JP2016048797A - 実装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高密度実装、挟ピッチ実装、キャビティ内実装等に対応可能な実装装置を提供する。
【解決手段】電子部品を保持して回路基板に実装する実装ユニットにおいて、回路基板に垂直な方向に延在し、該方向及び該方向を中心とする回動が可能なシャフトにより電子部品を実装する搭載ノズルを支持し、ボイスコイルモータにより該シャフト駆動すると共にソレノイドにより該方向のシャフトの運動を規制すこととし、該ソレノイドから見て該ボイスコイルモータよりもシャフト下端に近い位置にてスプライン及びベアリングにて該シャフトを支持する。
【選択図】図7

Description

本発明は、電子部品を回路基板に装着する、いわゆる電子部品の実装を行う装置および方法に関する。より詳細には、バンプ(凸部電極)を備えたフリップチップと呼ばれるICチップを回路基板に装着する際に好適に用いられる実装装置および実装方法に関するものである。
近年、電子装置の小型化に伴って、回路基板上に、より高密度に電子部品を実装することが求められている。こういった要望に応えるために、実装時における位置精度の高精度化と同時に、部品間隔の挟矮化(挟ピッチ化)が進められている。また、新たな形態として、多層化された基板に設けられたキャビティに電子部品を実装する例も増えてきている。
このような電子部品の実装工程においては、従来、回路基板上に電子部品を実装する際の位置精度を高める方法として、画像処理技術が用いられていた。特許文献1或いは2には画像処理用の構成を付加した実装装置が開示されている。具体的には、予め回路基板をカメラ等で撮像して得られた映像を画像処理することによって電子部品の実装位置を確定し、同時に供給位置に配置された電子部品についても同様の処理を通じてその配置を確定し、相互に比較して相対的な位置ずれを求めている。供給位置に配置された電子部品は、取り出しノズルによってここに取り出され、中間ステージ上に一旦載置された後に搭載ノズルによって把持され、先に求められた位置ずれを勘案した上で搭載ノズルによる実装処理がなされていた。
特開2004−103923号公報 特開2005−294778号公報
IC等のチップを基板に実装する場合、チップを保持する搭載ヘッドがチップを基板上の所定位置に接触させ、搭載ヘッドを介して当該チップに超音波振動を与えることによって、チップと基板との接続がなされる。上述の如く挟ピッチ化が進められことに伴い、搭載ノズルについてもチップ実装位置周辺のスペースに対して干渉しないことが求められる。従って、搭載ノズルにおけるチップ保持部の形状は、チップの形状に合わせたものであり且つチップより小型であることが好ましい。
ここで、超音波を用いてチップと基板との接合を行う場合、チップに対する荷重のかかり方に偏り等が生じ、接合状態に対して悪影響をおよぼす恐れもある。特許文献1或いは2に開示される技術において、このような位置ずれは現状のチップサイズあるいは実装状況に於いては許容できるレベルにある。しかし、今後更に挟ピッチ化等を進める上で、高精度の実装向きに、搭載ノズルによるチップの把持精度、均等な押圧荷重の付加等に関しては、改善されることが望まれる。
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る実装装置は、部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上のXY平面に延在する回路基板における前記電子部品の実装位置との比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、前記実装ユニットは、前記XY平面に垂直なZ軸方向の移動及び前記Z軸を中心とする回動が自在なシャフトと、前記シャフトを前記Z軸方向に駆動するボイスコイルモータと、前記シャフトの前記Z軸方向の運動を規制するソレノイドと、を有することを特徴とする。
なお、前述した実装装置において、前記実装ユニットは、前記Z軸方向において前記基板ステージに近い側の下端に取り付けられたクランプと、前記搭載ノズルに超音波振動を付与する超音波ホーンと、を有し、前記搭載ノズルは、前記超音波ホーン及び前記クランプを介して前記シャフトに保持され、前記シャフトは、前記ソレノイドよりも前記クランプの近傍に装着されたスプライン及びベアリングによって支持されていることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の更なる実施形態に係る実装装置は、部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上のXY平面に延在する回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、前記実装ユニットのY軸方向の移動を支持するガイドレールに沿って延在するリニアスケールと、
前記リニアスケールで検出される前記実装ユニットの位置情報に基づいて前記実装ユニットの前記Y軸方向の移動を行うY軸駆動手段と、を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の更なる実施形態に係る実装装置は、部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上のXY平面に延在する回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、前記実装ユニットは、前記XY平面に垂直なZ軸方向の移動及び前記Z軸を中心とする回動が自在なシャフトと、前記実装ユニットは前記Z軸方向において前記基板ステージに近い側の下端に取り付けられたクランプと、前記シャフトを支持するスプライン及びベアリングと、前記搭載ノズルに超音波振動を付与する超音波ホーンと、前記シャフトの下端に固定される第一の調整板と、前記第一の調整板の下面に配置される第二の調整板と、前記第二の調整板の下面に配置され且つ前記超音波ホーンを介して前記搭載ノズルを保持する固定手段と、を有し、前記第一の調整板に配された三角形配置の3点の穴の1つに前記第一の調整板の下面側に露出する球面受けを支点として配置し、2つの穴に配された押しボルトで前記第一の調整板に対して前記第二の調整板を下方へ押すと共に、前記第一の調整板の前記三角形配置の前記3点の穴よりも中心側に配置され、前記第一の調整板を貫通する貫通孔を介して前記第二の調整板に埋設されたネジ穴に累合する3つの固定ボルトにより、前記第一の調整板に対して前記第二の調整板を上方に引き上げ、前記第一の調整板と前記第二の調整板との相対的な傾きを調整することを特徴とする。
