JP2016040144A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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敬太 中野
Keita Nakano
敬太 中野
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Abstract

【課題】トレッドの剛性が高くなることを抑制しつつサイドウォールの剛性が高くされた空気入りタイヤの提供。
【解決手段】このタイヤ2は、カーカス10と補強フィラー18を備えている。カーカス10が第一カーカスプライ28を備えている。第一カーカスプライ28がコア24の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ28には主部28aと折り返し部28bとが形成されている。この折り返し部28bの半径方向外端は、トレッド4の内側でベルト12に積層されている。補強フィラー18は、カーカス10の軸方向外側に積層されている。半径方向において補強フィラー18の内端18aは、エイペックス26の軸方向外側に位置している。その外端18bは、トレッド4の内側でベルト12に積層されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
未舗装路面では、車輌は轍を走行することがある。タイヤには、轍の壁面が当接する。轍に当接することで、サイドウォールが損傷することがある。また、ラリーやダートトライアル等車輌では、轍の壁面に当接するタイヤ表面もグリップ性能が要求される。これらの観点から、サイドウォールに高い剛性が求められている。
舗装路を走行する車輌では、より速く旋回走行するために、高いコーナリングパワーが要求される。舗装路面では、タイヤの空気圧を下げることで、低荷重におけるコーナリングパワーが増大する。しかし、空気圧を下げると、高荷重におけるコーナリングパワーが低下する。サイドウォールの剛性を向上させることで、タイヤの空気圧を下げても、高荷重におけるコーナリングパワーの低下が抑制されうる。
また、特に、舗装路を走行するレース用車輌等では車輌の最低地上高が規定されている。空気圧を下げると、この最低地上高の規定を下回る恐れがある。このため、初期車高を通常より高く設定する必要が生じる。車高を高く設定すると、ダウンフォースを得る観点から不利になる。これらの観点から、舗装路を走行するタイヤでも、サイドウォールに高い剛性が求められている。サイドウォールの剛性を向上させることで、空気圧を下げても、車高を高くすることなく最低地上高の規定を満たしうる。
これらのサイドウォールの剛性の向上は、カーカスプライの枚数を通常より多くすることで達成されうる。
特開2010−155503号公報 特開2000−1773388号公報
カーカスプライの枚数を多くすることで、サイドウォールのみならず、トレッドの剛性が高くなる。トレッドの剛性が高くなり過ぎると、グリップ性能が損なわれる。サイドウォールの剛性を向上させつつ、トレッドの剛性が高くなりすぎることを抑制することは容易ではない。
本発明の目的は、トレッドの剛性が高くなることを抑制しつつサイドウォールの剛性が高くされた空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード、カーカス、ベルト及び補強フィラーを備えている。上記トレッドが路面に接地するトレッド面を備えている。それぞれのサイドウォールは、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びている。それぞれのビードが、上記サイドウォールの半径方向内側に位置している。上記カーカスは、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されている。上記ベルトは、上記トレッドの半径方向内側において上記カーカスと積層されている。上記ビードは、コアとコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えている。上記カーカスは、第一カーカスプライを備えている。この第一カーカスプライは、コアの周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライには、主部と折り返し部とが形成されている。この折り返し部の半径方向外端は、トレッドの内側でベルトに積層されている。上記補強フィラーは、カーカスの軸方向外側に積層されている。半径方向において、補強フィラーの内端はエイペックスの軸方向外側に位置している。上記補強フィラーの外端は、トレッドの内側でベルトに積層されている。上記補強フィラーは、フィラーコードとトッピングゴムとを備えている。
好ましくは、上記フィラーコードは、アラミド繊維からなっている。
本発明に係る一の好ましい空気入りタイヤでは、上記ベルトは、カーカスに積層される内側層と、この内側層の半径方向外側に積層される外側層とを備えている。この内側層の外端部は、カーカスに沿って半径方向内側に延びている。赤道面におけるトレッド面からその外端までの半径方向高さHbは、タイヤ高さHとしたときに、この高さHの0.2倍以上にされている。上記カーカスは、第二カーカスプライを備えている。この第二カーカスプライは、上記第一カーカスプライに積層されている。第二カーカスプライは、コアの周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより主部と折り返し部とが形成されている。この折り返し部の半径方向外端は、トレッドの内側でベルトの外側層に積層されている。
好ましくは、上記ベルトは、ベルトコードとトッピングゴムを備えている。このベルトコードは、軸方向に見て半径方向に対して20°以上45°以下で傾斜して延びている。上記補強フィラーのフィラーコードは、軸方向に見て半径方向に対して45°以上90°以下で傾斜して延びている。このベルトコードとフィラーコードとは、交差している。
好ましくは、上記トレッド面に周方向の延びる縦溝と軸方向に延びる横溝とが形成されている。このトレッドは、縦溝と横溝とにより複数のブロックに区画されている。このトレッド面の軸方向の接地外側端とこの接地外側端の軸方向内側に位置して接地外側端に最も近い縦溝と間に、周方向に並べられたショルダーブロックが形成されている。このショルダーブロックは、接地外側端より半径方向内側かつ軸方向外側にせり出したせり出し部を備えている。このせり出し部は、接地外側端から軸方向外向きに向かって半径方向外から内向きに傾斜して延びるせり出し上側壁面と、このせり出し上側壁面の軸方向外端であるせり出し端から半径方向内側に向かって延びてサイドウォールの外面に連続するせり出し下側壁面とを備えている。このショルダーブロックを区画する横溝は、せり出し下側壁面で軸方向外向きに開口している。周方向に垂直な断面において、このせり出し上側壁面は、半径方向に対して35°以上45°以下で傾斜して延びている。
本発明に係る他の好ましい空気入りタイヤでは、上記カーカスは、第三カーカスプライ及び第四カーカスプライを備えている。この第三カーカスプライ及び第四カーカスプライは、第一カーカスプライの半径方向外側に積層されている。この第三カーカスプライと第四カーカスプライとのそれぞれは、コアの周りにて、軸方向外側から内側に向かって折り返されている。この折り返しにより主部と折り返し部とが形成されている。車輌に装着されたときに内側に位置する上記補強フィラーの外端は、ベルトの内側層と外側層との間に積層されている。
好ましくは、このタイヤは、補強ゴム層を備えている。この補強ゴム層は、車輌に装着されたときに外側の上記コアの、半径方向内側に位置している。この補強ゴム層は、第一カーカスプライと第三カーカスプライとの間に積層されている。この補強ゴム層は、軸方向において上記コアの軸方向内端から外端まで延在している。
