JP2016101869A - パワーステアリング制御装置 - Google Patents

パワーステアリング制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016101869A
JP2016101869A JP2014241596A JP2014241596A JP2016101869A JP 2016101869 A JP2016101869 A JP 2016101869A JP 2014241596 A JP2014241596 A JP 2014241596A JP 2014241596 A JP2014241596 A JP 2014241596A JP 2016101869 A JP2016101869 A JP 2016101869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering angle
steering
target
torque
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014241596A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6256319B2 (ja
Inventor
小城 隆博
Takahiro Koshiro
隆博 小城
洋司 国弘
Yoji Kunihiro
洋司 国弘
鈴木 善昭
Yoshiaki Suzuki
善昭 鈴木
真生 上山
Masao Kamiyama
真生 上山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2014241596A priority Critical patent/JP6256319B2/ja
Publication of JP2016101869A publication Critical patent/JP2016101869A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6256319B2 publication Critical patent/JP6256319B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

【課題】車線維持支援制御の実行中に運転者が操舵しても、操舵方向によって操舵反力が大きく相違することに起因して運転者が違和感を覚える虞を低減する。【解決手段】パワーステアリング装置12と、車線維持支援制御量Tlkaを演算する車線維持支援制御装置16、58と、ステアリングホイール20を戻し位置へ戻す戻しトルク制御量を演算し、制御量Tlka及び戻しトルク制御量に基づいてアシストトルクを制御するアシストトルク制御装置14、52、54と、を有するパワーステアリング制御装置10。車線維持支援制御の実行中は、ステアリングホイール20の戻し位置を車線維持支援制御の目標操舵角の位置に設定し、操舵角が目標操舵角に対し0の側の値であるときには、操舵角が目標操舵角に対し0とは反対の側の値であるときに比して、戻しトルク制御量の大きさを大きくする(ステップ20〜100)。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両のパワーステアリング制御装置に係り、更に詳細には車線維持支援(レーンキープアシスト)制御を行うパワーステアリング制御装置に係る。
パワーステアリング装置は、ステアリングユニットにアシストトルクを付与することにより、運転者の操舵負担、即ち運転者がステアリングホイールを回転操作する際の負担を軽減すると共に、操舵フィーリングを向上させる。パワーステアリング制御装置は、運転者の操舵負担を軽減し操舵フィーリングを向上させるための目標アシストトルクを演算し、アシストトルクが目標アシストトルクになるようパワーステアリング装置を制御する。
パワーステアリング装置によるアシストトルクを使用して操舵輪を転舵し、これにより車両を走行車線に沿って走行させる車線維持支援制御が既に実用化されている。車線維持支援制御を行う車線維持支援制御装置は、車両を走行車線に沿って走行させるための操舵輪の目標舵角を演算し、目標舵角に基づいてアシストトルクの車線維持支援制御量を演算する。パワーステアリング制御装置は、運転者の操舵負担を軽減するための基本制御量、操舵フィーリングを向上させるための補助制御量(ステアリングホイールを基準操舵角の位置へ戻すための戻しトルク制御量など)及び車線維持支援制御量の和として目標アシストトルクを演算する。
