JP2016087761A - 多関節マニピュレータ - Google Patents

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貴之 越川
Takayuki KOSHIKAWA
貴之 越川
隆文 淺田
Takafumi Asada
隆文 淺田
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Abstract

【課題】
手術ロボット等に用いる、小型かつ操作応答性良好な多関節マニピュレータを提供する。
【解決手段】
振動により出力軸が運動する振動アクチュエータの多面体形状の可振子の構成面の内、少なくとも複数の面に貫通穴または非貫通の穴を形成する。構成面の面上であって穴の形成されていない部分にパターン状の電極を有する振動子が貼り付けられる。そして、複数の穴に回転または直動可能な第1出力軸と回転可能な回転出力軸が挿通され、電極の電極パターンに順次電圧を印加する事で可振子に進行波を発生させ、第1出力軸に回転または軸方向の変位により多関節マニピュレータの作動爪を駆動するようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、圧電素子等の振動により複数の出力軸に個別に振動波を与えて、それぞれの出力軸が回転または直動運動を行う振動アクチュエータを用いた新たな機構により、手術用ロボットや工業用ロボットに用いられる多関節マニピュレータを構成するものである。
医療機器の進歩は急速であり、遠隔操作による手術が可能な手術支援ロボットが登場している。手術支援ロボットの2本のマニピュレータの先端にはそれぞれ作動爪が取り付けられ、この作動爪は約160度の開閉と共にその根元は人の手首が折れるように±60度の角度変更が行えるようになった物が一般的である。従来、これらの動作は一般にはチューブ状のアーム内に張られた複数本の長いワイヤーを、本体装置側(反フィンガー側)に設けられた複数個の電磁モータで押し引きすることで駆動されていた。
近年、直径5ミリメートル以内の小型の振動アクチュエータ(又は超音波アクチュエータ)が登場し、これをマニピュレータ先端に搭載することで、ワイヤーを一切使わず簡単な機構で作業爪を直接駆動することができ、より人の手の運動感覚に近い4軸または5軸以上で操作性が良好な新たな機構による多関節マニピュレータが登場しようとしている。
マニピュレータに必要な駆動源としては、電磁モータ、圧電アクチュエータ、形状記憶合金式アクチュエータ等の各種駆動原理の中で、小径でも大きい駆動力が得られる圧電素子または電歪素子による振動アクチュエータが有望視されている。
例えば、特許文献1においては、ロボットのアーム先端に配置されるハンドが、開閉する一対の作動爪(4)がセンターバー(21)の直動運動により開閉されている。
しかしながら、この特許文献1に示すロボットのハンドにおいては、多軸動作が行えず操作性が悪かった。
また、特許文献2においては、軸状の作動子(12)が角柱状のステータ(11)の穴に圧入または挿入され、ステータ(11)に貼り付けられた複数の圧電素子(13)に電圧が順次印加され振動波を生じることで、軸状の作動子を回転または軸方向に移動させる超音波走査装置が示されている。
しかしながら、特許文献2に示す超音波走査装置では、出力軸は1本に限定され、回転と直動動作は行えるものの、マニピュレータの作動爪の多軸動作が行えず操作性が悪かった。
特開平08−281587号 特開2013−183563号
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、複数の出力軸を選択的に回転、または直動振動させる振動アクチュエータを用いた新たな機構により、小型かつ操作性良好な多関節マニピュレータを提供することにある。
複数の関節を有する多関節マニピュレータにおいて、振動により出力軸が運動する振動アクチュエータの多面体形状の可振子の構成面の内、少なくとも複数の面には、貫通穴または非貫通の穴を形成し、前記構成面の面上であって穴の形成されていない部分に、パターン状の電極を有する振動子が貼り付けられる。そして複数の穴に回転または直動可能な出力軸と回転可能な回転出力軸が挿通され、電極の電極パターンに順次電圧を印加する事で可振子に進行波を発生させ、出力軸に変位を与えることにより作動爪を駆動するように構成した。
