機金属化合物から選択される1種以上の化合物と、を含有し、前記(A)吸着指示薬、キレート滴定・金属指示薬からなる群より選択される1種以上の化合物と、前記(B)有機金属化合物の1種以上の化合物とが、酸の存在下で反応して、pHに依存しないで不可逆的に色相が変わるプラズマ滅菌用インジケータを記載する。
特許文献2は、(1)アントラキノン系色素、アゾ系色素及びフタロシアニン系色素の少なくとも1種並びに(2)バインダー樹脂、カチオン系界面活性剤及び増量剤の少なくとも1種を含有するプラズマ処理検知用インキ組成物であって、前記プラズマ処理に用いるプラズマ発生用ガスは、酸素及び窒素の少なくとも1種を含有することを特徴とするインキ組成物を記載する。
非特許文献1は、メチレンブルーで染色されたセルロース基材からなる試験紙を用いて、プラズマ中のヒドロキシル(OH)ラジカルを簡易的に観測した結果を記載する。
特開2012-101109号公報 特開2013-98196号公報
廣谷太佑、湯地敏史、津田勇、清田佑一、中林健一、木之下広幸、岡村好美、青木慎二:「有機化合物水溶液に及ぼすプラズマガスの効果」、PST-13-102、第131巻、pp.85-90 (2013)
前記の通り、大気圧非平衡放電プラズマ技術は、様々な技術分野での利用が期待されている。この場合、大気圧非平衡放電プラズマ技術に関する十分な知識及び技術を有していない他の技術分野の人々であっても、当該技術を簡便に扱うことができる必要がある。
一般に、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルは、大気中の気体分子と反応し得るため、水素、窒素、及び/又は酸素を含むラジカル等の様々なラジカル種を含み得る。このため、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を幅広く検出し、且つこれら様々なラジカル種をそれぞれ同定することが必要となる。現在提案されているラジカルの検出手段のうち、レーザートムソン散乱計測法、レーザー誘起蛍光法、及び発光分光法等の検出手段は、前記要求を満たし得るが、高額な装置及び高度な技術を要する。それ故、食品製造分野及び医療分野のような様々な技術分野で、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を簡便且つ安価に検出することは困難であった。例えば、医療分野における殺菌及び滅菌装置への大気圧非平衡放電プラズマの利用において、医師及び医療従事者が、大気圧非平衡放電プラズマ中から確実にラジカルが発生していることを確認できないという問題が存在した。
前記課題に鑑み、本発明は、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを、簡便且つ安価に検出する手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、特定の色素で染色された布を用いることにより、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを、簡便且つ安価に検出できることを見出した。本発明者らは、前記知見に基づき本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1) メチルレッド、メチレンブルー及びインジゴカルミンからなる群より選択される少なくとも1種の色素で染色された、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布を準備する、ラジカル検出用布準備工程;
前記ラジカル検出用布準備工程で準備されたラジカル検出用布を、大気圧非平衡放電プラズマで処理する、プラズマ処理工程;
前記プラズマ処理工程で得られたラジカル検出用布の色相変化に基づき、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出する、ラジカル検出工程;
を含む、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出方法。
(2) 前記色素がメチルレッド又はメチレンブルーである、前記(1)に記載の方法。
(3) 前記布が、ナイロン繊維、ポリエステル繊維及び動物繊維、並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される繊維からなる、前記(1)又は(2)に記載の方法。
(4) 前記大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルが、窒素及び酸素を含むラジカルである、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) メチルレッド、メチレンブルー及びインジゴカルミンからなる群より選択される少なくとも1種の色素で染色された、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布。
