JP2016128699A - 動力伝達ローラ - Google Patents

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拓馬 岸本
加藤 晃央
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【課題】駆動ローラDと従動ローラSとの間の摩擦による動力伝達を安定的に行うとともに、その動力伝達機構の小型化を図ること。【解決手段】外輪2aと内輪2bとの間に転動体2dを介して、この内外輪2a、2bを相対回転自在とした軸受2と、内輪2bの内径側に、この内径側との間に隙間をもって設けられた支持部材3と、内輪2bの内径側と支持部材3との間に介在して設けられた第一付勢部材4と、内輪2bの内径側と支持部材3との間に介在し、第一付勢部材4と付勢方向が異なる第二付勢部材5と、を備え、駆動ローラD及び従動ローラSとの当接に伴って外輪2a側に作用する外力によって、第一付勢部材4及び第二付勢部材5の付勢力に抗して、軸受2に対して支持部材3を変位させる動力伝達ローラを構成する。【選択図】図1

Description

この発明は、駆動ローラと従動ローラとの間に介在して、駆動ローラの回転力を摩擦力によって従動ローラに伝達する動力伝達ローラに関する。
従来、エンジンの動力伝達機構においては、エンジンのクランクと、ウォータポンプ(WP)やアイドリングストップジェネレータ(ISG)等の補機類との間の動力の伝達を、アイドラプーリを経由して架け渡した補機ベルトを介して行っていた。この場合、クランクの回転に伴って、補機類も常に回転することになるため、例えば、エンジンの暖気運転のようにWPを回転させる必要がない時にも不必要に回転することになり、ベルト損失とプーリの不必要な回転に起因する燃費の低下が問題となっていた。
この問題を解決すべく、例えば、特許文献1の図1に示すように、補機ベルトを用いる代わりに、駆動ローラ(クランクシャフトプーリ4)と従動ローラ(フリクションプーリ14)との間に動力伝達用のアイドラローラ(フリクションホイール17)を介在させ、駆動ローラの回転力を、アイドラローラの摩擦力によって、従動ローラに伝達する技術が開示されている。このアイドラローラは、補機ベルトと異なり、その位置を進退させることによって、駆動ローラや従動ローラとの間の接離状態を自在に変えることができる。
例えば、駆動ローラD(例えばクランクローラ)、従動ローラS1(例えばISGローラ)等の各ローラ(D、S1、S2、Rs)を図10に示すように配置した場合、アイドラローラRiを矢印d1の方向に移動させると、このアイドラローラRiと駆動ローラD及び従動ローラS1とを当接させて、アイドラローラRiを介して駆動ローラDから従動ローラS1に動力を伝達することができる。その一方で、アイドラローラRiを矢印d2の方向に移動させると、このアイドラローラRiと駆動ローラD及び従動ローラS1とが離間して、動力の伝達を遮断することができる。
このアイドラローラを進退させて、駆動ローラ及び従動ローラに均等に当接させる機構(カムアクチュエータ)について、例えば、特許文献2の図1を用いて説明する。本図に示すカムアクチュエータは、モータ1の回転を遊星減速機Rで減速し、その減速した回転を偏心カム3によって連接棒201の往復動に変換して、この連接棒201の端部で支持されたプーリ300を進退させるようにしたものである。このプーリ300を進退させることにより、エンジンの稼働状況等の諸条件に対応して、駆動ローラから従動ローラへの動力の伝達又は遮断を制御し、燃費の向上を図っている。
この連接棒201は、その中ほどで軸方向から若干量だけ揺動可能に構成されている。このように、揺動可能とすることにより、プーリ300が駆動ローラ及び従動ローラと当接した際に、プーリ300と各ローラとの間の当接力がほぼ等しくなるように連接棒201が揺動して、プーリ300が最適な位置に位置決めされる。
特許第4891914号公報 特許第4809341号公報
