JP2016121163A - 眼内でのコルチコステロイド使用に伴う眼圧の発生を減少させる方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】注射の回数が少なくてよく、副作用の発生率が低い、糖尿病に関する眼の合併症の有効な処置方法の提供。【解決手段】コルチコステロイドを用いた患者における眼疾患の治療方法であって、治療から1年またはそれより後にIOP下降手術の発生率が10%未満であり、該方法は、投与量のコルチコステロイドを含む少なくとも1つの浮動性の硝子体内挿入物を、該硝子体内挿入物が目の基底部付近に定着するように患者の目に注入することを含み、該硝子体内挿入物は、少なくとも1年にわたりコルチコステロイドを制御放出するように設計されている、上記方法。【選択図】図1
Description
[0001]本発明は、2009年12月23日付けで出願された米国仮特許出願第61/289,761号(これは、参照により本発明に包含させる)の合衆国法典第35巻第119条(e)に基づいて出願日の利益を主張する。
[0002]米国では、糖尿病とその全身性および眼の合併症が、公衆衛生に対する桁外れの脅威となっている。CDCによれば、糖尿病と診断されている米国人の数は、1994年のおよそ8100万人から、2007年にはおよそ17900万人に増加している。全ての糖尿病患者は、糖尿病性網膜症、すなわち網膜内の血管の膨張および漏出、または、網膜表面上における新生血管の異常な増殖などの症状を呈する糖尿病による眼の合併症のうちいくつかの形態を発症する危険性がある。米国糖尿病学会(American Diabetes Association)によれば、米国において、毎年およそ12,000〜24,000人の失明の新規症例は糖尿病性網膜症が原因であり、糖尿病が20〜74歳の成人における盲の新規症例の主な原因になっている。糖尿病性網膜症に伴う失明の根本的な原因である糖尿病性黄斑浮腫(DME)は、視野中央に関与する網膜の一部である黄斑に影響を及ぼす病気である。糖尿病性網膜症の血管の漏出によって黄斑に腫れが生じる場合、その状態が、DMEと呼ばれる。DMEを発病しても痛みはなく、患者は、視野中央の曇りまたは急性失明によって顕在化するまで自覚できない場合がある。このような曇りの重症度は、視野の軽度の損失から重度の損失の範囲で様々であり得る。ウィスコンシン州立糖尿病性網膜症疫学的研究所(The Wisconsin Epidemiologic Study of Diabetic Retinopathy)は、10年に
わたり、研究されたおよそ19%の糖尿病がDMEと診断されることを見出した。糖尿病人口が増加しているため、診断されたDMEの1年あたりの発生率は増加することが予想される。
わたり、研究されたおよそ19%の糖尿病がDMEと診断されることを見出した。糖尿病人口が増加しているため、診断されたDMEの1年あたりの発生率は増加することが予想される。
[0003]現在のDME治療のための処置の標準は、レーザー光凝固術である。レーザー光凝固術は網膜の処置であり、これは、レーザーを用いて漏出しやすい血管を焼灼するか、または、浮腫を減らすためにやけどのパターンを適用するものである。この処置には、周辺視野と夜間の視野の部分的な損失などの望ましくない副作用がある。これらの副作用と視力回復の要望のために、網膜の専門家は、レーザー光凝固術を、コルチコステロイドおよび抗VEGF剤の注射などの代替のDME処置のための認可されていない治療で埋め合わせている。コルチコステロイドは非主要評価臨床試験でDME患者における視力改善を示しているが、眼圧(IOP:increased intraocular pressure)の上昇を伴い、これは、緑内障および白内障形成の危険を高める可能性がある。このような代替治療はいずれも、現状では、治療効果を維持するために何回も注射する必要があることから限定的である。
[0004]また、トリアムシノロンアセトニド硝子体内注射(IVTA)もDME治療に使用されてきた。トリアムシノロンアセトニドは、レーザー光凝固術の補助または独立した処置のいずれかとして硝子体内注射を介して投与されるコルチコステロイドである。IVTAは、典型的には4,000マイクログラム(μg)懸濁液で投与されるが、比較的廉価で、DME患者において一時的な視力改善および浮腫の減少を実証してきた。緑内障および白内障形成の危険を高める可能性があるIOP上昇、それに加えて複数回の注射の必要性といった起こり得る副作用のために、DMEを処置するためのIVTA使用は最適ではない。
[0005]加えて、網膜静脈分枝閉塞症によって生じたDMEの処置に、3〜5ヶ月にわた
る0.7mgデキサメタゾン浮動性硝子体内インプラントを用いることもできる。
[0006]また抗VEGF剤硝子体内注射もDMEの処置に用いられてきた。抗VEGF剤療法は、硝子体内注射によって施される。VEGFは、DMEを含む糖尿病性網膜症における重要な媒介物質と同定されており、この状態で血管透過性を高める役割を果たすようである。IVTAと同様に、治療効果を維持するためには、抗VEGF剤も何回も、もしかすると1ヶ月あたり1回もの回数の注射を必要とする。研究によれば、DMEにおいて、コルチコステロイドは、抗VEGF剤療法よりも治療的に優れているようであるということが示唆されている。
る0.7mgデキサメタゾン浮動性硝子体内インプラントを用いることもできる。
[0006]また抗VEGF剤硝子体内注射もDMEの処置に用いられてきた。抗VEGF剤療法は、硝子体内注射によって施される。VEGFは、DMEを含む糖尿病性網膜症における重要な媒介物質と同定されており、この状態で血管透過性を高める役割を果たすようである。IVTAと同様に、治療効果を維持するためには、抗VEGF剤も何回も、もしかすると1ヶ月あたり1回もの回数の注射を必要とする。研究によれば、DMEにおいて、コルチコステロイドは、抗VEGF剤療法よりも治療的に優れているようであるということが示唆されている。
[0007]加えて、眼内へのインプラントは、DME以外の眼疾患の処置に用いられてきたものである。ボシュロム(Bausch & Lomb)からレチサート(RETISERT(R))という名称で
