JP2016096420A - 音像定位制御装置 - Google Patents

音像定位制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016096420A
JP2016096420A JP2014230729A JP2014230729A JP2016096420A JP 2016096420 A JP2016096420 A JP 2016096420A JP 2014230729 A JP2014230729 A JP 2014230729A JP 2014230729 A JP2014230729 A JP 2014230729A JP 2016096420 A JP2016096420 A JP 2016096420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound image
localization
knob
image localization
channel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014230729A
Other languages
English (en)
Inventor
斉藤 康祐
Kosuke Saito
康祐 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2014230729A priority Critical patent/JP2016096420A/ja
Publication of JP2016096420A publication Critical patent/JP2016096420A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Stereophonic System (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

【課題】 簡単な操作で、特定のバスなど、特定の定位位置に音像を設定することができる音像定位制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 複数の入力チャンネルの各音響信号に関して音像の定位位置を制御する音像定位制御装置であって、音像の定位位置を直接的に特定位置に設定することを指示するための指示操作子を設ける。また、予め決められた位置に配置されるn個のスピーカーに対応するn本のバスと、操作対象の入力チャンネルの音響信号の音像定位を制御するn個の係数を生成する係数生成部と、操作対象の入力チャンネルの音響信号のレベルを、前記n個の係数でそれぞれ制御し、得られたn個の音響信号を前記n本のバスへそれぞれ供給するレベル制御部とを設け、ユーザによる指示操作子の操作が検出されたとき、前記特定位置に対応するn個の係数を生成するよう、前記係数生成部を設定する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、簡単な操作で所定のチャンネルの信号の音像を特定の定位位置に設定することができる音像定位制御装置に関する。
従来より、3スピーカシステムや複数チャンネル(ch)サラウンドシステムにおいて音像の定位(Sound Localization)を調整する技術が知られている(例えば、特許文献1)。具体的には、いわゆるサラウンドパン機能を有するデジタルミキサが知られている(例えば、非特許文献1参照)。これは、デジタルミキサにおいて、5.1ch等のサラウンドミキシングを行うとき、ジョイスティックやエンコーダを操作することにより、各入力chの信号の2次元平面内の音像定位を調整する機能である。
特許第3918679号
Digital Production Console DM2000,Ver.2,取扱説明書,2004-2011年(サラウンドパン機能の説明参照)
デジタルミキサなどの複数の出力系統を備えた音響システムでは、特定のバス、特定の出力ch、あるいは特定のスピーカだけに信号を送りたい場合がある。例えば、予めサラウンドミキシングされた音響信号が、当該音響システムに供給される場合などである。このような場合、従来の音像定位の調整機能では、ジョイスティックやエンコーダを用いて各入力chの信号を対応するスピーカだけに送るように音像の定位を設定するしかなく、操作上、面倒であった。また、ジョイスティックなどで位置が少しずれると他のスピーカにも音が漏れてしまうという不具合があった。