本発明によれば、可振子に設けられた複数の圧電素子が複数の出力軸を選択的に回転、または直動振動させる多軸アクチュエータを、遠隔操作が可能な手術ロボットマニピュレータの先端に搭載することでワイヤーを一切使わず作動爪を直接駆動することができ、小型で応答性が良いので、より人の手の運動感覚に近い操作性に優れた多関節マニピュレータが得られる。
本発明の第1の実施形態に係る多関節マニピュレータの作動爪部平面図 同多関節マニピュレータの作動爪部斜視図 同多関節マニピュレータに用いる振動アクチュエータの斜視図 同多関節マニピュレータにおける電極パターン説明図 同多関節マニピュレータにおける第1出力軸の直動動作説明図 同多関節マニピュレータにおける第1出力軸の直動進行波説明図 同多関節マニピュレータにおける電極への電圧印加パターン図 同多関節マニピュレータにおける第1出力軸の回転動作説明図 同多関節マニピュレータにおける第1出力軸の回転進行波説明図 同多関節マニピュレータにおける第2出力軸の回転動作説明図 同多関節マニピュレータにおける第2出力軸の回転振動波説明図 本発明の第2の実施形態に係る多関節マニピュレータの斜視図 同多関節マニピュレータの第2関節部の構成図 同多関節マニピュレータの第2関節部の屈曲動作説明図 同多関節マニピュレータの第2関節部の回動動作説明図
本実施の形態の多関節マニピュレータの第一の特徴は、複数の関節を有する多関節マニピュレータにおいて、振動により出力軸が運動する第1振動アクチュエータを備える。この第1振動アクチュエータは、略多面体形状の第1可振子を有し、略多面体形状の構成面の内、少なくとも複数の面には、貫通または非貫通の穴が形成されている。そして構成面の面上であって穴の形成されていない部分には、パターン状の電極を有する振動子が貼り付けられている。また、複数の穴の内の1つには回転及び/又は直動可能な第1出力軸が挿通されており、該複数の穴の内、第1出力軸が挿通されていない穴には、回転可能な回転出力軸が挿通されている。そして、電極パターンに順次電圧を印加する事で可振子に進行波を発生し、出力軸に与えられる回転または軸方向の変位によりマニピュレータの作動爪を駆動するよう構成している。
この構成により従来用いられていた多くのワイヤーでの駆動が一切不要で小型になり、振動子が直接作動爪を開閉するので操作に遅れが生じることがなく、小型で操作応答性良好な多関節マニピュレータを得ることができる。
第二の特徴としては、第1振動アクチュエータの第1出力軸の直動変位で作動爪を開閉し、同第1出力軸の回転動作で開閉爪の回動することを特徴とするよう構成している。
この構成によれば、作動爪の開閉と回転の動作が振動アクチュエータの1本の出力軸の動作のみで行うことができ、より小型で操作応答性良好な多関節マニピュレータを得ることができる。
第三の特徴としては、回転出力軸を中心に開閉爪と可振子が一体的に回動するよう構成している。
この構成によれば、作動爪の開閉と回転の動作に加え、マニピュレータの手首に該当する第1関節の屈曲動作を加えた合計3軸の動作が、1個の振動アクチュエータの動作のみで行うことができ、より小型で操作応答性良好な多関節マニピュレータを得ることができる。
第四の特徴としては、第1振動アクチュエータとは別に、第2振動アクチュエータを備えている。そして、第2振動アクチュエータは、略多面体形状の第2可振子を有し、この第2可振子の構成面には穴が形成されている。また、第2可振子の構成面の面上であって、穴の形成されていない部分に、パターン状の電極を有する振動子が貼り付けられている。そして、第2可振子の構成面に形成された穴に、回転及び直動可能な第2出力軸を挿通している。また、第2振動アクチュエータは少なくとも一部に可撓性を有するチューブ内に収納されている。第2可振子に貼り付けられた電極パターンに順次電圧を印加することで第2可振子に進行波を発生させ、第2出力軸に回転または軸方向の変位を与える第2振動アクチュエータが、第2出力軸に直動変位与えて、チューブに第2リンクを介して曲げ力を与え、湾曲角を与えるよう構成している。
この構成によれば、作動爪の開閉と回転、及び第1関節の屈曲動作に加え、肘の関節にあたる第2関節の曲げ動作を加えた合計4軸の動作を2個の振動アクチュエータによるコンパクトの動作で構成することができ、自由度が高い多関節マニピュレータを実現できる。
第五の特徴としては、第2出力軸の回転で前記リンクを自在に回動させ、チューブを湾曲させる方向を変化さるよう構成している。
この構成によれば、作動爪の開閉と回転、及び第1関節の屈曲動作、肘の関節にあたる第2関節の曲げに加え、回動動作を加えた合計5軸の動作を2個の振動アクチュエータによるコンパクトの動作で構成することができ、より操作性が良好な多関節マニピュレータを実現できる。
