JP2016078753A - 車両用ブレーキシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ液圧制御装置における加圧制御に必要なブレーキ液量をスムーズに確保できる車両用ブレーキシステムを提供する。【解決手段】車両用ブレーキシステム10は、マスタシリンダ34に付設される第1リザーバ36と遮断弁60a,60b及びVSA装置18間の液路70a,70bとを接続するバイパス液路81a,81bと、バイパス液路81a,81bに設けられ、VSA装置18がブレーキ液を加圧制御するときに第1リザーバ36側からVSA装置18側へのブレーキ液の流通を許容するとともに、VSA装置18側から第1リザーバ36側へのブレーキ液の流通を阻止する弁83と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ブレーキシステムに関する。
例えば、特許文献1には、電気信号を伝達してブレーキを作動させるバイ・ワイヤ(By Wire)式のブレーキシステムを備える車両用ブレーキシステムが開示されている。この車両用ブレーキシステムは、運転者のブレーキ操作を電気信号に変換し、該信号を利用してスレーブシリンダ(シリンダ機構)を作動させ、該スレーブシリンダが発生するブレーキ液圧をホイールシリンダに供給して車輪に必要な制動力を加えることができる。また、スレーブシリンダよりも下流側の液路には、ホイールシリンダに伝達されるブレーキ液圧を制御する車両挙動安定化装置(ブレーキ液圧制御装置)が配置されている。
特開2012−106646号公報
ところで、特許文献1に記載の車両用ブレーキシステムにおいて、ブレーキ液圧制御装置がブレーキ液の加圧制御を行う場合には、ブレーキ液圧制御装置に内蔵されるポンプを作動させ、ブレーキ液圧制御装置よりも上流側からブレーキ液を吸入してホイールシリンダ側に送る必要がある。
しかしながら、ブレーキ液圧制御装置よりも上流側であるスレーブシリンダから吸液する場合、スレーブシリンダ装置のシリンダ内周面とピストン外周面との間に装着されたカップシール(スレーブピストンパッキン)の背面を通してブレーキ液が送られる。このため、ブレーキ液を吸入する際の抵抗が大きくなる。
このように、スレーブシリンダにおけるカップシール等の油圧回路上の抵抗となる部材(以下、「抵抗部材」という)を介してブレーキ液を吸入するので、ブレーキ液の加圧制御に必要な液量を得るために容量の大きいポンプを使用する必要がある。
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、ブレーキ液圧制御装置における加圧制御に必要なブレーキ液量をスムーズに確保できる車両用ブレーキシステムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る車両用ブレーキシステムは、ブレーキ操作子の操作によってブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、前記マスタシリンダとホイールシリンダとを接続する液路と、前記液路に接続され、電気信号に基づいてアクチュエータの駆動力でブレーキ液圧を発生するスレーブシリンダと、前記スレーブシリンダよりも上流側の前記液路に配置され、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの接続を遮断可能な遮断弁と、前記スレーブシリンダよりも下流側の前記液路に配置され、前記ホイールシリンダに伝達されるブレーキ液圧を制御するブレーキ液圧制御装置と、前記マスタシリンダまたは前記スレーブシリンダに付設されるリザーバから前記遮断弁よりも下流側且つ前記ブレーキ液圧制御装置よりも上流側の前記液路に至るバイパス液路と、前記バイパス液路に設けられ、前記ブレーキ液圧制御装置がブレーキ液を加圧制御するときに前記リザーバ側から前記ブレーキ液圧制御装置側へのブレーキ液の流通を許容するとともに、前記ブレーキ液圧制御装置側から前記リザーバ側へのブレーキ液の流通を阻止する弁と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、ブレーキ液圧制御装置がブレーキ液を加圧制御するときには、バイパス液路に設けられた弁は、リザーバ側からブレーキ液圧制御装置側へのブレーキ液の流通を許容する。したがって、ブレーキ液圧制御装置よりも上流側であるリザーバから直接、ブレーキ液がバイパス液路を通って吸入される。つまり、本発明によれば、ブレーキ液圧制御装置における加圧制御時に、スレーブシリンダ内の抵抗部材となる部材を介して吸液する必要がなくなるので、ブレーキ液を吸入する際の抵抗が従来のものよりも小さくなる。これにより、ブレーキ液圧制御装置における加圧制御に必要なブレーキ液量をスムーズに確保することができる。
また、前記弁は、チェックバルブであるとよい。このような構成によれば、バイパス液路に設ける弁を簡易な構成とすることができる。
また、前記弁は、前記ブレーキ液圧制御装置がブレーキ液を加圧制御するときに開く電磁弁であるとよい。このような構成によれば、ブレーキ液圧制御装置においてブレーキ液の吸入が必要となるときに弁を開き、ブレーキ液の吸入が必要でないときには弁を閉じることができる。したがって、ブレーキ液圧制御装置におけるブレーキ液の吸入が必要となる加圧制御時以外に、不必要にブレーキ液がリザーバから下流側に流れ込むことを防止することができる。
本発明によれば、ブレーキ液圧制御装置における加圧制御に必要なブレーキ液量をスムーズに確保できる車両用ブレーキシステムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキシステムの概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用ブレーキシステムの概略構成図である。 変形例に係る弁を模式的に示す図であり、(a)は弁閉状態を示す図、(b)は弁開状態を示す図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキシステム10の概略構成図である。
