JP2016115687A - 集光式トラフ型太陽光発電装置 - Google Patents

集光式トラフ型太陽光発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コスト,メンテナンスコストを低く抑えることができるとともに、高光電変換効率,高発電効率を長時間にわたって維持することができ、総コストを抑制することのできる集光式トラフ型太陽光発電装置を提供する。【解決手段】太陽光を使用して発電するための集光式トラフ型太陽光発電装置10は、前記太陽光を集光するための断面放物線形状のトラフ型反射鏡12と、トラフ型反射鏡12による前記太陽光の焦点位置に設置され、集光された前記太陽光を直接的に電力に変換する太陽電池14と、太陽電池14を冷却する冷却手段16と、トラフ型反射鏡12の解放面側を保護する透明フィルム18と、を少なくとも備える。【選択図】図1

Description

本発明は、雨樋型(トラフ型)の反射鏡を用いて太陽光を効率良く集光し、この反射鏡の焦点位置に設置された太陽電池で効率良く発電を行う集光式トラフ型太陽光発電装置に関する。
太陽エネルギーを用いた発電装置には、太陽光を半導体基板に照射して光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池を用いた「太陽光発電装置」や、太陽光を照射して例えばスターリングエンジンの集熱部の温度を所定の温度に加熱しピストンを駆動して発電したり、または太陽熱で熱媒体を加熱して高温の水蒸気を発生させ蒸気タービンによって発電する、いわゆる「太陽熱発電装置」などがある。
近年、世界的なエネルギー消費量増大に伴う二酸化炭素の空気中への放出量の増大などを抑止するため、二酸化炭素の放出を伴わない太陽エネルギーを利用した発電装置への期待が高まっている。太陽エネルギーは、1平方メートル当たり1KWのエネルギーが照射されており、その有効利用は極めて重要である。
太陽エネルギーの利用形態としては、発電して電気エネルギーとして利用する他に、太陽熱温水器などとしての利用も活発に行われている。太陽電池として利用する場合の利用効率は、現在、最も普及しているシリコン半導体を使った場合20%程度であるのに対し、温水器として使用する場合の利用効率は50%近くに達する。したがって、電気として利用する場合よりも温水として利用する場合の方が利用効率としては高い。
しかしながら利用形態としては電気エネルギーとして利用する方が好都合である場合が多いので、最近はできるだけ安価に効率良く電気エネルギーとして利用可能な方式の開発が進められている。
それでも折角の太陽力を効率良く利用する形態として、同じ装置を使って、電気エネルギーとして利用するのと同時に熱エネルギーとしても利用可能であれば、最も効率の良い利用機器となることは自明である。
従来より、太陽光発電装置や太陽熱発電装置は、日本国内はもとより世界中で多くの方式が提案され、世界各地に実証装置や実験装置などが設けられ、一部では商業的利用も開始されている。
ところで太陽光を利用する太陽電池の原料として、結晶シリコンやアモルファスシリコン、InGaAs(インジウムガリウムヒ化物)やGaAs(ヒ化ガリウム)などの無機化合物、有機色素や導電性ポリマーなどの有機化合物などが検討されている。
それぞれ変換効率、製造コスト、耐候性など様々な観点から実用化の検討が進められており、中でもシリコンを使用する太陽電池は、世界中で市販されている太陽電池の90%以上を占有しており最も多用されている。市場規模は全世界で一兆円超と言われ、その効率アップの果たす役割は極めて大きいものである。
なお、太陽光発電装置では、太陽光を効率良く電気エネルギーに変換できる高性能で安価な太陽電池(ソーラーパネル)が必要である。しかしながら太陽電池の元となる半導体基板の製造コスト、および半導体基板を組み込んだモジュールの製造コストは割高である。さらに太陽光発電装置では、高効率発電を可能にするために太陽追跡装置が用いられる場合が多いが、この太陽追跡装置は割高であり、発電コストを押し上げる要因となってしまっている。
このため太陽光発電は、水力発電や火力発電などの他の発電方式と比べ、コスト高となっている。
発電コスト削減のためには、太陽電池の元となる半導体基板およびこれを組み込んだモジュールの製造コスト削減と、変換効率の向上が有効であることは無論であるが、他に安価な集光システムを開発し、少ない半導体基板で大量の発電を可能とし発電コストを大幅に削減する方策も有力である。
このような方式は「集光式」と呼ばれ、世界各国で精力的に高効率な集光システムの開発が進められている。半導体基板に数百倍に集光した大量の光エネルギーを照射すると変換効率が高くなり、大量の電力を得ることが可能となるからである。
