JP2016037808A - メンテナンスシステム - Google Patents

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原川 健一
Kenichi Harakawa
健一 原川
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Abstract

【課題】従来よりも優れたメンテナンスシステムを提供する。
【解決手段】補修ロボット3は、ボディと、複数の固定アーム8とを備え、各固定アームに、ボディをスリット付同軸線路2を介して移動させる走行タイヤと、ボディをスリット付同軸線路に着脱自在に把持するホールドアームと、スリット付同軸線路から電力を受電する受電部とを設け、第1のスリット付同軸線路に複数の固定アームの一部がホールドアームを介して把持されている場合に、第2のスリット付同軸線路に向けて複数の固定アームの他の一部を移動させ、当該移動させた複数の固定アームの他の一部をホールドアームを介して第2のスリット付同軸線路に把持させ、第1のスリット付同軸線路にホールドアームを介して把持された複数の固定アームの一部を第1のスリット付同軸線路から取り外すことで、補修ロボットをスリット付同軸線路間で移動させることを可能とした。
【選択図】図9

Description

本発明は、メンテナンスシステムに関する。
従来から、構造物の検査や補修を行うための様々なメンテナンスシステムが提案されている。このようなメンテナンスシステムは、一般に、センサー又は補修装置が構造物に常設されている固定式のメンテナンスシステムと、センサー又は補修装置を任意の位置に移動させることができる移動式のメンテナンスシステムとに大別される。
このうち、従来の移動式のメンテナンスシステムは、例えば特許文献1に開示されている。このシステムは、支持床上に設置された第1のレールと、この第1のレール上を走行可能な枠台車と、この枠台車上に設置された上下のロボット用レールと、これら上下のロボット用レール上を走行可能なロボット台車と、このロボット台車に設置された逆L字状の案内レールと、この案内レール上を走行可能なノズル台車と、このノズル台車に搭載されたウォータージェットノズルとを備えている。このような構成により、ロボット台車を停止させた状態で、ノズル台車がノズルから高圧ウォータージェットを構造物の壁面に対して噴射しながら案内レール上を走行することにより、当該壁面において所定の噴射幅を持つ被処理部を形成することができる。
特開平9−207100号公報
しかしながら、上記従来の固定式のメンテナンスシステムには、次の問題点があった。
1−1)構造物に常設されるセンサーとしては、振動計、歪系統の計測器であったため、目視点検として必要とされるカメラを設置することは想定されていなかった。また、カメラを構造物に単に設置することは容易ではあるが、サンプリング密度を上げるとなると、カメラ台数が増大するため、設置コストが高くなるという問題があった。
1−2)センサー等の検査機器の耐用年数が5年程度であるので、検査機器の寿命が構造物の寿命よりも短いため、センサーの取り替えや修繕等のコストや手間が高くなるという問題があった。
1−3)センサーや補修装置が構造物に常設された場合には、例えば、漏水等によってセンサーや補修装置の機能が劣化したり、昆虫がつくった巣や自生した植物(例えば、つるや苔等)等が絡むことによってセンサーや補修装置が機能しなくなることがある。よって、これらのことを回避するための管理作業が必要になるため、当該管理作業に対して手間やコストがかかるという問題があった。
1−4)センサーが構造物に常設された状態で長時間放置すると、何らかの原因により、正常に出力されなくなることがある。このことを回避するために、例えばセンサーを定期的にキャリブレーションする等の管理作業を行う必要があるため、当該管理作業に対して手間やコストがかかるという問題があった。
また、上記従来の移動式のメンテナンスシステムには、次の問題点があった。
2−1)枠台車、ロボット台車、及びノズル台車に対して電力を供給する電源の種類に応じた問題点があった。例えば、上記電源としてバッテリが用いられた場合には、枠台車、ロボット台車、及びノズル台車の駆動時間がバッテリ容量によって制限されるという問題があった。また、上記電源として構造物に設置されている電源部が用いられた場合には、当該電源部から電源ケーブルを介して枠台車に電力が供給されることになるため、当該電源ケーブルの長さによって枠台車の移動範囲が制限されるという問題があった。
2−2)枠台車は、第1のレールの長手方向に沿ってのみ移動可能である。このため、例えば、第1のレールが当該第1のレールの略短手方向に向けて相互に間隔を隔てて複数並設されている場合において、枠台車を現在走行している第1のレールの現在位置から他の第1のレールの目的位置まで移動させる場合に、枠台車を当該現在位置から当該現在走行している第1のレールの長手方向の一方の端部まで移動させてから取り外し、その後当該他の第1のレールに取り付けて当該目的位置まで移動させることになるので、枠台車におけるレール間の移動を効率良く行うことが難しいという問題点があった。
このような点を鑑みて、本発明は、従来よりも優れたメンテナンスシステムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載のメンテナンスシステムは、任意の位置で受電可能な長尺状の受電線路であって、構造物の側面に当該受電線路の短手方向に向けて相互に間隔を隔てて複数並設された受電線路を介して電源から電力の供給を受けるメンテナンスシステムであって、前記構造物の検査又は補修を行うためのメンテナンスシステムにおいて、メンテナンスシステム本体と、前記メンテナンスシステム本体に接続された複数のアームであって、前記構造物に対して前記メンテナンスシステム本体を接続するための複数のアームと、を備え、前記複数のアームの各々には、前記メンテナンスシステム本体を前記複数の受電線路の各々を介して当該受電線路の長手方向に沿って移動させるための移動手段と、前記メンテナンスシステム本体を前記複数の受電線路の各々に対して着脱自在に把持するための把持手段と、前記複数の受電線路の各々から電力を受電するための受電手段と、を設け、前記複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第1の受電線路に対して前記複数のアームの一部が対応する前記把持手段を介して把持されている場合に、前記複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第2の受電線路であって、前記第1の受電線路とは異なる第2の受電線路に向けて前記複数のアームの他の一部を移動させ、当該移動させた当該複数のアームの他の一部を対応する前記把持手段を介して前記第2の受電線路に対して把持させ、前記第1の受電線路に前記対応する把持手段を介して把持された前記複数のアームの一部を当該第1の受電線路から取り外すことにより、当該メンテナンスシステムを前記第1の受電線路と前記第2の受電線路との相互間で移動させることを可能としている。
請求項1に記載のメンテナンスシステムによれば、構造物に対してメンテナンスシステム本体を接続するための複数のアームの各々に、メンテナンスシステム本体を複数の受電線路の各々を介して当該受電線路の長手方向に沿って移動させるための移動手段と、メンテナンスシステム本体を複数の受電線路の各々に対して着脱自在に把持するための把持手段と設けたので、構造物の検査又は補修が行なわれる場合にのみ、メンテナンスシステムを受電線路に取り付けて検査又は補修したい位置まで移動させることが可能となる。これにより、上記従来の固定式のメンテナンスシステムに比べて設置コスト、取り替えコスト、管理コストを低減することができると共に、センサー又は補修装置の管理の手間等を低減することができる。また、複数のアームの各々に設けられた受電手段が受電線路を介して交流電源から電力を受電することができるので、バッテリから電力供給を受ける場合や電源からケーブルを介して電力供給を受ける場合に比べて、メンテナンスシステムの駆動時間や移動範囲に制限を受けないため、メンテナンスシステムの使用性を向上させることができる。また、複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第1の受電線路に対して複数のアームの一部が対応する把持手段を介して把持されている場合に、複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第2の受電線路であって、第1の受電線路とは異なる第2の受電線路に向けて複数のアームの他の一部を移動させ、当該移動させた当該複数のアームの他の一部を対応する把持手段を介して第2の受電線路に対して把持させ、第1の受電線路に対応する把持手段を介して把持された複数のアームの一部を当該第1の受電線路から取り外すことにより、当該メンテナンスシステムを第1の受電線路と第2の受電線路との相互間で移動させることを可能としたので、従来の移動式のメンテナンスシステムに比べて、メンテナンスシステムを受電線路間で効率良く移動させることができるため、メンテナンスシステムの移動性を向上させることができる。
スリット付同軸線路の斜視図である。 スリット付同軸線路に線路保守ロボットが取り付けられた状態を示す断面図である。 線路保守ロボットの構成を示す断面図である。 第1センサーロボットの構成を示す断面図である。 第2センサーロボットの構成を示す断面図である。 多眼カメラとLED照明装置との設置状況を示す図である。 マイクロフォンが用いられた検査の概要を示す図である。 ベクトル加速度計が用いられた検査の概要を示す図である。 補修ロボットの構成を示す図である。 補修ロボットのスリット付同軸線路間の移動を示す図である。 検査方法のフローチャートである。 3Dレーザレーダーの撮像状況を示す図である。 多眼カメラの撮像エリアを示す図である。 多眼カメラによってスキャニングされた複数の画像の合成方法を示す図である。 補修方法のフローチャートである。 受電線路の構成を示す断面図である。
以下、本発明に係るメンテナンスシステムを備える管理システムの実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔実施の形態の基本的概念〕
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、構造物に敷設された受電線路上を移動するメンテナンスシステムが、当該構造物に関する検査又は補修を行うと共に、当該検査又は補修によって得られたデータを当該受電線路を介して管理装置に出力するように管理する、管理システムに関するものである。
ここで、「構造物」とは、土地に定着した建物を意味する。この構造物は、例えば、トンネル、橋梁、擁壁、鉄塔、マンション、オフィスビル、煙突、プラント等を含む概念であるが、実施の形態ではトンネルについて説明する。
また、「受電線路」とは、メンテナンスシステムの移動を案内するものであると共に、メンテナンスシステムに対して電源からの電力を供給し及び管理装置との通信を行うための線路である。この受電線路は、例えば、電界結合方式の受電線路(例えば、後述するスリット付同軸線路等)、磁界結合方式の受電線路、完全非接触方式の受電線路、接触式の受電線路等を含む概念であるが、実施の形態では、電界結合方式の受電線路について説明する。
また、「メンテナンスシステム」は、構造物に関する検査又は補修を行うシステムであり、例えば、後述する第1センサーロボット、後述する第2センサーロボット、後述する補修ロボット等を含む概念である。
また、「検査」とは、所定の基準に基づいて構造物に異常が生じているか否かを調べることを意味する。ここで、「構造物に異常が生じている」とは、例えば、健全な構造物に比べて異常な量のたわみが生じていること、異常な量のクラック、白華、錆、又は水漏れが生じていること等を含む概念であるが、実施の形態では、異常な量のたわみが生じていること、及び異常な量のクラックが生じていることについて説明する。
