JP2016075658A - 情報処理システムおよび情報処理方法 - Google Patents

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洋義 関口
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輝憲 小山
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Abstract

【課題】被写体の認識精度の低下を抑制することができる情報処理システムおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】パターン投光部は、被写体に対して、パターン光を照射する。撮像部3、4は、それぞれ被写体を撮像して、輝度画像を生成する。コスト算出部53は、対応画素の候補である候補画素のコスト値を算出する。合成コスト算出部61は、コスト値を集約させて経路コスト値を算出し、合成コスト値を算出する。サブピクセル推定部62は、合成コスト値の最小値に対応するシフト量、およびそれに隣接するシフト量における合成コスト値に基づいて、サブピクセル推定を実行する。生成部63は、サブピクセル単位の視差値に基づいて視差画像を生成する。解析部は、輝度画像または視差画像について画像異常があるか否かを解析する。調光制御部は、パターン光に対して調光制御を実行する。
【選択図】図11

Description

本発明は、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
近年、物体との距離を測定する技術として、2つのカメラを有するステレオカメラを使用し、三角測量の原理を用いたステレオマッチング処理が使用されている。ステレオマッチング処理とは、一方のカメラで撮像された基準画像と、他方のカメラで撮像された比較画像との間で対応する領域をマッチングすることにより視差値を求め、視差値からステレオカメラと、画像に含まれる物体との距離を算出する処理である。
しかし、被写体である物体を撮像した画像においてテクスチャが弱いと、上述のステレオマッチング処理を施した場合、対応する領域を適切にマッチングさせることが困難となり、正確な視差値を導出しにくくなる。ここで、テクスチャとは、例えば、画像の各画素の明暗により現れる模様、柄、パターン、色またはドット等をいう。
そこで、投光部からパターンを有する光(以下、パターン光という)を照射してテクスチャを形成し、テクスチャが形成された被写体を撮像した画像に対して、ステレオマッチング処理を施す技術が提案されている(特許文献1)。ここで、パターン光のパターンとは、上述のテクスチャを作成するための、光の強弱の分布または色の分布等をいうものとする。このように、テクスチャが形成された画像に対してステレオマッチング処理を施すことにより、視差値の導出の精度を向上させている。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、例えば、被写体の設置状態によって、撮像した画像に黒潰れした状態、白飛びによる飽和状態、または投光部の光の照り返し等の画像異常が生じた場合においては、被写体の認識精度に影響が生じてしまう可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被写体の認識精度の低下を抑制することができる情報処理システムおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、特定のパターンを有するパターン光を被写体に照射して、前記被写体にテクスチャを形成する投光手段と、前記テクスチャが形成された前記被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて、前記被写体までの距離情報を導出する導出手段と、少なくとも前記撮像画像または前記距離情報に基づく画像のいずれかについて画像異常の有無を解析する解析手段と、前記解析手段により前記画像異常があると解析された場合に、調光制御を実行する調光手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、高精度な視差値を導出することができる。
図1は、撮像装置から物体までの距離を算出する原理を説明する図である。 図2は、基準画像、高密度視差画像およびエッジ視差画像を示す概念図である。 図3は、基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。 図4は、シフト量とコスト値との関係の一例を示すグラフである。 図5は、合成コストを算出するための概念図である。 図6は、シフト量と合成コスト値との関係の一例を示すグラフである。 図7は、本実施の形態の搬送システムの全体構成の一例を示す図である。 図8は、本実施の形態に係る視差値導出システムのハードウェア構成の一例を示す図である。 図9は、画像におけるパターン光の照り返しの一例を示す図である。 図10は、照り返しにより生じた視差値の不連続性の一例を示す図である。 図11は、本実施の形態のステレオカメラの機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図12は、本実施の形態の搬送システムにおける被写体の視差、および背景の視差を説明する図である。 図13は、本実施の形態におけるシフト量と合成コスト値との関係の一例を示す図である。 図14は、パターン光を照射する場合および照射しない場合の合成コスト値のグラフを説明する図である。 図15は、パラボラフィッティングによるサブピクセル推定を説明する図である。 図16は、最小二乗法によるサブピクセル推定を説明する図である。 図17は、本実施の形態の搬送システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図18は、本実施の形態の調光制御の動作の一例を示すフローチャートである。 図19は、本実施の形態のステレオカメラの外観斜視図の一例である。 図20は、本実施の形態のステレオカメラの平面図および底面図の一例である。 図21は、本実施の形態のステレオカメラの正面図、背面図および側面図の一例である。 図22は、本実施の形態の変形例1に係る視差値導出システムのハードウェア構成の一例を示す図である。 図23は、本実施の形態の変形例2のステレオカメラの機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図24は、本実施の形態の変形例3に係る視差値導出システムの基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。 図25は、本実施の形態の変形例4に係る視差値導出システムにおいて部品情報選択の画面の一例を示す図である。 図26は、本実施の形態の変形例4に係る視差値導出システムの基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。 図27は、本実施の形態の変形例5に係る視差値導出システムのハードウェア構成の一例を示す図である。 図28は、本実施の形態の変形例5の搬送システムの動作の一例を示すフローチャートである。
[SGM法を用いた測距方法の概略]
まず、図1〜6を用いて、本実施の形態の具体的な説明の前に、SGM(Semi−Global Matching)法を用いた測距方法の概略について説明する。
(測距の原理)
図1は、撮像装置から物体までの距離を算出する原理を説明する図である。図1を参照しながら、ステレオマッチング処理により、ステレオカメラにおける物体に対する視差値を導出し、この視差値によって、ステレオカメラから物体までの距離を測定する原理について説明する。なお、以下では、説明を簡略化するため、複数の画素からなる所定領域のマッチングではなく、画素単位のマッチングの例について説明する。
図1に示す撮像システムは、平行等位に配置された撮像装置510aと撮像装置510bとを有するものとする。撮像装置510a、510bは、それぞれ、入射する光を屈折させて物体の像を固体撮像素子であるイメージセンサ(図示せず)に結像させるレンズ511a、511bを有する。撮像装置510aおよび撮像装置510bによって撮像された各画像を、それぞれ比較画像Iaおよび基準画像Ibとする。図1において、3次元空間内の物体E上の点Sは、比較画像Iaおよび基準画像Ibそれぞれにおいて、レンズ511aとレンズ511bとを結ぶ直線と平行な直線上の位置に写像される。ここで、各画像に写像された点Sを、比較画像Iaにおいて点Sa(x,y)とし、基準画像Ibにおいて点Sb(X,y)とする。このとき、視差値dpは、比較画像Ia上の座標における点Sa(x,y)および基準画像Ib上の座標における点Sb(X,y)の座標値を用いて、以下の式(1)のように表される。
dp=X−x (1)
また、図1において、比較画像Iaにおける点Sa(x,y)と撮像レンズ511aから撮像面上におろした垂線の交点との距離をΔaとし、基準画像Ibにおける点Sb(X,y)と撮像レンズ511bから撮像面上におろした垂線の交点との距離をΔbにすると、視差値dpは、dp=Δa+Δbと表すこともできる。
次に、視差値dpを用いることにより、撮像装置510a、510bと物体Eとの間の距離Zを導出する。ここで、距離Zは、レンズ511aの焦点位置とレンズ511bの焦点位置とを結ぶ直線から物体E上の点Sまでの距離である。図1に示すように、撮像レンズ511aおよび撮像レンズ511bの焦点距離f、レンズ511aとレンズ511bとの間の長さである基線長B、および視差値dpを用いて、下記の式(2)により、距離Zを算出することができる。
Z=(B×f)/dp (2)
この式(2)により、視差値dpが大きいほど距離Zは小さく、視差値dpが小さいほど距離Zは大きくなることがわかる。
(SGM法)
次に、図2〜6を用いて、SGM法を用いた測距方法について説明する。
図2は、基準画像、高密度視差画像およびエッジ視差画像を示す概念図である。このうち、図2(a)は、基準画像を示し、図2(b)は、図2(a)に示す基準画像を用いて求められた高密度視差画像を示し、図2(c)は、図2(a)に示す基準画像を用いて求められたエッジ視差画像を示す概念図である。ここで、基準画像は、図1に示す基準画像Ibに相当し、撮像された被写体が輝度値によって表された画像である。また、高密度視差画像とは、基準画像の各画素を、SGM法によって導出された基準画像における各画素に対応する視差値で表した画像を示すものとする。そして、エッジ視差画像は、基準画像の各画素を、ブロックマッチング法によって導出された基準画像における各画素に対応する視差値で表した画像を示すものとする。ただし、ブロックマッチング法によって導出できる視差値は、後述するように、基準画像におけるエッジ部のような比較的テクスチャの強い部分であり、テクスチャの弱い部分のように視差値を導出できない場合は、例えば視差値を「0」として画像を構成する。