販売されている典型的なインプラントは、活性コルチコステロイドとしてフルオシノロンアセトニド(FA)を含む持続放出性の硝子体内インプラントである。レチサート(R)は、ブドウ膜炎を処置するのに用いられてきた。このインプラントは毛様体扁平部で目に貼り付けられ、FAがおよそ2年半遅延放出されるように設計されている。このインプラントは、0.59mgの投薬形態と2.1mgの投薬形態で利用可能である。
販売されている典型的なインプラントは、活性コルチコステロイドとしてフルオシノロンアセトニド(FA)を含む持続放出性の硝子体内インプラントである。レチサート(R)は、ブドウ膜炎を処置するのに用いられてきた。このインプラントは毛様体扁平部で目に貼り付けられ、FAがおよそ2年半遅延放出されるように設計されている。このインプラントは、0.59mgの投薬形態と2.1mgの投薬形態で利用可能である。
[0008]注射の回数が少なくてよく、副作用の発生率が低い、糖尿病に関する眼の合併症の有効な処置が求められている。
[0009]本発明の第一の形態によれば、患者における眼疾患のコルチコステロイドを用いた治療方法であって、ここで処置から1年またはそれより後にIOPを下降させる外科手術の発生率が10%未満であり、該方法は、少なくとも1つの投与量のコルチコステロイドを含む浮動性の硝子体内挿入物が目の基底部付近に定着するように該硝子体内挿入物を患者の目に注入するすることを含む。少なくとも1つの硝子体内挿入物は、少なくとも1年にわたりコルチコステロイドを制御放出するように設計される。
[0010]この形態の特徴において、眼疾患は、糖尿病性黄斑浮腫である。その他の特徴において、処置から1年後にIOPを下降させる外科手術の発生率が5%未満である。その他の特徴において、処置から2年後にIOPを下降させる外科手術の発生率が10%未満であるか、および/または、5%未満である。さらにその他の特徴において、処置から3年後にIOPを下降させる外科手術の発生率が30%未満であるか、および/または、20%未満であるか、および/または、10%未満である。
[0011]硝子体内挿入物の投与量は、少なくとも24ヶ月間、少なくとも0.15μg/日、少なくとも24ヶ月間、少なくとも0.20μg/日、または、少なくとも24ヶ月間、少なくとも0.25μg/日であってもよい。さらに、硝子体内挿入物の投与量は、少なくとも24ヶ月間、約0.1μg/〜約0.25μg/日、少なくとも24ヶ月間、約0.2μg/〜約0.45μg/日、または、少なくとも24ヶ月間、約0.3μg/〜約0.45μg/日であってもよい。
[0012]その他の実施態様において、コルチコステロイドは、フルオシノロンアセトニド(FA)である。放出期間は、少なくとも18ヶ月、少なくとも24ヶ月、少なくとも30ヶ月、または、少なくとも36ヶ月であってもよい。追加の実施態様において、硝子体内挿入物は、挿入後に目の後方部分に定着する。
[0013]硝子体内挿入物は、ポリイミドのチューブ、フルオシノロンアセトニド、および
、ポリビニルアルコールのマトリックスを含んでもよい。挿入物は、100〜300μgのフルオシノロンアセトニド、180〜200μgのフルオシノロンアセトニド、および/または、190μgのフルオシノロンアセトニドを含んでもよい。挿入物は、生体内で分解しないものでもよい。
、ポリビニルアルコールのマトリックスを含んでもよい。挿入物は、100〜300μgのフルオシノロンアセトニド、180〜200μgのフルオシノロンアセトニド、および/または、190μgのフルオシノロンアセトニドを含んでもよい。挿入物は、生体内で分解しないものでもよい。
[0014]本発明の第二の形態によれば、目にコルチコステロイドを投与する方法であって、ここで処置から1年またはそれより後にIOPを下降させる外科手術の発生率が10%未満であり、該方法は、少なくとも1つのコルチコステロイドを含む浮動性の硝子体内挿入物が目の基底部付近に定着するように該硝子体内挿入物を患者の目に注入するすることを含む。少なくとも1つの硝子体内挿入物は、少なくとも1年にわたりコルチコステロイドを制御放出するように設計される。
[0015]本発明の第三の形態によれば、コルチコステロイドを用いた眼内の処置を受ける患者において、処置から1年またはそれより後にIOPを下降させる手術の発生率を10%未満に減少させる方法であって、本方法は、少なくとも1つのコルチコステロイドを含む浮動性の硝子体内挿入物が目の基底部付近に定着するように該硝子体内挿入物を患者の目に注入するすることを含む。少なくとも1つの硝子体内挿入物は、少なくとも1年にわたりコルチコステロイドを制御放出するように設計される。
[0020]本発明は、DMEの処置において治療効果を長期間にわたり提供することができる硝子体内挿入物を注入することによる、眼圧を低くする外科手術の発生率を低くした、患者における眼疾患のコルチコステロイドを用いた治療方法に関する。硝子体内挿入物は、眼疾患の処置において、1マイクログラム未満の量のコルチコステロイドを持続的に送達する。典型的なコルチコステロイドとしては、これらに限定されないが、フルオシノロンアセトニド(FA)、デキサメタゾン、および、トリアムシノロンアセトニドが挙げられる。
[0021]硝子体内という用語は、硝子体と呼ばれるゼリー状の物質を含む水晶体の後方にある、目内部のスペースを意味する。代表的な実施態様において、硝子体内挿入物は、刺し傷が自己回復で密封されるような25ゲージの針を使用する挿入装置を用いて、患者の目の裏に挿入される。この挿入は、網膜の専門家によって一般的に用いられる方法の硝子体内注射の投与に似たものである。このような挿入術は、典型的には外科的なものではなく、網膜の専門家の診療所で行われる。代表的な実施態様において、挿入物は、一方の末端が不透過性部材で密封された3.5mmのポリイミドのチューブ、もう一方の末端にポリビニルアルコールの透過性コーティング、および、ポリイミドのチューブ内にある薬物のコアを含んでいてもよく、例えばイルビエン(IlluvienTM)である。薬物のコアは、ポリビニルアルコールとフルオシノロンアセトニドとの混合物を含んでいてもよい。薬物のコアは硬化されていてもよく、ポリビニルアルコールの透過性コーティングの厚さは、望ましい放出速度が達成されるように調節することもできる。
