JP2016134016A - 画像処理装置およびコンピュータプログラム - Google Patents

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良平 小澤
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Abstract

【課題】画像内の特定のオブジェクトを精度良く抽出する。【解決手段】画像処理装置は、対象画像を表す対象画像データを取得する画像データ取得部と、対象画像データを用いて、対象画像内の複数個の画素の中から、特定の色値の範囲内の色で示される複数個の第1の候補画素を抽出すし、複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素をそれぞれ含む1個以上の局所領域を対象画像内に設定することによって、1個以上の局所領域ごとに第1の候補画素とは異なる複数個の局所画素を決定し、1個以上の局所領域ごとに、局所領域内の複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素の値に基づいて決定される特定の基準値を用いて、局所領域内の複数個の局所画素の中から、複数個の第2の候補画素を抽出し、複数個の第2の候補画素を用いて、特定のオブジェクトを抽出する。【選択図】 図4

Description

本発明は、画像中の所定の特徴を有するオブジェクトをする画像処理に関するものである。
特許文献1に記載された技術では、複写機は、原稿を読み取って得られる画像内の枠状のマーカを抽出する。そして、複写機は、抽出されるマーカ内の部分画像を含み、マーカ外の部分画像を含まない画像を印刷する。このように、上記技術の枠状のマーカのような所定の特徴を有するオブジェクトを抽出する画像処理が行われている。
特開平3−236069号公報
しかしながら、上記技術では、処理対象の画像によっては、オブジェクトを精度良く抽出できない可能性があった。例えば、対象画像内の抽出すべきオブジェクトの色のばらつきが大きい場合には、当該オブジェクトを精度良く抽出できない可能性があった。
本明細書は、画像内の特定のオブジェクトを精度良く抽出することができる技術を開示する。
本明細書に開示された技術は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]画像処理装置であって、対象画像を表す対象画像データを取得する画像データ取得部と、前記対象画像データを用いて、前記対象画像内の複数個の画素の中から、特定の色値の範囲内の色で示される複数個の第1の候補画素を抽出する第1の画素抽出部と、前記複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素をそれぞれ含む1個以上の局所領域を前記対象画像内に設定することによって、前記第1の候補画素の近傍に位置し、前記第1の候補画素とは異なる複数個の局所画素を前記1個以上の局所領域ごとに決定する領域設定部と、前記1個以上の局所領域ごとに、前記局所領域内の前記複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素の値に基づいて決定される特定の基準値を用いて、前記局所領域内の複数個の前記局所画素の中から、複数個の第2の候補画素を抽出する第2の画素抽出部と、前記複数個の第2の候補画素を用いて、前記対象画像内の前記特定の色値の範囲内の色で示される特定のオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出部と、を備える、画像処理装置。
対象画像内の特定のオブジェクトは、全体的には、色のばらつきが比較的大きい場合であっても、局所的には、色のばらつきが比較的小さい場合が多い。上記構成によれば、複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素を含む局所領域が設定される。そして、局所領域内の1個以上の第1の候補画素の値に基づいて決定される特定の基準値を用いて、局所領域内の複数個の局所画素の中から、複数個の第2の候補画素が抽出される。この結果、全体的には、色のばらつきが比較的大きい場合であっても、特定のオブジェクトを構成する複数個の画素の候補を精度良く抽出することができる。したがって、特定のオブジェクトを精度良く抽出することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像読取装置、印刷装置、画像処理方法、これらの装置または方法を実現するためのコンピュータプ口グラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
本発明の一実施例としてのシステム900を示す説明図である。 システム900の動作のフローチャートである。 原稿および画像処理に用いる画像の一例を示す図である。 画像処理に用いる画像の部分画像の一例を示す図である。 囲み線66を構成する画素のR値の分布を示すヒストグラムである。 ブロック画像生成処理のフローチャートである。 第2の二値化処理のフローチャートである。 画像処理に用いる画像の一例を示す図である。
A.実施例:
図1は、本発明の一実施例としてのシステム900を示す説明図である。このシステム900は、インターネットなどのネットワーク500と、ネットワーク500に接続された複合機100と、ネットワーク500に接続されたサーバ300と、を備えている。
複合機100は、複合機100の全体を制御するコントローラとしてのCPU110と、DRAM等の揮発性記憶装置120と、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置130と、液晶パネル等の表示部140と、タッチパネル等の操作部150と、読取実行部160と、印刷実行部170と、他の装置(例えば、サーバ300)と通信するための有線や無線の通信インタフェース180(例えば、IEEE802.11a/b/g/nの規格に準拠した無線通信インタフェース)と、を備えている。不揮発性記憶装置130は、コンピュータプログラム132を格納している。通信インタフェース180は、ネットワーク500に接続されている。このコンピュータプログラム132は、例えば、出荷時に不揮発性記憶装置130に格納される形態や、サーバなどの計算機からネットワーク500を介してダウンロードされる形態で提供される。