また、「補修」とは、構造物における壊れた部分又は傷んだ部分を修理、修繕、又は修復することを意味する。ここで、「修理」とは、壊れたり又は傷んだものを、元通りに使えるように直すことを意味する。また、「修繕」とは、壊れたり又は傷んだものを、元の機能よりは機能が低いものの使用できる程度に直すことを意味する。また、「修復」とは、壊れたり又は傷んだものを、元通りの状態に再現することを意味する。
また、「管理装置」は、メンテナンスシステムに関する制御を行う装置であり、例えば公知のサーバー等を含む概念である。
また、実施の形態に係る管理システムの適用対象は任意であるが、実施の形態では、トンネルの検査又は補修に関する管理に適用した場合を例として説明する。
(実施の形態の具体的内容)
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、本実施の形態に係る管理システムの構成を説明する。管理システムは、トンネルの内壁面12に敷設された受電線路上を移動するメンテナンスシステムが、トンネルに関する検査を行うと共に、当該検査によって得られたデータを当該受電線路を介して管理装置に出力するように管理するシステムである。この管理システムは、スリット付同軸線路2(受電線路)と、線路保守ロボットと、第1センサーロボット(メンテナンスシステム)と、第2センサーロボット13(メンテナンスシステム)と、補修ロボット3(メンテナンスシステム)と、管理装置(図示省略)とを備えて構成されている。
(構成−スリット付同軸線路)
次に、任意の位置で受電できるとともに通信も可能な受電線路の一実施例としてスリット付同軸線路2の構成について説明する。図1は、スリット付同軸線路2の斜視図である。図2は、スリット付同軸線路2に線路保守ロボットが取り付けられた状態を示す断面図である。図1、図2に示すように、スリット付同軸線路2は、トンネルの内壁面12において、当該スリット付同軸線路2の略短手方向に向けて相互に間隔を隔てて複数並設されており、トンネルに対して固定具(例えば、ボルト等)によって固定されている。また、このスリット付同軸線路2は、同軸線路構造を用いて構成されている。具体的には、長尺状に形成された内導体20(内部導体)と、長尺状に形成されたものであって、内導体20の外部において、当該内部体に対して同心状に配置されたレール兼用外導体19(外部導体)と、内導体20とレール兼用外導体19との相互間に形成された絶縁体である伝播空間とを備えている。ここで、レール兼用外導体19の長手方向に直交する断面の断面形状については、具体的には、線路保守ロボット(又は、第1センサーロボット、第2センサーロボット13、補修ロボット3)がレール兼用外導体19上を移動できるように、略矩形環状に形成されている。また、レール兼用外導体19の形状及び材質の設定については、例えば、レール兼用外導体19の取り替えをしなくても済むように、トンネルの寿命と同等又はそれ以上の寿命となるように設定されてもよい。
また、レール兼用外導体19における壁面側とは反対側の側面には、スリットが形成されている。スリットは、後述する受電ポート47と内導体20とを接触させるための開口であり、レール兼用外導体19の長手方向の一方の端部から他方の端部に至る範囲において形成されている。
また、レール兼用外導体19における壁面側とは反対側の側面には、受電ポート47が設けられている。受電ポート47は、線路保守ロボット(又は、第1センサーロボット、第2センサーロボット13、補修ロボット3)と共に移動しながら、スリット付同軸線路2を介して図示しない電源(交流電源)から供給される電力を線路保守ロボット(又は、第1センサーロボット、第2センサーロボット13、補修ロボット3)に伝達するための伝達手段である。この受電ポート47は、受電ポート外導体21と、受電ポート内導体22と、誘電体48とを備えている。ここで、受電ポート外導体21は、レール兼用外導体19と当接可能に配置されている。また、受電ポート内導体22は、受電ポート外導体21の中央に形成された開口及び上記スリットを介して内導体20に対して接触するように挿入されている。また、誘電体48は、受電ポート外導体21と受電ポート内導体22との相互間に配置されている。
このような構成により、上記スリットを介して受電ポート内導体22と内導体20との間で容量結合すると共に、受電ポート外導体21とレール兼用外導体19との間で容量結合することにより、線路保守ロボット(又は、第1センサーロボット、第2センサーロボット13、補修ロボット3)が、スリット付同軸線路2の任意の場所で受電したり、及びスリット付同軸線路2を介して管理装置との通信を行うことが可能となる。
(構成−線路保守ロボット)
次に、線路保守ロボットの構成について説明する。図3は、線路保守ロボットの構成を示す断面図である。線路保守ロボットは、スリット付同軸線路2の保守を行うロボットである。ここで、「保守」とは、スリット付同軸線路2が正常な状態を保つことできるように、当該スリット付同軸線路2を検査又は清掃を行うことを意味する。図2、図3に示すように、この線路保守ロボットは、グリップ部ボディ14と、受電部23と、蓄電池25と、一対の回転ほうき28と、一対のポリッシャ27と、排気ブロアー26と、2台の撮像カメラ4と、制御・通信部24と、記録部(図示省略)とを備えて構成されている。
(構成−線路保守ロボット−グリップ部ボディ)
グリップ部ボディ14は、線路保守ロボットの基本構造体である。このグリップ部ボディ14は、略柱状体にて形成されており、受電ポート47と当接するように配置されており、受電ポート47に対して固定具等によって固定されている(なお、後述する第1センサーロボットのグリップ部ボディ14の構成、後述する第2センサーロボット13のグリップ部ボディ14の構成についても同様とする)。
また、このグリップ部ボディ14には、複数の一対の走行タイヤ17と、複数の駆動モーター(ギヤ付)15と、一対のホールドアーム18とが設けられている(なお、後述する第1センサーロボットのグリップ部ボディ14の構成、後述する第2センサーロボット13のグリップ部ボディ14の構成、後述する補修ロボット3のグリップの構成についても同様とする)。
このうち、複数の一対の走行タイヤ17は、グリップ部ボディ14をスリット付同軸線路2を介して当該スリット付同軸線路2の長手方向に沿って移動させるための移動手段である。これら複数の一対の走行タイヤ17の各々は、例えば公知のタイヤを用いて構成されており、グリップ部ボディ14におけるスリット付同軸線路2側の側面において、スリット付同軸線路2と当接するように配置され、図示しないシャフトを介してグリップ部ボディ14に対して回転可能な固定具(例えばベアリング等)によって固定されている。
また、複数の駆動モーター15は、走行タイヤ17を回転させるための駆動手段である。これら複数の駆動モーター15の各々は、例えば公知のモーターを用いて構成されており、対応する走行タイヤ17の近傍に配置され、グリップ部ボディ14に対して固定具(例えばネジ)等によって固定されている。
また、一対のホールドアーム18は、グリップ部ボディ14をスリット付同軸線路2に対して着脱自在に把持するための把持手段である。これら一対のホールドアーム18は、グリップ部ボディ14の短手方向の両端部に配置されており、スリット付同軸線路2を挟み込むことが可能となるように、グリップ部ボディ14に対して回動可能な固定具等によって固定されている。
また、これら一対のホールドアーム18の各々には、ホールドタイヤ16と駆動モーター15とが設けられている。ホールドタイヤ16は、スリット付同軸線路2と当接する当接手段であり、ホールドアーム18の先端部に配置され、ホールドアーム18に対して回転可能に固定されている。また、駆動モーター15は、ホールドタイヤ16を回転させるための駆動手段であり、ホールドタイヤ16の近傍に配置され、ホールドアーム18に対して固定具等によって固定されている。
このような構成により、例えばトンネルの内壁面12上部に設置されたスリット付同軸線路2に線路保守ロボットが取り付けられた場合でも、線路保守ロボットを、スリット付同軸線路2から脱落することなく、スリット付同軸線路2の長手方向に沿って移動させることができる。
(構成−線路保守ロボット−受電部)
受電部23は、受電ポート47を介してスリット付同軸線路2から供給される電力を受電するための受電手段である。この受電部23は、グリップ部ボディ14におけるスリット付同軸線路2側の側面において、受電ポート47と対向する位置に配置されており、グリップ部ボディ14に対して固定具等によって固定されている(なお、後述する第1センサーロボットの受電部23の構成、後述する第2センサーロボット13の受電部23の構成についても同様とする)。なお、この受電部23の具体的な構成については任意であり、例えば、当該受電部23の受電効率をモニタリングするためのモニタリング手段が設けられてもよい。
(構成−線路保守ロボット−蓄電池)
蓄電池25は、受電部23にて受電された電力を蓄電するための蓄電手段である。この蓄電池25は、例えば公知の蓄電池25を用いて構成されており、グリップ部ボディ14の内部に収容されている(なお、後述する第1センサーロボットの蓄電池25の構成、後述する第2センサーロボット13の蓄電池の構成、後述する補修ロボット3の蓄電池の構成についても同様とする)。
(構成−線路保守ロボット−回転ほうき)
一対の回転ほうき28は、スリット付同軸線路2上の異物を掃くための掃き手段である。一対の回転ほうき28は、例えば公知のブラシを用いて構成されており、グリップ部ボディ14におけるスリット付同軸線路2の進行方向29側の端部に配置されており、グリップ部ボディ14に対して回転可能な固定具等によって固定されている。
(構成−線路保守ロボット−ポリッシャ)
一対のポリッシャ27は、スリット付同軸線路2を研磨するための研磨手段である。これら一対のポリッシャ27は、例えば公知の研磨機を用いて構成されており、グリップ部ボディ14に対して固定具等によって固定されている。また、これら一対のポリッシャ27の配置については、具体的には、一対のポリッシャ27は、一対の回転ほうき28よりもスリット付同軸線路2の進行方向29側とは反対側に配置されている。また、一対のポリッシャ27の一方はスリット付同軸線路2のレール兼用外導体19と当接するように配置され、一対のポリッシャ27の他方はスリット付同軸線路2の内導体20と当接するように配置されている。
(構成−線路保守ロボット−排気ブロアー)
排気ブロアー26は、スリット付同軸線路2の内部に溜まった異物(例えば、埃、塵等)を外部に放出するための放出手段である。この排気ブロアー26は、例えば公知の排気ブロアー26を用いて構成されており、グリップ部ボディ14に対して固定具等によって固定されている。また、排気ブロアー26の配置については、具体的には、排気ブロアー26は、一対のポリッシャ27よりもスリット付同軸線路2の進行方向29側とは反対側に配置されている。また、排気ブロアー26の吸気口側の端部がスリット付同軸線路2におけるレール兼用外導体19のスリットを介してスリット付同軸線路2の内部に位置すると共に、排気ブロアー26の排気口側の端部がグリップ部ボディ14のスリット付同軸線路2側の側面とは反対側の側面に位置するように配置されている。
(構成−線路保守ロボット−撮像カメラ)
2台の撮像カメラ4は、スリット付同軸線路2を撮影するための撮影手段である。これら2台の撮像カメラ4は、例えば公知のカメラを用いて構成されており、グリップ部ボディ14に対して固定具等によって固定されている。また、これら2台の撮像カメラ4の配置については、具体的には、2台の撮像カメラ4の一方はグリップ部ボディ14におけるスリット付同軸線路2の進行方向29側の端部に配置されており、2台の撮像カメラ4の他方はグリップ部ボディ14におけるスリット付同軸線路2の進行方向29側の端部とは反対側の端部に配置されている。このような配置により、スリット付同軸線路2の清掃前後の状態を撮影することができる。
