≪表面保護フィルム≫
本発明の表面保護フィルムは、粘着剤層を含む。粘着剤層の粘着面側には、離型性を有する剥離ライナーが貼り合わせられていても良い。
本発明の表面保護フィルムは、好ましくは、粘着剤層または粘着面側に離型性を有する剥離ライナーが貼り合わせられた粘着剤層が、最外層に位置する。
本発明の表面保護フィルムは、好ましくは、基材層と粘着剤層とを有する。基材層は、1層のみであっても良いし、2層以上であっても良い。本発明の表面保護フィルムは、基材層と粘着剤層の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なその他の層を有していても良い。
図1は、本発明の好ましい実施形態による表面保護フィルムの概略断面図である。表面保護フィルム10は、基材層1と粘着剤層2を備える。本発明の表面保護フィルムは、必要に応じて、任意の適切な他の層をさらに有していてもよい(図示せず)。
基材層1の粘着剤層2を付設しない面に対しては、巻戻しが容易な巻回体の形成などを目的として、例えば、基材層に、脂肪酸アミド、ポリエチレンイミン、長鎖アルキル系添加剤等を添加して離型処理を行ったり、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系などの任意の適切な剥離剤からなるコート層を設けたりすることができる。
本発明の表面保護フィルムの厚みは、用途に応じて、任意の適切な厚みに設定し得る。本発明の効果を十分に発現するための観点から、好ましくは10μm〜300μmであり、より好ましくは15μm〜250μmであり、さらに好ましくは20μm〜200μmであり、特に好ましくは25μm〜150μmである。
≪粘着剤層≫
粘着剤層はポリウレタン系樹脂を含むウレタン系粘着剤を主成分として含む。粘着剤層のウレタン系粘着剤の含有割合は、好ましくは50重量%〜100重量%であり、より好ましくは60重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは70重量%〜100重量%であり、特に好ましくは80重量%〜100重量%であり、最も好ましくは90重量%〜100重量%である。粘着剤層の厚みとしては、用途に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。粘着剤層の厚みは、好ましくは1μm〜100μmであり、より好ましくは3μm〜50μmであり、さらに好ましくは5μm〜30μmである。
粘着剤層は、任意の適切な製造方法によって製造し得る。このような製造方法としては、例えば、粘着剤層の形成材料である組成物を基材層上に塗布し、基材層上において粘着剤層を形成する方法が挙げられる。このような塗布の方法としては、例えば、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、エアーナイフコート法、ダイコーターなどによる押出しコートなどが挙げられる。
粘着剤層はウレタン系粘着剤以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分を含有し得る。このような他の成分としては、例えば、ウレタン系粘着剤以外の樹脂成分、粘着付与剤、無機充填剤、有機充填剤、金属粉、顔料、箔状物、軟化剤、老化防止剤、導電剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、表面潤滑剤、レベリング剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、重合禁止剤、滑剤、溶剤、触媒などが挙げられる。
ウレタン系粘着剤中のポリウレタン系樹脂の含有割合は、好ましくは50重量%〜100重量%であり、より好ましくは70重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは90重量%〜100重量%であり、特に好ましくは95重量%〜100重量%であり、最も好ましくは98重量%〜100重量%である。ウレタン系粘着剤中のポリウレタン系樹脂の含有割合を上記範囲内に調整することにより、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染を少なくし得るとともに、好ましくは、濡れ性やリワーク性を優れたものとし得る。
ウレタン系粘着剤は可塑剤を含む。ウレタン系粘着剤に含まれる可塑剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ウレタン系粘着剤に含まれ得る可塑剤としては、例えば、脂肪酸エステル、OH含量が1個以下のアルキレンポリオールなどが挙げられる。これらの可塑剤の中でも、本発明の効果がより発現し得る点で、脂肪酸エステルが好ましい。
脂肪酸エステルの数平均分子量Mnは、好ましくは200〜400であり、より好ましくは210〜395であり、さらに好ましくは230〜380であり、特に好ましくは240〜360であり、最も好ましくは250〜350である。脂肪酸エステルの数平均分子量Mnを上記範囲内に調整することによって、濡れ速度が向上し得る。脂肪酸エステルの数平均分子量Mnが小さすぎると、添加部数が多くても濡れ速度が向上しないおそれがある。脂肪酸エステルの数平均分子量Mnが大きすぎると、乾燥時の粘着剤の硬化性が悪化し、濡れ特性に留まらずその他粘着特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
脂肪酸エステルとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な脂肪酸エステルを採用し得る。このような脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレンビスフェノールAラウリン酸エステル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、べへニン酸モノグリセライド、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸コレステリル、メタクリル酸ラウリル、ヤシ脂肪酸メチル、ラウリン酸メチル、オレイン酸メチル、ステアリン酸メチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ペンタエリスリトールモノオレエート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸イソトリデシル、2−エチルヘキサン酸トリグリセライド、ラウリン酸ブチル、オレイン酸オクチルなどが挙げられる。
ウレタン系粘着剤を調製する際の、可塑剤の配合割合は、ポリオール(A)に対して、好ましくは5重量%〜50重量%であり、より好ましくは7重量%〜45重量%であり、さらに好ましくは8重量%〜40重量%であり、特に好ましくは9重量%〜35重量%であり、最も好ましくは10重量%〜30重量%である。可塑剤の含有割合を上記範囲内に調整することによって、濡れ速度が一層向上し得る。可塑剤の含有割合が少なすぎると、濡れ速度が十分に向上できないおそれがある。可塑剤の含有割合が多すぎると、コスト的に不利になる問題が生じたり、粘着特性が維持できないという問題が生じたり、被着体が汚染されたりするという問題が生じたりするおそれがある。
本発明においては、粘着剤層の厚みをXμmとし、ウレタン系粘着剤1g中の可塑剤の量をYmgとしたときに、Y<−4X+145を満たす。このY<−4X+145という不等式を満たすことにより、低温下で保管した後に室温付近にまで戻した際に、粘着剤層の表面を保護する剥離ライナーと粘着剤層との間における気泡の発生を効果的に抑制できる、表面保護フィルムを提供することができる。なお、ここでいう「ウレタン系粘着剤1g中の可塑剤の量」とは、ウレタン系粘着剤1g中に残存している可塑剤の量を意味する。これは、ウレタン系粘着剤を調製する際の、可塑剤の配合割合から算出される量とは必ずしも一致しない。なぜならば、可塑剤は、ウレタン系粘着剤を調製する過程でその一部が揮発等によって失われてしまうことがあるからである。このため、本発明においては、「ウレタン系粘着剤1g中の可塑剤の量」は、後述するように、調製されたウレタン系粘着剤を分析して測定された残存する可塑剤の量から算出した値とする。
Y<−4X+145という不等式を満たすことにより、低温下で保管した後に室温付近にまで戻した際に、粘着剤層の表面を保護する剥離ライナーと粘着剤層との間における気泡の発生を効果的に抑制できる、表面保護フィルムを提供することができる技術的根拠としては、次の通りである。すなわち、横軸をX、縦軸をYとするグラフ上に、様々な(X,Y)の組み合わせのプロットを行い、その際の上記気泡の発生の有無について確認したところ、Y=−4X+145の直線より下部における(X,Y)の組み合わせにおいては、上記気泡の発生が見られなかった。
Y<−4X+145という不等式を満たさない場合、すなわち、Y≧−4X+145という不等式を満たす場合は、表面保護フィルムを低温下で保管した後に室温付近にまで戻した際に、粘着剤層の表面近傍に可塑剤が析出し、この析出物を起点として気泡が生じるものと推察され、これにより、粘着剤層の表面を保護する剥離ライナーと粘着剤層との間に気泡が生じてしまうものと推察される。