読取実行部160は、原稿を表す画像データを生成する装置である。具体的には、読取実行部160は、図示しない光学センサ(例えば、CIS(Contact Image Sensor))を備え、読取実行部160に載置された原稿を光学的に読み取ることによって、原稿を表す画像データを生成する。以下、読取実行部160によって生成される画像データを「スキャンデータ」とも呼ぶ。
印刷実行部170は、画像を印刷する装置であり、いわゆるインクジェットプリンタである。ただし、他の種類のプリンタ(例えば、いわゆるレーザプリンタ)を採用してもよい。
CPU110は、揮発性記憶装置120と不揮発性記憶装置130とを用いてコンピュータプログラム132を実行することによって、後述する処理を実行する。
本実施例の画像処理装置としてのサーバ300は、サーバ300の全体を制御するコントローラとしてのCPU310と、DRAM等の揮発性記憶装置320と、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置330と、他の装置(例えば、複合機100)と通信するための有線や無線の通信インタフェース380(例えば、IEEE802.3の規格に準拠した有線通信インタフェース)と、を備えている。不揮発性記憶装置330は、コンピュータプログラム332を格納している。このコンピュータプログラム332は、例えば、CD−ROMなどに格納される形態や、他のサーバなどの計算機からネットワーク500を介してダウンロードされる形態で提供される。通信インタフェース380には、ネットワーク500に接続されている。
CPU310は、揮発性記憶装置320と不揮発性記憶装置330とを用いてコンピュータプログラム332を実行することによって、後述する画像処理を実行する。
図2は、システム900の動作のフローチャートである。図2には、複合機100による処理と、サーバ300による処理と、が示されている。これらの処理は、例えば、ユーザから、囲み線を用いる所定の印刷モードで、原稿内の画像を印刷する指示が、複合機100によって受け付けられた場合に、複合機100のCPU110によって開始される。ユーザは、複合機100の操作部150を操作することによって、必要な指示を入力できる。
S100では、複合機100のCPU110(図1)は、読取実行部160を制御することによって、原稿SCを光学的に読み取り、原稿SCを表すスキャンデータを取得する。スキャンデータは、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)のそれぞれの成分値(本実施例では、256階調の階調値)で画素ごとの色を表すRGB画像データである。以下、赤の成分値を「R値」と呼び、緑の成分値を「G値」と呼び、青の成分値を「B値」とも呼ぶ。また、色を表す値を「色値」とも呼び、R値とG値とB値とを含む色値をRGB値とも呼ぶ。ここで、原稿SCは、複数個のオブジェクト(例えば、文字や写真やイラスト等)を含む。本実施例では、ユーザは、特定色(本実施例では、赤)のペンを用いて、原稿SC中のオブジェクトを指定するためのマーカである囲み線を記入することができる。以下に説明する画像処理では、スキャンデータによって表される画像(「スキャン画像」と呼ぶ)から囲み線で囲まれたオブジェクトを消去した処理済画像を表す処理済画像データが生成される(詳細は後述)。
図3は、原稿および画像処理に用いる画像の一例を示す図である。図3(A)には、スキャンデータによって表されるスキャン画像60の一例が示されている。スキャン画像60は、原稿SCを表す画像であるから、図3(A)は、原稿SCの一例を示す図と言うこともできる。
スキャン画像60(原稿SC)は、オブジェクトとして、4個の文字61〜64と、2個の描画65、67と、1個の写真68と、囲み線66と、を含んでいる。描画は、例えば、イラスト、表、グラフ、線図、ベクトルグラフィックス、模様などを表すオブジェクトである。囲み線66は、特定色(本実施例では、赤)のペンを用いて、利用者によって原稿SCに手書きされた特定色のオブジェクトである。ユーザは、消去対象のオブジェクトを囲む囲み線を原稿SCに手書きする。図3(A)の例では、囲み線66は、描画65を囲んでいる。なお、3個の文字61〜63は、特定色の文字であり、1個の文字64は、特定色ではない文字である。描画65は、特定色の部分を含んでおらず、描画67と写真68は、特定色の部分を含んでいる。
S110では、複合機100のCPU110(図1)は、スキャンデータを、ネットワーク500を介して、サーバ300に送信する。S200では、サーバ300のCPU310は、複合機100から送信されるスキャンデータを、処理対象の対象画像データとして、取得する。
S205では、CPU310は、スキャンデータに対して、第1の二値化処理を行うことによって、第1の二値画像データを生成する。具体的には、スキャンデータの複数の画素のそれぞれは、囲み線を構成する複数個の画素の候補である第1の候補画素と、第1の候補画素以外の画素と、のいずれかに分類される。すなわち、この第1の二値化処理によって、スキャン画像60内の複数個の画素の中から、複数個の第1の候補画素が抽出される。第1の二値化処理は、囲み線が有する特定色(本実施例では赤)を示す特定の色値の範囲(囲み線色範囲RAと呼ぶ)に従って、行われる。すなわち、囲み線色範囲RA内の色値を有する画素は、第1の候補画素に分類され、囲み線色範囲RA外の色値を有する画素は、第1の候補画素以外の画素に分類される。囲み線色範囲RAは、色成分ごとに規定された所定の基準値R1、R2、G1、G2、B1、B2によって規定される。具体的には、囲み線色範囲RAは、R1≦R≦R2、かつ、G1≦G≦G2、かつ、B1≦B≦B2を満たすRGB値の範囲である。各色成分の範囲は、例えば、256階調のうちの10〜30程度の幅を有する範囲である。R値の範囲は、最大値(例えば、255)に近い側の所定範囲であり、G値およびB値の範囲は、最小値(例えば、0)に近い側の所定範囲である。なお、囲み線の色としては、赤とは異なる他の特定色が採用され得る。囲み線色範囲としては、囲み線の色として想定されている特定色に応じて、適宜に予め設定される。
第1の二値画像データでは、第1の候補画素であると決定された画素の値は、「ON」を示す値を有し、第1の候補画素であると決定された画素の値は、「OFF」を示す値を有する。