なお、上述した実装装置にあっては、前記スプラインは、潤滑剤に圧縮空気を用いた滑り軸受けからなることが好ましい。また、前記実装ユニットは前記回路基板に設けられた基板マークを認識する基板マーク認識用カメラをさらに有し、前記基板マーク認識用カメラは、前記回路基板と前記電子部品との実装不良を判別することが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の更なる実施形態に係る実装装置は、部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上の回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、前記基板ステージに、前記電子部品を保持するか否かを認識する情報を得る電子部品認識用カメラが取り付けられていることを特徴とする。
なお、前述した実装装置にあっては、前記電子部品認識用カメラが得る情報は、前記電子部品のバンプの有無であることが好ましい。或いは、前記電子部品認識用カメラが得る情報は、前記搭載ノズルの異物の付着有無であることが好ましい。また、前述した実装装置にあっては、前記実装ユニットは前記回路基板に設けられたマークを認識する回路基板マーク認識用カメラを有し、前記電子部品認識用カメラ及び前記回路基板マーク認識用カメラは、位置較正用の部材を前記各々撮像し、得られた映像を画像処理して、各々の相対位置関係を認識して位置較正動作を行い、前記実装装置の運転開始初期には、前記位置較正動作を第一の所定間隔毎で行い、運転開始後所定の運転時間が経過した後は、前記位置較正動作を前記第一の所定間隔よりも長い第二の所定間隔毎で行うことがより好ましい。
また、本発明の更なる実施形態に係る実装装置は、部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上の回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、前記基板ステージは、アルミ製のヒートブロックからなる下板と、前記回路基板を支持する面を構成するステンレス製の上板と、を有することを特徴とする。
また、本発明の更なる実施形態に係る実装装置は、部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上の回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、前記取り出しノズルを包含する取り込み部ユニットは箱形状カバーで覆われており、前記箱形状カバーは排気用継手を有し、前記排気用継手に接続された配管を介して前記箱形カバーの内部空間の塵埃および空気を実装装置の外部へ排出することを特徴とする。
或いは、本発明の更なる実施形態に係る実装装置は、部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上のXY平面に延在する回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、前記部品供給テーブルは、ダイシングされた複数のウエハを貼着した粘着テープを固定する環状のウエハリングと、前記ウエハリングに対して前記XY平面に垂直なZ軸方向に関して下方であって前記環状の内側に配置される環状のエクスパンドリングと、前記ウエハリングの前記Z軸方向に下方であって前記環状の内側に配置されて、前記粘着テープを前記Z軸方向の上方に突上げ可能な突き上げニードルと、前記エクスパンドリングに対して、前記部品供給テーブルと前記ウエハリングとを相対的に前記Z軸方向に下降させるテーブル下降手段と、前記突き上げニードルを前記Z方向に駆動させるニードル駆動手段と、を有し、前記テーブル下降手段はサーボモータによって駆動され、前記ニードル移動手段はサーボモータとカム機構によって駆動される、ことを特徴とする。
なお、前述した実装装置にあっては、前記取り出しノズルを包含する取り込み部ユニットは、前記粘着テープに貼着された前記ウエハを撮像する供給部品認識用カメラと、前記粘着テープ上の張力分布により生じる前記ウエハの前記Z軸を回りの回転方向の位置ズレ量を求め補正する、回転駆動用モータと、を有することが好ましい。更に、前述した実装装置にあっては、前記供給部品認識用カメラは、前記ウエハの不良品検出をあわせて行うことがより好ましい。
本発明は、上記状況に鑑みて為されたものであり、搭載ノズルに対して位置ずれを生じさせることなく、高い位置精度でチップを保持させることを可能とするチップの実装装置および実装方法を提供することを目的としている。
