JP2016069536A - セルロースナノファイバーの製造方法 - Google Patents

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Masato Yamaguchi
正人 山口
利一 村松
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宮脇 正一
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正一 宮脇
雅和 嶋添
Masakazu Shimazoe
雅和 嶋添
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Abstract

【課題】本発明は、セルロースナノファイバーの大規模の生産に対して、効率的な製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】セルロース原料の表面に官能基(カルボキシル基、カルボキシレート基、カルボキシルメチル基、4級アンモニウム)を導入する反応工程、変性セルロースの分散液を脱水・洗浄を行う工程、変性セルロースの分散液の調整工程、変性セルロースの分散液に機械的せん断力を加えて解繊する解繊工程を有するセルロースナノファイバーの製造方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、セルロースナノファイバーの製造方法に関する。
物質をナノメートルの領域すなわち原子や分子のスケールにおいて、自在に制御する技術であるナノテクノロジーから、様々な便利な新素材やデバイスが生まれることが期待される。特に、繊維を極限まで細くすると、従来の繊維にはなかった、まったく新しい物理学的な性質が生まれることから、ナノオーダーの繊維(ナノファイバー)が非常に注目されている。このナノファイバーを応用することで、例えば、どんな細かい異物も通過させない高性能フィルターによる浄化装置の実現、化学繊維の強度アップや高機能衣服の実現、燃料電池の効率アップなどへの展開が期待されている。
セルロースナノファイバーは、1000nm以下のナノレベルの繊維径を持つ繊維であり、一般的には化学変性したセルロース繊維を機械的せん断力で解繊することにより得ることができる(特許文献1)。また、セルロースナノファイバーの製造方法に関して、特許文献1に記載されている製造方法を含め、様々な製造方法が検討されている。
特開2008−1728号
しかしながら、特許文献1に記載されている製造方法を含め、様々なセルロースナノファイバーの製造方法は、実験室レベルにおける製造方法が開示されているに過ぎず、大規模の生産においては、効率的な製造方法が開示されていないのが現状である。
そこで、本発明は、セルロースナノファイバーの大規模の生産に対して、効率的な製造方法を提供することを目的とする。
本発明は下記の〔1〕〜〔2〕を提供する。
〔1〕下記工程1〜4を含むセルロースナノファイバーの製造方法。
[工程1] 水を主成分とする溶液中で、原料セルロース表面の水酸基に、カルボキシル基、カルボキシレート基、カルボキシルメチル基、4級アンモニウム基を導入する工程
[工程2] 工程1で得られた変性セルロースの分散液を、遠心脱水式、真空脱水式、加圧脱水式のいずれかの脱水装置を用いて脱水・洗浄する工程。
[工程3] 工程2で得られた変性セルロースを0.1重量%〜10重量%の分散液に調整する工程。
[工程4] 工程3で調整された変性セルロースを高速せん断型、衝突型、ビーズミル型のいずれかの粉砕機を用いて変性セルロース繊維の繊維径が1〜1000nmまで解繊する工程。
〔2〕前記工程1の前に、シート状のセルロース原料を粗砕する工程を含むことを特徴とする〔1〕に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
本発明により、セルロースナノファイバーの大規模の生産に対して、効率的な製造方法を提供することができる。
1.製造フロー全体
本発明は、セルロース原料の表面に官能基を導入する反応工程、変性セルロースの分散液を脱水・洗浄を行う工程、変性セルロースの分散液の調整工程、変性セルロースの分散液に機械的せん断力を加えて解繊する解繊工程を有するセルロースナノファイバーの製造方法に関する。
2.セルロース原料
本発明において、セルロース原料とは、セルロースを主体とした様々な形態の材料をいい、パルプ(晒又は未晒木材パルプ、晒又は未晒非木材パルプ、精製リンター、ジュート、マニラ麻、ケナフ等の草本由来のパルプなど)、酢酸菌等の微生物によって生産されるセルロース等の天然セルロース、セルロースを銅アンモニア溶液、モルホリン誘導体等の何らかの溶媒に溶解した後に紡糸された再生セルロース、及び上記セルロース原料に加水分解、アルカリ加水分解、酵素分解、爆砕処理、振動ボールミル等の機械的処理等をすることによってセルロースを解重合した微細セルロースなどが例示される。
本発明において、シート状のセルロース原料を用いる場合、0.5〜5cm角程度の大きさに粗砕することが好ましい。前記大きさに粗砕することにより、効率的、且つ均一に次の反応工程おいて、セルロース原料を変性することができる。なお、粗砕する方法は特に限定されるものではないが、一軸回転せん断式粉砕機、二軸回転せん断式粉砕機、多軸スクリュー式粉砕機、シュレッダー、ギロチンカッターなどを使用することができる。これらの中でも一軸回転せん断式粉砕機、シュレッダーを使用することが粗粉砕の観点から好ましい。
