JP2016109977A - 画像形成装置 - Google Patents

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Kosuke Sasaki
孝輔 佐々木
松平 直
Sunao Matsudaira
直 松平
賢二 玉木
Kenji Tamaki
賢二 玉木
中島 博文
Hirobumi Nakajima
博文 中島
豊泉 輝彦
Teruhiko Toyoizumi
輝彦 豊泉
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Abstract

【課題】特別な追加の構成を必要とせずに、定着部材の温度分布の不均一を解消する。【解決手段】制御部110は、回転軸方向における定着部材173の温度分布が、手前側よりも奥側の温度が高い温度分布であると判断した場合に、回転軸方向における分離風の風量分布を変更する風量分布変更部を制御して手前側よりも奥側の風量が大きくなるように分離風の風量分布を変更する。【選択図】図8

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
トナーを用いる電子写真方式の画像形成装置では、画像形成ユニットで形成したトナー画像を用紙上に転写し、このトナー画像を、ヒーターを備える定着装置で加熱・加圧することで用紙に溶融定着させている。この定着装置から放射、拡散される熱によって装置内部の温度が上昇する。これを抑制するために、定着装置から放射される熱を、送風ファンよって生じさせる空気流とともに排気口から装置外部に排出する技術が知られている。
ユーザーは装置本体の正面側から各種操作を行うので、排気口を正面側に設けることは好ましくない。また装置本体の側面側は、画像が形成された用紙に対して種々の後処理を行う後処理装置が接続されるため、排気口を側面側に設けることも困難である。このような事情から一般に、排気口は画像形成装置の背面側に設けられる。
その一方で、装置本体の背面側に排気口を設けた場合には、定着装置の周辺を冷却する空気流は、定着ローラーの軸方向に沿って流れることになる。そのため外気を取り入れる排気口から遠い側の空気流は温度が低いが、排気口に近い側の空気流は定着ローラーの熱により温められてしまう。この結果、定着ローラーの表面温度は、軸方向において相対的に排気口を設けている装置の背面側の温度が高く、正面側の温度が低いという温度分布の不均一が生じる。
定着ローラーの温度は定着後のトナー画像の光沢度等の画像に影響するため、軸方向の温度分布の不均一は、光沢ムラ等の画像品質の低下を生じさせてしまう。このような問題に対して、特許文献1に開示された定着装置では、定着ローラーの端部に冷却用のファンを配置したことで生じた軸方向の温度分布の不均一を解消するために、ファンから遠い側の配光比率を、近い側の配光比率よりも大きくしたヒーターを用いている。
特開2000−089607号公報
しかしながら、特許文献1は、ファンによる冷却に応じて配光比率を調整した特別のヒーターを用いる必要があり、コストアップが生じることになる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、特別な追加の構成を必要とせずに、定着部材の回転軸方向の温度分布の不均一を解消することが可能となる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)加熱部を備え、回転する一対の定着部材により定着ニップを形成し、該定着ニップを通過する用紙に対して熱を加えることにより用紙上のトナー画像を用紙に定着させる定着装置と、
送風ファンを備え、前記定着ニップを通過した用紙に対して前記送風ファンから送風された分離風を吹き付けることにより該用紙を前記定着部材から分離させる分離送風部と、
前記定着部材の回転軸方向に平行であって、装置正面から見て手前側から奥側に向う方向に流れる空気流を形成し、前記定着部材から排出された熱によって温度が上昇した前記空気流を排気口から機外へ排出する排気部と、
制御部と、
を備えた画像形成装置であって、
前記分離送風部は、前記回転軸方向における前記分離風の風量分布を変更する風量分布変更部を備え、
前記制御部は、前記回転軸方向における前記定着部材の温度分布が、手前側よりも奥側の温度が高い温度分布であると判断した場合に、前記風量分布変更部を制御して手前側よりも奥側の風量が大きくなるように前記分離風の風量分布を変更する、画像形成装置。
