JP2016119495A - 光学装置及びエアー吹き付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来と比較して風量の制御がより適切な光学装置及びエアー吹き付け方法を提供する。【解決手段】 流路を流れるエアーの速度の変更するために送風機部の送風量の変更を送風機部に指示する送風機制御部と、流路を流れるエアーによって観測機器部の発熱部分を冷却する冷却部と、観測機器部の発熱部分の温度を測定する温度検出部と、光透過部に付着した異物を検知する異物検知部と、この異物検知部が異物を検知した場合に、温度検出部が検出した温度に応じて、予め設定された送風機部の送風量、及び、異物検知部が異物を検知した場合に応じて、予め設定された送風機部の送風量を比較して、多い方の送風量で送風機部が動作するように送風機制御部へ送風量の比較結果を伝える送風量判定部を備える。【選択図】 図6
Description
この発明は、光学装置の光透過部材の異物を除去するものに関するものである。
従来、光学装置の光透過部材の異物を除去するものには、光透過部材(保護ガラス又はガラス)をワイパによって清掃するものがある(例えば、特許文献1又は2参照)。また、光学装置の光透過部材の異物を除去するものや異物の付着を防止するものには、光透過部材(前面ガラス又は窓ガラス)の方向又は前方に風(エアー)を当てるものがある(例えば、特許文献3又は4参照)。特許文献3には、風(エアー)がフィン(冷却)を経由している。なお、特許文献5にはフィン(冷却)が開示されている。
しかし、特許文献1及び2に記載のようなワイパは、光透過部材に接触するという点で光透過部材の定期的な交換や光透過部材の傷を許容しない光学装置に適用できないというという課題があった。また、特許文献3及び4に記載のような風(エアー)を光透過部材に当てるものは、風量の制御の最適化検討が十分でない、又は、光学装置の筐体が防水構造(気密構造)の場合の適用検討が十分でないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、従来と比較して風量の制御がより適切な光学装置及びエアー吹き付け方法を提供することを目的とする。
この発明に係る光学装置は、外部からの光が入射する光透過部と、この光透過部からの光を受ける観測機器部と、前記光透過部へエアーを吹き付けるエアー吹き付け口と、このエアー吹き付け口とエアー吸入口との間に形成された流路と、この流路に前記エアー吸入口からエアー吹き付け口へのエアーの流れを生じさせる送風機部と、前記流路を流れるエアーの速度の変更するために前記送風機部の送風量の変更を前記送風機部に指示する送風機制御部と、前記流路を流れるエアーによって前記観測機器部の発熱部分を冷却する冷却部と、前記観測機器部の発熱部分の温度を測定する温度検出部と、前記光透過部に付着した異物を検知する異物検知部と、この異物検知部が異物を検知した場合に、前記温度検出部が検出した温度に応じて、予め設定された前記送風機部の送風量、及び、前記異物検知部が異物を検知した場合に応じて、予め設定された前記送風機部の送風量を比較して、多い方の送風量で前記送風機部が動作するように前記送風機制御部へ送風量の比較結果を伝える送風量判定部とを備えたことを特徴とするものである。
この発明に係るエアー吹き付け方法は、送風機部により、外部からの光が入射する光透過部からの光を受ける観測機器部の発熱部分を冷却するエアーの流れを生じさせるとともに、前記送風機部により、前記光透過部へエアーを吹き付けるエアー吹き付け口へのエアーの流れを生じさせる、前記光透過部である光透過部材へのエアー吹き付け方法において、前記観測機器部の発熱部分の温度を検出する温度検出ステップと、前記光透過部に異物が付着しているか判定する異物検知ステップと、この異物検知ステップで異物が検知された場合、前記温度検出ステップで検出した温度に応じて、予め設定された前記送風機部の送風量、及び、前記異物検知ステップで異物を検知した場合に応じて、予め設定された前記送風機部の送風量を比較して、多い方の送風量を判定する送風量判定ステップと、この送風量判定ステップで、多い方の送風量と判定された送風量で前記送風機部に送風させる送風機制御ステップとを備えたことを特徴とするものである。
以上のように、この発明によれば、異物検知部が異物を検知した場合に、温度検出部が検出した温度に応じて、予め設定された送風機部の送風量、及び、異物検知部が異物を検知した場合に応じて、予め設定された送風機部の送風量を比較して、多い方の送風量で送風機部が動作させることができる光学装置を得ることができる。
この発明によれば、異物検知ステップで異物が検知された場合、温度検出ステップで検出した温度に応じて、予め設定された送風機部の送風量、及び、異物検知ステップで異物を検知した場合に応じて、予め設定された送風機部の送風量を比較して、多い方の送風量を判定することができるエアー吹き付け方法を得ることができる。
実施の形態1.(実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置))
以下、この発明の実施の形態1について図1〜図14を用いて説明する。図1〜図4を用いて実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の構造を説明し、図5〜図14を用いて実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の送風量制御処理(実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法)を説明する。なお、本願では、「エアーの吹き付け」とは、光透過部材(後述の光透過部3)へエアーの大部分を直接当てる場合だけではなく、光透過部材(後述の光透過部3)の表面に付着した異物(水滴やゴミ)を吹き飛ばす程度に光透過部材(後述の光透過部3)の周辺にエアーを流す場合も含んでいるとする。
以下、この発明の実施の形態1について図1〜図14を用いて説明する。図1〜図4を用いて実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の構造を説明し、図5〜図14を用いて実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の送風量制御処理(実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法)を説明する。なお、本願では、「エアーの吹き付け」とは、光透過部材(後述の光透過部3)へエアーの大部分を直接当てる場合だけではなく、光透過部材(後述の光透過部3)の表面に付着した異物(水滴やゴミ)を吹き飛ばす程度に光透過部材(後述の光透過部3)の周辺にエアーを流す場合も含んでいるとする。
図1(a)は光学装置の上面図、図1(b)は図2(b)における光学装置のA−A断面図、図2(a)は図1(b)における光学装置のB−B断面図、図2(b)は光学装置の短尺側の側面透視図、図3はフィルムヒーターを有する光学装置の断面図であり、図2(b)における光学装置のA−A断面図に相当するものである。図4(a)は光学装置の模式断面図であり、図1(b)における光学装置のB−B断面よりも若干下部の断面図に相当するものである。図4(b)は光学装置の模式断面図であり、図2(b)における光学装置のA−A断面図に相当するものである。