ポリウレタン系樹脂としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なポリウレタン系樹脂を採用し得る。ポリウレタン系樹脂としては、好ましくは、ポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)を含有する組成物から得られるポリウレタン系樹脂、または、ウレタンプレポリマー(C)を含有する組成物から得られるポリウレタン系樹脂である。ポリウレタン系樹脂として上記のようなものを採用することにより、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染を少なくし得るとともに、好ましくは、濡れ性やリワーク性を優れたものとし得る。
<ポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)を含有する組成物から得られるポリウレタン系樹脂>
ポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)を含有する組成物から得られるポリウレタン系樹脂は、具体的には、好ましくは、ポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)を含有する組成物を硬化させて得られるポリウレタン系樹脂である。
ポリオール(A)は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
多官能イソシアネート化合物(B)は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ポリオール(A)としては、例えば、好ましくは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ひまし油系ポリオールが挙げられる。ポリオール(A)としては、より好ましくは、ポリエーテルポリオールである。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、ポリオール成分と酸成分とのエステル化反応によって得ることができる。
ポリオール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,8−デカンジオール、オクタデカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキサントリオール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。酸成分としては、例えば、コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、ピメリック酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、ダイマー酸、2−メチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−エチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェエルジカルボン酸、これらの酸無水物などが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、水、低分子ポリオール(プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)、ジヒドロキシベンゼン(カテコール、レゾルシン、ハイドロキノンなど)などを開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
ポリカプロラクトンポリオールとしては、例えば、ε−カプロラクトン、σ−バレーロラクトンなどの環状エステルモノマーの開環重合により得られるカプロラクトン系ポリエステルジオールなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、上記ポリオール成分とホスゲンとを重縮合反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記ポリオール成分と、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロビル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジブチル、エチルブチル炭酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、炭酸ジフェニル、炭酸ジベンジル等の炭酸ジエステル類とをエステル交換縮合させて得られるポリカーボネートポリオール;上記ポリオール成分を2種以上併用して得られる共重合ポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとカルボキシル基含有化合物とをエステル化反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとヒドロキシル基含有化合物とをエーテル化反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとエステル化合物とをエステル交換反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとヒドロキシル基含有化合物とをエステル交換反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとジカルボン酸化合物とを重縮合反応させて得られるポリエステル系ポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとアルキレンオキサイドとを共重合させて得られる共重合ポリエーテル系ポリカーボネートポリオール;などが挙げられる。
ひまし油系ポリオールとしては、例えば、ひまし油脂肪酸と上記ポリオール成分とを反応させて得られるひまし油系ポリオールが挙げられる。具体的には、例えば、ひまし油脂肪酸とポリプロピレングリコールとを反応させて得られるひまし油系ポリオールが挙げられる。
ポリオール(A)の数平均分子量Mnは、好ましくは400〜20000であり、より好ましくは500〜17000であり、さらに好ましくは600〜15000であり、特に好ましくは800〜12000である。
ポリオール(A)としては、好ましくは、OH基を3個有する数平均分子量Mnが8000〜20000のポリオール(A1)を含有する。ポリオール(A1)は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ポリオール(A)中のポリオール(A1)の含有割合は、好ましくは70重量%以上であり、より好ましくは70重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは70重量%〜90重量%である。ポリオール(A)中のポリオール(A1)の含有割合を上記範囲内に調整することにより、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染をより少なくし得るとともに、好ましくは、濡れ性やリワーク性をより優れたものとし得る。
ポリオール(A1)の数平均分子量Mnは、好ましくは8000〜20000であり、より好ましくは8000〜18000であり、さらに好ましくは8500〜17000であり、さらに好ましくは9000〜16000であり、特に好ましくは9500〜15500であり、最も好ましくは10000〜15000である。ポリオール(A1)の数平均分子量Mnを上記範囲内に調整することにより、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染をより少なくし得るとともに、好ましくは、濡れ性やリワーク性をより優れたものとし得る。
ポリオール(A)は、OH基を3個以上有する数平均分子量Mnが5000以下のポリオール(A2)を含有していても良い。ポリオール(A2)は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。ポリオール(A2)の数平均分子量Mnは、好ましくは500〜5000であり、より好ましくは800〜4500であり、さらに好ましくは1000〜4000であり、特に好ましくは1000〜3500であり、最も好ましくは1000〜3000である。ポリオール(A2)の数平均分子量Mnが上記範囲内から外れると、特に、粘着力の経時上昇性が高くなるおそれがあり、優れたリワーク性を発現できなくなるおそれがある。ポリオール(A2)は、好ましくは、OH基を3個有するポリオール(トリオール)、OH基を4個有するポリオール(テトラオール)、OH基を5個有するポリオール(ペンタオール)、OH基を6個有するポリオール(ヘキサオール)である。
ポリオール(A2)として、OH基を4個有するポリオール(テトラオール)、OH基を5個有するポリオール(ペンタオール)、OH基を6個有するポリオール(ヘキサオール)の少なくとも1種の合計量は、ポリオール(A)中の含有割合として、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは7重量%以下であり、さらに好ましくは6重量%以下であり、特に好ましくは5重量%以下である。ポリオール(A)中に、ポリオール(A2)として、OH基を4個有するポリオール(テトラオール)、OH基を5個有するポリオール(ペンタオール)、OH基を6個有するポリオール(ヘキサオール)の少なくとも1種を上記範囲に調整することにより、透明性に一層優れたウレタン系粘着剤を提供することができる。