好ましくは、上記第三カーカスプライの折り返し部の折り返し端は、第四カーカスプライの折り返し部の折り返し端より半径方向内側に位置している。上記第三カーカスプライの折り返し端からビードトウまでの半径方向距離は、10mm以上15mm以下にされている。上記第四カーカスプライの折り返し端から第三カーカスプライの折り返し端までの半径方向距離は、5mm以上10mm以下にされている。
好ましくは、上記第一カーカスプライ、第三カーカスプライ及び第四カーカスプライのそれぞれは、カーカスコードとトッピングゴムとを備えている。このカーカスコードは、赤道面に対して傾斜して延びている。このカーカスコードと赤道面とがなす傾斜角度は、40°以上70°以下にされている。
好ましくは、このタイヤは、空気圧が60kPa以上70kPa以下にされて使用される。
本発明に係る空気入りタイヤでは、サイドウォールの剛性が向上している。このタイヤは、サイドウォールの剛性を向上しつつ、トレッドの剛性が高くなり過ぎることが抑制されている。このタイヤは、トレッドのグリップ性能を確保しつつ、サイドウォールの剛性を効果的に向上している。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤのトレッドの一部が示された説明図である。 図3は、図2の線分III−IIIで示された断面図である。 図4は、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図5は、図4のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図6は、図4のタイヤの他の一部が示された拡大断面図である。 図4のタイヤの使用状態が示された説明図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ7、一対のビード8、カーカス10、ベルト12、バンド14、インナーライナー16及び一対の補強フィラー18を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、四輪自動車等の車輌に装着される。このタイヤ2は、例えば、ラリーやダートトライアル等車輌に装着される。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面20を形成する。図示されないが、トレッド4は、ベース層とキャップ層とを有している。キャップ層は、ベース層の半径方向外側に位置している。キャップ層は、ベース層に積層されている。ベース層は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側端は、トレッド4と接合されている。このサイドウォール6の半径方向内側端は、クリンチ7と接合されている。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、カーカス10の損傷を防止する。
それぞれのクリンチ7は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。クリンチ7は、軸方向において、ビード8及びカーカス10よりも外側に位置している。クリンチ7は、耐摩耗性に優れた高硬度な架橋ゴムからなる。クリンチ7は、リムのフランジと当接する。このクリンチ7は、リブ22を備えている。リブ22は、軸方向外側に向かって突出している。このタイヤ2が装着されるリムのフランジの損傷を、リブ22は防止する。このリブ22は、サイドウォール6に形成されてもよいし、サイドウォール6とクリンチ7との跨がって形成されてもよい。
それぞれのビード8は、クリンチ7の軸方向内側に位置している。このビード8は、サイドウォール6の半径方向内側に位置している。このビード8は、コア24と、このコア24から半径方向外向きに延びるエイペックス26とを備えている。コア24はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス26は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス26は、高硬度な架橋ゴムからなる。
このコア24では、1本又は複数本のワイヤーが、軸方向に所定の並び数で、かつ半径方向に所定の積み上げ数で、リング状に巻かれて形成されている。図1に示される様に、このコア24の断面形状は略矩形にされている。このコア24を備える構造を、ストランドビード構造と称する。所謂、シングルワインディングビード構造も、テープビード構造も、ストランドビード構造の一種である。
カーカス10は、第一カーカスプライとしての第一プライ28と、第二カーカスプライとしての第二プライ30とからなる。第一プライ28及び第二プライ30は、両側のビード8間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6に沿っている。第一プライ28は、コア24の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ28には、主部28aと折り返し部28bとが形成されている。この折り返し部28bは、トレッド4の半径方向内側まで延びている。折り返し部28bの外端28cは、トレッド4の半径方向内側に位置している。この外端28cは、ベルト12に積層されている。第二プライ30は、コア24の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第二プライ30には、主部30aと折り返し部30bとが形成されている。この折り返し部30bは、トレッド4の半径方向内側まで延びている。折り返し部30bの外端30cは、トレッド4の半径方向内側に位置している。この外端30cは、ベルト12に積層されている。この外端30cは、外端28cより軸方向外側に位置している。この第一プライ28及び第二プライ30により、このカーカス10は、所謂、ウルトラハイターンアップ構造(UHTU構造)を備えている。
第一プライ28及び第二プライ30のそれぞれは、並列された多数のカーカスコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのカーカスコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス10はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。このカーカス10は、1枚のプライから形成されてもよい。
ベルト12は、トレッド4及びサイドウォール6とカーカス10との間に位置している。ベルト12は、カーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。ベルト12は、内側層32及び外側層34からなる。内側層32及び外側層34は、トレッド4に沿って延びている。内側層32の軸方向端部32aはサイドウォール6の軸方向内側まで延びている。この内側層32は、トレッド4及びサイドウォール6とカーカス10との間に位置している。外側層34の軸方向端部34aは、トレッド4の半径方向内側に位置している。この外側層34は、トレッド4とカーカス10との間に位置している。図示されていないが、内側層32及び外側層34のそれぞれは、並列された多数のベルトコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのベルトコードは、赤道面に対して傾斜している。この赤道面での傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。この内側層32のベルトコードは、サイドウォール6の内側において、軸方向に見て半径方向に対して傾斜している。この傾斜角度の絶対値は、20°以上45°以下である。内側層32のベルトコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層34のベルトコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。ベルトコードの材質は、スチールや有機繊維が用いられる。内側層32のベルトコードは有機繊維が好ましく、アラミド繊維が特に好ましい。外側層34の軸方向幅は、タイヤ2の最大幅の0.7倍以上が好ましい。外側層34の軸方向幅は、0.75倍以下が好ましい。ベルト12が、3以上の層を備えてもよい。