(構成−線路保守ロボット−制御・通信部)
制御・通信部24は、線路保守ロボットを制御する制御手段であると共に、スリット付同軸線路2を介して管理装置との間で通信を行うための通信手段である。この制御・通信部24は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、プログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリ、及び公知の通信手段を備えて構成されるコンピュータであり、グリップ部ボディ14の内部に収容されている(なお、後述する第1センサーロボットの制御・通信部24の構成、後述する第2センサーロボット13の制御・通信部の構成、後述する補修ロボット3の制御・通信部の構成、後述する管理装置の制御部についても同様とする)。
(構成−線路保守ロボット−記録部)
記録部は、制御・通信部24による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する記録手段である。
(構成−第1センサーロボット)
次に、第1センサーロボットの構成について説明する。図4は、第1センサーロボットの構成を示す断面図である。第1センサーロボットは、トンネルの検査を行うためのロボットである。図4に示すように、この第1センサーロボットは、グリップ部ボディ14(メンテナンスシステム本体)と、受電部23(受電手段)と、蓄電池25と、レールロック機構67と、センサーと、制御・通信部24と、データ処理部55と、記録部(図示省略)とを備えて構成されている。
(構成−第1センサーロボット−グリップ部ボディ)
グリップ部ボディ14は、第1センサーロボットの基本構造体である。また、このグリップ部ボディ14は、受電ポート47と当接するように配置されており、受電ポート47に対して固定具等によって固定されている。また、このグリップ部ボディ14には、図示しない複数の一対の走行タイヤと、図示しない数の駆動モーターと、図示しない一対のホールドアームとが設けられている。また、これら一対のホールドアームの各々には、図示しないホールドタイヤと図示しない駆動モーターとが設けられている。
(構成−第1センサーロボット−受電部)
受電部23は、受電ポート47を介してスリット付同軸線路2から供給される電力を受電するための受電手段であり、グリップ部ボディ14におけるスリット付同軸線路2側の側面において、受電ポート47と対向する位置に配置されており、グリップ部ボディ14に対して固定具等によって固定されている。
(構成−第1センサーロボット−蓄電池)
蓄電池25は、受電部23にて受電された電力を蓄電するための蓄電手段であり、グリップ部ボディ14の内部に収容されている。
(構成−第1センサーロボット−レールロック機構)
レールロック機構67は、グリップ部ボディ14をスリット付同軸線路2に対して移動しないようにロックするための移動ロック手段である。このレールロック機構67は、グリップ部ボディ14におけるスリット付同軸線路2側の側面に配置されており、グリップ部ボディ14に対して固定具等によって固定されている(なお、後述する第2センサーロボット13のレールロック機構67の構成についても同様とする)。また、このレールロック機構67は、ロック爪部(図示省略)を備えている(なお、後述する第2センサーロボット13のレールロック機構67の構成についても同様とする)。ロック爪部は、スリット付同軸線路2のレール兼用外導体19におけるトンネル内壁面側の側面とは反対側の側面において、当該レール兼用外導体19の長手方向に沿って所定間隔毎に形成されたロック孔(図示省略)に挿入される部材である。このような構成により、第1センサーロボットをスリット付同軸線路2に対して移動しないようにロックすることができる。
(構成−第1センサーロボット−センサー)
センサーは、トンネルの内壁面12を測定するための測定手段であり、グリップ部ボディ14に対して回動可能な固定具等によって固定されている。また、このセンサーは、3Dレーザーレーダー52と、望遠付高解像度カメラ51とを備えている。
3Dレーザーレーダー52は、トンネルの内壁面12における所定位置の3D座標を測定するための座標測定手段である。この3Dレーザーレーダー52は、例えばFARO社のLaser Scanner Fucus X330を用いて構成されており、グリップ部ボディ14のスリット付同軸線路2側の側面とは反対側の側面に配置されている。また、この3Dレーザーレーダー52の測定性能については、具体的には、最大330mの計測範囲を有し、遠近方向の誤差が±2mm、垂直解像度及び水平解像度が0.009degであり、360degあたり40960個のピクセルとなる性能を有する。
望遠付高解像度カメラ51は、トンネルの内壁面12における所定位置を撮像するための撮像手段である。この望遠付高解像度カメラ51は、例えば公知の望遠付高解像度カメラ51を用いて構成されており、グリップ部ボディ14のスリット付同軸線路2側の側面とは反対側の側面に配置されている。
(構成−第1センサーロボット−制御・通信部)
制御・通信部24は、第1センサーロボットを制御する制御手段であると共に、スリット付同軸線路2を介して管理装置との間で通信を行うための通信手段である。
(構成−第1センサーロボット−データ処理部)
データ処理部55は、3Dレーザーレーダー52又は望遠付高解像度カメラ51から出力されたデータに関する処理を行うデータ処理手段である。
(構成−第1センサーロボット−記録部)
記録部は、データ処理部55による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する記録手段である。
(構成−第2センサーロボット)
次に、第2センサーロボット13の構成について説明する。図5は、第2センサーロボット13の構成を示す断面図である。第2センサーロボット13は、トンネルの検査を行うためのロボットである。図5に示すように、この第2センサーロボット13は、グリップ部ボディ30(メンテナンスシステム本体)と、4つの作業アーム7と、図示しない受電部(受電手段)と、図示しない蓄電池と、図示しないレールロック機構と、センサー11と、センサー補助具と、図示しない制御・通信部と、図示しないデータ処理部と、図示しない記録部とを備えて構成されている。
(構成−第2センサーロボット−グリップ部ボディ)
グリップ部ボディ30は、第2センサーロボット13の基本構造体である。このグリップ部ボディ30は、受電ポート47と当接するように配置されており、受電ポート47に対して固定具等によって固定されている。また、このグリップ部ボディ30には、図示しない複数の一対の走行タイヤと、図示しない複数の駆動モーターと、図示しない複数対のホールドアームとが設けられている。また、これら複数対のホールドアームの各々には、図示しないホールドタイヤと図示しない駆動モーターとが設けられている。
(構成−第2センサーロボット−作業アーム)
4つの作業アーム7は、センサー11又はセンサー補助具を任意の位置に移動させるためのアームであり、グリップ部ボディ30に対して回動可能な固定具等によって固定されている。また、4つの作業アーム7の各々の先端部には、センサー11又はセンサー補助具を着脱自在に接続するための接続部(図示省略)が設けられている。
(構成−第2センサーロボット−受電部)
受電部は、受電ポート47を介してスリット付同軸線路2から供給される電力を受電するための受電手段であり、グリップ部ボディ30におけるスリット付同軸線路2側の側面において、受電ポート47と対向する位置に配置されており、グリップ部ボディ30に対して固定具等によって固定されている。
(構成−第2センサーロボット−蓄電池)
蓄電池は、受電部にて受電された電力を蓄電するための蓄電手段であり、グリップ部ボディ30の内部に収容されている。
(構成−第2センサーロボット−レールロック機構)
レールロック機構は、グリップ部ボディ30をスリット付同軸線路2に対して移動しないようにロックするための移動ロック手段であり、グリップ部ボディ30におけるスリット付同軸線路2側の側面に配置されており、グリップ部ボディ30に対して固定具等によって固定されている。また、このレールロック機構は、ロック爪部(図示省略)を備えている。
(構成−第2センサーロボット−センサー)
センサー11は、トンネルの内壁面12を測定するための測定手段である。このセンサー11は、4つの作業アーム7のいずれかに接続部を介して接続されている。
ここで、このセンサー11の種類としては、例えば、多眼カメラ50(例えば公知の3眼ステレオカメラ)、マイクロフォン45(例えば公知のマイクロフォン)、ベクトル加速度計64(例えば公知の加速度計)等が該当する。このうち、多眼カメラ50の測定性能については、具体的には、縦3列横3列に単眼カメラ49が配列され、単眼カメラ49同士の間隔が5cmであり、各単眼カメラ49は約800万の画素数を有し、撮像範囲が15cmであり、解像度が7μmとなる性能を有している。このような性能により、ステレオ撮像が可能となり、特にベースラインが変更されたステレオ視も可能になる。また、上下方向及び左右方向のステレオ撮像が可能となり、三次元的凹凸の把握が可能となるので、例えば、多眼カメラ50によって撮像された画像に基づいて、幅200μmの溝を認識することができる。また、ベクトル加速度計64の測定性能については、具体的には、左右方向、前後方向、上下方向の三成分が独立して出力できるものである。これにより、地震動の縦波や横波の弁別、地震の伝播方向推定、構造物の各種振動モード等を認識することが可能となる。
(構成−第2センサーロボット−センサー補助具)
センサー補助具は、センサー11の使用時において、センサー11を補助するための器具である。このセンサー補助具は、4つの作業アーム7のいずれかに接続部を介して接続されている。
ここで、センサー補助具の種類については、センサー11の種類に応じた器具が挙げられる。図6は、多眼カメラ50と後述するLED照明装置35との設置状況を示す図である。図7は、マイクロフォン45が用いられた検査の概要を示す図である。図8は、ベクトル加速度計64が用いられた検査の概要を示す図である。
具体的には、図6に示すように、センサー11として多眼カメラ50が用いられる場合には、センサー補助具としてLED照明装置35が挙げられる。LED照明装置35は、公知のLED照明装置35を用いて構成されており、多眼カメラ50の周囲を囲むように複数配置され、多眼カメラ50が固定されている作業アーム7に対して固定具等によって固定されている。
このように、多眼カメラ50及びLED照明装置35が用いられることにより、多眼カメラ50から撮像された情報に基づいてトンネルに異常が生じているか否かを分析することが可能となる。
また、図7に示すように、センサー11としてマイクロフォン45が用いられる場合には、センサー補助具としてインパクトハンマー40が挙げられる。インパクトハンマー40は、公知のインパクトハンマー40を用いて構成されており、マイクロフォン45の近傍に配置され、マイクロフォン45が固定されている作業アーム7とは異なる作業アーム7に対して固定具等によって固定されている。