ポリオール(A)中のポリオール(A2)の含有割合は、好ましくは30重量%以下であり、より好ましくは0重量%〜30重量%である。ポリオール(A)中のポリオール(A2)の含有割合を上記範囲内に調整することにより、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染をより少なくし得るとともに、好ましくは、濡れ性やリワーク性をより優れたものとし得る。
ポリオール(A2)は、その中におけるOH基を4個以上有する数平均分子量Mnが5000以下のポリオールの含有割合が、ポリオール(A)全体に対して、好ましくは10重量%未満であり、より好ましくは8重量%以下であり、さらに好ましくは7重量%以下であり、特に好ましくは6重量%以下であり、最も好ましくは5重量%以下である。ポリオール(A2)中におけるOH基を4個以上有する数平均分子量Mnが5000以下のポリオールの含有割合が、ポリオール(A)全体に対して、10重量%以上であると、ウレタン系粘着剤が白化しやすくなって透明性が低下するおそれがある。
多官能イソシアネート化合物(B)は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
多官能イソシアネート化合物(B)としては、ウレタン化反応に用い得る任意の適切な多官能イソシアネート化合物を採用し得る。このような多官能イソシアネート化合物(B)としては、例えば、多官能脂肪族系イソシアネート化合物、多官能脂環族系イソシアネート、多官能芳香族系イソシアネート化合物などが挙げられる。
多官能脂肪族系イソシアネート化合物としては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
多官能脂環族系イソシアネート化合物としては、例えば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,3−シクロへキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
多官能芳香族系ジイソシアネート化合物としては、例えば、フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソソアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,2’一ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
多官能イソシアネート化合物(B)としては、上記のような各種多官能イソシアネート化合物のトリメチロールプロパンアダクト体、水と反応したビュウレット体、イソシアヌレート環を有する3量体なども挙げられる。また、これらを併用しても良い。
ポリウレタン系樹脂は、具体的には、好ましくは、ポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)を含有する組成物を硬化させて得られる。このような組成物中には、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリオール(A)および多官能イソシアネート化合物(B)以外の任意の適切なその他の成分を含み得る。このようなその他の成分としては、例えば、触媒、ポリウレタン系樹脂以外の他の樹脂成分、粘着付与剤、無機充填剤、有機充填剤、金属粉、顔料、箔状物、軟化剤、老化防止剤、導電剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、表面潤滑剤、レベリング剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、重合禁止剤、滑剤、溶剤などが挙げられる。
ポリウレタン系樹脂は、好ましくは、レベリング剤を含む。レベリング剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
レベリング剤の含有割合は、ポリオール(A)に対して、好ましくは0.001重量%〜1重量%であり、より好ましくは0.002重量%〜0.5重量%であり、さらに好ましくは0.003重量%〜0.1重量%であり、特に好ましくは0.004重量%〜0.05重量%であり、最も好ましくは0.005重量%〜0.01重量%である。レベリング剤の含有割合を上記範囲内に調整することによって、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染をより少なくし得るとともに、好ましくは、濡れ性やリワーク性をより優れたものとし得る。
レベリング剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なレベリング剤を採用し得る。このようなレベリング剤としては、例えば、アクリル系レベリング剤、フッ素系レベリング剤、シリコン系レベリング剤などが挙げられる。アクリル系レベリング剤としては、ポリフローNo.36、ポリフローNo.56、ポリフローNo.85HF、ポリフローNo.99C(いすれも共栄社化学社製)などが挙げられる。フッ素系レベリング剤としては、メガファックF470N、メガファックF556(いずれもDIC社製)などが挙げられる。シリコン系レベリング剤としては、グランディックPC4100(DIC社製)などが挙げられる。
ポリウレタン系樹脂は、好ましくは、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤といった劣化防止剤を含む。ポリウレタン系樹脂が劣化防止剤を含むことにより、被着体に貼着した後に加温状態で保存しても被着体に糊残りが生じにくいなど、糊残り防止性に優れるようになり得る。したがって、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染をより少なくし得る。劣化防止剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。劣化防止剤として、特に好ましくは、酸化防止剤である。
劣化防止剤の含有割合は、ポリオール(A)に対して、好ましくは0.01重量%〜10重量%であり、より好ましくは0.05重量%〜7重量%であり、さらに好ましくは0.1重量%〜5重量%であり、特に好ましくは0.1重量%〜3重量%であり、最も好ましくは0.1重量%〜1重量%である。劣化防止剤の含有割合を上記範囲内に調整することによって、被着体に貼着した後に加温状態で保存しても被着体に糊残りがより生じにくいなど、糊残り防止性に一層優れるようになり得る。したがって、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染をより少なくし得る。劣化防止剤の含有割合が少なすぎると、糊残り防止性が十分に発現できなくなるおそれがある。劣化防止剤の含有割合が多すぎると、コスト的に不利になる問題が生じたり、粘着特性が維持できないという問題が生じたり、被着体が汚染されたりするという問題が生じたりするおそれがある。
酸化防止剤としては、例えば、ラジカル連鎖禁止剤、過酸化物分解剤などが挙げられる。
ラジカル連鎖禁止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤などが挙げられる。
過酸化物分解剤としては、例えば、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などが挙げられる。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、モノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、高分子型フェノール系酸化防止剤などが挙げられる。
モノフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリン−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどが挙げられる。
ビスフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
高分子型フェノール系酸化防止剤としては、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H、3H、5H)トリオン、トコフェノールなどが挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネートなどが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイトなどが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤などが挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタンなどが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’,−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2’メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、[2(2’−ヒドロキシ−5’−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレートなどが挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレートなどが挙げられる。