本発明は、簡単な操作で、特定のバスなど、特定位置に音像を定位させることができる音像定位制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、複数の入力チャンネルの各音響信号に関して、その音響信号の音像の定位を制御する音像定位制御装置であって、ユーザから特定位置指示を受け付けるための指示操作子と、予め決められた位置に配置されるn個のスピーカーに対応するn本の混合バスと、1つの入力チャンネルの音響信号の定位を制御するn個の係数を生成する係数生成部と、その入力チャンネルの音響信号のレベルを、前記n個の係数でそれぞれ制御し、得られたn個の音響信号を前記n本の混合バスへそれぞれ供給するレベル制御部と、ユーザによる前記特定位置指示が検出されたとき、前記特定位置に対応するn個の係数を生成するよう、前記係数生成部を設定する設定部とを備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の音像定位制御装置において、前記特定位置は複数あり、前記特定位置指示が検出される毎に、前記操作対象の入力チャンネルの音響信号の定位を、前記複数の特定位置の間で循環させて切り替えていくことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の音像定位制御装置において、前記特定位置は、前記n個のスピーカーの配置位置に応じた位置とすることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の音像定位制御装置において、前記操作対象の入力チャンネルの音響信号の定位を、前記設定操作子の操作により前記特定位置に設定した後、さらにその定位をユーザが調整するための調整操作子を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、簡単な操作で、特定のバスなど、特定位置に音像を定位させることができる。
この発明を適用した一実施形態であるデジタルミキサのハードウェア構成図 ミキシング処理の機能構成図 操作パネルの一部外観図 5.1chサラウンドのスピーカ位置と定位制御の説明図 ハードPボタンによる定位制御、および、Gつまみによる定位制御の説明図 Xつまみ操作時、ハードPボタン操作時、およびGつまみ操作時の処理の手順を示すフローチャート 5係数の算出式を示す図
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の実施の形態の音像定位制御装置を適用したデジタルミキサのハードウェア構成を示すブロック図である。中央処理装置(CPU)101は、このミキサ全体の動作を制御する処理装置である。フラッシュメモリ102は、CPU101が実行する各種のプログラムや各種のデータなどを格納した不揮発性メモリである。ランダムアクセスメモリ(RAM)103は、CPU101が実行するプログラムのロード領域やワーク領域に使用する揮発性メモリである。フラッシュメモリ102またはRAM103には、カレントメモリと呼ばれる記憶領域が設けられており、CPU101は、該カレントメモリに記憶された各種パラメータに基づいて、後述する信号処理部108の動作を制御する。電動フェーダ104は、このミキサの操作パネル上に設けられたレベル設定用の操作子である。PC用I/O(入出力インターフェース)105は、PC(パーソナルコンピュータ)と接続するためのインターフェースである。
表示器106は、操作パネル上に設けられた各種の情報を表示するためのディスプレイである。操作子107は、操作パネル上に設けられたユーザが操作するための各種の操作子(電動フェーダ以外のロータリーエンコーダ、スイッチ、ボタン等)である。波形I/O(オーディオ信号入出力インターフェース)108は、外部機器との間で音響信号をやり取りするためのインターフェースである。信号処理部(DSP)109は、CPU101の指示に基づいて各種のマイクロプログラムを実行することにより、波形I/O108経由で入力した音響信号のミキシング処理、効果付与処理、及び音量レベル制御処理などを行い、処理後の音響信号を波形I/O108経由で出力する。バス110は、これら各部を接続するバスラインであり、コントロールバス、データバス、およびアドレスバスを総称したものである。なお、本明細書に記載されている「信号」は、特段の説明がない限り(制御信号であると説明されていない限り)、音響信号(オーディオ信号)を表すものである。
図2は、図1のシステムで実現するミキシング処理の機能構成図である。入力端子201は、マイクや楽器などの信号供給源から入力したアナログ音響信号をデジタル音響信号に変換して入力する複数の入力端子を示す。入力ch202は、カレントメモリに設定された各入力ch毎のパラメータに基づいて、各入力端子からのデジタル音響信号に対するレベル制御や周波数特性の調整処理などの信号処理を行う。ここでは24個の入力chが設けてある。各入力chの出力は、少なくとも5本のバスを含むバス203のそれぞれに出力することができ、各バスへの送出レベルは入力ch毎に任意に設定できる。各バス203は、各入力chから入力した信号をミキシングする。ミキシングされた信号は、そのバスに対応する出力ch204に出力される。バス203と出力ch204とは、1本のバスが1本の出力chに1対1で対応している。各出力chは、カレントメモリに設定されたパラメータの値に基づいて出力側の各種の信号処理を行う。出力端子205は、出力ch204の各出力chからの音響信号をそれぞれアナログ音響信号に変換して出力する複数(ここでは5本)の出力端子を示す。