[0022]硝子体内挿入物は、視力を回復させると同時に、一般的に目におけるコルチコステロイド使用に伴う副作用を減少させると考えられる。代表的な実施態様において、硝子体内挿入物中の医薬品有効成分はFAであり、FAは、DMEの処置において有効性が実証されている。硝子体内挿入物は、目に1マイクログラム未満の量のコルチコステロイドを持続的に送達する。硝子体内挿入物は、比較的高い投与量を含んでいてもよいし、または、比較的低い投与量を含んでいてもよい。例えば、高用量の例としては、初期の放出速度がおよそ0.45μg/日を示す挿入物が挙げられ、低用量の例としては、初期の放出速度がおよそ0.23μg/日を示す挿入物が挙げられる。現在のところ眼内投与に利用可能なコルチコステロイドの投与量レベルは、本明細書で説明した硝子体内挿入物の典型的なレベルよりも高い。現在のところ眼内投与に利用可能なコルチコステロイドの比較的高い投与量レベルは、IOP上昇に関する副作用の原因となる可能性があると考えられる。
[0023]硝子体内挿入物は、様々な持続時間で治療効果が達成されるように設計することができる。例えば投与量の持続時間は、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月、少なくとも24ヶ月、少なくとも30ヶ月、および/または、少なくとも36ヶ月であってもよい。硝子体内挿入物は、最長で36ヶ月の持続的な治療を提供することができると考えられる。
[0024]硝子体内挿入物は、1マイクログラム未満の量のFA持続送達を長期にわたり提供することができる。例えば、ある実施態様において、高用量の硝子体内挿入物は、少なくとも12ヶ月、少なくとも24ヶ月、および/または、少なくとも36ヶ月の持続的な投与時間にわたり、少なくとも0.1μg/日、少なくとも0.15μg/日、少なくとも0.2μg/日、少なくとも0.25μg/日、少なくとも0.3μg/日、少なくとも0.35μg/日、少なくとも0.4μg/日、または、少なくとも0.45μg/日を送達することが可能である。その他の代表的な実施態様において、〆低用量硝子体内挿入物は、少なくとも12ヶ月、少なくとも24ヶ月、および/または、少なくとも36ヶ月の持続的な投与時間にわたり、少なくとも0.1μg/日、少なくとも0.15μg/日、少なくとも0.2μg/日、または、少なくとも0.23μg/日を送達することが可能である。
[0025]硝子体内挿入物は、一般的な眼用の挿入装置を用いて目に挿入されてもよい。例えば硝子体内挿入物は、25ゲージの針を使用する装置を利用して挿入してもよい。典型的には、挿入術は外科的なものではなく、網膜の専門家の診療所で行ってもよい。
[0026]挿入に関して、このような装置の針を、毛様体扁平部を通過させて目に挿入する。針をだいたい眼球赤道に挿入し、続いて硝子体内挿入物が目の硝子体に挿入されるように装置のプランジャーを下げる。注射後、挿入物は、目の後方部分(毛様体扁平部の遠位)に、または、目の硝子体の基底部の付近に定着する。このように硝子体内挿入物を目の後方部分に位置させることによって、一般的に眼内でのコルチコステロイド使用に伴うステロイド誘発性のIOP上昇の発生率を低くすると考えられる。図1は、目の概略的な断面図である。図1は、目における挿入物の位置を示す図解を示す。
[0027]図1で示されるように、虹彩のちょうど後ろに位置する毛様体で生じた流体または房水は、主として眼内の流体の2つの自然の流れを介して眼内を流動する。優勢な流れが虹彩を通って前房に流れ、主として小柱網の流出経路を通って目から出る。他方の流出する流れ、すなわち後方への流れは目の後に向かう。
[0028]理論にとらわれずにいえば、所定の人々におけるコルチコステロイドに伴うIOP上昇の副作用は、コルチコステロイドと小柱網(目の前部に位置するフィルターとして
作用する特殊化した組織)の細胞との相互作用に関連すると考えられる。いくつかの個体において、コルチコステロイドは、この小柱網において死細胞片を形成する原因となり、流出の抵抗を増して眼内の圧力を高める結果をもたらす。硝子体内挿入物を目の後方部分に位置を定めることにより、挿入物が目の小柱網からの流体の後方への流れを利用することが可能になると考えられる。従って、このような挿入物の位置決定、加えてその放出速度によって、前房へのFA曝露が最小化され、一般的に眼内でのコルチコステロイド使用に伴うIOP上昇および白内障形成の発生率が軽減されると考えられる。
作用する特殊化した組織)の細胞との相互作用に関連すると考えられる。いくつかの個体において、コルチコステロイドは、この小柱網において死細胞片を形成する原因となり、流出の抵抗を増して眼内の圧力を高める結果をもたらす。硝子体内挿入物を目の後方部分に位置を定めることにより、挿入物が目の小柱網からの流体の後方への流れを利用することが可能になると考えられる。従って、このような挿入物の位置決定、加えてその放出速度によって、前房へのFA曝露が最小化され、一般的に眼内でのコルチコステロイド使用に伴うIOP上昇および白内障形成の発生率が軽減されると考えられる。
[0029]硝子体内挿入物中の活性化合物はコルチコステロイドであり、FAが硝子体内挿入物における典型的な活性化合物として議論されることとなる。しかしながら、当業者であれば、その他のコルチコステロイドも使用可能であることを理解するであろう。コルチコステロイドは、炎症の抑制、白血球うっ滞の抑制、オクルディンのアップレギュレーション、所定の炎症性サイトカイン放出の抑制、および、VEGF分泌の抑制などの各種の薬理学的作用が実証されている。これらの薬理学的作用は、DME、乾燥型加齢性黄斑変性症(AMD)、滲出型AMD、および、網膜静脈閉塞症(RVO)などの様々な眼の状態を処置することができる可能性を有する。しかしながら、FAは、現在のところ眼内での使用に利用できるその他のコルチコステロイドと同じ副作用の多く、例えば緑内障および白内障形成の危険を高める可能性があるIOP上昇などを示す可能性がある。コルチコステロイドは、患者において様々なIOPに関連する有害反応を引き起こすことがわかっている。例えば、コルチコステロイドでの処置後に、IOP上昇の結果としてしばしばIOPを低くする手術が行われる。レチサート(R)(これは、フルオシノロンアセトニド0.59mgのインプラントである)として販売されている製品の場合、着床後のおよそ2年間の平均期間内に、およそ32%の患者が、眼圧を制御するための濾過手術が必要になると予想される。着床後のおよそ3年間の平均期間内に、およそ37%の患者が、眼圧を制御するための濾過手術が必要になると予想される。レチサート(R)の0.59mgおよび2.1mgの投薬形態を用いた3年間の臨床研究を行って、レチサート(R)のIOPへの作用を決定した。0.59mgの投薬形態の場合、インプラントの1年後、2年後および3年後におけるIOPを低くする外科手術を必要とする患者の割合はそれぞれ、10.9%、25.9%、および、32%であった。2.1mgの投薬形態の場合、インプラントの1年後、2年後および、3年後におけるIOPを低くする外科手術を必要とする患者の割合はそれぞれ、14.1%、31.4%、および、41.4%であった。従って、IOPを低くする手術の発生率を少しでも減少させることが有利である。