(6) 前記色素がメチルレッド又はメチレンブルーである、前記(5)に記載の布。
(7) ナイロン繊維、ポリエステル繊維及び動物繊維、並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される繊維からなる、前記(5)又は(6)に記載の布。
(8) 前記大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルが、窒素及び酸素を含むラジカルである、前記(5)〜(7)のいずれかに記載の布。
(9) 大気圧非平衡放電プラズマの発生手段と、前記(5)〜(8)のいずれかに記載の大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布を含むラジカル検出手段とを備える、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出装置。
本発明により、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを、簡便且つ安価に検出する手段を提供することが可能となる。
前記以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、本発明の大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出装置の概要を示す図である。 図2は、メチルレッドでナイロン繊維の布を染色した本発明のラジカル検出用布を用いて、プラズマ中にアルゴン(Ar)ガス及び窒素(N2)ガスをそれぞれ10 L/分及び0.3L/分の流量で投入した際のプラズマ処理時間に対するラジカル検出用布表面の色差の変化を測定した結果を示す図である。 図3は、本発明のラジカル検出用布表面をプラズマ表面処理した場合における、処理前後のラジカル検出用布表面の画像を示す図である。A:メチルレッドでナイロン繊維の布を染色した本発明のラジカル検出用布をAr及びN2混合ガスプラズマで1分間プラズマ表面処理した結果;B:メチレンブルーでポリエステル繊維の布を染色した本発明のラジカル検出用布をAr及びO2混合ガスプラズマで1分間プラズマ表面処理した結果。 図4は、メチルレッドでナイロン繊維の布を染色した本発明のラジカル検出用布を用いて、プラズマ中にArガスを10 L/分の流量で投入した際のプラズマ処理時間に対するラジカル検出用布表面の色差の変化を測定した結果を示す図である。 図5は、メチルレッドでナイロン繊維の布を染色した本発明のラジカル検出用布を用いて、プラズマ中にAr及びO2ガスを10 L/分の流量で投入した際のプラズマ処理時間に対するラジカル検出用布表面の色差の変化を測定した結果を示す図である。 図6は、メチルレッドでナイロン繊維の布を染色した本発明のラジカル検出用布表面をプラズマ処理した前後のXPSにおいて、窒素原子の1s軌道に対応するN1sスペクトルを示す図である。 図7は、メチルレッドでナイロン繊維の布を染色した本発明のラジカル検出用布表面をプラズマ処理した前後のXPSにおいて、酸素原子の1s軌道に対応するO1sスペクトルを示す図である。 図8は、メチルレッドでナイロン繊維の布を染色した本発明のラジカル検出用布表面をプラズマ処理した前後のXPSにおいて、炭素原子の1s軌道に対応するC1sスペクトルを示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
<1:大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布>
本発明は、少なくとも1種の色素で染色された、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布に関する。本明細書において、本発明の大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布を、「ラジカル検出用布」と記載する場合がある。
本発明者らは、これまでに、メチレンブルーで染色されたセルロース基材からなる試験紙を用いることにより、プラズマ中のヒドロキシル(OH)ラジカルを検出できることを見いだした(非特許文献1)。しかしながら、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルは、大気中の気体分子と反応し得るため、様々なラジカル種を含み得る。特に、窒素ガスは大気中に多く存在するため、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる酸素ラジカルと反応して、窒素及び酸素を含むラジカルが発生し得る。それ故、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出する手段として、窒素及び酸素を含むラジカルを同定し得る手段が必要とされた。また、前記試験紙のように、セルロース基材を用いる場合、長時間に亘ってプラズマ処理した場合、プラズマ処理に起因する熱によってセルロース基材が劣化する可能性があった。
