JP2016057573A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光などの強い光のもととなる昼間等は再帰反射性の構造物と電気泳動媒体によるコントラストで優れた視認性を有し、夜間等は視認側からの光を再帰反射することで、優れた視認性を有する表示を可能とすると共に、電気泳動媒体による表示切り替えにより、視線誘導効果を発揮することができる表示装置を提供する。【解決手段】少なくとも一方が透光性を有し、かつ対向配置された一対の基板10、11と、該一対の基板の基板10,11間に設けられた電気泳動媒体に電界を印加するための電極12、12と、前記一対の基板10、11間に電気泳動粒子25を含む電気泳動媒体20及び再帰反射性の構造物30を封入し、再帰反射性の構造物30に到達する光を電気泳動媒体20によって遮断自在とすることを特徴とする表示装置A。【選択図】図1

Description

本発明は、電界等の作用により可逆的に視認状態を変化させることができる電気泳動表示媒体と再帰反射性の構造物とによるコントラストで優れた視認性を有する表示と視線誘導効果も発揮できる表示装置に関する。
従来より、再帰反射性の標識など、自動車のライト等を照射した方向へ反射光を返す表示媒体については、各種の構造体が知られている。これらの再帰反射性構造体の輝度は、高く目立つものの、LEDや液晶表示装置のように点滅等により人の注意を引く視線誘導機能を有しないものである。
一方、LEDやバックライトを有する液晶表示装置等のように、自発光による表示媒体は、太陽光などの強い光により、著しく視認性が悪化するという課題を有している。
他方、液晶や電気泳動などの表示媒体に再帰反射などの反射体を付加した表示装置としては、例えば、
1) 基板と、前記基板上に設けられた回路要素と、前記回路要素上に設けられ、層間絶縁層および前記層間絶縁層中に設けられた層間接続部を有する層間膜と、前記層間膜上に設けられた電極とを有し、前記電極と前記回路要素とが前記層間接続部を介して互いに電気的に接続されており、前記層間膜上の前記電極の表面形状は実質的に均一であり、前記電極は光を反射する再帰反射特性を有し、前記層間膜上の前記電極の反射特性は、実質的に均一である表示装置(例えば、特許文献1参照)、
2) 表示基板と、背面基板と、前記表示基板と前記背面基板の間に間隙を形成するスペーサと、前記表示基板と前記背面基板の間に封入される色及び帯電極性が異なる2種類の粒子と、特定の波長の光を透過する複数色のフィルターと、を備え、前記2種類の粒子の各々が再帰反射性を有する粒子及び黒の粒子であることを特徴とする画像表示媒体(例えば、特許文献2参照)、
3) 少なくとも一方が透光性を有し且つ対向配置された一対の基板と、該一対の基板の基板同士が対向する面に設けられた電極と、前記一対の基板間に配置された調光層とを備え、 前記調光層が、1種以上の電気泳動着色粒子と、該電気泳動着色粒子を分散させる分散媒と、前記電気泳動着色粒子とは異なる光学的反射特性を有する反射部材とを含み、前記電気泳動着色粒子表面の水に対する接触角(度)と、前記反射部材表面の水に対する接触角(度)の差が一定の範囲内とすることを特徴とする表示媒体(例えば、特許文献3参照)などが知られている。
しかしながら、上記特許文献1に記載される技術は、アクティブマトリクス型液晶表示装置などの表示装置において、電極が層間絶縁層を介して回路要素と互いに電気的に接続された構造を有する表示装置の表示品位を向上させることを目的とするものであり、本発明の電気泳動表示媒体と再帰反射性の構造物とによるコントラストで優れた視認性を有する表示と視線誘導効果を発揮できる表示装置とは、その発明の目的、技術思想(構成及びその作用効果、以下同様)が相違するものである。
上記特許文献2に記載される技術は、電気泳動粒子に再帰反射性粒子を用いることでコントラストを向上させる表示装置であり、本発明の電気泳動表示媒体と再帰反射性の構造物とによるコントラストで優れた視認性を有する表示と視線誘導効果を発揮できる表示装置とは、その発明の目的、技術思想が相違するものである。
