JP2016056300A - 被覆金属微粒子の組成物を含む複合体 - Google Patents

被覆金属微粒子の組成物を含む複合体 Download PDF

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Abstract

【課題】長期の保存安定性を有しながら、所望のタイミングで導電膜を形成できる性質であるオンデマンド性を有する金属ナノインクの提供。【解決手段】保護剤104で被覆された金属ナノ粒子105をカプセル101の内部に複数個有するカプセル化金属ナノインク100であって、外部からの刺激でカプセルを破壊して導電性薄膜を形成できるカプセル化金属ナノインク100、および、カプセル化金属ナノインク100を分散媒に分散した、カプセル化金属ナノインク100の分散液。【選択図】図1

Description

本発明は被覆金属微粒子の組成物を含む複合体に関する。より詳細には、本発明は、被覆金属微粒子の組成物を含む複合体であり、圧力、光、熱、pH変化、UV照射、電圧、化学反応などの刺激を与えることによりカプセルを破壊して導電性薄膜を形成できるカプセル化金属ナノインク、およびそのカプセル化金属ナノインクの分散液に関する。
近年、携帯機器の多くが小型薄型化および軽量化されることに伴い、機器内にはフレキシブルプリント配線板などフィルム状の高分子材料と金属層からなる部品が用いられることが多くなっている。しかしながら、フィルム状の高分子材料上に金属層を形成する方法は、真空環境を必要とする蒸着やスパッタリング、CVD法あるいは、有毒な薬品を使用するめっきなどに限定され、簡便に基体上に金属層を形成させることは困難である。
これに対し、省資源化、環境対策、および少量多品種の部品/機器の低コストかつ迅速な構造といった観点での優位性から、印刷によるフィルム状の高分子材料上への金属層の形成に大きな関心が寄せられている。
通常、印刷に使用される導電性インクには、水または有機溶媒中に金属粒子が分散されており、特に、ナノインクと呼ばれるインクには、保護剤で被覆された導電性金属ナノ粒子が分散されている。印刷されたパターンにおいては、金属ナノ粒子から保護剤が脱離することで、金属ナノ粒子の相互融着が進行し、導電性の金属層が形成される。保護剤をナノ粒子から脱離するには、相当するエネルギーを印刷されたパターンに供与する必要がある。エネルギー供与の方法としては、例えば、熱処理(非特許文献1)、マイクロ波照射(非特許文献2)、レーザー照射(非特許文献3)、電圧の印加(非特許文献4)などが挙げられる。
しかしながら、実用上十分な導電性を有する金属層を形成するには、200℃以上の高温での熱処理が必要であるうえ(特許文献1)、加工性がよく耐熱性に優れた高分子材料の基体としてはポリイミドに限定されてしまうという問題がある。
したがって、耐熱性が低い基体に対して損傷を与えない金属層の形成という観点から、より低温での熱処理により、または熱処理をすることなく、金属ナノ粒子を相互融着させる技術の必要性が高まっている。
例えば、特許文献2には、金属ナノ粒子からなるインクが印刷された塗膜を極性溶媒または溶解補助剤を含む極性溶媒溶液に浸漬し、その溶媒中で金属ナノ粒子表面の保護剤を脱離させた後、その薄膜を室温で乾燥させることで高導電性の薄膜を得る方法が開示されている。
さらに、非特許文献5には、金属ナノ粒子からなるインクが印刷された薄膜に塩化ナトリウム水溶液を接触させることで保護剤を脱離させた後、その薄膜を室温で乾燥させることで、高導電性の薄膜を得る方法が開示されている。
一方、特許文献3には、多孔質の無機フィラーを含有する受容層に、金属ナノ粒子からなるインクを接触させ、フィラーがインクの溶媒とともに保護剤を吸着することで、高導電性の薄膜を得る方法が開示されている。
しかしながら、特許文献2、非特許文献5に記載の方法では、確かに室温で高導電性の薄膜を得ることができるが、印刷されたインクに対して処理溶液を接触させることで効果を発現させるので、処理に用いた溶液の純度や処理後の洗浄の具合によっては不純物の残存や不要な反応が誘起されることにより、薄膜の導電性が十分に確保されないおそれがある。
また、特許文献3に記載の方法では、被印刷物が多孔質の無機フィラーを含有する受容層に限定されるため、被印刷物の一般性に欠けてしまう。
これに対し、特許文献4、5では、金属ナノ粒子に保護剤を比較的弱い力で配位的に結合させ、溶媒中に分散させたインクを作製し、インクの印刷後は室温での乾燥だけで溶媒の蒸発に伴い保護剤を脱離させることができ、金属ナノ粒子同士が自発的に癒着し、高導電性の薄膜になることが見出されている。
特開2005−298921号公報 特開2008−072052号公報 特開2004−127851号公報 特開2012−162727号公報 国際公開第2011/048876号
Kim, D., Moon, J. Electrochemical, Solid State Letters, 2005年, 第8巻,p. J30. Perelaer, J., de GansB-J、and U. S. Schubert, Advanced Materials. 2006年, 第18巻, p. 2101 Ko, S. H., Pan, H., Grigolopoulos, C. P., C. Luscombe, C. K., Frechet, J. M. J., and Poulikakos, D., Applied Physics Letters, 2007年, 第90巻, p. 141103 Allen, M. L., Aronniemi, M., Mattila, T., Alastolo, A., Ojanpera, K., Suhonen, M., and Seppa, H., 2008年, 第19巻, p. 175202 Layani, M., Grouchko, M., Shemesh, S., and Magdassi, S., Journal of Materials Chemistry, 2012年, 第22巻, p. 14349