3.工程1:反応工程
本発明において、セルロース原料にカルボキシル基、カルボキシレート基、カルボキシルメチル基、4級アンモニウム基を導入することで工程4での解繊効率が大幅に向上する。
(1)アニオン変性
(1−1)カルボキシメチル化
上記のセルロース原料を発底原料にし、溶媒に3〜20重量倍の低級アルコール、具体的にはメタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等の単独、又は2種以上の混合物と水の混合媒体を使用する。なお、低級アルコールの混合割合は、60〜95重量%である。マーセル化剤としては、発底原料のグルコース残基当たり0.5〜20倍モルの水酸化アルカリ金属、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用する。発底原料と溶媒、マーセル化剤を混合し、反応温度0〜70℃、好ましくは10〜60℃、かつ反応時間15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間、マーセル化処理を行う。その後、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05〜10.0倍モル添加し、反応温度30〜90℃、好ましくは40〜80℃、かつ反応時間30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化反応を行う。
本発明において、アニオン変性されたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.02〜0.50であることが好ましい。セルロースにカルボキシメチル置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。このため、カルボキシメチル置換基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。なお、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換基が0.02より小さいと、十分にナノ解繊することができない。一方、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換基が0.50より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、ナノファイバーとして得られなくなる場合がある。
(1−2)酸化
上記のセルロース原料を、N−オキシル化合物、及び、臭化物、ヨウ化物若しくはこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で酸化剤を用いて水中で酸化することでカルボキシル基をセルロースに導入した酸化セルロースを得ることができる。
N−オキシル化合物とは、ニトロキシラジカルを発生しうる化合物である。本発明で用いるN−オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。
N−オキシル化合物の使用量は、セルロースをナノファイバー化できる触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.01〜10mmolが好ましく、0.01〜1mmolがより好ましく、0.05〜0.5mmolがさらに好ましい。
臭化物とは臭素を含む化合物であり、その例には、水中で解離してイオン化可能な臭化アルカリ金属が含まれる。また、ヨウ化物とはヨウ素を含む化合物であり、その例には、ヨウ化アルカリ金属が含まれる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。臭化物およびヨウ化物の合計量は、例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.1〜100mmolが好ましく、0.1〜10mmolがより好ましく、0.5〜5mmolがさらに好ましい。
酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などを使用できる。中でも、コストの観点から、現在工業プロセスにおいて最も汎用されている安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムが特に好ましい。酸化剤の適切な使用量は、例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.5〜500mmolが好ましく、0.5〜50mmolがより好ましく、1〜25mmolがさらに好ましく、3〜10mmolが最も好ましい。
セルロースの酸化工程は、比較的温和な条件であっても反応を効率よく進行させられる。よって、反応温度は15〜30℃程度の室温であってもよい。反応の進行に伴ってパルプを構成するセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。酸化反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液のpHを9〜12、好ましくは10〜11程度に維持することが好ましい。反応媒体は、取扱い性の容易さや、副反応が生じにくいこと等から、水が好ましい。
