JP2016059580A - X線診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】、従来の手技効率を維持しつつ、患者の皮膚線量が局所的に集中することを防ぐことができるX線診断装置を提供すること。【解決手段】本実施形態に係るX線診断装置1は、X線を発生するX線発生部14とX線発生部14から発生され被検体を透過したX線を検出するX線検出部15とを有し、被検体を撮像する撮像系統と、撮像系統を移動可能に支持する支持部と、被検体の皮膚線量に関する情報を取得する送受信部20と、被検体の皮膚線量に基づいて、移動先の照射範囲を決定する照射範囲決定部27と、決定された移動先の照射範囲に対応する撮像位置に撮像系統を移動させるために支持部を制御する撮影制御部28と、を具備し、移動先の照射範囲は、移動の直前の照射範囲に近接し、移動先の照射範囲に対応する皮膚線量が予め設定された閾値未満であること、を特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、X線診断装置に関する。
カテーテル治療は、外科的な治療に比べて患者への負担が小さく、有効な治療の1つである。X線診断装置を用いたカテーテル治療では、X線透視が行われる場合が多い。医師等のユーザは、X線透視により得られるリアルタイムに更新される被検体に関する透視画像を見ながらカテーテル治療を行う。X線透視は、ワンショット撮影のX線撮影に比べて線量が低いX線を、被検体に対して連続的または断続的に照射する撮影方法である。しかしながら、治療時間が長いカテーテル治療では、線量の低いX線を被検体に対して照射するX線透視であっても、X線の照射範囲に対応する皮膚線量が時間経過とともに増加するという問題がある。このような問題を解決する1つの技術として、皮膚線量がある閾値に達したときに、撮影方向を180度回転させる技術がある。この技術は、撮影方向の変更前後で得られる透視画像の変化が小さいため、医師等のユーザの手技の効率低下を抑えながらも、患者に対する部分的な過度な被ばくを防ぐことができる。
しかしながら、撮影方向を180度回転させるためには、例えば、X線管とX線検出器とを対峙するように保持するC形アームを有するX線診断装置の場合、当該C形アームを180度回転させなければならない。このC形アームの回転時に、C形アームに対して干渉する可能性のある物や人を、C形アームの回転のためだけに移動させるのは非効率である。
本発明の目的は、従来の手技効率を維持しつつ、患者の皮膚線量が局所的に集中することを防ぐことができるX線診断装置を提供することにある。
本実施形態に係るX線診断装置は、X線を発生するX線発生部と前記X線発生部から発生され被検体を透過したX線を検出するX線検出部とを有し、前記被検体を撮像する撮像系統と、前記撮像系統を移動可能に支持する支持部と、前記被検体の皮膚線量に関する情報を取得する取得部と、前記被検体の皮膚線量に基づいて、前記撮像系統の移動先の照射範囲を決定する照射範囲決定部と、前記決定された移動先の照射範囲に対応する撮像位置に、前記撮像系統を移動させるために前記支持部を制御する制御部と、を具備し、前記移動先の照射範囲は、前記移動の直前の照射範囲に近接し、前記移動先の照射範囲に対応する皮膚線量が予め設定された閾値未満であること、を特徴とする。
図1は、本実施形態に係るX線診断装置のブロック構成の一例を示す図である。 図2は、被検体の皮膚線量に関する情報を表した画面の一例を示す図である。 図3は、本実施形態に係る照射範囲決定部による移動先の照射範囲の決定方法を説明するための第1の補足説明図である。 図4は、本実施形態に係る照射範囲決定部による移動先の照射範囲の決定方法を説明するための第2の補足説明図である。 図5は、本実施形態の照射範囲決定部による移動先の照射範囲の決定方法を説明するための第3の補足説明図である。 図6は、本実施形態に係り、ユーザによる傾け方向の入力方法を説明するための補足説明図である。 図7は、本実施形態に係る照射範囲決定部による移動先の照射範囲の決定方法を説明するための第4の補足説明図である。 図8は、本実施形態に係る撮影制御部の処理を説明するための第1の補足説明図である。 図9は、本実施形態に係る撮影制御部の処理を説明するための第2の補足説明図である。 図10は、本実施形態に係るX線診断装置を用いたワークフローを説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係るX線診断装置を説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(本実施形態)
図1は、本実施形態に係るX線診断装置のブロック構成の一例を示す図である。本実施形態に係るX線診断装置1(以下、本X線診断装置1と呼ぶ)は、ガントリとデータ処理装置とを有する。ガントリは、寝台10、寝台駆動部11、C形アーム12、C形アーム駆動部13、X線発生部14、X線検出部15、及び高電圧発生部16を有する。
寝台10は、図示しない天板を移動可能に支持する。天板には被検体が載置される。寝台10は、撮影制御部28の制御に従って寝台駆動部11が駆動されることにより、天板を移動させる。
C形アーム12は、撮像系統を保持する。撮像系統は、X線発生部14とX線検出部15とを有する。撮像系統により、天板に載置された被検体のROI(Region Of Interest:関心領域)が撮影される。C形アーム12は、その一端にX線発生部14を保持し、他端にX線検出部15を保持する。C形アーム12は、X線発生部14とX線検出部15とが対向するように保持する。
