JP2016088266A - ヘッドライトの光軸調整装置 - Google Patents

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JP2016088266A JP2014224501A JP2014224501A JP2016088266A JP 2016088266 A JP2016088266 A JP 2016088266A JP 2014224501 A JP2014224501 A JP 2014224501A JP 2014224501 A JP2014224501 A JP 2014224501A JP 2016088266 A JP2016088266 A JP 2016088266A
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Michihiro Fukushima
充弘 福嶋
洋一朗 鈴木
Yoichiro Suzuki
洋一朗 鈴木
雅士 森
Masashi Mori
雅士 森
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Abstract

【課題】より正しく光軸調整を行うことが可能なヘッドライトの光軸調整装置を提供する。
【解決手段】前輪荷重と後輪荷重とに基づいて車体の傾きを判定し、それに基づいて光軸調整を行う。前輪荷重と後輪荷重は、車体の傾きの変化に対応して変化するパラメータであり、ローダウンさせた場合のように車体の高さ全体を変化させた場合であっても、車体の傾きがなければ、前輪荷重と後輪荷重は変化しない。したがって、後輪車軸の高さ位置の変化量に基づいて光軸調整を行う場合のような光軸の誤補正を抑制することが可能となり、光軸調整装置100をより正しく光軸調整を行うことが可能なものとすることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両におけるヘッドライト(前照灯)の自動光軸調整を行う光軸調整装置に関するものである。
従来、特許文献1において、車両の後輪側に備えられた車高センサを用いて車両におけるヘッドライトの自動光軸調整を行う光軸調整装置が開示されている(特許文献1参照)。この光軸調整装置では、車高センサにて後輪車軸の高さ位置の変化量を検出し、その変化量に基づいて車体の前後傾き(ピッチング方向の傾き)を求め、その車体の前後傾きに応じて光軸調整を行っている。具体的には、後輪車軸が高くなることで車体が前に傾いているときには光軸を上向きに調整し、後輪車軸が低くなることで車体が後に傾いているときには光軸を下向きに調整する。このようにして、車体の前後傾きに応じた光軸調整を行っている。
特開2008−44615号公報
しかしながら、後輪車軸の高さ位置の変化量に基づいて光軸調整を行う場合、前輪車軸の高さも変化するような場合に対応できない。例えば、車体の高さ全体を標準位置より低下させてローダウンさせた場合のように、車体の高さ全体を変化させた場合には、後輪車軸の高さ位置が変化していても、車体の前後傾きが生じていないような場合もある。このような場合、後輪車軸の高さ位置の変化量に基づいて光軸調整を行ったのでは、車体の前後傾きに対応していないため、光軸が誤補正されることになる。
本発明は上記点に鑑みて、より正しく光軸調整を行うことが可能なヘッドライトの光軸調整装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1ないし3に記載の発明では、車両の前輪および後輪それぞれに備えられたタイヤ(3)におけるトレッド(31)の裏面に取り付けられ、タイヤの振動の大きさに応じた検出信号を出力する振動検出部(11)と、振動検出部の検出信号に基づき、タイヤの1回転中におけるトレッドのうちの振動検出部の配置箇所と対応する部分の接地時間を表すデータを作成する第1信号処理部(13)と、接地時間を表すデータを送信する送信機(14)と、を有するタイヤ側装置(1)と、タイヤ側装置から送信された接地時間を表すデータを受信して入力する入力部(21a)と、接地時間を表すデータと車速とに基づいて、タイヤの接地長を演算すると共に、該接地長より前輪に掛けられる荷重である前輪荷重と後輪に掛けられる荷重である後輪荷重とを演算する演算部、および、前輪荷重と後輪荷重とに基づいて車体の前後傾きを判定し、該判定結果に基づいて光軸調整のための指令信号を発生させる判定部を含む第2信号処理部(21b)と、を有する受信機(21)と、受信機からの指令信号に基づいて、車両のヘッドライトの光軸を調整する光軸調整機構(22、23)と、を備えていることを特徴としている。
