JP2016017506A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機の運転時に発生する騒音に対するマフラーの消音効果を向上させることである。
【解決手段】フロントヘッド32が外周部32cを有し、フロントマフラー31が側壁31cを有する。フロントヘッド32は、圧縮された冷媒ガスが通る吐出ポート32eが外周部32cよりも内側に形成されている。フロントマフラー31の側壁31cは、フロントヘッド32の外周部32cの全周に渡って密着する。側壁31cが外周部32cに螺合することによって、外周部32cと側壁31cの密着部分から冷媒ガスの流出が防止されるように、外周部32cは、側壁31cに全周固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮機に関する。
従来から知られている気体を圧縮する圧縮機は、気体を圧縮する方式の違いなどから、例えば、レシプロ圧縮機、ロータリー圧縮機及びスクロール圧縮機などに分類される。例えば、冷凍装置で用いられるロータリー圧縮機では、モータで駆動されるピストンの運動によって冷媒ガスが圧縮される際に騒音が発生する。冷媒ガスの圧縮時に発生する騒音を低減するために、冷凍装置用のロータリー圧縮機にはマフラーが取り付けられている。例えば、特許文献1(特表2005−509787号公報)には、圧縮機の上部ベアリング(ヘッド部材に相当)にマフラー本体をボルトで締結しているものが開示されている。また、特許文献2(特開2009−174367号公報)には、軸受外周面に設けられているネジ部によって固定されるマフラーが開示されている。特許文献2に記載されているマフラーは、大きなマフラー空間を形成し易く、消音効果を向上させ易い構成になっている。
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載されているマフラーでは、マフラーとヘッド部材との間のシールが十分ではないために、マフラーとヘッド部材との間をノイズが通過することがある。
本発明の課題は、圧縮機の運転時に発生する騒音に対するマフラーの消音効果を向上させることである。
本発明の第1観点に係る圧縮機は、外周部を有し、圧縮された冷媒ガスが通る吐出ポートが外周部よりも内側に形成されているヘッド部材と、ヘッド部材の外周部の全周に渡って外周部に密着する側壁を有し、外周部との密着部分から冷媒ガスの流出が防止されるように外周部に側壁が全周固定されているマフラー部材とを備える。
第1観点の圧縮機によれば、ヘッド部材の外周部に全周固定されている側壁の内側に大きなマフラー空間を確保でき、また側壁の全周固定によりヘッド部材の外周部とマフラー部材の側壁との密着部分から騒音が漏れるのを防止できる。
本発明の第2観点に係る圧縮機は、第1観点に係る圧縮機であって、マフラー部材は、側壁が筒状であり、ヘッド部材の外周部と側壁との密着部分が全周に渡って溶接されることにより側壁が全周固定されている。
第2観点の圧縮機によれば、ヘッド部材の外周部に全周固定されている側壁の内側に大きなマフラー空間を確保でき、また側壁の全周固定によりヘッド部材の外周部とマフラー部材の側壁との密着部分から騒音が漏れるのを防止でき、マフラーによる消音効果を向上させることができる。
本発明の第3観点に係る圧縮機は、第1観点又は第2観点に係る圧縮機であって、ヘッド部材は、外周部の密着部分が円筒状であり、外周部の密着部分に雄ネジ部が形成され、マフラー部材は、側壁の密着部分が円筒状であり、側壁の密着部分に、雄ネジ部に螺合される雌ネジ部が形成されている。
第3観点の圧縮機によれば、外周部の雄ネジ部と側壁の雌ネジ部とによってヘッド部材の外周部にマフラー部材の側壁が全周固定されるので、外周部と側壁の密着部分がネジの山と谷によって長くなり、密着部からの冷媒ガスの流出が十分に防止される。また、ヘッド部材とマフラー部材とが外周部の雄ネジ部と側壁の雌ネジ部とで螺合されているだけの場合にはマフラー部材をヘッド部材に対して簡単に着脱できる。