上記特許文献3に記載される技術は、本発明の近接技術を開示するものであるが、電極間に配置された酸化チタン粒子などの粒状の反射部材や多数の細孔を形成した白色樹脂フィルムなどの膜状の反射部材と1種以上の電気泳動着色粒子との親和性を低くすること、すなわち、電気泳動着色粒子表面の水に対する接触角(度)と、前記反射部材表面の水に対する接触角(度)の差を一定の範囲内とすることにより、反射部材への電気泳動粒子の付着を防止して、経時的なコントラスト低下が小さい表示装置を得ることを目的とするものであり、本発明の電気泳動表示媒体と再帰反射性の構造物とによるコントラストで優れた視認性を有する表示と視線誘導効果を発揮できる表示装置とは、その発明の目的、技術思想が相違するものである。
以上のように、従来の表示装置においては、電気泳動表示媒体と再帰反射性の構造物とを巧みに組み合わせて、昼間や夜間等においても、電気泳動表示媒体と再帰反射性によるコントラストで優れた視認性を有する表示と視線誘導効果を発揮できる表示装置がないのが現状である。
特開2003−255373号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2002−139750号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2008−58394号公報〔特許第4033225号公報(特許請求の範囲、実施例等)〕
本発明は、上記従来技術の課題及び現状に鑑み、これを解消しようとするものであり、太陽光などの強い光のもととなる昼間等は再帰反射性の構造物と電気泳動媒体によるコントラストで優れた視認性を有し、夜間等は視認側からの光を再帰反射することで、優れた視認性を有する表示を可能とすると共に、電気泳動媒体による表示切り替えにより、視線誘導効果を発揮することができる表示装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来の課題等を解決するために鋭意検討した結果、少なくとも一方が透光性を有し、かつ対向配置された一対の基板と、該一対の基板の基板間に設けられた電気泳動媒体に電界をかけるための電極と、前記一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動媒体及び再帰反射性の構造物を封入し、再帰反射性の構造物に到達する光を電気泳動媒体によって遮断自在とすることにより、上記目的の表示装置が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(6)に存する。
(1) 少なくとも一方が透光性を有し、かつ対向配置された一対の基板と、該一対の基板の基板間に設けられた電気泳動媒体に電界を印加するための電極と、前記一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動媒体及び再帰反射性の構造物を封入し、再帰反射性の構造物に到達する光を電気泳動媒体によって遮断自在とすることを特徴とする表示装置。
(2) 一対の基板上の片側又は両側に隔壁が設けられた上記(1)記載の表示装置。
(3) 再帰反射性の構造物が球状である上記(1)又は(2)記載の表示装置。
(4) 再帰反射性の構造物が基板間の距離と同程度の大きさを有しており、電気泳動媒体の流動によって動くことがない上記(3)記載の表示装置。
(5) 再帰反射性の構造物が、一方の基板又は隔壁に固定されており、電気泳動媒体の流動によって動くことがない上記(3)記載の表示装置。
(6) 再帰反射性の構造物の背面に反射層が設けられた上記(1)〜(5)の何れか一つに記載の表示装置。
本発明によれば、太陽光などの強い光のもととなる昼間等は再帰反射性の構造物と電気泳動媒体によるコントラストで優れた視認性を有し、夜間等は視認側からの光を再帰反射することで、優れた視認性を有する表示を可能とすると共に、電気泳動媒体による表示切り替えにより、視線誘導効果を発揮することができる表示装置が提供される。
