JP2016080809A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】コンタクト部に起因する画素電極表面の凹凸を小さくして優れた表示品質が得られる電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器を提供すること。【解決手段】電気光学装置の素子基板10Aは、画素電極15Aと、画素電極15Aに対応して設けられたTFT(薄膜トランジスター)30と、上側電極16bと下側電極16aとの間に設けられた誘電体層16cを有して構成される保持容量16と、上側電極16bと画素電極15Aとの間に設けられた第1層間絶縁膜14a及び第2層間絶縁膜14bを含む層間絶縁膜14と、上側電極16b上に設けられ、第1層間絶縁膜14aを貫通した導電部8と、平面的に導電部8と重なる第2層間絶縁膜14bの部分に設けられたコンタクトホールCNT4とを備え、画素電極15Aは、コンタクトホールCNT4と導電部8とを介して上側電極16bに電気的に接続されている。【選択図】図8

Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器に関する。
電気光学装置としてアクティブ駆動型の液晶装置が挙げられる。アクティブ駆動型の液晶装置は、複数の画素ごとに、画素電極と、画素電極をスイッチング制御するスイッチング素子としてのトランジスターと、画素電極に与えられた電位を保持するための保持容量とを備えている。アクティブ駆動型の液晶装置が透過型である場合、画素の開口部をできるだけ大きくして明るい表示が可能であることが望まれる。ところが、表示品質を向上させるために画素の大きさを小さくして表示領域に含まれる画素数を増やすと、画素の開口部以外の画素間における遮光領域が狭くなる。保持容量を該遮光領域に配置すると、保持容量における容量電極の面積が小さくなり、その結果、所望の電気容量を確保することが困難になるという課題があった。
このような課題を改善するため、例えば、特許文献1には、画素電極と基板との間に設けられ、複数の画素電極とそれぞれ平面視で重なる透光性の第1電極層、画素電極に電気的に接続された透光性の第2電極層、及び第1電極層と第2電極層との間に介在する透光性の誘電体層が積層された蓄積容量を有する電気光学装置が開示されている。
特許文献1の電気光学装置によれば、蓄積容量が透光性を有するので、画素の開口部に蓄積容量を配置しても開口部を透過する表示光に影響を及ぼさないことから、表示光の出射光量の低下が起こり難く、所望の電気容量を確保して優れた表示品質の電気光学装置を提供できるとしている。
特開2012−215744号公報
上記特許文献1の電気光学装置では、基板上において、トランジスターと蓄積容量との間に中継層を形成し、中継層と蓄積容量の第1電極層との間の層間絶縁膜に中継層に至る第1のコンタクトホールを形成して、中継層を介して第1電極層とトランジスターとを電気的に接続している。さらに、中継層と画素電極との間の層間絶縁膜に中継層に至る第2のコンタクトホールを形成して、中継層と画素電極とを電気的に接続している。これにより、画素電極は、第2のコンタクトホールと中継層とを介して、蓄積容量の第1電極層及びトランジスターに電気的に接続している。
一方で、基板上において、中継層は蓄積容量の第1電極層よりも下層に位置しているため、第2のコンタクトホールは第1のコンタクトホールよりも深くなる。したがって、電気的に安定した接続を図るためには、第2のコンタクトホールの平面的な大きさを第1のコンタクトホールに比べて大きくしておくことが望まれる。すなわち、第1のコンタクトホールよりもアスペクト比が大きい第2のコンタクトホールを形成することになる。
しかしながら、画素電極に接続される第2のコンタクトホールのアスペクト比を大きくすると、画素電極上に生じた第2のコンタクトホールに起因する凹凸部分における液晶分子の配向状態が、画素電極上の他の部分と比べて乱れ易くなることから、画素電極上において均一な表示品質を実現することが難しいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例]本適用例に係る電気光学装置は、画素電極と、前記画素電極に対応して設けられたトランジスターと、上側電極及び下側電極と、前記上側電極と前記下側電極との間に設けられた誘電体層と、を有して構成される保持容量と、前記上側電極と前記画素電極との間に設けられた層間絶縁膜と、前記上側電極上に設けられ、前記層間絶縁膜を貫通した導電部と、を備え、前記画素電極は、前記導電部を介して前記上側電極と電気的に接続されていることを特徴とする。
本適用例によれば、画素電極と上側電極とを電気的に接続させる導電部は、上側電極上において層間絶縁膜を貫通して設けられているので、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成して画素電極と上側電極とを接続させる場合に比べて、導電部に起因する画素電極の表面の凹凸を小さくできる。したがって、画素電極表面の凹凸による表示品質の低下が抑制され、優れた表示品質を有する電気光学装置を提供できる。
上記適用例に記載の電気光学装置において、前記上側電極、前記下側電極のそれぞれは、金属酸化物からなり、透光性及び導電性を有し、前記導電部は、金属または金属化合物からなる少なくとも1層以上の導電層を含むことが好ましい。
この構成によれば、画素電極を有する画素の開口領域に透光性及び導電性を有する上側電極及び下側電極すなわち保持容量を配置しても、表示への影響を抑えて所望の電気容量を確保できる。一方で、導電部として、金属酸化物に比べて低抵抗である金属または金属化合物を用いることで、画素電極と保持容量との電気的な接続を確実に行える。加えて、上側電極と導電部とは異なる材料が用いられているので、同じ材料を用いる場合に比べて、導電部のパターニング時に上側電極がエッチングされるなどの不具合の発生を低減できる。
上記適用例に記載の電気光学装置において、前記層間絶縁膜は、第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜と前記画素電極との間に設けられ、前記第1層間絶縁膜と異なる材料で膜厚が前記第1層間絶縁膜よりも薄い第2層間絶縁膜とを含み、前記導電部は前記第1層間絶縁膜を貫通しており、平面的に前記導電部と重なる前記第2層間絶縁膜の部分にコンタクトホールが設けられているとしてもよい。
この構成によれば、第1層間絶縁膜を貫通する導電部と、第1層間絶縁膜よりも膜厚が薄い第2層間絶縁膜に設けられたコンタクトホールとを介して上側電極と画素電極とが電気的に接続される。したがって、第1層間絶縁膜と第2層間絶縁膜とを含む層間絶縁膜にコンタクトホールを設ける場合に比べて、コンタクトホールに起因する画素電極表面の凹凸を小さくできる。すなわち、画素電極表面の凹凸による表示品質の低下が抑制され、優れた表示品質を有する電気光学装置を提供できる。
上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第1層間絶縁膜がNSG(Non doped Silicate Glass)膜からなり、前記第2層間絶縁膜がBSG(Boron doped Silicate Glass)膜からなることが好ましい。
この構成によれば、BSG膜はNSG膜に比べて吸湿性に優れているので、水分の浸入によって層間絶縁膜の絶縁機能が低下して表示に不具合が生ずることを抑制できる。つまり、優れた表示品質及び信頼性品質を有する電気光学装置を提供できる。
[適用例]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、画素電極と、前記画素電極に対応して設けられたトランジスターと、上側電極及び下側電極と、前記上側電極と前記下側電極との間に設けられた誘電体層と、を有して構成される保持容量と、を備えた電気光学装置の製造方法であって、基板上において、前記トランジスターと前記画素電極との間に、第1導電膜を成膜してパターニングすることにより、前記下側電極を形成する工程と、前記下側電極を覆う前記誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層を覆う第2導電膜を形成する工程と、前記第2導電膜を覆う第3導電膜を成膜してパターニングすることにより、前記第2導電膜上に導電部を形成する工程と、前記第2導電膜をパターニングして前記上側電極を形成する工程と、前記上側電極と前記導電部とを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、平面的に前記導電部と重なる前記層間絶縁膜の部分を除去する工程と、前記層間絶縁膜を覆う第4導電膜を成膜してパターニングすることにより前記画素電極を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、平面的に前記導電部と重なる前記層間絶縁膜の部分を除去する工程により、層間絶縁膜を貫通して露出する導電部が形成される。したがって、層間絶縁膜を覆う第4導電膜を成膜してパターニングすることにより画素電極を形成すれば、導電部と画素電極とを電気的に接続させることができる。ゆえに、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成して上側電極と画素電極とを電気的に接続させる場合に比べて、導電部に起因する画素電極表面の凹凸を小さくできる。すなわち、画素電極表面の凹凸による表示品質の低下が抑制され、優れた表示品質を有する電気光学装置を製造することができる。