本実施形態に係る車両用ブレーキシステムにおいては、電気信号を伝達してブレーキを作動させるバイ・ワイヤ(By Wire)式のブレーキシステムと、油圧を伝達してブレーキを作動させる油圧式のブレーキシステムの双方を備えて構成されるものを例にとって説明する。
図1に示すように、車両用ブレーキシステム10は、ブレーキペダル(ブレーキ操作子)12の操作によってブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ34と、マスタシリンダ34とホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLとを接続する第1系統液路70a及び第2系統液路70b(以下、液路70a,70bともいう)と、液路70a,70bに接続され、電気信号に基づいて電動モータ(アクチュエータ)72の駆動力でブレーキ液圧を発生するスレーブシリンダ76と、を備えている。また、車両用ブレーキシステム10は、スレーブシリンダ76よりも上流側の液路70a,70bに配置された第1遮断弁60a及び第2遮断弁60b(以下、遮断弁60a,60bともいう)と、スレーブシリンダ76よりも下流側の液路70a,70bに配置された車両挙動安定化装置(ブレーキ液圧制御装置)18(以下、VSA装置18という、VSA;登録商標)と、を備えている。
遮断弁60a,60bは、マスタシリンダ34とホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLとの接続を遮断可能である。VSA装置18は、ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに伝達されるブレーキ液圧を制御することによって車両挙動の安定化を支援する。
マスタシリンダ34を備える入力装置14、スレーブシリンダ76を備えるモータシリンダ装置16及びVSA装置18は、車両のエンジンルーム(図示省略)内に配置されて構成されている。
本実施形態における電気信号は、例えば、電動モータ72を駆動する電力や電動モータ72を制御するための制御信号である。
なお、モータシリンダ装置16は、運転者のブレーキ操作に応じた電気信号だけではなく、他の物理量に応じた電気信号に基づいて液圧を発生させる手段を更に備えていてもよい。他の物理量に応じた電気信号とは、例えば、自動ブレーキシステムのような、運転者のブレーキ操作によらずに、ECU(Electronic Control Unit)等の制御手段150が車両の周囲の状況をセンサなどで判断して、車両の衝突を回避するための信号を意味している。
また、エンジンルームには、車両用ブレーキシステム10とともに、動力装置などの構造物が搭載されている。動力装置としては、例えばエンジンと電動機(走行モータ)とトランスミッション(いずれも図示省略)とを組み合わされたハイブリッド自動車用のものであり、エンジンルーム内の空間の略中央部に配置されている。なお、車両は、前輪駆動、後輪駆動、四輪駆動のいずれであってもよい。
本実施形態での入力装置14は、例えば右ハンドル車に適用される場合には、ダッシュボード(図示省略)の車幅方向の右側にスタッドボルト(図示省略)を介して固定され、ブレーキペダル12と連結されるプッシュロッド42がダッシュボードを貫通して車室側に突出するように構成されている。
モータシリンダ装置16は、例えば入力装置14とは逆側の車幅方向の左側に配置され、例えば左側のフロントサイドフレームにブラケット(いずれも図示省略)を介して取り付けられている。具体的には、モータシリンダ装置16は、ブラケットに対して弾性(フローティング)支持され、ブラケットがフロントサイドフレームに対してボルトなどの締結部材を介して締結されている。これにより、モータシリンダ装置16の作動時に発生する振動などを吸収できるようになっている。
VSA装置18は、例えば、ブレーキ時の車輪ロックを防ぐABS(アンチロック・ブレーキ・システム)機能、加速時などの車輪空転を防ぐTCS(トラクション・コントロール・システム)機能、旋回時の横すべりを抑制する機能などを備えて構成されている。VSA装置18は、例えば車幅方向の右端の前側に、例えばブラケットを介して車体に取り付けられている。ここでは、入力装置14、モータシリンダ装置16及びVSA装置18は、エンジンルーム内に分離して(別体にて)配置されているが、これらのうちの一部または全部が一体に構成されていてもよい。
入力装置14、モータシリンダ装置16、及び、VSA装置18は、例えば、金属製の管材で形成された液路によって接続されている。また、入力装置14とモータシリンダ装置16とは、図示しないハーネスで電気的に接続されており、バイ・ワイヤ式のブレーキシステムとして機能する。
すなわち、入力装置14とVSA装置18とは、配管チューブ22a、ジョイント(三方の分岐管)23a、配管チューブ22cを介して互いに接続され、配管チューブ22d、ジョイント(三方の分岐管)23b、配管チューブ22fを介して互いに接続されている。
また、モータシリンダ装置16は、配管チューブ22bを介してジョイント23aと接続され、配管チューブ22eを介してジョイント23bと接続されている。
液路についてさらに説明すると、入力装置14の接続ポート20aと連結点A1とが配管チューブ22aによって接続されている。また、モータシリンダ装置16の出力ポート24aと連結点A1とが配管チューブ22bによって接続され、さらに、VSA装置18の導入ポート26aと連結点A1とが配管チューブ22cによって接続されている。
