JP2016059085A - モータの駆動装置およびこれを用いた電気機器 - Google Patents

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義典 竹岡
田中 秀尚
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Abstract

【課題】小型化のために平滑用コンデンサを小容量化した際、回生時に平滑用のコンデンサの電圧が上昇するため高耐圧高コストな部品を使用する必要があった。
【解決手段】インバータ105の直流母線に流れる電流を検出する電流検出手段112と停止タイミング決定手段114を備え、ブラシレスDCモータ106の停止が必要な際に、停止タイミング決定手段114は、電流検出手段112によって検出された電流値が第1の電流閾値よりも低い状態かを判定し停止させることで、ブラシレスDCモータ106のエネルギーが小さい状態で回生が発生するため、平滑部103の小容量コンデンサの電圧上昇を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブラシレスDCモータを駆動するモータ駆動装置およびこれを用いた電気機器に関するものである。
従来、この種のブラシレス・センサレスDCモータは、一般的には十分大きな平滑用コンデンサを有した整流回路と、インバータと、位置検出センサをなくし誘起電圧またはモータ電流から位置検出をすることより駆動されていた。位置検出センサをなくす理由は、安価になることや圧縮機などの高温雰囲気・冷媒雰囲気・オイル雰囲気などで位置センサを取り付けることが著しく困難であったためである。
また、近年この駆動装置を小型化するために、整流回路の平滑用コンデンサを大幅に小容量化する取組みもなされている(例えば特許文献1参照)。
図5は、上記特許文献1に記載された従来のモータ駆動装置を示すものである。図5に示すように、単相交流電源1、単層交流電源1を整流するダイオード全波整流回路2、整流回路の出力を平滑する従来の1/100程度の容量の平滑用の小容量のコンデンサ3、コンデンサ3の両端に接続され6個のスイッチング素子(逆向きのダイオードを含む)を3相ブリッジ接続しているPWM(パルス幅変調)インバータ4、インバータ4の出力と接続され3相巻線が施されたブラシレスDCモータ5、ブラシレスDCモータ5の位置を検出する位置検出センサ6、単相交流電源1の電圧v、直流部電流idc、インバータ4の出力電流ia、ib、ic、位置検出センサ6からの位置情報θなどの情報を入力として、最適な駆動ができるようにPWMインバータ4のゲートを駆動している制御回路7から構成されている。
特開2002−51589号公報
しかしながら、上記従来の構成では、回生エネルギーを吸収した際に平滑用のコンデンサの値が小さいため電圧が上昇し、過電圧破壊を防ぐため耐圧の高い高コストな部品を使用する必要があるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、平滑用のコンデンサの容量を極めて小さくした場合であっても、モータ駆動停止時に直流母線間電圧の上昇をすることを目的とするものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明のモータの駆動装置は、モータ駆動停止前にインバータ回路の直流母線電流を検出し、電流が所定値以下となっているタイミングでモータ駆動装置を停止させるものである。
これによって、モータに蓄えられているエネルギーが小さいときにモータを停止させることとなるため、回生による電圧上昇を抑制することができる。
本発明のモータ駆動装置は、平滑用コンデンサの容量を極めて小さくしても、モータ停止時の回生による電圧上昇を抑制することができる。
本発明の実施の形態1におけるモータの駆動装置の電気回路構成を示すブロック図 同実施の形態における直流母線間の電圧波形を示すタイミング図 同実施の形態における停止タイミング決定手段の動作を示すフローチャート 同実施の形態におけるブラシレスDCモータの要部断面図 従来のモータ駆動装置の電気回路構成を示すブロック図
