JP2016107463A - 液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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貴之 中井
崇裕 吉田
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崇裕 吉田
甲田 智彦
Tomohiko Koda
智彦 甲田
汐視 安藤
Shiomi Ando
汐視 安藤
清水 武司
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武司 清水
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Kanshi Abe
貫思 阿部
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亮 笠原
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Abstract

【課題】圧力発生室を区画する隔壁部のねじれが抑制され、流路板の接合不良を防止可能な液滴吐出ヘッドを提供する。【解決手段】液滴を吐出する複数のノズル孔31を有するノズル板30と、複数のノズル孔31と連通する複数の圧力発生室22に液体を供給する流路25、及び隣接する圧力発生室22を長手方向に沿って区画する隔壁24部を有する流路板20と、圧力発生室22のノズル孔31と対向する壁面を構成する振動板60と、圧力発生室22に圧力を発生させる圧力発生手段50と、を備え、隔壁部24のノズル配列方向の幅は、長手方向端部側よりも中央部側が広いことを特徴とする液滴吐出ヘッド。【選択図】図16

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及び画像形成装置に関する。
液滴吐出ヘッドとしては、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の画像形成装置(インクジェット記録装置)に搭載され、インク滴を吐出する液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)が知られている。
インクジェットヘッドは、インク滴を吐出するノズルが形成されたノズルプレートと、ノズルに連通する個別液室(以下、「圧力発生室」、「流路」などともいう)と、個別液室内のインクを加圧するための駆動手段(圧力発生手段)と、を備えている。駆動手段としては、圧電素子によるもの、静電気力によるもの、及び気泡圧力によるものなどが知られている。
インクジェット記録装置は近年、高精度な画像形成の要求が強まっている。装置を構成するインクジェットヘッドには、高精度な画像を形成するために、所望のサイズの液滴を所望の速度で飛ばすように吐出することや、複数のノズル間での吐出特性のバラツキを小さくすることが求められている。これらを実現するためには、インクが流れる流路を高精度に形成することが必要となる。
流路を形成する部品の製造方法としては、加工精度、製作コスト、及び部品耐食性などの面から、SUS材のプレートをプレス加工してなる薄板を積層する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、流路形成基板の一方の面に弾性板を、他方の面にノズルプレートをそれぞれ接合することで、リザーバから液体供給口、圧力室及びノズル連通口を通ってノズル開口に至る一連の液体流路を設けた流路ユニットと、該流路ユニットが先端面に接合されると共に、圧力発生素子を内部に収納したケースとを備え、前記圧力発生素子により前記弾性板を部分的に変位させることで前記圧力室の容積を変化させる液体噴射ヘッドにおいて、前記流路形成基板は、前記圧力室となる細長い圧力室空部をプレス加工による貫通口として設けた金属製の第1プレートと、前記ノズル連通口の一部となる第1連通口空部及び前記リザーバとなるリザーバ空部をプレス加工による貫通口として設けた金属製の第2プレートと、前記ノズル連通口の一部となる第2連通口空部及び前記液体供給口を板厚方向を貫通する貫通口として設けた第3プレートと、からなり、前記リザーバ空部の少なくとも一部が前記圧力室空部の液体供給側先端よりも前記圧力室長手方向の内側に配置されるように前記第1プレートと前記第2プレートを配置すると共に、前記第1プレートと前記第2プレートとの間に第3プレートを挟んで各プレートを接着し、前記圧力室空部における液体供給側の端部と前記リザーバ空部とを前記液体供給口によって連通した液体噴射ヘッドが開示されている。
特許文献1の液体噴射ヘッドは、従来の方法(例えば、プレス加工とレーザー加工の2段階で流路を形成する方法)よりも微小な流路を形成可能な方法により製造され、液滴をより高い周波数で安定的に吐出可能にすること、及びクロストークの発生を構造的に防止し、液滴の吐出特性を安定化できることが記載されている。
