JP2016110275A - 有価媒体処理装置及び処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一時保留部から回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、回収部へのアクセスを抑制する有価媒体処理装置を提供する。【解決手段】有価媒体を処理する有価媒体処理装置は、受け入れた有価媒体を一時的に保留する一時保留部26,46と、一時保留部26,46で一時的に保留されていた有価媒体を収納する回収部と、一時保留部26,46から回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、一時保留部26,46から取り出された有価媒体又は一時保留部26,46と回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管することを促す情報を出力する出力部81と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、有価媒体を処理する有価媒体処理装置と、有価媒体処理装置を用いた処理方法に関する。
従来から、受け入れた有価媒体を一時的に保留し、回収部の一例である回収カセットに収納する有価媒体処理装置が知られている。一例として、特許文献1では、紙幣を一括搬送部に一時的に保留し、当該紙幣を紙幣収納カセットに一括して収納させることが開示されている。また、この特許文献1では、一括搬送部に一時的に保留された硬貨が貨幣収納部の硬貨収納カセットに落下し、この硬貨収納カセット内に収納されることも開示されている。
特許第5430985号
特許文献1で示されるような従来の売上入金機等の有価媒体処理装置においては、一時保留部から回収部へと有価媒体を搬送する際に有価媒体の詰まり等のエラーが発生してしまうと、一定の権限を有する当該施設の管理者がエラーが発生した有価媒体を取り出して、回収部へ押し込む等を行って復旧していた。
しかしながら、このような操作は、例えば回収部の管理権限(例えば警備会社側)と一時保留部の管理権限(例えば設置施設側)とが異なる場合等には、本来は管理権限を有さない者が回収カセットにアクセスするととなり、好ましいものではない。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、一時保留部から回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、回収部へのアクセスを抑制することができる有価媒体処理装置と、有価媒体処理装置を用いた処理方法を提供する。
本発明の第1の態様による有価媒体処理装置は、
有価媒体を処理する有価媒体処理装置であって、
受け入れた有価媒体を一時的に保留する一時保留部と、
前記一時保留部で一時的に保留されていた有価媒体を収納する回収部と、
前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、前記一時保留部から取り出された有価媒体又は前記一時保留部と前記回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管することを促す情報を出力する出力部と、
を備える。
本発明の第1の態様による有価媒体処理装置において、
前記出力部は、前記エラーが発生すると、当該エラーに関する情報を出力してもよい。
本発明の第1の態様による有価媒体処理装置において、
前記エラーに関する情報は、前記一時保留部から外部に取り出された有価媒体に関する情報を含んでもよい。
本発明の第1の態様による有価媒体処理装置において、
前記有価媒体に関する情報は、前記一時保留部から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数を含んでもよい。
本発明の第1の態様による有価媒体処理装置において、
前記エラーに関する情報は、前記エラーが発生した回数を含んでもよい。
本発明の第1の態様による有価媒体処理装置において、
前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
前記回収部は第2管理者の管理権限にあり、
前記出力部は、前記エラーが発生した場合に、前記第1管理者に対して当該エラーに関する情報を出力してもよい。
本発明の第1の態様による有価媒体処理装置において、
前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
前記回収部は第2管理者の管理権限にあり、
前記出力部は、前記エラーが発生した場合に、前記第2管理者に対して当該エラーに関する情報を出力してもよい。
本発明の第1の態様による有価媒体処理装置において、
前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
前記回収部は第2管理者の管理権限にあり、
前記出力部は、前記エラーが発生すると、当該エラーが発生した旨を前記第1管理者のうち所定の権限を有する者に報知してもよい。
本発明の第2の態様による有価媒体処理装置は、
有価媒体を処理する有価媒体処理装置であって、
受け入れた有価媒体を一時的に保留する一時保留部と、
前記一時保留部で一時的に保留されていた有価媒体を収納する回収部と、
第一モードにおいて、前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に前記一時保留部から取り出された有価媒体又は前記一時保留部と前記回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管するための制御を行い、第二モードにおいて、前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に当該有価媒体を前記回収部に収納するための制御を行う制御部と、
前記第一モードと前記第二モードとを切り替える切替部と、
を備える。
本発明の第2の態様による有価媒体処理装置において、
前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
前記回収部は第2管理者の管理権限にあり、
前記第一モードであるのか前記第二モードであるのかに基づいて、前記第1管理者の前記回収部へのアクセスの許可及び禁止を切り替えてもよい。
本発明の第2の態様による有価媒体処理装置において、
前記第一モードである場合に、前記第1管理者の前記回収部へのアクセスを禁止し、
前記第二モードである場合に、前記第1管理者の前記回収部へのアクセスを許可してもよい。
本発明の第2の態様による有価媒体処理装置において、
前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
前記回収部は複数の回収部分を有し、
各回収部分に対して前記第1管理者の管理権限にあるのか又は前記第2管理者の管理権限にあるのかが設定され、
前記第1管理者の管理権限にある回収部分に対しては、第1管理者のアクセスが許可されてもよい。
本発明の第2の態様による有価媒体処理装置において、
前記第2管理者の管理権限にある回収部分に対して、前記切替部で前記第一モードと前記第二モードとが切り替えられてもよい。
本発明の第2の態様による有価媒体処理装置において、
前記第一モードである場合に、前記第1管理者が前記第2管理者の管理権限にある回収部分へアクセスすることを禁止し、
前記第二モードである場合に、前記第1管理者が前記第2管理者の管理権限にある回収部分へアクセスしてもよい。
本発明の第1の態様による処理方法は、
受け入れた有価媒体を一時的に保留する一時保留部と、前記一時保留部で一時的に保留されていた有価媒体を収納する回収部とを有する有価媒体処理装置を用いた処理方法であって、
前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、前記一時保留部から取り出された有価媒体又は前記一時保留部と前記回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管することを促す情報を出力することを備える。
本発明の第2の態様による処理方法は、
受け入れた有価媒体を一時的に保留する一時保留部と、前記一時保留部で一時的に保留されていた有価媒体を収納する回収部とを有する有価媒体処理装置を用いた処理方法であって、
切替部で、第一モード及び第二モードのいずれかに切り替えることと、
第一モードにおいて、制御部が前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に前記一時保留部から取り出された有価媒体又は前記一時保留部と前記回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管するための制御を行い、第二モードにおいて、制御部が前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に当該有価媒体を前記回収部に収納するための制御を行うことと、
を備える。
本発明によれば、一時保留部から回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、一時保留部から取り出された有価媒体又は一時保留部と回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管することを促す情報を出力する。このため、一時保留部から回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、回収部へのアクセスを抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理システムの全体構成の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理システムの全体構成の別の例を示す概略図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置の外観を示す斜視図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置の内部構成を示す側方断面図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置の制御ブロック図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置の正常時における入金処理のフローを示した図である。 図7(a)は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置の正常時において、操作表示部等の表示部に表示される画面の一例を示した図であり、図7(b)は図7(a)から遷移した画面を示した図である。 図8は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置で収納エラーが発生した場合におけるフローを示した図である。 図9は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置の入金処理で収納エラーが発生した場合に、印刷部によって印刷される印刷物の一例を示した図である。 図10(a)は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置で収納エラーが発生したときにおいて、操作表示部等の表示部に表示される画面の一例を示した図であり、図10(b)は図10(a)から遷移した画面を示した図であり、図10(c)は図10(b)から遷移した画面を示した図である。 図11は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置の回収処理のフローを示した図である。 図12(a)は、本発明の第1の実施の形態による有価媒体処理装置の回収処理おいて、操作表示部等の表示部に表示される画面の一例を示した図であり、図12(b)は図12(a)から遷移した画面を示した図である。 図13は、本発明の第2の実施の形態による有価媒体処理装置において、各種設定をする際に操作表示部等の表示部で表示される画面の一例を示した図である。 図14(a)は、本発明の第2の実施の形態による有価媒体処理装置が第2モードにあるときに収納エラーが発生した場合において、操作表示部等の表示部に表示される画面の一例を示した図であり、図14(b)は図14(a)から遷移した画面を示した図であり、図14(c)は図14(b)から遷移した画面を示した図である。