SGM法は、画像におけるテクスチャが弱い部分に対しても適切に視差値を導出するための方法であり、図2(a)に示す基準画像に基づいて、図2(b)に示す高密度視差画像を生成する方法である。なお、ブロックマッチング法は、図2(a)に示す基準画像に基づいて、図2(c)に示すエッジ視差画像を導出する方法である。SGM法によれば、図2(b)および図2(c)における破線の楕円内を比べると分かるように、高密度視差画像は、エッジ視差画像に比べてテクスチャが弱い道路等においても詳細な視差値に基づく距離を表すことができるため、より詳細な測距を行うことができる。
SGM法は、基準画像に対する比較画像上の、一致度としてのコスト値を算出して直ちに視差値を導出せず、コスト値を算出後、さらに、合成コスト値を算出することで視差値を導出する方法である。そして、SGM法は、最終的に、基準画像におけるほぼ全ての画素に対応する視差値で表された視差画像(ここでは、高密度視差画像)を導出する。
なお、ブロックマッチング法の場合は、コスト値を算出する点はSGM法と同じであるが、SGM法のように、合成コスト値を算出せずに、エッジ部のような比較的テクスチャの強い部分の視差値のみが導出される。
<コスト値の算出>
図3は、基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。図4は、シフト量とコスト値との関係の一例を示すグラフである。図3および4を参照しながら、コスト値C(p,d)の算出方法について説明する。なお、以降、C(p,d)はC(x,y,d)を表すものとして説明する。
図3のうち、図3(a)は、基準画像における基準画素を示す概念図を示し、図3(b)は、図3(a)に示す基準画素に対応する比較画像における対応画素の候補を順次シフトしながら(ずらしながら)、コスト値を算出する際の概念図である。ここで、対応画素とは、基準画像における基準画素に最も類似する比較画像における画素を示す。また、コスト値とは、基準画像における基準画素に対する、比較画像における各画素の一致度を表す評価値である。以下に示すコスト値(および合成コスト値)は、値が小さいほど比較画像における画素が基準画素と類似していることを示す。
図3(a)に示すように、基準画像Ibにおける基準画素p(x,y)、および、基準画素p(x,y)に対する比較画像Iaにおけるエピポーラ線EL上の対応画素の候補である候補画素q(x+d,y)の各輝度値に基づいて、基準画素p(x,y)に対する対応画素の候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)が算出される。dは、基準画素pと候補画素qとのシフト量(ずれ量)であり、シフト量dは、画素単位でシフトされる。すなわち、図3では、候補画素q(x+d,y)を所定のシフト範囲(例えば、0<d<25)において順次一画素分シフトしながら、候補画素q(x+d,y)と基準画素p(x,y)との輝度値の一致度であるコスト値C(p,d)が算出される。
なお、上述のように、撮像装置510a、510bは、それぞれ平行等位に配置されるため、比較画像Iaおよび基準画像Ibも、それぞれ平行等位の関係にある。したがって、基準画像Ibにおける基準画素pに対応する比較画像Iaにおける対応画素は、図3の紙面視横方向の線として示されるエピポーラ線EL上に存在することになり、比較画像Iaにおける対応画素を求めるためには、比較画像Iaのエピポーラ線EL上の画素を探索すればよい。
このようにして算出されたコスト値C(p,d)は、シフト量dとの関係で、図4に示すグラフにより表される。図4の例では、コスト値Cは、シフト量d=5,12,19の場合が「0」となるため、最小値を求めることができない。例えば、画像におけるテクスチャが弱い部分がある場合には、このようにコスト値Cの最小値を求めることは困難になる。
<合成コスト値の算出>
図5は、合成コストを算出するための概念図である。図6は、シフト量と合成コスト値との関係の一例を示すグラフである。図5および6を参照しながら、合成コスト値Ls(p,d)の算出方法について説明する。
合成コスト値の算出は、コスト値C(p,d)の算出だけでなく、基準画素p(x,y)の周辺の画素を基準画素とした場合のコスト値を、基準画素p(x,y)におけるコスト値C(p,d)に集約させて、合成コスト値Ls(p,d)を算出するものである。合成コスト値Ls(p,d)を算出するためには、まず、経路コスト値Lr(p,d)を算出する。経路コスト値Lr(p,d)は、下記の式(3)によって算出する。
Lr(p,d)=C(p,d)+min(Lr(p−r,k)+P(d,k))
(3)
(P=0(d=kの場合)、
P=P1(|d−k|=1の場合)、
P=P2(>P1)(|d−k|>1の場合))
式(3)に示すように経路コスト値Lrは、再帰的に求められる。ここで、rは、集約方向の方向ベクトルを示し、x方向およびy方向の2成分を有する。min()は、最小値を求める関数である。Lr(p−r,k)は、基準画素pの座標からr方向に1画素シフトした座標の画素について、シフト量を変化させた場合(この場合のシフト量をkとしている)のそれぞれの経路コスト値Lrを示す。そして、経路コスト値Lr(p,d)のシフト量であるdと、シフト量kとの間の関係に基づいて、下記の(a)〜(c)のように値P(d,k)を求め、Lr(p−r,k)+P(d,k)を算出している。
(a)d=kの場合、P=0とする。すなわち、Lr(p−r,k)+P(d,k)=Lr(p−r,k)となる。
(b)|d−k|=1の場合、P=P1とする。すなわち、Lr(p−r,k)+P(d,k)=Lr(p−r,k)+P1となる。
(c)|d−k|>1の場合、P=P2(>P1)とする。すなわち、Lr(p−r,k)+P(d,k)=Lr(p−r,k)+P2となる。
そして、min(Lr(p−r,k)+P(d,k))は、kを様々な値に変化させた場合の、上述の(a)〜(c)で算出したLr(p−r,k)+P(d,k)のうち最小の値を抽出した値となる。すなわち、比較画像Iaにおける基準画素pの座標の位置にある画素からr方向において隣接する画素(p−r)からシフト量kだけシフトした画素から離れた場合に、値P1または値P2(>P1)を加算することにより、比較画像Iaにおける基準画素pの座標から離れた画素についての、シフト量dが不連続な経路コスト値Lrの影響を受け過ぎないようにしている。また、値P1および値P2は、予め実験により定められた固定パラメータであり、経路上で隣接する基準画素の視差値が連続になりやすいようなパラメータになっている。このように、比較画像Iaにおいてr方向の各画素における経路コスト値Lrを求めるために、最初は、基準画素p(x,y)の座標からr方向の一番端の画素から経路コスト値Lrを求め、r方向に沿って経路コスト値Lrが求められる。
そして、図5に示すように、8方向(r、r45、r90、r135、r180、r225、r270およびr315)の経路コスト値LrであるLr、Lr45、Lr90、Lr135、Lr180、Lr225、Lr270およびLr315が求められ、最終的に下記の式(4)に基づいて、合成コスト値Ls(p,d)が求められる。
Ls(p,d)=ΣLr (4)
以上のようにして、算出された合成コスト値Ls(p,d)は、シフト量dとの関係で、図6に示すグラフによって表すことができる。図6の例では、合成コスト値Lsは、シフト量d=3の場合が最小値となるため、視差値dp=3として導出される。なお、上述の説明においては、r方向の数を8個として説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、8方向をさらに2つに分割して16方向、または、3つに分割して24方向等にしてもよい。あるいは、8方向のうちのいずれかの経路コスト値Lrを求め、合計することによって合成コスト値Lsを算出するものとしてもよい。
[本実施の形態の具体的な説明]
以下、図7〜18を用いて、本実施の形態の具体的な説明をする。本実施の形態では、上述のようなステレオマッチング処理により視差値を導出する視差値導出システムが、ロボットアームを備えた搬送システムに搭載された場合を例に説明する。なお、以下の本実施の形態の説明によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
(搬送システムの全体構成)
図7は、本実施の形態の搬送システムの全体構成の一例を示す図である。図7を参照しながら、本実施の形態に係る搬送システム1の全体構成について説明する。
図7に示すように、本実施の形態の搬送システム1は、台(以下、「背景部21」という)に設置された部品を、ロボットのアームによって把持し、搬送先に搬送するシステムである。図7に示すように、搬送システム1は、情報処理システムの一例である視差値導出システム15と、認識処理部7と、アーム制御部10と、アーム11と、を備えている。
視差値導出システム15は、被写体である部品にパターン光を照射させた状態で、2つの撮像部により被写体を撮像した輝度画像から、被写体に対する視差画像を生成するシステムである。視差値導出システム15は、ステレオカメラ2と、パターン投光部8(投光手段)と、調光制御部9と、を備えている。
ステレオカメラ2は、2つの撮像部により被写体である部品を撮像した輝度画像から、被写体に対する視差画像を生成する装置である。ステレオカメラ2は、撮像部3、4と、マッチング部5と、視差画像生成部6と、を備えている。撮像部3、4、マッチング部5および視差画像生成部6の機能については、図4において後述する。
パターン投光部8は、撮像部3、4の被写体となる部品20に対して、特殊なパターンを有するパターン光を照射する装置である。特殊なパターンとしては、例えば、二次元の乱数パターン、または複数の明度を有するパターン等であることが好ましい。一方、特殊なパターンとして、繰り返し周期を有するパターンは、コスト値Cの値が繰り返す場合があるため、好ましくない。このように、パターン投光部8により部品20に対してパターン光が照射されることにより、部品20に対してテクスチャを形成することができるので、ステレオマッチング処理により導出される視差値の精度を向上させることができる。
