JP2016043516A - 液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016043516A
JP2016043516A JP2014167745A JP2014167745A JP2016043516A JP 2016043516 A JP2016043516 A JP 2016043516A JP 2014167745 A JP2014167745 A JP 2014167745A JP 2014167745 A JP2014167745 A JP 2014167745A JP 2016043516 A JP2016043516 A JP 2016043516A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive resin
layer
resin layer
manufacturing
discharge head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014167745A
Other languages
English (en)
Inventor
正久 渡部
Masahisa Watabe
正久 渡部
小林 順一
Junichi Kobayashi
順一 小林
謙児 藤井
Kenji Fujii
謙児 藤井
純 山室
Jun Yamamuro
純 山室
浅井 和宏
Kazuhiro Asai
和宏 浅井
弘司 笹木
Hiroshi Sasaki
弘司 笹木
松本 圭司
Keiji Matsumoto
圭司 松本
邦仁 魚橋
Kunihito Uohashi
邦仁 魚橋
誠一郎 柳沼
Seiichiro Yaginuma
誠一郎 柳沼
遼太郎 村上
Ryotaro Murakami
遼太郎 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2014167745A priority Critical patent/JP2016043516A/ja
Publication of JP2016043516A publication Critical patent/JP2016043516A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】歩留り良く液体吐出ヘッドを製造する方法を提供する。
【解決手段】液体吐出ヘッドの製造方法であって、
(1)第1面に液体吐出エネルギー発生素子を有し、第1面から反対の第2面に貫通する液体供給路を有する基板を準備する工程と、
(2)第一の感光性樹脂層と、前記第一の感光性樹脂層よりも軟化点の低い最外層を含む第二の感光性樹脂層を備える2層以上の積層構造体を形成する工程と、
(3)前記基板の第1面上に、前記積層構造体を、前記積層構造体の前記第二の感光性樹脂層の最外層を接触させて接合する工程と、
(4)前記積層構造体を露光し、前記第二の感光性樹脂層に液体流路を規定する第二の層を、前記第一の感光性樹脂層に吐出口を規定する第一の層を、それぞれ形成する工程と、含む。
【選択図】図3

Description

本技術は、液体吐出ヘッドの製造方法に関する。
従来、液体吐出ヘッドの製造方法としては、ドライフィルムを用いて形成する方法が知られている。例えば、特許文献1に記載の方法では、まず、第1面に液体吐出エネルギー発生素子と配線とを有する基板の上に、感光性樹脂を含有する流路側壁形成層を形成し露光する。流路側壁形成層の上に感光性樹脂を含有する吐出口形成層を形成し、露光、現像することで、流路や吐出口を形成する。最後に第1面と反対の第2面から基板に液体供給路を形成している。各層を形成する際に、ドライフィルムを用いて積層している。
また、特許文献2には、液体流路と吐出口とをそれぞれ異なるフィルムを用いて形成する方法が記載されている。まず、基板上に流路を規定する感光性材料の層と別の感光性材料の接着層とを有する第1フィルム部材を積層し、フォトリソグラフィー技術により一括して流路パターンを形成する。次に第1フィルム部材上に、感光性材料の吐出口を規定する層と感光性かつ撥水性の撥水層を含む第2フィルム部材を積層し、フォトリソグラフィー技術により一括して吐出口パターンを形成している。
特開2013−018272号公報 米国特許8500246号
しかしながら、通常、ドライフィルムは、ベースフィルム上に感光性樹脂(フォトレジスト)層が形成されており、フォトレジスト層を基板に貼り付けた後、ベースフィルムを剥離する必要がある。特許文献1の方法では、基板を貫通する液体供給路を最後に形成するため、ドライフィルムからベースフィルムを剥離する際には何ら問題はない。但し、特許文献1の方法では、基板を貫通する液体供給路は第2面側から形成する必要がある。そのため、多数個取りを行うウエハプロセスにおいては、液体供給路の第1面側開口面積が変動し、オーバーエッチングにより第1面側の液体流路を含む構造にまでエッチングの影響を及ぼす可能性があり、更なる改良が求められる。他方、特許文献2に開示されたように予め液体供給路等を形成した穴あき基板にドライフィルムを貼り付けた後、ベースフィルムを剥離すると、剥離時に、ノズルクラックなどの不良が発生し歩留まりが低下する懸念がある。具体的には、図5(a)及び(b)に示すように、第1レジスト52の単層ドライフィルムまたは第1レジスト52および第2レジスト53を有する複層ドライフィルムを液体供給路11の形成された基板1上に貼り付け、ベースフィルム51を剥離すると、接着面のない液体供給路11の部分のレジスト材料がベースフィルム側に付着したまま引き剥がされ、フィルム面の平滑性が損なわれる。また、プロセスによる対応をしても、密着不足等による歩留まり低下が懸念される。さらに特許文献2のように接着層と流路規定層の積層からなる第1フィルム部材を流路パターンにパターニングした後、残存する流路規定層上に吐出口を形成する第2フィルム部材を橋渡しするように貼り合わせるプロセスは、気泡や割れなどが発生しやすいため、歩留りが低下する可能性がある。