本発明の一実施形態に係る実装装置における主要部構成を簡略化して示す図である。 本発明の一実施形態に係る実装装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態において用いた基板テーブルユニット10の構造を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態において用いた部品供給テーブル20の構成を模式的に示す図である。 図4に示す部品供給テーブル20において、チップウエハを突き上げる構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態において用い、取り込み部ユニット39に付加した箱形状カバー39aを模式的に示す図である。 本発明の一実施形態において用いた実装ユニット57の軸方向断面での構造の概略を示す図である。 本発明の一実施形態において用いた傾き調整機構600の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態であって平板形状の超音波ホーン69を用いた場合の装置構成の概略を示す図である。 図9に示す超音波ホーン69を用いた場合の搭載ノズル51の構造を示す図である。 本発明の一実施形態に係るチップ実装方法をフローチャートにて示す図である。
[実施例]
以下に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る実装装置における主要部の概略構成について、また図2は、当該装置の概略構成を簡略化して示している。図2に示すように、本装置は、回路基板等を支持する基板テーブルユニット10、電子部品を支持する部品供給テーブル20、取り出しノズルを支持する部品取り込み部30、搭載ノズルを支持する実装部50とから構成される。
基板テーブルユニット10は、真空吸着等によって実際に基板を支持する基板ステージ11、図中矢印で示すX方向に基板ステージ11を駆動するX軸駆動モータ13、Y方向に基板ステージ11を駆動するY軸駆動モータ15、および後述する搭載ノズルに保持された電子部品(チップ)の姿勢等を認識するための部品認識カメラ17を有している。部品認識カメラ17は、基板ステージ11に対して固定されており、基板ステージ11と常に一定の位置関係を有している。ここで、部品認識カメラ17で得られた画像から、後述する搭載ノズルに異物が付着しているか否かを認識している。もし異物の付着がありその除去が必要と判断された場合は、搭載ノズルのクリーニングが行われる。更に、部品認識カメラ17で得られた画像からは、チップの表面にバンプが適切に存在しているか否かが認識される。バンプが欠落しているチップは基板への実装が行われないように動作が制御される。なお、本実施例では部品認識カメラ17が基板ステージ11に対して固定されて、基板ステージ11と共に移動する構成となっている。しかし、部品認識カメラ17を独立して移動させる駆動手段を更に配し、基板ステージ11と部品認識カメラ17とが別々に移動する構成としても良い。
ここで、実際に電子部品を基板に実装する際に、好適な実装を行うために基板の加熱を行う場合がある。その際に基板加熱が適当でなく、基板における温度分布が適当でない場合には、基板の微小な変形或いは接合の程度の部分的な不均一が生じる場合が考えられる。本実施形態では、このような事態を考慮して、基板を均等に加熱しつつ実装工程が行えるように基板ステージ11に加熱機構を配している。具体的な構造について基板ステージ11の断面構造を模式的に示す図3を参照して説明する。基板ステージ11は、基板と直接接触して支持するステンレス製の上板(基板支持板)11aと、上面に上板11aが固定されて内部に発熱体が組み込まれるアルミ製の下板(ヒートブロック)11bと、が上下に組み合わされた構造になっている。アルミ製の下板11bは平面視でステンレス製の上板よりも広い形状を有しており、上板11aによる基板ステージ11の耐食性、耐摩耗性の向上と、下板11bによる基板ステージ11の温度分布の均一化と、が両立して実現される。
部品供給テーブル20は、部品が載置されるテーブル21、テーブル21をXY方向に駆動する不図示の駆動モータ、テーブル21をXY平面上にて回転駆動する回転駆動用モータ23、およびテーブル21をZ軸方向に昇降する不図示のテーブル昇降駆動機構を有している。ここで部品載置用のテーブル21について詳述する。図4及び5は、テーブル21及び付随する構成の軸方向断面を模式的に示している。環状(リング)形状を有するテーブル21は、半導体素子等が作り込まれた後に必要なサイズのチップ形状にダイシングされたウエハ201aを貼着した粘着テープ201bを固定したウエハリング202を支持する。ウエハリング202は該粘着テープ201bを固定する。粘着テープ201b及びウエハリング202の下方(Z軸方向下方)であって、環状の内側には、同様に環状のエクスパンドリング203と突き上げニードル204とが配置されている。
不図示のテーブル昇降駆動装置によってテーブル21と共にウエハリング202を矢印A(Z軸方向)に沿って下降させることにより、テーブル21の開口21aを介してエクスパンドリング203が粘着テープ201bを相対的に押し上げ、ウエハ201aが貼着された領域の粘着テープ201bを引き延ばす張力を発生させる。本発明では、ウエハリング202をエクスパンドリング203に向かって下降させる動作を不図示のテーブル昇降駆動装置、即ちテーブル下降手段であるサーボモータで駆動することとしている。これにより、ウエハリング202の粘着テープ201bの引き延ばし量を容易に精度良く調整することができる。
次に、テーブル21に関して、ウエハリング202を下降させた際に粘着テープ201bからウエハ201aを好適に取り出す機構について詳述する。当該機構及びこれに付随する機構の概略構成は前述した図4及び図5に示される。同図に示すように、粘着テープ201bに貼着されたウエハのチップ201aは、突き上げニードル204によりテーブル21の開口を介して下方から、即ちZ軸方向上方に突き上げられる。この突上げ操作によって、ウエハ201aは当該粘着テープ201b上から容易に取り出すことが可能である。突き上げニードル204は下端にカムフォロア201aを有し、サーボモータで回転駆動される楕円形状のカム205がカムフォロア204aに接触しながらカムフォロア204aを鉛直方向に変位させることによって、突き上げニードル204の昇降動作が高精度に位置制御される。これらカム205及びカムフォロア204aは本発明におけるカム機構を構成し、更にサーボモータを含めてニードル移動手段を構成する。