調光制御部9は、ステレオカメラ2が出力する輝度画像および視差画像について異常があるか否かを解析し、異常があると検知した場合に、パターン投光部8が照射するパターン光の光量の調整量を決定し、決定した調整量をパターン投光部8に送信する装置である。例えば、調光制御部9は、ステレオカメラ2から受信した輝度画像について、黒潰れの状態の領域があることを検知した場合、黒潰れの状態を解消するために、パターン光の光量を上げるための調整量をパターン投光部8に送信する。また、調光制御部9は、ステレオカメラ2から受信した輝度画像について、飽和状態の領域があることを検知した場合、飽和状態を解消するために、パターン光の光量を下げるための調整量をパターン投光部8に送信する。なお、調光制御部9は、受信する輝度画像として、撮像部3の撮像画像を受信しているが、これに限定されるものではなく、撮像部4の撮像画像を受信するものとしてもよい。
なお、視差値導出システム15のステレオカメラ2、パターン投光部8および調光制御部9の機能については、後述の図8および9で詳述する。
認識処理部7は、ステレオカメラ2が出力する輝度画像および視差画像に基づいて、ステレオカメラ2により撮像された部品20の形状、位置および距離等を認識する装置である。アーム制御部10は、認識処理部7による部品20に対する認識結果に基づいて、多関節ロボット等であるアーム11に対して、部品20を把持させ、搬送先に搬送させる制御を行う装置である。
(視差値導出システムのハードウェア構成)
図8は、本実施の形態に係る視差値導出システムのハードウェア構成の一例を示す図である。図9は、画像におけるパターン光の照り返しの一例を示す図である。図10は、照り返しにより生じた視差値の不連続性の一例を示す図である。図8〜10を参照しながら、本実施の形態に係る視差値導出システム15のハードウェア構成について主に説明する。
図8に示すように、視差値導出システム15のステレオカメラ2は、CPU(Central Processing Unit)100と、ROM(Read Only Memory)101と、ROMI/F102と、RAM(Random Access Memory)103と、RAMI/F104と、画像処理部105と、撮像部106(撮像手段)と、撮像部制御用I/F107と、を備えている。
CPU100は、ステレオカメラ2の各機能を制御する演算装置である。ROM101は、CPU100がステレオカメラ2の各機能を制御するために実行するプログラムを記憶する不揮発性記憶装置である。ROMI/F102は、ROM101に対する読出しおよび書込みの動作を、CPU100の命令によって実現するためのCPU100とROM101とを接続するインターフェースである。
RAM103は、CPU100のワークメモリ、および、画像処理部105からRAMI/F104を介して入力された撮像画像のバッファ等として機能する揮発性記憶装置である。RAMI/F104は、RAM103に対する読出しおよび書込みの動作を、CPU100の命令によって実現するためのCPU100とRAM103とを接続するインターフェースである。
画像処理部105は、撮像部106により撮像された撮像画像(輝度画像)から視差画像を生成するFPGA(Field Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア回路である。
撮像部106は、図2では簡略のために1つのみ記載されているが2つの撮像部によって構成されており、この2つの撮像部が所定距離だけ離間した状態で固定治具により固定され、それぞれが被写体を撮像して、アナログ形式の画像データを生成し、さらにデジタル形式の画像データに変換する装置である。撮像部106は、レンズ106aと、絞り106bと、イメージセンサ106cと、を備える。
レンズ106aは、入射する光を屈折させて物体の像をイメージセンサ106cに結像させるための光学素子である。絞り106bは、レンズ106aを通過した光の一部を遮ることによって、イメージセンサ106cに結像させる光の量を調整する部材である。イメージセンサ106cは、レンズ106aに入射し、絞り106bを通過した光を電気的なアナログ形式の画像データに変換する固体撮像素子である。イメージセンサ106cは、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)によって実現される。
撮像部制御用I/F107は、撮像部106の露光時間を制御するためのレジスタ設定値を、調光制御部9から撮像部106へ中継したり、逆に、撮像部106からのレジスタ設定値を中継するインターフェースである。撮像部制御用I/F107は、例えば、Ethernet(登録商標)に準拠したインターフェースである。
図8に示すように、視差値導出システム15の調光制御部9は、解析部200(解析手段)と、調光部201(調光手段)と、を備えている。
解析部200は、ステレオカメラ2の画像処理部105から受信した輝度画像または視差画像について画像異常があるか否かを解析する回路である。例えば、解析部200は、受信した輝度画像から、被写体、または被写体の周囲の背景部における黒潰れ状態または飽和状態の領域の有無を検知する。また、解析部200は、受信した視差画像から、被写体または背景部における、パターン投光部8が照射するパターン光の照り返しに伴う視差値の不連続領域の有無を検知する。ここで、図9は、例えば、解析部200が画像処理部105から輝度画像として基準画像Ib_exを受信した場合に、基準画像Ib_exに写り込んでいる部品の周囲の背景部の領域400に照り返しが撮像されている状態の例を示す。撮像部106は、上述したように、2つの撮像部が所定距離だけ離間しているため、図9に示す基準画像Ib_exの領域400の照り返しは、比較画像においては異なる位置に撮像されることになる。その結果、画像処理部105により生成された図10に示す視差画像Ip_exにおいては、背景部の領域401に不連続な視差値を生じることになる。なお、視差画像に不連続な視差値が生じる原因としては、上述のように、パターン光の照り返しが輝度画像に写り込んでいることのみに限定されない。
また、解析部200は、後述のように、調光部201による調光の結果、ステレオカメラ2の画像処理部105から受信した輝度画像において、テクスチャが適正に形成されているか否か、すなわちテクスチャにぼやけが生じていないか否かを解析する。この場合、解析部200は、例えば、輝度画像に対して、テクスチャの先鋭度を算出し、所定の閾値と比較して、閾値以上の場合、テクスチャが適正に形成されていると判定するものとすればよい。
調光部201は、解析部200から解析結果を受け取り、その解析結果から、輝度画像に黒潰れ状態もしくは飽和状態が発生し、または、視差画像に視差値の不連続領域が発生している等の画像異常が発生していると判定した場合、画像異常の内容に応じた調整量をパターン投光部8に送信する回路である。具体的には、調光部201は、画像異常(黒潰れ状態、飽和状態、および視差値の不連続等)の内容と、パターン投光部8の光量に対する調整量とを関連付けた光量調整テーブル(図示せず)から、画像異常の内容に応じた調整量を決定してパターン投光部8に送信する。なお、調光部201は、光量調整データによって、光量調整テーブルにより画像異常の内容から調整量を決定するものとしたが、テーブル形式に限定されるものとではなく、画像異常の内容と、調整量とを関連付ける情報であればどのような形式の情報であってもよい。また、調光部201は、調整量をパターン投光部8に送信することによりパターン光の調光を実行した後、パターン投光部8から光量データを受信する。
調光部201は、パターン投光部8から受信した光量データから、調光限界に達した、すなわち、調光がこれ以上できないと判定した場合、または、解析部200から受信した解析結果から、輝度画像にテクスチャが適正に形成されていない画像異常が発生していると判定した場合、露光調整を実行する。具体的には、調光部201は、露光調整として、撮像部106に対し露光時間を調整するための調整指示情報を送信する。撮像部106は、調光部201から受信した調整指示情報に従って、撮像における露光時間を調整する。
また、調光部201は、解析部200から受信した解析結果が、輝度画像および視差画像に画像異常がないことが示されている場合、パターン投光部8に対する調光動作、および撮像部106に対する露光調整動作を停止する。ただし、解析部200は、輝度画像および視差画像に画像異常があるか否かの解析を継続し、調光部201は、解析部200からの解析結果の受信、およびパターン投光部8からの光量データの受信を継続する。
なお、調光部201は、露光調整として、撮像部106に対する露光時間を調整するものとしてが、これに限定されるものではない。例えば、調光部201は、露光調整として、複数種類の露光を撮像部106の撮像画像(フレーム)単位で変えることにより得られた複数のフレームを、単純に足し合わせたり、ガンマ処理等の画素値変換等を施した後に足し合わせるダイナミックレンジ拡大処理を実行するものとしてもよい。
図8に示すように、視差値導出システム15のパターン投光部8は、光量調整部300と、光源部301と、テクスチャフィルタ302と、レンズ303と、を備えている。
光量調整部300は、調光部201から受信した調整量を用いて、光源部301から発光される光の光量を調整する装置である。また、光量調整部300は、調光部201から受信した調整量を用いて、光源部301の光の光量を調整した後、光量データを調光部201に送信する。光源部301は、光量調整部300により調整された光量により光を発光する光源である。テクスチャフィルタ302は、光源部301から発光された光に特殊なパターンを帯びさせるためのフィルタである。テクスチャフィルタ302を透過した光源部301からの光は、パターン光としてレンズ303に向かう。レンズ303は、テクスチャフィルタ302を透過したパターン光が、被写体に対して拡散して照射されるように、パターン光を屈折させる光学素子である。
なお、解析部200、調光部201および光量調整部300は、ハードウェア回路によって実現されるものとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、解析部200、調光部201および光量調整部300の少なくともいずれかは、ソフトウェアであるプログラムがCPU等によって実行されることにより実現されてもよい。
また、図8に示した解析部200、調光部201および光量調整部300のハードウェア構成は、一例を示したものであって、このようなハードウェア構成に限定されるものではない。
(ステレオカメラの機能ブロック構成および各機能ブロックの動作)