[0030]理論にとらわれずにいえば、眼内により高濃度のコルチコステロイドを投与すると、IOP上昇のような副作用の原因になる可能性があると考えられる。有利には、本発明の挿入物は、比較的低濃度の投与量で(例えば0.23μg/日)で用いたとしても効果的である。従って、1マイクログラム未満の量のFAを送達する硝子体内挿入物の能力によって、一般的に眼内でのコルチコステロイド使用に伴うIOP上昇および白内障形成の発生率が低くなると考えられる。
[0031]加えて、実施例でさらに考察されるように、硝子体内挿入物を用いた処置後のIOPを低くする手術の発生率は、現在選択できるコルチコステロイド処置と比較して減少する。例えば、処置から1年後にIOPを低くする外科手術の発生率は、10%未満であってもよいし、または、5%未満であってもよい。すなわち、硝子体内挿入物を用いた処置(すなわち挿入)の1年後に、硝子体内挿入物を受けた患者のうちIOPを低くする外科手術が必要と予想されるのは、10%未満または5%未満であり得る。その他の例において、処置から2年後にIOPを低くする外科手術の発生率は、20%未満、15%未満、10%未満、または、5%未満であり得る。さらなる例において、処置から3年後にIOPを低くする外科手術の発生率は、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、または、5%未満であり得る。
[0032]代表的な実施態様において、硝子体内挿入物は、ポリビニルアルコールのマトリックス中にFAが充填された、2つの透過性ポリビニルアルコール膜のキャップを有するか、または、1つの透過性膜のキャップおよび1つの不透過性キャップを有する微小なポリイミドのチューブを含む。挿入物は、様々な量のFAを含んでもよい。例えば挿入物は、100〜300μgのFA、150〜250μgのFA、180〜220μg、180〜200μg、または、190μgのFAを含んでもよい。挿入物は生体内で分解しないものである:しかしながらポリイミドおよびポリビニルアルコールのマトリックスはいずれも、眼の組織に適合し、過去に眼内で安全に使用されてきたものである。硝子体内挿入物は、持続的な1マイクログラム未満の量のFA、および、最長で36ヶ月もの治療効果を提供することができる。
[0033]図2は、硝子体内挿入物の低用量での実施態様の場合における、長期にわたるFAの放出速度(μg/日)を示すチャートである。図2は、低用量の硝子体内挿入物の、複数臨床的用の供給バッチから得られたインビトロのデータを含む。放出されるFAの1日用量が、平均1日放出速度が0.23μg/日で始まり、24ヶ月のタイムポイントで放出され続けることが示される。24ヶ月を超えるデータポイントは示されていないが、適用可能な傾向を考慮すれば、FAは、24ヶ月を過ぎても硝子体内挿入物から放出され続けると考えられる。
[0034]一方で、DMEを処置するのに使用するための硝子体内挿入物を考察する。硝子体内挿入物は、その他の眼疾患に適用される可能性を有し得ると考えられる。典型的な病気としては、これらに限定されないが、乾燥型加齢性黄斑変性症(AMD)、滲出型AMD、および、RVOが挙げられる。
[0036]DMEの処置における硝子体内挿入物の有効性および安全性を評価する臨床試験が行われた。この試験には、米国、カナダ、欧州およびインドにわたる地域の956人の患者が参加した。患者の最良の矯正視力(BCVA)に関する評価、過剰な中心窩の厚さの測定および比較、ならびに安全性または有害反応評価などの試験データを用いて多数の評価を行った。
[0037]これらの試験において、24ヶ月で、処置群とコントロール群とで、早期治療糖尿病性網膜症研究(Early Treatment Diabetic Retinopathy Study :ETDRS)の視力検査
表でBCVAにおいて基準ラインから15文字またはそれより多くの改善が達成された患者のパーセンテージの差を測定した。ETDRS視力検査表は、国立眼研究所の早期治療糖尿病性網膜症研究によって確立された視力の鮮明さを測定するための臨床試験で用いられる尺度である。加えて、24ヶ月のデータと18ヶ月のデータとで、BCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善がみられた患者のパーセンテージの数値の比較を行って、24ヶ月の結果が18ヶ月の結果に等しいのか、またはそれより大きいのかを決定した。
表でBCVAにおいて基準ラインから15文字またはそれより多くの改善が達成された患者のパーセンテージの差を測定した。ETDRS視力検査表は、国立眼研究所の早期治療糖尿病性網膜症研究によって確立された視力の鮮明さを測定するための臨床試験で用いられる尺度である。加えて、24ヶ月のデータと18ヶ月のデータとで、BCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善がみられた患者のパーセンテージの数値の比較を行って、24ヶ月の結果が18ヶ月の結果に等しいのか、またはそれより大きいのかを決定した。
[0038]実施例1
[0039]黄斑の中心にDMEを有する患者における硝子体内挿入物の安全性および有効性を評価するための研究を行った。全ての患者は、予め研究に参加する12週間前またはそれより前に少なくとも1回の先行の黄斑レーザー治療を受けていた。研究対象の目において20/50(ETDRS視力検査表で68文字)〜20/400(ETDRS視力検査表で19文字)のBCVAを示し、かつ非研究対象の目において20/400よりも悪くないDME患者が選択されるように、この研究に関する試験対象患者基準を設定した。スクリーニングの3ヶ月以内にDMEのためのステロイド剤処置、または、スクリーニング