(a)〜(c)は、本発明の表示装置の実施形態の一例を示すものであり、(a)は電界の印加がない場合の概略縦断面図、(b)及び(c)は電界(±)を印加した場合の動作状態を示す各概略縦断面図である。 本発明の表示装置の他の実施形態を示す概略縦断面図である。 本発明の表示装置の他の実施形態を示す概略縦断面図である。 本発明の表示装置の他の実施形態を示す概略縦断面図である。 本発明の表示装置の他の実施形態を示す概略縦断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の表示装置の他の実施形態の一例を示すものであり、(a)は電界の印加がない場合の概略縦断面図、(b)及び(c)は電界(±)を印加した場合の動作状態を示す各概略縦断面図である。 本発明の表示装置の他の実施形態を示す概略縦断面図である。 本発明の表示装置の他の実施形態を示す概略縦断面図である。 比較例1の表示装置を示す概略縦断面図である。 比較例2の表示装置を示す概略縦断面図である。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の表示装置の実施形態の一例を示す概略縦断面図であり、(a)は電界の印加がない場合の概略縦断面図、(b)及び(c)は電界(±)を印加した場合の動作状態を示す各概略縦断面図である。
この実施形態の表示装置Aは、図1(a)に示すように、少なくとも一方が透光性を有し、かつ対向配置された一対の基板10、11と、該一対の基板10、11の基板間に設けられた電気泳動媒体20に電界を印加するための電極12、12と、前記一対の基板10、11間に電気泳動粒子25を含む電気泳動媒体20及び再帰反射性の構造物30を封入し、再帰反射性の構造物30に到達する光を電気泳動媒体20によって遮断自在とすることを特徴とするものである。
上記一対の基板10、11において、視認側(前面側)となる基板10は、光透過性となる透光性を有するものであり、一対の基板10、11には電極12、12が設けられている。
基板10、11は、例えば、ガラス、石英、サファイア、MgO、LiF、CaF等の透明な無機材料、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の有機高分子のフィルムまたはセラミック等を用いて形成することができる。
基板10、11に設ける電極12は、例えば、酸化スズ−酸化インジウム(ITO)、ZnO、SnO等の透明導電性材料や、アルミニウム(Al)、金(Au)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の金属を用いて形成することができる。また、PEDOT/PVSやPEDOT/PSSなどの導電性ポリマーや、酸化チタン系、酸化亜鉛系、酸化スズ系などの透明導電材料でも良い。これらの材料は、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、各種コーティング技術等の方法により形成することができる。各電極12の形状は、特に限定されるものでなく、表示装置の構造等に応じて適宜選択することができる。なお、この電極12は、基板10、11に接して設けてもよいし、基板10、11上にTFT素子などを設けてもよい。
本実施形態において、電極12を有する基板10が前面側電極基板となる場合には、当該電極基板を介して電気泳動表示媒体で形成される文字等の表示を視認するため、基板10、電極12としては、透光性を有する材料で形成することができる。本実施形態では前面側電極基板はITO/PETフィルムから構成されている。また、背面側となる基板11及び電極12も、上記前面側電極基板と同様に、透光性を有する材料で形成してもよい。
背面側となる電極12を有する基板11(視認側とは逆の基板)上には、アルミニウム(Al)蒸着層(厚さ200nm)からなる反射層13が形成されている。この反射層13は、後述する再帰反射性の構造物30の再帰反射を増大するためのものであり、表示装置内に到達する光を反射できるものであれば、特に限定されず、例えば、金、銀、白金、銅、クロム、スズ、ニッケル、コバルト等の金属材料、光を散乱させてその一部を反射光として返す酸化チタン等の白色顔料、その他着色された顔料等、また、これらを組み合わせた材料などで反射層を形成しても良い。更に、着色された材料を使用し、反射する光を任意の色に調整することもできる。
この反射層13の厚さは、用いる材料、再帰反射性の構造物の構造及び材質、表示装置の大きさ等により変動するものであるが、1nm〜1000μm程度である。