また、このインパクトハンマー40は、インパクトハンマー本体と、ハンマー41と、反力おもり42と、インパクト部43と、スプリング継ぎ手44とを備えている。このうち、インパクトハンマー本体は、インパクトハンマー40の基本構造体である。また、ハンマー41及び反力おもり42は、電磁力によってコンクリートに対して衝撃を与えるものであり、ハンマー本体におけるコンクリートの内壁面側の端部とは反対側の端部に接続されている。また、これらハンマー41及び反力おもり42の質量の設定は、具体的には、作業アーム7に対して打撃時の反力が加わらないように、逆方向に動くハンマー部41と反力おもり42の質量が略同一に設定されている。また、インパクト部43は、コンクリートの内壁面と衝突する部分であり、インパクトハンマー本体におけるコンクリートの内壁面側の端部に接続されている。また、スプリング継ぎ手44は、インパクト部43の衝撃力によって生じる作業アーム7の振動を減衰させる継手であり、接続部を介して作業アーム7と接続されている。
このように、マイクロフォン45及びインパクトハンマー40が用いられることにより、インパクトハンマー40の打撃時に出る音をマイクロフォン45で取得し、当該取得した音に基づいてスペクトル分析することにより、トンネル内の様子を分析することが可能となる。
また、図8に示すように、センサー11としてベクトル加速度計64が用いられる場合には、測定データの精度の観点から、ベクトル加速度計64をコンクリートの内壁面に取り付けて測定することが好ましいため、センサー補助具として強磁性平板取付け部56と、センサー保持アーム62と、センサー内磁気回路開閉機構63とが挙げられる。ここで、強磁性平板取付け部56は、ベクトル加速度計64を磁力で吸着させるために、強磁性体板60(例えば鋼板等)を介してコンクリートの内壁面に取り付けるために用いられるものであり、ベクトル加速度計64が固定されている作業アーム7とは異なる作業アーム7に対して固定具等によって固定されている。また、この強磁性平板取付け部56は、吸引用電磁石57と、磁気吸引板58と、IH加熱コイル59とを備えている。このうち、吸引用電磁石57は、磁気吸引板58を介して強磁性体板60を吸着するためのものである。磁気吸引板58は、吸引用電磁石57による強磁性体板60の吸着を可能にするためのものである。IH加熱コイル59は、磁気吸引板58をコンクリートの内壁面に固定するために用いられる熱溶融性樹脂61を溶かすためのものである。また、センサー保持アーム62は、ベクトル加速度計64を挟み込みながら保持するためのアームであり、ベクトル加速度計64が固定されている作業アーム7とは異なる作業アーム7に対して固定具等によって固定されている。また、センサー内磁気回路開閉機構63は、ベクトル加速度計64内の永久磁石(図示省略)による磁気回路のON又はOFFを切り替えるための機構であり、ベクトル加速度計64が固定されている作業アーム7とは異なる作業アーム7に対して固定具等によって固定されている。
ここで、これら強磁性平板取付け部56、センサー保持アーム62、及びセンサー内磁気回路開閉機構63を用いたベクトル加速度計64の具体的な設置については、以下に示す通りとなる。具体的には、図8(a)に示すように、まず、強磁性体板60の裏面に熱溶融性樹脂61を付けたものを電磁石(図示省略)の付いた作業アーム7でトンネルの内壁面12の任意の場所に押し付ける。次に、IH加熱用コイルを働かせて強磁性体板60を加熱することにより熱溶融性樹脂61(又はエポキシ樹脂)を溶かしてトンネルの内壁面12に圧着させる。そして、このような強磁性体板60をスリット付同軸線路2の長手方向に沿って複数設置する。次いで、図8(b)に示すように、永久磁石で強磁性体板60に固定可能なベクトル加速度計64をセンサー保持アーム62でつかみ、強磁性体板60に取付ける。そして、センサー内磁気回路開閉機構63によって、ベクトル加速度計64内の永久磁石による磁気回路をONにして、磁気吸着力を発生させる。この場合において、ベクトル加速度計64及びグリップ部ボディ30の具体的な構成については任意であるが、例えば、ベクトル加速度計64には、ベクトル加速度計64にて取得されたデータを格納するデータ蓄積用メモリ(図示省略)と、データ蓄積用メモリに格納されたデータを外部に無線送信するための無線機器(図示省略)と、ベクトル加速度計64や無線機器に電力を供給する畜電池(図示省略)とが内蔵されている。また、グリップ部ボディ30には、無線機器から無線送信されたデータを収集するためのデータ収集ユニット65が設けられる。
以上のように、ベクトル加速度計64、強磁性平板取付け部56、センサー保持アーム62、及びセンサー内磁気回路開閉機構63が用いられることにより、図8(c)に示すように、第2センサーロボット13を移動させながら、データ収集ユニット65が無線によって各ベクトル加速度計64からデータを吸い上げることができる。そして、この吸い上げられたデータは、スリット付同軸線路2の通信機能を介して管理装置に送信され、管理装置によって解析、比較、データベース化等を行うことができる。なお、ベクトル加速度計64及び強磁性体板60の取り外しについては、例えば、図8(b)、図8(a)に示す作業順によって取り外すことができる。また、上述した設置方法は、ベクトル加速度計64だけに限られず、例えば、集音マイク、温度計、湿度計、ミュオグラフィ用センサー、風速計の設置する場合に用いられる方法としても有効である。また、例えば、グリップ部ボディ30に充電機能を設けることにより、各ベクトル加速度計64に電力を供給して回ってもよく、又は、スリット付同軸線路2から配線を介してベクトル加速度計64に電力を供給してもよい。
(構成−第2センサーロボット−制御・通信部)
制御・通信部は、第2センサーロボット13を制御する制御手段であると共に、スリット付同軸線路2を介して管理装置との間で通信を行うための通信手段である。
(構成−第2センサーロボット−データ処理部)
データ処理部は、センサー11から出力されたデータに関する処理を行うデータ処理手段である。
(構成−第2センサーロボット−記録部)
記録部は、データ処理部による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する記録手段である。
(構成−補修ロボット)
次に、補修ロボット3の構成について説明する。図9は、補修ロボット3の構成を示す図である。補修ロボット3は、トンネルの補修を行うためのロボットである。図9に示すように、この補修ロボット3は、ボディ(メンテナンスシステム本体)と、4つの固定アーム8(アーム)と、4つの作業アーム7と、図示しない受電部(受電手段)と、図示しない蓄電池と、撮像カメラ4と、補修器具と、図示しない制御・通信部と、図示しない記録部とを備えて構成されている。
(構成−補修ロボット−ボディ)
ボディは、補修ロボット3の基本構造体である。このボディは、略球状体にて形成されており、4つの固定アーム8を介して複数のスリット付同軸線路2に接続されている。また、このボディには、路上を走る図示しない資材搬送用の車(又は図示しない資材搬送用のロボット)から補修に用いられる資材(例えば、エポキシ樹脂、モルタル、止水剤等)を資材供給パイプ10を介して供給するための材料供給口9が設けられている。
(構成−補修ロボット−固定アーム)
4つの固定アーム8は、ボディを複数のスリット付同軸線路2に対して接続するためのアームである。これら4つの固定アーム8は、ボディに対して回動可能な固定具等によって接続されている。
また、これら4つの固定アーム8の各々の先端部には、グリップ1が取り付けられている。グリップ1は、補修ロボット3を支持するための支持本体である。ここで、このグリップ1の具体的な構成については、補修ロボット3をスリット付同軸線路2を介して当該スリット付同軸線路2の長手方向に沿って移動させると共に、スリット付同軸線路2間で移動させることが可能となるように構成されている。具体的には、また、このボディには、図示しない複数の一対の走行タイヤ(移動手段)と、図示しない数の駆動モーターと、図示しない一対のホールドアーム(把持手段)とが設けられている。また、これら一対のホールドアームの各々には、図示しないホールドタイヤと図示しない駆動モーターとが設けられている。
ここで、補修ロボット3をスリット付同軸線路2間で移動させることについては、以下に示す通りに行われる。図10は、補修ロボット3のスリット付同軸線路2間の移動を示す図である。具体的には、図10に示すように、補修ロボット3を図10の左側から右側に向けて移動させる場合において、図10の左図に示すように、4つの固定アーム8のうち2つの固定アーム8が当該左図の左側から1番目に位置するスリット付同軸線路2(第1の受電線路)と当該左図の左側から3番目に位置するスリット付同軸線路2(第1の受電線路)にそれぞれ対応する一対のホールドアームを介して把持されている場合には、まず、4つの固定アーム8のうちスリット付同軸線路2と接続されていない2つの固定アーム8の一方が、当該左図の左側から2番目に位置するスリット付同軸線路2(第2の受電線路)に向けて移動された後、当該スリット付同軸線路2に対して対応する一対のホールドアームを介して把持される。次に、上記左図の左側から1番目に位置するスリット付同軸線路2と対応する一対のホールドアームを介して接続されている固定アーム8が、当該スリット付同軸線路2から取り外される(図10の中央図参照)。次いで、上記4つの固定アーム8のうちスリット付同軸線路2と接続されていない2つの固定アーム8の他方が、当該中央図の左側から4番目に位置するスリット付同軸線路2(第2の受電線路)に向けて移動された後、当該スリット付同軸線路2に対して対応する一対のホールドアームを介して把持される(図10の右図参照)。続いて、図10の左側から3番目に位置するスリット付同軸線路2と対応する一対のホールドアームを介して接続されている固定アーム8が、当該スリット付同軸線路2から取り外される。
このような構成により、補修ロボット3をスリット付同軸線路2の長手方向に沿って移動させることができると共に、補修ロボット3をスリット付同軸線路2間で移動させることができる。
(構成−補修ロボット−作業アーム)
4つの作業アーム7は、補修器具を任意の位置に移動させるためのアームであり、グリップ1に対して回動可能な固定具等によって固定されている。また、4つの作業アーム7の各々の先端部には、補修器具を着脱自在に接続するための接続部(図示省略)が設けられている。
(構成−補修ロボット−受電部)
受電部は、受電ポート47を介して当該スリット付同軸線路2から供給される電力を受電するための受電手段であり、各固定アーム8に取り付けられたグリップ1におけるスリット付同軸線路2側の側面において、受電ポート47と対向する位置に配置されており、グリップ1に対して固定具等によって固定されている。
(構成−補修ロボット−蓄電池)
蓄電池は、受電部にて受電された電力を蓄電するための蓄電手段であり、ボディの内部に収容されている。
(構成−補修ロボット−撮像カメラ)
撮像カメラ4は、トンネルを撮影するための撮影手段である。この撮像カメラ4は、例えば公知のカメラを用いて構成されており、ボディに対して固定具等によって固定されている。
(構成−補修ロボット−補修器具)
補修器具は、トンネルを補修するために用いられる器具である。この補修器具は、4つの作業アーム7のいずれかに接続部を介して接続されている。
ここで、補修器具の種類としては、補修の種類に応じた器具が挙げられる。具体的には、トンネルの内壁面12に生じたクラックを補修する場合には、撮像カメラ4(例えば多眼カメラ)、照明ランプ、切削ドリル5、及び注入ノズル6が挙げられる。そして、これら補修器具を用いた補修については、具体的には、まず、切削ドリル5によってトンネルの内壁面12におけるクラック近傍部分が切削された後、当該内壁面におけるクラック及び切削ドリル5にて切削された部分に、注入ノズル6によってエポキシ樹脂(又はモルタル)が注入される。その後、撮像カメラ4及び照明ランプによって上記内壁面における上記注入された部分が撮像される。
また、トンネルの内壁面12に生じた白華を補修する場合には、撮像カメラ4(例えば多眼カメラ)、照明ランプ、切削ドリル5(又はハンマ)、研摩装置が挙げられる。そして、これら補修器具を用いた補修については、具体的には、切削ドリル5(又はハンマ)によってトンネルの内壁面12に生じた白華が切断された後、研摩装置によって当該内壁面における白華が切断された部分が研摩される。その後、撮像カメラ4及び照明ランプによって上記内壁面における上記研摩された部分が撮像される。