第1の発明は、交流電源と、前記交流電源から入力された交流を直流に整流する整流回路、前記交流電源の周波数の40倍より高い共振周波数となるよう値を決定したコンデンサとリアクタで構成され前記整流回路からの出力を平滑する平滑部と、スイッチング素子と還流電流用ダイオードで構成され前記平滑部より得られる直流を交流に変換するインバータと、前記インバータから得られる交流を入力とし負荷を駆動するブラシレスDCモータと、前記ブラシレスDCモータに蓄えられたエネルギーが閾値よりも低いときに停止させる停止タイミング決定手段と、前記停止タイミング決定手段によって決定された停止タイミングでドライブ信号の出力を停止する制御手段を有することにより、モータ停止時に発生する回生エネルギーが小さくなり、回生による電圧上昇を抑制することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の直流母線間電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記停止タイミング決定手段が判定する前記ブラシレスDCモータに蓄えられたエネルギーが閾値よりも低いときとは、前記電圧検出手段の電圧検出値があらかじめ定めた電圧閾値以下であるときとみなし、前記停止タイミング決定手段は前記電圧検出手段の電圧検出値が前記電圧閾値以下であるときを前記ブラシレスDCモータの停止タイミングとすることで、ブラシレスDCモータのエネルギーの大小判定する手段が電圧低下保護などの回路と兼用することができ、安価な構成が可能となる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明の直流母線に流れる電流を検出する電流検出手段を備え、前記停止タイミング決定手段が、あらかじめ定めた電流閾値を持ち、前記電流検出手段により検出された電流値が電流閾値を超えた場合に停止タイミングを決定する判定を行うことにより、ブラシレスDCモータ106に流れる電流が大きくなり保護が必要な状態になった場合であっても安全に停止させることとなり、回生の影響が大きくなる過電流状態でも電圧上昇を抑制することができる。
第4の発明は、特に第1〜3いずれかの発明の前記ブラシレスDCモータの回転子を、鉄心に永久磁石を埋め込んで構成し、さらに、突極性を有するとしたことにより、ブラシレスDCモータの駆動において、永久磁石によるマグネットトルクとともに、突極性によるリラクタンストルクも有効に利用できるようになるため、母線電圧が落ち込んだ際に進角を大きくとることで出力トルクの低減を緩和でき、より安定した駆動が可能となる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれかの発明のモータ駆動装置を用いた電気機器である。これにより、電気機器として冷蔵庫に用いた場合は、前記モータ駆動装置が小型化できるため一定速駆動を行っている冷蔵庫の少ないスペースに収めることができ、速度変更が可能なより効率の良い冷蔵庫を安価に提供することができる。また、電気機器として送風機に用いた場合は、送風機はイナーシャが非常に大きいため、持ち運びが容易な小型送風機を実現することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置のブロック図である。
図1において、交流電源101は、日本の場合、電圧が100[V]、周波数が50[Hz]または60[Hz]の一般的な商用の交流電源である。整流回路102は、周知の如く4個のダイオードがブリッジ接続されたものである。
平滑部103はコモンモードフィルタで構成される高周波除去手段104と、整流回路102からの出力電圧が交流電源周波数の略2倍周波で大きく脈動する。
また、平滑部103は、小容量のフィルムコンデンサと該コンデンサへの突入充放電電流のピーク値を下げるためのリアクタを有している。平滑部103のコンデンサとリアクタの共振周波数が交流電源周波数の40倍以上になるように設定し、共振による電流の周波数を電源高調波規制の範囲外とすることで、高調波電流を低減することができる。また、平滑部103のコンデンサの容量は電圧の最大値が最小値の2倍以上となるコンデンサの値を設定することで交流電源101の周波数に近い電流波形となり、高調波電流が改善される。
なお、平滑部103を構成するリアクタは、交流電源101と平滑部103を構成するフィルムコンデンサの間に挿入するため、整流回路102の前後どちらでも構わない。更に該リアクタは、前記高周波除去手段104を構成するコモンモードフィルタのリアクタンス成分との合成成分を考慮する。
インバータ105は平滑部103からの出力電圧をブラシレスDCモータ106の駆動のために所望の電圧値・周波数に変換する複数の半導体スイッチング素子により構成される。
