JP2016081939A - 光半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光半導体装置から発せられる光度をかなり高くすることができる光半導体装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る光半導体装置は、枠部及び上端に開口部を有する成形体と、前記成形体の枠部内に配置された光半導体素子と、前記成形体の枠部内に配置されており、かつ前記光半導体素子を封止するように配置されている封止部とを備え、前記封止部が、蛍光体と、平均粒径が0.2μm以上、10μm以下でありかつ円形度が0.8以上であるフィラーとを含み、前記封止部の下側1/2の領域における前記蛍光体の全てが存在するか、又は、前記封止部の下側1/2の領域における前記蛍光体の第1の個数密度が、前記封止部の上側1/2の領域における前記蛍光体の第2の個数密度の1倍を超える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る光半導体装置は、枠部及び上端に開口部を有する成形体と、前記成形体の枠部内に配置された光半導体素子と、前記成形体の枠部内に配置されており、かつ前記光半導体素子を封止するように配置されている封止部とを備え、前記封止部が、蛍光体と、平均粒径が0.2μm以上、10μm以下でありかつ円形度が0.8以上であるフィラーとを含み、前記封止部の下側1/2の領域における前記蛍光体の全てが存在するか、又は、前記封止部の下側1/2の領域における前記蛍光体の第1の個数密度が、前記封止部の上側1/2の領域における前記蛍光体の第2の個数密度の1倍を超える。
【選択図】図1
Description
本発明は、成形体の枠部内で、光半導体素子が封止剤により封止されている光半導体装置に関する。
発光ダイオード(LED)装置などの光半導体装置の消費電力は低く、かつ寿命は長い。また、光半導体装置は、過酷な環境下でも使用され得る。従って、光半導体装置は、携帯電話用バックライト、液晶テレビ用バックライト、自動車用ランプ、照明器具及び看板などの幅広い用途で使用されている。
光半導体装置に用いられている発光素子である光半導体素子(例えばLED)が大気と直接触れると、大気中の水分又は浮遊するごみ等により、光半導体素子の発光特性が急速に低下する。このため、上記光半導体素子は、通常、光半導体装置用封止剤により封止されている。
下記の特許文献1には、光半導体装置用封止剤を用いた光半導体装置が開示されている。この封止剤は、1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)と、酸無水物硬化剤(B)と、硬化促進剤(C)と、SiO2、CaO及びAl2O3を含み、かつ平均粒径が5μm以上、100μm以下である球状のガラス粒子(D)と、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(E)と、最大粒径が70μm以下である球状溶融シリカ(F)とを含有する。封止剤中に、上記球状溶融シリカ(F)は、1重量%以上、5重量%以下で含有されている。封止剤の硬化物において、吸水率は2%以下、波長400nmでの光透過率は40%以上、80%以下、波長500nmでの光透過率は50%以上である。
また、エポキシ樹脂を含む光半導体装置用封止剤だけでなく、シリコーン化合物を含む光半導体装置用封止剤も広く用いられている。シリコーン化合物を含む光半導体装置用封止剤は、例えば下記の特許文献2に開示されている。下記の特許文献2に記載の封止剤は、1分子中に1つ以上の反応基を有し、かつ屈折率が1.42〜1.51であるシリコーン樹脂と、平均粒径が200nm以下である球状の疎水性シリカとを含有する。
また、下記の特許文献3には、平均粒子径が1〜15μmの範囲にあり、円形度が0.9以上であり、シリカに対してチタニアを4〜40モル%の割合で含有する球状シリカ−チタニア複合酸化物粒子が開示されている。この球状シリカ−チタニア複合酸化物粒子では、X線回折測定においてチタニア結晶による回折ピークが確認されない。特許文献3では、光半導体装置用封止剤に、上記球状シリカ−チタニア複合酸化物粒子を用いることが記載されている。
下記の特許文献4には、基板と、上記基板上に形成された正電極及び負電極と、上記正電極及び上記負電極に接続された発光ダイオードと、上記発光ダイオードを覆う封止樹脂と、上記発光ダイオードの発光の少なくとも一部を吸収して長波長に変換する蛍光体と、上記発光ダイオード及び/又は上記蛍光体の発光の配光方向を変化させるレンズとを有する発光素子が開示されている。上記封止樹脂は、上記蛍光体を含有し、かつ、上記レンズを構成するよう一体に成形されている。上記蛍光体は、上記封止樹脂の表面近傍に比べて上記発光ダイオードの表面近傍において高個数密度に分布している。
下記の特許文献5には、発光素子と、蛍光体粒子と光を反射するフィラーとを含む樹脂層とを有する発光装置が開示されている。この発光装置は、上記フィラーよりも上記蛍光体粒子を優先的に沈降させる蛍光体沈降工程を経て得られている。
下記の特許文献6には、光源保持部材と、上記光源保持部材の正面側に配置された光源と、上記光源の正面側に配置され、上記光源からの発光により励起されて発光する蛍光体とを備える発光装置が開示されている。特許文献6には、蛍光体が、LEDチップの近傍で高個数密度になるように、封止樹脂中に分散されていてもよいことが記載されている。
従来の光半導体装置では、光半導体装置から発せられる光度が不十分であることがある。
また、特許文献5に記載のように、フィラーよりも蛍光体粒子を優先的に沈降させただけでは、光度が十分に高くならないことがある。
本発明の目的は、光半導体装置から発せられる光度をかなり高くすることができる光半導体装置を提供することである。
本発明の広い局面によれば、枠部及び上端に開口部を有する成形体と、前記成形体の枠部内に配置された光半導体素子と、前記成形体の枠部内に配置されており、かつ前記光半導体素子を封止するように配置されている封止部とを備え、前記封止部が、蛍光体と、蛍光体を除くフィラーとを含み、前記フィラーの円形度が0.8以上であり、前記フィラーの平均粒径が0.2μm以上、10μm以下であり、前記封止部の最も下端の高さ位置から最も上端の高さ位置に向かって1/2の距離の、前記封止部の下側1/2の領域に前記蛍光体の全てが存在するか、又は、前記封止部の最も下端の高さ位置から最も上端の高さ位置に向かって1/2の距離の、前記封止部の下側1/2の領域における前記蛍光体の第1の個数密度が、前記封止部の最も上端の高さ位置から最も下端の高さ位置に向かって1/2の距離の、前記封止部の上側1/2の領域における前記蛍光体の第2の個数密度の1倍を超える、光半導体装置が提供される。
本発明に係る光半導体装置のある特定の局面では、前記封止部の前記下側1/2の領域に前記蛍光体の全てが存在するか、又は、前記封止部の前記下側1/2の領域における前記蛍光体の前記第1の個数密度が、前記封止部の前記上側1/2の領域における前記蛍光体の前記第2の個数密度の1.5倍以上である。
本発明に係る光半導体装置のある特定の局面では、前記封止部の前記下側1/2の領域における前記蛍光体の前記第1の個数密度が、2×104個/mm3以上、4×106個/mm3以下である。
本発明に係る光半導体装置のある特定の局面では、前記封止部の前記下側1/2の領域における前記フィラーの第1の個数密度が、1×105個/mm3以下である。
本発明に係る光半導体装置のある特定の局面では、前記封止部の前記上側1/2の領域における前記フィラーの第2の個数密度が、1×105個/mm3以上、1×1011個/mm3以下である。