そこで、本発明は、歩留り良く液体吐出ヘッドを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、液体吐出ヘッドの製造方法であって、
(1)第1面に液体吐出エネルギー発生素子を有し、第1面から反対の第2面に貫通する液体供給路を有する基板を準備する工程と、
(2)第一の感光性樹脂層と、前記第一の感光性樹脂層よりも軟化点の低い最外層を含む第二の感光性樹脂層を備える2層以上の積層構造体を形成する工程と、
(3)前記基板の第1面上に、前記積層構造体を、前記積層構造体の前記第二の感光性樹脂層の最外層を接触させて接合する工程と、
(4)前記積層構造体を露光し、前記第二の感光性樹脂層に液体流路を規定する第二の層を、前記第一の感光性樹脂層に吐出口を規定する第一の層を、それぞれ形成する工程と、
を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法、が提供される。
本発明によれば、歩留まり良く液体吐出ヘッドを製造することが可能となる。
本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドの1例を示す斜視模式図である。 本発明の実施形態に係る積層構造体の製造方法を示す断面模式図である。 本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドの製造方法を示す断面模式図である。 本発明の実施形態に係る積層構造体の他の1例を示す断面模式図である。 従来の液体吐出ヘッドの製造方法の課題を示す断面図である。
図1は、本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例を示す斜視模式図である。図1に示す液体吐出ヘッドは、第1面1A上に液体吐出エネルギー発生素子2が所定のピッチで2列並んで配置されている基板1を有する。液体吐出エネルギー発生素子2の列間には、基板1を第1面1Aから第2面1Bに貫通する液体供給路11が形成されている。基板1の第1面1A上には、不図示のポリエーテルアミド層等の密着層を介して吐出口形成部材3が形成されている。吐出口形成部材3は、液体流路12を規定する第二の層15と、吐出口13を規定する第一の層14とを含んで構成されている。液体流路12は、液体供給路11から各吐出口13に連通し、液体供給路11から液体流路12内に充填された液体に、液体吐出エネルギー発生素子2によって液体を吐出するエネルギーが与えられると、吐出口13から液滴を吐出する。この液滴を記録媒体に被着させることによって、記録を行う。
液体を吐出するエネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子2としては、例えば電気−熱変換体により液体に膜沸騰を生じさせ気泡を形成することで液滴を吐出する形態、電気−機械変換体によって液滴を吐出する形態、静電気を利用して液滴を吐出する形態等がある。液体吐出技術で提案される各種記録方式をいずれも用いることができる。中でも特に高速で高密度の記録の観点からは、液体吐出エネルギー発生素子2として電気−熱変換体を利用したものが好適に用いられる。液体吐出エネルギー発生素子2は、通常、不図示の絶縁膜で保護されている。また、基板1の第一の面1A上には、液体吐出エネルギー発生素子2への電力を供給する配線(不図示)が形成され、さらに、各種回路が形成されていてもよい。
次に、図2、図3を用いて、図1に示す液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。図2は本発明に用いることができる積層構造体の製造方法の一例を説明するための図である。図3は本実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の一例を説明するための図であり、図1のA−A’における断面を示す図である。