前記課題に鑑み、本発明は、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出する手段として、少なくとも1種の色素で染色された布を提供する。本発明により、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を、簡便且つ安価に検出することができる。
本発明のラジカル検出用布は、メチルレッド、メチレンブルー及びインジゴカルミンからなる群より選択される少なくとも1種の色素で染色されていることが必要である。前記少なくとも1種の色素は、メチルレッド又はメチレンブルーを含むことが好ましく、メチルレッド又はメチレンブルーであることがより好ましく、メチルレッドであることがさらに好ましい。前記少なくとも1種の色素は、単独で用いられていてもよく、1種以上の前記色素の混合物の形態で用いられていてもよい。前記少なくとも1種の色素は、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる特定のラジカル種と接触させることにより、特定の色相変化を生じる。例えば、前記少なくとも1種の色素がメチルレッドを含む場合、pH 5.0〜4.5の範囲で染色された本発明のラジカル検出用布の表面は、通常は、橙色を示す。前記ラジカル検出用布を、窒素及び酸素を含むラジカル(例えば、一酸化窒素(NO)ラジカル、二酸化窒素(NO2)ラジカル、一酸化二窒素(N2O)ラジカル又は四酸化二窒素(N2O4)ラジカル)、又はオゾン(O3)と接触させることにより、その表面の色相は、橙色から赤色に変化し得る。また、前記ラジカル検出用布を、酸素及び水素を含むラジカル(例えば、ヒドロキシル(OH)ラジカル)、又はO3と接触させることにより、その表面の色相は、橙色から白色に変化し得る。前記少なくとも1種の色素がメチレンブルーを含む場合、pH 8.0以下で染色された本発明のラジカル検出用布の表面は、通常は青色を示す。前記ラジカル検出用布を、酸素及び水素を含むラジカル(例えば、OHラジカル)、又はO3と接触させることにより、その表面の色相は、青色から白色に変化し得る。それ故、前記少なくとも1種の色素を用いることにより、本発明のラジカル検出用布は、該色素と大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルとの組み合わせに基づき、様々なラジカル種を簡便に検出することができる。また、前記少なくとも1種の色素を1種以上の色素の混合物の形態で用いることにより、本発明のラジカル検出用布は、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を容易に同定することができる。
本発明のラジカル検出用布は、ナイロン繊維、ポリエステル繊維及び動物繊維、並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される繊維からなることが好ましく、ナイロン繊維及びポリエステル繊維、並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される繊維からなることがより好ましく、ナイロン繊維又はポリエステル繊維からなることがさらに好ましい。前記繊維は、単独で用いられていてもよく、1種以上の前記繊維の組み合わせの形態で用いられていてもよい。前記繊維は、前記少なくとも1種の色素で容易に染色することができ、且つこれらの色素を長期に亘って担持することができる。また、前記繊維は、金属又は樹脂等の基材と比較して、軽量且つ安価である。それ故、前記繊維を用いることにより、本発明のラジカル検出用布は、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を簡便且つ安価に検出することができる。前記繊維は、セルロース基材と比較して、熱及び湿度等の物理的負荷、引張及び収縮等の機械的負荷、並びにラジカル反応及び酸化還元反応等の化学的負荷に対する耐久性が高い。それ故、前記繊維を用いることにより、本発明のラジカル検出用布の耐久性を向上させることができる。
本発明のラジカル検出用布の形状及び重量は、特に限定されない。使用される条件に応じて、様々な形状及び重量とすることができる。