実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る有価媒体処理装置、有価媒体処理システム及び有価媒体処理方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図12は本発明の実施の形態を説明するための図である。なお、本実施の形態では有価媒体処理装置100として、紙幣、商品券等の紙葉類、並びに、硬貨を入金するための有価媒体処理装置(典型的には売上入金機)100を用いて説明するが、これはあくまでも一例であり、有価媒体入出金機(典型的には売上入出金機)、有価媒体両替機(典型的には貨幣両替機)等の様々な有価媒体処理装置100を用いることができる点には留意が必要である。ところで、本願において、有価媒体とは、紙幣、硬貨、小切手、商品券、バーコードチケット、チップ、コイン等のことを意味し、本願において「貨幣」とは、硬貨、紙幣、又は、硬貨及び紙幣の両方のことを意味する。
[全体のシステム構成]
まず、全体のシステム構成について説明する。
スーパーマーケットを例に取ると、図1に示すように、一般にスーパーマーケットには、商品を陳列した商品陳列棚等の商品陳列部280のある売り場と、売り場に併設されたレジコーナーとがある。このレジコーナーに、POSレジスタ250と、POSレジスタ250に接続された貨幣釣銭機200が設置されている。この貨幣釣銭機200は、硬貨を処理する硬貨釣銭機210と、紙幣を処理する紙幣釣銭機220と、を備えている。なお、硬貨釣銭機210と紙幣釣銭機220とは別体となっていてもよいが一体となっていてもよい。基本的には、POSレジスタ250と貨幣釣銭機200とが一対一の関係で設置されている。レジコーナーには、1組以上のPOSレジスタ250と貨幣釣銭機200が設置されており、図1に示した態様では4組のPOSレジスタ250と貨幣釣銭機200が設置されている。
上述した売り場及びレジコーナーから区切られた空間に出納室がある。この出納室内に、貨幣釣銭機200から回収された紙幣、商品券、硬貨等の有価媒体の入金を行うための一つもしくは複数の有価媒体入金機、有価媒体入出金機等からなる有価媒体処理装置100が設置されている。なお、有価媒体処理装置100に入金された紙幣、商品券、硬貨等の有価媒体は、例えば、警備会社によって回収されることとなる。有価媒体入金機は貨幣釣銭機200から回収された有価媒体の入金処理を行うことができる装置であり、有価媒体入出金機は、有価媒体等の有価媒体を出金する出金部をさらに備え、貨幣釣銭機200から回収された有価媒体の入金処理を行うだけではなく出金処理を行うこともできる装置である。
次にショッピングセンターを例に取ると、図2に示すように、ショッピングセンターには、ショッピングセンターを経営する会社の権限下にある直営店と、ショッピングセンターを経営する会社以外の会社の権限下にあるテナント店とがある。直営店には、一組又は複数組のPOSレジスタ250と貨幣釣銭機200(より具体的には、硬貨釣銭機210及び紙幣釣銭機220)が設置されている。また、テナント店にも、一組又は複数組のPOSレジスタ250と貨幣釣銭機200が設置されている。なお、このような態様ではなく、複数のテナント店に対して一組又は複数組のPOSレジスタ250と貨幣釣銭機200が設置されることもある。このように複数のテナント店に対して一組又は複数組のPOSレジスタ250と貨幣釣銭機200が設置されている場合には、当該POSレジスタ250と貨幣釣銭機200は売り場から区切られた空間にある出納室内に設置されてもよい。さらには、貨幣釣銭機200が設置されていない店舗もあり(図2の右下のテナントを参照)、このような店舗では、有価媒体はPOSレジスタ250のドロア等に保管される。
上述したショッピングセンターの出納室にも、貨幣釣銭機200やPOSレジスタ250のドロア等から回収された紙幣、商品券、硬貨等の有価媒体の入金を行うための一つ又は複数の有価媒体処理装置100が設置されている。ショッピングセンターにおいても、有価媒体処理装置100に入金された紙幣、商品券、硬貨等の有価媒体は、例えば、警備会社によって回収されて、警備会社の現金処理センター等に搬送されることとなる。
[有価媒体処理装置100の構成]
次に、有価媒体処理装置100の構成について説明する。
図3に示すように、有価媒体処理装置100は筐体11を有している。そして、有価媒体処理装置100を前面から見て筐体11の右側に紙幣、商品券等の紙葉類を処理するための紙葉類処理部20が位置している。また、有価媒体処理装置100を前面から見て筐体11の左側に硬貨を処理するための硬貨処理部40が位置している。また、有価媒体処理装置100の筐体11の下部には、紙葉類及び硬貨を収容するための収容部60が設けられている。有価媒体処理装置100の前面側にはタッチパネル等からなる操作表示部71と、この操作表示部71の側方には、操作者の磁気カード、ICカード等からなるIDカードを読み取る操作者識別情報読取部としてのカードリーダ75が設けられている。操作者識別情報読取部としては通帳を読み取る通帳読取部を用いることもできる。ちなみに、操作者の識別情報を手入力してもよく、手入力する場合には、例えば、店番号を入力し、その後でレジ番号を入力すればよい。
図4に示すように、上述した収容部60は、開閉可能な開閉扉63と、開閉扉63の後方側に設けられた収容空間62と、当該収容空間62に対して着脱自在に設置され、紙葉類を収容するための紙葉類カセット61と、当該収容空間62に対して着脱自在に設置され、硬貨を収容するための硬貨カセット66と、を有している。この紙葉類カセット61は、第一紙葉類一時保留部26aで一時保留された紙葉類を収容することができる第一紙葉類カセット61aと、第二紙葉類一時保留部26bで一時保留された紙葉類を収容することができる第二紙葉類カセット61bと、を有している。また、硬貨カセット66は、第一硬貨一時保留部46aで一時保留された硬貨を収容することができる第一硬貨カセット66aと、第二硬貨一時保留部46bで一時保留された硬貨を収容することができる第二硬貨カセット66bと、を有している。また、第一紙葉類カセット61aを筐体11に対してロックするための第一紙葉類カセットロック部64aが設けられ、第二紙葉類カセット61bを筐体11に対してロックするための第二紙葉類カセットロック部64bが設けられ、第一硬貨カセット66aを筐体11に対してロックするための第一硬貨カセットロック部69aが設けられ、第二硬貨カセット66bを筐体11に対してロックするための第二硬貨カセットロック部69bが設けられている。第一紙葉類カセットロック部64a及び第二紙葉類カセットロック部64bは紙葉類カセットロック部64に含まれ、第一硬貨カセットロック部69a及び第二硬貨カセットロック部69bは硬貨カセットロック部69に含まれる(図5参照)。
操作表示部71には操作ガイダンス、入金処理における入金データや、締め時又は回収処理における集計データ等が表示されてもよい。また、有価媒体処理装置100はプリンタ等の印刷部83(図5参照)を有していてもよい。この印刷部83では、入金処理における入金データや、締め時又は回収処理における集計データが印刷されてもよいし、操作表示部71で表示されている画面や後述する記憶部80で記憶されている情報が印刷されてもよい。
まず紙葉類処理部20の構成について、図3及び図4を用いて説明する。なお、図4においては、紙葉類処理部20の構成と硬貨処理部40の構成を1枚の図面に表示するために、紙葉類処理部20及び硬貨処理部40の両者が前後に位置するように模式的に描かれていることには留意が必要である。紙葉類処理部20は、入金する紙葉類を複数枚一括して受け入れ可能な紙葉類受入部21と、紙葉類受入部21で受け入れた紙葉類のうち後述する紙葉類識別部25で識別できなかった紙葉類や、紙葉類識別部25で識別されたものの後述する紙葉類一時保留部26に収容されない紙葉類を返却するための紙葉類リジェクト部29と、を有し、これらの紙葉類受入部21及び紙葉類リジェクト部29が筐体11の前面上部の右側で上から順に設置されている。なお、紙葉類リジェクト部29は前面が開放しており、外部から収容された紙葉類を取り出すことができるようになっている。
紙葉類処理部20は、紙葉類受入部21で受け入れられた紙葉類を筐体11内に(図4の右方向へ向けて)1枚ずつ紙葉類を繰り出す紙葉類繰出部22と、この紙葉類繰出部22から1枚ずつ繰り出される紙葉類を受け入れて搬送する紙葉類搬送部23と、この紙葉類搬送部23により搬送される紙幣の金種、真偽、正損等や、商品券の番号等の識別を行う紙葉類識別部25と、を有している。紙葉類識別部25は紙葉類搬送部23で搬送される紙幣、商品券等の紙葉類のイメージを取得するイメージセンサを有している。
紙葉類搬送部23には、所定枚数(例えば100枚)までの紙葉類を収容するための紙葉類スタッカ28と、上述した紙葉類リジェクト部29が連結されている。なお、紙葉類搬送部23には、この紙葉類搬送部23で搬送される紙葉類を適宜分岐する複数の紙葉類分岐部39が設けられている。本実施の形態の紙葉類スタッカ28にはシャッタ28a(図3参照)が設けられており、シャッタ28aが開状態になると外部から紙葉類スタッカ28内に収納された紙葉類を取り出すことができ、他方、シャッタ28aが閉状態になると外部から紙葉類スタッカ28内に収納された紙葉類を取り出すことができなくなる。
