JP2016033563A - 立体映像撮像装置 - Google Patents

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亮平 笹木
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Abstract

【課題】立体映像撮像装置の複数台の運用において、映像の切替え前後の、視差の急な変化を防ぐことにより、視聴者に不快感や苦痛を与えず、かつ、より大きい視差のある立体映像の撮影を可能とした立体映像撮像装置を提供すること。
【解決手段】輻輳角を可変させる輻輳角駆動手段と、該輻輳角駆動手段による輻輳角を検出する輻輳角検出手段と、物体距離を可変するフォーカス手段と、該フォーカス手段の位置を検出するフォーカス位置検出手段と、を有する立体映像撮像装置において、該立体映像撮像装置以外の外部機器との間で、視差情報を通信する視差情報通信手段と、視差情報を算出し、かつ、該視差情報に基づき、該輻輳角駆動手段を制御するための制御情報を算出する視差情報処理手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の対物光学系により形成される、視差のある像を撮影する立体映像撮像装置に関し、特に視差を制御する立体映像撮像装置に関する。
従来、左右の両眼視差(以下、視差)を利用した立体視用の映像を撮影する立体映像撮像装置が知られている。この立体映像撮像装置により撮影された映像を、立体視することにより、注目する像が飛出したり、引込んだりする立体映像を視聴することが出来る。視聴する映像の視差により、飛出し具合または引込み具合が変化する。
しかしながら、立体視する映像の視差が大きい場合や、急な視差変化のある映像を視聴すると、視聴者が不快や苦痛を感じることが知られている。人間の眼の輻輳調整が追従できずに立体視が破綻してしまったり、奥行き位置の変化を追って動く眼の輻輳に対してピント調節が連動して動き、一時的にスクリーン上の画像にピントが合わない状態が発生したりすることが理由である。
このような問題を解決するために、特許文献1では、視聴者が立体視をする際に不快や苦痛を感じない様に、撮影する映像が持つ視差を一定範囲内に抑えるため、輻輳角を制御する立体映像撮像装置が提案されている。焦点距離、輻輳角、許容融像範囲(視差の許容量)が対になっているデータを複数格納した融像範囲テーブルを予め用意しておき、その融像範囲テーブルに従って輻輳角を制御するというものである。
特開2002−84555号公報
一般的に、スタジオにおける撮影やスポーツ中継など、撮像装置を複数台用いる撮影方法がある。この撮影方法の様に、立体映像撮像装置を複数台用いて、それぞれの立体映像撮像装置により撮影される映像を選択して放送する際、切替え前の映像の視差と、切替え後の映像の視差との間に、差が発生することは容易に考えられる。
上述の特許文献に開示された従来技術では、1台の立体映像撮像装置において、視差を許容融像範囲に抑えるものであるが、この立体映像撮像装置を複数台用いて映像を切替える際、次の様な問題が起こることが考えられる。
それぞれの立体映像撮像装置において、視差を許容融像範囲内に制御していても、切替える直前の映像の視差と、切替える直後の映像の視差の差が大きいと、視聴者に不快感を与えてしまう。また、許容融像範囲を小さくすることにより、映像切替えの前後の視差の差を小さくするという効果が期待出来るが、結果として、飛出し具合または引込み具合も小さくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、立体映像撮像装置の複数台の運用において、映像の切替え前後の視差の急な変化を防ぐことにより、視聴者に不快感や苦痛を与えず、かつ、より大きい視差のある立体映像の撮影を可能とした立体映像撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、
輻輳角を可変させる輻輳角駆動手段と、該輻輳角駆動手段による輻輳角を検出する輻輳角検出手段と、物体距離を可変するフォーカス手段と、該フォーカス手段の位置を検出するフォーカス位置検出手段と、を有する立体映像撮像装置において、
該立体映像撮像装置以外の外部機器との間で、視差情報を通信する視差情報通信手段と、
視差情報を算出し、かつ、該視差情報に基づき、
該輻輳角駆動手段を制御するための情報を含む、制御情報を算出する視差情報処理手段と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、立体映像撮像装置の複数台の運用において、映像の切替え前後の視差の急な変化を防ぐことにより、視聴者に不快感や苦痛を与えず、かつ、より大きい視差のある立体映像を撮影することができる。
実施例における立体映像撮像装置の構成を示すブロック図 実施例における複数の立体映像撮像装置と、映像信号選択装置を接続した例を示す図 光学条件から視差を算出する方法を説明する図 第1の実施例における視差制御処理を説明するフローチャート 第1の実施例における視差制御処理を説明するフローチャート 視差の制御方法を説明する図 第2および第3の実施例における映像信号選択装置による映像切替処理を説明するフローチャート 第2の実施例における視差制御処理を説明するフローチャート 第2の実施例における視差制御処理を説明するフローチャート 第2の実施例における視差制御処理を説明するフローチャート 第2の実施例における視差制御処理を説明するフローチャート 第3の実施例における視差制御処理を説明するフローチャート 第3の実施例における視差制御処理を説明するフローチャート 第4の実施例における立体映像撮像装置の構成を示すブロック図 画像から視差を算出する方法を説明する図 第4の実施例における立体映像撮像装置と立体映像再生装置との組み合わせによる視差制御処理を説明するフローチャート
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
以下、図1から図6を参照して、本発明の第1の実施例による、立体映像撮像装置について説明する。図1は、本実施例による立体映像撮像装置の構成を示したブロック図である。同図において、本立体映像撮像装置は、一対のレンズ装置100、200と、一対のカメラ装置150、250と、視差情報処理部350、外部通信部360とから構成されている。