特許文献2に係るカムアクチュエータは、プーリ300(アイドラローラ)の回転軸を掴むように構成され、その揺動支点はプーリ300の外側(連接棒201の長さ方向中央付近)に位置している。このため、プーリ300の周囲にその揺動のためのスペースを確保しておかなければならず、動力伝達機構の小型化に支障が生じ、システムレイアウトの自由度が損なわれる問題がある。また、一本の連接棒201の揺動によってプーリ300の位置決めがなされるため、連接棒201の軸周りのねじれが生じる恐れがあり、プーリ300と駆動ローラ及び従動ローラとの間の当接不良が生じ、摩擦による動力伝達が不安定になりやすい問題もある。
そこで、この発明は、駆動ローラと従動ローラとの間の摩擦による動力伝達を安定的に行うとともに、その動力伝達機構の小型化を図ることを課題とする。
この課題を解決するために、この発明においては、駆動ローラと従動ローラとの間に介在して、前記駆動ローラの回転力を摩擦力によって前記従動ローラ側に伝達する動力伝達ローラにおいて、外輪と内輪との間に転動体を介して、この内外輪を相対回転自在とした軸受と、前記内輪の内径側に、この内径側との間に隙間をもって設けられた支持部材と、前記内輪の内径側と前記支持部材との間に介在して設けられた第一付勢部材と、前記内輪の内径側と前記支持部材との間に介在し、前記第一付勢部材と付勢方向が異なる第二付勢部材と、を備え、前記駆動ローラ及び前記従動ローラとの当接に伴って前記外輪側に作用する外力によって、前記第一付勢部材及び前記第二付勢部材の付勢力に抗して、前記軸受に対して前記支持部材を変位させることを特徴とする動力伝達ローラを構成した。
この構成によると、動力伝達ローラが駆動ローラ及び従動ローラと当接し、その当接力によって第一付勢部材及び第二付勢部材が独立して伸縮し、軸受に対して、軸受の内輪の内径側との間の隙間の範囲内で支持部材を変位させることができる。この変位により、駆動ローラと動力伝達ローラとの間、及び従動ローラと動力伝達ローラとの間のそれぞれの当接力がほぼ等しくなる。このため、その状態で駆動ローラから従動ローラに、安定的に動力を伝達することができる。しかも、第一付勢部材と第二付勢部材の付勢方向が異なることにより、動力伝達ローラの周囲のどの方向から外力が作用しても、前記当接力を均等とする方向に自在に変位させることが可能となる。
しかも、支持部材、及び、内輪の内径側と支持部材との間に介在する第一付勢部材及び第二付勢部材を軸受の内輪の内径側に配置したことにより、この動力伝達ローラの小型化を図ることができる。さらに、第一付勢部材と第二付勢部材を対で構成したことにより、付勢時における両付勢部材のねじれが生じにくく、駆動ローラ及び従動ローラに対して、動力伝達ローラを確実に当接させることが可能となる。このため、駆動ローラと従動ローラとの間の摩擦による動力伝達を安定的に行うことができる。
前記構成においては、前記外輪に、前記駆動ローラ及び前記従動ローラに当接するプーリを一体に設けた構成とすることもできる。
このように外輪にプーリを設けることにより、軸受外径を小さくでき、軽量化を図ることができる。また、高回転時にも使用できる。
前記各構成においては、前記第一付勢部材及び前記第二付勢部材が、それぞれ、シャフトと、このシャフトと同軸に設けられたばね部材とを有し、前記各シャフトの前記内輪側の端部がこの内輪側への固定端である一方で、各シャフトの他方側の端部が前記支持部材に挿し込まれるとともに、その挿し込み深さと挿し込み位置を所定範囲内で変化可能とした自由端であり、前記各ばね部材は、前記支持部材を前記各シャフトの前記固定端側から前記自由端側に向かう方向に付勢する構成とするのが好ましい。
このようにシャフトを設けることにより、軸受の外輪側に外力が作用したときに、その外力によって付勢部材が座屈して、支持部材が軸受の軸方向に変位するのを防止することができる。このため、動力伝達ローラと駆動ローラ及び従動ローラとを確実に接触させて、駆動ローラの回転を損失なく従動ローラに伝達することができる。