上記適用例に記載の電気光学装置の製造方法において、前記第1導電膜及び前記第2導電膜は、金属酸化物を用い、それぞれが透光性及び導電性を有するように成膜され、前記第3導電膜は、金属または金属化合物を用い、少なくとも1層以上の導電層からなるように成膜されることが好ましい。
この方法によれば、金属酸化物を用い、透光性及び導電性を有するように第1導電膜及び前記第2導電膜を成膜することで、透光性の保持容量を形成できる。保持容量が透光性ならば、画素の開口領域に保持容量を配置しても表示に影響を及ぼさない。言い換えれば、設計上における保持容量の配置の自由度が向上し、画素の大きさに係らず所望の電気容量を実現できる。また、第2導電膜と第3導電膜とが異なる材料で成膜されるので、第3導電膜をパターニングして導電部を形成する際に、第2導電膜がエッチングされるなどの不具合を低減できる。したがって、導電部を形成した後に第2導電膜をパターニングすることにより、導電部に対して上側電極を位置精度よく形成できる。
上記適用例に記載の電気光学装置の製造方法において、前記層間絶縁膜を形成する工程は、前記上側電極と前記導電部とを覆う第1層間絶縁膜を形成する工程と、平面的に前記導電部と重なる前記第1層間絶縁膜の部分を除去する工程と、前記第1層間絶縁膜と異なる材料を用い、前記第1層間絶縁膜よりも薄い膜厚で前記第1層間絶縁膜を覆う第2層間絶縁膜を成膜する工程と、平面的に前記導電部と重なる前記第2層間絶縁膜の部分を貫通する貫通孔を形成する工程と、含み、前記画素電極を形成する工程は、前記貫通孔を被覆するように前記第4導電膜を成膜することを特徴とする。
この方法によれば、上側電極と画素電極とは第1層間絶縁膜を貫通する導電部と第2層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールとを介して電気的に接続される。第2層間絶縁膜の膜厚は第1層間絶縁膜よりも薄い。したがって、第1層間絶縁膜と第2層間絶縁膜とを含む層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する場合に比べて、コンタクトホールに起因する画素電極表面の凹凸を小さくできる。すなわち、画素電極表面の凹凸による表示品質の低下が抑制され、優れた表示品質を有する電気光学装置を製造することができる。また、例えば異なる材料を用いて、第1層間絶縁膜と第2層間絶縁膜とを形成して層間絶縁膜とすることにより信頼性品質を向上させた電気光学装置を製造することができる。
上記適用例に記載の電気光学装置の製造方法において、平面的に前記導電部と重なる、前記層間絶縁膜の部分または前記第1層間絶縁膜の部分を除去する工程は、前記層間絶縁膜の表面または前記第1層間絶縁膜の表面に平坦化処理を施して前記導電部を露出させる工程であることが好ましい。
この方法によれば、層間絶縁膜の表面または第1層間絶縁膜の表面を平坦にすることができ、当該表面の凹凸に起因する表示不具合などを低減することができる。
[適用例]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
[適用例]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置の製造方法を用いて製造された電気光学装置を備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、優れた表示品質を有する電子機器を提供することができる。
(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、(b)は同図(a)に示す液晶装置のH−H’線に沿った概略断面図。 液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 画素の配置を示す概略平面図。 画素における薄膜トランジスター、薄膜トランジスターに関連する電極や走査線などの配置を示す概略平面図。 従来例の画素におけるデータ線、保持容量などの配置を示す概略平面図。 図5のB−B’線で切った従来例の素子基板の構造を示す概略断面図。 実施例における保持容量及びコンタクトホールの配置を示す概略平面図。 図7のA−A’線で切った実施例の素子基板の構造を示す概略断面図。 (a)は実施例の画素電極のコンタクト部を示す概略平面図、(b)は従来例の画素電極のコンタクト部を示す概略平面図。 液晶装置の製造方法を示すフローチャート。 (a)〜(e)は液晶装置の製造方法を示す概略断面図。 (f)〜(j)は液晶装置の製造方法を示す概略断面図。 電子機器としての投写型表示装置の構成を示す概略図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
本実施形態では、電気光学装置として画素ごとに薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;以降TFTと称す)を備えたアクティブ駆動型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば後述する投写型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調素子(液晶ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
(第1実施形態)
<電気光学装置>
まず、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、図1(b)は図1(a)に示す液晶装置のH−H’線に沿った概略断面図である。図2は液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態の液晶装置100は、互いに対向配置された素子基板10及び対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層50とを有する。素子基板10の基材10s及び対向基板20の基材20sは、透光性を有する例えば石英基板やガラス基板などが用いられている。なお、本明細書における透光性とは、可視光領域の波長の光を少なくとも85%以上透過可能な性質を言う。
素子基板10は、対向基板20よりも一回り大きい。素子基板10と対向基板20とは、対向基板20の外縁部に沿って額縁状に配置されたシール材40を介して貼り合わされ、その隙間に正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて、液晶層50が構成されている。シール材40は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材40には、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
シール材40の内側には、複数の画素Pがマトリックス状に配列した表示領域Eが設けられている。また、対向基板20には、シール材40と表示領域Eとの間に表示領域Eを取り囲む見切り部21が設けられている。見切り部21は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などで構成されている。なお、表示領域Eは、表示に寄与する複数の画素Pに加えて、複数の画素Pを囲むように配置されたダミー画素を含むとしてもよい。
素子基板10には、複数の外部接続端子104が配列した端子部が設けられている。素子基板10の上記端子部に沿った第1の辺部とシール材40との間にデータ線駆動回路101が設けられている。また、第1の辺部に対向する第2の辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間に検査回路103が設けられている。さらに、第1の辺部と直交し互いに対向する第3の辺部及び第4の辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間に走査線駆動回路102が設けられている。第2の辺部のシール材40と検査回路103との間には、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線105が設けられている。
これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102に繋がる配線は、第1の辺部に沿って配置された複数の外部接続端子104に接続されている。以降、第1の辺部に沿った方向をX方向とし、第3の辺部及び第4の辺部に沿った方向をY方向として説明する。また、本明細書では、X方向およびY方向と直交し、対向基板20の法線方向から見ることを「平面視」あるいは「平面的」という。
図1(b)に示すように、素子基板10は、基材10s、並びに基材10sの液晶層50側の面に形成されたTFT30や画素電極15、及び画素電極15を覆う配向膜18などを有している。TFT30や画素電極15は、画素Pの構成要素である。画素Pの詳細は後述する。
対向基板20は、基材20s、並びに基材20sの液晶層50側の面に順に積層された見切り部21、平坦化層22、対向電極23、及び配向膜24などを有している。
見切り部21は、図1(a)に示すように表示領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路102、検査回路103と重なる位置に設けられている。これにより対向基板20側からこれらの駆動回路を含む周辺回路に入射する光を遮り、周辺回路が光によって誤動作することを防止する役割を有している。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮光して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
平坦化層22は、例えばシリコン酸化物などの無機材料からなり、透光性を有して見切り部21を覆うように設けられている。このような平坦化層22は、例えばプラズマCVD法などを用いて形成されたシリコン酸化膜であり、平坦化層22上に形成される対向電極23の表面凹凸を緩和可能な程度の膜厚を有している。
対向電極23は、例えばITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電膜からなり、平坦化層22を覆うと共に、図1(a)に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部106により素子基板10側の配線に電気的に接続されている。
画素電極15を覆う配向膜18及び対向電極23を覆う配向膜24は、液晶装置100の光学設計に基づいて設定されており、シリコン酸化物などの無機材料の斜め蒸着膜(無機配向膜)が採用されている。配向膜18,24は、無機配向膜の他にポリイミドなどの有機配向膜を採用してもよい。
このような液晶装置100は透過型であって、画素Pが非駆動時に明表示となるノーマリーホワイトモードや、非駆動時に暗表示となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。
次に、図2を参照して、液晶装置100の電気的な構成について説明する。液晶装置100は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する信号線としての複数の走査線3及び複数のデータ線6aと、容量線7とを有する。なお、図2では、データ線6aに沿って並行するように容量線7を示したが、本実施形態では、後述する保持容量16の一対の容量電極のうちの一方の容量電極が容量線7の機能を果たすように構成されている。
走査線3とデータ線6aとで区分された領域には、画素電極15と、TFT30と、保持容量16とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
走査線3はTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはTFT30の第1ソース・ドレイン領域に電気的に接続され、画素電極15はTFT30の第2ソース・ドレイン領域に電気的に接続されている。
データ線6aは、データ線駆動回路101(図1参照)に接続されている。画像信号D1,D2,…,Dnは、データ線駆動回路101からデータ線6aを経由して各画素Pに供給される。走査線3は、走査線駆動回路102(図1参照)に接続されている。走査信号SC1,SC2,…,SCmは、走査線駆動回路102から走査線3を経由して各画素Pに供給される。
データ線駆動回路101から供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次でデータ線6aに供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路102は、走査線3に対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次で供給する。
液晶装置100は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1〜SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極15に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極15を介して液晶層50に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極15と対向電極23との間で一定期間保持される。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極15と対向電極23との間に形成される液晶容量と並列に保持容量16が接続されている。保持容量16は、TFT30の第2ソース・ドレイン領域と容量線7との間に設けられている。
なお、図1(a)に示した検査回路103には、データ線6aが接続されており、液晶装置100の製造過程において、上記画像信号を検出することで液晶装置100の動作欠陥などを確認できる構成となっているが、図2の等価回路では省略している。
また、検査回路103は、上記画像信号をサンプリングしてデータ線6aに供給するサンプリング回路、データ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して供給するプリチャージ回路を含むものとしてもよい。
次に、液晶装置100における画素Pの構成について、図3を参照して説明する。図3は画素の配置を示す概略平面図である。
図3に示すように、液晶装置100における画素Pは、例えば平面視で略四角形(略正方形)の開口領域を有する。開口領域は、X方向とY方向とに延在し格子状に設けられた遮光性の非開口領域により囲まれている。
X方向に延在する非開口領域には、図2に示した走査線3が設けられている。走査線3は遮光性の導電部材が用いられており、走査線3によって非開口領域の少なくとも一部が構成されている。
同じく、Y方向に延在する非開口領域には、図2に示したデータ線6aが設けられている。データ線6aも遮光性の導電部材が用いられており、これらによって非開口領域の少なくとも一部が構成されている。
非開口領域は、素子基板10側に設けられた上記信号線類によって構成されるだけでなく、対向基板20側において見切り部21と同層に設けられ格子状にパターニングされた遮光膜によっても構成されている。
非開口領域の交差部付近には、図2に示したTFT30が設けられている。遮光性を有する非開口領域の交差部付近にTFT30を設けることにより、TFT30の光誤動作を防止すると共に、開口領域における開口率を確保している。詳しい画素Pの構造については後述するが、交差部付近にTFT30を設ける関係上、交差部付近の非開口領域の幅は、他の部分に比べて広くなっている。
画素Pごとに画素電極15が設けられている。画素電極15は平面視で略正方形であり、画素電極15の外縁が非開口領域と重なるようにして開口領域に設けられている。なお、図3には図示していないが、開口領域には透光性を有する保持容量16が配置されている。画素電極15は、図2に示したように、TFT30の第2ソース・ドレイン領域と保持容量16とに電気的に接続される。以降、画素電極15とTFT30及び保持容量16との電気的な接続構造について、従来例と、本発明を適用した実施例とを挙げて説明する。
<従来例>
まず、従来例の画素電極15とTFT30及び保持容量16との電気的な接続構造について、図4〜図6を参照して説明する。図4は画素における薄膜トランジスター、薄膜トランジスターに関連する電極や走査線などの配置を示す概略平面図、図5は従来例の画素におけるデータ線、保持容量などの配置を示す概略平面図、図6は図5のB−B’線で切った従来例の素子基板の構造を示す概略断面図である。