部品取り込み部30は、上下反転用の回転軸31によって回動可能に支持された取り出しノズル33および回転軸31および取り出しノズル33を昇降駆動させる取り出しノズル昇降用モータ35を有している。これらは、取り込み部ユニット39として一体化されており、不図示の駆動モータによってX軸方向に駆動可能となるように、取り込み部基台37により支持されている。ここで、種々の構成より成り立つ取り込み部ユニット39は、不図示の箱形状カバーで覆われており、この箱形状のカバーの一面には不図示の排気用継手が取り付けられている。当該態様について、取り込み部ユニット39を箱形状カバー39aにて覆った状態を図6に示す。図6は該箱形状カバー39aに覆われた状態を模式的に示している。本形態では箱形状カバー39aの内部の雰囲気を排気用継手39bから吸引し、排気用継手39bに接続された不図示の配管を介して実装装置の外部へ排出している。この排気機構を設けることにより、取り込み部ユニット39で発生する塵埃の実装装置内部へ拡散が防止される。
また、部品取り込み部30は、さらに供給部品認識用のカメラ41およびプリアラインメントカメラ43を有しており、これらは取り出しノズル33等からなる取り込み部ユニット39とは独立して取り込み部基台37に固定、支持されている。ここで、供給部品認識用カメラ41は、ウエハリング202の粘着テープ201bに貼着されているチップ形状にダイシングされたウエハ201aを撮像する。得られた映像を画像処理して、粘着テープ201bをウエハリング202へ取り付ける際の張力分布により生じるウエハのθ方向(Z軸を中心とする回転方向)の位置ズレ量を求め、回転駆動用モータ23でテーブル21を位置ズレ量に基づいて回転させてウエハのθ方向位置を基準位置とする。
また、供給部品認識用のカメラ41で得られた画像から、各々のウエハ201aの表面にバンプが適切に存在しているか否かを認識して、バンプが欠落している等の不良品と判断されたウエハ201aは取り出さないように取り出しノズル33の動作が制御される。更に、供給部品認識用カメラ41で得られた画像からは、前工程での検査、試験により不良と判断されたチップに対して人手により付けられた不良マークが認識される。不良マークの付いたウエハ201aは取り出さないように取り出しノズル33の動作が制御される。即ち、供給部品認識用カメラ41は、本発明において電子部品たるウエハ201aを保持するか否かを判断するための情報を得る、電子部品認識用カメラとしても機能する。
プリアラインメントカメラ43は、取り出しノズル33に保持されたチップを撮像する。これにより得られた映像に対しては、画像処理が施され、チップを保持した際の基準位置あるいは基準姿勢からのズレ量が求められる。ズレは、X方向、Y方向、および角度θとして求められる。これらズレ量の算出は不図示の制御装置において為され、当該制御装置はプリアラインメントカメラ43と共にズレ量検出手段を構成する。また、該制御装置は、前述した供給部品認識用カメラ41により得られた画像から、チップ上のバンプの適否、不良マークの有無等を検出してチップの使用の可否を判定する断定手段としての機能も有する。
実装部50は、例えば超音波を用いて電子部品を回路基板に対して実装可能な機能を有する搭載ノズル51、XY平面に対して垂直な軸を中心として搭載ノズル51を回転駆動するためのθ回転モータ53、および搭載ノズル51とθ回転モータ53とを昇降させる搭載ノズル昇降用モータ55を有している。また、本明細書では、実装部50の一部であって、搭載ノズル51に対して超音波振動を付与する構成及び付随する構成を実装ユニット57として定義する。
ここで、実装ユニット57について図7を用いて詳細を説明する。実装ユニット57は超音波発振機67とこれに固定される超音波ホーン69を有する。搭載ノズル51は、超音波ホーン69の振動の腹(最大振幅部分)の部分に空けられた穴69aに挿入固定されている。当該穴69aは、超音波ホーン69における搭載ノズル用締結穴として機能する。搭載ノズル51先端に吸着される不図示の電子部品には、超音波ホーン69を介して超音波振動付与され、この超音波の振動エネルギによって電子部品と基板の各々の電極が接合される。超音波ホーン69は振動の節(最小振動部分)をクランプ501で機械的に保持されており、さらにクランプ501はZ方向に軸を有するシャフト503と機械的に締結されている。この時、クランプ501のシャフト締結用穴501aと超音波ホーン69のノズル締結用穴69aとは同一軸上に存在し、シャフト503の回転θと搭載ノズル51の回転θは一致する。
シャフト503は、Z方向をスプライン505によって支持される断面多角形である第一のシャフト部503aと、θ方向をスライドロータリーブッシュ507によって支持される断面円形である第二のシャフト部503bとに区分される。スプライン505は、その外筒をベアリング509によって支持されている。従って、シャフト503はZ軸方向の移動及びZ軸を中心とする回動が自在となる。このスプライン505とベアリング509とは、シャフト503のZ軸方向下端にあるクランプ501の近傍に位置する。より詳細には、スプライン505及びベアリング509は、ソレノイド513から見てボイスコイルモータ511よりもクランプ501近傍に配置される。当該配置を満たすことにより、搭載ノズル51を高い剛性で保持することができる。シャフト503のZ方向動作はボイスコイルモータ511で与えられ、このボイスコイルモータ511でノズル51先端の電子部品に押圧力を与える。従って、シャフト503は該ボイスコイルモータ511によりZ軸方向に駆動される。さらにシャフト503のZ軸上方に設置されたソレノイド513に連結されたベアリングケース515を、ブロック517に当接させることで、シャフト503がZ方向に自由移動させることを防ぐ。即ち、該ソレノイド513によりシャフト503のZ軸方向の運動が規制される。