光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線安定剤などが挙げられる。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート]、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートなどを挙げることができる。
紫外線安定剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、[2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノラート)]−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸モノエチレート、ニッケル−ジブチルジチオカーバメート、ベンゾエートタイプのクエンチャー、ニッケル−ジブチルジチオカーバメートなどが挙げられる。
ポリウレタン系樹脂は、好ましくは、ケト−エノール互変異性を起こす化合物を含んでいても良い。ケト−エノール互変異性とは、一般に良く知られているように、カルボニル化合物のα−炭素原子に結合している水素原子がカルボニル基の酸素原子に移る、いわゆるエノール化としても知られている異性化である。ポリウレタン系樹脂がケト−エノール互変異性を起こす化合物を含むことにより、触媒との作用によって、ポリウレタン系樹脂を形成させるために用いる組成物の保存段階におけるポットライフを十分に長くでき、他方、該組成物を用いて(好ましくは硬化させて)ポリウレタン系樹脂を形成させる際にはポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)の架橋反応が速やかに進行する。
ケト−エノール互変異性を起こす化合物としては、例えば、アセチルアセトン、ヘキサン−2,4−ジオン、ヘプタン−2,4−ジオン、ヘプタン−3,5−ジオン、5−メチルヘキサン−2,4−ジオン、オクタン−2,4−ジオン、6−メチルヘプタン−2,4−ジオン、2,6−ジメチルヘプタン−3,5−ジオン、ノナン−2,4−ジオン、ノナン−4,6−ジオン、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン、トリデカン−6,8−ジオン、1−フェニルブタン−1,3−ジオン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、アスコルビン酸などのβ−ジケトン類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸n−プロピル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸n−ブチル、アセト酢酸sec−ブチル、アセト酢酸tert−ブチル、プロピオニル酢酸メチル、プロピオニル酢酸エチル、プロピオニル酢酸n−プロピル、プロピオニル酢酸イソプロピル、プロピオニル酢酸n−ブチル、プロピオニル酢酸sec−ブチル、プロピオニル酢酸tert−ブチル、アセト酢酸ベンジル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチルなどのβ−ケトエステル類;無水酢酸などの酸無水物類;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−tert−ブチルケトン、メチルフェニルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;などが挙げられる。
ケト−エノール互変異性を起こす化合物としては、β−ジケトン類が好ましく、アセチルアセトンがより好ましい。ケト−エノール互変異性を起こす化合物として、このような化合物を採用することにより、触媒との作用によって、ポリウレタン系樹脂を形成させるために用いる組成物の保存段階におけるポットライフをより十分に長くでき、他方、該組成物を用いて(好ましくは硬化させて)ポリウレタン系樹脂を形成させる際にはポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)の架橋反応がより速やかに進行する。
ケト−エノール互変異性を起こす化合物と触媒との含有割合は、モル比で、ケト−エノール互変異性を起こす化合物/触媒が、好ましくは0.006〜300であり、より好ましくは0.007〜100であり、さらに好ましくは0.008〜20であり、さらに好ましくは0.009〜1.1であり、さらに好ましくは0.010〜1.0であり、さらに好ましくは0.010〜0.9であり、特に好ましくは0.010〜0.8であり、最も好ましくは0.010〜0.7である。ケト−エノール互変異性を起こす化合物と触媒との含有割合を上記範囲内に調整することにより、触媒との作用によって、ポリウレタン系樹脂を形成させるために用いる組成物の保存段階におけるポットライフをより十分に長くでき、他方、該組成物を用いて(好ましくは硬化させて)ポリウレタン系樹脂を形成させる際にはポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)の架橋反応がより速やかに進行する。また、特に、ケト−エノール互変異性を起こす化合物/触媒のモル比が、0.006〜0.7の範囲内にあれば、本発明の表面保護フィルムにおいて、白化を効果的に抑制でき、非常に高い透明性を付与できる。
ポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)を含有する組成物は、好ましくは、任意の適切な溶剤を含む。
多官能イソシアネート化合物(B)の含有割合は、ポリオール(A)に対して、多官能イソシアネート化合物(B)が、好ましくは5重量%〜60重量%であり、より好ましくは8重量%〜60重量%であり、さらに好ましくは10重量%〜60重量%である。多官能イソシアネート化合物(B)の含有割合を上記範囲内に調整することにより、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染をより少なくし得るとともに、好ましくは、濡れ性やリワーク性をより優れたものとし得る。
ポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)における、NCO基とOH基の当量比は、NCO基/OH基として、好ましくは1.0〜5.0であり、より好ましくは1.2〜4.0であり、さらに好ましくは1.5〜3.5であり、特に好ましくは1.8〜3.0である。NCO基/OH基の当量比を上記範囲内に調整することにより、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染をより少なくし得るとともに、好ましくは、濡れ性やリワーク性をより優れたものとし得る。
ポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)を含有する組成物を硬化させてポリウレタン系樹脂を得る方法としては、塊状重合や溶液重合などを用いたウレタン化反応方法など、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切な方法を採用し得る。
ポリオール(A)と多官能イソシアネート化合物(B)を含有する組成物を硬化させるために、好ましくは触媒を用いる。このような触媒としては、例えば、有機金属系化合物、3級アミン化合物などが挙げられる。
有機金属系化合物としては、例えば、鉄系化合物、錫系化合物、チタン系化合物、ジルコニウム系化合物、鉛系化合物、コバルト系化合物、亜鉛系化合物などを挙げることができる。これらの中でも、反応速度と粘着剤層のポットライフの点で、鉄系化合物、錫系化合物が好ましい。
鉄系化合物としては、例えば、鉄アセチルアセトネート、2−エチルヘキサン酸鉄などが挙げられる。
錫系化合物としては、例えば、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルフィド、トリブチル錫メトキシド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキシド、トリブチル錫エトキシド、ジオクチル錫オキシド、ジオクチル錫ジラウレート、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫などが挙げられる。
チタン系化合物としては、例えば、ジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどが挙げられる。
ジルコニウム系化合物としては、例えば、ナフテン酸ジルコニウム、ジルコニウムアセチルアセトネートなどが挙げられる。
鉛系化合物としては、例えば、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などが挙げられる。
コバルト系化合物としては、例えば、2−エチルヘキサン酸コバルト、安息香酸コバルトなどが挙げられる。
亜鉛系化合物としては、例えば、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などが挙げられる。