レンズ装置100は、ズームレンズ群105と、ズームモータ106と、ズームドライバ107と、ズーム位置検出部108とを含むズーム機構、を含む。また、レンズ装置100は、フォーカスレンズ群101と、フォーカスモータ102と、フォーカスドライバ103と、フォーカス位置検出部104とを含むフォーカス機構、を含む。さらに、レンズ装置100は、シフトレンズ109と、シフトレンズモータ110と、シフトレンズドライバ111と、シフトレンズ位置検出部112とを含むシフトレンズ機構、を含む。
ズームレンズ群105は、ズームドライバ107によって駆動されるズームモータ106によって、光軸方向に移動する。ズームレンズ群105の位置は、ズーム位置検出部108によって検出される。
フォーカスレンズ群101は、フォーカスドライバ103によって駆動されるフォーカスモータ102によって、光軸方向に移動する。フォーカスレンズ群101の位置は、フォーカス位置検出部104によって検出される。
シフトレンズ109は、シフトレンズドライバ111によって駆動されるシフトレンズモータ110によって、光軸中心に円直な面内を移動し、レンズ装置100の光軸を所定角度回転させる。シフトレンズ109の位置は、シフトレンズ位置検出部112によって、検出される。なお、本実施例では光軸を所定角度回転させるための構成として、シフトレンズを用いているが、これに限らず、機構的にレンズ装置100自体を回転させる構成としても良い。
レンズ装置100は、CPU120を有し、CPU120は、後述する制御部121、レンズ制御部122、記憶部123を含む。制御部121は、通信部130を介して得られる指令値に基づき、後述のレンズ制御部122に対してズームレンズ群105、またはフォーカスレンズ群101、またはシフトレンズ109を駆動させるための指令値を出力する。
レンズ制御部122は、ズームドライバ107、ズームモータ106を介して、ズームレンズ群105を光軸方向における目標位置に移動させる。また、レンズ制御部122は、フォーカスドライバ103、フォーカスモータ102を介して、フォーカスレンズ群101を光軸方向における目標位置に移動させる。さらに、レンズ制御部122は、シフトレンズドライバ111、シフトレンズモータ110を介して、シフトレンズ109を光軸中心に円直な面内の目標位置に移動させる。
記憶部123は、ズーム位置検出部108により検出されるズーム位置から画角を求めるための画角テーブルおよび、フォーカス位置検出部104により検出されるフォーカス位置からピント面の距離を求めるための被写体距離テーブルが格納されている。なお、本実施例では、被写体距離を求めるための構成として、上述のようにフォーカス位置と被写体距離テーブルにより求めているが、これに限らず、本立体映像撮像装置に測距手段を具備し、被写体距離lを、測距手段により決定するようにしても良い。
通信部130は、不図示の操作部材から、後述する視差情報処理部350を介して入力される駆動指令を制御部121に出力する。さらに、通信部130は、レンズ装置200が持つ通信部230と通信を行う。このような構成にすることにより、制御部121に入力された駆動指令と同じものが、制御部221にも入力され、結果としてレンズ装置100とレンズ装置200は、常に同じ光学条件となる。
レンズ装置100は、後述する映像信号選択装置50により出力される、タリー信号に基づいて、点灯させたり消灯させたりするタリーを有する。
ここで、カメラ装置150は、撮像素子151および画像処理部152を有する。撮像素子151は、ズームレンズ群105を含む光学系を通過した光束が入射し、それを光電変換し、出力する。
レンズ装置200、カメラ装置250については、レンズ装置100、カメラ装置150と同様の構成のため、詳しい説明は省略する。
制御部221は、通信部230より取得する駆動指令に基き、レンズ制御部222に対して、フォーカスレンズ群201およびズームレンズ群205およびシフトレンズ209を駆動させるための指令値を出力する。
視差情報処理部350は、制御部121および通信部130を介して得られる輻輳角、基線長、画角、被写体距離から、視差を算出する。また、不図示の操作部材から得られる駆動指令を、通信部130を介して、制御部121に出力する。また、その駆動指令を用いて、視差を算出する。本実施例では、基線長を固定値として説明する。
また、視差情報処理部350は、制御部121および通信部130を介して、タリーの点灯状態を取得する。
さらに、視差情報処理部350は、後述の映像信号選択装置50と外部通信部360とを介して得られる外部機器の視差と、視差情報処理部350にて算出した視差を比較し、その差が所定値よりも大きい時、その差が所定値となるように、輻輳角を制御する。
外部通信部360は、映像信号選択装置50と、視差情報および後述のタリー信号を通信する。
映像信号選択装置50は、放送用に出力するために使用する立体映像撮像装置を選択する装置である。ここで、図2に、複数の立体映像撮像装置と、映像信号選択装置50を接続した例を示す。
映像信号選択装置50は、放送用に出力することを示すタリー信号と呼ばれる信号を、選択対象の立体映像撮像装置に対して送信する。この信号を受けた立体映像撮像装置は、前述のタリーを赤色で点灯させることが一般的であり、レッドタリー信号と呼ぶ。また、現在選択されている立体映像撮像装置の次に選択される立体映像撮像装置に対してもタリー信号を送信する。この信号を受けた立体映像撮像装置は、前述のタリーを緑色で点灯させることが一般的であり、グリーンタリー信号と呼ぶ。タリーが赤色で点灯している状態をレッドタリーON、緑色で点灯している状態をグリーンタリーON、消灯している状態をタリーOFFと呼ぶ。
また、映像信号選択装置50は、不図示の記憶部を有し、各立体映像撮像装置で算出された視差情報を記憶する。
ここで、視差の算出方法について図3を用いて説明する。同図に示すように、輻輳角θ、基線長d、画角θz、被写体距離lとする。ここでは、被写体がレンズ装置100、200から等距離にあると仮定して、視差の算出方法を示す。そのため、被写体がレンズ装置100、200から等距離にない場合は、算出される視差は厳密な値とはならない。しかし、現実の撮影システムにおいては、基線長dが被写体距離lに対して極めて小さいので、本発明の効果が得られる十分な精度の視差を、この算出方法により求めることが出来る。
本実施例において、視差とは、左眼用の画像と、右眼用の画像をスクリーンに表示させたときの、像のズレ量と、スクリーン横幅の割合で表す。
図3の被写***置において、レンズ装置100のから見た、光軸とのズレ量kの、画界Dに対する割合は、k/Dで表すことが出来る。
従って、この立体映像撮像装置全体としての視差(両眼視差)xは、式(1)で表すことが出来る。
x=2*k/D ・・・・(1)