本実施形態では、上記一対の基板10、11間に電気泳動媒体20及び再帰反射性の構造物30が封入される。この基板間に封入される電気泳動媒体20及び再帰反射性の構造物30を以下に、「封入層」と称する。
封入層は一対の基板10、11上の片側または両側に設けられた隔壁15により、封入層が水平方向へ偏るのを抑制するものであり、この隔壁15の形状は限定されない。また、隔壁15上へ接着剤を塗布したり、隔壁15を融着するなどして、隔壁15を介して一対の基板10、11を一体化することをできる。隔壁15を設けることで電気泳動粒子25や再帰反射性構造物30の経時的な偏りを抑制することができる。
本実施形態では、基板11上に形成した反射層13上に、隔壁15を立設している。この隔壁15は、PETフィルム等の樹脂材料を用いて形成することができる。例えば、一定の厚みを有するPETフィルムなどの合成樹脂にレーザー加工して正方形や六角形、円形等の形状を形成することにより、複数のセル16を形成することができる。また、反射層13上に熱可塑性の樹脂を形成し、ホットエンボスのような方法で井桁状の構造体15からなるセルを形成することも可能である。更に、電極12上に絶縁層を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いて当該絶縁層をパターニングすることにより、複数のセルを形成することができる。
この基板11の反射層13上に立設した絶縁性の隔壁15、15…により複数の小部屋が形成され、これらの小部屋(セル)は、隔壁15によりそれぞれ分離されており、円形、矩形(長方形、正方形)、六角形等の様々な形状で設けることができる。なお、隔壁15は、その形状や目的から、スペーサー、柱、壁、リブ等と称される場合がある。
上記電極基板11上に形成されたセル16内に、電気泳動粒子25を含む電気泳動媒体20及び再帰反射性の構造物30が封入される。
電気泳動媒体20は、電気泳動粒子25を含む電気泳動インクをセル16内に充填することにより構成されることとなる。
用いる電気泳動インクとしては、特に限定されず、例えば、少なくとも、1種類以上の電気泳動粒子25と溶剤などの溶媒とを含むものであれば良いものである。電気泳動粒子25としては、例えば、有色または無色(白色)の無機顔料粒子、有機顔料粒子、高分子樹脂粒子等を用いることができ、これらは各単独(1種)又は2種以上を混合して用いることができる。また、親油性や親水性の表面処理がなされている微粒子であってよいものである。
具体的な一例としては、正に帯電する白粒子と、この粒子を分散させる溶剤(溶媒)で形成することができる。白粒子としては、酸化チタン等の白色顔料や、白色の樹脂粒子、または白色に着色された樹脂粒子等を用いることができる。また、黒粒子のみといった1種類の帯電粒子のみを用いる構成とすることもできる。黒粒子としては、チタンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料や、黒色に着色された樹脂粒子等を用いることができる。また、蛍光顔料や蓄光顔料などを単独、または組み合わせて用いることができる。更に、2種類以上の粒子を用いて、様々な色の粒子を任意に用いることも可能である。また、溶媒としては、例えば、炭化水素系、芳香族系、エステル系、ケトン系、テルペン系、アルコール系、シリコーン系、フッ素系、水系等の溶剤を各単独又は2種類以上を混合して用いることができる。
また、電気泳動インクには、1種類以上の電気泳動粒子と溶媒に、更に、分散剤、電荷制御剤とを含有しても良い。用いることができる分散剤としては、慣用的に用いられる各種の分散剤、界面活性剤や高分子型界面活性剤、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性系界面活性剤、高分子型界面活性剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。電荷制御剤としては、電気泳動表示に用いられている各種タイプのものを用いることができる。上記分散剤や電荷制御剤の他、必要な特性を付与させるための添加剤を1種類以上含有しても良い。