戻しトルク制御量によりステアリングホイールが戻される基準操舵角の位置は、操舵角が0の位置、即ち車両の直進位置である。しかし、車線維持支援制御が行われているときには、操舵輪の舵角を車線維持支援制御の目標舵角に制御する上で戻しトルク制御量が影響を与えないことが好ましい。そのため、例えば下記の特許文献1には、車線維持支援制御が行われているときには、基準操舵角の位置が車線維持支援制御の目標舵角に対応する目標操舵角の位置に設定されるように構成されたパワーステアリング制御装置が記載されている。
特開平11−198844号公報
〔発明が解決しようとする課題〕
上記特許文献1に記載されたパワーステアリング制御装置によれば、戻しトルク制御量によるトルクは、ステアリングホイールを車線維持支援制御の目標舵角に対応する操舵角の位置へ付勢するよう作用する。よって、車線維持支援制御が行われているときにも、基準操舵角の位置が操舵角が0の位置である場合に比して、操舵輪の舵角を車線維持支援制御の目標舵角に効率的に且つ安定的に制御することができる。
しかし、操舵輪が転舵された状態にて車両が走行すると、操舵輪にはセルフアライニングトルクが作用し、セルフアライニングトルクはステアリングホイールを操舵角が0の位置へ付勢するよう作用する。そのため、セルフアライニングトルクは、操舵角の大きさが車線維持支援制御の目標操舵角の大きさよりも大きいときには、戻しトルク制御量によるトルクと同一の方向に作用するが、操舵角が0と車線維持支援制御の目標操舵角との間の値であるときには、戻しトルク制御量によるトルクとは逆の方向に作用する。従って、ステアリングホイールが車線維持支援制御の目標操舵角の位置に制御されている状況にて運転者が操舵すると、操舵が切り増しか切り戻しかによって操舵反力が大きく相違し、これに起因して運転者が違和感を覚え易い。
本発明は、車線維持支援制御が行われるときには、基準操舵角の位置が車線維持支援制御の目標操舵角の位置に設定されるように構成された従来のパワーステアリング制御装置における上述の問題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の主要な課題は、車線維持支援制御の実行中に運転者が操舵しても、操舵方向によって操舵反力が大きく相違することに起因して運転者が違和感を覚える虞を低減することである。
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
上述の主要な課題は、本発明によれば、ステアリングユニットにアシストトルクを付与するパワーステアリング装置と、ステアリングホイールの中立位置を0とし、前記中立位置からの前記ステアリングホイールの回転角度として操舵角を検出する操舵角検出装置と、車線維持支援制御の実行条件が成立している場合に、車両を走行車線に沿って走行させるための操舵輪の目標舵角を演算し、前記目標舵角に基づいて車両を走行車線に沿って走行させるための車線維持支援制御量を演算する車線維持支援制御装置と、運転者の操舵負担を軽減する基本トルク制御量及びステアリングホイールを基準操舵角の位置へ戻す戻しトルク制御量を演算し、前記車線維持支援制御量、前記基本トルク制御量及び前記戻しトルク制御量に基づいて前記アシストトルクを制御するアシストトルク制御装置と、を有するパワーステアリング制御装置において、前記アシストトルク制御装置は、前記車線維持支援制御の実行条件が成立していない場合には、前記基準操舵角を0に設定し、前記車線維持支援制御の実行条件が成立している場合には、前記基準操舵角を前記目標舵角に対応する目標操舵角に設定すると共に、前記操舵角検出装置により検出される操舵角と前記目標操舵角との差の大きさが同一であっても、前記操舵角検出装置により検出される操舵角が前記目標操舵角に対し0の側の値であるときには、前記操舵角検出装置により検出される操舵角が前記目標操舵角に対し0とは反対の側の値であるときに比して、前記戻しトルク制御量の大きさを大きくするように構成されたパワーステアリング制御装置によって達成される。
上記の構成によれば、車線維持支援制御の実行条件が成立していない場合には、基準操舵角が0に設定され、車線維持支援制御の実行条件が成立している場合には、基準操舵角が車線維持支援制御の目標舵角に対応する目標操舵角に設定される。更に、車線維持支援制御の実行条件が成立している場合には、検出される操舵角と目標操舵角との差の大きさが同一であっても、操舵角が目標操舵角に対し0の側の値であるときには、操舵角が目標操舵角に対し0とは反対の側の値であるときに比して、戻しトルク制御量の大きさが大きくされる。よって、操舵角が0と目標操舵角との間の値であるときに、セルフアライニングトルクが戻しトルク制御量によるトルクとは逆の方向に作用することが操舵反力に与える影響を低減することができる。従って、ステアリングホイールが車線維持支援制御の目標操舵角の位置又はその近傍の位置に制御されている状況にて運転者が操舵する場合に、操舵が切り増しか切り戻しかによって操舵反力が大きく相違すること及びこれに起因して運転者が違和感を覚える虞を低減することができる。