前記蛍光体の平均粒径が7.5μm以上、25μm以下であることが好ましい。前記フィラーがシリカであることが好ましい。前記封止部を構成する樹脂が、シリコーン樹脂であることが好ましい。前記封止部を構成する樹脂が、ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンをヒドロシリル化反応させたシリコーン樹脂であることが好ましい。
本発明に係る光半導体装置は、枠部及び上端に開口部を有する成形体と、上記成形体の枠部内に配置された光半導体素子と、上記成形体の枠部内に配置されており、かつ上記光半導体素子を封止するように配置されている封止部とを備えており、上記封止部が、蛍光体と、平均粒径が0.2μm以上、10μm以下でありかつ円形度が0.8以上であるフィラーとを含み、上記封止部の下側1/2の領域に蛍光体の全てが存在するか、又は、上記封止部の下側1/2の領域における上記蛍光体の第1の個数密度が、上記封止部の上側1/2の領域における上記蛍光体の第2の個数密度の1倍を超えるので、光半導体装置から発せられる光度を高くすることができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
先ず、本発明の具体的な実施形態の一例を説明する。
図1(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る光半導体装置を模式的に断面図及び斜視図である。
本実施形態の光半導体装置1は、リードフレーム2と光半導体素子3と第1の成形体4と第2の成形体5とを備える。光半導体素子3は発光ダイオード(LED)であることが好ましい。光半導体装置1は、成形体として、第1の成形体4と第2の成形体5とを備える。第1の成形体4と第2の成形体5とは一体的に形成されておらず、別の2つの部材である。第1の成形体4と第2の成形体5とは一体的に形成されていてもよい。光半導体装置1において、第1の成形体4は、上端に開口部4aを有し、更に枠部4bを有する。光半導体装置1において、第2の成形体5は、下端に底部5aを有する。第1の成形体4の枠部4bは、外壁部である。第1の成形体4の枠部4bは、環状である。
光半導体装置1では、全体の成形体は、上端に開口部4a(第1の成形体4)と、枠部4b(第1の成形体4)と、底部5a(第2の成形体5)とを有する。光半導体素子3は、成形体の底部5a上及び枠部4b内に配置されている。
リードフレーム2上に、光半導体素子3が搭載され、配置されている。また、リードフレーム2上に、第1の成形体4(枠部4b)が配置されている。また、複数のリードフレーム2間とリードフレーム2の下方とには、第2の成形体5(底部5a)が配置されている。なお、リードフレームの下方に、成形体又は底部材が配置されておらず、リードフレームが露出していてもよい。第1の成形体4の枠部4b内に光半導体素子3が配置されている。光半導体素子3の側方に第1の成形体4が配置されており、光半導体素子3を取り囲むように第1の成形体4が配置されている。第1の成形体4は、光反射性を有し、内面4cに光反射部を有する。すなわち、第1の成形体4の内面4cは光反射部である。従って、光半導体素子3の周囲は、第1の成形体4の光反射性を有する内面により囲まれている。
図1では、光半導体装置1は、光半導体素子3が下側、開口部4aが上側となるように配置されている。
第1の成形体4(枠部)は、光半導体素子3から発せられた光が外部に取り出される開口部4aを有する。第1,第2の成形体4,5は、白色である。第1の成形体4の内面4cは、内面4cの径が開口部4aに向かうにつれて大きくなるように形成されている。従って、光半導体素子3から発せられた光のうち、内面4cに到達した矢印Bで示す光が内面4cにより反射され、光半導体素子3の前方側に進行する。
光半導体素子3は、リードフレーム2上に、ダイボンド材6を用いて接続されている。ダイボンド材6は、導電性を有する。光半導体素子3に設けられたボンディングパッド(図示せず)とリードフレーム2とが、ボンディングワイヤー7により電気的に接続されている。光半導体素子3及びボンディングワイヤー7を封止するように、第1の成形体4の枠部4b内及び内面4cで囲まれた領域内には、封止部8が配置されている。封止部8は、例えば、封止剤の硬化物である。
封止部8は、成形体の底部5a上及び枠部4b内に配置されている。封止部8は、光半導体素子3を封止するように配置されている。
光半導体装置1では、光半導体素子3を駆動すると、破線Aで示すように光が発せられる。光半導体装置1では、光半導体素子3からリードフレーム2の上面とは反対側すなわち上方に照射される光だけでなく、第1の成形体4の内面4cに到達した光が矢印Bで示すように反射される光も存在する。従って、光半導体装置1から取り出される光の明るさは明るい。
図2に、図1に示す光半導体装置1の変形例を示す。図1に示す光半導体装置1と図2に示す光半導体装置21とでは、ダイボンド材6,22及びボンディングワイヤー7,23による電気的な接続構造のみが異なる。光半導体装置1におけるダイボンド材6は導電性を有する。これに対し、光半導体装置21はダイボンド材22を有し、ダイボンド材22は導電性を有さない。光半導体装置1では、光半導体素子3に設けられたボンディングパッド(図示せず)とリードフレーム2(図1(a)において右側に位置するリードフレーム)とが、ボンディングワイヤー7により電気的に接続されている。光半導体装置21は、ボンディングワイヤー7に加えて、ボンディングワイヤー23を有する。光半導体装置21では、光半導体素子3に設けられたボンディングパッド(図示せず)とリードフレーム2(図2において右側に位置するリードフレーム)とが、ボンディングワイヤー7により電気的に接続されており、更に、光半導体素子3に設けられたボンディングパッド(図示せず)とリードフレーム2(図2において左側に位置するリードフレーム)とが、ボンディングワイヤー23により電気的に接続されている。
図3に、図2に示す光半導体装置21の変形例を示す。図3に示す光半導体装置31は、図1に示す光半導体装置1の変形例でもある。図2に示す光半導体装置21と、図3に示す光半導体装置31とでは、第1,第2の成形体4,5及び成形体32の構造のみが異なる。光半導体装置21では、第1,第2の成形体4,5が用いられており、第1の成形体4は、リードフレーム2上に配置されており、第2の成形体5は、複数のリードフレーム2間とリードフレーム2の下方とに配置されている。これに対し、光半導体装置31では、1つの成形体32が用いられている。成形体32は、上端に開口部32aを有する。成形体32は、リードフレーム2上に配置された枠部32bと、複数のリードフレーム2間に配置された底部(充填部)32cとを有する。枠部32bと底部32cとは一体的に形成されている。このように、光半導体装置は、光半導体装置において光半導体素子の側方に配置される枠部4b,32bを有していればよい。リードフレームの下方に、成形体は配置されていなくてもよい。成形体は、リードフレームの下方に配置された底部を有していなくてもよい。リードフレームの裏面は、露出していてもよい。
なお、図1〜3に示す構造は、本発明に係る光半導体装置の一例にすぎず、成形体の構造及び光半導体素子の実装構造等には適宜変形され得る。
図1〜3に示す光半導体装置1,21,31では、封止部8が、蛍光体と、平均粒径が0.2μm以上、10μm以下でありかつ円形度が0.8以上であるフィラーとを含む。
なお、蛍光体及びフィラーは微粒子であるため、図1〜3では図示を省略した。図1に示す半導体装置1を図4に、簡略化した模式図として示す。
図4では、封止部8の最も下端の高さ位置から封止部8の最も上端の高さ位置に向かって1/2の距離の、封止部8の下側1/2の領域を、領域R1として示した。領域R1は、破線L1と破線L2との間に位置する封止部8部分の領域である。また、図4では、封止部8の最も上端の高さ位置から封止部8の最も下端の高さ位置に向かって1/2の距離の、封止部8の上側1/2の領域を、領域R2として示した。領域R2は、破線L2と破線L3との間に位置する封止部8部分の領域である。また、図4では、黒く塗り潰して、蛍光体8Aを示した。また、図4では、白く塗り潰して、フィラー8Bを示した。
