JP2016133237A - 空調システム - Google Patents

空調システム Download PDF

Info

Publication number
JP2016133237A
JP2016133237A JP2015006854A JP2015006854A JP2016133237A JP 2016133237 A JP2016133237 A JP 2016133237A JP 2015006854 A JP2015006854 A JP 2015006854A JP 2015006854 A JP2015006854 A JP 2015006854A JP 2016133237 A JP2016133237 A JP 2016133237A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchange
floor slab
air
heat
conditioning system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015006854A
Other languages
English (en)
Inventor
輝章 三田村
Teruaki Mitamura
輝章 三田村
浩毅 原澤
Hirotake Harasawa
浩毅 原澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HARASAWA HOMES CO Ltd
Original Assignee
HARASAWA HOMES CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HARASAWA HOMES CO Ltd filed Critical HARASAWA HOMES CO Ltd
Priority to JP2015006854A priority Critical patent/JP2016133237A/ja
Publication of JP2016133237A publication Critical patent/JP2016133237A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B10/00Integration of renewable energy sources in buildings
    • Y02B10/40Geothermal heat-pumps
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E70/00Other energy conversion or management systems reducing GHG emissions
    • Y02E70/30Systems combining energy storage with energy generation of non-fossil origin

Landscapes

  • Central Air Conditioning (AREA)

Abstract

【課題】地熱利用に加え、建物躯体に蓄積された熱も利用する空調システムを提供する。【解決手段】空調システム10は、地盤28に敷き詰められた砕石層34又は土砂と、砕石層34又は土砂の上に構築されたコンクリート造の床スラブ14と、床スラブ14の上に建てられた建物12と、床スラブ14の中、又は砕石層34若しくは土砂の中に埋設された熱交換管16と、熱交換管16の一端部に連結され、熱交換管16へ空気を取り込む空気導入管33と、熱交換管16の他端部に連結され、熱交換管16の内部の空気を建物12の内部へ取り込む引込管32と、を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、空調システムに関する。
従来から、温度変化が小さい地中に熱交換管を埋設し、熱交換管の内部を通過させた空気を換気や冷暖房に利用する空調システムが採用されている。熱交換管で、建物の直下地盤の地熱を屋内へ取り込んで断熱や保温に利用する技術には、例えば特許文献1がある。
特許文献1は、熱交換管を、建物の基礎直下の地中に、基礎下面と距離をあけて埋設した構成である。熱交換管の一端は、屋外の地面上に設けられた空気吸込み口と連通され、熱交換管の他端は、床板と基礎との間に形成された密閉空間内に設けられた空気吐出口と、基礎を貫通して連通されている。
これにより、空気吸込み口から吸引された屋外の空気が、熱交換管内を通過する際に地熱と熱交換され、熱交換された空気は、空気吐出口から密閉空間内へ吐出される。密閉空間内に吐出された空気は、建物の外壁と内壁との間の隙間を流通し、屋内外の断熱に利用されると共に屋内の保温に利用される。
特開平11−101475号公報
しかし、特許文献1は、熱交換管を、基礎下面と距離をあけて地中に埋設する構成のため、地熱は利用するものの、建物躯体に蓄熱された熱を利用することはできない。
本発明は、上記事実に鑑み、地熱利用に加え、建物躯体に蓄熱された熱を利用する空調システムの提供を目的とする。