プレス加工による流路の加工においては、変形による影響を考慮する必要がある。例えば、薄板状の流路板材料に流路をプレスで打ち抜いた場合、加工ポンチの往復時に応力が作用し、流路を区画する領域であって隔壁となる部分(以下、「隔壁部」ともいう)にねじれが発生する。発生したねじれは、流路が形成された流路板材料を積層して接合する場合の接合不良の要因となる。
また、ねじれが発生した領域に接合面を形成するために表面研磨を実施した場合、当該領域は面圧が高く研磨されやすいのに対し、流路が形成される領域の外側は面圧が低く研磨されにくいという状況が発生する。その結果、隣接する流路間の隔壁部と流路形成領域の外側とで表面研磨後のプレートの厚さが異なり、積層して接合する場合に接合不良が生じてしまうという問題がある。
そこで本発明は、圧力発生室を区画する隔壁部のねじれが抑制され、流路板の接合不良を防止可能な液滴吐出ヘッドを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズル孔を有するノズル板と、前記複数のノズル孔と連通する複数の圧力発生室に液体を供給する流路、及び隣接する前記圧力発生室を長手方向に沿って区画する隔壁部を有する流路板と、前記圧力発生室の前記ノズル孔と対向する壁面を構成する振動板と、前記圧力発生室に圧力を発生させる圧力発生手段と、を備え、前記隔壁部のノズル配列方向の幅は、長手方向端部側よりも中央部側が広いことを特徴とする液滴吐出ヘッドである。
本発明によれば、圧力発生室を区画する隔壁部のねじれが抑制され、流路板の接合不良を防止可能な液滴吐出ヘッドを提供することができる。
本実施形態の液滴吐出ヘッドの要部構成の一例を示す流路長手方向の断面図である。 本実施形態の液滴吐出ヘッドの要部構成の一例を示す流路短手方向の断面図である。 従来の液滴吐出ヘッドの要部の一例を示す上面図である。 流路板材料に対するプレス加工工程の説明図である。 流路板に形成された隔壁部のねじれを説明する模式図である。 隔壁部のねじれと隔壁部の幅との関係を示す説明図である。 従来の圧力発生室及び隔壁の形状とねじれを示す模式図である。 本実施形態の圧力発生室及び隔壁の形状の一例とねじれを示す模式図である。 本実施形態の圧力発生室及び隔壁の形状の一例を示す模式図である。 本実施形態の圧力発生室及び隔壁の形状の一例を示す模式図である。 本実施形態の圧力発生室及び隔壁の形状の一例を示す模式図である。 本実施形態の圧力発生室及び隔壁の形状の一例を示す模式図である。 本実施形態の圧力発生室及び隔壁の形状の一例を示す模式図である。 1層の流路板を有する液滴吐出ヘッドの要部を示す断面図である。 1層の流路板を有する液滴吐出ヘッドの要部を示す断面図である。 2層の流路板を有する本実施形態の液滴吐出ヘッドの上面図及び断面である。 本実施形態の液体カートリッジの一例を示す外観斜視図である。 本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略斜視図である。 本実施形態の画像形成装置の構成の一例を示す断面図である。
以下、本発明に係る液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及び画像形成装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
図1、図2及び図3に液滴吐出ヘッドの要部構成の例を示す。図1は流路の長手方向の断面図、図2は流路の短手方向の断面図、図3は上面図である。
本実施形態の液体吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズル孔31を有するノズル板と30、複数のノズル孔31と連通する複数の圧力発生室22に液体を供給する流路25、及び隣接する圧力発生室22を長手方向に沿って区画する隔壁部24を有する流路板20と、圧力発生室22のノズル孔31と対向する壁面を構成する振動板60と、圧力発生室22に圧力を発生させる圧力発生手段50と、を備える。
図1及び図2に示すように、圧力発生手段(以下、「積層圧電素子」という)50は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層51と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層52とを交互に積層している。内部電極層52は両端で外部電極に接続する。
積層圧電素子50はハーフカットのダイシング加工により櫛歯上に分割され、1つ毎に駆動部56と支持部(非駆動部)57として使用する。
2つの外部電極のうち内部電極層52の一端に連なる一方の外側端はハーフカットのダイシング加工で分割されるように、切り欠き等の加工により長さを制限しており、これらは複数の個別電極54となる。他方はダイシングでは分割されずに導通しており、共通電極55となる。
駆動部56の個別電極54にはFPC18半田接合されている。また、共通電極55は積層圧電素子50の端部に電極層を設けて回し込んでFPC18のGnd電極に接合している。FPC18には図示しないドライバICが実装されており、これにより駆動部56への駆動電圧印加を制御している。
振動板60は、薄膜のダイアフラム部62と、このダイアフラム部62の中央部に形成した駆動部56なる積層圧電素子50と接合する島状凸部(アイランド部)61と、図示していない支持部に接合する梁を含む厚膜部と、インク流入口63となる開口を電鋳工法によるNi合金メッキ膜を2層重ねて形成している。