図4に示すように、走査線3は、複数の画素Pに跨ってX方向に延在する第1の部分3aと、画素Pごとに設けられ、第1の部分3aからY方向に突出する第2の部分3b及び第3の部分3cとを有する。また、走査線3は、第1の部分3aや第2の部分3b(第3の部分3c)よりもX方向及びY方向に幅が拡張された第4の部分3dを有する。Y方向に突出する第2の部分3b及び第3の部分3cは、後述するデータ線6aと重なるように配置されている。
走査線3上において、第4の部分3dを挟んだ第2の部分3bと第3の部分3cとに亘る領域にTFT30の半導体層30aが配置されている。半導体層30aは例えば高温ポリシリコンからなり、チャネル領域30cと、第1ソース・ドレイン領域30sと、第2ソース・ドレイン領域30dとを有している。第1ソース・ドレイン領域30sは、走査線3の第3の部分3cに重なる位置に配置され、第2ソース・ドレイン領域30dは、走査線3の第2の部分3bに重なる位置に配置されている。第1ソース・ドレイン領域30sと第2ソース・ドレイン領域30dに挟まれたチャネル領域30cは、主に走査線3の第4の部分3dに重なる位置に配置されている。
第1ソース・ドレイン領域30sの端部には、データ線6aとの電気的な接続を図るコンタクトホール31が設けられている。第2ソース・ドレイン領域30dの端部には、保持容量16や画素電極15との電気的な接続を図るコンタクトホール32が設けられている。つまり、本実施形態において、コンタクトホール31はTFT30のソース電極として機能し、コンタクトホール32はTFT30のドレイン電極として機能するものである。したがって、コンタクトホール31をソース電極31と呼び、コンタクトホール32をドレイン電極32と呼ぶこともある。
半導体層30aのチャネル領域30cに重なる位置にゲート電極30gが配置されている。ゲート電極30gは、走査線3の第4の部分3dに重なる位置において、チャネル領域30cと重なる部分と、X方向においてチャネル領域30cを挟んで対向し、Y方向に延在する部分とを有している。このY方向に延在する部分には、下層の走査線3に至るコンタクトホール33及びコンタクトホール34が設けられている。つまり、ゲート電極30gは、チャネル領域30cを挟んで設けられた2つのコンタクトホール33,34を介して走査線3に電気的に接続している。
TFT30は、上述した半導体層30aとゲート電極30gとを含むものである。TFT30が配置された走査線3とデータ線6aとの交差部分には、TFT30のドレイン電極32と保持容量16や画素電極15との電気的な接続を図るための第1中継層4が配置されている。第1中継層4は、上記交差部分からX方向に突出する第1の部分4a及び第4の部分4cと、上記交差部分からY方向に突出する第2の部分4b及び第3の部分4dとを有している。
第1中継層4のY方向に突出する第2の部分4bはドレイン電極として機能するコンタクトホール32と重なるように配置され電気的に接続されている。第1中継層4のY方向に突出するもう一方の第3の部分4dは、ソース電極として機能するコンタクトホール31と重ならないように配置されている。
第1中継層4のX方向に突出する第1の部分4aの端部に近い位置に、後述する第2中継層6b(図5参照)との電気的な接続を図るためのコンタクトホールCNT1が設けられている。図4ではコンタクトホールCNT1の形状を平面視で正方形としたが、これに限定されず、円形や楕円形であってもよい。
図4に示した、走査線3、第1中継層4のそれぞれは、図3に示した非開口領域を構成する要素の1つである。
図5に示すように、TFT30のコンタクトホール31,32と重なる位置においてY方向に延在するようにデータ線6aが設けられている。X方向において隣り合うデータ線6aの間に、画素Pごとに独立した第2中継層6bが設けられている。第2中継層6bは、平面視で略長方形であり、X方向に延びる長手方向の中間にコンタクトホールCNT1が設けられている。第2中継層6bは、前述したようにコンタクトホールCNT1によって第1中継層4と電気的に接続されている。
詳しくは後述するが、データ線6aと第2中継層6bとは、基材10s上において同じ配線層に設けられている。基材10s上において、データ線6aや第2中継層6bが設けられた配線層の上層に、複数の画素Pに跨るようにして保持容量16の一対の容量電極のうちの下側電極16aが設けられている。下側電極16aは複数の画素Pに共通する容量線7として機能するものである。保持容量16の一対の容量電極のうちの上側電極16bは、隣り合うデータ線6aの間において、画素Pごとに独立して設けられている。上側電極16bは、平面視で略正方形であり、X方向に対向する2辺部のそれぞれの外縁は、平面視でデータ線6aと重なっている。また、上側電極16bのY方向に対向する2辺部のうちの一方の辺部が平面視で第2中継層6bと重なっている。下側電極16aと上側電極16bとは、それぞれ例えばITOやIZOなどの透明導電膜を用いて形成されている。
第2中継層6bには、コンタクトホールCNT1を挟んだX方向の両側にコンタクトホールCNT2とコンタクトホールCNT3とが配置されている。コンタクトホールCNT2及びコンタクトホールCNT3は、それぞれ下側電極16aに接触しないように下側電極16aを貫通して設けられている。コンタクトホールCNT2は、平面視で第2中継層6bと上側電極16bとが重なる位置に設けられ、第2中継層6bと上側電極16bとを電気的に接続している。上側電極16bはコンタクトホールCNT3と接触しないように切り欠かれている。コンタクトホールCNT3は、第2中継層6bと画素電極15との電気的な接続を図るために設けられている(図6参照)。平面視におけるコンタクトホールCNT2,CNT3の形状は、長手方向がX方向に沿った略長方形である。略長方形とは、角部が円弧状となったものを含むものである。
図5に示した、データ線6a、第2中継層6bのそれぞれは、図3に示した非開口領域を構成する要素の1つである。
次に、図6を参照して従来例の画素電極15とTFT30との電気的な接続における断面構造を説明する。従来例と後述する実施例とを識別するため、従来例を示す図6では画素電極の符号を15Bとし、従来例の画素電極15Bを有する素子基板の符号を10Bとする。
図6に示すように、従来例の素子基板10Bの基材10s上には、順に、走査線3を含む第1層、TFT30などを含む第2層、第1中継層4を含む第3層、データ線6aなどを含む第4層、保持容量16などを含む第5層、画素電極15Bなどを含む第6層(最上層)が形成されている。また、第1層と第2層との間には下地絶縁膜11aが形成され、第2層と第3層との間には層間絶縁膜11cが形成されている。第3層と第4層との間には層間絶縁膜12が形成され、第4層と第5層との間には層間絶縁膜13が形成され、第5層と第6層との間には層間絶縁膜14が形成されている。これにより、前述の各要素間が短絡することを防止している。また、これらの下地絶縁膜11a、層間絶縁膜11c〜層間絶縁膜14には、前述の各要素間の電気的な接続を図るコンタクトホールなどが形成されている。以下、これらの各要素について、順に説明を行う。なお、第1層から第3層までの各要素の平面的な配置が図4に図示され、第4層から第5層までの各要素の平面的な配置が図5に図示されている。
まず、第1層には、例えば、Ti、Cr、Mo、Ta、W、などの高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの、あるいは導電性ポリシリコンなどからなる走査線3が形成される。特に、走査線3は、基材10s側から入射する戻り光を遮光すると共に、対向基板20側から入射する入射光を反射させないという観点から、金属シリサイドを用いて形成することが好ましく、本実施形態では走査線3はWSi(タングステンシリサイド)を用いて形成されている。走査線3の膜厚は例えばおよそ200nmである。
次に、走査線3を覆う下地絶縁膜11aが形成される。下地絶縁膜11aは、例えば酸化シリコンを用いて形成される。下地絶縁膜11aの膜厚は例えばおよそ450nmである。
続いて、第2層には、下地絶縁膜11a上に半導体層30aが形成される。半導体層30aは例えばポリシリコンからなり、不純物イオンが選択的に注入されて、第1ソース・ドレイン領域30s、接合領域30e、チャネル領域30c、接合領域30f、第2ソース・ドレイン領域30dを含むLDD(Lightly Doped Drain)構造が構築されている。半導体層30aの膜厚は例えばおよそ40nmである。
次に、半導体層30aを覆うゲート絶縁膜11bが形成される。ゲート絶縁膜11bは例えば酸化シリコンを用いて形成される。ゲート絶縁膜11bの膜厚は例えばおよそ55nmである。
