JP2016092359A - パワーモジュール用基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】銅又は銅合金又はアルミニウム合金からなる放熱基板13の両面に、第1金属層17,19を介してセラミックス板16,21がそれぞれ接合されるとともに、一方のセラミックス板16の第1金属層17とは反対面に回路層18が接合され、他方のセラミックス板21の第1金属層19とは反対面に第2金属層20が接合されてなり、放熱基板と第1金属層とが異種材料又は同種で異質な材料からなり、放熱基板13又は回路層18のいずれかが銅又は銅合金からなり、放熱基板13、第1金属層17,19、回路層18又は第2金属層20の内いずれかの組合せが異種材料であり、放熱基板13の厚さが第1金属層17,19及び第2金属層20よりも厚く、セラミックス板16,21の面積が放熱基板13の面積より小さい。
【選択図】 図1
Description
一方、特許文献2では、絶縁層となる第一のセラミックス板に加え、セラミックス板からなる強化材をともに鋳型に設置し、アルミニウムからなる金属溶湯を流し込むことで金属−セラミックス接合基板(パワーモジュール用基板)を作製している。
なお、上述の同種で異質な材料とは、例えば純アルミニウムとアルミニウム合金の組合せや純銅と銅合金の組合せ等をさすものとする。
このパワーモジュール用基板は、厚い放熱基板が銅又は銅合金よりなることで、全体の剛性が高くなり、銅は熱伝導性も良いので反りも少なく高い放熱性能が得られる。
このパワーモジュール用基板は、半導体素子の直下に位置する回路層が銅又は銅合金で形成されているので、半導体素子で生じる熱を速やかに拡散放熱することができる。
このパワーモジュール用基板は、半導体素子の直下に位置する回路層が銅又は銅合金で形成されているので、半導体素子で生じる熱を速やかに拡散放熱することができる。また、厚い放熱基板と第1金属層とがアルミニウム金属同士であることから接合が容易となり製造コストを低く抑えることができる。
<第1実施形態>
図1(d)に示す第1実施形態のパワーモジュール用基板10は、回路用構造部11と放熱用構造部12と放熱基板13とを備えており、この回路用構造部11の表面に半導体素子等の電子部品14が搭載されることにより、パワーモジュール15が製造される。
回路用構造部11は、絶縁層としてのセラミックス板16と、セラミックス板16の一方の面に接合された回路層18と、セラミックス板16の他方の面に接合された第1金属層17とを備える。
放熱用構造部12は、セラミックス板21と、セラミックス板21の一方の面に接合された第2金属層20と、セラミックス板21の他方の面に接合された第1金属層19とを備える。
セラミックス板16,21は、例えばAlN(窒化アルミニウム)、Si3N4(窒化珪素)等の窒化物系セラミックス、もしくはAl2O3(アルミナ)等の酸化物系セラミックスを用いることができ、厚さは0.2mm〜1.5mmの範囲内に設定することができる。
第1金属層17,19は、例えば、純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)や純度99質量%以上のアルミニウム(いわゆる2Nアルミニウム)のアルミニウム板を用いることができ、厚さは0.1mm〜1.0mmの範囲内に設定することができる。
回路層18と第2金属層20も第1金属層17,19と同様に、純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)や純度99質量%以上のアルミニウム(いわゆる2Nアルミニウム)のアルミニウム板を用いることができ、厚さは0.1mm〜1.0mmの範囲内に設定することができる。
放熱基板13は、無酸素銅、タフピッチ銅等の純銅又はCu−Zr系などの銅合金により形成され、放熱板として機能するものであるとともにパワーモジュール用基板10を冷却器30等に固定するための強度部材としても機能するので、上述した他のいずれの構成材よりも厚く0.3mm〜6.0mmの範囲内に設定されている。また、面積は、セラミックス板16,21よりも広く形成されている。
また放熱基板13に対する各セラミックス板16,21の接合位置のズレ量は、セラミックス基板16の各辺の長さをLmm及び板厚をtmmとした時の各辺におけるズレ量(mm)が0.2×L×t以下の範囲で接合されているとよい。上記ズレ量が0.2×L×tを超えると、ズレ量がより大きいセラミックス板側の端部に応力がかかり、温度変化を与えられた際に、セラミックス板に割れが発生するおそれがある。
