JP2016038428A - 焦点検出装置及び方法、並びにプログラム、撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、撮像素子から得られた1対の像信号の位相差に基づいて焦点検出を行う際に、焦点検出条件に応じて適切に信号増幅を行って高精度な焦点検出を行焦点検出装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラでは、処理負荷の重い動作モードと判定された場合には、第1の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する。一方、処理負荷の軽い動作モードと判定された場合には、第2の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する。そして、算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う。
【選択図】図10

Description

本発明は、焦点検出装置及び方法、並びにプログラム、撮像装置に関し、特に、焦点検出装置及び方法、並びにプログラム、撮像装置に関し、特に、撮像装置における焦点検出装置および自動焦点検出技術に関する。
従来、被写体像の光束を射出瞳面で分割して、それぞれを1対のラインセンサの各々に結像させ、ラインセンサで光電変換された各像信号の位相差に基づいて焦点検出を行う位相差検出方式の焦点検出装置が提案されている。例えば、特許文献1では、1対のラインセンサから得られる1対の像信号について、一方の像信号に対して他方の像信号を所定量ずつシフトさせたときのシフト量ごとの相関量を演算して記憶する。そして、記憶されている複数の相関量を対応するシフト量ごとに加算して加算相関量を求め、その加算相関量を用いて焦点検出を行うことを特徴とする。
また、撮像素子の一部の画素に焦点検出用の画素を離散的に設けて、被写体像の光束を射出瞳面で分割した光束を、それぞれ対応する1対の焦点検出用の画素に結像させ、上述した位相差検出方式で焦点検出を行う撮像装置が提案されている。
また、特許文献2では、離散的に焦点検出用画素が配置された複数対の焦点検出用の画素列を備え、焦点検出用の画素列が並ぶ方向と直交する方向に、別の1対の焦点検出用の画素列が隣接して配置される撮像素子が提案されている。このような撮像素子において、被写体像に含まれるノイズが大きいと判定した場合は、隣接する同種類の像信号を近い配置の画素同士が加算されるよう画素単位で加算し、加算した像信号の位相差に基づいて焦点検出を行う。被写体像に含まれるノイズが大きくないと判定した場合は、1対の焦点検出用の画素列ごとに独立して算出された各位相差を平均して、その平均位相差に基づいて焦点検出を行うことを特徴とする。
特許文献2と同様、撮像素子の一部に焦点検出用画素を設けて、複数のフレームにおける1対の焦点検出用の画素列を同一画素同士で加算した加算画素列を生成し、1対の加算画素列の位相差に基づいて焦点検出を行う撮像装置が提案されている(特許文献3参照)。
特許第4888084号明細書 特許第5202289号明細書 特開2012−220925号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、複数の相関量を対応するシフト量ごとに加算して加算相関量を求め、その加算相関量を用いて焦点検出を行う場合、条件によっては不具合が生じるおそれがある。例えば、元の1対のラインセンサにおける像信号にノイズが多く混入していると、ノイズの影響による疑似相関が表れてしまうため、疑似相関の結果を複数加算しても、正しい相関結果を得ることができない。
また、上記特許文献3のように、複数のフレームにおける1対の焦点検出用の画素列を同一画素同士で加算して、その加算された1対の画素列の位相差に基づいて焦点検出を行う場合も、条件によっては不具合が生じるおそれがある。例えば、被写体あるいは撮像装置が動いてしまい、被写体像の輪郭がフレーム毎に異なる場合、同一画素同士で加算しても、輪郭を示す被写体像の信号が増幅されず、かえって加算することで輪郭が滲んだような信号が得られる。この場合、相関演算で求められる位相差にばらつき誤差が乗りやすくなり、結果として焦点検出精度が劣化してしまう。
そこで、本発明の目的は、撮像素子から得られた1対の像信号の位相差に基づいて焦点検出を行う際に、焦点検出条件に応じて適切に信号増幅を行って高精度な焦点検出を行うことができる技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の焦点検出装置は、複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、前記1対の像信号から相関演算を行って相関量を算出し、算出した相関量を加算する第1の算出手段と、前記1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って相関量を算出する第2の算出手段と、動作モードを判定する判定手段と、前記判定手段により処理負荷の重い動作モードと判定された場合には、前記第1の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、前記判定手段により処理負荷の軽い動作モードと判定された場合には、前記第2の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出するデフォーカス量検出手段と、前記デフォーカス量検出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、撮像素子から得られた1対の像信号の位相差に基づいて焦点検出を行う際に、焦点検出条件に応じて適切に信号増幅を行って高精度な焦点検出を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例であるデジタルカメラの概略構成を示す図である。 図1における撮像部の画素面の態様を示す模式図である。 図2における第1の焦点検出画素S1の構造を示す図である。 図2における第2の焦点検出画素S2の構造を示す図である。 ピントが合ったときの第1の焦点検出画素S1と第2の焦点検出画素S2の像信号の位相差を示す図である。 ピントが合う前の第1の焦点検出画素S1と第2の焦点検出画素S2の像信号の位相差を示す図である。 一対のラインセンサにおける被写体像の位相差とレンズの焦点位置のデフォーカス量との関係を示す図である。 デフォーカス量が小さいときのラインセンサに投影される被写体像を表した模式図である。 デフォーカス量が大きいときのラインセンサに投影される被写体像を表した模式図である。 本発明の第1の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第5の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第6の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第7の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第8の実施形態に係る撮像装置の概略構成を示す図である。 本発明の第8の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第9の実施形態に係る撮像装置の概略構成を示す図である。 焦点検出センサの詳細を示す図である。 本発明の第9の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第10の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例であるデジタルカメラの概略構成を示す図である。
図1において、デジタルカメラは、レンズ部100とカメラ部200からなる。レンズ部100は、不図示のマウント部のレンズ装着機構を介してカメラ部200に着脱可能に取り付けられている。マウント部には、電気接点ユニット108が設けられている。この電気接点ユニット108には、通信クロックライン、データ転送ライン、データ受信ラインなどからなる通信バスライン用の端子がある。これらにより、レンズ部100とカメラ部200が通信可能になっている。
レンズ部100には、撮像光学系を構成し、フォーカスやズームを行うレンズ群101、入射光線を制御する絞り102が設けられている。また、レンズ群101のズームやフォーカスを行うためのステッピングモータからなる駆動系、及び駆動系を制御するレンズ駆動ユニット103が設けられている。レンズ駆動ユニット103などは焦点制御手段を構成する。
また、レンズ部100には、絞り102の開口を制御する絞り制御ユニット104と、レンズ群101のズーム、フォーカス、絞りの各種光学設計値が記録された光学情報記録部106が設けられている。
レンズ駆動ユニット103、絞り制御ユニット104、および光学情報記録部106は、レンズ部100全体の動作を制御するCPUからなるレンズコントローラ105に接続されている。
また、レンズ部100には、レンズ駆動ユニット103に内包されたステッピングモータの位相波形を、レンズ駆動ユニット103からレンズコントローラ105を通じて取得してレンズの位置情報を検出するレンズ位置検出部107が設けられている。
カメラ部200は、レンズ部100と電気接点ユニット108を介して通信を行い、レンズ群101のズームやフォーカス、絞り102の開口について制御要求を送信し、制御結果を受信する。
入射光線は、レンズ群101及び絞り102を介して、カメラ部200内における不図示の光電変換素子及び現像演算を行うプロセッサからなる撮像部213へ導かれる。撮像部213では、入射した被写体像を光電変換して現像演算することで撮像データが得られる。
また、カメラ部200には、カメラ部200へ操作入力を行うための操作スイッチ214が設けられている。操作スイッチ214は、2段ストロークタイプのスイッチで構成されている。1段目のスイッチ(SW1)は、撮像信号を用いた測光や焦点検出など撮影準備動作を開始させるためのスイッチである。2段目のスイッチ(SW2)は、静止画を取得するため、撮像部213で電荷蓄積及び電荷読み出しといった撮影動作を開始させるためのスイッチである。
撮像部213は、1対の焦点検出用画素列を複数有する撮像素子である。1対の焦点検出用画素列から光電変換して得られた1対の像信号は、カメラコントローラ215と接続されているメモリ216に一時記憶される。メモリ216に一時記憶された1対の被写体像の像信号は、カメラコントローラ215と接続されている画素加算部217へ送られる。
画素加算部217は、1対の焦点検出用画素列から得られた1対の像信号に対して、位置的に対応する画素から得られた像信号を、加算カウンタ218でカウントされた回数が所定回数に達するまで加算する。加算された1対の像信号は、カメラコントローラ215と接続されている相関演算部219へ送られ、相関演算により像シフト量ごとの相関量が算出される。算出された相関量は、カメラコントローラ215と接続されている相関量加算部220で、加算カウンタ218で回数をカウントしながら、所定回数だけ加算される。加算された相関量は、位相差検出部221で最も相関量が高くなる位相差が算出される。
デフォーカス量検出部222は、位相差検出部221で算出された位相差とレンズ部100の光学特性に基づいて、公知の位相差検出方式によりデフォーカス量を算出する。算出されたデフォーカス量は、デフォーカス量加算部223へ送られ、加算カウンタ218で回数をカウントしながら、所定回数だけ加算される。
カメラコントローラ215は、電気接点ユニット108を介してレンズコントローラ105と制御情報を送受信し、デフォーカス量検出部222あるいはデフォーカス量加算部223で算出されたデフォーカス量に基づいて、レンズ群101の焦点位置を制御する。
本実施形態におけるデジタルカメラは、撮像部213で撮像された被写体像や各種の操作状況を表示する表示部224と、撮像部213の動作を後述する2つの動作モード、ライブビューモードあるいは動画記録モードに切り替えるための操作部225を備える。また、デジタルカメラでは、電源投入とともにライブビューモードが自動で設定され、撮像部213で撮像を開始して、撮像した被写体像が現像演算されて表示部224で表示される。撮像部213で撮像された静止画や動画は、所定のデータフォーマットで記録部226に記録される。
次に、撮像部213における画素の配置について説明する。
撮像部213は、記録表示のための被写体像を得る撮像画素と、後述する位相差検出方式の焦点検出を行うための焦点検出画素とを備える。撮像画素と焦点検出画素が配置された撮像部213の態様を図2に示す。
図2において、R,G,Bはそれぞれ赤フィルタ、緑フィルタ、青フィルタが配置された通常の撮像画素である。また、S1,S2は第1および第2の焦点検出画素であり、撮像画素とは光学特性が異なる。第1および第2の焦点検出画素(S1,S2)は、それぞれ離散的な1ラインで対をなしており、そのラインの対を単位にして焦点検出エリアが構成される。第1および第2の焦点検出画素(S1,S2)の対が上下に2つ配置されており、それぞれ第1の焦点検出エリアおよび第2の焦点検出エリアを構成する。
図2に示すように、焦点検出画素は撮像部213に離散的に一列に並んでおり、第1の焦点検出画素S1の列と第2の焦点検出画素S2の列が対をなすように近接して配置される。
図3は、図2における第1の焦点検出画素S1の構造を示す図である。
図3において、第1の焦点検出画素S1の光入射側には、マイクロレンズ301が形成されている。302は、マイクロレンズ301を形成するための平面を構成する平滑層である。303は遮光層であり、第1の焦点検出画素S1の光電変換領域304の中心0に対して一方向に偏心した絞り開口部を有する。
図4は、図2における第2の焦点検出画素S2の構造を示す図である。
図4において、第2の焦点検出画素S2の光入射側には、マイクロレンズ401が形成されている。402は、マイクロレンズ401を形成するための平面を構成する平滑層である。403は遮光層であり、第2の焦点検出画素S2の光電変換領域404の中心0に対して、第1の焦点検出画素S1とは反対方向に偏心した絞り開口部を有する。
図3および図4に示す構成によれば、撮像光学系を第1の焦点検出画素S1から見た場合と第2の焦点検出画素S2から見た場合とで、撮像光学系の瞳が対称に分割されたことと等価になる。
図2において、第1の焦点検出画素S1および第2の焦点検出画素S2を含む行には、撮像素子の画素数が多くなるにつれて近似した2像が形成されるようになる。撮像光学系が被写体に対してピントが合っている状態では、第1の焦点検出画素S1で形成される一列の像信号と、第2の焦点検出画素S2で形成される一列の像信号は互いに一致する。これに対して、撮像光学系のピントがずれているならば、第1の焦点検出画素S1で形成される一列の像信号と、第2の焦点検出画素S2で形成される一列の像信号には、位相差が生じる。そして、その位相差の方向は前ピン状態と後ピン状態とで逆になる。
図5は、ピントが合ったときの第1の焦点検出画素S1と第2の焦点検出画素S2の像信号の位相差を示す図であり、図6は、ピントが合う前の第1の焦点検出画素S1と第2の焦点検出画素S2の像信号の位相差を示す図である。
図5および図6において、両焦点検出画素S1,S2を互いに近づけて、それぞれをA,Bの点として示している。なお、撮像画素については省略している。