本実施形態のミキサは、最大24chの入力信号を5.1chサラウンドの信号にミキシングするミキサである。上述した5本のバス203と、それに対応する5つの出力ch204と5本の出力端子205とは、それぞれ、5.1chサラウンドのL(前方左),C(前方中央),R(前方右),SL(後方左),SR(後方右)の系列に対応している。5本の出力端子205から出力された信号は、5つのパワーアンプで電力増幅されて、それぞれ対応する配置位置の5.1chサラウンド用の5つの各スピーカに供給される。なお、5.1chサラウンドにおけるLFE(低域効果)の音響信号については、5本のバスが出力する5音響信号からそれぞれ低周波数成分を取り出して混合することで生成できるが、音像の定位には全く影響しないので、ここではその説明を省略する。
図3は、本実施形態のデジタルミキサの操作パネルの外観(一部)を示す。301は、各種の情報を表示するディスプレイ(図1の106)である。表示器301の下側にchストリップ部302(図1の104,107)が設けられている。chストリップ部302は所定の本数のchストリップ302−1,302−2,…からなる。1本のchストリップ、例えば302−1は、Gつまみ321、SELスイッチ322、ONスイッチ323、および電動フェーダ324などを備える。Gつまみ321は、音像定位の制御に用いるつまみ(ロータリーエンコーダ)であるが、その詳しい機能については後述する。SELスイッチ322は、当該chストリップに割り当てられているchを制御対象ch(選択ch)として選択するときに使用するスイッチである。ONスイッチ323は、当該chストリップが割り当てられているchのオン/オフを切り替えるスイッチである。電動フェーダ324は、割り当てられているchのレベル調整用のフェーダである。
303は、SELスイッチ322により選ばれた選択chに関する各種のパラメータを設定するための操作子を備えた選択chセクションである。選択chセクション303は、Xつまみ331、Yつまみ332、およびハードPボタン333を備える。Xつまみ331とYつまみ332は、音像の定位を制御する際に使用するx座標とy座標の変更用のつまみ(ロータリーエンコーダ)である。ハードPボタン333は、音像の定位をワンタッチで特定位置に設定するためのボタンである。
図4(a)は、5.1chサラウンドのスピーカ位置と定位の説明図である。SELスイッチ322で1つの選択chを選択すると、表示器301には、当該選択chに関する各種のパラメータを設定するための選択ch設定画面が表示されるが、該選択ch設定画面は図4(a)の定位設定用の画面を含んでいる。ユーザはこの画面を参照しながら当該選択chの音像の定位を制御することができる。401は、音像の定位を設定するための2次元xy座標系の表示である。この座標系は(x,y)=(0,0)の位置にユーザが居るものとして設定している。また、座標の範囲は、−63≦x≦+63、−63≦y≦+63とする。図ではx=0等の座標値を書き入れているが、これらは説明のために書き入れているものであり表示はされない。411〜415は、5.1chサラウンドにおけるスピーカの配置を示すスピーカアイコンの表示である。411は前方左(L)、412は前方中央(C)、413は前方右(R)、414は後方左(SL)、415は後方右(SR)の各スピーカを示す。402は音像の定位位置(音像座標)を示す丸印である。
図4(b)は、XYつまみの操作に応じた座標系401上での音像座標402の変更の様子を示す説明図である。図3のXつまみ331およびYつまみ332の操作に応じて、当該選択chの信号の音像の定位を制御(変更)できる。具体的には、Xつまみ331を右に回すと音像座標402が矢印421Rのように右に移動し、Xつまみ331を左に回すと音像座標402が矢印421Lのように左に移動する。Yつまみ332を右に回すと音像座標402が矢印421Uのように上に移動し、Yつまみ332を左に回すと音像座標402が矢印421Dのように下に移動する。なお、音像座標402が座標系401の外側に出ることはない。