印刷配線用の導電性インクには、水または有機溶媒中に保護剤で被覆された導電性金属粒子が分散されており、特に、ナノインクを用いて印刷されたパターンにおいては、金属ナノ粒子から保護剤が脱離することで、金属ナノ粒子の相互融着が進行し、導電性の金属層が形成される。特許文献4、5に記載された金属ナノインクでは、室温または室温に近い温度で導電性の薄膜を得ることが可能であるが、金属ナノインクの溶媒の蒸発に伴い容易に金属ナノ粒子からの保護剤の脱離が起こることから、金属ナノインクの密封保存が必要であり、扱いにくい。すなわち、従来技術においては、金属ナノインクの低温焼結性と保存安定性とはトレードオフの関係にあり、両立し得ないという問題がある。さらに、従来の金属ナノインクは、低温焼結性の副効果として、また、保存安定性が悪いことから生ずる効果として、基材上に塗布した場合、室温または室温に近い温度で速やかに金属ナノ粒子の凝集が進行するため、基材上に塗布した後、任意のタイミングで焼結をすることができなかった。すなわち、従来の金属ナノインクは、オンデマンド性(本発明において「長期の保存安定性を有しながら、所望のタイミングで導電膜を形成できる性質」をいう。)がなかった。
そこで、本発明は、オンデマンド性を有する金属ナノインクを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねたところ、保護剤で被覆された金属ナノ粒子を含むインク組成物を、圧力、光、熱、pH変化、UV照射、電圧、化学反応などの刺激により破壊することができるカプセルを用いてカプセル化することによりインク組成物の保存安定性を高め、かつ、そのような刺激を与えてカプセルを破壊すると、カプセルに内包されていたインク組成物由来の化学プロセスが解放されることにより金属ナノ粒子の相互融着が誘起され、低温で導電性の薄膜を形成することができることを見出し、その結果、保護剤で被覆された金属ナノ粒子をカプセルの内部に複数個有するカプセル化金属ナノインクであって、外部からの刺激で前記カプセルを破壊して導電性薄膜を形成できるカプセル化金属ナノインクによれば、低温焼結性と保存安定性とを両立することができることを知得し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(14)である。
(1)保護剤で被覆された金属ナノ粒子をカプセルの内部に複数個有するカプセル化金属ナノインクであって、外部からの刺激で上記カプセルを破壊して導電性薄膜を形成できるカプセル化金属ナノインク。
(2)外部からの刺激で上記カプセルを破壊し、さらに200℃未満の温度で熱処理をして、導電性薄膜を形成できる、上記(1)に記載のカプセル化金属ナノインク。
(3)上記保護剤が両親媒性分子であり、上記金属ナノ粒子が疎水性有機溶媒に分散され、上記カプセルが親水性化合物誘導体から構成される、上記(1)または(2)に記載のカプセル化金属ナノインク。
(4)上記疎水性有機溶媒のn−オクタノール/水分配係数(Log10OW)が2以上である、上記(3)に記載のカプセル化金属ナノインク。
(5)上記親水性化合物誘導体の水に対する接触角が90°以下である、上記(3)または(4)に記載のカプセル化金属ナノインク。
(6)上記両親媒性分子のHLB値が0〜13である、上記(3)〜(5)のいずれか1項に記載のカプセル化金属ナノインク。
(7)上記金属ナノ粒子が、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、インジウム、ロジウムおよびコバルトからなる群から選択される少なくとも1種の金属のナノ粒子である、上記(3)〜(6)のいずれか1項に記載のカプセル化金属ナノインク。
(8)上記疎水性有機溶媒がn−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、ベンゼンおよびトルエンからなる群から選択される少なくとも1つである、上記(3)〜(7)のいずれか1項に記載のカプセル化金属ナノインク。
(9)上記親水性化合物誘導体がアルギン酸カルシウム、ポリアクリルアミドおよびポリ(メタ)アクリル酸からなる群から選択される少なくとも1つである、上記(3)〜(8)のいずれか1項に記載のカプセル化金属ナノインク。
(10)上記両親媒性分子が脂肪族アミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、メルカプタン、リン酸エステル、脂肪族リン酸化物、アルキルアミン脂肪酸塩、ポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテル、チオールおよびコハク酸誘導体からなる群から選択される少なくとも1つである上記(3)〜(9)のいずれか1項に記載のカプセル化金属ナノインク。
(11)上記カプセルの形状が略球状である、上記(1)〜(10)のいずれか1項に記載のカプセル化金属ナノインク。
(12)上記(1)〜(11)のいずれか1項に記載のカプセル化金属ナノインクを分散媒に分散した、カプセル化金属ナノインクの分散液。
(13)上記分散媒が水または親水性溶媒である、上記(12)に記載のカプセル化金属ナノインクの分散液。
(14)上記親水性有機溶媒が水溶性アルコール、水溶性アルコールに由来するアルキルエーテルおよび水溶性アルコールのアルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1種である、上記(12)または(13)に記載のカプセル化金属ナノインクの分散液。
本発明によれば、オンデマンド性を有する金属ナノインクを提供することができる。