酸化反応における反応時間は、酸化の進行の程度に従って適宜設定することができ、通常は0.5〜6時間、好ましくは2〜6時間、さらに好ましくは4〜6時間程度である。しかしながら本発明においては、前述のとおり酸化時間を低減できるので、反応時間は30分以上120分が好ましく、30〜100分がより好ましく、30〜70分がさらに好ましい。
また、酸化反応は、2段階に分けて実施してもよい。例えば、1段目の反応終了後に濾別して得られた酸化セルロースを、再度、同一または異なる反応条件で酸化させることにより、1段目の反応で副生する食塩による反応阻害を受けることなく、セルロース原料に効率よくカルボキシル基を導入でき、セルロース原料の酸化を促進することができる。
酸化セルロースのカルボキシル基量が、セルロースの絶乾質量に対して、0.2mmol/g以上となるように条件を設定することが好ましい。この場合のカルボキシル基量は、より好ましくは0.6mmol/g〜2.0mmol/g、さらに好ましくは1.0mmol/g〜1.8mmol/gである。カルボキシル基量は、酸化反応時間の調整、酸化反応温度の調整、酸化反応時のpHの調整、N−オキシル化合物や臭化物、ヨウ化物、酸化剤の添加量の調整などを行なうことにより調製できる。
(2)カチオン変性
上記のセルロース原料にグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハイドライト又はそのハロヒドリン型などのカチオン化剤と触媒である水酸化アルカリ金属(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)を水及び/又は炭素数1〜4のアルコールの存在下で反応させることによって、カチオン変性されたセルロースを得ることができる。なお、この方法において、得られるカチオン変性されたセルロースのグルコース単位当たりのカチオン置換度は、反応させるカチオン化剤の添加量、水及び/又は炭素数1〜4のアルコールの組成比率をコントロールすることによって、調整することができる。
本発明において、カチオン変性されたセルロースのグルコース単位当たりのカチオン置換度が0.02〜0.50であることが好ましい。セルロースにカチオン置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。
このため、カチオン置換基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。なお、グルコース単位当たりのカチオン置換度が0.02より小さいと、十分にナノ解繊することができない。一方、グルコース単位当たりのカチオン置換度が0.50より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、ナノファイバーとして得られなくなる場合がある。次の解繊を効率よく行なうために、上記で得た酸化されたセルロース系原料は洗浄されることが好ましい。
尚、このセルロース原料を変性させ、変性セルロースを得る工程1で使用される反応タンクは特に限定されるものではないが、撹拌羽根を設けたタンク、パルパー、ニーダー、リボン型混合装置、スクリュー型混合装置などを例示することができる。これらの中でも概ね原料濃度3%以下で反応を進める場合は、液体や液状のスラリーの撹拌を行うことができる撹拌羽根を設けたタンクやパルパーを使用することが好ましい。また、概ね原料濃度3%を超える条件で反応を進める場合は、反応物が液状の形態を取らず固形状であるため、それらを混合撹拌できるニーダー、リボン型混合装置、スクリュー型混合装置を使用することが好ましい。
4.工程2:洗浄工程
本発明において、工程1で得られた変性セルロースの分散液を、脱水処理後に水で洗浄する工程であり、この工程は、不純物が少ないセルロースナノファイバーを得るために必須の工程である。
この工程では、遠心脱水式、真空脱水式、加圧脱水式のタイプの脱水装置を使用することができる具体的には、遠心分離式:(タナベウィルテック製遠心分離機、コクサン製遠心分離機など)、真空脱水式:ドラム型真空脱水機、月島機械製水平ベルトフィルター、加圧脱水式:フィルタープレス、チューブプレス、スクリュープレス、ベルトプレス水平ベルトフィルター、ポリディスクフィルター、振動スクリーンなどを挙げることができる。これらの中でも脱水原料に強いせん断力を加えることなく脱水を行うことができるため、加圧脱水式:(フィルタープレス、チューブプレス)、遠心分離式(タナベウィルテック製遠心分離機、コクサン製遠心分離機など)、真空脱水式:(ドラム型真空脱水機、月島機械製水平ベルトフィルター)が好ましい。また、これらの複数を組み合わせて使用することもできる。
5.調整工程
本発明において、次の解繊工程を効率よく行うために、変性セルロースの分散液の濃度を0.1重量%〜10重量%に調整することは必須である。0.1重量%未満であると変性パルプの存在が少なすぎるため十分に解繊できない。一方、10重量%を超えると解繊が進行するに従い、変性パルプ分散液の粘度が高くなり、変性パルプに十分な力を加えることができなくなるため十分に解繊することができなくなる。
6.工程4:解繊工程