上記電気泳動インクを構成する各成分の種類及び各成分の含有量を組み合わせることにより、好適な電気泳動粒子25が分散した電気泳動媒体20を調整することができるものとなる。なお、上記電気泳動粒子25の形状、大きさ、帯電量などは特に限定されず、電界に対して泳動する粒子であれば、後述するように再帰反射性の構造物30へ到達する光を遮断することができ、本発明の効果が得られるものとなる。
また、封入される再帰反射性の構造物30としては、ガラスビーズやプリズム、コーナーキューブ、樹脂ビーズなど、一般的に再帰反射性を有する構造物を使用することができ、再帰反射性を有し、基板10、11間に封入できる大きさ等であれば、その構造などは特に限定されるものでない。
本実施形態では再帰反射性構造物30は、表示装置構成を簡素化でき、高い屈折率により再帰反射性能を大きくできるなどの点などから、球状のガラスビーズ(直径40μm)から構成されており、幾何学的に動けない大きさにして固定、すなわち、この再帰反射性の構造物30が基板間の距離tと同程度の大きさ(本実施形態では40μm)を有しており、電気泳動媒体20の流動によって動くことがないようにして、固定されている。
更に、用いる再帰反射性構造物30は、一方の基板10、11側や隔壁15などと一体化させて固定することもでき、一体化の方法として、接着剤などを用いて固定して、電気泳動媒体20の流動によって動くことがないようにしてもよいものである。
上記封入される再帰反射性の構造物30の配置数、配置構造等は、再帰反射率、再帰反射性の構造物に到達する光を電気泳動媒体によって遮断自在とすることなどの点から、再帰反射性の構造物30間、再帰反射性の構造物30と隔壁15間を通り抜けて各電極12側に移動できる間隔等、球体である再帰反射性の構造物30を細密充填した最も狭い状態としても、電気泳動粒子が通過可能である空間が確保されるため、その配置数、配置構造は特に限定されるものでない。また、上記再帰反射性の構造物30の頂部は電極12と点接触となるので、当該部分に基板10に対して垂直な光が作用しない限り再帰反射性の機能を有しないものであり、基板10に対して垂直な光が作用したとしても、再帰反射性の構造物30に到達して再帰反射する光は僅かであり、電気泳動媒体による光の遮断を阻害するものではない。
なお、本発明において規定する「再帰反射」とは、再帰反射率が入射光の10%以上、好ましくは50%以上を、入射した方向から±30度以内の方向に再帰反射するものをいう。また、上記各実施の形態においては、再帰反射性構造物として球状のガラスビーズを用いたが、それに限定されることなく、材質として熱可塑性、熱硬化性の樹脂等を用いてもよい。
本実施形態では、上記各セル16内に電気泳動媒体20及び再帰反射性構造物30を充填した後、常法などにより、電極基板11の外周縁に設けたシール部(図示せず)及び各隔壁15上面に前面側電極基板10を貼り合わせることにより、前記一対の基板10、11間に電気泳動粒子25を含む電気泳動媒体20及び再帰反射性の構造物30を封入した表示装置Aを得ることができ、更に制御部などを設ければ使用に供することができる。
このように構成される本実施形態の表示装置Aでは、基板10、11の各電極12に電界(±)を印加した場合、例えば、基板10側を陰極、基板11側を陽極とした場合には、図1(b)に示すように、電気泳動媒体20に含まれる電気泳動粒子25と再帰反射性構造物30とは、上述の如く、光学的に異なる性質を有しており、再帰反射性構造物30に到達する光を電気泳動媒体20の電気泳動粒子25により遮断することができ、当該表示装置Aは電気泳動媒体の粒子25の光学特性により表示がなされる。また、反対に遮断しない場合、すなわち、基板10側を陽極、基板11側を陰極とした場合には、図1(c)に示すように、再帰反射性構造物30の光学特性(入射してきた光を再帰反射)の表示がなされる。更に、表示装置Aを道路標識(サイン類)等に用いた場合には、夜間、自動車のライト等への再帰反射によって優れた視認性を発現することとなる。また、上記電気泳動媒体20による遮断、非遮断を繰り返せば、点滅動作となり、電気泳動媒体20と再帰反射性の構造物30との表示が繰り返すとこととなり、視線誘導効果を発揮できるものとなる。