(2)前記分離送風部の前記送付ファンは、前記回転軸方向に沿って配置した複数の送風ファンであり、
前記風量分布変更部は、前記送風ファンからの風量を変更することにより、手前側よりも奥側の風量が大きくなるように前記分離風の風量分布を変更する、上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記風量分布変更部は、前記送風ファンから送風された空気流の向きを変更することにより、手前側よりも奥側の風量が大きくなるように前記分離風の風量分布を変更する、上記(1)に記載の画像形成装置。
(4)前記分離送風部は、前記送風ファンから送風された空気を、前記定着ニップを通過する用紙に導くダクトの内部に配置した風の向きを制御する風向板を備え、
前記風量分布変更部は、前記風向板の向きを変更することにより、手前側よりも奥側の風量が大きくなるように前記分離風の風量分布を変更する、上記(3)に記載の画像形成装置。
(5)前記分離送風部は、前記定着ニップを用紙が通過し始めてから、通過し終わるまで前記送風ファンによる送風を行い、
前記制御部は、前記定着ニップを用紙が通過し始めるタイミングで、前記風量分布変更部により風量分布の変更を実行させる、上記(1)〜上記(4)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(6)前記定着装置は、回転軸方向の異なる位置における前記定着部材の温度を検知する複数の温度センサーを備え、
前記制御部は、前記温度センサーの検知結果により得られた前記定着部材の回転軸方向の温度分布に基づいて、前記風量分布変更部を制御する、上記(1)〜上記(5)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(7)前記制御部は、前記加熱部に供給した電力量と、前記排気口からの排気量から前記定着部材の回転軸方向の温度分布を推定し、推定した前記温度分布に基づいて、前記風量分布変更部を制御する、上記(1)〜上記(5)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
本願発明によれば、定着部材の回転軸方向の温度分布が、手前側よりも奥側の温度が高い温度分布であると判断した場合に、手前側よりも奥側の風量が大きくなるように分離風の風量分布を変更することにより、特別な追加の構成を必要とせずに、定着部材の温度分布の不均一を解消することが可能となる。
第1の実施形態に係る画像形成装置100の概略構成を示す図である。 画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。 定着装置170周辺の構成を示す概略図である。 定着装置170周辺の構成を示す概略図である。 定着装置170周辺の空気流を示す概略図である。 定着装置170周辺の空気流を示す概略図である。 加熱ローラー173の軸方向の温度分布を示す図である。 制御部110により実行される制御を示すフローチャートである。 図8で示した温度分布均一化の制御による効果を説明する図である。 分離送風部180の動作を示すタイムチャートである。 変形例3に係る分離送風部180の構成を示す概略図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、第1の実施形態に係る画像形成装置100の概略構成を示す図である。図2は画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。なお図1および後述する他の図面において、X方向は画像形成装置100の奥行き方向を示しX方向の上流側が正面側(以下、「手前側」ともいう)、下流側が背面側(以下、「奥側」ともいう)である。X方向、Y方向、およびZ方向は互いに直交する方向であって、Y方向は横方向でZ方向は上下方向である。またX方向は、後述する回転軸方向と平行である。
図1、図2に示すように画像形成装置100は、制御部110、メモリ120、操作・表示部130、画像読取部140、給紙搬送部150、画像形成部160、定着装置170、分離送風部180、排気部190を備える。画像形成装置100により用紙Sの上にトナーによる画像が形成される。画像が形成された用紙Sは、後処理装置200に搬送され、必要に応じてステイプル処理、折り処理、穴あけ処理などの種々の処理が施された後、搬送方向下流側の排紙トレイ等に搬送される。
制御部110は、CPU、RAMおよびROMを備え、ROMに記憶された各種のプログラムを適宜読み出してRAM上に展開し、これをCPUが実行することにより種々の機能を実現する。HDD等で構成される大容量の記憶装置であるメモリ120には、印刷用の画像データや各種の設定情報を記憶する。