ブラシレスDCモータ106は、永久磁石を有する回転子106aと、3相巻線を有する固定子106bとから構成される。ブラシレスDCモータ106は、インバータ105により作られた3相交流電流が固定子106bの3相巻線に流れることにより、回転子106aを回転させる。固定子106bには、3相スター結線された巻線が施されている。この巻き方は集中巻であっても、分布巻であっても構わない。また、回転子106aには、永久磁石を配置している。その配置方法は、表面磁石型(SPM)でも磁石埋め込み型(IPM)であっても構わず、また永久磁石はフェライトでも希土類でも構わない。IPMの場合はリラクタンストルクを利用することができ、直流母線間電圧が脈動し、電圧が低下した電圧値でも進角をつけることで、出力トルクの低下を軽減することができる。
ブラシレスDCモータ106の回転子の軸に接続された圧縮要素107は、冷媒ガスを吸入し、圧縮して、吐出する。このブラシレスDCモータ106と圧縮要素107とを同一の密閉容器に収納し、圧縮機108を構成する。つまり、本実施の形態のモータ駆動装置の負荷は圧縮機108の圧縮機構となる。圧縮機108の圧縮方式(機構形態)はロータリーやスクロールなど何であっても構わないが、今回はレシプロ型とする。レシプロ型はとくにイナーシャが大きく電圧低下時であっても回転数が低下しにくく、小容量のコンデンサでより滑らかに運転することができる。
また、冷媒ガスはR134a等何であっても構わないが、本実施の形態1においては、R600aを採用している。R600aはR134aとくらべ冷凍能力が低く、圧縮要素
107の気筒容積を大きくして冷凍能力の低下を補う。その結果、圧縮機108は、イナーシャが大きくなっている。これにより、電圧低下時であっても、イナーシャによってブラシレスDCモータ106が回転するため、速度が低下しにくく、平滑部103のコンデンサ容量が小容量であっても、安定した運転が可能となる。
圧縮機108で圧縮された吐出ガスは、凝縮器109、減圧器110、蒸発器111を通って圧縮機108の吸い込みに戻るような冷凍空調システムを構成する。この時、凝縮器109では放熱を、蒸発器111では吸熱を行うので、冷却や加熱を行うことができる。必要に応じて凝縮器109や蒸発器111に送風機等を使い、熱交換をさらに促進することもできる。
電流検出手段112は平滑部103とインバータ105の間に接続されている。電流検出手段112には、DC−CTやシャント抵抗などがあり、検出した電流は電圧として現れる。シャント抵抗は安価に構成できる点で望ましく、本実施の形態ではシャント抵抗を用いる。
電圧検出手段113は平滑部103のコンデンサの両端の電圧を検出し、停止タイミング決定手段114に入力する。電圧検出の手段としてA/D変換などがあり、A/D変換は制御手段115で一般的に使用されるマイコンなどに備わっている。
停止タイミング決定手段114は電圧検出手段113で検出した電圧値と電流検出手段112で検出した電流値を入力として、モータ駆動停止のタイミングを決定する。停止のタイミングはブラシレスDCモータ106の停止が必要な状態になってから判定を開始し、電圧値があらかじめ定めておいた電圧閾値以下になったときに停止信号を制御手段115に出力する。ブラシレスDCモータ106の停止が必要な状態とは外部から入力される指令速度が0になったときとブラシレスDCモータ106に過剰な電流が流れているときとなる。過剰な電流かどうかを判定するために、停止タイミング決定手段114ではブラシレスDCモータの減磁電流やインバータ105の電流定格などからあらかじめ定めておいた電流閾値よりも大きい電流値の入力があった場合である。
制御手段115は、一定周期出力するパルスのONとOFFの時間の割合を変更するPWM制御によってブラシレスDCモータ106を制御しており、大きく脈動する平滑電圧に対応したモータ駆動指令を与える。さらに、停止タイミング決定手段114により停止信号が入力された場合は即座にモータ駆動指令を停止し、ブラシレスDCモータ106を停止させる。
また、制御回路等を動作させるためのDC負荷用の電源を作るための電源用コンデンサをPN間に接続する際はダイオードを介して接続する。ダイオードを介すことによってリプルが発生しないため、安定した電源を供給できる。また、このコンデンサは回生吸収にも効果があり、電圧上昇が抑制される。コンデンサの種類は電解コンデンサやフィルムコンデンサなどで構成されるが、同容量のフィルムコンデンサは電解コンデンサよりもサイズが大きく高価であるため、平滑部のコンデンサの小容量化による小型低コスト化のメリットが失われてしまう。本実施の形態では安価な構成で実現できる電解コンデンサを採用する。一方で、電解コンデンサの耐圧は高いもので、一般的に450Vで、近年500V耐圧のものが一部製品化されている程度となっており、DC負荷に必要な最低限の容量では回生による電圧上昇の抑制効果が十分でないため、本実施の形態におけるPN間電圧が低下した際にブラシレスDCモータを停止させ、回生エネルギーを小さくすることが重要となる。