但し、一般的に半導体基板は基板温度が上がると変換効率が劣化してしまうので、高密度の光照射下においても基板温度を効果的に冷却して変換効率の劣化を抑止する手段が求められる。
一方、太陽光を反射鏡で集光して効率的に発電するいわゆる「集光式太陽熱発電装置」が様々に開発されている。高いタワーの上に集熱部を設け、この集熱部に向かって多数の反射鏡で太陽光を集光して高熱を得るタワー式、雨樋型(トラフ型)の反射鏡で集光し、反射鏡による焦点位置に配置された集熱管中の熱媒体を加熱するトラフ式、ディッシュ型反射鏡の焦点位置にスターリングエンジンの集熱部を配置し、エンジンのピストンを駆動させて発電するディッシュ式など、様々な方式が知られている。
タワー式については、日周運動を繰り返す太陽を正確に追跡しなければならず、多数の反射鏡を配置する必要があるにも関わらず、太陽の位置との相対関係で利用効率が極端に低くなってしまう時間帯が発生してしまい、全体としての効率は高くならない致命的欠陥がある。
トラフ式については、最も効率を高くできると期待され、実用化に向けた大規模発電所の設置も進んでいるが、反射鏡として厚さ数ミリメートルの高光透過性ガラス板を所定の曲面に曲げ加工し、高光透過性ガラス板の裏面に太陽光反射膜を成膜した反射鏡を大型架台に取り付けて使用することになるので高価で重量が大きく、しかも高光透過性ガラス板は破損し易いため、これを用いた反射鏡は製造コストが高く、さらには設置に関しても装置全体を頑丈に製造する必要上、土台の制作、架台の制作にそれぞれ多額の経費が発生している。
しかも設置後、運転を開始しても反射鏡が風雨、結露などによって容易に汚れ、多数のシミなどが発生したり、埃が付着したりして反射特性が劣化するので間断なく洗浄作業を行う必要があり、これらの理由により発電コストを押し上げてしまっている。
ディッシュ式については、大型のスターリングエンジンの長期間の安定使用に問題が残されており、さらには反射鏡の汚れを洗浄する必要性はトラフ式と同様の問題に直面しており、本格的な普及には至っていないのが現状である。
このような集光式太陽熱発電装置と同様に、反射鏡の集光位置に太陽電池を配置し、集光した太陽光を太陽電池に照射して発電する「集光式太陽光発電装置」については高価な半導体基板の使用量を節約することで発電コストを低減できる可能性があり、様々な方式について検討がなされ、一部は実用化されている。
しかしながら、この場合にもいわゆる集光式太陽熱発電装置と同様、反射鏡の製造コスト、設置コスト、さらには運転開始後の洗浄コストの問題に直面し、安価な発電システムとして本格的な普及には至っていない。
太陽光を安価に効率良く集光するには、安価で効率の良い反射鏡を開発することが最も肝要である。現在、もっぱら使用されているガラス材を用いた反射鏡を軽量化するためにガラス板の厚さを薄くすると、製造、移動、設置、及び運転中においてガラス材が破損する可能性が高まり、運用コストの増大を招くため、軽量化にも限界がある。
反射鏡の素材としてガラス材の他に硬質プラスチックなども検討され、一部では使用されているが長期間の安定使用に不安を抱えている。
他方、ガラス材の替わりに金属板を用いた反射鏡を用いることも検討されている。この場合には金属板なので軽量で変形に強く、架台を支える土台も簡素化可能で架台も安価な簡易装置で十分であり、強風に対しても破損の恐れが大幅に低減され、装置全体の製造コストおよび運転コストを大幅に低減可能である。
しかしながら、金属板を用いた反射鏡の場合にはガラス材を用いた反射鏡と異なり、光を通過しないので凹面鏡かつ表面鏡にせざるを得ず、この場合には野外での使用に伴って凹面鏡の表面に埃などが付着して反射特性が低下してしまうため、洗浄が必要となる。
しかしながら金属製の表面鏡にこのような洗浄作業を行うと、凹面鏡の表面の反射特性が大幅に低下してしまうことが知られており、安価で機械的強度に優れた金属製反射鏡を屋外で長期間安定的に使用することができなかった。
本発明はこのような現状に鑑み、製造コスト,メンテナンスコストを低く抑えることができるとともに、高光電変換効率,高発電効率を長時間にわたって維持することができ、総コストを抑制することのできる集光式トラフ型太陽光発電装置を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題および目的を達成するために発明されたものであって、
本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置は、
太陽光を使用して発電するための集光式トラフ型太陽光発電装置であって、
前記集光式トラフ型太陽光発電装置は、
