JP2016048095A - 制震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】天井構造物を支持する吊りボルトの下端部にブレースを連結することができないような場合であっても、天井構造物の振動を抑制することができる制震装置を提供する。【解決手段】天井構造物の側面から間隔を隔てて位置する吊りボルトに取り付けられて天井構造物の振動を抑制する制震装置1は、軸部21の先端に天井構造物の側面を押圧する押圧部22が設けられた第1部材2と、吊りボルトの外周面と係合する係合部31と、係合部31に係合する吊りボルトと直交する方向に軸部21を進退可能に保持する装着部33とを有する第2部材3と、装着部33に保持された軸部21を、軸部21の先端方向へ付勢することが可能な付勢手段5とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、制震装置に関し、特に天井から垂下する吊りボルトに支持された天井構造物の振動を抑制する制震装置に関する。
天井スラブに吊りボルトが取り付けられ、その吊りボルトによって空気調和機などの様々な天井構造物を吊り下げた状態で支持する構造がある。このような構造において例えば地震時の天井構造物の揺れを抑制するため、従来は、互いに隣接する2つの吊りボルト間に斜め補強材となるブレースを取り付けていた(例えば特許文献1)。このようなブレースは、一方の吊りボルトの上端部と、他方の吊りボルトの下端部との間を斜め方向に連結することにより、2つの吊りボルトを固定し、それら吊りボルトによって支持された天井構造物の揺れを抑制する。
特開2010−95868号公報
しかし、天井構造物を支持する吊りボルトの下端部にブレースの一端を固定することができない場合がある。図10は、吊りボルト9によって支持される空気調和機7の一例を示す図である。図10に示す空気調和機7は、立方体の四隅がほぼフラットに面取りされた立体形状を有し、その面取りされた四隅下端部に水平に張り出したブラケット部7aが設けられる。ブラケット部7aには吊りボルト9の先端を挿通する丸孔が設けられ、吊りボルト9の先端(下端)をその丸孔に通した状態でブラケット部7aの下側をナットなどで締着することにより、空気調和機7は吊りボルト9によって支持された状態となる。図10に示すような空気調和機7の場合、吊りボルト9は、空気調和機7の面取りされた四隅の部分をフラットな側面と平行な状態でブラケット部7aの位置まで延びた状態となる。このような吊りボルト9に対してブレースBを連結しようとしても、吊りボルト9の下端部(ブラケット部7aで固定された位置)にブレースBの一端を固定することができない。そのため、上記のような空気調和機7を支持する吊りボルト9に対してブレースBを取り付けるときには、図10に示すようにブレースBの連結部BXを空気調和機7の上端位置に設定して取り付けざるを得ない。ところが、図10に示すようなブレースBの取り付け態様では、ブレースBによる固定位置(連結部BXの位置)と、吊りボルト9が空気調和機7を支持する位置(吊りボルト9とブラケット部7aとが固定された位置)との間に補強されていない空間が生じる。そのため、地震などによって空気調和機7が振動すると、その空間の吊りボルト9は空気調和機7の振動を抑制することができない。それ故、従来のブレースBを用いた制震対策では、不十分であるという問題がある。
そこで本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、天井構造物を支持する吊りボルトの下端部にブレースを連結することができないような場合であっても、天井構造物の振動を抑制することができる制震装置を提供することをその目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は、天井構造物の側面から間隔を隔てて位置する吊りボルトに取り付けられて前記天井構造物の振動を抑制する制震装置をその対象としている。そして本発明に係る制震装置は、軸部の先端に前記天井構造物の側面を押圧する押圧部が設けられた第1部材と、前記吊りボルトの外周面と係合する係合部と、前記係合部に係合する前記吊りボルトと直交する方向に前記軸部を進退可能に保持する装着部とを有する第2部材と、前記装着部に保持された前記軸部を、前記軸部の先端方向へ付勢することが可能な付勢手段と、を備え、前記第2部材の前記係合部を前記吊りボルトの前記天井構造物に対向する面に係合させ、前記第1部材の前記軸部の先端を前記天井構造物の側面に向かって進行させて前記押圧部を前記天井構造物の側面に接触させた状態で前記付勢手段による付勢力を前記吊りボルトと前記天井構造物との双方に作用させて前記天井構造物の振動を抑制することを特徴とする構成である。
