JP2016132067A - 樹脂部品の穴あけロボットシステム - Google Patents

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Akira Kunisaki
晃 国崎
秀人 宮本
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Abstract

【課題】 樹脂部品の穴あけ工程におけるサイクルタイムを短縮するとともに、樹脂部品の品質低下や穴あけ装置の故障等の要因を除去する。【解決手段】樹脂部品Wの穴あけ装置2は、通電により出力軸が回転駆動する回転モータ22と、出力軸に設けられ、当該出力軸と同軸まわりに回転するスピンドル23と、スピンドル23を出力軸の軸線方向に沿って移動させるロボット1と、出力軸の軸線に対して偏心した位置に設けられ、スピンドル23の回転とともに回転して樹脂部品Wに穴あけ加工を行うカッター26と、回転モータ22の負荷電流を検出する電流計20と、電流計20により検出した負荷電流に応じて、ロボット1によるスピンドル23の送り速度、送り量及び回転を調節する制御装置3(加工制御部)と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂部品の穴あけロボットシステムに関する。
近年、車両の軽量化を図るべく、樹脂製の燃料タンクが開発され、実用化されている。樹脂製の燃料タンクの生産は、燃料が貯溜される本体部品の一部に穴あけを行い、形成された穴にフィラーチューブ等の小部品を溶着することにより行われる。
燃料タンクに穴あけを行う穴あけ装置は、モータの出力軸とともに回転するスピンドルに当該スピンドルの回転軸線から偏心した位置にカッターが設けられ、スピンドルを回転させながら回転軸線方向に沿って移動させることができる。これにより、スピンドルを回転させながら回転軸線方向に沿って移動させると、カッターは、当該回転軸線を中心に回転しながら燃料タンクに接触し、燃料タンクに円形の穴をあけることができる(例えば、特許文献1参照。)。
このような穴あけ加工においては、加工工程におけるサイクルタイムを短縮するため、カッターが燃料タンクに接触する寸前まではスピンドルの送り速度を可能な限り高速に設定し、その後穴あけに適した速度まで減速することで穴あけが始まるまでの時間を短縮している。また、燃料タンクを成型した際に、燃料タンクの肉厚に多少のばらつきがあることを考慮して、実際に加工するストロークよりも大きなストロークでカッターを送ることにより、穴あけが途中で終了してしまわないような工夫がなされている。
特開2002−361505号公報
しかし、燃料タンクの成型の際には、燃料タンクの形状(高さ、肉厚等)に多少のばらつきが発生するが、燃料タンクの高さが予定よりも高い場合には、スピンドルが高速で送られているときにカッターが燃料タンクに接触するので、穴あけを精度よく行うことが困難である。また、燃料タンクの高さが予定よりも低い場合には、カッターが燃料タンクに接触する前にスピンドルの送り速度が減速されてしまうため、サイクルタイムの短縮が図れないという問題があった。
また、実際に加工するのに必要な最小限のストロークよりも大きなストロークでカッターの送り量を設定していることから、穴あけがすでに終了している場合には、時間のロスとなり、サイクルタイムの短縮を図ることができない。また、穴あけが終了した後にカッターが空運転(エアカット)されてしまうため、穴の内周面をカッターが削り取ってしまい、この削り屑が燃料タンク内や穴あけ装置周囲に飛散し、燃料タンクの品質低下や穴あけ装置の故障等の要因となるおそれがあった。
あるいは、燃料タンクの形状(高さ、肉厚等)が不適切なものを製品として出荷してしまう恐れもあった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、穴あけが行われる燃料タンクの形状にばらつきがあっても、実際に穴あけを行っているときのみ適切な送り速度とし、その他のときは可能な限り高速で送ることができるとともに、カッターを余分に回転させることなく、サイクルタイムを短縮させることができる樹脂部品の穴あけロボットシステムを提供することを目的とする。