図3(B)は、第1の二値画像データによって表される第1の二値画像60Aの例を示す概略図である。第1の二値画像60Aによって、複数個の第1の候補画素が抽出されている。図3(B)の第1の二値画像60Aにおいて、スキャン画像60(図3(A))内の特定色の3個の文字61、62、63を構成する複数個の第1の候補画素61A、62A、63Aと、囲み線66を構成する複数個の第1の候補画素66Aと、が抽出されている。第1の二値画像60Aでは、さらに、スキャン画像60内の描画67および写真68の特定色を有する部分を構成する複数個の第1の候補画素67A、68Aが、抽出されている。
このように、第1の二値化処理によって抽出される第1の候補画素は、抽出すべき囲み線66を構成する画素だけでなく、囲み線66とは異なるオブジェクトを構成する画素も含んでいる。
さらに、第1の二値化処理によって抽出される第1の候補画素は、抽出すべき囲み線66を構成する全ての画素を含んでいるとは限らない。図4は、画像処理に用いる画像の部分画像の一例を示す図である。図4(A)には、図3(B)の第1の二値画像60Aの部分画像PI1であって、囲み線66を構成する第1の候補画素を含む部分画像PI1が示されている。図4(A)に示すように、囲み線66を構成する画素の一部が、第1の候補画素66Aとして抽出できていないので、第1の候補画素66Aによって構成される領域は、つながった一本の線を示しておらず、隙間NTを空けて分離している。
この理由を、図5を参照して説明する。図5は、囲み線66を構成する画素のR値の分布を示すヒストグラムである。このヒストグラムは、囲み線66を構成する複数個の画素について、各階調値のR値を有する画素の個数を示したグラフである。図5では、R値が取り得る階調値の範囲のうち、囲み線色範囲RAのR値の範囲NA(R1≦R≦R2)を含む一部分の範囲(最大値255近傍の範囲)のヒストグラムが示されている。図5に示すように、囲み線66を構成する画素のR値は、ある程度の広がりを持って分布している。これは、主として、原稿SC上でのムラや、原稿SCの読み取り時のムラに、起因している。原稿SC上でのムラは、原稿SCに記入された囲み線66が、ペンの筆圧のばらつきなどによってばらつくことなどに起因する。原稿SCの読み取り時のムラは、原稿SCを読取実行部160によって読み取る際の原稿SCの設置状態(しわなどの状態)や、読取センサ、光源の特性などに起因する。
また、囲み線66の記入に用いるペンの色が赤に指定されていても、ユーザは、囲み線66の記入に、薄い赤色のペンを用いる可能性もあれば、濃い赤色のペンを用いる可能性もある。この場合には、図5に示すように、囲み線66を構成する画素の色値は、囲み線色範囲RAと、それ以外の範囲との境界部分に、偏って分布する可能性がある。
これらの要因により、囲み線66を構成する複数個の画素は、図5の領域SAに属する画素のように、第1の候補画素を抽出するための囲み線色範囲RAから外れた色値を有する場合がある。この結果、囲み線66を構成する複数個の画素のうち、第1の候補画素として抽出されない画素(抽出漏れの画素とも呼ぶ)が発生する。抽出漏れの画素の個数が比較的多いほど、第1の二値画像60A(図3(B))において、図4(A)に示す隙間NTが多数発生する。この場合には、第1の二値画像60A(図3(B))において、一つながりの囲み線66に対応する複数個の第1の候補画素66Aによって構成される領域が、複数個の領域に分離してしまう。この結果、後述する囲み線判定処理によって、複数個の第1の候補画素66Aによって構成される領域が、囲み線であると正しく判定できなくなる可能性が高くなる。
ここで、抽出漏れの画素を少なくするために、より広い囲み線色範囲を予め設定すると、抽出漏れの画素は減少するものの、抽出が不要な画素の個数が過度に増加する可能性がある。抽出が不要な画素は、囲み線66を構成しない画素、例えば、第1の二値画像60Aの第1の候補画素67Aのように、囲み線66を抽出するために必要がない画素である。抽出が不要な画素の増加は、抽出漏れの画素の増加と同様に、囲み線66の抽出精度の低下をもたらす。このために、本実施例の画像処理では、CPU310は、第1の二値化処理による抽出漏れの画素を、適切に候補画素として抽出するべく、S210とS215との処理を実行する。
S210では、CPU310は、ブロック画像生成処理を実行する。ブロック画像生成処理は、複数個の分割領域(ブロックBKとも呼ぶ)をスキャン画像60内に設定し、当該ブロックBKを1個の画素とするブロック画像BIを生成する処理である。
図6は、ブロック画像生成処理のフローチャートである。S305では、CPU310は、スキャン画像60を複数個に分割して、スキャン画像60内に複数個のブロックBKを設定する。なお、スキャン画像60と第1の二値画像60Aとは、互いにサイズ(縦方向および横方向の画素数)が同じであり、スキャン画像60の画素と第1の二値画像60Aの画素とは、一対一に対応している。従って、スキャン画像60内に複数個のブロックBKを設定することと、第1の二値画像60A内にブロックBKを設定すること、とは同義である。図4(A)には、第1の二値画像60Aの部分画像PI1に設定されたブロックBKが実線で図示されている。1個のブロックBKは、縦方向の画素数および横方向の画素数が所定の個数(例えば、10〜100個)の正方形の領域である。スキャン画像60(第1の二値画像60A)内に、複数個のブロックBKが枡目上に設定される。
S310では、CPU310は、ブロック画像の初期データを揮発性記憶装置120に準備する。ブロック画像は、スキャン画像60内に設定された複数個のブロックBKに一対一で対応する複数個の画素を有する二値画像である。例えば、スキャン画像60に、縦方向にM個、横方向にN個の(M×N)個のブロックBKが設定される場合には、ブロック画像は、縦方向にM個、横方向にN個の(M×N)個の画素を有する二値画像である。初期データでは、例えば、全てのブロック画像内の画素の値が0にされている。
S315では、CPU310は、スキャン画像60内に設定された複数個のブロックBKの中から、1個の注目ブロックを選択する。S320では、CPU310は、注目ブロック内に、1個以上の第1の候補画素が含まれるか否かを判断する。