本発明の第4観点に係る圧縮機は、第1観点から第3観点のいずれかに係る圧縮機であって、ヘッド部材に締結されるシリンダと、ヘッド部材とシリンダとを締結する複数の締結ボルトとをさらに備え、ヘッド部材は、外周部が複数の締結ボルトの外側に形成されている。
第4観点の圧縮機によれば、外周部が締結ボルトの外側に形成されているので、締結ボルトによってマフラー部材の大きさが制限されないため、大きなマフラー空間を確保し易くなる。
本発明の第5観点に係る圧縮機は、第1観点から第4観点のいずれかに係る圧縮機であって、マフラー部材は、側壁が円筒形に形成され、側壁の周長で音速を除した値が圧縮機運転音の基本周波数帯から外れるように設定されている。
第5観点の圧縮機によれば、側壁の周長で音速を除した値が圧縮機運転音の基本周波数帯に入らないので、圧縮機運転音がマフラー部材で大きく共鳴するのを避けることができ、マフラー部材を簡単な円筒形の構造にしながら、マフラー部材内部での共鳴によって消音効果が損なわれるのを防ぐことができる。
本発明の第1観点に係る圧縮機では、圧縮機の運転時に発生する騒音に対するマフラーの消音効果を向上させることができる。
本発明の第2観点に係る圧縮機では、大きなマフラー空間の確保と、ヘッド部材の外周部とマフラー部材の側壁との密着部分からの騒音の漏れ防止とにより、マフラーによる消音効果が向上する。
本発明の第3観点に係る圧縮機では、メンテナンスが容易でかつ消音効果の大きな圧縮機を容易に実現することができる。
本発明の第4観点に係る圧縮機では、大きなマフラー空間を確保することによる大きな消音効果の実現が容易になる。
本発明の第5観点に係る圧縮機では、マフラー部材内部での共鳴による消音効果の低下を防止することができる。
実施形態に係るロータリー圧縮機の断面図である。 (a)フロントヘッドの平面図、(b)図2(a)のI−I線断面図。 (a)フロントマフラーの平面図、(b)図3(a)のII−II線断面図。 (a)フロントマフラーをフロントヘッドに差し込んだ状態を示す断面図、(b)フロントマフラーの一部をフロントヘッドにねじ込んだ状態を示す断面図、(c)フロントマフラーをフロントヘッドに固定した状態を示す断面図。 フロントマフラーとフロントヘッドの固定構造の変形例を示す断面図。 フロントマフラーとフロントヘッドの固定構造の他の変形例を示す断面図。 (a)従来のフロントマフラーの平面図、(b)従来のマフラーとベアリングの固定構造を示す斜視図。 (a)従来のフロントマフラーをフロントヘッドに差し込んだ状態を示す断面図、(b)従来のフロントマフラーの一部をフロントヘッドにねじ込んだ状態を示す断面図、(c)従来のフロントマフラーをフロントヘッドに固定した状態を示す断面図。
本発明の実施形態に係るロータリー圧縮機について、図面を参照しながら説明する。ロータリー圧縮機は、シリンダの内部でピストンを偏心回転させて、シリンダの内部の空間の容積を変化させることにより、空気調和装置等の冷媒回路を循環する冷媒を圧縮する圧縮機である。
(1)ロータリー圧縮機の構成
図1は、本実施形態に係るロータリー圧縮機の断面図である。ロータリー圧縮機10は、図1に示されているように、密閉ケーシング11と、密閉ケーシング11内に配置されている駆動機構20及び圧縮機構30とを備えている。このロータリー圧縮機10は、いわゆる高圧ドーム型の圧縮機であって、密閉ケーシング11内において、圧縮機構30が駆動機構20の下側に配置される。密閉ケーシング11の胴部ケーシング部14には、胴部ケーシング部14を貫通する吸入管15が設けられている。密閉ケーシング11の内部にある吸入管15の端部は、フロントシリンダ33及びリアシリンダ36の吸入孔33b,36bに嵌め込まれている。密閉ケーシング11の外部にある吸入管15の端部は、冷媒回路に接続されている。吸入管15は、冷媒回路から圧縮機構30に冷媒を供給するための管である。また、密閉ケーシング11の上壁部12には、上壁部12を貫通する吐出管16が設けられている。密閉ケーシング11の内部にある吐出管16の端部は、駆動モータ21の上方の空間に位置している。密閉ケーシング11の外部にある吐出管16の端部は、冷媒回路に接続される。吐出管16は、圧縮機構30によって圧縮された冷媒を冷媒回路に供給するための管である。次に、ロータリー圧縮機10の各構成要素について詳細に説明する。