また、本発明は、不適切な形状の燃料タンクを排除し、燃料タンクの品質低下や穴あけ装置の故障等の要因を除去することができる樹脂部品の穴あけ装置および穴あけ方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、樹脂部品の穴あけロボットシステムにおいて、通電により出力軸が回転駆動する回転モータと、前記出力軸に設けられ、当該出力軸と同軸まわりに回転するスピンドルと、前記スピンドルをアーム先端に搭載したロボットと、前記出力軸の軸線に対して偏心した位置に設けられ、前記スピンドルの回転とともに回転して樹脂部品に穴あけ加工を行うカッターと、前記回転モータの負荷電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段により検出した負荷電流に応じて、前記ロボットよる前記スピンドルの送り及び回転を調節する加工制御手段と、を備え、
前記加工制御手段は、前記電流検出手段により検出された所定時間内における負荷電流の増加量が予め定められた第1の所定値以上となった場合に、前記ロボットによる前記スピンドルの送り速度を減速させ、前記所定時間内における負荷電流の減少量が予め定められた第2の所定値以下となった場合に、前記スピンドルの回転を停止させることを特徴とする。
ここで、所定時間とは、ユーザや設計者が任意に設定できる設計事項であり、樹脂部品を組成する樹脂材料の特性、樹脂部品の形状等に応じて自由に設定することができる。
また、第1の所定値とは、カッターが樹脂部品に接触し始めたとき(すなわち穴あけ加工開始時)の負荷電流値と接触していないとき(穴あけ加工開始前)の負荷電流値との差をいい、樹脂部品を組成する樹脂材料の特性、樹脂部品の形状等に基づいて変化する値である。
また、第2の所定値とは、カッターによる樹脂部品の穴あけ加工が終了する直前の負荷電流値と穴あけ加工が終了してエアカットの状態(カッターの刃先が樹脂部品に接触していない状態)になったときの負荷電流値との差をいい、樹脂部品を組成する樹脂材料の特性、樹脂部品の形状等に基づいて変化する値である。
請求項2に記載の発明は、前記樹脂部品の穴あけロボットシステムにおいて、前記電流検出手段により検出された負荷電流の増加量が予め定められた第1の所定値以上となった瞬間から、ロボットが前記スピンドルの送り方向へ動作した距離(ストローク)が所定距離に達してもなお、前記電流検出手段により検出された負荷電流の減少量が予め定められた第2の所定値以下とならない場合(すなわち、燃料タンクの肉厚が過剰に厚い場合など)に、前記スピンドルの回転と前記ロボットによるスピンドルの送りを停止させることを特徴とする。
ここで、所定距離とは、樹脂部品の形状等に基づいて変化する値である。
請求項1に記載の発明によれば、加工制御手段は、回転モータの負荷電流の増加量及び減少量に応じて送り装置によるスピンドルの送り速度を調節する。すなわち、カッターが樹脂部品に接触したとき、言い換えると、穴あけ加工中においては、カッターの刃先と樹脂部品との摩擦抵抗が大きくなるので、回転モータにかかる負荷は増加し、電流検出手段により検出される負荷電流も増加する。これに対し、カッターが樹脂部品に接触していないとき、言い換えると、穴あけ加工が始まる前のスピンドルの送り時や穴あけ完了後においては、カッターの刃先と樹脂部品との間に摩擦抵抗が発生しないため、回転モータにかかる負荷は穴あけ加工時よりも減少し、電流検出手段により検出される負荷電流も減少する。
このように、回転モータにかかる負荷電流の増加量及び減少量を用いて、穴あけ加工を制御することができるので、穴あけが行われる燃料タンクの形状にばらつきがあっても、実際に穴あけを行っているときのみスピンドルを適切な送り速度とし、その他のときは可能な限り高速で送ることでサイクルタイムを短縮させることができる。
また、穴あけが終了すると、回転モータにかかる負荷電流は減少するので、その負荷電流の変化で穴あけが終了したことを検出できるので、すぐにスピンドルの回転を停止させることができ、従来のように余分に回ることによるカッターの空運転がなくなる。これにより、カッターの空運転に伴って、穴の内周面をカッターが削り取ってしまい、この削り屑が燃料タンク内や穴あけ装置周囲に飛散することがなくなり、燃料タンクの品質低下や穴あけ装置の故障等の要因を除去することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、穴あけを開始してから所定のストローク加工を進めてもなお、回転モータにかかる負荷電流が減少しない場合は、燃料タンクの肉厚が基準を上回っているか、カッターの折損などロボットシステムに不具合があると判断され、これを検出することで、不良品の発見と排除、設備の不具合の修理・復旧を行う機会を見つけることができる。