次に、下地絶縁膜11a及びゲート絶縁膜11bに、溝状の貫通孔が形成される。この貫通孔を埋めるように導電膜を成膜してパターニングすることにより、ゲート電極30gと一対のコンタクトホール33,34とが形成されている。なお、図6では、一対のコンタクトホール33,34のうち、コンタクトホール34を図示し、コンタクトホール33の図示を省略している。これにより、TFT30の半導体層30aの一部は、図4に示されているように、平面視で側方からコンタクトホール33,34によって覆われており、少なくとも一対のコンタクトホール33,34側から入射する光が遮光される。また、コンタクトホール33,34は、その下端が走査線3と接するように形成されている。したがって、ある行(X方向)に存在するゲート電極30g及び走査線3は、当該行に着目する限り、常に同電位となる。
ゲート電極30gに用いられる導電膜としては、例えば導電性ポリシリコン膜が挙げられる。ゲート電極30gの膜厚は例えばおよそ100nmである。
そして、ゲート電極30g、ゲート絶縁膜11bを覆う層間絶縁膜11cが形成される。層間絶縁膜11cは例えば酸化シリコンを用いて形成され、膜厚は例えばおよそ300nmである。
ゲート絶縁膜11b及び層間絶縁膜11cには、半導体層30aの第2ソース・ドレイン領域30dと重なる位置において貫通孔が形成され、該貫通孔の内部を被覆するように、層間絶縁膜11c上に導電膜を成膜してパターニングすることにより、第1中継層4とコンタクトホール32とが形成されている。第3層である第1中継層4は平面視でゲート電極30gと重なるように形成されている(図4参照)。第1中継層4(第3層)に用いられる導電膜としては、低抵抗配線材料である例えば、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)などの金属やその金属化合物が挙げられる。なお、第1中継層4は単一の材料層であることに限定されず、異なる材料層からなる複層構造であってもよい。
次に、第1中継層4を覆う層間絶縁膜12が形成される。層間絶縁膜12は例えば酸化シリコンを用いて形成され、膜厚は例えばおよそ400nmである。層間絶縁膜12の半導体層30aにおける第1ソース・ドレイン領域30sと重なる位置に、ゲート絶縁膜11b及び層間絶縁膜11c並びに層間絶縁膜12を貫通する貫通孔が形成される。また、層間絶縁膜12の第1中継層4における第1の部分4aと重なる位置に、層間絶縁膜12を貫通する貫通孔が形成される。これらの貫通孔の内部を被覆するように、層間絶縁膜12上に導電膜を成膜してパターニングすることにより、第4層であるデータ線6a及び第2中継層6bと、コンタクトホール31及びコンタクトホールCNT1とが形成される。第4層に用いられる導電膜としては、上記第3層と同様な金属または金属化合物を用いることができる。
次に、第4層であるデータ線6a及び第2中継層6bを覆う層間絶縁膜13が形成される。層間絶縁膜13は例えば酸化シリコンを用いて形成される。層間絶縁膜13の膜厚は例えばおよそ400nmである。層間絶縁膜13は、成膜後の表面が下層の配線構造により凹凸を生ずるので、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理などの平坦化処理が施される。
次に、平坦化処理が施された層間絶縁膜13上に第5層である保持容量16が形成される。具体的には、まず、層間絶縁膜13上に例えばITOやIZOなどの透明導電膜を成膜してパターニングすることにより保持容量16の下側電極16aが形成される。下側電極16aの膜厚は例えばおよそ140nmである。下側電極16aは、図5に示したように、複数の画素Pにおける共通の容量線7として少なくとも表示領域Eに亘って形成される。また、下側電極16aは、保持容量16の上側電極16bと第2中継層6bとの電気的な接続を図るコンタクトホールCNT2や、画素電極15Bと第2中継層6bとの電気的な接続を図るコンタクトホールCNT3に接触しないように、コンタクトホールCNT2,CNT3と重なる部分に開口を有するようにパターニングされる。
次に、下側電極16aを覆う誘電体層16cが形成される。誘電体層16cは、誘電率が異なる誘電体材料を用いて形成された複数の層からなる。誘電体層16cの膜厚は例えばおよそ30nm〜60nmである。誘電体材料としては、例えば、酸化ハフニウムや酸化アルミニウム、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜、酸化タンタル(Ta25)などを挙げることができる。これらの誘電率が異なる層を組み合わせることで、透光性を確保しながらより大きな電気容量を実現することができる。
次に、平面視で第2中継層6bと重なる位置において、層間絶縁膜13及び誘電体層16cを貫通する貫通孔が形成される。そして、この貫通孔の内部を被覆するように、誘電体層16cを覆う例えばITOやIZOなどの透明導電膜を成膜してパターニングすることにより保持容量16の上側電極16bとコンタクトホールCNT2とが形成される。上側電極16bの膜厚は例えばおよそ140nmである。
次に、上側電極16b及びコンタクトホールCNT2を覆う層間絶縁膜14が形成される。この層間絶縁膜14が本発明における層間絶縁膜に相当するものである。層間絶縁膜14は、第1層間絶縁膜14aと、第1層間絶縁膜14aに積層された第2層間絶縁膜14bとを含むものである。より具体的には、まず、上側電極16b及びコンタクトホールCNT2を覆うNSG(Non doped Silicate Glass)膜を例えばプラズマCVD法で形成する。そして、コンタクトホールCNT2などを覆うことで生じたNSG膜の表面の凹凸を緩和する目的で、例えばCMP処理などの平坦化処理が施される。平坦化処理後の上側電極16b上におけるNSG膜つまり第1層間絶縁膜14aの膜厚は例えばおよそ100nmである。そして、第1層間絶縁膜14aを覆う第2層間絶縁膜14bが形成される。第2層間絶縁膜14bは、第1層間絶縁膜14aと異なる材料を用いて第1層間絶縁膜14aよりも膜厚が薄くなるように形成される。第2層間絶縁膜14bは、例えばBSG(Boron doped Silicate)膜であって、例えばプラズマCVD法を用いて形成される。第2層間絶縁膜14bの膜厚は例えばおよそ75nmである。後にコンタクトホールCNT3が形成される部分の層間絶縁膜14の膜厚に誘電体層16cの膜厚を加えた合計膜厚はおよそ475nmである。
次に、平面視で第2中継層6bと重なる位置において、層間絶縁膜13及び誘電体層16c並びに層間絶縁膜14を貫通する貫通孔が形成される。そして、この貫通孔の内部を被覆するように、層間絶縁膜14を覆うITOなどの透明導電膜を成膜してパターニングすることにより、画素電極15BとコンタクトホールCNT3とが形成される。画素電極15Bは、図3に示したように、画素Pの開口領域において保持容量16と重なり、画素電極15Bの外縁部が非開口領域と重なるように形成される。本実施形態では、対向基板20側から入射した光は、対向基板20や液晶層50を透過すると共に、画素Pの開口領域に配置された画素電極15B及び保持容量16を透過して素子基板10側から射出される。従来例では、透明導電膜からなる画素電極15Bの膜厚をおよそ140nmとしている。これにより、入射光が画素電極15B及び保持容量16を透過することで光学的に減衰することを抑制している。また、画素電極15Bの膜厚をおよそ140nmとすることで、コンタクトホールCNT2よりも深いコンタクトホールCNT3の被覆性を向上させて、画素電極15Bと第2中継層6bとの電気的な接続を安定化している。従来例では、図5に示すように、コンタクトホールCNT2とコンタクトホールCNT3の平面的な大きさはほぼ同じである。その一方で、図6に示すように、コンタクトホールCNT3の深さ(およそ875nm)は、コンタクトホールCNT2の深さ(およそ400nm)よりも深い。つまり、コンタクトホールCNT3のアスペクト比は、コンタクトホールCNT2よりも大きい。
<実施例>
次に、図7及び図8を参照して実施例の画素電極とTFT30との電気的な接続構造について説明する。図7は実施例における保持容量及びコンタクトホールの配置を示す概略平面図、図8は図7のA−A’線で切った実施例の素子基板の構造を示す概略断面図である。前述した従来例と実施例とを識別するため、実施例を示す図8では画素電極の符号を15Aとし、実施例の画素電極15Aを有する素子基板の符号を10Aとする。なお、実施例におけるTFT30、走査線3、第1中継層4の配置は、従来例と同じである。したがって、以降は、実施例の素子基板10Aにおける第4層以降の構造について説明する。