前記太陽光を集光するための断面放物線形状のトラフ型反射鏡と、
前記トラフ型反射鏡による前記太陽光の焦点位置に設置され、集光された前記太陽光を直接的に電力に変換する太陽電池と、
前記太陽電池を冷却する冷却手段と、
前記トラフ型反射鏡の解放面側を覆う透明フィルムと、
を少なくとも備えることを特徴とする。
このように構成すれば、トラフ型反射鏡や太陽電池の外気による汚染が避けられ、長期間の安定した使用を実現することができる。
なお透明フィルムは外気によって汚れ、次第に透過率が劣化するので、ある程度の劣化が見られたら新品に交換して常に高い透過率を維持することが好ましい。
この汚れた透明フィルムを新品に交換する作業は、透明フィルムを劣化が生じたその都度、交換しても良いし、予め長い透明フィルムを巻いた物をトラフ型反射鏡の一方側の側方に配置しておき、汚れたら他方側の側方から順次巻き取って新品の透明フィルムで覆うようにしてもよい。
この場合、透明フィルムの交換作業はモーターなどで自動的に行っても良いし、手動で行っても良い。またトラフ型反射鏡を覆うに足り得る長さの透明フィルムを用意し、一回毎に交換して使用しても良い。汚れた透明フィルムを交換することによって、集光効率の低下を防ぎ、常に高い効率で発電することができる。透明フィルムの交換作業に要する経費は僅かなので、全体として発電コストの削減を図ることができる。
透明フィルムの材質としては、アクリル樹脂製で厚み50〜100μm程度のものを用いることが好ましい。このような透明フィルムは、光透過率が高く、価格も安価なので発電コストにほとんど影響しないものである。
このように、本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置によれば、製造コスト,メンテナンスコストを低く抑えることができるとともに、高光電変換効率,高発電効率を長時間にわたって維持することができる。
また、本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置は、
前記太陽電池の短辺幅が、
前記トラフ型反射鏡の解放面側の径の1〜10%の範囲内であることを特徴とする。
このように構成すれば、製造コスト,メンテナンスコストを低く抑えることができるとともに、高光電変換効率,高発電効率を長時間にわたって維持することができる。
なお、太陽電池の短辺幅のサイズがあまりに大きいサイズだと太陽電池の価格が高くコスト高となる。一方、あまりに小さいサイズだと太陽電池の価格は低減できるがトラフ型反射鏡からの反射光を利用できない割合が大きくなってしまうマイナスが発生する。したがって上記の範囲内とすることが望ましい。
また、本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置は、
前記太陽電池が、
前記トラフ型反射鏡の断面において、前記解放面側の一端部から中心部までの位置の半分の位置からの、前記太陽光の反射光に直交する角度に設置されていることを特徴とする。
トラフ型反射鏡からの反射光は効率良く太陽電池に照射される必要がある。この場合、最も好都合には太陽光は太陽電池に対して直角に照射されることである。
しかしながらトラフ型反射鏡の場合、トラフ型反射鏡の断面は放物面を形成しており、無限遠方から到達する太陽光がトラフ型反射鏡によって反射される角度はトラフ型反射鏡の部位によって変化しており、一定では無い。
一般的な太陽電池の形状は平板状であり、理想的な太陽電池の形状としては反射光の角度分布に合致させて全ての反射光がそれぞれ直角方向から照射されるように太陽電池を作成することである。このような形状に製造することは不可能ではないものの、安価なコストで製造するには無理があり現実的でない。
さらにはトラフ型反射鏡ではトラフ型反射鏡の中心位置の焦点位置に太陽電池が配置されるので、この太陽電池の部分は反射鏡には影としか映らない。
一般的な太陽電池において、理想的には太陽電池の全域に均等な太陽光が照射されることが望ましいので、このような影の部分が太陽電池に影響しない構成とするため、この影の部分を避けて太陽電池を配置する工夫が必要である。
このため、一般的な平板状の太陽電池を、トラフ型反射鏡の断面半分ずつからの反射光ができるだけ均等に照射されるように配置することが好ましい。
太陽電池の設置角度について最も効率良く発電できる方位は、トラフ型反射鏡の断面において解放面側の端部から中心までの位置の半分の位置からの反射光に対して直交させることである。
また、本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置は、
前記冷却手段が、
送液管と、前記送液管内に冷却水を流す送液手段と、から構成され、