本発明によるパワーステアリング制御装置の一つの実施形態の概略を示す説明図である。 実施形態におけるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 操舵トルクT及び車速Vに基づいて、目標基本アシストトルクTabを演算するためのマップである。 操舵角θ及び車速Vに基づいて、第一の目標戻しトルクTr1を演算するためのマップである。 LKA制御の目標操舵角θlkaが基準値θcよりも大きい正の値である状況において、第二の目標戻しトルクTr2を演算するためのマップ(実線)を、従来の場合(破線)と対比して示す図である。 LKA制御の目標操舵角θlkaが基準値−θcよりも小さい負の値である状況において、第二の目標戻しトルクTr2を演算するためのマップ(実線)を、従来の場合(破線)と対比して示す図である。 LKA制御が開始する際及び終了する際の第二の目標戻しトルクTr2の変化の一例を、補正係数Kの変化(最下段)と共に、実施形態の場合(第二段)及び修正例の場合(第三段)について示す説明図である。
以下に添付の図を参照しつつ、好ましい実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、車線維持支援制御を「LKA制御」と略称する。
図1は、本発明によるパワーステアリング制御装置10の一つの実施形態の概略を示す説明図である。パワーステアリング制御装置10は、電動式パワーステアリング装置12と、アシストトルク制御用電子制御装置14と、LKA制御用電子制御装置16と、操舵角検出装置としての操舵角センサ52とを有している。
パワーステアリング装置12は、コラムアシスト型の電動式パワーステアリング装置として構成されている。なお、本発明におけるパワーステアリング装置は、アシストトルクを制御し得る限り、例えばラック同軸式のラックアシスト型の電動式パワーステアリング装置のように、他の型式のパワーステアリング装置であってもよい。
図1に於いて、パワーステアリング装置12はステアリングユニット18に適用されている。ステアリングユニット18は、運転者により操作されるステアリングホイール20と、ステアリングホイール20と共に回転するアッパステアリングシャフト22と、インタミディエットシャフト24と、操舵機構26とを含んでいる。インタミディエットシャフト24は、上端にてユニバーサルジョイント28を介してアッパステアリングシャフト22の下端に連結され、下端にてユニバーサルジョイント30を介して操舵機構26のピニオンシャフト32に連結されている。
操舵機構26は、ラック・アンド・ピニオン装置34と、タイロッド36L及び36Rとを含み、ラック・アンド・ピニオン装置34はピニオンシャフト32の回転をラックバー38の車両横方向の直線運動に変換し、またこの逆の変換を行う。タイロッド36L及び36Rは、内端にてラックバー38の先端に枢着されており、タイロッド36L及び36Rの外端は左右の前輪40L及び40Rのキャリア(図示せず)に設けられたナックルアーム42L及び42Rに枢着されている。
よって、ステアリングホイール20の回転変位及び回転トルクは、操舵機構26などにより、前輪40L及び40Rのキングピン軸(図示せず)の周りの揺動変位及び揺動トルクに変換されて前輪40L及び40Rへ伝達される。また、左右の前輪40L及び40Rが路面44から受けるキングピン軸の周りの揺動変位及び揺動トルクは、操舵機構26などにより、ステアリングホイール20へそれぞれ回転変位及び回転トルクとして伝達される。
パワーステアリング装置12は電動機48及び変換装置50を含んでいる。図1には示されていないが、変換装置50は電動機48の回転軸に固定されたウオームギヤ及びアッパステアリングシャフト22に固定されたウオームホイールを含んでいる。電動機48の回転トルクは、変換装置50によってアッパステアリングシャフト22の周りの回転トルクに変換され、アシストトルクとしてアッパステアリングシャフト22へ伝達される。よって、パワーステアリング装置12は、アシストトルクをステアリングユニット18のアッパステアリングシャフト22に対し付与する。
アッパステアリングシャフト22には、操舵角センサ52及びトルクセンサ54が設けられており、アシストトルク制御用電子制御装置14には、操舵角センサ52及びトルクセンサ54からそれぞれ操舵角θ及び操舵トルクTを示す信号が入力される。また、電子制御装置14には、車速センサ56から車速Vを示す信号も入力される。電子制御装置14は、図2に示されたフローチャートに従って目標アシストトルクTatを演算し、電動機48の回転トルクを制御することにより、アシストトルクTaが目標アシストトルクTatになるよう制御する。