注目ブロック内に、1個以上の第1の候補画素が含まれる場合には(S320:YES)、S325にて、CPU310は、注目ブロックは、抽出漏れの画素を含む可能性がある局所領域であると、決定する。具体的には、CPU310は、S310で準備したブロック画像データの初期データにおいて、注目ブロックに対応する画素の値を、「OFF」から「ON」に変更する。この結果、ブロック画像データに、注目ブロックが局所領域であることが記録される。
注目ブロック内に、第1の候補画素が含まれない場合には(S320:NO)、S330にて、CPU310は、注目ブロックは局所領域でないと、決定する。具体的には、S310で準備した初期データにおいて、注目ブロックに対応する画素の値を、「OFF」のままに維持する。この結果、ブロック画像データに、注目ブロックが局所領域でないことが記録される。
S340では、CPU310は、スキャン画像60内に設定された全てのブロックBKを処理したか否かを判断する。未処理のブロックBKがある場合には(S340:NO)、CPU310は、S315に戻って、未処理のブロックBKを新たな注目ブロックとして選択する。全てのブロックBKを処理した場合には(S340:YES)、CPU310は、ブロック画像生成処理を終了する。ブロック画像生成処理が終了された時点で、局所領域であるブロックBKと、局所領域でないブロックBKと、を規定するブロック画像を表すブロック画像データが生成される。この結果、スキャン画像60および第1の二値画像60A内に、局所領域が設定される。
図4(B)には、図4(A)の第1の二値画像60Aの部分画像PI1に対応するブロック画像の部分画像PBIが示されている。この部分画像PBIの複数個の画素のうち、ハッチングされた画素BP1は、対応するブロックBKが局所領域であることを示す「ON」の画素であり、ハッチングされていない画素BP2は、対応するブロックBKが局所領域であることを示す「OFF」の画素である。このブロック画像の部分画像PBIは、第1の二値画像60Aの部分画像PI1(図4(A))に破線で示す領域LA内に、局所領域が設定されていることを示している。
図2のS215のCPU310は、第2の二値化処理を実行する。第2の二値化処理は、局所領域内の画像を二値化することによって、局所領域から、囲み線を構成する複数個の画素の候補であり、上述した第1の候補画素とは異なる画素である第2の候補画素を抽出する処理である。
図7は、第2の二値化処理のフローチャートである。S405では、CPU310は、スキャン画像60および第1の二値画像60A内に設定された複数個の局所領域の中から、1個の注目局所領域を選択する。具体的には、スキャン画像60内に設定された複数個のブロックBKのうち、対応するブロック画像の画素の値が「ON」を示すブロックが、順次に注目局所領域として選択される。
S410では、CPU310は、スキャン画像60において注目局所領域内に含まれる1個以上の第1の候補画素の色値の平均色値を算出する。具体的には、注目局所領域内に含まれる1個以上の第1の候補画素のRGB値に含まれるR値、G値、B値のそれぞれの平均値Rav、Gav、Bavが算出される。
S415では、CPU310は、注目局所領域内に含まれる複数個の局所画素の中から、1個の注目局所画素を選択する。ここで、局所画素は、局所領域ごとに決定される画素であり、局所領域内の第1の候補画素の近傍に位置し、第1の候補画素とは異なる画素である。本実施例では、局所領域内の複数個の画素のうち、当該局所領域内の第1の候補画素とは異なる全ての画素が、局所画素として用いられる。例えば、第1の二値画像60Aの部分画像PBI(図4(A))の中央の一点破線で示す局所領域BKa(ブロックBKa)が、注目局所領域である場合には、当該局所領域BKaのハッチングされていない領域内の全ての画素が、局所領域BKa内の局所画素である。
S420では、CPU310、スキャン画像60における注目局所画素の色値(RGB値)と、S410にて算出された第1の候補画素の色値の平均色値と、の間のRGB色空間におけるユークリッド距離Dを算出する。
S425では、CPU310は、算出されたユークリッド距離Dが、所定の閾値Dth以下であるか否かを判断する。所定の閾値Dthは、第1の二値化処理(図2のS215)において用いられる囲み線色範囲RAの各成分の範囲(例えば、R1≦R≦R2の範囲)の幅(例えば、(R2−R1))より小さく設定されている。
ユークリッド距離Dが、所定の閾値Dth以下である場合には(S425:YES)、S430にて、CPU310は、注目局所画素は第2の候補画素であると決定する。具体的には、CPU310は、第1の二値画像60A内の注目局所画素の値を、「OFF」から「ON」に変更する。この結果、第1の二値画像60Aには、第1の候補画素に加えて、第2の候補画素が、候補画素として記録される。
ユークリッド距離Dが、所定の閾値Dthより大きい場合には(S425:NO)、S435にて、CPU310は、注目局所画素は第2の候補画素でないと決定する。具体的には、CPU310は、第1の二値画像60A内の注目局所画素の値を、「OFF」のままに維持する。
S440では、CPU310は、注目局所領域内の全ての局所画素を処理したか否かを判断する。未処理の局所画素がある場合には(S440:NO)、CPU310は、S415に戻って、未処理の局所画素を新たな注目局所画素として選択する。全ての局所画素を処理した場合には(S440:YES)、CPU310は、S445に処理を進める。
S445では、CPU310は、スキャン画像60および第1の二値画像60A内に設定された全ての局所領域を処理したか否かを判断する。未処理の局所領域がある場合には(S445:NO)、CPU310は、S405に戻って、未処理の局所領域を新たな注目局所領域として選択する。全ての局所領域を処理した場合には(S445:YES)、第2の二値化処理を終了する。第2の二値化処理によって、「ON」の画素として、第1の候補画素に加えて、第2の候補画素が追加されることによって、第2の二値画像60Bを表す第2の二値画像データが生成される。
図8は、画像処理に用いる画像の一例を示す図である。図8(A)には、第2の二値画像60Bの一例が示されている。第2の二値画像60Bでは、第1の二値画像60Aで重出された複数個の第1の候補画素群61A〜68Aの周辺に、第2の候補画素61B〜68Bが追加され得る。図8(A)には、第1の二値画像60Aの部分画像PI1と同じ位置の部分画像PI2が図示されている。図4(C)には、この第2の二値画像60Bの部分画像PI2の拡大図が、示されている。部分画像PI2において、シングルハッチングされた領域内の画素は、第1の二値化処理(S205)で抽出された候補画素(「ON」の画素)、すなわち、第1の候補画素66Aである。クロスハッチングされた領域内の画素は、第2の二値化処理において、候補画素として追加された画素、すなわち、第2の候補画素66Bである。