また、入力装置14の他の接続ポート20bと連結点A2とが配管チューブ22dによって接続されている。また、モータシリンダ装置16の他の出力ポート24bと連結点A2とが配管チューブ22eによって接続され、さらに、VSA装置18の他の導入ポート26bと連結点A2とが配管チューブ22fによって接続されている。
VSA装置18には、複数の導出ポート28a〜28dが設けられる。導出ポート28aは、配管チューブ22gによって右側前輪に設けられたディスクブレーキ機構30aのホイールシリンダ32FRと接続される。導出ポート28bは、配管チューブ22hによって左側後輪に設けられたディスクブレーキ機構30bのホイールシリンダ32RLと接続される。導出ポート28cは、配管チューブ22iによって右側後輪に設けられたディスクブレーキ機構30cのホイールシリンダ32RRと接続される。導出ポート28dは、配管チューブ22jによって左側前輪に設けられたディスクブレーキ機構30dのホイールシリンダ32FLと接続される。
この場合、各導出ポート28a〜28dに接続される配管チューブ22g〜22jによってブレーキ液がディスクブレーキ機構30a〜30dの各ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに対して供給され、各ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL内の液圧が上昇することにより、各ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLが作動し、対応する車輪(右側前輪、左側後輪、右側後輪、左側前輪)に対して制動力が付与される。
なお、車両用ブレーキシステム10は、本実施形態で想定しているハイブリッド自動車のほか、例えば、エンジン(内燃機関)のみによって駆動される自動車、電気自動車、燃料電池自動車などを含む各種車両に対して搭載可能に設けられる。
入力装置14は、運転者によるブレーキペダル12の操作によって液圧を発生可能なタンデム式のマスタシリンダ34と、前記マスタシリンダ34に付設された第1リザーバ(リザーバ)36とを有する。このマスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、前記シリンダチューブ38の軸方向に沿って所定間隔離間する2つのピストン40a、40bが摺動自在に配設される。一方のピストン40aは、ブレーキペダル12に近接して配置され、プッシュロッド42を介してブレーキペダル12と連結される。また、他方のピストン40bは、一方のピストン40aよりもブレーキペダル12から離間して配置される。
この一方及び他方のピストン40a、40bの外周面には、環状段部を介して一対のピストンパッキン44a、44bがそれぞれ装着される。ここでは、ピストンパッキン44a、44bとして、リング状を呈するカップシールが使用されている。一対のピストンパッキン44a、44bの間には、それぞれ、後記するサプライポート46a、46bと連通する背室48a、48bが形成される。また、一方及び他方のピストン40a、40bとの間には、ばね部材50aが配設され、他方のピストン40bとシリンダチューブ38の側端部との間には、他のばね部材50bが配設される。
なお、ピストン40a、40bの外周面にピストンパッキン44a、44bを設ける代わりに、シリンダチューブ38の内周面にパッキンを配設してもよい。
マスタシリンダ34のシリンダチューブ38には、2つのサプライポート46a、46bと、2つのリリーフポート52a、52bと、2つの出力ポート54a、54bとが設けられる。この場合、各サプライポート46a(46b)及び各リリーフポート52a(52b)は、それぞれ合流して第1リザーバ36内の図示しないリザーバ室と連通するように設けられる。
また、マスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、運転者(操作者)がブレーキペダル12を踏み込む踏力に対応したブレーキ液圧を制御する第1圧力室56a及び第2圧力室56bが設けられる。第1圧力室56aは、第1液圧路58aを介して接続ポート20aと連通するように設けられ、第2圧力室56bは、第2液圧路58bを介して他の接続ポート20bと連通するように設けられる。
マスタシリンダ34と接続ポート20aとの間であって、第1液圧路58aの上流側には圧力センサPmが配設されるとともに、第1液圧路58aの下流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第1遮断弁60aが設けられる。この圧力センサPmは、第1液圧路58a上において、第1遮断弁60aよりもマスタシリンダ34側の上流の液圧を検知するものである。
マスタシリンダ34と他の接続ポート20bとの間であって、第2液圧路58bの上流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第2遮断弁60bが設けられるとともに、第2液圧路58bの下流側には、圧力センサPpが設けられる。この圧力センサPpは、第2液圧路58b上において、第2遮断弁60bよりもホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL側の下流側の液圧を検知するものである。
この第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bにおけるノーマルオープンとは、ノーマル位置(非通電時の弁体の位置)が開位置の状態(常時開)となるように構成されたバルブをいう。なお、図1において、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bは、通電時(励磁時)の状態を示している(後記する第3遮断弁62も同様)。