まず、図2(a)に示すように、ベースとなるフィルム21上に吐出口を規定する第一の層14となる第一の感光性樹脂層14Aをスピンコート、スリット塗布等により形成する。ベースとなるフィルム21は、ポリイミド、PET、ETFE、PVA等が挙げられる。第一の感光性樹脂層14Aに用いる第一の感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらの1種または2種以上の組合せを用いることができる。なお、第一の感光性樹脂層14Aに用いるネガ型感光性樹脂は、流路を規定する第二の層15となる第二の感光性樹脂層15Aを硬化させずに選択的に吐出口13を形成できる感光感度、感光波長等を持つ材料を用いることが好ましい。第一の感光性樹脂層14Aの厚みは、第二の感光性樹脂層15Aの厚み以下の、1μm〜50μmであることが好ましい。また、第一の感光性樹脂層14Aは、第二の感光性樹脂層15Aよりも厚く形成し、積層構造体22の剛性を維持しながら基板1に貼り付けた後、所望の厚みに研磨することで歩留りを向上させる効果が得られる。この場合は研磨後の所望膜厚に1μm〜100μmを足した厚みが好ましく、研磨プロセスの時間短縮によるコストダウンを考慮すると研磨後の所望膜厚に1μm〜30μmを足した厚みを研磨前の厚みとすることがさらに好ましい。
次に、図2(b)に示すように、第二の感光性樹脂層15Aをスピンコート、スリット塗布等により形成する。第二の感光性樹脂層15Aの厚みは5μm〜200μmが好ましい。第二の感光性樹脂層15Aに用いる第二の感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらの1種または2種以上の組合せを用いることができる。第一の感光性樹脂層14Aに用いる第一の感光性樹脂に対し、第二の感光性樹脂には軟化点が低い感光性樹脂を使用する。接合時の加熱の際に、第一の感光性樹脂層14Aを維持し、第二の感光性樹脂層15Aを軟化させ、密着性を良化させるために、第一の感光性樹脂と、第二の感光性樹脂の軟化点は10℃以上離れていることが好ましい。第一の感光性樹脂は軟化点40℃〜90℃、第二の感光性樹脂層は軟化点30℃〜80℃であることが好ましい。流路を形成する際、第二の感光性樹脂層15Aは、第一の感光性樹脂層14Aを硬化させずに選択的に流路を形成できる感光感度、感光波長等を持つ材料を用いることが好ましい。第二の感光性樹脂の軟化点を低くすることで、接合の際に、第一の感光性樹脂層14Aを維持し、基板1との密着性等を維持することが可能となる。
それぞれの層を形成する感光性組成物には、上記の感光性樹脂以外に光重合開始剤等を含むことができる。本明細書において、光重合開始剤は、重合反応を促進する材料のみならず、架橋反応を促進する材料も含む概念である。光重合開始剤としては、例えば、オニウム塩やジアゾニウム塩などの光酸発生剤、またはチタノセン化合物やp−ニトロベンジル芳香族スルホネート等のラジカル重合開始剤等を挙げることができる。第一および第二の感光性樹脂層の感光感度、感光波長等の調整は、それぞれの層を形成する感光性組成物中の成分、例えば、感光波長の異なる感光性樹脂の選択、光重合開始剤の種類や添加量により適宜実施できる。これにより、第一および第二の感光性樹脂層は、樹脂の軟化点以外にも、感光感度および感光波長の少なくとも一方が異なる感光性を有する材料で形成されることとなる。第一の感光性樹脂層14Aは焦点深度の浅い短波長の露光光(例えば、i線:365nm)で硬化できる材料を、第二の感光性樹脂層15Aは焦点深度の深い長波長の露光光(例えば、gh線:405、436nm)で硬化できる材料を選択することが好ましい。また、それぞれの露光量は、例えば、第一の感光性樹脂層14Aには500J/m〜2000J/m、第二の感光性樹脂層15Aには5000J/m〜10000J/mとすることができる。したがって、第一の感光性樹脂層14Aの感光感度は、第二の感光性樹脂層15Aの感光感度よりも高いことが好ましい。
次に図2(c)に示すように、形成した第一の感光性樹脂層14A、第二の感光性樹脂層15A等の積層膜から、ベースとなるフィルム21を除去し積層構造体22を形成する。フィルム21と積層構造体22を機械的に剥がすことも可能である。また、フィルム21にPVA等を用いることで、積層構造体22を溶解させない純水でフィルム21を溶解除去することも可能である。この場合は機械的に剥がす場合に比べて容易に歩留まりが向上する効果がある。
積層構造体22の製造方法は図2に示したものに限定されず、フィルム21を除去することなく、吐出口形成部材の材料の一部として用いることもできる。また、積層構造体22は、溶融押出成型法、共押出法、カレンダー法、ラミネート法、延伸等の公知のフィルム形成方法を組み合わせて製造しても良い。この場合は、ベースとなるフィルム21を用いずに第一および第二の感光性樹脂の積層構造体を形成することが可能であり、ベースとなるフィルム21を除去する工程が削減され更に歩留まりが向上する効果が得られる。さらに、積層構造体22には第二の感光性樹脂層15Aの基板1との密着性を良化する密着層が部分的に形成されてもよく、また、第一の感光性樹脂層14Aの上に撥水層が形成されていても良い。積層構造体22の一部に無機材料を用いることもできる。
次に図3(a)に示される基板1の第1面上には、液体吐出エネルギー発生素子(不図示)が複数配置され、第1面から反対の第2面に貫通する液体供給路11が形成されている。なお、基板1は、基材としてシリコンウエハを用いて、1枚のシリコンウエハ上に多数の液体吐出ヘッドを同時に形成する。予め基板1を貫通する液体供給路11を形成するため、オーバーエッチングが可能となり、ウエハ面内での開口不良等を抑制することができる。