の2ヶ月以内に抗VEGF剤注射を受けた患者、加えて、スクリーニング時に、研究対象の目において緑内障、高眼圧症、21mmHgより高いIOPを有するか、または、IOPを低くする薬剤の併用療法を受けている患者は、この試験に参加するには不適格とした。
[0039]黄斑の中心にDMEを有する患者における硝子体内挿入物の安全性および有効性を評価するための研究を行った。全ての患者は、予め研究に参加する12週間前またはそれより前に少なくとも1回の先行の黄斑レーザー治療を受けていた。研究対象の目において20/50(ETDRS視力検査表で68文字)〜20/400(ETDRS視力検査表で19文字)のBCVAを示し、かつ非研究対象の目において20/400よりも悪くないDME患者が選択されるように、この研究に関する試験対象患者基準を設定した。スクリーニングの3ヶ月以内にDMEのためのステロイド剤処置、または、スクリーニング
の2ヶ月以内に抗VEGF剤注射を受けた患者、加えて、スクリーニング時に、研究対象の目において緑内障、高眼圧症、21mmHgより高いIOPを有するか、または、IOPを低くする薬剤の併用療法を受けている患者は、この試験に参加するには不適格とした。
[0040]この研究には、試験Aおよび試験Bの患者が含まれる。試験Aおよび試験Bは同一なプロトコールを有し、101の大学および個人的な実施施設を介して合計956人の患者が参加した。試験Aは、米国、欧州およびインドの北部ならびにカナダ全域に存在する地域からの患者を採用し、一方で試験Bは、米国、インドおよび欧州の南部における地域で構成された。
[0041]表1は、当該研究に無作為に選ばれた患者の基準となる特徴を説明している。
[0043]処置群およびコントロール群全体にわたり患者の特徴、例えば年齢、性別および基準BCVAのバランスを取った。無作為化の一環として、患者を、2つの別個の群、すなわちETDRS視力検査表で49文字よりも多いかまたはそれに等しい基準BCVAスコアを有する群と、ETDRS視力検査表で49文字よりも少ない基準BCVAスコアを有する群とに分けた。
[0043]処置群およびコントロール群全体にわたり患者の特徴、例えば年齢、性別および基準BCVAのバランスを取った。無作為化の一環として、患者を、2つの別個の群、すなわちETDRS視力検査表で49文字よりも多いかまたはそれに等しい基準BCVAスコアを有する群と、ETDRS視力検査表で49文字よりも少ない基準BCVAスコアを有する群とに分けた。
[0043]処置群およびコントロール群全体にわたり患者の特徴、例えば年齢、性別および基準BCVAのバランスを取った。無作為化の一環として、患者を、2つの別個の群、すなわちETDRS視力検査表で49文字よりも多いかまたはそれに等しい基準BCVAスコアを有する群と、ETDRS視力検査表で49文字よりも少ない基準BCVAスコアを有する群とに分けた。
[0044]患者を無作為に2:2:1の比率で1〜3つの群に割り当てた。これらの群のうち最初の2つを活性薬物製剤に割り当て、第三の群をコントロール群として利用して、硝子体内の挿入を模擬するように設計された見せかけの挿入術を受けさせた。処置群は、低用量の硝子体内挿入物が投与される1つの群、および、高用量の硝子体内挿入物が投与されるその他の群からなる。起こり得る偏りを減らすために、この試験では、患者だけでなく患者の評価に関与する試験員も患者がどの群に属しているのかがわからないように無作為化二重盲検設計を用いた。挿入を模擬し、患者が模擬であることに気付かないように、見せかけの挿入術には挿入術に関する全工程が含まれるようにしたが、麻酔した目に圧力をかけるために針を含まない先端が丸い挿入器具を用いた。
[0045]研究の一環として、各患者が継続調査のための12ヶ月後の来訪のあとに、研究者は硝子体内挿入物で各患者を再処置する場合もあった。24ヶ月にわたり、24.5%の患者が1個より多くの硝子体内挿入物で処置され、2.5%の患者が3個またはそれより多くの硝子体内挿入物で処置された。
[0046]この研究に関する効果指標は、24ヶ月においてETDRS視力検査表でBCVAにおいて基準ラインから15文字またはそれより多くの改善が達成された患者のパーセンテージの処置群とコントロール群との差である。
[0047]フルデータセットには、この研究に無作為に割り当てられた956人全ての患者が含まれており、ここで採用されたデータの補完は、試験を中止したかまたは継続が不可能であった患者によるデータ欠測のための「最終観察の引き延ばし補完法」(LOCF)を用いた(最大の解析対象集団)。解析の一環として、複数の比較を制御するのに用いる方法であるホッホバーグ−ボンフェローニ法(H−B法)に基づく統計的有意性を決定した。独立データ安全性モニタリング委員会が盲検の暫定的な臨床データを再調査した際に、9つの例それぞれを説明するために標的のp値を0,0001に調節した。これらの調整によって、低用量および高用量の硝子体内挿入物の両方について統計的有意性を実証するために、試験Aおよび試験Bそれぞれに関して求められる0.0491またはそれより低いp値が得られた。H−B法に基づいて、試験におけるいずれかの用量の硝子体内挿入物が統計的有意性を有していなかった場合、その試験において統計的有意性を実証するために、その代わりの用量を用いて0.02455またはそれより低いp値を達成する必要があった。
[0048]最大の解析対象集団において、試験Aおよび試験Bにおいて、加えて総合結果に基づいて、低用量および高用量の硝子体内挿入物の両方についての効果指標は統計的有意性があった。以下の表2に、BCVA比較の結果をまとめた。
[0050]加えて、最大の解析対象集団における18ヶ月および24ヶ月の応答率の数値の比較から、試験Aおよび試験Bのどちらにおいても、24ヶ月における低用量および高用量の硝子体内挿入物両方の応答率は、18ヶ月の応答率よりも数値的に大きいことが実証された。
[0051]実施例2
[0052]追加のデータセットの解析のための研究プロトコールを示す。全ての無作為に選ばれ処置された追加のデータセットには、この研究に無作為に選ばれ処置された953人