さらに、外部からの刺激はカプセルのみに与えられることから、内包された金属ナノインクの変質を防止することが可能となり、相互融着は溶媒の蒸発により進行することから、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ナイロンなど、耐熱性の低い高分子材料の基体上にも導電性の薄膜を得ることが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態を表す模式図である。 図2は、金属ナノインクをカプセルに内包したカプセル化金属ナノインクを示す画像である。 図3は、実施例1において調製したカプセル化金属ナノインクに荷重を加えてカプセルを破砕し、室温で乾燥することによって得られた薄膜を示す画像である。図3中、図4を撮影した箇所を四角形で囲んで示している。 図4は、図3の薄膜の辺縁部分を撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)像であり(日本電子社製JSM−6301Fを用いて、加速電圧5kVで観察)、図3中、図4を撮影した箇所を四角形で囲んで示している。ナノ粒子(小)は金属ナノ粒子の凝集が進行する前に溶媒が蒸発したために粒子径が小さく、ナノ粒子(大)は溶媒が蒸発するまでに金属ナノ粒子の凝集が進行したために粒子径が大きい。 図5は、実施例1において、カプセル化金属ナノインクのカプセルを破砕した後、室温で24時間乾燥させた時の導電膜を撮影したSEM像である(日本電子社製JSM−6301Fを用いて、加速電圧5kVで観察)。 図6は、実施例1において、カプセル化金属ナノインクを基板上に室温で24時間放置し、カプセルを破砕した後、室温で24時間乾燥させた時の導電膜を撮影したSEM像である(日本電子社製JSM−6301Fを用いて、加速電圧5kVで観察)。 図7は、実施例2において、カプセル化金属ナノインクのカプセルを破砕した後、室温で24時間乾燥させた時の導電膜を撮影したSEM像である(日本電子社製JSM−6301Fを用いて、加速電圧5kVで観察)。 図8は、比較例1において、実施例1で調製した金属ナノインクを基板上にスピンコートし、室温で24時間乾燥させた時の導電膜を撮影したSEM像である(日本電子社製JSM−6301Fを用いて、加速電圧5kVで観察)。 図9は、比較例2において、実施例2で調製した金属ナノインクを基板上にスピンコートし、室温で24時間乾燥させた時の導電膜を撮影したSEM像である(日本電子社製JSM−6301Fを用いて、加速電圧5kVで観察)。
本発明のカプセル化金属ナノインクの従来技術と対比した特徴的な点は、保護剤で被覆された金属ナノ粒子をカプセル内に複数個有する点、および外部からの刺激でカプセルを破壊して導電性薄膜を形成できる点にある。
特開2014−53291号公報(以下「特許文献6」という場合がある。)には、銀キャリア中に分散された銀ナノ粒子を60重量%以上含む銀インクコア成分とシェルキャリア中に分散された膜形成性ポリマーを含むシェル成分とを共電界紡糸してコアシェル繊維を基体上に堆積させ、銀ナノ粒子を焼結処理して銀ナノワイヤの集団を形成し、銀ナノワイヤの集団が60μm以上の平均長さを示す銀ナノワイヤの製造方法が記載されている。
特許文献6に記載された銀インクコア成分中の銀ナノ粒子の保存安定性は検討されていない。
また、特許文献6に記際のコアシェル繊維のシェルは、上記銀インクコア成分からの溶媒の蒸発を防止しようとするものではなく、銀ナノ粒子を焼結した際に高アスペクト比の銀ナノワイヤとするためのものである。すなわち、特許文献6に記載のコアシェル繊維においては、銀ナノ粒子の焼結処理がシェル内で行われ、銀ナノワイヤを形成するのに対して、本発明のカプセル化金属ナノインクにおいては、カプセルが外部からの刺激により破壊されてから、カプセル外で金属ナノ粒子の焼結<凝集)が起こり、導電膜を形成する点が相違する。
特に、特許文献6の金属ナノインク組成物は、共電界紡糸によるコアシェル繊維の紡糸と基体上への堆積とがほぼ同時に行われ、さらに銀ナノ粒子の焼結処理までに時間を置かないことから、銀インクのオンデマンド性について、問題点を指摘するまでに至っていないと考えられる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のカプセル化金属ナノインクは、保護剤で被覆された金属ナノ粒子をカプセルの内部に複数個有するカプセル化金属ナノインクであって、外部からの刺激でカプセルを破壊して導電性薄膜を形成できるカプセル化金属ナノインクである。
カプセルの内部に複数個有することの確認方法は、金属ナノインク中の金属ナノ粒子の凝集を顕微鏡を用いて経時的に観察することによりできる。すなわち、カプセルを破壊して内包されている液体成分を取り出し、完全に焼結する前の状態を観察して粒子が確認でき、さらに図4に示すように粒子径が小さな金属粒子と、複数の金属ナノ粒子が融着して生成した粒子径が大きな金属粒子とを観察することができれば、焼結前のインクには複数の金属ナノ粒子が存在していたと推定することができる。
具体的には、次の手順によることが好ましい。
(1)カプセル化金属ナノインクのカプセルを破壊する
(2)カプセル内部のインクを乾燥させる
(3)乾燥させて得られた薄膜を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察する
このようにして観察した結果、薄膜中に金属粒子の痕跡が認められた場合には、乾燥前のインクには金属ナノ粒子が複数存在していたと推定することができ、薄膜中に金属粒子の痕跡が認められなかった場合には、乾燥過程で焼結が完全に進行したと推定することができるので、乾燥条件を緩やかにして上記手順を繰り返し、再度得られた薄膜中に金属ナノ粒子が融着して生成した粒子径の大きな金属粒子と粒子径が小さな金属粒子とが認められたときは、乾燥前のインクには金属ナノ粒子が複数存在していたと推定することができる。
保護剤で被覆されたことの確認方法は、ナノ粒子は保護剤で被覆しなければ安定した分散液にすることができず、保護剤で被覆されていなければ分散液中でも凝集してしまう。そのため、カプセル内部で金属ナノ粒子の分散液となっていれば、金属ナノ粒子は保護剤で被覆されていると推定することができる。