さらに、回路用構造部11の第1金属層17と、放熱用構造部12の第1金属層19とは、同じ材料であり、ほぼ同じ厚さで、平面的な大きさは回路用構造部11ではセラミックス板16より第1金属層17がやや小さく形成されているのに対して、放熱用構造部12においてはセラミックス板21と第1金属層19は同じ大きさに形成されているので、第1金属層17の方が第1金属層19よりやや小さく形成されている。
同様に、回路用構造部11の回路層18と、放熱用構造部12の第2金属層20も、お互いに同じ材料、ほぼ同じ厚さであるが、平面的な大きさは回路層18が第2金属層20よりやや小さく形成されている。回路用構造部11の第1金属層17と回路層18がセラミックス板16より小さく形成されるのは、絶縁基板としての沿面距離を確保するためである。ただし、その寸法差は小さく、セラミックス板16の端面から第1金属層17及び回路層18の端面までの距離が0.5mm〜3.0mmとされている。このように回路用構造部11と放熱用構造部12とでわずかに寸法が異なる場合があるが、このパワーモジュール用基板10全体としては、中心の放熱基板13に対して上下ほぼ対称の構造であり、各構成部材は、ほぼ同じ大きさでほぼ同じ位置に配置され形成されている。
まず、セラミックス板16の一方の面にろう材22を介して回路層18を積層し、さらに、他方の面にろう材22を介して第1金属層17を積層して、これらを一体に接合する。
ろう材22は、Al−Si系等の合金で箔の形態で用いるとよい。
具体的には、セラミックス板16と回路層18及び第1金属層17とを図1(a)に示すようにろう材22を介して積層した積層体Sを図6に示す加圧装置110を用いて積層方向に加圧した状態とする。
この加圧装置110は、ベース板111と、ベース板111の上面の四隅に垂直に取り付けられたガイドポスト112と、これらガイドポスト112の上端部に固定された固定板113と、これらベース板111と固定板113との間で上下移動自在にガイドポスト112に支持された押圧板114と、固定板113と押圧板114との間に設けられて押圧板114を下方に付勢するばね等の付勢手段115とを備えている。
固定板113および押圧板114は、ベース板111に対して平行に配置されており、ベース板111と押圧板114との間に前述の積層体Sが配置される。積層体Sの両面には加圧を均一にするためにクッションシート116が配設される。クッションシート116は、カーボンシートとグラファイトシートの積層板で形成されている。この加圧装置110により加圧した状態で、加圧装置110ごと図示略の加熱炉内に設置し、真空雰囲気下で接合温度に加熱してセラミックス板16に回路層18と第1金属層17をろう付け接合する。この場合の加圧力としては例えば0.1MPa以上3.4MPa以下、接合温度としては610℃以上650℃以下、加熱時間としては1分以上60分以下とされる。
回路用構造部接合工程同様に、セラミックス板21の一方の面にろう材22を介して第1金属層19を積層し、他方の面にろう材22を介して第2金属層20を積層して、これらを一体に接合する。
具体的には、セラミックス板21と第1金属層19及び第2金属層20とを図1(b)に示すようにろう材22を介して積層した積層体Sを図4に示す加圧装置110を用いて積層方向に加圧した状態とし、回路用構造部接合工程と同様の加圧条件、温度条件によって接合される。
回路用構造部接合工程と放熱用構造部接合工程の順序は、いずれを先に行ってもよい。
あるいは回路用構造部11のための積層体Sと放熱用構造部12のための積層体Sとをクッションシート116を介して積み重ね、これらを加圧装置110で加圧して同時に接合することもできる。
回路用構造部接合工程及び放熱用構造部接合工程により得られた回路用構造部11と放熱用構造部12とを放熱基板13の両側に図1(c)に示すように積層する。
そして、これらの積層体Sを図4に示す加圧装置110を用いて積層方向に0.1MPa以上3.4MPa以下に加圧し、真空雰囲気下で接合温度400℃以上548℃以下に1分以上60分以下加熱して放熱基板13を両第1金属層17,19と固相拡散接合する。
図2は第2実施形態を示している。この実施形態において図1の第1実施形態と共通要素には同一符号を付している(以下の各実施形態においても同様)。
なお、共通要素とは、機能として同じものであれば材料が違うものも含まれることとする。