操作・表示部130は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)の表示面に、タッチセンサーを重畳して配置させたものであり、ユーザーによる各種操作を受け付ける。操作・表示部130は装置の正面側に設けられる。
画像読取部140は、ミラー、レンズから構成される光学系とCCD等の読取センサーを備え、プラテンガラスに載置した原稿あるいはADF(図示せず)から搬送された原稿を読み取って画像信号を出力する。
給紙搬送部150は、複数の給紙トレイ151、排紙部152、両面搬送路153、および用紙センサー159a、159b、159cを備える。給紙搬送部150は、複数の搬送ローラー対および搬送モータ(図示せず)を備え、いずれかの給紙トレイ151から1枚ずつ給紙された用紙を下流側の搬送路に搬送する。両面モードの場合、給紙トレイ151から搬送された用紙Sは、その表面側に画像形成部160で画像形成された後、搬送された両面搬送路153でスイッチバックして表裏が反転された後、再び画像形成部160で反対側の面(裏面)に画像形成される。片面あるいは両面に画像形成された用紙Sは、排紙部152から下流側の後処理装置200に搬送される。用紙センサー159a、159b、159cは、アクチュエーターを備える接触型あるいは光電センサー等の非接触のセンサーによって、検知領域に用紙が搬送されているか否かを検知する。検知領域は、用紙の搬送路中に設けられており検知領域に用紙がある場合にはオン状態となる。特に用紙センサー159bは、定着装置170の直上流側の搬送経路中に配置しており、この用紙センサー159bの検知出力により定着ニップN(図3参照)に用紙Sが搬送されるタイミングを判断する。
画像形成部160は、Y、M、C、Kそれぞれのトナーを現像する画像形成ユニット161Y、161M、161C、161K、中間転写ベルト162、2次転写部163を備える。画像形成ユニット161は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、クリーニング部、現像装置を備え、画像信号に基づいて現像された各トナー画像は、中間転写ベルト162上で重ねられた後、2次転写部163で用紙S上に転写される。用紙Sに転写されたトナー画像は、定着装置170の定着ニップNに搬送され、加熱、加圧され用紙Sの表面に溶融定着される。
次に図3〜図6を参照し、定着装置170、分離送風部180および排気部190の構成について説明する。図3〜図6は、定着装置170周辺の構成を示す概略図である。図3は装置正面側(X方向)から視た図であり、図4、5は装置左側(Y方向)から視た図であり、図6は装置上側(Z方向)から視た図である。
図3に示すように定着装置170は、定着装置全体を覆う定着筐体171、ヒーター172、加熱ローラー173、加圧ローラー174、および温度センサー175を備える。加熱ローラー173は、内側から順に、円筒形の金属からなる芯金、その表面に形成したシリコーンゴムや発泡シリコーンゴム等の素材からなる弾性層、フッ素樹脂等の離型層を備える。芯金の内部には、ハロゲンランプのヒーター172が配置されている。加熱ローラー173の回転軸方向(以下、単に「軸方向」という)の長さは、給紙、搬送可能な最大用紙幅の用紙Sを定着可能な十分な長さを有する。ヒーター172の軸方向の長さは最大用紙幅の用紙Sに対応している。なおヒーター172は装置で給紙可能な複数段階の用紙幅に応じた異なる配光特性を備える複数のヒーターから構成されていてもよい。また加熱部としては、ハロゲンランプのヒーターに代えて、IHヒーターやローラーの表層に抵抗体を埋め込んだ抵抗発熱体を適用してもよい。
加圧ローラー174は、内側から順に、円筒形の金属からなる芯金、その表面に形成したシリコーンゴムや発泡シリコーンゴム等の素材からなる弾性層、フッ素樹脂等の離型層を備える。加圧ローラー174の外径や軸方向の長さは、加熱ローラー173と同程度の長さである。なお加圧ローラー174の芯金の内側にもヒーターを配置するようにしてもよい。
加熱ローラー173、加圧ローラー174の芯金は、軸受け(図示せず)により定着筐体171に回転可能に支持されており、駆動モータ(図示せず)により一方または両方のローラーが回転駆動される。