図7に示すように、実施例おけるデータ線6aは、TFT30のコンタクトホール31,32と重なる位置においてY方向に延在するように設けられている。X方向において隣り合うデータ線6aの間に、画素Pごとに独立した第2中継層6bが設けられている。第2中継層6bは、平面視で略長方形であり、X方向に延びる長手方向の中間にコンタクトホールCNT1が設けられている。第2中継層6bは、前述したようにコンタクトホールCNT1によって第1中継層4と電気的に接続されている。
データ線6aと第2中継層6bとは、基材10s上において同じ配線層に設けられている。基材10s上において、データ線6aや第2中継層6bが設けられた配線層の上層に、複数の画素Pに跨るようにして保持容量16の下側電極16aが設けられている。容量線7として機能する下側電極16aは複数の画素Pに跨って配置されている。保持容量16の上側電極16bは、隣り合うデータ線6aの間において、画素Pごとに独立して設けられている。上側電極16bは、平面視で略正方形であり、X方向に対向する2辺部のそれぞれの外縁は、平面視でデータ線6aと重なっている。また、上側電極16bのY方向に対向する2辺部のうちの一方の辺部が平面視で第2中継層6bと重なっている。
第2中継層6bには、コンタクトホールCNT1を挟んだX方向の片側(図面上では右側)にコンタクトホールCNT2が配置されている。コンタクトホールCNT2は、下側電極16aに接触しないように下側電極16aを貫通して設けられている。コンタクトホールCNT2は、平面視で第2中継層6bと上側電極16bとが重なる位置に設けられ、第2中継層6bと上側電極16bとを電気的に接続している。上側電極16bの左側下方の角部に画素電極15A(図8参照)との電気的な接続を図るためのコンタクトホールCNT4が設けられている。コンタクトホールCNT4は、平面視で第2中継層6bと重なっていない。平面視におけるコンタクトホールCNT2の形状は、長手方向がX方向に沿った略長方形であり、平面視におけるコンタクトホールCNT4の形状は円形である。
図8に示すように、第4層であるデータ線6aや第2中継層6bを覆う層間絶縁膜13上に、保持容量16の下側電極16aが形成される。下側電極16aは、コンタクトホールCNT2と重なる部分に開口を有するようにパターニングされる。下側電極16aを覆う誘電体層16cが形成される。第2中継層6bと重なる位置において、誘電体層16cと層間絶縁膜13とを貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔の内部を被覆するように透明導電膜を成膜してパターニングすることで、上側電極16bとコンタクトホールCNT2とが形成される。
上側電極16b上には、第1層間絶縁膜14aを貫通する導電部8が形成される。導電部8と第1層間絶縁膜14aとを覆う第2層間絶縁膜14bが形成される。平面的に導電部8と重なる第2層間絶縁膜14bの部分に貫通孔が形成され、この貫通孔の内部を被覆するようにITOやIZOなどの透明導電膜を成膜してパターニングすることにより、画素電極15AとコンタクトホールCNT4とが形成される。画素電極15Aの膜厚は例えばおよそ10nm〜50nmである。画素電極15AはコンタクトホールCNT4と導電部8とを介して保持容量16の上側電極16bに電気的に接続している。つまり、画素電極15Aは、コンタクトホールCNT4、導電部8、コンタクトホールCNT2、第2中継層6b、第1中継層4を介してTFT30のドレイン電極32に電気的に接続している。なお、導電部8の詳しい形成方法については後述する。
次に、図9を参照し、画素電極15のコンタクト部について従来例と実施例とを比較してより具体的に説明する。図9(a)は実施例の画素電極のコンタクト部を示す概略平面図、図9(b)は従来例の画素電極のコンタクト部を示す概略平面図である。
図9(b)に示すように、従来例に示した画素電極15Bのコンタクト部は、第4層と第5層との間の層間絶縁膜13及び第5層と第6層との間の層間絶縁膜14を貫通して設けられた深さがおよそ875nmのコンタクトホールCNT3によるものである。コンタクトホールCNT3の平面形状は、電気的な接続を考慮して、例えばX方向の長さL1がおよそ1.3μm、Y方向の長さL2がおよそ0.5μmの略長方形となっている。したがって、従来例のコンタクトホールCNT3のアスペクト比(コンタクトホールの深さ/コンタクトホールの最大径;コンタクトホールCNT3の場合は平面積を円の面積に置き換えて円の直径を算出すると0.91μmとなる)は、875nm/910nm≒0.96である。
これに対して、実施例の画素電極15Aのコンタクト部は、図9(a)に示すように、導電部8上に設けられたコンタクトホールCNT4によるものである。コンタクトホールCNT4の平面形状は円形であって、その大きさは例えばφ0.35μmである。コンタクトホールCNT4は前述したように膜厚がおよそ75nmの第2層間絶縁膜14bをエッチングして形成されたものであり、エッチング後の深さはおよそ100nmである。つまり、実施例のコンタクトホールCNT4のアスペクト比は、100nm/350nm≒0.29である。したがって、コンタクト部に起因する従来例の画素電極表面の凹凸は、875nm未満の深さと0.65μm2の範囲に亘るのに対して、実施例の画素電極表面の凹凸は、100nm未満の深さと0.1μm2の範囲に亘る。すなわち、実施例のほうが従来例に比べて画素電極表面の凹凸が相当に小さくなっている。
<電気光学装置の製造方法>
次に、本実施形態の電気光学装置の製造方法としての液晶装置100の製造方法について、図10〜図12を参照して説明する。図10は液晶装置の製造方法を示すフローチャート、図11(a)〜(e)及び図12(f)〜(j)は液晶装置の製造方法を示す概略断面図である。なお、本実施形態における液晶装置100の製造方法は、液晶装置100を構成する素子基板10Aの製造方法であって、基材10s上に走査線3(第1層)、TFT30(第2層)、第1中継層4(第3層)、データ線6a及び第2中継層6b(第4層)などを形成する方法は、前述したような公知の製造方法を用いることができる。以降、本発明の特徴部分である第5層以降の保持容量16、画素電極15Aなどの製造方法について説明する。
図10に示すように、本実施形態の液晶装置100の製造方法(素子基板10Aの製造方法)は、下側電極形成工程(ステップS1)、誘電体層形成工程(ステップS2)、第1のコンタクトホール形成工程(ステップS3)、第2導電膜形成工程(ステップS4)、第3導電膜形成工程(ステップS5)、第3導電膜パターニング工程(ステップS6)を備えている。また、第2導電膜パターニング工程(ステップS7)、第1層間絶縁膜形成工程(ステップS8)、平坦化処理工程(ステップS9)、第2層間絶縁膜形成工程(ステップS10)、第2のコンタクトホール形成工程(ステップS11)、画素電極形成工程(ステップS12)を備えている。
図10の下側電極形成工程(ステップS1)では、まず、図11(a)に示すように、層間絶縁膜13を覆う第1導電膜16abを形成する。第1導電膜16abはITOやIZOなどの金属酸化物膜であって、真空蒸着法やスパッタ法などにより透光性及び導電性を有するように成膜する。第1導電膜16abの膜厚は例えばおよそ140nmである。そして、第1導電膜16abのうちコンタクトホールCNT2と重なる部分をエッチングして取り除くようにパターニングして、下側電極16aを形成する。そして、ステップS2へ進む。
図10の誘電体層形成工程(ステップS2)では、図11(b)に示すように、下側電極16aを覆う誘電体層16cを形成する。誘電体層16cは、前述したように誘電率が異なる複数の層からなり、その膜厚は透光性を有するように30nm〜60nmの範囲で成膜されている。そして、ステップS3へ進む。
図10の第1のコンタクトホール形成工程(ステップS3)では、図11(c)に示すように、第2中継層6bと重なると共に、下側電極16aが除去された部分に層間絶縁膜13を貫通して第2中継層6bに至る貫通孔13aを形成する。貫通孔13aの形成方法としては、フッ素系の処理ガスを用いたドライエッチングなどを挙げることができる。そして、ステップS4、ステップS5へ進む。
図10の第2導電膜形成工程(ステップS4)、第3導電膜形成工程(ステップS5)では、図11(d)に示すように、まず、貫通孔13aの内部を被覆すると共に、誘電体層16cを覆う第2導電膜16bbを形成する。第2導電膜16bbは、第1導電膜16abと同様にITOやIZOなどの金属酸化物膜であって、真空蒸着法やスパッタ法などにより透光性及び導電性を有するように成膜される。第2導電膜16bbの膜厚は例えばおよそ140nmである。続いて、第2導電膜16bbを覆うように、導電部8の前駆体である第3導電膜8bを形成する。第3導電膜8bは、金属または金属化合物を用い、真空蒸着法やスパッタ法などにより成膜される。上記金属としては、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)、W(タングステン)などが挙げられる。また上記金属化合物としては、これらの上記金属の窒化物やシリサイドなどが挙げられる。また、第3導電膜8bは、これらの上記金属あるいは上記金属化合物の中から選ばれた材料を用いた少なくとも1層以上の導通層を含む構成としてもよい。本実施形態では、TiN(窒化チタン)を用いて第3導電膜8bを形成した。第3導電膜8bの膜厚は、後に形成される第1層間絶縁膜14aと同等程度のおよそ400nmである。そして、ステップS6へ進む。