バンド14は、ベルト12の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド14の幅はベルト12の幅よりも大きい。図示されていないが、このバンド14は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド14は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト14が拘束されるので、ベルト14のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト12及びバンド14は、補強層36を構成している。ベルト12のみから、補強層36が構成されてもよい。
インナーライナー16は、カーカス10の内側に位置している。赤道面の近傍において、インナーライナー16は、カーカス10の内面に接合されている。インナーライナー16は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー16の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー16は、タイヤ2の内圧を保持する。
それぞれの補強フィラー18は、サイドウォール6の軸方向内側に位置している。このタイヤ2では、補強フィラー18は、サイドウォール6及びクリンチ7の軸方向内側に位置している。補強フィラー18は、サイドウォール6に沿って半径方向に延在している。補強フィラー18は、カーカス10の軸方向外側に積層されている。補強フィラー18の半径方向内端18aは、エイペックス26の軸方向外側に位置している。この外端18aは、エイペックス26とクリンチ7との間に位置している。補強フィラー18の半径方向外端18bは、トレッド4の半径方向内側に位置している。この外端18bは、トレッド4の内側でベルト12に積層されている。この外端18bは、ベルト12の内側層32と外側層34との間に積層されている。
この補強フィラー18は、フィラーコードとトッピングゴムとからなる。フィラーコードは、サイドウォール6の内側において、軸方向に見て半径方向に対して傾斜している。この傾斜角度の絶対値は、45°以上90°以下である。このフィラーコードは、ベルト12の内側層32のベルトコードと交差して延びている。フィラーコードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維及びポリエチレンナフタレートが例示される。
図1の実線BLは、ビードベースラインを示している。このビードベースラインは、タイヤ2が装着される正規リムのリム径(JATMA参照)を規定する線である。このビードベースラインは、軸方向に延びている。点Ptは、トレッド面20と赤道面との交点を示している。両矢印Hは、タイヤ2の高さを示している。この高さHは、ビードベースラインから点Ptまでの半径方向距離として測られる。両矢印Hbは、点Ptから内側層32の外端32bまでの半径方向高さを示している。この高さHbは、半径方向距離として測られる。
図2には、このタイヤ2のトレッド面20の一部が示されている。図2は、半径方向内向きに見たトレッド面20を示している。図3は、図2の線分III−IIIの断面が示されている。
このトレッド面20には、周方向に延びる複数の縦溝38c、縦溝38m及び縦溝38sが刻まれている。この縦溝38cは、トレッド面20の軸方向中央に位置している。縦溝38sは、トレッド面20の軸方向で最も外側に位置している。縦溝38mは、軸方向において、縦溝38cと縦溝38sとの間に位置している。このトレッド面20には、軸方向に延びる複数の横溝40c、横溝40m及び横溝40sが刻まれている。横溝40cはトレッド面20の軸方向中央に位置しており、横溝40sは軸方向で最も外側に位置しており、横溝40mは軸方向において横溝40cと横溝40sとの間に位置している。
このトレッド4は、縦溝38c、縦溝38m、縦溝38s、横溝40c、横溝40m及び横溝40sにより、複数のセンターブロック42c、ミドルブロック42m及びショルダーブロック42sに区画されている。センターブロック42cは、軸方向において、トレッド4の中央に位置している。ショルダーブロック42sは、軸方向においてトレッド4の最も外側に位置している。ミドルブロック42mは、センターブロック42cとショルダーブロック42sとの間に位置している。センターブロック42c、ミドルブロック42m及びショルダーブロック42sのそれぞれが、周方向に並べられて形成されている。
図3の点Peは、トレッド面20が平坦な路面で接地するときの、軸方向の接地外側端を示している。一点鎖線L1は、従来のタイヤの輪郭を示している。このタイヤ2では、ショルダーブロック42sに、せり出し部44が形成されている。せり出し部44は、ショルダーブロック42sから軸方向外向きにせり出して形成されている。点Ppは、せり出し端を示している。このせり出し端Ppは、このせり出し部44のうちで、軸方向において最も外側に位置している。
このせり出し部44は、上側壁面46と下側壁面48とを備えている。上側壁面46は、接地外側端Peからせり出し端Ppまで延びる外壁面である。下側壁面48は、せり出し端Ppからサイドウォール6の外面6aまでの延びる外壁面である。上側壁面46は、接地外側端Peから軸方向外向きに向かって半径方向外から内向きに傾斜して延びている。下側壁面48は、せり出し端Ppから軸方向内向きに向かって半径方向外から内向きに傾斜して延びている。
図3の両矢印αは、半径方向に対する上側壁面46の傾斜角度を示している。両矢印βは、上側壁面46と下側壁面48とのなす角度を示している。両矢印Laは、せり出し部44の軸方向のせり出し幅を示している。両矢印Lbは、せり出し部44の半径方向内向きのせり出し高さを示している。
図3の点線40bは、横溝40sの底面を示している。この横溝40sは、縦溝38sから軸方向外向きに延びている。横溝40sは、下側壁面48に開口している。両矢印Hg1は、トレッド面20から横溝40sの底面までの、横溝40sの深さを示している。この深さHg1は、トレッド面20の垂直方向の距離として測定される。この深さHg1は、軸方向において、ショルダーブロック42sの形成するトレッド面20の中央で測定される。両矢印Hg2は、上側壁面46から横溝40sの底面までの、横溝40sの深さを示している。この深さHg2は、上側壁面46の垂直方向の距離として測定される。この深さHg2は、図3に示される断面において点Peと点Ppとの中間点で測定される。
このタイヤ2では、第一プライ28の折り返し部28bは、トレッド4の半径方向内側まで延びている。この折り返し部28bの外端は、ベルト12に積層されている。この第一プライ28の主部28aと折り返し部28bとが積層されて、サイドウォール6の剛性が向上している。この折り返し部28bの外端がベルト12と積層されることで、空気が充填されたときに、主部28aのカーカスコードに加えて、折り返し部28bのカーカスコードに張力が作用する。カーカスコードに張力が作用することで、サイドウォール6の剛性が更に向上しうる。