3級アミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシク口−(5,4,0)−ウンデセン−7などが挙げられる。
触媒は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。また、触媒と架橋遅延剤などを併用しても良い。触媒の量は、ポリオール(A)に対して、好ましくは0.02重量%〜0.10重量%であり、より好ましくは0.02重量%〜0.08重量%であり、さらに好ましくは0.02重量%〜0.06重量%であり、特に好ましくは0.02重量%〜0.05重量%である。触媒の量を上記範囲内に調整することにより、本発明の表面保護フィルムにおいて、被着体への汚染をより少なくし得るとともに、好ましくは、濡れ性やリワーク性をより優れたものとし得る。
<ウレタンプレポリマー(C)を含有する組成物から得られるポリウレタン系樹脂>
ウレタンプレポリマー(C)を含有する組成物から得られるポリウレタン系樹脂は、いわゆる「ウレタンプレポリマー」を原料として用いて得られるポリウレタン系樹脂であれば、任意の適切なポリウレタン系樹脂を採用し得る。
ウレタンプレポリマー(C)を含有する組成物から得られるポリウレタン系樹脂は、例えば、ウレタンプレポリマー(C)としてのポリウレタンポリオールと多官能イソシアネート化合物(B)を含有する組成物から得られるポリウレタン系樹脂が挙げられる。ウレタンプレポリマー(C)は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。多官能イソシアネート化合物(B)は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ウレタンプレポリマー(C)としてのポリウレタンポリオールは、好ましくは、ポリエステルポリオール(a1)と、ポリエーテルポリオール(a2)とを、触媒存在下または無触媒下で、有機ポリイソシアネ−ト化合物(a3)と反応させてなるものである。
ポリエステルポリオール(a1)としては、任意の適切なポリエステルポリオールを用い得る。このようなポリエステルポリオール(a1)として、例えば、酸成分とグリコール成分とを反応させて得られるポリエステルポリオールが挙げられる。酸成分としては、例えば、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸などが挙げられる。グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルペンタンジオール、ポリオール成分としてグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。ポリエステルポリオール(a1)としては、その他に、ポリカプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオールなども挙げられる。
ポリエステルポリオール(a1)の分子量としては、低分子量から高分子量まで使用可能である。ポリエステルポリオール(a1)の分子量としては、数平均分子量が、好ましくは500〜5000である。数平均分子量が500未満では、反応性が高くなり、ゲル化しやすくなるおそれがある。数平均分子量が5000を超えると、反応性が低くなり、さらにはポリウレタンポリオール自体の凝集力が小さくなるおそれがある。ポリエステルポリオール(a1)の使用量は、ポリウレタンポリオールを構成するポリオール中、好ましくは10〜90モル%である。
ポリエーテルポリオール(a2)としては、任意の適切なポリエーテルポリオールを用い得る。このようなポリエーテルポリオール(a2)としては、例えば、水、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の低分子量ポリオールを開始剤として用いて、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を重合させることにより得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。このようなポリエーテルポリオール(a2)としては、具体的には、例えば、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の官能基数が2以上のポリエーテルポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオール(a2)の分子量としては、低分子量から高分子量まで使用可能である。ポリエーテルポリオール(a2)の分子量としては、数平均分子量が、好ましくは1000〜5000である。数平均分子量が1000未満では、反応性が高くなり、ゲル化しやすくなるおそれがある。数平均分子量が5000を超えると、反応性が低くなり、さらにはポリウレタンポリオール自体の凝集力が小さくなるおそれがある。ポリエーテルポリオール(a2)の使用量は、ポリウレタンポリオールを構成するポリオール中、好ましくは20〜80モル%である。
ポリエーテルポリオール(a2)は、必要に応じてその一部を、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のグリコール類や、エチレンジアミン、N−アミノエチルエタノールアミン、イソホロンジアミン、キシリレンジアミン等の多価アミン類などに置き換えて併用することができる。
ポリエーテルポリオール(a2)としては、2官能性のポリエーテルポリオールのみを用いても良いし、数平均分子量が1000〜5000であり、且つ、1分子中に少なくとも3個以上の水酸基を有するポリエーテルポリオールを一部もしくは全部用いても良い。ポリエーテルポリオール(a2)として、平均分子量が1000〜5000であり、且つ、1分子中に少なくとも3個以上の水酸基を有するポリエーテルポリオールを一部もしくは全部用いると、粘着力と再剥離性のバランスが良好となり得る。このようなポリエーテルポリオールにおいては、数平均分子量が1000未満では、反応性が高くなり、ゲル化しやすくなるおそれがある。また、このようなポリエーテルポリオールにおいては、数平均分子量が5000を超えると、反応性が低くなり、さらにはポリウレタンポリオール自体の凝集力が小さくなるおそれがある。このようなポリエーテルポリオールの数平均分子量は、より好ましくは2500〜3500である。
有機ポリイソシアネート化合物(a3)としては、任意の適切な有機ポリイソシアネート化合物を用い得る。このような有機ポリイソシアネート化合物(a3)としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。
有機ポリイソシアネート化合物(a3)としては、トリメチロールプロパンアダクト体、水と反応したビュウレット体、イソシアヌレート環を有する3量体なども併用することができる。
ポリウレタンポリオールを得る際に用い得る触媒としては、任意の適切な触媒を用い得る。このような触媒としては、例えば、3級アミン系化合物、有機金属系化合物などが挙げられる。
3級アミン系化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7(DBU)などが挙げられる。
有機金属系化合物としては、例えば、錫系化合物、非錫系化合物などが挙げられる。
錫系化合物としては、例えば、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫などが挙げられる。
非錫系化合物としては、例えば、ジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系化合物;オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系化合物;2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネートなどの鉄系化合物;安息香酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系化合物;ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系化合物;ナフテン酸ジルコニウムなどのジルコニウム系化合物;などが挙げられる。
ポリウレタンポリオールを得る際に触媒を使用する場合、ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールの2種類のポリオールが存在する系では、その反応性の相違のため、単独の触媒の系では、ゲル化したり反応溶液が濁ったりするという問題が生じやすい。そこで、ポリウレタンポリオールを得る際に2種類の触媒を用いることにより、反応速度、触媒の選択性等が制御しやすくなり、これらの問題を解決し得る。このような2種類の触媒の組み合わせとしては、例えば、3級アミン/有機金属系、錫系/非錫系、錫系/錫系が挙げられ、好ましくは錫系/錫系であり、より好ましくはジブチル錫ジラウレートと2−エチルヘキサン酸錫の組み合わせである。その配合比は、重量比で、2−エチルヘキサン酸錫/ジブチル錫ジラウレートが、好ましくは1未満であり、より好ましくは0.2〜0.6である。配合比が1以上では、触媒活性のバランスによりゲル化しやすくなるおそれがある。
ポリウレタンポリオールを得る際に触媒を使用する場合、触媒の使用量は、ポリエステルポリオール(a1)とポリエーテルポリオール(a2)と有機ポリイソシアネ−ト化合物(a3)の総量に対して、好ましくは0.01〜1.0重量%である。