図10の第3導電膜パターニング工程(ステップS6)では、図11(e)に示すように、第3導電膜8bをフォトリソグラフィ法によりパターニングして導電部8を形成する。第3導電膜8bをエッチングする方法としては、ドライエッチングやウェットエッチングを用いることができる。とりわけ、第3導電膜8bは、金属酸化物膜であるITOやIZOなどからなる第2導電膜16bb上に成膜されているので、第2導電膜16bbをエッチングストップ膜として機能させることができる。導電部8の平面形状は、図9(a)に示すように例えば一辺が650nm(0.65μm)程度の略正方形である。なお、導電部8の平面形状は略正方形に限定されるものではない。そして、ステップS7、ステップS8へ進む。
図10の第2導電膜パターニング工程(ステップS7)、第1層間絶縁膜形成工程(ステップS8)では、図12(f)に示すように、まず、第2導電膜16bbをフォトリソグラフィ法によりパターニングして上側電極16bを形成する。第2導電膜16bbのエッチング方法としてはウェットエッチングを用いることができる。このとき、第2導電膜16bb上には異なる材料からなる導電部8が形成されているので、導電部8に対して上側電極16bの位置を精度よくパターニングできる。続いて、導電部8と上側電極16bとを覆う第1層間絶縁膜となるNSG膜14abを形成する。NSG膜14abの形成方法としては、例えばプラズマCVD法を挙げることができる。NSG膜14abの膜厚はおよそ600nmである。NSG膜14abの表面には、導電部8やコンタクトホールCNT2に起因する凹凸が生ずる。そして、ステップS9へ進む。
図10の平坦化処理工程(ステップS9)では、凹凸が生じたNSG膜14abの表面に平坦化処理、具体的にはCMP処理を施す。CMP処理は、NSG膜14abの表面に導電部8が露出するまで行われる。これにより、図12(g)に示すように、導電部8が貫通すると共に表面が平坦化された第1層間絶縁膜14aが形成される。平坦化後の上側電極16b上における第1層間絶縁膜14aの膜厚は例えばおよそ100nmである。そして、ステップS10へ進む。
図10の第2層間絶縁膜形成工程(ステップS10)では、図12(h)に示すように、導電部8及び第1層間絶縁膜14aを覆う第2層間絶縁膜14bを形成する。第2層間絶縁膜14bはBSG膜であって、例えばプラズマCVD法を用いて形成される。第2層間絶縁膜14bの膜厚は第1層間絶縁膜14aの膜厚よりも薄く、例えばおよそ75nmである。これにより、第1層間絶縁膜14aと第2層間絶縁膜14bとを含む層間絶縁膜14ができあがる。そして、ステップS11へ進む。
図10の第2のコンタクトホール形成工程(ステップS11)では、図12(i)に示すように、平面的に導電部8と重なる第2層間絶縁膜14bの部分をフォトリソグラフィ法でエッチングして、第2層間絶縁膜14bを貫通して導電部8に至る貫通孔14cを形成する。貫通孔14cの大きさは、前述したようにφ0.35μm程度である。貫通孔14cの実質的な深さはおよそ100nmとなる。そして、ステップS12へ進む。
図10の画素電極形成工程(ステップS12)では、貫通孔14cの内部を被覆すると共に第2層間絶縁膜14bを覆って、ITOやIZOなどの金属酸化物膜(第4導電膜)を成膜し、フォトリソグラフィ法でパターニングすることにより画素電極15AとコンタクトホールCNT4とを形成する。画素電極15Aの膜厚はおよそ10nm〜50nmである。これにより、導電部8とコンタクトホールCNT4とを介して上側電極16bと電気的に接続された画素電極15Aができあがる。画素電極15AにおいてコンタクトホールCNT4に起因する表面の凹凸は、コンタクトホールCNT4の深さ(100nm)と大きさ(φ0.35μm)とにより決まる範囲内に収まる。したがって、前述した従来例の画素電極15Bに比べて画素電極表面の凹凸が相当に小さく平坦な画素電極15Aが形成される。
上記第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)液晶装置100の画素Pにおける画素電極15Aは、保持容量16の上側電極16b上に形成され、第1層間絶縁膜14aを貫通する導電部8と、導電部8上に形成されたコンタクトホールCNT4とを介して電気的に上側電極16bに接続されている。コンタクトホールCNT4は、第1層間絶縁膜14aよりも膜厚が薄い第2層間絶縁膜14bを貫通するように形成されている。したがって、従来例のように層間絶縁膜13と層間絶縁膜14とを貫通するコンタクトホールCNT3によって上側電極16bと電気的に接続された画素電極15Bと比べて、コンタクト部に起因する画素電極表面の凹凸が相当に小さくなっている。ゆえに、画素電極表面の凹凸に起因する液晶分子の配向の乱れが表示ムラになり難い。すなわち、画素Pにおける表示状態が均質で優れた表示品質を有する液晶装置100を提供または製造することができる。
また、材料が同じ金属酸化物である上側電極16bと画素電極15Aとの間に、材料が異なる導電部8を配置することは、透明導電膜(第4導電膜)をパターニングして画素電極15Aを形成する際に、上側電極16bがエッチングされることを防ぐことができる。
(2)第2導電膜16bbはITOやIZOなどの金属酸化物を用いて形成され、第2導電膜16bb上に形成される第3導電膜8bは金属または金属化合物を用いて形成される。第3導電膜8bをパターニングして導電部8を形成する際に、第2導電膜16bbはエッチングストップ膜として機能する。ゆえに、精度よく導電部8を形成することができる。加えて、第2導電膜16bbと第3導電膜8bとが異なる材料を用いて形成されているので、第3導電膜8bをパターニングして導電部8を形成した後に、第2導電膜16bbをパターニングして上側電極16bを形成することにより、導電部8に対して精度よく上側電極16bを形成できる。
(3)第1層間絶縁膜14aがNSG膜からなり、第2層間絶縁膜14bがBSG膜からなる。BSG膜はNSG膜に比べて優れた吸湿性能を有しているので、水分が浸入しても素子基板10Aの配線層間の絶縁性が低下し難い。すなわち、高い信頼性品質を有する液晶装置100を製造または提供することができる。
(4)NSG膜14abのうち平面的に導電部8と重なる部分を除去する方法は、NSG膜14abに研磨を施すCMP処理であることから、より平坦な表面を有する画素電極15Aを実現することができる。
(5)画素電極15Aと上側電極16bとの電気的な接続を図るために第2層間絶縁膜14bに設けられたコンタクトホールCNT4は、従来例のコンタクトホールCNT3よりもアスペクト比が小さい。したがって、従来例の画素電極15Bの膜厚(140nm)よりも実施例の画素電極15Aの膜厚(10nm〜50nm)を薄くしても電気的な接続を確保できる。つまり、従来例に比べて少ない材料で画素電極15Aを形成でき、より明るい透過型の液晶装置100を実現できる。
(第2実施形態)
<電子機器>
次に、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置100が適用された電子機器としての投写型表示装置について、図13を参照して説明する。図13は投写型表示装置の構成を示す概略図である。
図13に示すように、本実施形態の電子機器としての投写型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、を備えている。また、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、を備えている。さらに、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投写レンズ1207と、を備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。
ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。
ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ1207によってスクリーン1300上に投写され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210は、上記第1実施形態の液晶装置100(図1参照)が適用されたものである。液晶装置100の色光の入射側と射出側とにクロスニコルに配置された一対の偏光素子が隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
このような投写型表示装置1000によれば、液晶ライトバルブ1210,1220,1230として、上記第1実施形態の液晶装置100が用いられているので、コンタクト部に起因する画素電極表面の凹凸が相当に小さくなっている。したがって、画素電極表面の凹凸に起因する液晶分子の配向の乱れが表示ムラになり難い。すなわち、画素Pにおける表示状態が均一で優れた表示品質を有する投写型表示装置1000を提供することができる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置および該電気光学装置の製造方法ならびに該電気光学装置を適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)第1層間絶縁膜14aの表面に導電部8を露出させる方法は、導電部8を覆うNSG膜14abに平坦化処理を施して、NSG膜14abの表面に導電部8を露出させる方法に限定されない。例えば、第1層間絶縁膜14aに貫通孔を形成し、金属や金属化合物でこの貫通孔を埋めて導電部8を形成してもよい。なお、画素電極15の表面をより平坦にする目的でNSG膜14abに平坦化処理を施すことから、上記第1実施形態の製造方法のほうが、上記貫通孔を形成するなどの余計な工程を含まない点で好ましい。
(変形例2)上側電極16bと画素電極15との間の層間絶縁膜14は、第1層間絶縁膜14aと第2層間絶縁膜14bとを含む構成に限定されない。言い換えれば、層間絶縁膜14は、NSG膜からなる単層構造であってもよい。
(変形例3)本発明の画素電極15と保持容量16とを電気的に接続させる構造は、透過型の液晶装置100に適用されることに限定されない。画素電極15として光反射性を有する例えばAl(アルミニウム)などの金属膜、あるいは金属膜と透明導電膜とを積層した構造が採用された反射型の液晶装置にも適用できる。これにより、コンタクト部に起因する画素電極表面の凹凸が小さくなり、優れた表示品質を有する反射型の液晶装置を提供あるいは製造することができる。
(変形例4)上記第1実施形態の液晶装置100は、素子基板10または対向基板20のいずれかにおいて、複数の画素Pのそれぞれに対応したカラーフィルターを備える構成であってもよい。
(変形例5)上記第1実施形態の液晶装置100が適用される電子機器は、上記第2実施形態の投写型表示装置1000に限定されない。例えば、液晶装置100の対向基板20において、少なくとも赤(R)、緑(G)、青(B)に対応するカラーフィルターを有し、投写型表示装置を単板構成としてもよい。また、例えば、投写型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーションシステム、電子手帳、POSなどの情報端末機器の表示部として液晶装置100を好適に用いることができる。
8…導電部、8b…第3導電膜、10…素子基板、10s…基板としての基材、14…層間絶縁膜、14a…第1層間絶縁膜、14b…第2層間絶縁膜、14c…貫通孔、15…画素電極、16…保持容量、16a…下側電極、16ab…第1導電膜、16b…上側電極、16bb…第2導電膜、16c…誘電体層、30…TFT(薄膜トランジスター)、100…電気光学装置としての液晶装置、1000…電子機器としての投写型表示装置。

Claims (10)

  1. 画素電極と、
    前記画素電極に対応して設けられたトランジスターと、
    上側電極及び下側電極と、前記上側電極と前記下側電極との間に設けられた誘電体層と、を有して構成される保持容量と、
    前記上側電極と前記画素電極との間に設けられた層間絶縁膜と、
    前記上側電極上に設けられ、前記層間絶縁膜を貫通した導電部と、を備え、
    前記画素電極は、前記導電部を介して前記上側電極と電気的に接続されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記上側電極、前記下側電極のそれぞれは、金属酸化物からなり、透光性及び導電性を有し、
    前記導電部は、金属または金属化合物からなる少なくとも1層以上の導電層を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記層間絶縁膜は、第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜と前記画素電極との間に設けられ、前記第1層間絶縁膜と異なる材料で膜厚が前記第1層間絶縁膜よりも薄い第2層間絶縁膜とを含み、
    前記導電部は前記第1層間絶縁膜を貫通しており、
    平面的に前記導電部と重なる前記第2層間絶縁膜の部分にコンタクトホールが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第1層間絶縁膜がNSG(Non doped Silicate Glass)膜からなり、前記第2層間絶縁膜がBSG(Boron doped Silicate Glass)膜からなることを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
  5. 画素電極と、前記画素電極に対応して設けられたトランジスターと、上側電極及び下側電極と、前記上側電極と前記下側電極との間に設けられた誘電体層と、を有して構成される保持容量と、を備えた電気光学装置の製造方法であって、
    基板上において、前記トランジスターと前記画素電極との間に、第1導電膜を成膜してパターニングすることにより前記下側電極を形成する工程と、
    前記下側電極を覆う前記誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層を覆う第2導電膜を形成する工程と、
    前記第2導電膜を覆う第3導電膜を成膜してパターニングすることにより、前記第2導電膜上に導電部を形成する工程と、
    前記第2導電膜をパターニングして前記上側電極を形成する工程と、
    前記上側電極と前記導電部とを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、
    平面的に前記導電部と重なる前記層間絶縁膜の部分を除去する工程と、
    前記層間絶縁膜を覆う第4導電膜を成膜してパターニングすることにより前記画素電極を形成する工程と、を備えることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 前記第1導電膜及び前記第2導電膜は、金属酸化物を用い、それぞれが透光性及び導電性を有するように成膜され、
    前記第3導電膜は、金属または金属化合物を用い、少なくとも1層以上の導電層からなるように成膜されることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 前記層間絶縁膜を形成する工程は、
    前記上側電極と前記導電部とを覆う第1層間絶縁膜を形成する工程と、
    平面的に前記導電部と重なる前記第1層間絶縁膜の部分を除去する工程と、
    前記第1層間絶縁膜と異なる材料を用い、前記第1層間絶縁膜よりも薄い膜厚で前記第1層間絶縁膜を覆う第2層間絶縁膜を成膜する工程と、
    平面的に前記導電部と重なる前記第2層間絶縁膜の部分を貫通する貫通孔を形成する工程と、含み、
    前記画素電極を形成する工程は、前記貫通孔を被覆するように前記第4導電膜を成膜することを特徴とする請求項5または6に記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 平面的に前記導電部と重なる、前記層間絶縁膜の部分または前記第1層間絶縁膜の部分を除去する工程は、前記層間絶縁膜の表面または前記第1層間絶縁膜の表面に平坦化処理を施して前記導電部を露出させる工程であることを特徴とする請求項5または7に記載の電気光学装置の製造方法。
  9. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  10. 請求項5乃至8のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法を用いて製造された電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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