補強フィラー18は、カーカス10の軸方向外側に積層されているので、サイドウォール6が屈曲すると半径方向に伸ばされる。補強フィラー18のフィラーコードが、引っ張りに対して高い抗力を発揮する。これにより、サイドウォール6の屈曲が抑制されている。この補強フィラー18を備えることで、サイドウォール6は補強されている。このタイヤ2は、正規内圧より低い空気圧でも、走行可能にされている。この観点から、フィラーコードは、延びにくい材料からなることが好ましい。このフィラーコードは、例えば、アラミド繊維やナイロン繊維が好ましい。
一方で、この第一プライ28と補強フィラー18とにより、サイドウォール6の剛性を向上させつつ、トレッド4の剛性が高くなることが抑制されている。このタイヤ2では、トレッド4のグリップ性能を損なうことなく、サイドウォール6の剛性が向上している。
このタイヤ2では、ベルト12の内側層32がカーカス10に沿って半径方向内側に延びている。内側層32の端部32aは、サイドウォール6の軸方向内側に位置している。この内側層32は、サイドウォール6の半径方向外側部分で、カーカス10を保護している。カーカス10の損傷が抑制されている。このタイヤ2で轍を走行する際に、トレッド4の接地外側端Peより更に軸方向外側の表面が、例えば、上側壁面46や下側壁面48等が轍の壁面に接地する。この内側層32を備えることで、このタイヤ2は轍を走行する際の耐久性が向上している。この内側層32が位置する範囲で、内側層32がサイドウォール6の剛性を向上させる。この轍の壁面に対しての、高いグリップ性能と高いトラクション性能を発揮しうる。これらの観点から、高さHbは、好ましくは、タイヤ高さHの0.2倍以上であり、更に好ましくは0.3倍以上である。この高さHbが大き過ぎるとサイドウォール6の剛性が大きくなりすぎる。この観点から、この高さHbは、好ましくはタイヤ高さHの0.5倍以下であり、更に好ましくは0.4倍以下である。
このタイヤ2では、第二プライ30の折り返し部30bが第一プライ28の折り返し部28bに積層されている。この折り返し部30bは、トレッド4の内側まで延びている。これにより、更にサイドウォール6の剛性が向上している。一方で、サイドウォールの剛性の向上に比べて、トレッド4の剛性が高くなることを抑制している。
このタイヤ2では、サイドウォール6において、内側層32のベルトコードとフィラーコードとが交差して延びている。補強フィラー18のフィラーコードが、軸方向に見て半径方向に対して、傾斜して延びている。これにより、サイドウォール6の剛性が更に向上している。この観点から、補強フィラー18のフィラーコードの傾斜角度は、好ましくは45°以上である。この傾斜角度は、好ましくは90°以下である。
このショルダーブロック42sに、せり出し部44が形成されている。このせり出し部44は縦溝38sと横溝40sとにより区画されている。このせり出し部44の内側では、第一プライ28の折り返し部28b、第二プライ30の折り返し部30b、補強フィラー18及び内側層32により、その剛性が向上している。このせり出し部44が轍壁面に接地して、高いグリップ性能を発揮しうる。このタイヤ2は、轍走行で高いトラクション性能を発揮しうる。
この上側壁面46は、轍を走行する際に、轍壁面と広い接触面積を得られうる。これにより、ショルダーブロック42sの摩耗が抑制される。この観点から、上側壁面46の傾斜角度αが35°以上で傾いていることが好ましい。同様の観点から、この角度αが45°以下で傾いていることが好ましい。
せり出し部44のせり出し幅Laが大きいタイヤ2は、轍壁面に対して、高いグリップ性能と高いトラクション性能を発揮しうる。この観点からこの幅Laは、好ましくは10mm以上である。一方で、この幅Laが小さいタイヤ2では、ショルダーブロック42sの剛性が高い。ショルダーブロック42sの剛性が小さいと、トラクション性能が低下する。このショルダーブロック42sは剛性が高くされており、高いトラクション性能を発揮しうる。この観点から、この幅Laは、好ましくは15mm以下である。
せり出し部44のせり出し高さLbが大きいタイヤ2は、轍での高いトラクション性能が得られる。この観点から、半径方向内向きのせり出し高さLbは、好ましくは15mm以上である。一方で、この高さLbが30mmを越えて大きくしても、轍でのトラクション性能の更なる向上が望めない。この高さLbは、好ましくは30mm以下である。
上側壁面46と下側壁面48とのなす角度βが大きいせり出し部44は、高い剛性が得られる。高い剛性のせり出し部44は、高いトラクション性能を発揮しうる。この観点から、この角度βは、好ましくは110°以上である。一方で、この角度βが小さいせり出し部44は、轍壁面をくいつき易い。この角度βが大きすぎると、轍壁面に対するくいつくが低下する。トラクション性能が十分に発揮されなくなる。この観点から、この角度βは、好ましくは130°以下である。
横溝40sの深さHg2が大きいせり出し部44は、轍の壁面に対して、高いグリップ性能を発揮しうる。この観点から、この深さHg2は、好ましくはトレッド面20での深さHg1の0.8倍以上であり、更に好ましくは0.9倍以上である。一方で、この深さHg2が小さいせり出し部44は剛性に優れる。このHg2が深すぎると、せり出し部44の剛性が低下する。剛性が低下したせり出し部44では、トラクション性能が低下する。この観点から、この深さHg2は、好ましくは深さHg1の1.0倍以下である。
図4には、空気入りタイヤ52が示されている。図4において、上下方向がタイヤ52の半径方向であり、左右方向がタイヤ52の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ52の周方向である。一点鎖線CLはタイヤ52の赤道面を表わす。
このタイヤ52は、四輪自動車等の車輌に装着される。このタイヤ52は、舗装路のサーキットコースを走行するレース用車輌等に装着される。このタイヤ52について、タイヤ2と異なる構成が説明される。タイヤ2と同様の構成については、その説明が省略される。
このタイヤ52は、トレッド54、一対のサイドウォール56、一対のビード58、カーカス60、ベルト62、エッジバンド64、インナーライナー66、補強フィラー68r、補強フィラー68h及び補強ゴム層70を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。
このトレッド54は、トレッド面72を形成する。このトレッド面72には、溝が形成されていない。このトレッド面72に、溝が形成されてもよい。それぞれのサイドウォール56は、トレッド54の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール56の半径方向外側端は、トレッド54と接合されている。それぞれのビード58は、サイドウォール56の半径方向内側に位置している。ビード58は、コア74と、このコア74から半径方向外向きに延びるエイペックス76とを備えている。このコア74は、ストランドビード構造で形成されている。
図5には、車輌に装着されたときに車輌の内側に位置する、サイドウォール56が示されている。図5は、車輌に装着されたときの裏側のサイドウォール56を示している。図6には、車輌に装着されたときに車輌の外側に位置するサイドウォール56が示されている。図6は、車輌に装着されたときの表側のサイドウォール56を示している。図5及び図6に示される様に、このタイヤ52の形状は、赤道面に対して非対称である。
図5及び図6に示される様に、カーカス60は、第一カーカスプライとしての第一プライ78と、第三カーカスプライとしての第三プライ80と、第四カーカスプライとしての第四プライ82とからなる。第一プライ78、第三プライ80及び第四プライ82は、両側のビード58間に架け渡されており、トレッド54及びサイドウォール56に沿っている。
