JP2016122507A - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体酸化物形燃料電池において、発電運転の停止時に、燃料ガス及び純水の消費を極力抑制しつつ、燃料電池セルスタックの損傷を防止可能なもの、等を提供することである。
【解決手段】固体酸化物形燃料電池1は、燃料ガスを水蒸気改質して生成した改質燃料ガスと酸化剤ガスとを燃料電池発電モジュール2の燃料電池セルスタック21に供給して発電運転を行い、燃料電池発電モジュール2における発電運転を停止する際には、燃料電池発電モジュール2からの電力取出しを停止すると共に、燃料電池発電モジュール2への燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水の供給を停止し、その後に、燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度以下になった場合に、燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々の設定量で且つ間欠的に供給する発電運転停止制御手段を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は固体酸化物形燃料電池に関し、特に発電運転を停止した後の燃料電池発電モジュールの停止工程を改善したものに関する。
従来から、ジルコニア等のイオン伝導性セラミックスを使用した電解質に1対の電極(酸素極及び燃料極)を設け、酸素極(カソード)側に酸化剤ガスを供給し 燃料極(アノード)側に改質燃料ガス(水素含有ガス)を供給して、これらを高温環境下で反応させることで電力を発生させる固体酸化物形燃料電池が実用に供されている。
上記の固体酸化物形燃料電池は、酸化剤ガスと改質燃料ガスとで発電を行なう燃料電池セルスタックとこの燃料電池セルスタックに供給する改質燃料ガスを純水(水蒸気)と燃料ガスから生成する燃料改質器及び蒸発器とオフガスを燃焼処理するオフガス燃焼室等を有する燃料電池発電モジュール、この燃料電池発電モジュールに酸化剤ガスや燃料ガス及び純水等を供給する各種供給装置や各種器具を制御する制御ユニット等を備えている。
ところで、上記の固体酸化物形燃料電池の発電運転の停止時において、燃料電池セルスタックの劣化を防止する為に、発電運転を停止した直後から、少量の酸化剤ガス、燃料ガスや純水の供給を継続しながら、燃料電池発電モジュールの温度の低下を図る停止制御を実行している。しかし、このような停止制御では、発電に寄与しない燃料ガスを長時間に亙って供給する必要があるので、燃料ガスを無駄に消費するという問題がある。そこで、この問題を解決する為の技術が、種々の文献に開示されている。
例えば、特許文献1の固体酸化物形燃料電池において、発電運転を停止する際には、燃料ガスの供給及び電力の取り出しを停止すると共に、発電運転の停止後に蒸発器で純水の蒸発が継続されるように燃料電池セルスタックに純水を間欠的に供給し、燃料電池セルスタックの内部を水蒸気で充満させることで、燃料電池セルスタックの燃料極側の圧力低下を抑制して酸化剤ガスが逆流するのを防止する技術が開示されている。
特開2013−225484号公報
特許文献1の固体酸化物形燃料電池では、燃料電池発電モジュールに供給される純水は、水道等の水供給源からの水をフィルターを通して生成している。しかし、従来の固体酸化物形燃料電池においては、燃料電池発電モジュールからの排気ガスに含まれる水蒸気を冷却することで凝縮水を回収し、この凝縮水を浄化して純水を生成する所謂水自立運転が行われている場合がある。この水自立運転機能を備えた固体酸化物形燃料電池である場合には、発電運転を停止した後に長時間に亙って純水を消費することは、水自立運転が破綻する虞があるので、純水の消費は極力抑制したいという要望がある。
一方、昨今では、発電運転を停止した直後に、酸化剤ガス、燃料ガスや純水等の供給を強制的に停止可能な固体酸化物形燃料電池もあるが、燃料電池発電モジュールの温度がある程度下がると、燃料電池セルスタックの内部とオフガス燃料室との間に圧力差が生じてしまい、オフガス燃料室に残留している酸化剤ガスが燃料電池セルスタックの内部に逆流するので、燃料電池セルスタックの内部のガス濃度分布に偏りが生じて局部電池が発生し、燃料電池セルスタックが損傷する虞がある。
本発明の目的は、固体酸化物形燃料電池において、発電運転の停止時に、燃料ガス及び純水の消費を極力抑制しつつ、燃料電池セルスタックの損傷を防止可能なもの、等を提供することである。