図11は、本実施の形態のステレオカメラの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図12は、本実施の形態の搬送システムにおける被写体の視差、および背景の視差を説明する図である。図13は、本実施の形態におけるシフト量と合成コスト値との関係の一例を示す図である。図14は、パターン光を照射する場合および照射しない場合の合成コスト値のグラフを説明する図である。図15は、パラボラフィッティングによるサブピクセル推定を説明する図である。図16は、最小二乗法によるサブピクセル推定を説明する図である。図11〜16を参照しながら、本実施の形態に係るステレオカメラ2の機能ブロック構成および各機能ブロックの動作について説明する。
図11に示すように、ステレオカメラ2は、撮像部3、4と、マッチング部5と、視差画像生成部6と、を備えている。
また、撮像部3、4は、所定距離だけ離間した状態で固定され、それぞれが被写体を撮像して、アナログ形式の画像データを生成し、さらにデジタル形式の画像データに変換して輝度画像を生成する機能部である。撮像部3、4は、図8に示す撮像部106に相当するものである。
マッチング部5は、撮像部3、4により生成された輝度画像を、それぞれ基準画像および比較画像として、基準画像の基準画素に対する、比較画像における各画素の一致度であるコスト値Cを算出する機能部である。マッチング部5は、フィルタ部51、52と、コスト算出部53(第1の算出手段)と、を備えている。マッチング部5は、図8に示す画像処理部105により実現される。なお、撮像部3により生成された輝度画像を比較画像として、撮像部4により生成された輝度画像を基準画像としてもよい。
視差画像生成部6は、マッチング部5から受け取ったコスト値Cに用いて、視差画像を生成する機能部である。視差画像生成部6は、合成コスト算出部61(第2の算出手段)と、サブピクセル推定部62(導出手段)と、生成部63(生成手段)と、を備えている。視差画像生成部6は、図8に示す画像処理部105により実現される。
フィルタ部51、52は、それぞれ撮像部3、4により生成された輝度画像に対して、ノイズを除去する機能部である。ここでは、フィルタ部51によりノイズが除去された輝度画像を基準画像Ibとするものとし、フィルタ部52によりノイズが除去された輝度画像を比較画像Iaとするものとする。
コスト算出部53は、基準画像Ibにおける基準画素p(x,y)(第1の基準領域)の輝度値、および、基準画素p(x,y)に基づく比較画像Iaにおけるエピポーラ線上で、基準画素p(x,y)の位置に相当する画素からシフト量dでシフトすることにより特定される、対応画素(対応領域)の候補である候補画素q(x+d,y)の各輝度値に基づいて、各候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)(一致度)を算出する機能部である。コスト算出部53によるコスト値Cの算出方法としては、例えば、SAD(Sum of Absolute Difference)、SSD(Sum of Squared Difference)、またはNCC(Normalized Cross−Correlation)等を用いるものとすればよい。
また、図7に示す搬送システム1における部品20の搬送の場合、図12に示すように、ステレオカメラ2から背景部21までの距離は固定であるので、上述の式(2)により、背景部21を撮像した基準画像Ibおよび比較画像Iaにおける背景領域21aのポイント21bの視差値dp21は予め既知の情報である。したがって、コスト算出部53が、基準画素p(x,y)に対して、シフト量dによる候補画素q(x+d,y)の探索範囲は、所定の有限範囲に決めておくことができ、その探索範囲内でコスト値Cを算出することが可能である。これによって、予め候補画素qの探索範囲を決めておくことによって、基準画像Ibおよび比較画像Iaにおける部品領域20aの視差値dp20を精度よく導出することができ、かけ離れた視差値dp20の誤検出を抑制することができ、また、コスト算出部53の演算負荷を低減することができる。
また、シフト量dと、コスト算出部53により算出されたコスト値Cとの関係を示すグラフの例が、上述した図4に示すグラフである。図4に示すグラフにおいては、シフト量d=5,12,19において、コスト値Cの最小値として近似した値となっているため、コスト値Cの最小値を求めることによって、基準画像Ibにおける基準画素に対応する比較画像Iaにおける対応画素を求めることは困難である。
合成コスト算出部61は、合成コスト値Ls(p,d)(一致度)を算出するために、まず、上述の式(3)によって、所定のr方向の経路コスト値Lr(p,d)を算出する機能部である。経路コスト値Lr(p,d)は、式(3)に示すように基準画像Ibにおける基準画素p(x,y)のr方向で隣接する画素を基準画素(第2の基準領域)とした場合のその基準画素についての比較画像Iaにおけるコスト値Cを、コスト算出部53により算出された候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)に集約させて算出される値である。
合成コスト算出部61は、図5に示したように、8方向(r、r45、r90、r135、r180、r225、r270およびr315)の経路コスト値LrであるLr、Lr45、Lr90、Lr135、Lr180、Lr225、Lr270およびLr315を算出し、最終的に上述の式(4)に基づいて、合成コスト値Ls(p,d)を算出する。そして、シフト量dと、合成コスト算出部61により算出された合成コスト値Lsとの関係を示すグラフが、図13に示すグラフである。図13に示すように、合成コスト値Lsは、シフト量d=3のとき最小値となる。なお、上述の説明においては、r方向の数を8個として説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、8方向をさらに2つに分割して16方向、または、3つに分割して24方向等にしてもよい。あるいは、8方向のうちのいずれかの経路コスト値Lrを求め、合成コスト値Lsを算出するものとしてもよい。
また、図14に示すシフト量dと合成コスト値Lsとの関係を示すグラフは、パターン投光部8が部品20にパターン光を照射してテクスチャを形成した場合のグラフと、パターン光を照射しないでテクスチャを形成しなかった場合のグラフである。図14のテクスチャを形成しない場合のグラフでは、最小の合成コスト値Lsに対応する視差値dp1が得られているが、視差値dp1における合成コスト値Ls以外の合成コスト値Lsについても近似しており、明確な視差値を得られるとまでは言えない。一方、図14のテクスチャを形成した場合のグラフでは、算出される合成コスト値Lsのコントラストが大きくなり、最小の合成コスト値Lsが明確となるので、精度よく視差値dpを得ることができることになる。
サブピクセル推定部62は、合成コスト算出部61により算出された、基準画像Ibにおける基準画素についての比較画像Iaにおける画素の合成コスト値Lsの最小値に対応するシフト量d、およびそれに隣接するシフト量dにおける合成コスト値Lsに基づいて、サブピクセル推定を実行する。上述の図13に示す合成コスト値Lsのグラフは、画素単位のシフト量dに対する合成コスト値Lsのグラフである。したがって、図13に示すグラフの合成コスト値Lsの最小値は、画素単位のシフト量d=3における合成コスト値Lsということになる。すなわち、図13に示すような画素単位のシフト量dに対する合成コスト値Lsのグラフにおいては、視差値dpとして画素単位の値を導出することしかできないことになる。ここで、サブピクセル推定とは、視差値dpを画素単位の値ではなく、画素単位より小さい単位(以下、サブピクセル単位という)で視差値dpを推定して導出するものである。この視差値dpによって、対応する画素の被写体までの距離が上述の式(2)から算出できる。すなわち、視差値dpは、被写体までの距離の指標値となる。
まず、図15を参照しながら、サブピクセル推定部62がパラボラフィッティングによるサブピクセル推定を実行する場合について説明する。サブピクセル推定部62は、合成コスト算出部61によって算出された合成コスト値Lsのグラフ(図13参照)において、合成コスト値Lsが最小となるシフト量dの値を求める。図13の例では、シフト量d=3の場合が、合成コスト値Lsが最小となる。次に、サブピクセル推定部62は、シフト量d=3に隣接するシフト量dを求める。具体的には、シフト量d=2,4である。次に、サブピクセル推定部62は、図13に示すシフト量dと合成コスト値Lsとのグラフにおいて、図15に示すように、シフト量d=2,3,4である3点を通る下に凸の2次曲線を求める。そして、サブピクセル推定部62は、その2次曲線の極小値(極値)に対応するサブピクセル単位のシフト量dが視差値dpであると推定する。
次に、図16を参照しながら、サブピクセル推定部62が最小二乗法によるサブピクセル推定を実行する場合について説明する。サブピクセル推定部62は、合成コスト算出部61によって算出された合成コスト値Lsのグラフ(図13参照)において、合成コスト値Lsが最小となるシフト量dの値を求める。図13の例では、シフト量d=3の場合が、合成コスト値Lsが最小となる。次に、サブピクセル推定部62は、シフト量d=3の近傍の4つのシフト量dを求める。具体的には、シフト量d=1,2,4,5である。次に、サブピクセル推定部62は、図13に示すシフト量dと合成コスト値Lsとのグラフにおいて、図16に示すように、最小二乗法によってシフト量d=1,2,3,4,5である5点の近傍を通る下に凸の2次曲線を求める。そして、サブピクセル推定部62は、その2次曲線の極小値(極値)に対応するサブピクセル単位のシフト量dが視差値dpであると推定する。
サブピクセル推定部62は、図15に示すパラボラフィッティングによるサブピクセル推定、または、図16に示す最小二乗法によるサブピクセル推定のいずれかによって、視差値dpを推定して導出する。これによって、画素単位より小さい単位であるサブピクセル単位で視差値dpを導出することができるので、精度が高く、かつ密な視差値dpを導出することができる。
なお、サブピクセル推定は、上述のパラボラフィッティングによるもの、または、最小二乗法によるものに限定されるものではなく、その他の方法によってサブピクセル推定を行うものとしてもよい。例えば、サブピクセル推定部62は、図15に示す3点を用いて、2次曲線ではなく、3点を通る等角直線を求めて視差値dpを推定する等角直線フィッティングによりサブピクセル推定を実行するものとしてもよい。
また、最小二乗法によるサブピクセル推定において、図16に示すグラフ上の5点を用いて2次曲線を求めるものとしたが、これに限定されるものではなく、異なる数の点を用いて2次曲線を求めるものとしてもよい。