図4に示すように、光半導体装置1では、封止部8の下側1/2の領域R1における蛍光体8Aの第1の個数密度が、封止部8の上側1/2の領域R2における蛍光体8Aの第2の個数密度の1倍を超える。封止部8の下側1/2の領域R1に蛍光体の全てが存在していてもよい。
なお、封止部8の下側1/2の領域R1におけるフィラー8Bの第1の個数密度は、封止部8の上側1/2の領域R2におけるフィラー8Bの第2の個数密度よりも、大きくてもよく、同じでもよく、小さくてもよい。
本発明に係る光半導体装置では、封止部が蛍光体と、蛍光体を除くフィラーとを含む。本発明に係る光半導体装置では特に、上記フィラーの円形度が0.8以上であり、上記フィラーの平均粒径が0.2μm以上、10μm以下である。このように、本発明では、特定のフィラーを用いている。さらに、本発明に係る光半導体装置では特に、1)封止部の下側1/2の領域に蛍光体の全てが存在するか、又は、2)封止部の下側1/2の領域における蛍光体の第1の個数密度が、封止部の上側1/2の領域における蛍光体の第2の個数密度の1倍を超える。従って、光半導体装置から上方に向けて発せられる光度を高くすることができる。なお、光半導体装置の使用時には、成形体の開口部が横方向又は下方向に向けられてもよい。
一般に、フィラーを添加すると、フィラーが光を遮ることで光度を低下させると予想される。本発明者らは、フィラーの円形度と平均粒径とを上記のように制御することによって、本発明に係る光半導体装置用封止剤を用いた光半導体装置から発せられる光度を、むしろ高くすることができることを見出した。また、本発明者らは、光半導体装置から発せられる光度を高くするためには、フィラーの円形度と平均粒径との双方を制御する必要があることを見出した。
さらに、本発明者らは、封止部内において蛍光体を偏在させ、フィラーの円形度と平均粒径との双方を制御することで、光半導体装置から上方に向けて発せられる光度がかなり高くなることを見出した。
光半導体装置から発せられる光度を高くするために、フィラーの円形度と平均粒径との双方を制御することには大きな意味がある。
光半導体装置から発せられる光度をより一層効果的に高める観点からは、封止部の下側1/2の領域に上記蛍光体の全てが存在するか、又は、封止部の下側1/2の領域における蛍光体の第1の個数密度が、封止部の上側1/2の領域における蛍光体の第2の個数密度の好ましくは1.5倍以上である。比(第1の個数密度/第2の個数密度)が1倍を超えると、比(第1の個数密度/第2の個数密度)が1倍以下である場合と比べて、光半導体装置から発せられる光度が高くなる。比(第1の個数密度/第2の個数密度)が大きいほど、光半導体装置から発せられる光度が効果的に高くなる。封止部の下側1/2の領域に蛍光体の全てが存在すると、光半導体装置から発せられる光度がより一層効果的に高くなる。
光半導体装置から発せられる光度をより一層効果的に高める観点からは、封止部の下側1/2の領域における蛍光体の第1の個数密度は、好ましくは2×104個/mm3以上、より好ましくは5×104/mm3以上、更に好ましくは1×105個/mm3以上、好ましくは、4×106個/mm3以下、より好ましくは1×106個/mm3以下、更に好ましくは5×105個/mm3以下である。
封止部の下側1/2の領域におけるフィラーの第1の個数密度は、封止部の上側1/2の領域におけるフィラーの第2の個数密度よりも大きくてもよく、同じであってもよく、小さくてもよい。光半導体装置から発せられる光度をより一層効果的に高める観点からは、封止部の下側1/2の領域におけるフィラーの第1の個数密度は、封止部の上側1/2の領域におけるフィラーの第2の個数密度と同等以下であることが好ましく、封止部の下側1/2の領域におけるフィラーの第1の個数密度は、封止部の上側1/2の領域におけるフィラーの第2の個数密度よりも小さいことが好ましい。なお、封止部の上側1/2の領域に、フィラーの全てが存在していてもよい。
光半導体装置から発せられる光度をより一層効果的に高める観点からは、封止部の下側1/2の領域におけるフィラーの第1の個数密度は、好ましくは1×105個/mm3以下、より好ましくは1×104個/mm3以下である。
封止部の上側1/2の領域に、全てのフィラーが含まれていてもよい。封止部の下側1/2の領域におけるフィラーの第1の個数密度は、1×105個/mm3以上であってもよく、1×106個/mm3以上であってもよい。
光半導体装置から発せられる光度をより一層効果的に高める観点からは、封止部の上側1/2の領域におけるフィラーの第2の個数密度は、好ましくは1×105個/mm3以上、より好ましくは1×106個/mm3以上、更に好ましくは1×107個/mm3以上、好ましくは1×1011個/mm3以下、より好ましくは1×1010個/mm3以下である。
なお、蛍光体及びフィラーの第1,第2の個数密度は、下側1/2の領域全体又は上側1/2の領域全体での平均個数密度を表す。
なお、蛍光体及びフィラーの第1,第2の個数密度は、フィラーの円形度及び平均粒径、蛍光体の平均粒径、封止剤の溶融粘度及び溶融時間によって調整することができる。また、蛍光体及びフィラーの第1,第2の個数密度は、成形体の枠部内に、2種以上の封止剤を多段階で充填することによっても調整することができる。
上記封止部を構成する樹脂は、エポキシ樹脂又はシリコーン樹脂であることが好ましく、シリコーン樹脂であることがより好ましい。シリコーン化合物を含む封止剤を硬化させることで、シリコーン樹脂を含む封止部を形成することができる。上記封止部を構成する樹脂は、ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンをヒドロシリル化反応させたシリコーン樹脂であることが特に好ましい。シリコーン樹脂を用いた封止部では、高温に晒されたときに、クラックが生じ難くなり、封止部がハウジング材等から剥離し難くなる。
以下、封止部に含まれている各成分の詳細を説明する。
(シリコーン化合物)
上記シリコーン化合物は特に限定されない。上記シリコーン化合物としては、熱硬化可能なシリコーン化合物、光硬化可能なシリコーン化合物、及びヒドロシリル化反応可能なシリコーン化合物等が挙げられる。上記熱硬化可能なシリコーン化合物は、例えば熱硬化剤と併用される。上記光硬化可能なシリコーン化合物は、例えば光硬化開始剤と併用される。上記ヒドロシリル化反応可能なシリコーン化合物は、ヒドロシリル化反応用触媒と併用される。上記シリコーン化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記シリコーン化合物は特に限定されない。上記シリコーン化合物としては、熱硬化可能なシリコーン化合物、光硬化可能なシリコーン化合物、及びヒドロシリル化反応可能なシリコーン化合物等が挙げられる。上記熱硬化可能なシリコーン化合物は、例えば熱硬化剤と併用される。上記光硬化可能なシリコーン化合物は、例えば光硬化開始剤と併用される。上記ヒドロシリル化反応可能なシリコーン化合物は、ヒドロシリル化反応用触媒と併用される。上記シリコーン化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
封止部におけるクラックの発生及び封止部の剥離をより抑制する観点からは、上記シリコーン化合物は、ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンであることが好ましい。この場合に、上記封止剤は、後述するヒドロシリル化反応用触媒を含むことが好ましい。