実施形態においては、アシストトルク制御用電子制御装置14は、後に詳細に説明するように運転者の操舵負担を軽減するための基本制御量及び操舵フィーリングを向上させるための補助制御量を演算する。実施形態における補助制御量は、ステアリングホイール20を基準操舵角の位置へ戻すための戻し制御量である。更に、電子制御装置14は、基本制御量及び補助制御量と、LKA制御用電子制御装置16により演算されるLKA制御トルクTlkaとの和として目標アシストトルクTatを演算する。なお、補助制御量は、摩擦制御量及び/又は減衰制御量を含んでいてもよい。
LKA制御用電子制御装置16には、CCDカメラ58により撮影された車両前方の画像情報を示す信号が入力され、選択スイッチ60からオンであるか否かを示す信号、即ちLKA制御の実行が選択されているか否かを示す信号が入力される。電子制御装置16は、車両前方の画像情報を解析することにより走行車線を特定し、走行車線のカーブ曲率、走行車線の中心線に対する車両の横方向オフセット及びヨー角(走行車線の中心線に対し車両の前後方向の中心軸がなす角度)を演算する。
更に、電子制御装置16は、カーブ曲率、車両の横方向オフセット及びヨー角に基づいて車両を走行車線に沿って走行させるための車両の目標横加速度を演算し、車両の横加速度を目標横加速度にするための前輪40L及び40Rの目標舵角δftを演算する。更に、電子制御装置16は、前輪40L及び40Rの舵角が目標舵角δftになるよう前輪を転舵するためのアシストトルク成分としてLKA制御トルクTlkaを演算する。なお、LKA制御トルクTlkaは、車両を走行車線から逸脱しないよう走行車線に沿って走行させるためのトルクとして演算される限り、任意の要領にて演算されてよい。上記LKA制御トルクTlkaの演算については、必要ならば例えば本願出願人の出願にかかる特開2007−30612号公報を参照されたい。
なお、電子制御装置14及び16は、それぞれCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータを含み、ROMは後述の制御プログラム、マップなどを記憶していてよい。電子制御装置14及び16は、必要に応じて相互に必要な信号の授受を行う。また、操舵角センサ52及びトルクセンサ54は、それぞれ車両の右旋回方向への操舵の場合を正として操舵角θ及び操舵トルクTを検出する。このことは、後述の目標基本アシストトルクTa、目標操舵角θtなどの演算値についても同様である。特に、操舵角θ及び目標操舵角θtは、ステアリングホイール20が中立位置、即ち車両の直進位置にあるときに0になる。
次に、図2に示されたフローチャートを参照して、アシストトルク制御用電子制御装置14により実行されるアシストトルク制御ルーチンについて説明する。図2に示されたフローチャートによる制御は、図には示されていないイグニッションスイッチがオンであるときに、所定の時間毎に繰返し実行される。なお、下記の説明においては、図2に示されたフローチャートによるアシストトルク制御を単に「制御」と指称する。
まず、ステップ10においては、操舵角センサ52により検出された操舵角θを示す信号及び車速センサ56により検出された車速Vを示す信号などが読み込まれる。更に、ステップ10においては、LKA制御用電子制御装置16から、選択スイッチ60がオンであるか否かを示す信号、前輪40L及び40Rの目標舵角δftを示す信号及びLKA制御トルクTlkaを示す信号が読み込まれる
ステップ20においては、車速Vに基づいて、図3に示されたマップ群から、目標基本アシストトルクTabを演算するためのマップが選択される。更に、操舵角θに基づいて、選択されたマップから、運転者の操舵負担を軽減するための目標基本アシストトルクTabが演算される。図3に示されているように、目標基本アシストトルクTabは、操舵角θの大きさが大きいほど大きさが大きくなると共に、車速Vが高いほど大きさが小さくなるよう、演算される。
ステップ30においては、車速Vに基づいて、図4に示されたマップ群から、第一の目標戻しトルクTrt1を演算するためのマップが選択される。更に、操舵角θに基づいて、選択されたマップから、ステアリングホイール20を基準操舵角(θ=0)の位置である中立位置へ戻すための第一の目標戻しトルクTrt1が演算される。図4に示されているように、第一の目標戻しトルクTrt1は、操舵角θの大きさが大きいほど大きさが大きくなると共に、車速Vが低いほど大きさが大きくなるよう、演算される。
ステップ40においては、選択スイッチ60がオンであり且つ予め設定された他の条件が成立しているか否かの判定により、LKA制御の実行条件が成立しているか否かの判別が行われる。否定判別が行われたときには、制御はステップ70へ進み、肯定定判別が行われたときには、制御はステップ50へ進む。
ステップ50においては、LKA制御用電子制御装置16により演算されステップ10において読み込まれた前輪40L及び40Rの目標舵角δftに対応するLKA制御の目標操舵角θlkaが、目標舵角δft及びステアリングギヤ比に基づいて演算される。