また、紙葉類搬送部23には、紙葉類搬送部23から送り込まれる紙葉類を一時的に保留する紙葉類一時保留部26が連結されている。本実施の形態では、紙葉類一時保留部26は、二つの紙葉類一時保留部26a,26bを有しており、より具体的には、前方側(図4の左側)に配置された第一紙葉類一時保留部26aと、後方側(図4の右側)に配置された第二紙葉類一時保留部26bと、を有している。各紙葉類一時保留部26は、その底面が開放可能となっている。そして、例えば操作表示部71に表示された確定ボタンを押下することで入金金額等について承認されると、又は、例えば操作表示部に表示された[完了]キーが押下されて紙葉類一時保留部26に収納された紙葉類を紙葉類カセット61に移動させることを実行させる旨が入力されると、各紙葉類一時保留部26の底面が開放され、その結果、第一紙葉類一時保留部26aに収納されている紙葉類は後述する第一紙葉類カセット61aに送り込まれ、第二紙葉類一時保留部26bに収納されている紙葉類は後述する第二紙葉類カセット61bに送り込まれることとなる。他方、例えば操作表示部71に表示された非承認ボタンを押下したり一定時間にわたり確定ボタンを押下しないこと等によって入金金額等について非承認となったと紙葉類制御部30(後述する)が判断すると、取出ロック部86(図5参照)によるロックが解除されて、第一紙葉類一時保留部26a内に収容された紙葉類を取り出すことができるようになる。また、このように取出ロック部86によるロックが解除されることで、紙葉類リジェクト部29、紙葉類スタッカ28、第一紙葉類一時保留部26a及び第二紙葉類一時保留部26bを一体として筐体11から引き出すことができ、引き出した紙葉類リジェクト部29、紙葉類スタッカ28及び第一紙葉類一時保留部26aを上下方向に延びた軸を中心に揺動させることで、第一紙葉類一時保留部26aを第二紙葉類一時保留部26bの前方位置からズレた位置に位置づけることで、第二紙葉類一時保留部26b内に収容された紙葉類を取り出すことができる。
また、本実施の形態の紙葉類処理部20は、例えばインクジェットプリンタ等からなる消し込み部77を有している。この消し込み部77は、商品券に例えば回収済みであることを示す所定の内容を印字するようになっている。なお、この消し込み部77によって商品券に所定の内容を印字するか否かについては、操作表示部71を操作することで切り換えることができるようになっている。
次に、硬貨処理部40の構成について図3及び図4を用いて説明する。硬貨処理部40は、入金する硬貨を受け入れる硬貨受入部41と、硬貨受入部41で受け入れた硬貨のうち後述する硬貨識別部45で識別できなかった硬貨等をリジェクトするための硬貨リジェクト部49と、硬貨受入部41で受け入れた硬貨を収容する前に入金がキャンセルされた場合に当該硬貨を返却するための硬貨返却部47と、を有している。
また、図4に示すように、硬貨処理部40は、硬貨受入部41で受け入れられた硬貨を筐体11内に1枚ずつ繰り出す硬貨繰出部42と、この硬貨繰出部42から1枚ずつ繰り出される硬貨を受け入れて搬送する硬貨搬送部43と、この硬貨搬送部43により搬送される硬貨の金種、真偽、正損等の識別を行う硬貨識別部45と、を有している。また、硬貨搬送部43には、この硬貨搬送部43で搬送される硬貨をソレノイドを駆動することで適宜分岐する複数の硬貨分岐部59が設けられている。また、硬貨搬送部43には、硬貨分岐部59で分岐されたリジェクト硬貨を案内するためのリジェクトシュート49aが設けられており、リジェクト硬貨は当該リジェクトシュート49aを落下して硬貨リジェクト部49へと導かれる。
また、硬貨搬送部43には、硬貨搬送部43から送り込まれる硬貨を一時的に保留し、当該硬貨の収容時には硬貨を下方の収容部60側に移動させ、他方、当該硬貨の返却時には硬貨を下方の硬貨返却部47に移動させる硬貨一時保留部46が連結されている。各硬貨一時保留部46は、下面が開放した枠体と、枠体の下面を覆うようにして設けられた底板と、を有している。そして、例えば操作表示部71に表示された確定ボタンを押下することで入金金額等について承認されると、又は、例えば操作表示部に表示された[完了]キーが押下されて硬貨一時保留部46に収納された硬貨を硬貨カセット66に移動させることを実行させる旨の入力されると、枠体が硬貨カセット66側へ移動して、硬貨一時保留部46内の硬貨が硬貨カセット66内に送り込まれる。他方、例えば操作表示部71に表示された非承認ボタンを押下したり一定時間にわたり確定ボタンを押下しないこと等によって入金金額等について非承認となったと紙葉類制御部30が判断すると、底板が水平方向に移動して、硬貨一時保留部46内の硬貨が硬貨返却部47に送り込まれる。なお、本実施の形態では、硬貨一時保留部46が第一硬貨一時保留部46aと第二硬貨一時保留部46bを有する態様となっているが、これはあくまでも一例であり、硬貨一時保留部46は各金種に対応した複数(例えば6つ)の硬貨一時保留部46を有していてもよい。そして、このように硬貨一時保留部46が各金種に対応した複数(例えば6つ)の硬貨一時保留部46を有している場合には、硬貨返却部47も各金種に対応した複数(例えば6つ)の硬貨返却部を有していてもよい。
ちなみに、一定量の紙葉類が紙葉類一時保留部26に収納されたときに紙葉類一時保留部26から紙葉類カセット61に紙葉類を移動させたり、一定量の硬貨が硬貨一時保留部46に収納されたときに硬貨一時保留部46から硬貨カセット66に硬貨を移動させたりする際には、毎回、その旨を入力する必要は必ずしもなく、一定量の紙葉類が紙葉類一時保留部26に収納されたとき又は一定量の硬貨が硬貨一時保留部46に収納されたときに、自動で、紙葉類一時保留部26から紙葉類カセット61に紙葉類を移動させたり、硬貨一時保留部46から硬貨カセット66に硬貨を移動させたりするようにしてもよい。
なお、硬貨リジェクト部49の後方側(図4の右側)に硬貨返却部47が設けられている。そして、上述したように取出ロック部86によるロックが解除されることで、これら硬貨リジェクト部49及び硬貨返却部47を一体として筐体11から引き出すことができ、硬貨リジェクト部49に収容された硬貨や硬貨返却部47に返却された硬貨を取り出すことができるようになっている。
次に、本実施の形態による有価媒体処理装置100におけるその他の構成について説明する。
本実施の形態の有価媒体処理装置100では、紙葉類カセット61及び硬貨カセット66は、原則、警備会社の権限下(第2管理者の管理権限下)にあり、紙葉類一時保留部26、硬貨返却部47及び硬貨リジェクト部49を含み、これらの上方の領域に位置する有価媒体は、原則、店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)にある態様を用いて説明する(図4参照)。なお、警備会社(第2管理者)の所定の従業員は第2権限を有し、店舗(第1管理者)の所定の従業員は第1権限又は第3権限を有している。第1権限は例えば店舗の上位者が持っている権限であり、第3権限は例えば店舗のレジ係等が持っている権限であり、第3権限は第1権限よりも低い権限となっている。
ところで、紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46に収納された有価媒体を紙葉類カセット61及び硬貨カセット66に移動させることを実行させる旨の入力が操作表示部71等から行われると、(仮にエラーが発生したとしても)紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46に収納された有価媒体は第1管理者の管理権限下から第2管理者の管理権限下に移り、かつ、(仮にエラーが発生したとしても)紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46に収納された有価媒体は紙葉類カセット61及び硬貨カセット66に収納されたものとして取り扱われる。なお、本実施の形態では、以下の記載において、紙葉類一時保留部26に収納されていた紙葉類が紙葉類カセット61に収納される際に発生したエラー、及び/又は、硬貨一時保留部46に収納されていた硬貨が硬貨カセット66に収納される際に発生したエラーのことを「収納エラー」と呼ぶこととする。この収納エラーが発生する原因の一つとしては、一時保留部26,46での有価媒体の収納状態が悪い場合を挙げることができる。
上述したように、本実施の形態では、主として、第一紙葉類カセット61a、第二紙葉類カセット61b、第一硬貨カセット66a及び第二硬貨カセット66bが警備会社の権限下(第2管理者の管理権限下)にあるものとして説明するが、これに限られることはなく、第一紙葉類カセット61a及び第二紙葉類カセット61bのいずれか1つ以上が店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)にあってもよいし、第一硬貨カセット66a及び第二硬貨カセット66bのいずれか1つ以上が店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)にあってもよい。なお、第一紙葉類カセット61a、第二紙葉類カセット61b、第一硬貨カセット66a及び第二硬貨カセット66bのいずれかが店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)にある場合には、店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)にあるカセット61a,61b,66a,66bに対して、店舗の従業員(第1管理者)の自由なアクセスが許可されてもよい。
ちなみに、前方側に位置する第一紙葉類カセット61aを店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)とする態様を採用した場合には、カセット(後述する「回収部分」を参照。カセットは特許請求の範囲の「回収部分」に含まれている。)61a,61b,66a,66bを載置した台車を引き出す際に、第一紙葉類カセット61aまでを引き出すことができ第二紙葉類カセット61bを引き出すことができないようにするストッパが設けられてもよい。また、このストッパを機能させるか否かを自由に選択できるようになっていてもよく、第一紙葉類カセット61aを店舗の権限下とし、第二紙葉類カセット61bを警備会社の権限下(第2管理者の管理権限下)とする場合にはストッパを機能させるが、第一紙葉類カセット61a及び第二紙葉類カセット61bを店舗の権限下とする場合には、ストッパを機能させないようにしてもよい。また、第一紙葉類カセット61a及び第二紙葉類カセット61bで紙幣を収納する場合には、釣銭として使用しない一万円紙幣を第二紙葉類カセット61bに収納し、その他の金種の紙幣を第一紙葉類カセット61aに収納するようにしてもよい。また、第一紙葉類カセット61aで入り切らないオーバーした有価媒体を第二紙葉類カセット61bに収納するようにしてもよい。
また、カセット61a,61b,66a,66bのうち店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)とされるものには、当該店舗で釣銭として使用される金種の貨幣が指定された枚数だけ収納されるように設定することもできる。典型的には第一紙葉類カセット61a及び第二紙葉類カセット61bのうちの一方を店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)とし、当該一方の紙葉類カセット61a,61bに当該店舗で釣銭として使用される金種の紙幣が指定され、当該指定された金種別枚数の紙幣が収納されるように設定してもよい。この場合には、他方の紙葉類カセット61a,61bに、一方の紙葉類カセット61a,61bに収納されない紙葉類が収納されるようにすればよい。また、同様に、第一硬貨カセット66a及び第二硬貨カセット66bのうちの一方を店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)とし、当該一方の硬貨カセット66a,66bに当該店舗で釣銭として使用される金種の硬貨が指定され、当該指定された金種別枚数の硬貨が収納されるように設定してもよい。この場合には、他方の硬貨カセット66a,66bに一方の硬貨カセット66a,66bに収納されない硬貨が収納されるようにすればよい。