図2に戻って説明を続ける。S215の第2の二値化処理が終了すると、S220では、CPU310は、第2の二値画像データに対して、ラベリング処理を行う。具体的には、CPU310は、連続する一つながりの候補画素群に、1個の識別子を割り当てる。そして、互いに離れた候補画素群に、互いに異なる識別子が割り当てられる。1個の識別子が割り当てられた候補画素群を、第1および第2の二値化処理によって特定された候補オブジェクトとも呼ぶ。例えば、ラベリング処理によって、図8(A)の例では、第2の二値画像60Bにおいて、候補画素61A、61Bから成る候補オブジェクトが、特定される。候補画素61A、61Bから成る候補オブジェクトは、スキャン画像60(図3(A))内の特定色の文字61に対応している。同様に、スキャン画像60(図3(A))内の特定色の文字62、63、囲み線66、描画67の特定色の部分、写真68の特定色の部分に対応する候補オブジェクトがそれぞれ特定される。
S225では、CPU310は、抽出された候補オブジェクトに対して、囲み線判定処理を実行する。囲み線判定処理では、抽出された候補オブジェクトのそれぞれが、囲み線であるか否かを判定する処理である。上述したように、第2の二値画像60Bにおいて特定される候補オブジェクトは、囲み線以外のオブジェクトの全部または一部のうちの特定色を有する画像を含む。このために、スキャン画像60内の囲み線のみを抽出すべく、囲み線判定処理が実行される。具体的には、囲み線判定処理は、抽出された候補オブジェクトが、囲み線としての所定の形状、すなわち、ループ状の形状を有するか否かを判定する。
なお、候補オブジェクトがループ状の形状を有するか否かを判定する方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、以下の方法を採用可能である。ここで、図8(A)の第2の二値画像60Bを例として用いて、説明を行う。判定対象の候補オブジェクトを「対象オブジェクト」と呼び、対象オブジェクトを構成する候補画素(第1の候補画素および第2の候補画素)を「対象候補画素」と呼び、対象オブジェクトには含まれない画素、すなわち、候補画素とは異なる画素(すなわち、第2の二値画像60Bの「OFF」の画素)や、他の候補オブジェクトを構成する候補画素を「非対象画素」と呼ぶ。
まず、複数の非対象画素が連続する領域であって、第2の二値画像60Bの端を含む領域が、特定される。特定される領域は、対象オブジェクトの外側を全周に亘って囲む領域である(「第1種外周領域」と呼ぶ)。候補画素66A、66Bによって構成される囲み線66に対応する候補オブジェクトが対象オブジェクトである場合、第1種外周領域は、当該候補オブジェクトの外側の全体の領域OA(図8(A)のハッチングされた領域)である。
第2の二値画像60Bから第1種外周領域OAを除いた残りの領域は、対象オブジェクトの最も外側の輪郭に囲まれた領域である(「第1種判定領域」と呼ぶ)。候補画素66A、66Bによって構成される囲み線66に対応する候補オブジェクトが対象オブジェクトである場合、第1種判定領域は、当該候補オブジェクトの最も外側の輪郭に囲まれた領域、すなわち、当該候補オブジェクトと、当該候補オブジェクトの内側の領域と、の全体である。
第1種判定領域から、複数の非対象画素が連続する領域が検出される場合、対象オブジェクトの形状がループ状である、と判定される。囲み線66に対応する候補オブジェクトが対象オブジェクトである場合、第1種判定領域から、複数の非対象画素が連続する領域(図8(A)のハッチングされていない領域)が検出される。第1種判定領域から、複数の非対象画素が連続する領域が検出されない場合、対象オブジェクトの形状はループ状ではない、と判定される。例えば、文字61〜63や、描画67の一部分や、写真68の一部分に対応する候補オブジェクトの形状はループ状ではない、と判定される。
囲み線判定処理によって、スキャン画像60に囲み線がオブジェクトとして含まれる場合には、囲み線が抽出される。図3(A)のスキャン画像60の例では、スキャン画像60内の囲み線66が抽出される。
S230では、CPU310は、オリジナルのスキャン画像60を表すスキャンデータを用いて、所定の画像処理を実行する。具体的には、CPU310は、スキャン画像60において、囲み線66によって囲まれる領域を(内側領域とも呼ぶ)を特定する。そして、CPU310は、囲み線66と、特定された内側領域内のオブジェクトと、をスキャン画像60から消去する。例えば、内側領域の外縁の色が、内側領域の背景色として特定される。そして、内側領域内の複数個の画素が、背景色を有する画素と、背景色以外の色を有するオブジェクト画素と、に分類される。そして、内側領域のオブジェクト画素の値が、内側領域の背景色に変更される。さらに、囲み線66を構成する画素の値が、背景色に変更される。この結果、囲み線66および囲み線66に囲まれたオブジェクトがスキャン画像60から消去された処理済画像60Cを表す処理済画像データが生成される。図8(B)には、処理済画像60Cの一例が図示されている。この処理済画像90Cでは、図4(A)のスキャン画像60から、囲み線66と囲み線66によって囲まれたオブジェクト65が消去され、他のオブジェクト61〜64、67、68の残されている。
S235では、CPU310は、処理済画像データを、ネットワーク500を介して、複合機100に送信する。S120では、複合機100のCPU110は、サーバ300から処理済画像データを受信する。S130では、CPU110は、処理済画像データを用いて印刷データを生成し、生成した印刷データを印刷実行部170に供給する。印刷実行部170は、受信した印刷データに従って、画像を印刷する。例えば、図3(D)に示す処理済画像60Cが印刷される。