被写体上の特定点からの光束は、焦点検出画素Aに対応する分割瞳を通って該焦点検出画素Aに入射する光束ΦLaと、焦点検出画素Bに対応する分割瞳を通って該焦点検出画素Bに入射する光束ΦLbとに分割される。これら2つの光束は、被写体上の同一点から入射しているため、撮像光学系のピントが合った状態では、図5に示すように、同一のマイクロレンズを通過して撮像素子上の1点に到達する。したがって、第1の焦点検出画素A(S1)からなる一列の像信号と、第2の焦点検出画素B(S2)からなる一列の像信号は互いに一致する。
しかしながら、図6に示すように、xだけピントがずれている状態では、光束ΦLa,ΦLbのマイクロレンズへの入射角の変化分だけ両光束ΦLa,ΦLbの到達位置が互いにずれる。したがって、第1の焦点検出画素A(S1)からなる一列の像信号と、第2の焦点検出画素B(S2)からなる一列の像信号には、位相差が生じる。
図7は、ラインセンサa及びラインセンサbからなる一対のラインセンサにおける被写体像の位相差とレンズ群101の焦点位置のデフォーカス量との関係を示す図である。
図7に示すように、位相差が大きくなるにつれてデフォーカス量が単調に増加する。また、位相差の向きとデフォーカス量の向き(至近側/無限側)が対応する。
図8は、デフォーカス量が小さいときのラインセンサに投影される被写体像を表した模式図、図9は、デフォーカス量が大きいときのラインセンサに投影される被写体像を表した模式図である。
瞳面で分割された光線がラインセンサ上に2次結像された被写体像であるA像及びB像は、それぞれ、ラインセンサa及びラインセンサbの光軸中心位置に対してオフセットを持って結像している。また、A像とB像の各オフセットは光軸中心に対して対称である。
図8はデフォーカス量が小さい場合を示しており、図9はデフォーカス量が大きい場合を示している。図9における光軸中心位置に対するオフセットが、図8のそれに比べて大きくなっている。このように、レンズ群101の焦点位置のデフォーカス量に応じて、ラインセンサaとラインセンサbにそれぞれ結像される2つの被写体像の位相差が変化する。位相差は、公知の手法によりデフォーカス量に変換することができ、さらにデフォーカス量とレンズ群101の倍率関係に基づき、公知の手法により被写体までの距離を算出することもできる。 次に、位相差検出方式による焦点検出結果を加算平均することによる、焦点検出結果の信頼性向上について説明する。
位相差検出方式による焦点検出では、カメラのフォーカス状態と被写体像の合焦位置との差分が検出される。焦点検出で得られるデフォーカス量が、例えば低輝度で十分な信号が得られていない場合、被写体像の信号に含まれるノイズの比率が高まるために信号に歪みが生じて、位相差を算出する際の相関演算に誤差が生じる。その結果、デフォーカス量にばらつきが生じて誤差が生じる。例えば、ノイズレベルより被写体像の信号レベルの方が大きい場合、焦点検出画素で得られる被写体像の信号は、ノイズによる変形が軽微なため、1対の被写体像の信号に基づくデフォーカス量は比較的正しい。この場合、同一条件で複数のデフォーカス量の結果を加算平均することで、デフォーカス量のばらつきを抑えることができ、焦点検出精度を向上できる。一方、被写体像の信号レベルよりノイズレベルの方が大きい場合、焦点検出画素で得られる被写体像の信号は、ノイズによる変形が著しく、1対の被写体像の信号に基づくデフォーカス量は、被写体像に無関係の誤った結果を示す。この場合、同一条件で複数のデフォーカス量の結果を加算平均しても、被写体像によらない結果の平均をとるため、結果サンプルをいくら増やしても正しい焦点検出結果が得られない。
そこで、本実施形態では、ノイズレベルより被写体像の信号レベルが低くなる低輝度といった被写体条件において、デフォーカス量の加算平均の手法を用いず、後述する別の手法で信頼性を向上させるように制御する。
本実施形態におけるデジタルカメラは、撮像部213で撮像した被写体像を表示部224に適宜表示する。表示する動作モードは2種類あり、静止画を撮影するために構図を確認する目的で表示するライブビューモードと、動画を撮影する動画記録モードを有する。
動画記録モードは、記録部226が常時記録状態となるため、ライブビューモードと比べてカメラコントローラ215の処理負荷が増大する。このため、動画記録モード時には、焦点検出処理といった他の処理を軽負荷にすることが好ましい。
図10は、本発明の第1の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラでは、電源オン後に、動作モードがライブビューモードに自動的に設定されて、撮像部213で撮像を連続的に行いつつ、撮像された被写体像が表示部224で表示されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されて、焦点検出命令が発生することにより処理が開始される。
ステップS1001では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS1002へ進む。
ステップS1002では、カメラコントローラ215は、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS1003へ進む。
ステップS1003では、カメラコントローラ215は、ステップS1002で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS1004へ進む。
ステップS1004では、カメラコントローラ215は、操作部225で動画記録モードが選択されていて、記録部226へ動画記録がなされているか判定する。処理負荷の重い動画記録中である場合は、後述する処理負荷の比較的軽い方法を行うために、ステップS1005へ進む。一方、動画記録中でない場合は、ステップS1009へ進む。
ステップS1005では、ステップS1003で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1006へ進む。
ステップS1006では、相関量加算部220がステップS1005で算出した相関量を相関演算の像ずらし量ごとに対応するよう加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値が所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。このように、相関演算の像ずらし量ごとに対応するよう相関量の値を加算するだけなので、加算にかかる処理負荷を比較的軽くできる。また、相関演算の像ずらし量ごとに対応するよう相関量を加算することで、仮に値にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1107へ進む。
ステップS1007では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS1008へ進む。
ステップS1008では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、所定回数の加算処理を終えているかを判定する。一方、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数以上であれば、レンズ群101のフォーカス制御を行う動作に進めるため、ステップS1011へ進む。
一方、ステップS1008で加算カウンタ218のカウント値nが所定回数未満であれば、ステップS1002に戻る。これは、所定回数の加算ができるよう、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列のうち、まだ像信号を取得していない画素列から像信号を取得し、残る1対の像信号に対して、上述したステップの処理を同様に行うためである。
ステップS1009では、画素加算部217は、ステップS1003で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号に対して、位置的に対応する画素同士で加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値が所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対して個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1010へ進む。
ステップS1010では、ステップS1009で加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1007へ進む。
ステップS1011では、ステップS1006あるいはステップS1010で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1012へ進む。
ステップS1012では、算出されたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御が完了することでAF動作が終了となる。
本第1の実施形態によれば、処理負荷の重い動画記録モード時と処理負荷の軽い他モードの時とで、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができ、処理負荷のいかんにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置は、その構成(図1)が上記第1の実施の形態に係る撮像装置と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
上記第1の実施形態では、処理負荷が高いモード時に、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、相関量の状態で加算することで、焦点検出の信頼性を向上させていた。本発明の第2の実施形態では、相関量の状態で加算する代わりに、相関量から算出されるデフォーカス量の状態で加算するものである。
図11は、本発明の第2の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラでは、電源オン後に、動作モードがライブビューモードに自動的に設定されて、撮像部213で撮像を連続的に行いつつ、撮像された被写体像が表示部224で表示されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されて、焦点検出命令が発生することにより処理が開始される。
ステップS1101では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS1102へ進む。
ステップS1102では、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS1103へ進む。
ステップS1103では、カメラコントローラ215は、ステップS1102で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS1104へ進む。
ステップS1104では、カメラコントローラ215は、操作部225で動画記録モードが選択されていて、記録部226へ動画記録がなされているか判定する。処理負荷の重い動画記録中である場合は、後述する処理負荷の比較的軽い方法を行うために、ステップS1105へ進む。一方、動画記録中でない場合は、ステップS1110へ進む。
ステップS1105では、ステップS1103で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1106へ進む。
ステップS1106では、ステップS1105で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1107へ進む。
ステップS1107では、算出したデフォーカス量をデフォーカス量加算部223が加算平均する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値が所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。デフォーカス量の値を加算平均するだけなので、加算平均にかかる処理負荷が非常に軽くできる。また、デフォーカス量を加算平均することで、仮にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算平均後、ステップS1108へ進む。
ステップS1108では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS1109へ進む。
ステップS1109では、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、所定回数の加算処理を終えているかを判定する。加算カウンタのカウント値nが所定回数以上であれば、レンズ群101のフォーカス制御を行う動作に進めるため、ステップS1113へ進む。
一方、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数未満であれば、ステップS1102に戻る。これは、所定回数の加算ができるよう、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列のうち、まだ像信号を取得していない画素列から像信号を取得し、残る1対の像信号に対して、上述したステップの処理を同様に行うためである。
ステップS1110では、画素加算部217は、ステップS1103で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号に対して、位置的に対応する画素から得られる像信号を加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値が所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対して個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1111へ進む。
ステップS1111では、ステップS1110で加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1112へ進む。
ステップS1112では、ステップS1111で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、相関量に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1108へ進む。
ステップS1113では、ステップS1107あるいはステップS1112で得られたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御が完了することでAF動作が終了となる。
本第2の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。具体的には、処理負荷の重い動画記録モード時と処理負荷の軽い他モードの時とで、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができ、処理負荷のいかんにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施の形態に係る撮像装置は、その構成(図1)が上記第1の実施の形態に係る撮像装置と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