図1〜図6において、筐体1は、直方体の箱型のものであり、防水構造(気密構造)を有している。流路2は筐体1を貫通し、四方が筐体1の防水構造(気密構造)で囲われた通気用のものである。光透過部3(観測窓3)はガラス製や樹脂製の部材のレンズや透明板などの光が通過することが可能なもの(光透過部3)で、筐体1に形成されたものである。エアー吹き付け口4(ノズル部4)は光透過部3にエアーを吹き付けるものである。詳しくは、エアー吹き付け口4がノズル状の形状をしており、流路2からの排気(エアー)を加速させて吹き付けることができる。なお、流路2の一方の開口2aがエアー吹き付け口3と連通し、流路2の他方の開口2bをエアー吸入口2bとする。流路2の開口2aは筐体の上面に形成され、流路2の開口2b(後述のエアー吸い込み口1in)は筐体の下面に形成されている。筐体の上面には、流路2の開口2aを覆うダクト4dが形成されており、エアー吹き付け口4はダクト4dに設けられている。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜図6において、筐体1の側面には、蓋部1cが形成されている。蓋部1cは筐体1の対向する側面の両方に形成してもよいし、四つの側面全てに形成してもよい。本願では、長尺側の両方の側面(両側面)に蓋部1cを形成した場合を主に図示している。蓋部1cを閉じることで筐体の枠体に蓋部1cが嵌る。筐体の枠体又は蓋部1cの少なくとも一方にはパッキンが設けられており、蓋部1cを閉じることで、筐体1が防水構造(気密構造)となる。また、蓋部1cを開けることで、後述する観測機器部6や観測機器部6の発熱部分6hへのアクセスすることができるので、光学装置のメンテナンスが自在である。後述する電子機器筺体6eにも蓋部1cを設けてもよい。つまり、筐体1及び電子機器筺体6eは、維持・メンテナンスのための扉状の蓋部1cを有し、蓋部1cには、ゴムやシリコンパッキンなどにより、気密が取れる構造となっている。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜図6において、エアー吸入口2bは筐体1の下面に形成されたエアー吸い込み口1inと対向して連通している。エアー吸い込み口1inの開口面積(エアーが流れる方向とほぼ直交する断面積)は、エアー吸入口2bの開口面積(エアーが流れる方向とほぼ直交する断面積)よりも大きいものとする。エアー吸い込み口1inにフィルタを設けてもよい。エアー吸入口2bとエアー吸い込み口1inとが一体でもよい。送風機部5(ファン部5、ブロア部5)はエアー吸入口2bからエアー吹き付け口3へのエアーの流れを生じさせるものであり、ダクト4dの内部に形成されている。ダクト4dによって、流路2を流れるエアーが曲げられる(本願の図面では、ほぼ直角に曲がられたものを示している)。この流れが曲げられたエアーがエアー吹き付け口4から噴出し、光透過部3へ吹き付けられる。ダクト4dによって、流路3を流れるエアーの方向を容易に光透過部3側に向けることができる。また、ダクト4dによってできた空間に送風機部5を配置することで、省スペース化が図れる。開口2aに送風機部5を配置しても省スペース化が図れる。もちろん、送風機部5を開口2b(エアー吸い込み口1in),開口2b(エアー吸い込み口1in)側(開口2b(エアー吸い込み口1in)の外側や筐体1の外側),流路2の途中に配置してもよい。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜図6において、観測機器部6は筐体1に収納され、光透過部3を介して外部からの光を受けるものであり、ドップラーライダなどのライダ装置やカメラなどの撮像装置である。また、観測機器部6は、光学装置の光学機器を収納する光学機器筐体6pと光学装置の電子機器を収納する電子機器筐体6eとから構成されている。光学機器筐体6pには、光透過部3が形成されている。また、光学機器筐体6pの光透過部3が形成された面が筐体1から露出している。つまり、光学機器筐体6pの光透過部3が形成された面が筐体1の外面の一部となっている。このため、光透過部3は筐体1に形成されているといえる。本願では、一つの光学機器筐体6pと二つの電子機器筐体6eとが、断面形状(エアーが流れる方向とほぼ直交する断面形状)がコ字状(Π(パイ)字状)の配置となったものを図示している。光学機器筐体6pと電子機器筐体6eとが一体であってもよい。この場合、電子機器筐体6eに相当する部分が、流路2(後述する冷却部7)を介して対向している場合は、光学機器筐体6pと電子機器筐体6eとの断面形状(エアーが流れる方向とほぼ直交する断面形状)は、コ字状(Π(パイ)字状)となる。冷却部7は流路2に形成されたフィン7fにより観測機器部6の発熱部分6hを冷却するものである。フィルムヒーター3fは光透過部3に形成されている。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
本願では、フィン7fが発熱体6eh(観測機器部6)に直接形成されている場合、つまり、観測機器筐体6e(発熱体6eh(観測機器部6))が流路2(冷却部7)の一部を構成している場合を図示しているが、光学機器筐体6pが流路2(冷却部7)の一部を構成していてもよいし、光学機器筐体6p及び観測機器筐体6eの両方が、流路2(冷却部7)の一部を構成していてもよい、光学機器筐体6p及び/又は観測機器筐体6eは、流路2(冷却部7)の一部を構成し無い場合、フィン7fはヒートパイプ(図示は省略)などを介して後述の観測機器部6の発熱部分6h(発熱体6eh)を冷却すればよい。この場合、ヒートパイプ及び光透過部3以外の光学機器筐体6p及び観測機器筐体6eは、筐体1内に完全に収納されることになる。
図1〜図6において、観測機器部6は筐体1に収納され、光透過部3を介して外部からの光を受けるものであり、ドップラーライダなどのライダ装置やカメラなどの撮像装置である。ライダ装置はスキャナー部6sc,光送受信部6rt,信号処理部6sから構成される。撮像装置は撮像素子6c,信号処理部6sから構成される。図5において、ライダ装置(観測機器部6)における、スキャナー部6scは光透過部3を介して、送信光を外部へ照射し、この照射した送信光がエアロゾルに反射した反射光を受信するものである。光送受信部6rtはスキャナー部6scが送信する送信光とスキャナー部6scが受信した反射光とをそれぞれ送受信処理するものである。信号処理部6sは光送受信部6rtが受信処理した反射光の受信信号とスキャナー部6scの角度信号とから、風速を算出するものである。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図5において、撮像装置(観測機器部6)における、撮像素子6cはCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの光学センサからなるカメラモジュールである。信号処理部6scは撮像素子6cが得た画像信号を信号処理するものである。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜図6において、光学機器筐体6pは筐体1に内蔵され、主にスキャナー部6sc及び光送受信部6rt並びに撮像素子6cが収納されるものである。もちろん、信号処理部6scの一部を又は全部が収納されていてもよい。電子機器筐体6eは筐体1に内蔵され、主に観測機器部6における信号処理部6scが収納されるものである。もちろん、電子機器筐体6eはスキャナー部6sc及び光送受信部6rt並びに撮像素子6cの一部を又は全部が収納されていてもよい。当然、光学機器筐体6pと電子機器筐体6eとが一体の場合は、スキャナー部6sc及び光送受信部6rt(並びに撮像素子6c),信号処理部6scが収納されることになる。また、光学機器筐体6pの大部分及び電子機器筐体6eの大部分は、冷却部7(流路2)と対向するように配置されている。電子機器基板6es及び電子機器回路6eh(発熱体6eh)は電子機器筐体6eに内蔵され、主に、信号処理部6scとして機能するものである。
ここで、電子機器回路6eh(発熱体6eh)は観測機器部6の発熱部分6hそのものといってもよいし、観測機器部6の発熱部分6hの一部といってもよい。この場合、光学機器筐体6p内のスキャナー部6sc及び光送受信部6rt(並びに撮像素子6c)が観測機器部6の発熱部分6hの一部といえる。そして、電子機器回路6eh(発熱体6eh)は冷却部7(流路2)と対向するように配置されており、筐体1及び電子機器筐体6eを介して、電子機器筐体6eの構成としては、最も冷却部7(流路2)の近くに配置されている。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
次に、実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の具体的な構成を図1〜図4を用いて説明する。実施の形態1に係る光学装置において、発熱部分6h(発熱体eh)は、筐体1の防水構造(気密構造)における流路2の四方を囲う部分の内部に配置されたものであるといえる。発熱部分6h(発熱体eh)は、筐体1に収納された光学機器筐体6p及び電子機器筐体6eに設けられるものであり、光学装置の運用に伴って発熱する部材である。実施の形態1に係る光学装置は、このような発熱をフィン7fへ容易に伝達させることができる配置なっており、流路2にエアーを流すことでフィン7fを介して発熱部分6h(発熱体eh)の廃熱を行うことができる。
