JP2016108653A - 押出形材用アルミニウム合金及びそれを用いた押出形材 - Google Patents

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西川 知志
Tomoshi Nishikawa
知志 西川
吉田 朋夫
Tomoo Yoshida
朋夫 吉田
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【課題】断面形状が比較的複雑であっても押出表面の表面再結晶を抑制し、高強度で耐応力腐食割れ性に優れる押出形材が得られるアルミニウム合金の提供及びそれを用いた押出形材の提供を目的とする。【解決手段】以下質量%にて、Zn:6.0〜10.0%,Mg:1.90〜2.50%,Cu:0.50〜2.50%,Zr:0.10〜0.25%,Ti:0.005〜0.05%,Sr:0.02〜0.25%及び残部がAlと不可避的不純物からなることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、高強度で耐応力腐食割れ性に優れた押出形材を得ることができるアルミニウム合金に関する。
アルミニウム合金は鉄系材料に比較して軽量であることから自動車等の軽量化が要求される分野にて広く検討されている。
従来から引張り強度300〜400N/mmレベルの高強度アルミニウム合金としてJIS7000系合金が採用されているが、さらなる軽量化には、より高強度のアルミニウム合金が要求されている。
しかし、高強度が得られるアルミニウム合金程、押出性が悪くなり、押出成形持の加工熱により表面が再結晶しやすく耐応力腐食割れ性が低下する問題がある。
特許文献1には、Zn:5.0〜7.5%,Mg:1.6〜3.3%,Cu:1.1〜2.5%,Cr:0.30%(0%含まず、以下同じ)、Mn:0.60%以下,Zr:0.3%以下のうち一種以上、及びTi:0.06%以下,B:0.005%以下のうち一種以上を含有するAl−Zn−Mg−Cu合金押出材を開示する。
しかし、同公報に開示するアルミニウム合金は実施例1に示す厚さ6mm,幅100mmの板状押出材や実施例2に示す外径65mm、内厚7.5mmの管材等、単純な形状の押出材しか押出成形できないものである。
また、同公報に製造方法例が記載されているとおり押出後に、圧延又は、引抜加工してはじめて600N/mmを超える高強度になるものである。
これでは工程が複雑であり実用的ではない。
特許文献2には、ZnとMgの組み合せがZn:6.0〜12.0%,Mg:1.5〜2.5%で、Cu:1.0〜2.5%,Zr:0.08〜0.20%の化学組成で引張り強さ650MPa以上の高強度アルミニウム合金を開示するが、実施例によれば直径44.5mm等の丸棒しか押出成形できないものである。
いずれにしても文献1,2に開示する合金はMn,Cr,Zrの遷移元素の添加により押出材表面の再結晶を抑制しているが、このMn,Cr,Zrの遷移元素だけでは断面形状が単純な板や丸棒ではない略L字状、略コ字状、略H字状のソリッド材やロ字型、日字型、目字型等の中空断面等、複雑な断面形状の場合に押出材の表面の再結晶を充分に抑制できないことが本発明者らの研究により明確になった。
特許第5083816号公報 特許第5343333号公報
本発明は、断面形状が比較的複雑であっても押出表面の表面再結晶を抑制し、高強度で耐応力腐食割れ性に優れる押出形材が得られるアルミニウム合金の提供及びそれを用いた押出形材の提供を目的とする。
本発明に係る押出形材用アルミニウム合金は、以下質量%にて、Zn:6.0〜10.0%,Mg:1.90〜2.50%,Cu:0.50〜2.50%,Zr:0.10〜0.25%,Ti:0.005〜0.05%,Sr:0.02〜0.25%及び残部がAlと不可避的不純物からなることを特徴とする。
本発明において、このように成分範囲を選定した理由は以下のとおりである。
<Zn成分>
Zn成分は比較的、高濃度でも押出性を低下させずに高強度化が可能であり、目標とする高強度を得るには、以下全て質量にて、6.0%以上が必要であり、10.0%を超えると耐応力腐食割れ性が低下する。
<Mg成分>
Mg成分は高強度化に有効であり、目標とする高強度を得るには1.80%以上必要であり、2.50%を超えると押出性が低下する。
<Cu成分>
Cu成分は固溶効果等により高強度化を図るのに有効であり、目標とする高強度を得るには、0.50%以上必要であり、2.5%を超えると押出性が低下する。
また、Cu成分は伸びの低下を抑えつつ高強度化を図るのに有効であった。
<Zr成分>
Zr、Cr、Mnは一般的に遷移元素と称され、7000系のアルミニウム合金押出材の分野にては押出成形時に押出材表面の再結晶を抑える成分として知られている。
しかし、本発明においては後述するSr成分の組み合せにてはZrの添加が有効であった。
Zr成分は0.10%以上添加することが必要で0.25%を超えるとアルミ溶湯中に溶解することができなくなる。
<Sr成分>