図2(d)に示すパワーモジュール用基板10は、第1金属層17,19と回路層18と第2金属層20とが銅又は銅合金により形成され、例えば純度99.96質量%以上の銅(いわゆる無酸素銅)により形成される。放熱基板13はアルミニウム合金、例えばA1050、A3003合金により形成される。セラミックス板16,21は前述の第1実施形態と同様AIN(窒化アルミニウム)、Si3N4(窒化珪素)等の窒化物系セラミックス、もしくはAl2O3(アルミナ)等の酸化物系セラミックスが用いられる。そして、このパワーモジュール用基板10は以下の工程を経て製造される。
図2(a)に示すようにセラミックス板16の両面にAg−Cu−Ti又はAg−Tiからなる活性金属を含有するペースト23を印刷し一方の面に回路層18を積層し、他方の面に第1金属層17を積層し、その積層体Sを図4に示す加圧装置110を用いて積層方向に0.1MPa以上3.4MPa以下に加圧し、加圧装置110ごと図示略の加熱炉内に設置し、真空雰囲気下で800℃以上930℃以下に1分以上60分以下加熱してセラミックス板16に回路層18と第1金属層17を活性金属ろう付け法によって接合する。
上述の回路用構造部接合工程同様に図2(b)に示すセラミックス板21の両面にペースト23を印刷し、一方の面に第1金属層19を積層し、他方の面に第2金属層20を積層して、これらを活性金属ろう付け法により一体に接合する。
回路用構造部接合工程及び放熱用構造部接合工程により得られた回路用構造部11と放熱用構造部12とを放熱基板13の両側に図2(c)に示すように積層する。そして、これらの積層体Sを第1実施形態同様に図6に示す加圧装置110を用いて積層方向に0.1MPa以上3.4MPa以下に加圧し、加圧装置110ごと図示略の加熱炉内に設置し、真空雰囲気下で接合温度400℃以上548℃以下に1分以上60分以下加熱して固相拡散接合する。
図3は第3実施形態を示している。
図3(f)に示す第3実施形態のパワーモジュール用基板10は、第1金属層17,19が純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)や純度99質量%以上のアルミニウム(いわゆる2Nアルミニウム)の純アルミニウム板により形成される。回路層18と第2金属層20とは銅又は銅合金、例えば純度99.96質量%以上の銅(いわゆる無酸素銅)で形成される。放熱基板13はアルミニウム合金、例えばA1050、A3003合金の板により形成される。セラミックス板16,21は、AlN(窒化アルミニウム)、Si3N4(窒化珪素)等の窒化物系セラミックス、もしくはAl2O3(アルミナ)等の酸化物系セラミックスにより形成される。そして、このパワーモジュール用基板10は以下の工程を経て製造される。
図3(a)に示すようにセラミックス板16の一方の面にペースト23を印刷しその面に回路層18を積層し、その積層体Sを図6に示す加圧装置110を用いて積層方向に加圧し、加圧装置110ごと図示略の加熱炉内に設置し、真空雰囲気下で800℃以上930℃以下に加熱してセラミックス板16に回路層18を活性金属ろう付け法によって接合する。
その後、図3(b)に示すように接合したセラミックス板16の他方の面にAl−Si系ろう材22を介して第1金属層17を積層し、加圧装置110を用いて積層方向に加圧し、真空雰囲気下で610℃以上650℃以下に加熱してろう付け接合する。
上述の回路用構造部接合工程と同様に図3(c)に示すセラミックス板21の一方の面に第2金属層20を活性金属ろう付け法によって接合した後、図3(d)に示すセラミックス板21の他方の面に第1金属層19をろう付け接合する。
回路用構造部接合工程及び放熱用構造部接合工程により得られた回路用構造部11と放熱用構造部12とを放熱基板13の両側に、芯材の両面にMg入りろう材層をクラッドした両面ろうクラッド材(芯材:A3003、ろう材層(両面):Al−Si−Mg合金)25を介して図3(e)に示すように積層し、図6に示す加圧装置110で積層方向に0.001MPa以上0.5MPa以下に加圧し、窒素雰囲気下で580℃以上650℃以下に1分以上10分以下加熱してろう付け接合する。
また、回路用構造部11と放熱用構造部12とを放熱基板13に接合する際に、固相拡散接合によって接合することもできる。
また、厚い放熱基板13と第1金属層17,19との接合は、アルミニウム金属同士であることから接合が容易となり製造コストを低く抑えることができる。
また、上記実施形態では、第2金属層20はセラミックス板21と同じ大きさとなるよう形成されていたが、これに限らず、図5に示すようにセラミックス板21よりも面積を小さくすることができる。
(実施例1)