請求項1に記載の発明に係る空調システムは、地盤に敷き詰められた砕石又は土砂と、前記砕石又は前記土砂の上に構築されたコンクリート造の床スラブと、前記床スラブの上に建てられた建物と、前記床スラブの中、又は前記砕石、若しくは前記土砂の中に埋設された熱交換管と、前記熱交換管の一端部に連結され、前記熱交換管へ空気を取り込む空気導入管と、前記熱交換管の他端部に連結され、前記熱交換管の内部の空気を前記建物の内部へ取り込む引込管と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、床スラブと地盤に敷き詰められた砕石、又は床スラブと地盤に敷き詰められた土砂により、熱容量が大きくされた熱容量増大部が形成される。
砕石又は土砂の底面は建物の直下地盤と接しており、外気温度の影響を受けにくい構成とされている。これにより、熱容量が大きく、外気温度の影響を受けにくい熱容量増大部が建物内に確保される。また、熱容量増大部には、建物躯体に蓄熱された熱が伝達される。
この熱容量増大部に埋設された熱交換管により、熱交換管の内部で熱交換された空気を、引込管から建物の内部へ取り込むことができる。このとき、熱交換管は、熱容量増大部を構成する床スラブの中、又は砕石(土砂)の中のいずれに埋設してもよい。
熱容量増大部は、熱容量が大きくされていると共に、外気温度の影響を受けにくくされているので、年間を通して安定した温度の空気を、建物の内部へ供給することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記床スラブと、前記床スラブの上に設けられた床板の間には蓄熱体が設けられ、前記熱交換管は、前記床スラブの中、前記砕石、若しくは前記土砂の中、又は前記蓄熱体の中のいずれか1つに埋設されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、床スラブと床板の間に設けられた蓄熱体も、熱容量が大きくされた熱容量増大部となる。即ち、熱容量増大部は、蓄熱体により熱容量が更に大きくされている。また、蓄熱体は、屋内に設けられているので、外気温度の影響を受けにくい。
これにより、熱容量が大きくされた熱容量増大部に埋設された熱交換管から、年間を通して安定した温度の空気を、建物の内部へ供給することができる。
なお、熱交換管は、床スラブの中、砕石(土砂)の中、又は蓄熱体の中、のいずれか1つに埋設されていれば良く、埋設位置の選択肢が広くされている。また、蓄熱体は、熱容量の大きい個体や液体等であればよく、例えば砂利、砕石及び土砂等でも良い。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の空調システムにおいて、前記床スラブの中央部には、外気温度の影響を受けにくい温度安定領域が形成され、前記熱交換管は、平面視における前記温度安定領域の内部に設けられていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、平面視における熱容量増大部の中央部には、外気温度の影響を受けにくい、温度安定領域が形成されている。この温度安定領域に熱交換管を埋設することにより、熱交換管から、年間を通して安定した温度の空気を、建物内に供給することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の空調システムにおいて、前記温度安定領域は、南北方向は、前記床スラブのそれぞれの外周部から1m〜4m離れた内側であり、東西方向は、前記床スラブのそれぞれの外周部から1m〜2m離れた内側であることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、温度安定領域は、床スラブの外周部から所定の距離をあけた領域に形成される。具体的には、南北方向は、床スラブのそれぞれの外周部から1m〜4m離れた内側に形成され、東西方向は、床スラブのそれぞれの外周部から1m〜2mm離れた内側に形成される。
温度安定領域が、平面視における床スラブの定められた範囲に形成されるので、熱交換管により、地熱及び建物躯体に蓄熱された熱を容易に利用することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、前記熱交換管は1/100〜1/50の勾配で埋設されていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、熱交換管で発生した結露水を、1/100〜1/50とされた熱交換管の所定の勾配に沿って、自然に下方へ流下させることができる。これにより、熱交換管の内部に結露水が発生しても、熱交換管の最深管底部に集められる。最深管底部に集められた結露水は、必要に応じて、排水ポンプ等で容易に排出することができる。この結果、熱交換管の内部が常に清潔に維持され、カビの発生等が抑制される。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、前記熱交換管の最深管底部は、前記地盤の表面から1.0m以内であることを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、熱交換管は、最深管底部が地盤の表面から1.0m以内に埋設されている。地盤の表面から浅い位置に埋設すれば良いことから、地盤の掘削量を少なくでき、施工コストを抑制できる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、前記床スラブの外周部には、前記地盤の内部へ壁状に延設された側壁部が形成され、前記側壁部の外周面には断熱材が設けられていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、側壁部が、床スラブの外周部の直下地盤の内部へ壁状に延設され、この側壁部により、床スラブの直下地盤及び地盤に敷き詰められた砕石又は土砂と、周囲地盤が区画される。更に、側壁部の外周面に設けられた断熱材により、熱容量増大部と周囲地盤との間の熱交換が抑制さる。