請求項1の固体酸化物形燃料電池は、燃料ガスを水蒸気改質して生成した改質燃料ガスと酸化剤ガスとを燃料電池発電モジュールの燃料電池セルスタックに供給して発電運転を行う固体酸化物形燃料電池において、前記燃料電池発電モジュールにおける発電運転を停止する際には、前記燃料電池発電モジュールからの電力取出しを停止すると共に、前記燃料電池発電モジュールへの燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水の供給を停止し、その後に、前記燃料電池発電モジュールの温度が第1設定温度以下になった場合に、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスと前記水蒸気改質用の純水を夫々の設定量で且つ間欠的に供給する発電運転停止制御手段を備えたことを特徴としている。
請求項2の固体酸化物形燃料電池は、請求項1の発明において、前記発電運転停止制御手段は、前記燃料電池発電モジュールの温度が第1設定温度以下になった後に所定温度低下する毎に、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスと前記水蒸気改質用の純水を夫々供給することを特徴としている。
請求項3の固体酸化物形燃料電池は、請求項1又は2の発明において、前記第1設定温度は、前記燃料電池発電モジュール内の燃料電池セルスタックの内部へ前記酸化剤ガスの逆流が開始する温度又はその近傍温度であることを特徴としている。
請求項4の固体酸化物形燃料電池は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記燃料ガス及び前記水蒸気改質用の純水の夫々の設定量は、前記燃料電池発電モジュール内の燃料電池セルスタックの内部を前記燃料ガスと前記水蒸気改質用の純水とから生成される前記改質燃料ガスで充満可能な量以上に設定されることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、発電運転停止制御手段は、燃料電池発電モジュールにおける発電運転を停止する際には、燃料電池発電モジュールからの電力取出しを停止すると共に、燃料電池発電モジュールへの燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水の供給を停止し、その後に、燃料電池発電モジュールの温度が第1設定温度以下になった場合に、燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々の設定量で且つ間欠的に供給する。
従って、燃料電池発電モジュールの燃料電池セルスタックの内部に、燃料ガスと純水とから生成される改質燃料ガスを間欠的に供給することで、燃料ガスや純水の連続的な供給と比較して、燃料ガスや純水の消費を極力抑制しつつ、燃料電池セルスタックの内部のガス濃度分布に偏りが生じて局部電池が発生するのを防止でき、燃料電池セルスタックの損傷を防止することができる。
また、燃料電池発電モジュールの温度が第1設定温度以下になった後に、燃料ガスと純水を供給すると同時に酸化剤ガスを同時に供給することで、燃料電池セルスタックから流出する改質燃料ガスを酸化剤ガスによって発火限界濃度以下に薄めることができる。
請求項2の発明によれば、発電運転停止制御手段は、燃料電池発電モジュールの温度が第1設定温度以下になった後に所定温度低下する毎に、燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々供給するので、燃料電池セルスタックの内部のガス濃度分布の偏りを抑制しつつ、燃料電池発電モジュールを迅速に冷却することができる。
請求項3の発明によれば、第1設定温度は、燃料電池発電モジュール内の燃料電池セルスタックの内部へ酸化剤ガスの逆流が開始する温度又はその近傍温度であるので、燃料電池発電モジュールの温度が燃料電池セルスタックの内部のガス濃度分布に偏りが生じ始める第1設定温度以下に低下するまで、燃料ガスや純水を供給しないことで、燃料ガスや純水の消費を確実に抑制することができる。
請求項4の発明によれば、燃料ガス及び水蒸気改質用の純水の夫々の設定量は、燃料電池発電モジュール内の燃料電池セルスタックの内部を燃料ガスと水蒸気改質用の純水とから生成される改質燃料ガスで充満可能な量以上に設定されるので、燃料電池セルスタックの内部への酸化剤ガスの逆流を確実に防止することで、燃料電池セルスタックの損傷を確実に防止することができる。
本発明の実施例に係る固体酸化物形燃料電池の概略構成図である。 燃料電池発電モジュールの概略構成図である。 発電運転停止制御の制御フローチャートである。 燃料電池発電モジュールの温度と燃料ガス・純水・酸化剤ガスの総供給量の時間に対する変化を示す線図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
先ず、固体酸化物形燃料電池1の全体構成について説明する。
図1に示すように、固体酸化物形燃料電池1は、燃料電池発電モジュール2、改質用空気供給装置3、発電用空気供給装置4、燃料ガス供給装置5、排熱回収装置6、純水供給装置7、パワーコンディショナユニット8、制御ユニット9等を備え、燃料電池発電モジュール2にて発電された直流電力がパワーコンディショナユニット8を介して交流電力に変換されて外部に出力される。