ポリウレタンポリオールを得る際に触媒を使用する場合、反応温度は、好ましくは100℃未満であり、より好ましくは85℃〜95℃である。100℃以上になると反応速度、架橋構造の制御が困難となるおそれがあり、所定の分子量を有するポリウレタンポリオールが得難くなるおそれがある。
ポリウレタンポリオールを得る際には、触媒を用いなくても良い。その場合は、反応温度が、好ましくは100℃以上であり、より好ましくは110℃以上である。また、無触媒下でポリウレタンポリオールを得る際は、3時間以上反応させることが好ましい。
ポリウレタンポリオールを得る方法としては、例えば、1)ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、触媒、有機ポリイソシアネートを全量フラスコに仕込む方法、2)ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、触媒をフラスコに仕込んで有機ポリイソシアネ−トを滴下する添加する方法が挙げられる。ポリウレタンポリオールを得る方法として、反応を制御する上では、2)の方法が好ましい。
ポリウレタンポリオールを得る際には、任意の適切な溶剤を用い得る。このような溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、アセトンなどが挙げられる。これらの溶剤の中でも、好ましくはトルエンである。
多官能イソシアネート化合物(B)としては、前述したものを援用し得る。
ウレタンプレポリマー(C)を含有する組成物中には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なその他の成分を含み得る。このようなその他の成分としては、前述したものを援用し得る。
ウレタンプレポリマー(C)を含有する組成物から得られるポリウレタン系樹脂を製造する方法としては、いわゆる「ウレタンプレポリマー」を原料として用いてポリウレタン系樹脂を製造する方法であれば、任意の適切な製造方法を採用し得る。
ウレタンプレポリマー(C)の数平均分子量Mnは、好ましくは1000〜100000である。
≪基材層≫
基材層の厚みとしては、用途に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。基材層の厚みは、好ましくは5μm〜300μmであり、より好ましくは10μm〜250μmであり、さらに好ましくは15μm〜200μmであり、特に好ましくは20μm〜150μmである。
基材層は、単層でも良いし、2層以上の積層体であっても良い。基材層は、延伸されたものであっても良い。
基材層の材料としては、用途に応じて、任意の適切な材料を採用し得る。例えば、プラスチック、紙、金属フィルム、不織布などが挙げられる。好ましくは、プラスチックである。基材層は、1種の材料から構成されていても良いし、2種以上の材料から構成されていても良い。例えば、2種以上のプラスチックから構成されていても良い。
上記プラスチックとしては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、オレフィンモノマーの単独重合体、オレフィンモノマーの共重合体などが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、具体的には、例えば、ホモポリプロピレン;エチレン成分を共重合成分とするブロック系、ランダム系、グラフト系等のプロピレン系共重合体;リアクターTPO;低密度、高密度、リニア低密度、超低密度等のエチレン系重合体;エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等のエチレン系共重合体;などが挙げられる。
基材層は、必要に応じて、任意の適切な添加剤を含有し得る。基材層に含有され得る添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、充填剤、顔料などが挙げられる。基材層に含有され得る添加剤の種類、数、量は、目的に応じて適切に設定され得る。特に、基材層の材料がプラスチックの場合は、劣化防止等を目的として、上記の添加剤のいくつかを含有することが好ましい。耐候性向上等の観点から、添加剤として特に好ましくは、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤が挙げられる。
酸化防止剤としては、任意の適切な酸化防止剤を採用し得る。このような酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系加工熱安定剤、ラクトン系加工熱安定剤、イオウ系耐熱安定剤、フェノール・リン系酸化防止剤などが挙げられる。酸化防止剤の含有割合は、基材層のベース樹脂(基材層がブレンド物の場合にはそのブレンド物がベース樹脂である)に対して、好ましくは1重量%以下であり、より好ましくは0.5重量%以下であり、さらに好ましくは0.01重量%〜0.2重量%である。
紫外線吸収剤としては、任意の適切な紫外線吸収剤を採用し得る。このような紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤などが挙げられる。紫外線吸収剤の含有割合は、基材層を形成するベース樹脂(基材層がブレンド物の場合にはそのブレンド物がベース樹脂である)に対して、好ましくは2重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下であり、さらに好ましくは0.01重量%〜0.5重量%である。
光安定剤としては、任意の適切な光安定剤を採用し得る。このような光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾエート系光安定剤などが挙げられる。光安定剤の含有割合は、基材層を形成するベース樹脂(基材層がブレンド物の場合にはそのブレンド物がベース樹脂である)に対して、好ましくは2重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下であり、さらに好ましくは0.01重量%〜0.5重量%である。
充填剤としては、任意の適切な充填剤を採用し得る。このような充填剤としては、例えば、無機系充填剤などが挙げられる。無機系充填剤としては、具体的には、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛などが挙げられる。充填剤の含有割合は、基材層を形成するベース樹脂(基材層がブレンド物の場合にはそのブレンド物がベース樹脂である)に対して、好ましくは20重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下であり、さらに好ましくは0.01重量%〜10重量%である。
さらに、添加剤としては、帯電防止性付与を目的として、界面活性剤、無機塩、多価アルコール、金属化合物、カーボン等の無機系、低分子量系および高分子量系帯電防止剤も好ましく挙げられる。特に、汚染、粘着性維持の観点から、高分子量系帯電防止剤やカーボンが好ましい。
≪表面保護フィルムの製造方法≫
本発明の表面保護フィルムは、任意の適切な方法により製造することができる。このような製造方法としては、例えば、
(1)粘着剤層の形成材料の溶液や熱溶融液を基材層上に塗布する方法、
(2)それに準じ、セパレーター状に塗布、形成した粘着剤層を基材層上に移着する方法、
(3)粘着剤層の形成材料を基材層上に押出して形成塗布する方法、
(4)基材層と粘着剤層を二層または多層にて押出しする方法、
(5)基材層上に粘着剤層を単層ラミネートする方法またはラミネート層とともに粘着剤層を二層ラミネートする方法、
(6)粘着剤層とフィルムやラミネート層等の基材層形成材料とを二層または多層ラミネートする方法、
などの、任意の適切な製造方法に準じて行うことができる。
塗布の方法としては、例えば、ロールコーター法、コンマコーター法、ダイコーター法、リバースコーター法、シルクスクリーン法、グラビアコーター法などが使用できる。
≪表面保護フィルムの用途≫
本発明の表面保護フィルムは、任意の適切な用途に用い得る。好ましくは、本発明の表面保護フィルムは、被着体への汚染が非常に少なく、好ましくは、濡れ性やリワーク性に優れるので、例えば、光学部材や電子部材の表面保護に好ましく用いられる。光学部材としては、例えば、LCD、LCDなどを用いたタッチパネル、LCDに使用されるカラーフィルター、偏光板などが挙げられる。
本発明の表面保護フィルムが貼着された部材、例えば、光学部材や電子部材は、貼着された表面保護フィルムを手作業で何度も貼り合わせ・剥離を行うことが可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。なお、実施例等における、試験および評価方法は以下のとおりである。なお、「部」と記載されている場合は、特記事項がない限り「重量部」を意味し、「%」と記載されている場合は、特記事項がない限り「重量%」を意味する。
<残存可塑剤の定量方法>
サンプル(剥離シートで粘着剤層表面が保護された表面保護フィルム)から粘着剤を10mg採取し、酢酸エチルを加えたスクリュー管に粘着剤を投入した。振とう機で1日間振とうした後、上澄み液をガスクロマトグラフィー(Agilent Technologies社製、6890N)に注入した。なお、事前に各可塑剤を用いてGC検量線を作成し,検量線を用いて各可塑剤の残存量の定量を実施した。