図5(a)は、ハードPボタン333のユーザ操作(特定位置指示)に応じた音像の定位(音像座標)の制御の説明図である。501は表示器301に表示されたxy座標系(図4の401と同じ)であり、502は操作を行う前の選択chの信号の音像の定位位置を示す丸印である。以下の説明では、番号で指定される定位位置にあるとき、その音像座標の指定にもその番号を共用する。例えば、定位位置502にある音像座標は、音像座標502とされる。また、各定位位置は丸印によって示されているが、その定位位置に音像座標がないときには、画面には丸印が表示されない。音像座標が502にある状態で、ハードPボタン333を押すと、音像座標が丸印502から丸印503(図4のスピーカLの位置411、後述の丸数字1の位置)に移動する。続けてハードPボタン333を押すと、音像座標が丸印504(図4のスピーカCの位置412)に移動する。以下同様であり、図5(b)に示すようにハードPボタン333を押す毎に音像座標は丸数字の1→2→3→4→5→6と順に移動する。丸数字6の位置でハードPボタン333を押すと、音像座標は丸数字1の位置に戻り、再び1→2→…というように移動させることができる。なお、丸数字3,4,5の位置は、順にスピーカR,SR,SLの位置(図4の413,415,414)である。丸数字6の位置は、仮想的なユーザの位置である。
音像座標が何れかのスピーカの位置にあるときには、画面における音像座標を示す丸印の表示色を通常色とは異なる特別色に変更して、ユーザに一目で分かるようにしている。例えば、ハードPボタン333が押されて、音像座標が図5(a)の位置502から位置503に移動するとき、位置503にある音像座標の丸印の表示色を通常色から特別色に変える。以下、図5(b)のように音像座標が移動するときは、特別色のまま丸印を表示する。なお、丸数字6の位置については、実際はスピーカがないので、丸印を通常色で表示するようにしてもよい。
上記ハードPボタン333を用いることで、例えば、ある入力chの信号に関して、その音像が5.1chの5つのスピーカのうちの特定のスピーカに定位するように、簡単な操作で設定できる。ユーザは、SELスイッチ322によりその入力chを選択chとし、あとはその信号を聞きながらハードPボタン333を押して定位位置を図5(b)に示すように切り替えていき、その中で適正な位置を判断すればよい。例えば、ソースから供給される複数の音響信号が既にサラウンドの信号としてミキシングされた信号であり、それらの信号を他の音響信号とともに本ミキサで5.1chにミキシングしようとする場合は、ハードPボタン333を用いて極めて簡単に、それらの信号を処理する複数の各入力chの定位位置を決定できる。
次に、Gつまみ321の操作に応じた定位制御について説明する。Gつまみ321は各chストリップ毎に設けられているので、Gつまみ321が操作されたとき、その操作されたGつまみ321が属するchストリップ302に割り当てられている入力chと、その時点の選択chとは、一致していることもあるし異なることもある。Gつまみ321による定位制御の対象となる入力chは、当該Gつまみ321が属するchストリップ302に割り当てられている入力chである。
図5(c)は、Gつまみ321の操作に応じた音像定位位置の制御の説明図である。510は、あるchストリップ302のGつまみ321が操作されたときの、そのGつまみ321による定位制御の対象となる入力chの定位の状態を示すための座標系の表示である。この座標系510は、選択chに関して表示されている図4の座標系401や図5(a)の座標系501と同様の様式の表示である。ただし、選択chに関する座標系401,501の場合は、表示器301の画面の広い範囲に選択chに関するパラメータ設定を行うための選択ch設定画面を表示し、その一部として座標系401,501を表示するので、比較的大きな座標系を表示できる。それに対し、座標系510の場合は、例えば各chストリップ302−1,302−2,…の上部の表示器301の比較的狭い領域に、各chストリップに割り当てられている入力chの情報を表示し、その一部として座標系510を表示するので、小さな座標系しか表示できない。なお、通常は各chストリップに割り当てられている入力ch対応の座標系510を表示せず、Gつまみ321が操作されたときに座標系510をポップアップ表示するようにしてもよい。
図5(c)において、511はGつまみ321を回し始める直前の当該入力chの信号の音像座標を示す丸印である。ユーザがGつまみ321を回し始めると、音像座標は、まず、511から512の位置に移動する。移動先の512は、(x,y)=(0,0)の原点から現在の定位位置511に向けて仮想的な補助直線513を引き、その補助直線513が座標系510の周囲と交わる位置である。この音像座標512であれば、仮想的に原点に居るユーザからは、聞こえる方向が元の音像座標511と変わらないので、ユーザは、違和感なく操作を続けることができる。
そして、ユーザがGつまみ321を回し続けると、Gつまみ321の操作量(回された回転量)に応じて、音像座標512は、座標系510の周囲(図5(c)の下側の図では座標系の周囲に一点鎖線を重ねて図示した)を移動する。具体的には、Gつまみ321を右に回すと定位位置512は座標系510の周囲に沿って右回りの方向522に移動し、Gつまみ321を左に回すと定位位置512は座標系510の周囲に沿って左回りの方向521に移動する。
