JP2016086756A - 殺菌野菜の生産方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な塩素系殺菌剤を用いて殺菌し、野菜に残る塩素臭を少量の水で除去可能であり、褐変の発生を抑制し、ハリを維持し、日持ちを良くした品質維持に優れた殺菌野菜の生産方法を提供する。
【解決手段】殺菌装置において、野菜を塩素系殺菌剤に接触させて野菜を殺菌する殺菌工程と、ヒートショック装置において、前記殺菌工程において殺菌された野菜を温水に接触させてヒートショック処理を行うヒートショック工程と、を含むことを特徴とする、殺菌野菜の生産方法とする。これにより、安価な塩素系殺菌剤を用いて殺菌し、野菜に残る塩素臭を少量の水で除去可能であり、褐変の発生を抑制し、ハリを維持し、日持ちを良くした品質維持に優れた殺菌野菜の生産方法を提供することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、殺菌野菜の生産方法に関する。
核家族化や共働きの増加を背景とした日本人の生活環境の変化に伴い、又、洋食嗜好等の日本人の食文化の変化に伴い、不足する野菜摂取量を手軽に補うことが可能な、野菜を切ることなくそのまま調理したり食べたりすることができて、下こしらえの手間が省ける調理済み野菜の需要が増している。調理済み野菜は簡便さを求める消費者から支持されて、需要が増している。調理済み野菜の一種であるカット野菜は、畑から収穫された野菜が用途に応じて予め千切りや角切り等多様な形に切断されて生産されるが、収穫された野菜には、泥や塵等の汚れや生菌が付着している。そのため、畑から収穫された野菜を洗浄や殺菌した後、切断されてカット野菜を得ることが多い。そして、得られたカット野菜は、包装(袋詰め等)されて、製品として出荷される。
カット野菜の殺菌方法として、例えば、カット野菜を亜塩素酸塩と次亜塩素酸塩を溶解した殺菌溶液で接液処理し、その後少なくともこの殺菌溶液が付着状態にある処理物を、1〜24時間保管し、次いで水洗い処理した後水切りし、この野菜を保存することを特徴とするカット野菜の保存方法が開示されている(特許文献1参照)。
同様に、カット野菜の製造方法であって、喫食サイズにカット前の野菜を、pH11〜14のアルカリ性水溶液に接触させて殺菌処理する工程;殺菌工程で殺菌処理された野菜を、その切断部分に清水を注ぎながら喫食サイズにカットする工程;カット工程で得られたカット野菜を、3分以上水晒しする工程を有する製造方法が開示されている(特許文献2参照)。
ところで、カット野菜の殺菌方法として塩素系殺菌剤である次亜塩素酸塩類、亜塩素酸塩類等や近年注目されているオゾンガスを水に溶解させたオゾン水を用いて殺菌を行うと、その酸化力により、野菜の表面は少なからず損傷を受ける。そのため、殺菌後の野菜を保存している時、特に切断面等において、褐変が生じ易くなることがある。また、褐変の発生によって消費者の食欲がそがれることもある。
褐変のような品質の劣化が生じた野菜は消費者に好まれないことから、褐変を抑制する方法が報告されている。具体的には、例えば、非特許文献1には、50℃程度の温水で前処理した後、冷却した次亜塩素酸水(水に少量の食塩を添加して直流の低電圧を印加し、隔膜を介して陽極側に生成する水、一般に電界水とも呼ばれる)で殺菌処理することが記載されている(406頁4.1節参照)。
特開2004‐65149号公報 特許第4994523号公報
小関成樹、「オゾン水によるカット野菜の微生物制御」、株式会社エヌ・ティー・エス発行、OHラジカル類の生成と応用技術、2008年9月5日初版第一刷、389-409頁
カット野菜の殺菌方法としては、特許文献1や特許文献2に記載された塩素系殺菌剤を用いた方法が一般的である。しかし、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤を用いると、野菜に塩素臭が残存することがある。そこで、塩素臭を除くために、大量の冷水ですすぐ必要が生じ易いという問題がある。
また、非特許文献1に記載の方法によれば、殺菌後の野菜を10℃で保存する条件下、褐変の発生を抑制することができる。しかし、野菜細胞中の水分が滲出(離水)することがあり、結果的に野菜の外観に萎れが見られる等の品質の劣化が生じ易いという問題がある。
更に、殺菌後の野菜を10℃で保存した場合に、細菌数の増加が著しいという問題がある(406頁4.2節参照)。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、安価な塩素系殺菌剤を用いて殺菌し、野菜に残る塩素臭を少量の水で除去可能であり、褐変の発生を抑制し、ハリを維持し、日持ちを良くした品質維持に優れた殺菌野菜の生産方法を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決するべく鋭意検討した結果、以下の知見を見出した。即ち、本発明は、殺菌装置において、野菜を塩素系殺菌剤に接触させて野菜を殺菌する殺菌工程と、ヒートショック装置において、前記殺菌工程において殺菌された野菜を温水に接触させてヒートショック処理を行うヒートショック工程と、を含むことを特徴とする、殺菌野菜の生産方法に関する。
本発明によれば、安価な塩素系殺菌剤を用いて殺菌し、野菜に残る塩素臭を少量の水で除去可能であり、褐変の発生を抑制し、ハリを維持し、日持ちを良くした品質維持に優れた殺菌野菜の生産方法を提供することができる。
第1実施形態の殺菌システムの系統図である。 第1実施形態の殺菌システムにおいて実行される、殺菌野菜の生産方法を説明するフローチャートである。 第2実施形態の殺菌システムの系統図である。 第3実施形態の殺菌システムの系統図である。 第4実施形態の殺菌システムの系統図である。 第5実施形態の殺菌システムの系統図である。 第6実施形態の殺菌システムの系統図である。 第7実施形態の殺菌システムの系統図である。 第8実施形態の殺菌システムの系統図である。 第9実施形態の殺菌システムの系統図である。 第11実施形態の殺菌システムの系統図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明実施するための形態(本実施形態)を説明する。
[1.第1実施形態]
図1は、本実施形態の殺菌システム100の系統図である。殺菌システム100は、予洗槽1と、殺菌槽2と、温水槽3と、すすぎ槽4とを備える。カット野菜はこの順で各槽において処理されて、殺菌済みのカット野菜が得られる。殺菌システム100により殺菌可能なカット野菜としてはどのようなものでもよいが、褐変が生じ易くハリが失われ易いという観点から、本実施形態では、キャベツやレタス等の葉物野菜を対象として、殺菌を行っている。
また、殺菌システム100は、ほかにも、殺菌槽2に供給される次亜塩素酸ナトリウム水溶液を調製するための次亜塩素酸ナトリウム原液槽5及び次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6、温水槽3に供給される温水を調製するための加熱装置7、並びに、すすぎ槽4に供給される冷水を調製するための冷却装置8を備えている。