以上のように構成されたモータの駆動装置について、以下にその動作、作用を説明する
まず、平滑部103を構成するコンデンサの両端の電圧波形について、図2および図1を用いて説明する。図2は本実施の形態1における直流母線間の電圧波形を示すタイミング図である。
図2において、縦軸には電圧を示し、横軸は時間を示す。
波形Aは、非常に負荷電流が小さい(ほとんど電流は流れていない)時の状態で、平滑部103を構成するコンデンサの充電電荷がほとんど使われず、電圧の低下はほとんどない。ただし、ここでいう負荷電流は整流回路102の出力電流、すなわちインバータ105への入力電流であるものとする。整流後の電圧の最大値が141[V]、最小値も141[V]と電圧差はほぼ0である。
次に、負荷電流を大きくしていくと平滑部103を構成するコンデンサの充電電荷が使われ、波形Bに示すように瞬時に最低電圧が低下してくる。
さらに負荷電流を大きくしていくと、平滑部103を構成するコンデンサにはほとんど充電電荷が蓄えられず、波形Cに示すように瞬時最低電圧がほとんど0[V]まで低下してくる。
このように平滑部103のコンデンサが小容量の場合、負荷電流を取り出すとほとんど平滑されずに入力の交流電源101を全波整流した波形に近づく。
交流電源電流の高調波成分を抑制してIEC規格を遵守するために、小容量コンデンサと小容量リアクタとの共振周波数fLC(LC共振周波数)を交流電源周波数fsの40倍よりも大きくなるように小容量コンデンサと小容量リアクタの組み合わせを決定する。ここで、小容量コンデンサの容量をC[F]、小容量リアクタのインダクタンス値をL[H]とすると、LC共振周波数fLCは数1のように表される。
即ち、fLC>40×fsを満たすように小容量コンデンサと小容量リアクタの組み合わせを決定するものである。(IEC規格では交流電源電流の高調波成分において第40次高調波まで規定されているため)
以上により、小容量コンデンサおよび小容量リアクタの組み合わせを決定することで、交流電源電流の高調波成分を抑制して、IEC規格を遵守することが可能となる。
次に、モータ停止時の力行と回生の動作に関して説明する。力行はブラシレスDCモータ106が負荷となっている状態であり、交流電源101および平滑部103から電力が供給されている。一方、回生ではブラシレスDCモータ106が発電機として動作している状態であり、ブラシレスDCモータ106から平滑部103のコンデンサにブラシレスDCモータの持つエネルギーがチャージされている状態となる。ブラシレスDCモータ106に蓄えられているエネルギーはモータに流れている電流の大きさによって変わるため、電流値が大きい程、平滑部103のコンデンサへのチャージ量が大きくなり電圧上昇が大きくなる。つまり、ブラシレスDCモータ106に流れる電流が小さいときに停止をした場合は平滑部103のコンデンサの電圧上昇は小さくなる。
次に図3を用いて、停止タイミング決定手段の動作を説明する。図3は停止タイミング決定手段の動作の流れを説明した本実施の形態における停止タイミング決定手段のフローチャートである。
まず、STEP101において、ブラシレスDCモータ106の駆動する目標速度である指令速度が0r/sかどうかを判定する。指令速度が0r/sでない場合はSTEP102に進む。
次に、STEP102では、電流検出手段112から電流値を取得し、STEP103に進む。
STEP103では、取得した電流値があらかじめ定めておいた電流閾値よりも大きいかどうか判定を行う。この電流閾値はブラシレスDCモータ106に過剰な電流が流れているかどうかを判定するためのもので、ブラシレスDCモータ106の減磁限界電流やインバータ105の素子の定格電流によって決定する。電流値が電流閾値を超えてから実際に停止し信号を出力するまでに、交流電源101の周期の半分の時間だけ最大で遅れる可能性があるため、その間に上昇する電流値を考慮しておく必要がある。例えば、流せる最大の電流値が7Aで交流電源101の電源周期の半分の10msの間に上昇する電流が2Aとすると電流閾値を5A以下に設定することとなる。ここで、電流が5Aに到達した場合、STEP104に遷移する。
STEP104では、電圧検出手段113から電圧値を取得し、STEP105に遷移する。