以上説明した実施例によれば、CPU310は、CPU310は、スキャンデータを用いて第1の二値化処理を実行することによって、スキャン画像60内の複数個の画素から、囲み線66を構成する複数個の画素の候補である複数個の第1の候補画素を、を抽出する(図2のS205)。そして、CPU310は、複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素をそれぞれ含む複数個の局所領域をスキャン画像60内に設定する(図2のS210、図6)。これによって、設定された局所領域内の第1の候補画素を除いた複数個の画素が、複数個の局所画素として決定される。さらに、CPU310は、第2の二値化処理を実行することによって、局所領域ごとに決定される第1の候補画素の平均色(Rav、Gav、Bav)を用いて、局所領域内の複数個の局所画素の中から、第2の候補画素を抽出する(図2のS220、図7)。そして、CPU310は、ラベリング処理と囲み線判定処理を行うことによって、第2の候補画素を用いて囲み線66を抽出する(図2のS220、S230)。
スキャン画像60内の囲み線66は、上述した原稿SC上でのムラや原稿SCの読み取り時のムラなどに起因して、全体的には、色のばらつきが比較的大きい場合がある。そのような場合であっても、局所的には、色のばらつきが比較的小さい場合が多い。例えば、筆圧などによる色の変化が全体的に生じていても、局所的には色はそれほど変化しない。したがって、原稿SC上でのムラや原稿SCの読み取り時のムラに起因して囲み線66を構成しているにも拘わらずに、囲み線色範囲RA外の色値を有する抽出漏れの画素は、当該抽出漏れの画素が属する局所領域について算出された平均色(Rav、Gav、Bav)に比較的近い色を有していると考えられる。例えば、図5のヒストグラムにおいて、R値が囲み線色範囲RAのR値の範囲NAから外れたことで第1の二値化処理において抽出されなかった抽出漏れの画素は、領域SAに属する画素である。領域SAに属する抽出漏れの画素を比較的多く含む局所領域では、抽出された第1の候補画素のR値は、囲み線色範囲RAのR値の範囲NA内に属しているが、比較的、領域SAに近い値(範囲NAにおける領域SAとの境界の近傍の値)を有していると推定される。このために、領域SAに属する抽出漏れの画素を比較的多く含む局所領域では、領域SAに比較的近いRav1(図5)が平均色のRavとして算出される。この結果、領域SAに属する抽出漏れの画素を比較的多く含む局所領域では、平均色(Rav、Gav、Bav)から距離D以内の範囲内に、領域SAが比較的多く含まれるから、抽出漏れの画素が適切に第2の候補画素として抽出される。このように、囲み線色範囲RAではなく、局所領域ごとに算出される平均色(Rav、Gav、Bav)から距離D以内の範囲を、第2の候補画素の抽出に用いることで、抽出漏れの画素を第2の候補画素として、精度良く抽出することができる。
一方、領域SAに属する抽出漏れの画素をあまり含まない局所領域では、領域SAから比較的離れたRav2(図5)が平均色のRavとして算出される。この結果、領域SAに属する抽出漏れの画素をあまり含まない局所領域では、抽出された第1の候補画素のR値は、比較的、領域SAから離れた値を有していると推定される。このために、領域SAに属する抽出漏れの画素をあまり含まない局所領域では、平均色(Rav、Gav、Bav)から距離D以内の範囲内に、領域SAがあまり含まれない。したがって、抽出漏れの画素をあまり含まない局所領域では、第2の候補画素があまり抽出されない。このように、局所領域ごとに、第1の候補画素と比較的近い色を有する第2の候補画素が、局所領域ごとに抽出されるので、抽出漏れの画素を高い確率で抽出できるとともに、抽出漏れの画素ではない画素を抽出することを抑制できる。すなわち、全体的には、囲み線66の色のばらつきが比較的大きい場合であっても、囲み線66を構成する複数個の画素の候補を精度良く抽出することができる。したがって、囲み線66を精度良く抽出することができる。
例えば、第2の二値画像60Bの部分画像PI2(図4(C))では、中央のブロックBKaにおいて、第1の候補画素66Aの間の隙間NTを構成する抽出漏れの画素が、第2の候補画素66Bとして、抽出されている。この結果、一つながりの囲み線66を構成する一つながりの画素群を適切に抽出することができる。この結果、囲み線66を精度良く抽出することができる。
さらに、CPU310は、囲み線色範囲RAを用いて、第1の候補画素を抽出する(図2のS205)。そして、CPU310は、囲み線色範囲RAとは異なる特定の基準値、具体的には、平均色(Rav、Gav、Bav)と閾値Dthとを用いて、第2の候補画素を抽出する(図7のS420、S425)。この結果、互いに異なる基準で、第1の候補画素と第2の候補画素とを適切に抽出することができる。
また、CPU310は、例えば、第2の候補画素の抽出に用いられる基準値としての平均色(Rav、Gav、Bav)は、局所領域内の第1の候補画素の値を用い、局所領域内の第1の候補画素以外の画素、すなわち、複数個の局所画素の値を用いずに、決定される。この結果、第2の候補画素を抽出するための基準値を適切に決定することができる。
また、CPU310は、RGB色空間における特定の色値(具体的には平均色(Rav、Gav、Bav))を基準値として用いて、局所領域内の複数個の局所画素のうち、特定の色値との距離Dが、閾値Dth以下である色値を有する画素を第2の候補画素として抽出し、距離Dが、閾値Dthより大きな色値を有する画素を第2の候補画素として抽出しない(図7のS425〜S435)。この結果、局所領域内の複数個の局所画素のうち、第1の候補画素に近似した色を有する画素を第2の候補画素として適切に抽出することができる。
さらに、第2の候補画素の抽出に用いられる特定の基準値は、局所領域内の1個以上の画素の値の平均値、すなわち、平均色(Rav、Gav、Bav)である(図7のS410)。この結果、局所領域内の第1の候補画素の値の平均値に基づいて、局所領域内の複数個の局所画素から適切な第2の候補画素を抽出することができる。
また、CPU310は、スキャン画像60を分割する複数個の分割領域であるブロックBKを、スキャン画像60内に設定し(図6のS305)、複数個の分割領域BKのうち、
1個以上の第1の候補画素を含む領域を、第2の候補画素を抽出するための局所領域として設定している(図6のS320〜S330)。例えば、図4(A)の部分画像PI1内の隙間NTは、第1の候補画素の近傍に位置しているので、隙間NTが発生している場合に、隙間NTを構成する抽出漏れの画素を第2の候補画素として抽出するためには、第1の候補画素を少なくとも1個以上含む領域を局所領域として設定することが好ましい。逆に、第1の候補画素が一つも存在しない局所領域には、抽出漏れの画素が存在することは考えにくい。本実施例によれば、スキャン画像60内に、第2の候補画素を抽出するために適した局所領域を設定することができる。