また本発明は、上記構成を有する制震装置において、前記第2部材は、互いに対向する一対の板状部のそれぞれに前記係合部が形成されると共に、前記一対の板状部の基端側を連結した連結部に前記装着部が設けられ、前記第1部材は、前記一対の板状部の内側に設けられるスライド部を有し、前記押圧部が前記スライド部の先端に設けられると共に、前記軸部の先端が前記スライド部の基端に取り付けられ、前記スライド部は、前記一対の板状部の内側の所定位置に収容された状態において前記係合部へと前記吊りボルトを導入するための導入溝を有することを特徴とする構成を採用しても良い。
また本発明は、上記構成を有する制震装置において、前記スライド部は、前記一対の板状部の先端から進出することに伴い、前記第2部材に設けられた前記係合部への導入口を閉鎖する閉鎖部を有することを特徴とする構成を採用しても良い。
また本発明は、上記構成を有する制震装置において、前記付勢手段が、前記軸部に形成された雄螺子と、前記装着孔に形成された雌螺子とが互いに螺合することによって構成されたものを採用しても良い。
また本発明は、上記構成を有する制震装置において、前記付勢手段が、バネによって構成されたものを採用しても良い。
本発明の制震装置によれば、第2部材の係合部を吊りボルトの天井構造物に対向する面に係合させると共に、押圧部を天井構造物の側面に接触させた状態で付勢手段による付勢力を吊りボルトと天井構造物との双方に作用させるため、吊りボルトと天井構造物とを一体にして強固に固定することが可能である。その結果、天井構造物の振動を抑制することができるようになる。
第1実施形態の制震装置を示す図である。 第1実施形態の制震装置のスライド部を押し出した状態を示す図である。 第1実施形態の制震装置を吊りボルトに装着した状態を示す図である。 第1実施形態の制震装置を吊りボルトに装着して天井構造物を固定する施工手順を示す図である。 第1実施形態の制震装置が空気調和機などの天井構造物を固定した状態を示す図である。 第2実施形態の制震装置を示す図である。 第3実施形態の制震装置を示す図である。 第4実施形態の制震装置を示す図である。 第4実施形態の制震装置を吊りボルトに施工した状態を示す図である。 吊りボルトによって支持される空気調和機の一例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する部材に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、第1実施形態の制震装置1を示す図であり、図1(a)及び図2(a)は制震装置1を左斜め上方から観た状態を示しており、図1(b)及び図2(b)は制震装置1を右斜め下方から観た状態を示している。この制震装置1は、空気調和機などの天井構造物の側面から間隔を隔てて位置する吊りボルト9に取り付けられて天井構造物の振動を抑制するための装置である。図3は、制震装置1を吊りボルト9に装着した状態を示す図である。以下、これらの図面を参照しつつ本実施形態の制震装置1について説明する。
制震装置1は、図1及び図2に示すように、第1部材2と第2部材3とを備えて構成される。第1部材2は、第2部材3の内側に設けられるインナー部材であり、軸部21を有し、その軸部21の先端側に天井構造物の側面を押圧する押圧部22が設けられる。具体的に説明すると、第1部材2は、軸部21の先端に、金属板を略コ字状に折り曲げて形成されるスライド部4を備えており、そのスライド部4の更に先端に押圧部22が設けられた構成である。スライド部4は、互いに略平行な一対のスライド板4a,4bと、それら一対のスライド板4a,4bの基端側を相互に連結する連結板4cとを有し、連結板4cの中央に軸部21の先端が遊転自在に装着された構成である。押圧部22は、スライド板4a,4bの先端を略直角に折り曲げて形成される押圧板22aと、その押圧板22aの先端側表面に貼着されたゴム板などの弾性部材22bとにより構成される。また軸部21の表面には雄螺子21aが形成されると共に、軸部21の基端にはトルクレンチなどのツールを装着可能な頭部21bが設けられる。