第1実施形態の実施例として、放熱基板13が無酸素銅(平面サイズ:150mm×60mm、厚さ:2.35mm)、セラミックス板16,21は窒化アルミニウム(平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.635mm)、第1金属層17及び回路層18は純度99.99質量%以上の4Nアルミニウム(平面サイズ:96mm×46mm、厚さ:0.4mm)、第1金属層19及び第2金属層20は純度99.99質量%以上の4Nアルミニウム(平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.4mm)とした。
回路用構造部接合工程と放熱用構造部接合工程では積層体を0.3MPaで加圧し、真空雰囲気中645℃で45分間加熱してそれぞれ接合した。放熱基板接合工程では積層体を1.0MPaで加圧し、真空雰囲気中540℃で60分間加熱して接合し作製した。
第2実施形態の実施例として、放熱基板13がA3003アルミニウム合金(平面サイズ:150mm×60mm、厚さ:2.5mm)、セラミックス板16,21は窒化アルミニウム(平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.635mm)、第1金属層17及び回路層18は無酸素銅(平面サイズ:96mm×46mm、厚さ:0.3mm)、第1金属層19及び第2金属層20は無酸素銅(平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.3mm)とした。
回路用構造部接合工程と放熱用構造部接合工程では積層体を0.1MPaで加圧し、真空雰囲気中825℃で30分間加熱してそれぞれを接合した。放熱基板接合工程では積層体を1.0MPaで加圧し、真空雰囲気中540℃で60分間加熱して接合し作製した。
第3実施形態の実施例として、放熱基板13がA3003アルミニウム合金(平面サイズ:150mm×60mm、厚さ:2.5mm)、セラミックス板16,21は窒化アルミニウム(平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.635mm)、第1金属層17は純度99.99質量%以上の4Nアルミニウム(平面サイズ:96mm×46mm、厚さ:0.3mm)、第1金属層19は純度99.99質量%以上の4Nアルミニウム(平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.3mm)、回路層18は無酸素銅(平面サイズ:96mm×46mm、厚さ:0.3mm)、第2金属層20は無酸素銅(平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.3mm)とした。
回路用構造部接合工程と放熱用構造部接合工程のセラミックス板16,21と回路層18、第2金属層20との接合では積層体を0.1MPaで加圧し、真空雰囲気中825℃で30分間加熱してそれぞれを接合した。回路用構造部接合工程と放熱用構造部接合工程のセラミックス板16,21と第1金属層17,19との接合では積層体を0.3MPaで加圧し、真空雰囲気中645℃で45分間加熱してそれぞれを接合した。放熱基板接合工程では積層体を0.01MPaで加圧し、窒素雰囲気中610℃で5分間加熱して接合し作製した。
比較例1としては、純度99.5質量%以上のA1050アルミニウム板(平面サイズ:150mm×60mm、厚さ:3.0mm)の両面にセラミックス板(材質:窒化アルミニウム、平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.635mm)をそれぞれ接合し、これらセラミックス板のアルミニウム板とは逆の面に、純度99.5質量%以上のA1050アルミニウム板(平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.4mm)をそれぞれ接合した5層構造のパワーモジュール用基板とした。
接合方法は、アルミニウム板とセラミックス板の間にろう材(Al−Si系等の合金箔)を介して積層し、その積層体を0.3MPaで加圧し、真空雰囲気中645℃で45分間加熱した。
比較例2としては、無酸素銅(平面サイズ:150mm×60mm、厚さ:3.0mm)の両面にセラミックス板(材質:窒化アルミニウム、平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.635mm)をそれぞれ接合し、これらセラミックス板の銅板とは逆の面に、無酸素銅(平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.3mm)をそれぞれ接合した5層構造のパワーモジュール用基板とした。