これにより、熱容量増大部の温度を、年間を通して安定した温度に維持することができる。また、温度安定領域を床スラブの外周部近傍まで拡大することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、前記空気導入管は、前記熱交換管へ、屋外の空気又は室内の空気を取り込むことを特徴としている。
請求項8に記載の発明によれば、空気導入管は、屋外の空気を取り込んで熱交換管へ供給する構成、又は、室内空気を取り込んで熱交換管へ供給する構成、のいずれを採用することができる。空気導入管の位置を、空調システムの利用目的や構成機器、使用季節等に対応させて適切に選択することにより、熱交換管における熱交換効率を高めたり、建物内部への供給温度の選択等ができる。
本発明は、上記構成としてあるので、地熱利用に加え、建物躯体に蓄熱された熱を利用する空調システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る空調システムの基本構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る空調システムを採用した実験用建物の基礎伏図である。 (A)、(B)はいずれも、本発明の第1の実施形態に係る空調システムを採用した実験用建物の床スラブの温度分布の測定結果を示す特性図である。 本発明の第1実施形態に係る空調システムを採用した実験用建物の温度計測結果を示す特性図である。 本発明の第2実施形態に係る空調システムの基本構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る空調システムの基本構成を模式的に示す断面図である。
(第1実施形態)
図1〜図4を用いて、第1実施形態に係る空調システム10について説明する。
図1は、空調システム10の基本構成を模式的に示す断面図であり、図2は、建物の基礎伏図である。図3(A)、(B)は、床スラブ温度の実測結果であり、図4は、熱交換管の出口温度と外気温度の実測結果である。
図1に示すように、空調システム10は、空調対象の建物12に組み込まれている。
建物12は、鉄筋コンクリート造の床スラブ14を有し、用途に対応した複数の部屋に区画されている。図示は省略するが、建物12の内部には、各部屋の換気や冷暖房を可能とする、換気装置や冷暖房機器が設けられている。
建物12の直下地盤28の上には、砕石が層状に敷き詰められた砕石層34が形成され、砕石層34の上には、建物12の床スラブ14が、底面を砕石層34と接して構築されている。
床スラブ14は、建物12の全体を支持する大きさに構築され、床スラブ14の外周部には、側壁部44が設けられている。側壁部44は、床スラブ14から下方へ折り曲げられ、直下地盤28の内部へ延設されている。
連続して壁状に形成された側壁部44により、直下地盤28と周囲地盤29が区画されている。側壁部44の下端部は、割栗石48で支持されている。
砕石層34は、当接した砕石間に大きな隙間を生じない粒径のものが敷設されている。砕石層34は、側壁部44で囲まれた床スラブ14の底面の全範囲に、側壁部44の下端に達する深さで構築されている。
砕石層34の上面は、床スラブ14の底面と隙間なく接し、砕石層34の下面は、直下地盤28の上面と隙間なく接している。これにより、床スラブ14と砕石層34を、蓄熱及び放熱の機能を備えた熱容量増大部20として利用することができる。
なお、砕石層34の代わりに土砂を敷き詰めた土砂層としてもよい。即ち、床スラブ14と土砂層で、熱容量増大部を形成することができる。このとき、土砂は乾燥した土砂とするのが望ましい。
砕石層34や乾燥した土砂層を利用することで、降雨後の水はけが良くなり、地下水による熱移動が抑制される。この結果、蓄熱性能や熱伝導性能を高めることができる。
砕石層34の中には、熱交換チューブ(熱交換管)16が埋設されている。熱交換チューブ16の一方の端部には、空気導入管33が連結され、空気導入管33から、屋外の空気AR1が取り込まれる。
熱交換チューブ16の他方の端部には、引込管32が連結されている。引込管32の先端には送風機18が取付けられ、送風機18により、熱交換チューブ16の内部の空気AR2が建物12の内部へ取り込まれる。
熱交換チューブ16は、直下地盤28に埋設されても当初の形状を維持する耐食性及び剛性を有し、更に、熱交換チューブ16内部の供給空気と外部の直下地盤28との間で熱交換が可能な、熱伝導性能を備えた樹脂製の筒体(例えば塩化ビニール管等)、又は金属製の筒体(例えば銅管等)を採用するのが望ましい。