第2部材3は、第1部材2の外側に設けられるアウター部材である。第2部材3もまた、金属板を概略コ字状に折り曲げて形成され、互いに略平行な一対の板状部3a,3bと、それら一対の板状部3a,3bの基端側を相互に連結する連結部3cとを有する。また連結部3cには、第1部材2の軸部21を挿入装着して軸部21の軸方向に沿って第1部材2を進退可能に保持するための装着孔34が形成された装着部33を有している。装着部33に設けられる装着孔34には軸部21の雄螺子21aと螺合する雌螺子が形成されており、軸部21は装着孔34に対して螺合装着される。つまり、本実施形態では、軸部21に形成された雄螺子21aと、装着孔34に形成された雌螺子とが互いに螺合することにより、軸部21を先端方向へ付勢する付勢手段5が構成される。
図1に示すように第1部材2のスライド部4が第2部材3の内側に収容された状態で第1部材2の軸部21に回転力が作用し、軸部21が装着部33の装着孔に対して螺合進行していくと、軸部21の先端に取り付けられたスライド部4がスライドする。その結果、制震装置1は、図2に示すように、一対の板状部3a,3bの先端から押圧部22が押し出された状態となる。
第2部材3の一対の板状部3a,3bは、それぞれスライド部4のスライド方向と直交する方向から切り欠いたスリット状の切欠部31a,32aを有し、それら切欠部31a,32aの奥部には吊りボルトの外周面と係合する略円弧状の係合部31,32が設けられる。このような切欠部31a,32aの幅は、吊りボルト9の直径よりも若干大きく形成される。そして本実施形態では、一方の板状部3aに設けられる切欠部31aと、他方の板状部3bに設けられる切欠部32aとは、スライド部4のスライド方向と直交する方向において互いに異なる方向から切り欠いた状態に形成される。尚、切欠部31a、32aは、必ずしも板状部3a,3bの一部を切除して形成したものに限られず、その形成方法は任意である。
一方、第1部材2のスライド板4a,4bにも、スライド部4のスライド方向と直交する方向から吊りボルト9の直径よりも若干大きい幅で切り欠いて形成されるスリット状の導入溝27a,27bが設けられる。図2(a)に示すように、板状部3aに近接した位置にあるスライド板4aに設けられる導入溝27aは、板状部3aの切欠部31aと同じ方向から切欠部31aと同じ深さとなるように切り欠いて形成される。そして導入溝27aの奥端部には、略直角方向に折れ曲がって連結板4cに向うように形成されたスリット状のガイド溝28aが連通形成される。また図2(b)に示すように、板状部3bに近接した位置にあるスライド板4bに設けられる導入溝27bは、板状部3bの切欠部32aと同じ方向から切欠部32aと同じ深さとなるように切り欠いて形成される。そして導入溝27bの奥端部には、略直角方向に折れ曲がって連結板4cに向うように形成されたスリット状のガイド溝28bが連通形成される。これらガイド溝28a,28bも、吊りボルト9の直径よりも若干大きい幅に形成される。このようにスライド板4aには導入溝27aとガイド溝28aとからなるL字状の溝が形成され、スライド板4bには導入溝27bとガイド溝28bとからなるL字状の溝が形成される。導入溝27a,27bは、図1に示すようにスライド部4が第2部材3の内側に収容された初期位置にあるとき、第2部材3の板状部3a,3bに設けられた切欠部31a,32aと互いに重なり合うように形成される。したがって、第1部材2を第2部材3の初期位置にセットした状態のとき、図3(a)に示すように導入溝27a,27bを介して係合部31,32が設けられた切欠部31a,32aの奥部に吊りボルト9を導入することが可能である。
図3(a)に示すように吊りボルト9を切欠部31a,32aの奥部に導入した後、軸部21の基端に設けられた頭部21bを時計回り方向へ回転させると、軸部21がスライド部4を押し出していく。このとき、吊りボルト9は、図3(b)に示すようにスライド板4a,4bに形成されたガイド溝28a,28bの内側に保持された状態となる。つまり、スライド部4が板状部3a,3bの先端から突出していくことに従い、スライド板4a,4bの壁部29a,29bが、第2部材3の板状部3a,3bに設けられた切欠部31a,32aの導入口を閉鎖する閉鎖部として機能する。これにより、切欠部31a,32aの奥部に装着された吊りボルト9は、切欠部31a,32aから離脱することがなくなる。