X線発生部14は、図示しないX線管と、X線フィルタと、X線絞り器とを有する。X線管は、X線を発生する真空管である。X線管は、高電圧発生部16からの高電圧(管電圧)の印加及び管電流の供給を受けて、焦点からX線を発生する。発生されたX線は、X線フィルタを透過し、X線絞り器によりビーム形成がされる。X線フィルタは、被検体のX線被曝量の低減や画質の向上等を目的に配置される。例えば、X線フィルタは、X線焦点から発生されたX線の連続スペクトルに関して、診断に必要のない長波長成分を除去する。X線絞り器は、撮影制御部28の制御に従って、X線の照射範囲を限定する。これにより、X線焦点から発生されたX線が、医師等のユーザが所望する撮影範囲以外に照射されてしまうことによる患者の被ばく線量の増加を防ぐことができる。
X線検出部15は、複数のX線検出素子を有する。複数のX線検出素子は、2次元のアレイ状に配列される。2次元のアレイ状の検出器はFPD(Flat Panel Detector:平面検出器)と呼ばれる。FPDの各素子は、X線発生部14から発生され被検体を透過したX線を検出する。FPDの各素子は、検出したX線強度に対応した電気信号を出力する。なお、X線検出部15は、前述したFPDに代えて、イメージインテンシファイアとTVカメラとの組み合わせ(I.I−TV)から構成されてもよい。X線管の焦点とX線検出部15の検出面の中心とを結ぶ線を撮影軸と呼び、対応する方向を撮影方向と呼ぶ。
C形アーム12は、図示しないC形アーム支持機構により移動自在に支持される。C形アーム支持機構は、C形アーム12を移動させるための複数の回転軸を有する。C形アーム支持機構は、撮影制御部28の制御に従ってC形アーム駆動部13が駆動されることにより、C形アーム支持機構を構成する各機構が回転される。このようなC形アーム支持機構を構成する各機構の回転動作により、C形アーム12を複数の回転軸まわりに回転させることができる。C形アーム12が複数の回転軸まわりに回転されることにより、被検体の関心領域に対する撮影方向を自由に変更することができる。
なお、本実施形態では、X線発生部14とX線検出部15とを保持する機構としてC形アーム12を例に説明した。しかしながら、X線発生部14とX線検出部15とが対向するように保持でき、撮影軸を被検体に対して自在に移動(回転)できる機構であれば、その機構はC形アーム12に限定されない。例えば、C形アーム12及びC形アーム支持機構は、天井吊下げ型のΩ形アーム及びΩ形アーム支持機構で代替が可能である。また、C形アーム12及びC形アーム支持機構は、X線発生部14を移動自在に保持する第1保持部と、X線検出部15を移動自在に保持する第2保持部とにより代替可能である。この時、例えば、第1保持部は床置き可能な機構を有し、第2保持部は天井から吊り下げ可能な機構を有する。このとき、第1保持部は、床面に対して平行移動可能な機構や床面に対して昇降移動可能な機構を有してもよい。また、第2保持部は、第1保持部は、天井面に対して平行移動可能な機構や天井面に対して昇降移動可能な機構を有してもよい。第1保持部と第2保持部とにより、X線発生部14とX線検出部15とが対向するように保持される。そして、第1保持部の移動動作と第2保持部の移動動作とが、同期するように制御されることで、被検体に対して撮影軸を変更することができる。
データ処理装置は、送受信部20、入力部21、撮影条件設定部22、システム制御部23,画像発生部24、記憶部25、表示部26、照射範囲決定部27、及び撮影制御部28を有する。
送受信部20(取得部とも呼ぶ)は、本X線診断装置1に接続された被ばく管理システム70との間の通信インターフェースとして機能する。送受信部20は、撮影条件設定部22により設定された透視条件及びC形アーム12と天板との間の幾何学的位置関係に関するデータを被ばく管理システム70に送信する。被ばく管理システム70では、透視条件、C形アーム12と天板との間の幾何学的位置関係に基づいて、被検体の皮膚線量に関するデータが発生される。したがって、被検体の皮膚線量に関するデータは、被検体に対してX線が照射された範囲に対応する入射皮膚線量の推定値(参考値)である。送受信部20は、被検体の皮膚線量に関するデータを被ばく管理システム70から受信する。また、送受信部20は、被ばく管理システム70から、被検体の入射皮膚線量の推定値を患者モデルに対して反映することにより、皮膚線量のカラーマップを3次元的に表した表示画面のデータを受信してもよい。さらに、送受信部20は、被ばく管理システム70に対して、X線透視の開始及び終了を通知する信号を出力する。
入力部21は、本X線診断装置1に対してユーザが指示情報を入力するためのユーザインターフェースとして機能する。具体的に、指示情報は、透視条件及び移動条件等である。ここでの透視条件には、管電圧、管電流、照射時間、SID(Source Image Receptor:X線検出面とX線焦点との間の距離)、ROI及びFOV(Field Of View:有効視野)等が含まれる。なお、透視条件に、透視する部位に関する情報が含まれても良い。具体的には、管電圧、管電流、及び照射時間の初期値は、患者情報、手技の種類等に応じて自動的に設定される。そして、手技開始前に上記条件を調整するためのX線撮影が行われる。医師等のユーザは、透視画像を確認しながら、管電圧、管電流、照射時間、SID、ROI、及びFOV等を設定する。透視画像の画像範囲はFOVに対応する。したがって、例えば、ユーザは、透視画像を確認しながら、透視画像の中心位置にROIの中心位置が重なるようにC形アーム12及び天板等を移動させる。このとき、ROIの中心位置が、アイソセンタと重なるように、各機構の位置が設定されるのが好適である。そして、ユーザは、透視画像でROIを確認しながらSIDを調整し、FOVを設定する。なお、ROIは、例えば、被検体の正面側に対応する透視画像及び側面側に対応する透視画像上のユーザ操作に従って設定される。移動条件は、後述の撮影方向決定部による、移動先の照射範囲の決定方法に関連する条件である。移動条件は、C形アーム12の移動速度、皮膚線量の閾値(以下、線量閾値と呼ぶ)、及び移動先の照射範囲の決定方法等を含む。入力部21は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、タッチパネル、及びスイッチ等の入力デバイスを有する。例えば、ユーザは、これら入力デバイスを操作することで、指示情報を本X線診断装置に入力することができる。また、入力部21は、透視スイッチを有する。透視スイッチは、例えばフットスイッチであり、透視スイッチが踏まれている期間においてX線透視がONされる。