Sr成分は本発明において特徴的な成分であり、Sr成分を0.02%以上添加すると押出加工時の押出抵抗が大きく形材が高温になっても押出材の表面の再結晶を有効に抑えることができる。
しかし、Sr成分が0.25%を超えるとSrを核とする粗大な晶出物が晶出する。
そこでSr成分の含有量は0.02〜0.25%の範囲が好ましい。
<Ti成分>
Ti成分はアルミニウム合金の押出用ビレットを鋳造する際の結晶粒の微細化に有効であり、0.005〜0.05%の範囲で添加され、この場合に母合金中に含まれるBが微量含まれることになる。
<Fe,Si成分>
Fe及びSi成分はアルミニウム合金の溶湯の調整及びビレットの鋳造時に不可避的不純物として含まれる。
本発明においてはFe:0.2%以下、Si:0.1%以下の範囲で許容される。
本発明に係るアルミニウム合金を用いると、例えば図3〜図5に示すような略コ字型断面形状、略目字型断面形状の押出形材を表面再結晶厚さ50μm以下に抑えつつ押出成形できる。
なお、図3〜図5中の各寸法は実用的に押出可能な寸法範囲を示し、t,t,tが6mm以下であっても押出可能であり、t,t,tが4mm以下であっても、やや押出スピードが低下するものの表面再結晶を抑えつつ押出生産が実用的に可能である。
押出形材は押出成形後に所定の熱処理により目標とする引張り強さ630N/mm以上,0.2%耐力550N/mm以上及び表面再結晶厚さ50μm以下の押出形材が得られる。
本発明に係るアルミニウム合金はAl−Zn−Mg−Cu系合金であって、Zr,Srの添加により、押出表面の再結晶を抑えた耐応力腐食割れ性に優れる押出形材が得られる。
これにより高強度及び耐応力腐食割れ性が要求されるバンパーリィンフォースメント、ビーム等の自動車部品への適用が可能になり、従来以上に小型化、軽量化を図ることができる。
評価に用いたアルミニウム合金組成及びその評価結果を示す。 押出形材の表面再結晶厚さの評価例を示す。 本発明に係るアルミニウム合金を用いてコ字断面形状の押出形材を押出成形する場合の可能な寸法範囲を示す。 本発明に係るアルミニウム合金を用いて目字断面形状の押出形材を押出成形する場合の可能な寸法範囲を示す。 本発明に係るアルミニウム合金を用いて目字断面形状の押出形材を押出成形する場合の可能な寸法範囲を示す。
図1に示すような組成のアルミニウム合金の溶湯を調整し、常法に従いビレットを鋳造した。
次に500〜560℃にて3〜24時間の均質化処理した。
このようにして得られたビレットを用いて図3に示した断面コ字形状の押出形材を押出成形した。
その後に溶体化処理及び人工時効処理をした。
その条件は次のとおりである。
・溶体化処理:460〜500℃にて1〜3時間保持し、その後に水冷をした。
・人工時効処理:90〜120℃×1〜24時間+130〜180℃×1〜24時間の二段時効
機械的性質は次のように評価した。
JIS Z 2241に準拠し、上記押出形材からJIS−5号試験片を切り出し、インストロン型引張試験機を用いて引張試験を実施した。
表面再結晶厚さは次のように評価した。
上記押出形材からサンプルを切り出し、押出断面を鏡面研磨し、ケラー試薬にてエッチングした。
これを光学顕微鏡(100倍)にて、押出表面からの再結晶組織の厚みを測定した。
その結果を図1の表及び図2の写真に示す。
本発明においては、バンパーリィンフォースメント等の自動車部品に適用することを念頭に目標とする機械的性質は引張り強さ(σ)630N/mm以上、0.2%耐力(σ0.2)550N/mm以上、伸び(δ)10%以上とした。
また、耐応力腐食割れ性を確保するために押出形材の表面再結晶厚さを50μm以下とした。
実施例1はZn,Mg,Cu,Zr,Sr,Tiがねらいとする成分範囲であり、全ての目標値をクリアした。
特に、図2に実施例1,比較例1,5のミクロ組織写真を示すように、Zn,MgおよびCu成分量が概ね同じであって、ZrとSrの組み合せ添加により再結晶厚さが大きく変化し、Srを0.02%以上添加すると再結晶を抑えることができた。
実施例1では、Sr:約0.03%であったので、Srはどの程度添加量を増してもよいか検討するために、実施例2〜4に示すような化学組成のビレットを鋳造し評価した。
その結果、Sr:約0.21%でも全ての目標をクリアーすることができた。

Claims (2)

  1. 以下質量%にて、Zn:6.0〜10.0%,Mg:1.90〜2.50%,Cu:0.50〜2.50%,Zr:0.10〜0.25%,Ti:0.005〜0.05%,Sr:0.02〜0.25%及び残部がAlと不可避的不純物からなることを特徴とする押出形材用アルミニウム合金。
  2. 請求項1記載のアルミニウム合金を用いて押出成形して得られた押出形材であって、引張り強さ630N/mm以上,0.2%耐力550N/mm以上であり、耐応力腐食割れ性に優れることを特徴とするアルミニウム合金押出形材。
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