STEP105では取得した電圧値が、あらかじめ定めておいた電圧閾値以下かどうかを判定する。ブラシレスDCモータ106に蓄えられるエネルギーはブラシレスDCモータ106に流れる電流値によって決まるが、直流母線間電圧によってブラシレスDCモータ106に流れる電流値が制限されるため、電圧を検出することでブラシレスDCモータ106のエネルギーの大小を判定することができる。例えば、本実施の形態においては直流母線間電圧が20V程度まで低下した場合、ブラシレスDCモータ106に流れる電流は最大でも100mA程度しか流れない。電圧閾値は直流母線間電圧が最も高くなる条件で、回生が発生しても平滑部103のコンデンサやインバータ105のSW素子などの耐圧以下までしか電圧が上昇しない電流が流れる電圧値として設定を行う。また、直流母線間の電圧が最も高くなる条件とは交流電源101の想定する変動範囲、例えば±15%、の最大などが該当する。本実施の形態においてはブラシレスDCモータ106に流れる電流が100mA以下であれば、回生による電圧上昇が問題とならない。つまり、直流母線間電圧20V以下となれば回生による電圧上昇が問題とはならない。ここで、取得した直流母線間電圧が25Vだった場合、直流母線間の電圧は電圧閾値を上回るため、STEP106へ遷移する。
STEP106では電圧検出を開始してから20ms以上継続したかの判定を行う。20msは電源周期から設定し、電圧0クロスが少なくとも2回現れる時間である。20ms以上直流母線間電圧が低下しないと状態では負荷が軽く電流が流れていないため、ブラシレスDCモータ106が蓄えているエネルギーも小さく回生による電圧上昇が問題とならない。つまり、停止をしても良い状態となる。ここで、継続時間がまだ1msだった場合、再びSTEP104へ遷移し、電圧値取得後、STEP105へと戻ってくる。
再び、遷移してきたSTEP105では直流母線間電圧が20Vで合った場合、電圧閾値以下であるため、STEP107に遷移する。
STEP107では、ブラシレスDCモータ106に流れる電流が十分に小さいという状態なので、停止しても回生による電圧上昇が問題とならないため、停止信号を制御手段115に出力する。
一方、STEP106で電圧検出を開始してから20ms以上継続した場合、STEP107へと遷移し、STEP107ではSTEP105から遷移してきたときと同様に、ブラシレスDCモータ106の停止信号を制御手段115に出力する。
STEP101〜STEP107を定期的に実施することで、回生による電圧上昇を部品定格以下に抑えることができる。
次に、ブラシレスDCモータ4の構造について説明を行う。
図4は、本発明の実施の形態1によるブラシレスDCモータの回転子の構造図である。
回転子106aのコアは、0.35mmから0.5mm程度の薄い珪素鋼板106cを打ち抜いたものを、積み重ねたものである。4枚のマグネット106d〜106gは、逆円弧状に回転子106aのコアに埋め込まれている。このマグネットは通常フェライト系がよく用いられるが、ネオジなどの希土類の磁石が使われる場合は平板構造のものが使われることもある。
このような構造の回転子106aにおいて、回転子106aの中央からマグネット106d〜gの中央に向かう軸をd軸、回転子中央からマグネットの間に向かう軸をq軸とすると、それぞれの軸方向のインダクタンスLd、Lqは逆突極性を有し、異なるものとなる。つまりこれは、モータとしては、マグネットの磁束によるトルク(マグネットトルク)以外に、逆突極性を利用したトルク(リラクタンストルク)を有効に使えることとなる。したがってモータとしてよりトルクが有効的に利用できることとなる。この結果、モータとしては高効率なモータとなる。リラクタンストルクを活用することにより、電源電圧リプルによってモータを駆動するための電圧が低下し出力トルクが不足している場合であっても、進角を大きくとりリラクタンストルクを活用することで、トルクの落ち込みを低減することができる。
以上のように、本実施の形態において、交流電源101と、交流電源101から入力された交流を直流に整流する整流回路102と、交流電源101の周波数の40倍より高い共振周波数となるよう値を決定したコンデンサとリアクタで構成され整流回路102からの出力を平滑する平滑部103と、スイッチング素子と還流電流用ダイオードで構成され平滑部103より得られる直流を交流に変換するインバータ105と、インバータ105から得られる交流を入力とし負荷を駆動するブラシレスDCモータ106と、ブラシレスDCモータ106に蓄えられたエネルギーが閾値よりも低いときに停止させる停止タイミング決定手段114と、停止タイミング決定手段114によって決定された停止タイミングでドライブ信号の出力を停止する制御手段115を有することにより、モータ停止時に発生する回生エネルギーが小さくなり、回生による電圧上昇を抑制することができる。