図4は、上記構成を有する制震装置1を吊りボルト9に装着して天井構造物を固定する施工手順を示す図である。まず図4(a)に示すように、天井構造物の側面8から所定間隔を隔てた位置で鉛直方向に延びる吊りボルト9に対し、制震装置1を横方向から近づけ、スライド部4の内側に吊りボルト9を挿入した状態とする。このとき、第1部材2は、第2部材3の初期位置に予めセットされている。そして制震装置1を所定方向(時計回り方向)に90度回転させることにより、図4(b)に示すように、吊りボルト9を切欠部31a,32aの奥部へ導入した状態とする。このとき、吊りボルト9の天井構造物に対向する面が第2部材3の係合部31,32に係合した状態とすることが好ましい。その状態で、軸部21の頭部21bを時計回り方向へ回動させることにより、スライド部4を天井構造物の側面8に向かって押し出していく。そして図4(c)に示すように、押圧部22の表面が天井構造物の側面8に接触した状態で頭部21bを回転させる際のトルクが所定トルクになると、付勢手段5による付勢力が吊りボルト9と天井構造物の側面8との双方に作用する。つまり、吊りボルト9と係合する係合部31,32と天井構造物の側面8に接触する押圧部22とを介して吊りボルト9と天井構造物の側面8とを互いに離間させる方向に付勢力が作用し、制震装置1が吊りボルト9と側面8との間で突っ張った状態に施工される。そのため、吊りボルト9が天井構造物の側面8に対して強固に固定されるようになる。
また押圧部22は弾性部材22bを介して天井構造物の側面8を押圧するため、制震装置1は、天井構造物の側面8を損傷させることなく、均等に側面8を押圧することができる。そして弾性部材22bを若干圧縮させた状態で施工することにより、弾性部材22bの反発力が雄螺子21aと雌螺子の螺合状態をより強固なものとし、雄螺子21aと雌螺子との緩み止め効果を発揮する。
このような制震装置1を、図5に示すように空気調和機7などの天井構造物の側面8の上部に取り付けることにより、天井構造物の側面8と平行に位置する吊りボルト9は、天井構造物の側面8に対して上部と下部の2点で固定されることになる。これにより、図5の空間Aにおける吊りボルト9の自由振動を抑制することができるので、天井構造物の振動も抑制することができる。そして、図5に示すように天井構造物の側面8の上部に取り付けられた制震装置1の更に上部にブレースB(図10参照)を取り付けることにより、空気調和機7などの天井構造物の振動を良好に低減することができるようになる。つまり、本実施形態の制震装置1は、天井構造物を支持する吊りボルト9の下端部にブレースBを連結することができないような場合であっても、そのような天井構造物の振動を抑制することが可能である。
また本実施形態の制震装置1は、軸部21に設けられた雄螺子21aと装着孔34に設けられた雌螺子との螺合状態が仮に緩んだとしても、閉鎖部として機能する壁部29a,29bが吊りボルト9からの離脱を防ぐことができる。それ故、万一の場合でも、制震装置1が天井から落下してしまうことを防止することができるという利点がある。
(第2実施形態)
次に第2実施形態の制震装置1aについて説明する。図6は、第2実施形態の制震装置1aを示す図である。この制震装置1aが第1実施形態の制震装置1と異なる点は、第1部材2の軸部21に雄螺子が形成されておらず、第2部材3の装着部33に設けられた装着孔34にも雌螺子が形成されていない点である。加えて、本実施形態の制震装置1aは、装着部33に保持される軸部21を軸部21の先端方向へ付勢するための付勢手段5として、バネ41を備えるものである。バネ41は、第1部材2の連結板4cと第2部材3の連結部3cとの間で軸部21を内側に挿通した状態に設けられる。このバネ41は、第1部材2の連結板4cと第2部材3の連結部3cとの双方を互いに離間させる方向に付勢力を作用させる。したがって、図6に示すように制震装置1aが、天井構造物の側面と略平行な状態にある吊りボルト9に取り付けられると、バネ41の付勢力が吊りボルト9と天井構造物の側面8との双方に作用する。つまり、吊りボルト9と係合する係合部31,32と天井構造物の側面8に接触する押圧部22とを介して吊りボルト9と天井構造物の側面8とを互いに離間させる方向に付勢力が作用し、吊りボルト9が天井構造物の側面8に対して強固に固定されるようになる。上記以外の点については、第1実施形態と同様である。したがって、本実施形態の制震装置1aもまた、第1実施形態の制震装置1と同様の作用効果を奏するものである。