また、トンネルの内壁面12に生じた水漏れを補修する場合には、撮像カメラ4(例えば多眼カメラ)、照明ランプ、注入ノズル6、及び整形装置が挙げられる。そして、これら補修器具を用いた補修については、具体的には、注入ノズル6によってトンネルの内壁面12に生じた水漏れ及びその周辺部分が止水剤が注入された後、整形装置によって当該注入された止水剤が整形される。その後、撮像カメラ4及び照明ランプによって上記内壁面における上記整形された部分が撮像される。
(構成−補修ロボット−制御・通信部)
制御・通信部は、補修ロボット3を制御する制御手段であると共に、スリット付同軸線路2を介して管理装置との間で通信を行うための通信手段である。
(構成−補修ロボット−記録部)
記録部は、データ処理部による各種処理に必要なデータ(例えば、後述する検査方法で作成された欠陥マップ等)およびプログラムを格納する記録手段である。
(構成−管理装置)
次に、管理装置の構成について説明する。管理装置は、スリット付同軸線路2と電気的に接続されており、通信部(図示省略)と、操作部(図示省略)と、ディスプレイ(図示省略)と、スピーカ(図示省略)と、制御部(図示省略)と、記録部(図示省略)とを備えて構成されている。
(構成−管理装置−操作部)
操作部は、ユーザによる操作入力を受け付ける操作手段である。この操作手段としては、例えば、タッチパネル、リモートコントローラの如き遠隔操作手段、あるいはハードスイッチ等、公知の操作手段を用いることができる。
(構成−管理装置−ディスプレイ)
ディスプレイは、制御部の制御に基づいて各種の画像を表示する表示手段である。このディスプレイとしては、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイを用いることができる。
(構成−管理装置−スピーカ)
スピーカは、制御部の制御に基づいて各種の音声を出力する出力手段である。スピーカより出力される音声の具体的な態様は任意であり、例えば第2センサーロボット13から取得された音声を出力することができる。
(構成−管理装置−制御部)
制御部は、管理装置を制御する制御手段である。
(構成−管理装置−記録部)
記録部は、管理装置の動作に必要なプログラム及び各種のデータ(例えば、トンネルの施工図面、以前測定されたトンネルの内壁面12に関する3D座標等)を記録する記録手段であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
(方法)
次に、このように構成される管理システムを用いて行われる方法について説明する。管理システムを用いて行われる方法は、トンネルを検査する検査方法と、トンネルを補修する補修方法とに大別される。以下、検査方法と補修方法とのそれぞれについて説明する。
(方法−検査方法)
まず、検査方法について説明する。図11は、検査方法のフローチャートである。図11に示すように、この検査方法は、選択工程、キャリブレーション工程、動作確認工程、スリット付同軸線路2の保守工程、検査工程、データ送信工程、分析工程、マップ作成工程、及びメンテナンス工程を含んで構成されている。以下では、これらの各工程について詳細に説明する。なお、これらの各工程については特記する場合を除き適宜順序を入れ替えて行うことが可能であり、本実施の形態においてはその一例を示す(なお、補修方法についても同様とする)。また、この検査方法では、第2センサーロボット13で用いられるセンサー11及びセンサー補助具を、多眼カメラ50及びLED照明装置35として説明する。
(方法−検査方法−選択工程)
最初に、選択工程が実施される。選択工程は、検査方法にて用いられるロボット及びロボットのセンサーやセンサー補助具を選択する工程である。具体的には、使用されるロボットとして線路保守ロボット、第1センサーロボット、及び第2センサーロボット13が選択される。また、第2センサーロボット13に用いられるセンサー11及びセンサー補助具が選択され、第2センサーロボット13に取り付けられる(具体的には、多眼カメラ50及びLED照明装置35が選択され、第2センサーロボット13の各作業アーム7に取り付けられる)。
(方法−検査方法−キャリブレーション工程)
次に、キャリブレーション工程が実施される。キャリブレーション工程は、選択工程にて選択されたロボットに取り付けられたセンサーのキャリブレーションを行う工程である。具体的には、線路保守ロボットの撮像カメラ4、第1センサーロボットのセンサー、及び第2センサーロボット13のセンサー11について、キャリブレーションが行われる。
ここで、このキャリブレーションの具体的な方法については任意であるが、例えば、線路保守ロボットの撮像カメラ4(あるいは、第1センサーロボットの3Dレーザーレーダー52、望遠付高解像度カメラ51、又は第2センサーロボット13の多眼カメラ50)にてテストパターンを撮像し、当該撮像カメラ4(あるいは、第1センサーロボットの3Dレーザーレーダー52、望遠付高解像度カメラ51、又は第2センサーロボット13の多眼カメラ50)とレンズ系の収差が所定値以内にあるか否かを確認する(なお、収差が所定値以内にない場合には、所定値以内になるように調整する)方法等が該当する。また、線路保守ロボットの撮像カメラ4(あるいは、第1センサーロボットの3Dレーザーレーダー52、望遠付高解像度カメラ51、又は第2センサーロボット13の多眼カメラ50)にて代表的な形状のモデルを撮像し、照度を変化させて撮像可能かどうかの確認を行う(なお、撮像できない場合には、撮像可能となるように調整する)方法等が該当する。
(方法−検査方法−動作確認工程)
次いで、動作確認工程が実施される。動作確認工程は、選択工程にて選択されたロボットのセンサー等が管理システムとして機能するか否かを確認するための工程である。具体的には、線路保守ロボットの撮像カメラ4、第1センサーロボットのセンサー、及び第2センサーロボット13のセンサー11及びセンサー補助具の各々が対応するロボットに取り付けられた後に、公知の方法を用いて動作確認が行われる。より具体的には、管理装置が、線路保守ロボットの撮像カメラ4(あるいは、第1センサーロボットの3Dレーザーレーダー52、望遠付高解像度カメラ51、又は第2センサーロボット13の多眼カメラ50)にて撮影されたデータを取得できるか否かが確認される。また、管理装置の操作部を介して入力された指示情報に基づいて、線路保守ロボットの撮像カメラ4以外の構成要素(例えば、回転ほうき28等)、第1センサーロボットのセンサー以外の構成要素(例えばレールロック機構67等)、及び第2センサーロボット13のセンサー11以外の構成要素(例えばレールロック機構等)が動作可能であるか否かが確認される。
(方法−検査方法−スリット付同軸線路の保守工程)
次に、スリット付同軸線路2の保守工程が実施される。スリット付同軸線路2の保守工程は、スリット付同軸線路2を使用できる状態にするための工程である。具体的には、線路保守ロボットがスリット付同軸線路2に取り付けられると、当該取り付けられた線路保守ロボットがスリット付同軸線路2の長手方向に沿って移動しながら、線路保守ロボットにおける保守の動作を行う。
ここで、線路保守ロボットにおける保守に関する動作については、以下に示す通りとなる。具体的には、回転ほうき28やポリッシャ27によって、スリット付同軸線路2のレール兼用外導体19や内導体20が清掃されると共に、排気ブロアー26によって、スリット付同軸線路2内に溜まった異物が外部に放出される。この場合において、受電部23がスリット付同軸線路2から受電ができない場合には、制御・通信部24によって、線路保守ロボットが、適宜スリット付同軸線路2の進行方向29とは逆方向に移動させられ、蓄電池25の電池容量が所定値以上に回復するまで何度も清掃を繰り返される。また、清掃前後のスリット付同軸線路2の状態が把握できるように、2台の撮像カメラ4によってスリット付同軸線路2が撮像され、当該撮像されたデータが管理システムに送信される。なお、このような制御は、制御・通信部24によって、基本的には自律的に行われるが、必要に応じて管理装置の操作部を介して入力された指示情報に基づいて行われてもよい(なお、後述する第1センサーロボットの制御、後述する第2センサーロボット13の制御、及び後述する補修ロボット3の制御についても同様とする)。
続いて、各停止位置で上記保守に関する動作が行なわれた後、この線路保守ロボットがスリット付同軸線路2の所定位置まで移動して停止すると、当該線路保守ロボットがスリット付同軸線路2から取り外される。
(方法−検査方法−検査工程)
次いで、検査工程が実施される。検査工程は、トンネルの検査を行う工程であり、第1センサーロボットに関する検査工程と、第2センサーロボット13に関する検査工程とに大別される。
(方法−検査方法−検査工程−第1センサーロボットに関する検査工程)
まず、第1センサーロボットに関する検査工程について説明する。図12は、3Dレーザーレーダー52の撮像状況を示す図である。第1センサーロボットに関する検査工程は、第1センサーロボットを用いてトンネルの検査を行う工程である。具体的には、まず、第1センサーロボットがスリット付同軸線路2に取り付けられると、当該取り付けられた第1センサーロボットが、スリット付同軸線路2の長手方向に沿って移動し、所定位置で停止する。ここで、第1センサーロボットの停止位置の特定方法については、具体的には、第1センサーロボットに設けられたリーダ部(図示省略)によって、スリット付同軸線路2に複数個付されたリニアエンコーディング用マーカ(図示省略)が読み取られる。そして、これら読み取られたマーカに関する位置情報に基づいて移動距離が算出され、当該算出された移動距離に基づいて停止位置(例えば、図12に示すA地点やB地点等)が特定される(なお、後述する第2センサーロボット13の停止位置の特定方法、後述する補修ロボット3の停止位置の特定方法についても同様とする)。
次に、第1センサーロボットは、上記停止位置で停止した状態で測定に関する動作を行う。
ここで、第1センサーロボットの測定に関する動作については、以下に示す通りとなる。具体的には、図12に示すように、まず、第1センサーロボットが、図12に示すA地点で停止すると、レールロック機構67によりスリット付同軸線路2に対して固定される。
次に、以下に示す3Dレーザーレーダー52のみを用いて取得される方法、又は3Dレーザーレーダー52及び望遠付高解像度カメラ51を用いて取得される方法が用いられることにより、トンネルの内壁面12の3D座標が取得される。
ここで、前者の方法については、具体的には、まず、図12に示すA地点において、3Dレーザーレーダー52によって、トンネルの内壁面12における走査エリア32全体がまんべんなくスキャンニングされることにより、当該走査エリア32に関する3D座標が特定される。次に、第1センサーロボットが、スリット付同軸線路2の進行方向29に沿って移動させられ、図12に示すB地点で停止すると、レールロック機構67によりスリット付同軸線路2に対して固定される。次いで、3Dレーザーレーダー52によって、トンネルの内壁面12における走査エリア32全体がまんべんなくスキャンニングされることにより、当該走査エリア32に関する3D座標が特定される。この場合において、B地点における走査エリア32の設定については、B地点における走査エリア32の一部のビームスポット33がA地点における走査エリア32の一部のビームスポット33と重複するように設定されている。そして、データ処理部55によって、これら特定された3D座標のうち上記重複するビームスポット33に関する3D座標がアベレージングされることにより、当該重複するビームスポット33の3D座標が取得されて記録部に記憶される。