また、被写体に光軸を向けるための輻輳角である被写体距離輻輳角θobjと輻輳角θの差を輻輳角差θdiffとすると、式(2)で表すことが出来る。
θdiff=θobj−θ ・・・・(2)
すなわち、輻輳角差θdiff=0であるとき、被写体距離と、レンズ装置100の光軸とレンズ装置200の光軸が交わる点(コンバージェンスポイント)までの距離が等しいことを表し、視差は発生しない。
ここで、被写体距離輻輳角θobjは、基線長d、被写体距離lを用いると、 式(3)で表すことが出来、さらに式(3)を変形して、式(4)で表すことが出来る。
tan(θobj)=d/2l ・・・・(3)
θobj=arctan(d/2l) ・・・・(4)
また、輻輳角差θdiffは、前述のズレ量k、画界D、画角θzを用いると、式(5)とで表すことが出来、さらに式(5)を変形して、式(6)で表すことが出来る。
k:D=θdiff:θz ・・・・(5)
θdiff=θz*k/D=θz*x/2 ・・・・(6)
従って、視差xは、式(2)および式(4)および式(6)から、輻輳角θ、基線長d、画角θz、被写体距離lを用いて、式(7)で表すことが出来る。
x=(2/θz)*(arctan(d/2l)−θ) ・・・・(7)
ピント面に被写体が位置していると仮定すれば、被写体距離lは、フォーカス位置検出部104により検出されるフォーカス位置から、上述の被写体距離テーブルを用いることにより求めることが出来る。
次に本実施例における立体映像撮像装置の視差量を制御する処理の一連の流れを図4および図5のフローチャートを用いて説明する。ここでは、本立体映像撮像装置を複数台用いて、内1台をマスターとして動作させ、それ以外の立体映像撮像装置をスレーブとして動作させる場合を例に挙げる。
マスター、スレーブの切替は、制御部121が、レッドタリーONか否かを判断し、レッドタリーONの場合にマスターとして動作、それ以外の場合にスレーブとして動作する。すなわち、放送用に出力することを選択されている立体映像撮像装置がマスター、それ以外の立体映像撮像装置がスレーブとして動作する。
図4のステップS100において、視差情報処理部350は、通信部130を介して得られるタリーの点灯状態に基づき、マスターとして動作しているのか、スレーブとして動作しているのか判別する。マスターとして動作している場合には、ステップS110へ進み、現在の画角、被写体距離、輻輳角、基線長に基づき、式(7)により視差Xmを算出するとともに、外部通信部360を介して映像信号選択装置50の記憶部へ出力する。
ステップS120において、不図示の輻輳角操作部材から輻輳角コントロールが入力されていない場合は、ステップS100に戻る。
一方、ステップS120において、輻輳角コントロールの入力がある場合は、目標輻輳角θcとして設定し、ステップS200に進み、輻輳角θcとなるよう、指令値を通信部130、230を介して制御部121、221に出力する。これを受けて、制御部121、221は、レンズ制御部122、222を介して、シフトレンズ109、209を駆動することにより、輻輳角を制御する。ステップS200にて、駆動指令値を出力すると、ステップS100に戻る。
ステップS100において、スレーブとして動作している場合は、ステップS130へ進み、外部通信部360を介して、映像信号選択装置50の記憶部から、マスターとして動作している立体映像撮像装置の視差情報Xmを取得し、ステップS140に進む。
ステップS140において、輻輳角コントロールが入力されていない場合は、ステップS170に進む。ステップS170において、現在の視差Xs_nowを、現在の画角、被写体距離、輻輳角、基線長に基づき、式(7)により算出する。ステップS180において、Xs_nowとステップS130にて取得したXmを比較し、XmとXs_nowの差の絶対値が所定値Xth1よりも大きい場合は、ステップS190へ進む。
ここで、所定値Xth1は、映像を切替えた際の視差変化がXth1以下であれば、視聴者に不快感を与えないとされる閾値である。この閾値は、スクリーンの大きさや視聴距離など、視聴環境に依存する値であり、視聴環境を考慮して任意に設定する様にしても良いし、固定値としても良い。また、3Dコンソーシアム(www.3dathome.org)の3DC安全ガイドラインによると、視聴距離を標準観視距離(スクリーンの高さの3倍)とし、アスペクト比16:9のスクリーンの場合、スクリーン横幅の長さの2.9%以下とすることが望ましいとされている。したがって、Xth1を2.9%としても良い。
ステップS190において、XmとXs_nowの差または、XmとXs_ctrlの差に基づき、視差を一定範囲内に収めるために駆動する目標輻輳角θcを算出する。ここでXmとXs_nowの差に基づき、目標輻輳角θcを算出する処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
図5のステップS191において、Xm>Xs_nowのとき、ステップS192に進み、式(8)で表される制御後視差Xsとなる目標輻輳角θcを式(9)により算出する。
Xs=Xm−Xth1 ・・・・(8)
式(9)は式(7)を変形させ、輻輳角θを左辺に移項したものである。
θ=arctan(d/2l)−(θz*x/2) ・・・・(9)
また、ステップS191において、Xm<Xs_nowのとき、ステップS193に進み、式(10)で表される制御後視差Xsとなる目標輻輳角θcを式(9)により算出する。
Xs=Xm+Xth1 ・・・・(10)
ここで、図6を用いて、ステップS170からステップS190までの処理について説明する。
図6の(a)は、視差Xs_nowを得る映像を示している。画面中の実線の被写体像がレンズ装置100、カメラ装置150により撮影される画像、破線の被写体像がレンズ装置200、カメラ装置250により撮影される画像を示している。
図6の(c)は、ステップS130で得るマスターとして動作している立体映像撮像装置による映像を示しており、このときの視差が視差Xmである。
視差Xs_nowと、視差Xmとの差が、閾値Xth1よりも大きいと、映像を切替えた際、視聴者に不快感を与えるため、ステップS190において、目標輻輳角θcを決定する。
図6に示す例では、Xm>Xs_nowであるので、図5のステップS192にて、制御後視差Xsを満たす目標輻輳角θcを算出する。目標輻輳角θcは式(9)の視差xに、式(8)の制御後視差Xsの値を代入することにより、式(11)で表すことが出来る。
θc=arctan(d/2l)−(θz*(Xm−Xth1)/2) ・・・・(11)
このとき、基線長d、被写体距離l、画角θzは、ステップS170のときと同じ値である。