(1−1)密閉ケーシング
密閉ケーシング11は、既に述べた胴部ケーシング部14と上壁部12と底壁部13とを有する。胴部ケーシング部14の形状は、略円筒状である。椀状の形状を持つ上壁部12は、胴部ケーシング部14の上端部に気密状に溶接されている。また、椀状の形状を持つ底壁部13は、胴部ケーシング部14の下端部に気密状に溶接されている。密閉ケーシング11は、密閉ケーシング11の内部および外部において圧力や温度が変化した場合に、変形および破損が起こりにくい剛性部材で成型されたものである。冷媒回路内にロータリー圧縮機10が設置される際には、略円筒状の胴部ケーシング部14の軸方向が鉛直方向に沿うように設置される。密閉ケーシング11の底部には、冷凍機油が貯留される油貯留部10aが設けられており、この冷凍機油は、ロータリー圧縮機10内部の摺動部を潤滑するために用いられる潤滑油である。
密閉ケーシング11の内部に収容されているシャフト22が鉛直方向に延びており、圧縮機構30と、圧縮機構30の上方に配置される駆動モータ21とがシャフト22によって連結されている。密閉ケーシング11の壁部には、吸入管15および吐出管16が気密状に溶接されている。
(1−2)圧縮機構
圧縮機構30は、フロントマフラー31と、フロントヘッド32と、フロントシリンダ33と、ミドルプレート35と、リアシリンダ36と、リアヘッド38と、ローラ34,37と、リアマフラ39とを有してなる。フロントヘッド32、フロントシリンダ33、ミドルプレート35、リアシリンダ36、およびリアヘッド38は、締結ボルト41によって一体的に締結されている。圧縮機構30の上方の空間は、圧縮機構30によって圧縮された冷媒が吐出される高圧空間S1である。
圧縮機構30は、油貯留部10aに貯留されている潤滑油に浸漬されている。油貯留部10aの潤滑油は、差圧等によって、圧縮機構30の摺動部に供給される。次に、圧縮機構30の各構成要素について説明する。
(1−2−1)フロントヘッド及びフロントマフラー
図2(a)はフロントヘッド32の平面図であり、図2(b)は図2(a)のI−I線断面図である。図3(a)はフロントマフラー31の平面図であり、図3(b)は図3(a)のII−II線断面図である。図4にはフロントヘッド32にフロントマフラー31がねじ込まれる状態が示されている。図4(a)には、フロントマフラー31の開口31aにフロントヘッド32の軸受部32bが挿入された状態が示され、図4(b)には、フロントマフラー31の内周面31caの雌ネジにフロントヘッド32の外周面32caの雄ネジの一部が嵌合された状態が示され、図4(c)には、フロントマフラー31にフロントヘッド32が固定された状態が示されている。
フロントヘッド32は、フロントシリンダ33の上側の端面を覆う部材である。フロントシリンダ33のシリンダ室B1の上方の開口を閉塞する。フロントヘッド32は、シャフト22を支持するための軸受け孔32aを有する。そして、フロントヘッド32には、上方が開口した凹状の弁収容室32dと、フロントシリンダ33のシリンダ室B1におけるローラ34の回転駆動によって圧縮された冷媒が吐出される吐出ポート32eとが設けられている。吐出ポート32eは、圧縮機構30によって圧縮された冷媒を、シリンダ室B1から高圧空間S1に送るための流路である。この吐出ポート32eから吐出される冷媒は、後述するフロントマフラー空間A1を介して、フロントマフラー31に形成される吐出孔31bから吐出される。吐出ポート32eは、フロントシリンダ33に形成されている吐出路(図示せず)及び高圧空間S1と連通している。フロントヘッド32の上面には、吐出ポート32eの上側の開口部を塞ぐ吐出弁(図示せず)が取り付けられている。吐出弁は、高圧空間S1からシリンダ室B1への冷媒の逆流を防ぐための弁である。吐出弁は、吐出ポート32e内部の冷媒の圧力によって上方に持ち上げられる。これにより、吐出ポート32eは、高圧空間S1と連通する。このフロントヘッド32は、ボルト穴32fに差し込まれる締結ボルト41によってフロントシリンダ33に締結される。