接合方法は、銅板とセラミックス板の間にろう材(Ag−Cu−Ti系ろう材)を介し積層し、その積層体を0.1MPaで加圧し、真空雰囲気中825℃で30分間加熱して一括で5層を接合した。
比較例3としては、セラミックス板(材質:窒化アルミニウム、平面サイズ:100mm×50mm、厚さ:0.635mm)の両面にそれぞれ同じ純度99.5質量%以上のA1050アルミニウム板(平面サイズ:96mm×46mm、厚さ:0.4mm)を接合し、一方のアルミニウム板のセラミックス板とは逆の面に純度99.5質量%以上のA1050アルミニウム板(平面サイズ:150mm×60mm、厚さ:3.0mm)を接合した4層構成のパワーモジュール用基板とした。製造方法は比較例1と同様ろう付け接合で作製した。
比較例4としては、純度99.5質量%以上のA1050アルミニウム板(平面サイズ:150mm×60mm、厚さ:3.0mm)の一方の面に、100mm×50mmのセラミックス板を介して純度99.5質量%以上のA1050アルミニウム板(100mm×50mm、厚さ:0.4mm)を接合し、他方の面に150mm×60mmのセラミックス板を介して純度99.5質量%以上のA1050アルミニウム板(150×60mm、厚さ:0.4mm)を接合し、5層構造のパワーモジュール用基板とした。セラミックス板の材質は窒化アルミニウムを用い、厚さは0.635mmとした。
接合方法は、アルミニウム板とセラミックス板の間にろう材(Al−Si系の合金箔)を介して積層し、その積層体を0.3MPaで加圧し、真空雰囲気中645℃で45分間加熱した。
なお、基板反り量は、回路層の長手方向の長さ100mmの間での反り量を室温と280℃とで測定し、室温での反り量を(A)欄に示し、280℃での反り量を(B)欄に示す。なお、反りの定義は、回路層が凸状になった場合を+、回路層が凹状になった場合を−とする。また、室温から280℃まで加熱し室温まで冷却した後に、回路層とセラミックス板との接合界面を超音波深傷により撮影し、セラミックス割れの有無を評価した。
熱抵抗の解析方法としては、放熱用構造部に冷却器を接合し、回路層に半導体素子(15mm×15mm、厚さ200μm)をはんだ付けにより搭載し、冷却器には65℃の一定温度に保持した冷却流体を用いた状態で、素子発熱量100W、ベース下面の熱伝達係数を8,000W/m2・Kの条件にて、半導体素子の温度を測定し冷却流体との温度差を求めた。
11…回路用構造部
12…放熱用構造部
13…放熱基板
16…セラミックス板
17…第1金属層
18…回路層
19…第1金属層
20…第2金属層
21…セラミックス板
30…冷却器
110…加圧装置
116…クッションシート
Claims (4)
- 銅又は銅合金又はアルミニウム合金からなる放熱基板の両面に、第1金属層を介してセラミックス板がそれぞれ接合されるとともに、一方のセラミックス板の前記第1金属層とは反対面に回路層が接合され、他方のセラミックス板の前記第1金属層とは反対面に第2金属層が接合されてなり、前記放熱基板と前記第1金属層とが異種材料又は同種で異質な材料からなり、前記放熱基板又は前記回路層のいずれかが銅又は銅合金からなり、前記放熱基板、前記第1金属層、前記回路層又は前記第2金属層の内いずれかの組合せが異種材料であり、前記放熱基板の厚さが前記第1金属層及び前記第2金属層よりも厚く、前記セラミックス板の面積が前記放熱基板の面積より小さいことを特徴とするパワーモジュール用基板。
- 前記放熱基板が銅又は銅合金で形成され、前記第1金属層及び前記第2金属層及び前記回路層がアルミニウムで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール用基板。
- 前記放熱基板がアルミニウム合金で形成され、前記第1金属層及び前記第2金属層及び前記回路層が銅又は銅合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール用基板。
- 前記放熱基板がアルミニウム合金で形成され、前記第1金属層が純アルミニウムで形成され、前記第2金属層及び前記回路層が銅又は銅合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール用基板。
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