温度センサー175は加熱ローラー173の表面の温度を検知する。温度センサー175としては、例えば非接触に配置したサーミスタを用いる。本実施形態では、図6に示すように温度センサー175を加熱ローラー173の軸方向に沿って手前側(r)、中央(c)、奥側(f)の3か所に配置している。これらの温度出力により加熱ローラー173の軸方向の温度分布を検知する。
(分離送風部180)
分離送風部180は、図3、図4等に示すように、送風ファン181およびダクト182を備える。ダクト182は、金属等の耐熱性のある材料により構成されておりその先端の吹出口182aは、定着ニップNの近傍に配置されている。ダクト182の吹出口182aはY方向の幅が均一な矩形状の開口であり、その反対側は複数の送風ファン181と連結されている。送風ファン181は、ファンの回転数(rpm)を多段階で変更可能なファンである。回転数を変更することで、風量を変更する。なお本稿において、「風量」という用語を用いるときは、特に断りがない限り単位時間あたりに流れる気体の体積を示す(m/sec)。
送風ファン181から送風された空気流(air flow)は、ダクト182の内部を流れて先端の吹出口182aから送り出される。図3の符号Aは、用紙Sの搬送経路を示すものであり、定着ニップNを通過する用紙Sは、吹出口182aから送り出された分離風により安定して加熱ローラー173から分離される(エア分離)。
図4に示すように、本実施形態では、送風ファン181を加熱ローラー173の軸方向に沿って手前側(r)、中央(c)、奥側(f)の3か所に並んで配置している。それぞれの送風ファン181から送風された空気流はダクト182内で整流され、吹出口182aでは、軸方向に垂直で軸方向の風量分布が均一な分離風を送り出す。なお、送風ファン181の数は、3個に限られず2個または4個以上であってもよい。
(排気部190)
以下、図5、6を参照して排気部190の構成および、定着装置170周辺の空気の流れについて説明する。図5、6において、排気部190は、排気ファン191、排気ダクト192を備える。装置内部の空気は、排気ファン191が作動することで吸気口192bから吸い込まれ排気口192aから機外に排出される。排気ダクト192の吸気口192bは画像形成装置100の背面側のパネル101に設けられおり、排気口192aは画像形成装置100の背面側の外装102に設けられている。
図5、6に示すように、排気部190の排気ファン191が作動することで、定着装置170の周辺には装置の手前側から奥側に向けて加熱ローラー173の軸方向に平行な空気流が生じる。より具体的には、排気ファン191が作動することで正面側のパネル101の隙間から取り込まれた機外の空気により、定着装置170の定着筐体171の内部で軸方向(X方向)に沿った空気流が生じる。この空気流は、手前側の開口171aから定着筐体171の内部に入り、奥側の開口171bから抜ける。定着筐体171内部の軸方向に沿った空気流は、加熱ローラー173および加圧ローラー174のY方向の両側を流れる。この軸方向に沿った空気流は、定着筐体171の脇を通り過ぎてから向きを変え、背面側のパネル101に沿って上方に流れ、その後、排気ダクト192に取り込まれて排気口192aを通じて機外に排出される。
(定着装置170の温度分布)
図7を参照し、定着装置170の加熱ローラー173の軸方向の温度分布について説明する。図7は、加熱ローラー173の軸方向の温度分布を示す図であり、温度センサー175の検知出力(℃)をプロットしたものである。温度センサー175は最大用紙幅(例えば330mm)の両端部に対応する奥側、手前側と、その中間の中央部に配置されている。同図に示すように加熱ローラー173の表面温度は手前側と奥側では、奥側の温度が高く、両者の温度差はΔT(℃)である。
図5、6で説明したように、排気部190の排気ファン191が作動することで定着装置170の周辺では軸方向に沿った空気流が生じる。定着装置170は、この空気流により冷却がなされるが、空気流の上流側では機外から取り込まれた空気が流れるためその温度は室温に近い。一方で、空気流の下流側では定着装置170から放熱された熱で空気が加熱されるために、空気流の温度は室温よりも高い温度となる。このようなことから定着装置170の手前側では低い温度の空気流により冷却されるのに対して、奥側では高い温度の空気流によって冷却することになるため、温度が下がりにくくなる。これにより定着装置170の加熱ローラー173の表面温度は、図7に示すような分布となる。この温度差ΔTは、ヒーター172の発熱量(平均供給電力W)が大きいほど、排気ファン191からの排風量が大きいほど、大きくなる。温度差ΔTが許容幅を超える場合には、手前側と奥側でトナーの定着性に差が生じこれは光沢度の差等によって認識できるので、画像不良となる恐れがある。