撮影条件設定部22は、入力部21を介して入力された透視条件及び移動条件を設定する。
システム制御部23は、CPU(Central Processing Unit)と半導体メモリ等を有する。システム制御部23は、入力部21を介して、本X線診断装置1に入力された情報を、一時的に半導体メモリに記憶する。システム制御部23は、入力された情報に基づいて本X線診断装置1の各部を統括して制御する。
画像発生部24は、X線検出部15からの出力信号に対して、前処理を実行する。前処理とは、各種補正処理、増幅処理、及びA/D変換処理等である。そして、画像発生部24は、X線検出部15の出力信号に対応する前処理後のデータに基づいて、X線画像のデータを発生する。ここでは、特にX線透視下で撮影されたX線画像を透視画像と呼ぶ。X線画像を構成する各画素に割り付けられた画素値は、X線の透過経路上の物質に関するX線減弱係数に応じた値等である。
記憶部25は、半導体記憶素子であるFlash SSD(Solid State Drive)などの半導体記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)等である。記憶部25は、画像発生部24により発生されたX線画像(透視画像)のデータを記憶する。
表示部26は、透視画像を表示する。また、表示部26は、送受信部20を介して取得された被検体の皮膚線量に関する情報を表示する。このとき、表示部26は、被ばく管理システム70の表示画面を表示してもよい。
図2は、被検体の皮膚線量に関する情報を表した画面の一例を示す図である。図2は、患者に対して、天板の背面からX線が照射されている様子を表している。表示部26の表示画面40上には、天板モデル10M、X線管モデル14M、患者モデル41P、患者情報表示欄43、線量バーグラフ44、及び撮影方向45が表示される。これらは、被ばく管理システム70のレイアウトに従って配置されてもよいし、データに基づいて、X線診断装置で設定されたレイアウトに従って配置されてもよい。患者情報表示欄43は、患者に関する複数の項目を含む。図2に示すように、複数の項目には、患者モデル、身長、体重、患者全体における最大皮膚線量値、及びFOVにおける最大皮膚線量値等が含まれる。患者モデルは、患者モデル41Pのタイプを表す。ここでは、患者モデル41PのタイプはBである。身長と体重は、患者モデル41PのタイプBに該当する範囲を表す。患者モデル41Pには、皮膚線量の値に応じたカラーマップが重ねて表示される。線量バーグラフ44は、皮膚線量とカラー(模様)との間の対応関係を表す。現在の照射範囲は、照射範囲42Fとして表される。医師等のユーザは、皮膚線量の値に応じたカラーマップが重ねられた患者モデル41Pを見て、患者の被ばく状況を直観的に確認することができる。
照射範囲決定部27は、送受信部20を介して入力された被検体の皮膚線量に基づいて、移動先の照射範囲を決定する。照射範囲決定部27は、X線透視中に照射範囲を変更するために、移動先の照射範囲を決定する。後述の撮影制御部28は、現在の照射範囲の皮膚線量が線量閾値に達したのを契機に、撮像系統を移動させる。具体的には、撮影制御部28は、現在の照射範囲の一部分でも線量閾値に達すれば、それを契機に撮像系統を移動させる。なお、現在の照射範囲は、移動先の照射範囲に撮像系統が移動される直前の、撮像系統が撮像している照射範囲である。以下、現在の照射範囲を、直前の照射範囲とも呼ぶ。したがって、撮像系統が移動されるタイミングで、直前の照射範囲の皮膚線量は線量閾値である。
照射範囲決定部27は、以下2つの要件を少なくとも満たすように、移動先の照射範囲を決定する。
(1)移動先の照射範囲の皮膚線量値が線量閾値よりも低い。
ここでの線量閾値は、被検体の最大許容皮膚線量値が好適である。しかしながら、線量閾値は、ユーザ指示に従って適宜変更が可能である。
(2)移動先の照射範囲は、直前の照射範囲に近接する。
ここでの近接とは、移動先の照射範囲と直前の照射範囲との間の距離が短いことを指す。言い換えると、移動先の照射範囲に対応する撮影方向(以下、移動先の撮影方向と呼ぶ。)は直前の照射範囲に対応する撮影方向(以下、直前の撮影方向と呼ぶ。)に近接する。ここでの近接とは、移動先の撮影方向と直前の撮影方向とが成す角度が小さいことを指す。
次に、照射範囲決定部27による移動先の照射範囲の決定方法について図3乃至図7を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係る照射範囲決定部27による移動先の照射範囲の決定方法を説明するための第1の補足説明図である。以下、説明する図3、図4、図5及び図7は、天板に仰向きに載置された被検体を背中側(天板裏面)から見た図を模式的に表しており、図2で説明した患者モデル41Pの一部分を示した図である。患者モデル41Pには、皮膚線量の値に応じたカラーマップが重ねられている。図3のカラーマップにおいて、皮膚線量が線量閾値以上の範囲を部分範囲30Nとして表す。患者モデル41P上の、現在(直前)の照射範囲を照射範囲30Fと表す。照射範囲決定部27は、少なくとも要件(1)及び(2)を満たすように、移動先の照射範囲を決定する。