第一プライ78は、コア74の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ78には、主部78aと折り返し部78bとが形成されている。この折り返し部78bは、トレッド54の半径方向内側まで延びている。折り返し部78bの外端78cは、トレッド54の半径方向内側に位置している。この外端78cは、トレッド54の内側でベルト62の内側に積層されている。このタイヤ52は、所謂UHTU構造を備えている。
第三プライ80は、コア74の周りにて、軸方向外側から内側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第三プライ80には、主部80aと折り返し部80bとが形成されている。この折り返し部80bは、ビード58の軸方向内側まで延びている。折り返し部80bの外端80cは、コア74の軸方向内側に位置している。この外端80cは、エイペックス76の軸方向内側に位置してもよい。折り返し部80bは、第一プライ78の主部78に積層されている。第四プライ82は、コア74の周りにて、軸方向外側から内側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第四プライ82には、主部82aと折り返し部82bとが形成されている。この折り返し部82bは、エイペックス76の軸方向内側まで延びている。この折り返し部82bの外端82cは、外端80cより、半径方向外側に位置している。外端82cは、エイペックス76の軸方向内側に位置している。折り返し部82bは、折り返し部80bに積層されている。
図5及び図6の両矢印H1は、ビードトウの先端Pbから折り返し部80bの外端80cまでの半径方向の高さを示している。両矢印H2は、折り返し部80bの外端80cから折り返し部82bの端82cまでの高さを示している。この高さH1及びH2は、図に示される断面において、半径方向の直線距離として測られる。
ベルト62は、トレッド54の内側に位置している。ベルト62は、カーカス60と積層されている。ベルト62は、カーカス60を補強する。ベルト62は、内側層84及び外側層86からなる。内側層84及び外側層86は、トレッド54に沿って延びている。内側層84の軸方向端部84aは、トレッド4の半径方向内側に位置している。外側層86の軸方向端部86aは、トレッド4の半径方向内側に位置している。軸方向において、内側層84の幅は外側層86の幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層84及び外側層86のそれぞれは、並列された多数のベルトコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのベルトコードは、赤道面に対して傾斜している。この赤道面での傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層84のベルトコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層86のベルトコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。ベルトコードの好ましい材質は、スチールである。ベルトコードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト62の軸方向幅は、タイヤ52の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト62が、3以上の層を備えてもよい。ベルト62は、補強層88を構成している。
図5に示される様に、車輌に装着されたときの内側(裏側)には、エッジバンド64が位置している。このエッジバンド64は、ベルト62の端の近傍に位置している。エッジバンド64は、ベルト62の半径方向外側に位置している。図示されていないが、このエッジバンドは、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンドは、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト62の端が拘束されるので、ベルト62のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー66は、カーカス60の内側に位置している。赤道面の近傍において、インナーライナー66は、カーカス60の内面に接合されている。インナーライナー66は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー66の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー66は、タイヤ2の内圧を保持する。
この裏側には、補強フィラー68rが位置している。この補強フィラー68rは、サイドウォール56の軸方向内側に位置している。補強フィラー68rは、サイドウォール56に沿って半径方向に延在している。補強フィラー68rは、カーカス60の軸方向外側に積層されている。補強フィラー68rの半径方向内端68aは、エイペックス76の軸方向外側に位置している。補強フィラー68rの半径方向外端68bは、トレッド54の半径方向内側に位置している。外端68bは、ベルト62に積層されている。この外端68bは、ベルト62の内側層84と外側層86との間に積層されている。
この補強フィラー68rは、フィラーコードとトッピングゴムとからなる。フィラーコードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維及びポリエチレンナフタレートが例示される。
図6に示される様に、車輌に装着されたときの外側(表側)には、補強フィラー68hが位置している。この補強フィラー68hでは、その外端68cは、ベルト62の内側層84の半径方向内側に積層されている。この補強フィラー68hの他の構成は、補強フィラー68rと同様にされている。
この表側には、補強ゴム層70が位置している。補強ゴム層70は、コア74の半径方向内側に位置している。この補強ゴム層70は、コア74の軸方向外側及び内側を囲って延びている。この補強ゴム層70は、第一プライ78と第三プライ80との間に積層されている。
図6の両矢印Wcは、コア74の軸方向幅を示している。両矢印Wrは、補強ゴム層70の軸方向幅を示している。補強ゴム層70の幅Wrは、コア74の幅Wcより大きい。補強ゴム層70の軸方向外端は、コア74の軸方向外端より外側に位置している。補強ゴム層70の軸方向内端は、コア74の軸方向内端より内側に位置している。補強ゴム層70は、軸方向において、コア74の軸方向内端から外端まで延在している。この補強ゴム層70は、高硬度な架橋ゴムからなる。補強ゴム層70は、エイペックス76と同じ架橋ゴムからなってもよい。この補強ゴム層のゴム硬度は、好ましくは、90以上である。
本発明において、ゴム硬度は、「JIS K6253」の規定に準じ、タイプAのデュロメータによって測定される。図に示された断面に、このデュロメータが押し付けられ、硬度が測定される。測定は、23℃の温度下でなされる。
このタイヤ52では、タイヤ2と同様に、第一プライ78の主部78aと折り返し部78bとが積層されて、サイドウォール56の剛性が向上している。この折り返し部78bの外端78cがベルト62の内側に積層されることで、空気が充填されたときに、主部78aのカーカスコードに加えて、折り返し部78bのカーカスコードに張力が作用する。サイドウォール56の剛性が更に向上している。
補強フィラー68hは、カーカス60の軸方向外側に積層されているので、サイドウォール56の屈曲が抑制されている。この補強フィラー68を備えることで、サイドウォール56は補強されている。このタイヤ2は、正規内圧より低い空気圧でも、走行可能にされている。この観点から、フィラーコードは、延びにくい材料からなることが好ましい。このフィラーコードは、例えば、アラミド繊維が好ましい。