の患者が含まれており、データの補完は、試験を中止したかまたは継続が不可能であった患者によるデータ欠測のためのLOCF法を用いた(ARTデータセット)。フルデータセットには無作為に選ばれたが処置されていない3人の患者が含まれ、ARTデータセットから排除した。ARTデータセットにおいて、試験Aおよび試験Bのいずれにおいても、両方の用量の硝子体内挿入物について効果指標は統計的有意性があった。試験Aについて、24ヶ月でBCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善が達成されたARTデータセットにおける患者のパーセンテージは、コントロール群で14.7%であり、低用量で26.8%(p値0.029)であり、高用量で26.2%(p値0.032)であった。試験Bについて、24ヶ月でBCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善が達成されたARTデータセットにおける患者のパーセンテージは、コントロール群で17.8%であり、低用量で30.8%(p値0.028)であり、高用量で31.3%(p値0.026)であった。
[0052]追加のデータセットの解析のための研究プロトコールを示す。全ての無作為に選ばれ処置された追加のデータセットには、この研究に無作為に選ばれ処置された953人
の患者が含まれており、データの補完は、試験を中止したかまたは継続が不可能であった患者によるデータ欠測のためのLOCF法を用いた(ARTデータセット)。フルデータセットには無作為に選ばれたが処置されていない3人の患者が含まれ、ARTデータセットから排除した。ARTデータセットにおいて、試験Aおよび試験Bのいずれにおいても、両方の用量の硝子体内挿入物について効果指標は統計的有意性があった。試験Aについて、24ヶ月でBCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善が達成されたARTデータセットにおける患者のパーセンテージは、コントロール群で14.7%であり、低用量で26.8%(p値0.029)であり、高用量で26.2%(p値0.032)であった。試験Bについて、24ヶ月でBCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善が達成されたARTデータセットにおける患者のパーセンテージは、コントロール群で17.8%であり、低用量で30.8%(p値0.028)であり、高用量で31.3%(p値0.026)であった。
[0053]実施例3
[0054]修正ARTデータセットには、ARTデータセットに含まれる953人の患者全てが含まれ、さらに、このプロトコールでは禁止されている処置、例えばアバスチン、ルセンティス、トリアムシノロンアセトニドまたは硝子体切除術の使用の後に回収されたデータを排除した(修正ARTデータセット)。この研究プロトコールで禁止されている処置が用いられた例において、LOCF方法を用いて、このプロトコール中の違反行為前の最後の観察を24ヶ月に延長して補完した。修正ARTデータセットで、試験AについてBCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善が達成された患者のパーセンテージは、コントロール群で12.6%であり、低用量で22.6%(p値0.057)であり、高用量で24.1%(p値0.026)であった。H−B法に基づいて、試験Aに関して硝子体内挿入物のどちらの用量も統計学的に有意ではなかった。修正ARTデータセットにおいて、試験Bについて24ヶ月でBCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善が達成された患者のパーセンテージは、コントロール群で13.3%であり、低用量で29.7%(p値0.004)であり、高用量で29.3%(p値0.005)であった。試験Bに関して、どちらの用量の硝子体内挿入物も統計学的に有意であった。
[0054]修正ARTデータセットには、ARTデータセットに含まれる953人の患者全てが含まれ、さらに、このプロトコールでは禁止されている処置、例えばアバスチン、ルセンティス、トリアムシノロンアセトニドまたは硝子体切除術の使用の後に回収されたデータを排除した(修正ARTデータセット)。この研究プロトコールで禁止されている処置が用いられた例において、LOCF方法を用いて、このプロトコール中の違反行為前の最後の観察を24ヶ月に延長して補完した。修正ARTデータセットで、試験AについてBCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善が達成された患者のパーセンテージは、コントロール群で12.6%であり、低用量で22.6%(p値0.057)であり、高用量で24.1%(p値0.026)であった。H−B法に基づいて、試験Aに関して硝子体内挿入物のどちらの用量も統計学的に有意ではなかった。修正ARTデータセットにおいて、試験Bについて24ヶ月でBCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善が達成された患者のパーセンテージは、コントロール群で13.3%であり、低用量で29.7%(p値0.004)であり、高用量で29.3%(p値0.005)であった。試験Bに関して、どちらの用量の硝子体内挿入物も統計学的に有意であった。
[0055]実施例4
[0056]この研究から得られた24ヶ月の臨床データにおいて多数の臨床的に関連する結果を観察した。これらの観察には、なかでも、以下のものが含まれる;
・いずれの継続調査訪問においても、BCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善がみられた患者;
・どのような時でも、BCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善がみられた患者;
・24ヶ月における、その他のレベルのBCVA改善;
・基準BCVAに対して15文字またはそれより多くの文字のBCVA改善;および、
・過剰な中心窩の厚さの減少。
[0056]この研究から得られた24ヶ月の臨床データにおいて多数の臨床的に関連する結果を観察した。これらの観察には、なかでも、以下のものが含まれる;
・いずれの継続調査訪問においても、BCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善がみられた患者;
・どのような時でも、BCVAにおいて15文字またはそれより多くの文字の改善がみられた患者;
・24ヶ月における、その他のレベルのBCVA改善;
・基準BCVAに対して15文字またはそれより多くの文字のBCVA改善;および、