ステップ60においては、LKA制御の目標操舵角θlkaの絶対値が基準値θc(正の定数)未満であるか否かの判定により、第二の目標戻しトルクTrt2の演算が不要であるか否かの判別が行われる。肯定判別が行われたときには、ステップ70において第二の目標戻しトルクTrt2が0に設定され、否定判別が行われたときには、制御はステップ80へ進む。
ステップ80においては、LKA制御の目標操舵角θlkaが正の値であるか否かの判別が行われる。否定判別が行われたときには、制御はステップ100へ進み、肯定判別が行われたときには、制御はステップ90へ進む。
ステップ90においては、ステップ30における第一の目標戻しトルクTrt1の演算に使用されたマップM1(一点鎖線)及びLKA制御の目標操舵角θlkaに基づいて、図5において実線にて示されたマップM3が下記のように設定される。更に、操舵角θに基づいて、マップM3から、第二の目標戻しトルクTrt2が演算される。
まず、ステアリングホイール20を戻す位置の舵角がLKA制御の目標操舵角θlkaになるようマップM1が修正されることにより、図5において破線にて示されたマップM2が設定される。マップM2は、操舵角θの軸に沿ってマップM1をθlkaだけ右方へ平行移動させることにより設定されると考えられてよいので、マップM1と平行である。
次に、図5に示されているように、操舵角センサ52により検出された操舵角θがLKA制御の目標操舵角θlka以上の領域においては、マップM3の値はマップM2の値と同一の値に設定される。操舵角θが「θlka−Δθ」以上θlka未満の領域においては、マップM3の値はマップM2の値のK倍に設定される。更に、操舵角θが「θlka−Δθ」であるときのマップM2の値をTrt21として、操舵角θが「θlka−Δθ」未満の領域においては、マップM3の値は「マップM2の値・K+Trt21」に設定される。
ステップ100においては、ステップ30における第一の目標戻しトルクTrt1の演算に使用されたマップM1(一点鎖線)及びLKA制御の目標操舵角θlkaに基づいて、図6において実線にて示されたマップM5が下記のように設定される。更に、操舵角θに基づいて、マップM5から、第二の目標戻しトルクTrt2が演算される。
まず、ステアリングホイール20を戻す位置の舵角がLKA制御の目標操舵角θlkaになるようマップM1が修正されることにより、図6において破線にて示されたマップM4が設定される。マップM4は、操舵角θの軸に沿ってマップM1をθlkaだけ左方へ平行移動させることにより設定されると考えられてよいので、マップM1と平行である。
次に、図6に示されているように、操舵角センサ52により検出された操舵角θがLKA制御の目標操舵角θlka以下の領域においては、マップM5の値はマップM4の値と同一の値に設定される。操舵角θがθlkaよりも大きく「θlka+Δθ」以下の領域においては、マップM5の値はマップM4の値のK倍に設定される。更に、操舵角θが「θlka+Δθ」であるときのマップM4の値をTrt22として、操舵角θが「θlka+Δθ」よりも大きい領域においては、マップM5の値は「マップM4の値・K+Trt22」に設定される。
なお、ステップ90及び100において、操舵角の偏差Δθは、LKA制御の目標操舵角θlkaの大きさ以下の正の値として目標操舵角θlkaに応じて可変設定されてよい。修正係数Kは、目標操舵角θlkaの大きさに関係なく正の一定の値であってよい。
ステップ110においては、目標アシストトルクTatが、目標基本アシストトルクTab、第一の目標戻しトルクTrt1、第二の目標戻しトルクTrt2及びLKA制御トルクTlkaの和Tab+Trt1+Trt2+Tlkaとして演算される。
ステップ120においては、パワーステアリング装置12のアシストトルクTaが目標アシストトルクTatになるよう、目標アシストトルクTatに基づいてパワーステアリング装置12が制御される。
以上の説明から解るように、ステップ20において、運転者の操舵負担を軽減するための目標基本アシストトルクTabが演算され、ステップ30において、ステアリングホイール20を中立位置へ戻すための第一の目標戻しトルクTrt1が演算される。
ステップ40においてLKA制御の実行条件が成立していると判定され、ステップ60においてLKA制御の目標操舵角θlkaの絶対値が基準値θc以上であると判定されると、ステップ80〜100において、第二の目標戻しトルクTrt2が演算される。第二の目標戻しトルクTrt2は、目標操舵角θlkaの位置を基準操舵角の位置としてステアリングホイール20を基準操舵角の位置へ戻すためのトルクである。図5及び図6に示されているように、第二の目標戻しトルクTrt2は、操舵角θがLKA制御の目標操舵角θlkaに対し0の側の値であるときには、それぞれマップM2及びM4よりも大きさが大きい値に演算される。
