JP2016114879A - ウィンドウフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】ゆず肌の発生が低減され、粘着剤層の白濁が防止できて、かつ、優れた紫外線吸収性能を有するウィンドウフィルムを提供する。
【解決手段】基材と、基材上に設けられた粘着剤層とを有するウィンドウフィルムであって、粘着剤層は、アクリル系共重合体及びトリアジン系紫外線吸収剤を含有し、アクリル系共重合体は、メチルアクリレートモノマー単位を、該アクリル系共重合体の固形分を基準として1〜20質量%含有し、粘着剤層は、トリアジン系紫外線吸収剤を、アクリル系共重合体100質量部に対して、10〜20質量部含有し、JIS K7374:2007に準拠した写像性測定装置を使用し、ウィンドウフィルムの粘着剤層を光源に向けた状態で試料台に設置し、試料台角度45度、透過モード、くし幅0.125mmにて測定した写像性が80〜100%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ウィンドウフィルムに関する。
ウィンドウフィルムとは、自動車、建築物等の窓ガラスに、太陽光中の紫外線カット、飛翔昆虫誘引阻止、プライバシーの保護、防犯、ガラスの飛散防止、装飾等を目的として貼付される粘着フィルムであり、広く利用されている。
ところで、ガラスに貼られた状態のウィンドウフィルムを通して見た像がクリアにならず、ゆず肌状(まだら状)に見える場合がある。この現象は、ウィンドウフィルムの粘着剤層の表面に凹凸が発生することに起因する。ゆず肌が発生するウィンドウフィルムは、外観が不良であるとして、市場における製品の訴求力の低下につながる場合がある。
ウィンドウフィルムの粘着剤層の表面に凹凸が発生する原因の1つとして、粘着剤層に対するセパレート材の剥離力が高すぎることが考えられている。ゆず肌の発生を防止するウィンドウフィルムとして、例えば、特許文献1には、粘着層に対するセパレート材の剥離力が1.0〜10.0gf/25mmであることを特徴とする粘着フィルムが提案されている。
特開平11−80684号公報
発明者らは、ウィンドウフィルムの製造工程のうち、ウィンドウフィルムをロール状に巻いた状態で保管する工程において、ロール状に巻かれたウィンドウフィルムのロールの芯部にかかる圧力によって、ウィンドウフィルムの粘着剤層が変形し、ゆず肌が発生することを見出した。
また、発明者らは、従来のウィンドウフィルムには、ゆず肌の発生が低減されたものと、ゆず肌が発生しやすいものが存在し、ゆず肌の発生が低減されたウィンドウフィルムは、粘着剤層のアクリル系共重合体中のメチルアクリレートモノマー単位の含有量が不足する傾向にあることを見出した。
優れた紫外線吸カット・飛翔昆虫誘引阻止のためには、粘着剤層に、300〜400nm程度の波長の紫外線を効果的に遮ることのできるトリアジン系の紫外線吸収剤を使用することが考えられる。
更に、発明者らは、このゆず肌の発生が低減されるウィンドウフィルムにおいて、優れた紫外線吸カット性能・飛翔昆虫誘引阻止性能を付与する目的で粘着剤層にトリアジン系の紫外線吸収剤を含有させることを試みたところ、粘着剤層に白濁が生じやすいものと、生じないものが存在することを見出した。
そこで、本発明は、ゆず肌の発生が低減され、粘着剤層の白濁が防止できて、かつ、粘着剤層において紫外線吸収性能が付与されたウィンドウフィルムを提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
(1)基材と、前記基材上に設けられた粘着剤層とを有するウィンドウフィルムであって、
前記粘着剤層は、アクリル系共重合体及びトリアジン系紫外線吸収剤を含有し、
前記アクリル系共重合体は、メチルアクリレートモノマー単位を、該アクリル系共重合体の固形分を基準として1〜20質量%含有し、
前記粘着剤層は、前記トリアジン系紫外線吸収剤を、前記アクリル系共重合体100質量部に対して、10〜20質量部含有し、
JIS K7374:2007に準拠した写像性測定装置を使用し、ウィンドウフィルムの粘着剤層を光源に向けた状態で試料台に設置し、試料台角度45度、透過モード、くし幅0.125mmにて測定した写像性が80〜100%であるウィンドウフィルム。
(2)前記トリアジン系紫外線吸収剤が下記一般式(A−1)で表される、(1)に記載のウィンドウフィルム。
Figure 2016114879
12、R22及びR32は、独立に、水酸基、アルキル基、アルキルオキシ基又はアルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基であって、R12、R22及びR32のうち少なくとも一つは水酸基である。
13、R23及びR33は、独立に、水素原子又はアルキル基であって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であってもよく、水素原子又はメチル基であってもよく、水素原子であってもよい。
14、R24及びR34は、独立に、水酸基、アルキルオキシ基、アルキル基、ヒドロキシアルキルオキシ基、アルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基である。