上記Gつまみを用いることで、chストリップ部30の各chストリップに割り当てられているchに対して、簡単な操作で定位の制御が可能となる。上述のハードPボタン333と組み合わせて操作することも可能である。例えば、ハードPボタン333で大まかに定位位置を移動させGつまみ321で微調整したり、Gつまみ321で定位位置の制御を開始したが所望の方向とは全く異なる方向に定位していたのでそこからハードPボタン333で大きく移動させる、などである。
図6(a)は、ユーザがXつまみ331を操作したときの処理手順を示すフローチャートである。本処理は、Xつまみ331の操作が検出されたときに、CPU101が実行する処理である。予め選択chは決定されているものとする。
まずステップ601で、Xつまみ331の操作量に応じて、カレントメモリ上の当該選択chの定位のx座標値を変更する。ステップ602では、変更後のx座標値に基づいて、画面中の音像座標(丸印)の表示位置を変更する。例えば、図4(b)であれば、音像座標402を変更後のx座標値に対応する位置に移動(矢印421Rまたは421Lの方向)する。このとき、音像座標402が何れかのスピーカ位置にあれば、音像座標402の丸印は特別色で表示され、何れのスピーカ位置にもなければ、通常色で表示される。ステップ603では、カレントメモリ上の選択chの5係数を、音像座標(x,y)に応じて算出される値に変更する。
図7に、音像座標(x,y)に応じた5係数の算出式を示す。5係数とは、5.1chサラウンドの各スピーカへの出力レベルを規定する係数である。図7において、CLは、当該選択ch(である入力ch202)から前方左スピーカLに対応するバス203へ送出する信号に乗算する係数である。同様に、CC,CR,CSL,およびCSRは、当該選択chから前方中央スピーカC、前方右スピーカR、後方左スピーカSL、および後方右スピーカSRに対応するそれぞれのバス203へ送出する信号に乗算する係数である。なお、これは一例であり、5係数の算出式としては、5つのスピーカから放音される当該選択chの音の音像が結果的に音像座標(x,y)に対応する位置に定位できるのであれば、どのような式を適用してもよい。
再び図6(a)に戻って、ステップ603でカレントメモリ上の5係数を書き換えたら、CPU101は、該新たな5係数の値を信号処理部109に送り、信号処理部109により実現している図2のミキシング処理における当該選択chからバス203へのセンドレベルに反映させる。これにより、放音される当該選択chの音の音像の定位が、Xつまみ331で変更された音像座標に対応する位置となる。ステップ603の後、ステップ604でHPSを0に初期化して、終了する。
ここでHPSについて説明する。HPSは、カレントメモリ上に確保されている指標情報(および該指標情報を設定するメモリ領域)であり、ハードPボタン333を用いて定位座標を特定位置を設定したときに、CPU101がその特定位置に対応する値を書き込む領域である。ハードPボタン333を用いることなくXつまみ331およびYつまみ332で定位位置を変更している間は、HPSには0が書き込まれる。また、ハードPボタン333の操作により、音像座標が図5(b)の丸数字1,2,3,4,5,6の位置に移動したとき、HPSには順に1,2,3,4,5,6が書き込まれる。ステップ604でHPS=0と初期化しているので、Xつまみ331で定位位置を制御している間は、HPS=0の状態が維持される。
上記図6(a)ではXつまみ331の操作時の処理を示したが、Yつまみ332の操作時の処理も同様である。上記の説明で、「Xつまみ331」を「Yつまみ332」に、「x座標値」を「y座標値」に、読み替えればよい。音像座標402の移動方向は、矢印421L,421Rの代わりに矢印421U,421Dとなる。
図6(b)は、ユーザがハードPボタン333を操作したときの処理手順を示すフローチャートである。本処理は、ハードPボタン333の操作、すなわち、特定位置指示が検出されたときに、CPU101が実行する処理である。まずステップ611で、HPSが0か否かを判別する。HPS=0のときは、ステップ612でHPS=1に設定する。これは、Xつまみ331やYつまみ332で定位制御を行う状態からハードPボタン333が押されて、ハードPボタン333による定位制御のモードに入ったことを示す。例えば、図5(a)の音像座標502の状態からハードPボタン333が押されて音像座標が位置503に移動したケースである。ステップ611でHPS=0でないときは、ステップ613でHPSをインクリメント(+1)する。ただし、元がHPS=6のときはHPS=1に戻す。これは、ハードPボタン333による定位制御のモードに入った状態でハードPボタン333の押下を検出したので、図5(b)に示す順序に沿ってHPSを更新する処理である。
