JP2016063158A - インダクタ - Google Patents

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祥吾 神戸
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Abstract

【課題】大電流下でも、磁心を磁気飽和させることなく、巻線内側部で発生した磁束に対して、効率良い磁気回路を形成でき、外部への磁束漏れによるノイズ発生を抑制できるインダクタを提供する。【解決手段】コイルのコイル巻回内側に磁性コアを配置することなく、コイル2のコイル巻回外側に樹脂体4および磁性体3の少なくとも1つが配置されており、特にコイルのコイル巻回外側が樹脂体および磁性体の少なくとも1つにより覆われている。【選択図】図1

Description

本発明はインダクタに関し、特に大電流および高磁化力下におけるトランス、アンテナ(バーアンテナ)、チョークコイル、フィルタ、センサ等の磁性体コアとして用いられるノイズ除去のためのインダクタに関する。
近年、スイッチング素子やダイオード等のパワー半導体の機能向上に伴い、回路に流れる電流は大電流、高周波数化してきている。これに伴い回路中で使用されるリアクトルやチョークコイル、トランス等となるインダクタについても大電流、高周波数化への対応が求められている。
また太陽光発電や風力発電用のコンバータ、データセンター等の大電流を扱う用途も拡大してきており、これら機器はサージ電流と呼ばれる、雷等の瞬時の大電流ノイズに対する対策も重要になってきている。
従来のインダクタは巻線の内側に磁心を挿入することで、発生磁束量を増加させ、漏れ磁束量を減らすことで、インダクタの小型化、高効率化を実現している。例えば、両端面に凹部または凸部のいずれかを設けた棒状コアに絶縁被覆電線を巻回したコイルと、このコイルを収納する角形スリーブコアを備えた固定インダクタが開示されている(特許文献1)。
一方、らせん状に巻かれた線材のみで構成されるコイル、またはこのコイル全体を樹脂モールドによって覆い固めた状態の空芯コイルが知られている。これら従来の空芯コイルの改良として、導線を巻回した空芯コイル、空芯コイルの上部および側面部を囲み、側面部の下部に通気穴を設けるとともに、上部に開口部を形成した樹脂製の枠体を備え、空芯コイルのコイル端子を枠体の側面に設けられた切り込みから外部に出し、コイル端子を取り付け基板に固定した空芯コイル装置が開示されている(特許文献2)。
特開2005−353872号公報 特開2002−280232号公報
しかしながら、巻線コイルの内側に磁心を配置しているインダクタの場合、サージ電流に代表される様な、非常に大きな電流がインダクタに流れる場合には、磁心が磁気飽和してしまいインダクタとして機能しなくなる場合がある。また、磁気飽和まで達しない場合でも、電流の増加に伴い磁化力が高まると、磁束密度が増加して透磁率が減少する。そのため高磁化力下で高インダクタンスを確保することが困難になるという問題がある。
特許文献2に記載されている空芯コイルの場合、外部への磁束漏れによるノイズ発生を抑制できないという問題がある。また、コイル全体が絶縁ケースで覆われていないため、外部への漏電を抑えることができないという問題がある。
本発明は、このような問題に対処するためになされたものであり、サージ電流のような数1000Aにも及ぶ大電流下でも、磁心を磁気飽和させることなく、巻線内側部で発生した磁束に対して、効率良い磁気回路を形成でき、外部への磁束漏れによるノイズ発生を抑制できるインダクタの提供を目的とする。
本発明のインダクタは、コイルのコイル巻回内側に磁性コアを配置することなく、上記コイルのコイル巻回外側に樹脂体および磁性体の少なくとも1つが配置されていることを特徴とする。特に、上記コイルのコイル巻回外側が樹脂体および磁性体の少なくとも1つにより覆われていることを特徴とする。
また、磁性コアを有しないコイルが樹脂体内部に埋設されていることを特徴とする。
本発明のインダクタにおいて、コイルの2つの引き出し線は、コイルが巻回されている軸方向からみて相互に重ならない方向に引き出されているか、または、コイルの2つの引き出し線の引き出し口の距離空間に絶縁体を配することを特徴とする。
本発明のインダクタは、最も磁束密度の高まるコイル巻回内側に磁性コアを配置しないで、コイル巻回外側に樹脂体および/または磁性体を配置する。これらによりサージ電流のような数1000Aにも及ぶ大電流下でも、磁心を磁気飽和させることなく、コイル巻回内側で発生した磁束に対して、効率良い磁気回路を形成できる。また、コイル巻回外側に磁性体を配置した場合には、その磁性体を介して磁路が形成されるので、外部への磁束漏れによるノイズ発生を抑制しつつ、インダクタンスを高めることができる。