振動板60の島状凸部61と積層圧電素子50の駆動部56、振動板60とフレーム11との結合は、ギャップ材を含んだ接着層17をパターニングして接着している。
流路板20はSUS材を用いて、流体抵抗部21、圧力発生室22となる彫り込みをプレス工法で形成した。プレス加工で残された部分で、圧力発生室22の長手方向を区画する領域が隔壁部24となる。本実施形態において、隔壁部24のノズル配列方向の幅は、長手方向端部側よりも中央部側が広く形成される。図3は従来の液滴吐出ヘッドの上面図であり、本実施形態の具体的な態様については後述する。
図1及び図2では、流路板20が複数の流路板部材(20a、20b、20c)が積層されてなる態様を示しているが、本実施形態の液滴吐出ヘッドにおいては、複数の流路板部材からなる多層の流路板であっても、1層の流路板であってもよい。
また、図1及び図3に示すように、打ち抜き幅を狭くする部分を設け、これを流体抵抗部21とすることができる。
流体抵抗部21は、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果が有る反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
ノズル板30は、金属材料(例えば、SUS材)のプレス加工により形成したもので、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口である多数のノズル孔31を有する。ノズル孔31の垂直方向の断面形状は、テーパ形状である。
本実施形態において、ノズル孔31の径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmであり、各列のノズルピッチは150dpiである。
共通液室12と図示しないインク供給口が形成されたフレーム11はSUS材の切削加工により作製されている。
上述の構成の液滴吐出ヘッドにおいて、記録信号に応じて駆動部56に駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部56に積層方向の変位が生起し、振動板60を介して圧力発生室22が加圧されて圧力が上昇し、ノズル孔31からインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、圧力発生室22内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって圧力発生室22内に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、図示しないインクタンクから供給されたインクは共通液室12に流入し、共通液室12からインク流入口63を経て流体抵抗部21を通り、圧力発生室22内に充填される。
図4に、流路板の製造におけるプレス加工の工程を示す。
まず図4(A)に示すように、流路板材料200が図示右側から下部ステージ205上に送られる。次に図4(B)に示すように、流路板材料200が所定の位置で停止し、サポート204が下降し、流路板材料200が下部ステージ205との間でプレスされる。そして、図4(C)に示すように、圧力発生室22(流路25)を形成するためのポンチ203が下降して流路板材料200を打ち抜く。その際、隔壁部24には隔壁部24の中心軸に対して図の右側に回転しようとする応力が作用する。そして、図4(D)に示すように、打ち抜かれた部位に圧力発生室22(流路25)、隣接する圧力発生室22との間に隔壁部24が形成される。
図4の工程により圧力発生室22(流路25)と隔壁部24が形成された流路板20を図5に示す。
打ち抜きが終了し、図4に示すポンチ203及びサポート204が上昇し、流路板材料200がフリーになると、隔壁部24は内部応力によりねじれが発生する。
ねじれが発生した隔壁部の拡大図を図6(A)に示す。
図4(D)に示す工程において、隔壁部24の中心軸に対して右側に回転しようとする応力が作用した結果、角度θで示すねじれが生じている。
形成された隔壁部24のねじれの角度θと、幅Wとの関係を図6(B)に示す。
流路板材料の厚みが一定であるとき、隔壁部24の幅Wが大きいほど隔壁部24の強度が上がるため、プレス加工時に隔壁部24に作用する応力により生じるねじれの角度θは小さくなる。
流路板20を他の部材と積層して接合するときの接合信頼性を考えた場合、ねじれを小さくすることが必要である。図6(B)のグラフに示すように、ねじれの角度θを小さくするという観点では、隔壁部24の幅Wを大きくすることが好ましいと考えられる。
しかしながら、隔壁部24の幅Wを大きくすると圧力発生室22の幅が小さくなり、流路板20と振動板60との接合において振動板60の面振動を妨げてしまうという問題がある。また、ノズル板30との接合において、接着材のはみだしが生じた場合にノズル孔31を塞いでしまう危険性がある。