上記封止剤及び上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンはそれぞれ、アルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポシリロキサンと、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポシリロキサンとを含むことが好ましい。上記第1のオルガノポシリロキサンは、珪素原子に結合した水素原子を有さないことが好ましい。なお、上記アルケニル基の炭素−炭素二重結合における炭素原子が、珪素原子に結合していてもよく、上記アルケニル基の炭素−炭素二重結合における炭素原子とは異なる炭素原子が、珪素原子に結合していてもよい。上記第1のオルガノポリシロキサンにおいて、アルケニル基は、珪素原子に直接結合していることが好ましい。上記第1,2のオルガノポリシロキサンはそれぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
封止部におけるクラックの発生及び封止部の剥離をより抑制する観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンは、アリール基を有することが好ましい。上記第1のオルガノポリシロキサンにおいて、アリール基は珪素原子に直接結合していることが好ましい。封止部におけるクラックの発生及び封止部の剥離をより抑制する観点からは、上記第2のオルガノポリシロキサンは、アリール基を有することが好ましい。上記第2のオルガノポリシロキサンにおいて、アリール基は珪素原子に直接結合していることが好ましい。上記アリール基としては、無置換のフェニル基及び置換フェニル基が挙げられる。
上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン、及び上記第1,第2のオルガノポリシロキサンの各数平均分子量(Mn)は、好ましくは500以上、より好ましくは800以上、更に好ましくは1000以上、好ましくは50000以下、より好ましくは15000以下である。数平均分子量が上記下限以上であると、熱硬化時などに揮発成分が少なくなり、高温環境下で封止部の厚みが減少しにくくなる。数平均分子量が上記上限以下であると、粘度調節が容易である。
上記数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレンを標準物質して求めた値である。上記数平均分子量(Mn)は、Waters社製の測定装置(カラム:昭和電工社製 Shodex GPC LF−804(長さ300mm)を2本、測定温度:40℃、流速:1mL/分、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)を用いて測定された値を意味する。
上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン、及び上記第1,第2のオルガノポリシロキサンを合成する方法としては特に限定されず、アルコキシシラン化合物を加水分解し縮合反応させる方法、クロロシラン化合物を加水分解し縮合させる方法が挙げられる。反応の制御が容易であることから、アルコキシシラン化合物を加水分解する方法が好ましい。
アルコキシシラン化合物を加水分解し縮合反応させる方法としては、例えば、アルコキシシラン化合物を、水と酸性触媒又は塩基性触媒との存在下で反応させる方法が挙げられる。また、ジシロキサン化合物を加水分解して用いてもよい。
上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンにアリール基を導入するための有機珪素化合物、及び上記第1,第2のオルガノポリシロキサンにアリール基を導入するための有機珪素化合物としては、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチル(フェニル)ジメトキシシラン、及びフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンにアルケニル基を導入するための有機珪素化合物、及び上記第1のオルガノポリシロキサンにアルケニル基を導入するための有機珪素化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、メトキシジメチルビニルシラン、ビニルジメチルエトキシシラン及び1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等が挙げられる。
上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンに珪素原子に結合した水素原子を導入するための有機珪素化合物、及び上記第2のオルガノポリシロキサンに珪素原子に結合した水素原子を導入するための有機珪素化合物としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、及び1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等が挙げられる。
上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン、及び上記第1,第2のオルガノポリシロキサンを得るために用いることができる他の有機珪素化合物としては、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、イソプロピル(メチル)ジメトキシシラン、シクロヘキシル(メチル)ジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン及びオクチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記酸性触媒としては、例えば、無機酸、有機酸、無機酸の酸無水物及びその誘導体、並びに有機酸の酸無水物及びその誘導体が挙げられる。上記塩基性触媒としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシド及びアルカリ金属のシラノール化合物が挙げられる。
封止剤100重量%中、上記シリコーン化合物及び上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンの各含有量は好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、更に好ましくは85重量%以上、好ましくは98重量%以下、より好ましくは97重量%以下、更に好ましくは96重量%以下である。上記シリコーン化合物及び上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンの各含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、光半導体装置から発せられる光度がより一層高くなる。
上記第1のオルガノポリシロキサン100重量部に対して、上記第2のオルガノポリシロキサンの含有量は好ましくは10重量部以上、より好ましくは30重量部以上、更に好ましくは50重量部以上、好ましくは400重量部以下、より好ましくは300重量部以下、更に好ましくは200重量部以下である。上記第1のオルガノポリシロキサン100重量部に対する上記第2のオルガノポリシロキサンの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、封止剤の硬化性及び保存安定性がより一層高くなり、更に封止部の耐熱性もより一層高くなる。
(ヒドロシリル化反応用触媒)
上記封止剤は、ヒドロシリル化反応用触媒を含んでいてもよい。上記ヒドロシリル化反応用触媒は、上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンをヒドロシリル化反応させる触媒である。また、上記ヒドロシリル化反応用触媒は、上記第1のオルガノポリシロキサン中のアルケニル基と、上記第2のオルガノポリシロキサン中の珪素原子に結合した水素原子とをヒドロシリル化反応させる触媒である。