一方、ステップS140において、不図示の輻輳角操作部材から輻輳角コントロールが入力されている場合は、ステップS150に進む。ステップS150において、入力された輻輳角のコントロール値θctrlに駆動した場合の視差量Xs_ctrlを式(7)より算出する。Xs_ctrlはθctrlを式(7)に代入し、式(12)で表すことが出来る。
Xs_ctrl=(2/θz)*(arctan(d/2l)−θctrl) ・・・・(12)
ステップS160において、Xs_ctrlと、ステップS130にて取得したXmを比較し、XmとXs_ctrlの差の絶対値が所定値Xth1よりも大きい場合は、ステップS190へ進む。
ステップS190において、上述した輻輳角コントロールが入力されなかった場合と同様に、XmとXs_ctrlの大小関係と、式(9)に基づき、目標輻輳角θcを算出する。ステップS200において、輻輳角θcとなるよう、駆動指令値を通信部130、230を介して制御部121、221に出力する。そして再度ステップS100に戻り、上記説明したフローステップS100からS200までを繰り返す。
以上、フローチャートを用いて説明した処理を常に実行させることで、マスターとして動作している立体映像撮像装置の視差Xmに対し、それ以外の立体映像撮像装置の視差を±Xth1以内で制御することが出来る。そのため、映像切替時に視聴者に不快感を与えない立体映像を撮影することが可能となる。また、マスターとして動作している立体映像撮像装置の視差Xmは、人間の融像範囲を超えない範囲で自由に制御出来ることは言うまでもない。
本実施例においては、輻輳角を変動させることにより、マスターとして動作する立体映像撮像装置の視差Xmに対し、一定範囲内で視差を制御することを例に挙げたが、次に示す方法を用いても良い。
例えば、レンズ装置100と200の間隔を示す基線長を可変する基線長駆動部を設け、基線長を変更して、視差を制御するようにしても良い。式(13)は、式(7)を変形させ、基線長dを左辺に移項したものであるが、式(13)により算出される基線長dとなる様、基線長駆動部により基線長を変更するようにしても良い。
d= 2l*tan(θ+(x*θz/2))・・・・・(13)
また、式(14)は、式(7)を変形させ、画角θzを左辺に移項したものであるが、
式(14)により算出される画角θzとなる様、ズームレンズ群108を駆動させるようにしても良い。
θz= (2/x)* arctan(d/2l)―θ)・・・・・(14)
以下、再度図1および図2と、図7から図10を参照して、本発明の第2の実施例による立体映像撮像装置について説明する。本実施例による立体映像撮像装置の構成は、第1の実施例と同様、図1および図2のとおりである。ここでは、第1の実施例で既に説明したことについては、説明を省略する。本実施例においても、基線長を固定値として説明する。
第1の実施例においては、常に視差の差が一定範囲内に収まるように制御していたが、本実施例においては、映像信号選択装置50から対象の立体映像撮像装置に対してタリー信号が出力されたタイミングで視差を制御する例について説明する。
映像信号選択装置50は、第1の実施例にて説明した、レッドタリー信号、グリーンタリー信号に加え、レッドタリーONの立体映像撮像装置に対して、次にタリーOFFにすることを予告するための、タリーOFF予告信号を出力する。
ここで、図7のフローチャートを用いて、映像信号選択装置50の、映像切替時の処理について説明する。
図7のステップS1000において、映像信号選択装置50は、レッドタリーONの立体映像撮像装置に対して、タリーOFF予告信号を出力し、切替後に選択状態となる立体映像撮像装置に対して、グリーンタリー信号を出力する。
ステップS1010において、レッドタリーONの立体映像撮像装置による視差制御処理の完了通知を取得すると、S1020に進む。ステップS1020において、ステップS1000にて、タリーOFF予告信号を出力した立体映像装置に対してタリーOFF信号を出力し、グリーンタリー信号を出力した立体映像撮像装置に対してレッドタリー信号を出力する。
次に立体映像撮像装置の視差量を制御する処理の一連の流れを、図8および図9のフローチャートを用いて説明する。
映像信号選択装置50より出力される、タリーOFF予告信号、またはグリーンタリー信号を受信すると、視差情報処理部350は、視差制御処理を開始する。
図8のステップS300において、視差情報処理部350は、タリーの点灯状態を判別し、グリーンタリーONのときは、ステップS320に進み、現在の視差Xtを算出するとともに、外部通信部360を介して、映像信号選択装置50の記憶部へ出力する。
すなわち図7のステップS1000にて、グリーンタリー信号を受信した立体映像撮像装置は、次に映像を選択されるという状況であり、切替後に選択状態となる映像の視差情報を映像信号選択装置50に対して出力するのである。視差Xtは、現在の画角、被写体距離、輻輳角、基線長に基づき、式(7)により算出する。
ステップS300において、レッドタリーONのときは、ステップS310に進み、視差制御の処理を実行する。すなわち、図7のステップS1000において、タリーOFF予告信号を受信した立体映像撮像装置は、映像の選択状態から非選択状態になるという状況であり、映像が切替る前に視差制御処理を実行するのである。
ステップS310の視差制御処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。図9のステップS311において、外部通信部360を介して、映像信号選択装置50の記憶部から、グリーンタリーONである立体映像撮像装置の視差Xtを取得する。ステップS312において、現在の視差Xs_nowを、現在の画角、被写体距離、輻輳角、基線長に基づき、式(7)により算出する。
ステップS313において、XtとXs_nowを比較し、XtとXs_nowの差の絶対値が所定値Xth2よりも大きい場合は、ステップS314へ進む。
ここで、所定値Xth2は、第1の実施例で述べた、所定値Xth1と同様、映像を切替えた際の視差変化がXth2以下であれば、視聴者に不快感を与えないとされる閾値であり、Xth1と等しい値としても良い。
一方、XtとXs_nowの差の絶対値が所定値Xth2よりも小さい場合は、ステップS316へ進む。
ステップS314において、XtとXs_nowの差に基づき、視差を一定範囲内に収めるために駆動する目標輻輳角θcを算出する。ここで、図10のフローチャートを用いて、XtとXs_nowの差に基づき、目標輻輳角θcを算出するステップS314の処理について説明する。