また、サブピクセル推定部62によるサブピクセル推定によってサブピクセル単位の視差値dpを算出することに限定されるものではなく、サブピクセル推定の実行はせずに、画素単位の視差値dpを算出するものとしてもよい。この場合、サブピクセル推定部62は、合成コスト算出部61により算出された、基準画像Ibにおける基準画素についての比較画像Iaにおける画素の合成コスト値Lsの最小値に対応するシフト量dを視差値dpとすればよい。
また、コスト算出部53が算出するコスト値C、および合成コスト算出部61が算出する合成コスト値Lsとして、値が小さいほど、比較画像Iaにおける画素が基準画像Ibの基準画素と類似する評価値を用いているが、これに限定されるものではなく、値が大きいほど類似する評価値を用いてもよい。この場合、上述のサブピクセル推定部62が求めた2次曲線では、その極大値に対応するサブピクセル単位のシフト量dが視差値dpであるものとすればよい。
生成部63は、サブピクセル推定部62により導出されたサブピクセル単位の視差値dpに基づいて、基準画像Ibの各画素の輝度値を、その画素に対応する視差値dpで表した画像である視差画像Ip(高密度視差画像)を生成する機能部である。なお、この視差画像Ip(距離情報に基づく画像)は、視差値dpではなく、視差値dpから算出された距離情報で表した画像であってもよい。
なお、コスト算出部53、合成コスト算出部61、サブピクセル推定部62および生成部63は、ハードウェア回路によって実現されるものとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、コスト算出部53、合成コスト算出部61、サブピクセル推定部62および生成部63の少なくともいずれかは、ソフトウェアであるプログラムがCPU100によって実行されることにより実現されてもよい。
また、図11に示したフィルタ部51、フィルタ部52、コスト算出部53、合成コスト算出部61、サブピクセル推定部62および生成部63のブロック構成は、機能を概念的に示したものであって、このようなブロック構成に限定されるものではない。
(搬送システムの全体動作)
図17は、本実施の形態の搬送システムの動作の一例を示すフローチャートである。図17を参照しながら、本実施の形態に係る視差値導出システム15のステレオマッチング処理(SGM法)に基づく画像処理を含む搬送システム1の全体的な動作について説明する。
<ステップS11>
図1に示すように、台である背景部21に部品20が設置されているものとする。部品20は、搬送システム1の前工程の設備から背景部21に設置された場合を想定してもよく、作業者によって背景部21に設置された場合を想定してもよい。そして、ステップS12へ移行する。
<ステップS12>
視差値導出システム15のパターン投光部8は、背景部21に設置された部品20に対して、特殊なパターンを有するパターン光を照射する。これによって、部品20および背景部21の表面にテクスチャが形成される。そして、ステップS13へ移行する。
<ステップS13>
ステレオカメラ2の撮像部3、4は、それぞれ被写体を撮像して、アナログ形式の画像データを生成し、さらにデジタル形式の画像データに変換して輝度画像を生成する。ステレオカメラ2のマッチング部5のフィルタ部51は、撮像部3(撮像手段、第1の撮像手段)により生成された輝度画像に対して、ノイズを除去し、基準画像Ibを出力する。ステレオカメラ2のマッチング部5のフィルタ部52は、撮像部4(撮像手段、第2の撮像手段)により生成された輝度画像に対して、ノイズを除去し、比較画像Iaを出力する。そして、ステップS14へ移行する。
<ステップS14>
ステレオカメラ2のマッチング部5のコスト算出部53は、基準画像Ibにおける基準画素p(x,y)の輝度値、および、基準画素p(x,y)に基づく比較画像Iaにおけるエピポーラ線上で、基準画素p(x,y)の位置に相当する画素からシフト量dでシフトすることにより特定される、対応画素の候補である候補画素q(x+d,y)の各輝度値に基づいて、各候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)を算出する。上述のように、ステレオカメラ2から背景部21までの距離は固定であるので、コスト算出部53は、シフト量dによる候補画素q(x+d,y)のコスト値Cを算出する探索範囲は、所定の有限範囲とすればよい。
ステレオカメラ2の視差画像生成部6の合成コスト算出部61は、上述の式(3)により、基準画像Ibにおける基準画素p(x,y)のr方向で隣接する画素を基準画素とした場合のその基準画素についての比較画像Iaにおけるコスト値Cを、コスト算出部53により算出された候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)に集約させて算出される経路コスト値Lr(p,d)を算出する。合成コスト算出部61は、図5に示したように、8方向(r、r45、r90、r135、r180、r225、r270およびr315)の経路コスト値LrであるLr、Lr45、Lr90、Lr135、Lr180、Lr225、Lr270およびLr315を算出し、最終的に上述の式(4)に基づいて、合成コスト値Ls(p,d)を算出する。そして、ステップS15へ移行する。
<ステップS15>
ステレオカメラ2の視差画像生成部6のサブピクセル推定部62は、合成コスト算出部61により算出された、基準画像Ibにおける基準画素についての比較画像Iaにおける画素の合成コスト値Lsの最小値に対応するシフト量d、およびそれに隣接するシフト量dにおける合成コスト値Lsに基づいて、サブピクセル推定を実行する。サブピクセル推定部62は、サブピクセル推定によって求めた近似曲線(図15および図16においては下に凸の2次曲線)の極小値に対応するサブピクセル単位のシフト量dを視差値dpであると推定して視差値dpを導出する。
ステレオカメラ2の視差画像生成部6の生成部63は、サブピクセル推定部62により導出されたサブピクセル単位の視差値dpに基づいて、基準画像Ibの各画素の輝度値を、その画素に対応する視差値dpで表した画像である視差画像Ip(高密度視差画像)を生成する。ステレオカメラ2は、撮像部3または撮像部4から出力された輝度画像、および生成部63により生成された視差画像Ipを出力する。そして、ステップS16へ移行する。
<ステップS16>
調光制御部9の解析部200は、ステレオカメラ2から受信した輝度画像または視差画像Ipについて画像異常があるか否かを解析する。解析の結果、画像異常がある場合(ステップS16:Yes)、ステップS17へ移行し、画像異常がない場合(ステップS16:No)、ステップS18へ移行する。
<ステップS17>
解析部200により輝度画像または視差画像Ipに画像異常があると判定された場合、調光制御部9は、パターン投光部8が部品20に照射するパターン光に対して調光制御を実行する。調光制御の詳細については、図18において後述する。調光制御部9による調光制御の実行後、ステップS13へ戻る。
<ステップS18>
解析部200により輝度画像または視差画像Ipに画像異常がないと判定された場合、認識処理部7は、ステレオカメラ2が出力する輝度画像および視差画像に基づいて、ステレオカメラ2により撮像された部品20の形状、位置および距離等を認識する。そして、ステップS19へ移行する。
<ステップS19>
アーム制御部10は、認識処理部7による部品20に対する認識結果に基づいて、多関節ロボット等であるアーム11に対して、部品20を把持させ、搬送先に搬送させる制御を行う。
以上のような動作によって、視差値導出システム15のステレオマッチング処理(SGM法)に基づく画像処理を含む搬送システム1の全体的な動作が行われる。
(調光制御)
図18は、本実施の形態の調光制御の動作の一例を示すフローチャートである。図18を参照しながら、調光制御部9によるパターン投光部8に対する調光制御について説明する。
上述のように、調光制御部9は、解析部200により輝度画像または視差画像Ipに画像異常があると判定された場合、パターン投光部8が部品20に照射するパターン光に対して調光制御を実行する。この場合、調光制御部9は、後述のように、図18に示すステップS171、S172およびS173において、ステレオカメラ2から受信した輝度画像について画像異常の有無を解析する。また、調光制御部9は、図18に示すステップS174において、ステレオカメラ2から受信した視差画像Ipについて画像異常の有無を解析する。
<ステップS171>
調光制御部9の解析部200は、ステレオカメラ2から受信した輝度画像から、被写体の周囲の背景部における黒潰れ状態または飽和状態の領域の有無を解析する。背景部において黒潰れ状態または飽和状態の領域がある場合(ステップS171:Yes)、ステップS175へ移行し、ない場合(ステップS171:No)、ステップS172へ移行する。
<ステップS172>
解析部200は、ステレオカメラ2から受信した輝度画像から、被写体における黒潰れ状態または飽和状態の領域の有無を解析する。被写体において黒潰れ状態または飽和状態の領域がある場合(ステップS172:Yes)、ステップS175へ移行し、ない場合(ステップS172:No)、ステップS173へ移行する。
<ステップS173>
解析部200は、ステレオカメラ2から受信した輝度画像において、テクスチャが適正に形成されているか否か、すなわちテクスチャにぼやけが生じていないか否かを解析する。テクスチャにぼやけが生じている場合(ステップS173:Yes)、ステップS177へ移行し、生じていない場合(ステップS173:No)、解析部200は、輝度画像に画像異常がないと判定する。
<ステップS174>
解析部200は、ステレオカメラ2から受信した視差画像Ipから、被写体または背景部における、パターン投光部8が照射するパターン光の照り返しに伴う視差値の不連続領域の有無を解析する。視差値の不連続領域がある場合(ステップS174:Yes)、ステップS175へ進み、ない場合(ステップS174:No)、解析部200は、視差画像に画像異常がないと判定する。
<ステップS175>
解析部200は、輝度画像に黒潰れ状態もしくは飽和状態が発生し、または、視差画像に視差値の不連続領域が発生している等の画像異常が発生している旨の解析結果を調光部201に送る。調光部201は、解析部200から受け取った解析結果が示す画像異常の内容に応じた調整量をパターン投光部8に送信する。具体的には、調光部201は、画像異常の内容と、パターン投光部8の光量に対する調整量とを関連付けた光量調整テーブルから、画像異常の内容に応じた調整量を決定してパターン投光部8に送信する。パターン投光部8の光量調整部300は、調光部201から受信した調整量を用いて、光源部301から発光される光の光量を調整する。光源部301から発光された光は、テクスチャフィルタ302およびレンズ303を透過してパターン光として被写体に照射される。そして、ステップS176へ移行する。