次に図3(b)に示すように、積層構造体22を基板1の第1面上に第二の感光性樹脂層15が接触するようにローラー方式のラミネート装置により接合していく。この時、操作方向32に向かってローラー31を第一の感光性樹脂層14A上に押し当てていく。接合の条件としてはローラー31と接する第一の感光性樹脂層14Aの軟化点より低い温度を上限とし、90℃未満が好ましく、下限として、第二の感光性樹脂層15Aの軟化点以上の30℃以上の温度が好ましい。特に、30℃〜70℃の温度範囲が好ましい。また、第一の感光性樹脂層14Aを第二の感光性樹脂層15Aよりも厚く形成する際、貼り合わせた後、所望の厚さまで機械的な研磨(CMP)やドライエッチング等により薄くすることもできる。また、基板温度を第二の感光性樹脂層15Aの軟化点より高く設定し、ローラー温度を、第二の感光性樹脂層15Aの軟化点よりも低くすることで、基板外の余分な領域に膜が形成されることを防ぐ効果がある。
次に図3(c)に示すように、流路12のパターンを有する第一のマスク33を用いて、第一の露光光34にて露光する第1露光工程を実施する。第1露光工程では、第一の感光性樹脂層14Aを硬化させずに、第二の感光性樹脂層15Aを選択的に露光して第二の層15を形成する。なお、第1露光工程では、第一の感光性樹脂層14Aが硬化しても、その部分は、液体流路12の壁部を構成する第二の層15と第一の層14との接合部となるため、特に問題はない。
次に図3(d)に示すように、吐出口13のパターンを有する第二のマスク35を用いて、第二の露光光36にて露光する第2露光工程を実施する。この時、未硬化の第二の感光性樹脂層15Aを硬化させず、第一の感光性樹脂層14Aを選択的に露光して第一の層14を形成する。このようにして、第二の感光性樹脂層15Aを第二の層15に、第一の感光性樹脂層14Aを第一の層14に、それぞれ形成する。
次に図3(e)に示すように、各層の未硬化領域を現像することで流路12と吐出口13が形成され、液体吐出ヘッド構造が形成される。なお、各層を一括で現像することが好ましい。さらに、現像後に、第一の層14および第二の層15をさらに硬化させるための熱処理を施しても良い。
以上の工程を経た後、ウエハをダイシングソー等によって、切断分離して個々の液体吐出ヘッドにチップ化する。液体吐出エネルギー発生素子2を駆動させる電気配線を行った後、液体供給用のチップタンク部材を接合することで、液体吐出ヘッドが完成する。
積層構造体は、第一の感光性樹脂層と、前記第一の感光性樹脂層よりも軟化点の低い最外層を含む第二の感光性樹脂層を備える2層以上の構成である。図4に示すように、積層構造体は、第一の感光性樹脂層14A側に軟化点の高い第二の感光性樹脂層(第1層)16と、基板1と接触させる接触層となる軟化点の低い第二の感光性樹脂層(第2層)17との複数の層を含む第二の感光性樹脂層15Aを有しても良い。この場合、第2層17が最外層となる。第1層16は、第一の感光性樹脂層14Aの軟化点以上の軟化点を有しても良い。第一の感光性樹脂層14Aと、第1層16で、剛性を維持することが可能となり、同時に第2層17と、基板1との密着等も維持することが出来る。この場合、剛性を高めることで歩留りが向上する効果が得られる。また、吐出口13を規定する第一の層14を薄く形成することが容易となり、液体吐出特性が向上する効果が得られる。また、第1層16と第2層17は、1回の露光で第二の層15に硬化させても良く、複数回の露光で硬化させても良い。1回の露光で第二の層15に硬化させる場合、第1層16と第2層17は同等の感光感度を有するか、同等の感光波長を有する材料で構成されることが好ましい。例えば同種の感光性樹脂で形成した2つの層は、同等の感光感度を有する。また、同等の感光波長を有する。また、複数回の露光では、異なる液体流路パターン、例えば、第2層17に第一の液体流路パターンを形成し、第1層16に第一の液体流路パターンより幅を狭くした第二の液体流路パターンを形成しても良い。また、複数回の露光では、それぞれ異なる波長、露光量にて露光することが可能であり、それに適した材料を適宜選択して用いれば良い。したがって、リソグラフィー工程を2回以上の異なるパターンと露光条件で行うことができるが、現像はこの場合も一括して行うことが好ましい。
上述のように、本発明では、(1)基板を準備する工程と、(2)積層構造体を形成する工程と、(3)積層構造体を接合する工程と、(4)積層構造体を露光し、第二層と第一の層とを形成する工程と、を有する。この(1)から(4)の工程は、この順番で行うことが好ましい。
実施例1
図2、図3を用いて本実施例に係る液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。図2は本発明の積層構造体の製造方法の一例を説明するための図であり、図3は本発明の液体吐出ヘッド用の製造方法の一例を説明するための図であり、図1のA−A’における断面を示す図である。
まず、図2(a)に示すように、ベースとなるフィルム21上に第一の感光性樹脂層14Aをスピンコート塗布により形成した。第一の感光性樹脂層14Aの厚みは20μmにて形成した。第一の感光性樹脂層14Aに用いる第一の感光性樹脂としては、感光波長(365nm)のクレゾール型エポキシ樹脂を使用した。また、軟化点は70℃であった。