図10のステップS3141において、Xt>Xs_nowのとき、ステップS3142に進み、式(15)で表される制御後視差Xsとなる目標輻輳角θcを算出する。
Xs=Xt−Xth2 ・・・・(15)
ここで、算出方法を例に示すと、θcは、式(9)の視差xに、式(15)の制御後視差Xsを代入することにより、式(16)で表すことが出来る。
θc=arctan(d/2l)−(θz*(Xm−Xth2)/2) ・・・・(16)
このとき、基線長d、被写体距離l、画角θzは、ステップS312のときと同じ値である。一方、ステップS3141において、Xt<Xs_nowのとき、ステップS3143に進み、式(17)で表される制御後視差Xsとなる目標輻輳角θcを式(9)により、算出する。
Xs=Xt+Xth2 ・・・(17)
ステップS315において、ステップS314にて算出した目標輻輳角θcを、シフトレンズ109,209を駆動するための駆動指令値として、通信部130、230を介して、制御部121、221へ出力する。ここで、図11のフローチャートを用いて、輻輳角の駆動方法について説明する。
図11のステップS3151において、制御前視差Xs_nowと制御後視差Xsとを比較し、Xs_nowとXsの差の絶対値が所定値Xth3以下の場合は、ステップS3155へ進み、図10のステップS314にて算出したθcを駆動指令値として出力する。
一方、ステップS3151において、Xs_nowとXsの差の絶対値が所定値Xth3よりも大きい場合は、ステップS3152に進む。
ここで、所定値Xth3は、これまでに述べたXth1およびXth2と同様、映像を切替えた際の視差変化がXth3以下であれば、視聴者に不快感を与えないとされる閾値であり、Xth1またはXth2と等しい値としても良い。また、ここまでのステップは、前述のとおり、ステップS300にて、レッドタリーONと判別されたときの処理であり、放送出力中の映像の視差を制御することとなる。
したがって、ステップS314において求める制御後視差Xsと、制御前視差Xs_nowの差の大きさが所定値Xth3より大きく、かつ、Xs_nowからXsへ変化に要する時間が短すぎると、視聴者に不快感を与える可能性もある。すなわち、映像を切替えた際、切替え前後の映像の視差がそれぞれXs_nowとXsであり、その差が視聴者に不快感を与える許容限界である所定値Xth3を超えることと、同じ状況となるのである。したがって、θからθcまで駆動する際、駆動に費やす時間は、人間の眼がピント調節に要する時間に応じた時間とすることが望ましい。
ステップS3152において、駆動指令値として出力する輻輳角θc_outを0(初期化処理)にし、θstepを決定する。
ここで、θstepは、ステップS3153において、駆動指令値を出力する際に加算する角度であり、θからθcまで駆動させる際に駆動に費やす時間に応じてθstepを決定すれば良い。
ステップS3153において、θc_outにθstepを加算し、駆動指令値として出力する輻輳角θc_outを決定し、通信部130、230を介して、制御部121、221へ出力する。
ステップS3154において、θc_outが、図10のステップS314にて算出したθcよりも小さい場合は、ステップS3153に戻り、θc_outにθstepを加算し、駆動指令値として出力する。θc_outがθc以上になるまで、ステップS3153の処理を繰り返すことにより、駆動指令値θc_outを、θcに徐々に近づけていくのである。
したがって、ステップS314において求める制御後視差Xsと、制御前視差Xs_nowの差の大きさが大きい場合にも、視聴者に不快感を与えずに、輻輳角を制御することが可能となる。
ここで、図10のフローチャートの説明に戻る。ステップS316において、映像信号選択装置50に対し、切替準備処理完了通知を出力し、視差制御処理を終了する。
映像信号選択装置50は、切替準備処理完了通知を受信すると、映像を切り替えて、図7のステップS1020で述べたように、それぞれの立体映像撮像装置に対して、タリーOFF信号および、レッドタリー信号を出力し、切替処理を終了する。
以上、説明した様に、本実施例では、映像を切替えるときに、立体映像撮像装置間の視差の差が一定範囲内に収まるように制御しているので、視聴者が不快を感じずに映像切替を実現することが出来る。
また、映像を切替えるときのみ、視差を制御しているので、それぞれの立体映像撮像装置で撮影されている映像には、より大きい視差を持たせることが出来、かつ切替時に視聴者が不快を感じない映像を放送することが可能となる。
また、本実施例においては、第1の実施例と同様に輻輳角を変動させることにより、映像を切替える前に選択されていた立体映像撮像装置の視差を制御することを例に挙げたが、次に示す方法を用いても良い。
第1の実施例で述べたように、基線長駆動部を設けて、式(13)により算出される基線長dとなる様、基線長を変更するようにしても良いし、式(14)により算出される画角θzとなる様、ズームレンズ群108を駆動させるようにしても良い。
以下、再度図1、図2および図7と、図12および図13を参照して本発明の第3の実施例による立体映像撮像装置について説明する。ここでは、第1の実施例および第2の実施例で既に説明したことについては、説明を省略する。本実施例においても、基線長を固定値として説明する。
第2の実施例においては、映像を切替える際、切替前に選択されている立体映像撮像装置を制御する例について説明したが、本実施例では、切替後に選択される立体映像撮像装置を制御する例について説明する。ここで、図7のフローチャートを用いて、映像信号選択装置50の、映像切替時の処理について説明する。
図7のステップS1000において、映像信号選択装置50は、レッドタリーONの立体映像撮像装置に対して、タリーOFF予告信号を出力し、切替後に選択状態となる立体映像撮像装置に対して、グリーンタリー信号を出力する。
ステップS1010において、グリーンタリーONの立体映像撮像装置による視差制御処理の完了通知を取得すると、S1020に進む。ステップS1020において、ステップS1000にてタリーOFF予告信号を出力した立体映像撮像装置に対してタリーOFF信号を、グリーンタリー信号を出力した立体映像撮像装置に対してレッドタリー信号を出力する。
次に立体映像撮像装置の視差量を制御する処理の一連の流れを、図12および図13のフローチャートを用いて説明する。
第2の実施例と同様に、映像信号選択装置50より出力される、タリーOFF予告信号、またはグリーンタリー信号を受信すると、視差情報処理部350は、視差制御処理を開始する。