給水源としては、水道水が用いられるほか、例えば殺菌処理が施された井戸水が殺菌システム100に給水される。殺菌システム100に給水された水は、そのまま予洗槽1に供給されるほか、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6、加熱装置7、並びに、冷却装置8に供給される。次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6、加熱装置7、並びに、冷却装置8に供給された水は、それぞれ、次亜塩素酸ナトリウム水溶液として殺菌槽2に供給され、加熱装置7で加熱された後、温水槽3に供給され、冷却装置8で冷却された後、すすぎ槽4に供給される。
また、排水としては、予洗槽1で使用された後の水、殺菌槽2で使用された後の水、温水槽3で使用された後の水、すすぎ槽4で使用された後の水が、適宜廃水処理され、外部に排出される。
なお、図1では、主要な装置を図示し、各液体の送液に用いられるポンプや流量調整弁、搬送装置、流量計や温度計等の各種センサ等は、図示の簡略化のために図示していない。
予洗槽1は、殺菌対象物であるカット野菜を殺菌前の予備洗浄(以下、予洗という)をするものである。即ち、予洗槽1には、図示しない切断装置によって切断された野菜(カット野菜)が供給される。予洗は、水を用いて行われる。予洗槽1においては、カット野菜に付着している泥や埃等が洗浄される。そして、ある程度清浄なカット野菜が、殺菌槽2に供給されることになる。
殺菌槽2は、泥等の汚れが除去されたカット野菜に対して、殺菌処理を行うものである。具体的には、殺菌処理は、カット野菜を所定の濃度に調整した次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬(接触)させることで行われる。浸漬時間は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の濃度やカット野菜の質量等に拠っても異なるが、例えば0.2分〜15分程度であり、好ましくは0.2分〜5分程度である。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液の温度は、カット野菜の鮮度を維持する観点から、例えば4℃〜25℃程度とすることが好ましい。
また、用いる次亜塩素酸ナトリウム水溶液中の次亜塩素酸ナトリウムの含有量は、例えば10mg/L〜200mg/Lである。従って、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6では、次亜塩素酸ナトリウムの含有量が例えばこの範囲になるように、次亜塩素酸ナトリウム水溶液が調製される。ここで、殺菌槽2において次亜塩素酸ナトリウム水溶液にカット野菜を浸漬させる際、次亜塩素酸ナトリウムが分解して塩素ガスや酸素ガスが発生することがある。そのため、殺菌槽2で発生した、酸素ガスや塩素ガスを回収する回収装置や換気装置(図示しない)が付随して備わっていてもよい。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液の液性は、次亜塩素酸ナトリウムの濃度が100mg/L以上の場合、pH8以上とするのが好ましい。また、次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、液性がpH5〜8の範囲で使用することもでき、この場合、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の濃度を10mg/L〜100mg/Lの範囲とすることが好ましい。次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、pHにより塩素化合物の存在比率が変わり、pH8以上では酸化力が比較的小さい亜塩素酸イオン(OCl)が多く酸化力が高い次亜塩素酸(HClO)が少ない。一方、次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、pH8以下では酸化力が高い次亜塩素酸の存在比率が高くなることから、100mg/L以下の低濃度でも殺菌力を発揮することが可能である。
温水槽3は、殺菌槽2で殺菌された野菜に対して、ヒートショック処理を施すものである。また、温水槽3では、カット野菜が濯がれて、殺菌槽2で付着した次亜塩素酸ナトリウム水溶液が除去される。カット野菜は、殺菌槽2での次亜塩素酸ナトリウム水溶液による殺菌処理により、ダメージを受けている。そこで、このダメージを回復するために、カット野菜を温水に浸漬させてカット野菜の温度を変えることで、ヒートショック処理が行われる。浸漬時間は、カット野菜の質量等によっても異なるが、例えば数十秒〜数分程度である。
温水の温度は、カット野菜に適切なヒートショック処理を施す観点から、前記の次亜塩素酸ナトリウム水溶液の温度よりも高いことが好ましい。具体的には、温水の温度は、例えば40℃以上60℃以下程度とすることができ、中でも、45℃以上55℃以下程度とすることが好ましい。
ここで、次亜塩素酸ナトリウム水溶液による殺菌後にヒートショック処理を行うことで得られる利点を説明する。省エネルギの観点からは、最終的なカット野菜の製品が低温下で保存されることを考慮すると、まずヒートショック処理を行って、その後に次亜塩素酸ナトリウム水溶液による殺菌処理の順で行うことが好ましい。この殺菌処理は、ヒートショック処理により上昇したカット野菜の温度を下げる冷却処理も兼ねることになる。
しかし、本実施形態では、前記のように、まず次亜塩素酸ナトリウム水溶液による殺菌処理を行って、その後にヒートショック処理が行われている。そして、詳細は後記するが、ヒートショック処理されたカット野菜について冷却が行われ、冷却後に製品としてカット野菜が出荷されることになる。ヒートショック処理を次亜塩素酸ナトリウム水溶液による殺菌処理の後に行うことで優れた効果が得られる理由について、本発明者らが検討したところによると、以下のように考えられる。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いることで、その強い殺菌力により、短時間での処理や低温での処理でも、十分な殺菌が可能となる。また、次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、例えば、水酸化ナトリウム水溶液に塩素を通じて得られるため、安価であるという利点もある。しかし、次亜塩素酸ナトリウムは酸化力が強いため、カット野菜を次亜塩素酸ナトリウム水溶液に接触させることで、カット野菜の表面や切断面は、前記のようにダメージを受けてしまう。
しかし、その後にヒートショック処理を行うことで、カット野菜の表面に存在し得る蝋成分(例えばペクチン等)が熱によって溶け出し、ダメージを受けた部分を覆うように作用する。これにより、カット野菜のダメージを受けた部分が回復して、生体防御反応としての表面や切断面での褐変が抑制されると考えられる。また、ヒートショック処理により、カット野菜の温度を変化させることで、カット野菜中の褐変に関与するタンパク質等の生合成経路に変化が生じ、これにより、褐変が抑制されるとも考えられる。
このように、次亜塩素酸ナトリウム水溶液による殺菌後にヒートショック処理を行うことで、例えばカット野菜の褐変を抑制することができる。従って、強い酸化力を有する次亜塩素酸ナトリウム水溶液、即ち、次亜塩素酸ナトリウムの含有量が多い濃厚次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて殺菌しても、ヒートショック処理によりダメージが回復されるため、褐変を抑制することができる。そのため、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いた殺菌を従来よりも十分に行うことができ、濃厚次亜塩素酸ナトリウムの有する強い殺菌力をより十分に活かすことができる。そして、確実に殺菌を行うことができるため、カット野菜の保存性を向上させたり、外観や風味、食感等を良好に維持したりすることができる。この点は、切断面のほか、洗浄中に装置内壁に擦れた部分で褐変や養分の滲出が生じ易い、キャベツやレタス等の葉物野菜の場合に特に優れた利点である。