実施の形態1に係る光学装置は、フィン7fからの排気(エアー)を、ダクト4dを通じてノズル部4で加速して光透過部3に対して排出することにより、排気流速の運動エネルギーを光透過部3の清掃に利用することで、機能の共有化による省電力化、小型化、光学装置の持続利用を行うことができる。排気は、ダクト4dを通じて光透過部3上に行われるが、エアー吸い込み口1in(開口2b)から取り入れられたエアーは、ノズル部4の開口面積の差より、ベルヌーイの定理に基づいた速度へと加速され、光透過部3上の雨、雪による水滴及びゴミなどの異物を排気流により吹き飛ばすことでき、人の手を介することなく光透過部3の清掃が行うことができる。
つまり、主な観測機器部6の発熱部分6hの一つである電子機器筐体6eは、防水構造(気密構造)における流路2の四方を囲う部分の内部に配置されたものであるといえる。特に、図1及び図2に示すように、主な観測機器部6の発熱部分6hである電子機器筐体6eは、防水構造(気密構造)における流路2の四方を囲う部分に対向する面に配置されている。詳しくは、図2(a)に示すように、流路2は、B−B断面が長方形であり、この長方形の長辺部分と主な観測機器部6の発熱部分6hである電子機器筐体6eとが対向して配置されている。また、本願では、電子機器筐体6eが二つあるので、二つの電子機器筐体6eの間に流路2(冷却部7)が配置されているといえる。
同じく、主な観測機器部6の発熱部分6hの一つである光学機器筐体6pは、防水構造(気密構造)における流路2の四方を囲う部分の内部に配置されたものであるといえる。特に、図1及び図2に示すように、主な観測機器部6の発熱部分6hである光学機器筐体6pは、防水構造(気密構造)における流路2の四方を囲う部分に対向する面に配置されている。詳しくは、図2(a)に示すように、流路2は、B−B断面が長方形であり、この長方形の短辺部分と主な観測機器部6の発熱部分6hである光学機器筐体6pとが対向して配置されている。
光学機器筐体6p又は/及び電子機器筐体6eの外面を、筐体1の防水構造(気密構造)における流路2の四方を囲う部分の一部としてもよい。つまり、光学機器筐体6p又は/及び電子機器筐体6eの外面が筐体1から露出することになる。露出する外面には電子機器基板6es又は電子機器回路6eh(発熱体6eh)が配置される場合も含まれる。但し、発熱体6ehを構成する高発熱電子素子(CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、高出力増幅器)は流路2(冷却部7)側ではなく、筐体1(電子機器筐体6e)内部の側に配置されている。つまり、発熱体6ehのフィン(フィン7f)付きヒートシンクのフィン7f側が流路2に配置されることになる。
光学機器筐体6p又は/及び電子機器筐体6eの外面が筐体1から露出させる場合、筐体1の枠体に光学機器筐体6p又は/及び電子機器筐体6eが嵌め込まれることになるので、この部分の機密性はパッキンなどで確保する必要がある。このような、光学機器筐体6p内の光学機器(スキャナー部6sc及び光送受信部6rt並びに撮像素子6c)に比べて、発熱量が大きいへ発熱体6eh(電子機器筐体6e又は電子機器基板6es)に直接、フィン7fを接続することになる。つまり、発熱体6eh(電子機器筐体6e又は電子機器基板6es)分は、筐体1の防水構造を維持しつつ、流路2の一部を構成するものとなる。なお、発熱体6eh(電子機器筐体6e又は電子機器基板6es)に直接、フィン7fを接続しない場合、発熱体6ehからフィン7fへの熱の伝導を担うものが必要となる。例えば、ヒートパイプが熱の伝導を担うものとして挙げられる。詳細は後述する。
本願の図面では、電子機器筺体6e及びフィン7fが二つの構成となっているが、これら電子機器筺体6eが、三つ以上に分かれていてよい。もちろん、発熱体6ehが部分的に分かれているなどの理由で、フィン7fが電子機器基板6es又は電子機器回路6eh(発熱体6eh)に複数個取り付けた構成としてもよい。軽量化の要求や省スペース化などで、電子機器筺体6eが複数に分割される、又は、発熱体6ehが複数箇所にある場合において、フィン7fを部分的に複数個配置することにより、効果的に冷却が行うことができる。フィン7fを分割集中配置することで、よりフィン7fの冷却効果を高め、電子機器筺体6eの廃熱を効率的に行うことを可能とし、フィン7fや電子機器筺体6eの重量を削減することも容易となる。
実施の形態1に係る光学装置によれば、前述のように、光学機器筐体6p内の光学機器(スキャナー部6sc及び光送受信部6rt並びに撮像素子6c)に比べて、特に、大出力で高廃熱を必要とする光学装置や信号処理ユニット(電子機器回路6eh)を一つの筐体1内に電子機器筺体6eとしてまとめて配置することが容易であるので、筐体1の内部と外気が通るエアー吸い込み口1inを含めた中空構造(流路2)とで分離されているため、防水・気密構造が必要とされる電子機器筺体6eを保護しながらの連続稼動と防水・気密構造における高廃熱を実施することができる。
実施の形態1に係る光学装置を連続稼動する場合には、特に、光学装置の例えば装置やセンサの制御、データ処理、光学処理などに用いられる内部の光学機器筐体6pや電子機器筺体6eでの発熱を廃熱する必要がある。筐体1内での発熱は、電子機器筺体6eの中の電子機器基板6es上にある発熱体6eh(例えば、前述のCPU、GPU、高出力増幅器といった高発熱電子素子)で生じるものが大きいものとなる。一般に、高発熱電子素子は、強制冷却されることが使用の前提となるが、筐体1のように、防水・気密構造では、外気の流入を行えないため、一般的な強制冷却が行えない。実施の形態1に係る光学装置では、フィン7fで構成された中空部(流路2,冷却部7)にフィン7fを露出する構成とすることで、外部エアーとの熱交換を行い筺体1内の廃熱を可能としている。
なお、通気用の流路2は、直方体の外形を有する防水構造(気密構造)の筐体1の対向する面(上面)と面(下面)とにそれぞれ開口(開口2aと開口2b)を有し、筐体1を貫通した中空構造で、四方が防水構造(気密構造)で囲われた断面(エアーが流れる方向とほぼ直交する断面)が長方形のものである。また、図1(b),図2,図3,図4に示すように、冷却部7のフィン7fは、対向する、流路2のB−B断面(図2(a))が長方形の長辺部分からそれぞれ延びるものである。
図1〜図4に示すように、光透過部3は、光学機器筐体6p(筐体1)に形成されているので、流路2のB−B断面(図2(a))が長方形の流路2の短辺部分側に形成されていることになる。筐体1は、直方体の外形を有し、光透過部3と流路2の一方の開口とが同じ面側に配置されている。流路2は、前述の通り、筐体1の対向する面(上面)と面(下面)とに、それぞれ流路2の一方の開口2aと流路2の他方の開口2bとが配置されている。開口2aは、冷却部7のフィン7fが形成された部分の流路2の断面(エアーが流れる方向とほぼ直交する断面)よりも狭いものである。送風機部5は、開口2aとエアー吹き付け口4との間に配置されたものであり、送風機部5は、開口2aの全体を覆い、開口2aから光透過部3の横に渡り、筐体1に形成されたダクト4dの内部に配置され、前述の通り、エアー吹き付け口4は、ダクト4dに形成されている。
図1〜図4に示すように、送風機部5は、筐体1の光透過部3と開口2aとが配置された面に載置されているが、ダクト4dに載置してもよい。ダクト4dは、エアー吹き付け口4側に向かうにつれ、断面積が縮小していくものである。特に、図1〜図4では、送風機部5からエアー吹き付け口4へ向かう部分おいて、エアー吹き付け口4側に向かうにつれ、断面積が縮小していくダクト4dを示している。詳しくは、ダクト4dは、エアー吹き付け口4を有していることに加え、冷却部7のフィン7fが形成された部分の流路2の断面(エアーが流れる方向とほぼ直交する断面)よりも狭い流路2の開口2aの全体を覆い、開口2aから光透過部3の横に渡り、筐体1に形成されているといえる。
実施の形態1に係る光学装置は、図3に示すように、光透過部3にフィルムヒーター3fを形成して、エアー吹き付け口4から吹き付けられたエアーによって、フィルムヒーター7fの発熱によって生じた光透過部3上の水滴(溶融水滴)を吹き飛ばすようにしてもよい。フィルムヒーター7fのONやOFFの制御は、信号処理部6sが行う。フィルムヒーター7fのON(起動)/OFF(停止)は筐体1外の外気温を測定して行えばよい。つまり、温度検出部6以外の温度検出部を実施の形態1に係る光学装置に設ければよい。光透過部3と光学機器筐体6p内の光学機器の間にフィルムヒーター3fを配置することで、フィルムヒーター3fにより、光学装置の観測結果に影響を及ぼさず、かつ、冬季における低温環境下において光透過部3の凍結や結露を防止することで、光学装置の連続観測を行うことができる。