(3)前記粘着剤層はアクリル系共重合体を主成分として含有し、前記アクリル系共重合体は、架橋性の官能基を有しない炭素数4〜5の重合性モノマー単位を、アクリル系共重合体の固形分を基準として10〜70質量%含有し、
前記粘着剤層の70℃における貯蔵弾性率が16〜80kPaである、(1)又は(2)に記載のウィンドウフィルム。
(4)幅25mmに切断したウィンドウフィルムを、2kgローラーを使用して圧着回数一往復でフロートガラス板に圧着し、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間放置後に、剥離速度300mm/分、剥離角度180°で測定した粘着力が10〜15N/25mmである、(1)〜(3)のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
(5)前記アクリル系共重合体の重量平均分子量が、500,000〜900,000である、(1)〜(4)のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
本発明によれば、ゆず肌の発生が低減され、粘着剤層の白濁が防止できて、かつ、優れた紫外線吸収性能を有するウィンドウフィルムを提供することができる。
1実施形態において、本発明は、基材と、前記基材上に設けられた粘着剤層とを有するウィンドウフィルムであって、前記粘着剤層は、アクリル系共重合体及びトリアジン系紫外線吸収剤を含有し、前記アクリル系共重合体は、メチルアクリレートモノマー単位を、該アクリル系共重合体の固形分を基準として1〜20質量%含有し、前記粘着剤層は、前記トリアジン系紫外線吸収剤を、前記アクリル系共重合体100質量部に対して、10〜20質量部含有する。
ゆず肌の発生を防ぐためには、粘着剤層に用いるアクリル系共重合体において、比較的極性の高いメチルアクリレートモノマー単位を多く含むことが必要である。ところが、アクリル系共重合体中にメチルアクリレートモノマー単位が過剰に含まれると、粘着剤層に用いるトリアジン系紫外線吸収剤の立体的障害から白濁する傾向にある。粘着剤層に紫外線吸収性能が付与された本発明のウィンドウフィルムにおいて、アクリル系共重合体が、メチルアクリレートモノマー単位を、該アクリル系共重合体の固形分を基準として1〜20質量%含有し、粘着剤層が、前記トリアジン系紫外線吸収剤を、前記アクリル系共重合体100質量部に対して、10〜20質量部含有することによって、ゆず肌の発生が低減され、かつ粘着剤層の白濁を防止することができる。
(ウィンドウフィルム)
本実施形態のウィンドウフィルムは、基材と、基材上に設けられた粘着剤層とを有する。基材の材質には特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリブテン−1等のポリオレフィン系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリエーテルサルフォン系樹脂;ポリエチレンサルファイド系樹脂;スチレン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;セルロースアセテート等のセルロース系樹脂等からなるフィルム又はこれらの積層フィルムが挙げられる。
基材の厚さには特に制限はなく、使用目的に応じて適宜選定すればよいが、例えば5〜200μmであり、例えば10〜100μmである。基材は、透明であってもよく、着色されていてもよく、例えば、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、コバルト、クロム、スズ、インジウム等の金属が蒸着されていてもよい。
基材は、基材上に設けられる層との密着性を向上させる目的で、片面又は両面に、酸化法や凹凸化法等により、表面処理が施されていてもよい。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理等が挙げられる。また、凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。
ウィンドウフィルムの粘着剤層の上には、粘着剤層の保護等を目的として、剥離シートが設けられていてもよい。剥離シートとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等の各種プラスチックフィルムに、シリコーン樹脂等の剥離剤を塗付したもの等が挙げられる。剥離シートの厚さには特に制限はないが、例えば20〜150μm程度である。ウィンドウフィルムを使用する場合は、剥離シートを剥がし、粘着剤層が対象物に接するようにして貼付すればよい。ウィンドウフィルムの粘着剤層の構成については後述する。
基材は、粘着剤層と反対側の面に、ハードコート層が設けられているものであってもよい。
ハードコート層は、基材の粘着剤層と反対側の面に、ハードコート剤を塗布することにより得られる。ハードコート剤としては、紫外線(UV)および電子線硬化型塗料、シリコーン系ハードコート剤、フォスファゼン樹脂系ハードコート剤などを用いることができる。上記のハードコート剤の中でも、材料コストや、ハードコート層を形成する工程上の平易さ、組成の自由度などの点から、UV硬化型塗料を用いることができる。UV硬化型塗料としては、ビニル重合型、ポリチオール・ポリエン型、エポキシ型、アミノ・アルキド型のものなどを用いることができる。