穴あけ装置及び穴あけロボットシステムの概要図。 穴あけ装置の構成を示すブロック図。 穴あけ装置の機能を示すブロック図。 穴あけ装置による穴あけ方法を示すフローチャート。
以下、図面を参照して、樹脂部品の穴あけロボットシステムの最良の形態について詳細に説明する。
<樹脂部品の穴あけロボットシステムの構成>
最初に、樹脂部品の穴あけロボットシステムの構成について説明する。
図1に示すように、樹脂部品の穴あけロボットシステム10は、例えば、樹脂材料から一体成型された燃料タンクの本体部品にフィラーチューブの接続口等の小部品を溶着するために、本体部品に穴をあける際に用いられる。穴あけロボットシステム10は、駆動力が付与されることにより所定の動作範囲内で動作するロボット1と、ロボット1に設けられた穴あけ装置2と、を備えている。
(ロボット)
ロボット1は、土台となるベース12と、関節13で連結された複数のアーム14と、各関節13に設けられた駆動源としてのサーボモータ(図示略)と、各サーボモータの軸角度をそれぞれ検出するエンコーダ(図示略)とを備えている。そして、最も先端に配置されたアーム14の先端部には、燃料タンクの本体部品Wに穴あけを行う穴あけ装置2が装備されている。
各関節13は、アーム14の一端部を揺動可能として他端部を軸支する揺動関節と、アーム14自身をその長手方向を中心に回転可能に軸支する回転関節とのいずれかから構成される。つまり、ロボット1は、いわゆる多関節型ロボットに相当する。
(穴あけ装置)
穴あけ装置2は、最も先端に配置されたアーム14の先端部に設けられた支持台21を備えている。支持台21には、通電により出力軸が回転駆動する回転モータ22が設けられている。回転モータ22は、その出力軸の回転軸線が穴あけ作業時に上下方向に沿うように配置されている。回転モータ22は、例えば、サーボモータが用いられる。これは、回転モータ22のトルク制御や位置決め等の利便性を考慮したものである。回転モータ22には、回転モータ22にかかる負荷電流を検出する電流検出手段としての電流計20が接続され、回転モータ22の負荷電流をリアルタイムで検出する。
回転モータ22の出力軸の先端には、出力軸と同軸まわりに回転するスピンドル23が設けられている。スピンドル23は、出力軸の下端に設けられ、このスピンドル23には、スピンドル23の回転軸線上に設けられ、スピンドル23の回転に伴って回転するセンターピン24が設けられている。センターピン24には、スピンドル23の回転半径方向に沿って延びる保持部材25が設けられ、この保持部材25の先端には、センターピン24の長手方向に略平行な方向に延びるとともに、先端の刃先が下方に向けられたカッター26が設けられている。カッター26は、本体部品Wを組成する樹脂よりも十分に硬い金属材料等で形成されている。カッター26がこのような配置とされることにより、カッター26は、回転モータ22の出力軸の回転軸線に対して偏心した位置に設けられ、スピンドル23の回転とともに回転して本体部品Wに穴あけ加工を行うことができる。
ここで、センターピン24の先端(下端)は、カッター26の先端(カッターの刃先)よりも下方(本体部品W側)に位置するように長く形成されており、スピンドル23を回転させながら下降させていくと、センターピン24がカッター26よりも先に本体部品Wに突き刺さるようになっている。これは、センターピン24を先に本体部品Wに突き刺すことでカッター26による穴あけ加工を安定させるとともに、カッター26が穴あけ加工を終了した際に、その削孔片が本体部品Wの内部に落下しないように保持する役割を果たす。すなわち、センターピン24は、削孔片との摩擦により削孔片を保持することができる。
穴あけ装置2は、ロボット1の先端に取り付けられており、回転モータ22によりスピンドル23を回転させながらロボット1のアーム14の先端が回転モータ22の出力軸の回転軸線方向に沿って上下方向に移動することによりスピンドル23を送ることができるようになっている。ロボット1によるスピンドル23の送りの制御は、ロボット1に接続された制御装置3により行われる。
本体部品Wは、床に設置された載置台T上に載置され、穴あけを行う箇所がセンターピン24及びカッター26の下方に位置するように設けられている。
(制御装置)