また、第一紙葉類カセット61a及び第二紙葉類カセット61bの一方に商品券を収納させ、第一紙葉類カセット61a及び第二紙葉類カセット61bの他方に紙幣を収納させるようにしてもよいし、また、第一紙葉類カセット61a及び第二紙葉類カセット61bの両方に紙幣を収納させるようにしてもよい。
なお、紙葉類カセット61及び硬貨カセット66が警備会社の権限下(第2管理者の管理権限下)にある場合には、紙葉類カセット61に収容された紙幣、商品券等の紙葉類と、硬貨カセット66に収容された硬貨が、警備会社によって回収されて、金融機関に輸送されることとなる。
本実施の形態の開閉扉63は、紙葉類カセット61及び/又は硬貨カセット66を外部に取り出す際に開けられるものである。また、開閉扉63には、開閉扉63を筐体11に対して施開錠するための開閉ロック部82(図5参照)が設けられており、この開閉ロック部82によって開閉扉63を筐体11に対して閉じた状態でロックすることができるようになっている。
なお、本実施の形態では、開閉ロック部82によって開閉扉63が筐体11に対して施錠されないときには、ばね等の弾性部材による力を受けて、開閉扉63が筐体11に対して開放された状態(開いた状態)になるようにしてもよい。
図4に示すように、収容部60の内部には、紙葉類カセット61及び/又は硬貨カセット66が筐体11内に設置されているかを検知するための検知部161,166が設けられてもよい。この検知部161,166は、第一紙葉類カセット61aが筐体11内に設置されているかを検知するための第一紙葉類検知部161aと、第二紙葉類カセット61bが筐体11内に設置されているかを検知するための第二紙葉類検知部161bと、第一硬貨カセット66aが筐体11内に設置されているかを検知するための第一硬貨検知部166aと、第二硬貨カセット66bが筐体11内に設置されているかを検知するための第二硬貨検知部166bと、を有している。第一紙葉類検知部161a及び第二紙葉類検知部161bは紙葉類検知部161に含まれ、第一硬貨検知部166a及び第二硬貨検知部166bは硬貨検知部166に含まれる(図5参照)。
図5に示すように、有価媒体処理装置100は、識別情報(識別辞書)、分類パターン等の様々な情報を記憶する記憶部80と、パソコン等の外部装置との接続に用いられ、識別情報や分類パターン情報を外部装置から受信したり、入金結果や回収結果を外部装置に送信したりするために用いられるインターフェース90と、紙葉類処理部20を制御する紙葉類制御部30と、硬貨処理部40を制御する硬貨制御部50と、有価媒体処理装置100全体を制御する本体制御部70と、を備えている。そして、本体制御部70に、カセットロック部64,69、開閉ロック部82、取出ロック部86、後述する出力部81、印刷部83、操作表示部71、カードリーダ75、記憶部80、インターフェース90、紙葉類制御部30及び硬貨制御部50の各々が接続されている。また、紙葉類制御部30には、紙葉類識別部25、紙葉類搬送部23、紙葉類操出部22、紙葉類分岐部39、紙葉類検知部161、紙葉類リジェクト部29、紙葉類一時保留部26、紙葉類スタッカ28等が接続されている。また、硬貨制御部50には、硬貨搬送部43、硬貨識別部45、硬貨操出部42、硬貨一時保留部46、硬貨検知部166、硬貨分岐部59、硬貨返却部47、硬貨リジェクト部49等が接続されている。本体制御部70は当該本体制御部70に接続された各構成要素から情報を取得したり指令を与えたりするようになり、紙葉類制御部30は当該紙葉類制御部30に接続された各構成要素から情報を取得したり指令を与えたりするようになり、硬貨制御部50は当該硬貨制御部50に接続された各構成要素から情報を取得したり指令を与えたりするようになっている。
ところで、本実施の形態の紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46は、特許請求の範囲に記載された「一時保留部」に含まれている。以下では、第一紙葉類一時保留部26a、第二紙葉類一時保留部26b、第一硬貨一時保留部46a及び第二硬貨一時保留部46bのいずれか1つ以上を示す用語として「一時保留部26,46」を用いて説明する。
また、紙葉類カセット61及び硬貨カセット66は、特許請求の範囲に記載された「回収部」に含まれている。また、本実施の形態の第一紙葉類カセット61a、第二紙葉類カセット61b、第一硬貨カセット66a及び第二硬貨カセット66bの各々が、特許請求の範囲に記載された「回収部分」に対応している。以下では、第一紙葉類カセット61a、第二紙葉類カセット61b、第一硬貨カセット66a及び第二硬貨カセット66bのいずれか1つ以上を示す用語として「回収部61,66」又は「回収部分61a,61b,66a,66b」を用いて説明する。
また、本体制御部70、紙葉類制御部30及び硬貨制御部50は、特許請求の範囲に記載された「制御部」に含まれている。以下では、本体制御部70、紙葉類制御部30及び硬貨制御部50のいずれか1つ以上を示す用語として「制御部30,50,70」を用いて説明する。ちなみに、特許請求の範囲に記載された「制御部」の役割を典型的には本体制御部70が果たす。
収納エラーとその他のエラーとの違いについて、もう少し説明しておく。紙葉類一時保留部26に収納された紙葉類を紙葉類カセット61に移動させることを実行させる旨の入力、又は、硬貨一時保留部46に収納された硬貨を硬貨カセット66に移動させることを実行させる旨の入力が行われるまでは、有価媒体が店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)にあるので、有価媒体の詰まり等のエラーが発生しても、第3権限を有する者でも筐体11を開けて自由に当該エラーを解除できる。他方、紙葉類一時保留部26に収納された紙葉類を紙葉類カセット61に移動させることを実行させる旨の入力が行われると、紙葉類一時保留部26にある紙葉類は警備会社の権限下(第2管理者の管理権限下)に移るので、紙葉類に関して収納エラー(詰まり等)が発生すると、一例としては当該紙葉類一時保留部26内に第3権限を有する者がアクセスできず、第1権限を有する者のみが紙葉類一時保留部26内にアクセスできるようになる。同様に、硬貨一時保留部46に収納された紙葉類を硬貨カセット66に移動させることを実行させる旨の入力が行われると、硬貨一時保留部46にある硬貨は警備会社の権限下(第2管理者の管理権限下)に移るので、硬貨に関して収納エラーが発生すると、一例としては当該硬貨一時保留部46内に第3権限を有する者がアクセスできず、第1権限を有する者のみが硬貨一時保留部46内にアクセスできるようになる。ちなみに、第2権限を有する者は第1管理者の管理権限下にないことから、一時保留部26,46内にアクセスできないようになっていることがある。
また、上述したように、紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46に収納された有価媒体を紙葉類カセット61及び硬貨カセット66に移動させることを実行させる旨の入力が操作表示部71等から行われると、(仮に収納エラーが発生したとしても)紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46に収納された有価媒体は紙葉類カセット61及び硬貨カセット66に収納されたものとして取り扱われることになる。このような取り扱いを行うために、本実施の形態では、紙葉類一時保留部26及び/又は硬貨一時保留部46に収納された有価媒体を紙葉類カセット61及び/又は硬貨カセット66に移動させることを実行させる旨の入力が操作表示部71等から行われると、一時保留部26,46に収納されていた有価媒体に関する情報、より具体的には一時保留部26,46に収納されていた有価媒体の金種別枚数、合計金額等を記憶部80に出力して記憶させるための出力部81が設けられている(図5参照)。ちなみに、本実施の形態の「金種別枚数」では、紙幣の金種別枚数と商品券の金種別枚数とを含んだ概念である。また、紙幣の金種と商品券の金種とが同じであっても、これらは区別されることを想定している。例えば紙幣の1000円は「紙幣の1000円」として記憶・管理され、商品券の1000円は「商品券の1000円」として記憶・管理され、両者は区別されて、記憶・管理されている。
本実施の形態の出力部81は、一時保留部26,46から回収部61,66に有価媒体を収納する際にエラー(収納エラー)が発生した場合に、一時保留部26,46から取り出された有価媒体及び/又は一時保留部26,46と回収部61,66との間から取り出された有価媒体(典型的には一時保留部26,46と回収部61,66との間で詰まった有価媒体)を外部で保管することを促す情報を出力するようになっている(図10(c)では「一時保留部から取り出した紙葉類は確定しています エラー解除手順に従って手元で管理してください」として示されている。)。
また、収納エラーが発生すると当該収納エラーに関する情報を出力部81が出力してもよい。収納エラーに関する情報は、一時保留部26,46から外部に取り出された有価媒体に関する情報を含んでもよい。この有価媒体に関する情報は、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数を含んでもよい。また、収納エラーに関する情報は、所定の期間のうちに(例えば、前回の回収処理が行われて以降で)収納エラーが発生した回数を含んでもよい。また、出力部81は、収納エラーが発生した日時(時刻だけを含む。)、収納エラーが発生した有価媒体処理装置100の装置番号、収納エラーの解除が必要であること等を出力してもよい。また、このように出力部81によって出力されるあらゆる情報は操作表示部71で表示されてもよい。
上述したように、収納エラーは、第1権限を有する者(例えば店舗の上位者)によって解除することができるものの、第3権限しか有さない者(例えば店舗のレジ係)によって解除することができない。このため、一時保留部26,46から回収部61,66に有価媒体を収納する際に収納エラーが発生してしまうと、当該収納エラーを第1権限を有する者に解除してもらう必要がある。このため、このような収納エラーが発生した場合には、出力部81が所定の権限を有する者、つまり店舗(第1管理者)に所属する従業員のうち第1権限を有する者に対して、当該収納エラーに関する情報を出力するようにしてもよい。この情報は、出力部81から出納室等に設置されている管理装置等の上位装置に出力されてもよい。また、第1権限を有する者の携帯電話、スマートフォン、PC等のメールアドレスが予め記憶部80に記憶されており、出力部81から当該メールアドレスに収納エラーが発生した旨の情報が送信されるようになっていてもよい。