(写像性)
ウィンドウフィルムの写像性の測定には、JIS K7374:2007に準拠した写像性測定装置を使用することができる。具体的な写像性測定装置としては、例えば、「ICM―1T」(商品名、スガ試験機株式会社製)が挙げられる。
写像性の測定は、製造からある程度の時間が経過したウィンドウフィルムを試料として行うことができる。例えば、店頭で販売されているウィンドウフィルムを試料として写像性を測定してもよい。
あるいは、ウィンドウフィルムの製造後できるだけ短期間で写像性を測定する場合には、次のような処理を行ったウィンドウフィルムを試料としてもよい。
まず、樹脂フィルム基材の片面に粘着剤層を形成し、ウィンドウフィルムを作製する。粘着剤層を形成する方法としては、例えば、樹脂フィルム等の基材の片面に粘着剤組成物を公知の方法で直接塗布し、加熱乾燥等により溶媒を除去して粘着剤層を形成する方法が挙げられる。あるいは、剥離シート上に粘着剤組成物を公知の方法で塗布し、溶媒を除去して粘着剤層を形成した後、これを樹脂フィルム等の基材の片面に貼着し、該粘着剤層を転写する方法等が挙げられる。溶媒除去後の粘着剤層の厚さは、例えば5〜100μmであり、例えば10〜60μmである。
続いて、得られたウィンドウフィルムを、ゆず肌がより発生しやすい環境下に置く。具体的には、ウィンドウフィルムを適切な面積(例えば15×7cm)に切断し、ウィンドウフィルムの作製後3時間以内に、30枚積層させて2枚のフロートガラス板の間に挟む。これに196mN/cmの荷重を加えて70℃環境下に1週間静置させる。この操作は、ウィンドウフィルムの製造工程のうち、ウィンドウフィルムをロール状に巻いた状態で保管する工程を再現するものである。
続いて、23℃、50%相対湿度環境下1日以上放置し、調温調湿させる。その後、フロートガラス板からウィンドウフィルムを取出し、写像性を測定する試料とする。
写像性の測定は、次のようにして行う。まず、ウィンドウフィルムの粘着剤層上に剥離シートが存在する場合にはこれを剥がす。続いて、ウィンドウフィルムの粘着剤層を光源に向けた状態で写像性測定装置の試料台に設置し、試料台角度45度、透過モード、くし幅0.125mmにて写像性を測定する。具体的には、試料の透過光の光線軸に直交する光学くしを移動させて、光線軸上にくしの透過部分が存在する時の光量(M)と、くしの遮光部分が存在する時の光量(m)を求め、両者の差(M−m)と和(M+m)との比率を以下の式(1)により計算し、写像性を算出する。
写像性(%)=(M−m)/(M+m)×100 …(1)
写像性の値が100%に近いほど、ウィンドウフィルムを通して見た像に歪みがなく、クリアである。すなわち、写像性の値が100%に近いほど、ゆず肌の発生が低減されているといえる。本実施形態のウィンドウフィルムは、写像性が80〜100%である。写像性は、例えば80〜90%であってもよく、85〜90%であってもよい。
(粘着力)
粘着剤層の粘着力の測定は、製造からある程度の時間が経過したウィンドウフィルムに対して行うことができる。例えば、店頭で販売されているウィンドウフィルムを試料として粘着力を測定してもよい。あるいは、例えば、製造から14日後のウィンドウフィルムを試料としてもよい。
粘着剤層の粘着力の測定は次のようにして行う。まず、試料のウィンドウフィルムを、幅25mm、長さ250mmに切断し、2kgのローラーを使用して圧着回数一往復でフロートガラス板に圧着し、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間放置し、調温調湿させる。続いて、引張試験機を用い、剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件で粘着力を測定する。
本実施形態のウィンドウフィルムは、上記の条件で測定した粘着力が10〜15N/25mmであってもよい。粘着力は、例えば12〜15N/25mmであってもよく、例えば13〜15N/25mmであってもよい。この程度の粘着力があれば、ウィンドウフィルムとして実用上十分である。
(粘着剤層の特性)
1実施形態において、上記のウィンドウフィルムの粘着剤層は、アクリル系共重合体を主成分として含有してもよく、当該アクリル系共重合体は、架橋性の官能基を有しない炭素数4〜5の重合性モノマー単位を、アクリル系共重合体の固形分を基準として10〜70質量%含有し、上記粘着剤層の70℃における貯蔵弾性率が16〜80kPaであってもよい。また、上記アクリル系共重合体は、重量平均分子量が500,000〜900,000であってもよい。このようなウィンドウフィルムは、ゆず肌の発生が低減され、粘着剤層の白濁が防止できて、十分な粘着力を有している。
(粘着剤層及び粘着剤組成物)
本実施形態のウィンドウフィルムの粘着剤層は、アクリル系共重合体を主成分として含有してもよい。粘着剤層がアクリル系共重合体を主成分とするとは、粘着剤層が、アクリル系共重合体を、例えば80質量%以上、又は90質量%以上含むことを意味する。粘着剤層は、粘着剤組成物を基材上に塗布し、加熱等により溶媒を除去することにより形成する。粘着剤組成物は、アクリル系共重合体の他に、架橋剤、紫外線吸収剤、溶媒、その他の成分を含有していてもよい。
(アクリル系共重合体)