この第一プライ78と補強フィラー68とにより、サイドウォール56の剛性が向上している。一方で、トレッド54の剛性が高くなりすぎることが抑制されている。
図7には、タイヤ52が、図示されない四輪車輌に装着した様子が示されている。この車輌への装着に際して、タイヤ2はリム90に嵌め合わされる。図4の矢印INは、車輌に装着される状態で車輌内側向きを示している。この矢印IN側に位置するサイドウォール56は、裏側のサイドウォール56である。矢印OUTは、車輌に装着される状態で、車輌外側向きを示している。この矢印OUT側に位置するサイドウォール56は、表側のサイドウォール56である。図7の実線VLは、路面に対する鉛直線を示している。
図7の両矢印CAで示されているのはキャンバー角である。タイヤ52は、キャンバー角CAを有して、車輌に装着される。このキャンバー角CAは、タイヤ52の赤道面と路面に垂直な鉛直線VLとがなす角度である。図7において、タイヤ52の赤道面が下方から上方に向かって車輌外側から内側向きに傾くときに、このキャンバー角CAが負の値で表される。この負の値で表される場合、このキャンバー角CAはネガティブキャンバー角と称される。タイヤ52が下方から上方に向かって軸方向に車輌内側から外側向きに傾くときに、このキャンバー角CAが正の値で表される。キャンバー角CAが正の値で表される場合、このキャンバー角CAはポジティブキャンバー角と称される。
このタイヤ52は、ネガティブキャンバー角で装着されている。ネガティブキャンバー角で装着されたタイヤ52は、高速走行における旋回性能の向上に寄与する。この観点から、一般に、高速走行性能が重視されるレース用車輌では、タイヤ2はネガティブキャンバー角で装着される。これにより、コーナリング性能の向上が図られている。
図7は直進走行時のタイヤの使用状態が示されている。直進走行時に、このタイヤ52では、トレッド面72の車輌の外側より内側の領域が主に接地する。旋回走行時には、横力の増加に伴い、タイヤ52が変形することで、トレッド面72の接地部分が徐々に軸方向外側に移行する。旋回走行では、トレッド面20の接地部分が、車輌内側の領域から外側の領域に移行する。
このタイヤ52では、カーカス60及び補強フィラー68を備えることで、サイドウォール56が高い剛性を発揮しうる。このタイヤ52は、旋回走行において高い剛性を備えており、旋回走行における大きな横力に耐えうる。このタイヤ52は、高速での旋回走行に適している。
このタイヤ52では、第三プライ80と第四プライ82とがコア74を軸方向外側から内側に向かって折り返されている。この第三プライ80の主部80aと第四プライ82の主部82aとが第一プライ78の軸方向外側に積層されている。この第三プライ80と第四プライ82とは、コア74の周りを軸方向外側から内側に折り返されている。サイドウォール6が屈曲すると、主部80a及び主部82aのカーカスコードが半径方向に伸ばされる。これらのカーカスコードは、引っ張りに対して高い抗力を発揮する。これにより、サイドウォール6の屈曲が抑制される。
このサイドウォール6の屈曲が抑制され、高い剛性を発揮するので、従来のタイヤに比べて、空気圧を低くしても、このタイヤ2は車輌を支持しうる。空気厚を低くしても社交が低下することが抑制されている。空気圧を低く抑えることで、低荷重でのコーナリングパワーを向上しうる。このサイドウォール6が高い剛性を発揮するので、空気圧を低くしても、高荷重でのコーナリングパワーを十分に発揮しうる。このタイヤ52は、低荷重から高荷重までの全域で高いコーナリングパワーを発揮しうる。
第三プライ80がコア74周りでの折り返しされることで、サイドウォール6の屈曲に対して主部80aのカーカスコードに高い張力が生じる。サイドウォールの屈曲に対して、第三プライ80が高い抗力を発揮しうる。この観点から、第三プライ80の外端80cからビードトウPbまでの半径方向高さH1は、好ましくは10mm以上である。一方で、この高さH1をある程度以上大きくしても、サイドウォール6の屈曲の抑制効果は変わらない。この高さH1は好ましくは15mm以下である。
第四プライ82も第三プライ80と同様に、コア74の周りで折り返されることで、サイドウォールの屈曲を抑制している。一方で、第三プライ80の外端80cと第四プライ82の外端82cが近いと、この外端80cと第四プライ82との起点として破損を生じ易い。タイヤ52の耐久性の観点から、この外端82cから外端80cまでの半径方向高さH2は、好ましくは5mm以上である。この高さH2をある程度以上大きくしても、タイヤ52の耐久性の向上効果は変わらない。この高さH2は、好ましくは10mm以下である。
このサイドウォール6の剛性を向上させる観点から、第一プライ78のカーカスコード、第三プライ80のカーカスコード及び第四プライ82のカーカスコードのそれぞれが、赤道面に対して傾斜して延びて、互いに交差していることが好ましい。赤道面とそれぞれのカーカスコードとがなす傾斜角度の絶対値は、好ましくは40°以上である。同様の観点から、この傾斜角度の絶対値は、好ましくは70°以下である。
このタイヤ52では、サイドウォール6の剛性が高いので、空気圧を60kPa以上70kPa以下であれば、従来のタイヤで空気圧を160kPaにされたタイヤと同等の縦バネ定数を発揮しうる。このタイヤ52は、従来より低い空気圧で十分に使用されうる。
低い空気圧で使用されることで、このタイヤ52は、高いグリップ力を発揮しうる。高いグリップ力が発揮されることで、旋回走行時には、カーカス60とベルト62との間で剥離方向に大きな剪断力が作用する。低い空気圧で使用されるタイヤ52では、従来の空気圧で使用されるものに比べて、カーカス60とベルト62との間の剥離が発生し易くなる。この剥離は、特に、タイヤ52の裏側の領域で生じ易い。このタイヤ52は、裏側の補強フィラー68rの外端68bが内側層84と外側層86との間に積層されている。これにより、ベルト62の剥離が抑制されている。このタイヤ52は、低い空気圧で使用されても、耐久性が損なわれることが抑制されている。
ネガティブキャンバーで装着されたタイヤ52では、トレッド面72のうち、車輌の内側の領域が主に接地する。軸方向において、裏側(車輌の内側)で、トレッド54が大きく変形を繰り返す。このタイヤ52では、表側より裏側で、ベルトエッジルース等のベルト62の損傷が生じ易い。このタイヤ52は、表側にエッジバンド64が位置しており、ベルト62の損傷が抑制されている。
このタイヤ52は、表側のコア74の半径方向内側に補強ゴム層70が位置している。一般に、ネガティブキャンバーで装着され低い空気圧で使用されるタイヤでは、リム落ち(ビードがリムのシート面からずれ落ちる現象)が生じ易い。この補強ゴム層74は、低い空気圧でも表側のコア74の回動を抑制する。この補強ゴム層74を備えることで、低い空気圧での使用によるリム落ちの発生が抑制されている。
本発明では、タイヤの各部材の寸法及び角度は、タイヤが正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤに空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤには荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤが依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤが依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1−3の基本構造を備えたタイヤを準備した。このタイヤのサイズは、205/65R15である。表1に、このタイヤの仕様が示されている。表1の「カーカス構造」の「2−UHTU」は、2枚のカーカスプライからなっており、この2枚のカーカスプライがウルトラハイターンアップ(UHTU)構造であることを示している。表1の「内側層」の「Hb/H 0.2」は、内側層の高さHbとタイヤ高さHとの比Hb/Hが0.2であることを示している。表1の補強フィラーの「位置」の「外」は補強フィラーがカーカースプライの主部及び折り返し部の軸方向外側に位置することを示している。また、表1の補強フィラーの「外端位置」の「中」は、補強フィラーの外端がベルトの内側層と外側層との間に位置していることを示している。