従って、本実施形態の表示装置Aによれば、太陽光などの強い光のもととなる昼間等は再帰反射性構造物30と電気泳動媒体20によるコントラストで優れた視認性を有し、夜間等は視認側からの光を再帰反射することで、優れた視認性を有する表示を可能とすると共に、電気泳動媒体20による表示切り替え(点滅)により、視線誘導効果を発揮することができる表示装置(以下、「表示装置Aと同様に機能」という)が得られることとなり、標識、屋外看板、屋外ポスター、交通情報サイン、道路工事用サイン、道路工事用信号、非常口標識等の用途に好適に用いることができる。
図2〜図8は、本発明の他の実施形態となる各表示装置B〜Hの概略断面図である。なお、図2〜図10の各実施形態、比較例1、2の各図面において、上記図1の実施形態と同様の構成は、図面上に同一符号を表示してその説明を省略する。
本発明の第2実施形態となる表示装置Bは、図2に示すように、反射層が導電性接着剤から構成される樹脂フィルム(厚さ5μm)の表面にアルミニウムを蒸着したAl(厚さ200nm)蒸着付樹脂層14からなる点、隔壁15は基板10側の電極12上に立設した点、ガラスビーズからなる再帰反射性構造物30の下面を上記Al蒸着付樹脂層14の樹脂層を用いて、一体化させた点で、上記図1の表示装置Aと異なるものである。
この表示装置Bによれば、上記図1の表示装置Aと同様に機能することができ、また、Al蒸着付樹脂層14の樹脂層は導電性接着剤から構成しているため、抵抗値は低く電極としての機能するため、Al蒸着付樹脂層14が基板11側の電極12の役割を有する構成となるものである。
本発明の第3実施形態となる表示装置Cは、図3に示すように、ガラスビーズからなる再帰反射性構造物30表面に反射層を形成、具体的には再帰反射性構造物30の片側表面にAl蒸着層31を設けて反射層とし、反射層13を省略した点で、上記図1の表示装置Aと異なるものであり、表示装置Aと同様に機能することができるものである。
本発明の第4実施形態となる表示装置Dは、図4に示すように、ガラスビーズからなる再帰反射性構造物30を着色ガラスビーズからなる透明着色粒子32から構成した点で、上記図1の表示装置Aと異なるものであり、表示装置Aと同様に機能することができ、透明着色粒子32により、再帰反射性構造物の光学特性に白色以外の特性を付与した形態となるものである。
本発明の第5実施形態となる表示装置Eは、図5に示すように、反射層13が電極を兼ねる点、すなわち、反射層13がAl蒸着等の導電性と光沢を有するものであり、更に、基板11側の電極12を省略した点で、上記図1の表示装置Aと異なるものであり、表示装置Aと同様に機能することができるものである。
本発明の第6実施形態となる表示装置Fは、図6(a)〜(c)に示すように、図1のガラスビーズからなる再帰反射性構造物を、再帰反射特性を有するプリズムからなる再帰反射性構造物33から構成した点で、上記図1の表示装置Aと異なるものである。このプリズムは、各種無機材料、有機高分子、セラミック等からなるものであり、本実施形態では有機高分子からなるものであり、電極間に電界をかけるため、プリズムの一部に基板11側の電極12が封入層に露出されるための孔を有する状態で、電極12上に設けられる。
このプリズムからなる再帰反射性構造物33を用いる場合は、プリズム上の一部に電極、例えば、スパッタリングによりプリズム上にITOからなる電極を設けることで、基板間に電気泳動媒体20を流動させるための電界をかけることもできる。また、プリズム自体に導電性を付与させることもできる。この場合、基板11側の電極12と、上記基板11側の電極12が封入層に露出されるための孔を省略することもできる。
この表示装置Fでは、図6(b)に示すように、プリズムからなる再帰反射性構造物33に到達する光を電気泳動媒体20により遮断することができ、当該表示装置は電気泳動媒体の粒子25の光学特性により表示がなされる。また、反対に遮断しない場合は、図6(c)に示すように、再帰反射性構造物33の光学特性により再帰反射表示がなされ、表示装置Aと同様に機能することができるものである。