(第3実施形態)
次に第3実施形態の制震装置1bについて説明する。図7は、第3実施形態の制震装置1bを示す図である。この制震装置1bは、第1部材2及び第3部材3のそれぞれが円筒状若しくは釣り鐘状の形態を有する。第2部材3は、図7(a)に示すように円筒状又は釣り鐘状の周面3dにおいて互いに対向する2箇所の位置に、先端からL字状に切り欠いた切欠部31aが設けられ、その切欠部31aの奥部に吊りボルト9の外周面と係合する係合部31が形成された構成である。また第1部材2は、図7(b)に示すようにスライド部4が第2部材3の内側に収容可能な形態であり、そのスライド部4の円筒状又は釣り鐘状の周面2dにおいて互いに対向する2箇所の位置に、第2部材3の切欠部31aと同様の導入溝27と、その導入溝27の奥から連通するガイド溝28とが形成された構成である。
そしてスライド部4には、第2部材3の内側から押し出されていくことに伴い、図7(b)に示すように切欠部31aの導入口を閉鎖する閉鎖部として機能する壁部29が設けられている。したがって、本実施形態の制震装置1bもまた、係合部31に装着された吊りボルト9が切欠部31aから離脱しない構成を有している。
このように本実施形態の制震装置1bは、第1部材2及び第2部材3のそれぞれが円筒状又は釣り鐘状に形成されるものの、第2部材3の互いに対向する一対の板状部のそれぞれに一対の係合部31が形成される点、及び、第1部材2のスライド部4が第1部材3の内側の所定位置に収容された状態において係合部31へと吊りボルト9を導入するための導入溝27を有する点などのその他の点は第1実施形態で説明した制震装置1の構成と同様である。したがって、本実施形態の制震装置1bもまた、第1実施形態の制震装置1と同様の作用効果を奏するものである。
尚、図7に示す制震装置1bでは、第1実施形態と同様、軸部21に雄螺子21aが形成され、軸部21を装着する装着部33に設けられた装着孔34には雌螺子が形成され、それら雄螺子21aと雌螺子とが互いに螺合することによって付勢手段5が構成される場合を示している。ただし、これに限られるものではなく、本実施形態の制震装置1bにおいても、第2実施形態で示したようにバネ41による付勢手段5を設けても良い。
(第4実施形態)
次に第4実施形態の制震装置1cについて説明する。図8は、第4実施形態の制震装置1cを示す図である。この制震装置1cも第1部材2と第2部材3とを備えて構成される。第1部材2は、軸部21の先端に対して天井構造物の側面8を押圧する押圧部22が直接取り付けられた構成である。第2部材3は、吊りボルト9の外周面と係合する円弧状の係合部51と、その係合部51に係合する吊りボルト9と直交する方向に第1部材2の軸部21を進退可能に保持する筒状の装着部52とを備える構成である。本実施形態の制震装置1cは、軸部21の外周面に雄螺子21aが形成され、装着部52に設けられた装着孔53に雄螺子21aと螺合する雌螺子が形成される。そして装着部52において雄螺子21aと雌螺子とが互いに螺合することにより、軸部21を先端方向へ付勢する付勢手段5が構成されている。この制震装置1cは、例えば図8(a)に示す状態で円弧状の係合部51の内側51aに吊りボルト9を係合させ、軸部21の基端に設けられた頭部21bを時計回り方向へ回動させることにより、図8(b)に示すように押圧部22を天井構造物の側面8に向かって押し出していくように施工される。その結果、制震装置1cは、上記各実施形態と同様、吊りボルト9と側面8との間で突っ張った状態に施工される。
図9(a)は、制震装置1cを施工した状態を示す図である。図9(a)に示すように、本実施形態においても制震装置1cは、係合部51に対して吊りボルト9を係合させた状態で、軸部21の頭部21bを回動させることによりスライド部4を天井構造物の側面8に向かって押し出してき、押圧部22の表面が天井構造物の側面8に接触させた状態で頭部21bを回転させる際のトルクが所定トルクになると、付勢手段5による付勢力が吊りボルト9と天井構造物の側面8との双方に作用するようになる。その結果、吊りボルト9が天井構造物の側面8に対して強固に固定される。
図9(b)は、制震装置1cの付勢手段5をバネ42によって構成した例を示す図である。図9(b)に示すように軸部21を先端方向に向けて付勢する付勢手段5をバネ42で構成する場合も、制震装置1cは、上記と同じ作用効果を発揮する。したがって、付勢手段5としては、図9(a)のように雄螺子21aと雌螺子を螺合させた構成を採用しても良いし、図9(b)のようにバネ42を用いた構成を採用しても良い。