熱交換チューブ16は、勾配1/100〜1/50で埋設されており、地盤表面29Fから深く埋設された方の端部の最深部(最深管底部)16Dが空気導入管33と連結され、地盤表面29Fから浅く埋設された他端が引込管32と連結されている。
これにより、空気導入管33との連結部が熱交換チューブ16の最深管底部16Dとなる。熱交換チューブ16の最深管底部16Dは、地盤表面29Fから1.0m以内の深さが望ましい。有効に熱容量増大部20の熱を空調に利用するためである。
なお、熱交換チューブ16は、図1では、中央部で折り曲げた状態を記載したが、これに限定されることはなく、熱交換チューブ16の形状は自由に設計できる。
結露水の処理は、大量には発生しないことを実験で把握しているので、一定量が溜まった場合、その都度、熱交換チューブ16の最深管底部16Dから、排水ポンプを用いて排出すればよい。
これにより、送風機18を運転することにより、空気導入管33から導入された屋外の空気AR1は、熱交換チューブ16を通過しながら周囲の直下地盤28と熱交換され(空気AR2)、引込管32を通り建物12の内部へ空気AR3として取り込まれる。
建物12の内部へ取り込まれた空気AR3は、新鮮空気として建物12の内部に供給され、換気に利用することができる。若しくは、暖冷房用の空気として、空調機の吸込空気と混合させることができる。これにより、空調空気として利用することができる。
このとき、熱交換チューブ16を通過する空気AR2は、換気装置や空調機の運転制御により制御される。
各部屋の床スラブ14の上面には、直張り床42が敷設されている。直張り床42は、床スラブ14の上面に所定の間隔で並べられた根太(転がし根太)38の上に、床板40が敷かれた構成である。即ち、床板40と床スラブ14の間には、根太38の高さ寸法しか開いてなく、床スラブ14に近接して床板40が敷設されている。
これにより、床板40から床スラブ14への伝熱性能を高くすることができる。
なお、直張り床42は、転がし根太38を用いない構成であってもよい。例えば、ころがし根太38を設けずに、床スラブ14の上面に、直接床板を敷設してもよい。この構成は、土足で入室する部屋に広く採用することができる。更に、ころがし根太38の代わりに、床スラブ14の上面にクッション材を設け、クッション材の上に床板を敷設してもよい。これにより、土足を脱いで使用されても、転がし根太38と同様の床の感触を得ることができる。
本構成によれば、地盤28に敷き詰められた砕石層34と、砕石層34の上に構築された床スラブ14により、熱容量が大きくされた熱容量増大部20が形成される。更に、砕石層34の底面は建物12の直下の地盤28と接しており、外気と直接接することはなく、外気温度の影響を受けにくい構成とされている。また、建物12の内部の熱量を蓄熱することもできる。
これにより、熱容量が大きく、外気温度の影響を受けにくい熱容量増大部20を建物12の内部に確保することができる。
次に、群馬県太田市に構築した実験用住宅12を用いて、効果を説明する。
図2に実験用住宅12の基礎伏せ図を示す。実験用住宅12の床スラブ14は、一辺が約10mの正方形に形成され、破線で示す熱交換チューブ16は、床スラブ14の北側寄りの直下地盤に、東西方向へ直状に埋設されている。熱交換チューブ16は、直径が150mmの直状の塩ビパイプが使用され、全長10mとされている。
なお、塩ビパイプの直径150mmは一例であり、空調する建物の大きさや空調負荷等により最適値を決定すればよい。実用的な目安としては、直径100mm〜200mmの範囲で使用するのが望ましい。
また、熱交換チューブ16の全長を、本実施例では約10mとした。しかし、この全長10mも一例であり、空調する建物の大きさや間取り等により最適値を決定すればよい。実用的な目安としては、全長5m〜30mの範囲で使用するのが望ましい。
床スラブ14の横方向の温度分布を、熱電対を用いて測定した。測定位置は、図2の黒丸印で示す直交2方向とした。具体的には、東西方向が9か所(W1〜W9)、南北方向が9か所(S1〜S9)である。
図3(A)、(B)に床スラブ14の温度測定結果を示す。
図3(A)は、図2に示す東西方向9か所(W1〜W9)の測定結果の一例であり、図3(B)は、図2に示す及び南北方向9か所(S1〜S9)の測定結果の一例である。
実測結果から、床スラブ14の周囲の温度が高くても、中央部は、温度がほぼ一定となっていることが分かる。即ち、中央部に、外気温度の影響を受けにくい、矢印で示す温度安定領域30が存在しているといえる。
温度安定領域30を平面視で示せば、図2に示す破線で示す境界線31で囲まれた領域の内部となる。また、熱交換チューブ16は、平面視における温度安定領域30の内側に埋め込まれている。
温度安定領域30の境界線31は、床スラブ14の外周部から所定の距離L1〜L4をあけた位置に形成される。具体的には、東西方向の距離L1、L2は、床スラブ14のそれぞれの外周部から1m〜2m離れた内側に形成される。また、南北方向の距離L3、L4は、床スラブ14のそれぞれの外周部から1m〜4m離れた内側に形成される。