本発明に係るインダクタの一例を示す図である。 従来のポット型インダクタを示す図である。 本発明に係る他のインダクタの一例を示す図である。 2つのコイルが連結されたインダクタの例を示す図である。 従来のUU型インダクタの断面図である。 2つの引き出し線の形態1を示す図である。 2つの引き出し線の形態2を示す図である。 2つの引き出し線の形態3を示す図である。 サージ対策回路の一例を示す図である。 磁化力を変化させて測定したインダクタンスの測定値である。
本発明に係るインダクタの一例を図1に示す。図1はポット型インダクタの斜上方向からみた断面図である。引き出し線は図示を省略してある。
インダクタ1は、巻回されたコイル2のコイル巻回外側が磁性体3で覆われている。コイル巻回内側に磁性コアは配置されていない。コイル2全体は電気絶縁性の樹脂体4の内部に埋設されている。樹脂体4によりコイル2の固定と絶縁性とを確保できる。5は磁性体3の製造時における衝合面である。
本発明に係るインダクタは、コイル巻回外側に配置された磁性体3に対して、コイル2の固定と絶縁性とを確保できる状態であれば、樹脂体4で封止することなく、コイル2は空芯コイルとして磁性体3内部に配置してもよい。
図2は、図1に対応する従来のポット型インダクタ1’の一例であり、巻回されたコイル2のコイル巻回外側および内側に磁性体3が配置されている比較例である。この場合、大電流がコイル2に流れると透磁率が減少して高インダクタンスを確保することが困難になる。
本発明に係るインダクタの他の例を図3に示す。図3(a)はポット型インダクタの上面図であり、図3(b)はA−A断面図である。
インダクタ1aは、樹脂ケース4a内部にコイル2が配置されており、コイル巻回内側に磁性コアが配置されていないコイルである。コイル2は平角絶縁巻線をエッジワイズ巻きしたコイルである。図3においては、2つの引き出し線6aおよび6bの挟角θを180°に設定してある。挟角を180°とし、樹脂ケース4aの中にコイル2を配置することで、耐電圧、絶縁抵抗ならびにインパルス絶縁性が確保できた。
本発明に係る2つのコイルが連結されたインダクタの例を図4に示す。図4(a)はUU型インダクタの上面図であり、図4(b)はB−B断面図である。
インダクタ1bは、2a部分で連結されている2連のコイル2からなるコイルであり、このコイルの軸方向上下に磁性体3aおよび3bが配置されている。コイル巻回内部に磁性コアを有しないため高いインダクタンスを維持できる。
図4(b)に対応する従来のUU型インダクタのB−B断面図を図5に示す。インダクタ1’’は、磁性体3からなる磁性コアにコイル2が巻回されている。この場合、磁性体3が配置されているため、大電流がコイル2に流れると透磁率が減少して高インダクタンスを確保することが困難になる。
本発明で使用できる磁性体は、純鉄、鉄−シリコン系合金、鉄−窒素系合金、鉄−ニッケル系合金、鉄−炭素系合金、鉄−ホウ素系合金、鉄−コバルト系合金、鉄−リン系合金、鉄−ニッケル−コバルト系合金および鉄−アルミニウム−シリコン系合金(センダスト合金)、アモルファス系材料、微細結晶材料などの粉末表面を絶縁処理し、圧縮成形して製造することができる。これら磁性体粉末の中でも、純鉄が好ましく、特に粉末冶金に用いられている還元鉄粉またはアトマイズ鉄粉が好ましい。より好ましくは得られる磁性コアの機械的特性が優れる還元鉄粉である。
上記磁性体粉末粒子の表面は無機絶縁体で被覆されていることが好ましい。無機絶縁材料の種類に特に限定はなく、従来から圧粉磁心において用いられているものを使用することができる。好ましい絶縁材料の例としては、リン酸鉄、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム等のリン酸金属塩、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の金属酸化物が挙げられる。無機絶縁体で被覆されている鉄系軟磁性体粉末の市販品としては、ヘガネス社製商品名;Somaloyが挙げられる。
コイル巻回外側に配置される磁性体は、粒子表面に無機絶縁被覆が形成された上記原料粉末単体、または上記原料粉末にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が配合された粉末を加圧成形して圧粉体とし、この圧粉体を焼成して製造できる。