さらに、CPU310は、図2のS205にて抽出された複数個の第1の候補画素と、図2のS215にて抽出された複数個の第2の候補画素と、の両方を候補画素として用いて、囲み線66を抽出する(図4(C)、図2のS220、S225)。この結果、囲み線66を構成する画素の候補とすべき画素を漏れなく用いて、囲み線66を精度良く抽出することができる。
また、本実施例の対象画像データは、ユーザによって記入されたマーカを含む原稿を光学的に読み取ることによって得られるスキャンデータであり、抽出すべきオブジェクトは、ユーザによって記入されたマーカである囲み線66である。したがって、色のムラが比較的発生しやすいスキャン画像60内のマーカである囲み線66を構成する画素は、例えば、第1の二値化処理だけでは、漏れなく抽出することが困難である可能性が比較的高い。本実施例では、このような囲み線66を構成する画素を漏れなく抽出して、囲み線66を精度良く抽出することができる。
F.変形例:
(1)上記実施例では、第2の候補画素を抽出するための特定の基準値として、平均色(Rav、Gav、Bav)が用いられている。これに代えて、局所領域内の1個以上の画素の値に基づく他の値、例えば、局所領域内の1個以上の画素の値の中間値や最頻値が、特定の基準値として用いられても良い。
(2)上記実施例では、1個以上の第1の候補画素を含むブロックBKが局所領域に設定されている。これに代えて、2個以上、あるいは、3個以上の第1の候補画素を含むブロックBKを局所領域に設定しても良い。一般的に言えば、局所領域を決定するための基準個数は、1個以上の任意の個数が用いられ得る。
(3)上記実施例では、スキャン画像60を複数個に分割する複数個のブロックBKを用いて、局所領域を設定している。これに代えて、例えば、全ての第1の候補画素のそれぞれ、あるいは、第1の候補画素の中から、スキャン画像60に分散するように選択された複数個の画素のそれぞれを中心とした所定距離(例えば、30画素分の距離)以内の領域が、複数個の局所領域として設定されても良い。あるいは、線状につながった第1の候補画素群が複数個特定され、かつ、一の第1の候補画素群の端部と、他の第1の候補画素群の端部と、の間の距離が比較的近い場合に、CPU310は、当該2つの端部に、抽出漏れの画素を含む隙間NTが存在すると推定して、当該2つの端部を含む1個の局所領域を設定しても良い。
(4)上記実施例では、抽出すべき特定のオブジェクトは、特定色を有する囲み線である。これに代えて、他の特定のオブジェクトが抽出されても良い。例えば、抽出すべき特定のオブジェクトは、特定の色を有する文字や記号であっても良い。この場合には、第1の二値化処理と第2の二値化処理とによって、抽出すべき文字や記号を構成する画素の候補となる候補画素が抽出される。そして当該文字によって構成される候補オブジェクトが、抽出すべき文字や記号であるかを判定する判定処理が、囲み線判定処理に代えて実行される。判定処理は、例えば、パターンマッチングを用いる方法などの公知な方法が用いられ得る。
(5)S225の囲み線判定処理は、上記実施例とは異なる他の種々の方法を採用可能である。例えば、典型的な囲み線の形状パターンを用いるパターンマッチングが採用されても良い。S230の処理は、囲み線によって囲まれたオブジェクトのみを含む画像を生成する画像処理であっても良く、囲み線の内側の領域内の画像に対する様々な画像処理が採用され得る。
(6)上記実施例では、第2の候補画素を抽出するための平均色(Rav、Gav、Bav)は、局所領域内の第1の候補画素のみを用い、局所領域内の第1の候補画素とは異なる画素を用いずに算出されている。これに代えて、第1の候補画素と第1の候補画素に隣接する画素とを用い、第1の候補画素でなく、かつ、第1の候補画素とは隣接しない画素を用いずに算出されても良い。
(7)上記実施例では、平均色(Rav、Gav、Bav)との色空間における距離Dが、閾値Dth以下である局所画素が、第2の候補画素として抽出されている。これに代えて、平均色(Rav、Gav、Bav)を含む他の所定範囲、例えば、Rav−ΔV≦R≦Rav+ΔV、かつ、Gav−ΔV≦G≦Gav+ΔV、かつ、Bav−ΔV≦B≦Bav+ΔBを満たす色値を有する画素が、第2の候補画素として抽出されても良い。
(8)上記実施例では、CPU310は、局所領域内の全ての画素のうち、第1の候補画素を除いた局所画素について、第2の候補画素として抽出するか否かを判定している。これに代えて、CPU310は、局所領域内の第1の候補画素を含む全ての画素について第2の候補画素として抽出するか否かを判定してもよい。この場合には、局所領域のサイズや閾値Dthを適切に設定することで、局所領域内の第1の候補画素のほとんどを、第2の候補画素としても抽出することができる。この場合には、S225の囲み線判定処理は、第2の候補画素のみを用いて実行されても良い。
(9)処理済画像データの用途としては、印刷に限らず、任意の用途を採用可能である。例えば、複合機100のCPU110は、取得した処理済画像データを、将来に利用するために、不揮発性記憶装置130に格納してもよい。また、処理済画像データは、複合機100以外の装置、例えば、ネットワーク500に接続された他のサーバやユーザのパーソナルコンピュータ(図示省略)に、処理済画像データを送信してもよい。
(10)上記実施例では、対象画像データとして、読取実行部160によって光学的に読み取られたスキャンデータが採用されている。これに限らず、例えば、デジタルカメラによって光学的に読み取られた画像データを採用してもよく、文書やイラストなどを作成するためのアプリケーションプログラムを用いて加工して得られる画像データであってもよい。また、囲み線は、例えば、ペンを用いて記入された囲み線に限られず、上記アプリケーションプログラムを用いて、画像内に描画された囲み線であっても良い。
(11)上記実施例のサーバ300が実行する画像処理は、サーバ300と異なる種類の装置(例えば、デジタルカメラ、スキャナ、パーソナルコンピュータ、携帯電話)によって実現されてもよい。また、サーバ300は、ネットワークを介して互いに通信可能な複数個の装置(例えば、コンピュータ)を含んでも良い。サーバ300が実行する画像処理は、複数個の装置によって、一部ずつ実行され得る。この場合には、複数個の装置が、1個の画像処理装置として機能する。