[比較例1]
カーカス構造、内側層、補強フィラーが表1に示される様にされてたタイヤが準備された。表1の「カーカス構造」の「2−HTU」は、2枚のカーカスプライからなっており、この2枚のカーカスプライがハイターンアップ(HTU)構造であることを示している。このハイターンアップ構造とは、カーカスプライの折り返し部がエイペックスの外端より外側まで延びているが、トレッドの内側まで延びていない構造である。表1の「内側層」の「通常」は、ベルトの内側層の軸方向幅が外側層の軸方向幅より若干大きくされて、内側層の軸方向端部がトレッドの内側に位置するものであることを示している。表1の補強フィラーの「位置」の「主部外」は、補強フィラーがカーカースプライの主部と折り返し部との間に位置することを示している。また、表1の補強フィラーの「外端位置」の「下」は、補強フィラーの外端がベルト(内側層及び外側層)の半径方向内側に位置していることを示している。
[比較例2−4]
カーカス構造が表1に示されるようにされた他は、比較例1と同様にしてタイヤが準備された。
[実施例2]
補強フィラーの外端位置が表1に示されるようにされた他は、実施例1と同様にしてタイヤが準備された。
[比較例5−6]
補強フィラーの位置と外端位置とが表1に示されるようにされた他は、実施例1と同様にしてタイヤが準備された。表1の補強フィラーの「位置」の「主部間」は、補強フィラーが2枚のカーカースプライの主部の間に位置することを示している。
[サイドウォール剛性の評価]
実施例1−2及び比較例1−6のタイヤを試験機に装着して、サイドウォールの剛性を評価した。この試験機は、タイヤのトレッド面に沿って配置された12枚のプレート及びタイヤが組み込まれるリムを備えている。リムにタイヤが組み込まれた後、タイヤの内部に空気が充填され、その内圧が200kPaとされた。各プレートがトレッド面に当接され、これらプレートによりトレッドが拘束された。リムを下降させて偏芯させ、この偏芯によるタイヤの撓みと荷重との関係が計測された。撓みの変化量に対する荷重の変化量の比率が、撓み指数として、実施例1を100とした指数値で下記表1に示されている。これら指数値は、数値が大きいほど剛性が高いことを表している。
[トレッド剛性の評価]
実施例1−2及び比較例1−6のタイヤのトレッドの剛性を評価した。タイヤがリムに組み込まれて、内圧200kPaで空気が充填された。このタイヤのサイドウォールがプレートで挟み込まれて、タイヤが固定された。このタイヤのトレッド面に、ロッドが押しつけられて、タイヤの撓みと荷重との関係が計測された。撓みの変化量に対する荷重の変化量の比率が、撓み指数として、実施例1を100とした指数値で下記表1に示されている。これら指数値は、数値が大きいほど剛性が高いことを表している。
[グリップ性能評価]
これらのタイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに内圧が200kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が2000cc(cm )であるレース仕様の四輪駆動車に装着した。ドライバーに、この四輪駆動車を運転させて、官能評価がされた。この官能評価では、この四輪駆動車が未舗装のサーキットを走行させられた。ドライバーが、グリップ性能を評価した。この結果が、指数として下記の表1に示されている。この指数値は、実施例1を100とした指数値で下記表1に示されている。これら指数値は、数値がが大きいほどグリップ性能が高いことを表している。
[耐久性評価]
これらのタイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに内圧が200kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が2000cc(cm )であるレース仕様の四輪駆動車に装着した。この四輪駆動車が、1周2kmの未舗装のサーキットを、5周走行させられた。走行後のサイドウォールの損傷が確認された。この結果が、指数として下記の表1に示されている。この指数値は、実施例1を100とした指数値で下記表1に示されている。これら指数値は、数値がが大きいほど耐久性が高いことを表している。
Figure 2016040144
表1に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明のタイヤの優位性は明らかである。
[実施例9]
図4−6の基本構造を備えたタイヤを準備した。このタイヤのサイズは、330/710R18である。表2に、このタイヤの仕様が示されている。表2の「カーカス構造」の「1−2」は、軸方向内側から外側に折り返された1枚のカーカスプライと、その外側に軸方向外側から内側に折り返された2枚のカーカスプライとからなる構造を示している。この軸方向内側から外側に折り返されたカーカスプライは、ウルトラハイターンアップ(UHTU)構造であった。表2の「補強フィラー外端位置」の「下」及び「中」は表1のそれと同じ意味である。表2の「表側」は車輌に装着されたときに、車輌の外側に位置することを示しており、「裏側」は車輌の内側に位置することを示している。表2の「表裏対称構造」の「対称」は表側と裏側とが対称であることを示しており、「非対称」は表側と裏側とが非対称であることを示している。
[実施例3]
カーカス構造、補強フィラー外端位置、高硬度ゴム層の有無が表2に示される様にされた他は、実施例9と同様にしてタイヤが得られた。表2の「カーカス構造」の「2−0」は、軸方向内側から外側に折り返された2枚のカーカスプライからなることを示している。この2枚のカーカスプライは、ウルトラハイターンアップ(UHTU)構造であった。
[比較例7]
補強フィラーを備えない他は、実施例3と同様にしてタイヤが得られた。
[実施例4−6]
カーカス構造が表2に示される様にされた他は、実施例3と同様にしてタイヤが得られた。表2の「カーカス構造」の「2−1」は、軸方向内側から外側に折り返された2枚のカーカスプライと、その外側に軸方向外側から内側に折り返された1枚のカーカスプライとからなる構造を示している。同様に「カーカス構造」の「3−0」は、軸方向内側から外側に折り返された3枚のカーカスプライからなることを示している。いずれのタイヤでも、軸方向内側から外側に折り返されたカーカスプライは、ウルトラハイターンアップ(UHTU)構造であった。
[旋回性能及び剛性感]
実施例3−9のタイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに内圧が200kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が3000cm であるレース用四輪車に装着した。ドライバーがこの四輪車を舗装路のレーシングサーキットで運転して、旋回性能及び剛性感が官能評価された。この結果が、指数として下記の表2に示されている。旋回性能については、約70km/hの低速と、約100km/hとので評価がされた。これらの指数値は、実施例3を100とした指数値で下記表2に示されている。これら指数値は、数値がが大きいほど好ましい。
[耐BEL評価及び耐リム落ち評価]