マスタシリンダ34と第2遮断弁60bとの間の第2液圧路58bには、前記第2液圧路58bから分岐する分岐液圧路58cが設けられ、前記分岐液圧路58cには、ノーマルクローズタイプ(常閉型)のソレノイドバルブからなる第3遮断弁62と、ストロークシミュレータ64とが直列に接続される。この第3遮断弁62におけるノーマルクローズとは、ノーマル位置(非通電時の弁体の位置)が閉位置の状態となるように構成されたバルブをいう。
このストロークシミュレータ64は、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bの遮断時に、ブレーキペダル12の操作に応じた操作反力とストロークを生じさせる装置である。このストロークシミュレータ64は、第2遮断弁60bよりもマスタシリンダ34側で第2液圧路58bから分岐する分岐液圧路58c及びポート65aを介して設けられている。つまり、ストロークシミュレータ64の液圧室65には、マスタシリンダ34の第2圧力室56bから導出されるブレーキ液(ブレーキフルード)が、第2液圧路58b、分岐液圧路58c及びポート65aを介して供給されるようになっている。
また、ストロークシミュレータ64は、互いに直列に配置されたばね定数の高い第1リターンスプリング66aとばね定数の低い第2リターンスプリング66bと、前記第1及び第2リターンスプリング66a、66bによって付勢されるシミュレータピストン68とを備え、ブレーキペダル12の踏み込み前期時にペダル反力の増加勾配を低く設定し、踏み込み後期時にペダル反力を高く設定してブレーキペダル12のペダルフィーリングを既存のマスタシリンダと同等になるように設けられている。
液路は、大別すると、マスタシリンダ34の第1圧力室56aと複数のホイールシリンダ32FR、32RLとを接続する第1系統液路70aと、マスタシリンダ34の第2圧力室56bと複数のホイールシリンダ32RR、32FLとを接続する第2系統液路70bとから構成される。
第1系統液路70aは、入力装置14におけるマスタシリンダ34(シリンダチューブ38)の出力ポート54aと接続ポート20aとを接続する第1液圧路58aと、入力装置14の接続ポート20aとモータシリンダ装置16の出力ポート24aとを接続する配管チューブ22a、22bと、モータシリンダ装置16の出力ポート24aとVSA装置18の導入ポート26aとを接続する配管チューブ22b、22cと、VSA装置18の導出ポート28a、28bと各ホイールシリンダ32FR、32RLとをそれぞれ接続する配管チューブ22g、22hとによって構成される。
第2系統液路70bは、入力装置14におけるマスタシリンダ34(シリンダチューブ38)の出力ポート54bと他の接続ポート20bとを接続する第2液圧路58bと、入力装置14の他の接続ポート20bとモータシリンダ装置16の出力ポート24bとを接続する配管チューブ22d、22eと、モータシリンダ装置16の出力ポート24bとVSA装置18の導入ポート26bとを接続する配管チューブ22e、22fと、VSA装置18の導出ポート28c、28dと各ホイールシリンダ32RR、32FLとをそれぞれ接続する配管チューブ22i、22jとを有する。
この結果、液路が第1系統液路70aと第2系統液路70bとによって構成されることにより、各ホイールシリンダ32FR、32RLと各ホイールシリンダ32RR、32FLとをそれぞれ独立して作動させ、相互に独立した制動力を発生させることができる。
モータシリンダ装置16は、電動モータ72を含むアクチュエータ機構74と、前記アクチュエータ機構74によって付勢されるスレーブシリンダ76とを有する。
アクチュエータ機構74は、電動モータ72の出力軸側に設けられ、複数のギヤが噛合して電動モータ72の回転駆動力を伝達するギヤ機構(減速機構)78と、前記ギヤ機構78を介して前記回転駆動力が伝達されることにより軸方向に沿って進退動作するボールねじ軸80a及びボール80bを含むボールねじ構造体80とを有する。
スレーブシリンダ76は、略円筒状のシリンダ本体82と、前記シリンダ本体82に付設された第2リザーバ(リザーバ)84とを有する。第2リザーバ84は、入力装置14のマスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36と配管チューブ86で接続され、第1リザーバ36内に貯留されたブレーキ液が配管チューブ86を介して第2リザーバ84内に供給されるように設けられる。
シリンダ本体82内には、前記シリンダ本体82の軸方向に沿って所定間隔離間する第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bが摺動自在に配設される。第1スレーブピストン88aは、ボールねじ構造体80側に近接して配置され、ボールねじ軸80aの一端部に当接してこのボールねじ軸80aと一体的に矢印X1又はX2方向に変位する。また、第2スレーブピストン88bは、第1スレーブピストン88aよりもボールねじ構造体80側から離間して配置される。
この第1及び第2スレーブピストン88a、88bの外周面には、環状段部を介して一対のスレーブピストンパッキン90a、90bがそれぞれ装着される。ここでは、スレーブピストンパッキン90a、90bとして、リング状を呈するカップシールが使用されている。一対のスレーブピストンパッキン90a、90bの間には、それぞれ、後記するリザーバポート92a、92bとそれぞれ連通する第1背室94a及び第2背室94bが形成される。また、第1及び第2スレーブピストン88a、88bとの間には、第1リターンスプリング96aが配設され、第2スレーブピストン88bとシリンダ本体82の側端部との間には、第2リターンスプリング96bが配設される。
スレーブシリンダ76のシリンダ本体82には、2つのリザーバポート92a、92bと、2つの出力ポート24a、24bとが設けられる。この場合、リザーバポート92a(92b)は、第2リザーバ84内の図示しないリザーバ室と連通するように設けられる。