上記第1の実施形態では、撮像部213で撮像された1フレームに含まれる、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号、あるいはその像信号から算出される相関量を加算し、その加算した結果を用いて焦点検出を行っている。
本発明の第3の実施形態では、撮像部213で複数のフレームを撮像し、撮像した各フレームで得られる1対の焦点検出画素列から得られた像信号、あるいはその像信号から算出される相関量を、フレームを跨いて加算するものである。
図12は、本発明の第3の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラでは、電源オン後に、動作モードがライブビューモードに自動的に設定されて、撮像部213で撮像を連続的に行いつつ、撮像された被写体像が表示部224で表示されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されて、焦点検出命令が発生することにより処理が開始される。
ステップS1201では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS1202へ進む。
ステップS1202では、撮像部213で被写体像を撮像し、1フレームの撮像信号を取得する。取得後、ステップS1203へ進む。
ステップS1203では、カメラコントローラ215は、撮像部213における1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS1204へ進む。
ステップS1204では、カメラコントローラ215は、ステップS1203で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS1205へ進む。
ステップS1205では、カメラコントローラ215は、操作部225で動画記録モードが選択されていて、記録部226へ動画記録がなされているか判定する。処理負荷の重い動画記録中である場合は、後述する処理負荷の比較的軽い方法を行うために、ステップS1206へ進む。一方、動画記録中でない場合は、ステップS1210へ進む。
ステップS1206では、ステップS1204で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1207へ進む。
ステップS1207では、異なるフレームにおける同じ焦点検出画素列の像信号から算出された相関量を相関演算の像ずらし量ごとに対応するよう相関量加算部220が加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値が所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。このように、異なるフレームで個々に算出した相関演算の像ずらし量ごとの相関量を加算するだけなので、加算にかかる処理負荷を比較的軽くできる。また、相関演算の像ずらし量ごとに対応するよう相関量を加算することで、仮に値にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1108へ進む。
ステップS1208では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS1209へ進む。
ステップS1209では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、フレームを跨いで所定回数の加算処理を終えているかを判定する。加算カウンタ218のカウント値nが所定回数以上であれば、レンズ群101のフォーカス制御を行う動作に進めるため、ステップS1212へ進む。
一方、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数未満であれば、所定回数の加算ができるよう、次フレームにおける1対の焦点検出画素列で得られる像信号を取得して、上述したステップの処理を同様に行うために、ステップS1202に戻る。
ステップS1210では、画素加算部217は、ステップS1204で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号に対して、それぞれ対応する画素同士で加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値が所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対してフレームを跨いて個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1211へ進む。
ステップS1211では、ステップS1210にてフレームを跨いで加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1208へ進む。
ステップS1212では、ステップS1207あるいはステップS1211で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1213へ進む。
ステップS1213では、算出されたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御が完了することでAF動作が終了となる。
本第3の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。具体的には、処理負荷の重い動画記録モード時と処理負荷の軽い他モードの時とで、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができ、処理負荷のいかんにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施の形態に係る撮像装置は、その構成(図1)が上記第1の実施の形態に係る撮像装置と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
上記第2の実施形態では、撮像部213で撮像された1フレームに含まれる、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号、またはその像信号から算出されるデフォーカス量を加算し、その加算した結果を用いて焦点検出が行われる。
本発明の第4の実施形態では、撮像部213で複数のフレームを撮像し、撮像した各フレームで得られる1対の焦点検出画素列から得られた像信号、あるいはその像信号から相関量の算出を経て算出されるデフォーカス量を、フレームを跨いて加算するものである。
図13は、本発明の第4の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラでは、電源オン後に、動作モードがライブビューモードに自動的に設定されて、撮像部213で撮像を連続的に行いつつ、撮像された被写体像が表示部224で表示されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されて、焦点検出命令が発生することにより処理が開始される。
ステップS1301では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS1302へ進む。
ステップS1302では、撮像部213で被写体像を撮像し、1フレームの撮像信号を取得する。取得後、ステップS1303へ進む。
ステップS1303では、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS1304へ進む。
ステップS1304では、カメラコントローラ215は、ステップS1303で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS1305へ進む。
ステップS1305では、カメラコントローラ215は、操作部225で動画記録モードが選択されていて、記録部226へ動画記録がなされているか判定する。処理負荷の重い動画記録中である場合は、後述する処理負荷の比較的軽い方法を行うために、ステップS1306へ進む。一方、動画記録中でない場合は、ステップS1311へ進む。
ステップS1306では、ステップS1304で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1307へ進む。
ステップS1307では、ステップS1306で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、相関量に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1308へ進む。
ステップS1308では、異なるフレームにおける同じ焦点検出画素列の像信号からそれぞれ算出したデフォーカス量をデフォーカス量加算部223が加算平均する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値が所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。異なるフレームで個々に算出したデフォーカス量の値を加算平均するだけなので、加算平均にかかる処理負荷が非常に軽くできる。また、デフォーカス量を加算平均することで、仮にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算平均後、ステップS1309へ進む。
ステップS1309では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS1310へ進む。
ステップS1310では、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、フレームを跨いで所定回数の加算処理を終えているかを判定する。加算カウンタ218のカウント値nが所定回数以上であれば、レンズ群101のフォーカス制御を行う動作に進めるため、ステップS1314へ進む。
一方、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数未満であれば、所定回数の加算ができるよう、次フレームにおける1対の焦点検出画素列で得られる像信号を取得して、上述したステップの処理を同様に行うために、ステップS1302に戻る。
ステップS1311では、ステップS1304で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号を、画素加算部217がそれぞれ対応する画素同士で加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対してフレームを跨いて個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出処理の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1312へ進む。
ステップS1312では、ステップS1311にてフレームを跨いで加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1313へ進む。
ステップS1313では、ステップS1312で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1309へ進む。
ステップS1314では、ステップS1308あるいはステップS1313で得られたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御が完了することでAF動作が終了となる。
本第4の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。具体的には、処理負荷の重い動画記録モード時と処理負荷の軽い他モードの時とで、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができ、処理負荷のいかんにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施の形態に係る撮像装置は、その構成(図1)が上記第1の実施の形態に係る撮像装置と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
上記第3の実施形態では、カメラ部200の処理負荷の重い動画記録モード時と処理負荷の軽い他モードの時とで、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を選択していた。
しかしながら、像信号の各画素を加算する方式の信頼性向上手法では、被写体が移動したり、デジタルカメラがぶれたりした場合に、被写体像が多重になったり輪郭に尾を引くような像になったりして、焦点検出に適した加算ができない。そこで、本発明の第5の実施形態では、撮像部213が撮像するフレームレートに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を選択するものである。
本第5の実施形態におけるデジタルカメラは、上記第1の実施形態におけるデジタルカメラに対して、操作部225が後述する撮像部213の撮像フレームレートの切り替え操作を行える点が異なる。具体的には、デジタルカメラは、撮像部213で撮像する間隔、つまりフレームレートを複数備える。例えば、24.0,29.27,59.94[フレーム/秒]の各フレームレートで撮像される撮像モードを備える。24.0[フレーム/秒]の撮像モード(以降、「24pモード」と称す。)は、主に映画撮影向けのフレームレートであり、撮像部213の画素の各行を読み飛ばしなく順次読み出す。29.27[フレーム/秒]の撮像モード(以降、「30pモード」と称す。)は、主にパーソナル・コンピュータのディスプレイで表示するのに適したフレームレートであり、撮像部213の画素の各行を読み飛ばしなく順次読み出す。59.94[フレーム/秒]の撮像モード(以降、「60iモード(登録商標)」と称す。)は、テレビ受像機で表示するのに適したフレームレートである。この60iモード(登録商標)は、撮像部213の画素の各行を1つ飛ばしで読出し、結果として奇数行と偶数行のいずれかのみで構成されるフレームが、交互に得られる。撮像モードの変更は、操作部225にて不図示のメニューに従いユーザーの操作入力によりなされる。
図14は、本発明の第5の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラでは、電源オン後に、撮像フレームレートを変更する撮像モードがライブビューモードに自動的に設定されて、撮像部213で撮像を連続的に行いつつ、撮像された被写体像が表示部224で表示されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されて、焦点検出命令が発生することにより処理が開始される。
ステップS1401では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS1402へ進む。
ステップS1402では、撮像部213で被写体像を撮像し、1フレームの撮像信号を取得する。取得後、ステップS1403へ進む。
ステップS1403では、カメラコントローラ215は、撮像部213における1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS1404へ進む。
ステップS1404では、カメラコントローラ215は、ステップS1403で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS1405へ進む。
