JP2016118697A - 撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影レンズや撮像素子の状態に応じて適切な補正を行うことが可能な撮影装置を提供する。【解決手段】撮像用画素及び対をなす焦点検出用画素を有する撮像素子21と、レンズ部10に設けられ、結像光束の入射角度範囲に関する情報を記憶するメモリ13と、ボディ部20に設けられ、焦点検出用画素の受光感度特性の情報を記憶する本体メモリ28と、メモリ13及び本体メモリ28から読み出した情報に基づいて焦点調節制御のための情報を算出するレンズ制御量算出部31を具備し、入射角度範囲に関する情報は、撮影光学系に含まれる複数のレンズ群の開口に基づく複数の円弧の形状に関する情報を含む。【選択図】 図10

Description

本発明は、撮影装置に関し、詳しくは、焦点検出用画素を有する撮像素子の出力に基づいて位相差AF方式により焦点調節を行う撮影装置に関する。
撮像用画素の二次元配列中の一部に焦点検出用画素を配列し、撮影光学系により結像された被写体像を撮像するとともに、瞳分割位相差法により撮影光学系の焦点調節を行う装置が知られている。この焦点調節装置の撮像素子は、撮像素子の受光面において撮影光学系の光軸と交わる点から遠ざかるにしたがって、撮影光学系の射出瞳上の異なる領域を通過した一対の焦点検出用光束の焦点検出用画素の光電変換素子への入射角が変化し、焦点検出精度が低下するという問題がある。
そこで、この問題を解決するために、瞳分割用のマイクロレンズと焦点検出用画素の位置を撮像素子受光面における像高に応じて位置関係を設定するようにした焦点調節装置が提案されている(特許文献1参照)。また、撮像面に入射する光束の上端と下端の角度の情報を用いることにより、光学系の状態に応じて補正することが提案されている(特許文献2参照)。
特開2009−290157号公報 特開2014−122993号公報
上述した特許文献1では、焦点検出用画素の像高による誤差を低減することができる。しかし、AFの特性は像高のみならず、撮影光学系の焦点距離やピント位置や絞り等の状態によって変化してしまうため、上記光学系の状態に応じて補正をすることが必要なる。上述した特許文献2では、撮像面に入射する光束の上端と下端の角度の情報を用いることにより、光学系の状態に応じて補正する際に、光束の断面形状は円形とみなしている。しかし、実際の光学系において画面中心部分では、光束の断面形状は略円形状とみなすことができるが、画面周辺への光束を考慮するとその限りではなく、光束の断面形状の影響を受けて誤差が発生する。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、撮影レンズや撮像素子の状態に応じて適切な補正を行うことが可能な撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため第1の発明に係る撮影装置は、撮影光束を導く撮影光学系を含むレンズ部と、該レンズ部を装着可能なボディ部を有する撮影装置において、撮像用画素及び対をなす焦点検出用画素を有する撮像素子と、上記レンズ部に設けられ、結像光束の入射角度範囲に関する情報を記憶する第1の記憶部と、上記ボディ部に設けられ、上記焦点検出用画素の受光感度特性の情報を記憶する第2の記憶部と、上記第1の記憶部及び第2の記憶部から読み出した情報に基づいて焦点調節制御のための情報を算出する制御量算出部と、を具備し、上記入射角度範囲に関する情報は、上記撮影光学系に含まれる複数のレンズ群の開口に基づく複数の円弧の形状に関する情報を含む。
第2の発明に係る撮影装置は、上記第1の発明において、上記入射角度範囲に関する情報は、上記複数の開口の見かけの位置と見かけの径を含む。
第3の発明に係る撮影装置は、上記第1の発明において、上記入射角度範囲に関する情報は、結像光束の上下端の角度情報の上記複数の開口の見かけの径を含む。
第4の発明に係る撮影装置は、上記第1の発明において、上記制御量算出部は、像高の異なる複数の結像光束の上下端の角度情報を用いて光束の角度範囲を算出する。
第5の発明に係る撮影装置は、上記第1ないし第3の発明において、上記制御量算出部は、上記焦点検出用画素の受光感度特性に基づき、上記境界内の受光感度を積算して受光量を求め、上記受光量の重心位置を算出し、上記対をなす焦点検出用画素の上記重心位置の間隔に基づいて、上記焦点検出用画素の出力に基づいて求められる位相差検出情報を上記レンズ部のデフォーカス量に変換するためのAF感度を算出する。
本発明によれば、撮影レンズや撮像素子の状態の変化に応じて、適切な補正を行うことが可能な撮影装置を提供することができる。
本発明の一実施形態において、瞳分割位相差法におけるF値(Fナンバー、FNo)と2像の関係を説明する図である。 本発明の一実施形態において、焦点検出用画素の感度特性を説明する図である。 本発明の一実施形態において、光軸外の焦点検出用画素への結像光束の入射角度の状態を説明する図である。 本発明の一実施形態において、光軸上の焦点検出用画素について結像光束の角度範囲とAF感度の関係を説明する図である。 本発明の一実施形態において、軸外の焦点検出用画素について結像光束の角度範囲とAF感度の関係を説明する図である。 本発明の一実施形態において、像高Xの焦点検出用画素に入射される入射光束について、有効口径及び結像光束の中心方向である結像光束入射角θcを説明する図である。 本発明の一実施形態において、軸外の像高Xの焦点検出用画素の感度及び結像光束の入射角度範囲と、AF感度との関係を説明する図である。 本発明の一実施形態において、防振部によって撮像素子が移動した場合の像高の影響を説明する図である。 本発明の一実施形態において、焦点検出用画素の感度特性と、光軸外の像高に対する結像光束の角度範囲を示した図である。 本発明の一実施形態に係るカメラの主として電気的構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るカメラのデフォーカス量を算出するための処理の流れを示す図である。 本発明の一実施形態に係るカメラの動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、光学系に複数の絞りが有る場合の瞳の形状を光学系の光軸に沿って示した断面図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、光学系に光束の範囲を決定する開口部が複数有る場合、の瞳の形状を光学系の光軸と垂直な面でした示した平面図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、像高を有する周辺の測距エリアに対応する見かけ上の瞳と、光軸上の測距エリアに対応する見かけ上の瞳との関係を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、各像高における瞳形状を決めている円弧の関係を示す図である。 本発明の一実施形態の第2の変形例に係るカメラにおいて、投影瞳103aの半径の角度情報Raの算出を説明する図である。