さらに、本発明者らの検討により、ヒートショック処理により、野菜が水分を吸収し、野菜にハリが生じることが見出された。又、養分が離水しにくくなることが見出された。そのため、次亜塩素酸ナトリウム水溶液によりダメージを受けた野菜でも、ヒートショック処理によって、ハリが生じて、日持ちが良くなると考えられる。
また、次亜塩素酸ナトリウム水溶液は殺菌作用が持続し易いという利点があり、生菌の増殖速度が抑制される。つまり、カット野菜を殺菌後に、生菌が増殖し難い。本実施形態のように、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて殺菌を行い、その後にヒートショック処理を行った場合、ヒートショック後のカット野菜における生菌の増殖が更に抑えられることがわかった。その理由は明らかではないが、本発明者らの検討によると、以下のように考えられる。
本実施形態で行われるヒートショック処理は、通常は、殺菌力を十分に発揮できる条件で行われるものではない。従って、ヒートショック処理による殺菌効果というよりは、温水と接触させることでの生菌(蝋状物質に絡みついている菌を含む)の洗い流し効果が大きくなると考えられる。これにより、ヒートショック後のカット野菜に残存する生菌数を減少させることができ、カット野菜の出荷後に、生菌数が所定の基準値に到達するまでの時間を遅らせることができると考えられる。
また、温水と接触させることで、カット野菜の表面から、生菌の養分となる物質(切断面や次亜塩素酸ナトリウム水溶液によるダメージを受けた部分から滲出(漏出、離水)する野菜の細胞液等)を除去することができると考えられる。よって、生菌が増殖するための栄養分が減少し、これにより、生菌の増殖を効果的に抑制することができると考えられる。
また、カット野菜の洗浄後の温水には、菌体が含まれていることになる。そして、この菌体は、前記のようにヒートショック処理に通常用いられる温度や時間程度では死滅しない。そこで、本実施形態では、温水を再利用せずに排水処理をしている。
なお、温水槽3の温水により殺菌槽2で付着した次亜塩素酸ナトリウムを除去することも期待できる。
図1に戻って、殺菌システム100の構成の説明を引き続き行う。
すすぎ槽4は、温水槽3においてヒートショック処理が施されたカット野菜に対して、冷水を用いたすすぎを行うものである。すすぎ槽4は、ヒートショック処理が施されたカット野菜を冷却するものでもある。これにより、カット野菜の温度が低下させられる。この後は、カット野菜は、生菌の増殖やカット野菜の鮮度の維持を図るため、10℃以下の低温下(望ましくは5℃以下)で取り扱われることになる。
冷水を使用してすすぎを行うことにより、塩素ガス等の気体の溶解度が増加するため、カット野菜の塩素臭が効率的に除去される。同時に、すすぎ槽4における水の使用量も削減できる。
なお、前記の殺菌槽2において殺菌されたカット野菜が、すすぎ槽としての役割もある温水槽3に供給されることで、すすぎ槽4でのすすぎ時間が短縮される。
すすぎ槽4において冷却されたカット野菜は、その後、図示しない遠心脱水機により脱水される。そして、脱水後のカット野菜は、袋詰めされて適宜保管された後、殺菌野菜として出荷される。
図2は、第1実施形態の殺菌システム100において実行される、殺菌野菜の生産方法を説明するフローチャートである。まず、工場に搬送された未切断の野菜は、表面の汚れや泥が除去された後、図示しない切断装置により切断されてカット野菜となる(ステップS1)。そして、得られたカット野菜について、図1に示した殺菌システム100を用いて殺菌が行われる。
まず、カット野菜は、予洗槽1(図1参照、以下、他の装置において同様)において、予洗される(ステップS2)。これにより、未切断の状態では除去し切れなかった汚れや泥が除去される。次いで、予洗後のカット野菜は、殺菌槽2において、次亜塩素酸ナトリウム水溶液によって殺菌される(ステップS3、殺菌工程)。これによって、カット野菜表面に付着した菌体の殺菌が行われる。特に、本実施形態では、前記のように温水を用いたヒートショック処理が行われるため、従来よりも高濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて殺菌することができ、より十分な殺菌が可能である。
殺菌されたカット野菜に対しては、温水槽3において、温水を用いたヒートショック処理が行われる(ステップS4、ヒートショック工程)。これにより、前記の次亜塩素酸ナトリウム水溶液による殺菌に伴って生じ得る褐変等を抑制することができる。ヒートショック処理後、カット野菜は、すすぎ槽4において、すすぎ水によって濯がれるとともに、冷却される(ステップS5、冷却工程)。冷却後、カット野菜は遠心脱水の後に袋詰めされて、低温下で適宜保管された後、製品として出荷される(ステップS6)。
以上の殺菌システム100によれば、ヒートショック処理によってダメージを受けた野菜を回復できるため、従来よりも高濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて殺菌することができる。そのため、従来よりも、より確実に殺菌することができ、殺菌野菜の保存性や日持ち性が向上する。また、褐変等を抑制することができるため、外観や風味、食感等を良好に維持することができる。
[2.第2実施形態]
次に、図3を参照しながら、第2実施形態の殺菌システム200を説明する。殺菌システム200では、前記の殺菌システム100と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。
第2実施形態の殺菌システム200では、図示はしないが、給水された水の一部は加熱装置7にも供給され、加熱された後、温水槽3に供給されて、温水循環ラインを通流する。
第1実施形態で説明したように、温水槽3は、殺菌槽2で殺菌されたカット野菜に対してヒートショック処理を行うものである。そして、ヒートショック処理は、カット野菜を温水に浸漬させることで行われる。ここで、次亜塩素酸ナトリウム水溶液による殺菌処理と、温水によるヒートショック処理とは、通常は、カット野菜の生産工場等において連続して行われることになる。このような工場では、生鮮食品である野菜を扱うため、工場内は低温で管理されることが多い。そのため、工場内に熱源が無いことがあり、温水の調製には多大なエネルギが必要となることがある。
ところで、前記の殺菌システム100では、温水槽3から排出された使用済み温水が排水されていた。しかし、使用済みとはいえ給水源から給水される水よりも温度が高い使用済み温水を再利用せずに排水することは、エネルギ資源の浪費につながり、水資源の浪費にもつながる。
そこで、図3に示す殺菌システム200では、温水槽3でヒートショック処理に用いられる温水は、使用後にそのまま排水するのではなく、再び使用されるようになっている。ただし、いったん使用された温水には、殺菌槽2で完全に死滅しなかった生菌が含まれていることがある。