まず、照射範囲決定部27は、送受信部20を介して入力された被検体の皮膚線量に基づいて、皮膚線量が線量閾値よりも低い範囲(以下、低線量範囲と呼ぶ。)を特定する。図3において、皮膚線量が線量閾値以上の範囲が部分範囲30Nであるから、照射範囲決定部27は、被検体の皮膚表面の全範囲における部分範囲30N以外の範囲を低線量範囲として特定する。
次に、照射範囲決定部27は、低線量範囲から移動先の照射範囲を決定する。同じROIを撮影する場合において、撮影方向が異なれば、照射範囲の形状、位置及び大きさが変化する。照射範囲決定部27は、移動先の照射範囲の形状、位置及び大きさを、移動先の撮像系統と天板との間の機械的な位置関係等に基づいて特定する。そして、照射範囲決定部27は、移動先の照射範囲が低線量範囲に含まれ、且つ、直前の照射範囲30Fに最も近接する範囲に決定する。かくして、照射範囲決定部27により、直前の照射範囲Fから最も近い距離30vとなる移動先の照射範囲30Aが決定される。なお、撮像系統が移動されるタイミングで、直前の照射範囲全体の皮膚線量が線量閾値であるため、直前の照射範囲30Fは、低線量範囲に含まれない。したがって、移動先の照射範囲は、直前の照射範囲と重ならない。
図4は、本実施形態に係る照射範囲決定部27による移動先の照射範囲の決定方法を説明するための第2の補足説明図である。図4のカラーマップにおいて、線量閾値未満であって、所定の皮膚線量値を有する範囲を部分範囲60として表す。患者モデル41Pにおいて、直前の照射範囲を照射範囲61と表す。照射範囲決定部27は、少なくとも要件(1)及び(2)を満たすように、移動先の照射範囲を決定する。
まず、照射範囲決定部27は、送受信部20を介して入力された被検体の皮膚線量に基づいて、低線量範囲を特定する。直前の照射範囲61において、部分範囲60に対応する皮膚線量が、直前の照射範囲の他の範囲よりも先に線量閾値に達する。したがって、照射範囲決定部27は、被検体の皮膚表面の全範囲における部分範囲60以外の範囲を低線量範囲として特定する。
次に、照射範囲決定部27は、低線量範囲から移動先の照射範囲を決定する。同じROIを撮影する場合において、撮影方向が異なれば、照射範囲の形状、位置及び大きさが変化する。照射範囲決定部27は、移動先の照射範囲の形状、位置及び大きさを、移動先の撮像系統と天板との間の機械的な位置関係等に基づいて特定する。そして、照射範囲決定部27は、移動先の照射範囲が低線量範囲に含まれ、且つ、直前の照射範囲61に最も近接する範囲に決定する。かくして、照射範囲決定部27により、移動先の照射範囲62が決定される。このように、直前の照射範囲61の線量分布が部分的に異なる場合、移動先の照射範囲は、直前の照射範囲と部分的に重なってもよい。
なお、照射範囲決定部27は、上記の要件(1)及び(2)に加えて、下記要件(3)を満たすように、移動先の照射範囲を決定してもよい。
(3)直前の照射範囲から移動先の照射範囲への向きは、直前の照射範囲を基準に設定された方向(以下、傾け方向と呼ぶ。)に決定される。
以下、傾け方向の決定方法について説明する。
傾け方向は、手技開始前のユーザ指示に従って決定される。このとき、ユーザは、手技開始時の手技環境に応じて、撮像系統を傾ける方向を決定することができる。なお、傾け方向は、予め決められた照射範囲の変更経路に従って決められてもよい。このとき、記憶部25は、照射範囲の変更経路に関するデータを記憶する。
図5は、本実施形態の照射範囲決定部27による移動先の照射範囲の決定方法を説明するための第3の補足説明図である。照射範囲決定部27は、予め設定された照射範囲の変更経路に基づいて、傾け方向を決定する。具体的には、照射範囲決定部27は、直前の照射範囲、照射範囲の変更の履歴、及び照射範囲の変更経路に基づいて、移動先の照射範囲を決定する。図5は、照射範囲の変更経路の一例を示している。図5に示すように、照射範囲の変更経路50は、例えば渦状である。マーカ51は、照射範囲の基準点に対応する。照射範囲決定部27は、初期設定された照射範囲の中心位置を基準点として記録する。そして、照射範囲決定部27は、基準点を始点として、変更経路50の形状に従って、傾け方向を決定する。このように決定された照射範囲の中心位置は、基準点から遠ざかっていくように設定される。このとき、照射範囲決定部27は、要件(1)、(2)及び(3)を満たすように、移動先の照射範囲を決定する。すなわち、照射範囲決定部27は、移動先の照射範囲に、線量閾値以上の皮膚線量を有する範囲が含まれないように、移動先の照射範囲を決定する。
これにより、ユーザは、撮像系統が移動する向きを予め知ることができるため、手技開始前に撮像系統と干渉のリスクのある機器を移動でき、撮像系統と他の物との間の干渉のリスクを低減する効果を得られる。また、予め決められた照射範囲の変更経路が、図5に示すような、基準点から徐々に遠ざかる渦状等の場合において、C形アーム12の移動前後における透視画像のアングル変化は小さく、且つ、初期設定時の透視画像からのアングル変化も抑制することができる。これにより、ユーザは、初期設定時の透視画像から変化の小さい透視画像を見ることができる。したがって、ユーザの手技効率を維持することができる。