このように、実施の形態1による光学装置では、送風機部5により吸い込まれたエアーが、筐体1の外部吸入口であるエアー吸い込み口1inから吸入され、光学機器筐体6pと電子機器筺体6e及びフィン7fで構成された中空構造部を通過することで、フィン7fからの熱を排熱・排出される。これにより、筺体1内部には、外部エアーが進入することなく筺体1内部の廃熱を可能とし、かつ、廃熱に利用した排気を光透過部3の清掃に使用することででき、送風機部5の機能共通化による省電力化、部品点数削減を図ることができる。
筐体1での防水・気密構造は、筐体1又は電子機器筺体6e或いは電子機器筺体6eに直接取り付けられた、例えば、アルミニウムで製造されたフィン7fにより、図2(b)の太字破線で示すような中空構造を筺体1内部に構成し、筺体1内部と外部エアーが流れる中空管路部に分離することができる。送風機部5の作用によりエアー吸い込み口1inより取り込んだ外気は、筺体1内部を通過せずに流路2である中空管路部を通過することになり、そのまま光透過部3に吹き付けられる。よって、実施の形態1に係る光学装置の筺体1は、外気を筺体1内部に取り入れない構造となっており、防水・気密構造を容易に得ることができる。
例えば、レーザを用いた測定装置であるライダ装置、カメラといった光学装置である撮像装置を考えた場合に、筐体1の中心線上に光透過部3を配置した方が、筐体1の設置を考慮に入れた場合に効果的であるとされる場合であっても、筐体1中心線上に光透過部3が配置し、本願の図面上、光学機器筐体6pや電子機器筺体6eが配置されている部分に中空構造(流路2)を構成することで、実施の形態1に係る光学装置を実施することができる。換言すると、本願の図面では、筐体1が、直方体の外形を有し、光透過部3と開口2aとが同じ面側に配置されており、その同じ面を平面視したときに、開口2aが光透過部3よりも中央寄りに配置されているが、筐体1が、直方体の外形を有し、光透過部3と開口2aとが同じ面側に配置されており、その同じ面を平面視したときに、光透過部3が開口2aよりも中央寄りに配置されていてもよいということになる。なお、「同じ面を平面視」する方向は、流路2におけるエアーが流れる方向(厳密には、開口2aから開口2bへ向かう方向)と同じである。
さらに、実施の形態1に係る光学装置は、電子機器筺体6e内部の発熱体6ehとフィン7fの間にヒートパイプを配置し、発熱体6ehの熱輸送を行ってもよい。これは、電子機器筺体6eの廃熱は、発熱体6ehとフィン7fとの間の熱伝達およびフィン7f 外気との熱伝達により実現しているが、発熱体6ehとフィンとがサーマルシートなどはさみ直接接している必要がある。ヒートパイプを用いることで、発熱体6ehとフィン7fの間の熱輸送を行うことができ、発熱体6ehとフィン7fとが直に接触させる必要が無くなり、電子機器基板6esの基板構造の自由度が増す。また、電子機器筺体6e内部の発熱体6ehとフィン7fの間にヒートパイプを配置することで、電子機器筺体6eと流路2の間に筐体1を配置することできる。また、ヒートパイプを用いることで、電子機器基板6esのレイアウトの制約条件が減るので、電子機器基板6es上における発熱体6ehの配置の自由度を高めることができる。
本願の図面では、直方体の外形を有する筐体1の同じ面に光透過部3と開口2aとが配置され、光透過部3と開口2aとが配置された面上にダクト7dが載置されているが、ダクト7dのエアー吹き付け口4以外の大部分を筐体1に食い込ませて、光透過部3と開口2aとが配置された面を概ね平らにしてよい。これは、光透過部3と開口2aとが配置された面上に、ダクト7dの大部分を収納する窪みを形成すればよい。この窪みに開口2aが形成され、窪みの周囲に光透過部3が形成されることになる。もちろん、エアー吹き付け口4以外は光透過部3と開口2aとが配置された面を平らにしてもよい。また、ダクト7dの、エアー吹き付け口4側に向かうにつれ、断面積が縮小していく傾斜部分を本願の図面と反対に筐体1側にしてもよい。また、ダクト7dの対向する部分を両方に傾斜部分を形成してもよい。これは、本願の図面のように、光透過部3と開口2aとが配置された面上にダクト7dを載置している場合でもいえることである。
実施の形態1.(実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の送風量制御処理(実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法))
次に、実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の送風量制御処理について図5〜図14を用いて説明する。図5(a)は光学装置がライダ装置である場合の機能ブロック図、図5(b)は光学装置が撮像装置である場合の機能ブロック図である。
図8(a)はライダ装置における要部の機能ブロック図、図8(b)は撮像装置における要部の機能ブロック図である。図10(a)は閾値を超える場合のレーザ照射方向距離ごとの最大S/N値を示すグラフである。図10(b)は閾値を超えない場合のレーザ照射方向距離ごとの最大S/N値を示すグラフである。図11(a)は閾値を超える場合の経過時間ごとの最大S/N値を示すグラフである。図11(b)図11(a)は閾値を超えない場合の経過時間ごとの最大S/N値を示すグラフである。図7,図9,図12,図13,図14に記載の「S」は、処理ステップを示すSTEPの頭文字である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
次に、実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の送風量制御処理について図5〜図14を用いて説明する。図5(a)は光学装置がライダ装置である場合の機能ブロック図、図5(b)は光学装置が撮像装置である場合の機能ブロック図である。
図8(a)はライダ装置における要部の機能ブロック図、図8(b)は撮像装置における要部の機能ブロック図である。図10(a)は閾値を超える場合のレーザ照射方向距離ごとの最大S/N値を示すグラフである。図10(b)は閾値を超えない場合のレーザ照射方向距離ごとの最大S/N値を示すグラフである。図11(a)は閾値を超える場合の経過時間ごとの最大S/N値を示すグラフである。図11(b)図11(a)は閾値を超えない場合の経過時間ごとの最大S/N値を示すグラフである。図7,図9,図12,図13,図14に記載の「S」は、処理ステップを示すSTEPの頭文字である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図5,図6,図8において、送風機制御部8は流路2を流れるエアーの速度の変更するために送風機部5の送風量の変更を送風機部5に指示するものである。前述の通り、送風機部5は光透過部3へエアーを吹き付けるエアー吹き付け口4とエアー吸入口2b(エアー吸入口1in)との間に形成された流路にエアー吸入口2b(エアー吸入口1in)からエアー吹き付け口4へのエアーの流れを生じさせるものである。温度検出部9は観測機器部6の発熱部分6h(電子機器回路6eh(発熱体eh))の温度を測定するものである。信号処理部6sに形成された異物検知部10は光透過部3に付着した水滴やごみなどの異物を検知するものである。詳しくは、異物検知部10は、観測機器部6が得た外部からの光の情報から、光透過部3に付着した異物を検知するものである。具体的には、光の情報を画像とし、物体の形状や物体の距離(例えば、光透過部3との距離、又は、撮像素子6cとの距離)や光の情報の信号の変化から、光透過部3上の異物を検知する。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図5,図6,図8において、信号処理部6sに形成された送風量判定部11は異物検知部10が異物を検知した場合に、温度検出部9が検出した温度に応じて、予め設定された送風機部5の送風量、及び、異物検知部10が異物を検知した場合に応じて、予め設定された送風機部5の送風量を比較して、多い方の送風量で送風機部5が動作するように送風機制御部8へ送風量の比較結果を伝えるものである。送風量判定部11は信号処理部6s又は外部から送風量の情報テーブルを取得して判定に用いるものである。送風量の情報テーブルは、発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却用のテーブルと光透過部3に付着した水滴やごみなどの異物の除去用のテーブルとの二つがある。本願では、異物検知部10及び送風量判定部11は信号処理部6sに形成されているものを例示しているが、異物検知部10及び送風量判定部11の少なくとも一方を信号処理部6sの外部に形成してもよい。また、本願では、送風機制御部8を信号処理部6sの外部に形成しているが、送風機制御部8を信号処理部6sに形成してもよい。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