また、後者の方法については、具体的には、まず、図12に示すA地点において、3Dレーザーレーダー52によって、トンネルの内壁面12における走査エリア32全体がまんべんなくスキャンニングされることにより、当該走査エリア32に関する3D座標が特定される。次に、これと同時に、望遠付高解像度カメラ51によって、3Dレーザーレーダー52と同じ走査エリア32全体がまんべんなく撮影され、当該撮影された画像に基づいて公知の解析方法により3D座標が算出されることにより、当該走査エリア32に関する3D座標が特定される。そして、データ処理部55によって、これら3Dレーザーレーダー52及び望遠付高解像度カメラ51によって特定された3D座標がアベレージングされることにより、上記走査エリア32に関する3D座標が取得されて記録部に記憶される。
続いて、各停止位置で上記測定に関する動作が行なわれた後、この第1センサーロボットがスリット付同軸線路2の所定位置まで移動して停止すると、当該第1センサーロボットがスリット付同軸線路2から取り外される。
(方法−検査方法−検査工程−第2センサーロボットに関する検査工程)
次に、第2センサーロボット13に関する検査工程について説明する。第2センサーロボット13に関する検査工程は、第2センサーロボット13を用いてトンネルの検査を行う工程である。具体的には、まず、第2センサーロボット13がスリット付同軸線路2に取り付けられると、当該取り付けられた第2センサーロボット13が、スリット付同軸線路2のスリット付同軸線路2に沿って移動し、所定位置で停止する。
次に、第2センサーロボット13は、上記停止位置で停止した状態で測定に関する動作を行う。
ここで、第2センサーロボット13の測定に関する動作については、以下に示す通りとなる。図13は、多眼カメラ50の撮像エリアを示す図である。図14は、多眼カメラ50によってスキャニングされた複数の画像の合成方法を示す図である。具体的には、まず、上述した停止位置の特定方法によって特定された停止位置に第2センサーロボット13が停止した後、作業アーム7が回動させられることにより、当該作業アーム7に取り付けられた多眼カメラ50によって、トンネルの内壁面12がくまなくスキャンニングされる。ここで、多眼カメラ50の撮像エリアについては、具体的には、図13に示すように、図13に示す中央部の5cmの撮像エリアが主撮像域36に設定され、その周辺の8枚の撮像エリアを周辺撮像域38に設定されている。なお、この多眼カメラ50の空間的なサンプリング間隔については、例えば、多眼カメラ50が取り付けられている作業アーム7の移動範囲を調整することにより任意に変更されてもよい。
次に、データ処理部によって、主撮像域36および周辺撮像域38ともに、各単眼カメラ49の撮像データがアベレージングした結果として反映され、ステレオ視もベースラインが変えられた結果として平均化される。これにより、水平方向、前後方向、及び垂直方向のデータが得られることで、ほぼ完全な3D画像を得ることが可能となる。
次いで、多眼カメラ50によってスキャニングされた画像は、データ処理部によって合成される。具体的には、図14に示すように、多眼カメラ50によってスキャニングして得られた3枚の画像の周辺位置に基づいて近似部が割り出され、当該割り出された近似部に基づいて3枚の画像が合成される。
そして、この合成された画像のうち各画像における主撮像域36のみが連接され、当該連接された画像が出力画像(又は3D表面画像)として記録部に記憶される。
続いて、各停止位置で上記測定に関する動作が行なわれた後、この第2センサーロボット13がスリット付同軸線路2の所定位置まで移動して停止すると、当該第2センサーロボット13がスリット付同軸線路2から取り外される。
(方法−検査方法−データ送信工程)
次に、データ送信工程が実施される。データ送信工程は、第1センサーロボット及び第2センサーロボット13にて取得されたデータを管理装置に送信する工程である。具体的には、第1センサーロボットの記録部に記憶された各停止位置における走査エリア32に関する3D座標がスリット付同軸線路2を介して管理装置に送信されると共に、第2センサーロボット13の記録部に記憶された各停止位置における撮像エリアに関する出力画像がスリット付同軸線路2を介して管理装置に送信される。
(方法−検査方法−分析工程)
次いで、分析工程が実施される。分析工程は、データ送信工程にて送信されたデータに基づいてトンネルの異常の有無を分析する工程である。具体的には、管理装置の制御部によって、第1センサーロボットから各停止位置における走査エリア32に関する3D座標及び第2センサーロボット13から各停止位置における撮像エリアに関する出力画像を受信した場合に、当該受信したこれらのデータに基づいてトンネルに異常があるか否か(より具体的には、異常な量のたわみ又は異常な量のクラックが生じているか否か)が分析される。
ここで、第1センサーロボットから受信した各停止位置における走査エリア32に関する3D座標の分析については、具体的には、当該受信した各停止位置における走査エリア32に関する今回の3D座標と、記録部に記憶されているトンネルの施工図面における当該走査エリア32に関する3D座標(あるいは、以前測定された当該走査エリア32に関する前回の3D座標)との距離差が公知の方法を用いて照合され、この照合結果が所定値以上であるか否かが判定される。そして、この照合結果が所定値以上であった場合には、上記停止位置における走査エリア32において異常な量のたわみが生じていると判定され、この照合結果が所定値未満であった場合には上記停止位置における走査エリア32において異常な量のたわみが生じていないと判定される。
また、第2センサーロボット13から受信した各停止位置における撮像エリアに関する出力画像の分析については、具体的には、公知の方法を用いて当該受信した各停止位置における撮像エリアに関する今回の出力画像に基づいてクラックが特定される。次に、この特定されたクラックを含む今回の出力画像と、記録部に記憶されている以前測定された前回の出力画像であって当該特定された今回の出力画像に対応する撮像エリアに関する前回の出力画像とが公知の方法を用いて照合され、この照合結果に基づいて当該今回の出力画像に含まれるクラックの大きさが当該前回の出力画像に比べて所定量以上拡大しているか否かが判定される。そして、このクラックの大きさが所定量以上拡大していた場合には、上記停止位置における撮像エリアにおいて異常な量のクラックが生じていると判定され、このクラックの大きさが所定値未満であった場合には、上記停止位置における撮像エリアにおいて異常な量のクラックが生じていないと判定される(あるいは、クラックの大きさが所定量以上の場合には、前回の出力画像に比べて所定量以上拡大していなくても、上記停止位置における撮像エリアにおいて異常な量のクラックが生じていると判定されてもよい)。
(方法−検査方法−マップ作成工程)
次に、マップ作成工程について説明する。マップ作成工程は、分析工程にて分析された結果に基づいて、各種マップを作成する工程である。具体的には、管理装置の制御部によって、当該制御部によって分析された上記3D座標の分析結果に基づいて3Dマップが作成されると共に、上記出力画像の分析結果に基づいて欠陥マップが作成される。
ここで、3Dマップの作成については、具体的には、まず、第1センサーロボットから受信した各停止位置における走査エリア32に関する3D座標に基づいて、公知の方法を用いて3Dマップが作成される。次いで、上記3D座標の分析結果に基づいて、異常な量のたわみが生じていると判定された走査エリア32の箇所が特定され、当該特定された箇所のうち距離差が所定以上である箇所が、異常な量のたわみが生じている旨が識別可能となるように表示される(例えば、当該箇所が他の箇所と異なる色で表示される等)。これにより、3Dマップから異常な量のたわみが生じていることが視覚的に把握することが可能となる。
また、欠陥マップの作成については、具体的には、まず、第2センサーロボット13から受信した各停止位置における撮像エリアに関する出力画像に基づいて、公知の方法を用いて3Dマップが作成される。次に、上記出力画像の分析結果に基づいて、異常な量のクラックが生じていると判定された撮像エリアが特定される。次いで、上記特定された撮像エリアに対応する出力画像が、第2センサーロボット13から受信した各停止位置における撮像エリアに関する出力画像の中から特定される。そして、上記特定された出力画像のうち異常な量のクラックが生じている箇所が、異常な量のクラックが生じている旨が識別可能となるように表示される(例えば、当該箇所が他の箇所と異なる色で表示される等)。これにより、この欠陥マップから異常な量のクラックが生じていることを視覚的に把握することが可能となる。
(方法−検査方法−メンテナンス工程)
続いて、メンテナンス工程が実施される。メンテナンス工程は、検査方法で用いられたロボットのメンテナンスを行う工程である。具体的には、線路保守ロボット、第1センサーロボット、及び第2センサーロボット13が、次の検査方法で正常に使用可能となるように、公知の方法によってメンテナンスされる。
(方法−補修方法)
まず、補修方法について説明する。図15は、補修方法のフローチャートである。図15に示すように、この補修方法は、選択工程、キャリブレーション工程、動作確認工程、スリット付同軸線路2の保守工程、補修工程、データ送信工程、マップ編集工程、及びメンテナンス工程を含んで構成されている。以下では、これらの各工程について詳細に説明する。なお、この方法の説明においては、上述した検査方法の説明のうち、キャリブレーション工程、動作確認工程、スリット付同軸線路2の保守工程、及びメンテナンス工程の説明と略同一であるので、これら説明を省略する。また、この補修方法では、補修ロボット3で用いられる補修器具を、撮像カメラ4(例えば多眼カメラ)、照明ランプ、切削ドリル5、及び注入ノズル6として説明する。
(方法−補修方法−選択工程)
最初に、補修工程が実施される。具体的には、使用されるロボットとして線路保守ロボット、及び補修ロボット3が選択される。また、補修ロボット3に用いられる補修器具が選択され、補修ロボット3に取り付けられる(具体的には、撮像カメラ4(例えば多眼カメラ)、照明ランプ、切削ドリル5、及び注入ノズル6が選択され、補修ロボット3の各作業アーム7に取り付けられる)。
(方法−補修方法−キャリブレーション工程)
次に、キャリブレーション工程が実施される。具体的には、線路保守ロボットの撮像カメラ4、及び補修ロボット3の撮像カメラ4について、キャリブレーションが行われる。
(方法−補修方法−動作確認工程)
次いで、動作確認工程が実施される。具体的には、線路保守ロボットの撮像カメラ4、及び補修ロボット3の補修器具の各々が対応するロボットに取り付けられた後に、公知の方法を用いて動作確認が行われる。
(方法−補修方法−スリット付同軸線路の保守工程)
次に、スリット付同軸線路2の保守工程が実施される。具体的には、線路保守ロボットがスリット付同軸線路2に取り付けられた後、当該取り付けられた線路保守ロボットがスリット付同軸線路2の長手方向に沿って移動しながら、線路保守ロボットにおける保守の動作を行う。その後、この線路保守ロボットがスリット付同軸線路2の所定位置まで移動して停止すると、当該線路保守ロボットがスリット付同軸線路2から取り外される。
(方法−補修方法−補修工程)
次いで、補修工程が実施される。補修工程は、トンネルの補修を行う工程である。具体的には、補修ロボット3がスリット付同軸線路2に取り付けられると、当該取り付けられた補修ロボット3が、スリット付同軸線路2の長手方向に沿って移動したり、又はスリット付同軸線路2間を移動し、所定位置で停止する。
次に、補修ロボット3は、上記停止位置で停止した状態で補修に関する動作を行う。