次に本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の第1の実施形態の多関節マニピュレータの構成について、図1から図11を用いて説明する。
図1は本発明の実施形態に係わる多関節マニピュレータの作動爪部平面図である。
図1において、例えば円筒状のアーム13には、第1可振子1が回転出力軸2c、2dに対して、揺動自在に設けられている。回転出力軸2c、2dは第1可振子1の穴3c、3dに軽圧入されている。第1可振子1の略中央には第1出力軸2aが摺動および回転自在に穴3aに軽圧入されている。
第1可振子1の先端側(図1の作動爪18側)には回転ガイド15が固定され、回転板16がこの回転ガイド15に係合することで、第1出力軸2aの軸方向には位置規制されつつ、第1出力軸回転と共に図中記号Pのように360度回転自在に構成されている。
第1出力軸2aの先端にはリンク17a、17bが係合し、リンク17a、17bは作動爪18a、18bと共にこれら4個で菱形のリンク機構を構成し、第1出力軸2aが摺動した時は作動爪18a、18bは図中記号M’のように約±80度の範囲で開閉し、手術現場においては手術針等をハンドリングすることができる。
また、第1出力軸2aが自在に回転することにより、第1出力軸2aと共に回転板16、リンク17a、17bと共に作動爪18a、18bは図中記号Pに示すように360度自在に回転することができる。
図2の本発明の多関節マニピュレータの開閉爪部斜視図において、第1可振子1は、回転出力軸2c、2dを中心に、図中記号Qの方向に約±60度の範囲で揺動することができ、これにより、第1可振子1は第1出力軸2a、回転ガイド15、回転板16、リンク17a、17bと共に作動爪18a、18bと共にマニピュレータの手首を折るように自在に屈曲することで、手術現場ではハンドリングした手術針を使って患部の縫合等を行うことができる。
図3から図11は本発明多関節マニピュレータに用いる振動アクチュエータの構成と動作を説明している。
図3において、略多角形状の第1可振子1(図3では略立方体)は、多角形を構成する各面1a、1b、1c、1d、1e、1fには穴3a、3c、3d、3e、3fが設けられ第1出力軸2a、回転出力軸2c、2d、その他の作動軸2e、2fがそれぞれ挿通、又は軽く圧入されている。
図4は本発明の第1実施形態に係る電極パターン説明図であり、第1可振子1の各面1a、1b、1c、1d、1e、1fの展開図を示している。表面に電極6が形成された複数の圧電素子5が貼り付けられ、それぞれのパターン電極6は電線11に接続され、駆動回路12から電圧が印加される。
図5は本実施例の第1出力軸2aの直動動作説明図である。図5において、略多角形状の第1可振子1は多角形を構成する略平面の内、対向する面1aから面1bに向けて貫通する穴3aを有し、この穴3aに第1出力軸2aが軽圧入されている。穴3aには第1可振子1にバネ性を与えるための放射状に伸びるスリット4を加工しており、第1可振子1は挿通された第1出力軸2aを適度な力で挟み込み、第1出力軸2aと第1可振子1の間に安定した摩擦力(例えば約1ニュートンの力)を発生させる。
また、好ましくは第1出力軸2aの略中央には軸穴3gが空けられ、軸穴3gは必要に応じて光ファイバーや内視鏡用のCCDカメラの電線、又は手術中に患部に吹き付ける洗浄水を放出するノズル等が挿通されるものである。
第1出力軸2aに平行な第1可振子1の外周の1つの面1eと、その対向面1fに、圧電素子5が貼り付けられる。面1eに貼り付けられた圧電素子5の表面にはパターン状の電極6e1、6e2、6e3、6e4が形成されている。また、面1fに貼り付けられた圧電素子5の表面には図4に示すように、パターン状の電極6f1、6f2、6f3、6f4が形成されている。
圧電素子5には1枚毎にそれぞれパターン状の電極6が貴金属のスパッタリング法や、導電性インクの印刷工法により設けられている。また、電極6a1、6a2、6a3、6a4は1枚の圧電素子5上に形成されても良いが、4個に分割された圧電素子5の一個ずつに電極が形成されても良い。
第1可振子1の表面は、好ましくはさらに軸2aが挿通する貫通穴3aを含む面1aと1bにも電極6を有する圧電素子5が貼り付けられる。面1aに貼り付けられた圧電素子5には電極6a1、6a2、6a3、6a4が形成され、面1bに貼り付けられた圧電素子5には電極6b1、6b2、6b3、6b4が形成されている。