<ステップS176>
調光部201は、調整量をパターン投光部8の光量調整部300に送信することによりパターン光の調光を実行した後、光量調整部300から光量データを受信する。調光部201は、パターン投光部8から受信した光量データから、調光限界に達したか否か、すなわち、調光がこれ以上できないか否かを判定する。調光限界に達した場合(ステップS176:Yes)、ステップS177へ移行し、達していない場合(ステップS176:No)、調光部201は、パターン投光部8に対する調光がまだ可能であると認識する。
<ステップS177>
調光部201は、パターン投光部8から受信した光量データから、調光限界に達した、すなわち、調光がこれ以上できないと判定した場合、または、解析部200から受信した解析結果から、輝度画像のテクスチャにぼやけが生じている画像異常が発生していると判定した場合、露光調整を実行する。具体的には、調光部201は、露光調整として、撮像部106に対し露光時間を調整するための調整指示情報を送信する。撮像部106は、調光部201から受信した調整指示情報に従って、撮像における露光時間を調整する。
以上のような一連の動作において、輝度画像および視差画像のいずれにも画像異常がなく、または、輝度画像または視差画像の少なくともいずれかに画像異常が発生し、調光動作が行われても調光限界に達しない場合、もしくは、露光調整動作が実行された場合に、調光制御を終了する。
以上のように、パターン投光部8は、被写体に対して、特殊なパターンを有するパターン光を照射し、撮像部3、4は、それぞれ被写体を撮像して輝度画像(基準画像Ib、比較画像Ia)を生成し、ステレオカメラ2は、基準画像Ibおよび比較画像Iaからステレオマッチング処理によって視差値dpを導出し、視差値dpにより視差画像Ipを生成している。そして、解析部200は、輝度画像または視差画像Ipについて画像異常があるか否かを解析し、画像異常があると判定した場合、調光制御部9は、パターン投光部8が照射するパターン光に対して調光制御を実行するものとしている。これによって、パターン光を照射した状態で被写体が撮像された輝度画像、およびそれに基づく視差画像に画像異常が発生しても、照射するパターン光を調光制御によって、画像異常を解消した状態で再度被写体を撮像することができる。よって、ステレオマッチング処理によって高精度な視差値を導出することができる。よって、被写体の認識精度を向上させることができる。
上述の調光制御として、具体的には、解析部200は、輝度画像において黒潰れ状態または飽和状態の領域があることを検知し、または、視差画像においてパターン光の照り返しに伴う視差値の不連続領域があることを検知した場合、調光部201は、パターン投光部8に対して調光動作を実行する。また、解析部200は、調光動作の結果、パターン投光部8から受信した光量データから、調光限界に達した場合、または、解析部200から受信した解析結果から、輝度画像にテクスチャが適正に形成されていない画像異常が発生していると判定した場合、露光調整を実行する。このような動作によって、輝度画像および視差画像の画像異常を解消または低減することができ、高精度な視差値の導出に寄与することができる。
また、ステレオカメラ2は、上述のように、SGM法によるステレオマッチング処理によって、合成コスト値を算出することにより、画像においてテクスチャが弱い部分がある場合においても、高精度な視差値の導出を可能としている。なお、本実施の形態においては、調光制御が施されるパターン光によって、被写体にテクスチャが形成されるので、ステレオカメラ2は、必ずしもSGM法によるステレオマッチング処理を実行する必要はなく、SGM法ではない通常のブロックマッチング等のステレオマッチング処理を実行するものとしてもよい。
(ステレオカメラの外観構造)
図19は、本実施の形態のステレオカメラの外観斜視図の一例である。図20は、本実施の形態のステレオカメラの平面図および底面図の一例である。図21は、本実施の形態のステレオカメラの正面図、背面図および側面図の一例である。図19〜21を参照しながら、本実施の形態のステレオカメラ2の外観構造について説明する。
図19(a)は、ステレオカメラ2の前方からの斜視図の一例である。図19(b)は、ステレオカメラ2の後方からの斜視図の一例である。図20(a)は、ステレオカメラ2の平面図の一例である。図20(b)は、ステレオカメラ2の底面図の一例である。図21(a)は、ステレオカメラ2の正面図の一例である。図21(b)は、ステレオカメラ2の背面図の一例である。図21(c)は、ステレオカメラ2の右側面図の一例である。図21(d)は、ステレオカメラ2の左側面図の一例である。図19〜21に示すように、ステレオカメラ2は、その外観構造として、レンズ106a_1、106a_2と、撮像部制御用I/F107と、フロントカバー108と、サイドカバー109と、リアカバー110と、電源コネクタ111と、背面カバー112と、を備えている。
レンズ106a_1、106a_2は、図8に示す撮像部106のレンズ106aに相当するレンズであり、入射する光を屈折させて物体の像をイメージセンサ106c(図8参照)に結像させるための光学素子である。図19(a)および21(a)に示すように、レンズ106a_1、106a_2は、フロントカバー108の前面側に所定間隔に離間した状態で固定されている。
撮像部制御用I/F107は、ステレオカメラ2のリアカバー110に配置されており、その機能は図8において上述した通りである。
フロントカバー108は、ステレオカメラ2の上面から正面(前面)、そして背面側の一部にかけて内部を覆うカバーである。図19(a)に示すように、フロントカバー108は、前面と上面とで形成される稜線、および前面と背面とで形成される稜線が面取りされた形状を有する。
サイドカバー109は、ステレオカメラ2の両側面(右側面および左側面)を覆うカバーである。図20(a)および20(b)に示すように、サイドカバー109は、側面と、前面および背面とで形成される稜線が面取りされた形状を有する。また、図21(a)および21(b)に示すように、サイドカバー109は、側面と、上面および底面とで形成される稜線が面取りされた形状を有する。また、サイドカバー109は、放熱フィン109aを有する。放熱フィン109aは、ステレオカメラ2が内蔵するCPU100および画像処理部105等(図8参照)が発生する熱を、ステレオカメラ2外部に放熱するフィンである。
リアカバー110は、ステレオカメラ2の背面を覆うカバーである。図19(b)、21(c)および21(d)に示すように、リアカバー110およびフロントカバー108は、背面と上面とで稜線が形成されないように面取りされた態様で構成されている。図19(b)、20(b)、21(c)および21(d)に示すように、リアカバー110および背面カバー112は、背面と底面とで稜線が形成されないように面取りされた態様で構成されている。
電源コネクタ111は、ステレオカメラ2のリアカバー110に配置されており、図8に示すステレオカメラ2が備える各ユニットに電源を供給するためのコネクタである。
背面カバー112は、ステレオカメラ2の底面のうち、フロントカバー108で覆われていない部分を覆うカバーである。
以上のように、ステレオカメラ2は、正面(前面)および背面の周縁の稜線が全周にわたって面取りされた構造を有している。
(変形例1)
図22は、本実施の形態の変形例1に係る視差値導出システムのハードウェア構成の一例を示す図である。図22を参照しながら、本変形例に係る視差値導出システム15aについて、上述の実施の形態の視差値導出システム15とは相違する点を中心に説明する。なお、図22に示すステレオカメラ2および調光制御部9については、上述の実施の形態の図8において示したものと同様であるので、同一符号を付し、ここでの説明を省略する。
図22に示すように、本変形例に係る視差値導出システム15aは、ステレオカメラ2と、パターン投光部8aと、調光制御部9と、テクスチャ送信部12(送信手段)と、を備えている。このうち、パターン投光部8aは、撮像部3、4(図7参照)の被写体となる部品20(図7参照)に対して、特殊なパターンを有するパターン光を照射する装置である。パターン投光部8aは、光量調整部300と、プロジェクタ304と、を備えている。
光量調整部300は、調光部201から受信した調整量を用いて、プロジェクタ304から投影される光の光量を調整する装置である。また、光量調整部300は、調光部201から受信した調整量を用いて、プロジェクタ304の光の光量を調整した後、光量データを調光部201に送信する。
プロジェクタ304は、光学フィルタ、マイクロミラーデバイス、レンズおよびランプ等を備え、テクスチャ送信部12から送信されるテクスチャデータに基づいて、特殊なパターンを有するパターン光を投影する装置である。テクスチャ送信部12は、プロジェクタ304から投影されるパターン光が被写体に照射されて形成されるテクスチャの模様、柄、パターン、色またはドット等を決定するためのテクスチャデータ(テクスチャ情報)をプロジェクタ304に送信する装置である。
以上のように、パターン光を照射する装置として、既製のプロジェクタ304を採用することにより、開発コストを低減することができる。また、プロジェクタ304は、テクスチャ送信部12から送信されるテクスチャデータに基づいてパターン光を生成するので、被写体に形成するテクスチャを自由に変更することが可能となる。したがって、黒潰れ状態、飽和状態、または視差値の不連続等の画像異常が生じにくい態様でテクスチャを被写体に形成することができる。よって、被写体の認識精度を向上させることができる。
(変形例2)
図23は、本実施の形態の変形例2のステレオカメラの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図23を参照しながら、本変形例のステレオカメラ2aについて、上述の実施の形態のステレオカメラ2とは相違する点を中心に説明する。なお、図23に示す撮像部3、4、マッチング部5および視差画像生成部6については、上述の実施の形態の図11において示したものと同様であるので、同一符号を付し、ここでの説明を省略する。
図23に示すように、ステレオカメラ2aは、撮像部3、4と、前処理部13、14(第1の前処理手段、第2の前処理手段)と、マッチング部5と、視差画像生成部6と、を備えている。
前処理部13、14は、それぞれ撮像部3、4により生成された輝度画像に対して、前処理として歪み補正またはダイナミックレンジ拡大処理等の画像処理を実行する装置である。前処理部13、14は、前処理した輝度画像を、それぞれフィルタ部51、52に送信する。なお、図23においては、前処理部13と前処理部14とが別の機能部として記載されているが、一体型の機能部であってもよい。