ここで、実施の形態1に係る光学装置の観測機器部6(光学装置自体)が、ライダ装置である場合の構成を図5(a)により説明する。図5(a)に示すように、ライダ装置は、光透過部3を介して、送信光を外部へ照射し、この照射した送信光がエアロゾルに反射した反射光を受信するスキャナー部6sc,スキャナー部6scが送信する送信光とスキャナー部6scが受信した反射光とをそれぞれ送受信処理する光送受信部6rt,光送受信部6rtが受信処理した反射光の受信信号とスキャナー部6scの角度信号とから、風速を算出する信号処理部6sから構成されている。信号処理部6sは、スキャナー部6sc及び光送受信部6rtを制御するものである。また、信号処理部6sは算出した風速や取得したデータをLAN(Local Area Network)などの外部とのインターフェースを介して外部へ出力する(外部データ)。異物検知部10は、最大値算出部10a,閾値判定部10b,時間経過判定部10cから構成されている。
ライダ装置(ドップラーライダ)で大気を計測する原理を説明する。ドップラーライダは、前述のレーザ発射窓3、スキャナー部6sc、観測機器部6、信号処理部6sによって構成されている。このように構成されたドップラーライダでは、スキャナー部6scより大気との接触面であるレーザ発射窓3を介して空中に放射された光の反射波が再びスキャナー部6scにて受信され、その受信された光が光送受信部6rtによって増幅、周波数変換されて受信IF(中間周波数)信号に変換される。このIF信号に信号処理部6sでA/Dアナログ−デジタル)変換、周波数解析処理を行うことにより、スペクトラムデータを算出して、風速ベクトルを算出、表示、記録する。
実施の形態1に係る光学装置の観測機器部6(光学装置自体)が、ライダ装置である場合、異物検知部10は、受信信号における所定時間内の最大のS/N値が所定の閾値を下回った場合に、光透過部3に異物が付着したと検知するものである。なお、信号処理部6sは、異物検知部10が光透過部3に異物が付着したと検知している間、算出した風速を参考値として処理するようにすれば、光透過部3に異物が付着することによる風速の検出の誤差を排除することが容易となる。
また、実施の形態1に係る光学装置の観測機器部6(光学装置自体)が、撮像装置である場合の構成を図5(b)により説明する。図5(b)に示すように、撮像装置は、撮像素子6c,撮像素子6cが得た画像信号を信号処理する信号処理部6sから構成されている。信号処理部6sは、撮像素子6cを制御するものである。また、信号処理部6sは取得した画像データや動画データをLANなどの外部とのインターフェースを介して外部へ出力する(外部データ)。この場合、異物検知部10は、信号処理部6sが信号処理した画像信号から異物を検出するものである。異物検知部10は、画像処理部10d及び異物判定部10eから構成されている。つまり、画像処理部10dが信号処理した画像信号から異物判定部10eが画像の情報から物体の形状や物体の距離(例えば、光透過部3との距離、又は、撮像素子6cとの距離)を算出して光透過部3の異物付着の有無を判定する。
観測機器部6(ライダ装置又は撮像装置)は、筐体1に収納され、光透過部3は、筐体1に形成されるものであるが、これは、前述の通り、光学機器筐体6pに光透過部3形成され、光透過部3が形成された光学機器筐体6pの面が筐体1から露出して、筐体1の外面を構成している場合も含んでいる。
図6に示す光学装置は、送風機部5により、外部からの光が入射する光透過部3からの光を受ける観測機器部6の発熱部分6h(発熱体6eh)を冷却するエアーの流れを生じさせるとともに、送風機部5により、光透過部3へエアーを吹き付けるエアー吹き付け口4へのエアーの流れを生じさせる光透過部3(光透過部材3)へのエアー吹き付け方法(実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法)が適用されるものである。
図6に示す光学装置(観測機器部6)の発熱部分6h(発熱体6eh)を冷却する基本動作は、図7に示すフローチャートの通りである。まず、S001にて観測機器部6の発熱部分6h(発熱体6eh)の温度を検出する温度検出ステップ(温度情報取り込みステップ)を行う。そして、S002にて温度検出ステップで検出した温度に応じて、予め設定された送風機部5の送風量で送風機部5に送風させる送風機制御ステップを行う。具体的には、信号処理部6sが、温度検出部9から観測機器部6の発熱部分6h(発熱体6eh)の温度を取得して、温度ごとに、予め設定された送風機部5の送風量を選択して、送風機制御部8へその情報を送り、送風機制御部8が送風機部5の送風量を制御する。送風機部5のON(起動)/OFF(停止)の制御自体も送風機制御部8が制御している。
もちろん、発熱部分6h(発熱体6eh)の温度が冷却を必要としない場合は、送風機部5を停止する。前の状態が停止であれば、継続する。つまり、起動しない。よって、予め設定された送風機部5の送風量(検出した温度に応じたもの)とは、風量ゼロの場合も含んでいる。また、予め設定された送風機部5の送風量は、観測機器部6の発熱部分6h(発熱体6eh)の温度が上がるにつれ、風量が徐々に上がるものでもよいし、温度範囲を区切って階段状に風量が上がるものでもよい。これらの送風量の情報(予め設定された送風機部5の送風量)は、前述の発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却用のテーブル(送風量の情報テーブル)に相当する。S001,S002の処理ステップは繰り返し行ってもよいし、S001にて得られる温度が前回から変化した場合に、S002に進むようにしてもよい。
図8(a)は、実施の形態1に係る光学装置がライダ装置の場合における要部の機能ブロック図である。図8(b)は、実施の形態1に係る光学装置が撮像装置の場合における要部の機能ブロック図である。図8には、信号処理部6sに異物検知部10及び送風量判定部11が形成されている。実施の形態1に係る光学装置は、観測機器部6の発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却と光透過部3に付着した水滴やごみなどの異物の除去に送風機部5を共用するものである。そのため、異物が光透過部3に付着していない状態でも、異物を吹き飛ばすために必要な風量を送風機部5が発生させると、その風量が観測機器部6の発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却に必要な風量を超える場合は、電力消費が無駄になる。そこで、光透過部3の異物の有無によって、送風機部5の風量を制御することは重要である。
具体的には、異物検知部10による、光透過部3に異物が付着しているか判定する異物検知ステップと、送風量判定部11による、異物検知ステップで異物が検知された場合、温度検出ステップで検出した温度に応じて、予め設定された送風機部5の送風量、及び、異物検知ステップで異物を検知した場合に応じて、予め設定された送風機部5の送風量を比較して、多い方の送風量を判定する送風量判定ステップとを実行する。なお、異物検知ステップ(図9及び図12ではS101〜S104,図13及び図14ではS201及びS202)と温度検出ステップ(S001)との実行順序は問わない。もちろん、同時であってもよい。また、異物検知ステップは、観測機器部6が得た外部からの光の情報から、光透過部3に付着した異物を検知するものである。
そして、送風機制御部8が送風量判定部11(信号処理部6s)からの指示を受けて、送風量判定ステップで、多い方の送風量と判定された送風量で送風機部5に送風させる送風機制御ステップを実行する。予め設定された送風機部5の送風量(異物を検知した場合に応じたもの)とは、光透過部3に付着した異物を吹く飛ばすことができる風量を意味する。もちろん、一種類の風量に固定したものでもよいし、検出された異物の種類(水滴やゴミ)又は異物の量に応じて、風量を変えてもよい。この場合、異物が多い場合や異物が質量の思い水滴の場合は、より風量を上げるなどが考えられる。これらの送風量の情報(予め設定された送風機部5の送風量)は、前述の光透過部3に付着した水滴やごみなどの異物の除去用のテーブル(送風量の情報テーブル)に相当する。