上記封止剤は、ヒドロシリル化反応用触媒を含んでいてもよい。上記ヒドロシリル化反応用触媒は、上記ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンをヒドロシリル化反応させる触媒である。また、上記ヒドロシリル化反応用触媒は、上記第1のオルガノポリシロキサン中のアルケニル基と、上記第2のオルガノポリシロキサン中の珪素原子に結合した水素原子とをヒドロシリル化反応させる触媒である。
上記ヒドロシリル化反応用触媒として、ヒドロシリル化反応を進行させる各種の触媒を用いることができる。上記ヒドロシリル化反応用触媒としては、例えば、白金系触媒、ロジウム系触媒及びパラジウム系触媒等が挙げられる。封止部の透明性を高くすることができるため、白金系触媒が好ましい。上記ヒドロシリル化反応用触媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記白金系触媒としては、白金粉末、塩化白金酸、白金−アルケニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体及び白金−カルボニル錯体が挙げられる。特に、白金−アルケニルシロキサン錯体又は白金−オレフィン錯体が好ましい。
上記白金−アルケニルシロキサン錯体におけるアルケニルシロキサンとしては、例えば、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、及び1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。上記白金−オレフィン錯体におけるオレフィンとしては、例えば、アリルエーテル及び1,6−ヘプタジエン等が挙げられる。
上記白金−アルケニルシロキサン錯体及び白金−オレフィン錯体の安定性を向上させることができるため、上記白金−アルケニルシロキサン錯体又は白金−オレフィン錯体に、アルケニルシロキサン、オルガノシロキサンオリゴマー、アリルエーテル又はオレフィンを添加することが好ましい。上記アルケニルシロキサンは、好ましくは1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンである。上記オルガノシロキサンオリゴマーは、好ましくはジメチルシロキサンオリゴマーである。上記オレフィンは、好ましくは1,6−ヘプタジエンである。
高温下又は高湿下での過酷な環境で通電した状態で使用された際の光度の低下をより一層抑制し、かつ封止部の変色をより一層抑制する観点からは、上記ヒドロシリル化反応用触媒は、白金のアルケニル錯体であることが好ましい。高温下又は高湿下での過酷な環境で通電した状態で使用された際の光度の低下をさらに一層抑制し、かつ封止部の変色をさらに一層抑制する観点からは、上記白金のアルケニル錯体は、塩化白金酸6水和物と、6当量以上の2官能以上であるアルケニル化合物とを反応させることにより得られる白金のアルケニル錯体であることが好ましい。この場合に、白金のアルケニル錯体は、塩化白金酸6水和物と、6当量以上の2官能以上であるアルケニル化合物との反応物である。また、上記白金のアルケニル錯体の使用により、封止部の透明性を高くすることもできる。上記白金のアルケニル錯体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記白金のアルケニル錯体を得るための白金原料として、上記塩化白金酸6水和物(H2PtCl6・6H2O)を用いることが好ましい。
上記白金のアルケニルを得るための上記6当量以上の2官能以上であるアルケニル化合物としては、例えば、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメチル−1,3−ジフェニル−1,3−ジビニルジシロキサン及び1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
上記6当量以上の2官能以上であるアルケニル化合物における「当量」に関しては、上記塩化白金酸6水和物1モルに対して上記2官能以上のアルケニル化合物が1モルである重量を1当量とする。上記6当量以上の2官能以上であるアルケニル化合物は、50当量以下であることが好ましい。
上記白金のアルケニル錯体を得るために用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール及び1−ブタノール等のアルコール系溶媒が挙げられる。トルエン及びキシレン等の芳香族系溶媒を用いてもよい。上記溶媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記白金のアルケニル錯体を得るために、上記成分に加えて単官能のビニル化合物を用いてもよい。上記単官能のビニル化合物としては、例えば、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン及びビニルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
塩化白金酸6水和物と、6当量以上の2官能以上であるアルケニル化合物との反応物に関して、白金元素と6当量以上の2官能以上であるアルケニル化合物とは、共有結合していたり、配位していたり、又は共有結合しかつ配位していたりする。
封止剤中で、上記ヒドロシリル化反応用触媒の含有量は、金属原子(白金のアルケニル錯体の場合には白金原子)の重量単位で好ましくは0.01ppm以上、より好ましくは1ppm以上、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下である。上記ヒドロシリル化反応用触媒の含有量が上記下限以上であると、封止剤を十分に硬化させることが容易である。上記ヒドロシリル化反応用触媒の含有量が上記上限以下であると、封止部の着色の問題が生じ難い。
(蛍光体以外のフィラー)
上記蛍光体を除くフィラーは、円形度が0.8以上であり、平均粒径が0.2μm以上、10μm以下であれば特に限定されない。上記フィラーは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記蛍光体を除くフィラーは、円形度が0.8以上であり、平均粒径が0.2μm以上、10μm以下であれば特に限定されない。上記フィラーは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記フィラーとしては、シリカ、マイカ、ベリリア、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化アンチモン、ホウ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、窒化珪素、窒化ホウ素、焼成クレー等のクレー、タルク、炭化珪素、架橋アクリルの樹脂粒子及びシリコーン粒子等が挙げられる。
光半導体装置から発せられる光度を効果的に高め、封止剤の耐熱性及び耐光性をより一層高める観点からは、上記フィラーは、無機フィラーであることが好ましく、シリカであることがより好ましい。
上記フィラーは、チタニア(二酸化チタン)を含まないことが好ましく、シリカ−チタニア複合酸化物ではないことが好ましい。チタニアは紫外光(380nm以下)を吸収する性質があるために、封止剤を用いた光半導体装置の光度の性質を低下させる傾向がある。また、上記フィラーはガラス粒子ではないことが好ましい。