図12のステップS400において、視差情報処理部350は、タリーの点灯状態を判別し、レッドタリーONのときは、ステップS410に進み、現在の視差Xtを算出するとともに、外部通信部360を介して、映像信号選択装置50の記憶部へ出力する。
すなわち、図7のステップS1000にて、タリーOFF予告信号を受信した立体映像撮像装置は、映像の選択状態から非選択状態になるという状況であり、切替前に選択状態であった映像の視差情報を映像信号選択装置50へ出力するのである。視差Xtは、現在の画角、被写体距離、輻輳角、基線長に基づき、式(7)により算出する。
ステップS400において、グリーンタリーONのときは、ステップS420に進み、視差制御の処理を実行する。すなわち、図7のステップS1000にて、グリーンタリー信号を受信した立体映像撮像装置は、次に映像を選択されるという状況であり、映像が切替る前に、視差制御処理を実行するのである。
ステップS420の視差制御処理について、図13のフローチャートを用いて説明する。図13のステップS421において、外部通信部360を介して、映像信号選択装置50の記憶部から、レッドタリーONである立体映像撮像装置の視差Xtを取得する。ステップS422において、現在の視差Xs_nowを、現在の画角、被写体距離、輻輳角、基線長に基づき、式(7)により算出する。また、このときの輻輳角θ1を不図示の記憶部に記憶する。
ステップS423において、XtとXs_nowを比較し、XtとXs_nowの差の絶対値が所定値Xth2よりも大きい場合は、ステップS424へ進む。
一方、XtとXs_nowの差の絶対値が所定値Xth2よりも小さい場合は、ステップS426へ進む。
ステップS424において、XtとXs_nowの差に基づき、視差を一定範囲内に収めるために駆動する目標輻輳角θcを算出するが、第2の実施例で説明した図10の処理と同様の処理を実施し、目標輻輳角θcを算出する。
ステップS425において、ステップS424にて算出した目標輻輳角θcを、シフトレンズ109、209を駆動するための駆動指令値として、通信部130、230を介して、制御部121、221へ出力する。ここまでのステップは、前述のとおり、ステップS400にて、グリーンタリーONと判別されたときの処理であり、放送出力中ではない映像の視差を制御することとなる。したがって、ステップS425では、制御前視差Xs_nowと、制御後視差Xsの差に拘わらず、輻輳角θcを駆動指令値として出力して良い。
ステップS426において、映像信号選択装置50に対し、切替準備処理完了通知を出力する。
映像信号選択装置50は、切替準備処理完了通知を受信すると、映像を切り替えて、図7のステップS1020の説明で述べたように、それぞれの立体映像撮像装置に対して、タリーOFF信号および、レッドタリー信号を出力し、切替処理を終了する。
ステップS427において、レッドタリーONになったことを検知すると、ステップS428に進み、ステップS422にて記憶したθ1を駆動指令値として、制御部121、221へ出力する。すなわち、映像切替え時に、視聴者に不快感を与えない様にするため、変更した視差Xsを、元々撮影していた映像の視差Xs_nowに戻す処理を実行するのである。このとき、XsとXs_nowとの差によっては、輻輳角θcからθ1まで駆動する際の駆動時間を考慮する必要がある。すなわち、ステップS428では、図11のフローチャートで示す処理と同様の処理を実行する。このとき、駆動する輻輳角は、θcからθ1まで駆動すること、また、θstepは、θcからθ1まで駆動させる際に駆動に費やす時間を決定し、それに応じてθstepを決定すれば良い。
ステップS428を実行することにより、映像切替前に撮影していた視差条件に戻し、視差制御の処理を終了する。
以上、説明した様に、本実施例では、映像を切替えるときに、立体映像撮像装置間の視差の差が一定範囲内に収まるように制御しているので、視聴者が不快を感じずに映像切替を実現することが出来る。また、映像を切替えるときのみ、視差を制御しているので、それぞれの立体映像撮像装置で撮影されている映像には、より大きな視差を持たせることが出来、かつ切替時に視聴者が不快を感じない映像を放送することが可能となる。
本実施例においては、第1および第2の実施例と同様に、輻輳角を変動させることにより、映像を切替える前に選択されていた立体映像撮像装置の視差を制御することを例に挙げたが、次に示す方法を用いても良い。
式(13)により算出される基線長dとなる様、輻輳角を変更するようにしても良いし、式(14)により算出される画角θzとなる様、ズームレンズ群108を駆動させるようにしても良い。
以上、説明した、第1および第2および第3の実施例においては、所定値Xth1およびXth2およびXth3について、任意に設定する様にしても良いし、固定値としても良いとしたが、次のようにしても良い。
例えば、所定値Xth1およびXth2およびXth3を映像信号選択装置50にて保持し、各立体映像撮像装置は、外部通信部360を介して取得する視差情報と共に、所定値Xth1およびXth2およびXth3を取得するようにしても良い。
これにより、映像信号選択装置50の操作者が、各立体映像撮像装置より撮影される映像を確認しながら、適切な所定値を設定することが出来、各立体映像撮像装置は、この所定値に基づき、適切に視差制御処理を実行することが可能となる。
以下、図14から図16を参照して、本発明の第4の実施例による、立体映像撮像装置について説明する。第1から第3の実施例においては、複数台の立体映像撮像装置を用いて、選択される映像を切替える例を示したが、本実施例では、予め記録された立体映像を再生する立体映像再生装置と、1台以上の立体映像撮像装置を組み合わせた例について説明する。すなわち、立体映像再生装置で再生される映像と、立体映像撮像装置により撮影される映像を、切替えて放送する際、切替え前後の映像の視差の差を制御するのである。
図14は、本実施例による立体映像撮像装置の構成を示したブロック図である。図1で示すブロック図と同じ符号のものについては、説明を省略する。画像入力部370は、本立体映像撮像装置1と接続する立体映像再生装置60から得られる映像を取得し、視差情報処理部350へ出力する。
視差情報処理部350は、画像入力部を介して取得する立体映像再生装置60による2つの画像信号に基づき、立体映像再生装置で再生される映像の視差を算出する。
図15に、画像から視差を算出する例を示す。エッジ検出を用いて、それぞれの画像における被写体像の輪郭が現れる画素の差分をとり、2つの画像における被写体の画素ズレ量pを算出し、水平総画素数Pで割ることにより、視差xを算出することが出来、式(17)で表すことが出来る。