一方、圧力発生室22の十分な容積を確保するために、流路板20の厚さ(高さ)や積層する流路板部材の枚数を増やした場合、部品精度の低下やコスト上昇の問題が生じる。例えば、積層する他の流路板部材に形成された圧力発生室22の幅と差があると、圧力発生室22の内部に段差が出来てしまい、そこに気泡がたまりやすくなる。
図7は、従来の流路板20の圧力発生室及び隔壁の形状とねじれを示す模式図である。
流路板20の加工において、圧力発生室22a(流路25a)、圧力発生室22b(流路25b)の順にプレスする場合を考える。プレス時の応力は圧力発生室(パンチ)の輪郭に沿って全周に作用するが、圧力発生室22bをプレスするときに圧力発生室22aとの間の隔壁部24にねじれが発生する。ねじれ発生の要因としては、応力作用部26における応力の影響が考えられる。
隔壁部24にかかる応力は均一であり(等分布加重)、隔壁部24を両端が支持された梁に見立てた場合、変形量(ねじれの角度θ)が最大となる位置は、隔壁部24の長手方向の中央部となる。
これに対し、図6(B)に示した隔壁部24の幅Wとねじれの角度θとの関係から、ねじれの角度θが最大となる領域の幅を大きくすることにより、隔壁部24の長手方向全域においてねじれの角度を小さくすることができる。
そこで、本実施形態の液滴吐出ヘッドでは、図8に示すように隔壁部24のノズル配列方向の幅Wは、図中P及びQで示す長手方向端部側の位置における幅W1及びW3よりも長手方向中央部側の幅W2が広く形成されている。
隔壁部24の幅Wを、変形量(ねじれの角度θ)が最大となる位置のみ局所的に大きくすることによって、圧力発生室22の容積に制限を生じることなくねじれの発生を防止することができる。
隔壁部24は、隣接する圧力発生室22の隅角部を結ぶ直線が、長手方向の端部となるように規定される領域である。隔壁部24の長手方向端部は、図8においてP及びQで示す応力作用部26の端部に対応する部位でもある。また、圧力発生室22の隅角部はR形状である場合や、圧力発生室22の端部領域において流路幅が最も広く突出した部位である場合を含む。
隔壁部24のノズル配列方向の幅Wについて、「長手方向端部側よりも中央部側が広い」とは、例えば、図8に示すようにノズル配列方向の幅Wが長手方向端部から中央部へ向かって漸増している形態であることを意味し、少なくとも端部のW1及びW3よりも中央部のW2が大きいことを意味する。
本実施形態の液滴吐出ヘッドにおいて、形成される圧力発生室22(流路25)の形状に応じてプレス加工時に隔壁部24のねじれの角度が最大となる部位を特定し、当該位置の幅Wが最大となるようにすることで、隔壁部24のねじれを抑制することができ、流路板20の接合不良を防止することができる。
図9は、流路25が圧力発生室22よりも幅の狭い流体抵抗部21を有する例を示している。
図9に示す例では、隔壁部24のノズル配列方向の幅Wは、長手方向の中央部における幅W4よりも流体抵抗部21側の領域の幅W5が最も広く形成されている。これにより、隔壁部24の長手方向全域でねじれを抑制することができる。
図10は、隔壁部24の平面形状を構成する長手方向の一方の辺が直線である例を示している。直線は、隔壁部24の長手方向の一方の辺の両端部を最短距離で結ぶ直線であり、圧力発生室22の長手方向の一方の辺の隅角部を結ぶ直線である。
圧力発生室22a(流路25a)、圧力発生室22b(流路25b)の順にプレスする場合において、応力作用部26の両端部PとQの間の距離を最小とすることで、応力作用部26に作用する力を最小とすることができ、プレス時の隔壁部24のねじれを低減することができる。
図11は、隔壁部24の平面形状が、図中破線で示す長手方向の軸に対して非対称である例を示している。図11の例では、隔壁部24が圧力発生室22の内側に突き出している部位が、隔壁部24の両側で長手方向にずらして配置されている。
このような形状とすることにより、隔壁部24の幅を大きくしてねじれを低減しつつ、流路25の幅も確保するこができる。
本実施形態の液滴吐出ヘッドにおいて、隔壁部24の形状は、ノズル配列方向の幅Wが長手方向端部側よりも中央部側が広い限り限定されず、例えば、図12及び図13のような形状とすることができる。
図12は圧力発生室22の端部が円形状に拡張した形状の例であり、図12における隔壁部24の長手方向端部は、圧力発生室22の端部領域において流路幅が最も広い部位P及びQに対応した部位である。隔壁部24のノズル配列方向の幅Wは、長手方向端部のW6よりも中央部のW7が広くなっている。
図13における隔壁部24も、ノズル配列方向の幅Wは、長手方向端部のW8よりも中央部のW9が広く、全体として長手方向端部側よりも中央部側が広くなっている。
隔壁部24の平面形状において、2本の直線または曲線の交点はエッジ形状であってもR形状であっても同様の効果が得られるため、図8〜図13の模式図にあらわされた交点の態様には限定されず、部品の加工方法や吐出特性への影響に応じてエッジ形状またはR形状を適宜選択することができる。
流路板20が、複数の流路板部材(20a、20b、20c)の積層により形成されている場合、複数の流路板部材のうち、少なくとも振動板60と当接しない流路板部材に形成された隔壁部24のノズル配列方向の幅Wが、圧力発生室22の長手方向端部側よりも長手方向略中央部側が広いことが好ましい。