このように、前輪荷重と後輪荷重とに基づいて車体の傾きを判定し、それに基づいて光軸調整を行うようにしている。前輪荷重と後輪荷重は、車体の傾きの変化に対応して変化するパラメータであり、ローダウンさせた場合のように車体の高さ全体を変化させた場合であっても、車体の傾きがなければ、前輪荷重と後輪荷重は変化しない。したがって、後輪車軸の高さ位置の変化量に基づいて光軸調整を行う場合のような光軸の誤補正を抑制することが可能となり、光軸調整装置をより正しく光軸調整を行うことが可能なものとすることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる光軸調整装置100の全体構成を示す図である。 図1に示す光軸調整装置100の主要部分のブロック構成を示す図である。 タイヤ側装置1が取り付けられたタイヤ3の断面模式図である。 タイヤ回転時における振動発電素子11の出力電圧波形図である。 受信機21の演算処理部21bが実行する処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
図1〜図5を参照して、本実施形態にかかる光軸調整装置について説明する。本実施形態にかかる光軸調整装置は、車両の各車輪に備えられるタイヤの接地面における接地長、つまり接地面のうちのタイヤ進行方向の長さに基づいて前後輪に加わっている荷重を検出し、その検出結果に応じてヘッドライトの光軸調整を行うものとして用いられる。
図1に示すように、光軸調整装置100は、タイヤ側に設けられたタイヤマウントセンサに相当するタイヤ側装置1と、車体側に備えられた車両側装置2とを有する構成とされている。この光軸調整装置100は、タイヤ側装置1より車輪荷重に関するデータとして接地時間データを送信すると共に、車両側装置2がタイヤ側装置1から送信されたデータを受信し、そのデータに基づいて車輪荷重を検出する。そして、光軸調整装置100は、車輪荷重に基づいて車体の前後傾きを取得し、その結果に基づいて光軸調整を行う。具体的には、タイヤ側装置1および車両側装置2は、以下のように構成されている。
タイヤ側装置1は、図2に示すように、振動発電素子11、電力供給回路12、信号処理部13、および送信機14を備えた構成とされ、図3に示されるように、各車輪に備えられるタイヤ3のトレッド31の裏面側に設けられる。
振動発電素子11は、タイヤ3が回転する際にタイヤ側装置1が描く円軌道に対して接する方向、つまりタイヤ接線方向(図3中の矢印Xの方向)の振動に応じた検出信号を出力する振動検出部を構成するものである。本実施形態の場合、振動発電素子11でタイヤ接線方向の振動に応じた検出信号を出力させるのに加えて、振動エネルギーを電気エネルギーに変換し、それに基づいてタイヤ側装置1の電源を生成している。このため、振動発電素子11は、タイヤ接線方向の振動に対して発電するように配設されている。このような振動発電素子11としては、例えば静電誘導型の発電素子(エレクトレット)、圧電素子、摩擦式、磁歪式、電磁誘導型の素子を適用できる。また、発電用途を加味しないタイヤ接線方向の振動に応じた検出信号を出力するだけであれば他のもの、例えば加速度センサなどを用いることもできる。
例えば振動発電素子11として静電誘導型の発電素子を用いる場合には、マイナスの電荷を帯びる下部電極に対して静電誘導によってプラスに帯電させられる上部電極が水平方向に振動させられると、静電誘導による電荷が変動し、起電力を生じることで発電する。このような振動発電素子11の発電に基づいて、タイヤ側装置1の電源を生成すると共に、タイヤ接線方向の振動の大きさに応じた検出信号を生成する。
すなわち、光軸調整装置100が備えられた車両が走行する際には、タイヤ3の回転運動や路面の凹凸などの種々の要因によって、タイヤ3のトレッド31に振動が生じる。この振動が振動発電素子11に伝わることで、振動発電素子11による発電が行われ、それが電力供給回路12に伝えられることでタイヤ側装置1の電源が生成される。また、振動発電素子11の発電の際の出力電圧が振動の大きさに応じて変化することから、振動発電素子11の出力電圧をタイヤ接線方向の振動の大きさを表す検出信号として信号処理部13に伝えるようにしている。なお、振動発電素子11の出力電圧は、上部電極が振動によって往復動することから、交流電圧となる。
電力供給回路12は、振動発電素子11の出力電圧に基づいて蓄電して電源を生成し、電力を信号処理部13および送信機14に供給するための回路であり、整流回路12aおよび蓄電回路12bを備えた構成とされている。
整流回路12aは、振動発電素子11より出力される交流電圧を直流変換する公知の回路である。振動発電素子11で出力される交流電圧は、この整流回路12aで直流変換され、蓄電回路12bに出力される。整流回路12aは、全波整流回路であっても半波整流回路であってもよい。