前記第一付勢部材及び前記第二付勢部材が、それぞれ、シャフトと、このシャフトと同軸に設けられたばね部材とを有する構成においては、前記支持部材に前記第一付勢部材及び前記第二付勢部材の付勢方向を法線とする当接面が形成され、この当接面に前記ばね部材が当接する構成とするのが好ましい。
上述したように、シャフトの自由端は、支持部材に対して、その挿し込み深さと挿し込み位置を所定範囲内で変化可能としているが、挿し込み位置の変化の際に、シャフトと同軸に設けられたばね部材は支持部材に対して摺動することになる。そこで、この支持部材に付勢方向を法線とする当接面を形成することにより、ばね部材がこの当接面に沿ってスムーズに摺動することができ、支持部材の変位が速やかになされる。
さらに、前記第一付勢部材及び前記第二付勢部材が、それぞれ、シャフトと、このシャフトと同軸に設けられたばね部材とを有する構成においては、前記内輪の内径側にカラー部材を一体に設け、このカラー部材に前記シャフトの前記固定端を挿し込んだ構成とするのが好ましい。
このようにカラー部材を設けることにより、軸受の内輪にシャフトの固定端を挿し込むための挿し込み穴を形成する必要がなく、作業上の煩雑さを軽減できるとともに、内輪に挿し込み穴を形成することに起因する内輪の強度低下を防止することができる。
前記各構成においては、前記第一付勢部材と前記第二付勢部材の付勢方向が、前記支持部材と前記駆動ローラ又は前記従動ローラの中心部とを結ぶ方向にそれぞれ沿うように、前記両付勢部材を配置した構成とするのが好ましい。
このように両付勢部材を配置することにより、駆動ローラ及び従動ローラから外輪側に作用した当接力が支持部材に直接伝わりやすく、軸受に対する支持部材の変位がスムーズになされる。
この発明においては、外輪と内輪との間に転動体を介して、この内外輪を相対回転自在とした軸受と、前記内輪の内径側に、この内径側との間に隙間をもって設けられた支持部材と、前記内輪の内径側と前記支持部材との間に介在して設けられた第一付勢部材と、前記内輪の内径側と前記支持部材との間に介在し、前記第一付勢部材と付勢方向が異なる第二付勢部材と、を備えた動力伝達ローラを構成した。
このように、構成することにより、駆動ローラ及び従動ローラとの当接に伴って外輪側に作用する外力によって、前記第一付勢部材及び前記第二付勢部材の付勢力に抗して、前記軸受に対して前記支持部材を変位させることができる。この変位によって、動力伝達ローラと駆動ローラ及び従動ローラとの間の当接力をほぼ等しくすることができ、動力伝達ローラの位置決めを容易かつスムーズに行うことができる。
また、軸受の内輪の内径側に、支持部材、第一付勢部材及び第二付勢部材を配置したので、動力伝達ローラの小型化を図ることができる。さらに、第一付勢部材及び第二付勢部材を対で構成したことにより、付勢時における付勢部材のねじれが生じにくく、駆動ローラ及び従動ローラに対して、動力伝達ローラを確実に当接させることが可能となる。このため、駆動ローラと従動ローラとの間の摩擦による動力伝達を安定的に行うことができる。
この発明に係る動力伝達ローラの第一実施形態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)中のb−b線に沿う断面図 図1に示す動力伝達ローラの縦断面図 図1に示す動力伝達ローラの斜視図 図1に示す動力伝達ローラの分解斜視図 図1に示す動力伝達ローラの車体側への取り付け態様を示す縦断面図 図1に示す動力伝達ローラの作用を示す縦断面図 図6に示す動力伝達ローラの要部を示す縦断面図 この発明に係る動力伝達ローラの第二実施形態を示す正面図 この発明に係る動力伝達ローラの第三実施形態、及びその作用を示す正面図 各ローラの配置の一例を示す正面図
この発明に係る動力伝達ローラ1の第一実施形態を図1から図7に示す。この動力伝達ローラ1は、クランク等の駆動ローラDと、ウォータポンプ(WP)やアイドリングストップジェネレータ(ISG)等の補機類を作動させる従動ローラSとの間に介在して、駆動ローラDの回転力を摩擦力によって従動ローラS側に伝達するためのものであり、軸受2、支持部材3、第一付勢部材4、及び第二付勢部材5を主要な構成要素としている(図1(a)等参照)。なお、駆動ローラD及び従動ローラSとしての機能は、クランク等の各ローラに固有のものではなく、例えば、ISGが駆動ローラD、クランクが従動ローラSとして機能することもある。