また、出力部81は、収納エラーが発生した場合に、警備会社(第2管理者)に対して当該収納エラーに関する情報を出力してもよい。この情報は、警備会社に設置されている管理装置に出力されて、当該管理装置の表示部で表示されてもよい。また、警備会社の従業員の携帯電話、スマートフォン、PC等のメールアドレスが予め記憶部80に記憶されており、出力部81から当該メールアドレスに収納エラーに関する情報が送信されるようになっていてもよい。なお、このように収納エラーに関する情報を出力することで、警備会社(第2管理者)に対して収納エラーが発生した旨を報知してもよいが、収納エラーが発生した旨(例えば「収納エラーが発生しました。」等の文言)を出力部81が出力して、収納エラーが発生したことを警備会社(第2管理者)に対して直接的に伝えてもよい。
なお、複数の有価媒体処理装置100が設けられている場合には、いずれか1つの有価媒体処理装置100が親機となり、その他の有価媒体処理装置100が子機となってもよい。この場合には、子機である有価媒体処理装置100の出力部81から親機である有価媒体処理装置100へ情報が送信され、この親機の出力部81から店舗内の管理装置に情報が送信されてもよい。また、親機の出力部81から警備会社の管理装置に上述した情報が直接送信されてもよいし、親機の出力部81から店舗内の管理装置に情報が一旦送信され、店舗内の管理装置から警備会社の管理装置に情報が送信されてもよい。
なお、警備会社(第2管理者)に対して出力される収納エラーに関する情報は、第1権限を有する者に対して出力されるとして説明したものと同じ内容を含んでいてもよい。したがって、例えば、警備会社(第2管理者)に対して出力される収納エラーに関する情報は、一時保留部26,46から外部に取り出された有価媒体に関する情報を含んでもよい。この有価媒体に関する情報は、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数を含んでもよい。
ここで「最大」と述べている意味について説明する。記憶部80は一時保留部26,46に収納されている有価媒体の合計金額又は金種別枚数を記憶している。他方、収納エラーが発生した場合には、一時保留部26,46から回収部61,66に一枚以上の有価媒体が移動しているときもある。このように一時保留部26,46から回収部61,66に一枚以上の有価媒体が移動し、回収部61,66で当該有価媒体が収納されたときには、記憶部80で記憶されている一時保留部26,46に収納されているはずの合計金額又は金種別枚数よりも少ない金額又は枚数の有価媒体が実際には一時保留部26,46に収納されることとなる。他方、一時保留部26,46から外部に取り出された有価媒体に関する情報として出力されるのは、収納エラー発生直前に一時保留部26,46に収納されていた有価媒体の合計金額又は金種別枚数である。このため「最大」と述べているのである。但し、出願人の経験によれば、収納エラーが生じるときには、一時保留部26,46内の有価媒体の全てが回収部61,66に移動できていないことが多く、一時保留部26,46内の有価媒体の一部が回収部61,66内に移動することは少ない。
警備会社(第2管理者)に対して出力される収納エラーに関する情報は、所定の期間のうちに(例えば、前回の回収処理が行われて以降で)収納エラーが発生した回数を含んでもよい。また、警備会社(第2管理者)に対して出力される収納エラーに関する情報は、収納エラーが発生した日時(時刻だけを含む。)、収納エラーが発生した有価媒体処理装置100の装置番号、収納エラーの解除が必要であること等を含んでもよい。
出力部81によって出力される収納エラーに関する情報は、印刷部83によって印刷されてもよい。このようにして印刷された印刷物の一例であるジャーナルには、収納エラーが発生したことだけではなく、出力部81で出力されるあらゆる情報が印刷されてもよい。具体的には、一時保留部26,46から外部に取り出された有価媒体に関する情報が印刷されてもよい。この有価媒体に関する情報は、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数を含んでもよい(図9で示されている金種別枚数と金額を参照)。また、収納エラーに関する情報は、収納エラーが発生したことを示す情報が含まれてもよいし(図9の[収納エラー]という文言を参照)、これに留まらず所定の期間のうちに(例えば、前回の回収処理が行われて以降で)収納エラーが発生した回数を含んでもよい。また、収納エラーが発生した日時(時刻だけを含む。)、収納エラーが発生した有価媒体処理装置100の装置番号等がジャーナルに印刷されてもよい。ちなみに、印刷物の一例であるジャーナルには、図9に示すように、売上日、会社番号、会社名称、店番号、店名称、部門番号、部門名称、レジ番号、レジ名称、当該売上日に入金処理を行った回数(図9の「オープン回数」参照)、有価媒体処理装置100で計数した金種別枚数(図9の「機械」参照)、手入力した金種別枚数(図9の「手入力」参照)等が印字されてもよい。なお、これらの情報は出力部81によって出力された情報である。
《方法》
次に、本実施の形態の有価媒体処理装置100又は有価媒体入金システムを用いた処理方法について説明する。この「方法」においては、「構成」で述べた事項の全てを採用することができる。しかしながら、重複する記載となることから、以下では、適宜省略しつつ記載する。
[入金処理/正常時]
本実施の形態による入金処理方法は、正常時には、以下のような工程を経る。
まず、受入部21,41で受け入れられた有価媒体が識別部25,45で識別計数される(計数工程、図6のS11参照)。このように識別部25,45で識別計数された有価媒体は一時保留部26,46に一時的に収納される(一時保留工程、図6のS12参照)。
そして、一時保留部26,46に一定量の有価媒体が貯まった場合には、当該一時保留部26,46に収納された有価媒体を回収部61,66に収納させる処理を実行させるためにレジ係等の操作者が操作表示部71等から収納を実行させる旨の入力を行うことによって、一時保留部26,46内の有価媒体が回収部61,66へと移動されることになる(収納工程、図6のS13参照)。なお、一時保留部26,46に収納された有価媒体を回収部61,66に移動させることを実行させる旨の入力が操作表示部71等から行われると、紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46に収納された有価媒体は店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)から警備会社の権限下(第2管理者の管理権限下)に移り、かつ、紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46に収納された有価媒体は紙葉類カセット61及び硬貨カセット66に収納されたものとして取り扱われ、この有価媒体に関する情報は記憶部80で記憶される(記憶工程、図6のS13参照)。
まだ取引(対象となっている入金処理)が終了していない場合には継続して計数が行われ、当該取引が終了するまで、上述した計数工程、一時保留工程及び収納工程が繰り返し行われる。
そして、取引が終了した場合には、レジ係等の操作者が操作表示部71等から取引を承認する旨の入力を行うことで(図7(a)の[完了]キーを押下することで)、入金処理が終了される(図7(b)参照)。
ちなみに、一取引に含まれる有価媒体の枚数によっては、計数工程、一時保留工程及び収納工程を繰り返し行うことなく、これらを一度だけ行えばよいことも当然ある。
[入金処理/異常時]
本実施の形態による入金処理方法において、収納工程で収納エラーが発生したときには、一例として、以下のような工程を経る。
まず、受入部21,41で受け入れられた有価媒体が識別部25,45で識別計数される(計数工程、図8のS21参照)。このように識別部25,45で識別計数された有価媒体は一時保留部26,46に一時的に収納される(一時保留工程、図8のS22参照)。
そして、一時保留部26,46に一定量の有価媒体が貯まった場合には、当該一時保留部26,46に収納された有価媒体を回収部61,66に収納させる処理を実行させるためにレジ係等の操作者が操作表示部71等から収納を実行させる旨の入力を行うことによって、一時保留部26,46内の有価媒体が回収部61,66へと移動されることになる(収納工程、図8のS23参照)。また、このような入力が行われると、(後述するように収納エラーが発生した場合であっても)紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46に収納された有価媒体は店舗の権限下から警備会社の権限下に移り、かつ、紙葉類一時保留部26及び硬貨一時保留部46に収納された有価媒体は紙葉類カセット61及び硬貨カセット66に収納されたものとして取り扱われ、この有価媒体に関する情報が記憶部80で記憶される(記憶工程、図8のS23参照)。
この収納工程において収納エラーが発生すると、収納エラーが発生した旨が出力部81によって出力され、操作表示部71で表示される。この際、操作表示部71には、収納工程で収納エラーが発生した情報が表示される。
このように収納エラーが発生すると有価媒体処理装置100での処理が停止され、操作表示部71には管理者No等の操作者識別情報を入力する画面が表示される(図8のS25参照)。そして、収納エラーを解除することができる者(例えば第1権限を有する者)が、管理者No等の操作者識別情報を入力する画面において操作者識別情報を入力することで(操作者識別情報入力工程、図8のS26で「YES」となったときを参照)、収納エラーを解除するための画面が表示される(図8のS27参照)。この際、取出ロック部86によるロックが適宜解錠されて、収納エラーを解除するために必要な部材、より具体的には一時保留部26,46へのアクセスが許可されることになる。なお、図10(a)に示す態様では、カードリーダ75に磁気カードを通すことで管理者No等の操作者識別情報が入力されることとなる。
その後、収納エラーを解除することができる者(例えば第1権限を有する者)が収納エラーを解除するために一時保留部26,46へアクセスし、収納エラーを解除することで(図8のS28参照)、有価媒体処理装置100は正常な状態に戻る。この際、収納エラーを解除するための手順が操作表示部71で表示されてもよい(図10(b)参照)。この手順は、文字情報で表示されてもよいし、手順を示す動画が流されてもよいし、これら両方が表示されてもよい。収納エラーが解除されると、出力部81は、一時保留部26,46から取り出された有価媒体及び/又は一時保留部26,46と回収部61,66との間から取り出された有価媒体を外部で保管することを促す情報、より具体的には有価媒体処理装置100以外の場所で管理する旨の情報を出力し、当該情報が操作表示部71で表示される(図10(c)では「一時保留部26,46から取り出した紙幣類は確定しています エラー解除手順に従って手元で管理してください」が表示されている。)。