シャフト503の慣性質量は、前述したボイスコイルモータ511で保持しきれない。このため、実装ユニット57全体をZ軸方向に移動させた時には、シャフト503が実装ユニット57の中で慣性によって移動する。本発明では、これを防ぐために、ソレノイド513の力でシャフト503を所定の配置で保持することとしている。シャフト503のθ方向動作は、減速機を組み込んだθ回転モータ53によって、フランジを介してスプライン505の外筒へ伝導され、スプライン505を介して第一のシャフト部503aへと伝達される。なお、本発明において、上記したスプライン505としては、転がり軸受けや、潤滑剤に圧縮空気を用いた滑り軸受け(エアスライド)を用いることができる。摩擦等の負荷や機械的なベアリング等経時劣化が存在しないエアスライドを用いることにより、長期間安定した摺動状態が得られ、且つ高い停止制度も維持可能となる。
本発明では、更に、シャフト503のZ軸方向下端にあるクランプ501に、ホーン取付け面の傾きを調整する傾き調整機構600を設けることもできる。図8は、該傾き調整機構600を模式的に示している。図8(b)は後述する第一の調整板601を、図8(c)は第二の調整板602を、図8(d)は断熱板603を、各々シャフト503の配置方向から見た平面図であり、図8(a)はこれら構成を組み込んだ状態を図8(b)及び(c)における線8(a)−8(a)に沿った断面から見た状態を示している。該傾き調整機構600において、シャフト503の下端に固定される三角形状の第一の調整板601と、その下面に配置される第二の調整板602との傾きは、球面受け606により調整する。なお、これら調整板の形状は一例であり、円板形状等、その他の構成との配置を考慮する等により種々の形状とすることが可能である。
より詳細には、第一の調整板601の三角形状に配置された3つの穴(2つは後述するネジ穴)の1つの角に当たる穴に球面受け606を配置し、これを第一の調整板601の下面側に露出させる。更に、調整板各々の取付け時に、この露出部分を支点として、三角形状の残りの2つの角に設けられた2つの貫通ネジ孔に配された押しボルト604で第一の調整板601に対して第二の調整板602を下方へ押す。その際に、更に該三角形状の内側に配置される該三角形状と同じ方向に頂部を有する三角形状の頂部に位置する3つの固定ボルト605を、第二の調整板602の対応する位置に配置されたネジ穴と螺合させる。第一の調整板601において該固定ボルト605が配される位置には貫通孔が設けられている。これら固定ボルト605によって第一の調整板601に対して第二の調整板602を上方に引き上げることにより、第一の調整板601と第二の調整板602との相対的な傾きを調整して固定する。また、第二の調整板602の下面には断熱板603を配置し、第二の調整板602はこの断熱板603を介して不図示の固定手段により超音波ホーン69の上部が固定される。
これらは実装ユニット57として一体化されており、不図示の駆動用モータによってY軸方向に駆動可能となるように、実装部基台59により支持されている。なお、実装ユニット57には、搭載ノズル51、θ回転モータ53、およびノズル昇降用モータ55とは独立して基板マーク認識用カメラ61が固定、支持されている。ここで、本実施形態では、超音波ホーン69が円錐形状であり、搭載ノズル51がこの円錐形状の頂部近傍に配置される構造を例示した。しかし、チップ形状或いは大きさによっては例えば図8に例示されるように超音波ホーン69が板状の形状を有する構造であっても良い。本発明においてこのような構造を配した場合について、以下に図9等を参照して説明する。
図9は、板形状の超音波ホーン69を用いた実装ユニット57を側方から見た場合について、主要な構成を模式的に示している。本形態における実装ユニット57は、図7に示した実装ユニット同様に、ボイスコイルモータ511、シャフト503、超音波発振機67、及び超音波ホーン69を有している。また該実装ユニット57は、X、Y及びZ軸方向に駆動可能な駆動である実装部基台59により支持されている。本形態では、シャフト503の軸上に搭載ノズル51が配置されている。搭載ノズル51は取り出しノズル33ノズルに保持されたチップ2を保持し、実装基板上までこれを搬送する。搬送状態を図9(b)に示す。実装基板上まで移動した実装ユニット57は降下を開始し、図9(c)に示す容易に基板に対するチップ2の実装を行う。
ここで、本形態における搭載ノズル51について説明する。図10(a)は図9(b)において点線にて囲った搭載ノズル51を拡大して示したものであり、図10(b)は図10(a)における矢印10(b)方向から該搭載ノズル51を見た状態を示している。本形態において、搭載ノズル51は軸方向に貫通孔51aが形成された雄ネジ形状を有し、頭部分の外径が六角形状とされている。貫通孔51aはチップ2を吸着保持する際の吸引穴として用いられる。該搭載ノズル51を雌ネジが刻まれた超音波ホーン69のネジ穴にねじ込むことにより、搭載ノズル51の実装ユニットへの装着が為される。
このねじ込みの操作の際に、ネジ山の形成状態等により、超音波ホーン69におけるX、Yの軸方向に対して、例えば図10(b)に二点鎖線で示されるような向きで固定される場合がある。通常、超音波振動子67と超音波ホーン69とは、このXYの軸方向に沿って配置されることにより実装に際して好適な振動をチップ2に対して付与できるように設計されている。従って、このように二点鎖線で示された配置で固定された場合、チップ2に対する適切な振動の付与が行われない恐れがある。本発明では、搭載ノズル51の螺合に際して厚さの異なる複数のワッシャ71を挟み込み、更にこれらを適宜交換等して厚さ調整を行うことにより、適切な方向にて搭載ノズル51を固定することとしている。