このように本実施形態の制震装置1cは、上記各実施形態で説明した制震装置1,1a,1bと同様の作用効果を奏するものでありながら、上述した制震装置1,1a,1bよりも構成が簡単であるという利点がある。ただし、本実施形態では、雄螺子21aと雌螺子との螺合状態が緩んでしまった場合、或いは、バネ42による付勢力が緩んでしまった場合には、制震装置1cが吊りボルト9から離脱する。そのため、吊りボルト9からの離脱防止機能を備えることが好ましい場合には、上述した制震装置1,1a,1bと同様の構成を採用することが好ましい。
(変形例)
以上、本発明に関する幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上述した内容のものに限定されるものではない。例えば、上記各実施形態では、天井構造物が空気調和機7である場合を例に挙げて説明したが、天井構造物は空気調和機7に限られない。すなわち、上述した制震装置1,1a,1b,1cの固定対象となる天井構造物は、照明器具や配管設備、通気ダクトなど、天井に取り付けられるものであればどのようなものであっても構わない。
また上述した制震装置1,1a,1b,1cはいずれも吊りボルト9の下端部にブレースBを連結することができない箇所に対して好適に用いることができるものであるが、その用途は必ずしもブレースBを連結することができない箇所に限られない。つまり、ブレースBを連結可能な箇所であっても、上述した制震装置1,1a,1b,1cを用いて天井構造物の振動を抑制するようにしても良い。
1,1a,1b,1c 制震装置
2 第1部材
3 第2部材
4 スライド部
5 付勢手段
21 軸部
21a 雄螺子
22 押圧部
31,51係合部
33,52 装着部
34,53 装着孔
27,27a,27b 導入溝
29,29a,29b 壁部(閉鎖部)

Claims (5)

  1. 天井構造物の側面から間隔を隔てて位置する吊りボルトに取り付けられて前記天井構造物の振動を抑制する制震装置であって、
    軸部の先端に前記天井構造物の側面を押圧する押圧部が設けられた第1部材と、
    前記吊りボルトの外周面と係合する係合部と、前記係合部に係合する前記吊りボルトと直交する方向に前記軸部を進退可能に保持する装着部とを有する第2部材と、
    前記装着部に保持された前記軸部を、前記軸部の先端方向へ付勢することが可能な付勢手段と、
    を備え、
    前記第2部材の前記係合部を前記吊りボルトの前記天井構造物に対向する面に係合させ、前記第1部材の前記軸部の先端を前記天井構造物の側面に向かって進行させて前記押圧部を前記天井構造物の側面に接触させた状態で前記付勢手段による付勢力を前記吊りボルトと前記天井構造物との双方に作用させて前記天井構造物の振動を抑制することを特徴とする制震装置。
  2. 前記第2部材は、互いに対向する一対の板状部のそれぞれに前記係合部が形成されると共に、前記一対の板状部の基端側を連結した連結部に前記装着部が設けられ、
    前記第1部材は、前記一対の板状部の内側に設けられるスライド部を有し、前記押圧部が前記スライド部の先端に設けられると共に、前記軸部の先端が前記スライド部の基端に取り付けられ、
    前記スライド部は、前記一対の板状部の内側の所定位置に収容された状態において前記係合部へと前記吊りボルトを導入するための導入溝を有することを特徴とする請求項1に記載の制震装置。
  3. 前記スライド部は、前記一対の板状部の先端から進出することに伴い、前記第2部材に設けられた前記係合部への導入口を閉鎖する閉鎖部を有することを特徴とする請求項2に記載の制震装置。
  4. 前記付勢手段は、前記軸部に形成された雄螺子と、前記装着孔に形成された雌螺子とが互いに螺合することによって構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の制震装置。
  5. 前記付勢手段は、バネによって構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の制震装置。
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