また、本実施の形態で、直流母線間電圧を検出する電圧検出手段113を備え、停止タイミング決定手段114が判定するブラシレスDCモータ106に蓄えられたエネルギーが閾値よりも低いときとは、電圧検出手段113の電圧検出値があらかじめ定めた電圧閾値以下であるときとみなし、停止タイミング決定手段114は電圧検出手段113の電圧検出値が電圧閾値以下であるときをブラシレスDCモータ106の停止タイミングとすることで、ブラシレスDCモータ106のエネルギーの大小を判定する手段が電圧低下保護
回路などと兼用することができ、安価な構成が可能となる。
また、本実施の形態で直流母線に流れる電流を検出する電流検出手段112を備え、停止タイミング決定手段114が、あらかじめ定めた電流閾値を持ち、電流検出手段112により検出された電流値が電流閾値を超えた場合に停止タイミングを決定する判定を行うことにより、ブラシレスDCモータ106に流れる電流が大きくなり保護が必要な状態になった場合であっても安全に停止させることとなり、回生の影響が大きくなる過電流状態でも電圧上昇を抑制することができる。
また、本実施の形態のブラシレスDCモータ106の回転子106aを、鉄心に永久磁石を埋め込んで構成し、さらに、突極性を有するとしたことにより、ブラシレスDCモータ106の駆動において、永久磁石によるマグネットトルクとともに、突極性によるリラクタンストルクも有効に利用できるようになるため、母線電圧が落ち込んだ際に進角を大きくとることで出力トルクの低減を緩和でき、より安定した駆動が可能となる。
また、本実施の形態のモータ駆動装置を用いた電気機器であることにより、電気機器として冷蔵庫に用いた場合は、前記モータ駆動装置が小型化できるため一定速駆動を行っている冷蔵庫の少ないスペースに収めることができ、速度変更が可能なより効率の良い冷蔵庫を安価に提供することができる。
以上のように、本発明にかかるモータの駆動装置は、平滑コンデンサを大幅に小容量化した大きなリプル電圧がある場合でも、位置検出センサを用いることなく、効率を維持しつつ安定した電流供給が可能となり、しかもモータが停止する際の電圧上昇を抑え信頼性が向上しているため、請求項記載のもののみならず、小型のモータ駆動装置を必要とするAV機器(特に小型機器)等にも広く用いることができる。
101 交流電源
102 整流回路
103 平滑部
104 高周波除去手段
105 インバータ
106 ブラシレスDCモータ
107 圧縮要素
108 圧縮機
109 凝縮器
110 減圧器
111 蒸発器
112 電流検出手段
114 停止タイミング決定手段
115 制御手段

Claims (5)

  1. 交流電源と、前記交流電源から入力された交流を直流に整流する整流回路と、前記交流電源の周波数の40倍より高い共振周波数となるよう値を決定したコンデンサとリアクタで構成され前記整流回路からの出力を平滑する平滑部と、スイッチング素子と還流電流用ダイオードで構成され前記平滑部より得られる直流を交流に変換するインバータと、前記インバータから得られる交流を入力とし負荷を駆動するブラシレスDCモータと、前記ブラシレスDCモータに蓄えられたエネルギーが閾値よりも低いときに停止させる停止タイミング決定手段と、前記停止タイミング決定手段によって決定された停止タイミングでドライブ信号の出力を停止する制御手段を有するモータ駆動装置。
  2. 直流母線間電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記停止タイミング決定手段が判定する前記ブラシレスDCモータに蓄えられたエネルギーが閾値よりも低いときとは、前記電圧検出手段の電圧検出値があらかじめ定めた電圧閾値以下であるときとみなし、前記停止タイミング決定手段は前記電圧検出手段の電圧検出値が前記電圧閾値以下であるときを前記ブラシレスDCモータの停止タイミングとする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 直流母線に流れる電流を検出する電流検出手段を備え、前記停止タイミング決定手段が、あらかじめ定めた電流閾値を持ち、前記電流検出手段により検出された電流値が電流閾値を超えた場合に停止タイミングを決定する判定を行う請求項1または2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記ブラシレスDCモータの回転子を、鉄心に永久磁石を埋め込んで構成し、さらに、突極性を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置により駆動されるブラシレスDCモータを備えた電気機器。
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