また、金属ナノ粒子が溶媒中に分散していることは、カプセルに内包された金属ナノインクを希釈し、得られた希釈液のUV−Visスペクトルを測定して、400〜600nmの範囲内にピークを検出することによっても確認することができる。具体的には、カプセル化金属ナノインクを適当な有機溶媒(ヘキサン、オクタン、アセトニトリル等でよいが、カプセル内の金属ナノインクの溶媒と同じものが好ましい)に入れ、その溶媒中でカプセルを破壊して、カプセルに内包されていた金属ナノインクを希釈し、カプセル残渣と希釈液とをろ過等の方法により分離し、得られた希釈液のUV−Visスペクトルを測定して、400〜600nmにピークが認められれば、金属ナノ粒子のプラズモン吸収であると考えられ、インクにはナノ粒子が分散されていたことがわかる。
以下、図1を参照しながら、本発明のカプセル化金属ナノインクを説明する。
本発明のカプセル化金属ナノインク100は、少なくとも金属ナノインク102とカプセル壁101とからなるものである。
(金属ナノインク)
金属ナノインク102は、金属ナノ粒子105と保護剤104および溶媒103とからなる低温焼結インクであって、室温環境下で溶媒の蒸発に伴い保護剤が金属ナノ粒子から脱離し、導電性の薄膜を与えるものである。
(金属ナノ粒子)
上記金属ナノ粒子の種類は特に限定されず、金、銀、銅、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウムなどの金属種のナノ粒子が挙げられ、これらの金属種は単独で用いられてもよく2種以上が併用されてもよい。
金属ナノ粒子は、レーザーアブレーション法、化学的還元法、有機金属化合物の熱分解による方法、金属塩化物の気相中での還元による方法、酸化物の水中還元法など、種々の公知の方法により製造されたものを用いることができる。
化学的還元法では、金属ナノ粒子が保護剤により安定化され溶媒に分散された状態で得られるため、化学還元法で合成された金属ナノ粒子を用いることが特に好ましい。
上記金属ナノ粒子の平均二次粒子径は特に限定されないが、好ましくは1〜500nmの範囲内、より好ましくは1〜100nmの範囲内、さらに好ましくは1〜50nmの範囲内で、いっそう好ましくは1〜30nmの範囲内である。平均二次粒子径がこの範囲内であると、溶媒中で保護剤により安定化されやすくなるとともに、焼結温度をより低くすることができる。ここで、平均二次粒子径は、動的光散乱法またはレーザー回折法によって測定した値である。なお、カプセル内に内包された金属ナノインク中の金属ナノ粒子の平均二次粒子径は、例えば、カプセルに内包された金属ナノインクを適当な有機溶媒(ヘキサン、オクタン、アセトニトリル等でよいが、カプセル内の金属ナノインクの溶媒と同じものが好ましい)に入れ、その溶媒中でカプセルを破壊して、カプセルに内包されていた金属ナノインクを希釈し、カプセル残渣と希釈液とをろ過等の方法により分離し、得られた希釈液に対して、動的光散乱法またはレーザー回折法により測定することもできる。
(保護剤)
上記保護剤は、金属ナノ粒子の溶媒への分散性を確保できるものであれば特に限定されないが、好ましくは両親媒性分子〔1つの分子内に水(水相)になじむ「親水基」と油(有機相)になじむ「親油基」(疎水基)との両方を持つ分子を総称していう。〕である。両親媒性分子のHLB値〔Hydrophile−Lipophile Balance:両親媒性分子の水と油(水に不溶性の有機化合物)への親和性の程度を表す値をいう。〕は、好ましくは0〜13であり、より好ましくは0〜8であり、さらに好ましくは0〜6であり、いっそう好ましくは0〜3である。溶媒が疎水性有機溶媒である場合には、HLB値が小さい方が好ましい。ここで、HLB値は、保護剤を同定し、グリフィン法により求めたものである。
保護剤を同定する方法としては、有機分析に一般的に用いる手法(核磁気共鳴法、各種クロマトグラフ分析法、各種分光分析法、各種質量分析法など)を適用することができる。例えば、カプセル化金属ナノインクに内包された金属ナノインクを分離し、分離された金属ナノインクまたはその希釈液に対して、ガスクロマトグラフ質量分析(GC−MS)をすることによって、保護剤を同定することができる。
両親媒性分子としては、アルキルアミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、メルカプタン、リン酸エステル、脂肪族リン酸化物、アルキルアミン脂肪酸塩、ポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテル、チオールおよびコハク酸誘導体からなる群から選択される少なくとも1つが好ましい。これらの中でも、低温焼結性とナノ粒子の溶媒への分散性が良好であることから、アルキルアミンが好ましい。アルキルアミンは長鎖アルキルアミン、中鎖アルキルアミン、および短鎖アルキルアミンのいずれであってもよいし、1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて使用してもよい。長鎖アルキルアミン(アルキル基の炭素数が15以上)としては、オレイルアミン(C1837N)等が挙げられ、中鎖アルキルアミン(アルキル基の炭素数が6〜10)としては、オクチルアミン(C19N)、ヘキシルアミン(C15N)等が挙げられ、短鎖アルキルアミン(アルキル基の炭素数が1〜5)としては、ブチルアミン(C11N)等が挙げられる。
(溶媒)
上記溶媒は保護剤で被覆された金属ナノ粒子を安定して分散できるものであれば特に限定されないが、疎水性有機溶媒が好ましい。疎水性有機溶媒としては、n−オクタノール/水分配係数〔化学物質を有機溶媒(n-オクタノール)と水の2層になった液体にとかし、平衡状態になった時にそれぞれの溶液に溶けている量の比を分配係数と言い、対数値で表す。〕が2以上であるものが好ましい。ここで、n−オクタノール/水分配係数(Log10OW)は、JIS Z 7260−117:2006「分配係数(1−オクタノール/水)測定試験」に従って測定したものである。