本発明に使用できるエポキシ樹脂は、接着用エポキシ樹脂として使用できる樹脂であって軟化温度が100〜120℃の樹脂が好ましい。例えば、室温では固体であるが、50〜60℃でペースト状になり、130〜140℃で流動性になり、さらに加熱を続けると硬化反応が始まるエポキシ樹脂であれば使用できる。この硬化反応は120℃付近でも始まるが、実用的な硬化時間、例えば2時間以内で硬化反応が終了する温度としては170〜190℃であることが好ましい。この温度範囲であると、硬化時間は45〜80分である。
エポキシ樹脂の樹脂成分としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリアジン骨格含有エポキシ樹脂、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、アクリルエポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、トリフェノールフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂の硬化剤成分は潜在性エポキシ硬化剤が好ましい。潜在性エポキシ硬化剤を用いることにより、軟化温度を100〜120℃に、また硬化温度を170〜190℃に設定することができ、鉄粉粉末への絶縁性塗膜の形成と、その後の圧縮成形および熱硬化を行なうことができる。
潜在性エポキシ硬化剤としては、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素−アミン錯体、有機酸ヒドラジド等が挙げられる。これらの中で、上記硬化条件に適合するジシアンジアミドが好ましい。
また、潜在性エポキシ硬化剤と共に、三級アミン、イミダゾール、芳香族アミンなどの硬化促進剤を含むことができる。
なお、上記潜在性硬化剤を含むエポキシ樹脂は、160℃で2時間、170℃で80分、180℃で55分、190℃で45分、200℃で30分の硬化条件となるように潜在性硬化剤を配合する。
表面が無機絶縁被膜処理された鉄系軟磁性体粉末とエポキシ樹脂の配合割合は、これらの合計量に対して、鉄系軟磁性体粉末が95〜99質量%、潜在性硬化剤を含むエポキシ樹脂が1〜5質量%である。エポキシ樹脂が1質量%未満であると、絶縁被膜の形成が困難であり、5質量%を超えると磁気特性の低下と樹脂リッチな粗大な凝集体が発生するからである。
コイル巻回外側に配置される磁性体は、上記表面が無機絶縁被膜処理された鉄系軟磁性体粉末と、上記エポキシ樹脂とを100〜120℃の温度で乾式混合することで、鉄系軟磁性体粉末表面に形成された無機絶縁被膜上に未硬化樹脂被膜を形成する。絶縁被膜が表面に形成された鉄系軟磁性体粉末は、金型を用いる圧縮成形により成形体となし、その後エポキシ樹脂の熱硬化開始温度以上の温度で熱硬化させることで一体化された磁性体が得られる。
また、磁性体3は、鉄系軟磁性体粉末に結着樹脂を配合して、この混合物を射出成形することによっても製造できる。結着樹脂としては、射出成形が可能な熱可塑性樹脂を使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリエーテルサルホン、ポリサルホン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフタールアミド、ポリアミド、これらの混合物が挙げられる。これらの中で、鉄系軟磁性体粉末に混合したときの射出成形時の流動性に優れ、射出成形後の成形体の表面を樹脂層で覆うことができると共に、耐熱性などに優れるポリフェニレンサルファイド(PPS)がより好ましい。
原料粉末の割合は、原料粉末と熱可塑性樹脂との合計量を100質量%として、80〜95質量%であることが好ましい。80質量%未満であると磁気特性が得られず、95質量%をこえると射出成形性に劣る。
射出成形は、例えば可動型および固定型が衝合された金型内に上記原料粉末を射出して成形する方法を用いることができる。
コイル巻回外側に配置され、コイルを覆う樹脂絶縁体は、上記結着樹脂を使用することができる。また、エポキシ樹脂、またはフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を使用できる。
本発明で使用できるコイル2に使用される巻線としては、銅エナメル線を使用することができ、その種類としてはウレタン線(UEW)、ホルマール線(PVF)、ポリエステル線(PEW)、ポリエステルイミド線(EIW)、ポリアミドイミド線(AIW)、ポリイミド線(PIW)、これらを組み合わせた二重被複線、または自己融着線、リッツ線等を使用できる。銅エナメル線の断面形状としては丸線や角線を使用できる。