図1に示すように、固体酸化物形燃料電池1は、各種器具や各種配管等が外装ケース11に収納されて構成されている。外装ケース11の内部は、フレーム部材12によって、燃料電池発電モジュール2が収納された上側発電室11Aと、各種の供給装置3〜5,7や排熱回収装置6等の補機類、パワーコンディショナユニット8、制御ユニット9等が収納された下側補機室11Bとに仕切られている。
尚、この固体酸化物形燃料電池1は、例えば、排熱回収装置6の熱交換器による熱交換後の湯水を貯湯する貯湯給湯装置と、この貯湯給湯装置と固体酸化物形燃料電池1とに亙って湯水を循環させる為の排熱回収循環回路等と組み合わせることで燃料電池コージェネレーションシステムを構成することができるが、固体酸化物形燃料電池1以外の構成の詳細な説明は省略する。
次に、各種の供給装置3〜5,7や排熱回収装置6等の補機類について説明する。
図2に示すように、改質用空気供給装置3は、外部から燃料改質用の空気を改質用空気ブロワに取り込み、この取り込まれた空気を改質用空気通路13を介して燃料電池発電モジュール2の蒸発器22及び燃料改質器23に供給し、発電用空気供給装置4は、外部から空気を発電用空気ブロワに取り込み、この取り込まれた空気を酸化剤ガスとして、発電用空気通路14を介して燃料電池発電モジュール2の空気用熱交換器25に供給する。
燃料ガス供給装置5は、図示外のガス供給源からの燃料ガスを燃料昇圧ブロワに取り込み、この昇圧された燃料ガスを脱硫器を通して脱硫し、この脱硫された燃料ガスを燃料ガス供給通路15を介して燃料電池発電モジュール2の蒸発器22及び燃料改質器23に供給する。
排熱回収装置6は、排気通路16の途中部に設けられ、排熱回収循環回路を流れる湯水を利用して、排気通路16を流れる燃料電池発電モジュール2から排出された排気ガスから排熱を回収する。純水供給装置7は、排熱回収装置6で排気を冷却して発生した凝縮水を回収し、凝縮水から不純物を取り除いて生成された純水を貯留した後に純水供給通路17を介して燃料電池発電モジュール2の蒸発器22及び燃料改質器23に供給する。
パワーコンディショナユニット8は、燃料電池発電部2にて発電された電力を変換する為のものであり、例えば、燃料電池発電モジュール2にて発電された直流電力を、通常の住宅で利用可能な100Vの交流電力に変換して、配線を介して分電盤に出力する。制御ユニット9は、マイコン等から構成され、各種のセンサからの信号を受信して各種の器具の動作制御を実行するものである。
次に、燃料電池発電モジュール2について説明する。
図1,図2に示すように、燃料電池発電モジュール2は、燃料電池セルスタック21、蒸発器22及び燃料改質器23、オフガス燃焼室24、このオフガス燃焼室24の燃焼ガスによって加熱される空気用熱交換器25等を備え、燃料改質器23によって改質された改質燃料ガス及び酸化剤ガスを燃料電池セルスタック21で高温の環境下で化学反応させることで発電を行うものである。
燃料電池発電モジュール2の各種の器具は、石膏ボードからなる断熱材26に覆われて薄鋼板製の直方体状のケース部材27に収納されている。各種の器具の配置構造を簡単に説明すると、図2に示すように、ケース部材27の内部において、蒸発器22と燃料改質器23と空気用熱交換器25等は上部に配置され、燃料電池セルスタック21は下部に配置されている。
燃料電池セルスタック21は、複数の燃料電池セル21aを並べて構成されている。各燃料電池セル21aは、円筒形状に構成され、ジルコニア等の固体電解質と、この固体電解質を挟むように設けられた内側の燃料極と外側の酸素極等を備えている。燃料電池セルスタック21の燃料極側(各燃料電池セル21aの内部)には、燃料改質器23からマニホールド28を介して改質燃料ガスが供給され、燃料電池セルスタック21の酸素極側(各燃料電池セル21aの外部)には、空気用熱交換器25から酸化剤ガスが供給され、これらを高温の環境下で電気化学反応させて直流電力を生成する。
蒸発器22は、燃料ガスに混合する為の水蒸気を純水から生成して燃料改質器23に供給するものである。燃料改質器23は、ニッケルや白金等の改質触媒を有し、脱硫された燃料ガスと水蒸気と(起動時には改質用空気と)を混合して反応(水蒸気改質、部分酸化改質等)させて改質燃料ガスを生成し、この改質燃料ガスを燃料電池セルスタック21の燃料極側に供給する。
オフガス燃焼室24は、燃料電池セルスタック21の発電に伴い生じる残余燃料ガスを燃焼処理する為のものであり、燃料電池セルスタック21の燃料電池セル21aの燃料極側及び酸素極側の各排出側と接続されている。このオフガス燃焼室24では、燃料極側から排出された反応燃料ガスと、酸素極側から排出された酸素を含む空気とを燃焼させることによって高温の排気ガスを生成し、この排気ガスで燃料改質器23等を加熱してから、排気通路16を介して外部に排出する。