図5の本実施例の第1出力軸2aの直動動作について説明する。図6は第1実施例の第1出力軸の直動進行波説明図である。図5から図6において、略正弦波状又はのこぎり波状の電圧が駆動回路12から、電線11を通してパターン状の電極6に順次印加されるが、印加される順序を変えることにより、以下に説明するように出力軸2aは直動方向、または回転方向動作させることができる。
図7は本実施例の多関節マニピュレータに用いる振動アクチュエータにおける電極への電圧印加パターンを示している。第1出力軸2aを図6中の矢印M方向に直動させる場合は、電圧を第1に、電極6a1、6a2、6a3、6a4の計4個の電極に印加し、次に第2には、電極6e3、6e4、6f3、6f4の計4個の電極に印加し、次に第3には、電極6e1、6e2、6f1、6f2の計4個の電極に印加し、次に第4には、電極6b1、6b2、6b3、6b4の計4個の電極に印加する。その次に再び第1に印加した6a1、6a2、6a3、6a4の計4個の電極に印加し、これを繰り返す。これにより図中NとOに示すように進行波が生じ、これが出力軸2aに伝搬し出力軸2aは矢印M方向に摺動する。
これら電極6に繰り返し印加する順序を逆にすると、第1可振子1の内部に図中NとOとは逆回転方向の進行波が生じ、出力軸2aは図6中矢印Mとは反対方向に摺動する。
また、より簡単に作動させる方法として以下の作動方法がある。電圧を先ず第1に、電極6e3、6e4、6f3、6f4の計4個の電極に印加し、次に第2には、電極6e1、6e2、6f1、6f2の計4個の電極に印加し、その次に再び第1に印加した6e3、6e4、6f3、6f4の計4個の電極に印加し、これを繰り返す。これによっても出力軸2aは矢印M方向に摺動する。この方法の場合、電極6と電線11を少なく済ませることができる。
次に、第1出力軸2aを回転させる場合について、図8〜図9を用いて説明する。
図8は本発明の第1実施例の第1出力軸(図中2a)の回転動作説明図であり、第1出力軸2aの形状はこの実施例では回転と直動の両方向の動作をさせるため、円柱形状をしている。直動動作のみ行わせる場合には円柱形状でも角柱形状でもいずれでも良い。
図9は同第1出力軸2aの回転進行波発生状態の説明図である。出力軸2aを矢印P方向に回転させる場合は、電圧を先ず第1に、電極6c3、6c1、6d3、6d1の計4個の電極に印加し、次に第2には、電極6e4、6e2、6f4、6f2の計4個の電極に印加し、次に第3には、電極6e3、6e1、6f3、6f1の計4個の電極に印加し、次に第4には、電極6d4、6d2、6c4、6c2の計4個の電極に印加する。その次に再び第1に印加した6c3、6c1、6d3、6d1計4個の電極に印加し、これを繰り返す。これにより可振子1の内部に図5中に示す矢印方向の進行波が生じ、これが出力軸2aに伝搬し第1出力軸2aは矢印P方向に回転する。
これら電極6に繰り返し印加する順序を逆にすると、第1出力軸2aは図1中矢印Pとは反対方向に回転する。
また、より簡単に回転させる方法として以下の作動方法がある。電圧を先ず第1に、電極6e4、6e2、6f4、6f2の計4個の電極に印加し、次に第2には、電極6e3、6e1、6f3、6f1の計4個の電極に印加し、その次に再び第1に印加した6e4、6e2、6f4、6f2の計4個の電極に印加し、これを繰り返す。これによっても可振子1の内部に同様の進行波が生じ、出力軸2aは矢印M方向に摺動する。この方法の場合、電極6と電線11が少なく済ませることができる。
図10は本発明の第1実施例の出力回転軸2c、2dの回転動作説明図、図11は同出力回転軸の回転振動波説明図である。
出力回転軸2cを回転させる場合の動作について、図10〜図11を用いて説明する。第1可振子1の面1cには穴3cが設けられ、出力回転軸2cが軽く圧入されている。出力回転軸2cを矢印Q方向に回転させる場合は、電圧を先ず第1に、電極6a2、6b2の計2個の電極に印加し、次に第2には、電極6e4、6f1の計2個の電極に印加し、次に第3には、電極6e2、6f3の計2個の電極に印加し、次に第4には、電極6b4、6a4の計2個の電極に印加する。その次に再び第1に印加した6a2、6b2 計2個の電極に印加し、これを繰り返す。これにより可振子1の内部に図7中に示す矢印方向の進行波が生じ、これが出力回転軸2cに伝搬し出力回転軸2cは矢印Q方向に回転する。
これら電極6に繰り返し印加する順序を逆にすると、出力回転軸2cは図11中矢印Qとは反対方向に回転する。
ここで、面1cに設けられる穴3c、出力回転軸2cと、一方、面1dに設けられる穴3d、出力回転軸2dはそれぞれ別の電極6により駆動されるため、作動軸2cと2dは独立して別々に回転駆動される。