上記フィラーの円形度は0.8以上である。従って、上記フィラーは球状に近い形状を有する。光半導体装置から発せられる光度をより一層高める観点からは、上記フィラーの形状は真球状に近いほどよい。従って、光半導体装置から発せられる光度をより一層高める観点からは、上記フィラーの円形度は好ましくは0.9以上、より好ましくは0.96以上、更に好ましくは0.97以上、特に好ましくは0.98以上、最も好ましくは0.99以上である。上記円形度は、フィラーの投影像から求められる。
上記フィラーの平均粒径は、0.2μm以上、10μm以下である。上記フィラーは、封止剤の粘度低下を主目的として配合されているのではなく、光半導体装置から発せされる光度をより一層高めるために配合されている。従って、上記フィラーの平均粒径は上記下限以上及び上記上限以下に限定される。
光半導体装置から発せられる光度をより一層高める観点からは、上記フィラーの平均粒径は好ましくは7μm以下、より好ましくは5μm未満、更に好ましくは4.9μm以下である。
上記フィラーの平均粒径は、体積基準粒度分布曲線において積算値が50%のときの粒径値である。該平均粒径は、例えばレーザ光式粒度分布計を用いて測定可能である。該レーザ光式粒度分布計の市販品としては、Beckman Coulter社製「LS 13 320」等が挙げられる。
(蛍光体)
上記封止部は、蛍光体を含む。上記蛍光体は、光半導体装置用封止剤を用いて封止する発光素子が発する光を吸収し、蛍光を発生することによって、最終的に所望の色の光を得ることができるように作用する。上記蛍光体は、発光素子が発する光によって励起され、蛍光を発し、発光素子が発する光と蛍光体が発する蛍光との組み合わせによって、所望の色の光を得ることができる。
上記封止部は、蛍光体を含む。上記蛍光体は、光半導体装置用封止剤を用いて封止する発光素子が発する光を吸収し、蛍光を発生することによって、最終的に所望の色の光を得ることができるように作用する。上記蛍光体は、発光素子が発する光によって励起され、蛍光を発し、発光素子が発する光と蛍光体が発する蛍光との組み合わせによって、所望の色の光を得ることができる。
例えば、発光素子として紫外線LEDチップを使用して最終的に白色光を得ることを目的とする場合には、青色蛍光体、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を組み合わせて用いることが好ましい。発光素子として青色LEDチップを使用して最終的に白色光を得ることを目的とする場合には、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を組み合わせて用いるか、又は、黄色蛍光体を用いることが好ましい。上記蛍光体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記青色蛍光体としては特に限定されず、例えば、(Sr、Ca、Ba、Mg)10(PO4)6Cl2:Eu、(Ba、Sr)MgAl10O17:Eu、(Sr、Ba)3MgSi2O8:Eu等が挙げられる。
上記赤色蛍光体としては特に限定されず、例えば、(Sr、Ca)S:Eu、(Ca、Sr)2Si5N8:Eu、CaSiN2:Eu、CaAlSiN3:Eu、Y2O2S:Eu、La2O2S:Eu、LiW2O8:(Eu、Sm)、(Sr、Ca、Bs、Mg)10(PO4)8Cl2:(Eu、Mn)、Ba3MgSi2O8:(Eu、Mn)等が挙げられる。
上記緑色蛍光体としては特に限定されず、例えば、Y3(Al、Ga)5O12:Ce、SrGa2S4:Eu、Ca3Sc2Si3O12:Ce、SrSiON:Eu、ZnS:(Cu、Al)、BaMgAl10O17(Eu、Mn)、SrAl2O4:Eu等が挙げられる。
上記黄色蛍光体としては特に限定されず、例えば、Y3Al5O12:Ce、(Y、Gd)3Al5O12:Ce、Tb3Al5O12:Ce、CaGa2S4:Eu、Sr2SiO4:Eu等が挙げられる。
さらに、上記蛍光体としては、有機蛍光体であるペリレン系化合物等が挙げられる。
上記蛍光体の平均粒径は、好ましくは9μm以上、より好ましくは12μm以上、好ましくは20μm以下、より好ましくは18μm以下である。上記蛍光体の平均粒径が上記下限以上及び上記上限以下であると、光半導体装置から発せられる光度が効果的に高くなる。
上記蛍光体の平均粒径は、体積基準粒度分布曲線において積算値が50%のときの粒径値である。該平均粒径は、例えばレーザ光式粒度分布計を用いて測定可能である。該レーザ光式粒度分布計の市販品としては、Beckman Coulter社製「LS 13 320」等が挙げられる。
(カップリング剤)
上記封止剤は、接着性を付与するために、カップリング剤をさらに含有してもよい。
上記封止剤は、接着性を付与するために、カップリング剤をさらに含有してもよい。
上記カップリング剤としては特に限定されず、例えば、シランカップリング剤等が挙げられる。該シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。カップリング剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(他の成分)
上記封止剤は、必要に応じて、分散剤、酸化防止剤、消泡剤、着色剤、変性剤、レベリング剤、光拡散剤又は難燃剤等の添加剤をさらに含有してもよい。
上記封止剤は、必要に応じて、分散剤、酸化防止剤、消泡剤、着色剤、変性剤、レベリング剤、光拡散剤又は難燃剤等の添加剤をさらに含有してもよい。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。本発明は以下の実施例に限定されない。
封止部を形成する封止剤に以下の成分を用いた。
(シリコーン化合物)
第1のオルガノポリシロキサンA((Me3SiO1/2)0.19(Me2SiO2/2)0.25(Ph2SiO2/2)0.25(ViSiO3/2)0.31、23℃で液状)
第1のオルガノポリシロキサンB((Me2SiO2/2)0.33(Ph2SiO2/2)0.42(ViSiO3/2)0.25、23℃で液状)
第1のオルガノポリシロキサンC((Me2SiO2/2)0.45(Ph2SiO2/2)0.30(ViSiO3/2)0.25、23℃で液状)
第2のオルガノポリシロキサンA((Me3SiO1/2)0.05(Me2SiO2/2)0.19(Ph2SiO2/2)0.26(PhSiO3/2)0.27(HMe2SiO1/2)0.23、23℃で液状)
第2のオルガノポリシロキサンB((Me3SiO1/2)0.09(Me2SiO2/2)0.27(PhSiO3/2)0.41(HMe2SiO1/2)0.23、23℃で液状)
第2のオルガノポリシロキサンC((Me3SiO1/2)0.19(Ph2SiO2/2)0.16(PhSiO3/2)0.46(HMe2SiO1/2)0.19、23℃で液状)
上記の組成式でMeはメチル基、Phはフェニル基、Viはビニル基を示す。
第1のオルガノポリシロキサンA((Me3SiO1/2)0.19(Me2SiO2/2)0.25(Ph2SiO2/2)0.25(ViSiO3/2)0.31、23℃で液状)
第1のオルガノポリシロキサンB((Me2SiO2/2)0.33(Ph2SiO2/2)0.42(ViSiO3/2)0.25、23℃で液状)
第1のオルガノポリシロキサンC((Me2SiO2/2)0.45(Ph2SiO2/2)0.30(ViSiO3/2)0.25、23℃で液状)
第2のオルガノポリシロキサンA((Me3SiO1/2)0.05(Me2SiO2/2)0.19(Ph2SiO2/2)0.26(PhSiO3/2)0.27(HMe2SiO1/2)0.23、23℃で液状)
第2のオルガノポリシロキサンB((Me3SiO1/2)0.09(Me2SiO2/2)0.27(PhSiO3/2)0.41(HMe2SiO1/2)0.23、23℃で液状)
第2のオルガノポリシロキサンC((Me3SiO1/2)0.19(Ph2SiO2/2)0.16(PhSiO3/2)0.46(HMe2SiO1/2)0.19、23℃で液状)