また、シリンダ本体82内には、出力ポート24aからホイールシリンダ32FR、32RL側へ出力されるブレーキ液圧を制御する第1液圧室98aと、他の出力ポート24bからホイールシリンダ32RR、32FL側へ出力されるブレーキ液圧を制御する第2液圧室98bが設けられる。
なお、第1スレーブピストン88aと第2スレーブピストン88bとの間には、第1スレーブピストン88aと第2スレーブピストン88bの最大ストローク(最大変位距離)と最小ストローク(最小変位距離)とを規制する規制手段100が設けられる。さらに、第2スレーブピストン88bには、前記第2スレーブピストン88bの摺動範囲を規制して、第1スレーブピストン88a側へのオーバーリターンを阻止するストッパピン102が設けられ、これによって、特にマスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧で制動するときのバックアップ時において、1系統の失陥時に他の系統の失陥が防止される。
VSA装置18は、周知のものからなり、右側前輪及び左側後輪のディスクブレーキ機構30a、30b(ホイールシリンダ32FR、ホイールシリンダ32RL)に接続された第1系統液路70aを制御する第1ブレーキ系110aと、右側後輪及び左側前輪のディスクブレーキ機構30c、30d(ホイールシリンダ32RR、ホイールシリンダ32FL)に接続された第2系統液路70bを制御する第2ブレーキ系110bとを有する。なお、第1ブレーキ系110aは、左側前輪及び右側前輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第2ブレーキ系110bは、左側後輪及び右側後輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。更に、第1ブレーキ系110aは、車体片側の右側前輪及び右側後輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第2ブレーキ系110bは、車体片側の左側前輪及び左側後輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。
この第1ブレーキ系110a及び第2ブレーキ系110bは、それぞれ同一構造からなるため、第1ブレーキ系110aと第2ブレーキ系110bで対応するものには同一の参照符号を付しているとともに、第1ブレーキ系110aの説明を中心にして、第2ブレーキ系110bの説明を括弧書きで付記する。
第1ブレーキ系110a(第2ブレーキ系110b)は、ホイールシリンダ32FR、32RL(32RR、32FL)に対して、共通する第1共通液圧路112及び第2共通液圧路114を有する。このうち、第1共通液圧路112は、ホイールシリンダ32FR,32RL(32RR,32FL)にブレーキ液圧を供給する供給路となる。
VSA装置18は、導入ポート26a(26b)と第1共通液圧路112との間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなるレギュレータバルブ116と、前記レギュレータバルブ116と並列に配置され導入ポート26a(26b)側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から導入ポート26a(26b)側へのブレーキ液の流通を阻止する)第1チェックバルブ118とを備える。また、VSA装置18は、第1共通液圧路112と導出ポート28a(28d)との間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第1インバルブ120と、前記第1インバルブ120と並列に配置され導出ポート28a(28d)側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から導出ポート28a(28d)側へのブレーキ液の流通を阻止する)第2チェックバルブ122とを備える。また、VSA装置18は、第1共通液圧路112と導出ポート28b(28c)との間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第2インバルブ124と、前記第2インバルブ124と並列に配置され導出ポート28b(28c)側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から導出ポート28b(28c)側へのブレーキ液の流通を阻止する)第3チェックバルブ126とを備える。
第1インバルブ120及び第2インバルブ124は、ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLに、ブレーキ液圧を供給する液路(第1共通液圧路112)を開閉する開閉手段である。
さらに、VSA装置18は、導出ポート28a(28d)と第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第1アウトバルブ128と、導出ポート28b(28c)と第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第2アウトバルブ130と、第2共通液圧路114に接続されたリザーバ132とを備える。また、VSA装置18は、第1共通液圧路112と第2共通液圧路114との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第2共通液圧路114側へのブレーキ液の流通を阻止する)第4チェックバルブ134と、前記第4チェックバルブ134と第1共通液圧路112との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へブレーキ液を供給するポンプ136とを備える。また、VSA装置18は、ポンプ136の前後に設けられる吸入弁138及び吐出弁140と、ポンプ136を駆動するモータMと、第2共通液圧路114と導入ポート26a(26b)との間に配置されるノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなるサクションバルブ142とを備える。