図14は、隔壁部24のノズル配列方向の幅が長手方向にわたって一定である従来の液滴吐出ヘッドであって、圧力発生室22が1層の流路板20で形成された例を示したものである。圧力発生室22の長手方向中央部(隔壁部24の長手方向中央部)の短手方向の断面図である。
液滴吐出ヘッドは、流路板20と振動板60とが接合され、振動板60のアイランド部61及びダイアフラム部62により規定される振動範囲Vの振動により圧力発生室22から液滴が吐出される。
一般に、振動板60の振動範囲Vを確保するために、圧力発生室22の隔壁部24は、振動範囲V除いて形成される。
図15は、隔壁部24のノズル配列方向の幅が、長手方向端部側よりも中央部側が広い本実施形態の液滴吐出ヘッドであって、圧力発生室22が1層の流路板20で形成された例を示したものである。圧力発生室22の長手方向中央部(隔壁部24の長手方向中央部)の短手方向の断面図である。
振動板60のアイランド部61及びダイアフラム部62により規定される振動範囲Vが隔壁部24の幅よりも小さく、大きな排除体積(振動板60の変位量)を必要としない場合に適用することができる。
図16は、本実施形態の液滴吐出ヘッドであって、圧力発生室22が2層の流路板20(2枚の流路板部材20a、20b)で形成された例を示したものである。
流路25は流体抵抗部21を有し、隔壁部24のノズル配列方向の幅は、長手方向端部側よりも中央部側が広く、かつ長手方向の中央よりも流体抵抗部21側の領域で最も広くなっている。
図16(A)は圧力発生室22及び隔壁部24の上面図である。図16(A)中の隔壁部24の長手方向端部を含むA−Aの断面図を図16(B)に、隔壁部24の長手方向中央から流体抵抗部21側の領域で最も幅の広い部分を含むB−Bの断面図を図16(C)にそれぞれ示している。
流路板20を構成する2枚の流路板部材20a、20bのうち、振動板60と当接しない流路板部材20aの隔壁部24のノズル配列方向の幅は、A−Aで示す長手方向端部側よりも中央部側が広く、かつB−Bで示す長手方向の中央よりも流体抵抗部21側の位置で最も広く形成されている。一方、振動板60と当接する流路板部材20bの隔壁部24のノズル配列方向の幅は一定である。
図16に示す実施形態では、隔壁部24の幅が一定である流路板部材20bと振動板60とが接合されているため、振動板60のアイランド部61及びダイアフラム部62により規定される振動範囲Vが制限を受けることがなく、大きな排除体積を確保することができる。
なお、隔壁部24の幅が一定である流路板部材20bは、エッチング加工等、隔壁部にねじれが発生しない加工方法によって作製されることが好ましい。
(液体カートリッジ)
図17に、本実施形態に係る液体カートリッジの例を示す。
本実施形態の液体カートリッジ95は、ノズル孔31を有する上述の実施形態の液滴吐出ヘッド94と、この液滴吐出ヘッド94に対して液体を供給する液体タンク96とを一体に備えるものである。
(画像形成装置)
本実施形態に係る液滴ヘッドを使用した画像形成装置について図18及び図19を用いて説明する。図18は本実施形態の画像形成装置一例としてのインクジェット記録装置の斜視説明図であり、図19は機構部の例を示す側面説明図である。
画像形成装置(インクジェット記録装置)81は、装置本体内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キャリッジに搭載した上述した実施形態に係るインクジェットヘッドからなる記録ヘッド、記録ヘッドへインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部82等を収納している。装置本体の下方部には前方側から多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット(給紙トレイ)84を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイを開倒することができる。給紙カセット84或いは手差しトレイから給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向(図19の紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する液滴吐出ヘッド94を備える液体カートリッジ(インクカートリッジ)95を交換可能に装着している。
キャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100を張装し、このタイミングベルト100をキャリッジ93に固定しており、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。