次に、図2(b)に示すように、第二の感光性樹脂層15をスピンコート塗布により形成した。第二の感光性樹脂層15の厚みは40μmで形成した。第二の感光性樹脂としては、感光波長(405、436nm)で、第一の感光性樹脂よりも軟化点の低いビスフェノールA型エポキシ樹脂(軟化点:40℃)を使用した。
次に図2(c)に示すように、形成した第一の感光性樹脂層14A、第二の感光性樹脂層15Aの積層膜から、ベースとなるフィルム21を剥離テープにより剥離し、積層構造体22を形成した。
次に図3(a)に示される基板1上には、液体吐出エネルギー発生素子(不図示)が複数配置され、液体供給路11が形成されている基板を準備した。
次に図3(b)に示すように、積層構造体22を基板1上に流路を形成する感光性樹脂からなる層15が接するように真空接合装置により50℃にて貼付けを行った。
次に図3(c)に示すように、第一の感光性樹脂層14Aを硬化させずに選択的に第二の感光性樹脂層15Aを硬化できる第一の露光光34として、波長(405、436nm)の光を6000J/mにて照射し、第二の層15を形成した。
次に図3(d)に示すように、未露光の第二の感光性樹脂層15Aを硬化させずに選択的に吐出口13となる部分を除く第一の感光性樹脂層14Aを硬化できる第二の露光光36として、波長(365nm)の光を1000J/mにて照射し、第一の層14を形成した。
次に図3(e)に示すように、各層を枚葉式現像装置にて一括現像することで流路12と吐出口13を形成した。
その他、チップ化、配線等の所要の工程を経て、液体吐出ヘッドが完成する。この液体吐出ヘッドを観察し、図5に示すようなベースフィルム剥離時に発生していたノズルクラックなどの不良がないことを確認した。
比較として、積層構造体22を軟化点が同じで感光波長のみが異なる2種類の感光性樹脂で形成すると、基板1上に貼付けの際に密着不足により、歩留まりが低下した。
更に、積層構造体22の軟化点を逆にし、軟化点の低い感光性樹脂で第一の感光性樹脂層を形成し、軟化点の高い感光性樹脂で第二の感光性樹脂層の形成を行うと、基板1上に積層構造体を貼りつける際に密着不足により、歩留まりが低下した。また、接合時の温度を上げると装置内のローラー等に貼付き不良となり歩留まりが低下した。
1:基板
2:液体吐出エネルギー発生素子
3:吐出口形成部材
11:液体供給路
12:液体流路
13:液体吐出口
14:第一の層
14A:第一の感光性樹脂層
15:第二の層
15A:第二の感光性樹脂層
16:軟化点の高い第二の感光性樹脂層
17:軟化点の低い第二の感光性樹脂層
21:ベースフィルム
22:積層構造体
31:ローラー
32:ローラー操作方向
33:第一のマスク
34:第一の露光光
35:第二のマスク
36:第二の露光光

Claims (16)

  1. 液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    (1)第1面に液体吐出エネルギー発生素子を有し、第1面から反対の第2面に貫通する液体供給路を有する基板を準備する工程と、
    (2)第一の感光性樹脂層と、前記第一の感光性樹脂層よりも軟化点の低い最外層を含む第二の感光性樹脂層を備える2層以上の積層構造体を形成する工程と、
    (3)前記基板の第1面上に、前記積層構造体を、前記積層構造体の前記第二の感光性樹脂層の最外層を接触させて接合する工程と、
    (4)前記積層構造体を露光し、前記第二の感光性樹脂層に液体流路を規定する第二の層を、前記第一の感光性樹脂層に吐出口を規定する第一の層を、それぞれ形成する工程と、
    を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記(1)から前記(4)の工程をこの順番で行う請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記第一および第二の感光性樹脂層が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂のいずれか1つ以上のネガ型感光性樹脂を含む請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記第一および第二の感光性樹脂層が、感光感度および感光波長の少なくとも一方が異なる感光性を有する材料で形成される請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記(4)の工程を2回以上の異なるパターンと露光条件で行った後、現像が一括で行われる請求項4に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記第一の感光性樹脂層の感光感度は、前記第二の感光性樹脂層の感光感度よりも高い請求項4に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記第一の感光性樹脂層の感光波長は、前記第二の感光性樹脂層の感光波長よりも短い請求項4に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記(3)の工程は、前記第一の感光性樹脂層の軟化点よりも低く、前記第二の感光性樹脂層の最外層の軟化点以上の温度で前記積層構造体を前記基板に接合する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  9. 