このように、温度安定領域30が、床スラブ14の中央部に、それぞれの外周部から所定距離をあけた広い範囲に形成されるので、蓄熱源としての活用が容易である。
熱容量増大部20には、熱交換チューブ16が埋設されているので、熱交換チューブ16の内部に空気を通過させることで、熱容量増大部20と熱交換が行われ、建物12の内部へ熱交換された空気を取り込むことができる。
このとき、熱容量増大部20は、熱容量が周囲より大きくされていると共に、外気温度の影響を受けにくくされているので、年間を通して安定した温度の空気を、建物12へ供給することができる。
図4に、熱交換チューブ16の温度特性を示す。
図4は、実験用建物12における外気温度(図2の測定点AI)と、熱交換チューブ16の出口温度(図2の測定点AS)の実測結果を示している。計測期間は、2014年3月〜2014年8月である。各部の温度はデータロガーで連続計測した。
図4において横軸は計測した月、縦軸は温度(℃)である。図4の実線52は熱交換チューブ16の出口温度を示し、破線54は外気温度を示している。
4月〜5月の間は、熱交換チューブ16の出口温度は、外気温度より高くなっており、室内を暖める方向に作用している。一方、6月〜8月の間は、熱交換チューブ16の出口温度は、外気温度より低くなっており、室内を涼しくする方向に作用していることが分かる。特に、7月においては、最大5.3℃、熱交換チューブ16の出口温度が、外気温度より低く、室内を涼しくする効果が確認された。
本実施形態とすることにより、年間を通じて、直下地盤28の地熱に加え、建物12の躯体に蓄積された熱を空調利用することができる。
このように、熱容量の大きい熱容量増大部20を利用することにより、日中と夜間を通した熱エネルギーの平準化、更には、夏季と冬季を通した熱エネルギーの平準化を図ることができ、建物12において消費されるトータルエネルギーの低減、即ち、省エネルギー化を図ることができる。
具体的には、冬季には太陽高度が低いため、日中、南側のガラス窓からの日射しを受けて、床スラブ14の温度が上昇する。即ち、直射日光が室内に射し込み、床板40を暖める。床板40の直下には、近接して床スラブ14が設けられているため、暖められた床板40の熱は床スラブ14へ伝えられる。これにより、床スラブ14と接している熱容量増大部20の上部も加熱される。
このように、直下地盤28の地熱に加え、太陽熱や建物12内の余剰熱により床スラブ14から伝えられた熱量も、熱容量増大部20に蓄熱できる。なお、建物12内の余剰熱とは、建物12の内部で、生活に伴い発生する熱(例えば調理熱や風呂熱等)をいう。
一方、夏季においては、太陽高度が高く、建物12の内部に入ってくる日射はなくなり、直射日光による床板40の温度上昇はなくなる。このため、床板40から床スラブ14への熱の移動は低減する。また、日中の直下地盤28の温度は、直射日光の影響を受けないため、外気36の温度より低い値となる。更に、冷房の冷気で建物12の内部が冷やされた場合には、床スラブ14及び直下地盤28が冷却される。
この結果、熱交換チューブ16に屋外の空気AR1を通過させることで、直下地盤28で空気AR2が冷やされ、外気36の温度より低い温度の空気AR3を、建物12の内部へ取り込むことができる。
このとき、空気AR1が熱交換チューブ16で冷却され、熱交換チューブ16の内部に結露が発生しても、熱交換チューブ16の傾斜により、結露水は、周囲より低くされた最下部16Dへ集められ、最下部16Dから排水ポンプで排水することができる。
これにより、熱交換チューブ16の内部での結露水の滞留が抑制され、熱交換チューブ16の内部が清潔に保たれ、清浄な空気AR3を供給することができる。
(第2実施形態)
図5を用いて、第2実施形態に係る空調システム50について説明する。
空調システム50は、熱交換チューブ16への空気導入管56の位置を、建物12の内部にした点において、第1実施形態と相違する。第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図5に示すように、空気導入管56を、建物12の内部に開口させている。これにより、室内の空気AR4を吸引して、熱交換チューブ16の内部を通過させた後、室内へ再び供給する空気流れとなり、室内空気AR4を循環利用することができる。
空気導入管56を設置する部屋は、特に制約はなく、適切に選択することで効果的な室内空気の流れを作ることができる。なお、熱容量増大部20に埋め込まれる熱交換チューブ16の位置等は、第1実施形態と同じでよい。
更に、側壁部44の外周面には、断熱材46が側壁部44を囲んで設けられている。断熱材46は、必要に応じて、床スラブ14の外周周囲近傍の、床スラブ14と床板40の間に設けてもよい。
これにより、熱容量増大部20と、周囲地盤29との間の熱交換をより抑制することができる。
この結果、温度安定領域30を、床スラブの外周部近傍まで拡大することができる。これにより、熱交換チューブ16の設計の自由度を高めることができる。また、熱容量増大部20の温度変化が抑制され、年間を通して安定した温度に維持することができる。
他は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
(第3実施形態)
図6を用いて、第3実施形態に係る空調システム60について説明する。