以下、図面に従って本発明を適用したデジタルカメラ(以下、「カメラ」と略記する)を用いて好ましい実施形態について説明する。本実施形態に係る具体的なカメラの構成を説明する前に、焦点検出のために使用するAF感度とAF感度の変化要因について、説明する。
図1は、瞳分割位相差法においてF値(Fナンバー)と2像間隔との関係を説明する図である。図1(a)はF値が大きい場合の例を示し、図1(b)はF値が小さい場合の例を示している。図1は瞳分割位相差法による右光束41R及び左光束41Lが撮像面42に入射する様子を示している。図1では原理説明のためレンズ付近の光軸上に絞りが描かれているが、実際には、撮像素子内に瞳分割のための光束分割の手段を有する。
瞳分割位相差法においては、被写体からの各光路を射出瞳において例えば右方向と左方向とに分割して、右方向からの光束(右光束)と左方向からの光束(左光束)とを撮像素子の撮像面(受光面)に入射させる。撮像素子に、右光束を受光する画素(以下、R画素という)と左光束を受光する画素(以下、L画素)とを構成して、右光束と左光束とをR画素とL画素の各撮像面に別々に結像させる。
図1において、レンズ40を介して入射した右光束41Rによる右画像43RがR画素によって得られ、左光束41Lによる左画像43LがL画素によって得られる。これらの右画像43Rと左画像43Lとの撮像面42上におけるずれ量及びずれの方向がデフォーカス量及びデフォーカス方向に対応する。右光束41Rの主光線44Rと左光束41Lの主光線44Lとの撮像面42上における距離が2像間隔A1(塗り潰し矢印)であり、2像間隔A1は、撮像面42と焦点45までの距離(デフォーカス量)に比例する。この比例係数がAF感度であり、図1(a)におけるAF感度をα1とすると、デフォーカス量Defは、Def=α1×A1で表すことができる。
2像間隔は、R画素とL画素の出力から得ることができるので、AF感度を求めれば、デフォーカス量を算出することができる。AF感度は、レンズや撮像素子の特性に基づくAF演算パラメータから求めることができる。
図1(b)は図1(a)に対してレンズ40の有効口径を変化させた場合の例を示している。図1(b)におけるデフォーカス量Defは図1(a)におけるデフォーカス量Defに一致した例を示している。図1(b)における2像間隔をA2とし、AF演算パラメータから求めたAF感度をα2とすると、デフォーカス量Defは、Def=α2×A2で表すことができる。
図1(a),(b)の例は、デフォーカス量Defが一定であっても、2像間隔はFNoに応じて変化することを示している。即ち、図1の例は、AF感度はFNoに応じて変化することを示しており、AF感度を求めるためのAF演算パラメータとして有効口径の情報、例えばF値を用いることができることを示している。即ち、図1の例では、2像間隔とF値の情報からデフォーカス量を算出可能である。
しかし、F値は光軸上の光線によって定義されている。そこで、本実施形態においては、光軸外に位置する焦点検出用画素に対する光束の有効口径を表すものとして、周辺光束においてもFNo相当の値(CF値)の情報をAF演算パラメータとして用いるようになっている。
図2は焦点検出用画素の受光感度特性を説明するための説明図である。図2(a)は受光面に入射する光束(結像光束)の瞳分割方向における入射角度(光線入射角θx)の範囲を示している。図2(a)に示すように、光線入射角θxは、受光面に垂直な軸を0度として、受光面に垂直な軸と光線入射角との正負の方向の角度で表す。
図2(b)は横軸に光線入射角θをとり縦軸に受光感度をとって、左の瞳を透過した左光束を受光するL画素と、右の瞳を透過した右光束を受光するR画素の受光感度の特性を、実線L及び破線Rにて夫々示している。なお、図2(b)は光軸上に位置する焦点検出用画素の受光感度特性を示しており、L画素とR画素の受光感度特性は、光線入射角0についてほぼ左右対称となっている。
図3のように、軸外光束(受光面Xに対応する光束)は、光軸に対し傾きを持つことがある。このような軸外の焦点検出用画素を用いたAF演算では光軸上の光束について使用するAF感度とは異なるAF感度を算出する必要がある。AF感度を算出するためには、光束の範囲を求める必要があるが、光束の幅を表す補正F値を用いただけでは適正なAF感度を得ることはできず、光束の傾きを示す値も必要となる。
焦点検出用画素の受光感度は、瞳分割方向に角度特性を有している。本実施形態においては、結像光束の角度範囲と焦点検出用画素の角度特性とから、AF感度を演算する。即ち、本実施の形態においては、適正なAF感度を得るためのAF演算パラメータとして、L,R画素の感度の情報及びL,R画素に入射する結像光束の角度範囲に関する情報(光束の幅を表わす補正F値と光束の傾き)を用いている
図4及び図5は結像光束の角度範囲とAF感度との関係を説明するための説明図である。図4は光軸上の焦点検出用画素について示し、図5は光軸外の焦点検出用画素について示しており、L画素とR画素の受光感度特性は、非対称な特性となっている。
図4に示すように、光軸上の焦点検出用画素には、例えば破線太線にて示す角度範囲の結像光束が入射される。この結像光束は、図4に示すように光軸に対して左右対称であり、最大の入射角と最小の入射角との角度差は、F値に対応するものである。
また、光軸外の焦点検出用画素における結像光束の最大の入射角と最小の入射角は、図3に示す像高Xに応じてシフトし、例えば図5の破線太線にて示す角度範囲となる。なお、この場合の結像光束の最大の入射角と最小の入射角の角度差は、図3では図示を省略したが正確には、補正F値に対応する。従って、補正F値と、結像光束の中心を通る光線の入射角(以下、結像光束入射角という)とを用いることで、結像光束の最大の入射角と最小の入射角の情報を得ることができる。
本実施形態においては、演算を簡単なものとするために、補正F値と結像光束入射角(結像光束の中心方向)の情報を用いて、焦点検出用画素に入射する光束の範囲を求め、これにより、AF感度を求める。この場合において、受光面において所定の像高に入射される結像光束の入射角度は、絞りと受光面間における光学系の収差等の影響を受けるので、光学系毎に異なる。そこで、本実施の形態においては、光学系において得られる、受光面の像高に対応する結像光束入射角の情報をAF演算パラメータとする。
図6は像高Xの焦点検出用画素に入射される入射光束について、有効口径(補正F値)及び結像光束の中心方向である結像光束入射角θcを説明するための説明図である。図6(a)は像高Xから見た瞳の角度範囲を示している。像高X方向には、結像光束は、入射角θからθの範囲に存在し、その中心が結像光束入射角θcである。
更に、受光面への光線入射角は、結像光束の中心を通る光線(図6(b)の破線)と光軸との交点の位置と1対1に対応する。この位置の変化の比率は、結像光線入射角θcの変化の比率に対して比較的小さい。このため、結像光束入射角θcの情報に代えてこの位置の情報を用いることで、比較的少ないビット数で高精度の制御が可能である。本実施の形態においては、以後この位置、即ち、結像光束の中心を通る直線が光軸と交わる位置を、補正射出瞳位置(CEXPI)というものとする。なお、通常、近軸量として定義される射出瞳位置とは異なることがある。