疎水性有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、o−トルエン、m−トルエン、p−トルエン等の芳香族炭化水素;n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素;ジエチルエーテル、リグロイン(JIS K 8937:1994)、石油ベンジン(JIS K 8534:1996)、石油エーテル(JIS K 8593:2007)等の炭化水素混合物;などが挙げられる。
本発明のカプセル化金属ナノインクに用いることができる金属ナノインクとしては、低温焼結性金属ナノインクが好ましく、とりわけ、室温焼結性金属ナノインクが好ましい。
低温焼結性金属ナノインクは、200℃未満、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下、さらに好ましくは100℃以下、いっそう好ましくは50℃以下、の温度で熱処理をすることにより焼結して、基材上に金属膜を形成することができる金属ナノインクである。また、室温焼結性金属ナノインクは、低温焼結性金属ナノインクの中でも特に低い温度で焼結することができる金属ナノインクであり、熱処理をすることなく、室温(外部系から加熱も冷却もしていない状態のことをいう)で焼結して、基材上に金属膜を形成することができる金属ナノインクである。
金属ナノインクとしては、例えば、特開2010−265543号公報に記載された被覆銀超微粒子の分散液、特開2012−72418号公報に記載された被覆銅微粒子の分散液、特開2012−162757号公報に記載された被覆金属微粒子の分散液、特開2014−31542号公報に記載された被覆銀微粒子の分散液、特開2014−40630号公報に記載された被覆銀微粒子の分散液、国際公開第2011/119630号に記載された被覆銀超微粒子の分散液などが挙げられるが、これらに限定されない。
金属ナノインク(低温焼結インク)のカプセル化は、界面反応法、in situ重合法、液中硬化被覆法、相分離法、液中乾燥法など公知の方法をインク溶媒の極性などに合わせて適宜調整しながら用いることができる。
カプセル壁101は、内包された金属ナノインク102を所望のタイミングでカプセル外に放出させることができるものであれば特に限定はされない。内包インクをカプセル外に放出する際にカプセルは破壊される。ここでの破壊とは、例えば、カプセルに圧力が加えられ変形することでカプセルが破壊されるといった物理的なプロセスが好ましい。また、例えば、内包する金属ナノインクを変質させない程度の熱を加えることによりカプセルを溶解するプロセスも好ましい。一方、カプセル壁と内包されたインクとの平衡状態を変化させることでカプセルを破壊に至らしめる化学的なプロセスを併せて用いることによっても内包インクをカプセル外に放出させることが可能である。例えば、フォトクロミック材料であるスピロピラン類、アゾベンゼン類、ジアリールエテン類、スチルベン類を分子骨格に含むポリマーによりカプセル壁を構成した場合には光を照射されることで分子が異性化し分子構造が変化することでカプセル壁の体積や電子的な構造が変化し、内包するインクとの相互作用の程度や力学的な強度を変化させることができる。また、カプセル周辺のpHを変化させることでアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基のイオン化状態を変化させ、ポリマーの相溶性の変化や静電反発を伴う体積の変化を通じてカプセル壁の物性を制御することも可能である。さらに、カプセルに電場を印加することでイオンの移動や酸化還元反応を誘起させ、カプセル壁の物理化学的な性質を不均一化させることで平衡状態を変化させることも可能である。以上の刺激応答性材料により直接カプセルが構成されていてもよく、例えば、添加剤としてカプセル内に分散されていてもよい。
カプセル壁101は、親水性化合物誘導体から構成されることが好ましい。後述する分散液とする場合に、水系分散液とすることができ、取扱いが容易となるからである。
親水性化合物誘導体は、水に対する接触角が90°以下であることが好ましい。水に対する接触角が90°以下であると、親水性が十分だからである。ここで、水に対する接触角は、JIS R 3257:1999「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」によって測定した接触角である。
親水性化合物誘導体としては、例えば、水溶性アルギン酸塩が多価金属イオン(例えば、Ca2+、Fe2+、Fe3+、Al3+等)によって架橋してできるアルギン酸塩のゲル、アクリルアミドを架橋してできるポリアクリルアミドゲル、アガロースを溶解後冷却してできるアガロースゲル、(メタ)アクリル酸を重合してできるポリ(メタ)アクリル酸、アクリレートとUV反応性重合開始剤の混合物(カプセル化時にUVを照射する)、スピロピラン類、アゾベンゼン類、ジアリールエテン類、スチルベン類がポリマー骨格に修飾されている光応答性ポリマー、ポリビニルピロリジンやポリエチレンイミンなどの、アミノ基、カルボキシ基またはヒドロキシ基を多く持つpH応答性ポリマー、イオン液体とフッ素系樹脂の層からなるゲルのような電圧の印加によりイオンが動きやすい電場応答性ポリマーなどが挙げられる。これらは1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のカプセル化金属ナノインクは、分散媒に分散して、カプセル化金属ナノインクの分散液としてもよい。分散液とすることにより、カプセル化金属ナノインクの保存安定性をさらに高めることができる。
上記分散媒は、特に限定されるものではないが、カプセルを親水性化合物誘導体で構成した場合の分散安定性を考慮すると、水または親水性溶媒が好ましい。
上記親水性溶媒としては、水溶性アルコール、水溶性アルコール由来のエーテル、水溶性アルコール由来のエステル等が挙げられる。