本発明のラジカル検出用布は、基材となる布を準備する工程、及び少なくとも1種の色素で該布を染色する工程を含む方法によって、製造することができる。本発明のラジカル検出用布の製造方法において、基材となる布、及び該布の染色に使用される少なくとも1種の色素は、前記で説明した材料から選択される。
前記少なくとも1種の色素で布を染色する工程は、少なくとも1種の色素を含む染色液を準備し、該染色液に布を浸漬して染色することにより、実施することができる。前記染色液は、1×10-3〜100×10-3 mol/Lの範囲の濃度で少なくとも1種の色素を含む水性溶液であることが好ましい。前記染色液は、場合により低級アルコールのような水混和性有機溶媒を含んでもよい。前記染色液のpH、温度、及び/又は酸化還元電位等の物理化学的条件は、使用される少なくとも1種の色素及び布に基づき、染色性及び/又は染色時の色等を考慮して、適宜調整されることが好ましい。例えば、少なくとも1種の色素がメチルレッドである場合、染色液のpHは、5.0〜4.5の範囲であることが好ましい。この場合、本工程で得られる本発明のラジカル検出用布の表面は、橙色を示す。前記ラジカル検出用布を、大気圧非平衡放電プラズマで処理することにより、その表面の色相は、橙色から赤色又は無色に変化し得る。或いは、少なくとも1種の色素がメチレンブルーである場合、染色液のpHは、8.0以下であることが好ましい。この場合、本工程で得られる本発明のラジカル検出用布の表面は、青色を示す。前記ラジカル検出用布を、大気圧非平衡放電プラズマで処理することにより、その表面の色相は、青色から白色に変化し得る。前記条件で、基材となる布を少なくとも1種の色素で染色することにより、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を簡便且つ安価に検出することができる本発明のラジカル検出用布を製造することができる。
以上の特徴を有する本発明のラジカル検出用布により、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を簡便且つ安価に検出することができる。また、本発明のラジカル検出用布を用いることにより、大気圧非平衡放電プラズマの発生装置を使用する際に、該発生装置が正常に作動して大気圧非平衡放電プラズマ中から確実にラジカルが発生していることを確認することができる。
<2:大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出方法>
本発明はまた、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出方法に関する。本発明の方法は、ラジカル検出用布準備工程、プラズマ処理工程及びラジカル検出工程を含むことが必要である。以下、各工程について、詳細に説明する。
[2-1:ラジカル検出用布準備工程]
本工程は、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布を準備する工程である。本工程において準備されるラジカルを検出するための布は、前記で説明した本発明のラジカル検出用布である。
本工程において、本発明のラジカル検出用布は、前記で説明した本発明のラジカル検出用布の製造方法を実施することによって準備することができる。或いは、予め作製された本発明のラジカル検出用布を購入等して準備してもよい。いずれの場合も、本工程の実施形態に包含される。
[2-2:プラズマ処理工程]
本工程は、前記ラジカル検出用布準備工程で準備されたラジカル検出用布を、大気圧非平衡放電プラズマで処理する工程である。本工程により、本発明のラジカル検出用布の表面に色相変化を生じさせることができる。
本工程において使用される大気圧非平衡放電プラズマは、当該技術分野で通常使用される大気圧非平衡放電プラズマの発生手段によって発生させることができる。大気圧非平衡放電プラズマの発生手段としては、例えば、マイクロ波放電、誘電体バリア放電(DBD)、コロナ放電、高周波放電、DCパルス放電、直流放電及び交流放電等の放電手段を挙げることができる。マイクロ波放電を用いて大気圧非平衡放電プラズマを発生させる場合、マイクロ波電源としては、当該技術分野で通常使用されるものを適用することができる。プラズマ投入電力は、通常は200 W以下である。プラズマ照射距離は、通常は50 mm以下である。プラズマガスとしては、例えば、アルゴン(Ar)、窒素(N2)又は酸素(O2)単独のガス、Ar及びO2の混合ガス、並びにAr及びN2の混合ガスを挙げることができる。前記発生手段で発生させた大気圧非平衡放電プラズマで本発明のラジカル検出用布を処理することにより、本発明のラジカル検出用布の表面に色相変化を生じさせることができる。