なお、補正射出瞳位置(CEXPI)は下記(1)式によって示すことができ、補正F値(CF値)は下記(2)式によって示すことができる。
Figure 2016118697
このように、本実施形態においては、AF演算パラメータとして、補正F値(CF値)及び像高に応じて補正した補正射出瞳位置(CEXPI)の情報を用いる。これらの情報は、光学系毎に異なる値となるので、光学系からの情報を利用する。また、結像光束入射角θcの値によっては、補正射出瞳位置(CEXPI)が無限遠になることがあるので、補正射出瞳位置(CEXPI)の逆数の値をAF演算パラメータとしたほうがよい。
本実施形態においては、カメラのレンズ側のAF演算パラメータとして、像高に応じて補正した補正F値(CF値)及び像高に応じて補正した補正射出瞳位置(CEXPI)の情報を用い、カメラのボディ側のAF演算パラメータとして、焦点検出用画素の受光感度特性を用いる。レンズ側のAF演算パラメータは、光学設計に基づいたレンズ側固有の値であり、一方ボディ側のAF演算パラメータは、撮像素子の設計に基づいたボディ側固有の値である。従って、これらのAF演算パラメータをレンズ側及びボディ側で夫々保持することで、レンズ側及びボディ側の種類が夫々変化した場合でも、レンズ側及びボディ側のAF演算パラメータを利用することができ、高精度のAF演算が可能となる。
図7は軸外の像高Xの焦点検出用画素の受光感度及び結像光束の入射角度範囲と、AF感度との関係を説明するための説明図である。実線LはL画素の受光感度を示し、破線RはR画素の受光感度を示している。図7の感度特性によって示される焦点検出用画素に、破線太線の角度範囲で結像光束が入射するものとする。即ち、図7は結像光束入射角θcを中心に、補正F値(CF値)に対応する角度範囲だけ結像光束が入射することを示している。
L画素の受光量は、図7(a)の斜線部分にて示すことができる。また、R画素の受光量は、図7(b)の斜線部分にて示すことができる。図7(a)の斜線領域の重心位置は左光束の入射方向に相当し、図7(b)の斜線領域の重心位置は右光束の入射方向に相当するものと考えることができる。そして、これらの重心位置間の角度間隔(重心角度間隔)は、AF感度に比例すると考えられる。
即ち、重心角度間隔GL、GRは、下記(3)、(4)式によって示すことができ、AF感度は重心角度の間隔に所定の定数Aを乗じた下記(5)式によって示すことができる。ここで、L、R画素の受光感度特性をそれぞれfL、fRとする。なお、実際には、図6(a)の斜線部に示すように、光束はθx、θyの2次元であるので、重心角度GLは式(6)によって示される(重心角度GRについては同様であるので省略する)。
Figure 2016118697
なお、図7は所定像高の焦点検出用画素の受光感度特性を示しているが、像高に応じて焦点検出用画素の受光感度特性が変化する。従って、ボディ側では、各像高毎の焦点検出用画素の受光感度特性の情報を保持して利用する。
また、図7(a),(b)の斜線領域の面積は、各L,R画素の受光量に相当する。同一被写体に対するL,R画素の受光量に差があると、L画素に基づくL画像とR画像に基づくR画像とが相違してしまい、2像間隔の検出が困難となってしまう。そこで、図7(a),(b)の斜線領域の面積に応じてL,R画像信号を照度補正(シェーディング補正)することで、2像間隔の検出を容易にするようになっている。なお、図7(a)の斜線部分の面積SLと図7(b)の斜線部分の面積SRは下記(7)、(8)式によって示すことができ、照度補正係数はたとえば下記(9)式によって示すことができる。照度補正は、この照度補正係数をL画素の出力に乗算することにより行われる。なお、実際には、図6(a)の斜線部に示すように光束はθx、θyと2次元であるので、面積SLは式(10)により示される(面積SRについては同様なので省略する)。
Figure 2016118697
ここまで説明を簡単にするために、瞳分割方向での断面で説明を行ったが、前述のように瞳はθx、θyと2次元であり、焦点検出用画素の受光感度特性も同じく2次元である。図9は、これを示したものであり、図9(a)はL画素、図9(b)はR画素の感度特性を、θy方向も含めて等高線状に示している。ここで、縦横の軸は、それぞれ角度θのTanで表している。
特許文献2では、瞳の形状は円とみなして簡略化している。実際の光学系において画面中心部分では、瞳形状は略円形とみなすことができるが、画面周辺への光束を考慮すると、図9の太い実線で示すように、その限りではなく、瞳形状の変形の影響にも配慮する必要がある。本実施形態においては、この点において、より正確な瞳形状を効率よく定義することにより、画面周辺の測距精度を改善するものである。
図8は、防振機構による撮像素子の像高の影響を説明する図である。防振機構の作動時には、光学系から見ると、像高が変化したのと同様になる。そのため、防振機構による移動分を考慮して像高を計算する。図8(a)は、防振機構が動作し、撮像素子21が上方向にΔISだけ移動した様子を示す。このときは、測距点は、光学系の位置を基準としてみるとΔIS移動前の測距点Ipから測距点Iaに移動する。
防振機構の作動時の像高補正は、測距時の防振機構による移動量ΔISを求め、これから防振機構駆動時の測距像高(測距点の像高)IH’[d]を、下記(11)式より求める。
IH’=IH+ΔIS (11)
上記(11)式で求めたIH’で、瞳形状パラメータを求める。
次に、図10を用いて、本実施形態における構成を説明する。本実施形態に係るカメラは、主要な回路が構成されたボディ部20と、ボディ部20の筐体に装着可能に取り付けられるレンズ部10によって構成される。なお、レンズ部10は、ボディ部20に固定されているタイプのレンズ部であってもよい。
レンズ部10には、光学系11、レンズ情報取得部12、メモリ13、制御部14が設けられている。光学系11は被写体の光学像をボディ部20の撮像素子21の撮像面に導くようになっている。光学系11は、図示しないレンズを有しており、制御部14により駆動制御されて合焦するフォーカス駆動機能を備えている。また、光学系11はズーム機能を有するものであってもよい。なお、レンズ部10としては、単焦点の撮影レンズを有するものを採用してもよい。
また、光学系11は、図示しない絞りを有しており、絞りの開口径を制御することにより、撮影レンズ中を通過する被写体光束の透過光量を制御する。また絞りの開口径が変化すると、被写体光束の入射角も変化する。
レンズ10部内のレンズ情報取得部12は、レンズ部10内のレンズ状態情報、例えば、光学系のズーム位置( Zmenc)、光学系のピント位置(被写体距離、IO)、絞り値(FNo)を検知し、この検知したレンズ状態情報をボディ部20に出力する。