まず、実施の形態1に係る光学装置がライダ装置の場合を図8(a)及び図9〜図12を用いて説明する。実施の形態1に係る光学装置がライダ装置の場合は、異物検知ステップが、観測機器部6が、ライダ装置であって、エアロゾルに反射した反射光を受信処理した受信信号における所定時間内の最大のS/N値が所定の閾値を下回った場合に、光透過部3に異物が付着したと検知するものとなる。つまり、S/N値が異物によって下がることを利用して異物を検知する。ここでは、異物が水滴である場合を例に説明を行う。実施の形態1に係るライダ装置は、信号処理部6sは観測機器部6より出力された受信信号を元に光透過部3(レーザ発射窓3)上の水滴の有無を検出する。水滴無しの場合は温度検出部9より出力された温度情報を元に最適な風量となるようにファンを制御する(図7)。水滴有りの場合は水滴が除去できる風速に送風機部5を制御する。
前述の通り、実施の形態1に係るライダ装置(光学装置)は、観測機器部6の発熱部分6h(発熱体6eh)の空冷に用いる風により、光透過部3(レーザ発射窓3)に付着する水滴を除去する機構を有している。筐体1中心の空洞の両サイドにフィン7fの機構を設けた電子機器筐体6eを嵌めることにより中空構造とし(電子機器筐体6eを嵌めることにより流路2を形成し)、その間を送風機部5によって取り込んだエアーを流し、発熱部分6h(発熱体6eh)を冷却させる。さらに、ノズル部4を絞って取り込んだエアーの風速を増して光透過部3(レーザ発射窓3)に吹き付けることにより水滴や雪などを除去することができる。
実施の形態1に係るライダ装置(光学装置)の発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却及び光透過部3(レーザ発射窓3)の異物除去の動作は、図9に示すフローチャートの通りである。まず、光送受信部6rtから受けた受信信号を、最大値算出部10aに入力し、入力された受信信号のS/N(ノイズレベルに対する信号レベルの比)データに対して、最大値を最大値算出部10aが算出する(S101及びS102)。S103の判定の概念を図10(a)(b)に示す。図10(a)は降雨無しと判定する場合を示している。図10(b)は降雨有りと判定する場合を示している。S103にて、閾値判定部10bでは最大値算出部10aから入力された最大S/N値と比較して、最大S/N値≦閾値の場合、降雨有りと判定する。この場合は、S104へ進む。それ以外の場合、降雨無しと判定する。この場合は、S001へ進み、図7に示す基本動作を行って発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却のみを実行する。
S104にて、時間経過判定部10cでは閾値判定部10bから降雨有りの情報が出力された場合、降雨有りの常態が一定の時間続くかどうかモニターし、降雨の有無を確定する。S104の判定の概念を図11(a)(b)に示す。図11(a)は規定の時間内で規定の割合以上の最大S/N値が閾値を超える場合「降雨無し」と判定した場合を示している。図11(b)は規定の時間内で規定の割合以上の最大S/N値が閾値を超えない場合「降雨有り」と判定した場合を示している。
送風量判定部11では、時間経過判定部10cからの情報が降雨無しの場合、S001へ進み、図7に示す基本動作を行って発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却のみを実行する。もちろん、発熱部分6h(発熱体6eh)の温度が閾値(冷却の必要がある温度)を越えていなければ、送風機部5の稼動無しの指令を、超えていれば送風機部5の稼動の指令を送風機制御部8へ出力する。
また、送風量判定部11では、時間経過判定部10cからの情報が降雨有りの場合、発熱部分6h(発熱体6eh)の温度に関わらず送風機部5の稼動の指令を出力するが、その前に、S001にて発熱部分6h(発熱体6eh)の温度を取得する。そして、S112(送風量判定ステップ)にて、送風量判定部11による、異物検知ステップで異物が検知された場合、温度検出ステップで検出した温度に応じて、予め設定された送風機部5の送風量、及び、異物検知ステップで異物を検知した場合に応じて、予め設定された送風機部5の送風量を比較して、多い方の送風量を判定する。そして、判定結果に基づいて送風量判定部11から指示で、送風機制御部8が送風機部5へ稼動の指令又は風量の変更の指示を出力する。
実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法(実施の形態1に係るエアー吹き付け方法)の送風機制御ステップの後に、送風量判定部11が判定(決定)した風量を送風機部5に指示し、この指示に基づく送風機部5によるエアーをエアー吹き付け口4(ノズル部4)から吹き付けるエアー吹き付けステップを行うことで、光透過部3の異物を除去できる。実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法(実施の形態1に係るエアー吹き付け方法)は、このエアー吹き付けステップを含んでいてもよい。
なお、本願では、発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却に必要となる風量と水滴除去に必要となる風量の関係は「最大発熱時の風量>水滴除去の風量」としているので、図12に示すフローチャートのように、S101の前に、S001及びS002の処理ステップを行ってもよい。このように、先にS001及びS002を行うことで、発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却の開始が早めることができる。もちろん、「最大発熱時の風量<水滴除去の風量」の場合でも、図12に示すフローチャートの処理を行ってもよい。
ここで、実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法(実施の形態1に係るエアー吹き付け方法)を整理すると、S/N比データ読込みステップ(S101)において、S/N比データを読み込む。その入力されたS/N比データに対して、最大値算出ステップ(S102)において取り込んだS/N比データの最大値を算出する。次に、閾値判定ステップ(S103)に進み、閾値とS/N比データの最大値を比較し、最大値≦閾値の場合は、時間経過判定ステップ(S104)へ進み、最大値>閾値の場合は、温度情報取込ステップ(S001)を行って送風量判定ステップ1(S002)を実行する。一方、時間経過判定ステップ(S104)では、規定した時間の範囲で、規定の割合で最大値≦閾値の場合は、温度情報取込ステップ(S001)へ進み、温度情報(発熱部分6h(発熱体6eh)の温度)を取り込み、送風量判定ステップ2(S112)へ進む。S112の処理は前述の通りである。
次に、実施の形態1に係る光学装置が撮像装置の場合を図8(b),図13,図14を用いて説明する。実施の形態1に係る光学装置が撮像装置の場合は、異物検知ステップは、観測機器部6が、撮像装置であって、撮像装置が得た画像信号から異物を検出するものとなる。つまり、画像から異物を検知する。前述の通り、実施の形態1に係る撮像装置(光学装置)は、観測機器部6の発熱部分6h(発熱体6eh)の空冷に用いる風により、光透過部3(レンズ3又はレンズ保護板3)に付着する水滴を除去する機構を有している。筐体1中心の空洞の両サイドにフィン7fの機構を設けた電子機器筐体6eを嵌めることにより中空構造とし(電子機器筐体6eを嵌めることにより流路2を形成し)、その間を送風機部5によって取り込んだエアーを流し、発熱部分6h(発熱体6eh)を冷却させる。さらに、ノズル部4を絞って取り込んだエアーの風速を増して光透過部3(レンズ3又はレンズ保護板3)に吹き付けることにより水滴や雪などを除去することができる。
実施の形態1に係る撮像装置(光学装置)の発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却及び光透過部3(レンズ3又はレンズ保護板3)の異物除去の動作は、図13に示すフローチャートの通りである。まず、S201にて撮像素子6cから信号処理部6s(画像処理部10d)が画像信号(画像データ)を取り込む。次に、S202にて、画像処理部10dが画像信号を画像処理して画像又は動画を異物判定部10eへ送り、異物判定部10eは画像又は動画から対象物の形状又は対象物までの距離などから異物の有無を判定する。