x=p/P ・・・・・・(17)
この様に、画素ズレ量と総画素数の割合として求めることで、第1から第3の実施例で述べた光軸ズレ角と画角の割合で求めた場合と、同じ次元で視差を扱うことが出来る。
また、視差の算出方法に関しては、エッジ検出に限らず、一般的に知られている特徴点認識(顔認識など)を用いて特徴点を検出し、2つの画像における特徴点が現れる画素の差分を取ることにより、画素ズレ量を求める様にしても良い。
次に、本実施例における立体映像撮像装置と、立体映像再生装置との組み合わせたときの視差制御方法について、図16のフローチャートを用いて説明する。
第2および第3の実施例と同様に、映像信号選択装置50より出力される、タリー信号を受信すると、視差情報処理部350は、視差制御処理を開始する。
図16のステップS600において、視差情報処理部350は、タリーの点灯状態を判別する。第2の実施例および上述した本実施例においては、レッドタリーONおよびグリーンタリーONおよび、タリーOFFを判別したが、この例では、レッドタリーONであることのみを検出する。
ステップS600において、レッドタリーONのとき、ステップS610に進み、切替前の視差を制御する処理を実行する。すなわち、立体映像撮像装置による映像から立体映像再生装置による映像に切替えるので、立体映像撮像装置による映像の視差を、立体映像再生装置による映像の視差との差を一定範囲内に収めるのである。ステップS610の具体的な処理は、実施例2で説明した図9のフローチャートのステップS311の処理において、画像入力部370を介して得られた、立体映像再生装置50で再生される映像の視差を算出するようにすれば良い。
また、ステップS600において、タリーOFFのときは、ステップS620に進む。すなわち、立体映像再生装置による映像から立体映像撮像装置による映像に切替えるので、映像を切替える前に、立体映像撮像装置による映像の視差を、立体映像再生装置による映像の視差との差を一定範囲内に収めるのである。ステップS620の具体的な処理は、第3の実施例で説明した図13のフローチャートのステップS421の処理において、画像入力部370を介して得られた、立体映像再生装置50で再生されている映像の視差を取得するようにすれば良い。
以上、説明した様に、本実施例では、放送用に出力する映像を、立体映像再生装置から立体映像撮像装置への切替えの際、および立体映像撮像装置から立体映像再生装置への切替えの際に、映像を切替えるときに立体映像撮像装置の視差制御を実施している。これにより、立体映像撮像装置同士の組合せによる運用形態だけではなく、撮影している映像と、予め記録されていた再生映像とを、切替えて放送する運用形態にも、視聴者が不快を感じずに映像切替えを実現することが出来る。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明は、立体映像撮像装置同士の組み合わせ、および、立体映像撮像装置と立体映像を再生する立体映像再生装置との組み合わせについて説明したが、これらの組み合わせに限定しない。立体映像撮像装置と従来の2D映像を撮影する撮像装置との組み合わせ、立体映像撮像装置と従来の2D映像を再生する映像再生装置との組み合わせにおいても、本発明を実施することが可能である。
100,200 レンズ装置、101,201 フォーカスレンズ群、
105,205 ズームレンズ群、109,209 シフトレンズ、
121,221 制御部、122,222 レンズ制御部、
123,223 記憶部、130,230 レンズ間通信部、
150,250 カメラ装置、300 基線長駆動部、350 視差情報処理部、
360 外部通信部

Claims (27)

  1. 輻輳角を可変させる輻輳角駆動手段と、該輻輳角駆動手段による輻輳角を検出する輻輳角検出手段と、物体距離を可変するフォーカス手段と、該フォーカス手段の位置を検出するフォーカス位置検出手段と、を有する立体映像撮像装置において、
    該立体映像撮像装置以外の外部機器との間で、視差情報を通信する視差情報通信手段と、
    視差情報を算出し、かつ、該視差情報に基づき、
    該輻輳角駆動手段を制御するための情報を含む、制御情報を算出する視差情報処理手段と、
    を有することを特徴とする立体映像撮像装置。
  2. 画角を可変させるズーム手段と、該ズーム手段の位置に基づき画角を検出するズーム検出手段と、を有し、前記視差情報処理手段は、前記視差情報に基づき、該ズーム手段と、前記輻輳角駆動手段とのうち、少なくとも一つを制御するための情報である制御情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の立体映像撮像装置。
  3. 基線長を可変させる基線長駆動手段と、該基線長駆動手段による基線長を検出する基線長検出手段と、を有し、前記視差情報処理手段は、前記視差情報に基づき、該基線長駆動手段と、前記輻輳角駆動手段とのうち、少なくとも一つを制御するための情報である制御情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の立体映像撮像装置。
  4. 画角を可変させるズーム手段と、該ズーム手段の位置に基づき画角を検出するズーム検出手段と、基線長を可変させる基線長駆動手段と、該基線長駆動手段による基線長を検出する基線長検出手段と、を有し、前記視差情報処理手段は、前記視差情報に基づき、該ズーム手段と、該基線長駆動手段と、前記輻輳角駆動手段のうち、少なくとも一つを制御するための情報である制御情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の立体映像撮像装置。
  5. 前記視差情報処理手段は、輻輳角と、基線長と、画角と、物体距離とに基づき、前記視差情報を算出する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  6. 前記視差情報処理手段は、該視差情報処理手段により算出された第1の視差情報と、前記通信手段を介して取得した第2の視差情報との差が、所定値よりも大きいとき、該第1の視差情報が、第2の視差情報との差が該所定値以下となる様に、制御情報を算出する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  7. 前記視差情報通信手段は、前記視差情報と前記所定値を通信することを特徴とする請求項6に記載の立体映像撮像装置。