レンズ部10内のメモリ13は、フラッシュメモリ等の電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、レンズ部10に関する各種情報、例えば、絞り位置、絞り径、射出瞳位置、射出瞳径、フォーカスレンズ位置、像高及び方向に応じたケラレ等に関する情報を記憶する。また、メモリ13は、AF演算パラメータとして、レンズの状態に応じた補正F値(CF値)及び補正射出瞳位置(CEXPI)の情報を記憶している。メモリ13は、結像光束の入射角度範囲に関する情報を記憶する第1の記憶部として機能する。入射角度範囲に関する情報は、撮影光学系に含まれる複数のレンズ群の開口に基づく複数の円弧の形状に関する情報を含んでいる(後述する図13〜図17参照)。メモリ13のAF演算パラメータをボディ部20に送信することで、ボディ部20において、AF感度の情報を演算することができる。
制御部14は、メモリ13内に記憶されているプログラムに従って、ボディ20内の制御部40の制御命令に応じて、レンズ部10内の各部を制御する。制御部14は、ボディ20との通信、光学系11内のフォーカスレンズ制御、絞り制御等を行う。ボディ20との通信によって、レンズ情報取得部12が取得したレンズ状態情報の送信、メモリ13内に記憶されている各種情報の送信等を行う。
ボディ部20は、撮像素子21、信号抽出部22、画像処理部23、表示部24、記録部25、防振部26、AF感度演算部27、本体メモリ28、照度補正部29、2像間隔演算部30、レンズ制御量算出部31、制御部40を有する。
撮像素子21は、CMOSイメージセンサ、CCDイメージセンサ等の撮像素子であり、光学系11による被写体像の結像位置付近に配置される。撮像素子21は、上述した、撮像用画素、焦点検出用画素であるL画素およびR画素から構成されている。したがって、この撮像素子は、撮像用画素及び対をなす焦点検出用画素を有している。撮像素子21は、被写体像を光電変換し、光電変換信号を信号抽出部22に出力する。
信号抽出部22は、撮像素子21の出力から画像信号を抽出して出力する。なお、この画像信号中には、撮像用画素Nの出力に基づく画像信号だけでなく、L画素の出力に基づくL画像信号及びR画素の出力に基づくR画像信号が含まれる。信号抽出部22は取り込んだ画像信号を画像処理部23に出力すると共に、焦点検出用画素(L画素、R画素)の出力に基づくL画像信号及びR画像信号を照度補正部29に出力する。
画像処理部23は、信号抽出部22からの画像信号に対して、所定の信号処理、例えば、色信号生成処理、マトリックス変換処理、その他各種の信号処理を行う。画像処理部23は、処理後の画像信号を表示部24に出力し、撮像画像を表示させる。また、画像処理部23は、処理後の画像信号に対して符号化処理を施して圧縮した画像情報を記録部25に出力し、この画像情報記録させる。
記録部25としては、例えばカードインターフェースを採用することができ、記録部25はメモリカード等に画像情報や音声情報等を記録可能である。また、記録部25は、記録媒体に記録された画像情報及び音声情報を読み出して画像処理部23に供給することができる。画像処理部23は、記録部25からの画像情報及び音声情報を復号化して、画像信号及び音声信号を得ることができる。
防振部26は、ボディ20に加えられた手ブレ等の動きをジャイロ等のセンサによって検出し、この動きを相殺するように撮像素子21を、光学系11の光軸と垂直な面内で駆動する(防振動作)。また、防振動作を行う際には、撮像素子21の移動量に関する情報(図8のΔIS)をAF感度演算部27に出力する。
AF感度演算部27は、上述したように、デフォーカス量を算出するためのAF感度を求める際に使用される。すなわち、AF感度をα、2像間隔をAとすると、デフォーカス量Defは、Def=α×Aで表すことができる。AF感度演算部27は、防振部26から撮像素子21の移動量ΔIS、レンズ部10内のレンズ情報取得部12からのレンズ状態情報と、メモリ13からのレンズ情報(瞳を形成する円弧の情報)を入力する。また、本体メモリ28から撮像素子21の製造時の斜入射特性の角度ズレ情報も入力する。
本体メモリ28は、フラッシュメモリ等の電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、上述した撮像素子21の製造時の斜入射特性の角度ズレ情報(Δθ)が記憶されている。また、本体メモリ28には、図9(b)に示したような、測距位置への光束の上光線の射出角θに応じたUpと、下光線の射出角θに応じたLo毎にAF感度が記憶されている。本体メモリ28は、焦点検出用画素の受光感度特性の情報を記憶する第2の記憶部として機能する。これらの情報以外にも、ボディ20内の各種調整値や、制御部40の制御用のプログラム等を記憶する。なお、レンズ部10からのAF感度演算部27に出力される各情報は、一旦、本体メモリ28に記憶し、必要に応じて、AF感度演算部27に出力するようにしてもよい。AF感度演算部27は、これらの情報に基づき光束の入射角度範囲を求め、AF画素の感度特性と合せて演算することにより、AF感度ならびに照度補正値を算出する。
照度補正部29は、信号抽出部22からL画像信号およびR画像信号と、AF感度演算部27から照度補正値を取得してL画像信号およびR画像信号に対して、照度補正を行う。撮像素子21のマイクロレンズと焦点検出用画素の位置ズレに起因して、図4および図5に示したようなL画像信号とR画像信号の受光量のアンバランスを、この照度補正により補正する。
2像間隔演算部30は、照度補正されたL画像信号及びR画像信号から、公知の演算式によって、2像間隔を求めてレンズ制御量算出部31に出力する。
レンズ制御量算出部31は、2像間隔演算部20からの2像間隔と、AF感度演算部27からのAF感度の情報を用いて、デフォーカス量を算出する。AF感度の情報が像高に応じたものとなっているので、レンズ制御量算出部31は、軸外の焦点検出用画素を用いて2像間隔が求められている場合でも、高精度にデフォーカス量を算出することができる。この算出されたデフォーカス量は、レンズ部10内の制御部14に出力され、制御部14はこのデフォーカス量に基づいて光学系11を制御して自動焦点調節制御を行う。
AF感度演算部27は、第1の記憶部及び第2の記憶部から読み出した情報に基づいて焦点調節制御のための情報を算出する制御量算出部として機能する。この制御量算出部は、複数の円弧の形状に関する情報に基づいて、入射角度範囲の境界を決定する。入射角度範囲は、円弧の形状を与える円の重なった部分となる。また、制御量算出部は、焦点検出用画素の受光感度特性に基づき、境界内の受光感度を積算して受光量を求め、受光量の重心位置を算出し、対をなす焦点検出用画素の重心位置の間隔に基づいて、焦点検出用画素の出力に基づいて求められる位相差検出情報をレンズ部のデフォーカス量に変換するためのAF感度を算出する(図11の#13、図12のS9参照)。
制御部40はボディ部20の各部を制御する。例えば、制御部40は、ボディ部20の筐体に設けられた各種スイッチ、例えば撮影モード設定等のスイッチや撮影を行うためのレリーズボタン等に対するユーザ操作を検出し、ユーザ操作に基づいて、各部を制御する。
次に、デフォーカス量算出のための処理の流れについて、図11に示す処理フロー図を用いて説明する。まず、レンズ部10内のレンズ情報取得部12から、ズーム位置情報(Zmenc)(#1a)、被写体距離情報(IO)(#1b)、絞り値情報(FNo)(#1c)を取得し、ボディ部20のAF感度演算部27に出力する(#1)。