<低温気泡発生評価>
200mm×300mmのサイズにカットしたサンプル(剥離シートで粘着剤層表面が保護された表面保護フィルム)を、各温度条件下(5℃、0℃、−10℃、−20℃、−30℃、−40℃)にて、4週間保管した後、常温雰囲気下に取り出した。評価は、下記の基準にて行った。
○:剥離シート方向から表面保護フィルムを観察した際に気泡が見られない。
×:剥離シート方向から表面保護フィルムを観察した際に気泡が見られる。
〔実施例1〕
ポリオールとして、OH基を3個有するポリオールであるプレミノールS3011(旭硝子株式会社製、Mn=10000):85重量部、OH基を3個有するポリオールであるサンニックスGP−3000(三洋化成株式会社製、Mn=3000):13重量部、OH基を3個有するポリオールであるサンニックスGP−1000(三洋化成株式会社製、Mn=1000):2重量部を用い、多官能イソシアネート化合物として多官能脂環族系イソシアネート化合物であるコロネートHX(日本ポリウレタン工業株式会社製):18重量部、触媒(日本化学産業株式会社製、商品名:ナーセム第2鉄):0.04重量部、劣化防止剤としてIrganox1010(BASF製):0.50重量部、可塑剤として脂肪酸エステル(ラウリン酸メチル、日油製、Mn=256):10重量部、希釈溶剤として酢酸エチル:241重量部を配合し、ディスパーで撹拌し、ウレタン系粘着剤組成物を得た。
得られたウレタン系粘着剤組成物を、ポリエステル樹脂からなる基材「ルミラーS10」(厚み38μm、東レ社製)にファウンテンロールで乾燥後の厚みが5μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間30秒の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、基材上にウレタン系粘着剤(1)からなる粘着剤層を作製した。
次いで、粘着剤層の表面に、一方の面にシリコーン処理を施した厚さ25μmのポリエステル樹脂からなる剥離シートのシリコーン処理面を貼合せて、表面保護フィルム(1)を得た。
結果を表1に示した。
〔実施例2〕
可塑剤として脂肪酸エステル(ラウリン酸メチル、日油製、Mn=256):20重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(2)を得た。
結果を表1に示した。
〔実施例3〕
可塑剤として脂肪酸エステル(ラウリン酸メチル、日油製、Mn=256):30重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(3)を得た。
結果を表1に示した。
〔実施例4〕
可塑剤として脂肪酸エステル(ミリスチン酸イソプロピル、商品名「エキセパールIPM」、花王製、Mn=270):10重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(4)を得た。
結果を表1に示した。
〔実施例5〕
可塑剤として脂肪酸エステル(ミリスチン酸イソプロピル、商品名「エキセパールIPM」、花王製、Mn=270):20重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(5)を得た。
結果を表1に示した。
〔実施例6〕
可塑剤として脂肪酸エステル(ミリスチン酸イソプロピル、商品名「エキセパールIPM」、花王製、Mn=270):30重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(6)を得た。
結果を表1に示した。
〔実施例7〕
可塑剤として脂肪酸エステル(パルミチン酸イソプロピル、商品名「エキセパールIPP」、花王製、Mn=299):10重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(7)を得た。
結果を表2に示した。
〔実施例8〕
可塑剤として脂肪酸エステル(パルミチン酸イソプロピル、商品名「エキセパールIPP」、花王製、Mn=299):20重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(8)を得た。
結果を表2に示した。
〔実施例9〕
可塑剤として脂肪酸エステル(パルミチン酸イソプロピル、商品名「エキセパールIPP」、花王製、Mn=299):30重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(9)を得た。
結果を表2に示した。
〔実施例10〕
可塑剤として脂肪酸エステル(ステアリン酸ブチル、商品名「エキセパールBS」、花王製、Mn=341):10重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(10)を得た。
結果を表2に示した。
〔実施例11〕
可塑剤として脂肪酸エステル(ステアリン酸ブチル、商品名「エキセパールBS」、花王製、Mn=341):20重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(11)を得た。
結果を表2に示した。
〔実施例12〕
可塑剤として脂肪酸エステル(ステアリン酸ブチル、商品名「エキセパールBS」、花王製、Mn=341):30重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(12)を得た。
結果を表2に示した。
〔実施例13〕
ウレタンプレポリマーとして「サイアバインSH−109H」(固形分54%、脂肪酸エステル含有、東洋インキ製)100重量部、多官能イソシアネート化合物として多官能脂環族系イソシアネート化合物であるコロネートHX(日本ポリウレタン工業株式会社):15重量部、希釈溶剤としてトルエン:208重量部を配合し、ディスパーで撹拌し、ウレタン系粘着剤組成物を得た。
得られたウレタン系粘着剤組成物を、ポリエステル樹脂からなる基材「ルミラーS10」(厚み38μm、東レ社製)にファウンテンロールで乾燥後の厚みが5μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間30秒の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、基材上にウレタン系粘着剤(13)からなる粘着剤層を作製した。
次いで、粘着剤層の表面に、一方の面にシリコーン処理を施した厚さ25μmのポリエステル樹脂からなる剥離シートのシリコーン処理面を貼合せて、表面保護フィルム(13)を得た。
結果を表2に示した。
〔実施例14〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(14)を得た。
結果を表3に示した。
〔実施例15〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例2と同様に行い、表面保護フィルム(15)を得た。
結果を表3に示した。
〔実施例16〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例3と同様に行い、表面保護フィルム(16)を得た。
結果を表3に示した。
〔実施例17〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例4と同様に行い、表面保護フィルム(17)を得た。
結果を表3に示した。
〔実施例18〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例5と同様に行い、表面保護フィルム(18)を得た。
結果を表3に示した。
〔実施例19〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例6と同様に行い、表面保護フィルム(19)を得た。
結果を表3に示した。
〔実施例20〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例7と同様に行い、表面保護フィルム(20)を得た。
結果を表4に示した。
〔実施例21〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例8と同様に行い、表面保護フィルム(21)を得た。
結果を表4に示した。
〔実施例22〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例9と同様に行い、表面保護フィルム(22)を得た。
結果を表4に示した。
〔実施例23〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例10と同様に行い、表面保護フィルム(23)を得た。
結果を表4に示した。
〔実施例24〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例11と同様に行い、表面保護フィルム(24)を得た。
結果を表4に示した。
〔実施例25〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例13と同様に行い、表面保護フィルム(25)を得た。
結果を表4に示した。