上記水溶性アルコールとしては、1分子中に1〜3個のヒドロキシ基を有する脂肪族アルコールが好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、グリシドール、メチルシクロヘキサノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、イソプロピルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、2−オクタノール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−n−ブトキシエタノール、カルビトール、エチルカルビトール、n−ブチルカルビトール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、へキシレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
上記水溶性アルコール由来のエーテルとしては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジブチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、メチルシクロヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン等が挙げられる。
上記水溶性アルコール由来のエステルとしては、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(1)カプセル化金属ナノインクの調製
特開2012−162757号公報の実施例1に記載された方法により、金属ナノインク(以下「室温焼結インク」という場合がある)を調製した。
アルギン酸ナトリウム1.0gを秤とり、ミリQ水に溶解して、全量を100mLまでメスアップし、1.0%(w/v)アルギン酸ナトリウム水溶液を調製した。
1.0%(w/v)アルギン酸ナトリウム水溶液と、室温焼結インクをそれぞれ別の注射器状装置から滴々と20%(w/v)の塩化カルシウム水溶液中に加えた。二つの注射器状装置の先端を近付け、それぞれの滴下速度を調節することで、アルギン酸ナトリウム水溶液に包まれた室温焼結インクが塩化カルシウム水溶液に滴下され、アルギン酸ナトリウム水溶液は速やかにゲル化し、室温焼結インクを内包した(図2)。
約30分後、アルギン酸カルシウムからなるカプセルに室温焼結インクを内包したカプセル化金属ナノインクを塩化カルシウム水溶液から取り出し、室温下で24時間空気乾燥させることにより、カプセル化金属ナノインクを調製した。
(2)室温焼結インクを用いた導電膜の作製、導電性の評価
2.1)ガラス基板上にカプセル化金属ナノインクを配置し、直ちにカプセルに対して約1kgfの荷重を与えてカプセルを破砕した。カプセルに内包されていた室温焼結インクがガラス基板上に広がり、塗膜を形成した。その様子を図3に示す。
次に、塗膜を室温で24時間乾燥させ、ガラス基板上に導電膜を形成した。
導電膜の体積抵抗率を、抵抗率計(ロレスタGP MCP−T600型、三菱化学社製)を用いて、4探針法により測定した。測定した体積抵抗率を表1の該当欄に示す。
また、導電膜の走査型電子顕微鏡(SEM)像を、JSM−6301F(日本電子社製、加速電圧5kV)を用いて撮影した。得られたSEM像を図5に示す。
2.2)別のガラス基板上にカプセル化金属ナノインクを配置し、室温で24時間放置した。
放置後、カプセル化金属ナノインクの保存安定性を、カプセル化金属ナノインクに放置前と相違があるか否か、具体的には溶媒が蒸発してしまっているか否かを肉眼で確認することにより評価した。保存安定性の評価結果を表1の該当欄に示す。なお、「○」は溶媒が蒸発していないこと(保存安定性あり)を意味し、「×」は溶媒が蒸発してしまっていること(保存安定性なし)を意味する(以下、実施例および比較例において同じである)。
保存安定性を評価した後、カプセルに対して約1kgfの荷重を与えてカプセルを破砕した。カプセルに内包されていた室温焼結インクがガラス基板上に広がり、塗膜を形成した。塗膜を室温で24時間乾燥させ、ガラス基板上に導電膜を形成した。
導電膜の体積抵抗率を、上記した方法で測定した。測定した体積抵抗率を表1の該当欄に示す。
また、導電膜のSEM像を上記した方法で撮影した。得られたSEM像を図6に示す。
[実施例2]
(1)カプセル化金属ナノインクの調製
特開2012−162767号公報の実施例4に記載された方法により、金属ナノインクを調製した(以下「低温焼結インク」という場合がある。)。この低温焼結インクは塗膜を加熱焼成することにより導電膜を形成することができる。
実施例1で使用した室温焼結インクに代えて、調製した低温焼結インクを用いた点を除いて、実施例1と同様にして、カプセル化金属ナノインクを調製した。
(2)低温焼結インクを用いた導電膜の作製、導電性の評価
2.1)ガラス基板上にカプセル化金属ナノインクを配置し、直ちにカプセルに対して約1kgfの荷重を与えてカプセルを破砕した。カプセルに内包されていた低温焼結インクがガラス基板上に広がり、塗膜を形成した。
次に、塗膜を室温で24時間乾燥させ、ガラス基板上に導電膜を形成した。
導電膜の体積抵抗率を、上記した方法で測定した。測定した体積抵抗率を表1の該当欄に示す。
また、導電膜のSEM像を上記した方法で撮影した。得られたSEM像を図7に示す。
2.2)さらに、この塗膜を100℃で2時間の熱処理をし、ガラス基板上に導電膜を形成した。この導電膜の体積抵抗率(焼成後の塗膜の体積抵抗率)を、上記した方法を用いて測定した。測定した体積抵抗率を表1の該当欄に示す。
導電膜の体積抵抗率を、上記した方法を用いて測定した。測定した体積抵抗率を表1の該当欄に示す。
2.3)別のガラス基板上にカプセル化金属ナノインクを配置し、室温で24時間放置した。
放置後、カプセル化金属ナノインクの保存安定性を上記した評価方法および評価基準により評価した。保存安定性の評価結果を表1の該当欄に示す。