前記積層構造体と前記基板の接合にローラー方式のラミネート装置を用い、前記基板の温度は第二の感光性樹脂層の最外層の軟化点以上であり、ローラー温度は前記第二の感光性樹脂層の最外層の軟化点よりも低い請求項8に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  10. 前記第一の感光性樹脂層の厚みは、前記第二の感光性樹脂層の厚み以下である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記積層構造体を接合した後、前記第一の感光性樹脂層の露光よりも前に、前記第一の感光性樹脂層の一部を研磨する工程を含む請求項10に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記第一の感光性樹脂層の厚みは、前記第二の感光性樹脂層の厚み以上に形成し、前記研磨によって前記第二の感光性樹脂層の厚みより薄くする請求項11に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  13. 前記積層構造体は、ベースフィルムの上に前記第一および第二の感光性樹脂層を含む積層を形成した後、前記基板への接合の前に前記ベースフィルムを剥離して形成される請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  14. 前記第二の感光性樹脂層は、第1層と、前記第1層および前記第一の感光性樹脂層よりも軟化点の低い、前記基板との接触する層となる第2層とを含む請求項1乃至13のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  15. 前記第二の感光性樹脂層の第1層と第2層は同等の感光感度を有し、前記第二の感光性樹脂層の第1層の軟化点は、前記第一の感光性樹脂層の軟化点以上である請求項14に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  16. 前記第二の感光性樹脂層の第1層と第2層は同等の感光波長を有し、前記第二の感光性樹脂層の第1層の軟化点は、前記第一の感光性樹脂層の軟化点以上である請求項14に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
JP2014167745A 2014-08-20 2014-08-20 液体吐出ヘッドの製造方法 Pending JP2016043516A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014167745A JP2016043516A (ja) 2014-08-20 2014-08-20 液体吐出ヘッドの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014167745A JP2016043516A (ja) 2014-08-20 2014-08-20 液体吐出ヘッドの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016043516A true JP2016043516A (ja) 2016-04-04

Family

ID=55634581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014167745A Pending JP2016043516A (ja) 2014-08-20 2014-08-20 液体吐出ヘッドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016043516A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109422237A (zh) * 2017-08-21 2019-03-05 船井电机株式会社 三维结构、制作三维结构的方法、及流体喷射装置
CN109422236A (zh) * 2017-08-21 2019-03-05 船井电机株式会社 三维结构、制作三维结构的方法、及流体喷射装置
CN109422238A (zh) * 2017-08-21 2019-03-05 船井电机株式会社 三维结构、制作三维结构的方法、及流体喷射装置
JP2019142153A (ja) * 2018-02-22 2019-08-29 キヤノン株式会社 樹脂膜の貼着方法及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP2020059146A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 キヤノン株式会社 微細構造体の製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP2021057474A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 富士紡ホールディングス株式会社 対象物を表面に吸着させるための樹脂シート

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109422237A (zh) * 2017-08-21 2019-03-05 船井电机株式会社 三维结构、制作三维结构的方法、及流体喷射装置