・過剰な中心窩の厚さの減少。
[0057]以下に記載された最大の解析対象集団観察の解析を、コントロール群と比較した低用量の硝子体内挿入物が投与された患者に関する総合結果に基づき試験Aおよび試験Bについて示す。
[0058]24ヶ月にわたる研究結果の解析から、低用量の硝子体内挿入物は、挿入後3週間もの早い時期にBCVAの改善をもたらすことが示された。低用量の硝子体内挿入物は、3週間の患者の追跡調査による研究でコントロール群よりも統計学的に有意に優れており、24ヶ月にわたりコントロールと比べて統計学的に有意な利点を維持していた。図3は、コントロール群および低用量群についての長期にわたる応答率(パーセント)を示す
チャートである。応答率は、研究中の計画的な継続調査訪問それぞれにおける15文字またはそれより多くの文字のBCVAの改善として測定された。
チャートである。応答率は、研究中の計画的な継続調査訪問それぞれにおける15文字またはそれより多くの文字のBCVAの改善として測定された。
[0059]図3からわかるように、コントロール群と比べて、低用量の硝子体内挿入物が投与された患者のうち有意に高いパーセンテージの患者が、どの継続調査訪問で評価しても15文字またはそれより多くの文字のBCVAの改善を示した。24ヶ月の研究中に、どのような時でも15文字またはそれより多くの文字のBCVA改善を示したのは、コントロール群に無作為化に選ばれた185人の患者のうち51人または27.6%と比較して、無作為化に選ばれ低用量の硝子体内挿入物を投与された376人の患者のうち177人または47.1%であった。
[0060]以下の表3は、研究の24ヶ月目にコントロール群と比べて、低用量の硝子体内挿入物が統計学的に有意なBCVA改善を示したことを実証する。
[0062]24ヶ月の研究の結果から、硝子体内挿入物は、コントロール群に比べて、患者の基準BCVAの重症度に関わりなく統計学的に有意な利点を有することが示された。表4は、EDTRS視力検査表に基づき基準BCVAが49文字より多い患者、および、基準時にEDTRS視力検査表に基づきBCVAが49文字またはそれより少ない患者における、コントロール群と比べて硝子体内挿入物の統計学的に有意な処置効果を示す。
[0064]実施例5
[0065]BCVAの機能的な尺度に加えて、解剖学的な尺度、すなわち光干渉断層撮影によって決定される過剰な中心窩の厚さの減少を用いて硝子体内挿入物の作用を評価した。過剰な中心窩の厚さは、その中心部(中心窩として知られている)における黄斑の腫れの尺度である。本願の目的において、測定値が180マイクロメートルを超えた場合、中心窩の厚さが過剰であるとみなす。図4は、この試験の臨床結果をまとめたチャートを示す。図4で示されるように、低用量の硝子体内挿入物が投与された患者は、患者を1週間追跡調査したところ、過剰な中心窩の厚さの減少において、コントロール群と比べて統計学的に有意な差を示し、24ヶ月にわたり統計学的に有意な利点を維持した。24ヶ月で、低用量の硝子体内挿入物が投与された患者は、過剰な中心窩の厚さの減少が、コントロール群が平均100.5マイクロメートルであったのに対し、平均156.1マイクロメートルであった。
[0065]BCVAの機能的な尺度に加えて、解剖学的な尺度、すなわち光干渉断層撮影によって決定される過剰な中心窩の厚さの減少を用いて硝子体内挿入物の作用を評価した。過剰な中心窩の厚さは、その中心部(中心窩として知られている)における黄斑の腫れの尺度である。本願の目的において、測定値が180マイクロメートルを超えた場合、中心窩の厚さが過剰であるとみなす。図4は、この試験の臨床結果をまとめたチャートを示す。図4で示されるように、低用量の硝子体内挿入物が投与された患者は、患者を1週間追跡調査したところ、過剰な中心窩の厚さの減少において、コントロール群と比べて統計学的に有意な差を示し、24ヶ月にわたり統計学的に有意な利点を維持した。24ヶ月で、低用量の硝子体内挿入物が投与された患者は、過剰な中心窩の厚さの減少が、コントロール群が平均100.5マイクロメートルであったのに対し、平均156.1マイクロメートルであった。
[0066]実施例6
[0067]硝子体内挿入物は、低用量および高用量の患者群のいずれにおいても、24ヶ月の研究期間を通して良好な許容性を有していた。患者の24ヶ月の継続調査訪問の後に、いくつかの有害反応が報告されたが、全ての有害反応は、以下の表5に記載のデータに含まれる。有害反応データの予備評価から、硝子体内挿入物を使用した結果として、患者に対する全身性有害反応の明らかな危険はないことが示される。眼内でのコルチコステロイドの使用は、主として2種の望ましくない副作用、すなわち、IOP上昇(これは、緑内障の危険を高める可能性があり、里長に追加の処置を必要とする)、および、白内障形成を伴う。コントロールに対して低用量および高用量の患者群の両方を比較したところ、IOPに関連する副作用および白内障を除いて、有意な目に関連する有害反応が観察されなかった。有害反応の評価で用いられた臨床的に有意なIOPのレベルは、30mmHgであった。
[0067]硝子体内挿入物は、低用量および高用量の患者群のいずれにおいても、24ヶ月の研究期間を通して良好な許容性を有していた。患者の24ヶ月の継続調査訪問の後に、いくつかの有害反応が報告されたが、全ての有害反応は、以下の表5に記載のデータに含まれる。有害反応データの予備評価から、硝子体内挿入物を使用した結果として、患者に対する全身性有害反応の明らかな危険はないことが示される。眼内でのコルチコステロイドの使用は、主として2種の望ましくない副作用、すなわち、IOP上昇(これは、緑内障の危険を高める可能性があり、里長に追加の処置を必要とする)、および、白内障形成を伴う。コントロールに対して低用量および高用量の患者群の両方を比較したところ、IOPに関連する副作用および白内障を除いて、有意な目に関連する有害反応が観察されなかった。有害反応の評価で用いられた臨床的に有意なIOPのレベルは、30mmHgであった。
[0068]以下の表5は、上記研究で無作為に選ばれ処置された全ての患者で起こったIOPに関連する有害反応をまとめたものである。