このように図1〜図11に示す第1実施例の多関節マニピュレータにおいては、多面体形状の第1可振子1の構成面の内、少なくとも複数の面には、貫通穴または非貫通の穴が形成され、この穴の形成されていない部分にはパターン状の電極6を有する振動子5が貼り付けられている。
そして複数の穴に回転または直動可能な第1出力軸2aと回転可能な回転出力軸2c、2dが挿通され、前記電極の電極パターンに順次電圧を印加する事で第1可振子1に進行波を発生し、第1出力軸2aに回転または軸方向の変位により作動爪18a、18bを自在に開閉及び回転する動作をさせることができる。
また、回転出力軸2c、2dの回動により、第1可振子とともに、作動爪18a、18bがアーム13に対して手首を折るように自在に回動することができる。このように、作動爪18a、18bの開閉と回転の動作に加え、マニピュレータの手首に該当する屈曲動作を加えた計3軸の動作が1個の振動アクチュエータの動作のみで行うことができ、より小型で操作応答性良好な多関節マニピュレータを得ることができる。
図2においてアーム13は例えば外径9ミリメートル程度のチューブであり、作動爪18a、18bはステンレス鋼等でプレス加工や切削加工で作られ、その長さは10ミリメートル程度である。
図12から図15は本発明の第2実施形態の多関節マニピュレータの構成図であり、低侵襲手術機器等に用いられるマニピュレータ先端に使われる5軸動作が可能なマニピュレータの図である。
図12において、アーム13は少なくとも一部に可撓性を有する部分を有しており、その内部に第2可振子19を収納している。第2可振子19には回転および摺動自在な第2出力軸20を軽圧入して有しており、第2出力軸20の先端側(第1可振子側)には回転摺動板21を一体に固定している。回転摺動板21の先端側には支点板23がアーム13内に固定され、回転摺動板21の軸心から離れた位置と、支点23の間は、第2リンク22により連結されている。アーム13の先端には図1から図2に示した作動爪18a、18bの操作部が取り付けられ、フレキシブル電線14はアーム13の内部に収納されている。第2電極24には電線11から電圧が印加される。
図13において、第2出力軸20が押し出された位置の図であり、第2リンク22は支点板23を押し引きしておらず、可撓性部分を有するアーム13は曲げられずに直線状態を保っている。
図14において、第2出力軸20が図中記号Tの方向に引き込まれ、第2リンク22が支点板23を引っ張ることでアーム13の可撓性部が図中V方向に約60度の範囲内で望まれる角度まで湾曲した状態を維持することができる。
図15において、さらに第2出力軸20が図中Uの方向に360度自在にゆっくり回転を行うと、第2出力軸と一体的に回転する回転摺動板21が第2リンク22を引く位置が変わり、支点板23とアーム13の回動位置が変化して、マニピュレータの腕に相当する関節部分(アーム13の可撓部)が図中Wの方向へ自由に回動する。この構成により、作動爪18a、18bの開閉と回転、及び屈曲動作、さらに肘の関節にあたる関節部に曲げと回動動作を加えた計5軸の動作を2個の振動アクチュエータによるコンパクトの動作で構成することができ、より操作性が良好な多関節マニピュレータを実現できる。
またアーム13の可撓性部は弾力性と復元性にすぐれた合成樹脂やファイバーからなり第2リンク22に引かれる力が解除されると速やかに湾曲は解除され元の形状に戻る。
図12から図15において、第2出力軸20に直動動作および回転動作を与える方法は、第2加振子19に貼り付けた第2電極24への電圧の印加方法により定まるものであるが、これらは図3から図11に示す第1可振子に与える電圧の印加方法を同じであり説明を省略する。
第1可振子1および第2可振子19は、圧電素子または電歪素子の材料で構成される。これにより高精度で応答性に優れる制御を行うことができる。
また、第1出力軸2および第2出力軸20は、金属またはセラミックスからなり、機械加工により仕上られている。
そして、第1可振子1および第2可振子19はバネ性を有し、かつ圧電素子5との線膨張係数の差が大きくない事が望まれるため、ステンレス鋼、アルミナセラミックス、またはジルコニヤセラミックス等により加工される。
本発明の多関節マニピュレータは、可振子に設けられた複数の圧電素子が複数の出力軸を選択的に回転、または直動振動させるアクチュエータをマニピュレータの先端に搭載することでワイヤーを一切使わず作動爪を直接駆動することができ、多軸駆動で応答性が良く、より人の手の運動感覚に近い操作性に優れて小型の多関節マニピュレータが得られる。