上記のアクリル系共重合体は、メチルアクリレートモノマー単位を、該アクリル系共重合体の固形分を基準として1〜20質量%含有しており、5〜20質量%含有してもよく、10〜20質量%含有してもよい。下限値以上であることにより、好適な粘着力を付与することができ、ゆず肌の発生を防ぐことができる。ところが、アクリル系共重合体中にメチルアクリレートモノマー単位が過剰に含まれると、粘着剤層に用いるトリアジン系紫外線吸収剤の立体的障害から白濁する傾向にあり、上記上限値以下であることにより、粘着剤層の白濁を防ぐことができる。また、アクリル系共重合体は、架橋性の官能基を有しない炭素数4〜5の重合性モノマー単位、炭素数が4〜5以外であり架橋性の官能基を有しない重合性モノマー単位、又は架橋性の官能基を有する重合性モノマー単位を含んでいてもよく、含有する重合性モノマー単位のうち少なくとも1種が(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー単位である共重合体を意味する。ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。また、「(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー単位」とは、上記のアクリル系共重合体を構成する、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーに由来する繰り返し単位を意味する。同様に、「重合性モノマー単位」とは、上記のアクリル系共重合体を構成する、重合性モノマーに由来する繰り返し単位を意味する。炭素数が4〜5以外であり架橋性の官能基を有しない重合性モノマー単位の炭素数は、例えば6〜14程度であってよい。
炭素数が4〜5以外であり架橋性の官能基を有しない重合性モノマーとしては、例えば、エチルメタクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのモノマーは、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
架橋性の官能基を有する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等のカルボキシル基含有単量体又はその無水物(無水マレイン酸等);2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ビニルアルコール、アリルアルコール等のヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有モノマー;アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のシアノ基含有モノマー;N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール等の複素環含有ビニル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェート等のリン酸基含有モノマー;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド等のイミド基含有モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマー、N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。これらのモノマーは、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
アクリル系共重合体は、架橋性の官能基を有しない炭素数4〜5の重合性モノマー単位を、アクリル系共重合体の固形分を基準として10〜70質量%含有してもよい。これにより、粘着剤層が、高い貯蔵弾性率と粘着力をバランスよく両立しやすくなる。その結果、ゆず肌の発生が低減され、十分な粘着力を有するウィンドウフィルムを得ることが可能になる。架橋性の官能基を有しない炭素数4〜5の重合性モノマー単位の含有量は、アクリル系共重合体の固形分を基準として、例えば10〜60質量%であってもよく、例えば20〜60質量%であってもよい。
架橋性の官能基を有しない炭素数4〜5の重合性モノマー単位としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチルアクリレート、酢酸ビニル等が挙げられる。これらのモノマーは、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
アクリル系共重合体の重量平均分子量は、例えば500,000〜900,000であってもよく、例えば550,000〜850,000であってもよく、例えば600,000〜800,000であってもよい。アクリル系共重合体の重量平均分子量がこの範囲であると、粘着剤層が、高い貯蔵弾性率と粘着力をバランスよく両立しやすくなる。
(紫外線吸収剤)
トリアジン系紫外線吸収剤としては、特許第5525183号、特許第5546706号等に開示された公知の紫外線吸収剤を用いることができ、例えば、下記一般式(A−1)で表される化合物であってもよい。
Figure 2016114879
12、R22及びR32は、独立に、水酸基、アルキル基、アルキルオキシ基又はアルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基であって、R12、R22及びR32のうち少なくとも一つは水酸基である。