図2は、ロボット1及び穴あけ装置2の動作制御を行う制御装置3の構成を示すブロック図である。
制御装置3は、ロボット1の駆動制御や穴あけ装置2の動作制御に関する処理プログラムに従って各処理を実行するCPU31と、各処理を実行するための処理プログラムや処理データ等が記憶されるメモリ32と、を備えている。
メモリ32には、ロボット1の駆動制御や穴あけ装置2の動作制御を行うに当たって必要なプログラムが記憶されたプログラムエリア33と、ロボット1の駆動制御や穴あけ装置2の動作制御を行うに当たって必要なデータが記憶されたデータエリア34と、種々のワークメモリやカウンタなどが設けられ、各処理が行われる作業エリア35と、が形成されている。
プログラムエリア33には、電流計20により検出した回転モータ22の負荷電流に応じて、ロボット1によるスピンドル23の送り速度(いわゆる穴あけ時の下降速度)、送り量(いわゆる送りストローク)及び回転を調節する機能を実現する加工制御プログラム33aが記憶されている。すなわち、CPU31が加工制御プログラム33aを実行することにより、制御装置3は加工制御手段として機能し、穴あけ装置2の一部を構成する。具体的に、加工制御プログラム33aは、電流計20により検出された所定時間内における負荷電流の増加量が予め定められた第1の所定値以上となった場合に、ロボット1によるスピンドル23の送り速度を減速させ、所定時間内における負荷電流の減少量が予め定められた第2の所定値以上となった場合に、スピンドル23の回転を停止させる。
ここで、所定時間とは、ユーザや設計者が任意に設定できる設計事項であり、本体部品Wを組成する樹脂材料の特性、本体部品Wの形状等に応じて自由に設定することができる。
また、第1の所定値とは、カッター26が本体部品Wに接触し始めたとき(すなわち穴あけ加工開始時)の負荷電流値と接触していないとき(穴あけ加工開始前)の負荷電流値との差をいい、本体部品Wを組成する樹脂材料の特性、本体部品Wの形状等に基づいて変化する値である。
また、第2の所定値とは、カッター26による本体部品Wの穴あけ加工が終了する直前の負荷電流値と穴あけ加工が終了してエアカットの状態(カッター26が本体部品Wに接触していない状態)になったときの負荷電流値との差をいい、本体部品Wを組成する樹脂材料の特性、本体部品Wの形状等に基づいて変化する値である。
データエリア34には、回転モータ22にかかる負荷電流の電流値と、ロボット1によるスピンドル23の送り速度と、が対応付けて記憶された加工条件変更データ34aが記憶されている。すなわち、CPU31が加工制御プログラム33aを実行することにより、CPU31は加工条件変更データ34aを参照して、電流計20が検出した負荷電流の電流値に対応する最適なロボット1によるスピンドル23の送り速度となるようにロボット1の送り速度を制御する。
制御装置3は、回転モータ22及び電流計20に接続され、回転モータ22に駆動電流を供給するとともに、回転モータ22に接続された電流計20から回転モータ22にかかる負荷電流値を取得する。
図3は、穴あけ装置2の機能を示すブロック図である。
穴あけ装置2は、通電により回転駆動力を出力する駆動部41を有し、この駆動部41の機能を回転モータ22が担う。
穴あけ装置2は、回転モータ22の駆動により回転するとともに、センターピン24及びカッター26を把持する把持部42を有し、この把持部42の機能をスピンドル23が担う。
穴あけ装置2は、穴あけ終了後の削孔片を保持する削孔片保持部43を有し、この削孔片保持部43の機能をセンターピン24が担う。
穴あけ装置2は、スピンドル23の回転とともに本体部品Wに穴あけを行う削孔部44を有し、この削孔部44の機能をカッター26が担う。
穴あけ装置2は、回転モータ22にかかる負荷電流を検出する電流検出部45を有し、この電流検出部45の機能を電流計20が担う。
穴あけ装置2は、CPU31が加工制御プログラム33aを実行することにより、電流計20により検出した回転モータ22の負荷電流に応じて、ロボット1によるスピンドル23の送り速度、送り量及び回転を調節する加工制御部46を有し、この加工制御部46が制御装置3における加工制御手段として機能する。
<本体部品の穴あけ方法>
次に、本体部品Wの穴あけ方法について説明する。
図4に示すように、本体部品Wに穴あけを行う際には、回転モータ22を駆動させてスピンドル23を回転させるとともに、制御装置3のCPU31が加工制御プログラム31aを作業エリア35に展開して実行することにより、スピンドル23を可能な限り大きな送り速度で下降させる(ステップS1)。