尚、燃料電池発電モジュール2から排出される排気ガスは、排気通路16に設けられた排熱回収装置6の熱交換器にて排熱回収循環回路を循環する湯水との間で熱交換され温度が低下した後に外部に排出される。排気ガス中に含まれる水蒸気は、熱交換によって冷却されて凝縮水となる。
次に、本発明に関連する燃料電池発電モジュール2の発電運転の停止時における発電運転停止制御について説明する。
制御ユニット9は、燃料電池発電モジュール2における発電運転を停止する際には、燃料電池発電モジュール2からの電力取出しを停止すると共に、燃料電池発電モジュール2への燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水の供給を停止し、その後に、燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度(例えば400℃)以下になった場合に、燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々の設定量で且つ間欠的に供給する発電運転停止制御を実行可能である。
さらに、制御ユニット9は、燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度以下になった後に所定温度(例えば50℃)低下する毎に、燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々供給し、燃料電池発電モジュール2の温度が第2設定温度(例えば100℃)以下になった場合に、間欠的な供給を停止する発電運転停止制御を実行可能である。
図2に示すように、制御ユニット9に検知信号を送信する各種のセンサのうちの1つであるモジュール温度センサ31が、複数の燃料電池セル21aのうちの1本の燃料電池セル21aの中段部に設けられている。このモジュール温度センサ31は、燃料電池発電モジュール2の温度を検知して、制御ユニット9に送信するものである。尚、モジュール温度センサ31の取付け位置は、燃料電池発電モジュール2の温度を検知可能であれば、適宜変更可能である。
次に、発電運転停止時に、制御ユニット9により自動的に実行される、発電運転停止制御について、図3のフローチャートに基づいて説明する。尚、図中の符号Si(i=1,2,・・)は各ステップを示す。この発電運転停止制御プログラムは、制御ユニット9に予め格納されている。図4には、この発電運転停止制御を実行した際の燃料電池発電モジュール2の温度の変化を図示している。尚、図4においては、燃料ガスと酸化剤ガスと純水の総供給量や時間間隔は、単に変化傾向を示すものであり、具体的な値を示しているものではない。
図3のフローチャートにおいて、この制御が開始されると、最初にS1において、ユーザーの操作や各種のセンサの検知信号等に基づいて発電運転の停止条件成立か否かを判定する。発電運転を停止する為の条件が成立している場合には、S1の判定がYesとなり、S2に移行し、S1の判定がNoのうちはリターンする。
次に、S2において、燃料電池発電モジュール2における発電運転を停止する際には、燃料電池発電モジュール2からの電力取出しを停止すると共に、燃料電池発電モジュール2への燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水の供給を停止し、S3に移行する。
次に、S3において、制御ユニット9は、温度センサ31の検知信号を読み込み、この検知信号に基づいて、燃料電池発電モジュール2の温度(燃料電池セルスタック21の温度)を算出し、S4に移行し、燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度(例えば400℃)以下か否かを判定し、燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度以下の場合には、S4の判定がYesとなり、S5に移行し、S4の判定がNoのうちはS3,S4を繰り返す。
尚、第1設定温度は、燃料電池発電モジュール2内の燃料電池セルスタック21の内部へ酸化剤ガスの逆流が開始する温度又はその近傍温度である。即ち、発電運転の停止直後は、燃料電池セルスタック21の内部とオフガス燃焼室24との間に圧力差がなく、酸化剤ガスや燃料改質ガスは拡散せずにガス濃度分布が安定した状態下で、燃料電池発電モジュール2の温度は徐々に低下する。
しかし、燃料電池発電モジュール2の温度がある程度低下すると、燃料電池セルスタック21の内部とオフガス燃焼室24との間に圧力差が生じてしまい、オフガス燃焼室24に残留している酸化剤ガスが、拡散によって燃料電池セルスタック21の内部への逆流が開始してしまう。この酸化剤ガスの逆流が開始される温度(燃料電池セルスタック21の内部に酸化剤ガスを吸収拡散する温度)は、燃料電池発電モジュール2の能力に依存するので、予め製造段階の試験等で算出しておき、この算出された温度を第1設定温度として設定する。