本工程において使用される大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルは、通常は、窒素及び酸素を含むラジカル(例えば、NOラジカル、NO2ラジカル、N2Oラジカル又はN2O4ラジカル)、又は酸素及び水素を含むラジカル(例えば、OHラジカル)であり、典型的には、窒素及び酸素を含むラジカル又は酸素及び水素を含むラジカルであり、特に、窒素及び酸素を含むラジカルである。例えば、マイクロ波放電を用いて大気圧非平衡放電プラズマを発生させる場合、プラズマガスとして窒素を含むガス(例えば、N2単独のガス又はAr及びN2の混合ガス)を用いることにより、窒素及び酸素を含むラジカルを主要なラジカル種として発生させることができる。或いは、プラズマガスとして窒素を含まないガス(例えば、Ar単独のガス又はAr及びO2の混合ガス)を用いることにより、酸素及び水素を含むラジカルを主要なラジカル種として発生させることができる。
なお、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの具体的な化学種は、例えば、光電子分光法(XPS)によって、大気圧非平衡放電プラズマで処理された本発明のラジカル検出用布の表面を元素解析することにより、同定することができる。
[2-3:ラジカル検出工程]
本工程は、プラズマ処理工程で得られたラジカル検出用布の色相変化に基づき、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出する工程である。
前記で説明したように、本発明のラジカル検出用布を大気圧非平衡放電プラズマで処理した場合、ラジカル検出用布に使用される色素と大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルとの組み合わせに基づき、ラジカル検出用布表面の色相は特徴的な変化を生じる。それ故、プラズマ処理工程で得られたラジカル検出用布の色相変化を観測することにより、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を簡便に検出し、且つそれぞれのラジカル種を同定することができる。
本工程において使用される色相変化の観測手段としては、例えば、肉眼若しくは顕微鏡等を用いる視覚的観察手段、並びに色差分析、赤外分光分析、蛍光分光分析及びX線光電子分光分析等の分析的手段を挙げることができる。前記観測手段は、当該技術分野で通常使用される観察機器(例えば、光学顕微鏡)又は分析機器(例えば、色差計、フーリエ変換型赤外分光光度計、蛍光分光分析計若しくはX線光電子分光分析装置)を用いて実施することができる。色相変化の観測手段は、分析的手段が好ましく、色差分析がより好ましい。分析的手段を用いて、プラズマ処理工程前後のラジカル検出用布の色相変化を観測し、該色相変化の変化量を算出することにより、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの定量的な解析を実施することができる。また、色差分析を用いて色相変化を観測することにより、簡便且つ安価に定量的な解析を実施することができる。さらに、プラズマ処理工程で得られたラジカル検出用布の色相変化を経時的に決定することにより、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの発生量の経時的な変化を、即時に確認することができる。
例えば、色差分析を用いてラジカル検出用布の色相変化を観測する場合、下記数式(I):
Figure 2016134344
を用いて、ラジカル検出用布表面の色差を決定することができる(T. Nakatsuka, Technical Trends of Color Measurement, DIC Technical Review, No.5, pp. 09-16,(1999))。前記式中、ΔE*は、色差を、ΔL*は、ラジカル検出用布表面の明度変化を示す。同様に,Δa*及びΔb*は、色相環上の変化を示す。数式(I)に示すように、ΔE*は、ΔL*、Δa*及びΔb*の和の平方根をとることで得られる値である。
以上の特徴を有する本発明の方法により、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を簡便且つ安価に検出することができる。また、本発明の方法により、大気圧非平衡放電プラズマの発生装置を使用する際に、該発生装置が正常に作動して大気圧非平衡放電プラズマ中から確実にラジカルが発生していることを確認することができる。
<3:大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出装置>