フロントヘッド32は、フロントヘッド上面に一体的に形成されている環状の凸部である外周部32cを有する。外周部32cの外径は、フロントヘッド32の外径にほぼ等しい。この外周部32cの外周面32caの上端から下方に向けて螺旋状にネジ山が切られ、外周面32caに雄ネジが形成されている。フロントマフラー31は円筒形の形状をしており、環状の側壁31cを有している。外周部32cにフロントマフラー31をネジ留めするために、フロントマフラー31の側壁31cの内周面31caの下端から上方に向けて螺旋状にネジ溝が切られ、内周面31caに雌ネジが形成されている。そして、このフロントマフラー31は、フロントヘッド32の上部を覆うように取り付けられる。フロントマフラー31の雌ネジのネジ溝に外周部32cの雄ネジのネジ山が嵌合するようにフロントマフラー31が外周部32cに螺合され、フロントマフラー31がフロントヘッド32にネジ固定される。固定が完了した状態では、フロントヘッド32の外周部32cの外周側に形成されている凸部32cbが、フロントマフラー31の側壁31cの内周側に形成されている凹部31cbに嵌合する。これら凸部32cbと凹部31cbの嵌合によって、フロントマフラー31とフロントヘッド32のネジ固定が緩むのが防がれる。
フロントマフラー31は、フロントヘッド32との間にフロントマフラー空間A1を形成して、冷媒の吐出に伴う騒音の低減を図っている。このフロントマフラー31は、上述のフロントヘッド32の軸受部32bが嵌挿される開口31aを中央に有している。そして、フロントマフラー31には、フロントマフラー空間A1から圧縮された冷媒が吐出される吐出孔31bが形成されている。
(1−2−2)シリンダ
フロントシリンダ33のシリンダ室B1には、シャフト22の回転に伴って偏心運動するローラ34が配置される。このシリンダ室B1とフロントマフラー空間A1とは、吐出ポート32eを介して連通される。したがって、シャフト22の偏心部22aに装着されるローラ34の偏心運動によって圧縮された冷媒は、シリンダ室B1から上記した吐出ポート32eを介してフロントマフラー空間A1に導かれる。
ミドルプレート35は、フロントシリンダ33とリアシリンダ36との間に配置される。そして、フロントシリンダ33のシリンダ室B1の下方の開口を閉塞し、且つ、リアシリンダ36のシリンダ室B2の上方の開口を閉塞する。
リアシリンダ36には、シャフト22の回転に伴って偏心運動するローラ37が配置されるシリンダ室B2が設けられる。このシリンダ室B2と後述するリアマフラ空間A2とは吐出ポート32eを介して連通される。したがって、シャフト22の偏心部22bに装着されるローラ37の偏心運動によって圧縮された冷媒は、シリンダ室B2から吐出ポート32eを介してリアマフラ空間A2に導かれる。
リアヘッド38は、リアシリンダ36の下側に配置され、リアシリンダ36のシリンダ室B2の下方の開口を閉塞する。リアヘッド38は、シャフト22を支持するための下部軸受部38aを有する。
(1−3)駆動モータ
駆動モータ21は、密閉ケーシング11の内部に収容され、圧縮機構30の上方に設置されるブラシレスDCモータである。駆動モータ21は、ロータ21aと、このロータ21aの径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータ21bとを有している。このロータ21aには、シャフト22が取り付けられている。このシャフト22は、ロータ21aとともにステータ21bに対して回転することができる。そして、シャフト22が回転することにより、ロータ21aの回転が圧縮機構30に伝わる。
(1−4)シャフト