また、本発明では、基板に設けられる基準マークや実装位置パターンを撮像する基板マーク認識用カメラ61で得られた映像を画像処理して、前工程での検査、試験により不良と判断された基板上の実装位置に対して、人手により付けられた不良マークを認識している。不良マークの付いた実装位置にはチップを実装しないように搭載ノズル51の動作が制御される。また、基板マーク認識用カメラ61で得られた画像から、基板上に設けられた基準位置2点間の距離を算出し、その距離の値が予め設定された許容範囲外であれば基板の異常と判断して、実装動作が停止される。更に、基板マーク認識用カメラ61は、搭載ノズル51によりチップを実装した後に基板を撮像する。得られた映像を画像処理して、チップ外形と基板の実装位置パターンを対比することにより、実装基準位置と実際に実装された位置とのズレ量や、基板に対するチップの姿勢の傾きを認識する。
基板マーク認識用カメラ61と前述の部品認識カメラ17とは、位置較正用の部材を各々撮像し、得られた映像を画像処理して、2つのカメラの相対位置関係を認識して位置の較正を一定の間隔で行っている。ここで、実装装置の運転開始初期には、装置の動作に伴い装置の構成部材が温度上昇して変形するために2つのカメラの位置較正動作を頻繁に行う必要がある。しかし、その後、運転時間が経過して装置の構成部材の温度上昇が飽和すると変形も飽和するので、実装動作の一時停止を伴う位置較正動作の頻度を減少させることが可能となる。本発明では、前述した制御装置により、この較正操作を実装装置の運転開始時では第一の所定間隔で行い、運転開始後予定の時間が経過した後では第一の所定間隔よりも長い第二の所定間隔にて較正操作を行う制御を行い、実装動作の処理能力を向上させている。第一の所定間隔は例えば1〜2回の実装操作のために要する時間であり、第二の所定間隔は例えば10〜20回等、実際の処理をスポイルしないレベルの時間に対応する。
なお、上述のX軸方向、Y軸方向に対する各構成の駆動は、各々の駆動用モータに直結したボールネジ軸とガイドレール等からなる組み合わせによって為されている。ここで、Y軸方向は駆動ストロークが長いため、ピッチングやヨーイングなどの位置ずれ現象を生じる恐れがあり、将来的に高い位置精度が求められた際にはこの位置ズレが問題となる可能性がある。そこで、本発明に係る実装装置では、実装ユニット57をY軸方向に駆動する駆動機構のガイドレールに沿ってリニアスケール222を延在させ、該リニアスケール222で検出される実装ユニット57の位置情報に基づいてボールネジ軸を回転させる駆動用モータ221の動作を制御することとしている。リニアスケール222は実装ユニット57のY軸方向の移動を支持するガイドレールに沿って配される。また、駆動用モータ221は、リニアスケール222により検出される実装ユニット57のY軸方向の位置情報に基づいて実際に該実装ユニット57の移動を行うY軸駆動手段として機能する。
これにより、実装動作を行う際に、実装ユニット57をY軸方向の同一位置で繰り返し位置決め精度良く停止させることが可能となる、更に、本発明では、実装時において、実装ユニット57を常にY軸上の同一位置にて実装操作を行うこととしている。その結果、実装ユニット57の停止精度の向上と相まって、ボールネジ軸の歪みによる位置ずれの影響を抑制することが可能となり、位置精度の高い実装操作を行うことが可能となる。また、本実施例においては取り出しノズルがX軸方向、搭載ノズルがY軸方向に移動することとしているが、取り出しノズルがY軸方向、搭載ノズルがX軸方向に移動することとなっていても良い。
次に、図1および実際に電子部品を実装する際の手順について示したフローチャートである図11用いて、電子部品の搭載工程について述べる。電子部品の実装工程が開始されると、まずステップ1において、供給部品認識用カメラ41により、基板ステージ11上に載置された実装すべき例えばチップ等の電子部品の位置確認が為される。その際に、バンプ等が適正でないと判断されたチップ、或いは品質上問題ありとして認識用のマークが設けられたチップは、当該供給部品認識用カメラ41より得られる画像から判別され、取出し対象から除外される。続くステップ2において、基板ステージ11がXY方向に対してそれぞれ駆動され、被実装チップのXY面上での配置が取り出しノズル33による取り出し位置と一致するように補正される。その後、ステップ3にて取り出しノズル33が降下し、被実装チップを吸着、保持する。
チップを保持した取り出しノズル33は、ステップ4において回転軸31を中心として回転することで上下反転し、チップを上方に向ける。さらにステップ5で、プリアラインメントカメラ43の下方まで、X軸方向に取り出しノズル33を駆動し、この位置にてチップを撮像する。この撮像結果に基づいて、ステップ6において、当該チップの所定の基準姿勢に対するX、Y、θの各方向のズレ量が求められる。ズレ量検出後、チップを保持し且つ上下反転した状態の取り出しノズル33が、チップ受け取り位置に待機する搭載ノズル51の下方に位置するステップ7に至る。
続くステップ9にて、搭載ノズル51が降下し、チップと接触し、真空吸着等によりチップを吸着し、その後取り出しノズル33によるチップの真空吸着等が解除され、チップの搭載ノズル51への移載が終了する。なお、搭載ノズル51がチップと接触する前に、ステップ8にて、ステップ5において求められたズレ量に従って、予めチップに対する搭載ノズルの配置(姿勢)が補正される。具体的には、X軸方向のズレΔXの補正が取り出しノズル33のX軸方向の駆動により為され、Y軸方向のズレΔY補正およびチップ回転のズレΔθの補正が搭載ノズル51のY軸方向およびθ方向の駆動によってそれぞれ為される。これにより、搭載ノズル51は、常にチップを所定の姿勢にて保持することが可能となる。
搭載ノズル51へのチップの移載が終了した後、ステップ10において、搭載ノズル51は回路基板に向けてY軸方向に駆動される。なお、当該駆動時において、ステップ11における部品認識カメラ17によるチップの姿勢確認が為される。また、ここまでの処理が為される間に、基板マーク認識用カメラ61によって回路基板の撮像および撮像結果に基づくチップ搭載位置の検出が為されている。ステップ11においては、チップの保持姿勢の確認と共に、チップ搭載位置とチップの保持姿勢との位置関係を求め、ここで再度、基板搭載位置に対してのチップの保持状態の位置ズレが求められる。