コイルの巻き方としては、平角エナメル線のエッジワイズ巻、ヘリカル巻、トロイダル巻を採用できる。本発明においては平角エナメル線のエッジワイズ巻が好ましい。
コイル2を埋設する樹脂体4としては、コイル2を固定し、絶縁性を付与できる樹脂であれば使用できる。好ましくは、射出成形が可能な熱可塑性樹脂を使用できる。熱可塑性樹脂としては、結着樹脂として記載した上記熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの中で、射出成形時の流動性に優れ、射出成形後の成形体の表面を樹脂層で覆うことができると共に、耐熱性などに優れるポリフェニレンサルファイド(PPS)が好ましい。
射出成形は、例えば可動型および固定型が衝合され、内部に上記コイル2が載置された金型内に樹脂体4を射出して成形する方法を用いることができる。射出成形条件としては熱可塑性樹脂の種類によっても異なるが、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)の場合、樹脂温度が290〜350℃、金型温度が100〜150℃であることが好ましい。
コイル2を埋設する樹脂体4としては、上記熱可塑性樹脂以外に、磁性体3の結着材として使用される上記エポキシ樹脂、またはフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を使用できる。
図1に示す本発明のインダクタは、コイル2が埋設された樹脂体4を、図1に示す断面図で上下に2分割された磁性体3の内部に圧入することで得られる。2分割された磁性体3は衝合面5で相互に無溶剤型のエポキシ系接着剤等を用いて接着される。
本発明のインダクタは、大電流がコイル2に流入してもインダクタンスの低下を抑えることができるとともに、引き出し線の形態を特定の形態にすることにより、大電流が流入してもコイルの2つの引き出し線間の絶縁性を確保することができる。2つの引き出し線の形態を図6〜図8に示す。図6および図7は、コイルが巻回されている軸方向からみて相互に重ならない方向にコイルの2つの引き出し線を相互に引き離す場合の図であり、図8はコイルの2つの引き出し線間に絶縁体を配する場合の図である。
図6は引き出し線の形態1を示す図であり、図6(a)はインダクタ上面図を、図6(b)は同正面図を、図6(c)は同側面図例をそれぞれ示す。インダクタ1は、コイル巻回内側に磁性コアを配置することなく樹脂体4内部に埋設され、その周囲に磁性体3が配置されているコイル(コイル自身の図示を省略)から構成されており、コイル端末から2つの引き出し線6aおよび6bが外部に引き出されている。引き出し線6aおよび6bは相互にコイルが巻回されている軸方向からみて挟角180°のように、相互に重ならない方向に引き出されて固定されているので、距離空間により絶縁性が確保できる。
図7は引き出し線の形態2を示す図であり、図7(a)はインダクタ上面図を、図7(b)は同正面図を、図7(c)は同側面図例をそれぞれ示す。インダクタ1は、コイル巻回内側に磁性コアを配置することなく樹脂体4内部に埋設され、その周囲に磁性体3が配置されているコイル(コイル自身の図示を省略)から構成されており、コイル端末から2つの引き出し線6cおよび6dが外部に引き出されている。引き出し線6cおよび6dは上面図でみるとコイルの軸方向からみて同一方向に引き出されているが、コイルの軸の上段および下段に分離しており、コイルの軸方向からみて相互に重ならない方向に引き出されて固定されているので、距離空間により絶縁性が確保できる。
図7に示すインダクタは図6に示すインダクタよりもコイル線引き出し口の距離を離して設けることができるため、絶縁性を確保しやすい。
図8は引き出し線の形態3を示す図であり、図8(a)はインダクタ上面図を、図8(b)は同正面図を、図8(c)は同側面図例をそれぞれ示す。インダクタ1は、コイル巻回内側に磁性コアを配置することなく樹脂体4内部に埋設され、その周囲に磁性体3が配置されているコイル(コイル自身の図示を省略)から構成されており、コイル端末から2つの引き出し線6eおよび6fが外部に引き出されている。コイルの2つの引き出し線6eおよび6fは、2つの引き出し線の引き出し口の距離空間に絶縁体7が配置されている。この絶縁体7により、線間の絶縁性がより高められる。なお、絶縁体7としては特に限定することなくセラミックなどの無機絶縁体または合成樹脂などの有機絶縁体を用いることができる。