蓄電回路12bは、整流回路12aより印加される直流電圧を蓄電するための回路であり、コンデンサなどによって構成される。振動発電素子11の出力電圧は、整流回路12aを介して蓄電回路12bで蓄電され、ここで蓄電された電圧を電源として、タイヤ側装置1が備える信号処理部13や送信機14などへの電力供給を行っている。また、電力供給回路12が蓄電回路12bを備えることによって、振動発電素子11が余剰に発電している時にはその余剰分を蓄電しておき、発電量が不足している場合に、その不足分を補えるようになっている。
信号処理部13は、振動発電素子11の出力電圧をタイヤ接線方向の振動データを表す検出信号として用いて、この検出信号を処理することで車輪荷重に関するデータを得て、それを送信機14に伝える役割を果たす。すなわち、信号処理部13は、振動発電素子11の出力電圧の時間変化に基づいて、タイヤ3の回転時における振動発電素子11の接地時間(つまり、タイヤ3のトレッド31のうち振動発電素子11の配置箇所と対応する部分の接地時間)を計測している。この振動発電素子11の接地時間がタイヤ3の接地面における接地長に関するデータとなり、車輪荷重を表すデータとなることから、この接地時間を表すデータを作成して送信機14に伝えている。
具体的には、信号処理部13は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って上記処理を行っている。そして、信号処理部13は、それらの処理を行う機能部としてピーク検出部13aや接地時間計測部13bを備えている。
ピーク検出部13aは、振動発電素子11の出力電圧で表される検出信号のピーク値を検出する。タイヤ回転時における振動発電素子11の出力電圧波形は例えば図4に示す波形となる。この図に示されるように、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち振動発電素子11の配置箇所と対応する部分が接地し始めた接地開始時に、振動発電素子11の出力電圧が極大値をとる。ピーク検出部13aでは、この振動発電素子11の出力電圧が極大値をとる接地開始時を第1ピーク値のタイミングとして検出している。さらに、図4に示されるように、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち振動発電素子11の配置箇所と対応する部分が接地していた状態から接地しなくなる接地終了時に、振動発電素子11の出力電圧が極小値をとる。ピーク検出部13aでは、この振動発電素子11の出力電圧が極小値をとる接地終了時を第2ピーク値のタイミングとして検出している。
振動発電素子11が上記のようなタイミングでピーク値をとるのは、以下の理由による。すなわち、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち振動発電素子11の配置箇所と対応する部分が接地する際、振動発電素子11の近傍においてタイヤ3のうちそれまで略円筒面であった部分が押圧されて平面状に変形する。このときの衝撃を受けることで、振動発電素子11の出力電圧が第1ピーク値をとる。また、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち振動発電素子11の配置箇所と対応する部分が接地面から離れる際には、振動発電素子11の近傍においてタイヤ3は押圧が解放されて平面状から略円筒状に戻る。このタイヤ3の形状が元に戻るときの衝撃を受けることで、振動発電素子11の出力電圧が第2ピーク値をとる。このようにして、振動発電素子11が接地開始時と接地終了時でそれぞれ第1、第2ピーク値をとるのである。また、タイヤ3が押圧される際の衝撃の方向と、押圧から開放される際の衝撃の方向は逆方向であるため、出力電圧の符号も逆方向となる。
そして、ピーク検出部13aは、第1、第2ピーク値のタイミングを含めた検出信号のデータを抽出して接地時間計測部13bに伝えている。ここでいう第1、第2ピーク値のタイミングを含めた検出信号のデータとは、第1ピーク値から第2ピーク値に至るまでの期間を含めた所定期間中の検出信号そのものを示している。このときの第1ピーク値から第2ピーク値に至るまでの期間を含めた所定期間の時間設定については、例えばタイヤ1回転分とすることができる。また、第1ピーク値となるタイミングから次に第1ピーク値となるタイミングまでとしても良い。なお、ここではピーク検出部13aにて第1、第2ピーク値のタイミングを含めた検出信号のデータを抽出して接地時間計測部13bに伝えているが、第1、第2ピーク値を得たタイミングに関するデータのみを接地時間計測部13bに伝えるようにしても良い。