本発明はまた、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出装置に関する。本明細書において、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出装置を、「ラジカル検出装置」と記載する場合がある。
本発明のラジカル検出装置において、大気圧非平衡放電プラズマの発生手段は、前記で説明した特徴を有するものであることが好ましい。
本発明のラジカル検出装置において、ラジカル検出手段は、本発明の大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布を含むことが必要である。本発明のラジカル検出用布は、前記で説明した特徴を有するものであることが好ましい。
本発明のラジカル検出装置の概要を図1に示す。図1に示すように、本発明のラジカル検出装置1は、大気圧非平衡放電プラズマの発生手段11と、ラジカル検出手段12とを備える。本発明のラジカル検出装置1において、大気圧非平衡放電プラズマの発生手段11とラジカル検出手段12とは、プラズマ照射距離Lの間隔で離間するように配置される。プラズマ照射距離Lは、通常は50 mm以下である。本発明のラジカル検出装置1は、場合により、ラジカル検出手段12を支持する支持手段13を備えていてもよい。
以上の特徴を有する本発明のラジカル検出装置を用いることにより、大気圧非平衡放電プラズマによって生じる様々なラジカル種を簡便且つ安価に検出することができる。また、本発明のラジカル検出装置により、大気圧非平衡放電プラズマの発生手段が正常に作動して、大気圧非平衡放電プラズマ中から確実にラジカルが発生していることを確認することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
<実験I:ラジカル検出用布の作製>
[実験I-1:メチルレッドで染色されたラジカル検出用布の作製]
メチルレッド粉体の入ったビーカーに、200 mlの純水を常温で加えて、撹拌した。その後、メチルレッドの溶解を促すために、混合溶液を、超音波洗浄機(アズワン株式会社USK-1R)内で、30分間超音波処理した。次いで、混合溶液を入れたビーカーを、約80℃に保ったウォーターバススターラー(KAYAGAKI THERMO ELECON KTH-2)内に30分間入れた。得られたメチルレッド水溶液を、メスシリンダーにて、5.0×10-3 mol/Lに濃度調整した。染色性を高めるため、1規定の塩酸(1 N HCl)を用いて、メチルレッド水溶液のpHを5.0〜4.5程度に調整して、メチルレッドを含む染色液(以下、「メチルレッド染色液」とも記載する)を調製した。メチルレッド染色液は、中性からアルカリ性の範囲(pH 6.2以上)で黄色を、酸性の範囲(pH 4.4以下)で赤色を、それぞれ示す。
2.0 gのナイロン繊維の布(JIS規格に準拠した製品)を、25 mlのメチルレッド染色液を入れたビーカーに投入した。このビーカーを、80℃に保った恒温槽内に30分間保持して、ナイロン繊維の布をメチルレッドで染色した。
[実験I-2:メチレンブルーで染色されたラジカル検出用布の作製]
実験I-1において、メチルレッド粉体をメチレンブルー粉体に換えた他は前記と同様の手順により、メチレンブルーを含む染色液(以下、「メチレンブルー染色液」とも記載する)(5.0×10-3 mol/L、pH 5.0〜4.5)を調製した。
2.0 gのポリエステル繊維の布(JIS規格に準拠した製品)を、25 mlのメチレンブルー染色液を入れたビーカーに投入した。このビーカーを、80℃に保った恒温槽内に30分間保持して、ポリエステル繊維の布をメチレンブルーで染色した。
<実験II:大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出>
[実験II-1:大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出装置の作製]
大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出装置の概要を図1に示す。実験Iの手順で作製したラジカル検出用布12を、耐熱テープを用いてシリコンウエハー(支持手段)13上に固定した。大気圧非平衡プラズマジェットノズル11(ADTECプラズマテクノロジー製)を、プラズマ照射口からラジカル検出用布までの距離Lが5 mmとなるように、ラジカル検出用布12を固定したシリコンウエハー13の上方に固定した。2.45 MHzのマイクロ波電源(MUGGE製MG0500D-210TC)を用いて、150 Wのプラズマ電力を投入した。プラズマガスには、Ar単独のガス、又はAr及びO2、若しくはAr及びN2の混合ガスを使用した。
[実験II-2:ラジカル検出用布表面の色相変化の測定]