前記送液管の外側面上に前記太陽電池が取付けられることを特徴とする。
太陽電池は裏面が水冷されていることが望ましいが、冷却水を通した送液管に貼りつけて使用することも可能である。
冷却に使用された冷却水は、太陽電池の熱を奪うことにより温水となる。太陽電池の発電効率は太陽電池の温度が上昇すると次第に劣化することが知られており、シリコンの場合も同様である。
太陽電池の半導体基板の温度は、低温であればあるほど変換効率が高くなるので、できるだけ冷却効果を高めることは発電効率を高める効果がある。それでも必要以上に大量の冷却水を使用すると、その経費が全体の発電コストを上昇させる。
河川や湖水などから大量の冷却水を利用可能であれば好都合であるが、それが困難な場合には自動車などで使用されているラジエータなどを使って温水の冷却を行い、発電効率の劣化を抑止することが好ましい。
この場合には、本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置の近くに大型のタンク(容器)を置き、内部に貯めた水を50℃近くになるまで冷却水として循環使用し、それ以上の温度になったところでラジエータを作動させれば良い。
温水は炊事、風呂、床暖房などに使用可能であり、全体としては極めて高効率に太陽エネルギーの利用が可能となる。さらには農用ハウス近くに設置したタンク内の水を同様に冷却水として循環使用して50℃程度まで加温し、農用ハウスの加温に使用すれば、それまで大量に使用していた加温用の燃料の消費量を劇的に削減することができる。
本発明によれば、安価で高効率なトラフ型反射鏡を用いて集光を行い、高価な太陽電池を効率的に利用することによって大量の電気エネルギーを得ることが可能となり、発電コストの大幅な削減を実現することができる。
またトラフ型反射鏡の全体を透明フィルムで覆う構成としたことで屋外の使用でも長期間の安定的使用が可能となり、メンテナンスコストの削減も実現し、総合的な発電コストの大幅削減を達成することができる。
さらには太陽電池の冷却に使用する冷却水が加温されるので、大量の温水が得られ、これを有効利用することで極めて高効率に太陽エネルギーを利用することができる。
図1は、透明フィルムを有する本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置の概略図である。 図2は、本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置に用いられるトラフ型反射鏡の構造を説明するための概略図である。 図3は、本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置において、透明フィルムを配設する前の状態を説明するための概略図である。 図4は、本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置の要部断面図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置は、トラフ型(雨樋型)反射鏡を用いて太陽光を効率良く集光し、このトラフ型反射鏡の焦点位置に設置された太陽電池で効率良く発電を行うものである。
本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置10は、図1に示したように、太陽光を所定の集光位置に集光するための断面放物線形状のトラフ型反射鏡12と、このトラフ型反射鏡12による太陽光の焦点位置に設置され、集光された太陽光を直接的に電力に変換する太陽電池14と、太陽電池14の裏面に設けられ太陽電池14を冷却する冷却手段16と、トラフ型反射鏡12の解放面12a側(凹面側)を覆う透明フィルム18と、を備えている。
本実施形態においては、トラフ型反射鏡12を支持するための基台20を備えている。
また、透明フィルム18は、トラフ型反射鏡12の一方の側方に設置された透明フィルム巻装体22と、トラフ型反射鏡12の他方の側方に設置された透明フィルム巻き取り装置24とを備えており、これにより透明フィルム18が汚れた際には直ちに透明フィルム巻装体22から新しい透明フィルム18を巻き出して用いることができるようになっている。
トラフ型反射鏡12は、図2,3に示したように、放物曲線状に加工された2個の架台30を所定間隔で設置し、架台30間に支持棒32を複数取り付けてトラフ型反射鏡台34としている。トラフ型反射鏡台34の解放面34a側には、薄い金属板40が貼付けられており、この金属板40がトラフ型反射鏡12として機能するものである。