空調システム60は、床スラブ14と、床スラブ14の上に設けられた直張り床(床板)42との間に、蓄熱体62が設けられている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
図6に示すように、蓄熱体62、床スラブ14及び砕石層34で熱容量増大部64が構築されている。なお、熱容量増大部64は、蓄熱体62、床スラブ14及び土砂層で構築しても良い。ここに、蓄熱体62は、熱容量の大きい個体や液体等の蓄熱材料であれば良く、例えば砂利、砕石及び土砂等でも良い。蓄熱体62は、床スラブ14と直張り床42との間に、層状に形成される。
蓄熱体62を床スラブ14と接して設けることにより、熱容量増大部64の熱容量を、第1実施形態で説明した熱容量増大部20より、更に大きくすることができる。また、蓄熱体62は、建物12に内部に設けられているので、外気温度の影響を受けにくい。
熱容量増大部64には、第1実施形態と同様に、温度安定領域30が形成される。
なお、図6では、熱交換管16は、砕石層34の中に埋設する構成を示している。しかし、これに限定されることはなく、図示は省略するが、床スラブ14の中に埋設させても良いし、蓄熱体62の中に埋設させても良い。
これにより、熱容量増大部64により、熱交換管16から、年間を通して安定した温度の空気AR3を、建物12の内部へ供給することができる。なお、本実施形態は、第2実施形態に適用してもよい。
他は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
10、50、60 空調システム
12 建物
14 床スラブ
16 熱交換チューブ(熱交換管)
16D最深管底部
20、64 蓄熱量増大部
28 地盤
30 温度安定領域
32、56 引込管
33 空気導入管
34 砕石
38 根太
40 床板
44 側壁部
46 断熱材
62 蓄熱体
L1 東西方向の外周部から温度安定領域までの距離
L2 東西方向の外周部から温度安定領域までの距離
L3 南北方向の外周部から温度安定領域までの距離
L4 南北方向の外周部から温度安定領域までの距離

Claims (8)

  1. 地盤に敷き詰められた砕石又は土砂と、
    前記砕石又は前記土砂の上に構築されたコンクリート造の床スラブと、
    前記床スラブの上に建てられた建物と、
    前記床スラブの中、又は前記砕石、若しくは前記土砂の中に埋設された熱交換管と、
    前記熱交換管の一端部に連結され、前記熱交換管へ空気を取り込む空気導入管と、
    前記熱交換管の他端部に連結され、前記熱交換管の内部の空気を前記建物の内部へ取り込む引込管と、
    を有する空調システム。
  2. 前記床スラブと、前記床スラブの上に設けられた床板の間には蓄熱体が設けられ、
    前記熱交換管は、前記床スラブの中、前記砕石、若しくは前記土砂の中、又は前記蓄熱体の中のいずれか1つに埋設されている請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記床スラブの中央部には、外気温度の影響を受けにくい温度安定領域が形成され、
    前記熱交換管は、平面視における前記温度安定領域の内部に設けられている請求項1又は2に記載の空調システム。
  4. 前記温度安定領域は、南北方向は、前記床スラブのそれぞれの外周部から1m〜4m離れた内側であり、東西方向は、前記床スラブのそれぞれの外周部から1m〜2m離れた内側である請求項3に記載の空調システム。
  5. 前記熱交換管は、1/100〜1/50の勾配で埋設されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の空調システム。
  6. 前記熱交換管の最深管底部は、前記地盤の表面から1.0m以内である請求項1〜5のいずれか1項に記載の空調システム。
  7. 前記床スラブの外周部には、前記地盤の内部へ壁状に延設された側壁部が形成され、
    前記側壁部の外周面には断熱材が設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の空調システム。
  8. 前記空気導入管は、前記熱交換管へ、屋外の空気又は室内の空気を取り込む請求項1〜7のいずれか1項に記載の空調システム。
JP2015006854A 2015-01-16 2015-01-16 空調システム Pending JP2016133237A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015006854A JP2016133237A (ja) 2015-01-16 2015-01-16 空調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015006854A JP2016133237A (ja) 2015-01-16 2015-01-16 空調システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016133237A true JP2016133237A (ja) 2016-07-25

Family