そのため、殺菌システム200では、使用済みの温水を加熱して殺菌する加熱殺菌装置9(温水処理装置)が備えられている。そして、加熱殺菌装置9が温水槽3から排出された温水の一部又は全部を十分に加熱して殺菌し(温水処理工程)、その殺菌後の温水が加熱装置7により再加熱されて、処理温水として、再び温水槽3に供給されるようになっている。
加熱装置7での加熱量は、温水槽3に野菜を浸漬したときに低下する熱量と等量とすることが好ましい。このように、殺菌システム200では、温水槽3、加熱殺菌装置9及び加熱装置7により、温水循環ラインが形成されていることになる。
また、図示はしないが、温水循環ラインを通流する温水は、その汚れ度合等に応じて、外部に排出される。
温水槽3はすすぎ槽としての役割も有し、使用済みの温水が加熱され殺菌されて再使用されることにより、水の使用量を削減しつつカット野菜に残存する塩素臭を除去することが可能となる。
加熱殺菌装置9での加熱温度は、例えば60℃〜150℃である。また、加熱時間は、加熱温度によっても異なるが、加熱殺菌装置9での滞留時間として、例えば1秒〜30分とすることができる。加熱殺菌装置9での加熱は、蒸気や熱水を加熱源とした熱交換器を用いて行うことができる。また、電気ヒータによる加熱、マイクロ波加熱、誘電加熱も適用可能である。
加熱殺菌装置9が備えられることで、加熱装置7に供給される温水は、十分に高い温度になっている。そのため、加熱装置7で与える熱量を低減することができる。また、加熱装置7において加熱しなくても十分に温度の高い温水を温水槽3に供給することができる場合には、加熱装置7の設置を省略することもできる。従って、加熱殺菌装置9が備えられることで、使用済み温水の殺菌を行うことができるともに、新たな加熱を行わずに(又は供給熱量を低減させて)、温水槽3に適温の温水を供給することができる。
[3.第3実施形態]
次に、図4を参照しながら、第3実施形態の殺菌システム300の説明をする。殺菌システム300では、前記の殺菌システム100、200と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、図4では、図3に示した殺菌システム200に対する変形例を示している。
第2実施形態の殺菌システム200では、使用済み温水を加熱殺菌する加熱殺菌装置9が備えられていた。しかし、図4に示す殺菌システム300では、使用済み温水から菌体(生菌や死菌の双方を含む)や夾雑物を濾過して除去する濾過装置10(温水処理装置)が備えられている。これにより、使用済み温水は、濾過装置10で菌体や夾雑物が除去されて、濾過液となる。そして、この濾過液が、加熱装置7で加熱された後、再び温水槽3に供給されるようになっている。一方で、濾過装置10で透過されなかった水は、図示しない配管等を経由して、再び濾過装置10で濾過されるようになっている。
濾過装置10は、例えば濾過膜等を備えて構成されている。具体的には、濾過装置10は、いずれも図示しないが、温水槽3からの使用済み温水を貯水する水槽や、濾過膜とハウジングとを備えて構成される濾過ユニット等を備えて構成されている。なお、必要に応じて、孔径の異なる複数の濾過膜が設けられるようにしてもよい。また、濾過装置10は、同じくいずれも図示しないが、水槽と濾過ユニットとを結ぶ配管、濾過ユニットに使用済み温水を送る送水ポンプ、送水量を測る流量計、送水圧力を測る圧力計等を備えて構成されている。
使用する濾過膜としては、例えば精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜が適用可能である。また、濾過膜の孔径は、例えば精密濾過膜を用いる場合には、0.1μm以下が好ましい。濾過方式は、デッドエンド濾過方式、クロスフロー濾過方式の何れを選択してもよく、クロスフロー濾過方式の場合、濾過ユニットで濾過されなかった供給液を水槽に戻す配管で結ぶ循環ラインが構築される。
濾過装置10が備えられることで、使用済み温水に対して、殺菌のほか、夾雑物の除去を行うことができる。そのため、より清澄な温水を、温水槽3に供給することができる。
[4.第4実施形態]
次に、図5を参照しながら、第4実施形態の殺菌システム400の説明をする。殺菌システム400では、前記の殺菌システム100〜300と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、図5では、図3に示した殺菌システム200に対する変形例を示している。
前記の殺菌システム200では、使用済み温水を加熱殺菌する加熱殺菌装置9が備えられていた。しかし、図5に示す殺菌システム400では、紫外線を用いて殺菌する紫外線殺菌装置11(温水処理装置)が備えられている。これにより、温水槽3からの使用済み温水は、紫外線が照射されることで、殺菌される。そして、この殺菌後の温水が、加熱装置7で加熱された後、再び温水槽3に供給されるようになっている。
紫外線照射装置11では、例えば253.7nmの波長の光が使用済み温水に照射される。この紫外線により、温水中の生菌のDNAが切断され、殺菌が行われる。
紫外線照射装置11が備えられることで、処理対象となる使用済み温水が大量であっても、効率よく殺菌処理を行うことができる。
[5.第5実施形態]
次に、図6を参照しながら、第5実施形態の殺菌システム500の説明をする。殺菌システム500では、前記の殺菌システム100〜400と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、図6では、図3に示した殺菌システム200に対する変形例を示している。
前記の殺菌システム200では、使用済み温水を加熱殺菌する加熱殺菌装置9が備えられていた。しかし、図6に示す殺菌システム500では、薬剤を用いて使用済み温水を殺菌する薬剤殺菌装置12(温水処理装置)が備えられている。薬剤殺菌装置12には薬剤槽13が接続されており、薬剤槽13に貯留している薬剤が薬剤殺菌槽12に添加されるようになっている。これにより、温水槽3からの使用済み温水が殺菌され、殺菌後の温水が、加熱装置7で加熱された後、温水槽3に再び供給されるようになっている。
添加される薬剤としては、例えば、オゾン水、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、亜塩素酸ナトリウム水溶液、二酸化塩素水、過酢酸溶液、過酸化水素水等が挙げられる。これら薬剤を用いる場合、添加された薬剤が除去された後の温水が温水槽3に供給されることが好ましい。
薬剤殺菌装置12が備えられることで、より大量の使用済み温水に対して、より確実な殺菌処理を行うことができる。
なお、図示はしないが、薬剤殺菌装置12で殺菌した後、殺菌後の温水に対して紫外線を照射することもできる。このようにすることで、紫外線照射によって未反応の薬剤が活性化される。そのため、生菌への殺菌作用が促進され、より強力な殺菌を行うことができる。
また、同じく図示はしないが、薬剤殺菌装置12で殺菌した後、殺菌後の温水を加熱することができる。このようにすることで、前記の紫外線照射と同様、加熱によって薬剤が活性化され、より強力な殺菌を行うことができる。さらに、加熱することによって、温水中の未反応の薬剤を分解させることができ、温水槽3に供給される温水の残留薬剤を容易に低減することができる。あわせて、温水中に溶解している塩素ガス等を除去することができる。
なお、添加した薬剤が揮発性の場合、加熱することによって、温水中の未反応の薬剤を気化させることができ、温水槽3に供給される温水の残留薬剤を容易に低減することができる。