またトラフ型反射鏡12は、図3に示したように、後述するようにトラフ型反射鏡12の解放面12a側を透明フィルム18によって覆う際に、透明フィルム18を撓み無く貼るための透明フィルム支持体36を備えていることが好ましい。
透明フィルム支持体36間の間隔は任意で良いが、間隔を狭くしすぎると太陽光の遮蔽効果が増大して集光効率が悪化し、間隔を広くしすぎると透明フィルム18に撓みが生じ、風によって煽られる可能性がある。なお、透明フィルム支持体36は、トラフ型反射鏡12の解放面12a側の中心部を高くする、すなわちアーチ状とすることによって、風の影響を小さくすることができる。
架台30は、トラフ型反射鏡台34の少なくとも両端に設置されていれば良く、トラフ型反射鏡台34の大きさに応じて、3個以上の架台30を備えていても構わない。また、架台30の材料は、所定の強度が確保されていれば特に限定されるものではなく、木製であっても良いし、金属製であっても構わない。
また、金属板40の材料としては、太陽光を効率良く反射できる金属であれば、特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム、ステンレスなどの金属や、これらの金属を含む合金などを用いることができる。なお、製造コストを削減するうえでは、アルミニウムを用いることが好ましい。
さらに金属板40の表面(太陽光の反射面)は、高反射性能を発現できるように、例えば、化学研磨や電解研磨などの表面処理を施すことが好ましい。
また架台30の間隔は、特に限定されず任意の間隔で良く、支持棒32の本数や大きさ、支持棒32の間隔も特に限定されるものではない。
本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置10を使用する際には、図1に示したように透明フィルム巻装体22から透明フィルム18を引き出し、トラフ型反射鏡12の解放面12a側を覆うように被せた状態で、透明フィルム18の端部を透明フィルム巻き取り装置24に取り付ける。
なお、透明フィルム18は上記の実施形態のように透明フィルム巻装体22および透明フィルム巻き取り装置24を備える形態に限定されるものではなく、所定の大きさに加工したものを用意し、汚れたらその都度交換するようにしても良いものである。
このような透明フィルム18の材質としては、透光性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、アクリルフィルム、アイオノマー(IO)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)フィルム、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム、ポリプロピレンフィルム(PP)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)フィルムなどを用いることができる。
本実施形態では、透明フィルム巻装体22から透明フィルム18を引き出せるように構成し、透明フィルム18が汚れたり破損した場合に、透明フィルム巻き取り装置24で透明フィルム18を所定量巻き取り、トラフ型反射鏡12の解放面12a側を綺麗な状態に維持し、高光電変換効率、高発電効率を長時間にわたって維持できるようにしている。
また、図1に示した集光式トラフ型太陽光発電装置10において、トラフ型反射鏡12による太陽光の集光位置に設置された太陽電池14は、結晶シリコンやアモルファスシリコン、InGaAs(インジウムガリウムヒ化物)やGaAs(ヒ化ガリウム)などの無機化合物、有機色素や導電性ポリマーなどの有機化合物などの材料からなるセルを用いて成るものを用いることが好ましい。
なお太陽電池14の外形形状については特に限定されるものではなく、例えば四角形状のものを用いることができる。
一方、太陽電池14の裏面を冷却する冷却手段16は、送液管16aと、冷却水を流すための送液手段(図示せず)と、から構成されており、図4に示したように、トラフ型反射鏡12の延設方向に合わせて送液管16aが設けられている。
送液管16aは、放熱性を鑑みると金属製配管、具体的にはステンレス管、鉄管などが好適であるが、プラスチック管であっても良いものである。
また冷却水は、流動性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば不凍液,真水,雨水などが用いられる。後述するようにこの冷却水を暖められた後、別の用途に用いる場合には真水が好ましい。また山間部などであれば、湖などから水を汲み上げて使用しても良いものである。
太陽電池14は、送液管16aの外表面に直接貼り付けられていても良いが、これに限定されず、例えば両部材の間に高熱伝導性素材を介在させることにより、太陽電池14を効率的に冷却するようにしても良いものである。高熱伝導性素材としては公知のものを用いれば良く、例えばカーボンを用いることが好ましい。