本発明の第7実施形態となる表示装置Gは、図7に示すように、隔壁15を設けないで基板間に電気泳動媒体20、ガラスビーズからなる再帰反射性構造物30を封入した点で、上記図1の表示装置Aと異なるものである。
この表示装置Gでは、縦置き時、重力や振動で電気泳動粒子25が沈む、沈まない状況下、例えば、床等への水平面上へ配置するサイン類等では使用可能となるものであり、表示装置Aと同様に機能することができるものである。
本発明の第8実施形態となる表示装置Hは、図8に示すように、ガラスビーズからなる再帰反射性構造物30を固定しない点で、上記図1の表示装置Aと異なるものである。
この表示装置Hでは、縦置き時、重力や振動でガラスビーズからなる再帰反射性構造物30が沈む、沈まない状況下、例えば、床等への水平面上へ配置するサイン類等では使用可能となるものであり、表示装置Aと同様に機能することができるものである。
本発明は、上述の如く構成されるものであるが、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々変更することができる。
例えば、上記実施形態では再帰反射性の構造物30の再帰反射性は可視光のみならず、赤外領域や紫外領域の光に対して有効であっても良い。その場合、赤外光や紫外光に感度を有するデバイスへ再帰反射させることで、点滅による視認誘導効果をデバイスへの信号として利用することも可能である。
また、可視光と赤外光の再帰反射を制御することで、被照射物への太陽光等による輻射熱を調整する装置として利用しても良いものである。
更に、電気泳動媒体と再帰反射性構造物のコントラストを小さくし、夜間、自動車のヘッドライト等の強い光が照射された時のみ、電気泳動媒体と再帰反射性構造物のコントラストが得られる表示装置として利用しても良いものである。
更に、再帰反射の制御をプロジェクターにより映像を投影するスクリーン等の被照射体としての機能の制御に応用し、プロジェクターによる映像の投影/非投影状態を被照射体側で制御する装置として利用しても良く、プロジェクションマッピング等の技術と組み合わせて利用しても良いものである。
次に、本発明を実施例及び比較例により、更に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1、図1準拠)
電極基板(図示符号10,12及び図示符号11,12)、反射層13の形成
一対の電極基板として、透明材料であるITO膜を表面抵抗が約500Ω/□となるように形成した125μm厚のPETシート(10×10cm)を用いた(以下、「ITO−PET」という)。
一方の背面側電極基板上に、真空蒸着により、200nm厚のAl蒸着層を形成した。
このAl蒸着層上に、アクリル樹脂製の感光性樹脂シートを貼合、UVによる露光、有機溶剤により現像して、絶縁性の隔壁からなる複数の格子状のセル(高さ40μm、セルのサイズ300μm六角形、開口率87%)を上記ITO−PETの8×10cmの範囲に形成した。
用いた電気泳動媒体の組成:
溶媒:ノルマルドデカン:75質量%、酸化チタン粒子:20質量%、ノニオン系界面活性剤:5質量%(合計100質量%)。
再帰反射性構造物は、直径40μmからなる球状のガラスビーズを用いた。基板間距離T:40μm
上記セル内に、再帰反射性構造物30、電気泳動媒体20を充填した。
充填後、上記セルの外周部(表示エリア)にUV硬化性樹脂をディスペンサを用いて滴下して、シール部(高さ0.5mm、幅5mm)を形成した。次いで、前面側電極基板〔ITO−PET、500RK(東洋紡績株式会社製)〕を貼り合わせて、表示装置Aを作製した。
(実施例2、図1準拠)
上記実施例1において、反射層13を形成しない点以外は、実施例1と同様にして表示装置を作製した。実施例2において、200nmのアルミ蒸着層が無くなることにより、対向した基板で挟まれた再帰反射性構造物30が、固定されなくなることはない。
(実施例3、図6準拠)
上記実施例1において、ITO−PET上に、300μm間隔で100μm程度の孔を開けた再帰反射性プリズムシート3310FP(住友スリーエム株式会社製)を貼合し、その上から、アクリル樹脂製の感光性樹脂シートを貼合した以外は、実施例1と同様にして、表示装置を作製した。
(実施例4、図7準拠)