多関節で操作応答性良好で、かつ小型であるため、近年急速に進歩する低侵襲手術機器のマニピュレータとして適用が可能である。また顕微鏡下で行う微細部品からなる各種電子機器の組立用多関節マニピュレータとしての応用も期待される。
1 第1可振子
1a、1b、1c、1d、1e、1f 面
2a 第1出力軸
2c、2d 回転出力軸
2e、2f 出力軸
3a、3c、3d、3e、3f 穴
3g 軸穴
4 スリット
5 圧電素子
6a1、6a2、6a3、6a4 (面1aの)電極
6b1、6b2、6b3、6b4 (面1bの)電極
6c1、6c2、6c3、6c4 (面1cの)電極
6d1、6d2、6d3、6d4 (面1dの)電極
6e1、6e2、6e3、6e4 (面1eの)電極
6f1、6f2、6f3、6f4 (面1fの)電極
7 第1振動アクチュエータ
11 電線
12 駆動回路
13 アーム
14 フレキシブル電線
15 回動ガイド
16 回動板
17a、17b リンク
18a、18b 作動爪
19 第2可振子
20 第2出力軸
21 回転摺動板
22 第2リンク
22a、22b 第2リンク端部
23 支点板
24 第2電極
25 第2振動アクチュエータ

Claims (5)

  1. 複数の関節を有する多関節マニピュレータにおいて、
    振動により出力軸が運動する第1振動アクチュエータを備え、
    前記第1振動アクチュエータは、略多面体形状の第1可振子を有し、
    前記略多面体形状の構成面の内、少なくとも複数の面には、貫通または非貫通の穴が形成されており、
    前記面の面上であって前記穴の形成されていない部分に、パターン状の電極を有する振動子が貼り付けられており、
    複数の前記穴の内の1つには回転及び/又は直動可能な第1出力軸が挿通されており、
    複数の前記穴の内、前記第1出力軸が挿通されていない穴には、回転可能な回転出力軸とが挿通されており、
    前記電極の電極パターンに順次電圧を印加する事で可振子に進行波を発生させ、
    前記出力軸に与えられる変位により、作動爪を駆動することを特徴とする多関節マニピュレータ。
  2. 前記第1出力軸の直動変位で作動爪を開閉し、前記第1出力軸の回転動作で開閉爪の回動することを特徴とする請求項1記載の多関節マニピュレータ。
  3. 前記回転出力軸を中心に前記開閉爪、前記可振子が一体的に回動することを特徴とする請求項1または2記載の多関節マニピュレータ。
  4. 前記第1振動アクチュエータとは別に、第2振動アクチュエータを備え、
    前記第2振動アクチュエータは、略多面体形状の第2可振子を有し、
    前記第2可振子の構成面には穴が形成されており、
    第2可振子の構成面の面上であって、穴の形成されていない部分に、パターン状の電極を有する振動子が貼り付けられており、
    前記第2可振子の構成面に形成された穴に、回転及び直動可能な第2出力軸を挿通し、
    前記第2振動アクチュエータは少なくとも一部に可撓性を有するチューブ内に収納され、
    前記第2可振子に貼り付けられた前記電極パターンに順次電圧を印加することで第2可振子に進行波を発生させ、前記第2出力軸に回転または軸方向の変位を与える第2振動アクチュエータの前記第2出力軸の直動変位により前記チューブに第2リンクを介して曲げ力を与え、湾曲角を与えることを特徴とする請求項1から3何れか1項記載の多関節マニピュレータ。
  5. 前記第2出力軸の回転で前記第2リンクを自在に回動させ、前記チューブを湾曲させる方向を変化させることを特徴とする請求項1から4何れか1項記載の多関節マニピュレータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019009880A (ja) * 2017-06-22 2019-01-17 国立大学法人東京農工大学 超音波モータ、ロボットアーム、およびメッシュロボット
CN110774275A (zh) * 2018-07-27 2020-02-11 精工爱普生株式会社 机械臂
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CN113277034A (zh) * 2021-05-18 2021-08-20 江苏科技大学 一种用于海产捕捞的水下机器人

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