13、R23及びR33は、独立に、水素原子又はアルキル基であって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であってもよく、水素原子又はメチル基であってもよく、水素原子であってもよい。
14、R24及びR34は、独立に、水酸基、アルキルオキシ基、アルキル基、ヒドロキシアルキルオキシ基、アルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基である。
例えば、BASF社から市販されている、チヌビン400、チヌビン405、チヌビン460、チヌビン477、及びチヌビン479(いずれも商品名)等を例示できる。具体的には、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンなどのモノ(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物;2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−プロピルオキシフェニル)−6−(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンなどのビス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物;2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジンなどのトリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物等が挙げられる。
また、飛翔昆虫誘引阻止の目的では、300〜400nm程度の比較的長波長の紫外線を遮るヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(例えば、チヌビン460、チヌビン477(いずれも商品名)等)を使用することができる。
トリアジン系紫外線吸収剤の含有量は、前記アクリル系共重合体100質量部に対して、10〜20質量部であり、12〜19質量部であってもよく、14〜18質量部であってもよい。
紫外線吸収剤として、粘着剤層には、このほか、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤;サリチル酸フェニル、4−tert−ブチル−フェニル−サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤;2−エチル−ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤;ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤等を有していても良い。
(架橋剤)
架橋剤は、上記のアクリル系共重合体に含まれる架橋性の官能基同士を架橋する化合物である。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、キレート系架橋剤等が挙げられる。イソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水素化トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリメチロールプロパン変性TDI等が挙げられる。エポキシ系架橋剤としては、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等が挙げられる。アジリジン系架橋剤としては、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボキシアミノ)ジフェニルメタン、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリアジン、トリス〔1−(2−メチル)アジリジニル〕フォスフインオキシド、ヘキサ〔1−(2−メチル)−アジリジニル〕トリフオスファトリアジン等が挙げられる。キレート系架橋剤としては、アルミニウムキレート、チタンキレート等が挙げられる。
架橋剤は単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。架橋剤の使用量は粘着剤組成物中の固形分100質量部に対して、例えば0.01〜10質量部であり、例えば0.05〜5質量部である。架橋剤量を適宜調整することで、種々の被着体に対し必要な粘着物性を発現させることができる。
(溶媒)
粘着剤組成物の材料を溶解又は分散させる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、イソホロン等のケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒等が挙げられる。
粘着剤組成物の濃度、粘度は、コーティング可能な濃度、粘度であればよく、特に制限されず、状況に応じて適宜調整することができる。
(その他の成分)