上記実施例1において、隔壁15を形成しない点以外は、実施例1と同様にして表示装置を作製した。
(実施例5、図8準拠)
上記実施例1において、再帰反射性構造物(ガラスビーズ)を固定しない点以外は、実施例1と同様にして表示装置を作製した。
(比較例1、図9準拠)
上記実施例1において、再帰反射性構造物(ガラスビーズ)を再帰反射性を有しない不透明着色粒子40(直径40μm)に代えた以外は、実施例1と同様にして表示装置を作製した。
(比較例2、図10準拠)
上記実施例1において、電気泳動媒体の代わりに、下記塗料組成物45を充填した以外は、実施例1と同様にして表示装置を作製した。
塗料組成物組成:
溶媒:プロピレングリコールモノメチルエーテル:60質量%、カーボンブラック:15質量%、高分子型界面活性剤:25質量%(合計100質量%)。
(実施例1〜5及び比較例1〜2の表示装置の性能評価)
上記実施例1〜5及び比較例1〜2で得られた各表示装置を用いて、下記方法により、昼間視認性、夜間視認性、昼間視線誘導効果、夜間視線誘導効果、立掛け用途適性について、評価した。
これらの結果を下記表1に示す。
(昼間視認性、昼間視線誘導効果の評価方法)
昼間視認性は、屋外の特定の通路脇に表示装置を設置し、試験内容を知らせていない通行人10人の内、何人が表示装置の存在に気が付いたか調べ、下記評価基準で評価した。
また、昼間視線誘導効果は、昼間視認性と同様の方法で、表示装置を点滅させて評価した。
昼間視認性、昼間視線誘導効果の評価基準:
◎:9〜10人が気が付いた。
○:6〜8人が気が付いた。
△:3〜5人が気が付いた。
×:0〜2人が気が付いた。
(夜間視認性、夜間視線誘導効果の評価方法)
夜間視認性と夜間視線誘導効果は、通行人にライトを持たせ、夜間に実施した以外は、昼間視認性、昼間視線誘導効果の評価方法・評価基準で同様に評価した。
(立掛け用途適性の評価方法)
立掛け用途適性は、昼間視認性等と同様の方法で、立掛けで1ヶ月使用し続けた後、昼間視認性、昼間視線誘導効果、夜間視認性、夜間視線誘導効果(以上の4項目)が維持されているか、下記評価基準で評価した。
立掛け用途適性の評価基準:
立掛け適応:4項目中3項目以上が、評価基準を維持している。
水平面推奨:4項目中2項目以上が、評価基準を落としている。
Figure 2016057573
上記表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜5の各表示装置は、本発明の範囲外となる比較例1〜2の表示装置に較べ、昼間視認性、夜間視認性、昼間視線誘導効果及び夜間視線誘導効果に優れると共に、特に推奨使用環境においては、経時的にも、優れた表示性能、安定性を有することが判明した。
10、11 基板
12 電極
15 隔壁
20 電気泳動媒体
25 電気泳動粒子
30 再帰反射性の構造物
本発明の表示装置は、標識、屋外看板、屋外ポスター、交通情報サイン、道路工事用サイン、道路工事用信号、非常口標識等の用途に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 少なくとも一方が透光性を有し、かつ対向配置された一対の基板と、該一対の基板の基板間に設けられた電気泳動媒体に電界を印加するための電極と、前記一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動媒体及び再帰反射性の構造物を封入し、再帰反射性の構造物に到達する光を電気泳動媒体によって遮断自在とすることを特徴とする表示装置。
  2. 一対の基板上の片側又は両側に隔壁が設けられた請求項1記載の表示装置。
  3. 再帰反射性の構造物が球状である請求項1又は2記載の表示装置。
  4. 再帰反射性の構造物が基板間の距離と同程度の大きさを有しており、電気泳動媒体の流動によって動くことがない請求項3記載の表示装置。
  5. 再帰反射性の構造物が、一方の基板又は隔壁に固定されており、電気泳動媒体の流動によって動くことがない請求項3記載の表示装置。
  6. 再帰反射性の構造物の背面に反射層が設けられた請求項3記載の表示装置。
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