なお、出力部81は、収納エラーが発生すると、当該収納エラーに関する情報を出力してもよい。収納エラーに関する情報は、一時保留部26,46から外部に取り出された有価媒体に関する情報を含んでもよい。この有価媒体に関する情報は、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数を含んでもよい。また、収納エラーに関する情報は、所定の期間のうちに(例えば、前回の回収処理が行われて以降で)収納エラーが発生した回数を含んでもよい。このように出力部81によって出力される情報は操作表示部71で表示されてもよい。
また、出力部81は、所定の権限を有する者、つまり店舗(第1管理者)に所属する従業員のうち第1権限を有する者に対して、当該収納エラーに関する情報を出力するようにしてもよい。また、出力部81は、収納エラーが発生した場合に、警備会社(第2管理者)に対して当該収納エラーに関する情報を出力してもよい。また、出力部81は、収納エラーが発生すると、当該収納エラーが発生した旨を警備会社(第2管理者)に直接的に伝えてもよい。
収納エラーを解除すると、出力部81によって出力された収納エラーに関する情報が印刷部83によって印刷されてもよい(印刷工程、図8のS28及び図9参照)。なお、この印刷部83による印刷は、収納エラーが発生した後であればいつでもよく、収納エラーが発生した時に行われてもよいし、警備会社が回収部61,66を回収しに来たときに行われてもよい。
収納エラーが解除されると、有価媒体処理装置100は元の状態に戻り、入金処理等の各種の処理を再び開始できる状態になる。
[回収処理]
店舗の営業時間が終わった後等の所定のタイミングで、警備会社が有価媒体処理装置100の回収部61,66に収納された有価媒体を回収しにくる。回収処理方法は、以下のような工程を経る。
回収部61,66を回収する際には、まず、回収処理を行うことを入力するとともに(図12(a)参照)、操作者IDを入力するととともにパスワードを入力したり、IDカードをカードリーダ75で読み取らせたりすることで、開閉ロック部82による開閉扉63の筐体11に対するロックを解錠する(解錠工程、図11のS31参照)。この際、回収対象となっている回収部61,66に対応したカセットロック部64,69によるロックも解錠される。
次に、開閉扉63を筐体11に対して開放して、筐体11内から回収対象となっている回収部61,66を取り出す(取出工程、図11のS32参照)。
次に、持ち込んだ交換用の回収部61,66を取り出した回収部61,66の代わりに筐体11内に装填する(装填工程、図11のS33参照)。この際、筐体11から引き出された台車から設置されていた回収部61,66を取り出して、その代わりに、交換用の回収部61,66を台車に装填し、筐体11内に台車を移動させる。取出工程及び/又は装填工程の間、設置されていた回収部61,66を取り出して交換用の回収部61,66を装填するための手順が操作表示部71で表示されてもよい(図12(b)参照)。この手順は、文字情報で表示されてもよいし、手順を示す動画が流されてもよいし、これら両方が表示されてもよい。
次に、開閉扉63を筐体11に対して閉状態にし、その結果自動で又は所定の入力を行うことで、開閉扉63を筐体11に対してロックする(施錠工程、図11のS34参照)。また、このように回収処理を行うと、回収された有価媒体に関する情報、より具体的には回収されたはずの有価媒体の合計金額又は金種別枚数が記憶部80から読みだされて印刷部83で印刷される(印刷工程、図11のS34参照)。
収納エラーが発生していた場合には、このような回収処理を行いに来た警備会社の従業員に、店舗の従業員から、収納エラーが発生した際に有価媒体処理装置100から取り除かれて別途保管されていた有価媒体の他に、収納エラーが発生したことや収納エラーに関する情報等が印刷されたジャーナル等の印刷物(図9参照)が手渡されてもよい。このジャーナルを受け取ることで、収納エラーが発生したこと、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数、所定の期間のうちに収納エラーが発生した回数等を警備会社の従業員は把握することができる。
ちなみに、警備会社の従業員は回収部61,66から回収した有価媒体を自社に設置された有価媒体処理装置100で再計数することが一般的である。このため、警備会社の従業員は、実際に持ち帰った有価媒体の合計金額又は金種別枚数(収納エラーが発生していた場合には、有価媒体処理装置100から回収された有価媒体に有価媒体処理装置100から取り除かれて別保管されていた有価媒体を加えた合計金額又は金種別枚数)と、印刷物に印刷された(回収されたはずの)有価媒体の合計金額又は金種別枚数とが合致しているかを確認することにはなる。なお、上述した回収されたはずの有価媒体の合計金額又は金種別枚数は、上述したように印刷物として印刷されることに加えて又は代えて、警備会社(第2管理者)の管理装置や警備会社(第2管理者)の従業員のメールアドレスに送信されるようにしてもよい。
なお、一時保留部26,46で保留される有価媒体の枚数は200枚〜300枚というように大量の枚数になることもある。このような場合には、有価媒体処理装置100の計数モードを利用して、店舗の従業員から手渡された有価媒体の金種別枚数を警備会社の従業員が計数するようにし、ジャーナルに印字された合計金額又は金種別枚数と、店舗の従業員から手渡された有価媒体の合計金額又は金種別枚数とが合致しているか(又は整合しているか)を確認するようにしてもよい。この態様を採用する場合には、警備会社(第2管理者)のIDでログインした場合にも有価媒体処理装置100の計数モードが利用できるようになっていてもよい。なお、計数モードで計数された有価媒体は、例えば紙葉類スタッカ28に搬送され、シャッタ28aを開状態にすることで計数後の有価媒体が取り出されることになる。また、計数モードで計数した結果は操作表示部71で表示される。ちなみに、一時保留部26,46で保留される有価媒体の枚数が少ない場合には、手計算することもできる。
《効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態によって達成される効果であって、まだ述べていない効果又はとりわけ重要な効果について説明する。
本実施の形態によれば、一時保留部26,46から回収部61,66に有価媒体を収納する際にエラー(収納エラー)が発生した場合に、一時保留部26,46から取り出された有価媒体又は一時保留部26,46と回収部61,66との間から取り出された有価媒体を外部で保管することを促す情報を出力する。このため、収納エラーが発生した場合に、回収部61,66を管理する権限を有さない者、本実施の形態では店舗の従業員の回収部61,66へのアクセスを抑制することができる。
また、収納エラーが発生すると当該収納エラーに関する情報を出力部81が出力するようにした場合には、収納エラーに関する情報を様々な状態で店舗の従業員や警備会社の従業員に提示することができる。なお、この収納エラーに関する情報が、一時保留部26,46から外部に取り出された有価媒体に関する情報を含んでいる場合には、当該情報を店舗の従業員や警備会社の従業員に提示することができる。より具体的に、この有価媒体に関する情報が一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数を含んでいる場合には、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数を店舗の従業員や警備会社の従業員に知らせることができる。また、収納エラーに関する情報が所定の期間のうちに(例えば、前回の回収処理が行われて以降で)収納エラーが発生した回数を含んでいる場合には、所定の期間のうちに収納エラーが何回発生したかを店舗の従業員や警備会社の従業員に知らせることができる。また、収納エラーに関する情報に、収納エラーが発生した日時(時刻だけを含む。)及び収納エラーが発生した有価媒体処理装置100の装置番号が含まれる場合には、収納エラーが発生した日時及び収納エラーが発生した有価媒体処理装置100の装置番号を店舗の従業員や警備会社の従業員に知らせることができる。
収納エラーに関する情報を操作表示部71で表示する場合には、有価媒体処理装置100を操作している操作者に収納エラーに関する情報を知らせることができる。また、収納エラーに関する情報を出納室等に設置されている管理装置等の上位装置に出力することで当該上位装置の表示部で表示する場合には、有価媒体処理装置100を操作している操作者以外の者、例えば第1権限を有する者に収納エラーに関する情報を知らせることができる。また、収納エラーに関する情報を第1権限を有する者の携帯電話、スマートフォン、PC等のメールアドレスに送信する場合には、直接、第1権限を有する者に収納エラーに関する情報を知らせることができる。このような態様によれば、第1権限を有する者が収納エラーが発生したことを認識することができるので、収納エラーを迅速に解除することを期待できる。なお、このように収納エラーに関する情報を知らせるのではなく、収納エラーが発生したことを単純に出力部81が出力する場合(例えば「収納エラーが発生しました。」等の文言を出力する場合)には、どのような内容の収納エラーが発生したことを知ることはできないが、収納エラーを解除する必要があることを認識することができ、やはり、収納エラーを迅速に解除することを期待することができる。
また、収納エラーに関する情報が印刷部83に出力されて、当該出力部81によって印刷される場合には、印刷された印刷物(ジャーナル等)によって、収納エラーに関する情報、特に収納エラーが発生したこと、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数、所定の期間のうちに発生した収納エラーの回数等を店舗の従業員や警備会社の従業員(特に警備会社の従業員)に知らせることができる。このような印刷物があることで、警備会社の従業員が有価媒体処理装置100の回収処理を行いに来たときに、収納エラーが発生したこと、また、その発生回数を把握することができる。また、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数が印刷物に印刷されている場合には、印刷物に印刷された合計金額又は金種別枚数と、別保管していたものとして店舗の従業員から手渡された有価媒体の金種別枚数とが合致しているか(又は整合しているか)を確認することができる。
また、収納エラーに関する情報を警備会社に設置されている管理装置に出力することで当該管理装置の表示部で表示する場合には、収納エラーに関する情報を警備会社(第2管理者)に対して知らせることができる。なお、このように管理装置の表示部で表示される収納エラーに関する情報は警備会社に設置された印刷装置によって印刷されてもよい。また、収納エラーに関する情報を警備会社の従業員の携帯電話、スマートフォン、PC等のメールアドレスに送信する場合には、直接、警備会社(第2管理者)の従業員に収納エラーに関する情報を知らせることができる。これらのような態様によっても、警備会社の従業員は、収納エラーが発生したこと、また、その発生回数等を把握することができる。また、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数に関する情報が警備会社に伝えられている場合には、伝えられていた合計金額又は金種別枚数と、別保管していたものとして店舗の従業員から手渡された有価媒体の金種別枚数とが合致しているか(又は整合しているか)を確認することができる。