シャフト22は、密閉ケーシング11の内部に収容され、その軸方向が鉛直方向に沿うように配置されている。シャフト22は、駆動モータ21のロータ21a、および、圧縮機構30のローラ34,37に連結されている。このシャフト22には、後述するフロントシリンダ33のシリンダ室B1内に位置するように偏心部22aが設けられると共に、リアシリンダ36のシリンダ室B2内に位置するように偏心部22bが設けられている。これらの偏心部22a、22bには、ローラ34、37がそれぞれ装着されている。これにより、シャフト22の回転に伴って、偏心部22aに装着されるローラ34がシリンダ室B1で回転すると共に、偏心部22bに装着されるローラ37がシリンダ室B2で回転する。なお、偏心部22aと偏心部22bとは、シャフト22の回転方向に180°ずれた位置に配置されている。
(2)フロントマフラーの形状
フロントマフラー31について、環状の側壁31cの周長をL、音速をc、共鳴音の波長をλ、そして共鳴周波数をfと表すと、次のような関係が成り立つ。まず、共鳴周波数f=音速c÷波長λという関係式に、波長λ=周長Lの関係をあてはめると、f=c/Lという式が導かれる。この式は、フロントマフラー31の共鳴周波数fが側壁31cの周長Lに依存していることを示している。従って、フロントマフラー31の共鳴周波数fがロータリー圧縮機10の運転音の基本周波数帯に入らないように設計するためには、例えば、共鳴周波数fが基本周波数帯よりも十分に小さくなるように周長Lを十分に大きくすればよい。例えば、1050Hzから950Hzに運転音の基本周波数帯があるとすると、周長Lを260mm(=260/1000m)に設計すれば、共鳴周波数fを約900Hzまで低下させて共鳴周波数fが運転音の基本周波数帯に入らないようにすることができる。
(3)特徴
(3−1)
本実施形態に係るロータリー圧縮機10は、フロントヘッド32(ヘッド部材の例)が外周部32cを有し、フロントマフラー31(マフラー部材の例)が側壁31cを有する。このフロントヘッド32においては、圧縮された冷媒ガスが通る吐出ポート32eが外周部32cよりも内側に形成されている。フロントマフラー31の側壁31cは、フロントヘッド32の外周部32cの全周に渡って密着する。そして、側壁31cが外周部32cに螺合することによって、外周部32cと側壁31cの密着部分から冷媒ガスの流出が防止されるように、外周部32cは、側壁31cに全周固定されている。その結果、フロントヘッド32の外周部32cに全周固定されている側壁31cの内側に、大きなマフラー空間A1が確保されている。また、側壁31cの全周固定によりフロントヘッド32の外周部32cとフロントマフラー31の側壁31cとの密着部分から騒音が漏れるのが防止され、ロータリー圧縮機10の運転時に発生する騒音に対するマフラーの消音効果が向上する。
例えば、図7(a)及び図7(b)に示されている従来のマフラー100は、上部ベアリング110と平面的に接している。そのため、ボルト穴130に締結ボルトが差し込まれて締結されても、マフラー100と上部ベアリング110との金属同士の境界120には隙間ができやすく、マフラー100と上部ベアリング110との境界120から騒音が漏れ易い。また、図8(a)、図8(b)及び図8(c)に示されている従来のフロントマフラー200は、フロントヘッド210の軸受け部211に螺合される固定部201を有している。この固定部201がフロントマフラー200の中央の開口202に形成されている。そのために、フロントマフラー200の外周部とフロントヘッド210と金属同士の境界220には隙間ができ易くなる。その結果、従来のフロントマフラー200の固定構造は、フロントマフラー200の外周部とフロントヘッド210と境界220の隙間から騒音が漏れ易い構造となっている。
(3−2)
フロントヘッド32は、外周部32cの密着部分が円筒状であり、外周部32cの密着部分に雄ネジ(雄ネジ部の例)が形成されている。フロントマフラー31は、側壁31cの密着部分が円筒状であり、側壁31cの密着部分に、外周部32cに切られている雄ネジに螺合される雌ネジ(雌ネジ部の例)が形成されている。外周部32cの雄ネジと側壁31cの雌ネジとによってフロントヘッド32の外周部32cにフロントマフラー31の側壁31cが全周固定されるので、外周部32cと側壁31cの密着部分がネジ山とネジ溝によって長くなり、密着部からの冷媒ガスの流出が十分に防止される。また、フロントヘッド32とフロントマフラー31とが外周部32cの雄ネジと側壁31cの雌ネジとで螺合されているだけの場合にはフロントマフラー31をフロントヘッド32に対して簡単に着脱できる。その結果、ロータリー圧縮機10は、メンテナンスが容易でかつ消音効果の大きなものとなっている。