実験II-1の手順で作製した装置を用いてプラズマ処理されたラジカル検出用布表面の色相変化(すなわち変色)を数値化して評価するために、色差計(株式会社シロ産業社製;M311R-1)を用いて、ラジカル検出用布表面の色差の測定を行った。本色差計は、光源として、3 V:500 mAのハロゲンランプを備え、測定範囲は、直径10 mmである。下記数式(I)を用いて、ラジカル検出用布表面の色差を決定した。
Figure 2016134344
式中、ΔE*は、色差を、ΔL*は、ラジカル検出用布表面の明度変化を示す。同様に,Δa*及びΔb*は、色相環上の変化を示す。数式(I)に示すように、ΔE*は、ΔL*、Δa*及びΔb*の和の平方根をとることで得られる値である。
本実験においては、ラジカル検出用布表面の変色が、プラズマ中又はその近傍に生じるNOラジカルに起因するものであるか否かを評価するために、プラズマ処理時間に対するラジカル検出用布表面の色差の変化を測定した。また、ラジカル検出用布表面の変色が、窒素元素を含有するラジカル種に起因するものであるか否かを評価するために、プラズマ中にN2ガスを投入して、ArガスとN2ガスとの混合比に対するラジカル検出用布表面の色差の変化を測定した。
メチルレッドでナイロン繊維の布を染色したラジカル検出用布を用いて、プラズマ中にArガス及びN2ガスをそれぞれ10 L/分及び0.3 L/分の流量で投入した際のプラズマ処理時間に対するラジカル検出用布表面の色差の変化を測定した結果を図2に示す。図2に示すように、プラズマ処理時間が増加するごとに、色差の変化量が比例的に増大することが明らかとなった。同時に、ラジカル検出用布表面が変色していることが確認された。これらの結果から、ラジカル検出用布表面の変色は、プラズマ表面処理に起因すると推測される。
ラジカル検出用布表面をプラズマ表面処理した場合における、処理前後のラジカル検出用布表面の画像を図3に示す。図3Aに示すように、メチルレッドでナイロン繊維の布を染色したラジカル検出用布をAr及びN2混合ガスプラズマで1分間プラズマ表面処理した結果、ラジカル検出用布表面の色相は、黄色から赤色に変化した。また、図3Bに示すように、メチレンブルーでポリエステル繊維の布を染色したラジカル検出用布をAr及びO2混合ガスプラズマで1分間プラズマ表面処理した結果、ラジカル検出用布表面の色相は、青色から白色に変化した。
メチルレッドでナイロン繊維の布を染色したラジカル検出用布を用いて、プラズマ中にArガスを10 L/分の流量で投入した際のプラズマ処理時間に対するラジカル検出用布表面の色差の変化を測定した結果を図4に示す。図4に示すように、プラズマ処理時間が増加するごとに、色差の変化量が比例的に増大することが明らかとなった。図2及び4の比較から、Arガスプラズマによる表面処理における色差の変化量は、Ar及びN2混合ガスプラズマによる表面処理における色差の変化量と比較して小さい値であることが明らかとなった。
メチルレッドでナイロン繊維の布を染色したラジカル検出用布を用いて、プラズマ中にArを10 L/分、O2ガスをArガス流量に対して10%の流量で投入した際のプラズマ処理時間に対するラジカル検出用布表面の色差の変化を測定した結果を図5に示す。図5に示すように、プラズマ処理時間が増加するごとに、色差の変化量が比例的に増大することが明らかとなった。このとき、ラジカル検出用布表面の変色は、肉眼による視覚的観察では確認できなかった。図2及び5の比較から、Ar及びO2混合ガスプラズマによる表面処理における色差の変化量は、Ar及びN2混合ガスプラズマによる表面処理における色差の変化量と比較して小さい値であることが明らかとなった。また、図4及び5の比較から、Ar及びO2混合ガスプラズマによる表面処理における色差の変化量は、Arガスプラズマによる表面処理における色差の変化量と比較して大きい値であることが明らかとなった。この結果は、プラズマ中に投入されたO2ガスに由来する、OHラジカルのような酸素のラジカル種が大気中のN2と反応して、NOラジカルの生成を促進したためと推測される。また、ラジカル検出用布表面の変色が肉眼による視覚的観察では確認できなかったことから、酸素のラジカル種によってメチルレッドの化学構造が破壊されたと推測される。
[実験II-3:ラジカル検出用布表面の元素解析]
実験II-1の手順で作製した装置を用いてプラズマ処理されたラジカル検出用布表面の変色のメカニズムを解明するために、光電子分光法(XPS)により、ラジカル検出用布表面の元素解析を行った。ラジカル検出用布としては、メチルレッドでナイロン繊維の布を染色したラジカル検出用布を用いた。XPSの測定は、15 KVの印加電圧により、アノードとしてマグネシウム(Mg)を用いて行った。また、ラジカル検出用布表面に対するプラズマの純粋な効果をXPSのデータから得るために、表面に対する金スパッタ等のチャージを改善するための処置は行わなかった。測定対象の元素及びその軌道としては、炭素の1s軌道(C1s)、窒素の1s軌道(N1s)、及び酸素の1s軌道(O1s)をそれぞれ測定した。