CN109422236A (zh) * 2017-08-21 2019-03-05 船井电机株式会社 三维结构、制作三维结构的方法、及流体喷射装置
CN109422238A (zh) * 2017-08-21 2019-03-05 船井电机株式会社 三维结构、制作三维结构的方法、及流体喷射装置
JP2019142153A (ja) * 2018-02-22 2019-08-29 キヤノン株式会社 樹脂膜の貼着方法及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP7146412B2 (ja) 2018-02-22 2022-10-04 キヤノン株式会社 樹脂膜の貼着方法及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP2020059146A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 キヤノン株式会社 微細構造体の製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP7134825B2 (ja) 2018-10-05 2022-09-12 キヤノン株式会社 微細構造体の製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP2021057474A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 富士紡ホールディングス株式会社 対象物を表面に吸着させるための樹脂シート
JP7421894B2 (ja) 2019-09-30 2024-01-25 富士紡ホールディングス株式会社 対象物を表面に吸着させるための樹脂シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016043516A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
US8148049B2 (en) Ink jet recording head and manufacturing method of the same
KR101012898B1 (ko) 액체 토출 헤드 제조 방법
JP2003145780A (ja) インクジェットプリントヘッドの製造方法
JP6598497B2 (ja) 液体吐出ヘッド及びその製造方法
JP5814747B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP7023644B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP6719911B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
TW201602425A (zh) 半導體裝置、層合型半導體裝置、密封後層合型半導體裝置、及此等之製造方法
JP6700977B2 (ja) 構造体の製造方法
JP5980020B2 (ja) 液体吐出ヘッド用基板の製造方法
JP6576152B2 (ja) 構造物の製造方法、および液体吐出ヘッドの製造方法
JP7009225B2 (ja) 構造体の製造方法、液体吐出ヘッドの製造方法、保護部材、保護基板及び保護基板の製造方法
JP7013274B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
US10894410B2 (en) Method of manufacturing liquid ejection head and method of forming resist
JP2017193166A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP7179554B2 (ja) 樹脂層付き基板の製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法
KR101292493B1 (ko) 액체 토출 헤드 및 그 제조 방법
JP2020011468A (ja) 部材の転写方法及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP7182975B2 (ja) 液体吐出ヘッド用基板の製造方法
US10744771B2 (en) Method of manufacturing liquid ejection head and method of manufacturing structure
JP6961453B2 (ja) 貫通基板の加工方法および液体吐出ヘッドの製造方法
JP2021079625A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP2017080924A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP2019155804A (ja) 樹脂層の形成方法及び液体吐出ヘッドの製造方法