上記の組成式でMeはメチル基、Phはフェニル基、Viはビニル基を示す。
(エポキシ樹脂)
エポキシ化合物A(ダイセル・オルネクス社製「セロキサイド 2021P」)
エポキシ化合物A(ダイセル・オルネクス社製「セロキサイド 2021P」)
(蛍光体を除くフィラー)
シリカA(円形度0.98、平均粒径1.0μm)
シリカB(円形度0.97、平均粒径6.0μm)
シリカC(円形度0.97、平均粒径0.25μm)
シリカD(円形度0.98、平均粒径2.0μm)
シリカX(円形度0.72、平均粒径1.0μm)
シリカY(円形度0.96、平均粒径15.0μm)
シリカA(円形度0.98、平均粒径1.0μm)
シリカB(円形度0.97、平均粒径6.0μm)
シリカC(円形度0.97、平均粒径0.25μm)
シリカD(円形度0.98、平均粒径2.0μm)
シリカX(円形度0.72、平均粒径1.0μm)
シリカY(円形度0.96、平均粒径15.0μm)
(ヒドロシリル化反応用触媒)
ヒドロシリル化反応用触媒A(白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体)
ヒドロシリル化反応用触媒A(白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体)
(熱硬化剤)
熱硬化剤A(新日本理化社製「リカシッド MH−700G」)
熱硬化剤A(新日本理化社製「リカシッド MH−700G」)
(蛍光体)
蛍光体A(N−YAG−2、平均粒径13.5μm)
蛍光体B(EY4453、平均粒径15.0μm)
蛍光体C(YAG−2、平均粒径7.0μm)
蛍光体A(N−YAG−2、平均粒径13.5μm)
蛍光体B(EY4453、平均粒径15.0μm)
蛍光体C(YAG−2、平均粒径7.0μm)
(実施例1〜15及び比較例1〜5)
下記の表1に示す配合成分を配合した。ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン組成物(シリコーン化合物の組み合わせ)及びヒドロシリル化反応用触媒、又は、エポキシ化合物A及び熱硬化剤Aと、シリカ(第1,第2の個数密度が下記の表1に示す値となる量)と、蛍光体(第1,第2の個数密度が下記の表1に示す値となる量)とを配合して、封止剤を得た。
下記の表1に示す配合成分を配合した。ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン組成物(シリコーン化合物の組み合わせ)及びヒドロシリル化反応用触媒、又は、エポキシ化合物A及び熱硬化剤Aと、シリカ(第1,第2の個数密度が下記の表1に示す値となる量)と、蛍光体(第1,第2の個数密度が下記の表1に示す値となる量)とを配合して、封止剤を得た。
なお、シリコーン化合物を用いる場合に、ヒドロシリル化反応用触媒Aを、封止剤全体に対して白金金属が重量単位で50ppmとなる量で用いた。エポキシ化合物Aを用いる場合に、エポキシ化合物A100重量部に対して、熱硬化剤Aを100重量部用いた。
銀めっきされたリード電極付きポリフタルアミド製ハウジング材に、ダイボンド材によって主発光ピークが460nmの発光素子が実装されており、発光素子とリード電極とが金ワイヤーで接続されている構造において、得られた封止剤を注入し、150℃で2時間加熱して硬化させて、蛍光体及びシリカの第1,第2の個数密度が下記の表1に示す値である光半導体装置を作製した。
また、蛍光体及びシリカの第1,第2の個数密度は、シリカの円形度及び平均粒径、蛍光体の平均粒径と、封止剤の溶融粘度と、硬化時間によって調整した。
(実施例16)
ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン組成物(シリコーン化合物A,Aの組み合わせ)及びヒドロシリル化反応用触媒Aと、シリカA(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量)と、蛍光体A(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量とを配合して、第1の封止剤を得た。
ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン組成物(シリコーン化合物A,Aの組み合わせ)及びヒドロシリル化反応用触媒Aと、シリカA(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量)と、蛍光体A(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量とを配合して、第1の封止剤を得た。
ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン組成物(シリコーン化合物A,Aの組み合わせ)及びヒドロシリル化反応用触媒Aと、シリカA(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量)と、蛍光体A(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量)とを配合して、第2の封止剤を得た。
なお、ヒドロシリル化反応用触媒Aを、第1の封止剤全体及び第2の封止剤全体に対して白金金属が重量単位で50ppmとなる量で用いた。
銀めっきされたリード電極付きポリフタルアミド製ハウジング材に、ダイボンド材によって主発光ピークが460nmの発光素子が実装されており、発光素子とリード電極とが金ワイヤーで接続されている構造において、得られる封止部の下側1/2の領域に、得られた第1の封止剤を注入し、80℃で1時間予備加熱した。次に、得られる封止部の上側1/2の領域に、得られた第2の封止剤を注入した。第1,第2の封止剤を150℃で2時間加熱して硬化させて、蛍光体及びシリカの第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値である光半導体装置を作製した。
(実施例17)
ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン組成物(シリコーン化合物A,Aの組み合わせ)及びヒドロシリル化反応用触媒Aと、シリカA(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量)と、蛍光体A(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量とを配合して、第1の封止剤を得た。
ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン組成物(シリコーン化合物A,Aの組み合わせ)及びヒドロシリル化反応用触媒Aと、シリカA(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量)と、蛍光体A(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量とを配合して、第1の封止剤を得た。
ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサン組成物(シリコーン化合物A,Aの組み合わせ)及びヒドロシリル化反応用触媒Aと、シリカA(第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値となる量)とを配合して、第2の封止剤を得た。第2の封止剤には蛍光体を配合しなかった。
なお、ヒドロシリル化反応用触媒Aを、第1の封止剤全体及び第2の封止剤全体に対して白金金属が重量単位で50ppmとなる量で用いた。