また、ボディ部20内の防振部26がIS駆動量ΔIS(x)を取得する(#5)。すなわち、防振部26が防振動作を行う際には、撮像素子21の移動量に関する情報(図8(a)に示すΔIS)を取得する。また、制御部40が測距エリアを取得する(#3)。測距エリアは、画像処理部23によって検出された顔の位置や、また撮影者が操作部材によって指定した位置等に基づいて決定される。
制御部40は、測距エリアとIS駆動量ΔIS(x)を用いてIS分像高補正を行う(#7)。ここでは、前述した(7)式、IH’=IH+ΔIS、に従って像高の補正を行う。すなわち、防振動作によって、決定された測距エリアに対応する撮像素子21上のエリアが移動することから、移動先の光学上の位置を算出し、AF感度演算部27に出力する。
レンズ10内のメモリ13には、レンズ状態に応じた瞳形状パラメータが記憶されており(#9)、これらのデータを読み出して、ボディ部20のAF感度演算部27に出力する。
AF感度演算部27は、#1によって取得されたレンズ部10からのレンズ情報と、#7において算出されたIS分像高補正値と、メモリ13に記憶されているデータを入力し、瞳形状パラメータの補間演算を行う(#11)。ここでは、#1において取得したズーム位置、被写体距離、絞り値、#7において算出した像高に基づいて、メモリ13に記憶されていた瞳形状パラメータを用いて、演算に用いる瞳形状パラメータを求める。なお、メモリ13に記憶されているデータは、とびとびであることから、補間演算する
ボディ部20内の本体メモリ28には、撮像素子21の製造時の斜入射特性の角度ズレの情報(Δθ)が記憶されていることから、AF感度演算部27は、この角度ズレ情報Δθを用いて、θ+Δθ、θ+Δθを演算する。
信号抽出部22からのR画素とL画素の画素値(#17)と、撮像素子の斜入射特性の角度ズレ情報(#15)は、照度補正部29に出力され照度補正を行う(#19)。ここでは、AF感度演算部27からの照度補正値を用いて、焦点検出用画素(AF画素)の右開口と左開口の光量差を補正する。
照度補正を行った焦点検出用画素の画素値は、2像間隔演算部30に出力され、2像間隔演算を行う(#21)。ここでは、公知の位相差AFによって、R画素列とL画素列の2像間隔(EL)を算出する。
レンズ制御量算出部31は、#13で算出されたAF感度def_elと、#21で算出された2像間隔(EL)を入力し、デフォーカス演算を行う(#23)。ここでは、2像間隔値(EL)が該当する測距エリアのAF感度(ZAFK)を選択し、このAF感度をEL値に乗算することにより、デフォーカス量を求める。なお、同一エリアでは、エリア内を複数に分割したブロックが別でも同じ係数を選択する。この演算によってデフォーカス量が求まると(#25)、レンズ部10内の制御部14に出力され、制御部14は光学系11内のフォーカスレンズを合焦位置に駆動制御を行う。
このように、本実施形態においては、防振部26の出力(#5参照)を元に補正した像高位置に応じた瞳形状パラメータから焦点検出用画素への入射角度範囲を求め、本体メモリ28に記憶させてある焦点検出用画素の受光感度特性を合せることによりAF感度及び照度補正値を算出する。このため、例えば、防振動作によって、撮像素子21が光学系11の垂直な面内で移動した場合であっても、この像高に応じて情報(AF感度)を補正でき、正確なデフォーカス量を求めることができる。
また、本実施形態においては、レンズ部10内のメモリ13は、焦点検出用画素に入射する光束の入射角と角度範囲に関する情報(瞳形状パラメータ)を記憶し、またボディ部20内の本体メモリ28は焦点検出用画素の特性に関する情報を記憶している。このため、焦点調節のための情報(デフォーカス量)を算出するにあたって、レンズ部10側の情報と、ボディ部20側の情報が複雑に絡み合う場合であっても、それぞれの情報を別々に処理できることから、正確なデフォーカス量を求めることができる。
次に、図12に示すフローチャートを用いて、本実施形態におけるカメラの全体制御について説明する。このフローは、制御部40が本体メモリ28に記憶されたプログラムに従って、レンズ部10内の制御部14、およびボディ部20内の各部を制御することにより実行する。
カメラに電源が投入されると、制御部40はレンズ通信を行う(S1)。ここでは、レンズ情報取得部12からレンズ状態情報を取得し、またメモリ13からレンズ情報として瞳形状パラメータ等を取得する。なお、レンズ通信は、このステップ以外にも周期的、または必要に応じて、制御部40と制御部14の間でなされる。
レンズ通信を行うと、次に、スルー画表示を行う(S3)。撮像素子21からの画像信号に基づいて、表示部24に撮像画像(スルー画)をライブビュー表示させる。
スルー画を表示すると、次にファーストレリーズか否かを判定する(S5)。ここでは、制御部40が、レリーズ釦の半押しに連動するファーストレリーズスイッチの状態に基づいて判定する。この判定の結果、ファーストレリーズがなされていない場合には、ステップS1に戻る。
ステップS5における判定の結果、ファーストレリーズがなされた場合には、測距位置の光束に対応する瞳形状を算出する(S7)。ここでは、AF感度演算部27が、ズーム位置、被写体距離、絞り、IS分像高補正された像高、メモリ13からのデータを用いて、瞳形状パラメータを求め、これらの値から、測距位置への光束の瞳形状を算出する(図11の#11、#13参照)。
瞳形状を算出すると、次に、AF感度を算出する(S9)。ここでは、AF感度演算部27が、ステップS7において求めた補正した測距位置への光束の瞳形状と、本体メモリ28に記憶されている焦点検出用画素の感度特性とから瞳形状範囲の感度特性に基づいてAF感度と照度補正値を求める(図11の#13参照)。なお、AF感度を求めるにあたって、図13ないし図16を用いて後述するように、瞳形状を求め、この瞳形状を用いてAF感度を算出する。
AF感度と照度補正値を算出すると、次に、AF用画像の読み込みを行う(S11)。ここでは、撮像素子21から読み出した画素値の中から信号抽出部22によって焦点検出用画素(R画素とL画素)の画素値を読み込む。
AF用画像の読み込みを行うと、次に、照度補正を行う(S13)。ここでは、ステップS11において読み込んだ焦点検出用画素値に対して、ステップS9で算出した照度補正値(図11の#13)と本体メモリ28に記憶されている撮像素子21の製造時の斜入射の角度ズレ情報を用いて、照度補正を行う(図11の#19参照)。
照度補正を行うと、次に、デフォーカス量算出を行う(S15)。ここでは、2像間隔演算部30が、照度補正した焦点検出用画素値を用いてL画素値とR画素値の2像間隔を算出する。この算出した2像間隔と、AF感度演算部27において演算されたAF感度を用いて、レンズ制御量算出部31がデフォーカス量を算出する(図11の#23参照)。