送風量判定部11では、異物判定部10eからの情報が異物無しの場合、S001へ進み、図7に示す基本動作を行って発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却のみを実行する。もちろん、発熱部分6h(発熱体6eh)の温度が閾値(冷却の必要がある温度)を越えていなければ、送風機部5の稼動無しの指令を、超えていれば送風機部5の稼動の指令を送風機制御部8へ出力する。
また、送風量判定部11では、異物判定部10eからの情報が異物有りの場合、発熱部分6h(発熱体6eh)の温度に関わらず送風機部5の稼動の指令を出力するが、その前に、S001にて発熱部分6h(発熱体6eh)の温度を取得する。そして、S112(送風量判定ステップ)にて、送風量判定部11による、異物検知ステップで異物が検知された場合、温度検出ステップで検出した温度に応じて、予め設定された送風機部5の送風量、及び、異物検知ステップで異物を検知した場合に応じて、予め設定された送風機部5の送風量を比較して、多い方の送風量を判定する。そして、判定結果に基づいて送風量判定部11から指示で、送風機制御部8が送風機部5へ稼動の指令又は風量の変更の指示を出力する。
なお、本願では、発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却に必要となる風量と異物除去に必要となる風量の関係は「最大発熱時の風量>異物除去の風量」としているので、図14に示すフローチャートのように、S201の前に、S001及びS002の処理ステップを行ってもよい。このように、先にS001及びS002を行うことで、発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却の開始が早めることができる。もちろん、「最大発熱時の風量<異物除去の風量」の場合でも、図14に示すフローチャートの処理を行ってもよい。
実施の形態1に係る光学装置における異物検知部10は、観測機器部6が得た外部からの光の情報から、光透過部3に付着した異物を検知するのではなく、光透過部3自体に圧力センサを設けて異物検知部10としてもよいし、筐体1の外部に検知センサを設けて異物検知部10としてよい。もちろん、実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法(実施の形態1に係るエアー吹き付け方法)における異物検知ステップは、観測機器部6が得た外部からの光の情報から、光透過部3に付着した異物を検知するのではなく、光透過部3に設けた圧力センサの情報、又は、筐体1の外部に設けた検知センサの情報から、光透過部3に付着した異物を検知するものでもよい。
また、実施の形態1に係る光学装置にフィルムヒーター3fを追加した場合、フィルムヒーター7fが筐体1外の外気温によってON(起動)している場合は、異物検知部10の判断に関わらずに、送風量判定部3が異物(水滴)を除去する判定を下すようにしてもよい。これによって、観測機器部6による観測を行う前でも、フィルムヒーター7fの熱によって生じた水滴を吹き飛ばすことができる。さらに、実施の形態1に係る光学装置にフィルムヒーター3fがない場合でも、観測機器部6による観測を行う前に(観測機器部6起動時に)、異物検知部10の判断に関わらず、又は、異物検知部10の判断自体を行わずに、エアー吹き付け口4(ノズル部4)からエアーを光透過部3に吹き付けることで、観測機器部6による観測を行う前に光透過部3に異物が付着していた場合でも、事前に吹き飛ばすことができ、スムーズに観測機器部6による観測を行うことができる。換言すると、実施の形態1に係る光学装置は、起動時にエアー吹き付け口4(ノズル部4)からエアーを光透過部3に吹き付けるようにしてもよい。もちろん、この際の風量は、光透過部に付着した異物を吹き飛ばす程度のものである。
このような場合、前者であれば、実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法(実施の形態1に係るエアー吹き付け方法)では、S101又はS201或いはS001の前に、フィルムヒーター3fのON(起動)/OFF(停止)を判定するフィルムヒーターON/OFF判定ステップを有し、フィルムヒーター3fがOFFの場合は、S101又はS201或いはS001に進み。フィルムヒーター3fがONの場合は、エアー吹き付けステップ(溶融水滴除去ステップ)エアー吹き付けステップ)へ進む。このエアー吹き付けステップ(溶融水滴除去ステップ)も、前述のエアー吹き付けステップと同じく、信号処理部6s(送風量判定部11)が送風機部5を制御して行う。その後、S101又はS201或いはS001を実行する。後者であれば、実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法(実施の形態1に係るエアー吹き付け方法)では、S101又はS201或いはS001の前にエアー吹き付けステップ(起動時エアー吹き付けステップ,起動時異物除去ステップ)を有するものとなる。このエアー吹き付けステップ(起動時エアー吹き付けステップ,起動時異物除去ステップ)も、前述のエアー吹き付けステップ及びエアー吹き付けステップ(溶融水滴除去ステップ)と同じく、信号処理部6s(送風量判定部11)が送風機部5を制御して行う。
実施の形態1に係る光学装置を人家から離れた場所に設置する場合は、鳥獣の被害も想定される。このような場合は、エアー吹き付け口4(ノズル部4)からエアーを吹き付ける際に大きな音を生じさせる構造とうすることで、鳥獣が忌避する効果が期待できる。もちろん、エアー吹き付け口4(ノズル部4)に笛の機能を追加することで、さらに大きなことをエアーの吹き付け時に生じさせることができるので、鳥獣が忌避する効果をさらに増大させることができる。さらに、風量を時間的に変化させて音色を変化させてもよい。但し、光透過部3の異物除去や発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却に必要な風量を下回るものではいけないので、風量を変化させる場合は、最低風量を光透過部3の異物除去や発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却に必要な風量とする必要がある。特に、発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却に必要な風量を下回ってはいけない。
よって、実施の形態1に係る光透過部材へのエアー吹き付け方法(実施の形態1に係るエアー吹き付け方法)の送風機制御ステップの後に、送風機部5によるエアーをエアー吹き付け口4(ノズル部4)から吹き付けるエアー吹き付けステップを追加することで、鳥獣に忌避させることができる。この場合、エアー吹き付けステップは、鳥獣忌避ステップともいえる。鳥獣の被害は、鳥や昆虫といった小動物からの***物も含むものとする。もちろん、鳥獣忌避ステップは、光透過部3の異物付着の有無や発熱部分6h(発熱体6eh)の冷却とは、別に行ってもよい。この場合も、鳥獣忌避ステップは、信号処理部6s(送風量判定部11)が送風機部5を制御して行う。
以上、実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)は、発熱部分6h(発熱体6eh)が露出していないので、屋外用途でも使用できる。また、廃熱のエアーは廃熱のみに利用されず有効利用することができる。一方、特許文献5では、筺体内部に筺体外部からの筺体内部へのエアー取り入れ口を設ける必要があり、筺体内部と外部が直接つながる構造となる必要がある。例えば、海上のような塩水が直接かかるような場所に設置される筺体では、使用することができなかった。また、ファン自体も冷却用途だけに限定されており、筺体全体で使用するエネルギーのロスになっている。
また、特許文献3は、筺体内部と筺体外部が分離されているが、フィン自体は外部に露出せず、筺体内部の雰囲気温度を下げる効果のみで、高熱源に対する冷却そのものは課題とされていない。実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)は、観測機器および観測機器を制御する複数の高発熱電子機器筺体を対象としており、強力な冷却ファンの使用が前提となっている機器において、防水・機密構造、低重量化、高寿命、低消費電力といった、相反する課題を解決することができる。