その他の成分としては、例えば、有機粉体または無機粉体等の充填剤;芳香族エステル、塩素化パラフィン等の可塑剤;アセチルアセトン等の遅延剤;酸化防止剤;着色剤;帯電防止剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
(貯蔵弾性率)
理論に拘泥するわけではないが、発明者らは、ゆず肌の発生を低減させるためには、ウィンドウフィルムの粘着剤層に、ある程度の硬さがあることが有効であると推察している。より具体的には、粘着剤層の70℃における貯蔵弾性率が16〜80kPaであると、ゆず肌の発生が低減される傾向にある。粘着剤層の70℃における貯蔵弾性率は、例えば20〜80kPaであってもよく、例えば30〜75kPaであってもよい。
貯蔵弾性率は、粘弾性測定装置を用いて、1Hz、70℃の環境下で、ねじりせん断法により測定する。貯蔵弾性率を測定する粘着剤層の試料のサイズは、直径8mm×厚さ3mmである。
(ウィンドウフィルムの製造方法)
本実施形態のウィンドウフィルムは、例えば、次のようにして製造することができる。まず、上述した基材上に、上述した粘着剤組成物を、公知の塗工装置により適宜の厚さに塗布する。塗工装置としては、ロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、ファウンテンダイコーター、スロットダイコーター、リバースコーター等が挙げられる。続いて、80〜150℃程度の温度で加熱することにより、粘着剤組成物中の溶媒を除去し、粘着剤組成物中の各成分の架橋性の官能基を架橋させる。粘着剤層上には、粘着剤層を保護するために剥離シートを貼着してもよい。また、粘着剤層を剥離シート上に作製し、続いて基材上に転写する方法により、ウィンドウフィルムを製造してもよい。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[アクリル系共重合体の製造]
表1に示すアクリル系モノマーを、表1に示す割合(質量%)で混合して重合させ、製造例1〜6のアクリル系共重合体を製造した。各製造例のアクリル系共重合体の重量平均分子量をゲルパーメーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定し、標準ポリスチレン換算値で表示した結果を表1に示す。なお、表1中の略号の意味は次の通りである。
BA:ブチルアクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
EA:エチルアクリレート
MA:メチルアクリレート
AAc:アクリル酸
4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
VAc:酢酸ビニル
Figure 2016114879
[実施例1]
製造例4のアクリル系重合体100質量部に、表2に示す成分を、表2に示す割合で混合し、撹拌して均質な粘着剤組成物を得た。表2において、メチルエチルケトンの配合量は、液体状態での質量部である。また、メチルエチルケトン以外の成分については固形分換算の質量部である。トリアジン系紫外線吸収剤としてはチヌビン477(BASF社製ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤)を用いた。イソシアネート系架橋剤としてはコロネートHL(東ソー社製)を用いた。
シリコーン系剥離剤を塗布したポリエチレンテレフタレートフィルム(剥離シート)の剥離面上に、ナイフコーターを用いて上記の粘着剤組成物をキャストした。続いて、90℃で1分間加熱して溶媒を除去し、厚さ10μmの粘着剤層を形成した。続いて、形成された粘着剤層を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「ルミラーT60」、厚さ50μm、東レ社製)に貼着し、実施例1のウィンドウフィルムを得た。
[実施例2、参考例1〜3、比較例1]
製造例4のアクリル系重合体の代わりに、それぞれ製造例1〜3及び5〜6のアクリル系重合体を用い、表2に示す成分を、表2に示す割合で混合した以外は実施例1と同様にして、それぞれ実施例2、参考例1〜3及び比較例1のウィンドウフィルムを得た。
Figure 2016114879
[白濁性の測定]
実施例1〜2、参考例1〜3及び比較例1で用いた5mlの粘着剤溶液を、ガラス瓶(口内径×胴径×高さ:14.5mm×27mm×55mm、容量20ml)に入れ、これを80℃の恒温器内に24時間保管して粘着剤溶液中の溶媒を揮発させた後、23℃の室温環境下に取り出した。同環境下にて24時間調温したのち、粘着剤の透明性を目視にて評価した。
白濁が認められ粘着剤越しの視認性が得られないものを×、白濁が認められるが粘着剤越しの視認性が僅かに得られるものを△、白濁が認められず透明なものを○と評価した。メチルアクリレートモノマー単位を、アクリル系共重合体の固形分を基準として20質量%以下に減らすことにより、白濁を防止することができた。
[写像性の測定]
実施例1〜2、参考例1〜3及び比較例1のウィンドウフィルムを、15×7cmに切断し、ウィンドウフィルムの作製後3時間以内に、30枚積層させて2枚のフロートガラス板の間に挟んだ。これに196mN/cmの荷重を加えて70℃環境下に1週間静置させた。続いて、23℃、50%相対湿度環境下1日以上放置し、調温調湿させた。その後、フロートガラス板からウィンドウフィルムを取出し、写像性を測定する試料とした。