これらのタイヤを装着した四輪車が、1周3.7kmのレーシングサーキットを30周走行させられた。走行後のタイヤのビードとリムのシート面とのずれが観察された。また、走行後のタイヤが解体されて、ベルトヘッジの剥離の有無が観察された。この評価結果が実施例3を100とした指数値で下記表2に示されている。これら指数値は、数値がが大きいほど耐BEL及び耐リム落ちの評価が高いことを表している。
Figure 2016040144
表2に示されるように、実施例のタイヤの評価が高い。この評価結果から、本発明のタイヤの優位性は明らかである。
以上説明された方法は、車輌に装着されるタイヤに広く適用されうる。
2、52・・・タイヤ
4、54・・・トレッド
6、56・・・サイドウォール
7・・・クリンチ
8、58・・・ビード
10、60・・・カーカス
12、62・・・ベルト
14・・・バンド
16、66・・・インナーライナー
18、68・・・補強フィラー
20、72・・・トレッド面
24、74・・・コア
26、76・・・エイペックス
28、78・・・第一プライ
30・・・第二プライ
32、84・・・内側層
34、86・・・外側層
36、88・・・補強層
38・・・縦溝
40・・・横溝
42・・・ブロック
44・・・せり出し部
46・・・上側壁面
48・・・下側壁面
64・・・エッジバンド
70・・・補強ゴム層
80・・・第三プライ
82・・・第四プライ

Claims (10)

  1. トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード、カーカス、ベルト及び補強フィラーを備えており、
    上記トレッドが路面に接地するトレッド面を備えており、
    それぞれのサイドウォールが、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、
    それぞれのビードが、上記サイドウォールの半径方向内側に位置しており、
    上記カーカスが、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、
    上記ベルトが、上記トレッドの半径方向内側において上記カーカスと積層されており、
    上記ビードがコアとコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えており、
    上記カーカスが第一カーカスプライを備えており、この第一カーカスプライがコアの周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されており、この折り返しにより、カーカスプライには主部と折り返し部とが形成されており、この折り返し部の半径方向外端がトレッドの内側でベルトに積層されており、
    上記補強フィラーがカーカスの軸方向外側に積層されており、半径方向において補強フィラーの内端がエイペックスの軸方向外側に位置しており、その外端がトレッドの内側でベルトに積層されており、
    上記補強フィラーがフィラーコードとトッピングゴムとを備えている空気入りタイヤ。
  2. 上記フィラーコードがアラミド繊維からなっている請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記ベルトがカーカスに積層される内側層と、この内側層の半径方向外側に積層される外側層とを備えており、
    この内側層の外端部がカーカスに沿って半径方向内側に延びており、赤道面におけるトレッド面からその外端までの半径方向高さHbが、タイヤ高さHとしたときに、この高さHの0.2倍以上にされており、
    上記カーカスが第二カーカスプライを備えており、この第二カーカスプライが上記第一カーカスプライに積層されており、コアの周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されており、この折り返しにより主部と折り返し部とが形成されており、この折り返し部の半径方向外端がトレッドの内側でベルトの外側層に積層されている請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 上記ベルトがベルトコードとトッピングゴムを備えており、このベルトコードが軸方向に見て半径方向に対して20°以上45°以下で傾斜して延びており、
    上記補強フィラーのフィラーコードが軸方向に見て半径方向に対して45°以上90°以下で傾斜して延びており、
    このベルトコードとフィラーコードとが交差している請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 上記トレッド面に周方向の延びる縦溝と軸方向に延びる横溝とが形成されており、
    このトレッドが縦溝と横溝とにより複数のブロックに区画されており、
    このトレッド面の軸方向の接地外側端とこの接地外側端の軸方向内側に位置して接地外側端に最も近い縦溝と間に、周方向に並べられたショルダーブロックが形成されており、
    このショルダーブロックが接地外側端より半径方向内側かつ軸方向外側にせり出したせり出し部を備えており、このせり出し部が接地外側端から軸方向外向きに向かって半径方向外から内向きに傾斜して延びるせり出し上側壁面と、このせり出し上側壁面の軸方向外端であるせり出し端から半径方向内側に向かって延びてサイドウォールの外面に連続するせり出し下側壁面とを備えており、
    このショルダーブロックを区画する横溝がせり出し下側壁面で軸方向外向きに開口しており、
    周方向に垂直な断面において、このせり出し上側壁面が半径方向に対して35°以上45°以下で傾斜して延びている請求項1から4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 上記カーカスが第一カーカスプライの半径方向外側に積層される第三カーカスプライ及び第四カーカスプライを備えており、この第三カーカスプライと第四カーカスプライのそれぞれが、コアの周りにて、軸方向外側から内側に向かって折り返されており、この折り返しにより主部と折り返し部とが形成されており、
    車輌に装着されたときに内側に位置する上記補強フィラーの外端がベルトの内側層と外側層との間に積層されている請求項1又は2に記載のタイヤ。
  7. 補強ゴム層を備えており、
    この補強ゴム層が車輌に装着されたときに外側の上記コアの、半径方向内側に位置して、第一カーカスプライと第三カーカスプライとの間に積層されており、
    この補強ゴム層が軸方向において上記コアの軸方向内端から外端まで延在している請求項6に記載のタイヤ。
  8. 上記第三カーカスプライの折り返し部の折り返し端が第四カーカスプライの折り返し部の折り返し端より半径方向内側に位置しており、
    上記第三カーカスプライの折り返し端からビードトウまでの半径方向距離が10mm以上15mm以下にされており、
    上記第四カーカスプライの折り返し端から第三カーカスプライの折り返し端までの半径方向距離が5mm以上10mm以下にされている請求項6又は7に記載のタイヤ。
  9. 上記第一カーカスプライ、第三カーカスプライ及び第四カーカスプライのそれぞれが、カーカスコードとトッピングゴムとを備えており、
    このカーカスコードが赤道面に対して傾斜して延びており、
    このカーカスコードと赤道面とがなす傾斜角度が40°以上70°以下にされている請求項6から8のいずれかに記載のタイヤ。
  10. 空気圧が60kPa以上70kPa以下にされて使用される請求項6から9のいずれかに記載のタイヤ。
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WO2023276178A1 (ja) * 2021-06-30 2023-01-05 株式会社ブリヂストン タイヤ

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