保存安定性を評価した後、カプセルに対して約1kgfの荷重を与えてカプセルを破砕した。カプセルに内包されていた低温焼結インクがガラス基板上に広がり、塗膜を形成した。塗膜を室温で24時間乾燥させた後、100℃で2時間の熱処理をして、ガラス基板上に導電膜を形成した。この導電膜の体積抵抗率を、上記した方法を用いて測定した。得られた体積抵抗率を表1の該当欄に示す。
[比較例1]
実施例1で調製した室温焼結インクをガラス基板上にスピンコートにより塗布し、室温で24時間放置した。
放置後、低温焼結ナノインクの保存安定性を上記した評価方法および評価基準により評価した。保存安定性の評価結果を表1の該当欄に示す。
保存安定性を評価した後、ガラス基板上に形成された導電膜の体積抵抗率を、上記した方法を用いて測定した。得られた体積抵抗率を表1の該当欄に示す。
また、導電膜のSEM像を上記した方法で撮影した。得られたSEM像を図8に示す。
[比較例2]
実施例2で調製した低温焼結インクをガラス基板上にスピンコートにより塗布し、室温で24時間放置した。
放置後、低温焼結ナノインクの保存安定性を上記した評価方法および評価基準により評価した。保存安定性の評価結果を表1の該当欄に示す。
保存安定性を評価した後、ガラス基板上に形成された導電膜の体積抵抗率を、上記した方法を用いて測定した。得られた体積抵抗率を表1の該当欄に示す。
また、導電膜のSEM像を上記した方法で撮影した。得られたSEM像を図9に示す。
表1に実施例および比較例の結果をまとめて示す。
実施例1は、室温焼結インクを用いた例であり、ガラス基板上でカプセルを破砕後、室温で24時間乾燥させることにより、基板上に良好な導電性(3.082×10−5Ω・cm)を示す導電膜を形成することができた。図5からは、銅ナノ粒子どうしの融着により生成したサイズの大きな粒子が互いに融着し、稠密な金属膜が形成されていることが示唆される。これらの結果から、内包された室温焼結インクはカプセル化を経ても変質していないことが示唆される。
また、ガラス基板上にカプセル化金属ナノインクを配置してから室温で24時間放置した後にカプセルを破砕し、室温で24時間乾燥させることにより、基板上に良好な導電性(3.116×10−5Ω・cm)を示す導電膜を形成することができた。図6からは、図5と同様に、銅ナノ粒子どうしの融着により生成したサイズの大きな粒子が互いに融着し、超密な金属膜が形成されていることが示唆される。これらの結果から、本発明のカプセル化金属ナノインクは、基板上に付与後、導電膜を形成し始めるタイミングを任意に設定して優れた導電性を有する導電膜を形成することが可能であり、オンデマンド性を有することが示唆される。
実施例2は、低温焼結インクを用いた例であり、ガラス基板上でカプセルを破砕後、室温で24時間乾燥させ、さらに100℃で2時間の熱処理を行うことにより、基板上に優れた導電性(1.590×10−5Ω・cm)を示す導電膜を形成することができた。この結果から、内包された低温焼結インクはカプセル化を経ても変質していないことが示唆される。
この低温焼結インクは、100〜120℃で1〜4時間の熱処理を行うことにより、基板上に優れた導電性を示す導電膜を形成することができるものである。そのため、室温で24時間乾燥させただけでは、良好な導電性を得ることはできなかった(1.449×10−3Ω・cm)。図7からは、銅ナノ粒子どうしの融着が十分に進行せず、サイズの大きな粒子の形成も十分ではなく、稠密な導電膜が形成されていないことが示唆される。
また、ガラス基板上にカプセル化金属ナノインクを配置してから室温で24時間放置した後にカプセルを破砕し、室温で24時間乾燥させ、さらに100℃で2時間の熱処理を行うことにより、基板上に優れた導電性(1.584×10−5Ω・cm)を示す導電膜を形成することができた。この結果から、本発明のカプセル化金属ナノインクは、基板上に付与後、導電膜を形成し始めるタイミングを任意に設定して優れた導電性を有する導電膜を形成することが可能であり、オンデマンド性を有することが示唆される。
比較例1は、カプセルに内包しない室温焼結インクを用いた例であり、ガラス基板上にスピンコートにより塗布した後、室温で24時間放置して乾燥することにより、基板上に良好な導電性を示す導電膜を形成した。図8からは、図5と同様に、銅ナノ粒子どうしの融着により生成したサイズの大きな粒子が互いに融着し、超密な金属膜が形成されていることが示唆される。
室温焼結インクを基板上に塗布した直後からインク溶媒の揮発が進行し、導電膜が形成され始めた。この室温焼結インクは、基板上に付与後、直ちに導電膜の形成が開始するため、導電膜を形成するタイミングを任意に設定することができず、オンデマンド性を有しないことが示唆される。
比較例2は、カプセルに内包しない低温焼結インクを用いた例であり、ガラス基板上にスピンコートにより塗布した後、室温で24時間放置して乾燥することにより、基板上に導電膜を形成した。図9からは、図7と同様に、銅ナノ粒子どうしの融着が十分に進行せず、サイズの大きな粒子の形成も十分ではなく、稠密な導電膜が形成されていないことが示唆される。
低温焼結インクを基板上に塗布した直後からインク溶媒の揮発が進行し、導電膜が形成され始めた。この低温焼結インクは、基板上に付与後、直ちに導電膜の形成が開始するため、導電膜を形成するタイミングを任意に設定することができず、オンデマンド性を有しないことが示唆される。
本発明において使用されるカプセル化低温焼結インクによれば、低温焼結インクの保存安定性を高めると共に、任意のタイミングで導電性の金属薄膜を形成することが可能となる。
100 カプセル化金属ナノインク
101 カプセル壁
102 金属ナノインク
103 インク溶媒
104 保護剤
105 金属ナノ粒子
[実施例1]
(1)カプセル化金属ナノインクの調製
特開2012−16277号公報の実施例1に記載された方法により、金属ナノインク(以下「室温焼結インク」という場合がある)を調製した。
アルギン酸ナトリウム1.0gを秤とり、ミリQ水に溶解して、全量を100mLまでメスアップし、1.0%(w/v)アルギン酸ナトリウム水溶液を調製した。