よって、セルフアライニングトルクが、ステアリングホイール20を基準操舵角の位置へ戻すための戻しトルクとは逆方向に作用する状況において、戻しトルクの大きさを大きくすることができる。従って、戻しトルクの大きさが上述のように修正されない場合に比して、操舵角θが目標操舵角θlka又はその近傍の値である状況において運転者により操舵が行われる場合に、操舵方向によって操舵反力が大きく異なることに起因する違和感を低減することができる。
特に、上述の実施形態によれば、目標操舵角θlkaが正の値である場合には、操舵角θが「θlka−Δθ」未満の領域においては、マップM3の値は「マップM2の値・K+Trt21」である。また、目標操舵角θlkaが負の値である場合には、操舵角θが「θlka+Δθ」よりも大きい領域においては、マップM5の値は「マップM4の値・K+Trt21」である。って、目標操舵角θlkaが正の値で、操舵角θが「θlka−Δθ」未満の領域、及び目標操舵角θlkaが負の値で、操舵角θが「θlka+Δθ」よりも大きい領域において、戻しトルクの大きさが過大になることを防止することができる。
更に、操舵角θの大きさが小さいときのセルフアライニングトルクの大きさは小さいので、セルフアライニングトルクが、ステアリングホイール20を基準操舵角の位置へ戻すための戻しトルクとは逆方向に作用することの影響は軽微である。上述の実施形態によれば、LKA制御が実行されていても、LKA制御の目標操舵角θlkaの絶対値が基準値θc未満であるときには、ステップ60において肯定判別が行われ、第二の目標戻しトルクTrt2は演算されることなく0に設定される。よって、セルフアライニングトルク及び戻しトルクの作用方向が逆方向であることの影響が軽微である状況において、戻しトルクの修正を省略して制御を単純化することができる。
なお、ステップ60の判別が省略され、目標操舵角θlkaの絶対値が基準値θc未満であるときにも、ステップ80〜100により第二の目標戻しトルクTrt2が演算されてもよい。
以上においては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば、上述の実施形態においては、目標アシストトルクTatは、目標基本アシストトルクTabと、ステアリングホイール20を基準操舵角の位置へ戻すための戻し制御量である第一及び第二の目標戻しトルクTr1及びTr2との和として演算される。しかし、目標アシストトルクTatは、第一及び第二の目標戻しトルクTr1及びTr2を含んでいる限り、摩擦制御量としての目標摩擦トルクTft及び/又は操舵トルクの振動変化を減衰させるための減衰制御量としての目標減衰トルクTdtを含む値として演算されてもよい。
また、上述の実施形態においては、基準値θc及び補正係数Kは正の定数である。しかし、車速Vが高いほどセルフアライニングトルクの大きさが大きくなり、ステアリングホイール20を基準操舵角の位置へ戻すための戻しトルクとは逆方向に作用することの影響が顕著になる。よって、基準値C及び補正係数Kの少なくとも一方が、車速Vが高いほど大きくなるよう車速Vに応じて可変設定されてもよい。
また、上述の実施形態においては、目標操舵角はLKA制御の目標操舵角θlkaである。しかし、車両の走行運動を安定化させるための操舵輪の目標舵角が演算され、アシストトルクを使用して操舵輪の舵角が目標舵角になるよう制御される車両の運動制御が行われる場合には、目標操舵角は運動制御の操舵輪の目標舵角に対応する目標操舵角に設定されてもよい。
図7は、LKA制御が開始する際及び終了する際の第二の目標戻しトルクTr2の変化の一例を、補正係数Kの変化(最下段)と共に、実施形態の場合(第二段)及び修正例の場合(第三段)について示す説明図である。なお、図7の第二段及び第三段において、実線及び破線は、それぞれLKA制御中になると第二の目標戻しトルクTr2が正の値及び負の値になる場合を示している。
上述の実施形態においては、図7の第二段に示されているように、LKA制御が実行中か否かによって、第二の目標戻しトルクTr2が急激に変化する。よって、図7の第三段に示されているように、LKA制御が開始されたとき及び終了したときに、補正係数Kが徐々に変化し、これにより第二の目標戻しトルクTr2の大きさも徐々に変化するよう、実施形態が修正されてよい。特に、LKA制御が終了行する際には、運転者による操舵が行われていないときには補正係数Kを変化させず、あるいは補正係数Kの変化率を小さくし、これにより運転者が非操舵時に補正係数Kが変化することに起因して違和感を覚える虞が低減されることが好ましい。
10…パワーステアリング制御装置、12…パワーステアリング装置、14…アシストトルク制御用電子制御装置、16…LKA制御用電子制御装置、20…ステアリングホイール、26…操舵機構、52…操舵角センサ、54…トルクセンサ、56…車速センサ、58…CCDカメラ、60…選択スイッチ