軸受2は、外輪2aと、内輪2bとを備え、外輪2aと内輪2bの間には保持器2cによって保持された複数の転動体2dが設けられている。これにより、外輪2aと内輪2bを軸周りに相対回転することができる。この外輪2aの外径側には、駆動ローラD及び従動ローラSに当接するプーリ6が一体に設けられており、プーリ6とともに外輪2aが回転するようになっている。このプーリ6は周方向断面がコの字形をしており、内部に空洞部6aが形成されている(図1(b)参照)。このように空洞部6aを形成することによりプーリ6を軽量化して、回転損失の軽減を図ることができるが、この内部を中実状態としてもよい。
このプーリ6として、金属をプレス成型したものの他に、回転伝達に要求される強度を備える限りにおいて、樹脂を所定形状に成形したものも採用することもできる。さらに、プーリ6の駆動ローラD及び従動ローラSと当接する外径面にローレット加工を施し、動力伝達ローラ1と駆動ローラD及び従動ローラSとの間の摩擦を高めて、回転損失の発生を極力低減することができる。
支持部材3は、内輪2bの内径側に、この内径側との間に隙間をもって設けられた台形状の部材である。この支持部材3には、表裏面に貫通する二個の貫通孔3a、3aが形成されている。この支持部材3の非平行の二辺側の端面には、それぞれ長孔3b、3bが形成され、各長孔3b、3bの底部は支持部材3の内部で互いにつながっている(図2参照)。なお、支持部材3の形状は台形状に限定されず、三角形状等の他形状とすることもできる。
第一付勢部材4及び第二付勢部材5は、いずれも内輪2bの内径側と支持部材3との間に介在して設けられている。各付勢部材4、5は、シャフト4a、5aと、このシャフト4a、5aと同軸に設けられたばね部材4b、5bを備える。第一付勢部材4と第二付勢部材5とは、付勢方向すなわちシャフト4a、5aの軸の向きが互いに異なっている(図2等参照)。この実施形態では二つの付勢部材4、5を用いる態様としたが、さらに付勢部材の数を増やすことも許容される。
内輪2bの内径面側には挿し込み穴2eが形成され、この挿し込み穴2eにシャフト4a、5aの一端側が挿し込まれる。この挿し込み穴2eに挿し込まれたシャフト4a、5aは抜き挿し不能の状態となっている。以下において、この挿し込み穴2eに挿し込まれたシャフト4a、5aの端部のことを固定端と称する。シャフト4a、5aと同軸に設けられたばね部材4b、5bの一端側(固定端側)は、内輪2bの内径側に当接している(図2参照)。
その一方で、シャフト4a、5aの固定端と反対側の端部は、支持部材3に形成された長孔3bに挿し込まれる。この長孔3bの幅は、シャフト4a、5aの外径よりも大きく、かつ、ばね部材4b、5bのばね径よりも小さく形成されている。このため、シャフト4a、5aの端部は、この長孔3b内において、挿し込み深さと挿し込み位置が所定範囲内(長孔3bの形成範囲内)で自在に変化可能となっている。以下において、この長孔3bに挿し込まれたシャフト4a、5aの端部のことを自由端と称する。
また、このシャフト4a、5aと同軸に設けられたばね部材4b、5bの固定端側と反対側の他端側(自由端側)は、非平行の二辺側の端面に当接している。以下において、ばね部材4b、5bの他端側が当接する支持部材3の端面のことを当接面3cと称する。このばね部材4b、5bは、支持部材3をシャフト4a、5aの固定端側から自由端側に向かう方向に付勢している(図2参照)。