なお、送液管16aの外表面に貼着される太陽電池14の短辺幅tは、トラフ型反射鏡12の解放面12a側の直径dの1〜10%の範囲内のサイズであることが好ましく、より好ましくは3〜5%の範囲内のサイズである。
太陽電池14の短辺幅tのサイズがあまりに大きいと、太陽電池14の価格が高くコスト高となる。一方、あまりに小さいと太陽電池14の価格は低減できるがトラフ型反射鏡12からの反射光を利用できない割合が大きくなってしまう。したがって、上記の範囲内に設定することが好ましい。
また太陽電池14の設置について、最も効率良く発電できる方位は、トラフ型反射鏡12の断面において、解放面12a側の端部位置Aから中心位置Bまでの半分の位置Cからの反射光に対して太陽電池14が直交するように設置することである。
このように設置することにより、トラフ型反射鏡12による反射光を効率良く太陽電池14に照射させることができる。
本発明の集光式トラフ型太陽光発電装置10では、太陽電池14の冷却に付随して冷却水が温められて大量の温水が得られるので、これを再利用する場合には、例えば自動車のラジエータを用いて冷却し再び冷却水として使用することができる。
また、暖められた大量の温水を別の用途、例えば炊事、風呂、床暖房などの一般家庭用として利用する他、大量の暖房用燃料を使用している農用ハウスの暖房に利用するようにしても良いものである。この場合には総合的に極めて高効率であり、総コストを抑制することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、例えばトラフ型反射鏡の向きを太陽の位置に合わせて追跡する太陽追跡装置を別途設けても良く、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能なものである。
10・・・集光式トラフ型太陽光発電装置
12・・・トラフ型反射鏡
12a・・解放面
14・・・太陽電池
16・・・冷却手段
16a・・送液管
18・・・透明フィルム
20・・・基台
22・・・透明フィルム巻装体
24・・・透明フィルム巻き取り装置
30・・・架台
32・・・支持棒
34・・・トラフ型反射鏡台
34a・・解放面
36・・・透明フィルム支持体
40・・・金属板
A・・・端部位置
B・・・中心位置
C・・・半分の位置
d・・・直径
t・・・短辺幅

Claims (4)

  1. 太陽光を使用して発電するための集光式トラフ型太陽光発電装置であって、
    前記集光式トラフ型太陽光発電装置は、
    前記太陽光を集光するための断面放物線形状のトラフ型反射鏡と、
    前記トラフ型反射鏡による前記太陽光の焦点位置に設置され、集光された前記太陽光を直接的に電力に変換する太陽電池と、
    前記太陽電池を冷却する冷却手段と、
    前記トラフ型反射鏡の解放面側を覆う透明フィルムと、
    を少なくとも備えることを特徴とする集光式トラフ型太陽光発電装置。
  2. 前記太陽電池の短辺幅が、
    前記トラフ型反射鏡の解放面側の径の1〜10%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の集光式トラフ型太陽光発電装置。
  3. 前記太陽電池が、
    前記トラフ型反射鏡の断面において、前記解放面側の一端部から中心部までの位置の半分の位置からの、前記太陽光の反射光に直交する角度に設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の集光式トラフ型太陽光発電装置。
  4. 前記冷却手段が、
    送液管と、前記送液管内に冷却水を流す送液手段と、から構成され、
    前記送液管の外側面上に前記太陽電池が取付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の集光式トラフ型太陽光発電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107887464A (zh) * 2017-11-10 2018-04-06 扬州鑫晶光伏科技有限公司 一种聚光型太阳能光伏电池玻璃面板及其制造方法
JP2020519216A (ja) * 2016-12-02 2020-06-25 ボリーメディア ホールディングス カンパニー リミテッドBolymedia Holdings Co. Ltd. 太陽光発電ステーション

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