ここで、補修ロボット3の補修に関する動作については、以下に示す通りとなる。具体的には、まず、データ処理部によって、記録部に記憶された欠陥マップに基づいて、上記停止位置近傍に位置するクラックの位置が特定される。次に、上記特定されたクラックの位置に基づいて、補修器具を当該位置近傍に作業アーム7を移動させる。次いで、切削ドリル5によってトンネルの内壁面12におけるクラック近傍部分が切削され、当該内壁面におけるクラック及び切削ドリル5にて切削された部分に、注入ノズル6によってエポキシ樹脂(又はモルタル)が注入される。その後、撮像カメラ4及び照明ランプによって上記内壁面における上記注入された部分が撮像され、当該撮像された画像(以下、「補修画像」と称する)が記録部に記憶される。なお、撮像カメラ4にて撮像される範囲については、具体的には、第2センサーロボット13の多眼カメラ50によって撮像された撮像エリアと略同一に設定されている。
続いて、各停止位置で上記補修に関する動作が行なわれた後、この補修ロボット3がスリット付同軸線路2の所定位置まで移動して停止すると、当該補修ロボット3がスリット付同軸線路2から取り外される。
(方法−補修方法−データ送信工程)
次に、データ送信工程が実施される。具体的には、補修ロボット3の記録部に記憶された所定の停止位置における補修画像がスリット付同軸線路2を介して管理装置に送信される。
(方法−補修方法−マップ編集工程)
次いで、マップ編集工程が実施される。マップ編集工程は、検査方法のマップ作成工程にて作成された3Dマップ又は欠陥マップを編集する工程である。具体的には、管理装置の制御部によって、上記補修画像の分析結果に基づいて欠陥マップが編集される。
ここで、欠陥マップの編集については、具体的には、まず、公知の方法を用いて、検査方法の第2センサーロボット13から受信した各停止位置における撮像エリアに関する出力画像のうち、補修ロボット3から受信した所定の停止位置における補修画像と撮像エリアが略同一の出力画像が特定される。次いで、検査方法のマップ作成工程にて作成された欠陥マップのうち、上記特定された出力画像に対応する部分を、当該出力画像と撮像エリアが略同一の補修画像に入れ替えることにより、当該欠陥マップが編集される。なお、この編集後の欠陥マップについては、例えば、編集前の欠陥マップに対して上書き保存されてもよく、あるいは、編集前の欠陥マップと編集後の欠陥マップが両方保存されてもよい。
(方法−補修方法−メンテナンス工程)
続いて、メンテナンス工程が実施される。具体的には、線路保守ロボット、補修ロボット3が、次の補修方法で正常に使用可能となるように、公知の方法によってメンテナンスされる。
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。従来のシステムよりも、設置コストを高める場合であっても、本願発明の手段が従来のシステムの手段と異なっている場合には、本願発明の課題が解決されている。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(管理システムの適用対象について)
上記実施の形態では、トンネルの検査又は補修に関する管理に適用した場合を例として説明したが、これに限られない。
例えば、建物内の警備に関する管理に適用されてもよい。具体的には、第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)を建物内に張り巡らされたスリット付同軸線路2を介して移動させて、第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)に取り付けられた撮像カメラ4を用いて巡回監視させたり、不審人物をトレースさせてもよい。
ここで、巡回監視の具体的な内容については、例えば、撮像カメラ4にて撮像された画像や他のセンサーデータを、管理装置のモニタに表示させることや、管理装置からの指示に基づいて、第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)所定の場所に移動させること等が挙げられる。
また、不審人物のトレースの具体的な内容については、例えば、上述した、巡回監視の具体的な内容に加えて、撮像カメラ4にて撮像された撮像データから特定の人間の顔を見つけ出すように常に照合作業を続けること、要監視人物が現れた時には、1台の第1センサロボット等を用いてその人間をトレースすること(あるいは、複数台の第1センサロボット等と連携してトレースすること等)が挙げられる。
なお、これらの場合において、スリット付同軸線路2の具体的な構成については任意であるが、例えば、第1センサロボット等の所定操作によって、温度ヒューズが溶融することによっておもりが重力で動くことを利用してスリット付同軸線路2に設けられたダンパーが閉まると共にスリット付同軸線路2を外すことが可能となる放火区画貫通部が設けられてもよい。また、第1センサロボット等が、建物の壁のうち防煙垂れ壁の下を通過するための防煙垂れ壁部が設けられてもよい(なお、この防煙垂れ壁として開閉式の防煙垂れ壁が採用されてもよい)。
また、ショッピングモール等での様々な運営に関する管理に適用されてもよい。
例えば、ショッピングモールで催されるイベントに関する管理が行われてもよい。具体的には、クリスマス等の季節的イベントに応じたデコレーションが施された複数の第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)には、音声を出力するためのマイク、照明を出力したり、告知案内を表示する表示部、又は、旗をなびかせること、紙ふぶきを撒き散らすこと、煙を放出すること、風船を膨らませて放出すること、においを放散すること等が可能な公知の装置が取り付けられている。また、パレードの具体的な内容については、複数の第1センサロボット等が、記録部に記録された任意の指示情報に基づいて、複数の第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)を建物内に張り巡らされたスリット付同軸線路2を介して移動し、所定のタイミングでイベントに応じた音声を出力し、照明を出力し、又は紙ふぶきを撒き散ちらすこと等が挙げられる。
また、子供や危険ゾーンに侵入しようとする人(以下、「侵入者」と称する)など特定の人に対する監視に関する管理が行われてもよい。ここで、子供の監視の具体的な内容については、例えば、第1センサロボット等が、撮像カメラ4にて撮像された撮像データと、記録部に記録されている情報であって子供の背格好、身長等を特定する情報とを照合し、この照合結果に基づいて子供を監視すること等が挙げられる。また、侵入者の監視の具体的な内容については、第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)が、撮像カメラ4にて撮像された撮像データと、危険ゾーンの領域情報とに基づいて侵入者が危険ゾーンに侵入しているか否かを判定し、侵入していると判定された場合に、音声等で注意を喚起する等が挙げられる。
また、非常時の避難誘導に関する管理が行われてもよい。ここで、避難誘導の具体的な内容については、例えば、管理装置から非常時である旨を示す信号が受信された場合に、第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)が、記録部に記録されている情報であって、人を避難場所に誘導するための誘導情報をマイクで音声出力しながら(又はディスプレイで誘導情報を表示しながら)、避難場所まで移動すること等が挙げられる。
また、告知案内に関する管理が行われてもよい。具体的には、第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)が、記録部に記録された任意の告知案内情報に基づいて、所定のタイミングで告知案内情報を音声出力すること、又は、ショッピングモールの吹き抜けエリアにおいて、建物の壁面において、階を貫いて上下方向に沿って配置されたスリット付同軸線路2を介して移動することにより、当該吹き抜けエリアに吊るされた垂れ幕を持ち上げること等が挙げられる。
また、建物の外壁に関する様々な管理に適用されてもよい。
例えば、スリット付同軸線路2が建物の外壁に設置されている場合に、第2センサロボット13(又は補修ロボット3)は、作業アーム7に取り付けられたブラシ等を用いて、建物の窓ガラス及び外壁を清掃したり、あるいは、外壁に取り付けられた公知の太陽電池ユニットを清掃してもよい。
また、第2センサロボット13(又は補修ロボット3)が、作業アーム7を用いて、建物の外壁に取り付けられた公知の緑化ユニットや公知の太陽電池ユニットの取り付け、取り外し、又は設置向きや設置位置の変更を行ってもよい。これにより、公知の緑化ユニットや公知の太陽電池ユニットに関するメンテナンスを容易に行うことができる。また、公知の緑化ユニットや公知の太陽電池ユニットを取り外すことで、建物の外壁のメンテンナンスを容易に行うことができる。また、公知の緑化ユニットや公知の太陽電池ユニットの設置向きや設置位置を変更できるため、公知の緑化ユニットや公知の太陽電池ユニットに首ふり機構とセンサーなどを個別に取り付ける場合に比べて、低コストで行うことができる。
また、第2センサロボット13(又は補修ロボット3)が、作業アーム7に取り付けられた公知の塗装装置や古い塗装を剥離するための公知の剥離装置を用いて、建物の外壁を塗装してもよい。これにより、建物の外壁を塗装することができるため、カメレオン建築が可能になる。
また、農地の運営に関する管理に適用されてもよい。例えば、第2センサロボット13(又は補修ロボット3)が、撮像カメラ4、作業アーム7、公知のセンサ等を用いて、農地や温室に張り巡らされたスリット付同軸線路2を介して移動しながら、例えば土壌湿度、葉の反射スペクトルの検出結果に基づいて作物の生育を監視したり、肥料、農薬、水等を散布したり、病害虫を除去したり若しくは鳥を追い払ったり、農作物を収穫してもよい。また、第2センサロボット13(又は補修ロボット3)が、作業アーム7を用いて、管理装置から受信した温度情報に基づいて、温室の窓を開閉したり、空調機器のスイッチを入り切りすることで、温室の温度制御を行ってもよい。
また、舞台照明に関する管理に適用されてもよい。例えば、第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)が、記録部に記録された演目の進行時間に関する情報(又は演目のセリフに関する情報)に基づいて、舞台の天井等に張り巡らされたスリット付同軸線路2を介して所定位置に移動し、当該第1センサロボットに取り付けられたライトのうち、演目に応じたライトを所定の角度で照らしてもよい。または、撮像カメラ4にて撮像した配役の画像における配役の動作と、あらかじめ撮像した画像であってライトを照射する直前の配役の動作に関する画像とが一致した場合に、スリット付同軸線路2を介して所定位置に移動して、演目に応じたライトを所定の角度で照らしてもよい。
また、ショーウィンドウの展示に関する管理に適用されてもよい。例えば、デコレーションが施された第1センサロボット(又は第2センサロボット13、補修ロボット3)が、記録部に記録された展示情報に基づいて、ショーウィンドウにおける壁面部分に張り巡らされたスリット付同軸線路2を介して人の目に付くような挙動を行うようにしてもよい。
また、水族館の水槽に関する管理に適用されてもよい。例えば、防水仕様に構成された第2センサロボット13(又は補修ロボット3)が、水槽の壁面や床面に張り巡らされたスリット付同軸線路2を介して移動しながら、作業アーム7に取り付けられたブラシ等を用いて、水槽の壁面や床面の清掃を行うようにしてもよい。また、この第2センサロボット13(又は補修ロボット3)が、水槽の壁面や床面に張り巡らされたスリット付同軸線路2を介して移動しながら、作業アーム7に取り付けられた網等を用いて、死亡した魚を回収してもよい。
(受電線路について)
上記実施の形態では、受電線路は、電界結合方式の受電線路として構成されている説明したが、これに限られない。