ステップS1405では、カメラコントローラ215は、操作部225で設定されている撮像モードのフレームレートが所定のフレームレート以上か判定する。所定のフレームレート未満の場合は、被写体が移動したり、デジタルカメラがぶれたりすることで、被写体像の像信号を加算した際に、被写体像が多重になったり輪郭に尾を引くような像になる可能性が高い。この場合、焦点検出に適した加算ができなくなってしまうことから、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を加算しないようにすることが望ましい。そこで、像信号の加算なく焦点検出の信頼性を向上させる効果が高い手法を行うために、ステップS1406へ進む。
一方、ステップS1405で撮影モードのフレームレートが所定のフレームレート以上であれば、焦点検出の信頼性を向上させる効果が高い像信号を得るために、ステップS1410へ進む。
ステップS1406では、ステップS1404で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1407へ進む。
ステップS1407では、異なるフレームにおける同じ焦点検出画素列の像信号から算出した相関量を相関演算の像ずらし量ごとに対応するよう相関量加算部220が加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。このように、異なるフレームで個々に算出された相関演算の像ずらし量ごとの相関量を加算するだけなので、加算にかかる処理負荷を比較的軽くできる。また、関演算の像ずらし量ごとに対応するよう相関量を加算することで、仮に値にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1108へ進む。
ステップS1408では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS1409へ進む。
ステップS1409では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、フレームを跨いで所定回数の加算処理を終えているかを判定する。加算カウンタ218のカウント値nが所定回数以上であれば、レンズ群101のフォーカス制御を行う動作に進めるため、ステップS1412へ進む。
一方、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数未満であれば、所定回数の加算ができるよう、次フレームにおける1対の焦点検出画素列で得られる像信号を取得して、上述したステップの処理を同様に行うために、ステップS1402に戻る。
ステップS1410では、ステップS1404で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号を、画素加算部217がそれぞれ対応する画素同士で加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対してフレームを跨いて個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1411へ進む。
ステップS1411では、ステップS1410にてフレームを跨いで加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1408へ進む。
ステップS1412では、ステップS1407あるいはステップS1411で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1413へ進む。
ステップS1413では、算出されたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御が完了することでAF動作が終了となる。
上記第5の実施形態によれば、撮像フレームレートに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができ、フレームレートのいかんにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施の形態に係る撮像装置は、その構成(図1)が上記第1の実施の形態に係る撮像装置と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
上記第5の実施形態では、撮像フレームレートが所定フレームレート閾値より低い場合に、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、相関量の状態で加算することで、焦点検出の信頼性を向上させていた。本発明の第6の実施形態では、相関量の状態で加算する代わりに、相関量から算出されるデフォーカス量の状態で加算するものである。
図15は、本発明の第6の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラでは、電源オン後に、動作モードがライブビューモードに自動的に設定されて、撮像部213で撮像を連続的に行いつつ、撮像された被写体像が表示部224で表示されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されて、焦点検出命令が発生することにより処理が開始される。
ステップS1501では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS1502へ進む。
ステップS1502では、撮像部213で被写体像を撮像し、1フレームの撮像信号を取得する。取得後、ステップS1503へ進む。
ステップS1503では、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS1504へ進む。
ステップS1504では、カメラコントローラ215は、ステップS1503で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS1505へ進む。
ステップS1505では、カメラコントローラ215は、操作部225で設定されている撮像モードのフレームレートが所定のフレームレート以上か判定する。所定のフレームレート未満の場合は、被写体が移動したり、デジタルカメラがぶれたりすることで、被写体像の像信号を加算した際に、被写体像が多重になったり輪郭に尾を引くような像になる可能性が高い。この場合、焦点検出に適した加算ができなくなってしまうことから、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を加算しないようにすることが望ましい。そこで、像信号の加算なく焦点検出の信頼性を向上させる効果が高い手法を行うために、ステップS1506へ進む。
一方、ステップS1505で撮影モードのフレームレートが所定のフレームレート以上であれば、焦点検出の信頼性を向上させる効果の高い、像信号を加算する手法を行うために、ステップS1511へ進む。
ステップS1506では、ステップS1504で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1507へ進む。
ステップS1507では、ステップS1506で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1508へ進む。
ステップS1508では、異なるフレームにおける同じ焦点検出画素列の像信号から算出された相関量を相関演算の像ずらし量ごとに対応するよう相関量加算部220が加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。異なるフレームで個々に算出した相関演算の像ずらし量ごとの相関量を加算するだけなので、加算にかかる処理負荷を比較的軽くできる。また、相関演算の像ずらし量ごとに対応するよう相関量を加算することで、仮に値にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算平均後、ステップS1509へ進む。
ステップS1509では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS1510へ進む。
ステップS1510では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、フレームを跨いで所定の加算数だけ加算処理を終えているかを判定する。加算カウンタ218のカウント値nが所定回数以上であれば、レンズ群101のフォーカス制御を行う動作に進めるため、ステップS1514へ進む。加算カウンタ218のカウント値nが所定回数未満であれば、所定回数の加算ができるよう、次フレームにおける1対の焦点検出画素列で得られる像信号を取得して、上述したステップの処理を同様に行うために、ステップS1502に戻る。
ステップS1511では、ステップS1504で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号を、画素加算部217がそれぞれ対応する画素同士で加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対してフレームを跨いて個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1512へ進む。
ステップS1512では、ステップS1511にてフレームを跨いで加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1513へ進む。
ステップS1513では、ステップS1512で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1509へ進む。
ステップS1514では、ステップS1508あるいはステップS1513で得られたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御が完了することでAF動作が終了となる。
本第6の実施形態によれば、上記第5の実施形態と同様の効果が得られる。具体的には、撮像フレームレートに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができ、フレームレートのいかんにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
[第7の実施形態]
本発明の第7の実施の形態に係る撮像装置は、その構成(図1)が上記第1の実施の形態に係る撮像装置と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
上記第3の実施形態では、カメラ部200の処理負荷の重い動画記録モード時と処理負荷の軽い他モードの時とで、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を選択していた。
しかしながら、屋外の撮影において、晴れたり曇ったりする変化が頻繁に繰り返されることで、被写体の輝度が大きく変化する場合、絞り102の開口が頻繁に制御される可能性がある。この場合、焦点検出に用いる像信号の各画素を加算する手法だと、1対の像信号の基線長が絞り変化によって相対的に変化してしまうため、焦点検出に適した加算ができない。そこで、第7の実施形態におけるデジタルカメラでは、絞り102の変動状況によって、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を選択するものである。
本第7の実施形態におけるデジタルカメラは、上記第3の実施形態におけるデジタルカメラに対して、連続的に焦点検出を行い続けるコンティニュアスAFモードを有し、操作部225への操作入力によってモードの入/切が切り替えできる点が異なる。
図16は、本発明の第7の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラでは、電源オン後に、動作モードがライブビューモードに自動的に設定されて、撮像部213で撮像を連続的に行いつつ、撮像された被写体像が表示部224で表示されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されることにより処理が開始される。
ステップS1601では、カメラコントローラ215は、操作部225の操作入力によって、コンティニュアスAFモードに入れられているか判定する。モードに入っていればステップS1602へ進む。一方、モードに入っていなければ、動作を終了する。
ステップS1602では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS1603へ進む。
ステップS1603では、カメラコントローラ215は、絞り102で現在設定されている絞り値を、絞り状況の変化を監視するため、一時記憶する。記憶後、ステップS1604へ進む。
ステップS1604では、撮像部213で被写体像を撮像し、1フレームの撮像信号を取得する。取得後、ステップS1605へ進む。
ステップS1605では、撮像部213における1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS1606へ進む。
ステップS1606では、カメラコントローラ215は、ステップS1605で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS1607へ進む。
ステップS1607では、カメラコントローラ215は、絞り102の絞り値が前フレームから変化しているか判定する。絞り値が変化している場合、1対の像信号の位相差の検出にあたり、合焦時に生じる位相差である基線長が変化する。被写体像の像信号を加算した際に、異なる基線長の被写体像を重ねるため、絞り値の変化に応じた被写体像の位相ずれが生じて、被写体像が多重になってしまい、焦点検出に適した加算ができなくなってしまう。そこで、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を加算しないようにすることが望ましい。そこで、像信号の加算なく焦点検出の信頼性を向上させる効果が高い手法を行うために、ステップS1608へ進む。
一方、ステップS1607で絞り値が変化していなければ、焦点検出の信頼性を向上させる効果が高い像信号を得るために、ステップS1611へ進む。
ステップS1608では、ステップS1606で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1609へ進む。
ステップS1609では、ステップS1608で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1610へ進む。
ステップS1610では、像信号の加算なく焦点検出の信頼性を向上させる手法を用いるために、異なるフレームにおける同じ焦点検出画素列の像信号からそれぞれ算出したデフォーカス量をデフォーカス量加算部223が加算平均する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。異なるフレームで個々に算出したデフォーカス量の値を加算平均するだけなので、加算平均にかかる処理負荷が非常に軽くできる。また、デフォーカス量を加算平均することで、仮にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算平均後、ステップS1614へ進む。