接地時間計測部13bは、ピーク検出部13aから伝えられたデータに基づいて振動発電素子11の接地時間を計測する。具体的には、接地時間計測部13bは、ピーク検出部13aから伝えられるデータから第1ピーク値のタイミングと第2ピーク値のタイミングとの間の時間間隔を計測する。これにより、振動発電素子11の接地時間を計測している。このとき、伝えられたデータ中に複数の第1ピーク値および第2ピーク値が含まれている場合には、例えば第1ピーク値の中でも最大値のもののタイミングと、その直後の第2ピーク値のタイミングとの間の時間間隔を計測している。伝えられたデータ中に複数の第1ピーク値および第2ピーク値が含まれている場合に、第2ピーク値の中でも最小値のもののタイミングと、その直前の第1ピーク値のタイミングとの間の時間間隔を計測しても良い。
このように、信号処理部13では、ピーク検出部13aおよび接地時間計測部13bによって振動発電素子11の接地時間を計測している。そして、信号処理部13は、その接地時間に関するデータである接地時間データを接地長に関するデータ、つまり車輪荷重を表すデータとして送信機14に出力している。
送信機14は、信号処理部13から伝えられた接地時間を表すデータを車両側装置2に対して送信するものである。送信機14と車両側装置2が備える受信機21との間の通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)などの公知の近距離無線通信技術によって実施可能である。接地時間を表すデータを送信するタイミングについては任意であるが、例えばタイヤ3の1回転当りにおける接地時間を取得できたときなどとすることができる。また、タイヤ3の複数回転分のデータを蓄積した後に送信する構成としてもよい。その場合、送信機14の稼働率を抑制することができるため、送信機14で消費される電力を低減することができる。
なお、接地時間を表すデータについては、車両に備えられたタイヤ3毎に予め備えられている車輪の固有認識情報(ID情報)と共に送るようにしている。各車輪の位置については、車輪が車両のどの位置に取り付けられているかを検出する周知の車輪位置検出装置によって特定できることから、車両側装置2にID情報と共に接地時間を表すデータを伝えることで、どの車輪のデータであるかが判別可能になる。
一方、車両側装置2は、タイヤに取り付けられたタイヤ側装置1からのデータ受信を行って光軸統制を行うためのものであり、受信機21と制御ECU22およびアクチュエータ23を有した構成とされている。受信機21と制御ECU22とは車載ネットワークであるCAN(Controller Area Network)通信用のLANを通じて信号の授受が可能とされている。また、制御ECU22からの指令信号がアクチュエータ23に伝えられるようになっており、アクチュエータ23が駆動されることで、光軸調整が行われる。
具体的には、受信機21は、入力部21a、演算処理部21bおよびインターフェイス(以下、I/Fという)21cを備えた構成とされている。受信機21は、前後輪それぞれに掛かる荷重を演算すると共に、演算した荷重に基づいて車体の前後傾きを判定し、前後傾きに基づいて光軸調整を実行すべく、制御ECU22に対して指示信号を送る。
入力部21aは、受信アンテナ21dを通じてタイヤ側装置1から送信された接地時間を表すデータを入力する部分であり、入力部21aでデータを入力するたびに演算処理部21bに逐次出力される。
演算処理部21bは、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って、前後輪それぞれに掛かる荷重を演算すると共に、演算した荷重に基づいて車体の前後傾きを判定する。そして、その判定結果に基づいて、演算処理部21bは、光軸調整のための指令信号を制御ECU22に出力する。具体的には、演算処理部21bは、各種処理を行う機能部として車速取得部、演算部および判定部などを有した構成とされている。
車速取得部は、例えば車速センサや車輪速度センサの検出信号に基づいて他の車載ECU、例えば、メータECUなどで演算された車速データをCAN通信を通じて取得することにより、車速を取得するものである。
演算部は、前輪および後輪それぞれの車輪荷重の演算を行う部分である。具体的には、タイヤ側装置1から送られてきた接地時間を表すデータと車速取得部で取得した車速データとから、各車輪の車輪荷重を推定演算する。まず、車速と接地時間からタイヤ3の接地長を演算する。例えば、車速が60km/hで、接地時間が6msecの場合、これらの掛け算することによって接地長が10cmと求めることができる。この接地長が車輪荷重と対応した値であり、接地長が長いほど大きな車輪荷重が掛かっていることを示している。このため、接地長をそのまま車輪荷重として用いたり、実験などによって予め求めておいた係数を掛けるなどによって、接地長より車輪荷重を演算することができる。