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、サーバ300が実行する画像処理の全部または一部は、論理回路を含む専用のハードウェア回路によって実現されても良い。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
60...スキャン画像、60A...第1の二値画像、60B...第2の二値画像、60C...処理済画像、61〜68...オブジェクト、100...複合機、110...CPU、120...揮発性記憶装置、130...不揮発性記憶装置、132...コンピュータプログラム、140...表示部、150...操作部、160...読取実行部、170...印刷実行部、180...通信インタフェース、300...サーバ、310...CPU、320...揮発性記憶装置、330...不揮発性記憶装置、332...コンピュータプログラム、380...通信インタフェース、500...ネットワーク、900...システム

Claims (9)

  1. 画像処理装置であって、
    対象画像を表す対象画像データを取得する画像データ取得部と、
    前記対象画像データを用いて、前記対象画像内の複数個の画素の中から、特定の色値の範囲内の色で示される複数個の第1の候補画素を抽出する第1の画素抽出部と、
    前記複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素をそれぞれ含む1個以上の局所領域を前記対象画像内に設定することによって、前記第1の候補画素の近傍に位置し、前記第1の候補画素とは異なる複数個の局所画素を前記1個以上の局所領域ごとに決定する領域設定部と、
    前記1個以上の局所領域ごとに、前記局所領域内の前記複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素の値に基づいて決定される特定の基準値を用いて、前記局所領域内の複数個の前記局所画素の中から、複数個の第2の候補画素を抽出する第2の画素抽出部と、
    前記複数個の第2の候補画素を用いて、前記対象画像内の前記特定の色値の範囲内の色で示される特定のオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記第1の画素抽出部は、前記特定の色値の範囲を用いて、前記第1の候補画素を抽出し、
    前記第2の画素抽出部は、前記特定の色値の範囲とは異なる色値の範囲を規定する前記特定の基準値を用いて、前記第2の候補画素を抽出する、画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像処理装置であって、
    前記第2の候補画素の抽出に用いられる前記特定の基準値は、前記局所領域内の前記第1の候補画素の値を用いて、前記局所領域内の前記複数個の局所画素の値を用いずに、決定される、画像処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記特定の基準値は、特定の色空間における特定の色値を含み、
    前記第2の画素抽出部は、前記局所領域内の前記複数個の局所画素のうち、前記特定の色空間内における前記特定の色値との距離が、閾値以下である色値を有する画素を前記第2の候補画素として抽出し、前記特定の色空間内における前記特定の色値との距離が、前記閾値より大きな色値を有する画素を前記第2の候補画素として抽出しない、画像処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記特定の基準値は、前記複数個の第1の候補画素のうちの前記局所領域内の1個以上の画素の値の平均値である、画像処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記領域設定部は、前記対象画像を分割する複数個の分割領域を前記対象画像内に設定し、前記複数個の分割領域のうち、基準個数以上の前記第1の候補画素を含む領域を前記局所領域として設定する、画像処理装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記オブジェクト抽出部は、前記第1の抽出部によって抽出された前記複数個の第1の候補画素と、前記第2の抽出部によって抽出された前記複数個の第2の候補画素と、の両方を用いて、前記対象画像内の前記特定のオブジェクトを抽出する、画像処理装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記対象画像データは、ユーザによって記入されたマーカを含む原稿を光学的に読み取ることによって得られるスキャンデータであり、
    前記特定のオブジェクトは、ユーザによって記入されたマーカを示すオブジェクトである、画像処理装置。
  9. コンピュータプログラムであって、
    対象画像を表す対象画像データを取得する画像データ取得機能と、
    前記対象画像データを用いて、前記対象画像内の複数個の画素の中から、特定の色値の範囲内の色で示される複数個の第1の候補画素を抽出する第1の画素抽出機能と、
    前記複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素をそれぞれ含む1個以上の局所領域を前記対象画像内に設定することによって、前記第1の候補画素の近傍に位置し、前記第1の候補画素とは異なる複数個の局所画素を前記1個以上の局所領域ごとに決定する領域設定機能と、
    前記1個以上の局所領域ごとに、前記局所領域内の前記複数個の第1の候補画素のうちの1個以上の画素の値に基づいて決定される特定の基準値を用いて、前記局所領域内の複数個の前記局所画素の中から、複数個の第2の候補画素を抽出する第2の画素抽出機能と、
    前記複数個の第2の候補画素を用いて、前記対象画像内の前記特定の色値の範囲内の色で示される特定のオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出機能と、
    をコンピュータに実現させる、コンピュータプログラム。
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