続くステップ12にて、基板ステージ11のXY方向の駆動が為され、ステップ11において求められたX軸、Y軸それぞれの方向における回路基板の位置ズレが補正される。なお、θ方向のズレ補正は、ステップ8における補正によって許容範囲となっている可能性が高いと思われるが、必要に応じてこれを再度行っても良い。その後、ステップ13において、搭載ノズル51が回路基板に対して降下し、チップの回路基板に対する圧接、取付けの工程が為され、一つの実装工程が終了する。
各図中、各々のノズル先端は、それぞれ真空吸着を行う際に用いられる吸着用のポートを有している。搭載ノズルは、チップ2を不図示の回路基板に圧接することから、チップの吸着面と略等しく且つこれより僅かに小さい形状であることが望ましい。なお、従来の実装装置においては、実装タクトタイムの短縮を目的として、取り出しノズルから搭載ノズルにチップを受け渡す際に、一旦中間ステージを介在させてこの受け渡しを行う構成も用いられている。本発明においても、このような中間ステージを設け、当該ステージ上でチップの姿勢等を検出する構成とすることで装用の効果が得られる。
しかしながら、このためには中間ステージに対してXY方向の駆動機能を付与する必要があり、装置構成が複雑化してしまう。また、中間ステージを介在させることによって、チップの受け渡し回数が増加し、これに伴ってチップの姿勢等が取り出し時と比較してよりそのズレ量を大きくさせる可能性もある。このような補正量あるいは補正パラメータの増加、更には中間ステージのXY方向の移動を考慮すると、搭載ノズルとチップとの位置関係を常に一定に保とうとした場合、タクトタイム短縮の効果はそれほど得られない場合も考えられる。
以上のことを勘案し、本発明においては、中間ステージを設けず、より簡略な構成による実装装置の構築を行っている。従って、搭載ノズルがチップを保持する際の位置補正と、搭載ノズルがチップを基板に対して実装する際の位置補正とが、最小回数の軸数の補正で行われる。このため、実装装置としての信頼性が高く、また稼動初期時の調整等が容易であり、利便性の高い装置を提供することが可能となる。
さらに、本発明によれば、プリアラインメントカメラによるΔθの検出と、搭載ノズルによるチップ受け取り時のΔθの補正工程が増加する以外は、これまでの実装工程と大きな相違がない。従って、従来より用いられていた装置に対し当該検出および補正の工程を付加するだけで、種々の搬送系からなる実装装置についても同様の効果が得られることとなる。すなわち、従来装置を流用して本発明を実施する場合であっても、大きなコストを要することなく、挟ピッチ実装、キャビティ内実装等を行うことが可能となる。
また、本実施例は、比較的小型のチップを高密度に実装する場合等を想定したものであるが、本発明はこれに限定されない。具体的には、例えば、比較的大型の電子部品を実装する際に、この電子部品とほぼ同じ且つ僅かに小さい形状からなる端面を有する搭載のノズルを用い、当該電子部品を所望の状態で確実に保持することが可能となる。従って、電子部品の端面全域に均一な荷重を付加して実装することが可能となり、チップと基板間において良好な接合状態を得ることが可能となる。
2:チップ、 10:基板テーブルユニット、 11:基板ステージ、11a:上板、 11b:下板、 13:X軸駆動モータ、 15:Y軸駆動モータ、 17:部品認識カメラ、 20:部品供給テーブル、 21:テーブル、 21a:開口、 23:回転駆動用モータ、 30:部品取り込み部、 31:回転軸、 33:取り出しノズル、 35:ノズル昇降用モータ、 37:取り込み部基台、 39:取り込み部ユニット、 39a:箱状カバー、 39b:排気用継手、 41:供給部品認識用カメラ、 43:プリアラインメントカメラ、 50:実装部、 51:搭載ノズル、 51a:貫通孔、 53:θ回転モータ、 55:ノズル昇降用モータ、 57:実装ユニット、 59:実装部基台、 61:基板マーク認識用カメラ、 67:超音波発振機、 69:超音波ホーン、 69a:ノズル締結用穴、 201a:ウエハ、 201b:粘着テープ、 202:ウエハリング、 203:エクスパンドリング、 204:突上げニードル、 204a:カムフォロア、 205:カム、 211:駆動用モータ、 222:リニアスケール、 501:クランプ、 503:シャフト、 503a:第一のシャフト部、 503b:第二のシャフト部、 505:スプライン、 511:ボイスコイルモータ、 513:ソレノイド、 517:ブロック、 600:傾斜調整機構、 601:第一の調整板、 602:第二の調整板、 603:断熱板、 604:押しボルト、 605:固定ボルト、 606:球面受け

Claims (13)

  1. 部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上のXY平面に延在する回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、
    前記実装ユニットのY軸方向の移動を支持するガイドレールに沿って延在するリニアスケールと、
    前記リニアスケールで検出される前記実装ユニットの位置情報に基づいて前記実装ユニットの前記Y軸方向の移動を行うY軸駆動手段と、を有することを特徴とする電子部品の実装装置。
  2. 部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上のXY平面に延在する回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、
    前記実装ユニットは、前記XY平面に垂直なZ軸方向の移動及び前記Z軸を中心とする回動が自在なシャフトと、
    前記シャフトを支持するスプライン及びベアリングと、