なお、前輪の車輪荷重(以下、前輪荷重という)については、いずれか一方の前輪に掛かる荷重を採用することもできるが、より正確な値とするために、両前輪の平均値を前輪荷重として用いる。同様に、後輪の車輪荷重(以下、後輪荷重という)についても、いずれか一方の後輪に掛かる荷重を採用することもできるが、より正確な値とするために、両後輪の平均値を後輪荷重として用いる。
判定部は、前輪荷重と後輪荷重とに基づいて車体の傾きを判定し、その判定結果に応じて光軸調整を行うことを指示する指令信号を制御ECU22に出力する。すなわち、車体が前に傾いているときには光軸を上向きに調整し、車体が後に傾いているときには光軸を下向きに調整する。本実施形態の場合、車体の前後傾きが無いと想定されるときの前輪荷重と後輪荷重が1:1である場合において、前輪荷重が後輪荷重よりも大きければ車体が前に傾いていると判定し、後輪荷重が前輪荷重よりも大きければ車体が後に傾いていると判定している。また、前輪荷重と後輪荷重が等しければ、車体が前後に傾いていないと判定する。
I/F21cは、演算処理部21bに備えられた判定部での判定結果に応じた指令信号をCAN通信用のLANを通じて制御ECU22に伝える。
制御ECU22は、光軸調整のための制御を行う電子制御装置であり、受信機21から伝えられた指令信号に応じてアクチュエータ23を制御することで光軸調整を行う。アクチュエータ23は、例えば光軸調整モータによって構成されている。このような構成の場合、例えば、制御ECU22は、受信機21から光軸を上向きに調整することを示す指示信号を受け取ると、アクチュエータ23を構成する光軸調整モータを正転させる電気信号を出力する。逆に、制御ECU22は、受信機21から光軸を下向きに調整することを示す指示信号を受け取ると、アクチュエータ23を構成する光軸調整モータを逆転させる電気信号を出力する。このようにして、車体の前後傾きに応じた光軸調整が行われるようにしている。
続いて、このように構成された光軸調整装置の作動について、図5に示す受信機21の演算処理部21bが実行する処理のフローチャートを参照して説明する。演算処理部21bは、例えば、図示しないイグニッションスイッチがオンされているとき、もしくは、ヘッドライトスイッチがオンされているときに、所定の制御周期毎に図5に示す各処理を実行している。
上記したように、タイヤマウントセンサに相当するタイヤ側装置1によって走行中に常時各車輪の接地時間を検出している。これに基づいて、タイヤ4輪、すなわち両前輪および両後輪に車輪荷重を監視すべく、ステップ100に示すように、各車輪のタイヤ側装置1より、車輪荷重を表すデータに受信する。すなわち、車輪荷重を表すデータとして接地時間データを受信する。
そして、ステップ110に進み、受信したデータに基づいて、タイヤ4輪それぞれの車輪荷重を取得する。この車輪荷重の演算方法については、上記した通りである。そして、両前輪それぞれの車輪荷重の平均値を求めることで前輪荷重を演算すると共に、両後輪それぞれの車輪荷重の平均値を求めることで後輪荷重を演算する。
その後、ステップ120およびステップ130において、車体が前後に傾いているか、もしくは、傾いていないかを判定する。具体的には、ステップ120では、前輪荷重が後輪荷重よりも大きいか否かを判定する。ここで肯定判定された場合は、車体が前に傾いていることを示している。一方、ステップ120で否定判定されると、ステップ130に進み、後輪荷重が前輪荷重よりも大きいか否かを判定する。ここで肯定判定された場合は、車体が後に傾いていることを示している。そして、ステップ120、130の双方で否定判定された場合、つまり前輪荷重と後輪荷重が等しい場合には、車体が傾いていないことを示している。
したがって、ステップ120で肯定判定された場合には、ステップ140に進み、ヘッドライトの光軸を上に向けるように制御ECU22に指令信号を出力する。これに基づいて、制御ECU22がアクチュエータ23に対して光軸を上に向けるように制御する。また、ステップ120で否定判定され、かつ、ステップ130で肯定判定された場合には、ステップ150に進み、ヘッドライトの光軸を下に向けるように制御ECU22に指令信号を出力する。これに基づいて、制御ECU22がアクチュエータ23に対して光軸を下上に向けるように制御する。そして、ステップ120、130の双方で否定判定された場合には、そのまま処理を終了する。
このように、前輪荷重と後輪荷重とに基づいて車体の傾きを判定し、それに基づいて光軸調整を行うようにしている。前輪荷重と後輪荷重は、車体の傾きの変化に対応して変化するパラメータであり、ローダウンさせた場合のように車体の高さ全体を変化させた場合であっても、車体の傾きがなければ、前輪荷重と後輪荷重は変化しない。したがって、後輪車軸の高さ位置の変化量に基づいて光軸調整を行う場合のような光軸の誤補正を抑制することが可能となり、光軸調整装置100をより正しく光軸調整を行うことが可能なものとすることが可能となる。