本実施形態の車両用ブレーキシステム10は、マスタシリンダ34に付設される第1リザーバ36から、マスタシリンダ34及び遮断弁60a,60bを迂回して、遮断弁60a,60bよりも下流側且つVSA装置18よりも上流側の液路70a,70bに至るバイパス液路81a,81bを備えている。ここでは、バイパス液路81a,81bは、第1リザーバ36と、配管チューブ22a,22dとを接続している。
また、バイパス液路81a,81bには、それぞれ弁83が設けられている。弁83は、VSA装置18がブレーキ液を加圧制御するときに第1リザーバ36側からVSA装置18側へのブレーキ液の流通を許容するとともに、VSA装置18側から第1リザーバ36側へのブレーキ液の流通を阻止する。本実施形態では、弁83として、チェックバルブ(逆止弁)が使用される。
なお、第1ブレーキ系110aにおいて、導入ポート26aに近接する液路上には、モータシリンダ装置16の出力ポート24aから出力され、前記モータシリンダ装置16の第1液圧室98aで制御されたブレーキ液圧を検知する圧力センサPhが設けられる。各圧力センサPs、Pp、Phで検出された検出信号は、制御手段150に導入される。
本実施形態の制御手段150は、例えば、いずれも図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成されるマイクロコンピュータ及び周辺機器からなる。そして、制御手段150は、あらかじめROMに記憶されているプログラムをCPUで実行し、車両用ブレーキシステム10を制御するように構成される。
本実施形態に係る車両用ブレーキシステム10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
車両用ブレーキシステム10が正常に機能する正常時には、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bが励磁で弁閉状態となり、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第3遮断弁62が励磁で弁開状態となる。従って、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bによって第1系統液路70a及び第2系統液路70bが遮断されているため、入力装置14のマスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧がディスクブレーキ機構30a〜30dのホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに伝達されることはない。
このとき、マスタシリンダ34の第2圧力室56bで発生したブレーキ液圧は、分岐液圧路58c及び弁開状態にある第3遮断弁62を経由してストロークシミュレータ64の液圧室65に伝達される。この液圧室65に供給されたブレーキ液圧によってシミュレータピストン68がリターンスプリング66a、66bのばね力に抗して変位することにより、ブレーキペダル12のストロークが許容されるとともに、擬似的なペダル反力を発生させてブレーキペダル12に付与される。この結果、運転者にとって違和感のないブレーキフィーリングが得られる。
このようなシステム状態において、制御手段150は、運転者によるブレーキペダル12の踏み込みを検出すると、モータシリンダ装置16の電動モータ72を駆動させてアクチュエータ機構74を付勢し、第1リターンスプリング96a及び第2リターンスプリング96bのばね力に抗して第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bを図1中の矢印X1方向に向かって変位させる。この第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bの変位によってスレーブシリンダ76の第1液圧室98a及び第2液圧室98b内のブレーキ液がバランスするように加圧されて所望のブレーキ液圧が発生する。
このモータシリンダ装置16におけるスレーブシリンダ76の第1液圧室98a及び第2液圧室98bのブレーキ液圧は、VSA装置18の弁開状態にある第1、第2インバルブ120、124を介してディスクブレーキ機構30a〜30dのホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに伝達され、前記ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLが作動することにより各車輪に所望の制動力が付与される。
換言すると、本実施形態に係る車両用ブレーキシステム10では、動力液圧源として機能するモータシリンダ装置16やバイ・ワイヤ制御するECUなどの制御手段150が作動可能な正常時において、運転者がブレーキペダル12を踏むことでブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ34と各車輪を制動するディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)との連通を第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bで遮断した状態で、モータシリンダ装置16が発生するブレーキ液圧でディスクブレーキ機構30a〜30dを作動させるという、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤ方式のブレーキシステムがアクティブになる。このため、本実施形態では、例えば、電気自動車などのように、旧来から用いられていた内燃機関による負圧が存在しない車両に好適に適用することができる。