(第1の実施形態に係る、温度分布均一化の制御)
以下に説明する温度分布均一化の制御は、加熱ローラー173の軸方向の温度差ΔTが許容幅を超えないように、これよりも小さい閾値温度(以下の「Tα」)を設定する。そして閾値温度Tαを超えるような場合には、温度差ΔTを減少させるように分離風の分布を制御するものである。本実施形態では、複数の送風ファン181が、軸方向の分離風の風量分布を変更する風量分布変更部として機能する。
図8は制御部110により実行される制御を示すフローチャートである。制御部110は、最初に温度センサー175の検知出力から加熱ローラー173の温度を取得する(S101)。そして手前側と奥側の温度差ΔT(図7参照)が、閾値温度Tαを超えたか否かを判断する(S102)。この閾値温度Tαとしては例えば5℃である。
温度差ΔTが閾値温度Tαを超えていると判断した場合(S102:YES)、制御部110は、風量分布設定を奥側の風量が、手前側の風量よりも大きくなるように変更する。具体的には、分離送風部180の複数の送風ファン181(図4参照)のうち、奥側の送風ファン181(r)の回転数設定を最も速い「H」に、中央の送風ファン181(c)の回転数設定を中間の「M」に、手前側の送風ファン181(f)の回転数を最も低い「L」に設定する(S104)。
用紙センサー159bの検知出力に基づいて用紙Sの先端が定着ニップNを通過したことを検知した場合、あるいは通過中であれば(S104:YES)、ステップS103(またはS106)で設定した回転数の設定で、それぞれの送風ファン181を作動させる(S105)。
一方で、ステップS102で、温度差ΔTが閾値温度Tαを超えていないと判断した場合(S102:NO)には、風量分布設定を奥側と手前側の風量を均一になるように設定を変更する(初期状態に戻す)。具体的には、全ての送風ファン181の回転数設定を「L」(または「M」)に設定し(S106)、以降の動作を実行して終了する。
(効果)
図9は、図8で示した温度分布均一化の制御による効果を説明する図である。図9(a)は、吹出口182aから送り出された分離風の風量分布を示すものである。同図では、破線の白丸が変更前であり、実線の黒丸が変更後の風量を示している。同図に示すように、送風ファン181の回転数を切り替えることにより送風ファン181による風量を変更し、奥側の分離風の風量が手前側の分離風の風量よりも大きくなるように風量分布を変更している。
図9(b)は、図9(a)のように風量分布を変更したことによる加熱ローラー172の表面温度の温度分布の変化を示したものである。図9(a)の風量分布の傾きを適正に設定しているために、図9(b)に示すように、加熱ローラー173の温度分布が均一になっていることが分かる。
以上説明したように第1の実施形態では、特別な追加の構成を必要とせずに、分離送風部として機能する複数の送風ファン181により手前側よりも奥側の風量が大きくなるように分離風の風量分布を変更する。これにより加熱ローラー173の軸方向の温度分布を均一化することが可能となり、ひいては光沢ムラ等の画像不具合が生じることを防げる。
(変形例1)
図10は、分離送風部180の動作を示すタイムチャートである。同図では上段から順に、用紙Sが定着ニップNを通過するタイミング、奥側、手前側それぞれの送風ファン181の作動タイミング、温度差判定フラグの判定結果を示している。フラグがONの場合とは、図8のステップS102の判定条件、温度差ΔT>Tαを満たした場合である。
同図に示すように1枚目の用紙S1が定着ニップNを通過し始めてから通過し終わるまでの時間t1〜t2の間は、奥側、中央、手前側それぞれの送風ファン181は回転数「L」で送風を行う。時間t1〜t2での回転数「L」の設定は、フラグOFFに応じたものである。この場合、分離風の軸方向の風量分布は均一である。
時間t4で温度差判定フラグがONに変化したのに応じて、奥側、中央、手前側の各送風ファン181の回転数は、それぞれ「H」、「M」、「L」の設定に変更がなされる(図8のS103参照)。