ステップ612,613の後、ステップ614では、HPSの値に応じた座標値を、カレントメモリ上の当該選択chの音像座標(x,y)に設定する。具体的には、HPS=1から6に対し順に(x,y)=(−63,63),(0,63),(63,63),(63,−63),(−63,−63),(0,0)を音像座標(x,y)として設定する。これらの座標値から分かるように、音像座標が、HPS=1から6に対して順に図5(b)の丸数字1から6の位置となるようにxy座標を設定している。次に、ステップ615で、設定した音像座標(x,y)に応じて、表示している座標系内の音像座標を示す丸印の位置を更新する。その際、その丸印の表示色は、音像座標が何れかのスピーカ位置にあることを示す特別色とする。ステップ616で、当該選択chの5係数を、ステップ614で設定した音像座標に応じて算出される値に変更する。この処理はステップ603と同じである。
図6(c)は、ユーザがGつまみを操作した時の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、複数あるchストリップ302のうち何れかのchストリップのGつまみ321の操作が検出されたときに、CPU101が実行する処理である。
まずステップ621で、当該chストリップに割り当てられている入力ch(以下、当該chと呼ぶ)の現在の音像座標が座標系の外周上にあるか否かを判定する。外周上に無い場合は、ステップ622で、当該chの音像座標(x,y)を、角度を保ったまま座標系の外周上へ移動する。これは、図5(c)で説明した位置511から512への移動に相当する。ステップ621で外周上にあったときは、ステップ623で、Gつまみ321の操作量に応じて、当該chの音像座標(x,y)を座標系の外周上で移動する。ステップ622ないし623の後、ステップ624で、音像座標(x,y)の移動に応じて、図5(c)で説明したように表示を更新する。
次にステップ625で、当該chの5係数を、ステップ622,623で設定した音像座標(x,y)に応じて制御する。この処理はステップ603と同じである。ステップ626で、Gつまみ321が操作されたchストリップに割り当てられているchが選択chと同じか判定する。同じなら、ステップ627でHPS=0に初期化する。同じでないなら、そのまま処理を終了する。ステップ626,627の処理は、要するに、Gつまみ321が操作されたchストリップに割り当てられているchが選択chと同じなら、Xつまみ331とYつまみ332による通常の定位制御のモードに戻ることを意味している。
上記実施形態のミキサにおけるch数やバス数は一例であり、それぞれ任意の数であってよい。また、上記実施形態はxy座標系で音像定位を制御する定位制御装置としたが、本発明は、極座標系で音像定位を制御する定位制御装置にも適用できる。
101…中央処理装置(CPU)、102…フラッシュメモリ、103…RAM、104…電動フェーダ、106…表示器、107…操作子、108…波形I/O、109…信号処理部。

Claims (4)

  1. 複数の入力チャンネルの各音響信号に関して、その音響信号の音像の定位を制御する音像定位制御装置であって、
    ユーザから特定位置指示を受け付けるための指示操作子と、
    予め決められた位置に配置されるn個のスピーカーに対応するn本の混合バスと、
    1つの入力チャンネルの音響信号の定位を制御するn個の係数を生成する係数生成部と、
    その入力チャンネルの音響信号のレベルを、前記n個の係数でそれぞれ制御し、得られたn個の音響信号を前記n本の混合バスへそれぞれ供給するレベル制御部と、
    ユーザによる前記特定位置指示が検出されたとき、前記特定位置に対応するn個の係数を生成するよう、前記係数生成部を設定する設定部と
    を備えたことを特徴とする音像定位制御装置。
  2. 請求項1に記載の音像定位制御装置において、
    前記特定位置は複数あり、前記特定位置指示が検出される毎に、前記操作対象の入力チャンネルの音響信号の定位を、前記複数の特定位置の間で循環させて切り替えていくことを特徴とする音像定位制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の音像定位制御装置において、
    前記特定位置は、前記n個のスピーカーの配置位置に応じた位置とすることを特徴とする音像定位制御装置。
  4. 請求項1から3の何れか1つに記載の音像定位制御装置において、
    前記操作対象の入力チャンネルの音響信号の定位を、前記設定操作子の操作により前記特定位置に設定した後、さらにその定位をユーザが調整するための調整操作子を備えたことを特徴とする音像定位制御装置。