ステップS1611では、被写体やデジタルカメラの移動を考慮する必要がなく効果の高い手法を用いるために、ステップS1606で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号を、画素加算部217がそれぞれ対応する画素同士で加算する。本実施形態では、加算カウンタ218がカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対してフレームを跨いて個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1612へ進む。
ステップS1612では、ステップS1611にてフレームを跨いで加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1613へ進む。
ステップS1613では、ステップS1612で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1614へ進む。
ステップS1614では、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、フレームを跨いで所定の加算数だけ像信号が取得できているかを判定する。加算カウンタ218のカウント値nが所定回数以上であれば、ステップS1615へ進み、所定回数分の過去のフレームの古いデータを削除する。削除する古いデータの種類は、ステップS1009で過去に算出されたデフォーカス量、あるいはステップS1005乃至ステップS1006で過去に得られた補正済みの焦点検出用の1対の像信号である。削除後、ステップS1617へ進む。
ステップS1614において、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数未満であれば、ステップS1616へ進み、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS1617へ進む。
ステップS1617では、ステップS1610あるいはステップS1613で得られたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御後、ステップS1618へ進む。
ステップS1618では、コンティニュアスAFモードの動作を続けるか否かを判定するため、SW1の押下状況を判定する。SW1が解放されずに押下し続けられていれば、コンティニュアスAFモードの動作を続けるため、ステップS1603へ戻る。SW1が解放されていれば、コンティニュアスAFモードの動作が終了となる。
本第7の実施形態によれば、撮像部213における焦点検出画素列に結像する各光線において、絞り102の絞り値の変化によって各光線の基線長が変化しているか否かを確認できる。また、確認された結果に応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができ、絞り値の変化の有無にかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
[第8の実施形態]
上記第3の実施形態では、カメラ部200の処理負荷の重い動画記録モード時と処理負荷の軽い他モードの時とで、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を選択していた。
しかしながら、像信号の各画素を加算する方式の信頼性向上手法では、被写体が移動したり、デジタルカメラがぶれたりした場合に、被写体像が多重になったり輪郭に尾を引くような像になったりして、焦点検出に適した加算ができない。特に、人物を被写体にした場合において、さらにその人物の顔の大きさが大きい場合、人物の移動による構図変化は大きいと考えられる。そこで、本発明の第8の実施形態では、撮像部213で得られる被写体像から顔を検出して、その顔の大きさを算出する手段を備え、検出された顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を選択するものである。
図17は、本発明の第8の実施形態に係る撮像装置の概略構成を示す図である。
図17に示すデジタルカメラは、図1に示すデジタルカメラに対して、撮像部213で得られる被写体像から顔を検出して、その顔の大きさを算出する顔検出部227が追加されている点が異なる。
図18は、本発明の第8の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラでは、電源オン後に、動作モードがライブビューモードに自動的に設定されて、撮像部213で撮像を連続的に行いつつ、撮像された被写体像が表示部224で表示されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されることにより処理が開始される。
ステップS180では、カメラコントローラ215は、操作部225の操作入力によって、コンティニュアスAFモードに入れられているか判定する。モードに入っていればステップS1802へ進む。一方、モードに入っていなければ、動作を終了する。
ステップS1802では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS1803へ進む。
ステップS1803では、撮像部213で被写体像を撮像し、1フレームの撮像信号を取得する。取得後、ステップS1804へ進む。
ステップS1804では、撮像部213で得られた1フレームの撮像信号に人物の顔が含まれているか顔検出部227が検出し、また顔が含まれている場合はさらに顔検出部227がその顔サイズを検出する。顔検出の有無や検出された顔の大きさといった顔情報は、後述する処理で顔の大きさの変化を監視するため、一時記憶される。記憶後、ステップS1805へ進む。
ステップS1805では、撮像部213における1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS1806へ進む。
ステップS1806では、カメラコントローラ215は、ステップS1805で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS1807へ進む。
ステップS1807では、カメラコントローラ215は、所定の条件を満足するか否か、すなわち顔が検出されていてその顔の大きさが所定の閾値以上か判定する。顔が検出されていてその顔の大きさが閾値以上である場合は、人物の移動による構図変化が大きいと考えられる。このまま被写体像の像信号を加算した際に、異なる位置の顔が重ねられるため、被写体像が多重になってしまい、焦点検出に適した加算ができない。この場合は、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を加算しないようにすることが望ましい。そこで、像信号の加算なく焦点検出の信頼性を向上させる効果が高い手法を行うために、ステップS1808へ進む。
一方、ステップS1807で顔が検出されていない場合、あるいは顔が検出されているもののその顔の大きさが閾値未満である場合は、焦点検出の信頼性を向上させる効果が高い像信号を得るために、ステップS1811へ進む。
ステップS1808では、ステップS1806で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1809へ進む。
ステップS1809では、異なるフレームにおける同じ焦点検出画素列の像信号から算出された相関量を相関量加算部220が加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。相関量の値を加算するだけなので、加算にかかる処理負荷を比較的軽くできる。また、相関量を加算することで、仮に値にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1812へ進む。
ステップS1810では、被写体やデジタルカメラの移動を考慮する必要がなく効果の高い手法を用いるために、ステップS1806で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号を、画素加算部217がそれぞれ対応する画素同士で加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対してフレームを跨いて個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS1811へ進む。
ステップS1811では、ステップS1810にてフレームを跨いで加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS1812へ進む。
ステップS1812では、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、フレームを跨いで所定回数の像信号が取得できているかを判定する。加算カウンタのカウント値nが所定回数以上であれば、ステップS1813へ進み、所定回数分の過去のフレームの古いデータを削除する。削除する古いデータの種類は、ステップS1809で過去に算出されたデフォーカス量、あるいはステップS1805乃至ステップS1806で過去に得られた補正済みの焦点検出用の1対の像信号である。削除後、ステップS1815へ進む。一方、加算カウンタのカウント値nが所定回数未満であれば、ステップS1814へ進み、加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS1815へ進む。
ステップS1815では、ステップS1809あるいはステップS1811で算出された像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS1816へ進む。
ステップS1816では、ステップS1815で得られたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御後、ステップS1817へ進む。
ステップS1817では、コンティニュアスAFモードの動作を続けるか否かを判定するため、SW1の押下状況を判定する。SW1が解放されずに押下し続けられていれば、コンティニュアスAFモードの動作を続けるため、ステップS1803へ戻る。一方、SW1が解放されていれば、コンティニュアスAFモードの動作が終了となる。
本第8の実施形態によれば、被写体が人物かどうか顔検出を行い、顔の有無や顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができる。このため、人物の被写体が移動するか否かにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
上記第8の実施形態では、顔を検出して、その顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させていた。しかし、これに限らず、顔を検出してその顔サイズを撮像される度に監視して、顔の大きさが前フレームから変化しているか検出し、変化の有無あるいは程度に応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させる構成でもよい。なお、このような構成の場合、デジタルカメラの動作は、基本的に上記第8の実施形態と同様であるが、図18におけるステップS1807が、顔の大きさが前フレームから変化しているか、あるいは所定閾値以上の変化があるか、という判定になる。
上述の動作を行うことにより、上記第8の実施形態と同様の効果が得られるようになる。具体的には、被写体が人物かどうか顔検出を行い、顔の大きさが変化して人物が移動しているかの判定に基づき、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができる。このため、人物の被写体が移動するか否かにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
また、上記第8の実施形態では、顔を検出して、その顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させていた。しかし、これに限らず、顔を検出した検出数に応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させてもよい。
また、本変形例のデジタルカメラの動作は、基本的に上記第8の実施形態と同様の動作である。しかし、上記第8の実施形態の動作を説明した図18における、ステップS1807の動作が変わり、顔の検出数が所定閾値以上かという判定である。
上述の動作を行うことにより、上記第8の実施形態と同様の効果が得られるようになる。具体的には、被写体が人物かどうか顔検出を行い、顔の検出数が所定閾値以上であれば集合写真と推測して、人物の移動が少ないと判定する。一方、顔の検出数が所定閾値未満であれば、少人数のポートレート写真と推測して、人物の移動の可能性があると判定する。このように、検出された顔の数に基づいて、人物の移動の可能性を判定して、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができる。このため、人物の被写体が移動するか否かにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
[第9の実施形態]
本発明の第9の実施形態では、撮像部213に有する1対の焦点検出画素列から得られる像信号を、複数フレーム分それぞれ取得して、各像信号あるいは各像信号から個々に算出された相関量を加算していた。しかし、これに限らず、撮像部213とは別に、撮像部213へ入射する光束を途中で光路分割して、独立した焦点検出センサへ結像させる構成であっても、同様の加算動作を行え、同様の効果を得ることができる。
図19は、本発明の第9の実施形態に係る撮像装置の概略構成を示す図である。
図19において、デジタルカメラは、レンズ部100とカメラ部200からなる。レンズ部100は、不図示のマウント部のレンズ装着機構を介してカメラ部200に着脱可能に取り付けられている。マウント部には、電気接点ユニット108が設けられている。この電気接点ユニット108には、通信クロックライン、データ転送ライン、データ受信ラインなどからなる通信バスライン用の端子がある。これらにより、レンズ部100とカメラ部200が通信可能になっている。
レンズ部100には、撮像光学系を構成し、フォーカスやズームを行うレンズ群101、入射光線を制御する絞り102が設けられている。また、レンズ群101のズームやフォーカスを行うためのステッピングモータからなる駆動系、及び駆動系を制御するレンズ駆動ユニット103が設けられている。レンズ駆動ユニット103などは焦点制御手段を構成する。
また、レンズ部100には、絞り102の開口を制御する絞り制御ユニット104と、レンズ群101のズーム、フォーカス、絞りの各種光学設計値が記録された光学情報記録部106が設けられている。
レンズ駆動ユニット103、絞り制御ユニット104、および光学情報記録部106は、レンズ部100全体の動作を制御するCPUからなるレンズコントローラ105に接続されている。
また、レンズ部100には、レンズ駆動ユニット103に内包されたステッピングモータの位相波形を、レンズ駆動ユニット103からレンズコントローラ105を通じて取得してレンズの位置情報を検出するレンズ位置検出部107が設けられている。
カメラ部200は、レンズ部100と電気接点ユニット108を介して通信を行い、レンズ群101のズームやフォーカス、絞り102の開口について制御要求を送信し、制御結果を受信する。