傾け方向は、X線透視中のユーザ指示に従って決定されてもよい。これにより、ユーザは、X線透視中の手技環境に応じて、撮像系統を傾ける方向を決定することができる。具体的には、ユーザは、撮像系統の移動時における医師等にユーザの立ち位置、手技に必要な機器の配置等を考慮して撮像系統の傾ける方向を決定することができる。これにより、撮像系統が他の人(物)に干渉してしまうリスクを低減することができる。また、手技中の部位、挿入されているカテーテル等のデバイスの向きによって、手技のしやすい撮影方向がある。例えば、カテーテルの場合、撮影方向は、カテーテルの挿入方向に対して直交する方向に近い位置に設定されるのが好適である。これは、カテーテルの挿入方向に対して直交する方向に対応する透視画像がカテーテルの陰影をよく反映した画像であるためである。これにより、ユーザによるカテーテルの操作性を向上させることができる。したがって、ユーザは、撮像系統の移動時における、手技または手技環境の状態を考慮して、撮像系統の傾ける方向を決定することができることで、手技効率を維持する効果を得られる。
図6は、本実施形態に係り、ユーザによる傾け方向の入力方法を説明するための補足説明図である。図6は、表示部26に表示された傾け方向を入力するための入力画面を示している。傾け方向の入力画面47は、図2で説明した被ばく管理システム70の表示画面40に、傾け方向を入力するための複数のマーク(マーク48M1〜マーク48M8)を、現在の照射範囲42Fを中心に配置した画面である。ユーザは、表示された複数のマークのうち、撮影方向を傾けたい方向に対応するマークを選択することで、傾け方向を入力することができる。例えば、マーク48M5が選択された場合、傾け方向はRAO方向であるから、移動先の撮影方向は、現在の撮影方向からRAO方向に傾けた方向に決定される。
なお、ユーザによる傾け方向の入力は、被ばく管理システム70の表示器に表示された画面上で行われてもよい。このとき、被ばく管理システム70の画面には、入力画面47と同一、または類似する入力画面が表示される。ユーザは、被ばく管理システム70の画面上で傾け方向を入力し、当該傾け方向に関するデータが、送受信部20を介した本X線診断装置1に入力される。
傾け方向は、移動先の撮影方向が、初期設定された照射範囲に対応する撮影方向(以下、初期の撮影方向と呼ぶ。)に近くなるように決定されてもよい。一般的に、初期の撮影方向は、最もROIを観察したい方向に設定される。したがって、移動先の撮影方向が、初期設定した撮影方向に近くなるように決定されることで、ユーザによるROIの観察のしやすさを維持する効果を得られる。
傾け方向は、移動先の撮影方向が、天頂方向(天板に直交する方向)に近くなるように決定されてもよい。一般的に、撮影方向が天頂方向に平行なとき、撮像系統と天板等との間の接触リスクは低く、安全な配置と言える。したがって、移動先の撮影方向が、天頂方向に近くなるように決定されることで、撮像系統が他の物と干渉してしまうリスクを低減する効果を得られる。
傾け方向は、直前の照射範囲を基準に、低線量範囲の面積が多い方向に決定されてもよい。例えば、図3のような皮膚線量分布の場合で説明する。このとき、直前の照射範囲30Fを基準にRAO方向、LAO方向、CRA方向及びCAU方向に被検体Pの範囲を分割する。このとき、例えば、RAO方向に対応する低線量範囲は、低線量範囲30NをCRA/CAU軸で2つに分割した内のRAO方向に対応する範囲である。照射範囲決定部27は、各方向に対応する低線量範囲の総面積を計算する。そして、照射範囲決定部27は、低線量範囲の総面積が最も広い向きに傾け方向を決定する。例えば、図3の場合において、照射範囲決定部27は、RAO方向、LAO方向、CRA方向及びCAU方向のうち、低線量範囲の総面積が最も広いLAO方向に傾け方向を決定する。これにより、直前の照射範囲の周囲に低線量範囲が多く分布させることができる。したがって、手技時間が長く、照射範囲を何度か変更しなければならない場合において、移動先の照射範囲を直前の照射範囲から近い位置に設定できる可能性が高くなる。そのため、移動前後の透視画像のアングルの変化を抑えられ、ユーザの手技効率を維持する効果を得られる。
以上、傾け方向の決定方法についていくつか述べたが、傾け方向の決定方法は、入力部21を介したユーザ指示に従って適宜変更が可能である。また、傾け方向の決定方法各々に対して優先度を割り当ててもよい。
図7は、本実施形態の照射範囲決定部27による移動先の照射範囲の決定方法を説明するための第4の補足説明図である。図7のカラーマップにおいて、皮膚線量が線量閾値以上の範囲を部分範囲31Nとして表す。患者モデル41Pにおいて、現在(直前)の照射範囲を照射範囲31Fと表す。照射範囲決定部27は、要件(1)、(2)及び(3)を満たすように、移動先の照射範囲を決定する。このとき、要件(2)と要件(3)との間には、優先度が設定されてもよい。優先度の設定は、入力部21を介したユーザ操作により適宜変更が可能である。つまり、ユーザは、傾け方向を優先して移動先の照射範囲を決定するか、または、直前の照射範囲からの距離を優先して移動先の照射範囲を決定するかを選択する。
例えば、要件(2)を優先した場合を想定する。このとき、照射範囲決定部27は、移動先の照射範囲を照射範囲31Bに決定する。移動先の照射範囲31Bは、直前の照射範囲31Fから最短距離30vbとなる照射範囲である。なお、要件(2)を優先した場合に、移動先の照射範囲が複数あるときにおいて、要件(3)が適用される。このとき、照射範囲決定部27は、複数の移動先の照射範囲の候補のうち、設定した傾け方向に最も近い方向に対応する照射範囲を移動先の照射範囲として決定する。