[0070]上記で考察したように、レチサート(R)は、活性コルチコステロイドとしてFAを含む持続放出性の硝子体内インプラントである。レチサート(R)を用いて行われた研究から、それらの埋め込み後に必要なIOPを低くする手術の発生率が以下のようであることが示された。0.59mgの投薬形態の場合、埋め込み後1年、2年および3年におけるIOPを低くする外科手術を必要とする患者の割合は、それぞれ10.9%、25.9%、および、32%であった。2.1mgの投薬形態の場合、埋め込み後1年、2年および3年におけるIOPを低くする外科手術を必要とする患者の割合は、それぞれ14.1%、31.4%、および、41.4%であった。
[0071]以下の表6は、レチサート(R)処置後に行われたIOPを低くする手術の発生率と、硝子体内挿入物の場合の上記手術の発生率との比較を示す。表6で示されるように、硝子体内挿入物を用いた処置後に行われたIOPを低くする手術の発生率は、驚くべきことに、および、意外なことに、レチサート(R)での処置後に行われた上記手術の発生率と比較して低い。実際に、現実の硝子体内挿入物を用いた処置後の手術の発生率は、レチサート(R)処置後のIOPを低くする手術の発生率に基づいて、低用量の硝子体内挿入物について予想された値よりも66%よりも低く、高用量の硝子体内挿入物について予想された値よりも63%低かった。
Claims (27)
- コルチコステロイドを用いた患者における眼疾患の治療方法であって、治療から1年またはそれより後にIOP下降手術の発生率が10%未満であり、該方法は、投与量のコルチコステロイドを含む少なくとも1つの浮動性の硝子体内挿入物を、該硝子体内挿入物が目の基底部付近に定着するように患者の目に注入することを含み、該硝子体内挿入物は、少なくとも1年にわたりコルチコステロイドを制御放出するように設計されている、上記方法。
- 前記眼疾患は、糖尿病性黄斑浮腫である、請求項1に記載の方法。
- 前記処置から1年後におけるIOP下降手術の発生率が5%未満である、請求項1に記載の方法。
- 前記処置から2年後におけるIOP下降手術の発生率が10%未満である、請求項1に記載の方法。
- 前記処置から2年後におけるIOP下降手術の発生率が5%未満である、請求項4に記載の方法。
- 前記処置から3年後におけるIOP下降手術の発生率が30%未満である、請求項1に記載の方法。
- 前記処置から3年後におけるIOP下降手術の発生率が20%未満である、請求項6に記載の方法。
- 前記処置から3年後におけるIOP下降手術の発生率が10%未満である、請求項7に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの硝子体内挿入物の投与量が、少なくとも24ヶ月間、少なくとも0.15μg/日である、請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの硝子体内挿入物の投与量が、少なくとも24ヶ月間、少なくとも0.20μg/日である、請求項9に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの硝子体内挿入物の投与量が、少なくとも24ヶ月間、少なくとも0.25μg/日である、請求項10に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの硝子体内挿入物の投与量が、少なくとも24ヶ月間、約0.1μg/〜約0.25μg/日である、請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの硝子体内挿入物の投与量が、少なくとも24ヶ月間、約0.2μg/〜約0.45μg/日である、請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの硝子体内挿入物の投与量が、少なくとも24ヶ月間、約0.3μg/〜約0.45μg/日である、請求項13に記載の方法。
- 前記コルチコステロイドは、フルオシノロンアセトニド(FA)である、請求項1に記載の方法。
- 前記放出期間は、少なくとも18ヶ月である、請求項1に記載の方法。
- 前記放出期間は、少なくとも24ヶ月である、請求項16に記載の方法。
- 前記放出期間は、少なくとも30ヶ月である、請求項17に記載の方法。
- 前記放出期間は、少なくとも36ヶ月である、請求項18に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの硝子体内挿入物は、挿入後に目の後方部分に定着する、請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの硝子体内挿入物は、ポリイミドのチューブ、フルオシノロンアセトニド、および、ポリビニルアルコールのマトリックスを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの挿入物は、100〜300μgのフルオシノロンアセトニドを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの挿入物は、180〜200μgのフルオシノロンアセトニドを含む、請求項22に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの挿入物は、190μgのフルオシノロンアセトニドを含む、請求項23に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの挿入物は、生体内で分解しない、請求項1に記載の方法。
- 目にコルチコステロイドを投与する方法であって、処置から1年またはそれより後にIOP下降手術の発生率が10%未満であり、該方法は、コルチコステロイドを含む少なくとも1つの浮動性の硝子体内挿入物を、該硝子体内挿入物が目の基底部付近に定着するように患者の目に注入することを含み、該硝子体内挿入物は、少なくとも1年にわたりコルチコステロイドを制御放出するように設計されている、上記方法。
- コルチコステロイドを用いた眼内の処置を受ける患者において、処置から1年またはそれより後におけるIOP下降手術の発生率を10%未満に減少させる方法であって、該方法は、コルチコステロイドを含む少なくとも1つの浮動性の硝子体内挿入物を、該硝子体内挿入物が目の基底部付近に定着するように患者の目に注入することを含み、該硝子体内挿入物は、少なくとも1年にわたりコルチコステロイドを制御放出するように設計されている、上記方法。
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