入射光線は、レンズ群101及び絞り102を介して、カメラ部200内のクイックリターンミラー203に導かれる。クイックリターンミラー203は、撮影光路内に、光軸に対して斜めに配置されている。そして、クイックリターンミラー203がアップまたはダウンすることにより、被写体からの光束を上方のファインダ光学系に導く第1の位置(図示した位置)と、撮影光路外に退避する第2の位置とに移動が可能である。
クイックリターンミラー203の中央部はハーフミラーになっており、クイックリターンミラー203が第1の位置にダウンしているときには、被写体からの光束の一部が該ハーフミラー部を透過する。そして、この透過した光束は、クイックリターンミラー203の背面側に設けられたサブミラー204で反射される。サブミラー204で反射された光束は、焦点検出に不要な光束をカットする視野マスク205、赤外カットフィルタ206、フィールドレンズ207、焦点検出用の絞り208、2次結像レンズ209を経て、焦点検出装置の焦点検出センサ210上に結像する。この像を光電変換して得られる像信号を処理することで、レンズ群101の焦点位置を検出することができる。
以上のように、本実施形態では、1対の複数画素列を複数有するセンサが、被写体からの光線を撮像面へ結像させる1次結像系の途中で光路分割された2次結像系に設けられている。
一方、クイックリターンミラー203で反射された光束は、ピント面に設けられたファインダスクリーン202、ペンタプリズム201、接眼レンズ211により構成されるファインダ光学系を介して、撮影者の目に至る。また、測光部212が、ペンタプリズム201で折り曲げられた光束を斜めから観察するように配置され、光束のうち2次元の撮影平面に相当する領域内で、さらに複数に分割された区分領域ごとに測光が行われる。上記区分領域の各測光結果は、CPUからなりカメラ部200の全体を制御するカメラコントローラ215へ出力される。
クイックリターンミラー203が第2の位置にアップした際には、レンズ部100からの光束は、不図示の光電変換素子及び現像演算を行うプロセッサからなる撮像部213へ至る。撮像部213では、入射した被写体像を光電変換して現像演算することで撮像データが得られる。
また、カメラ部200へ操作入力を行うための操作スイッチ214が設けられている。操作スイッチ214は、2段ストロークタイプのスイッチで構成されており、1段目のスイッチ(SW1)は、測光や焦点検出など撮影準備動作を開始させるためのスイッチである。2段目のスイッチ(SW2)は、静止画を取得するため、撮像部213で電荷蓄積及び電荷読み出しといった撮影動作を開始させるためのスイッチである。
また、撮像部213には1対の焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から光電変換して得られた1対の像信号は、カメラコントローラ215と接続されているメモリ216に一時記憶される。メモリ216に一時記憶された1対の被写体像の像信号は、カメラコントローラ215と接続されている画素加算部217へ送られ、撮像部213上の位置的に対応する画素単位で所定回数だけ加算される。加算状況は加算カウンタ218で数えられ、画素加算部217は、加算カウンタが所定回数に達するまで加算する。加算された1対の像信号は、カメラコントローラ215と接続されている相関演算部219へ送られ、相関演算により像シフト量ごとの相関量が算出される。算出された相関量は、カメラコントローラ215と接続されている相関量加算部220で、加算カウンタ218で回数をカウントしながら、所定回数だけ加算される。加算された相関量は、位相差検出部221で最も相関量が高くなる位相差が算出される。デフォーカス量検出部222は、算出された位相差とレンズ部100の光学特性に基づいて、公知の位相差検出方式の焦点検出方法によりデフォーカス量が算出される。算出されたデフォーカス量は、デフォーカス量加算部223へ送られ、加算カウンタ218で回数をカウントしながら、所定回数だけ加算される。カメラコントローラ215は、電気接点ユニット108を介してレンズコントローラ105と制御情報を送受信し、デフォーカス量検出部222あるいはデフォーカス量加算部223で算出されたデフォーカス量に基づいて、レンズ群101の焦点位置を制御する。
また、本実施形態のデジタルカメラは、撮像部213で撮像された被写体像や各種の操作状況を表示する表示部224と、撮像部213の動作を後述する2つの動作モード、ライブビューモードあるいは動画記録モードに切り替えるための操作部225を備える。
本実施形態におけるデジタルカメラでは、電源投入とともにライブビューモードが自動で設定され、撮像部213で撮像を開始して、撮像した被写体像が現像演算されて表示部224で表示される。また、撮像部213で撮像された静止画や動画は、所定のデータフォーマットで記録部226に記録される。
本実施形態におけるデジタルカメラは、連続的に焦点検出を行い続けるコンティニュアスAFモードを有し、操作部225への操作入力によってモードの入/切が切り替えできる。
図20は、焦点検出センサ210の詳細を示す図であり、瞳面で分割された2つの被写体像(以後、一方を「A像」、他方を「B像」とも呼ぶ。)の位相差を検出するために焦点検出センサ内に配置されたラインセンサの配置が示されている。
図20において、A像が結像するラインセンサaと、B像が結像するラインセンサbが、焦点検出センサ210上に左右に配置されている。得られたA像とB像について相関演算を行うことにより、被写体像の位相差が算出される。
焦点検出センサ210には、1対の複数画素列が複数設けられている。複数備わる焦点検出センサ210の各画素は、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)やCCD(電荷結合素子)から構成される。レンズ群101等を介して焦点検出センサ210上に結像した被写体像は、各画素により光電変換され、電気信号(被写体像信号)の列に変換される。
図21は、本発明の第9の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラは、あらかじめ電源が投入されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されることにより処理が開始される。
ステップS2101では、カメラコントローラ215は、操作部225の操作入力によって、コンティニュアスAFモードに入れられているか判定する。モードに入っていればステップS2102へ進む。一方、モードに入っていなければ、動作を終了する。
ステップS2102では、カメラコントローラ215は、加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS2103へ進む。
ステップS2103では、測光部212で被写体像を撮像して撮像信号を取得する。測光部212で得られた撮像信号は、その輝度積分値に基づいて公知の測光演算がなされる。また、測光部212で得られた撮像信号は、顔検出部227へ送られる。上記処理の後、ステップS2104へ進む。
ステップS2104では、測光部212で得られた1フレームの撮像信号に人物の顔が含まれているか顔検出部227が検出し、また顔が含まれている場合はさらに顔検出部227がその顔サイズを検出する。顔検出の有無や検出された顔の大きさといった顔情報は、後述する処理で顔の大きさの変化を監視するため、一時記憶される。記憶後、ステップS2105へ進む。
ステップS2105では、焦点検出センサ210における1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS2106へ進む。
ステップS2106では、カメラコントローラ215は、ステップS2105で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS2107へ進む。
ステップS2107では、カメラコントローラ215は、所定の条件を満足するか否か、すなわち顔が検出されていてその顔の大きさが所定の閾値以上か判定する。顔が検出されていてその顔の大きさが閾値以上である場合は、人物の移動による構図変化が大きいと考えられる。このまま被写体像の像信号を加算した際に、異なる位置の顔が重ねられるため、被写体像が多重になってしまい、焦点検出に適した加算ができなくなってしまう。この場合は、焦点検出センサ210が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を加算しないようにすることが望ましい。そこで、像信号の加算なく焦点検出の信頼性を向上させる効果が高い手法を行うために、ステップS2108へ進む。
一方、ステップS2107で顔が検出されていない場合、あるいは顔が検出されているもののその顔の大きさが閾値未満である場合は、焦点検出の信頼性を向上させる効果が高い像信号を得るために、ステップS2111へ進む。
ステップS2108では、ステップS2106で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS2109へ進む。
ステップS2109では、異なるフレームにおける同じ焦点検出画素列の像信号から算出された相関量を相関量加算部220が加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。相関量の値を加算するだけなので、加算にかかる処理負荷を比較的軽くできる。また、相関量を加算することで、仮に値にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS2112へ進む。
ステップS2110では、被写体やデジタルカメラの移動を考慮する必要がなく効果の高い手法を用いるために、ステップS2106で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号を、画素加算部217がそれぞれ対応する画素同士で加算する。本実施形態では、加算カウンタ218のカウント値nが所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対してフレームを跨いて個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS2111へ進む。
ステップS2111では、ステップS2110にてフレームを跨いで加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS2112へ進む。
ステップS2112では、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、フレームを跨いで所定回数の像信号が取得できているかを判定する。加算カウンタのカウント値nが所定回数以上であれば、ステップS2113へ進み、所定回数分の過去のフレームの古いデータを削除する。削除する古いデータの種類は、ステップS2109で過去に算出されたデフォーカス量、あるいはステップS2105乃至ステップS2106で過去に得られた補正済みの焦点検出用の1対の像信号である。削除後、ステップS2115へ進む。一方、加算カウンタのカウント値nが所定回数未満であれば、ステップS2114へ進み、加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS2115へ進む。
ステップS2115では、ステップS2109あるいはステップS2111で算出された像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS2116へ進む。
ステップS2116では、ステップS2115で得られたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御後、ステップS2117へ進む。
ステップS2117では、コンティニュアスAFモードの動作を続けるか否かを判定するため、SW1の押下状況を判定する。SW1が解放されずに押下し続けられていれば、コンティニュアスAFモードの動作を続けるため、ステップS2103へ戻る。一方、SW1が解放されていれば、コンティニュアスAFモードの動作が終了となる。
上述の動作を行うことにより、撮像部213へ入射する光束を途中で光路分割して、独立した焦点検出センサへ結像させる構成であっても、上記第8の実施形態と同様の効果を得ることができる。具体的には、被写体が人物かどうか顔検出を行い、顔の有無や顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができる。このため、人物の被写体が移動するか否かにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
[第10の実施形態]
本発明の第10の実施の形態に係る撮像装置は、その構成が上記第8の実施の形態に係る撮像装置と同じであり、第8の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第8の実施の形態と異なる点のみを説明する。
上記第4の実施形態では、カメラ部200の処理負荷の重い動画記録モード時と処理負荷の軽い他モードの時とで、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を選択していた。ここで、像信号の各画素を加算する方式の信頼性向上手法では、被写体が移動したり、デジタルカメラがぶれたりした場合に、被写体像が多重になったり輪郭に尾を引くような像になったりして、焦点検出に適した加算ができない。特に、人物を被写体にした場合において、さらにその人物の顔の大きさが大きい場合、人物の移動による構図変化は大きいと考えられる。そこで、上記実施形態に限らず、撮像部213で得られる被写体像から顔を検出して、その顔の大きさを算出する手段を備え、検出された顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を選択するようにしてもよい。
図22は、本発明の第10の実施形態におけるデジタルカメラのAF動作の流れを示すフローチャートである。本処理は、カメラコントローラ215が各部を制御することにより実現される。
デジタルカメラでは、電源オン後に、動作モードがライブビューモードに自動的に設定されて、撮像部213で撮像を連続的に行いつつ、撮像された被写体像が表示部224で表示されているものとする。
まず、操作スイッチ214のSW1が押下されることにより処理が開始される。
ステップS2201では、操作部225の操作入力によって、コンティニュアスAFモードに設定されているか判定する。コンティニュアスAFモードに設定されていればステップS2202へ進む。一方、コンティニュアスAFモードに設定されていなければ、本処理を終了する。
ステップS2202では、各種の演算結果の加算回数を数えるカメラコントローラ215に内包された加算カウンタ218のカウント値nを0に初期化する。初期化後、ステップS2203へ進む。
ステップS2203では、撮像部213で被写体像を撮像し、1フレームの撮像信号を取得する。取得後、ステップS2204へ進む。
ステップS2204では、撮像部213で得られた被写体像1フレームの撮像信号に人物の顔が含まれているか顔検出部227が検出し、また顔が含まれている場合はさらに顔検出部227がその顔サイズを検出する。顔検出の有無や検出された顔の大きさといった顔情報は、後述する処理ステップで顔の大きさの変化を監視するため、一時記憶される。記憶後、ステップS2205へ進む。
ステップS2205では、撮像部213における1対の焦点検出画素列から得られた像信号を取得する。取得後、ステップS2206へ進む。