[6.第6実施形態]
次に、図7を参照しながら、第6実施形態の殺菌システム600を説明する。殺菌システム600では、前記の殺菌システム100〜500と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、図7では、図6に示した殺菌システム500に対する変形例を示している。
第5実施形態として説明した殺菌システム500では、薬剤を用いて使用済み温水を殺菌する薬剤殺菌装置12が備えられ、薬剤殺菌装置12には薬剤槽13が接続されていた。しかし、図7に示す殺菌システム600では、薬剤殺菌装置12には薬剤槽13が接続されておらず、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6で調整された次亜塩素酸ナトリウム水溶液が薬剤殺菌装置12に供給されるようになっている。
これにより、薬剤槽13を備えることなく、製造した次亜塩素酸ナトリウム水溶液を無駄にすることなく利用して、使用済み温水を殺菌することができる。
[7.第7実施形態]
次に、図8を参照しながら、第7実施形態の殺菌システム700を説明する。殺菌システム700では、前記の殺菌システム100〜600と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、図8では、図3に示した殺菌システム200に対する変形例を示している。
前記の殺菌システム200では、温水槽3に供給される温水を調製するための加熱装置7と、すすぎ槽4に供給される冷水を調製するための冷却装置8と、が備えられていた。しかし、殺菌システム700では、これらが備えられない代わりに、給水源から給水された水の有する熱が温水槽3からの使用済み温水に対して供給される、ヒートポンプ14が備えられている。
即ち、殺菌システム700では、温水槽3からの使用済み温水は、温水循環ラインの途中に備えられたヒートポンプ14に供給される。そして、ヒートポンプ14に供給された温水は、給水源から給水された水の熱を用いて、加熱されるようになっている。この加熱された温水は、温水循環ライン(より具体的には、ヒートポンプ14と温水槽3との間に形成された温水供給ライン)を経由して、再び温水槽3に供給される。このように、ヒートポンプ14を用いることで、冷却装置8を用いずとも冷水が得られ、また、加熱装置7を用いずとも温水が得られるようになっている。これにより、より一層の省エネルギ化を図ることができる。
[8.第8実施形態]
次に、図9を参照しながら、第8実施形態の殺菌システム800を説明する。殺菌システム800では、前記の殺菌システム100〜700と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、図9では、図8に示した殺菌システム700に対する変形例を示している。
前記の殺菌システム100〜700では、すすぎ槽4から排出された冷水は、外部にそのまま排水されていた。又、第7実施形態のシステム700では、殺菌槽2から排出された次亜塩素酸ナトリウム水溶液のうちの次亜塩素酸ナトリウム除去後の冷水も、外部にそのまま排水されていた。しかし、殺菌システム800では、これらの冷水をそのまま排水するのではなく、これらの冷水が有する冷熱を利用している。具体的には、殺菌システム800には、給水源から給水された水を、これらの冷水が有する冷熱によって冷却するための熱交換器15が備えられている。
即ち、ヒートポンプ14により冷却された後にすすぎ槽4に供給された冷水や、冷水を用いて次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6で調製された次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、殺菌槽2及びすすぎ槽4で使用された後でも、依然として十分に低温状態である。
そこで、使用済みの次亜塩素酸ナトリウム水溶液や冷水は、必要に応じて含まれる次亜塩素酸ナトリウムが分解処理された後に、熱交換器15に供給されるようになっている。そして、熱交換器15では、供給された冷水によって、給水源から給水された水が冷却され、その冷却された水が、ヒートポンプ14及びすすぎ槽4に供給されるようになっている。
即ち、殺菌システム800では、熱交換器15及びヒートポンプ14により冷却された水を用いて、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6で次亜塩素酸ナトリウム水溶液が調製される。そして、その調製された次亜塩素酸ナトリウム水溶液が、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6と殺菌槽2とを接続する次亜塩素酸ナトリウム水溶液供給ラインを経由して、殺菌槽2に供給されるようになっている。この様にすることで、殺菌システム800での熱エネルギをより無駄なく利用することができ、消費エネルギをより一層削減することができる。
[9.第9実施形態]
次に、図10を参照しながら、第9実施形態の殺菌システム900を説明する。殺菌システム900では、前記の殺菌システム100〜800と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、図10では、図8に示した殺菌システム700に対する変形例を示している。
前記の殺菌システム100〜700では、すすぎ槽4から排出された冷水は、外部にそのまま排水されていた。又、第7実施形態のシステムでは、殺菌槽2から排出された次亜塩素酸ナトリウム水溶液のうちの次亜塩素酸ナトリウム除去後の冷水も、外部にそのまま排水されていた。しかし、殺菌システム900では、これらの冷水をそのまま排水するのではなく、これらの冷水が有する冷熱を利用している。具体的には、殺菌システム900には、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6に供給する給水ライン上に、これらの冷水が有する冷熱によって給水源から給水された水を冷却するための熱交換器15が備えられている。給水源から供給される水と、冷水と、は向流であることが好ましい。
即ち、ヒートポンプ14により冷却された後にすすぎ槽4に供給された冷水や、冷水を用いて次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6で調製された次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、殺菌槽2及びすすぎ槽4で使用された後でも、依然として十分に低温状態である。そこで、使用済みの次亜塩素酸ナトリウム水溶液や冷水は、必要に応じて含まれる次亜塩素酸ナトリウムが分解処理された後、熱交換器15に供給されるようになっている。そして、熱交換器15では、供給された冷水によって、給水源から給水された水が冷却され、その冷却された水が、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6に供給されるようになっている。
前記の殺菌システム700、800では、給水経路上において給水源から給水された水が次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6へ分岐する前にヒートポンプ14が備えられている。しかし、殺菌システム900では、給水源から次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6へ給水される給水経路とは別の、給水源からすすぎ槽4に給水される給水経路上にヒートポンプ14が備えられている。