銀めっきされたリード電極付きポリフタルアミド製ハウジング材に、ダイボンド材によって主発光ピークが460nmの発光素子が実装されており、発光素子とリード電極とが金ワイヤーで接続されている構造において、得られる封止部の下側1/2の領域に、得られた第1の封止剤を注入し、80℃で1時間予備加熱した。次に、得られる封止部の上側1/2の領域に、得られた第2の封止剤を注入した。第1,第2の封止剤を150℃で2時間加熱して硬化させて、蛍光体及びシリカの第1,第2の個数密度が下記の表2に示す値である光半導体装置を作製した。
(評価)
得られた光半導体装置について、23℃の温度下、光度測定装置(オプトロニックラボラトリーズ社製「OL770」)を用いて発光素子に60mAの電流を流した時の光度(初期光度)を測定した。シリカを入れていない時の光度を基準として、下記の基準で初期光度を判定した。なお、比較例3では、シリカを配合していないため、光度が低かった。
得られた光半導体装置について、23℃の温度下、光度測定装置(オプトロニックラボラトリーズ社製「OL770」)を用いて発光素子に60mAの電流を流した時の光度(初期光度)を測定した。シリカを入れていない時の光度を基準として、下記の基準で初期光度を判定した。なお、比較例3では、シリカを配合していないため、光度が低かった。
[初期光度の判定基準]
〇○:初期光度が3%以上向上
○:初期光度が2%以上、3%未満向上
△:初期光度が1%以上、2%未満向上
×:初期光度が1%未満向上
〇○:初期光度が3%以上向上
○:初期光度が2%以上、3%未満向上
△:初期光度が1%以上、2%未満向上
×:初期光度が1%未満向上
(高温高湿通電試験)
発光素子に100mAの電流を流した状態で光半導体装置を85℃及び相対湿度85RH%雰囲気下のチャンバー内に入れて、1000時間放置した。1000時間後、23℃の温度下、光度測定装置(オプトロニックラボラトリーズ社製「OL770」)を用いて発光素子に60mAの電流を流した時の光度を測定した。初期光度に対する光度の低下率を算出した。高温高湿通電試験を下記の基準で判定した。
発光素子に100mAの電流を流した状態で光半導体装置を85℃及び相対湿度85RH%雰囲気下のチャンバー内に入れて、1000時間放置した。1000時間後、23℃の温度下、光度測定装置(オプトロニックラボラトリーズ社製「OL770」)を用いて発光素子に60mAの電流を流した時の光度を測定した。初期光度に対する光度の低下率を算出した。高温高湿通電試験を下記の基準で判定した。
[高温高湿通電試験の判定基準]
○:光度の低下率が10%未満
△:光度の低下率が10%以上、15%未満
×:光度の低下率が15%以上
○:光度の低下率が10%未満
△:光度の低下率が10%以上、15%未満
×:光度の低下率が15%以上
詳細及び結果を下記の表1,2に示す。
1…光半導体装置
2…リードフレーム
3…光半導体素子
4…第1の成形体
4a…開口部
4b…枠部
4c…内面
5…第2の成形体
5a…底部
6…ダイボンド材
7…ボンディングワイヤー
8…封止部(封止剤の硬化物)
8A…蛍光体
8B…フィラー
21…光半導体装置
22…ダイボンド材
23…ボンディングワイヤー
31…光半導体装置
32…成形体
32a…開口部
32b…枠部
32c…底部
R1…下側1/2の領域
R2…上側1/2の領域
2…リードフレーム
3…光半導体素子
4…第1の成形体
4a…開口部
4b…枠部
4c…内面
5…第2の成形体
5a…底部
6…ダイボンド材
7…ボンディングワイヤー
8…封止部(封止剤の硬化物)
8A…蛍光体
8B…フィラー
21…光半導体装置
22…ダイボンド材
23…ボンディングワイヤー
31…光半導体装置
32…成形体
32a…開口部
32b…枠部
32c…底部
R1…下側1/2の領域
R2…上側1/2の領域
Claims (9)
- 枠部及び上端に開口部を有する成形体と、
前記成形体の枠部内に配置された光半導体素子と、
前記成形体の枠部内に配置されており、かつ前記光半導体素子を封止するように配置されている封止部とを備え、
前記封止部が、蛍光体と、蛍光体を除くフィラーとを含み、
前記フィラーの円形度が0.8以上であり、前記フィラーの平均粒径が0.2μm以上、10μm以下であり、
前記封止部の最も下端の高さ位置から最も上端の高さ位置に向かって1/2の距離の、前記封止部の下側1/2の領域に前記蛍光体の全てが存在するか、又は、前記封止部の最も下端の高さ位置から最も上端の高さ位置に向かって1/2の距離の、前記封止部の下側1/2の領域における前記蛍光体の第1の個数密度が、前記封止部の最も上端の高さ位置から最も下端の高さ位置に向かって1/2の距離の、前記封止部の上側1/2の領域における前記蛍光体の第2の個数密度の1倍を超える、光半導体装置。 - 前記封止部の前記下側1/2の領域に前記蛍光体の全てが存在するか、又は、前記封止部の前記下側1/2の領域における前記蛍光体の前記第1の個数密度が、前記封止部の前記上側1/2の領域における前記蛍光体の前記第2の個数密度の1.5倍以上である、請求項1に記載の光半導体装置。
- 前記封止部の前記下側1/2の領域における前記蛍光体の前記第1の個数密度が、2×104個/mm3以上、4×106個/mm3以下である、請求項1又は2に記載の光半導体装置。
- 前記封止部の前記下側1/2の領域における前記フィラーの第1の個数密度が、1×105個/mm3以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光半導体装置。
- 前記封止部の前記上側1/2の領域における前記フィラーの第2の個数密度が、1×105個/mm3以上、1×1011個/mm3以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光半導体装置。
- 前記蛍光体の平均粒径が7.5μm以上、25μm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光半導体装置。
- 前記フィラーがシリカである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光半導体装置。
- 前記封止部を構成する樹脂が、シリコーン樹脂である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光半導体装置。
- 前記封止部を構成する樹脂が、ヒドロシリル化反応可能なオルガノポリシロキサンをヒドロシリル化反応させたシリコーン樹脂である、請求項8に記載の光半導体装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014208183A JP2016081939A (ja) | 2014-10-09 | 2014-10-09 | 光半導体装置 |
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JP (1) | JP2016081939A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020150160A (ja) * | 2019-03-14 | 2020-09-17 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置及びその製造方法 |
JP2021106184A (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-26 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置 |
-
2014
- 2014-10-09 JP JP2014208183A patent/JP2016081939A/ja active Pending
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