デフォーカス量を算出すると、次に、ピント合わせを行う(S17)。ここでは、ステップS15において算出されたデフォーカス量をレンズ部10内の制御部14に送信し、制御部14がデフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズを合焦位置に到達するように駆動制御する。
ピント合わせを行うと、次に、セカンドレリーズか否かを判定する(S19)。ここでは、制御部40が、レリーズ釦の全押しに連動するセカンドレリーズスイッチの状態に基づいて判定する。
ステップS19における判定の結果、セカンドレリーズでない場合には、ステップS5と同様に、ファーストレリーズか否かを判定する(S21)。ファーストレリーズであった場合には、ステップS19とS21における判定を繰り返す。一方、ファーストレリーズされていない場合には、レリーズ釦から指が離れ、レリーズ釦の半押しが解除された状態であり、ステップS1に戻る。
一方、ステップS19における判定の結果、セカンドレリーズの場合には、撮影を行う(S23)。撮影時点では、像高に応じて補正されたAF感度を用いて焦点調節動作が完了しており、被写体にピントが合っている。撮影が開始されると、シャッタ時間の間、撮像素子21が露光され、シャッタ時間が経過すると、撮像素子21から画素値が読み出され、信号抽出部22によって撮像用画素の画素値が抽出される。この抽出された画素値は画像処理部23によって画像処理された後、記録部24に記録される。撮影が終了すると、ステップS1に戻る。
次に、本実施形態における瞳形状の算出方法について説明する。前述の図9は、光軸外の位置に入射する光束の瞳形状を示している。
図9に示すような、瞳形状の変形は瞳のケラレにより生ずる。このような瞳のケラレが発生する要因を、図13で示すモデルで説明する。本実施形態においては、複数の円の重ねあわせで瞳を定義するモデルよって、実際の瞳の形状に近くなるようにする。
図13は、複数の絞りにより、撮像面における光軸外の位置へ入射する光束がけられ、見かけ上の瞳の形状が変形する様子を示す。図13(a1)、(b1)は光軸を含む平面で見た図であり、図13(a2)、(b2)は光軸と平行な軸に対して光束の入射する角度範囲(瞳形状)を表した図である。撮影光学系中のレンズ枠等により、光束が遮られてしまい、実質的に複数の絞りが配置されているのと同等になる。図13(a)に示す例では、光軸上から見たときに、3個の絞り112a、112b、112cが、見かけの位置Za,Zb,Zcに見かけ半径Ra,Rb,Rcの形状で配置されている。
光軸上から瞳を望む見かけ上の瞳の形状は、明るさ絞りの径で決まっている。tanx,tany=0,0 を中心とした円形になる(図13(a))。すなわち、光軸上から望んだ見かけ上の瞳は、瞳100a、100b、100cである。なお、見かけ上の瞳の座標系は、光束角度を表現するために、tanX軸、tanY軸により示す。撮像面上の観測点に垂直な光束を角度0、すなわち座標系の原点tanX=0、tanY=0の原点として示す。図13(a)に示すように、絞り112a、112b、112cの瞳102a、100b、100cの中心は、いずれも原点位置にある。
撮像面の光軸外の位置から瞳を望んだ時の見かけ上の瞳の形状は、一般的には、明るさ絞り以外の絞り(レンズ枠内径・フレア絞り内径)により光束がけられて変形した形状となる。たとえば、光軸外の位置Xから瞳を望むと、各絞りの中心位置がずれて見えるため、明るさ絞りに隠れていた他の絞りが見えてくる。従って、光軸外位置Xでは、このような他の絞りにより光束がけられ、見かけ上の瞳の形状が変形する(図13(b))。
図13(b2)を拡大した図14に示す例では、光軸外位置Xから瞳を望んだ場合を示す。この例では、3個の絞り112a、112b、112cに対応する見かけ上の瞳は、それぞれ102a、102b、102cとなる。そして、光軸外位置Xに入射する光束に対応する瞳は、3個の絞り112a、112b、112cの全てによりけられてない透過する光束に相当する。従って、光軸外位置Xに入射する光束に対応する瞳は、3個の絞りの開口にそれぞれ対応する見かけ上の瞳102a、102b、102cの各円(3重円)で囲まれた開口部分であり、3個の円の領域の積(3個の円が重なる領域)の領域302である。また、点80、81は、投影瞳102aの下端の角度情報81と投影瞳102c上端の角度情報80を示している。さらに、領域302の上端角度情報80、下端角度情報81も示している。
このように、光軸外の位置では、複数の絞りによって光束がけられて瞳形状が変形することが分かる。測距エリアが光軸外に位置する場合、すなわち測距エリアの像高が変化した場合に、正確な焦点調節を行うためには、このように光束がけられることによる瞳形状の変形を考慮してAF感度を算出する必要があり、そのためには、瞳形状を正確に定義する。本実施形態では、測距エリア毎に記憶されている測距エリアの位置から撮影レンズの瞳を望む時の光束の上端(図14の80)と下端(図14の81)を示す角度情報等の瞳形状パラメータを用いて、有効な瞳領域の角度情報を高精度に算出することにより、メモリ容量を削減させるとともにAF感度の算出精度を高めている。
図15は、像高を有する周辺の測距エリアに対応する見かけ上の瞳と、光軸上の測距エリアに対応する見かけ上の瞳との関係を説明するための図である。ここでは、他の絞りでのケラレや、収差の影響を考慮しない場合について説明する。
像高X(座標(x,0))から瞳を望む場合に、像高Xが変化しても見かけの瞳の大きさは変化しない。したがって、図15に示す光軸上の測距点に対応する見かけ上の瞳100bの直径と、像高Xから瞳を望んだ時の見かけ上の瞳102bの直径は同一である。このように、同じ絞りの縁により見かけ上の瞳の形状が決まっているならば、座標(x,y)と座標(x,0)にそれぞれ対応する見かけ上の瞳の直径(大きさ)は等しい。
また、y方向に像高が変化しても、見かけ上の瞳の位置のx座標は変わらない。図15に示すように、光軸上の見かけ上の瞳100bの外形を示す円とtanX軸との交点は(tanθx0,0)である。また、不図示の像高Yを有する位置(0,y)から瞳を望んだ見かけ上の瞳101bの外形を示す円に対するtanY軸と平行する接線との接点は、(tanθx0,tanθy1)で示される。つまり、任意の像高を有する位置に対応する見かけ上の瞳は、光軸上に対応する見かけ上の瞳と同じ大きさの円を平行移動させて表現することができる。
次に、図16を用い、3重円を描いて有効な瞳領域を決定する手順を示す。図13に示す投影瞳100a、100b、100cに対応する絞り112a、112b、112cの見かけ半径の角度情報Ra、Rb、Rc、見かけの位置Za、Zb、Zcは、予め記憶されているものとする。これらの情報はレンズ部10のメモリ13に記憶されている。
見かけ半径の角度情報は、光束の範囲を決めている面(図13(b)における絞り112a、112b、112c)のそれぞれにおいて、他の面でのケラレを考慮することなく、撮像面からの見かけの角度を正接(tan)で表したものである。また、見かけの位置Zは、光軸外の位置Xから各面の中心を見込む角度をθとしたとき、Z=X/tanθとなる。