つまり、殺菌システム900では、給水源から給水された水が有する熱によって、温水循環ラインを流れる温水を加熱するためのヒートポンプ14が備えられている。給水源から給水された水が有する熱をすべて用いて、温水循環ラインを流れる温水が加熱されるようになっている。
給水源から給水された水が地下水である場合は、水温が15℃前後の場合が多く、通常水道水よりも高い。このため、温水循環ラインを流れる温水をより加熱することが可能となる。
そして、給水源から給水された水がヒートポンプ14で放熱することにより、給水源から給水された水の温度は低下し、すすぎ槽4に供給される水の温度はより低くなる。
給水源から供給される水と、温水循環ラインを流れる温水と、は向流であることが好ましい。
このように、ヒートポンプ14と、熱交換器15と、を別の給水経路上に設けることにより、給水源から給水された水が有する熱と、殺菌槽2から排出された次亜塩素酸ナトリウム水溶液のうちの次亜塩素酸ナトリウム除去後の冷水や、すすぎ槽4から排出された冷水が有する冷熱と、をより無駄なく利用することができ、消費エネルギをより一層削減することができる。
そして、効果的にヒートショック処理、及び、カット野菜の冷却を行うことが可能となる。
更に、殺菌槽2から排出された次亜塩素酸ナトリウム水溶液のうちの次亜塩素酸ナトリウム除去後の冷水は、再利用されずに外部にそのまま排水されてもよい。このようにすることで、すすぎ槽4から排出された冷水が有する冷熱をより効率的に利用して、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6に供給される水を更に冷却することが可能となる。
[10.第10実施形態]
次に、第10実施形態の殺菌システム1000を説明する。第10実施形態の殺菌システムでは、前記の殺菌システム100〜900と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、第10実施形態の殺菌システムは、図1に示した殺菌システム100に対する変形例である(図示省略)。
前記の殺菌システム100〜900では、殺菌槽2でカット野菜を殺菌する塩素系殺菌剤として次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いていた。しかし、第10実施形態の殺菌システムは、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6に代えて次亜塩素酸水調製槽17、及び、次亜塩素酸ナトリウム原液槽5に代えて次亜塩素酸水原液槽16を備えている。そして、次亜塩素酸水(電解水)を用いてカット野菜が殺菌されるようになっている(ステップS13、殺菌工程)。
殺菌槽3で使用する次亜塩素酸水は、微酸性次亜塩素酸水(例えば、有効塩素濃度10mg/L〜80mg/L)、弱酸性次亜塩素酸水(例えば、有効塩素濃度10mg/L〜60mg/L)、及び、強酸性次亜塩素酸水(例えば、有効塩素濃度20mg/L〜60mg/L)のいずれでもよい。次亜塩素酸ナトリウムと、次亜塩素酸水とは、吸収スペクトルの変化パターンが一致する等、化学的同類性を有する。
微酸性次亜塩素酸水は、例えば、2〜6%塩酸及び必要に応じ塩化ナトリウム水溶液を加え適切な濃度に調整した水溶液を無隔膜電解槽内で電解して得られる。
弱酸性次亜塩素酸水は、例えば、適切な濃度の塩化ナトリウム水溶液を有隔膜電解槽内で電解して、陽極側から得られる水溶液、または、陽極から得られる水溶液に陰極から得られる水溶液を加えて得られる。これらの微酸性、または、弱酸性次亜塩素酸水は、液性を中性付近(pH5〜8)に調整した次亜塩素酸ナトリウム水溶液と同じく、次亜塩素酸(HClO)が菌を酸化し、殺菌する機構を持つ。
強酸性次亜塩素酸水は、例えば、0.2%以下の塩化ナトリウム水溶液を有隔膜電解槽内で電解して、陽極側から得られる。
微酸性次亜塩素酸水は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の約1/3の有効塩素濃度(例えば、約70mg/L)で、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(例えば、約200mg/L)とほぼ同等の効果が得られる。そして、微酸性次亜塩素酸水は、塩素の残留性が低い。このため、微酸性次亜塩素酸水を使用することにより、カット野菜に残存する塩素臭をより抑えることが可能となる。
弱酸性次亜塩素酸水は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の約1/10〜1/20の有効塩素濃度(例えば、約10〜20mg/L)で次亜塩素酸ナトリウム水溶液(例えば、約200mg/L)とほぼ同等の効果が得られる。このため、弱酸性次亜塩素酸水を使用することにより、カット野菜に残存する塩素臭をより抑えることが可能となる。
そして、弱酸性次亜塩素酸水は、カット野菜からの滲出(漏出、離水)液量を抑えることができ、殺菌効果もある。このため、弱酸性次亜塩素酸水は、切断面を有する食材(カット野菜)の殺菌剤として好ましい。
殺菌槽2での浸漬時間は、次亜塩素酸水の濃度やカット野菜の質量等に拠っても異なるが、例えば0.2分〜15分程度であり、好ましくは0.2分〜5分程度である。
殺菌システム1000によれば、ヒートショック処理によってダメージを受けた野菜を回復できるため、次亜塩素酸ナトリウム水溶液よりも殺菌力が強い次亜塩素酸水を用いて殺菌することができる。そのため、従来よりも、より確実に殺菌することができ、殺菌野菜の保存性や日持ち性が向上する。また、褐変等を抑制することができるため、外観や風味、食感等を良好に維持することができる。
[11.第11実施形態]
次に、図11を参照しながら、第11実施形態の殺菌システム1100を説明する。殺菌システム1100では、前記の殺菌システム100〜1000と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、図11では、第10実施形態で説明した殺菌システム1000に対する変形例を示している。
前記の殺菌システム100〜1000では、温水槽3からのカット済み野菜は、すすぎ槽4で冷水により濯がれ、冷却されていた。しかし、殺菌システム1100では、冷水による冷却ではなく、空冷により冷却する空冷槽18が備えられている。
即ち、殺菌システム1100では、すすぎ槽4は備えられていない。一方で、温水槽3では、カット野菜が濯がれて、殺菌槽2で付着した次亜塩素酸水が除去される。温水槽3でヒートショック処理が行われたカット野菜は、空冷槽18において、空気(冷風等)によって冷却される。したがって、例えば高原地域や冬期間等、涼しい環境で殺菌システム1100を運転する場合には、冷水を用いずとも、例えば外気等の比較的温度の低い空気によってカット野菜を冷却することができる。
また、すすぎ槽4に冷水を供給する必要が無く、水の需要が減少する。そのため、殺菌槽2やすすぎ槽としての役割も有する加熱槽3に対して、十分な量の水をより確実に供給することができる。
[12.第12実施形態]