ステップS2206では、ステップS2205で取得した1対の像信号に対して、黒レベル補正や撮像光学系の周辺光量落ちなど各種の信号レベル変動を抑える補正処理を行う。補正処理後、ステップS2207へ進む。
ステップS2207では、カメラコントローラ215は、所定の条件を満足するか否か、すなわち顔が検出されていてその顔の大きさが所定の閾値以上か判定する。顔が検出されていてその顔の大きさが閾値以上である場合は、人物の移動による構図変化が大きいと考えられる。このまま被写体像の像信号を加算した際に、異なる位置の顔が重ねられるため、被写体像が多重になってしまい、焦点検出に適した加算ができない。この場合は、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号を加算しないようにすることが望ましい。そこで、像信号の加算なく焦点検出の信頼性を向上させる手法が用いられる、ステップS2208へ進む。
ステップS2207で顔が検出されていない場合、あるいは顔が検出されているもののその顔の大きさが閾値未満である場合は、焦点検出の信頼性を向上させる効果の高い、像信号を加算する手法を行うために、ステップS2211へ進む。
ステップS2208では、ステップS2206で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS2209へ進む。
ステップS2209では、ステップS2208で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS2210へ進む。
ステップS2210では、像信号の加算なく焦点検出の信頼性を向上させる手法を用いるために、異なるフレームにおける同じ焦点検出画素列の像信号からそれぞれ算出したデフォーカス量をデフォーカス量加算部223が加算平均する。本実施形態では、加算カウンタ218が所定回数に達するまで加算が行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。異なるフレームで個々に算出したデフォーカス量の値を加算平均するだけなので、加算平均にかかる処理負荷が非常に軽くできる。また、デフォーカス量を加算平均することで、仮にばらつきが含まれていても加算数に応じてばらつきが収まるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算平均後、ステップS2214へ進む。
ステップS2211では、被写体やデジタルカメラの移動を考慮する必要がなく効果の高い手法を用いるために、ステップS2206で補正処理が行われた焦点検出用の1対の像信号を、画素加算部217がそれぞれ対応する画素同士で加算する。本実施形態では、加算は加算カウンタ218が所定回数に達するまで行われるが、初回の処理では加算対象がないためカウントだけなされる。1対の像信号における各画素に対してフレームを跨いて個別に加算処理を行うため、加算にかかる処理負荷が比較的重くなってしまう。しかし、像信号を対応する画素同士で加算することで、後段の相関演算に用いる像信号に混入するノイズ成分が効果的に抑制されるため、焦点検出に用いる位相差の信頼性を高めることができる。加算後、ステップS2212へ進む。
ステップS2212では、ステップS2211にてフレームを跨いで加算した1対の像信号から相関演算部219が相関演算を行い、像ずらし量ごとの相関量を算出する。算出後、ステップS2213へ進む。
ステップS2213では、ステップS2212で得られた像ずらし量ごとの相関量から位相差検出部221が最も相関量が高い位相差を算出する。そして、その位相差に基づいて、デフォーカス量検出部222が現在の焦点位置から被写体の合焦位置までのデフォーカス量を算出する。算出方法は、公知の位相差検出方式の焦点検出で行われているものであり、最も相関量の高い位相差に撮像光学系に基づく所定の係数を掛けてデフォーカス量に変換するといった演算となる。算出後、ステップS2214へ進む。
ステップS2214では、加算カウンタ218のカウント値nが、撮像部213が複数有する1対の焦点検出画素列から得られた像信号に対して、フレームを跨いで所定の加算数だけ像信号が取得できているかを判定する。加算カウンタのカウント値nが所定回数以上であれば、ステップS2215へ進み、所定回数分の過去のフレームの古いデータを削除する。削除する古いデータの種類は、ステップS1009で過去に算出されたデフォーカス量、あるいはステップS1005乃至ステップS1006で過去に得られた補正済みの焦点検出用の1対の像信号である。削除後、ステップS2217へ進む。一方、加算カウンタのカウント値nが所定回数未満であれば、ステップS2217へ進み、演算結果の加算回数を数えるカメラコントローラ215に内包された加算カウンタ218のカウント値nに1を加算して更新する。更新後、ステップS2217へ進む。
ステップS2217では、ステップS2210あるいはステップS2213で得られたデフォーカス量に基づいて、レンズコントローラ105を介して、レンズ群101の焦点位置が制御される。制御後、ステップS2218へ進む。
ステップS2218では、コンティニュアスAFモードの動作を続けるか否かを判定するため、SW1の押下状況を確認する。SW1が解放されずに押下し続けられていれば(ステップS2218でNO)、コンティニュアスAFモードの動作を続けるため、ステップS2203へ戻る。一方、SW1が解放されていれば(ステップS2218でYES)、本処理を終了する。
上述の動作を行うことにより、上記第8の実施形態と同様の効果が得られるようになる。具体的には、被写体が人物かどうか顔検出を行い、顔の有無や顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができる。このため、人物の被写体が移動するか否かにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
上記第10の実施形態では、顔を検出して、その顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させていた。しかし、これに限らず、顔を検出してその顔サイズを撮像される度に監視して、顔の大きさが前フレームから変化しているか検出し、変化の有無あるいは程度に応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させてもよい。この場合、本変形例のデジタルカメラの構成は、上記第10の実施形態と同様の構成である。
また、本変形例のデジタルカメラの動作は、基本的に上記第10の実施形態と同様の動作である。しかしながら、図22におけるステップS2207の動作が変わり、顔の大きさが前フレームから変化しているか、あるいは所定閾値以上の変化があるか、という判定である。
上述の動作を行うことにより、上記第10の実施形態と同様の効果が得られるようになる。具体的には、被写体が人物かどうか顔検出を行い、顔の大きさが変化して人物が移動しているかの判定に基づき、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができる。このため、人物の被写体が移動するか否かにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
また、上記第10の実施形態では、顔を検出して、その顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させていた。しかし、これに限らず、顔を検出した検出数に応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させてもよい。
また、本変形例のデジタルカメラの動作は、基本的に上記第8の実施形態と同様の動作である。しかしながら、図22におけるステップS2207の動作が変わり、顔の検出数が所定閾値以上かという判定である。
上述の動作を行うことにより、上記第10の実施形態と同様の効果が得られるようになる。具体的には、被写体が人物かどうか顔検出を行い、顔の検出数が所定閾値以上であれば集合写真と推測して、人物の移動が少ないと判定する。一方、顔の検出数が所定閾値未満であれば、少人数のポートレート写真と推測して、人物の移動の可能性があると判定する。このように、検出された顔の数に基づいて、人物の移動の可能性を判定して、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させることができる。このため、人物の被写体が移動するか否かにかかわらず、高精度な焦点検出を実現できる。
また、上記第10の実施形態では、顔を検出して、その顔の大きさに応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させていた。しかし、これに限らず、選択の切れ目が目立たないよう、選択変更前後の手法で得られたデフォーカス量を所定比率で加算平均して、加算平均した結果に基づいてフォーカス制御してもよい。
このような動作を行うことにより、特に動画記録時のコンティニュアスAFにおける焦点検出に伴う被写体像の急変を緩和でき、画像品位を高めることができる。
また、上記第10の実施形態では、像信号の加算か相関量の加算という手法を用いていた。また、第10の実施形態では、像信号の加算かデフォーカス量の加算平均という手法を用いていた。しかし、これに限らず、像信号の加算、相関量の加算、デフォーカス量の加算平均の各手法でぞれぞれの結果を出力し、撮像部213の撮像設定、測光部212の露出設定、顔検出部227のいずれかに比較用の閾値を設定し、その閾値との大小を比較してもよい。さらに、各手法のうち少なくとも2種類の結果を取得して、それぞれの閾値と大小を比較して、比較結果に応じて、異なる焦点検出結果の信頼性向上手法を適切に選択させるようにしてもよい。
上述の動作を行うことにより、撮像設定、露出設定、被写体検出状況に応じて、焦点検出の信頼性向上手法を適切に選択できる。
上記第1〜第10の実施形態および変形例では、本発明を撮像装置に適用した場合について説明したが、焦点検出装置に適用してもよいことは云うまでもない。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100 レンズ部
107 レンズ位置検出部
200 カメラ部
210 焦点検出センサ
213 撮像部
215 カメラコントローラ
217 画素加算部
219 相関演算部
220 相関量加算部
221 位相差検出部

Claims (22)

  1. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、
    前記1対の像信号から相関演算を行って相関量を算出し、算出した相関量を加算する第1の算出手段と、
    前記1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って相関量を算出する第2の算出手段と、
    動作モードを判定する判定手段と、
    前記判定手段により処理負荷の重い動作モードと判定された場合には、前記第1の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、前記判定手段により処理負荷の軽い動作モードと判定された場合には、前記第2の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出するデフォーカス量検出手段と、
    前記デフォーカス量検出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  2. 前記像信号は、前記撮像手段で撮像された1フレームに含まれる像信号または前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる像信号であることを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
  3. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、
    前記1対の像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量を加算平均する第1の算出手段と、
    前記1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する第2の算出手段と、
    動作モードを判定する判定手段と、
    前記判定手段により処理負荷の重い動作モードと判定された場合には、前記第1の算出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行い、前記判定手段により処理負荷の軽い動作モードと判定された場合には、前記第2の算出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  4. 前記像信号は、前記撮像手段で撮像された1フレームに含まれる像信号または前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる像信号であることを特徴とする請求項3に記載の焦点検出装置。
  5. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って相関量を算出し、算出した相関量を加算する第1の算出手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って相関量を算出する第2の算出手段と、
    前記撮像手段のフレームレートを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記フレームレートが所定のフレームレート未満であると判定された場合には、前記第1の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、前記判定手段により前記フレームレートが所定のフレームレート以上であると判定された場合には、前記第2の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出するデフォーカス量検出手段と、
    前記デフォーカス量検出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  6. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量を加算平均する第1の算出手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する第2の算出手段と、
    前記撮像手段のフレームレートを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記フレームレートが所定のフレームレート未満であると判定された場合には、前記第1の算出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行い、前記判定手段により前記フレームレートが所定のフレームレート以上であると判定された場合には、前記第2の算出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  7. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量を加算平均する第1の算出手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する第2の算出手段と、