このように、前処理部13、14が、それぞれ撮像部3、4により生成された輝度画像に対して、前処理としてダイナミックレンジ拡大処理を実行することによって、マッチング部5および視差画像生成部6において視差値を導出する段階で、基準画像Ibまたは比較画像Iaにおける黒潰れ状態および飽和状態の発生を抑制することができる。また、前処理部13、14が、それぞれ撮像部3、4により生成された輝度画像に対して、前処理として歪み補正を実行することによって、マッチング部5によるコスト値Cの算出の精度に影響を与える基準画像Ibおよび比較画像Iaとの歪み状態を低減することができる。したがって、マッチング部5によるコスト値Cの算出の精度を向上させることができる。よって、被写体の認識精度を向上させることができる。
(変形例3)
図24は、本実施の形態の変形例3に係る視差値導出システムの基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。図24を参照しながら、本変形例に係る視差値導出システムの動作について、上述の実施の形態の視差値導出システム15と相違する点を中心に説明する。
図24に示すように、比較画像Ia_2(または基準画像Ib_2)における部品が撮像された部分である部品領域20bにおいて、部品の照り返しにより飽和領域22が形成されている場合を考える。基準画像Ib_2の飽和領域22の基準領域p1に対して、比較画像Ia_2の飽和領域22の候補領域q1からコスト値Cを算出するための探索を実施(図24の矢印方向)した場合、候補領域の画素値はいずれも飽和状態であるため、基準領域p1に対応する対応領域(図24の対応領域p1a)の視差値を導出することができない。そこで、コスト算出部53(図11参照)は、コスト値Cを算出するための探索の範囲について所定範囲を決めておき、所定範囲以上、画素値(輝度値)が連続して飽和状態とみなせる所定値(第1の値)以上の値となっている場合、その所定範囲において飽和状態となっていると判定する。次に、コスト算出部53は、判定結果を調光制御部9に送信し、調光制御部9の解析部200は、輝度画像(比較画像Ia_2(または基準画像Ib_2))において飽和状態の領域があると解析する。そして、解析部200により輝度画像に画像異常がある判定されると、調光制御部9は、パターン投光部8が部品に照射するパターン光に対して調光制御を実行する。
なお、上述のように、輝度値が飽和した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、輝度値が低い、いわゆる、黒潰れの状態が発生した場合、調光制御部9は、以下のように調光制御を実行してもよい。コスト算出部53(図11参照)は、コスト値Cを算出するための探索の範囲について所定範囲を決めておき、所定範囲以上、画素値(輝度値)が連続して黒潰れ状態とみなせる所定値(第2の値)以下の値となっている場合、その所定範囲において黒潰れ状態となっていると判定する。ここで、第2の値は、第1の値より小さい値である。次に、コスト算出部53は、判定結果を調光制御部9に送信し、調光制御部9の解析部200は、輝度画像(比較画像Ia_2(または基準画像Ib_2))において黒潰れ状態の領域があると解析する。そして、解析部200により輝度画像に画像異常がある判定されると、調光制御部9は、パターン投光部8が部品に照射するパターン光に対して調光制御を実行する。
これによって、コスト算出部53によるコスト値Cの算出段階で、輝度画像に飽和状態の有無を判定することができるので、早いタイミングで調光制御を実行して、パターン投光部8に被写体の認識精度を向上させるパターン光を照射させることができる。
(変形例4)
図25は、本実施の形態の変形例4に係る視差値導出システムにおいて部品情報選択の画面の一例を示す図である。図26は、本実施の形態の変形例4に係る視差値導出システムの基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。図25および26を参照しながら、本変形例に係る視差値導出システムの動作について、上述の実施の形態の視差値導出システム15、および上述の変形例3の視差値導出システムと相違する点を中心に説明する。
本変形例に係る視差値導出システムは、ステレオカメラ2の撮像部制御用I/F107に通常のPC(Personal Computer)等の情報処理装置が接続されている。なお、上述のように撮像部制御用I/F107には、調光制御部9が接続されるので、情報処理装置を接続する場合は、例えば、スイッチングハブ等のネットワーク機器を介して、調光制御部9および情報処理装置を接続するものとすればよい。情報処理装置は、マウスおよびキーボード等の入力装置、設定画面等を表示する表示装置(例えば、図25に示す表示装置150)、CPU、RAM、ROM、およびHDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置等を有する。
図25(a)は、被写体となる部品の材質(被写体の情報)を選択するための部品情報選択画面1500が表示装置150に表示された状態を示す図である。パターン投光部8からパターン光が照射された部品は、その部品の材質(例えば、金属、アクリル、木材、ガラス等)に応じて、飽和状態となる領域の面積が異なる。例えば、部品の材質が金属である場合、金属は光を反射しやすく飽和状態となりやすいことが予め知られているので、パターン投光部8からパターン光が照射された金属である部品は、他の材質と比較して飽和領域となる面積が大きくなる傾向がある。この場合、部品情報選択画面1500において、入力装置によりラジオボタン等で「金属」を選択し、OKボタン1500aを選択することにより、コスト値Cの算出するための探索の範囲を金属に応じた範囲に設定される。逆に、部品の材質が木材である場合、木材は光を反射しにくく飽和状態となりにくいことが予め知られているので、パターン投光部8からパターン光が照射された木材である部品は、他の材質と比較して飽和領域となる面積が小さくなる傾向がある。
図25(b)は、被写体となる部品の反射レベル(被写体の情報)を選択するための部品情報選択画面1501が表示装置150に表示された状態を示す図である。パターン投光部8からパターン光が照射された部品は、その部品の反射レベル(例えば、光沢、暗い、ノーマル等)に応じて、飽和状態となる領域の面積が異なる。例えば、部品の表面が光沢状態で反射レベルが高い場合、光沢状態の部品は光を反射しやすく飽和状態となりやすいことが予め知られているので、パターン投光部8からパターン光が照射された部品は、他の反射レベルの部品と比較して飽和領域となる面積が大きくなる傾向がある。この場合、部品情報選択画面1501において、入力装置によりラジオボタン等で「光沢」を選択し、OKボタン1501aを選択することにより、コスト値Cの算出するための探索の範囲を「光沢」に応じた範囲に設定される。逆に、部品の表面が、光沢がなく暗い状態である場合、光を反射しにくく飽和状態となりにくいことが予め知られているので、パターン投光部8からパターン光が照射された光沢のない部品は、他の反射レベルの部品と比較して飽和領域となる面積が小さくなる傾向がある。なお、上述の表示装置150に表示された部品情報選択画面1500、1501、およびユーザが操作する入力装置は、本発明の「設定手段」に相当する。
例えば、部品は金属、または、光沢状態を有するものとであり、表示装置150の部品情報選択画面1500または部品情報選択画面1501において、「金属」または「光沢」が設定されたものとする。図26に示すように、比較画像Ia_3(または基準画像Ib_3)における部品が撮像された部分である部品領域20cにおいて、部品の照り返しにより飽和領域23が形成されているものとする。ここで、コスト算出部53は、基準画像Ib_3の飽和領域23の基準領域p2を、部品の材質または反射レベルに応じた大きさに変更する。ここでは、部品は金属、または、光沢状態を有するものと設定されているので、基準領域p2の大きさを、他の材質、または反射レベルの部品に対応する大きさよりも大きくする。基準画像Ib_3の飽和領域23の基準領域p2に対して、比較画像Ia_3の飽和領域23の候補領域q2(基準領域p2と同じ大きさ)からコスト値Cを算出するための探索を実施(図26の矢印方向)した場合、候補領域の画素値はいずれも飽和状態であるため、基準領域p2に対応する対応領域(図26の対応領域p2a)の視差値を導出することができない。そこで、コスト算出部53(図11参照)は、コスト値Cを算出するための探索の範囲について所定範囲を決めておき、所定範囲以上、画素値が連続して飽和状態とみなせる所定値以上の値となっている場合、その所定範囲において飽和状態となっていると判定する。次に、コスト算出部53は、判定結果を調光制御部9に送信し、調光制御部9の解析部200は、輝度画像(比較画像Ia_3(または基準画像Ib_3))において飽和状態の領域があると解析する。そして、解析部200により輝度画像に画像異常がある判定されると、調光制御部9は、パターン投光部8が部品に照射するパターン光に対して調光制御を実行する。
このように、部品の材質または反射レベルに応じて、基準画像Ib_3の基準領域p2(および比較画像Ia_3の候補領域q2)の大きさを設定することにより、部品における飽和状態の有無の判定精度を向上させることができる。
(変形例5)
図27は、本実施の形態の変形例5に係る視差値導出システムのハードウェア構成の一例を示す図である。図27を参照しながら、本変形例に係る視差値導出システム15bについて、上述の実施の形態の視差値導出システム15とは相違する点を中心に説明する。なお、図27において、上述の実施の形態の視差値導出システム15の各構成部の機能と同一である場合、同一符号を付し、ここでの説明を省略する。
図27に示すように、本変形例に係る視差値導出システム15bは、ステレオカメラ2と、パターン投光部8と、調光制御部9と、被写体情報設定部16(設定手段)と、を備えている。
被写体情報設定部16は、被写体の情報である部品の材質または反射レベルを設定する装置である。被写体情報設定部16は、設定した被写体の情報を調光制御部9の調光部201に送信する。なお、被写体情報設定部16は、上述の変形例4で説明した表示装置150に表示された部品情報選択画面1500、1501、およびユーザが操作する入力装置を含む構成であってもよい。