次いで、CPU31は、電流計20からの電流値を読み取り、回転モータ22にかかる負荷電流の増加量が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS2:電流検出工程)。
ここで、CPU31が、負荷電流の増加量が第1の所定値以上である(言い換えると、カッター26が本体部品Wに接触し始めて負荷電流が増大した)と判断した場合(ステップS2:YES)、CPU31は、加工制御プログラム33aに基づき、ロボット1によるスピンドル23の送り速度を減速させ、送り速度が減速された状態で本体部品Wの穴あけ加工を行う(ステップS3:加工制御工程)。一方、CPU31が、負荷電流の増加量が第1の所定値以上ではない(言い換えると、カッター26が本体部品Wにまだ接触していない)と判断した場合(ステップS2:NO)、CPU31は、本判断処理を繰り返す。
次いで、CPU31は、電流計20からの電流値を読み取り、回転モータ22にかかる負荷電流の減少量が第2の所定値以下であるか否かを判断する(ステップS4:電流検出工程)。
ここで、CPU31が、負荷電流の減少量が第2の所定値以下である(言い換えると、本体部品Wの穴あけが終了してエアカット状態となり、カッター26への抵抗が減少し、回転モータ22にかかる負荷電流が減少した)と判断した場合(ステップS4:YES)、CPU31は、加工制御プログラム33aに基づき、回転モータ22の回転を停止させ、ロボット1によるスピンドル23の送り方向を逆方向に切り換え、その際における送り速度を可能な限り増加させてスピンドル23を上昇させる(ステップS5:加工制御工程)。一方、CPU31が、負荷電流の減少量が第2の所定値以下ではない(言い換えると、カッター26が本体部品Wにまだ接触している)と判断した場合(ステップS4:NO)、CPU31は、本判断処理を繰り返す。
次いで、CPU31は、スピンドル23が原点位置まで上昇したか否かを判断する(ステップS6)。ここで、CPU31が、スピンドル23が原点位置まで上昇したと判断した場合(ステップS6:YES)、CPU31は、本処理を終了させる。一方、CPU31が、スピンドル23が原点位置まで上昇していないと判断した場合(ステップS6:NO)、本判断処理を繰り返す。
<作用効果>
穴あけ装置2によれば、CPU31が加工制御プログラム33aを実行することにより、回転モータ22の負荷電流に応じてロボット1によるスピンドル23の送り速度、送り量及び回転を調節する。すなわち、カッター26が本体部品Wに接触したとき、言い換えると、穴あけ加工中においては、カッター26の刃先と本体部品Wとの摩擦抵抗が大きくなるので、回転モータ22にかかる負荷は増加し、電流計20により検出される負荷電流も増加する。これに対し、カッター26が本体部品Wに接触していないとき、言い換えると、穴あけ加工が始まる前のスピンドル23の送り時や穴あけ完了後においては、カッター26の刃先と本体部品Wとの間に摩擦抵抗が発生しないため、回転モータ22にかかる負荷は穴あけ加工時よりも減少し、電流計20により検出される負荷電流も減少する。
また、穴あけ装置2を用いて本体部品Wの穴あけを行う際において、電流検出工程では、回転モータ22の負荷電流を検出する。そして、加工制御工程では、電流検出工程により検出された所定時間内における負荷電流の増加量が予め定められた第1の所定値以上となった場合に、ロボット1によるスピンドル23の送り速度を減速させ、所定時間内における負荷電流の減少量が予め定められた第2の所定値以下となった場合に、スピンドル23の回転とロボット1によるスピンドル23の送りを停止させ、ロボット1によるスピンドル23の送り方向を逆方向に切り換え、その際における送り速度を可能な限り増加させてスピンドル23を上昇させる。
このように、回転モータ22にかかる負荷電流の増加量及び減少量を用いて、穴あけ加工を制御することができるので、穴あけが行われる燃料タンクの形状にばらつきがあっても、実際に穴あけを行っているときのみスピンドル23を適切な送り速度とし、その他のときは可能な限り高速で送ることでサイクルタイムを短縮させることができる。