1.0%(w/v)アルギン酸ナトリウム水溶液と、室温焼結インクをそれぞれ別の注射器状装置から滴々と20%(w/v)の塩化カルシウム水溶液中に加えた。二つの注射器状装置の先端を近付け、それぞれの滴下速度を調節することで、アルギン酸ナトリウム水溶液に包まれた室温焼結インクが塩化カルシウム水溶液に滴下され、アルギン酸ナトリウム水溶液は速やかにゲル化し、室温焼結インクを内包した(図2)。
約30分後、アルギン酸カルシウムからなるカプセルに室温焼結インクを内包したカプセル化金属ナノインクを塩化カルシウム水溶液から取り出し、室温下で24時間空気乾燥させることにより、カプセル化金属ナノインクを調製した。
実施例1は、室温焼結インクを用いた例であり、ガラス基板上でカプセルを破砕後、室温で24時間乾燥させることにより、基板上に良好な導電性(3.082×10−5Ω・cm)を示す導電膜を形成することができた。図5からは、ナノ粒子どうしの融着により生成したサイズの大きな粒子が互いに融着し、稠密な金属膜が形成されていることが示唆される。これらの結果から、内包された室温焼結インクはカプセル化を経ても変質していないことが示唆される。
また、ガラス基板上にカプセル化金属ナノインクを配置してから室温で24時間放置した後にカプセルを破砕し、室温で24時間乾燥させることにより、基板上に良好な導電性(3.116×10−5Ω・cm)を示す導電膜を形成することができた。図6からは、図5と同様に、ナノ粒子どうしの融着により生成したサイズの大きな粒子が互いに融着し、超密な金属膜が形成されていることが示唆される。これらの結果から、本発明のカプセル化金属ナノインクは、基板上に付与後、導電膜を形成し始めるタイミングを任意に設定して優れた導電性を有する導電膜を形成することが可能であり、オンデマンド性を有することが示唆される。
実施例2は、低温焼結インクを用いた例であり、ガラス基板上でカプセルを破砕後、室温で24時間乾燥させ、さらに100℃で2時間の熱処理を行うことにより、基板上に優れた導電性(1.590×10−5Ω・cm)を示す導電膜を形成することができた。この結果から、内包された低温焼結インクはカプセル化を経ても変質していないことが示唆される。
この低温焼結インクは、100〜120℃で1〜4時間の熱処理を行うことにより、基板上に優れた導電性を示す導電膜を形成することができるものである。そのため、室温で24時間乾燥させただけでは、良好な導電性を得ることはできなかった(1.449×10−3Ω・cm)。図7からは、ナノ粒子どうしの融着が十分に進行せず、サイズの大きな粒子の形成も十分ではなく、稠密な導電膜が形成されていないことが示唆される。
また、ガラス基板上にカプセル化金属ナノインクを配置してから室温で24時間放置した後にカプセルを破砕し、室温で24時間乾燥させ、さらに100℃で2時間の熱処理を行うことにより、基板上に優れた導電性(1.584×10−5Ω・cm)を示す導電膜を形成することができた。この結果から、本発明のカプセル化金属ナノインクは、基板上に付与後、導電膜を形成し始めるタイミングを任意に設定して優れた導電性を有する導電膜を形成することが可能であり、オンデマンド性を有することが示唆される。
比較例1は、カプセルに内包しない室温焼結インクを用いた例であり、ガラス基板上にスピンコートにより塗布した後、室温で24時間放置して乾燥することにより、基板上に良好な導電性を示す導電膜を形成した。図8からは、図5と同様に、ナノ粒子どうしの融着により生成したサイズの大きな粒子が互いに融着し、超密な金属膜が形成されていることが示唆される。
室温焼結インクを基板上に塗布した直後からインク溶媒の揮発が進行し、導電膜が形成され始めた。この室温焼結インクは、基板上に付与後、直ちに導電膜の形成が開始するため、導電膜を形成するタイミングを任意に設定することができず、オンデマンド性を有しないことが示唆される。
比較例2は、カプセルに内包しない低温焼結インクを用いた例であり、ガラス基板上にスピンコートにより塗布した後、室温で24時間放置して乾燥することにより、基板上に導電膜を形成した。図9からは、図7と同様に、ナノ粒子どうしの融着が十分に進行せず、サイズの大きな粒子の形成も十分ではなく、稠密な導電膜が形成されていないことが示唆される。
低温焼結インクを基板上に塗布した直後からインク溶媒の揮発が進行し、導電膜が形成され始めた。この低温焼結インクは、基板上に付与後、直ちに導電膜の形成が開始するため、導電膜を形成するタイミングを任意に設定することができず、オンデマンド性を有しないことが示唆される。

Claims (7)

  1. 保護剤で被覆された金属ナノ粒子をカプセルの内部に複数個有するカプセル化金属ナノインクであって、外部からの刺激で前記カプセルを破壊して導電性薄膜を形成できるカプセル化金属ナノインク。
  2. 外部からの刺激で前記カプセルを破壊し、さらに200℃未満の温度で熱処理をして、導電性薄膜を形成できる、請求項1に記載のカプセル化金属ナノインク。
  3. 前記保護剤が両親媒性分子であり、前記金属ナノ粒子が疎水性有機溶媒に分散され、前記カプセルが親水性化合物誘導体から構成される、請求項1または2に記載のカプセル化金属ナノインク。
  4. 前記疎水性有機溶媒のn−オクタノール/水分配係数が2以上である、請求項3に記載のカプセル化金属ナノインク。
  5. 前記親水性化合物誘導体の水に対する接触角が90°以下である、請求項3または4に記載のカプセル化金属ナノインク。
  6. 前記両親媒性分子のHLB値が0〜13である、請求項3〜5のいずれか1項に記載のカプセル化金属ナノインク。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のカプセル化金属ナノインクを分散媒に分散した、カプセル化金属ナノインクの分散液。
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