また、例えば運転者がブレーキペダル12を踏んでいない場合に、VSA装置18がブレーキ液を加圧制御するときには、制御手段150は、VSA装置18のレギュレータバルブ116を閉弁させるとともにサクションバルブ142を開弁させ、さらにモータMでポンプ136を駆動させる。すると、サクションバルブ142を経てポンプ136にブレーキ液が吸入され、ポンプ136で加圧されたブレーキ液が第1共通液圧路112に供給される。したがって、運転者がブレーキペダル12を踏んでいない状態でも、四輪の制動力を個別に制御することができる。
つまり、VSA装置18によって四輪の制動力を個別に制御し、旋回内輪の制動力を増加させて旋回性能を高めたり、旋回外輪の制動力を増加させて直進安定性能を高めたりすることができる。
一方、モータシリンダ装置16などが作動しないイグニションOFFの状態等においては、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bがそれぞれ弁開状態となり、かつ第3遮断弁62が弁閉状態となるので、マスタシリンダ34で発生するブレーキ液圧がディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)に伝達するようになる。つまり、マスタシリンダ34で発生させるブレーキ液圧によって前記ディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)を作動させる油圧式のブレーキシステムがアクティブになる。
前記したように本実施形態に係る車両用ブレーキシステム10は、マスタシリンダ34に付設される第1リザーバ36から、遮断弁60a,60bよりも下流側且つVSA装置18よりも上流側の液路70a,70bに至るバイパス液路81a,81bを備えている。また、バイパス液路81a,81bには、それぞれ弁83が設けられている。
このような本実施形態によれば、VSA装置18がブレーキ液を加圧制御するときには、バイパス液路81a,81bに設けられた弁83は、第1リザーバ36側からVSA装置18側へのブレーキ液の流通を許容する。したがって、VSA装置18よりも上流側である第1リザーバ36から直接、ブレーキ液がバイパス液路81a,81bを通って吸入される。つまり、本実施形態によれば、VSA装置18における加圧制御時に、スレーブシリンダ76内の抵抗部材となる部材を介して吸液する必要がなくなるので、ブレーキ液を吸入する際の抵抗が従来のものよりも小さくなる。これにより、VSA装置18における加圧制御に必要なブレーキ液量をスムーズに確保することができる。
また、バイパス液路81a,81bに設けられた弁83は、VSA装置18側から第1リザーバ36側へのブレーキ液の流通を阻止する。
また、本実施形態では、弁83は、チェックバルブである。このような構成によれば、バイパス液路81a,81bに設ける弁83を簡易な構成とすることができる。
次に、図2を参照して、他の実施形態に係る車両用ブレーキシステム10aについて、図1に示す実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を省略する。
図2は、本発明の他の実施形態に係る車両用ブレーキシステム10aの概略構成図である。
図2に示すように、他の実施形態に係る車両用ブレーキシステム10aは、スレーブシリンダ76に付設される第2リザーバ(リザーバ)84から、スレーブシリンダ76を迂回して、遮断弁60a,60bよりも下流側且つVSA装置18よりも上流側の液路70a,70bに至るバイパス液路85a,85bを備えている。ここでは、バイパス液路85a,85bは、第2リザーバ84と、配管チューブ22b,22dとを接続している。
また、バイパス液路85a,85bには、それぞれ弁83が設けられている。弁83は、VSA装置18がブレーキ液を加圧制御するときに第2リザーバ84側からVSA装置18側へのブレーキ液の流通を許容するとともに、VSA装置18側から第2リザーバ84側へのブレーキ液の流通を阻止する。ここでは、弁83は、図1に示すものと同様の構造のチェックバルブである。
このような他の実施形態に係る車両用ブレーキシステム10aによれば、VSA装置18がブレーキ液を加圧制御するときには、VSA装置18よりも上流側である第2リザーバ84から直接、ブレーキ液がバイパス液路85a,85bを通ってVSA装置18に吸入されるため、前記した実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、図3を参照して、変形例に係る弁87について、図1及び図2に示す実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を省略する。
図3は、変形例に係る弁87を模式的に示す図であり、(a)は弁閉状態を示す図、(b)は弁開状態を示す図である。
図3に示す変形例に係る弁87は、図1及び図2に示す車両用ブレーキシステム10,10aにおいて、弁83に代えて使用される。
この変形例に係る弁87は、VSA装置18がブレーキ液を加圧制御するときに開く電磁弁である。ここでは、弁87は、ノーマルクローズタイプ(常閉型)のソレノイドバルブから構成される。