この動力伝達ローラ1には、軸受2の内輪2b及び支持部材3を回転軸方向の両側にワッシャ7、7が設けられ、車両の本体B側に、スペーサ8を介してボルト等の固定部材9で固定される(図5参照)。ワッシャ7と内輪2bとの間にはわずかに隙間が設けられており、このワッシャ7によって内輪2b(軸受2)が軸受2の回転軸方向に変位するのを防止しつつ、第一付勢部材4及び第二付勢部材5の付勢力によって、軸受2が支持部材3に対して、回転軸と直交する方向に案内し得るようになっている。この案内をスムーズに行うために、ワッシャ7の外径を内輪2bの内径より大きくする必要がある。また、ワッシャ7が外輪2aやプーリ6に不用意に接触して、外輪2a等の回転の妨げとならないように、ワッシャ7の外径を外輪2aの内径よりも小さくするのが好ましい。なお、このワッシャ7は必須の部材ではなく、適宜省略することもできる。また、この実施形態では、二本の固定部材9、9で本体B側に固定する態様としたが、動力伝達ローラ1の本体Bへの固定強度を確保し得る限りにおいて、一本の固定部材9で固定する態様とすることもできる。
駆動ローラD及び従動ローラSとの当接に伴って、軸受2の外輪2a側に外力が作用すると、その外力によって、第一付勢部材4及び第二付勢部材5の付勢力に抗して、軸受2に対して支持部材3が変位する。図6及び図7は、支持部材3に対して、軸受2が外力の作用前の位置(各図中の想像線(二点鎖線)で示す位置)から右下向きに若干量変位した状態(各図中の実線で示す位置)を示している。
このとき、第一付勢部材4のばね部材4bは、外力が作用していない場合と比較して縮んだ状態となる一方で、第二付勢部材5のばね部材5bは、外力が作用していない場合と比較して伸びた状態となっている。この変位によって、動力伝達ローラ1と駆動ローラD及び従動ローラSとの間の当接力を均等とすることができ、駆動ローラDから従動ローラSへの回転の伝達を、回転損失を生じることなくスムーズに行うことができる。
ばね部材4b、5bの端部(シャフト4a、5aの自由端側)が当接する当接面3cの法線は、第一付勢部材4及び第二付勢部材5の付勢方向と一致している。すなわち、ばね部材4b、5bは、当接面3cに垂直に当接するように構成されている(図7等参照)。このように、当接面3cに対し、ばね部材4b、5bを垂直に当接させることにより、ばね部材4b、5bがこの当接面3cに沿ってスムーズに摺動することができ、支持部材3の変位が速やかになされる。また、第一付勢部材4と第二付勢部材5の付勢方向が異なるように構成したことにより、動力伝達ローラ1の周囲のどの方向から外力が作用しても、前記当接力を均等とする方向に、支持部材3を自在に変位させることができる。
第一付勢部材4は、その付勢方向が支持部材3と駆動ローラDの中心部とを結ぶ方向となるように、また、第二付勢部材5は、その付勢方向が支持部材3と従動ローラSの中心部とを結ぶ方向となるように、それぞれ配置されている(図7等参照)。このように両付勢部材4、5を配置することにより、駆動ローラD及び従動ローラSから外輪2a側に作用した当接力が支持部材3に直接伝わりやすく、軸受2に対する支持部材3の変位がスムーズになされる。
この実施形態においては、支持部材3、第一付勢部材4及び第二付勢部材5は、軸受2の内輪2bの内径側に設けられている。このため、この動力伝達ローラ1を含む動力伝達機構の小型化を図ることができる。
この発明に係る動力伝達ローラ1の第二実施形態を図8に示す。この動力伝達ローラ1は、軸受2、支持部材3、第一付勢部材4、及び第二付勢部材5を主要な構成要素とし、その基本的な構成は第一実施形態に係る動力伝達ローラ1と共通している。その一方で、軸受2の内輪2bの内径側にカラー部材10をこの内輪2bと一体に設けた点において相違している。
このカラー部材10には、シャフト4a、5aの固定端を挿し込むための挿し込み穴が形成されており、この挿し込み穴にシャフト4a、5aの固定端が挿し込まれている。このように、カラー部材10を設けることにより、軸受2の内輪2bにシャフト4a、5aの固定端を挿し込むための挿し込み穴2eを形成する必要がなく、作業上の煩雑さを軽減できるとともに、内輪2bに挿し込み穴2eを形成することに起因して内輪2bの強度が低下するのを防止することができる。