ただし、変形例1においては、各送風ファン181の回転数の設定変更は、即時に反映させずに、次の用紙が定着ニップNを通過し始めるタイミングで反映させるようにしている。具体的には、図10に示すように2枚目の用紙S2が定着ニップNを通過している途中の時間t4で、フラグがOFFからONへ変化したので、時間t3〜t5の間は時間t4以降も各送風ファン181は、直前の設定の「L」の回転数で作動している。ファンの作動量の設定変更を反映するのは、フラグが変化した時間t4の後に、次の用紙Sが定着ニップNを通過開始し始める時間t6以降である。時間t6以降の3、4枚目の用紙S3、S4は、設定変更後の回転数で各送風ファン181を回転させるので、分離風の風量分布は、手前側よりも奥側の風量が大きくなる(図9(a)の実線の黒丸)。
このように風量分布の変更タイミングを、次の用紙Sが定着ニップNを通過し始めるタイミングとすることで、第1の実施形態の効果に加えて、さらに用紙Sの分離性能を安定して行える。
(変形例2)
第1の実施形態、変形例1においては送風ファン181の回転数(rpm)を変更することにより分離風の風量分布を変更する例を説明した。これに限られず、回転数に代えて、あるいは回転数とともに、送風ファン181の作動時間を変更することにより分離風の風量分布を変更するようにしてもよい。図10の例では用紙Sの紙間では送風ファン181の作動を停止させて分離風を送り出していなかったが、紙間等の用紙Sが定着ニップNを通過していないときでも、奥側の送風ファン181のみを作動させることで奥側の単位時間あたり(数sec〜十数sec)の風量を増加できる。さらに図10等の例では、送風ファン181の回転数を3段階で変更する例を示したが、これよりも多段階で回転数を変更可能なファンを適用してもよく、これよりも少ない2段階で変更するファンを適用してもよい。また2段階(高速と低速)のファンを適用する場合、中央のファン181(c)から送られる平均の風量が奥側と手前側のファン181から送られる風量の中間となるように、用紙1枚毎の通過タイミング合わせて回転速度を高速と低速を交互に切り替える等、時分割で回転速度を切り替えるように制御してもよい。
(変形例3)
図11は、変形例3に係る分離送風部180の構成を示す概略図である。第1の実施形態では、複数の送風ファン181の回転数を異なる設定に変更することで、軸方向の分離風の風量分布を変更した。変形例3では分離送風部180のダクト内に配置した風向板184の向きを変えることで、軸方向の分離風の風量分布を変更するものである。以下、説明する。
図11に示すように、変形例3に係る分離送風部180は、ダクト183の内部に複数の風向板184を配置している。図11(a)に示す初期状態においてはこの風向板184は、加熱ローラー173の軸方向に垂直な方向(YZ平面上)に延びており、ダクト183の吹出口183aから送り出される分離風の向きは、加熱ローラー173の軸方向に対して垂直な方向である。
図11(b)は、風向板184の向きを奥側に傾けた状態を示す図である。風向板184は、その中心に設けられた旋回軸pを中心に回転可能であり、風向板駆動部185によって任意の角度に回転する。図11(b)の状態では、ダクト183の内部の空気流の向きは奥側に向けられるため、吹出口183aの分離風の軸方向の風量分布は、手前側よりも奥側の風量が大きくなるように変更される。分離風の風量分布としては図9(a)と同様である。
このように変形例3では、風量分布変更部として機能する風向板184、風向板駆動部185により、軸方向の分離風の風量分布を変更する。変形例3でも、第1の実施形態と同様に、加熱ローラー173の軸方向の温度分布を均一化することが可能となり、ひいては光沢ムラ等の画像不具合が生じることを防げる。
(変形例4)
第1の実施形態においては、軸方向に沿って配置した複数の温度センサー175の温度検知により、加熱ローラー173の手前側と奥側の温度差ΔTを算出していた。これに限られず、下記の式からこの温度差ΔTを推定するようにしてもよい。
ΔT(℃)=γ×x×y
ここで、xは単位時間あたり(例えば30sec)のヒーター172に供給した平均供給電力量(W・sec/secまたはW・hour/hour)であり、yは排気口192aを通過する排気量(m/sec)であり、γは定数(℃・sec/W・m)である。
このように、温度差ΔTを推定して求めることにより、温度センサー175の数を減らせる。
(変形例5)
変形例3では、風向板184の向きを変更することで、分離風の軸方向の風量分布を変更していた。これに限られず、送風ファン181の向きを直接奥側に向ける構成としたり、ダクト内に設けた仕切り板を作動させて手前側の圧力損失を奥側よりも大きくすることで手前側の風量を減少させたりしてもよい。
(その他の変形例)