例えば、受電線路は、磁界結合方式の受電線路として構成されてもよい。具体的には、図16(a)に示すように、この受電線路は、相互に間隔を隔てて配置された並行二線線路69と、並行二線線路69と接続された交流電源と、並行二線線路69のうち一方の線路の外縁を略覆うように配置された磁性体と、磁性体に取り付けられたコイル72と、コイル72と接続された負荷71とを備えて構成されている。また、図16(b)に示すように、この受電線路は、図16(a)に示す受電線路とほぼ同様に構成されるが、磁性体が、並行二線線路69のうち両方の線路の外縁の一部を略覆うように配置されてもよい。
また、受電線路は、完全非接触方式の受電線路として構成されてもよい。具体的には、図16(c)に示すように、この受電線路は、相互に間隔を隔てて配置された並行二線線路69と、並行二線線路69と接続された交流電源と、並行二線線路69の相互間に設けられたコンデンサ電極73と、コンデンサ電極73と接続された負荷71とを備えて構成されてもよい。
また、受電線路は、接触式の受電線路として構成されてもよい。具体的には、図16(d)に示すように、この受電線路は、この受電線路は、相互に間隔を隔てて配置された並行二線線路69と、並行二線線路69と接続された交流電源と、並行二線線路69の相互間に設けられた接触子74と、接触子74と接続された負荷71とを備えて構成されてもよい。
(スリット付同軸線路について)
上記実施の形態では、スリット付同軸線路2を、同軸線路構造を基本に展開したものとして説明したが、上記特記した部分以外においても、同軸線路構造をそのまま受け継ぐことなく任意に変更することができ、レール兼用外導体19又は内導体20の形状や材質について、公知の同軸線路とは異なる形状や材質としてもよい。また、このスリット付同軸線路2は、給電機能のみが必要な場合には通信機能を省略した給電構造として構成することができる。
(各種ロボットの構成について)
上記実施の形態では、補修ロボット3のみが固定アーム8を備えると説明したが、これに限られない。例えば、第1センサーロボット又は第2センサーロボット13が、上記固定アーム8を備えてもよい。これにより、第1センサーロボット又は第2センサーロボット13をスリット付同軸線路2間で移動させることが可能となる。なお、この場合においては、第1センサーロボット又は第2センサーロボット13の受電部は、上記固定アーム8に設けられる。
(補修ロボットのスリット付同軸線路間の移動について)
上記実施の形態では、補修ロボット3に取り付けられた複数の固定アーム8の各々を、対応する一対のホールドアームを介して複数のスリット付同軸線路2のいずれかに把持したり、又は取り外したりすることにより、補修ロボット3をスリット付同軸線路2間で移動させると説明したが、これに限られない。例えば、補修ロボット3をスリット付同軸線路2間で移動させる場合に、幹線としてのスリット付同軸線路との相互間に、支線としての受電線路(例えばスリット付同軸線路。以下、「支線受電線路」と称する)を新たに取り付け、当該取り付けた支線受電線路を介して補修ロボット3を当該支線受電線路の長手方向に沿って走行させることにより、補修ロボット3をスリット付同軸線路2間で移動させてもよい。
(検査方法について)
上記実施の形態では、検査方法のマップ作成工程において、3Dマップ及び欠陥マップが作成されると説明したが、これに限られない。例えば、検査方法が複数回行なわれた場合に、これら回数に応じて作成された3Dマップ(又は欠陥マップ)を時系列順に並べることにより、3Dマップ(又は欠陥マップ)に関する時系列マップが作成されてもよい。
また、上記実施の形態では、検査方法のマップ作成工程において、クラックに関する欠陥マップが作成されると説明したが、これに限られない。例えば、検査方法の分析工程において、第2センサーロボット13から各停止位置における撮像エリアに関する出力画像から異常な量の白華(あるいは錆又は水漏れ)が生じていると分析された場合には、マップ作成工程において、白華(あるいは錆又は水漏れ)に関する欠陥マップが作成されてもよい。また、第2センサーロボット13のセンサー11としてマイクロフォン45が用いられた場合には、音声スペクトルに関する欠陥マップが作成されてもよい。また、第2センサーロボット13のセンサー11としてベクトル加速度計64が用いられた場合には、加速度応答スペクトルに関する欠陥マップが作成されてもよい。
(付記)
付記1のメンテナンスシステムは、任意の位置で受電可能な長尺状の受電線路であって、構造物の側面に当該受電線路の短手方向に向けて相互に間隔を隔てて複数並設された受電線路を介して電源から電力の供給を受けるメンテナンスシステムであって、前記構造物の検査又は補修を行うためのメンテナンスシステムにおいて、メンテナンスシステム本体と、前記メンテナンスシステム本体に接続された複数のアームであって、前記構造物に対して前記メンテナンスシステム本体を接続するための複数のアームと、を備え、前記複数のアームの各々には、前記メンテナンスシステム本体を前記複数の受電線路の各々を介して当該受電線路の長手方向に沿って移動させるための移動手段と、前記メンテナンスシステム本体を前記複数の受電線路の各々に対して着脱自在に把持するための把持手段と、前記複数の受電線路の各々から電力を受電するための受電手段と、を設け、前記複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第1の受電線路に対して前記複数のアームの一部が対応する前記把持手段を介して把持されている場合に、前記複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第2の受電線路であって、前記第1の受電線路とは異なる第2の受電線路に向けて前記複数のアームの他の一部を移動させ、当該移動させた当該複数のアームの他の一部を対応する前記把持手段を介して前記第2の受電線路に対して把持させ、前記第1の受電線路に前記対応する把持手段を介して把持された前記複数のアームの一部を当該第1の受電線路から取り外すことにより、当該メンテナンスシステムを前記第1の受電線路と前記第2の受電線路との相互間で移動させることを可能としている。
(付記の効果)
付記1に記載のメンテナンスシステムによれば、構造物に対してメンテナンスシステム本体を接続するための複数のアームの各々に、メンテナンスシステム本体を複数の受電線路の各々を介して当該受電線路の長手方向に沿って移動させるための移動手段と、メンテナンスシステム本体を複数の受電線路の各々に対して着脱自在に把持するための把持手段と設けたので、構造物の検査又は補修が行なわれる場合にのみ、メンテナンスシステムを受電線路に取り付けて検査又は補修したい位置まで移動させることが可能となる。これにより、上記従来の固定式のメンテナンスシステムに比べて設置コスト、取り替えコスト、管理コストを低減することができると共に、センサー又は補修装置の管理の手間等を低減することができる。また、複数のアームの各々に設けられた受電手段が受電線路を介して交流電源から電力を受電することができるので、バッテリから電力供給を受ける場合や電源からケーブルを介して電力供給を受ける場合に比べて、メンテナンスシステムの駆動時間や移動範囲に制限を受けないため、メンテナンスシステムの使用性を向上させることができる。また、複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第1の受電線路に対して複数のアームの一部が対応する把持手段を介して把持されている場合に、複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第2の受電線路であって、第1の受電線路とは異なる第2の受電線路に向けて複数のアームの他の一部を移動させ、当該移動させた当該複数のアームの他の一部を対応する把持手段を介して第2の受電線路に対して把持させ、第1の受電線路に対応する把持手段を介して把持された複数のアームの一部を当該第1の受電線路から取り外すことにより、当該メンテナンスシステムを第1の受電線路と第2の受電線路との相互間で移動させることを可能としたので、従来の移動式のメンテナンスシステムに比べて、メンテナンスシステムを受電線路間で効率良く移動させることができるため、メンテナンスシステムの移動性を向上させることができる。
1 グリップ
2 スリット付同軸線路
3 補修ロボット
4 撮像カメラ
5 切削ドリル
6 注入ノズル
7 作業アーム
8 固定アーム
9 材料供給口
10 資材供給パイプ
11 センサー
12 トンネルの内壁面
13 第2センサーロボット
14 グリップ部ボディ
15 駆動モーター(ギヤ付)
16 ホールドタイヤ
17 走行タイヤ
18 ホールドアーム
19 レール兼用外導体
20 内導体
21 受電ポート外導体
22 受電ポート内導体
23 受電部
24 制御・通信部
25 蓄電池
26 排気ブロアー
27 ポリッシャ
28 回転ほうき
29 進行方向
30 グリップ部ボディ
31 3Dレーザーレーダー
32 走査エリア
33 ビームスポット
34 多眼カメラ(マルチカメラ)
35 LED照明装置
36 主撮像域
37 スキャンニング方向
38 周辺撮像域
39 クラック
40 インパクトハンマー
41 ハンマー
42 反力おもり
43 インパクト部
44 スプリング継ぎ手
45 マイクロフォン
46 音響波
47 受電ポート
48 誘電体
49 単眼カメラ
50 多眼カメラ
51 望遠付高解像度カメラ
52 3Dレーザーレーダー
53 ビーム
54 撮像方向
55 データ処理部
56 強磁性平板取付け部
57 吸引用電磁石
58 磁気吸引板
59 IH加熱コイル
60 強磁性体板
61 熱溶融性樹脂
62 センサー保持アーム
63 センサー内磁気回路開閉機構
64 ベクトル加速度計
65 データ収集ユニット
66 無線データ伝送
67 レールロック機構
68 磁性体
69 並行二線線路
71 負荷
72 コイル
73 コンデンサ電極
74 接触子

Claims (1)

  1. 任意の位置で受電可能な長尺状の受電線路であって、構造物の側面に当該受電線路の短手方向に向けて相互に間隔を隔てて複数並設された受電線路を介して電源から電力の供給を受けるメンテナンスシステムであって、前記構造物の検査又は補修を行うためのメンテナンスシステムにおいて、
    メンテナンスシステム本体と、
    前記メンテナンスシステム本体に接続された複数のアームであって、前記構造物に対して前記メンテナンスシステム本体を接続するための複数のアームと、を備え、
    前記複数のアームの各々には、
    前記メンテナンスシステム本体を前記複数の受電線路の各々を介して当該受電線路の長手方向に沿って移動させるための移動手段と、
    前記メンテナンスシステム本体を前記複数の受電線路の各々に対して着脱自在に把持するための把持手段と、
    前記複数の受電線路の各々から電力を受電するための受電手段と、を設け、
    前記複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第1の受電線路に対して前記複数のアームの一部が対応する前記把持手段を介して把持されている場合に、前記複数の受電線路のうち、少なくとも1つ以上の受電線路である第2の受電線路であって、前記第1の受電線路とは異なる第2の受電線路に向けて前記複数のアームの他の一部を移動させ、当該移動させた当該複数のアームの他の一部を対応する前記把持手段を介して前記第2の受電線路に対して把持させ、前記第1の受電線路に前記対応する把持手段を介して把持された前記複数のアームの一部を当該第1の受電線路から取り外すことにより、当該メンテナンスシステムを前記第1の受電線路と前記第2の受電線路との相互間で移動させることを可能とした、
    メンテナンスシステム。
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