次に、要件(3)を優先した場合を想定する。ここでは、図6で説明したように、移動先の撮影方向は、現在の撮影方向からRAO方向に傾けられた方向に決定されているものとする。このとき、照射範囲決定部27は、移動先の照射範囲を照射範囲31Aに決定する。移動先の照射範囲31Aは、直前の照射範囲31FからRAO方向に傾けた方向に対応する。また、移動先の照射範囲31Aは、RAO方向に傾けた方向であり、且つ、低線量範囲に照射範囲の全体が含まれ、且つ、直前の照射範囲31Fから最短距離30vaの照射範囲である。これにより、要件(1)、(2)及び(3)を満たす。
なお、部分範囲31Nに対応する皮膚線量が線量閾値よりも低い場合、部分範囲31Nも低線量範囲に含めた上で、照射範囲決定部27は、移動先の照射範囲を決定してもよい。また、低線量範囲として扱う皮膚線量の閾値(以下、低線量閾値と呼ぶ。)を設けてもよい。低線量閾値は、既出の線量閾値よりも低い値に設定される。このとき、部分範囲31Nに対応する皮膚線量が低線量閾値よりも低いとき、照射範囲決定部27は、部分範囲31Nを低線量範囲として扱う。一方、部分範囲31Nに対応する皮膚線量が低線量閾値以上であるとき、照射範囲決定部27は、部分範囲31Nを低線量範囲として扱わない。
また、照射範囲決定部27は、上記の要件(1)及び(2)に加えて、下記要件(4)を満たすように、移動先の照射範囲を決定してもよい。なお、照射範囲決定部27は、要件(1)、(2)、(3)及び(4)を満たすように移動先の照射範囲を決定することもできる。
(4)移動先の照射範囲は、直前の照射範囲と重ならない。
照射範囲決定部27が、要件(4)を満たすように、移動先の照射範囲を決定する場合、図3に示したように直前の照射範囲と移動先の照射範囲とが重ならないように移動先の照射範囲が決定される。このように、移動先の照射範囲が直前の照射範囲と重ならないことで、被検体の皮膚線量を分散させることができる。一方、照射範囲決定部27が、要件(4)を満たさないように、移動先の照射範囲を決定する場合、図4に示したように直前の照射範囲と移動先の照射範囲とが部分的に重なるように移動先の照射範囲が決定されてもよい。このように、移動先の照射範囲を、皮膚線量は線量閾値未満で、且つ、直前の照射範囲に近接するように決定できることで、透視画像のアングル変化を抑えられ、手技効率を維持することができる。
撮影制御部28は、X線透視動作に係る各部を制御する。具体的には、撮影制御部28は、照射範囲決定部27により決定された移動先の照射範囲に対応する撮影方向に撮像系統を移動させるために、C形アーム駆動部13を制御する。撮影制御部28は、現在(直前)の照射範囲の皮膚線量が線量閾値以上になったのを契機に、C形アーム駆動部13に対して移動制御信号を出力する。
図8は、本実施形態に係る撮影制御部28の処理を説明するための第1の補足説明図である。図8は、図7に対応する。現在、被検体Pの照射範囲31Fに対してX線が照射されているものとする。このときの撮像系統の位置関係において、X線発生部14をX線発生部14F,X線検出部15をX線検出部15Fとする。また、現在の撮影方向をRAO/LAO180°とする。また、照射範囲決定部27により決定された移動先の照射範囲を照射範囲31Bとする。移動先の照射範囲31Bに対応する撮影方向をLAO170°とする。図8では、関心領域32の中心位置32Cに撮像系統のアイソセンタ33Iが位置合わせされているものとする。
撮影制御部28は、現在(直前)の照射範囲に対応する皮膚線量が線量閾値に達したのを契機に、撮像系統を、現在の照射範囲に対応する位置から、移動先の照射範囲に対応する位置に移動させるために、C形アーム駆動部13を制御する。このとき、撮影制御部28は、関心領域32の中心位置32Cが、移動前後で透視画像上ずれないように、C形アーム駆動部13を制御し、C形アーム12を移動させる。
図8の場合において、撮影制御部28は、撮像系統を、現在の照射範囲31Fに対応する位置(撮影方向RAO/LAO180°)から、移動先の照射範囲31Bに対応する位置(撮影方向LAO170°)に移動させるために、C形アーム駆動部13を制御する。これにより、C形アーム12は、LAO方向に10°回転される。そして、C形アーム12の回転により、X線発生部14は、X線発生部14FからX線発生部14Bに、X線検出部15は、X線検出部15FからX線検出部15Bに移動される。なお、図8の場合、関心領域32の中心位置32Cに撮像系統のアイソセンタ33Iが位置合わせされているため、C形アーム支持機構が有する回転軸回りの回転だけで、関心領域32の中心位置32Cを透視画像上で維持したまま、撮影方向を変更することができる。
一方、関心領域32の中心位置32Cに撮像系統のアイソセンタ33Iが位置合わせされていない場合における、撮影制御部28の制御について図9を参照して説明する。
図9は、本実施形態に係る撮影制御部28の処理を説明するための第2の補足説明図である。図9では、撮像系統のアイソセンタ33Iが関心領域32の中心位置32Cに位置合わせされていない。現在の照射範囲が照射範囲31Fで、移動先の照射範囲を照射範囲31Bとする。撮影制御部28は、関心領域の中心位置と撮像系統のアイソセンタの相対位置関係に基づいて、移動先の照射範囲に対応する撮像位置に撮像系統を移動させる。図9において、まず、撮影制御部28は、アイソセンタ33Iと関心領域32の中心位置32Cとの間の向きと距離と(以下、相対位置関係と呼ぶ。)を特定し、C形アーム12または天板の移動により、アイソセンタ33Iを関心領域32の中心位置32Cに位置合わせする(S35)。次に、撮影制御部28は、C形アーム12を回転させる(S36)。このとき、撮影制御部28は、相対位置関係が戻されることを考慮して、回転量を決定する。最後に、アイソセンタ33Iと関心領域32の中心位置32Cとの関係が元に戻される(S37)。以上の処理により、関心領域32の中心位置32Cに撮像系統のアイソセンタ33Iが位置合わせされていない場合において、撮像系統が、直前の照射範囲31Fに対応する撮像位置から移動先の照射範囲31Bに対応する撮像位置に移動される。このとき、関心領域32の中心位置32Cが透視画像上で維持される。なお、実際には、処理S35,S36及びS37は、装置内部の処理がまとめて行われ、撮像系統は、直前の照射範囲31Fに対応する撮像位置から移動先の照射範囲31Bに対応する撮像位置に直接移動される。