写像性の測定は、写像性測定装置「ICM―1T」(商品名、スガ試験機株式会社製)を使用して、ウィンドウフィルムの粘着剤層を光源に向けた状態で写像性測定装置の試料台に設置し、試料台角度45度、透過モード、くし幅0.125mmにて写像性を測定した。
結果を表3に示す。実施例1〜2、参考例1〜3のウィンドウフィルムは写像性80%を達成することができた。
[粘着力の測定]
製造から14日後の、実施例1〜2、参考例1〜3及び比較例1のウィンドウフィルムを試料として、粘着力を測定した。まず、各ウィンドウフィルムを幅25mm、長さ250mmに切断した。続いて、各ウィンドウフィルムを2kgローラーを使用して圧着回数一往復でフロートガラス板に圧着した。続いて、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間放置した。続いて、引張試験機(オリエンテック社製、商品名「テンシロン」)を用い、剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件で粘着力を測定した。
結果を表3に示す。実施例1〜2、参考例1〜3のウィンドウフィルムは粘着力10N/25mmを達成することができた。
Figure 2016114879
[貯蔵弾性率の測定]
実施例1〜2、参考例1〜3及び比較例1のウィンドウフィルムの粘着剤層を積層させて、直径8mm×厚さ3mmサイズの試料を得た。これらの試料について、粘弾性測定装置(Anton Paar社製、装置名「MCR300」)を用いて、1Hz、70℃の環境下で、ねじりせん断法により貯蔵弾性率を測定した。
結果を表3に示す。ゆず肌の発生が低減された、実施例1〜2、参考例1〜3のウィンドウフィルムの粘着剤層は、70℃における貯蔵弾性率が16〜80kPaの範囲にあった。
本発明によれば、ゆず肌の発生が低減され、粘着剤層の白濁が防止できて、かつ優れた紫外線吸収性能を有するウィンドウフィルムを提供することができる。また、優れた紫外線吸収性能を有することによって、紫外線による基材フィルムの劣化防止、粘着剤自体の劣化防止、退色防止が期待できるほか、太陽光中の紫外線カット、飛翔昆虫誘引阻止等を目的とするウィンドウフィルムとして利用が期待できる。

Claims (5)

  1. 基材と、前記基材上に設けられた粘着剤層とを有するウィンドウフィルムであって、
    前記粘着剤層は、アクリル系共重合体及びトリアジン系紫外線吸収剤を含有し、
    前記アクリル系共重合体は、メチルアクリレートモノマー単位を、該アクリル系共重合体の固形分を基準として1〜20質量%含有し、
    前記粘着剤層は、前記トリアジン系紫外線吸収剤を、前記アクリル系共重合体100質量部に対して、10〜20質量部含有し、
    JIS K7374:2007に準拠した写像性測定装置を使用し、ウィンドウフィルムの粘着剤層を光源に向けた状態で試料台に設置し、試料台角度45度、透過モード、くし幅0.125mmにて測定した写像性が80〜100%であるウィンドウフィルム。
  2. 前記トリアジン系紫外線吸収剤が下記一般式(A−1)で表される、請求項1に記載のウィンドウフィルム。
    Figure 2016114879
    12、R22及びR32は、独立に、水酸基、アルキル基、アルキルオキシ基又はアルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基であって、R12、R22及びR32のうち少なくとも一つは水酸基である。
    13、R23及びR33は、独立に、水素原子又はアルキル基であって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であってもよく、水素原子又はメチル基であってもよく、水素原子であってもよい。
    14、R24及びR34は、独立に、水酸基、アルキルオキシ基、アルキル基、ヒドロキシアルキルオキシ基、アルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基である。
  3. 前記粘着剤層は前記アクリル系共重合体を主成分として含有し、前記アクリル系共重合体は、架橋性の官能基を有しない炭素数4〜5の重合性モノマー単位を、前記アクリル系共重合体の固形分を基準として10〜70質量%含有し、
    前記粘着剤層の70℃における貯蔵弾性率が16〜80kPaである、請求項1又は2に記載のウィンドウフィルム。
  4. 幅25mmに切断したウィンドウフィルムを、2kgローラーを使用して圧着回数一往復でフロートガラス板に圧着し、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間放置後に、剥離速度300mm/分、剥離角度180°で測定した粘着力が10〜15N/25mmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
  5. 前記アクリル系共重合体の重量平均分子量が、500,000〜900,000である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のウィンドウフィルム。
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