    前記搭載ノズルに超音波振動を付与する超音波ホーンと、
    前記シャフトの下端に固定される第一の調整板と、
    前記第一の調整板の下面に配置される第二の調整板と、
    前記第二の調整板の下面に配置され且つ前記超音波ホーンを介して前記搭載ノズルを保持する固定手段と、を有し、
    前記第一の調整板に配された三角形配置の3点の穴の1つに前記第一の調整板の下面側に露出する球面受けを支点として配置し、2つの穴に配された押しボルトで前記第一の調整板に対して前記第二の調整板を下方へ押すと共に、
    前記第一の調整板の前記三角形配置の前記3点の穴よりも中心側に配置され、前記第一の調整板を貫通する貫通孔を介して前記第二の調整板に埋設されたネジ穴に累合する3つの固定ボルトにより、前記第一の調整板に対して前記第二の調整板を上方に引き上げ、前記第一の調整板と前記第二の調整板との相対的な傾きを調整することを特徴とする電子部品の実装装置。
  3. 前記スプラインは、潤滑剤に圧縮空気を用いた滑り軸受けからなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電子部品の実装装置。
  4. 前記実装ユニットは前記回路基板に設けられた基板マークを認識する基板マーク認識用カメラをさらに有し、
    前記基板マーク認識用カメラは、前記回路基板と前記電子部品との実装不良を判別することを特徴とする請求1乃至3何れか一項に記載の電子部品の実装装置。
  5. 部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上の回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、
    前記基板ステージに、前記電子部品を保持するか否かを認識する情報を得る電子部品認識用カメラが取り付けられていることを特徴とする電子部品の実装装置。
  6. 前記電子部品認識用カメラが得る情報は、前記電子部品のバンプの有無であることを特徴とする請求項5に記載の電子部品の実装装置。
  7. 前記電子部品認識用カメラが得る情報は、前記搭載ノズルの異物の付着有無であることを特徴とする請求項5に記載の電子部品の実装装置。
  8. 前記実装ユニットは前記回路基板に設けられたマークを認識する回路基板マーク認識用カメラを有し、
    前記電子部品認識用カメラ及び前記回路基板マーク認識用カメラは、位置較正用の部材を前記各々撮像し、得られた映像を画像処理して、各々の相対位置関係を認識して位置較正動作を行い、
    前記実装装置の運転開始初期には、前記位置較正動作を第一の所定間隔毎で行い、運転開始後所定の運転時間が経過した後は、前記位置較正動作を前記第一の所定間隔よりも長い第二の所定間隔毎で行うことを特徴とする請求項4に記載の電子部品の実装装置。
  9. 部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上の回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、
    前記基板ステージは、アルミ製のヒートブロックからなる下板と、前記回路基板を支持する面を構成するステンレス製の上板と、を有することを特徴とする電子部品の実装装置。
  10. 部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上の回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、
    前記取り出しノズルを包含する取り込み部ユニットは箱形状カバーで覆われており、前記箱形状カバーは排気用継手を有し、前記排気用継手に接続された配管を介して前記箱形カバーの内部空間の塵埃および空気を実装装置の外部へ排出することを特徴とする電子部品の実装装置。
  11. 部品供給テーブル上に載置された電子部品を取り出しノズルにて取り出し、前記電子部品を保持した前記取り出しノズルから前記電子部品を実装ユニットに付随する搭載ノズルに反転移載し、前記搭載ノズルに保持された前記電子部品と基板ステージ上のXY平面に延在する回路基板における前記電子部品の実装位置の比較により前記搭載ノズルによる実装位置が補正され、前記搭載ノズルにより前記電子部品を実装テーブル上の前記回路基板に対して実装する電子部品の実装装置であって、
    前記部品供給テーブルは、ダイシングされた複数のウエハを貼着した粘着テープを固定する環状のウエハリングと、
    前記ウエハリングに対して前記XY平面に垂直なZ軸方向に関して下方であって前記環状の内側に配置される環状のエクスパンドリングと、
    前記ウエハリングの前記Z軸方向に下方であって前記環状の内側に配置されて、前記粘着テープを前記Z軸方向の上方に突上げ可能な突き上げニードルと、
    前記エクスパンドリングに対して、前記部品供給テーブルと前記ウエハリングとを相対的に前記Z軸方向に下降させるテーブル下降手段と、
    前記突き上げニードルを前記Z方向に駆動させるニードル駆動手段と、を有し、
    前記テーブル下降手段はサーボモータによって駆動され、
    前記ニードル移動手段はサーボモータとカム機構によって駆動される、ことを特徴とする電子部品の実装装置。
  12. 前記取り出しノズルを包含する取り込み部ユニットは、前記粘着テープに貼着された前記ウエハを撮像する供給部品認識用カメラと、
    前記粘着テープ上の張力分布により生じる前記ウエハの前記Z軸を回りの回転方向の位置ズレ量を求め補正する、回転駆動用モータと、を有することを特徴とする請求項11に記載の電子部品の実装装置。
  13. 前記供給部品認識用カメラは、前記ウエハの不良品検出をあわせて行うことを特徴とする請求項12記載の電子部品の実装装置。
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