次に、第12実施形態の殺菌システム1200を説明する。第12実施形態の殺菌システムでは、前記の殺菌システム100〜1100と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、第12実施形態の殺菌システムは、図1に示した殺菌システム100に対する変形例である(図示省略)。
前記の殺菌システム100〜900では、殺菌槽2でカット野菜を殺菌する塩素系殺菌剤として次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いていた。しかし、第12実施形態の殺菌システムは、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6に代えて亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽20と、次亜塩素酸ナトリウム原液槽5に代えて亜塩素酸ナトリウム原液槽19を備えている。尚、亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いてカット野菜が殺菌されるようになっている(ステップS23、殺菌工程)。
殺菌システム1200において使用する亜塩素酸ナトリウム水溶液の濃度は、殺菌力を発現する所定の濃度とすることができる。亜塩素酸ナトリウム水溶液の濃度は、例えば、クエン酸で酸性化した酸性化亜塩素酸ナトリウム(500mg/L)とすることができる。これにより、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(100mg/L)と同程度かそれ以上の効果が得られる。亜塩素酸ナトリウム水溶液の濃度が、少なくとも、50mg/L〜1200mg/Lの範囲において殺菌力が発現する。
殺菌槽2での浸漬時間は、亜塩素酸ナトリウム水溶液の濃度やカット野菜の質量等に拠っても異なるが、例えば0.2分〜15分程度であり、好ましくは0.2分〜5分程度である。
[13.第13実施形態]
次に、第13実施形態の殺菌システム1300を説明する。第13実施形態の殺菌システムでは、前記の殺菌システム100〜1200と同様のものについては同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、第13実施形態の殺菌システムは、図1に示した殺菌システム100に対する変形例である(図示省略)。
前記の殺菌システム100〜900では、殺菌槽2でカット野菜を殺菌する塩素系殺菌剤として次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いていた。しかし、第13実施形態の殺菌システムは、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6に代えて亜塩素酸水調製槽22、及び、次亜塩素酸ナトリウム原液槽5に代えて亜塩素酸水原液槽21を備えている。そして、亜塩素酸水を用いてカット野菜が殺菌されるようになっている(ステップS33、殺菌工程)。
亜塩素酸水は、例えば、飽和塩化ナトリウム溶液に塩酸を加え,酸性条件下で,無隔膜電解槽内で電解して得られる水溶液に、硫酸を加えて強酸性とし、これによって生成する塩素酸に過酸化水素水を加えて反応させて得られる。
殺菌システム1300において使用する亜塩素酸水の濃度は、殺菌力を発現する所定の濃度とすることができる。亜塩素酸水の濃度は、例えば、500mg/Lとすることができる。これにより、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(100mg/L)と同程度かそれ以上の効果が得られる。亜塩素酸水の濃度が、少なくとも50mg/L〜1200mg/Lの範囲において殺菌力が発現する。
[14.第14実施形態]
次に、第14実施形態の殺菌システム1400を説明する。第14実施形態の殺菌システムでは、前記の殺菌システム100〜1300と同様のものについて同様の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。なお、第14実施形態の殺菌システムは、図11に示した殺菌システム1100に対する変形例である(図示省略)。
前記の殺菌システム1100では、殺菌槽2でカット野菜を殺菌する塩素系殺菌剤として次亜塩素酸水を用いていた。しかし、第14実施形態の殺菌システムは、次亜塩素酸水調製槽17に代えて亜塩素酸水調製槽24、及び、次亜塩素酸水原液槽16に代えて亜塩素酸水原液槽23を備えている。そして、次亜塩素酸水(電解水)を用いてカット野菜が殺菌されるようになっている。
即ち、殺菌システム1400では、温水槽3でヒートショック処理が行われたカット野菜は、空冷槽18において、空気(冷風等)によって冷却される。従って、例えば高原地域や冬期間等、涼しい環境で殺菌システム1400を運転する場合には、冷水を用いずとも、例えば外気等の比較的温度の低い空気によってカット野菜を冷却することができる。
また、すすぎ槽4に冷水を供給する必要が無く、水の需要が減少する。そのため、殺菌槽2やすすぎ槽としての役割も有する加熱槽3に対して、十分な量の水をより確実に供給することができる。
[15.変形例]
以上、本実施形態を14の実施形態を挙げて具体的に説明したが、本実施形態は前記の例に何ら限定されるものではない。即ち、本発明は、前記の実施形態に適宜変更を加えて、また、前記の実施形態を適宜組み合わせて実施することができる。
例えば、第1実施形態〜第6実施形態では、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6に供給する水を調整する冷却装置は備えられていない。一方、すすぎ槽4に供給する冷水は、別個の冷却装置8により調製されている。そこで、一つの冷却装置により調整された冷水が分岐してこれらに供給されるようにしてもよい。
このようにすることで、次亜塩素酸ナトリウムの自然分解を抑えることができる。
例えば、第7実施形態では、ヒートポンプ14により冷却された水がすすぎ槽4、及び、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6に供給されているが、すすぎ槽4のみに供給されるようにしてもよい。
つまり、第7実施形態では、ヒートポンプ14が用いられているが、ヒートポンプ14は、給水経路上において給水源から給水された水が次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6へ分岐した後に備えられていてもよい。
このようにすることで、ヒートショック処理が施されたカット野菜を効率的に冷却することができる。
そして、第8実施形態における熱交換器15及びヒートポンプ14の配置は、これらに限られない。給水経路上における熱交換器15及びヒートポンプ14の配置は、例えば、予洗槽1への分岐部の前に熱交換器15を配置し、ヒートポンプ14を次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6への分岐部の後に配置してもよい。
このようにすることで、カット野菜の鮮度をより維持することができる。
また、温水槽3からの使用済み温水を殺菌する方法として、第2実施形態、第7実施形態〜第9実施形態では加熱殺菌装置9が、第3実施形態では濾過装置10が、第4実施形態では紫外線殺菌装置11が、第5実施形態、第6実施形態では薬剤殺菌装置12が、用いられている。従って、これらの各装置は、いずれも、使用済み温水を殺菌又は除菌する温水処理装置である。しかし、温水処理装置はこれらに限られず、使用済み温水に対して殺菌及び除菌のうちの少なくとも一方を行って、殺菌等を行った使用済み温水(即ち処理温水)を得ることができる装置であれば、どのようなものでもよい。