また、穴あけが終了すると、回転モータ22にかかる負荷電流は減少するので、その負荷電流の変化で穴あけが終了したことを検出できるので、すぐに送りを停止させることができ、従来のように余分に送りを取ることによるカッター26の空運転(エアカット)がなくなる。これにより、カッター26の空運転に伴って、穴の内周面をカッター26が削り取ってしまい、この削り屑が本体部品W内や穴あけ装置2の周囲に飛散することがなくなり、燃料タンクの品質低下や穴あけ装置2の故障等の要因を除去することができる。
また、穴あけを開始してから所定のストローク加工を進めてもなお、回転モータ22にかかる負荷電流が減少しない場合は、本体部品Wの肉厚が基準を上回っているか、カッター26の折損などロボットシステムに不具合があると判断され、これを検出することで、不良品の発見と排除、設備の不具合の修理・復旧を行う機会を見つけることができる。
また、アーム14の先端が所定の動作範囲内で動作するロボット1に穴あけ装置2を設けることにより、本体部品Wの穴あけを行う加工ラインでの使用に適した本体部品Wの穴あけロボットシステム10を提供することができる。
<その他>
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、スピンドル23を回転させる手段としてサーボモータを用いたが、サーボモータに限らず、インダクションモータを用いてもよい。
また、センターピン24は、外面が滑らかな針状のものに限らず、外面にねじが切られたものであってもよい。外面にねじを切ることにより、削孔片の保持をより確実にすることができる。
また、スピンドル23の送り装置としてロボット1を用いて行ったが、スピンドル23の送り装置は、ロボット1である必要はなく、送り用のモータを支持台21に設け、ボールねじ機構等によりスピンドル23を送るようにしてもよい。
また、全ての処理をプログラムによりソフト的に処理するものに限らず、その一部又は全部の処理をハードウェアで処理するようにしてもよい。
その他、発明の範囲内で自由に置換、変更が可能である。
本発明は、特に小型で、アームが高速で回動する産業用ロボットとして利用することができる。
1 ロボット(送り装置)
2 穴あけ装置
3 制御装置(加工制御手段)
10 穴あけロボットシステム
20 電流計(電流検出手段)
22 回転モータ
23 スピンドル
26 カッター
41 駆動部
42 把持部
44 削孔部
45 電流検出部(電流検出手段)
46 加工制御部(加工制御手段)
W 本体部品(樹脂部品)
本発明は、樹脂部品の穴あけ工程におけるサイクルタイムを短縮するとともに、樹脂部品の品質低下や穴あけ装置の故障等の要因を除去することが可能な、樹脂部品の穴あけロボットシステムとして利用することができる。

Claims (2)

  1. 通電により出力軸が回転駆動する回転モータと、
    前記出力軸に設けられ、当該出力軸と同軸まわりに回転するスピンドルと、
    前記スピンドルをアーム先端に搭載するロボットと、
    前記出力軸の軸線に対して偏心した位置に設けられ、前記スピンドルの回転とともに回転して樹脂部品に穴あけ加工を行うカッターと、
    前記回転モータの負荷電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段により検出した負荷電流に基づいて、前記ロボットによる前記スピンドルの送り速度及び回転を調節する加工制御手段と、
    を備える樹脂部品の穴あけロボットシステムであって、
    前記加工制御手段は、前記電流検出手段により検出された所定時間内における負荷電流の増加量が予め定められた第1の所定値以上となった場合に、前記ロボットによる前記スピンドルの送り速度を減速させ、前記所定時間内における負荷電流の減少量が予め定められた第2の所定値以下となった場合に、前記スピンドルの回転を停止させることを特徴とする樹脂部品の穴あけロボットシステム。
  2. 請求項1に記載の樹脂部品の穴あけロボットシステムにおいて、
    前記加工制御手段は、前記電流検出手段により検出された所定時間内における負荷電流の増加量が予め定められた第1の所定値以上となった瞬間から、前記ロボットが前記スピンドルの送り方向へ動作した距離が予め定められた所定距離に達してもなお、前記所定時間内における負荷電流の減少量が予め定められた第2の所定値以下とならない場合に、前記スピンドルの回転と前記ロボットによるスピンドルの送りを停止させることを特徴とする樹脂部品の穴あけロボットシステム。
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