Claims (1)

  1. ステアリングユニットにアシストトルクを付与するパワーステアリング装置と、
    ステアリングホイールの中立位置を0とし、前記中立位置からの前記ステアリングホイールの回転角度として操舵角を検出する操舵角検出装置と、
    車線維持支援制御の実行条件が成立している場合に、車両を走行車線に沿って走行させるための操舵輪の目標舵角を演算し、前記目標舵角に基づいて車両を走行車線に沿って走行させるための車線維持支援制御量を演算する車線維持支援制御装置と、
    運転者の操舵負担を軽減する基本トルク制御量及びステアリングホイールを基準操舵角の位置へ戻す戻しトルク制御量を演算し、前記車線維持支援制御量、前記基本トルク制御量及び前記戻しトルク制御量に基づいて前記アシストトルクを制御するアシストトルク制御装置と、を有するパワーステアリング制御装置において、
    前記アシストトルク制御装置は、前記車線維持支援制御の実行条件が成立していない場合には、前記基準操舵角を0に設定し、前記車線維持支援制御の実行条件が成立している場合には、前記基準操舵角を前記目標舵角に対応する目標操舵角に設定すると共に、前記操舵角検出装置により検出される操舵角と前記目標操舵角との差の大きさが同一であっても、前記操舵角検出装置により検出される操舵角が前記目標操舵角に対し0の側の値であるときには、前記操舵角検出装置により検出される操舵角が前記目標操舵角に対し0とは反対の側の値であるときに比して、前記戻しトルク制御量の大きさを大きくするように構成されたパワーステアリング制御装置。

JP2014241596A 2014-11-28 2014-11-28 パワーステアリング制御装置 Active JP6256319B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014241596A JP6256319B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 パワーステアリング制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014241596A JP6256319B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 パワーステアリング制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016101869A true JP2016101869A (ja) 2016-06-02
JP6256319B2 JP6256319B2 (ja) 2018-01-10

Family

ID=56088193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014241596A Active JP6256319B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 パワーステアリング制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6256319B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018008649A (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 株式会社デンソー 車両の運転支援装置
WO2018052036A1 (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
CN109415060A (zh) * 2016-07-05 2019-03-01 日产自动车株式会社 行驶控制方法及行驶控制装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005289292A (ja) * 2004-04-02 2005-10-20 Hitachi Ltd 操舵制御装置
JP2006224750A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Honda Motor Co Ltd 車両用操舵装置
US20100114431A1 (en) * 2008-10-31 2010-05-06 Volkswagen Group Of America, Inc. Method for Controlling Vehicle Dynamics
JP2014080177A (ja) * 2012-09-25 2014-05-08 Nissan Motor Co Ltd 操舵制御装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005289292A (ja) * 2004-04-02 2005-10-20 Hitachi Ltd 操舵制御装置