この発明に係る動力伝達ローラ1の第三実施形態を図9に示す。この動力伝達ローラ1は、軸受2、支持部材3、第一付勢部材4、及び第二付勢部材5を主要な構成要素とし、その基本的な構成は第一実施形態に係る動力伝達ローラ1と共通している。その一方で、外輪2aの外径側にプーリ6が設けられておらず、外輪2aが直接、駆動ローラD及び従動ローラSに当接する構成とした点において相違している。このように、外輪2aにプーリ6を設けない構成とすることにより、部品点数を削減することができ、製造コストの抑制を図ることができる。
上記の各実施形態に係る動力伝達ローラ1はあくまでも一例であって、駆動ローラDと従動ローラSとの間の摩擦による動力伝達を安定的に行うとともに、その動力伝達機構の小型化を図る、という本願発明の課題を解決し得る限りにおいて、各構成部品の形状や配置を変更したり、別途部品を追加したりすることも許容される。
1 動力伝達ローラ
2 軸受
2a 外輪
2b 内輪
2c 保持器
2d 転動体
2e 挿し込み穴
3 支持部材
3a 貫通孔
3b 長孔
3c 当接面
4 第一付勢部材
4a シャフト
4b ばね部材
5 第二付勢部材
5a シャフト
5b ばね部材
6 プーリ
6a 空洞部
7 ワッシャ
8 スペーサ
9 固定部材
10 カラー部材
D 駆動ローラ
S 従動ローラ

Claims (6)

  1. 駆動ローラ(D)と従動ローラ(S)との間に介在して、前記駆動ローラ(D)の回転力を摩擦力によって前記従動ローラ(S)側に伝達する動力伝達ローラにおいて、
    外輪(2a)と内輪(2b)との間に転動体(2d)を介して、この内外輪(2a、2b)を相対回転自在とした軸受(2)と、
    前記内輪(2b)の内径側に、この内径側との間に隙間をもって設けられた支持部材(3)と、
    前記内輪(2b)の内径側と前記支持部材(3)との間に介在して設けられた第一付勢部材(4)と、
    前記内輪(2b)の内径側と前記支持部材(3)との間に介在し、前記第一付勢部材(4)と付勢方向が異なる第二付勢部材(5)と、
    を備え、前記駆動ローラ(D)及び前記従動ローラ(S)との当接に伴って前記外輪(2a)側に作用する外力によって、前記第一付勢部材(4)及び前記第二付勢部材(5)の付勢力に抗して、前記軸受(2)に対して前記支持部材(3)を変位させることを特徴とする動力伝達ローラ。
  2. 前記外輪(2a)に、前記駆動ローラ(D)及び前記従動ローラ(S)に当接するプーリ(6)を一体に設けたことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達ローラ。
  3. 前記第一付勢部材(4)及び前記第二付勢部材(5)が、それぞれ、シャフト(4a、5a)と、このシャフト(4a、5a)と同軸に設けられたばね部材(4b、5b)とを有し、前記各シャフト(4a、5a)の前記内輪(2b)側の端部がこの内輪(2b)側への固定端である一方で、前記各シャフト(4a、5a)の他方側の端部が前記支持部材(3)に挿し込まれるとともに、その挿し込み深さと挿し込み位置を所定範囲内で変化可能とした自由端であり、前記各ばね部材(4b、5b)は、前記支持部材(3)を前記各シャフト(4a、5a)の前記固定端側から前記自由端側に向かう方向に付勢することを特徴とする請求項1又は2に記載の動力伝達ローラ。
  4. 前記支持部材(3)に前記第一付勢部材(4)及び前記第二付勢部材(5)の付勢方向を法線とする当接面(3c)が形成され、この当接面(3c)に前記ばね部材(4b、5b)が当接することを特徴とする請求項3に記載の動力伝達ローラ。
  5. 前記内輪(2b)の内径側にカラー部材(10)を一体に設け、このカラー部材(10)に前記シャフト(4a、5a)の前記固定端を挿し込んだことを特徴とする請求項3又は4に記載の動力伝達ローラ。
  6. 前記第一付勢部材(4)と前記第二付勢部材(5)の付勢方向が、前記支持部材(3)と前記駆動ローラ(D)又は前記従動ローラ(S)の中心部とを結ぶ方向にそれぞれ沿うように、前記両付勢部材(4、5)を配置したことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の動力伝達ローラ。
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