撮影制御部28は、条件設定部により設定された条件に従って、X線透視を実行されるために、C形アーム12の移動、X線の発生、及びX線の検出が連動するように、駆動部、高電圧発生部16、及びX線検出部15を制御する。例えば、透視スイッチが押されたのを契機に、撮影制御部28は、設定された透視条件に従って、高電圧発生部16を制御する。このとき、撮影制御部28は、高電圧発生部16の制御と同期して、C形アーム支持機構、X線検出部15及びX線発生部14を制御することにより、撮像系統に対応する透視画像のデータが発生される。
以下、本X線診断装置1を用いたワークフローについて図10を参照して説明する。
図10は、本実施形態に係るX線診断装置1を用いたワークフローを説明するためのフローチャートである。
(ステップS11)透視条件が設定される。
入力部21を介してユーザにより入力された透視条件が設定される。また、送受信部20を介して本X線診断装置1から被ばく管理システム70に対して、設定された透視条件のデータ等が送信される。
(ステップS12)X線透視が開始される。
透視スイッチが押されたのを契機に、X線透視が開始される。また、送受信部20を介して本X線診断装置1から被ばく管理システム70に対して、X線透視の開始を通知する信号が送信される。
(ステップS13)透視画像が収集される。
撮影制御部28の制御の下、設定された透視条件に従って、本X線診断装置1により被検体に関する透視画像のデータが収集され、透視画像が表示部26に表示される。ユーザは表示部26に表示された透視画像を確認しながら、患者へのガイドワイヤ、カテーテルの挿入等の手技を行う。
(ステップS14)被検体の皮膚線量に関するデータが取得される。
また、送受信部20を介して、被ばく管理システム70から被検体の皮膚線量に関するデータが取得される。表示部26には、被検体の皮膚線量に関する情報の画面が表示される。
(ステップS15)皮膚線量が閾値を超えたかが判定される。
撮影制御部28により、現在の照射範囲に対応する皮膚線量値が特定される。現在の照射範囲に対応する皮膚線量が線量閾値に達したとき、ステップS16に処理が移行される。一方、現在の照射範囲に対応する皮膚線量が線量閾値未満のとき、ステップS18に処理が移行される。
(ステップS16)移動先の照射範囲が決定される。
照射範囲決定部27により、移動先の照射範囲が決定される。
(ステップS17)撮像系統が移動される。
撮影制御部28により、ステップS16で決定された移動先の照射範囲に対応する位置に撮像系統が移動される。その後、ステップS13に処理が戻る。
(ステップS18)X線透視が終了されたかが判定される。
透視スイッチが押され続けた場合、X線透視が継続して行われる。この場合、ステップS13からステップS17までの処理が繰り返し行われる。透視スイッチが離された場合、X線透視が終了される。
以上のステップS11からステップS18までの処理が本X線診断装置1を使用したX線透視のワークフローである。なお、ステップS16(移動先の照射範囲を決定する手順)は、ステップS15(皮膚線量が閾値を超えたかを判定する手順)の前であってもよい。これは、現在の照射範囲以外で、皮膚線量が増加することはないため、ステップS15の判定の前後で、決定される移動先の照射範囲は変わらないためである。
本実施形態に係るX線診断装置1を用いることにより、被検体の現在の照射範囲に対応する皮膚線量が線量閾値を超える前に、撮像系統が移動され、照射範囲が変更される。そのため、被検体の皮膚線量が局所的に集中することを防ぐことができる。撮像系統が移動されることにより、透視画像に変化が生じてしまうが、本実施形態に係るX線診断装置1を用いることにより、透視画像の変化のユーザの手技に与える影響を抑制することができる。これは、本実施形態に係るX線診断装置1が、移動先の照射範囲を、現在(直前)の照射範囲と近接するように決定することができるためである。言い換えると、移動先の撮影方向は、現在(直前)の撮影方向と近接するように決定されるため、撮像系統の移動前後における透視画像のアングル変化は小さい。したがって、ユーザは、撮像系統の移動前後の透視画像を違和感なく観察することができる。このとき、移動前後で得られる透視画像には、関心領域が含まれる。好適には、移動前後で得られる透視画像において、関心領域の中心位置は維持される。
したがって、本X線診断装置1を用いることにより、従来の手技効率を同等程度に維持しておきながら、被検体の皮膚線量を分散させることができる。
(変形例)
本実施形態では、直前の照射範囲の皮膚線量が線量閾値に達したのを契機に、自動的に移動先の照射範囲に対応する撮像位置に撮像系統が移動される。一方、本実施形態の変形例に係るX線診断装置1は、X線透視が開始されてから終了されるまでの間で、結果的に皮膚線量が線量閾値を超える部分範囲がないように移動先の照射範囲が変更される。したがって、撮影制御部28が撮像系統を移動させるタイミングは、直前の照射範囲の皮膚線量が線量閾値に達する前でもよい。