(3−3)
フロントヘッド32(ヘッド部材の例)に締結されるフロントシリンダ33(シリンダの例)と、フロントヘッド32とフロントシリンダ33とを締結する複数の締結ボルト41とをさらに備え、フロントヘッド32は、外周部32cが複数の締結ボルト41の外側に形成されている。外周部32cが締結ボルト41の外側に形成されているので、締結ボルト41によってフロントマフラー31(マフラー部材の例)の大きさが制限されないため、大きなマフラー空間A1を確保し易くなる。
例えば、図7(a)及び図7(b)に示されている従来のマフラー100では、十字に突出している部分の内側がマフラー空間であるが、締結ボルトが差し込まれるボルト穴130の内側にマフラー100の外周部が形成されている。その結果、マフラー100のマフラー空間が限定されたものとなり、大きなマフラー空間が確保され難い構造となっている。
(3−4)
フロントマフラー31は、側壁31cが円筒形に形成され、側壁31cの周長Lで音速cを除した値である共鳴周波数fが、圧縮機運転音の基本周波数帯から外れるように設定されている。このように、側壁31cの周長Lで音速cを除した値が圧縮機運転音の基本周波数帯に入らないので、圧縮機運転音がフロントマフラー31で大きく共鳴するのを避けることができ、フロントマフラー31を簡単な円筒形の構造にしながら、フロントマフラー31内部での共鳴によって消音効果が損なわれるのを防ぐことができる。
(4)変形例
本実施形態の具体的構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で変更可能である。以下、本実施形態に適用可能な変形例について説明する。
(4−1)変形例A
上記実施形態では、フロントヘッド32の外周部32cに雄ネジが形成され、フロントマフラー31の側壁31cに雌ネジが形成されているが、図5に示されているように、フロントヘッド32Aの外周部32cに雌ネジ(雌ネジ部の例)が形成され、フロントマフラー31Aの側壁31cに雄ネジ(雄ネジ部の例)が形成されてもよい。
図5に示されている例では、フロントヘッド32A(ヘッド部材の例)が外周部32cを有し、フロントマフラー31A(マフラー部材の例)が側壁31cを有する。このフロントヘッド32Aにおいては、圧縮された冷媒ガスが通る吐出ポートが外周部32cよりも内側に形成されるのは、上記実施形態と同様である。フロントマフラー31Aの側壁31cも、フロントヘッド32Aの外周部32cの全周に渡って密着する。そして、側壁31cが外周部32cに螺合することによって、外周部32cと側壁31cの密着部分から冷媒ガスの流出が防止されるように、外周部32cは、側壁31cに全周固定されているのは上記実施形態と同様である。
フロントヘッド32Aは、外周部32cの密着部分が円筒状であり、外周部32cの密着部分に雌ネジ(雌ネジ部の例)が形成されている。フロントマフラー31Aは、側壁31cの密着部分が円筒状であり、側壁31cの密着部分に、外周部32cに切られている雌ネジに螺合される雄ネジ(雄ネジ部の例)が形成されている。このように構成した場合も、上記実施形態と同様に、外周部32cの雌ネジと側壁31cの雌ネジとによってフロントヘッド32Aの外周部32cにフロントマフラー31Aの側壁31cが全周固定されるので、外周部32cと側壁31cの密着部分がネジ山とネジ溝によって長くなり、密着部からの冷媒ガスの流出が十分に防止される。また、フロントヘッド32Aとフロントマフラー31Aとが外周部32cの雌ネジと側壁31cの雄ネジとで螺合されているだけの場合にはフロントマフラー31Aをフロントヘッド32Aに対して簡単に着脱できる。その結果、ロータリー圧縮機10は、メンテナンスが容易でかつ消音効果の大きなものとなる。
(4−2)変形例B