ところで、本実施の形態の「整合」とは、両者が完全に合致することを意味するのではなく、両者の間に矛盾がないことを意味している。上述したように、収納エラーが発生したときには、一時保留部26,46内の有価媒体の一部が回収部61,66に移動できていることがある。この場合であっても、一時保留部26,46内の有価媒体の全てが回収部61,66に移動できていないものとして記憶部80で記憶されることから、出力部81から出力される一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数は、別保管していたものとして店舗の従業員から手渡された有価媒体の金種別枚数よりも多くなる。このため、このように一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数が別保管していたものとして店舗の従業員から手渡された有価媒体の金種別枚数よりも多くなる場合には、整合が取れているものとして判断される。他方、一時保留部26,46から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数が別保管していたものとして店舗の従業員から手渡された有価媒体の金種別枚数よりも少なくなる場合には、整合が取れていないものとして判断される。
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、一時保留部26,46から回収部61,66に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、一時保留部26,46から取り出された有価媒体又は一時保留部26,46と回収部61,66との間から取り出された有価媒体を外部で保管することを促す情報を出力する態様であったが、第2の実施の形態では、制御部30,50,70が、第一モードにおいて、一時保留部26,46から回収部61,66に有価媒体を収納する際に収納エラーが発生した場合に一時保留部26,46から取り出された有価媒体又は一時保留部26,46と回収部61,66との間から取り出された有価媒体(典型的には一時保留部26,46と回収部61,66との間で詰まった有価媒体)を外部で保管するための制御を行い、第二モードにおいて、一時保留部26,46から回収部61,66に有価媒体を収納する際に収納エラー発生した場合に当該有価媒体を回収部61,66に収納するための制御を行うようになっている。そして、操作表示部71等から第一モードと第二モードとを切り替えることができるようになっている。なお、操作表示部71は特許請求の範囲の「切替部」に含まれている。
ちなみに、「第一モード」においては、第1の実施の形態で述べた態様で制御されることになり、第1の実施の形態で述べたことの全てを適用することができる。他方、「第二モード」では、一時保留部26,46から回収部61,66に有価媒体を収納する際にエラー(収納エラー)が発生した場合に、一時保留部26,46にある有価媒体及び/又は一時保留部26,46と回収部61,66との間にある有価媒体を回収部61,66内で保管することを促す情報を出力部81が出力するようになっている(図14(c)では「一時保留部から取り出した紙葉類は確定しています エラー解除手順に従ってカセットに入れてください」として示されている。)。
第2の実施の形態において、その他の構成は、第1の実施の形態と略同一の態様となっている。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。第1の実施の形態で詳細に説明したことから、本実施の形態における効果については適宜省略しながら説明する。
本実施の形態によれば、操作表示部71からの操作によって、第一モードと第二モードとを切り替えることができる。このため、収納エラーが発生した際に、一時保留部26,46から取り出された有価媒体及び/又は一時保留部26,46と回収部61,66との間から取り出された有価媒体を外部で保管する運用と、収納エラーの原因となった有価媒体を店舗の第1権限を有する者のように所定の権限を有する者が回収部61,66へ押し込む運用とを適宜選択することができる。
また、本実施の形態では、第一モードであるのか第二モードであるのかに基づいて、第1管理者(例えば店舗の第1権限を有する者)の回収部61,66へのアクセスの許可及び禁止を切り替えるようになっていてもよい。より具体的には、第一モードである場合に、第1管理者の回収部61,66へのアクセスを禁止し、第二モードである場合に第1管理者の回収部61,66へのアクセスを許可するようにしてもよい。このような態様によれば、第一モードとすることで第1管理者(店舗)の従業員が回収部61,66にアクセスできないようにすることができるので、第2管理者(警備会社)が店舗の従業員の回収部61,66へのアクセスを抑制したい場合に有益である。他方、第二モードとすることで第1管理者(店舗)の従業員が回収部61,66にアクセスできるようになることから、第2管理者(警備会社)が、店舗の第1権限を有する者のように所定の権限を有する者によって収納エラーの原因となった有価媒体を回収部61,66へ押し込むようにしてもらいたいときに有益できる。ちなみに第二モードとなっているときには、店舗の従業員が警備会社から鍵を預かり、警備会社が管理する回収部61,66にアクセスできるようにしてもよい。
第1の実施の形態で述べたように、第一紙葉類カセット61a、第二紙葉類カセット61b、第一硬貨カセット66a及び第二硬貨カセット66bのいずれかが店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)にある場合には、店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)にあるカセット(回収部分)61a,61b,66a,66bに対して、店舗の従業員(第1管理者)のアクセスが許可されてもよい。このような態様によれば、自己の管理下にあるカセット61a,61b,66a,66bに対して、店舗の従業員が自由にアクセスできるようになり、仮に当該カセット61a,61b,66a,66bに関して収納エラーが発生したときにも迅速に対応することができる。
このように第一紙葉類カセット61a、第二紙葉類カセット61b、第一硬貨カセット66a及び第二硬貨カセット66bのいずれかが店舗の権限下(第1管理者の管理権限下)にある場合には、警備会社の権限下(第2管理者の管理権限下)にあるカセット(回収部分)61a,61b,66a,66bのみに対して、操作表示部71で第一モードと第二モードとが切り替えられてもよい。より具体的には、第一モードである場合に、店舗の従業員が警備会社の管理権限にあるカセット61a,61b,66a,66bへアクセスすることを禁止し、他方、第二モードである場合に、店舗の従業員が警備会社の管理権限にあるカセット61a,61b,66a,66bへアクセスすることを許可するようにしてもよい。このような態様によれば、警備会社の管理下にあるカセット61a,61b,66a,66bに対するアクセスの可否を適宜選択することができ、柔軟な運用を採用することができる。
なお、本実施の形態でモードを切り替えるときには、まず、操作表示部71からモードを切り替えるための画面に遷移するための入力を行う。
次に、モードを切り替えるための画面において、第一モード及び第二モードのいずれかに切り替える(切替工程)。図13の「紙幣カセット収納エラー現金取扱設定」において、「機内」が選択された場合には第二モードが選択されたことになり、「機外」が選択された場合には第一モードが選択されたことになる。
このようにして第一モードに切り替えられると、第一モードにおいて、収納エラーが発生したときに制御部30,50,70が一時保留部26,46から取り出された有価媒体又は一時保留部26,46と回収部61,66との間から取り出された有価媒体を外部で保管するための制御を行うことになる。他方、第二モードに切り替えられると、収納エラーが発生した場合に制御部30,50,70が当該有価媒体を回収部61,66に収納するための制御を行うことになる。
ちなみに、図13では、第一モードと第二モードとを切り替えるだけではなく、その他の設定も入力できる入力画面が示されている。図13の「紙幣カセット使用個数」では、使用する紙葉類カセット61の個数を1個か2個かで選択できるようになっている。ここで「1個」が選択された場合には、設置されていない紙葉類カセット61に対応する紙葉類一時保留部26には紙葉類が搬送されないような制御がなされる。また、一方の紙葉類カセット61が装填されない状態であっても、「カセット装填忘れ」エラー出力されないような制御がなされる。「インク未使用期間設置(日単位)」では、消し込み部77におけるインクの未使用期間を設定できるようになっており、当該未使用期間を経過したときにはアラームが操作表示部71に表示されることになる。このような設定を行うのは、インクを長期間にわたり使用しないとインクが固まってしまい、実際の使用時に消し込み部77による消し込みが上手くいかない可能性があるためである。「紙幣カセットA」では、紙幣カセットAに集積する紙葉類が紙幣であるのか商品券であるのかを選択できるようになっている。「紙幣カセットA回収対象処理」では、紙幣カセットAの管理権限を店舗(第1管理者)とするのか警備会社(第2管理者)とするのかを選択できるようになっている。なお、「紙幣カセットA回収対象処理」で「警備回収」が選択された場合には紙幣カセットAに関して第一モードとするのか又は第二モードとするのかが選択される。また、「紙幣カセットA収納金種指定(未使用)」では紙幣カセットAに収納される紙幣の金種を指定するのか否かが選択され、紙幣カセットAに収納される金種を指定する場合には、紙幣カセットAに収納される紙幣の金種別枚数を「紙幣カセットA収納金種指定(未使用)」の下方に示された「万(0〜3500)」(上限が3500枚であることを意味している。他の金種も同じである。)、「五千(0〜3500)」、「二千(0〜3500)」及び「千(0〜3500)」で設定することができる。また、「損券収納(未使用)」では損券が紙葉類カセット61に収納されるか否かが選択される。
なお、「紙幣カセットA」が第一紙葉類カセット61と第二紙葉類カセット61bのいずれを意味するのかは、操作表示部71等から適宜設定してやればよい。なお、図13では「紙幣カセットA」についての内容しか示していないが、「紙幣カセットB」についても同様の設定を行うことができてもよい。より具体的には、紙幣カセットBに集積する紙葉類が紙幣であるのか商品券であるのかを選択できるようになっていてもよい。また、紙幣カセットBの管理権限を店舗(第1管理者)とするのか警備会社(第2管理者)とするのかを選択できるようになってもよい。なお、紙幣カセットBの管理権限を警備会社(第2管理者)とした場合には、紙幣カセットBに関して第一モードとするのか又は第二モードとするのかが選択できるようにしてもよい。また、紙幣カセットBに収納される紙幣の金種を指定するのか否かを選択できるようにしてもよい。