例えば、図5に示すような、照射範囲の変更経路が決められている場合を想定する。照射範囲決定部27は、照射範囲の変更経路50に従って、連続的または断続的に照射範囲が変更されるように、移動先の照射範囲を決定する。したがって、変形例では、連続的に変化する照射範囲に対応するように、撮像系統が連続的に移動される。このときの撮像系統の移動速度は、被検体の皮膚線量、透視条件及び線量閾値に基づいて、撮影制御部28により決定される。撮影制御部28は、透視条件に基づいて、単位時間当たりの皮膚線量の増加量を導出することができる。したがって、撮影制御部28は、照射範囲が連続的に変化する場合においても、皮膚線量が線量閾値に達する範囲がないように、撮像系統を連続的に移動させることができる。
なお、照射範囲決定部27は、照射範囲の変更経路50に従って、断続的に照射範囲が変更されるように、移動先の照射範囲を決定してもよい。このとき、撮像系統は、断続的に変化する照射範囲に対応するように、断続的に移動される。このときの撮像系統の移動間隔は、被検体の皮膚線量、透視条件及び線量閾値に基づいて、撮影制御部28により決定される。撮影制御部28は、照射範囲が断続的に変化する場合においても、皮膚線量が線量閾値に達する範囲がないように、撮像系統を所定の間隔で移動させることができる。
変形例に係るX線診断装置1によれば、移動前後の撮像系統の位置の変化を、本実施形態に係るX線診断装置1に比べて小さくすることができる。したがって、透視画像のアングルは少しずつ変化しているものの、ユーザは、そのアングル変化を気にすることなく透視画像を見ながら手技を行うことができる。また、変形例に係るX線診断装置1は、X線透視が開始されてから終了されるまでの間で、結果的に皮膚線量が線量閾値を超える部分範囲がないように移動先の照射範囲を変更することができるため、被検体の皮膚線量を分散させることができる。
なお、本実施形態及び変形例では、本発明の典型的な例として、シングルプレーンのX線診断装置を例に説明した。しかしながら、本実施形態及び変形例は、2つの撮像系統(第1の撮像系統及び第2の撮像系統)を有するバイプレーンX線診断装置に対しても適用が可能である。このとき、被検体には、第1の撮像系統に対応する第1照射範囲と第2の撮像系統に対応する第2照射範囲とが発生する。しかしながら、本実施形態及び変形例によれば、被検体の現在の第1照射範囲及び第2照射範囲各々に対応する皮膚線量が線量閾値を超える前に、撮像系統が独立に移動され、照射範囲が変更される。そのため、被検体の皮膚線量が局所的に集中することを防ぐことができる。また、第1照射範囲と第2照射範囲とが重ならないように、予め設定することもできる。これにより、皮膚線量が局所的に集中することを防ぐことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や趣旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものある。
1…X線診断装置、10…寝台、11…寝台駆動部、12…C形アーム、13…C形アーム駆動部、14…X線発生部、15…X線検出部、16…高電圧発生部、20…送受信部、21…入力部、22…撮影条件設定部、23…システム制御部,24…画像発生部、25…記憶部、26…表示部、27…照射範囲決定部、28…撮影制御部、70…被ばく管理システム

Claims (8)

  1. X線を発生するX線発生部と前記X線発生部から発生され被検体を透過したX線を検出するX線検出部とを有し、前記被検体を撮像する撮像系統と、
    前記撮像系統を移動可能に支持する支持部と、
    前記被検体の皮膚線量に関する情報を取得する取得部と、
    前記被検体の皮膚線量に基づいて、前記撮像系統の移動先の照射範囲を決定する照射範囲決定部と、
    前記決定された移動先の照射範囲に対応する撮像位置に前記撮像系統を移動させるために前記支持部を制御する制御部と、
    を具備し、
    前記移動先の照射範囲は、前記移動の直前の照射範囲に近接し、前記移動先の照射範囲に対応する皮膚線量が予め設定された閾値未満であること、
    を特徴とするX線診断装置。
  2. 前記移動先の照射範囲は前記直前の照射範囲と重ならない、
    請求項1記載のX線診断装置。
  3. 前記制御部は、前記直前の照射範囲の皮膚線量が線量閾値になったのを契機に、前記支持部を制御する、
    請求項1記載のX線診断装置。
  4. 前記撮像系統の傾け方向を入力する入力部をさらに具備し、
    前記照射範囲決定部は、前記直前の照射範囲と前記傾け方向とに基づいて、前記移動先の照射範囲を決定する、
    請求項1記載のX線診断装置。
  5. 前記被検体の皮膚線量に関する情報を表示画面に表示する表示部をさらに具備し、
    前記傾け方向は、前記表示画面上のユーザ操作に従って入力される、
    請求項4記載のX線診断装置。
  6. 前記照射範囲の変更経路に関するデータを記憶する記憶部をさらに具備し、
    前記照射範囲決定部は、前記変更経路、前記直前の照射範囲、及び前記変更経路の履歴に基づいて、前記移動先の照射範囲を決定する、
    請求項1記載のX線診断装置。
  7. 前記照射範囲決定部は、前記直前の照射範囲と傾け方向とに基づいて前記移動先の照射範囲を決定し、
    前記傾け方向は、前記直前の照射範囲に対応する撮影方向から前記被検体が載置された天板の天頂方向に傾ける向きに決定される、
    請求項1記載のX線診断装置。
  8. 前記照射範囲決定部は、前記直前の照射範囲と傾け方向とに基づいて前記移動先の照射範囲を決定し、
    前記傾け方向は、前記直前の照射範囲に対応する撮影方向から初期の照射範囲に対応する撮影方向に傾ける向きに決定される、
    請求項1記載のX線診断装置。
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