給紙カセット84にセットした用紙83を液滴吐出ヘッド94の下方側に搬送するために、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ101及びフリクションパッド102と、用紙83を案内するガイド部材103と、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105及び搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106とを設けている。搬送ローラ104は副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。そして、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83を液滴吐出ヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材109を設けている。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112を設け、さらに用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び拍車114と、排紙経路を形成するガイド部材115、116とを配設している。
記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じて液滴吐出ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインクを吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。また、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、液滴吐出ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117を配置している。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ93は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピング手段で液滴吐出ヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段で液滴吐出ヘッド94のノズル孔31を密封し、チューブを通して吸引手段でノズル孔31からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
上述のインクジェット記録装置81においては本実施形態の液滴吐出ヘッドを搭載しているので、安定したインク吐出特性が得られ、画像品質が向上する。
なお、上記実施形態においては、本実施形態の液滴吐出ヘッドをインクジェットヘッドに適用する例を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、インク以外の液滴(例えば、パターニング用の液体レジストなど)を吐出する液滴吐出ヘッドにも適用することが可能である。
20 流路板
20a、20b、20c 流路板部材
21 流体抵抗部
22 圧力発生室
24 隔壁部
25 流路
26 応力作用部
30 ノズル板
31 ノズル孔
50 圧力発生手段(積層圧電素子)
60 振動板
61 島状凸部(アイランド部)
62 ダイアフラム部
94 液滴吐出ヘッド
200 流路板材料
特開2004−230680号公報

Claims (7)

  1. 液滴を吐出する複数のノズル孔を有するノズル板と、
    前記複数のノズル孔と連通する複数の圧力発生室に液体を供給する流路、及び隣接する前記圧力発生室を長手方向に沿って区画する隔壁部を有する流路板と、
    前記圧力発生室の前記ノズル孔と対向する壁面を構成する振動板と、
    前記圧力発生室に圧力を発生させる圧力発生手段と、を備え、
    前記隔壁部のノズル配列方向の幅は、長手方向端部側よりも中央部側が広いことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記流路板は、複数の流路板部材が積層されてなり、
    複数の前記流路板部材のうち、少なくとも前記振動板と当接しない前記流路板部材の前記隔壁部のノズル配列方向の幅は、長手方向端部側よりも中央部側が広いことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記流路は、前記圧力発生室よりも幅の狭い流体抵抗部を有し、
    前記隔壁部のノズル配列方向の幅は、長手方向の中央よりも前記流体抵抗部側の領域で最も広いことを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッド
  4. 前記隔壁部の平面形状を構成する長手方向の一方の辺が、端部を最短距離で結ぶ直線であることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記隔壁部の平面形状が長手方向の軸に対して非対称であることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドに液体を供給する液体タンクとを一体に備えることを特徴とする液体カートリッジ。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドを備えることを特徴とする画像形成装置。
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