JP2014230729A 2014-11-13 2014-11-13 音像定位制御装置 Pending JP2016096420A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014230729A JP2016096420A (ja) 2014-11-13 2014-11-13 音像定位制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014230729A JP2016096420A (ja) 2014-11-13 2014-11-13 音像定位制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016096420A true JP2016096420A (ja) 2016-05-26

Family

ID=56071974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014230729A Pending JP2016096420A (ja) 2014-11-13 2014-11-13 音像定位制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016096420A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019098022A1 (ja) * 2017-11-14 2019-05-23 ソニー株式会社 信号処理装置および方法、並びにプログラム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019098022A1 (ja) * 2017-11-14 2019-05-23 ソニー株式会社 信号処理装置および方法、並びにプログラム
JPWO2019098022A1 (ja) * 2017-11-14 2020-11-19 ソニー株式会社 信号処理装置および方法、並びにプログラム
JP7192786B2 (ja) 2017-11-14 2022-12-20 ソニーグループ株式会社 信号処理装置および方法、並びにプログラム
US11722832B2 (en) 2017-11-14 2023-08-08 Sony Corporation Signal processing apparatus and method, and program

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6086188B2 (ja) 音響効果調整装置および方法、並びにプログラム
US10200805B2 (en) Changing spatial audio fields
JP2007072574A (ja) パラメータ設定方法
US11647353B2 (en) Non-transitory computer-readable medium having computer-readable instructions and system
JP6946811B2 (ja) 音処理装置及びパラメータ割り当て方法
JP4210952B2 (ja) ディジタルミキサ
WO2013108647A1 (ja) アナログミキサ装置
JP2016096420A (ja) 音像定位制御装置
JP5533386B2 (ja) 音響信号処理装置
US11917393B2 (en) Sound field support method, sound field support apparatus and a non-transitory computer-readable storage medium storing a program
US10681483B2 (en) Sound processing apparatus and method
JP6696574B2 (ja) 音処理装置及び方法
JP2016066905A (ja) 音響信号処理装置
JP6417879B2 (ja) パラメータ設定装置
JP2006203303A (ja) 制御装置
JP2009094835A (ja) タッチパネル付き音響機器
JP6973564B2 (ja) 音響効果制御装置、音響効果制御プログラムおよび音響効果制御方法
US20230209266A1 (en) Speaker device and control method thereof
JP2018117245A (ja) 音処理装置及び方法
JP2005223747A (ja) サラウンドパン方法、サラウンドパン回路およびサラウンドパンプログラム、並びに、音声調整卓
JP2011024114A (ja) デジタルミキサ
JP2009217027A (ja) 電子楽器
JP6281606B2 (ja) 音響効果調整装置および方法、並びにプログラム
JP2017063357A (ja) 音響機器のパラメータ値の設定方法および設定装置
JPH11355900A (ja) サラウンド定位点制御方式