次に、S5において、制御ユニット9は、発電用空気供給装置4と燃料ガス供給装置5と純水供給装置7等を制御することで、燃料電池発電モジュール2に燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々の設定量で供給し、S6に移行する。
尚、燃料ガス及び水蒸気改質用の純水の夫々の設定量は、燃料電池発電モジュール2内の燃料電池セルタック21の内部を燃料ガスと水蒸気改質用の純水とから生成される改質燃料ガスで充満可能な量以上に設定されている。
具体的に、燃料ガス及び水蒸気改質用の純水の夫々の設定量は、これらから生成される改質燃料ガスの量が燃料電池セルスタック21の内部容積の1.5倍程度となるような量に設定されるが、特にこの値に限定する必要はなく、1回の供給で燃料電池セルタック21の内部を改質燃料ガスで充満可能であれば、適宜変更可能である。また、酸化剤ガスの設定量は、燃料電池セルタック21の内部から流出した改質燃料ガスと混合した際に、改質燃料ガスが発火限界濃度以下になるような量に設定されることが望ましい。
次に、制御ユニット9は、温度センサ31の検知信号を読み込み、この検知信号に基づいて、燃料電池発電モジュール2の温度(燃料電池セルスタック21の温度)を算出し、S7に移行し、燃料電池発電モジュール2の温度が所定温度(例えば50℃)低下したか否かを判定し、燃料電池発電モジュール2の温度が所定温度低下した場合には、S7の判定がYesとなり、S5に移行して、S5〜S7を繰り返す。
即ち、図4に示すように、燃料電池発電モジュール2の温度は、発電運転中は700℃以上の高温状態であるが、発電運転を停止した直後(時間t1)に僅かに上昇した後は徐々に低下し、燃料電池発電モジュール2の温度が、第1設定温度になった場合(時間t2)に、燃料電池発電モジュール2に燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々の設定量で供給する。
その後、所定温度低下する毎(時間t3〜t8)に、燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々の設定量で供給する。こうすることで、所定温度の低下を起因として、燃料電池発電モジュール2に燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を間欠的に供給することができる。
このため、時間t2に燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度に低下した後は、燃料電池セルスタック21の内部を改質燃料ガスで常時充満させることができる。尚、燃料ガスと酸化剤ガスと純水が燃料電池発電モジュール2に供給される間隔は、燃料電池発電モジュール2の温度が低下すると共に長くなるので、燃料電池発電モジュール2に供給される総量も時間単位で減少する。
S7の判定がNoの場合、S8に移行して、燃料電池発電モジュール2の温度が第2設定温度(例えば100℃)を下回ったか否かを判定し、燃料電池発電モジュール2の温度が第2設定温度を下回った場合には、S8の判定がYesとなり、この一連の制御を終了し、S8の判定がNoの場合は、S6に移行する。尚、この一連の制御が終了した後に、酸化剤ガス及び改質用空気を燃料電池発電モジュール2に供給することで、残留している水蒸気をパージしながら燃料電池発電モジュール2の内部を常温まで冷却しても良い。
次に、本発明の固体酸化物形燃料電池1の作用及び効果について説明する。
制御ユニット9(発電運転停止制御手段)は、燃料電池発電モジュール2における発電運転を停止する際には、燃料電池発電モジュール2からの電力取出しを停止すると共に、燃料電池発電モジュール2への燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水の供給を停止し、その後に、燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度以下になった場合に、燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々の設定量で且つ間欠的に供給する。
従って、燃料電池発電モジュール2の燃料電池セルスタック21の内部に、燃料ガスと純水とから生成される改質燃料ガスを間欠的に供給することで、燃料ガスや純水の連続的な供給と比較して、燃料ガスや純水の消費を極力抑制しつつ、燃料電池セルスタック21の内部のガス濃度分布に偏りが生じて局部電池が発生するのを防止でき、燃料電池セルスタック21の損傷を防止することができる。
また、燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度以下になった後に、燃料ガスと純水を供給すると同時に酸化剤ガスを供給することで、燃料電池セルスタック21から流出する改質燃料ガスを酸化剤ガスによって発火限界濃度以下に薄めることができる。