ID=56437649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015006854A Pending JP2016133237A (ja) 2015-01-16 2015-01-16 空調システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016133237A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019234886A1 (ja) 2018-06-07 2019-12-12 東芝三菱電機産業システム株式会社 太陽光発電システム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59170777U (ja) * 1983-04-29 1984-11-15 ナショナル住宅産業株式会社 蓄熱部の構造
JPH1183088A (ja) * 1997-09-08 1999-03-26 Taisei Corp 躯体蓄熱を利用した床吹き出し空調方式
JP2000356356A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Mild Home:Kk 温風床暖房装置
JP2013231352A (ja) * 2013-08-21 2013-11-14 Shiraiwa Komusho:Kk 蓄熱空調システム
JP2013253716A (ja) * 2012-06-05 2013-12-19 Harasawa Homes Co Ltd 空調システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59170777U (ja) * 1983-04-29 1984-11-15 ナショナル住宅産業株式会社 蓄熱部の構造
JPH1183088A (ja) * 1997-09-08 1999-03-26 Taisei Corp 躯体蓄熱を利用した床吹き出し空調方式
JP2000356356A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Mild Home:Kk 温風床暖房装置
JP2013253716A (ja) * 2012-06-05 2013-12-19 Harasawa Homes Co Ltd 空調システム
JP2013231352A (ja) * 2013-08-21 2013-11-14 Shiraiwa Komusho:Kk 蓄熱空調システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019234886A1 (ja) 2018-06-07 2019-12-12 東芝三菱電機産業システム株式会社 太陽光発電システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4785098B2 (ja) 地中熱交換器埋設構造
JP2007032910A (ja) 地熱交換器及び空調装置
JP2006207919A (ja) 地中熱利用冷暖房装置および方法
EP2619509B1 (en) System for storing thermal energy, heating assembly comprising said system and method of manufacturing said system
JP6135905B2 (ja) アース・ソーラーシステム
JP2010151351A (ja) 地中熱交換器埋設構造
JP2007292445A (ja) 地中熱利用冷暖房システム
JP2016133237A (ja) 空調システム
JP2014098535A (ja) 地中熱及びヒートポンプ利用の建物用空調システム
EP1798509B1 (en) Ground heat exchanger
JP6118510B2 (ja) 空調システム
WO2012105134A1 (ja) 地中熱と太陽熱を利用した空調システム
JP3142735U (ja) ヒートポンプ式冷暖房装置
JP4632760B2 (ja) 地熱利用設備
JP2009085553A (ja) 建物の地熱システム
JP2007139236A (ja) 床下空調装置および方法
JP5922380B2 (ja) 建築物の床下構造
JP5476655B2 (ja) 空調システム
JP5898754B1 (ja) 床支持体及び建物空調システム
JP6135907B2 (ja) アース・ソーラーシステム
JP2013231352A (ja) 蓄熱空調システム
JP5028638B1 (ja) 地熱利用構造および地熱熱交換器埋設構造
CN109594678B (zh) 一种新型太阳能辐射热辅助供暖混凝土墙
JP2008190177A (ja) ヒートポンプ用採熱装置
JP3196117U (ja) 地中熱交換器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181030

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190507