ちなみに図13では紙葉類に関する設定を記載しているが、硬貨に関しても同様の設定を行うことができる。つまり、使用する硬貨カセット66の個数を1個か2個かで選択できるようになってもよい。「硬貨カセットA」及び/又は「硬貨カセットB」の管理権限を店舗(第1管理者)とするのか警備会社(第2管理者)とするのかを選択できるようになってもよい。なお、硬貨カセットAの管理権限を警備会社(第2管理者)とした場合には、硬貨カセットAに関して第一モードとするのか又は第二モードとするのかを選択できるようにしてもよい。また、硬貨カセットBの管理権限を警備会社(第2管理者)とした場合には、硬貨カセットBに関して第一モードとするのか又は第二モードとするのかを選択できるようにしてもよい。また、硬貨カセットA及び/又は硬貨カセットBに収納される紙幣の金種を指定するのか否かを選択できるようにしてもよい。そして、硬貨カセットA及び/又は硬貨カセットBに収納される金種を指定する場合には、硬貨カセットA及び/又は硬貨カセットBに収納される硬貨の金種別枚数を設定できるようにしてもよい。また、損券が硬貨カセット66に収納されるか否かを選択できるようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、管理装置等の外部装置から各有価媒体処理装置100の第一モードとするのか第二モードとするのかを設定できるようにしてもよい。店舗内に複数の有価媒体処理装置100が設けられている場合に、この態様を採用すると、一括で複数の有価媒体処理装置100のモードを設定することができる点で有益である。また、店舗外にある外部装置から第一モードとするのか第二モードとするのかを設定できるようにしてもよい。例えば、店舗が所属するグループの本部に設置された管理装置等の外部装置から、ある店舗に所属する複数の有価媒体処理装置100の各々に対して、第一モードとするのか第二モードとするのかを設定できるようにしてもよい。このような態様を採用した場合には、店舗を新設した際に遠隔地から一括してモードを選択することができるし、警備会社との契約内容が変更された場合等でも一括して複数の店舗にある有価媒体処理装置100の各々のモードを統一させて変更することができる点で有益である。
なお、第1の実施の形態でも、図13で示された各項目に対して適宜設定できるようになっていてもよい。
ところで、上述した各実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。
上記では、操作表示部71による操作態様及び表示態様を中心に説明してきたが、操作表示部71で行っていた操作を、有価媒体処理装置100以外の管理装置等の外部装置の外部操作部から行ってもよいし、操作表示部71で表示されていた内容が有価媒体処理装置100以外の外部装置の外部表示部で表示されてもよい。また、上記では、有価媒体処理装置100の記憶部80で情報が記憶されている旨説明してきたが、記憶部80で記憶されていた内容は、有価媒体処理装置100以外の外部装置の外部記憶部で記憶されてもよい。また、上記では、有価媒体処理装置100の制御部30,50,70が制御を行う態様を用いて説明してきたが、制御部30,50,70が行う旨説明した内容を、有価媒体処理装置100以外の外部装置の外部制御部が制御してもよい。なお、外部装置は、店舗等の第1管理者の権限下にあるものであってもよいし、警備会社等の第2管理者の権限下にあるものであってもよい。
26 紙葉類一時保留部(一時保留部)
30 紙葉類制御部(制御部)
46 硬貨一時保留部(一時保留部)
50 硬貨制御部(制御部)
61 紙葉類カセット(回収部,回収部分)
63 開閉扉(取出し部)
66 硬貨カセット(回収部,回収部分)
70 本体制御部(制御部)
71 操作表示部(切替部)
80 記憶部
81 出力部
83 印刷部
100 有価媒体処理装置

Claims (16)

  1. 有価媒体を処理する有価媒体処理装置において、
    受け入れた有価媒体を一時的に保留する一時保留部と、
    前記一時保留部で一時的に保留されていた有価媒体を収納する回収部と、
    前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、前記一時保留部から取り出された有価媒体又は前記一時保留部と前記回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管することを促す情報を出力する出力部と、
    を備えたことを特徴とする有価媒体処理装置。
  2. 前記出力部は、前記エラーが発生すると、当該エラーに関する情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の有価媒体処理装置。
  3. 前記エラーに関する情報は、前記一時保留部から外部に取り出された有価媒体に関する情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の有価媒体処理装置。
  4. 前記有価媒体に関する情報は、前記一時保留部から外部に取り出された可能性のある最大の合計金額又は最大の金種別枚数を含むことを特徴とする請求項3に記載の有価媒体処理装置。
  5. 前記エラーに関する情報は、前記エラーが発生した回数を含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の有価媒体処理装置。
  6. 前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
    前記回収部は第2管理者の管理権限にあり、
    前記出力部は、前記エラーが発生した場合に、前記第1管理者に対して当該エラーに関する情報を出力することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有価媒体処理装置。
  7. 前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
    前記回収部は第2管理者の管理権限にあり、
    前記出力部は、前記エラーが発生した場合に、前記第2管理者に対して当該エラーに関する情報を出力することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の有価媒体処理装置。
  8. 前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
    前記回収部は第2管理者の管理権限にあり、
    前記出力部は、前記エラーが発生すると、当該エラーが発生した旨を前記第1管理者のうち所定の権限を有する者に報知することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の有価媒体処理装置。
  9. 有価媒体を処理する有価媒体処理装置において、
    受け入れた有価媒体を一時的に保留する一時保留部と、
    前記一時保留部で一時的に保留されていた有価媒体を収納する回収部と、
    第一モードにおいて、前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に前記一時保留部から取り出された有価媒体又は前記一時保留部と前記回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管するための制御を行い、第二モードにおいて、前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に当該有価媒体を前記回収部に収納するための制御を行う制御部と、
    前記第一モードと前記第二モードとを切り替える切替部と、
    を備えたことを特徴とする有価媒体処理装置。
  10. 前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
    前記回収部は第2管理者の管理権限にあり、
    前記第一モードであるのか前記第二モードであるのかに基づいて、前記第1管理者の前記回収部へのアクセスの許可及び禁止を切り替えることを特徴とする請求項9に記載の有価媒体処理装置。
  11. 前記第一モードである場合に、前記第1管理者の前記回収部へのアクセスを禁止し、
    前記第二モードである場合に、前記第1管理者の前記回収部へのアクセスを許可することを特徴とする請求項10に記載の有価媒体処理装置。
  12. 前記一時保留部は第1管理者の管理権限にあり、
    前記回収部は複数の回収部分を有し、
    各回収部分に対して前記第1管理者の管理権限にあるのか又は前記第2管理者の管理権限にあるのかが設定され、
    前記第1管理者の管理権限にある回収部分に対しては、第1管理者のアクセスが許可されることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の有価媒体処理装置。
  13. 前記第2管理者の管理権限にある回収部分に対して、前記切替部で前記第一モードと前記第二モードとが切り替えられることを特徴とする請求項12に記載の有価媒体処理装置。
  14. 前記第一モードである場合に、前記第1管理者が前記第2管理者の管理権限にある回収部分へアクセスすることを禁止し、
    前記第二モードである場合に、前記第1管理者が前記第2管理者の管理権限にある回収部分へアクセスすることを許可することを特徴とする請求項13に記載の有価媒体処理装置。
  15. 受け入れた有価媒体を一時的に保留する一時保留部と、前記一時保留部で一時的に保留されていた有価媒体を収納する回収部とを有する有価媒体処理装置を用いた処理方法であって、
    前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に、前記一時保留部から取り出された有価媒体又は前記一時保留部と前記回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管することを促す情報を出力することを備えたことを特徴とする処理方法。
  16. 受け入れた有価媒体を一時的に保留する一時保留部と、前記一時保留部で一時的に保留されていた有価媒体を収納する回収部とを有する有価媒体処理装置を用いた処理方法であって、
    切替部で、第一モード及び第二モードのいずれかに切り替えることと、
    第一モードにおいて、制御部が前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に前記一時保留部から取り出された有価媒体又は前記一時保留部と前記回収部との間から取り出された有価媒体を外部で保管するための制御を行い、第二モードにおいて、制御部が前記一時保留部から前記回収部に有価媒体を収納する際にエラーが発生した場合に当該有価媒体を前記回収部に収納するための制御を行うことと、
    を備えたことを特徴とする処理方法。
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