また、このようなタイヤマウントセンサに相当するタイヤ側装置1は、タイヤ空気圧監視システムに適用されるものと共通化させられる。例えば、タイヤ側装置1から送信される接地時間データから演算可能な接地長は、タイヤ空気圧を表すパラメータにもなることから、タイヤ空気圧監視に用いることができる。このように、タイヤ側装置1の共通化を図ることが可能であり、光軸調整のためにのみタイヤ側装置1を備える必要がなくなるため、部品点数の削減を図ることが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、前輪荷重と後輪荷重のいずれか大きいかに基づいて車体が前後のいずれに傾いているか、もしくは傾いていないかを判定した。これについては一例を示したに過ぎず、前輪荷重と後輪荷重とを直接大小比較しなくても良い。例えば、前輪荷重と後輪荷重との差を閾値と比較しても良い。これらの場合、前輪荷重と後輪荷重が等しいとき、もしくは、前輪荷重と後輪荷重との差が0の場合に、車体の傾きが無いと判定できるが、一定の不感帯を設け、前輪荷重と後輪荷重との差が所定範囲以内であるれば、車体が傾いていないと判定しても良い。
また、車体が傾いていない通常状態において、前輪荷重と後輪荷重とに差がある場合には、その差を基準として、その差が大きくなったか否かに基づいて車体が前後のいずれに傾いているか、もしくは傾いていないかを判定できる。さらに、この場合、通常状態での前後の車輪荷重の荷重比に応じた補正係数を前輪荷重もしくは後輪荷重に対して掛け、その補正後の前輪荷重と後輪荷重とを大小比較するようにしても良い。
さらに、前輪荷重と後輪荷重とから車体の傾きの角度を演算し、この角度に応じて、光軸調整を行うようにしても良い。
また、上記実施形態では、光軸調整機構として、制御ECU22およびアクチュエータ23とを備えた構成としたが、制御ECU22を受信機21内に備え、受信機21が直接アクチュエータ23を駆動する形態としても良い。その場合、光軸調整機構はアクチュエータ23のみによって構成されることになる。
また、前輪荷重や後輪荷重は、路面勾配に応じて変動したり、加減速中に変動することから、光軸調整については、路面勾配が無く、かつ、定速走行中にのみ実施するようにすると好ましい。
1 タイヤ側装置
2 車両側装置
3 タイヤ
11 振動発電素子
13 信号処理部
14 送信機
21 受信機
21b 演算処理部
22 制御ECU
23 アクチュエータ

Claims (3)

  1. 車両の前輪および後輪それぞれに備えられたタイヤ(3)におけるトレッド(31)の裏面に取り付けられ、前記タイヤの振動の大きさに応じた検出信号を出力する振動検出部(11)と、前記振動検出部の検出信号に基づき、前記タイヤの1回転中における前記トレッドのうちの前記振動検出部の配置箇所と対応する部分の接地時間を表すデータを作成する第1信号処理部(13)と、前記接地時間を表すデータを送信する送信機(14)と、を有するタイヤ側装置(1)と、
    前記タイヤ側装置から送信された前記接地時間を表すデータを受信して入力する入力部(21a)と、前記接地時間を表すデータと車速とに基づいて、前記タイヤの接地長を演算すると共に、該接地長より前記前輪に掛けられる荷重である前輪荷重と前記後輪に掛けられる荷重である後輪荷重とを演算する演算部、および、前記前輪荷重と前記後輪荷重とに基づいて車体の前後傾きを判定し、該判定結果に基づいて光軸調整のための指令信号を発生させる判定部を含む第2信号処理部(21b)と、を有する受信機(21)と、
    前記受信機からの指令信号に基づいて、前記車両のヘッドライトの光軸を調整する光軸調整機構(22、23)と、を備えていることを特徴とするヘッドライトにおける光軸調整装置。
  2. 前記判定部は、前記前輪荷重と前記後輪荷重とを比較し、前記前輪荷重の方が前記後輪荷重よりも大きければ前記光軸を上に向ける調整を行い、前記後輪荷重の方が前記前輪荷重よりも大きければ前記光軸を下に向ける調整を行うことを特徴とする請求項1に記載のヘッドライトにおける光軸調整装置。
  3. 前記演算部は、2つの前記前輪に掛けられる荷重の平均値を前記前輪荷重として演算し、2つの前記後輪に掛けられる荷重の平均値を前記後輪荷重として演算として演算することを特徴とする請求項1または2に記載のヘッドライトにおける光軸調整装置。
JP2014224501A 2014-11-04 2014-11-04 ヘッドライトの光軸調整装置 Pending JP2016088266A (ja)

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