図3等で説明した実施形態の定着装置170では、回転する定着部材として一対の定着ローラーを用いる例を示したが、これに限定されない。例えば回転する定着部材として一方または両方に定着ベルトを用いた定着装置であってもよい。さらに定着ベルトを駆動、支持する複数の内部のローラーのうち、定着ニップNを形成するローラーに代えて固定のパッドを用いてもよい。
100 画像形成装置、
101 パネル、
102 外装、
110 制御部、
120 メモリ、
130 操作・表示部、
140 画像読取部、
150 給紙搬送部、
151 給紙トレイ、
152 排紙部、
153 両面搬送路、
159a、159b、159c 用紙センサー、
160 画像形成部、
170 定着装置、
171 定着筐体、
172 ヒーター(加熱部)、
173 加熱ローラー(定着部材)、
174 加圧ローラー(定着部材)、
175 温度センサー、
180 分離送風部、
181 送風ファン、
182、183 ダクト、
182a、183a 吹出口、
184 風向板、
185 風向板駆動部、
190 排気部、
191 排気ファン、
192 排気ダクト、
192a 排気口、
192b 吸気口
200 後処理装置。

Claims (7)

  1. 加熱部を備え、回転する一対の定着部材により定着ニップを形成し、該定着ニップを通過する用紙に対して熱を加えることにより用紙上のトナー画像を用紙に定着させる定着装置と、
    送風ファンを備え、前記定着ニップを通過した用紙に対して前記送風ファンから送風された分離風を吹き付けることにより該用紙を前記定着部材から分離させる分離送風部と、
    前記定着部材の回転軸方向に平行であって、装置正面から見て手前側から奥側に向う方向に流れる空気流を形成し、前記定着部材から排出された熱によって温度が上昇した前記空気流を排気口から機外へ排出する排気部と、
    制御部と、
    を備えた画像形成装置であって、
    前記分離送風部は、前記回転軸方向における前記分離風の風量分布を変更する風量分布変更部を備え、
    前記制御部は、前記回転軸方向における前記定着部材の温度分布が、手前側よりも奥側の温度が高い温度分布であると判断した場合に、前記風量分布変更部を制御して手前側よりも奥側の風量が大きくなるように前記分離風の風量分布を変更する、画像形成装置。
  2. 前記分離送風部の前記送付ファンは、前記回転軸方向に沿って配置した複数の送風ファンであり、
    前記風量分布変更部は、前記送風ファンからの風量を変更することにより、手前側よりも奥側の風量が大きくなるように前記分離風の風量分布を変更する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記風量分布変更部は、前記送風ファンから送風された空気流の向きを変更することにより、手前側よりも奥側の風量が大きくなるように前記分離風の風量分布を変更する、請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記分離送風部は、前記送風ファンから送風された空気を、前記定着ニップを通過する用紙に導くダクトの内部に配置した風の向きを制御する風向板を備え、
    前記風量分布変更部は、前記風向板の向きを変更することにより、手前側よりも奥側の風量が大きくなるように前記分離風の風量分布を変更する、請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記分離送風部は、前記定着ニップを用紙が通過し始めてから、通過し終わるまで前記送風ファンによる送風を行い、
    前記制御部は、前記定着ニップを用紙が通過し始めるタイミングで、前記風量分布変更部により風量分布の変更を実行させる、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 前記定着装置は、回転軸方向の異なる位置における前記定着部材の温度を検知する複数の温度センサーを備え、
    前記制御部は、前記温度センサーの検知結果により得られた前記定着部材の回転軸方向の温度分布に基づいて、前記風量分布変更部を制御する、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記加熱部に供給した電力量と、前記排気口からの排気量から前記定着部材の回転軸方向の温度分布を推定し、推定した前記温度分布に基づいて、前記風量分布変更部を制御する、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
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