さらに、制御ユニット9は、燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度以下になった後に所定温度低下する毎に、燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水を夫々供給するので、燃料電池セルスタック21の内部のガス濃度分布の偏りを抑制しつつ、燃料電池発電モジュール2を迅速に冷却することができる。
さらにまた、第1設定温度は、燃料電池発電モジュール2内の燃料電池セルスタック21の内部へ酸化剤ガスの逆流が開始する温度又はその近傍温度であるので、燃料電池発電モジュール2の温度が燃料電池セルスタック21の内部のガス濃度分布に偏りが生じ始める第1設定温度以下に低下するまで、燃料ガスや純水を供給しないことで、燃料ガスや純水の消費を確実に抑制することができる。
また、燃料ガス及び水蒸気改質用の純水の夫々の設定量は、燃料電池発電モジュール2内の燃料電池セルスタック21の内部を燃料ガスと水蒸気改質用の純水とから生成される改質燃料ガスで充満可能な量以上に設定されるので、燃料電池セルスタック21の内部酸化剤ガスの逆流を確実に防止することで、燃料電池セルスタック21の損傷を確実に防止することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した形態について説明する。
[1]前記実施例の発電運転停止制御において、第1設定温度として、燃料電池発電モジュール2内の燃料電池セルスタック21の内部へ酸化剤ガスの逆流が開始する温度又はその近傍温度に設定しているが、特にこの温度に限定する必要はなく、第1設定温度として、燃料電池発電モジュール2の起動時の立ち上げ運転を必要としない再稼働可能な限界温度(着火可能な限界温度)に設定しても良い。
[2]前記実施例の発電運転停止制御において、所定温度の低下を起因として、燃料電池発電モジュール2に燃料ガスと酸化剤ガスと純水を間欠的に供給しているが、特にこの制御に限定する必要はなく、燃料電池発電モジュール2の温度が第1設定温度以下になった後に、設定時間の経過を起因として、燃料ガスと酸化剤ガスと純水を間欠的に供給しても良い。
[3]前記実施例の発電運転停止制御において、第1,第2設定温度や所定温度の値は、ほんの一例を示したに過ぎず、燃料電池発電モジュール2の能力等に応じて適宜変更可能である。
[4]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
1 固体酸化物形燃料電池
2 燃料電池発電モジュール
9 制御ユニット
21 燃料電池セルスタック


Claims (4)

  1. 燃料ガスを水蒸気改質して生成した改質燃料ガスと酸化剤ガスとを燃料電池発電モジュールの燃料電池セルスタックに供給して発電運転を行う固体酸化物形燃料電池において、
    前記燃料電池発電モジュールにおける発電運転を停止する際には、前記燃料電池発電モジュールからの電力取出しを停止すると共に、前記燃料電池発電モジュールへの燃料ガスと酸化剤ガスと水蒸気改質用の純水の供給を停止し、その後に、前記燃料電池発電モジュールの温度が第1設定温度以下になった場合に、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスと前記水蒸気改質用の純水を夫々の設定量で且つ間欠的に供給する発電運転停止制御手段を備えたことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記発電運転停止制御手段は、前記燃料電池発電モジュールの温度が第1設定温度以下になった後に所定温度低下する毎に、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスと前記水蒸気改質用の純水を夫々供給することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
  3. 前記第1設定温度は、前記燃料電池発電モジュール内の燃料電池セルスタックの内部へ前記酸化剤ガスの逆流が開始する温度又はその近傍温度であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池。
  4. 前記燃料ガス及び前記水蒸気改質用の純水の夫々の設定量は、前記燃料電池発電モジュール内の燃料電池セルタックの内部を前記燃料ガスと前記水蒸気改質用の純水とから生成される前記改質燃料ガスで充満可能な量以上に設定されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の固体酸化物形燃料電池。
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