図16は、任意の像高を有する位置に対応する瞳投影図を示す。以下の説明においては、見かけ上の瞳を投影瞳と称する。投影瞳100a、100b、100cは、光軸上である座標(0,0)から瞳を望んだ見かけ上の瞳である投影瞳を示し、それぞれ絞り112a、112b、112c(図13(b)参照)に対応している。
また、投影瞳103a、103b、103cは、座標(x,y)に対応する投影瞳であり、それぞれ複数の絞り112a、112b、112cに対応する。光軸外の位置座標(x,y)の瞳形状は、投影瞳103a、103b、103cの領域の積の領域303となる。
このとき、絞り112aに対応する投影瞳103aの中心座標(tanθxa,tanθya)は、下記(12)(13)式より求まる。
tanθxa=x/Za ・・・(12)
tanθya=y/Za ・・・(13)
この座標を中心とした半径Raの領域が、投影瞳103aの領域となる。
同様に、投影瞳103b、103cの領域も求めることができるため、これらの3つ円で表される投影瞳の領域の積の領域によって瞳形状が定義できる。
このように、本発明の一実施形態では、光束を定義する面(絞りに相当する面)の見かけの半径と位置を記憶しておき、この見かけの半径と位置から、光軸外の瞳形状と位置を算出している。そして、複数の光束を定義する面(絞り)の情報からそれぞれに対応する複数の投影瞳の形状と位置を算出して重ね合わせることにより、有効な投影瞳領域を求める。このように、光軸外の位置に対応する投影瞳の形状と位置を計算で求めることができるため、像高別の情報が不要になる等、メモリ容量の削減に有利である。反面、軸外の瞳の位置を、見かけの瞳位置と像高から算出しているため、光学系の収差等の影響が有る場合に誤差を生じる。
次に、瞳形状を求める第1の変形例について説明する。本変形例では、瞳範囲に対する光学系の収差の影響を低減するため、光束の上下端の角度が判る情報と瞳の見かけの半径の情報を用いて、瞳形状を定義する3つの円を求める。
本変形例では、メモリ13が、投影瞳100a、100b、100cの見かけ半径の角度情報Ra、Rb、Rc、各像高での光束の上端80、下端81の角度が判る情報を記憶している。図16は、前述したように、任意の像高を有する位置に対応する瞳投影図を示している。本変形例においても、見かけ上の瞳を投影瞳と称する。
投影瞳100a、100b、100cは、光軸上である座標(0,0)から瞳を望んだ見かけ上の瞳である投影瞳を示し、それぞれ絞り112a,112b,112cに対応している。また、投影瞳103a、103b、103cは、座標(x,y)に対応する投影瞳で、それぞれ複数の絞り112a,112b,112cに対応する。
光軸外の位置座標(x,y)の瞳形状は、投影瞳103a、103b、103cの領域の積の領域303となる。ここで、光軸外の位置(x,y)の像高IHは下記(14)式より求められる。
像高IH=√(x+y) ・・・(14)
すなわち、像高IHは、(x+y)の平方根によって算出することができる。
また、位置203Uと位置203Dは、像高IHでの光束の上端と下端の角度情報を示しており、瞳形状パラメータとしてメモリ13に記憶されている。このとき、同じ像高IHを有するX軸上における位置(IH,0)での光束の投影瞳の中心座標(tanθxih,0)のX成分は、下記(15)式より求めることができる。つまり、像高IHでの光束の下端の角度情報203Dと半径の角度情報Raを加算すれば、中心の角度情報となるものである。
tanθxih=203D+Ra ・・・(15)
従って、位置(x,y)に対応する投影瞳103aの中心座標(tanθxa,tanθya)についてtanθxaは、像高IHでの中心の角度情報と、像高xと像高IHの比を用いて下記(16)式より求められる。tanθyaについても同様に、(17)式より求められる。
tanθxa=(203D+Ra)×(x/IH) ・・・(16)
tanθya=(203D+Ra)×(y/IH) ・・・(17)
となり、この座標(tanθxa,tanθya)を中心とした半径Raの領域が、投影瞳103aの領域となる。
また、投影瞳103cの中心座標(tanθxa,tanθya)は、同様に、下記(18)(19)式より求められる。
tanθxa=(203U+Rc)×(x/IH) ・・・(18)
tanθya=(203U+Rc)×(y/IH) ・・・(19)
となり、この座標(tanθxa,tanθya)を中心とした半径Rcの領域が、投影瞳103cの領域となる。
さらに、投影瞳103bの中心座標(tanθxa,tanθya)は、下記(20)(21)式より求められる。
tanθxa=x/EXPI ・・・(20)
tanθya=y/EXPI ・・・(21)
となり、この座標(tanθxa,tanθya)を中心とした半径Rbの領域が、投影瞳103bの領域となる。なお、EXPIは像面からみた射出瞳位置を示し、Z2と同等であり、瞳形状パラメータとしてメモリ13に記憶されている。
本変形例においても、投影瞳103a、103b、103cの3つの円の領域の積の領域で瞳形状を定義することができる。本変形例では、光束の上下端の角度情報を用いることにより、収差の影響等も考慮に入れることができるため、高精度に瞳形状を定義することができる。
次に、瞳形状を求める第2の変形例について説明する。本発明の一実施形態や第1の変形例においては、投影瞳100a、100b、100cの半径の角度情報が記憶されている場合について、説明した。しかしながら、投影瞳100a、100b、100cの半径の角度情報が記憶されていない場合であっても、以下に説明する方法により算出することが可能である。
図16は、座標(x,0)、(0,y)、(x,y)の3つの位置における瞳形状と、瞳形状を定義するための円(301,101a,101b,101c,302,102a,102b,102c,303,103a,103b,103c)を示している。ここでは、投影瞳103aを例に挙げて説明する。
投影瞳103aは、投影瞳101a、102aをそれぞれtanY軸、tanX軸と平行に移動させたものである。また、投影瞳の半径の角度情報は、投影瞳101a、102a、103aともに同じ値Raとなる。投影瞳101aの左端201D、投影瞳102aの下端202Dの位置は、それぞれ、像高x、像高yの光束の下端のデータ(図14における下端81に相当)で与えられる。また、投影瞳103aの光軸方向の下端203Dは像高√(x+y)の光束の下端のデータで与えられる(式(14)参照)。
図17を用いて、投影瞳103aの半径の角度情報Raを算出する具体的な計算方法について説明する。
図17に示すように、投影瞳103aの中心の角度情報(Ox,Oy)とすると、左端の角度情報tanθは、図16に示す投影瞳101aの下端の角度情報201Dに等しく、像高X(座標(x,0))の角度情報として参照できる。そして半径の角度情報Raについては、式(22)が成立する。
Ra=Ox−tanθ ・・・(22)
次に、図17に示す投影瞳103aの下端の角度情報tanθは、図16に示す投影瞳102aの下端の角度情報202Dに等しく、像高Y(座標(0,y))の角度情報として参照できる。そして半径の角度情報Raについては、式(23)が成立する。