JP2006224750A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Honda Motor Co Ltd 車両用操舵装置
US20100114431A1 (en) * 2008-10-31 2010-05-06 Volkswagen Group Of America, Inc. Method for Controlling Vehicle Dynamics
JP2014080177A (ja) * 2012-09-25 2014-05-08 Nissan Motor Co Ltd 操舵制御装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109415060A (zh) * 2016-07-05 2019-03-01 日产自动车株式会社 行驶控制方法及行驶控制装置
CN109415060B (zh) * 2016-07-05 2022-03-01 日产自动车株式会社 行驶控制方法及行驶控制装置
JP2018008649A (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 株式会社デンソー 車両の運転支援装置
WO2018052036A1 (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JPWO2018052036A1 (ja) * 2016-09-16 2018-10-11 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
US10618552B2 (en) 2016-09-16 2020-04-14 Nsk Ltd. Electric power steering apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP6256319B2 (ja) 2018-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6652045B2 (ja) 自動運転車両
US10081385B2 (en) Steering assist device
CN101772448B (zh) 车辆转向控制装置和方法
EP3015342B1 (en) Steering assist apparatus for vehicle
JP5233624B2 (ja) 車両用操舵制御装置および方法
US20150266504A1 (en) Steering intention determination device, vehicle control device, steering assist device, and steering assist system
JP6123884B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JP5860568B2 (ja) パワーステアリング装置及びこれに用いる制御装置
JP6729213B2 (ja) ステアリング制御装置
EP3144204A1 (en) Steering system
JP4811188B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JP6604209B2 (ja) 運転支援装置
JP4797471B2 (ja) 車両の制御装置
JP6155101B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP6256319B2 (ja) パワーステアリング制御装置
JP2017013519A (ja) 車線維持支援装置
JP4692403B2 (ja) 車両の操舵装置
JP2018047827A (ja) 操舵制御装置
JP6220688B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3714269B2 (ja) 自動操舵装置
JP4639771B2 (ja) 車輌の操舵制御装置
JP6311589B2 (ja) パワーステアリング制御装置
JP2016107764A (ja) パワーステアリング装置
JP2014144745A (ja) 車両の走行制御装置
JP4501473B2 (ja) 車輌の走行制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171120

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6256319

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151