さらに、第1実施形態〜第9実施形態では、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6において、次亜塩素酸ナトリウム原液を冷水に供給して次亜塩素酸ナトリウム水溶液が調製されているが、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を調製する方法はこれに限られない。従って、次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、例えば、水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを通じて調製されてもよい。
第10実施形態、第11実施形態では、次亜塩素酸水調製槽17において、次亜塩素酸水原液を水に供給して次亜塩素酸水が調製されているが、次亜塩素酸水を調製する方法はこれに限られない。したがって、次亜塩素酸水は、例えば、塩酸、又は、塩化ナトリウム水溶液を電気分解して調整されてもよい。
第13実施形態、第14実施形態では、亜塩素酸水調製槽22において、亜塩素酸水原液を水に供給して次亜塩素酸水が調製されているが、亜塩素酸水を調製する方法はこれに限られない。従って、亜塩素酸水は、例えば、塩酸を加えて酸性条件下にした飽和食塩水を、無隔膜方式で電気分解することで得られた塩素酸ナトリウム水溶液に硫酸を添加することで塩素酸を得て、さらに低濃度の過酸化水素水を加えることで調整されてもよい。
さらに、殺菌槽2において、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、次亜塩素酸水、亜塩素酸ナトリウム水溶液、及び、亜塩素酸水を用いて野菜を殺菌するときの次亜塩素酸ナトリウム水溶液、次亜塩素酸水、亜塩素酸ナトリウム水溶液、及び、亜塩素酸水の使用形態は、前記のような浸漬に限られない。即ち、例えば、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、次亜塩素酸水、亜塩素酸ナトリウム水溶液、及び、亜塩素酸水を野菜に対して噴霧することで、野菜の殺菌が行われるようにしてもよい。
同様に、温水槽3でのヒートショックも、温水に野菜を浸漬させる形態に限られず、例えば温水を野菜に対して噴霧することで、野菜にヒートショック処理が行われるようにしてもよい。同様に、薬剤殺菌装置12での温水の殺菌の形態も、前記のような混合に限られず、薬剤を循環する温水に接触させて殺菌できれば、どのような形態にしてもよい。
また、すすぎ槽4における冷却方法も同様であり、冷水を接触させる形態として、冷水に浸漬させる方法に限定されず、例えば冷水を噴霧する方法等も挙げられる。
さらに、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6、次亜塩素酸水調製槽17、亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽20、亜塩素酸水調製槽22を設ける代わりに、外部から供給される次亜塩素酸ナトリウム水溶液、次亜塩素酸水、亜塩素酸ナトリウム水溶液、亜塩素酸水を利用するようにしてもよい。
さらに、前記の実施形態で使用する次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、自然分解により、また、殺菌の際の分解により塩素ガス等が発生する。このため、殺菌槽2以外の温水槽3、すすぎ槽4、次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽6、薬剤殺菌装置12等に塩素ガス等を回収するために必要な装置、または、換気するために必要な装置を、適宜設けることもできる。
同様に、前記の実施形態で使用する次亜塩素酸水、亜塩素酸水は、自然分解により、また、殺菌の際の分解により塩素ガス等が発生する。このため、殺菌槽2以外の温水槽3、すすぎ槽4、薬剤殺菌装置12等に塩素ガス等を回収するために必要な装置、または、換気するために必要な装置を、適宜設けることもできる。
そして、回収した塩素ガスを利用して、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を合成して、薬剤殺菌装置12等に供給してもよい。
また、例えば、前記の実施形態では、温水槽3で使用済みの温水は排水処理、又は、殺菌処理されているが、これら処理は、ヒートショック処理に数回使用された後に行われてもよい。
また、例えば、前記の実施形態では、予洗槽1が備えられているが、予洗槽1は備えられて無くてもよい。
また、第7実施形態〜第9実施形態では、殺菌槽2やすすぎ槽4からの排水は、必要に応じて冷熱が回収された後に外部に放出されている。しかし、この水を例えば給水源まで戻して、再利用するようにしてもよい。
さらに、殺菌対象の野菜はカット野菜に限られず、未切断の野菜であってもよい。
2 殺菌槽(殺菌装置)
3 温水槽(ヒートショック装置)
4 すすぎ槽(冷却装置)
6 次亜塩素酸ナトリウム水溶液調製槽
7 加熱装置
9 加熱殺菌装置(温水処理装置)
10 濾過装置(温水処理装置)
11 紫外線殺菌装置(温水処理装置)
12 薬剤殺菌装置(温水処理装置)
13 薬剤槽
14 ヒートポンプ
15 熱交換器
17 次亜塩素酸水調製槽
18 放冷槽
100〜1400 殺菌システム


Claims (6)

  1. 殺菌装置において、野菜を塩素系殺菌剤に接触させて野菜を殺菌する殺菌工程と、
    ヒートショック装置において、前記殺菌工程において殺菌された野菜を温水に接触させてヒートショック処理を行うヒートショック工程と、を含むことを特徴とする、殺菌野菜の生産方法。
  2. 前記殺菌工程は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、次亜塩素酸水、亜塩素酸ナトリウム水溶液、亜塩素酸水のいずれかを用いて殺菌することを特徴とする、請求項1に記載の殺菌野菜の生産方法。
  3. 前記ヒートショック装置において、
    前記殺菌工程において殺菌された野菜を40℃以上60℃以下の温水に接触させて前記ヒートショック処理を行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の殺菌野菜の生産方法。
  4. 前記ヒートショック工程においてヒートショック処理が施された野菜に対して、冷却装置を用いて冷却を行う冷却工程を含むことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の殺菌野菜の生産方法。
  5. 前記野菜は葉物野菜であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の殺菌野菜の生産方法。
  6. 前記ヒートショック装置から排出された使用済みの温水を、温水処理装置を用いて殺菌する温水処理工程を含むことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の殺菌野菜の生産方法。
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