本実施形態では、フロントヘッド32の外周部32cに形成されている雄ネジを、フロントマフラー31の側壁31cに形成されている雌ネジに螺合することにより、フロントヘッド32にフロントマフラー31が固定されている。しかし、フロントヘッド32にフロントマフラー31を固定する方法は、螺合に限られるものではない。例えば、フロントヘッド32にフロントマフラー31を溶接することにより固定してもよい。
図6に示されているフロントマフラー31B(マフラー部材の例)は、側壁31cが筒状である。フロントヘッド32B(ヘッド部材の例)の外周部32cとフロントマフラー31Bの側壁31cとの密着部分が全周に渡って気密状に溶接されることにより側壁31cが全周固定されている。図6に示されている例では、側壁31cと外周部32cと密着部分のうち、側壁31cの下端部の全周囲に渡って溶接部31dが形成され、密閉されている。
フロントヘッド32Bの外周部32cに全周固定されているフロントマフラー31Bの側壁31cの内側に大きなマフラー空間A1を確保できる。また側壁31cの全周固定により、フロントヘッド32Bの外周部とフロントマフラー31の側壁との密着部分から騒音が漏れるのを防止でき、マフラーによる消音効果を向上させることができる。
なお、全周に溶接部31dを形成する場合には、締結ボルトをフロントマフラー31Bの吐出孔から工具を差し込んで着脱できるように構成すると、メンテナンスが容易になる。このように構成する場合、締結ボルトを吐出孔よりも小径として、吐出孔を締結ボルトの直上に配置することが好ましい。
(4−3)変形例C
本実施形態では、圧縮機構30は、2シリンダタイプの圧縮機構であるが、1シリンダタイプの圧縮機構であってもよい。
10 ロータリー圧縮機
30 圧縮機構
31,31A,31B フロントマフラー(マフラー部材の例)
31c 側壁
32,32A,32B フロントヘッド(ヘッド部材の例)
32c 外周部
32e 吐出ポート
41 締結ボルト
特表2005−509787号公報 特開2009−174367号公報

Claims (5)

  1. 外周部(32c)を有し、圧縮された冷媒ガスが通る吐出ポート(32e)が前記外周部よりも内側に形成されているヘッド部材(32,32A,32B)と、
    前記ヘッド部材の前記外周部の全周に渡って前記外周部に密着する側壁(31c)を有し、前記外周部との密着部分から冷媒ガスの流出が防止されるように前記外周部に前記側壁が全周固定されているマフラー部材(31,31A,31B)と
    を備える、圧縮機。
  2. 前記マフラー部材(31B)は、前記側壁が筒状であり、前記ヘッド部材(32B)の前記外周部と前記側壁との前記密着部分が全周に渡って溶接されることにより前記側壁が全周固定されている、
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記ヘッド部材(32)は、前記外周部の前記密着部分が円筒状であり、前記外周部の前記密着部分に雄ネジ部が形成され、
    前記マフラー部材(31)は、前記側壁の前記密着部分が円筒状であり、前記側壁の前記密着部分に、前記雄ネジ部に螺合される雌ネジ部が形成されている、
    請求項1又は請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記ヘッド部材に締結されるシリンダ(33)と、
    前記ヘッド部材と前記シリンダとを締結する複数の締結ボルト(41)と
    をさらに備え、
    前記ヘッド部材は、前記外周部が複数の前記締結ボルトの外側に形成されている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の圧縮機。
  5. 前記マフラー部材は、前記側壁が円筒形に形成され、前記側壁の周長で音速を除した値が圧縮機運転音の基本周波数帯から外れるように設定されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の圧縮機。
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