    現在設定されている絞り値が前フレームから変化したかを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記絞り値が変化したと判定された場合には、前記第1の算出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行い、前記判定手段により前記絞り値が変化していないと判定された場合には、前記第2の算出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  8. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って相関量を算出し、算出した相関量を加算する第1の算出手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って相関量を算出する第2の算出手段と、
    前記撮像手段の出力から顔の有無および検出された顔のサイズを検出する顔検出手段と、
    前記顔検出手段による検出結果から所定の条件を満足するかを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記所定の条件として顔が検出され且つ検出された顔のサイズが閾値以上であると判定された場合には、前記第1の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、前記判定手段により前記所定の条件を満たしていないと判定された場合には、前記第2の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出するデフォーカス量検出手段と、
    前記デフォーカス量検出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  9. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量を加算平均する第1の算出手段と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する第2の算出手段と、
    前記撮像手段の出力から顔の有無および検出された顔のサイズを検出する顔検出手段と、
    前記顔検出手段による検出結果から所定の条件を満足するかを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記所定の条件として顔が検出され且つ検出された顔のサイズが閾値以上であると判定された場合には、前記第1の算出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行い、前記判定手段により前記所定の条件を満たしていないと判定された場合には、前記第2の算出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  10. 撮像手段に入射する光束を分割して結像させるように構成され、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する焦点センサと、
    前記1対の像信号から相関演算を行って相関量を算出し、算出した相関量を加算する第1の算出手段と、
    前記1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って相関量を算出する第2の算出手段と、
    前記撮像手段とは異なる測光手段の出力から顔の有無および検出された顔のサイズを検出する顔検出手段と、
    前記顔検出手段による検出結果から所定の条件を満足するかを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記所定の条件として顔が検出され且つ検出された顔のサイズが閾値以上であると判定された場合には、前記第1の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、前記判定手段により前記所定の条件を満たしていないと判定された場合には、前記第2の算出手段により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出するデフォーカス量検出手段と、
    前記デフォーカス量検出手段により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  11. 前記焦点検出手段による焦点検出はコンティニュアスAFモードの時に行われることを特徴とする請求項7乃至10に記載の焦点検出装置。
  12. 前記加算の回数が所定回数以上の場合には、所定回数分の古いデータを削除することを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の焦点検出装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の焦点検出装置を搭載したことを特徴とする撮像装置。
  14. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段を備える焦点検出装置の焦点検出方法であって、
    前記1対の像信号から相関演算を行って相関量を算出し、算出した相関量を加算する第1の算出工程と、
    前記1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って相関量を算出する第2の算出工程と、
    動作モードを判定する判定工程と、
    前記判定工程により処理負荷の重い動作モードと判定された場合には、前記第1の算出工程により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、前記判定工程により処理負荷の軽い動作モードと判定された場合には、前記第2の算出工程により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出するデフォーカス量検出工程と、
    前記デフォーカス量検出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出工程とを備えることを特徴とする焦点検出方法。
  15. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段を備える焦点検出装置の焦点検出方法であって、
    前記1対の像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量を加算平均する第1の算出工程と、
    前記1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する第2の算出工程と、
    動作モードを判定する判定工程と、
    前記判定工程により処理負荷の重い動作モードと判定された場合には、前記第1の算出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行い、前記判定工程により処理負荷の軽い動作モードと判定された場合には、前記第2の算出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出工程とを備えることを特徴とする焦点検出方法。
  16. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段を備える焦点検出装置の焦点検出方法であって、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って相関量を算出し、算出した相関量を加算する第1の算出工程と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って相関量を算出する第2の算出工程と、
    前記撮像手段のフレームレートを判定する判定工程と、
    前記判定工程により前記フレームレートが所定のフレームレート未満であると判定された場合には、前記第1の算出工程により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、前記判定工程により前記フレームレートが所定のフレームレート以上であると判定された場合には、前記第2の算出工程により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出するデフォーカス量検出工程と、
    前記デフォーカス量検出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出工程とを備えることを特徴とする焦点検出方法。
  17. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段を備える焦点検出装置の焦点検出方法であって、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量を加算平均する第1の算出工程と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する第2の算出工程と、
    前記撮像手段のフレームレートを判定する判定工程と、
    前記判定工程により前記フレームレートが所定のフレームレート未満であると判定された場合には、前記第1の算出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行い、前記判定工程により前記フレームレートが所定のフレームレート以上であると判定された場合には、前記第2の算出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出工程とを備えることを特徴とする焦点検出方法。
  18. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段を備える焦点検出装置の焦点検出方法であって、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量を加算平均する第1の算出工程と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する第2の算出工程と、
    現在設定されている絞り値が前フレームから変化したかを判定する判定工程と、
    前記判定工程により前記絞り値が変化したと判定された場合には、前記第1の算出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行い、前記判定工程により前記絞り値が変化していないと判定された場合には、前記第2の算出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出工程とを備えることを特徴とする焦点検出方法。
  19. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、前記撮像手段の出力から顔の有無および検出された顔のサイズを検出する顔検出手段とを備える焦点検出装置の焦点検出方法であって、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って相関量を算出し、算出した相関量を加算する第1の算出工程と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って相関量を算出する第2の算出工程と、
    前記顔検出手段による検出結果から所定の条件を満足するかを判定する判定工程と、
    前記判定工程により前記所定の条件として顔が検出され且つ検出された顔のサイズが閾値以上であると判定された場合には、前記第1の算出工程により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、前記判定工程により前記所定の条件を満たしていないと判定された場合には、前記第2の算出工程により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出するデフォーカス量検出工程と、
    前記デフォーカス量検出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出工程とを備えることを特徴とする焦点検出方法。
  20. 複数の画素の一部に互いに対をなす焦点検出用画素列を複数有し、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する撮像手段と、前記撮像手段の出力から顔の有無および検出された顔のサイズを検出する顔検出手段とを備える焦点検出装置の焦点検出方法であって、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量を加算平均する第1の算出工程と、
    前記撮像手段で撮像された複数フレームに含まれる、1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って算出した相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出する第2の算出工程と、
    前記顔検出手段による検出結果から所定の条件を満足するかを判定する判定工程と、
    前記判定工程により前記所定の条件として顔が検出され且つ検出された顔のサイズが閾値以上であると判定された場合には、前記第1の算出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行い、前記判定工程により前記所定の条件を満たしていないと判定された場合には、前記第2の算出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出工程とを備えることを特徴とする焦点検出方法。
  21. 撮像手段に入射する光束を分割して結像させるように構成され、1対の焦点検出用画素列から1対の像信号を出力する焦点センサと、前記撮像手段とは異なる測光手段の出力から顔の有無および検出された顔のサイズを検出する顔検出手段とを備える焦点検出装置の焦点検出方法であって、
    前記1対の像信号から相関演算を行って相関量を算出し、算出した相関量を加算する第1の算出工程と、
    前記1対の像信号に対して、対応する画素同士で像信号を加算し、加算した像信号から相関演算を行って相関量を算出する第2の算出工程と、
    前記顔検出手段による検出結果から所定の条件を満足するかを判定する判定工程と、
    前記判定工程により前記所定の条件として顔が検出され且つ検出された顔のサイズが閾値以上であると判定された場合には、前記第1の算出工程により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出し、前記判定工程により前記所定の条件を満たしていないと判定された場合には、前記第2の算出工程により算出された相関量から得た位相差に基づいて合焦位置までのデフォーカス量を算出するデフォーカス量検出工程と、
    前記デフォーカス量検出工程により算出されたデフォーカス量に基づいて焦点検出を行う焦点検出工程とを備えることを特徴とする焦点検出方法。
  22. 請求項14乃至21のいずれか1項に記載の焦点検出方法を焦点検出装置または撮像装置に実行させるためのコンピュータに読み取り可能なプログラム。
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