このような構成によれば、制御手段150からの指令によって、VSA装置18においてブレーキ液の吸入が必要となるときに励磁して弁を開き(図3(b)参照)、ブレーキ液の吸入が必要でないときには消磁して弁を閉じることができる(図3(a)参照)。したがって、前記した実施形態と同様の作用効果を奏することができることに加えて、VSA装置18におけるブレーキ液の吸入が必要となる加圧制御時以外(例えばスレーブシリンダ76でブレーキ液圧を発生させる通常時の制御中)に、不必要にブレーキ液がリザーバ36,84から下流側に流れ込むことを防止することができる。
以上、本発明について、実施形態(変形例を含む)に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、前記実施形態に記載した構成を適宜組み合わせ乃至選択することを含め、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。また、前記実施形態の構成の一部について、追加、削除、置換をすることができる。
例えば、バイパス液路81a,81bの上流端は、前記した図1に示す実施形態では第1リザーバ36に直接接続されているが、配管チューブ86(の上流側)に接続、すなわち配管チューブ86を介して第1リザーバ36に接続されていてもよい。また、バイパス液路81aの下流端は、前記した図1に示す実施形態では配管チューブ22aに接続されているが、配管チューブ22b,22cに接続されていてもよい。また、バイパス液路81bの下流端は、前記した図1に示す実施形態では配管チューブ22dに接続されているが、配管チューブ22e,22fに接続されていてもよい。
また、バイパス液路85a,85bの上流端は、前記した図2に示す実施形態では第2リザーバ84に直接接続されているが、配管チューブ86(の下流側)に接続、すなわち配管チューブ86を介して第2リザーバ84に接続されていてもよい。また、バイパス液路85aの下流端は、前記した図2に示す実施形態では配管チューブ22bに接続されているが、配管チューブ22a,22cに接続されていてもよい。また、バイパス液路85bの下流端は、前記した図2に示す実施形態では配管チューブ22dに接続されているが、配管チューブ22e,22fに接続されていてもよい。
また、バイパス液路81a(85a)の上流端とバイパス液路81b(85b)の上流端とが互いに接続されて共通のバイパス液路を形成し、この共通のバイパス液路の上流端が第1リザーバ36(第2リザーバ84)に接続されていてもよい。この場合、共通のバイパス液路上に弁83が設けられるとともに、共通のバイパス液路から分岐したバイパス液路81a,81b(85a,85b)上における弁83の設置が省略されてもよい。
また、チェックバルブである弁83と電磁弁である弁87とが、バイパス液路81a,81b,85a,85b上に直列に並んで設けられていてもよい。
また、前記した実施形態のマスタシリンダおよびスレーブシリンダは、いわゆるサイドポート形式の構成としているが、例えば、スレーブシリンダ76の第1スレーブピストン88a(第2スレーブピストン88b)に、図1中の矢印X1方向に所定量以上ストロークしたときに第1液圧室98a(第2液圧室98b)と第2リザーバ84との連通を開状態から閉状態にするバルブを設けるようにした、いわゆるセンタバルブ形式の構成としてもよい。
また、前記した実施形態のスレーブシリンダ76は、液路70a,70bに対して2つの液圧室98a,98bを備えているが、単一の液圧室を備えるものであってもよい。
10,10a 車両用ブレーキシステム
12 ブレーキペダル(ブレーキ操作子)
14 入力装置
16 モータシリンダ装置
18 VSA装置(ブレーキ液圧制御装置)
32FR,32RL,32RR,32FL ホィールシリンダ
34 マスタシリンダ
36 第1リザーバ(リザーバ)
60a 第1遮断弁(遮断弁)
60b 第2遮断弁(遮断弁)
70a 第1系統液路(液路)
70b 第2系統液路(液路)
72 電動モータ(アクチュエータ)
76 スレーブシリンダ
81a,81b バイパス液路
83 チェクバルブ(弁)
84 第2リザーバ(リザーバ)
85a,85b バイパス液路
87 電磁弁(弁)

Claims (3)

  1. ブレーキ操作子の操作によってブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、
    前記マスタシリンダとホイールシリンダとを接続する液路と、
    前記液路に接続され、電気信号に基づいてアクチュエータの駆動力でブレーキ液圧を発生するスレーブシリンダと、
    前記スレーブシリンダよりも上流側の前記液路に配置され、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの接続を遮断可能な遮断弁と、
    前記スレーブシリンダよりも下流側の前記液路に配置され、前記ホイールシリンダに伝達されるブレーキ液圧を制御するブレーキ液圧制御装置と、
    前記マスタシリンダまたは前記スレーブシリンダに付設されるリザーバから前記遮断弁よりも下流側且つ前記ブレーキ液圧制御装置よりも上流側の前記液路に至るバイパス液路と、
    前記バイパス液路に設けられ、前記ブレーキ液圧制御装置がブレーキ液を加圧制御するときに前記リザーバ側から前記ブレーキ液圧制御装置側へのブレーキ液の流通を許容するとともに、前記ブレーキ液圧制御装置側から前記リザーバ側へのブレーキ液の流通を阻止する弁と、
    を備えることを特徴とする車両用ブレーキシステム。
  2. 前記弁は、チェックバルブであることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキシステム。
  3. 前記弁は、前記ブレーキ液圧制御装置がブレーキ液を加圧制御するときに開く電磁弁であることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキシステム。
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