調光部201は、被写体情報設定部16から被写体の情報を受信し、かつ、解析部200から解析結果を受け取り、被写体情報または解析結果に応じた調整量をパターン投光部8に送信する回路である。具体的には、調光部201は、被写体情報設定部16から受信した被写体の情報から、予め部品の飽和状態または黒潰れ状態となる領域の面積の変化の傾向を予測できるので、飽和状態または黒潰れ状態を小さくするために、パターン投光部8に照射させるパターン光の光量を調整する。例えば、被写体情報設定部16が、部品の材質として「金属」、または部品の反射レベルとして「光沢」を設定した場合、調光部201は、他の材質または反射レベルの場合と比較して、パターン投光部8に照射させるパターン光の光量を低下させる。
このように、予め、被写体の情報である部品の材質または反射レベルを設定し、その設定に基づきパターン投光部8に照射させるパターン光の光量を調整するため、飽和状態または黒潰れ状態の発生を抑制することができる。したがって、被写体の認識精度を向上させることができる。
なお、上述のように、調光部201は、解析部200から解析結果を受け取り、解析結果に応じた調整量をパターン投光部8に送信するものとしたが、これに限定されるものではなく、調光部201は、解析部200の解析結果を利用しないものとしてもよい。
図28は、本実施の形態の変形例5の搬送システムの動作の一例を示すフローチャートである。図28を参照しながら、上述の図17に示す搬送システム1の全体的な動作と相違する点を中心に説明する。
<ステップS21>
上述の実施の形態の図1と同様に、台である背景部21に部品20が設置されているものとする。部品20は、搬送システム1の前工程の設備から背景部21に設置された場合を想定してもよく、作業者によって背景部21に設置された場合を想定してもよい。そして、ステップS22へ移行する。
<ステップS22>
被写体情報設定部16は、被写体の情報である部品の材質または反射レベルを設定し、設定した被写体の情報を調光制御部9の調光部201に送信する。そして、ステップS23へ移行する。
<ステップS23>
調光部201は、被写体情報設定部16から受信した被写体の情報に応じて、パターン投光部8に照射させるパターン光の光量を調整する。そして、ステップS24へ移行する。
<ステップS24〜S29>
本変形例のステップS24〜S29の処理は、それぞれ、上述の図17に示したステップS12〜S15、S18、S19の処理と同様である。
なお、上述の実施の形態(各変形例を含む)では、ステレオカメラを備えるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、ステレオカメラに代えて、単眼カメラを備えるものとしてもよい。この場合、単眼カメラを移動させて被写体としての部品を複数回撮像し、その撮像した画像を使用して測距するものとしてもよく、また、位相シフト法を用いてもよい。
また、上述の実施の形態のコスト算出部53、合成コスト算出部61、サブピクセル推定部62および生成部63の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の実施の形態のステレオカメラ2、2aで実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の実施の形態のステレオカメラ2、2aで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施の形態のステレオカメラ2、2aで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の実施の形態のステレオカメラ2、2aで実行されるプログラムは、上述したコスト算出部53、合成コスト算出部61、サブピクセル推定部62および生成部63の少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU100がROM101からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。
1 搬送システム
2、2a ステレオカメラ
3、4 撮像部
5 マッチング部
6 視差画像生成部
7 認識処理部
8、8a パターン投光部
9 調光制御部
10 アーム制御部
11 アーム
12 テクスチャ送信部
13、14 前処理部
15、15a、15b 視差値導出システム
16 被写体情報設定部
20 部品
20a、20b、20c 部品領域
21 背景部
21a 背景領域
21b ポイント
22、23 飽和領域
51、52 フィルタ部
53 コスト算出部
61 合成コスト算出部
62 サブピクセル推定部
63 生成部
100 CPU
101 ROM
102 ROMI/F
103 RAM
104 RAMI/F
105 画像処理部
106 撮像部
106a、106a_1、106a_2 レンズ
106b 絞り
106c イメージセンサ
107 撮像部制御用I/F
108 フロントカバー
109 サイドカバー
109a 放熱フィン
110 リアカバー
111 電源コネクタ
112 底面カバー
150 表示装置
200 解析部
201 調光部
300 光量調整部
301 光源部
302 テクスチャフィルタ
303 レンズ
304 プロジェクタ
400、401 領域
510a、510b 撮像装置
511a、511b レンズ
1500、1501 部品情報選択画面
1500a、1501a OKボタン
B 基線長
C コスト値
d シフト量
dp、dp1、dp20、dp21 視差値
E 物体
EL エピポーラ線
f 焦点距離
Ia、Ia_2、Ia_3 比較画像
Ib、Ib_2、Ib_3、Ib_ex 基準画像
Ip、Ip_ex 視差画像
Lr 経路コスト値
Ls 合成コスト値
p 基準画素
p1、p2 基準領域
p1a、p2a 対応領域
q 候補画素
q1、q2 候補領域
S、Sa、Sb 点
Z 距離
特開2012−181142号公報

Claims (13)

  1. 特定のパターンを有するパターン光を被写体に照射して、前記被写体にテクスチャを形成する投光手段と、
    前記テクスチャが形成された前記被写体を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて、前記被写体までの距離情報を導出する導出手段と、
    少なくとも前記撮像画像または前記距離情報に基づく画像のいずれかについて画像異常の有無を解析する解析手段と、
    前記解析手段により前記画像異常があると解析された場合に、調光制御を実行する調光手段と、
    を備えた情報処理システム。
  2. 前記撮像手段は、前記被写体を撮像して基準画像を生成する第1の撮像手段と、前記第1の撮像手段と異なる位置に配置され、前記被写体を撮像して比較画像を生成する第2撮像手段と、を有し、
    前記導出手段は、前記基準画像の領域と、前記比較画像の領域との一致度を算出する算出手段を、さらに備え、
    前記導出手段は、前記算出手段により算出された前記一致度から、前記基準画像の基準領域に対応する前記比較画像の対応領域を特定する視差値を、前記距離情報として導出し、
    前記視差値に基づいて視差画像を生成する生成手段を、さらに備え、
    前記解析手段は、前記撮像画像および前記視差画像について前記画像異常の有無を解析する請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記調光手段は、前記解析手段により、前記画像異常として前記撮像画像における前記テクスチャのぼやけがあると解析された場合、または、前記調光手段が調光限界に達したと解析された場合、前記調光制御として、前記第1の撮像手段および前記第2の撮像手段に対する露光調整動作を実行する請求項2に記載の情報処理システム。
  4. 前記調光手段は、前記露光調整動作として、前記基準画像および前記比較画像に対してダイナミックレンジ拡大処理を実行する請求項3に記載の情報処理システム。
  5. 前記解析手段は、前記撮像画像の輝度値が、該撮像画像の所定範囲以上にわたって第1の値以上である場合、または、該撮像画像の所定範囲以上にわたって前記第1の値よりも小さい第2の値以下である場合、該撮像画像に前記画像異常があると解析する請求項2〜4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
  6. 前記被写体の情報を設定する設定手段を、さらに備え、
    前記算出手段は、前記被写体の情報に応じて、前記基準画像の前記基準領域の大きさを変更する請求項2〜5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
  7. 前記被写体の情報は、前記被写体の反射レベルであることを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
  8. 前記被写体の情報は、前記被写体の材質であることを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
  9. 前記調光手段は、前記設定手段により設定された前記被写体の情報に応じて、前記投光手段の前記パターン光の光量を調整する請求項6〜8のいずれか一項に記載の情報処理システム。
  10. 特定のパターンを有するパターン光を被写体に照射して、前記被写体にテクスチャを形成する投光手段と、
    前記テクスチャが形成された前記被写体を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて、前記被写体までの距離情報を導出する導出手段と、
    前記被写体の情報を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記被写体の情報に基づいて調光制御を実行する調光手段と、
    を備えた情報処理システム。
  11. 前記被写体の情報は、前記被写体の反射レベルであることを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
  12. 前記被写体の情報は、前記被写体の材質であることを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
  13. 特定のパターンを有するパターン光を被写体に照射して、前記被写体にテクスチャを形成する投光ステップと、
    前記テクスチャが形成された前記被写体を撮像する撮像ステップと、
    撮像した撮像画像に基づいて、前記被写体までの距離情報を導出する導出ステップと、
    少なくとも前記撮像画像または前記距離情報に基づく画像のいずれかについて画像異常の有無を解析する解析ステップと、
    前記画像異常があると解析した場合に、調光制御を実行する調光ステップと、
    を有する情報処理方法。
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