  8. 前記所定値は、任意に設定が可能であることを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載の立体映像撮像装置。
  9. 前記立体映像撮像装置は、撮影中の映像が選択されていることを表す第1の選択状態と、撮影中の映像が次に選択されることを表す第2の選択状態と、撮影中の映像が選択されていないことを表す非選択状態と、のいずれかの選択状態であることを識別する識別手段を有し、前記視差情報処理手段は、該識別手段が識別する該選択状態に基づき、制御情報を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  10. 前記選択状態が非選択状態であるときに、前記視差情報処理手段は、制御情報を算出することを特徴とする請求項9に記載の立体映像撮像装置。
  11. 前記選択状態が、非選択状態から第2の選択状態に切り替わったときと、第1の選択状態から非選択状態に切り替わったときとの、少なくともいずれか一方のとき、前記視差情報処理手段は、制御情報を算出することを特徴とする請求項9に記載の立体映像撮像装置。
  12. 前記外部機器は、視差を有する立体映像を撮影することが可能な立体映像撮像システムであることを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  13. 前記外部機器は、視差のない、2次元の映像を撮像する撮像装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  14. 輻輳角を可変させる輻輳角駆動手段と、該輻輳角駆動手段による輻輳角を検出する輻輳角検出手段と、物体距離を可変するフォーカス手段と、該フォーカス手段の位置を検出するフォーカス位置検出手段と、を有する立体映像撮像装置において、
    該立体映像撮像装置以外の外部機器から画像信号を入力する画像入力手段と、
    該立体映像撮像装置の第1の視差情報を算出し、
    かつ、該画像入力手段により入力された該外部機器の画像信号から第2の視差情報を算出し、該第1および第2の視差情報に基づき、
    該輻輳角駆動手段を制御するための情報を含む、制御情報を算出する視差情報処理手段と、
    を有することを特徴とする立体映像撮像装置。
  15. 前記画像信号が、視差を持つ2つの画像を含む場合に、前記視差情報処理手段は、前記画像信号のそれぞれの画像における特徴点を検出し、特徴点間のズレ量に基づき、前記第2の視差情報を算出することを特徴とする請求項14に記載の立体映像撮像装置。
  16. 前記画像信号、視差を持たない1つの画像である場合に、前記視差情報処理手段は、前記第2の視差情報を視差が無いことを示す結果とすることを特徴とする請求項14に記載の立体映像撮像装置。
  17. 画角を可変させるズーム手段と、該ズーム手段の位置に基づき画角を検出するズーム検出手段と、を有し、前記視差情報処理手段は、前記第1の視差情報と第2の視差情報とに基づき、該ズーム手段と、前記輻輳角駆動手段とのうち、少なくとも一つを制御するための情報である制御情報を算出することを特徴とする請求項14乃至請求項16の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  18. 基線長を可変させる基線長駆動手段と、該基線長駆動手段による基線長を検出する基線長検出手段と、を有し、前記視差情報処理手段は、前記第1の視差情報と第2の視差情報とに基づき、該基線長駆動手段と、前記輻輳角駆動手段とのうち、少なくとも一つを制御するための情報である制御情報を算出することを特徴とする請求項14乃至請求項16の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  19. 画角を可変させるズーム手段と、該ズーム手段の位置に基づき画角を検出するズーム検出手段と、基線長を可変させる基線長駆動手段と、該基線長駆動手段による基線長を検出する基線長検出手段と、を有し、前記視差情報処理手段は、前記第1の視差情報と第2の視差情報とに基づき、該ズーム手段と、該基線長駆動手段と、前記輻輳角駆動手段のうち、少なくとも一つを制御するための情報である制御情報を算出することを特徴とする請求項14乃至請求項16の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  20. 前記視差情報処理手段は、輻輳角と、基線長と、画角と、物体距離とに基づき、前記第1の視差情報を算出する、ことを特徴とする請求項14乃至請求項19の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  21. 前記視差情報処理手段は、前記第1の視差情報と、前記第2の視差情報との差が、所定値よりも大きいとき、該第1の視差情報が、第2の視差情報との差が該所定値以下となる様に、制御情報を算出することを特徴とする請求項14乃至請求項20の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  22. 前記所定値は、任意に設定な設定手段を有することを特徴とする請求項21に記載の立体映像撮像装置。
  23. 前記立体映像撮像装置は、撮影中の映像が選択されていることを表す第1の選択状態と、撮影中の映像が選択されていないことを表す非選択状態と、のいずれかの選択状態であることを識別する識別手段を有し、前記視差情報処理手段は、該識別手段が識別する該選択状態に基づき、制御情報を算出することを特徴とする請求項14乃至請求項22の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  24. 前記選択状態が非選択状態であるときに、前記視差情報処理手段は、制御情報を算出することを特徴とする請求項23に記載の立体映像撮像装置。
  25. 前記選択状態が、非選択状態から第1の選択状態に切り替わったときに、前記視差情報処理手段は、制御情報を算出することを特徴とする請求項23に記載の立体映像撮像装置。
  26. 前記外部機器は、視差を有する立体映像を再生することが可能な立体映像再生システムであることを特徴とする請求項14乃至請求項25の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
  27. 前記外部機器は、視差のない、2次元の映像を再生する映像再生装置であることを特徴とする請求項14乃至請求項25の何れか一項に記載の立体映像撮像装置。
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