〔実施例26〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(26)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例27〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例2と同様に行い、表面保護フィルム(27)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例28〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例3と同様に行い、表面保護フィルム(28)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例29〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例4と同様に行い、表面保護フィルム(29)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例30〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例5と同様に行い、表面保護フィルム(30)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例31〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例7と同様に行い、表面保護フィルム(31)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例32〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例8と同様に行い、表面保護フィルム(32)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例33〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例10と同様に行い、表面保護フィルム(33)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例34〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例1と同様に行い、表面保護フィルム(34)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例35〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例2と同様に行い、表面保護フィルム(35)を得た。
結果を表5に示した。
〔実施例36〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例4と同様に行い、表面保護フィルム(36)を得た。
結果を表5に示した。
〔比較例1〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるよう塗布した以外は、実施例12と同様に行い、表面保護フィルム(C1)を得た。
結果を表6に示した。
〔比較例2〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例6と同様に行い、表面保護フィルム(C2)を得た。
結果を表6に示した。
〔比較例3〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例9と同様に行い、表面保護フィルム(C3)を得た。
結果を表6に示した。
〔比較例4〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例11と同様に行い、表面保護フィルム(C4)を得た。
結果を表6に示した。
〔比較例5〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例12と同様に行い、表面保護フィルム(C5)を得た。
結果を表6に示した。
〔比較例6〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布した以外は、実施例13と同様に行い、表面保護フィルム(C6)を得た。
結果を表6に示した。
〔比較例7〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例3と同様に行い、表面保護フィルム(C7)を得た。
結果を表7に示した。
〔比較例8〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例5と同様に行い、表面保護フィルム(C8)を得た。
結果を表7に示した。
〔比較例9〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例6と同様に行い、表面保護フィルム(C9)を得た。
結果を表7に示した。
〔比較例10〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例7と同様に行い、表面保護フィルム(C10)を得た。
結果を表7に示した。
〔比較例11〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例8と同様に行い、表面保護フィルム(C11)を得た。
結果を表7に示した。
〔比較例12〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例9と同様に行い、表面保護フィルム(C12)を得た。
結果を表7に示した。
〔比較例13〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例10と同様に行い、表面保護フィルム(C13)を得た。
結果を表7に示した。
〔比較例14〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例11と同様に行い、表面保護フィルム(C14)を得た。
結果を表7に示した。
〔比較例15〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例12と同様に行い、表面保護フィルム(C14)を得た。
結果を表7に示した。
〔比較例16〕
得られたウレタン系粘着剤組成物を乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布した以外は、実施例13と同様に行い、表面保護フィルム(C16)を得た。
結果を表7に示した。
〔実施例37〕
実施例1で得られた表面保護フィルムを、光学部材である偏光板(日東電工株式会社製、商品名「TEG1465DUHC」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された光学部材を得た。
〔実施例38〕
実施例4で得られた表面保護フィルムを、光学部材である偏光板(日東電工株式会社製、商品名「TEG1465DUHC」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された光学部材を得た。
〔実施例39〕
実施例7で得られた表面保護フィルムを、光学部材である偏光板(日東電工株式会社製、商品名「TEG1465DUHC」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された光学部材を得た。
〔実施例40〕
実施例10で得られた表面保護フィルムを、光学部材である偏光板(日東電工株式会社製、商品名「TEG1465DUHC」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された光学部材を得た。
〔実施例41〕
実施例13で得られた表面保護フィルムを、光学部材である偏光板(日東電工株式会社製、商品名「TEG1465DUHC」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された光学部材を得た。
〔実施例42〕
実施例1で得られた表面保護フィルムを、電子部材である導電性フィルム(日東電工株式会社製、商品名「エレクリスタV270L−TFMP」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された電子部材を得た。
〔実施例43〕
実施例4で得られた表面保護フィルムを、電子部材である導電性フィルム(日東電工株式会社製、商品名「エレクリスタV270L−TFMP」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された電子部材を得た。
〔実施例44〕
実施例7で得られた表面保護フィルムを、電子部材である導電性フィルム(日東電工株式会社製、商品名「エレクリスタV270L−TFMP」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された電子部材を得た。
〔実施例45〕
実施例10で得られた表面保護フィルムを、電子部材である導電性フィルム(日東電工株式会社製、商品名「エレクリスタV270L−TFMP」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された電子部材を得た。
〔実施例46〕
実施例13で得られた表面保護フィルムを、電子部材である導電性フィルム(日東電工株式会社製、商品名「エレクリスタV270L−TFMP」)に貼着し、表面保護フィルムが貼着された電子部材を得た。