本発明において、変性セルロースを解繊することは必須である。この工程に使用される粉砕機は、高速せん断型、衝突型、ビーズミル型、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式のいずれのタイプのものも使用することができ、具体的には、高速回転式:石臼式摩砕機スーパーマスコロイダー(増幸産業製)、コロイドミル式:乳化機(イワキ製)、ロールミル式:3本ロールミル(アメックス製)、超音波式:エアパージ型超音波分散機(エス・エム・テー製)高速せん断型:ナノメーカー(アドバンスト・ナノ・テクノロジィ製)、衝突型:湿式微粒化装置スターバースト(スギノマシン製)、ビーズミル型湿式ビーズミルMSCミル(日本コークス工業製)を挙げることができる。また、これらの複数を組み合わせて使用することもできる。これらの中では高速せん断型、衝突型、高速回転式の解繊装置を使用することが、より強いせん断力をメディアによる汚染のリスクが低い条件で処理できる観点から好ましい。
以下、反応工程、洗浄脱水工程、離解工程を備えた実施例1のナノファイバーの製造方法及び製造システムについて説明する。
[実施例1]
一軸回転せん断式粉砕機であるオリエント粉砕機を用いて20mm角程度に粉砕した漂白クラフトパルプをリボン型混合装置へ苛性ソーダ、モノクロロ酢酸ソーダと共に混合撹拌し、80℃まで徐々に加温してCM化反応を進めた後、アジテータ付タンクにて固形分0.5%まで希釈し、5m3のスラリーとした。次に、スラリーをフィルタープレス(栗田機械製作所製)にて固形分15%まで脱水し、アジテータ付タンクにて0.5%まで希釈し、5m3のスラリーとした。本スラリーを再びフィルタープレスにて10%まで脱水し、アジテータ付タンクにて0.5%まで希釈する操作を3回繰り返し、洗浄を進めた。0.5%スラリーを石臼式摩砕機スーパーマスコロイダー(増幸産業製)にて解繊を行い、直後に熱交換により冷却し、ストックタンクにスラリーを貯蔵する操作を5回繰り返し、固形分0.5%のCM化セルロースナノファイバースラリー4.5m3を得た。
[実施例2]
漂白クラフトパルプを水とともにパルパー(相川鉄工製)へ投入し、5%パルプスラリー5m3を調製した。その後アジテータ付タンクに送り、TEMPO、臭化ナトリウムを投入して約10倍希釈を行って0.5%スラリー5m3とした後、温度23℃、苛性ソーダおよび次亜塩素酸ソーダにてpH10.5に調整し、反応を進めた。反応中は苛性ソーダの消費に合わせてpH10.5をキープするよう、苛性ソーダの追添加を行った。次亜塩素酸ソーダが5ppm未満となるまで消費されたことを確認して反応終点とした。次に、スラリーをフィルタープレス(栗田機械製作所製)にて固形分15%まで脱水し、アジテータ付タンクにて0.5%まで希釈し、5m3スラリーとした。本スラリーを再びフィルタープレスにて10%まで脱水し、アジテータ付タンクにて0.5%まで希釈する操作を3回繰り返し、洗浄を進めた。最終洗浄後はスラリー固形分を1%とし、高速せん断型解繊装置ナノメーカー(アドバンスト・ナノ・テクノロジィ製)にて解繊を行い、直後に熱交換により冷却し、ストックタンクにスラリーを貯蔵する操作を10回繰り返し、固形分1%のTEMPO酸化セルロースナノファイバースラリー4.5m3を得た。
[実施例3]
漂白クラフトパルプを水とともにパルパー(相川鉄工製)へ投入し、5%パルプスラリー5m3を調製した。その後アジテータ付タンクに送り、TEMPO、臭化ナトリウムを投入して約10倍希釈を行って0.5%スラリー5m3とした後、温度23℃、苛性ソーダおよび次亜塩素酸ソーダにてpH10.5に調整し、反応を進めた。反応中は苛性ソーダの消費に合わせてpH10.5をキープするよう、苛性ソーダの追添加を行った。次亜塩素酸ソーダが5ppm未満となるまで消費されたことを確認して反応終点とした。次に、スラリーを遠心分離機(タナベウィルテック製)にて固形分15%まで脱水し、アジテータ付タンクにて0.5%まで希釈し、5m3スラリーとした。本スラリーを再び遠心分離機にて10%まで脱水し、アジテータ付タンクにて0.5%まで希釈する操作を3回繰り返し、洗浄を進めた。最終洗浄後はスラリー固形分を1%とし、衝突型解繊装置スターバースト(スギノマシン製)にて解繊を行い、直後に熱交換により冷却し、ストックタンクにスラリーを貯蔵する操作を10回繰り返し、固形分1%のTEMPO酸化セルロースナノファイバースラリー4.5m3を得た。

Claims (2)

  1. 下記工程1〜4を含むセルロースナノファイバーの製造方法。
    [工程1] 水を主成分とする溶液中で、原料セルロース表面の水酸基に、カルボキシル基、カルボキシレート基、カルボキシルメチル基、4級アンモニウム基を導入する工程
    [工程2] 工程1で得られた変性セルロースの分散液を、遠心脱水式、真空脱水式、加圧脱水式のいずれかの脱水装置を用いて脱水・洗浄する工程。
    [工程3] 工程2で得られた変性セルロースを0.1重量%〜10重量%の分散液に調整する工程。
    [工程4] 工程3で調整された変性セルロースを高速せん断型、衝突型、ビーズミル型のいずれかの粉砕機を用いて変性セルロース繊維の繊維径が1〜1000nmまで解繊する工程。
  2. 前記工程1の前に、シート状のセルロース原料を粗砕する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
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