プラズマ処理前後のラジカル検出用布表面のXPSにおいて、窒素原子の1s軌道に対応するN1sスペクトルを図6に、酸素原子の1s軌道に対応するO1sスペクトルを図7に、炭素原子の1s軌道に対応するC1sスペクトルを図8に、それぞれ示す。図6及び7に示すように、プラズマ処理により、ラジカル検出用布表面に存在する同じ結合エネルギーを有する窒素原子及び酸素原子の量がいずれも増加した。これらの結果から、ラジカル検出用布表面の変色は、プラズマ中又はその近傍に生じるNOラジカルに起因するものであると推測される。
図8に示すように、C1sスペクトルは、プラズマ処理の前後いずれにおいても3個のピークを有した。これらのピークのうち、284 eV付近のピークはC-H結合に、285.5 eV付近のピークはC-O結合に、287.5 eV付近のピークはO-C-O結合に、それぞれ対応する。いずれのピークにおいても、ケミカルシフトは確認されなかった。他方、プラズマ処理前後のラジカル検出用布表面のC1sスペクトルを比較すると、C-H結合のピーク強度は、他の結合のピーク強度と比較して顕著に減衰していた。各ピーク面積に基づく定量的な解析の結果、プラズマ処理前のラジカル検出用布表面におけるO-C-O結合の相対的な強度は、C-H結合に対して約20.04%であるのに対し、プラズマ処理後のラジカル検出用布表面におけるO-C-O結合の相対的な強度は、C-H結合に対して約54.12%であった。これらの結果から、プラズマ処理によって生じたラジカルによって、メチルレッドの化学構造が変化したと推測される。
1…本発明の大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出装置
11…大気圧非平衡放電プラズマの発生手段
12…ラジカル検出手段
13…支持手段
L…プラズマ照射距離

Claims (9)

  1. メチルレッド、メチレンブルー及びインジゴカルミンからなる群より選択される少なくとも1種の色素で染色された、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布を準備する、ラジカル検出用布準備工程;
    前記ラジカル検出用布準備工程で準備されたラジカル検出用布を、大気圧非平衡放電プラズマで処理する、プラズマ処理工程;
    前記プラズマ処理工程で得られたラジカル検出用布の色相変化に基づき、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出する、ラジカル検出工程;
    を含む、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出方法。
  2. 前記色素がメチルレッド又はメチレンブルーである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記布が、ナイロン繊維、ポリエステル繊維及び動物繊維、並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される繊維からなる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルが、窒素及び酸素を含むラジカルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. メチルレッド、メチレンブルー及びインジゴカルミンからなる群より選択される少なくとも1種の色素で染色された、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布。
  6. 前記色素がメチルレッド又はメチレンブルーである、請求項5に記載の布。
  7. ナイロン繊維、ポリエステル繊維及び動物繊維、並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される繊維からなる、請求項5又は6に記載の布。
  8. 前記大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルが、窒素及び酸素を含むラジカルである、請求項5〜7のいずれか1項に記載の布。
  9. 大気圧非平衡放電プラズマの発生手段と、請求項5〜8のいずれか1項に記載の大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルを検出するための布を含むラジカル検出手段とを備える、大気圧非平衡放電プラズマによって生じるラジカルの検出装置。
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