実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)では、雨水や海水、雪といった外部環境に耐性のある筺体構造を有しながら、連続使用される電子機器に冷却手段を与え、従来は冷却のみに使用されていた廃熱風を筺体1に付着する雨や雪の除去に用いることができる。実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の特長である、筺体1中空部の機密構造外にフィン7fを配置し、中空構造によって機密部が分離されたレイアウトにより、防水構造を有したまま複数個の電子筺体の冷却が可能となり、かつ、冷却後の廃熱風をそのまま雨や雪の除去に用いることができる。従来は、観測機器のみを防水・気密筺体内に格納して屋外に配置し、電子機器は分離して屋内で使用するような場合があったが、実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)の効果により、複数個の電子ユニットを有しても廃熱が可能で、かつ、外部の自然環境の変化に対して例えば観測結果に影響が発生するような観測機器において、小型化、省電力化を実現することができる。
実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)は、観測機器を内部に収納し、観測機器を制御する電子機器類を内部にもち、屋外の環境条件の変化から観測機器を守る防水、気密構造を有した観測機器筺体であって、観測機器は筺体1壁面に観測窓3を有し、熱伝達により外部エアーと内部エアーとを断絶した状態で電子機器を冷却する筺体内中空構造を構成し、観測機器の機密構造外に取り付けることを特徴としたフィン7fと、筺体1に取り付けられたファン3fと、ファンで起こされた風を観測機器の観測窓3へ排出するダクト4dと、内部電子機器のメンテナンスのために開閉可能な扉(蓋部1c)によって構成されることを特徴とする。
実施の形態1に係る光学装置(ライダ装置,撮像装置)のダクトは、排出時に観測窓3についたゴミおよび水滴を除去することを目的としてファン部5で起こされた風を加速させためにファン部5の開口部よりも面積の小さい口径を有することを特徴とする。
ライダ装置は気象レーダの一種であり、地上から上空までの風向・風速を、レーザ光を用いて計測するドップラーライダシステムにおいて、レーザ発射窓3の着水・着雪はレーザ光を遮るため、観測性能に著しい劣化をもたらす問題がある。従来、ワイパによる除去を行っていたが、ワイパ走査中は光を遮ったり、レーザ発射窓3に傷を付けたり、ワイパゴムの耐久性のため、保守期間が短くなったりしていた。また、レーザ発射窓3に雨水や雪などが付着した場合、放射されるレーザ光をさえぎることになり、観測性能を著しく劣化させていた。実施の形態1に係るライダ装置は、レーザ発射窓3上の水滴・雪などの不要物を風力によって吹き飛ばすことにより、影響が無くなることを特徴とする。
1・・筐体、1in・・エアー吸い込み口(エアー吸入口)、1c・・蓋部、2・・流路、2a・・開口、2b・・開口(エアー吸入口)、3・・光透過部(光透過部材,観測窓,レーザ発射窓、レンズ,透明板,レンズ保護板)、3f・・フィルムヒーター、4・・エアー吹き付け口(ノズル部)、4d・・ダクト、5・・送風機部(ファン部、ブロア部)、6・・観測機器部、6h・・発熱部分、6sc・・スキャナー部、6rt・・光送受信部、6s・・信号処理部、6c・・撮像素子、6p・・光学機器筐体、6e・・電子機器筐体、6es・・電子機器基板、6eh・・電子機器回路(発熱体)、7・・冷却部、7f・・フィン、8・・送風機制御部、9・・温度検出部、10・・異物検知部、10a・・最大値算出部、10b・・閾値判定部、10c・・時間判定部、10d・・画像処理部、10e・・異物判定部、11・・送風量判定部。
Claims (14)
- 外部からの光が入射する光透過部と、この光透過部からの光を受ける観測機器部と、前記光透過部へエアーを吹き付けるエアー吹き付け口と、このエアー吹き付け口とエアー吸入口との間に形成された流路と、この流路に前記エアー吸入口からエアー吹き付け口へのエアーの流れを生じさせる送風機部と、前記流路を流れるエアーの速度の変更するために前記送風機部の送風量の変更を前記送風機部に指示する送風機制御部と、前記流路を流れるエアーによって前記観測機器部の発熱部分を冷却する冷却部と、前記観測機器部の発熱部分の温度を測定する温度検出部と、前記光透過部に付着した異物を検知する異物検知部と、この異物検知部が異物を検知した場合に、前記温度検出部が検出した温度に応じて、予め設定された前記送風機部の送風量、及び、前記異物検知部が異物を検知した場合に応じて、予め設定された前記送風機部の送風量を比較して、多い方の送風量で前記送風機部が動作するように前記送風機制御部へ送風量の比較結果を伝える送風量判定部とを備えた光学装置。
- 前記観測機器部は、ライダ装置であって、前記光透過部を介して、送信光を外部へ照射し、この照射した送信光がエアロゾルに反射した反射光を受信するスキャナー部と、このスキャナー部が送信する送信光と前記スキャナー部が受信した反射光とをそれぞれ送受信処理する光送受信部と、この光送受信部が受信処理した反射光の受信信号と前記スキャナー部の角度信号とから、風速を算出する信号処理部とを有するものである請求項1に記載の光学装置。
- 前記異物検知部は、前記受信信号における所定時間内の最大のS/N値が所定の閾値を下回った場合に、前記光透過部に異物が付着したと検知するものである請求項2に記載の光学装置。
- 前記信号処理部は、前記異物検知部が前記光透過部に異物が付着したと検知している間、算出した前記風速を参考値として処理する請求項3に記載の光学装置。
- 前記異物検知部は、前記観測機器部が得た外部からの光の情報から、前記光透過部に付着した異物を検知するものである請求項1に記載の光学装置。
- 前記観測機器部は、撮像装置であって、撮像素子と、この撮像素子が得た画像信号を信号処理する信号処理部と有し、前記異物検知部は、前記信号処理部が信号処理した画像信号から異物を検出するものである請求項1に記載の光学装置。
- 前記観測機器部は、筐体に収納され、前記光透過部は、前記筐体に形成されるものである請求項1〜6のいずれかに記載の光学装置。
- 前記筐体は、防水構造を有し、前記流路は、前記筐体を貫通して形成され、四方が前記防水構造で囲われたものである請求項7に記載の光学装置。
- 送風機部により、外部からの光が入射する光透過部からの光を受ける観測機器部の発熱部分を冷却するエアーの流れを生じさせるとともに、前記送風機部により、前記光透過部へエアーを吹き付けるエアー吹き付け口へのエアーの流れを生じさせる、前記光透過部である光透過部材へのエアー吹き付け方法において、前記観測機器部の発熱部分の温度を検出する温度検出ステップと、前記光透過部に異物が付着しているか判定する異物検知ステップと、この異物検知ステップで異物が検知された場合、前記温度検出ステップで検出した温度に応じて、予め設定された前記送風機部の送風量、及び、前記異物検知ステップで異物を検知した場合に応じて、予め設定された前記送風機部の送風量を比較して、多い方の送風量を判定する送風量判定ステップと、この送風量判定ステップで、多い方の送風量と判定された送風量で前記送風機部に送風させる送風機制御ステップとを備えたエアー吹き付け方法。
- 前記異物検知ステップは、前記観測機器部が、ライダ装置であって、エアロゾルに反射した反射光を受信処理した受信信号における所定時間内の最大のS/N値が所定の閾値を下回った場合に、前記光透過部に異物が付着したと検知するものである請求項9に記載のエアー吹き付け方法。
- 前記異物検知ステップは、前記観測機器部が、撮像装置であって、前記撮像装置が得た画像信号から異物を検出するものである請求項9に記載のエアー吹き付け方法。
- 前記異物検知ステップは、前記観測機器部が得た外部からの光の情報から、前記光透過部に付着した異物を検知するものである請求項9に記載のエアー吹き付け方法。
- 請求項9〜12のいずれかに記載のエアー吹き付け方法は、前記観測機器部の起動時に、前記送風機部により、前記光透過部へエアーを吹き付けるエアー吹き付け口へのエアーの流れを生じさせて光透過部へのエアー吹き付ける起動時エアー吹き付けステップを有するものであるエアー吹き付け方法。
- 請求項9〜13のいずれかに記載のエアー吹き付け方法は、送風機制御ステップのあとに、送風量判定ステップ判定された風量で前記送風機部により、前記光透過部へエアーを吹き付けるエアー吹き付け口へのエアーの流れを生じさせて光透過部へのエアー吹き付けるエアー吹き付けステップを有するものであるエアー吹き付け方法。
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