本発明のインダクタは、コイル巻回内部に磁性コアを有しないコイルで磁気飽和し難く、大きな磁界発生下でも高いインダクタンスを維持できるため、特に大電流および高磁化力下におけるトランス、アンテナ(バーアンテナ)、チョークコイル、フィルタ、センサ等におけるノイズ除去のためのインダクタとして使用できる。特にサージ対策回路に使用されるインダクタとして好適に使用できる。
サージ対策回路の一例を図9に示す。図9は、インダクタが2つの電圧クランピング装置間に直列に配置されている例である。
電気的負荷となる被保護回路機器に入力側からの電圧をクランプするように、クランピング装置8aおよび8bに対して直列にインダクタ1を配置することで、落雷による電圧サージを防ぐことができる。特に、本願発明のインダクタは高磁化力の範囲でインダクタンス変化率が少ないので、電圧サージに効果的である。
実施例
粒子表面が無機絶縁被膜で覆われた鉄粉粒子(ヘガネス社製、Somaloy:絶縁性被膜処理鉄粉)97.3gと、硬化剤としてジシアンジアミドを含むエポキシ樹脂粉末2.7gとをブレンダーにて室温で10分間混合した。使用した鉄粉粒子は篩目開き106μmの篩を通過し、25μmの篩を通過しない粒子を使用した。混合物をニーダーに投入して110℃で15分間加熱混練した。ニーダーより凝集したケーキを取り出して冷却した後、粉砕機で粉砕した。次いで金型を用いて200MPaの成形圧力で圧縮成形した。圧縮成形品を金型より取り出し、180℃の温度にて1時間窒素雰囲気で硬化させた。さらに切削加工を施して、図1に示す、中央部に突起のないポッド型磁性体3を作製した。磁性体3の寸法は内径96mm、外径120mm、内寸26mm、外寸36mmのポッド型であり、これを2個作製した。
巾と厚みの寸法が19×1.2mmの平角絶縁巻線を準備して、これをエッジワイズ巻きして、コイル寸法が内径52mm、外径83mm、高さ56mmのコイルを作製した。コアにおさまるサイズ、コイルを固定できるような樹脂体を作製し、コイルをケースに載置して、樹脂にて封止した。なお、引き出し線は樹脂の封止材で固定した。得られた樹脂体を上記ポッド型磁性体3に挿入して図1に示すインダクタを作製した。
比較例
実施例において、中央部に突起のあるポッド型磁性体を用いる以外は実施例と同様の材料を用いて、図2に示すインダクタを作製した。
磁化力を変化させて、実施例および比較例のインダクタンスをLCRメータで測定した。結果を図10に示す。図10に示すように、比較例では、磁化力の増加に伴い著しくインダクタンスが低下する。通常、インダクタンス変化率は30%以内で使用されることから、比較例では10kA/m程度以上では使用できない。本発明のチョークコイルでは150kA/mまで増加させてもほとんどインダクタンスの低下がなく、広い範囲でインダクタンスの安定したチョークコイルが得られた。
本発明のインダクタは、高磁化力の範囲でインダクタンス変化率が少ないので、大電流、高周波数化が必要とされる電気機器のインダクタとして利用できる。
1 インダクタ
2 コイル
3 磁性体
4 樹脂体
5 衝合面
6 引き出し線
7 絶縁体
8 クランピング装置

Claims (7)

  1. コイルのコイル巻回内側に磁性コアを配置することなく、前記コイルのコイル巻回外側に樹脂体および磁性体の少なくとも1つが配置されていることを特徴とするインダクタ。
  2. 前記コイルのコイル巻回外側が樹脂体および磁性体の少なくとも1つにより覆われていることを特徴とする請求項1記載のインダクタ。
  3. 前記コイルが樹脂体内部に埋設されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のインダクタ。
  4. 前記コイルの2つの引き出し線は、コイルが巻回されている軸方向からみて相互に重ならない方向に引き出されていることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載のインダクタ。
  5. 前記コイルの2つの引き出し線は、その引き出し口の距離空間に絶縁体を配したことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載のインダクタ。
  6. サージ対策回路に使用されるインダクタであって、該インダクタが請求項1から請求項5のいずれか1項記載のインダクタであることを特徴とするインダクタ。
  7. 前記インダクタが2つの電圧クランピング装置間に直列に配置されることを特徴とする請求項6記載のインダクタ。
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