Ra=Oy−tanθ ・・・(23)
最後に、投影瞳103aの光軸方向の角度情報tanθは、像高√(x+y)の角度情報として参照できる。そして半径の角度情報Raについては、式(24)が成立する。
Ra=√(Ox+Oy)−tanθ ・・・(24)
なお、式(24)において、√(Ox+Oy)は(Ox+Oy)の平方根を意味する。
上述の式(22)(23)(24)は、共にRaに関する式であり、この連立方程式を解くことにより半径Raを求めることができる。
ここで、Ox=Oyとなる条件で考えると、tanθ=tanθとなることから、下記(23’)(24’)が得られる。
Ra=Ox−tanθ ・・・(23’)
Ra=√2×Ox−tanθ ・・・(24’)
なお、式(29’)において、√2は、2の平方根を意味する。
式(23’)(24’)より式(25)が導かれる。
Ra=√2(√2−1)×tanθ+(1/√2−1)×tanθ ・・・(25)
このようにして、本変形例においては、投影瞳103aの半径の角度情報Raを算出することができる。半径の角度情報Raを算出した結果、投影瞳103aの下端の角度情報tanθと投影瞳103aの半径の角度情報Raより、図16において、投影瞳103aの下端203Dを通る半径の角度情報Raを有する投影瞳103aの外形をなす円103aを求めることができる。
同様の方法により、投影瞳103cの中心の角度情報(Ox,Oy)(Ox=Oy)とすれば、投影瞳101cの上端の角度情報と、投影瞳103cの上端に対応する角度情報に基づいて投影瞳103cの半径の角度情報Rcを算出することができる。そして、図16において、投影瞳103cの上端203Uを通る半径の角度情報Rcを有する投影瞳103cの外形をなす円103cを求めることができる。
最後に、投影瞳103bは、光軸上の瞳100b同じ径となるので、像高0(座標(0,0))の角度情報として参照できる。また、投影瞳103bの中心座標(tanθxa,tanθya)は、下記式(26)(27)より求めることができる。
tanθxa=x/EXPI ・・・(26)
tanθya=y/EXPI ・・・(27)
この座標(tanθxa,tanθya)を中心とした半径Rbの領域が、投影瞳103bの領域となる。なお、EXPIは像面からみた射出瞳位置を示す。
円(投影瞳)103aと円(投影瞳)103cと円(投影瞳)103bが求まると、これらの円(投影瞳)の重複する積の領域を有効な瞳領域303として求めることができる。有効な瞳領域303が求まると、この瞳領域303を用いて、AF感度を算出することができる。
以上説明したように、本発明の一実施形態や変形例においては、レンズ部10に結像光束の入射角度範囲に関する情報を記憶するメモリ13を設け、入射角度範囲に関する情報は、撮影光学系に含まれる複数のレンズ群の開口に基づく複数の円弧の形状に関する情報を含んでいる。またボディ部20に焦点検出用画素の受光感度特性の情報を記憶する本体メモリ28を設けており、両メモリから読み出した情報に基づいて焦点調節制御のための情報を算出している(図11、図12参照)。
なお、本発明の一実施形態や変形例においては、複数の絞りとして3個の絞りの例について説明した。しかし、本発明の一実施形態においては絞りの数は、3個に限らず、2個でも4個以上でも構わない。それぞれの絞りの数に応じて、投射瞳の形状を求め、重なりあう領域から有効な瞳領域を求めて、AF感度を求めればよい。
また、本実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット型コンピュータ、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。いずれにしても、対をなす焦点検出用画素を有する撮像素子からのデータに基づいて焦点調節を行う機器であれば、本発明を適用することができる。
また、本明細書において説明した技術のうち、主にフローチャートで説明した制御に関しては、プログラムで設定可能であることが多く、記録媒体や記録部に収められる場合もある。この記録媒体、記録部への記録の仕方は、製品出荷時に記録してもよく、配布された記録媒体を利用してもよく、インターネットを介してダウンロードしたものでもよい。
また、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず」、「次に」等の順番を表現する言葉を用いて説明したとしても、特に説明していない箇所では、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10・・・レンズ部、11・・・光学系、12・・・レンズ情報取得部、13・・・メモリ、14・・・制御部、20・・・ボディ部、21・・・撮像素子、22・・・信号抽出部、23・・・画像処理部、24・・・表示部、25・・・記録部、26・・・防振部、27・・・AF感度演算部、28・・・本体メモリ、29・・・照度補正部、30・・・2像間隔演算部、31・・・レンズ制御量算出部、40・・・制御部

Claims (5)

  1. 撮影光束を導く撮影光学系を含むレンズ部と、該レンズ部を装着可能なボディ部を有する撮影装置において、
    撮像用画素及び対をなす焦点検出用画素を有する撮像素子と、
    上記レンズ部に設けられ、結像光束の入射角度範囲に関する情報を記憶する第1の記憶部と、
    上記ボディ部に設けられ、上記焦点検出用画素の受光感度特性の情報を記憶する第2の記憶部と、
    上記第1の記憶部及び第2の記憶部から読み出した情報に基づいて焦点調節制御のための情報を算出する制御量算出部と、
    を具備し、
    上記入射角度範囲に関する情報は、上記撮影光学系に含まれる複数のレンズ群の開口に基づく複数の円弧の形状に関する情報を含むことを特徴とする撮影装置。
  2. 上記入射角度範囲に関する情報は、上記複数の開口の見かけの位置と見かけの径を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 上記入射角度範囲に関する情報は、結像光束の上下端の角度情報の上記複数の開口の見かけの径を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  4. 上記制御量算出部は、像高の異なる複数の結像光束の上下端の角度情報を用いて光束の角度範囲を算出することを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  5. 上記制御量算出部は、上記焦点検出用画素の受光感度特性に基づき、上記境界内の受光感度を積算して受光量を求め、上記受光量の重心位置を算出し、上記対をなす焦点検出用画素の上記重心位置の間隔に基づいて、上記焦点検出用画素の出力に基づいて求められる位相差検出情報を上記レンズ部のデフォーカス量に変換するためのAF感度を算出することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の撮影装置。
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